JP2015140713A - 熱電発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気ガスが流れる流路の上流側と下流側とに配置される熱電素子モジュールに伝わる熱伝達量を均一にして全体的な発電効率を向上させ、排気ガス中の気体分子が集熱ピンに接触する頻度を高めて熱伝達量を向上させることにある。【解決手段】エンジン2から排出される排気ガス4が内部の流路7aを流れる筐体モジュール7と、筐体モジュール7の内側面に間隔を空けて多数配置される集熱ピン8,9と、集熱ピン8,9から伝わる熱で発電する熱電素子モジュール10とを備え、集熱ピン8,9と熱電素子モジュール10が対となって筐体モジュール7の面に設けられ、筐体モジュール7の上面に配置される集熱ピン8の先端部8aと、筐体モジュール7の下面に配置される集熱ピン9の先端部9aとはオーバーラップして配置され、排気ガス4が流れる流路7aの上流側から下流側へ向かって、先端部8a,9aのオーバーラップ量Lが大きくなるように配置されている。【選択図】図3
Description
本発明は、排気ガス等の高温ガスの熱を回収して発電を行う熱電発電装置に関する。
自動車などのエンジンから排出される排気ガスは高温であり、その熱エネルギーの多くが利用されずに排出されている。そこで近年、排気ガスの熱エネルギーの利用効率の向上を図るため、排熱回収ユニットとして熱電素子(熱電変換素子)を用い、排気ガスの熱エネルギーを電力に変換して回収する熱電発電装置が提案されている。熱電素子は、ゼーベック効果(一般的に二種類の異種金属や半導体を接合し、一方の面と他方の面との間に温度差を設けることにより起電力が生じる効果をいう)を利用して発電するものである。
このような排気ガスの熱回収に用いられる熱電発電装置は、一般的にエンジンから排出される高温の排気ガスが通る排気管の途中部に配置されており、該排気管内には、熱電素子の一方の面に排気ガスの熱を該熱電素子の高温端面へと効率良く導くための集熱ピンが設けられ、熱電素子の他方の面は、空気放冷や水冷により冷却されるように構成されている。
このような排気ガスの熱回収に用いられる熱電発電装置は、一般的にエンジンから排出される高温の排気ガスが通る排気管の途中部に配置されており、該排気管内には、熱電素子の一方の面に排気ガスの熱を該熱電素子の高温端面へと効率良く導くための集熱ピンが設けられ、熱電素子の他方の面は、空気放冷や水冷により冷却されるように構成されている。
ところで、現在知られている熱電発電装置のタイプとしては、熱電ユニットの内側で排気ガスが流れる排気流路に受熱フィンが配置されているとともに、排気ガスが流れる排気流路の内側に受熱フィンが排気流路の上流側から下流側まで均一にオーバーラップするように対向して設けられ、かつ流路面積は、排気流路の上流側から下流側まで均一に設定された熱電ユニットが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
また、排気ガスが流れる排気流路の内部に集熱フィンが設けられ、該集熱フィンの数と長さが排気流路の上流側から下流側に向かうに従って増大させるように構成された自動車用排熱発電装置が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
さらに、排気ガスの熱を熱電素子に伝えるための吸熱フィンとして、複数の固定フィンと、これら固定フィンの間に配置され、該固定フィンに対して移動自在に構成される可動フィンを用いることにより、固定フィンと可動フィンとの間に形成される排気ガスの流路の断面積が調整可能であり、かつ流路の上流側に配置される吸熱フィンの流路の断面積が、流路の下流側に配置される吸熱フィンの流路の断面積よりも大きく構成された熱電発電装置が挙げられる(例えば、特許文献3参照)。
また、排気ガスが流れる排気流路の内部に集熱フィンが設けられ、該集熱フィンの数と長さが排気流路の上流側から下流側に向かうに従って増大させるように構成された自動車用排熱発電装置が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
さらに、排気ガスの熱を熱電素子に伝えるための吸熱フィンとして、複数の固定フィンと、これら固定フィンの間に配置され、該固定フィンに対して移動自在に構成される可動フィンを用いることにより、固定フィンと可動フィンとの間に形成される排気ガスの流路の断面積が調整可能であり、かつ流路の上流側に配置される吸熱フィンの流路の断面積が、流路の下流側に配置される吸熱フィンの流路の断面積よりも大きく構成された熱電発電装置が挙げられる(例えば、特許文献3参照)。
このような熱電発電装置において、熱電素子の性能を表す性能指数は該熱電素子に用いる材料によって変化し、さらに当該性能指数は温度依存の関数であってピーク値を持つため(例えば、900℃以上ではランタン−テルル系、シリコン−ゲルマニウム系、400℃〜600℃では鉛−錫及びテルル−セレン系、150℃以下ではビスマス−テルル系の材料がピーク値を持つ)、発電効率を向上させるには、熱電素子に伝わる熱量を最適に保つことが重要である。排気ガスの熱で熱電素子を用いて発電する場合、排気流路を流れる排気ガスは上流側が高温で熱量が大きく、発電量が多いのに対して、下流側へ行くにつれて熱が回収され、排気ガスの温度が低下していくので、下流側では発電量が低下することになる。そのため、熱電発電装置の全体的な発電効率が悪くなってしまう。
一方、集熱ピンに排気ガス中の気体分子が接触すると、熱が排気ガスから集熱ピンに伝達されることになる。したがって、排気ガスが熱電発電装置中を流れる際には、排気ガス中の気体分子を集熱ピンに頻繁に接触させることが重要である。
一方、集熱ピンに排気ガス中の気体分子が接触すると、熱が排気ガスから集熱ピンに伝達されることになる。したがって、排気ガスが熱電発電装置中を流れる際には、排気ガス中の気体分子を集熱ピンに頻繁に接触させることが重要である。
ところが、上記観点から考えると、上述した特許文献1〜3の先行技術には、下記のような4つの課題を有している。
特許文献1の熱電ユニットでは、排気ガスが流れる流路の面積、及び受熱フィンのオーバーラップ量が共に流路の上流から下流まで均一である。そのため、排気ガスの温度は下流側で低下してしまうのに対して、受熱フィンの熱伝達能力は流路の上流から下流を通して同じであるので、流路の下流側の熱伝達量が低下することになる。したがって、熱電ユニットの発電量が結果的に低下し、発電効率が悪いという問題を有している。
特許文献1の熱電ユニットでは、排気ガスが流れる流路の面積、及び受熱フィンのオーバーラップ量が共に流路の上流から下流まで均一である。そのため、排気ガスの温度は下流側で低下してしまうのに対して、受熱フィンの熱伝達能力は流路の上流から下流を通して同じであるので、流路の下流側の熱伝達量が低下することになる。したがって、熱電ユニットの発電量が結果的に低下し、発電効率が悪いという問題を有している。
また、特許文献2の自動車用排熱発電装置では、排気ガスが流れる流路の上流から下流へ行くにつれて、配置される集熱フィンの数と長さを増大させている。そのため、流路の上流側に配置される集熱フィンの数が少なく、集熱フィンの長さも短くなっており、流路の上流側の熱伝達量が小さく、発電効率が十分ではなくなる。その結果として、排熱発電装置の発電量が低下するという問題を有している。
さらに、特許文献3の熱電発電装置では、固定フィンと可動フィンの二種類の集熱フィンが用いられている。そのため、熱電発電装置の構造が複雑となり、1ユニットの製作コストが高くなるという問題を有している。
しかも、特許文献3の熱電発電装置では、排気ガスが流れる流路の下流側の固定フィン及び可動フィンの傍を流れる熱媒体の流速を大きくすることにより、固定フィン又は可動フィンの吸熱量を増加させ、流路の下流側の熱伝達量を大きくしている。この場合、単位時間当たりの熱伝達量は増加しているものの、排気ガスの気体分子一つ当たりの固定フィン及び可動フィンに接触する頻度に変化は無く、排気ガスからの熱伝達が十分ではないという問題を有している。
しかも、特許文献3の熱電発電装置では、排気ガスが流れる流路の下流側の固定フィン及び可動フィンの傍を流れる熱媒体の流速を大きくすることにより、固定フィン又は可動フィンの吸熱量を増加させ、流路の下流側の熱伝達量を大きくしている。この場合、単位時間当たりの熱伝達量は増加しているものの、排気ガスの気体分子一つ当たりの固定フィン及び可動フィンに接触する頻度に変化は無く、排気ガスからの熱伝達が十分ではないという問題を有している。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、排気ガスが流れる流路の上流側と下流側とに配置される熱電素子モジュールに伝わる熱伝達量を均一にすることにより全体的な発電効率を向上させるとともに、排気ガス中の気体分子が集熱ピンに接触する頻度を高めることにより熱伝達量を向上させることが可能な熱電発電装置を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、エンジンから排出される排気ガスが内部の流路を流れる筐体モジュールと、該筐体モジュールの内側面に間隔を空けて多数配置される集熱ピンと、前記集熱ピンから伝わる熱によって発電する熱電素子モジュールとを備え、前記集熱ピンと前記熱電素子モジュールが対となって前記筐体モジュールの面に設けられる熱電発電装置において、前記筐体モジュールの一方の面に配置される前記集熱ピンの先端部と、前記筐体モジュールの他方の面に配置される前記集熱ピンの先端部とはオーバーラップして配置され、かつ前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって、前記集熱ピンの先端部のオーバーラップ量が大きくなるように配置されている。
また、本発明において、前記筐体モジュールの断面積は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって小さくなるように形成されている。
さらに、本発明において、前記筐体モジュールは、断面積が異なる複数のユニット筐体から構成され、該ユニット筐体は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって断面積が段階的に小さくなるように配置され、前記流路の最も上流側に位置する前記ユニット筐体に設けられる前記集熱ピンは、先端部をオーバーラップさせないで配置されている。
そして、本発明において、前記ユニット筐体のそれぞれが接続されて前記筐体モジュールが構成され、前記ユニット筐体のそれぞれの接続部には段差が設けられている。
しかも、本発明において、前記ユニット筐体の一方の面に配置される集熱ピンと、前記ユニット筐体の他方の面に配置される集熱ピンとは、前記ユニット筐体の幅方向にオフセットされて配置され、前記集熱ピンがオフセットされる方向は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流から下流に向かって並んで配置される前記筐体ユニットごとに逆となるように配置されている。
そして、本発明において、前記ユニット筐体のそれぞれが接続されて前記筐体モジュールが構成され、前記ユニット筐体のそれぞれの接続部には段差が設けられている。
しかも、本発明において、前記ユニット筐体の一方の面に配置される集熱ピンと、前記ユニット筐体の他方の面に配置される集熱ピンとは、前記ユニット筐体の幅方向にオフセットされて配置され、前記集熱ピンがオフセットされる方向は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流から下流に向かって並んで配置される前記筐体ユニットごとに逆となるように配置されている。
また、本発明において、前記集熱ピンの表面は、ポーラスアルマイト加工又はショットブラスト加工されている。
あるいは、本発明において、前記集熱ピンの表面は、触媒でコーティングされている。
あるいは、本発明において、前記集熱ピンの表面は、触媒でコーティングされている。
さらに、本発明において、前記集熱ピンは、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側と下流側において、単位面積当たりで同等の本数が配置されているとともに、長さ及び太さが同じに形成されている。
上述の如く、本発明に係る熱電発電装置は、エンジンから排出される排気ガスが内部の流路を流れる筐体モジュールと、該筐体モジュールの内側面に間隔を空けて多数配置される集熱ピンと、前記集熱ピンから伝わる熱によって発電する熱電素子モジュールとを備え、前記集熱ピンと前記熱電素子モジュールが対となって前記筐体モジュールの面に設けられており、前記筐体モジュールの一方の面に配置される前記集熱ピンの先端部と、前記筐体モジュールの他方の面に配置される前記集熱ピンの先端部とはオーバーラップして配置され、かつ前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって、前記集熱ピンの先端部のオーバーラップ量が大きくなるように配置されているので、次のような効果を得ることができる。
すなわち、本発明の熱電発電装置においては、排気ガスの流路が下流に行くにつれて、集熱ピンのオーバーラップ量が大きくなるので、流路の下流側では集熱ピンの密集している場所に排気ガスを導くことができ、下流側の熱伝達量を大きくすることができる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、流路の上流側と、排気ガスの温度が下がる流路の下流側において、熱伝達量を均一化することが可能となり、熱電素子モジュールの発電効率を向上させることができる。
また、本発明の熱電発電装置では、下流側の流路に集熱ピンが密集して配置され、これら集熱ピンが障害物となり、排気ガスの流れが乱されて乱流となるので、排気ガス中の気体分子一つ当たりの集熱ピンに接触する頻度を高めることができる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、熱電素子モジュールへの熱伝達量を多くすることが可能になるため、従来の熱電発電装置と比べて発電量を大きくすることができる。
また、本発明の熱電発電装置では、下流側の流路に集熱ピンが密集して配置され、これら集熱ピンが障害物となり、排気ガスの流れが乱されて乱流となるので、排気ガス中の気体分子一つ当たりの集熱ピンに接触する頻度を高めることができる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、熱電素子モジュールへの熱伝達量を多くすることが可能になるため、従来の熱電発電装置と比べて発電量を大きくすることができる。
また、本発明において、前記筐体モジュールの断面積は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって小さくなるように形成されているので、流路の下流側では集熱ピンの密集している場所に排気ガスをさらに効率良く導くことができ、下流側の熱伝達量をより一層大きくすることができる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、流路の上流側と、排気ガスの温度が下がる流路の下流側において、熱伝達量をさらに均一化することが可能となり、熱電素子モジュールの発電効率をより一層向上させることができる。しかも、本発明の熱電発電装置では、集熱ピンが密集するように配置された下流側の流路において、さらに排気ガスの流れが乱されて乱流となるので、排気ガス中の気体分子一つ当たりの集熱ピンに接触する頻度をさらに高めることができる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、熱電素子モジュールへの熱伝達量をさらに多くすることが可能になるため、従来の熱電発電装置と比べてより一層発電量を大きくすることができる。
さらに、本発明において、前記筐体モジュールは、断面積が異なる複数のユニット筐体から構成され、該ユニット筐体は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって断面積が段階的に小さくなるように配置され、前記流路の最も上流側に位置する前記ユニット筐体に設けられる前記集熱ピンは、先端部をオーバーラップさせないで配置されているので、排気ガスの一部を、熱量を維持したまま下流側へ流すことが可能となり、下流側の熱伝達量を大きくすることができる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、上流側と下流側の熱伝達量を均一にできることで発電効率を向上させることができる。
しかも、本発明の熱電発電装置においては、集熱ピンを段階的にオーバーラップさせることができ、集熱ピンの設置面が傾斜していると構造上干渉してしまう下流側のユニット筐体に対向して配置される集熱ピンを曲げる必要がなくなる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、集熱ピンの曲げ加工なしで構造的な干渉を避けることが可能となり、コストダウンを図ることができる。
それに加えて、筐体モジュールを構成するユニット筐体によって下流側に行くほど小さくなっているので、熱電発電装置の下流側位置に組付けられるマフラーへ伝わる振動を低減させることができ、振動による締結ボルトの抜けを防ぎ、マフラーの脱落を防止することができる。
しかも、本発明の熱電発電装置においては、集熱ピンを段階的にオーバーラップさせることができ、集熱ピンの設置面が傾斜していると構造上干渉してしまう下流側のユニット筐体に対向して配置される集熱ピンを曲げる必要がなくなる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、集熱ピンの曲げ加工なしで構造的な干渉を避けることが可能となり、コストダウンを図ることができる。
それに加えて、筐体モジュールを構成するユニット筐体によって下流側に行くほど小さくなっているので、熱電発電装置の下流側位置に組付けられるマフラーへ伝わる振動を低減させることができ、振動による締結ボルトの抜けを防ぎ、マフラーの脱落を防止することができる。
また、本発明において、前記ユニット筐体のそれぞれが接続されて前記筐体モジュールが構成され、前記ユニット筐体のそれぞれの接続部には段差が設けられているので、排気ガスが各ユニット筐体の接続部を流れる際に、該接続部の段差に衝突して流れが乱れることにより乱流となる。したがって、本発明の熱電発電装置によれば、排気ガスと集熱ピンとが接触する頻度が多くなるので、熱伝達量を増やすことが可能となり、発電量を増大させることができる。
さらに、本発明において、前記ユニット筐体の一方の面に配置される集熱ピンと、前記ユニット筐体の他方の面に配置される集熱ピンとは、前記ユニット筐体の幅方向にオフセットされて配置され、前記集熱ピンがオフセットされる方向は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流から下流に向かって並んで配置される前記筐体ユニットごとに逆となるように配置されている。すなわち、本発明の熱電発電装置では、集熱ピンがユニット筐体の流路方向にオフセットされているだけではなく、幅方向にもオフセット(例えば、上下の集熱ピンの先端部が交互に配置されように、合わせて1ピン程度ずらすこと)され、さらにユニット筐体ごとに集熱ピンのオフセットされる方向が逆になるように配置されること(例えば、上流側位置のユニット筐体では上側に配置される集熱ピンは右方向に、下側に配置される集熱ピンは左方向にオフセットされ、隣接する下流側位置のユニット筐体では上側に配置される集熱ピンは左方向に、下側に配置される集熱ピンは右方向にオフセットされこと)により、上流側のユニット筐体に配置される複数の集熱ピンの間を通った排気ガスが、必ず隣接する下流側のユニット筐体に配置される複数の集熱ピンに接触することになるので、排気ガスの流れが乱されて乱流になりやすくなり、排気ガスが集熱ピンに接触する頻度をさらに高めることが可能となり、熱電素子モジュールへの熱伝達量をさらに増やし、発電量をより一層増大させることができる。
一方、本発明において、前記集熱ピンの表面は、ポーラスアルマイト加工又はショットブラスト加工されており、集熱ピンの表面に表面処理を施すことにより集熱ピンの表面積が増やされているので、排気ガスが集熱ピンに接触する頻度がさらに増えることとなり、熱電素子モジュールへの熱伝達量が増え、発電量の増大を図ることができる。
また、本発明において、前記集熱ピンの表面は、触媒でコーティングされているので、触媒の発熱効果による反応熱を直に集熱ピンに伝えることが可能となり、熱電素子モジュールへの熱伝達量を増やし、発電量をさらに増大させることができる。
また、本発明において、前記集熱ピンの表面は、触媒でコーティングされているので、触媒の発熱効果による反応熱を直に集熱ピンに伝えることが可能となり、熱電素子モジュールへの熱伝達量を増やし、発電量をさらに増大させることができる。
さらに、本発明において、前記集熱ピンは、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側と下流側において、単位面積当たりで同等の本数が配置されているとともに、長さ及び太さが同じに形成されているので、流路の上流側の発電量及び発電効率を共に高めることができるとともに、使用する集熱ピンの種類が1種類で済み、構造を簡単にすることができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置について、以下に詳細に説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置を示すものである。なお、図4及び図5において、矢印W方向はユニット筐体の幅方向を示し、矢印X方向及び矢印Y方向は集熱ピンのオフセット方向を示している。
本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置について、以下に詳細に説明する。
図1〜図7は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置を示すものである。なお、図4及び図5において、矢印W方向はユニット筐体の幅方向を示し、矢印X方向及び矢印Y方向は集熱ピンのオフセット方向を示している。
本実施形態の熱電発電装置1は、図1に示すように、自動車や二輪車などのエンジン2から車両後方へ向かって延在する排気管3を介して排出される高温の排気ガス4の熱を回収し、排気ガス4の熱エネルギーを利用して電力に変換することにより発電を行う装置である。このため、熱電発電装置1は、エンジン2の排気系統において、排気ガス4が通る排気管3の車両前後方向の中間途中部に配置され、上下流端に位置するフランジ1a,1b等を介して接続されており、内部を排気ガス4が流れる構造となっている。また、熱電発電装置1とエンジン2との間であって、熱電発電装置1の上流側に位置する排気管3には、触媒5が配設され、熱電発電装置1の下流側に位置する排気管3には、マフラー6が配設されている。
本実施形態の熱電発電装置1は、図1〜図3に示すように、排気ガス4が内部の流路7aを流れ、上下壁に複数の開口部7bを有する筐体モジュール7と、該筐体モジュール7の内側面の上下に一定の間隔を空けながら対向して多数配置される上下集熱ピン8,9と、筐体モジュール7の開口部7bの周辺部の外側面に配置され、上下集熱ピン8,9から伝わる熱によって発電する熱電素子モジュール10とを備えており、上下集熱ピン8,9と熱電素子モジュール10が対となって筐体モジュール7の内外面に設けられている。上下集熱ピン8,9の基端側は、これら上下集熱ピン8,9と一体成形された板状体を有している。本実施形態の熱電発電装置1は、筐体モジュール7の一方の面である上面に配置される上集熱ピン8の先端部8aと、筐体モジュール7の他方の面である下面に配置される下集熱ピン9の先端部9aとはオーバーラップして配置され、かつ排気ガス4が流れる流路7aの上流側から下流側へ向かって、上下集熱ピン8,9の先端部8a,9aの上下方向におけるオーバーラップ量Lが大きくなるように配置されている。
本実施形態の筐体モジュール7は、車両前後方向に沿って配置されており、当該筐体モジュール7の断面積は、排気ガス4が流れる流路7aの上流側から下流側へ向かって小さくなるように形成されている。すなわち、筐体モジュール7は、図1〜図3に示すように、断面積が異なる複数(本実施形態では4つ)のユニット筐体11,12,13,14から構成されており、これらユニット筐体11,12,13,14は、排気ガス4が流れる流路7aの上流側から下流側へ向かって断面積が段階的に小さくなるように配置されている。
このような形状の断面積を有する筐体モジュール7では、流路7aの下流側において上下集熱ピン8,9の密集している場所に排気ガス4が効率良く導かれ、下流側の熱伝達量が大きくなっている。そのため、筐体モジュール7の流路7aの上流側と、排気ガス4の温度が下がる筐体モジュール7の流路7aの下流側とにおける熱伝達量が均一化され、熱電素子モジュール10の発電効率の向上が図れるようになっている。また、上下集熱ピン8,9が多く配置された下流側の流路7aにおいて、排気ガス4の流れが乱されて乱流となり、排気ガス4中の気体分子一つ当たりの上下集熱ピン8,9に接触する頻度が高められ、熱電素子モジュール10への熱伝達量がさらに多く、発電量が大きくなっている。
このような形状の断面積を有する筐体モジュール7では、流路7aの下流側において上下集熱ピン8,9の密集している場所に排気ガス4が効率良く導かれ、下流側の熱伝達量が大きくなっている。そのため、筐体モジュール7の流路7aの上流側と、排気ガス4の温度が下がる筐体モジュール7の流路7aの下流側とにおける熱伝達量が均一化され、熱電素子モジュール10の発電効率の向上が図れるようになっている。また、上下集熱ピン8,9が多く配置された下流側の流路7aにおいて、排気ガス4の流れが乱されて乱流となり、排気ガス4中の気体分子一つ当たりの上下集熱ピン8,9に接触する頻度が高められ、熱電素子モジュール10への熱伝達量がさらに多く、発電量が大きくなっている。
しかも、筐体モジュール7の流路7aの最も上流側に位置するユニット筐体11に設けられる上下集熱ピン8,9は、先端部8b,9bをオーバーラップさせないで配置されており、先端部8b,9bの上下間には、空間Sが形成されている。
これによって、上下集熱ピン8,9は段階的にオーバーラップされて配置されることになり、下流側のユニット筐体13,14に対向して配置される上下集熱ピン8,9の構造的な干渉を避けて大きなオーバーラップを確保するために、上下集熱ピン8,9を曲げ加工する必要がなくなり、上下集熱ピン8,9の構造及び製造が簡単となっている。また、筐体モジュール7は、ユニット筐体11,12,13,14によって下流側に行くほど小さくなっているため、熱電発電装置1の下流側に位置するマフラー6へ伝わる振動が低減され、マフラー6の脱落が防止されるとともに、軽量化によって筐体モジュール7の取付作業が容易に行えるようになっている。さらに、排気ガス4の一部は、空間Sを通って熱量を維持したまま下流側へ流されるため、下流側の熱伝達量が大きくなり、上流側と下流側の熱伝達量を均一にして発電効率が向上するように構成されている。
これによって、上下集熱ピン8,9は段階的にオーバーラップされて配置されることになり、下流側のユニット筐体13,14に対向して配置される上下集熱ピン8,9の構造的な干渉を避けて大きなオーバーラップを確保するために、上下集熱ピン8,9を曲げ加工する必要がなくなり、上下集熱ピン8,9の構造及び製造が簡単となっている。また、筐体モジュール7は、ユニット筐体11,12,13,14によって下流側に行くほど小さくなっているため、熱電発電装置1の下流側に位置するマフラー6へ伝わる振動が低減され、マフラー6の脱落が防止されるとともに、軽量化によって筐体モジュール7の取付作業が容易に行えるようになっている。さらに、排気ガス4の一部は、空間Sを通って熱量を維持したまま下流側へ流されるため、下流側の熱伝達量が大きくなり、上流側と下流側の熱伝達量を均一にして発電効率が向上するように構成されている。
また、本実施形態の熱電発電装置1においては、図4及び図5に示すように、ユニット筐体11,12,13,14の一方の面である上面に配置されるすべての上集熱ピン8と、ユニット筐体11,12,13,14の他方の面である下面に配置されるすべての下集熱ピン9とが、ユニット筐体11,12,13,14の幅方向Wにオフセットされて配置されている。上下集熱ピン8,9がオフセットされる方向は、排気ガス4が流れる筐体モジュール7の流路7aの上流から下流に向かって並んで配置される筐体ユニット11,12,13,14ごとに逆となるように配置されている。すなわち、本発明の熱電発電装置1では、上下集熱ピン8,9の先端部8a,8b,9a,9bが交互に配置されように、合わせて1ピン程度をユニット筐体11,12,13,14の幅方向Wにずらすことで上下集熱ピン8,9がユニット筐体の幅方向Wにもオフセットされ、さらにユニット筐体11,12,13,14ごとに上下集熱ピン8,9のオフセットされる方向が逆になるように配置されている。例えば、図4に示す上流側位置のユニット筐体11では上側に配置される上集熱ピン8は右方向Xに、下側に配置される下集熱ピン9は左方向Yにオフセットされ、図5に示す隣接する下流側位置のユニット筐体12では上側に配置される上集熱ピン8は左方向Yに、下側に配置される下集熱ピン9は右方向Xにオフセットされている。そして、ユニット筐体13では、上下集熱ピン8,9がユニット筐体11と同方向へオフセットされ、ユニット筐体14では、上下集熱ピン8,9がユニット筐体12と同方向へオフセットされている。
そのため、上流側のユニット筐体(例えば、ユニット筐体11)に配置される複数の上下集熱ピン8,9の間を通った排気ガス4は、必ず隣接する下流側のユニット筐体(例えば、ユニット筐体12)に配置される複数の上下集熱ピン8,9に接触することになる。これにより、流路7a中の排気ガス4の流れが乱されて乱流になりやすくなり、排気ガス4が上下集熱ピン8,9に接触する頻度が高められ、熱電素子モジュール10への熱伝達量が増え、発電量の増大が図れるようになっている。
そのため、上流側のユニット筐体(例えば、ユニット筐体11)に配置される複数の上下集熱ピン8,9の間を通った排気ガス4は、必ず隣接する下流側のユニット筐体(例えば、ユニット筐体12)に配置される複数の上下集熱ピン8,9に接触することになる。これにより、流路7a中の排気ガス4の流れが乱されて乱流になりやすくなり、排気ガス4が上下集熱ピン8,9に接触する頻度が高められ、熱電素子モジュール10への熱伝達量が増え、発電量の増大が図れるようになっている。
また、本実施形態の上下集熱ピン8,9は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼等の熱伝導性が良好な金属材料のほか、AIN、SiC等の高熱伝導性のセラミック材料で形成されている。また、上下集熱ピン8,9の表面は、ポーラスアルマイト加工又はショットブラスト加工といった表面処理が施されており、これら表面処理によって上下集熱ピン8,9の表面積が増やされ、排気ガス4が上下集熱ピン8,9に接触する頻度が増えることとなり、熱電素子モジュール10への熱伝達量が増え、発電量が増大されるように構成されている。あるいは、上下集熱ピン8,9の表面が、触媒でコーティングされていても良い。この触媒としては、既知の触媒を使用することが可能であり、好ましい触媒としては、白金−酸化アルミニウム触媒等が挙げられる。このような表面処理によって、触媒の化学反応に基づく発熱効果が利用可能となり、反応熱が直に上下集熱ピン8,9に伝えられることになり、上記表面処理と同様、熱電素子モジュール10への熱伝達量が増えて熱電素子モジュール10の温度が上昇し、発電量が増大されるようになっている。
さらに、上下集熱ピン8,9は、排気ガス4が流れる筐体モジュール7の流路7aの上流側と下流側において、各ユニット筐体11,12,13,14の単位面積当たりで同等の本数が配置されているとともに、長さ及び太さがすべて同じに形成されている。これによって、筐体モジュール7の流路7aの上流側に位置する熱電素子モジュール10の発電量及び発電効率が高められるとともに、上下集熱ピン8,9の種類が1種類で済み、構造及び製造が簡単となるように構成されている。
さらに、上下集熱ピン8,9は、排気ガス4が流れる筐体モジュール7の流路7aの上流側と下流側において、各ユニット筐体11,12,13,14の単位面積当たりで同等の本数が配置されているとともに、長さ及び太さがすべて同じに形成されている。これによって、筐体モジュール7の流路7aの上流側に位置する熱電素子モジュール10の発電量及び発電効率が高められるとともに、上下集熱ピン8,9の種類が1種類で済み、構造及び製造が簡単となるように構成されている。
また、本実施形態の筐体モジュール7は、図3及び図6に示すように、隣接するユニット筐体11,12,13,14のそれぞれが接続されて構成されており、ユニット筐体11,12,13,14のそれぞれの接続部15,16,17には、段差が設けられている。このような段差を接続部15,16,17に設けることにより、排気ガス4がユニット筐体11,12,13,14の各接続部15,16,17を流れる際に、排気ガス4は、図6の矢印で示すように、各接続部15,16,17の段差に衝突して跳ね返り、流路7aの上流側から流れてくる排気ガス4とぶつかって流れが乱れて乱流となるように構成されている。そのため、排気ガス4と上下集熱ピン8,9とが接触する頻度が多くなり、熱電素子モジュール10への熱伝達量が増えて熱電素子モジュール10の発電量が増大するようになっている。
なお、各接続部15,16,17は、隣接するユニット筐体11,12,13,14の端部にステンレス鋼板を上下方向に配置し、これらユニット筐体11,12,13,14の端部とステンレス鋼板の上下端部との重ね合わせ部分を溶接によって接合することにより構成されており、気密性及び耐熱性が確保されている。
なお、各接続部15,16,17は、隣接するユニット筐体11,12,13,14の端部にステンレス鋼板を上下方向に配置し、これらユニット筐体11,12,13,14の端部とステンレス鋼板の上下端部との重ね合わせ部分を溶接によって接合することにより構成されており、気密性及び耐熱性が確保されている。
一方、本実施形態の熱電発電装置1で使用される熱電素子モジュール10の種類は、特に限定されるものではないが、p型とn型の2種類の半導体で構成されるものが使用可能である。このような熱電素子モジュール10は、熱電素子の加熱面と冷却面との温度差によって熱エネルギーを電気エネルギーに変換することで、発電できるように構成されている。このため、筐体モジュール7の内側面には、熱電素子モジュール10の加熱面へ排気ガス4の熱を伝達するために上下集熱ピン8,9が配置され、これら上下集熱ピン8,9と熱電素子モジュール10との間には、熱伝導性を向上させるために高熱伝導性グリースが塗布されて介在している。
また、本実施形態の熱電素子モジュール10の冷却面は、大気と接触することによる空気放冷でも良いが、走行風が当たらないような場所に配置されていると、放熱が滞り易いために熱電素子モジュール10の冷却性が低下して温度差を確保できないことによる発電効率の低下が発生する可能がある。そのような場合を考慮して、本実施形態の熱電発電装置1では、水冷式の冷却モジュール18が使用されている。この冷却モジュール18は、ステンレス鋼や銅を用いて製作されており、モジュール内部には、冷却水を循環させるための水冷パイプ18aが埋め込まれている(もしくは、冷却水通路が繰り抜かれた構造のものでも良い)。さらに、冷却モジュール18は、上下集熱ピン8,9との間に熱電素子モジュール10を挟むように配置した状態で、各ユニット筐体11,12,13,14の外周部にネジによって固定されている。なお、流通させる冷却媒体を導入する手段としては、水冷エンジンの冷却水経路から配管を分岐したものを用いたり、あるいは冷却モジュール18専用の冷却水と循環経路を新たに設置したものを用いたりしても良い。
本実施形態の熱電素子モジュール10で発電した電気エネルギーは、図7に示す電気回路におけるDC−DCコンバータ19で電圧を昇圧した後に、バッテリー20へ蓄えられるようになっている。このため、熱電素子モジュール10、DC−DCコンバータ19及びバッテリー20は、ケーブルなどを介して電気的に接続されている。バッテリー20に蓄えられた電気は、自動車や二輪車などで通常に使用することが可能である。
さらに、バッテリー20にDC12V−AC100Vコンバータ21を電気的に接続することによって、家庭用電気製品などの駆動用電源としても利用可能である。すなわち、排気ガス4の熱エネルギーを用いて、地震や火災などの緊急災害時の非常用発電ユニットとして、自動車や二輪車などの有効利用が図れるようになっている。
さらに、バッテリー20にDC12V−AC100Vコンバータ21を電気的に接続することによって、家庭用電気製品などの駆動用電源としても利用可能である。すなわち、排気ガス4の熱エネルギーを用いて、地震や火災などの緊急災害時の非常用発電ユニットとして、自動車や二輪車などの有効利用が図れるようになっている。
このように本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置1では、自動車などのエンジン2から排気管3を介して排出される排気ガス4が内部の流路7aを流れる筐体モジュール7と、筐体モジュール7の内側上下面に対向して多数配置される上下集熱ピン8,9と、筐体モジュール7の外側面に接するように配置され、上下集熱ピン8,9から伝わる熱によって発電する熱電素子モジュール10とを備えており、筐体モジュール7の一方の上面に配置される上集熱ピン8の先端部8aと、筐体モジュール7の他方の下面に配置される下集熱ピン9の先端部9aとはオーバーラップして配置されているとともに、排気ガス4が流れる流路7aの上流側から下流側へ向かって、上下集熱ピン8,9の先端部8a,9aの上下方向におけるオーバーラップ量Lが大きくなるように配置され、かつ筐体モジュール7が断面積の異なる4つのユニット筐体11,12,13,14から構成され、これらユニット筐体11,12,13,14の断面積が流路7aの上流側から下流側へ向かって段階的に小さくなるように配置されているので、流路7aの下流側において上下集熱ピン8,9の密集している場所に排気ガス4を確実に導くことができ、排気ガス4の流れが乱されて乱流となって上下集熱ピン8,9に接触する頻度を高めることが可能となり、下流側の熱伝達量を大きくすることができる。
したがって、本発明の熱電発電装置1によれば、流路7aの上流側と、筐体モジュール7の内部を通過する間に排気ガス4の温度が下がる流路7aの下流側において、熱電素子モジュール10への熱伝達量の均一化を図ることができ、熱電素子モジュール10の発電効率を向上させることができる。
したがって、本発明の熱電発電装置1によれば、流路7aの上流側と、筐体モジュール7の内部を通過する間に排気ガス4の温度が下がる流路7aの下流側において、熱電素子モジュール10への熱伝達量の均一化を図ることができ、熱電素子モジュール10の発電効率を向上させることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る熱電発電装置について、以下に詳細に説明する。
図8〜図10は、本発明の第2実施形態に係る熱電発電装置31を示すものであり、第2実施形態の熱電発電装置31は、基本的には第1実施形態の熱電発電装置1と同様に構成されている。第1実施形態と同様の構成要素は、第1実施形態と同様の符号及び用語を用いて説明する。ここでは、第1実施形態と異なる構成について説明する。
本発明の第2実施形態に係る熱電発電装置について、以下に詳細に説明する。
図8〜図10は、本発明の第2実施形態に係る熱電発電装置31を示すものであり、第2実施形態の熱電発電装置31は、基本的には第1実施形態の熱電発電装置1と同様に構成されている。第1実施形態と同様の構成要素は、第1実施形態と同様の符号及び用語を用いて説明する。ここでは、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図8〜図10に示すように、本実施形態の筐体モジュール37は、一体成形された断面四角形状を有する1つの筒状体で構成され、車両前後方向に沿って配置されており、当該筐体モジュール37の断面積は、排気ガス4が流れる流路37aの上流側から下流側へ向かって徐々に小さくなるように形成されている。このような形状の断面積を有する筐体モジュール37では、上下集熱ピン8,9と熱電素子モジュール10が1対となって筐体モジュール7の内外面の上下流位置に間隔を空けて設けられている。また、熱電素子モジュール10の冷却面は、大気と接触するように露出して配置されており、空気放冷するように構成されている。なお、筐体モジュール37の上下壁には、複数の開口部37bが一定の間隔を空けて設けられている。
すなわち、本実施形態の熱電発電装置31では、先細り形状の断面積を有する一体成形された筒状体の筐体モジュール37の内外面に1対の上下集熱ピン8,9と熱電素子モジュール10が設けられているので、流路37aの下流側において上下集熱ピン8,9の密集している場所に排気ガス4を効率良く導くことができ、下流側の熱電素子モジュール10への熱伝達量を大きくすることができる。したがって、本実施形態の熱電発電装置31によれば、筐体モジュール37の流路37aの上流側と、排気ガス4の温度が下がる筐体モジュール37の流路37aの下流側の熱伝達量を均一にすることが可能となり、熱電素子モジュール10の発電効率を向上させることができる。また、上下集熱ピン8,9が多く配置された下流側の流路37aにおいて、排気ガス4の流れが乱されて乱流となり、排気ガス4中の気体分子一つ当たりの上下集熱ピン8,9に接触する頻度が高められるので、熱電素子モジュール10への熱伝達量を増やし、熱電素子モジュール10の発電量を大きくすることができる。
すなわち、本実施形態の熱電発電装置31では、先細り形状の断面積を有する一体成形された筒状体の筐体モジュール37の内外面に1対の上下集熱ピン8,9と熱電素子モジュール10が設けられているので、流路37aの下流側において上下集熱ピン8,9の密集している場所に排気ガス4を効率良く導くことができ、下流側の熱電素子モジュール10への熱伝達量を大きくすることができる。したがって、本実施形態の熱電発電装置31によれば、筐体モジュール37の流路37aの上流側と、排気ガス4の温度が下がる筐体モジュール37の流路37aの下流側の熱伝達量を均一にすることが可能となり、熱電素子モジュール10の発電効率を向上させることができる。また、上下集熱ピン8,9が多く配置された下流側の流路37aにおいて、排気ガス4の流れが乱されて乱流となり、排気ガス4中の気体分子一つ当たりの上下集熱ピン8,9に接触する頻度が高められるので、熱電素子モジュール10への熱伝達量を増やし、熱電素子モジュール10の発電量を大きくすることができる。
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
例えば、既述の第1実施形態の筐体モジュール7は、4つのユニット筐体11,12,13,14から構成されているが、2つ以上であればユニット筐体の数は任意に選択することができる。ただし、多数のユニット筐体を用いて筐体モジュール7が長くなり過ぎると、排気ガス4の温度が低下するおそれがある。
また、上下集熱ピン8,9の形状は、円柱以外にも角柱、星形柱などに変更して表面積を増やし、排気ガス4との接触面積を大きくしても良い。
例えば、既述の第1実施形態の筐体モジュール7は、4つのユニット筐体11,12,13,14から構成されているが、2つ以上であればユニット筐体の数は任意に選択することができる。ただし、多数のユニット筐体を用いて筐体モジュール7が長くなり過ぎると、排気ガス4の温度が低下するおそれがある。
また、上下集熱ピン8,9の形状は、円柱以外にも角柱、星形柱などに変更して表面積を増やし、排気ガス4との接触面積を大きくしても良い。
1,31 熱電発電装置
2 エンジン
3 排気管
4 排気ガス
5 触媒
6 マフラー
7,37 筐体モジュール
7a,37a 流路
8 上集熱ピン
8a,8b 先端部
9 下集熱ピン
9a,9b 先端部
10 熱電素子モジュール
11〜14 ユニット筐体
15〜17 接続部
18 冷却モジュール
L オーバーラップ量
S 空間
2 エンジン
3 排気管
4 排気ガス
5 触媒
6 マフラー
7,37 筐体モジュール
7a,37a 流路
8 上集熱ピン
8a,8b 先端部
9 下集熱ピン
9a,9b 先端部
10 熱電素子モジュール
11〜14 ユニット筐体
15〜17 接続部
18 冷却モジュール
L オーバーラップ量
S 空間
Claims (8)
- エンジンから排出される排気ガスが内部の流路を流れる筐体モジュールと、該筐体モジュールの内側面に間隔を空けて多数配置される集熱ピンと、前記集熱ピンから伝わる熱によって発電する熱電素子モジュールとを備え、前記集熱ピンと前記熱電素子モジュールが対となって前記筐体モジュールの面に設けられる熱電発電装置において、
前記筐体モジュールの一方の面に配置される前記集熱ピンの先端部と、前記筐体モジュールの他方の面に配置される前記集熱ピンの先端部とはオーバーラップして配置され、かつ前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって、前記集熱ピンの先端部のオーバーラップ量が大きくなるように配置されていることを特徴とする熱電発電装置。 - 前記筐体モジュールの断面積は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
- 前記筐体モジュールは、断面積が異なる複数のユニット筐体から構成され、該ユニット筐体は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側から下流側へ向かって断面積が段階的に小さくなるように配置され、前記流路の最も上流側に位置する前記ユニット筐体に設けられる前記集熱ピンは、先端部をオーバーラップさせないで配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱電発電装置。
- 前記ユニット筐体のそれぞれが接続されて前記筐体モジュールが構成され、前記ユニット筐体のそれぞれの接続部には段差が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の熱電発電装置。
- 前記ユニット筐体の一方の面に配置される集熱ピンと、前記ユニット筐体の他方の面に配置される集熱ピンとは、前記ユニット筐体の幅方向にオフセットされて配置され、前記集熱ピンがオフセットされる方向は、前記排気ガスが流れる前記流路の上流から下流に向かって並んで配置される前記筐体ユニットごとに逆となるように配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載の熱電発電装置。
- 前記集熱ピンの表面は、ポーラスアルマイト加工又はショットブラスト加工されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱電発電装置。
- 前記集熱ピンの表面は、触媒でコーティングされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱電発電装置。
- 前記集熱ピンは、前記排気ガスが流れる前記流路の上流側と下流側において、単位面積当たりで同等の本数が配置されているとともに、長さ及び太さが同じに形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱電発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014013411A JP2015140713A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | 熱電発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018045362A1 (en) * | 2016-09-01 | 2018-03-08 | Quantum Industrial Development Corporation | Thermoelectric heat energy recovery module generator for application in a stirling-electric hybrid automobile |
JP2018206881A (ja) * | 2017-06-01 | 2018-12-27 | 株式会社三五 | 受熱ユニット及び当該受熱ユニットを含む熱電発電装置 |
CN110419114A (zh) * | 2017-04-21 | 2019-11-05 | 株式会社Kelk | 热电发电装置 |
GB2584350A (en) * | 2019-05-31 | 2020-12-02 | Grant Wardle David | Electric generator |
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-
2014
- 2014-01-28 JP JP2014013411A patent/JP2015140713A/ja active Pending
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