JP2015134429A - 熱転写受像シート、熱転写受像シートの製造方法及び印画物 - Google Patents
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Abstract
【課題】マット調の印画物を製造可能な熱転写受像シート及び当該熱転写受像シートの製造方法、並びに当該熱転写受像シートに画像が形成されてなるマット調の印画物を提供する。【解決手段】基材1と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層2と、受容層3とをこの順に備え、前記断熱層の前記受容層側の面21が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面31が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmである熱転写受像シート10。【選択図】図1
Description
本発明は、熱転写受像シート、当該熱転写受像シートの製造方法、及び当該熱転写受像シートに画像が形成されてなる印画物に関するものである。
従来、種々の熱転写記録方式が知られており、その中でも広く用いられている方式として、感熱昇華型転写方式がある。この方式は、昇華性染料を色材として用い、熱転写シートの染料層中の染料を、熱転写受像シートの受容層に熱転写して画像を形成するものである。この方式では、熱転写の際に、プリンターのサーマルヘッドで加熱量を調整して3色又は4色の多数の色ドットを、熱転写受像シートの受容層に転移させ、該多色の色ドットを順次重ねて階調印画することにより、フルカラーを再現することができる。このように形成された画像は、使用する色材が染料であることから、非常に鮮明で、かつ透明性に優れているため、中間調の再現性や協調性に優れており、フルカラー写真画像に匹敵する高品質画像の形成が可能である。
熱転写受像シートに画像が形成されてなる印画物は、用途によって光沢調やマット調等、異なる風合の印画物を得たいとの市場の要望がある。
印画物をマット調にする方法としては、例えば特許文献1に、画像保護層の熱接着工程で、印加する熱エネルギーを変化させて画像保護層を受像シートの画像形成面に熱転写して、所定の光沢度を有する第1光沢領域と、該第1光沢領域よりも低い光沢度を有する第2光沢領域を有する画像保護層を形成し、印画物に視覚的な凹凸感を与えることにより、印画物をマット調にする方法が記載されている。
印画物をマット調にする方法としては、例えば特許文献1に、画像保護層の熱接着工程で、印加する熱エネルギーを変化させて画像保護層を受像シートの画像形成面に熱転写して、所定の光沢度を有する第1光沢領域と、該第1光沢領域よりも低い光沢度を有する第2光沢領域を有する画像保護層を形成し、印画物に視覚的な凹凸感を与えることにより、印画物をマット調にする方法が記載されている。
また、保護層がサーマルヘッドを用いて熱転写される際、所望の表面性を有する表面性改質シートを画像上に重ねてサーマルヘッドで加熱押圧することで保護層を軟化させ、表面性改質シートの表面性を保護層表面に写し取る方法により、被記録媒体の画像上に形成された保護層の表面状態を改質して、マット調を与える方法も知られている(例えば特許文献2)。
さらに別の方法として、特許文献3には、被転写体の保護層表面に微細凹凸部を発現させることができる保護層転写シートが開示されている。具体的には、保護層転写シートが有する転写層を、基材シート側から、保護層、凹凸層、ヒートシール層とがこの順で積層されてなるものとし、凹凸層のヒートシール層と接する面を微細凹凸部とすることにより、被転写体上に前記転写層を転写した際に、保護層表面に微細凹凸部が発現する旨が記載されている。
このように、従来は、印画物に形成される保護層を特定の条件で形成したり、特定の保護層転写シートを用いる方法等により、印画物をマット調にすることが行われている。一方で、熱転写受像シートによって、マット調の印画物を製造する技術の開発も求められている。
このように、従来は、印画物に形成される保護層を特定の条件で形成したり、特定の保護層転写シートを用いる方法等により、印画物をマット調にすることが行われている。一方で、熱転写受像シートによって、マット調の印画物を製造する技術の開発も求められている。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、マット調の印画物を製造可能な熱転写受像シート及び当該熱転写受像シートの製造方法、並びに当該熱転写受像シートに画像が形成されてなるマット調の印画物を提供することを目的とする。
本発明に係る熱転写受像シートは、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
本発明に係る熱転写受像シートは、前記断熱層と前記受容層との間に、更に中間層を備えたものとすることができる。
本発明に係る熱転写受像シートの製造方法は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備える熱転写受像シートの製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
前記基材の少なくとも一方の面側に、前記断熱層を、当該断熱層の前記基材側とは反対側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有するように、形成する工程と、
前記断熱層の前記第一の凹凸形状を有する面側に、前記受容層を、当該受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有するように、形成する工程を有し、
前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
前記基材を準備する工程と、
前記基材の少なくとも一方の面側に、前記断熱層を、当該断熱層の前記基材側とは反対側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有するように、形成する工程と、
前記断熱層の前記第一の凹凸形状を有する面側に、前記受容層を、当該受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有するように、形成する工程を有し、
前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
本発明に係る印画物は、熱転写受像シート上に、画像が形成されてなる印画物であって、
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、
前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面におけるJIS K 7374に準拠して測定した入射角45°の写像性が、40%以下であることを特徴とする。
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、
前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面におけるJIS K 7374に準拠して測定した入射角45°の写像性が、40%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、マット調の印画物を製造可能な熱転写受像シート及び当該熱転写受像シートの製造方法、並びに当該熱転写受像シートに画像が形成されてなるマット調の印画物を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本発明において、「シート」とは、JIS−K6900の定義におけるシートとフィルムを含む意味である。JIS−K6900での定義では、シートとは薄く一般にその厚さが長さと幅のわりには小さい平らな製品をいい、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう。したがって、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しにくいので、本発明では、厚みの厚いもの及び薄いものの両方の意味を含めて、「シート」と定義する。
なお、本発明において、「シート」とは、JIS−K6900の定義におけるシートとフィルムを含む意味である。JIS−K6900での定義では、シートとは薄く一般にその厚さが長さと幅のわりには小さい平らな製品をいい、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう。したがって、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しにくいので、本発明では、厚みの厚いもの及び薄いものの両方の意味を含めて、「シート」と定義する。
本発明に係る熱転写受像シートは、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
本発明に係る熱転写受像シートの製造方法は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備える熱転写受像シートの製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
前記基材の少なくとも一方の面側に、前記断熱層を、当該断熱層の前記基材側とは反対側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有するように、形成する工程と、
前記断熱層の前記第一の凹凸形状を有する面側に、前記受容層を、当該受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有するように、形成する工程を有し、
前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
前記基材を準備する工程と、
前記基材の少なくとも一方の面側に、前記断熱層を、当該断熱層の前記基材側とは反対側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有するように、形成する工程と、
前記断熱層の前記第一の凹凸形状を有する面側に、前記受容層を、当該受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有するように、形成する工程を有し、
前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする。
本発明に係る熱転写受像シートは、基材と受容層との間に設けられた断熱層が有する上記特定の第一の凹凸形状に起因して、受容層の断熱層側とは反対側の面に上記特定の第二の凹凸形状を有する。これにより、本発明に係る熱転写受像シートを被転写体として用いた印画物は、画像表面に前記第二の凹凸形状に起因した凹凸形状が設けられたものとなり、その結果、マット調の印画物を得ることができると考えられる。
本発明においては、受容層の第二の凹凸形状が、断熱性を有する断熱層の第一の凹凸形状に起因するものであることから、受容層中にフィラー等を含有して凹凸形状を有する場合と異なり、受容層に色材が均一に拡散するため、表面に凹凸があっても印画物に濃度ムラ、白ぬけ等の問題が生じない。また、前記第二の凹凸形状に起因して印画物の画像表面に凹凸形状が形成され、前記第二の凹凸形状が、上記特定範囲の中心面平均粗さSRa及び上記特定の十点平均値Rzを有することにより、印画物の画像表面を、マット調になる凹凸形状とすることができると考えられる。
本発明においては、受容層の第二の凹凸形状が、断熱性を有する断熱層の第一の凹凸形状に起因するものであることから、受容層中にフィラー等を含有して凹凸形状を有する場合と異なり、受容層に色材が均一に拡散するため、表面に凹凸があっても印画物に濃度ムラ、白ぬけ等の問題が生じない。また、前記第二の凹凸形状に起因して印画物の画像表面に凹凸形状が形成され、前記第二の凹凸形状が、上記特定範囲の中心面平均粗さSRa及び上記特定の十点平均値Rzを有することにより、印画物の画像表面を、マット調になる凹凸形状とすることができると考えられる。
図1及び図2に、本発明に係る熱転写受像シートの一例の断面図を模式的に示す。図1に示す熱転写受像シート10は、基材1と、基材1の一方の面に、基材1側から断熱層2と、受容層3とをこの順に備え、断熱層2の受容層3側の面21が、第一の凹凸形状を有し、受容層3の断熱層2側とは反対側の面31が、第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有する。
図2に示す熱転写受像シート11は、図1に示す熱転写受像シート10に、さらに接着層4、中間層5、裏面フィルム層6及び裏面層7が設けられたものである。すなわち、図2に示す熱転写受像シート11は、基材1と、基材1の一方の面に、基材1側から接着層4と、断熱層2と、中間層5と、受容層3とをこの順に備え、基材1の他方の面に、基材1側から接着層4と、裏面フィルム層6と裏面層7とをこの順に備える。
以下、本発明に係る熱転写受像シートを構成する各層について、詳細に説明する。
図2に示す熱転写受像シート11は、図1に示す熱転写受像シート10に、さらに接着層4、中間層5、裏面フィルム層6及び裏面層7が設けられたものである。すなわち、図2に示す熱転写受像シート11は、基材1と、基材1の一方の面に、基材1側から接着層4と、断熱層2と、中間層5と、受容層3とをこの順に備え、基材1の他方の面に、基材1側から接着層4と、裏面フィルム層6と裏面層7とをこの順に備える。
以下、本発明に係る熱転写受像シートを構成する各層について、詳細に説明する。
(基材)
本発明に用いられる基材としては、断熱層、受容層及び必要に応じて設けられたその他の層を支持し、熱転写時の加熱に耐えられるものであれば特に限定されない。
前記基材としては、特に限定はされないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸シートや、上質紙、コート紙、レジンコート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等の紙基材等を挙げることができる。また、これらの材料を2種以上積層した複合シートも使用することができる。
本発明に用いられる基材としては、断熱層、受容層及び必要に応じて設けられたその他の層を支持し、熱転写時の加熱に耐えられるものであれば特に限定されない。
前記基材としては、特に限定はされないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸シートや、上質紙、コート紙、レジンコート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等の紙基材等を挙げることができる。また、これらの材料を2種以上積層した複合シートも使用することができる。
本発明に用いられる基材の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常1μm〜300μmであり、好ましくは60μm〜200μm程度である。
(断熱層)
本発明における断熱層は、サーマルヘッドから受容層に加えられた熱が基材等へ伝熱することによって損失されることを防止できる断熱性を有するものである。当該断熱層を有することにより、画像を形成する際の転写感度が向上し、印画濃度の濃淡の再現性に優れた画像が形成することができる。本発明の断熱層は、内部に微細な空隙を含むことにより断熱性を有する層であって、多孔質層であることから、クッション性を有するものである。
また、本発明における断熱層は、受容層側の面に、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有する。これにより、本発明に係る熱転写受像シートは、前記第一の凹凸形状に起因して、後述する受容層の断熱層側とは反対側の面を、本発明で特定する第二の凹凸形状とすることができる。また、本発明に係る熱転写受像シートが後述する中間層を有する場合においても、断熱層の受容層側の面のSRaが前記範囲内であると、受容層の表面に設けられる第二の凹凸形状を、本発明で特定する形状とすることができる。前記第一の凹凸形状の凹凸の中心面平均粗さSRaは、0.5〜0.7μmであることがより好ましい。
なお、前記中心面平均粗さSRaは、JIS B 0601−1982に準拠して、触針式3次元表面粗さ計を用いて測定されるカットオフ値2.5mmでの抄紙方向の中心面平均粗さSRaとすることができ、下記数式で規定することができる。
本発明における断熱層は、サーマルヘッドから受容層に加えられた熱が基材等へ伝熱することによって損失されることを防止できる断熱性を有するものである。当該断熱層を有することにより、画像を形成する際の転写感度が向上し、印画濃度の濃淡の再現性に優れた画像が形成することができる。本発明の断熱層は、内部に微細な空隙を含むことにより断熱性を有する層であって、多孔質層であることから、クッション性を有するものである。
また、本発明における断熱層は、受容層側の面に、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有する。これにより、本発明に係る熱転写受像シートは、前記第一の凹凸形状に起因して、後述する受容層の断熱層側とは反対側の面を、本発明で特定する第二の凹凸形状とすることができる。また、本発明に係る熱転写受像シートが後述する中間層を有する場合においても、断熱層の受容層側の面のSRaが前記範囲内であると、受容層の表面に設けられる第二の凹凸形状を、本発明で特定する形状とすることができる。前記第一の凹凸形状の凹凸の中心面平均粗さSRaは、0.5〜0.7μmであることがより好ましい。
なお、前記中心面平均粗さSRaは、JIS B 0601−1982に準拠して、触針式3次元表面粗さ計を用いて測定されるカットオフ値2.5mmでの抄紙方向の中心面平均粗さSRaとすることができ、下記数式で規定することができる。
上記数式において、Wxは試料面域のX軸方向の長さを示し、Wyは試料面域のY軸方向の長さを表し、Saは試料面域の面積を表す。
具体的には、触針式3次元表面粗さ計及び3次元粗さ解析装置として、例えば小坂研究所(株)製の表面粗さ測定機、サーフコーダSE3500又は(株)東京精密製の三次元表面粗さ形状測定機(サーフコム1400D)等を用い、JIS B 0601−1982に準拠して、カットオフ値2.5mmでの中心面平均粗さSRaを求めることができる。
具体的には、触針式3次元表面粗さ計及び3次元粗さ解析装置として、例えば小坂研究所(株)製の表面粗さ測定機、サーフコーダSE3500又は(株)東京精密製の三次元表面粗さ形状測定機(サーフコム1400D)等を用い、JIS B 0601−1982に準拠して、カットオフ値2.5mmでの中心面平均粗さSRaを求めることができる。
また、印画物を良好なマット調とすることができる点から、前記第一の凹凸形状は、凹凸の十点平均粗さRzが、5.0〜15.0μmであることが好ましく、5.0〜12.0μmであることがより好ましく、6.0〜11.0μmであることが更により好ましい。本発明に係る熱転写受像シートが後述する中間層を有する場合においても、断熱層の受容層側の面のRzが前記範囲内であると、受容層の表面に設けられる第二の凹凸形状を、本発明で特定する形状とすることが容易になる。なお、前記十点平均粗さRzは、JIS B 0601−1982に準拠して測定することができる。前記Rzの測定に使用する測定機としては、例えば、前記SRaを測定することができる前記測定機と同様のものを挙げることができる。また、カットオフ値は、例えば前記SRaと同様に2.5mmとすることができる。
前記断熱層としては、受容層側の面に前記第一の凹凸形状を有するものであれば特に限定されないが、例えば、外殻を有しないボイド及び/又は中空粒子を含有した層が挙げられ、中でも外殻を有しないボイドを含有した層であることが好ましい。
外殻を有しないボイドを含有した層としては、特に限定されないが、例えば、熱化可塑性樹脂を主成分として含有した層の内部に微細な空隙を有する層が挙げられる。ここで主成分とは、層の固形分に対して50質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上含有される成分である。
前記熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、1種単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。前記熱可塑性樹脂の主成分としては、中でも、断熱層の断熱性及びクッション性の点から、ポリオレフィン樹脂及びポリエステル樹脂が好ましく、更にポリオレフィン樹脂が好ましく、特に、ポリプロピレンが好ましい。
外殻を有しないボイドを含有した層としては、特に限定されないが、例えば、熱化可塑性樹脂を主成分として含有した層の内部に微細な空隙を有する層が挙げられる。ここで主成分とは、層の固形分に対して50質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上含有される成分である。
前記熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、1種単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。前記熱可塑性樹脂の主成分としては、中でも、断熱層の断熱性及びクッション性の点から、ポリオレフィン樹脂及びポリエステル樹脂が好ましく、更にポリオレフィン樹脂が好ましく、特に、ポリプロピレンが好ましい。
前記ボイドを含有した層の内部に微細な空隙を形成する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、主成分となる熱可塑性樹脂に、非相溶な有機微粒子及び無機微粒子から選ばれる少なくとも1種を含有したボイド含有層用材料をシート化し、延伸することにより、海島界面の剥離、または、島を形成する領域の大きな変形によって微細空隙を発生させる方法等が挙げられる。
前記ボイド含有層用材料としては、具体的には、例えば、ポリプロピレンを主成分とし、それにポリプロピレンより高い融点を有するポリエステルやアクリル樹脂を加えた組成物が挙げられる。この場合、ポリエステルやアクリル樹脂が微細空隙を形成する核剤の役割をする。該ポリエステル、アクリル樹脂の含有量は、いずれの場合もポリプロピレン100質量部に対して2〜10質量部であることが好ましい。上記含有量が2質量部以上の場合には、微細空隙を十分に発生させることができ、印画感度をより向上させることができる。また、含有量が10質量部以下の場合には、耐熱性を十分に担保することができる。
微細で緻密な空隙をより発生させるためには、前記ボイド含有層用材料に、さらにポリイソプレンを加えることができる。すなわち、ポリプロピレンを主成分とし、これにアクリル樹脂又はポリエステル、及びポリイソプレンを配合した組成物をシート化し、延伸することによりボイドを含有した層を形成することで、微細で緻密な空隙をより発生させることができる。これにより、熱転写受像シートの印画感度をより向上させることができる。
本発明においては、前記ボイドを含有した層の中でも、特に、前記ボイドを含有した多孔質ポリプロピレンからなる層が好ましい。
本発明においては、前記ボイドを含有した層の中でも、特に、前記ボイドを含有した多孔質ポリプロピレンからなる層が好ましい。
本発明においては、前記断熱層として前記ボイドを含有した層を用いる場合は、前記第一の凹凸形状を少なくとも一方の面に有するようにボイド含有層用材料を予めシート化した断熱フィルムを用いて、前記断熱層を形成することが好ましい。
このような断熱フィルムの市販品としては、例えば多孔質ポリプロピレンフィルム(トヨパール−SS 東洋紡績(株)製)等が挙げられる。
このような断熱フィルムの市販品としては、例えば多孔質ポリプロピレンフィルム(トヨパール−SS 東洋紡績(株)製)等が挙げられる。
中空粒子を含有した層としては、例えば、バインダーに中空粒子を含有した層が挙げられる。
中空粒子としては、特に限定されず、樹脂等から構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラス等から構成される無機系中空粒子であってもよい。また、前記中空粒子は、架橋中空粒子であってもよい。
前記中空粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.3〜5μmである。中空粒子の体積平均粒径が前記範囲内であることにより、中空粒子を含有した層の断熱性およびクッション性を向上することができる。なお、前記体積平均粒径は、溶液中の粒子を動的光散乱方法により測定し、粒径分布を体積累積分布で表したときの50%粒子径(d50 メジアン径)を意味する。当該体積平均粒径は、例えば日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計又はNanotrac粒度分析計を用いて測定することができる。
また、中空粒子の平均中空率は、好ましくは20%以上、より好ましくは30〜80%である。中空粒子の平均中空率が、前記範囲内であれば、中空粒子を含有した層の断熱性およびクッション性を向上することができる。
前記中空粒子としては、市販の中空粒子を用いることもでき、例えば、HP−1055、HP−91、およびローペイクSE(ロームアンドハース(株)製)、ならびにMH−5055(日本ゼオン(株)製)等が好ましい。
なお、前記中空粒子としては、非発泡粒子であることが好ましく、発砲粒子は含有しないことがより好ましい。これにより、熱転写受像シートの製造又は印画物の製造おいて加熱工程がある場合であっても、中空粒子の熱膨張が抑制されるため、第一の凹凸形状を所望の形状とすることが容易になる。
中空粒子としては、特に限定されず、樹脂等から構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラス等から構成される無機系中空粒子であってもよい。また、前記中空粒子は、架橋中空粒子であってもよい。
前記中空粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.3〜5μmである。中空粒子の体積平均粒径が前記範囲内であることにより、中空粒子を含有した層の断熱性およびクッション性を向上することができる。なお、前記体積平均粒径は、溶液中の粒子を動的光散乱方法により測定し、粒径分布を体積累積分布で表したときの50%粒子径(d50 メジアン径)を意味する。当該体積平均粒径は、例えば日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計又はNanotrac粒度分析計を用いて測定することができる。
また、中空粒子の平均中空率は、好ましくは20%以上、より好ましくは30〜80%である。中空粒子の平均中空率が、前記範囲内であれば、中空粒子を含有した層の断熱性およびクッション性を向上することができる。
前記中空粒子としては、市販の中空粒子を用いることもでき、例えば、HP−1055、HP−91、およびローペイクSE(ロームアンドハース(株)製)、ならびにMH−5055(日本ゼオン(株)製)等が好ましい。
なお、前記中空粒子としては、非発泡粒子であることが好ましく、発砲粒子は含有しないことがより好ましい。これにより、熱転写受像シートの製造又は印画物の製造おいて加熱工程がある場合であっても、中空粒子の熱膨張が抑制されるため、第一の凹凸形状を所望の形状とすることが容易になる。
中空粒子を含有した層に用いられるバインダーとしては、特に限定されず、親水性であっても疎水性であってもよいし、これらの併用であっても構わないが、水に不溶な疎水性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散されたエマルジョンや、親水性バインダーを用いることが好ましい。
エマルジョンとしては、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)系、ポリ塩化ビニル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリオレフィン系などのエマルジョンを使用することができ、必要に応じてこれら2種以上を混合して用いてもよい。
親水性バインダーとしては、ゼラチンおよびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオイキサイド、ポリビニルピロリドン、プルラン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸およびその塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、カゼイン、キサンテンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、ならびにアラビアゴムを挙げることができる。
前記断熱層として前記中空粒子を含有した層を用いる場合、受容層側の面を前記第一の凹凸形状とするためには、例えば、粒子径の異なる中空粒子を適宜混合する方法が挙げられる。
エマルジョンとしては、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)系、ポリ塩化ビニル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリオレフィン系などのエマルジョンを使用することができ、必要に応じてこれら2種以上を混合して用いてもよい。
親水性バインダーとしては、ゼラチンおよびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオイキサイド、ポリビニルピロリドン、プルラン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸およびその塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、カゼイン、キサンテンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、ならびにアラビアゴムを挙げることができる。
前記断熱層として前記中空粒子を含有した層を用いる場合、受容層側の面を前記第一の凹凸形状とするためには、例えば、粒子径の異なる中空粒子を適宜混合する方法が挙げられる。
前記断熱層の厚みは、特に限定されないが、10〜60μmであることが好ましく、15〜50μmであることがより好ましい。断熱層の厚みが前記範囲内であることにより、断熱層の断熱性及びクッション性が良好となり、且つ、第一の凹凸形状を所望の形状とすることが容易になる。
なお、前記断熱層の厚みは、断熱層の基材側の界面から、第一の凹凸形状の凸部の頂部までの基材平面に対する垂線方向の距離の平均を意味する(図1中のT)。
なお、前記断熱層の厚みは、断熱層の基材側の界面から、第一の凹凸形状の凸部の頂部までの基材平面に対する垂線方向の距離の平均を意味する(図1中のT)。
さらに、前記断熱層の密度は特に限定されないが、例えば樹脂成分として好適なポリプロピレン樹脂を用いた場合には、密度が、0.1g/cm3〜0.85g/cm3の範囲内、中でも0.2g/cm3〜0.8g/cm3の範囲内であることが、断熱性及びクッション性に優れる点から好ましい。
また、前記断熱層は、空隙率が5〜90%であることが好ましく、10〜80%であることがより好ましい。空隙率が前記下限値以上であることにより、断熱性及びクッション性を向上させることができ、前記上限値以下であることにより、機械的強度が良好なものとすることができる。空隙率が前記下限値未満であると、クッション性が不十分となり、感熱昇華型転写方式による印画において、白抜け等の支障が発生する場合がある。
なお、ここでいう空隙率とは、断熱層の体積における空隙の総体積の比率であり、断熱層を構成する樹脂乃至バインダー成分の密度をXとし、断熱層の密度をYとしたときに、式{(X−Y)/X}×100により計算することができる。空隙率は、断熱層形成用材料の組成によって適宜調節することができる。例えば、ボイドを含有した層においては、微細空隙を形成する核剤の含有量を大きくすることにより、空隙率を大きくすることができ、中空粒子を含有した層においては、中空粒子の含有量を大きくすることにより、空隙率を大きくすることができる。
なお、ここでいう空隙率とは、断熱層の体積における空隙の総体積の比率であり、断熱層を構成する樹脂乃至バインダー成分の密度をXとし、断熱層の密度をYとしたときに、式{(X−Y)/X}×100により計算することができる。空隙率は、断熱層形成用材料の組成によって適宜調節することができる。例えば、ボイドを含有した層においては、微細空隙を形成する核剤の含有量を大きくすることにより、空隙率を大きくすることができ、中空粒子を含有した層においては、中空粒子の含有量を大きくすることにより、空隙率を大きくすることができる。
前記断熱層は、前記基材の少なくとも一方の面側に、当該断熱層の前記基材側とは反対側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有するように形成される。
前記断熱層を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、ボイド含有層用材料をシート化した断熱フィルムを、前記第一の凹凸形状を有する面を染料層側になるようにして、前記基材の少なくとも一方の面側にラミネートする方法等が挙げられる。
また、前記断熱層は、上述した中空粒子を含有した層を形成するための材料に適宜溶剤を添加して得られた中空粒子含有層用塗工液を塗布、乾燥する方法、押出しラミネート法により形成することもできる。塗工液を塗布する方法としては、公知の塗布方法を選択することができるが、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等が挙げられる。
前記断熱層を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、ボイド含有層用材料をシート化した断熱フィルムを、前記第一の凹凸形状を有する面を染料層側になるようにして、前記基材の少なくとも一方の面側にラミネートする方法等が挙げられる。
また、前記断熱層は、上述した中空粒子を含有した層を形成するための材料に適宜溶剤を添加して得られた中空粒子含有層用塗工液を塗布、乾燥する方法、押出しラミネート法により形成することもできる。塗工液を塗布する方法としては、公知の塗布方法を選択することができるが、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等が挙げられる。
(受容層)
受容層は、熱転写シートから移行してくる色材を受容し、形成された画像を維持するためのものである。本発明における受容層は、前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmである。これにより、本発明に係る熱転写受像シートに画像を形成した場合、印画物の画像表面が第二の凹凸形状に起因した凹凸形状となり、マット調になると考えられる。
前記凹凸の中心面平均粗さSRa及び十点平均値Rzは、前記上述した前記第一の凹凸形状の場合と同様にして測定することができる。また、前記第二の凹凸形状において、前記SRaは0.40〜0.70μmであることがより好ましく、前記Rzは5.0〜10.0μmであることがより好ましい。
受容層は、熱転写シートから移行してくる色材を受容し、形成された画像を維持するためのものである。本発明における受容層は、前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmである。これにより、本発明に係る熱転写受像シートに画像を形成した場合、印画物の画像表面が第二の凹凸形状に起因した凹凸形状となり、マット調になると考えられる。
前記凹凸の中心面平均粗さSRa及び十点平均値Rzは、前記上述した前記第一の凹凸形状の場合と同様にして測定することができる。また、前記第二の凹凸形状において、前記SRaは0.40〜0.70μmであることがより好ましく、前記Rzは5.0〜10.0μmであることがより好ましい。
受容層は、少なくとも樹脂を含む受容層形成用材料を用いて形成することができる。
受容層形成用材料に含まれる樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、およびエポキシ樹脂、塩化ビニル−アクリル共重合体樹脂等が挙げられる。
受容層形成用材料に含まれる樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、およびエポキシ樹脂、塩化ビニル−アクリル共重合体樹脂等が挙げられる。
本発明の熱転写受像シートは、熱転写シートとの離型性を向上させるために、受容層中に離型剤を含有させることができる。離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系またはリン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル、反応性シリコーンオイル、硬化型シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオイル、および各種シリコーン樹脂などが挙げられるが、シリコーンオイルが好ましい。上記シリコーンオイルとしては油状のものを用いることもできるが、硬化型のものが好ましい。硬化型シリコーンオイルとしては反応硬化型、光硬化型、および触媒硬化型等が挙げられるが、反応硬化型および触媒硬化型のシリコーンオイルが特に好ましい。
反応硬化型シリコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコーンオイルとを反応硬化させたものが好ましく、アミノ変性シリコーンオイルとしては、KF−393、KF−857、KF−858、X−22−3680、およびX−22−3801C(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられ、エポキシ変性シリコーンオイルとしてはKF−100T、KF−101、KF−60−164、およびKF−103(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。触媒硬化型シリコーンオイルとしてはKS−705、FKS−770、およびX−22−1212(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
これらの硬化型シリコーンオイルの添加量は、受容層用材料の全固形分中において0.5〜30質量%が好ましい。
これらの硬化型シリコーンオイルの添加量は、受容層用材料の全固形分中において0.5〜30質量%が好ましい。
受容層には、受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度をさらに高める目的で、酸化チタン、酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、および微粉末シリカ等の顔料や充填材を添加することができる。また、フタル酸エステル化合物、セバシン酸エステル化合物、およびリン酸エステル化合物等の可塑剤を添加してもよい。
受容層は、前記受容層用材料に適宜溶剤を添加して得られた受容層用塗工液を、塗布、乾燥することにより形成することができる。塗布方法は、例えば、中空粒子含有層用塗工液の塗布方法と同様の方法が挙げられる。
受容層の形成に際し、受容層用塗工液の塗工量は、特に限定されないが、第二の凹凸形状が、第一の凹凸形状に起因した形状となりやすい点から、乾燥状態で0.5〜5.0g/m2とすることが好ましい。
受容層の形成に際し、受容層用塗工液の塗工量は、特に限定されないが、第二の凹凸形状が、第一の凹凸形状に起因した形状となりやすい点から、乾燥状態で0.5〜5.0g/m2とすることが好ましい。
(中間層)
本発明の熱転写受像シートは、図2に記載するように、前記断熱層2と前記受容層3との間に中間層5を設けても良い。この場合、中間層5の断熱層2側とは反対側の面51には、断熱層の受容層側の面21に設けられた第一の凹凸形状に起因する第三の凹凸形状が設けられ、当該第三の凹凸形状に起因して、受容層3の中間層5側とは反対側の面31に、第二の凹凸形状が設けられる。
中間層は、断熱層と受容層との接着性、白色度、クッション性、隠蔽性、帯電防止性、およびカール防止性等の付与を目的とするものである。中間層としては、従来公知のあらゆる中間層を設けることができる。
中間層に含まれるバインダー樹脂としてはポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン系樹脂、およびポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂のうちの活性水酸基を有するものについてはさらにそれらのイソシアネート硬化物をバインダーとすることもできる。
本発明の熱転写受像シートは、図2に記載するように、前記断熱層2と前記受容層3との間に中間層5を設けても良い。この場合、中間層5の断熱層2側とは反対側の面51には、断熱層の受容層側の面21に設けられた第一の凹凸形状に起因する第三の凹凸形状が設けられ、当該第三の凹凸形状に起因して、受容層3の中間層5側とは反対側の面31に、第二の凹凸形状が設けられる。
中間層は、断熱層と受容層との接着性、白色度、クッション性、隠蔽性、帯電防止性、およびカール防止性等の付与を目的とするものである。中間層としては、従来公知のあらゆる中間層を設けることができる。
中間層に含まれるバインダー樹脂としてはポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン系樹脂、およびポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂のうちの活性水酸基を有するものについてはさらにそれらのイソシアネート硬化物をバインダーとすることもできる。
また、中間層には、白色性や隠蔽性を付与するために酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、および炭酸カルシウム等の充填材を添加することができる。さらに、中間層には、白色性を高めるためにスチルベン系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物、およびベンゾオキサゾール系化合物等を蛍光増白剤として添加したり、印画物の耐光性を高めるためにヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、およびベンゾフェノン系化合物等を紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤として添加したり、あるいは帯電防止性を付与するためにカチオン系アクリル樹脂、ポリアニリン樹脂、および各種導電性充填材等を添加することができる。
中間層は、前記バインダー及び前記充填剤等に適宜溶剤を添加した中間層形成用塗工液を塗布、乾燥することにより形成することができる。中間層用塗工液の塗工量は、中間層の断熱層側とは反対側の面に、前記断熱層が有する第一の凹凸形状に起因して前記第三の凹凸形状を形成することができ、当該第三の凹凸形状に起因して受容層の表面に前記第二の凹凸形状を形成することができる量であれば特に限定されないが、乾燥状態で0.1〜3.0g/m2程度が好ましい。
(接着層)
本発明に係る熱転写受像シートは、図2に記載するように、断熱層2と基材1との間や、後述する裏面フィルム層6と基材1との間等に、必要に応じて接着層4を設けることができる。接着層は、ドライラミイネート法、ウェットラミネート法、および貼着後電子線照射により接着させる方法等の貼合方法に応じて、適宜選択することができ、限定されるものではない。接着層を構成する接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリウレタン樹脂等を成分としたものが挙げられる。また、ポリオレフィン系材料を用いたEC(エクストルージョンコーティング Extrusion coating)サンドラミネート法を用いても良い。
本発明に係る熱転写受像シートは、図2に記載するように、断熱層2と基材1との間や、後述する裏面フィルム層6と基材1との間等に、必要に応じて接着層4を設けることができる。接着層は、ドライラミイネート法、ウェットラミネート法、および貼着後電子線照射により接着させる方法等の貼合方法に応じて、適宜選択することができ、限定されるものではない。接着層を構成する接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリウレタン樹脂等を成分としたものが挙げられる。また、ポリオレフィン系材料を用いたEC(エクストルージョンコーティング Extrusion coating)サンドラミネート法を用いても良い。
(裏面フィルム層)
また、本発明に係る熱転写受像シートは、図2に記載するように、基材1の裏面側(受容層3が設けられている側と反対側)に、裏面フィルム層6を設けても良い。裏面フィルム層6は、熱転写受像シートに生じ得るカールの発生を効果的に防止することができる。
裏面フィルム層6に用いられる裏面フィルムとしては、例えば、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(パイレンフィルムOT P−2261 厚さ25μm 東洋紡(株)製)などが挙げられる。
また、裏面フィルム層6は、ポリオレフィン等の樹脂等を含有する裏面フィルム層形成用の塗工液を塗工して形成する方法または押出しラミネート法等の方法を用いて形成することもできる。
また、本発明に係る熱転写受像シートは、図2に記載するように、基材1の裏面側(受容層3が設けられている側と反対側)に、裏面フィルム層6を設けても良い。裏面フィルム層6は、熱転写受像シートに生じ得るカールの発生を効果的に防止することができる。
裏面フィルム層6に用いられる裏面フィルムとしては、例えば、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(パイレンフィルムOT P−2261 厚さ25μm 東洋紡(株)製)などが挙げられる。
また、裏面フィルム層6は、ポリオレフィン等の樹脂等を含有する裏面フィルム層形成用の塗工液を塗工して形成する方法または押出しラミネート法等の方法を用いて形成することもできる。
(裏面層)
また、本発明に係る熱転写受像シートは、図2に記載するように、基材1の裏面側(受容層3が設けられている側と反対側)に裏面層7を設けても良い。裏面層7は、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。中でも本発明においては、裏面層として、熱転写受像シートの搬送性向上機能や、カール防止機能を有する裏面層を用いることが好ましい。
また、本発明に係る熱転写受像シートは、図2に記載するように、基材1の裏面側(受容層3が設けられている側と反対側)に裏面層7を設けても良い。裏面層7は、本発明の熱転写受像シートの用途等に応じて所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。中でも本発明においては、裏面層として、熱転写受像シートの搬送性向上機能や、カール防止機能を有する裏面層を用いることが好ましい。
上記搬送性向上機能およびカール防止機能を示す裏面層を構成する材料としては、所望の搬送性やカール防止性を付与できる材料であれば特に限定されないが、通常、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ハロゲン化ポリマー等からなるバインダー樹脂中に、添加剤として充填材を加えたものが用いられる。裏面層は、裏面層形成用材料に適宜溶剤を添加した裏面層形成用塗工液を、塗布、乾燥することにより形成することができる。
(印画物)
本発明に係る印画物は、熱転写受像シート上に、画像が形成されてなる印画物であって、
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、
前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面におけるJIS K 7374に準拠して測定した入射角45°の写像性が、40%以下であることを特徴とする。
本発明に係る印画物は、熱転写受像シート上に、画像が形成されてなる印画物であって、
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、
前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面におけるJIS K 7374に準拠して測定した入射角45°の写像性が、40%以下であることを特徴とする。
本発明に係る印画物は、前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面における前記写像性が40%以下であることにより、画像表面における写りこみが少なく、マット調となる。また、前記写像性は、鮮明性を確保する観点から、通常10%以上であることが好ましい。
なお、前記写像性は、印画方向における測定値と、印画方向に直交する方向における測定値とから算出される平均値とする。具体的には、例えばスガ試験機社製、品番ICM−1T等の測定装置を用いて測定することができる。光学くし幅は、特に限定されないが、例えば2.0mmとすることができる。また、本発明に係る印画物が、前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面上に更に保護層等の別の層を有する場合は、前記写像性は、前記別の層の表面、即ち、前記印画物の、前記基材に対して前記受容層が存在する側の最表面において測定した値である。
なお、前記写像性は、印画方向における測定値と、印画方向に直交する方向における測定値とから算出される平均値とする。具体的には、例えばスガ試験機社製、品番ICM−1T等の測定装置を用いて測定することができる。光学くし幅は、特に限定されないが、例えば2.0mmとすることができる。また、本発明に係る印画物が、前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面上に更に保護層等の別の層を有する場合は、前記写像性は、前記別の層の表面、即ち、前記印画物の、前記基材に対して前記受容層が存在する側の最表面において測定した値である。
本発明に係る印画物においては、熱転写受像シートとして、上述の本発明の熱転写受像シートを用いることができ、その他については特に限定されない。本発明に係る印画物は、例えば、上述した本発明に係る熱転写受像シートと、熱移行性染料とバインダーとを含有する染料層を設けた熱転写シートとを重ね、前記熱移行性染料を熱移行させて前記熱転写受像シートに画像を形成することにより、製造することができる。すなわち、本発明に係る印画物は、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、前記基材側から断熱層と、受容層とをこの順に備えた上述の本発明の熱転写受像シートの前記受容層に、画像が形成されてなるものである。
本発明に係る印画物において、画像を形成する際に用いられる熱転写記録装置及び熱転写シートとしては、公知のものを用いることができる。熱転写シートとしては、例えば、基材シートの一方の面に昇華性染料を含有する染料層が設けられており、基材シートの他方の面に耐熱性樹脂を含有する耐熱滑性層が設けられている層構成を有するものを用いることができる。具体的には例えば、特開2012−158121号公報に記載されるもの等を用いることができる。
また、本発明に係る印画物は、色材を熱転写受像シートに熱転写した後に、必要に応じて保護層を形成したものであってもよい。保護層の形成方法は特に限定されず、一般的な方法を用いることができる。
本発明に係る印画物において、画像を形成する際に用いられる熱転写記録装置及び熱転写シートとしては、公知のものを用いることができる。熱転写シートとしては、例えば、基材シートの一方の面に昇華性染料を含有する染料層が設けられており、基材シートの他方の面に耐熱性樹脂を含有する耐熱滑性層が設けられている層構成を有するものを用いることができる。具体的には例えば、特開2012−158121号公報に記載されるもの等を用いることができる。
また、本発明に係る印画物は、色材を熱転写受像シートに熱転写した後に、必要に応じて保護層を形成したものであってもよい。保護層の形成方法は特に限定されず、一般的な方法を用いることができる。
本発明によれば、IDカード、身分証明書、免許証等のカード類の作成を行うこともできる。これらのカードは写真等の画像情報の他に、文字情報を含むものである。この場合、文字情報形成は溶融転写方式により行い、写真等の画像形成は昇華転写方式で行うこともできる。この場合も、溶融インキ層を、染料層或いは保護層形成用の転写性樹脂層と面順次に設けることもできる。更にカードには、エンボス、サイン、ICメモリー、磁気層、ホログラム、その他の印刷等を設けることもでき、保護層転写後にエンボス、サイン、磁気層等を設けることもできる。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
各実施例、比較例において、断熱層に用いられた断熱フィルムの表面(第一の凹凸形状)及び得られた熱転写受像シートの表面(第二の凹凸形状)については、三次元表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製、サーフコム1400D)を用い、JIS B 0601−1982に準拠して、カットオフ値2.5mmでの中心面平均粗さSRa、十点平均粗さRzを測定した。
各実施例、比較例において、断熱層に用いられた断熱フィルムの表面(第一の凹凸形状)及び得られた熱転写受像シートの表面(第二の凹凸形状)については、三次元表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製、サーフコム1400D)を用い、JIS B 0601−1982に準拠して、カットオフ値2.5mmでの中心面平均粗さSRa、十点平均粗さRzを測定した。
[実施例1]
紙基材(コート紙、大王製紙社製、商品名:Sユトリロコート、坪量:157g/m2)の一方の面上に、断熱フィルムとして多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:35μm、密度:0.65g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.69μm、十点平均粗さRz:10.5μm)を、また、該紙基材の他方の面上に、裏面フィルムとして厚さ25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:パイレンフィルムOT P−2261)を、それぞれ下記組成の接着層用塗工液(塗工量:3.0g/m2(乾燥後))を用いて貼合した積層体を作成した。
次いで、積層体の多孔質ポリプロピレンフィルムの面に、下記組成のプライマー層用塗工液を、バーコーターにより乾燥時塗工量1.0g/m2となるように塗工、乾燥(110℃、1分)し、中間層としてプライマー層を形成した。
次いで、プライマー層上に、下記組成の受容層用塗工液をバーコーターにより、乾燥時塗工量4.0g/m2となるように塗工、乾燥(110℃、1分)して受容層を形成することで、実施例1の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.64μmであり、十点平均粗さRzが6.6μmであった。
紙基材(コート紙、大王製紙社製、商品名:Sユトリロコート、坪量:157g/m2)の一方の面上に、断熱フィルムとして多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:35μm、密度:0.65g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.69μm、十点平均粗さRz:10.5μm)を、また、該紙基材の他方の面上に、裏面フィルムとして厚さ25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡(株)製、商品名:パイレンフィルムOT P−2261)を、それぞれ下記組成の接着層用塗工液(塗工量:3.0g/m2(乾燥後))を用いて貼合した積層体を作成した。
次いで、積層体の多孔質ポリプロピレンフィルムの面に、下記組成のプライマー層用塗工液を、バーコーターにより乾燥時塗工量1.0g/m2となるように塗工、乾燥(110℃、1分)し、中間層としてプライマー層を形成した。
次いで、プライマー層上に、下記組成の受容層用塗工液をバーコーターにより、乾燥時塗工量4.0g/m2となるように塗工、乾燥(110℃、1分)して受容層を形成することで、実施例1の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.64μmであり、十点平均粗さRzが6.6μmであった。
<接着層用塗工液>
・ウレタン樹脂 30質量部
(タケラックA−969V 三井化学(株)製)
・イソシアネート 10質量部
(タケネートA−5 三井化学(株)製)
・酢酸エチル 100質量部
・ウレタン樹脂 30質量部
(タケラックA−969V 三井化学(株)製)
・イソシアネート 10質量部
(タケネートA−5 三井化学(株)製)
・酢酸エチル 100質量部
<プライマー層用塗工液>
・ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂 100質量部
(N−5199 日本ポリウレタン工業(株)製)
・白色酸化チタン 30質量部
(TCA888 (株)トーケムプロダクツ製)
・MEK−トルエン−イソプロピルアルコール混合溶剤 170質量部
(MEK:トルエン:イソプロピルアルコール=2:2:1(質量比))
・ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂 100質量部
(N−5199 日本ポリウレタン工業(株)製)
・白色酸化チタン 30質量部
(TCA888 (株)トーケムプロダクツ製)
・MEK−トルエン−イソプロピルアルコール混合溶剤 170質量部
(MEK:トルエン:イソプロピルアルコール=2:2:1(質量比))
<受容層用塗工液>
・塩酢ビ樹脂 100質量部
(ソルバインC 日信化学工業(株))
・エポキシ変性シリコーン 5質量部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・MEK−トルエン混合溶剤 500質量部
(MEK:トルエン=1:1(質量比))
・塩酢ビ樹脂 100質量部
(ソルバインC 日信化学工業(株))
・エポキシ変性シリコーン 5質量部
(X−22−3000T 信越化学工業(株))
・MEK−トルエン混合溶剤 500質量部
(MEK:トルエン=1:1(質量比))
[実施例2]
実施例1において、断熱フィルムとして、多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:38μm、密度:0.68g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.58μm、十点平均粗さRz:9.4μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.51μmであり、十点平均粗さRzが7.2μmであった。
実施例1において、断熱フィルムとして、多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:38μm、密度:0.68g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.58μm、十点平均粗さRz:9.4μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.51μmであり、十点平均粗さRzが7.2μmであった。
[比較例1]
実施例1において、断熱フィルムとして、多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:38μm、密度:0.65g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.22μm、十点平均粗さRz:4.2μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.32μmであり、十点平均粗さRzが3.9μmであった。
実施例1において、断熱フィルムとして、多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:38μm、密度:0.65g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.22μm、十点平均粗さRz:4.2μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.32μmであり、十点平均粗さRzが3.9μmであった。
[比較例2]
実施例1において、断熱フィルムとして、多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:35μm、密度:0.68g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.26μm、十点平均粗さRz:4.2μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.29μmであり、十点平均粗さRzが4.0μmであった。
実施例1において、断熱フィルムとして、多孔質ポリプロピレンフィルム(厚み:35μm、密度:0.68g/cm3、中心面平均粗さSRa:0.26μm、十点平均粗さRz:4.2μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写受像シートを得た。得られた熱転写受像シートの受容層側の表面は、中心面平均粗さSRaが0.29μmであり、十点平均粗さRzが4.0μmであった。
[評価]
(写像性の測定)
昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:CW−02)のメディアセットCW−MS46と、上記で得られた各実施例及び各比較例の熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記プリンターを用いて、RGB値が、0階調および255階調の画像を印画し、印画物を得た。得られた印画物について、写像性測定装置(スガ試験機社製、品番:ICM−1T)を用いて、前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面における入射角45°、光学くし幅2.0mmにての写像性測定を行った。
<評価基準>
A:写像性が40%以下である。
B:写像性が40%より大きい。
(写像性の測定)
昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:CW−02)のメディアセットCW−MS46と、上記で得られた各実施例及び各比較例の熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記プリンターを用いて、RGB値が、0階調および255階調の画像を印画し、印画物を得た。得られた印画物について、写像性測定装置(スガ試験機社製、品番:ICM−1T)を用いて、前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面における入射角45°、光学くし幅2.0mmにての写像性測定を行った。
<評価基準>
A:写像性が40%以下である。
B:写像性が40%より大きい。
(マット調評価)
昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:CW−02)のメディアセットCW−MS46と、上記で得られた各実施例及び各比較例の熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記プリンターを用いて、風景画像などを印画し、印画物を得た。得られた印画物について、マット調の質感について目視評価を行った。
<評価基準>
A:マット感に優れている。
B:光沢があり、マット感が不足している。
昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:CW−02)のメディアセットCW−MS46と、上記で得られた各実施例及び各比較例の熱転写受像シートとを重ね合わせ、上記プリンターを用いて、風景画像などを印画し、印画物を得た。得られた印画物について、マット調の質感について目視評価を行った。
<評価基準>
A:マット感に優れている。
B:光沢があり、マット感が不足している。
1 基材
2 断熱層
3 受容層
4 接着層
5 中間層
6 裏面フィルム層
7 裏面層
10 熱転写受像シート
11 熱転写受像シート
2 断熱層
3 受容層
4 接着層
5 中間層
6 裏面フィルム層
7 裏面層
10 熱転写受像シート
11 熱転写受像シート
Claims (4)
- 基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり且つ十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする、熱転写受像シート。 - 前記断熱層と前記受容層との間に、更に中間層を備えた、請求項1に記載の熱転写受像シート。
- 基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備える熱転写受像シートの製造方法であって、
前記基材を準備する工程と、
前記基材の少なくとも一方の面側に、前記断熱層を、当該断熱層の前記基材側とは反対側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有するように、形成する工程と、
前記断熱層の前記第一の凹凸形状を有する面側に、前記受容層を、当該受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有するように、形成する工程を有し、
前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、十点平均値Rzが5.0〜12.0μmであることを特徴とする、熱転写受像シートの製造方法。 - 熱転写受像シート上に、画像が形成されてなる印画物であって、
前記熱転写受像シートが、基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、断熱層と、受容層とをこの順に備え、
前記断熱層の前記受容層側の面が、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmである第一の凹凸形状を有し、
前記受容層の前記断熱層側とは反対側の面が、前記第一の凹凸形状に起因する第二の凹凸形状を有し、前記第二の凹凸形状は、凹凸の中心面平均粗さSRaが0.40〜0.80μmであり、
前記基材に対して前記受容層が存在する側の前記印画物の表面におけるJIS K 7374に準拠して測定した入射角45°の写像性が、40%以下であることを特徴とする、印画物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019089230A (ja) * | 2017-11-13 | 2019-06-13 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写受像シート |
JP2020006547A (ja) * | 2018-07-05 | 2020-01-16 | 大王製紙株式会社 | 昇華型熱転写受像シート及びその製造方法 |
WO2021172417A1 (ja) * | 2020-02-25 | 2021-09-02 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート、及び印画物の製造方法 |
-
2014
- 2014-01-16 JP JP2014006144A patent/JP2015134429A/ja active Pending
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JP2020006547A (ja) * | 2018-07-05 | 2020-01-16 | 大王製紙株式会社 | 昇華型熱転写受像シート及びその製造方法 |
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