JP2015121606A - 光源装置およびプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】光利用効率を向上させることが可能な光源装置およびプロジェクターを提供する。
【解決手段】基材上に設けられた蛍光体層と、蛍光体層の側面に設けられたダイクロイックミラーと、蛍光体層の底面に設けられた反射部と、蛍光体層に励起光を照射する励起光源と、を備え、平面視において、励起光が照射される領域は、蛍光光射出領域とその外側の領域とを含み、励起光は、少なくとも側面から蛍光体層に入射する光源装置に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置およびプロジェクターに関するものである。
従来、照明装置から射出された照明光により光変調装置を照明し、その光変調装置により変調されて射出された画像光を投射光学系によりスクリーンに拡大投射するプロジェクターが広く知られている。
このようなプロジェクターの光源には、超高圧水銀ランプなどの放電ランプが従来用いられていた。一方、この種の放電ランプは、寿命が比較的短い、瞬時点灯が難しい、ランプから放射される紫外線が液晶パネルを劣化させるなどの課題がある。
そこで、放電ランプに代わるプロジェクター用の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーなどのレーザー光源が注目されている。レーザー光源は、従来の放電ランプ等に比べて、小型化が図れることや、色再現性に優れること、瞬時点灯が可能であること、長寿命であることなどの利点を有している。
また、レーザー光源を用いた照明装置では、半導体レーザーから射出された励起光と、この励起光により蛍光体を励起することによって生成された蛍光光とを利用することが行われている。(例えば、特許文献1を参照)。
特開2011−48139号公報
上記従来技術においては、蛍光の射出領域の面積(以下、蛍光光射出領域と称す)を小さくするために小さい領域に励起光を照射するのが望ましい。しかしながら、励起光を集光すると光密度が高くなり、蛍光体の変換効率が低下するといった課題がある。また、励起光を小さな領域に照射しても、蛍光光がにじむため、蛍光光射出領域が蛍光体層における光照射領域よりも大きくなってしまう。これにより、エテンデューが増大することで蛍光の利用効率が低下してしまうといった課題がある。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、光利用効率を向上させることが可能な光源装置およびプロジェクターを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、基材上に設けられ、側面と底面と、該底面と対向する上面とを有する蛍光体層と、前記側面に設けられたダイクロイックミラーと、前記底面に設けられた反射部と、前記蛍光体層に励起光を照射する励起光源と、を備え、前記蛍光体層で生成された蛍光は前記上面の蛍光光射出領域から射出され、平面視において、前記励起光が照射される領域は、前記蛍光光射出領域とその外側の領域とを含み、前記励起光は、少なくとも前記側面から前記蛍光体層に入射する光源装置が提供される。
第1態様に係る光源装置によれば、蛍光光射出領域の外側に照射された励起光が、ダイクロイックミラーを通して側面から蛍光体層の内部に入射することができる。したがって、励起光を照射する領域の面積を蛍光光射出領域の面積よりも大きくすることができる。これによれば、蛍光体層の内部に入射する励起光の総光量を所定の値に保ったまま、励起光が照射される領域の面積を大きくすることができるため、励起光の光密度を低下させることができる。その結果、蛍光体層の変換効率を向上させることができる。
さらに、蛍光体層で生成された蛍光光は、側面に設けられたダイクロイックミラーあるいは底面に設けられた反射部により蛍光体層の内部に反射され、蛍光光射出領域から射出される。
よって、蛍光光射出領域を小型化しつつ蛍光の変換効率を向上させることができる。また、蛍光光を蛍光体層の内部に反射させるダイクロイックミラーが側面に設けられているため、蛍光光射出領域は側面によって規定されている。従って、蛍光光がにじむことによるエテンデューの増大が防止されて、高い光利用効率を得ることができる。
上記第1態様において、前記励起光は、前記蛍光光射出領域からも前記蛍光体層に入射する構成としてもよい。
この構成によれば、効率よく励起光を蛍光体層に入射させることができる。
上記第1態様において、前記蛍光光射出領域の外側に照射された前記励起光を前記側面に向けて反射させる反射素子をさらに備える構成としてもよい。
この構成によれば、反射素子により励起光が側面に効率良く入射されるようになる。
上記第1態様において、前記側面は、前記底面の面積が前記上面の面積よりも大きくするように前記励起光の光軸に対して傾いている構成としてもよい。
この構成によれば、側面が励起光に対して対向した状態となるので、励起光を側面に効率良く入射させることができる。
本発明の第2態様に従えば、照明光を射出する照明装置と、前記照明光を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、前記照明装置として、上記第1態様に係る光源装置を用いるプロジェクターが提供される。
第2態様に係るプロジェクターの構成によれば、上記光源装置を備えるので、本プロジェクター自体も光利用効率が高く明るい表示画像を得ることができる。
第1実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す平面図。 第1実施形態に係る照明装置の概略構成を示す平面図。 第1実施形態に係る偏光ビームスプリッターの要部構成を示す図。 (a)、(b)は第1実施形態に係る蛍光発光素子の要部構成を示す図。 (a)乃至(c)は第1実施形態に係る反射素子の概略構成を示す図。 (a)、(b)は第2実施形態に係る蛍光発光素子の要部構成を示す図。 (a)乃至(e)は第2実施形態に係る蛍光発光素子の製造工程を示す図。 (a)、(b)は変形例に係る蛍光体層の概略構成を示す図。
以下、本発明の光源装置およびプロジェクターの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第1実施形態)
本実施形態に係るプロジェクターの構成について説明する。図1は、本実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す平面図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、スクリーンSCR上にカラー映像(画像)を表示する投射型画像表示装置であり、照明装置として本発明の光源装置の一実施形態に係るものを備えている。また、プロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を用いている。さらに、プロジェクター1は、照明装置の光源として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザー(レーザー光源)を用いている。
プロジェクター1は、図1に示すように、照明光WL(白色光)を照射する照明装置(光源装置)2と、照明装置2からの照明光WLを赤色光LR、緑色光LG、青色光LBに分離する色分離光学系3と、各色光LR,LG,LBを画像情報に応じて変調し、各色光LR,LG,LBに対応した画像光を形成する光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、各光変調装置4R,4G,4Bからの画像光を合成する合成光学系5と、合成光学系5からの画像光をスクリーンSCRに向かって投射する投射光学系6とを概略備えている。
照明装置2は、第1の光源から射出された励起光(青色光)によって励起された蛍光体から射出された蛍光光(黄色光)と、第2光源から射出された青色光とを混ぜることによって照明光(白色光)WLを得るものである。そして、照明装置2は、被照明領域である光変調装置において均一な照度分布を有するように調整された照明光WLを色分離光学系3に向かって射出する。照明装置2の構成については後で詳細に説明する。
色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7a及び第2のダイクロイックミラー7bと、第1の全反射ミラー8a、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bとを概略備えている。
このうち、第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置2からの照明光WLを赤色光LRとその他の色光LG,LBとに分離する機能を有し、分離された赤色光LRを透過すると共に、その他の色光LG,LBを反射する。一方、第2のダイクロイックミラー7bは、その他の色光LG,LBを緑色光LGと青色光LBとに分離する機能を有し、分離された緑色光LGを反射すると共に、青色光LBを透過する。
第1の全反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されて、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。一方、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置されて、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに導く。なお、緑色光LGについては、第2のダイクロイックミラー7bから光変調装置4Gに向けて反射される。
第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路の、第2のダイクロイックミラー7bの下流に配置されている。第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも長くなることによる青色光LBの光損失を補償する機能を有している。
光変調装置4R,4G,4B各々は、液晶パネルからなり、入射側及び射出側それぞれに図示しない偏光板を備えている。光変調装置4R,4G,4B各々は、各色光LR,LG,LBを画像情報に応じて変調することによって画像光を形成する。
また、各光変調装置4R,4G,4Bの入射面側には、各光変調装置4R,4G,4Bに入射する各色光LR,LG,LBを平行化するフィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bが配置されている。
合成光学系5は、クロスダイクロイックプリズムからなり、各光変調装置4R,4G,4Bから入射した画像光を合成し、この合成された画像光を投射光学系6に向かって射出する。
投射光学系6は、投射レンズ群からなり、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向かって拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像(画像)が表示される。
(照明装置)
続いて、上記プロジェクター1に用いられる照明装置2の構成について説明する。図2は、照明装置2の概略構成を示す平面図である。
照明装置2は、図2に示すように、アレイ光源21と、コリメータ光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザ光学系24と、偏光ビームスプリッター(偏光分離素子)25と、ピックアップ光学系27と、蛍光発光素子28と、偏光変換装置45と、インテグレータ光学系29と、偏光変換素子30と、重畳光学系31とを概略備えている。
アレイ光源21は、複数の半導体レーザー(励起光源)21aをアレイ状に配置した第1アレイ光源21Aと、複数の半導体レーザー21bをアレイ状に配置した第2アレイ光源21Bと、を含む。アレイ光源21から偏光ビームスプリッター25に向かう励起光の光軸を光軸ax1とする。なお、図2では、簡略化のため、1個の半導体レーザー21aと1個の半導体レーザー21bを描いてある。
また、後述する蛍光発光素子28から色分離光学系3側に向けて射出される光および偏光ビームスプリッター25から蛍光発光素子28側に向けて反射された励起光の光軸を光軸ax2とする。光軸ax1と光軸ax2とは同一平面内にあり、且つ互いに直交している。光軸ax1上においては、アレイ光源21と、コリメータ光学系22と、アフォーカル光学系23と、ホモジナイザ光学系24と、偏光ビームスプリッター25と、偏光変換装置45とが、この順に並んで配置されている。
一方、光軸ax2上においては、蛍光発光素子28と、ピックアップ光学系27と、偏光ビームスプリッター25と、インテグレータ光学系29と、偏光変換素子30と、重畳光学系31とが、この順に並んで配置されている。
半導体レーザー21aは、第1の波長域の光として、440〜450nmの波長域にピーク波長(例えば、446nm)を有する励起光BL1を射出する。また、各半導体レーザー21aから射出される励起光BL1は、コヒーレントな直線偏光の光であり、偏光ビームスプリッター25に向かって光軸ax1と平行に射出される。なお、アレイ光源21では、半導体レーザー21aが射出する励起光BL1の偏光方向を、偏光ビームスプリッター25で反射される偏光成分(例えばS偏光成分)の偏光方向(第1の方向)と一致させている。
半導体レーザー21bは、第2の波長域の光として、457〜467nmの波長域にピーク波長(例えば、460nm)を有する青色光BL2を射出する。また、各半導体レーザー21bから射出される青色光BL2は、コヒーレントな直線偏光の光であり、偏光ビームスプリッター25に向かって光軸ax1と平行に射出される。なお、アレイ光源21では、半導体レーザー21bが射出する青色光BL2の偏光方向を、偏光ビームスプリッター25を透過する偏光成分(例えばP偏光成分)の偏光方向(第2の方向)と一致させている。
このようにして、アレイ光源21から射出された励起光BL1および青色光BL2は、それぞれコリメータ光学系22に入射する。
コリメータ光学系22は、各半導体レーザー21a、21bに対応してアレイ状に並んで配置された複数のコリメータレンズ22aを有する。コリメータ光学系22は、アレイ光源21から射出された励起光BL1および青色光BL2を平行光に変換する。コリメータ光学系22により平行光に変換された励起光BL1および青色光BL2は、アフォーカル光学系23に入射する。
アフォーカル光学系23は、励起光BL1および青色光BL2のサイズ(スポット径)を調整する。アフォーカル光学系23は、例えば2枚のアフォーカルレンズ23a,アフォーカルレンズ23bから構成されている。アフォーカル光学系23を通過することによりサイズが調整された励起光BL1および青色光BL2は、ホモジナイザ光学系24に入射する。
ホモジナイザ光学系24は、例えば一対のマルチレンズアレイ24a,マルチレンズアレイ24bからなる。ホモジナイザ光学系24を通過した励起光BL1sは、偏光ビームスプリッター25を経由してピックアップ光学系27に入射する。ピックアップ光学系27は、励起光BL1sを蛍光体層32に向かって集光させるものであり、例えばピックアップレンズ27a,ピックアップレンズ27bから構成されている。ピックアップ光学系27により集光された励起光BL1sは、蛍光発光素子28に入射する。ホモジナイザ光学系24とピックアップ光学系27とを用いることによって、蛍光発光素子28を励起光BL1sで均一に照射することができる。
図3は、偏光ビームスプリッター25の要部構成を示す図である。図3に示したように、偏光ビームスプリッター25は、基材51と、第1のプリズム52と、第2のプリズム53と、第1の偏光分離膜K1と、第2の偏光分離膜K2と、を有する。第1の偏光分離膜K1は、第1のプリズム52の第2のプリズム53と対向する面に設けられている。第2の偏光分離膜K2は、第2のプリズム53の第1のプリズム52と対向する面に設けられている。また、第1のプリズム52は、接着剤として機能する基材51によって第2のプリズム53と接着されている。これにより、基材51の一方面側に第1の偏光分離膜K1が設けられ、基材51の他方面側に第2の偏光分離膜K2が設けられた構成を実現できる。
偏光ビームスプリッター25は、光軸ax1、ax2に対して基材51がそれぞれ45°の角度をなすように配置されている。偏光ビームスプリッター25は、互いに直交する光軸ax1,ax2の交点と基材51の光学中心とが一致するように配置されている。
第1の偏光分離膜K1は、第1の方向に偏光した第1の波長域の光(励起光BL1s)を主として反射し、第2の方向に偏光した第2の波長域の光(青色光BL2p)を主として透過させる。また、第1の偏光分離膜K1は、後述する蛍光体層32で生成される蛍光光を主として透過させる機能を有する。
ここで、第1の偏光分離膜K1が、第1の方向に偏光した第1の波長域の励起光BL1sを主として反射させるとは、第1の方向に偏光した第1の波長域の光の反射率が第2の方向に偏光した第1の波長域の光の反射率よりも高いことを意味する。好ましくは、励起光BL1sの反射率が少なくとも90%である。
また、第1の偏光分離膜K1が、第2の方向に偏光した第2の波長域の光を主として透過させるとは、第2の方向に偏光した第2の波長域の光の透過率が第1の方向に偏光した第2の波長域の光の透過率よりも高いことを意味する。好ましくは、青色光BL2pの透過率が少なくとも90%である。
第1の偏光分離膜K1が蛍光光を主として透過させるとは、蛍光光の透過率が少なくとも90%であることを意味する。
本実施形態において、第1の偏光分離膜K1は、第1の方向に偏光した第1の波長域(440〜450nm)の光(励起光BL1s)の反射率が、例えば97%以上(すなわち、透過率が3%以下)であり、第2の方向に偏光した第2の波長域(457〜467nm)の光(青色光BL2p)の透過率が、例えば97%以上(すなわち、反射率が3%以下)である。また、第1の偏光分離膜K1は、第3の波長域の光(蛍光光YL)の平均透過率が、例えば97%以上(すなわち、反射率が3%以下)である。それ以外の波長域については、特に限定されない。
一方、第2の偏光分離膜K2は、第1の方向に偏光した第2の波長域の光を主として反射し、第2の方向に偏光した第2の波長域の光(青色光BL2p)を主として透過させる。ここで、第1の方向に偏光した第2の波長域の光とは、後述のように偏光変換装置45から射出されたS偏光の青色光BL2sである。また、第2の偏光分離膜K2は、後述する蛍光体層32で生成される蛍光光を主として透過させる機能を有する。
ここで、第2の偏光分離膜K2が、第1の方向に偏光した第2の波長域の光を主として反射させるとは、第1の方向に偏光した第2の波長域の光の反射率が第2の方向に偏光した第2の波長域の光の反射率よりも高いことを意味する。好ましくは、青色光BL2sの反射率が少なくとも90%である。
また、第2の偏光分離膜K2が、第2の方向に偏光した第2の波長域の光を主として透過させるとは、第2の方向に偏光した第2の波長域の光の透過率が第1の方向に偏光した第2の波長域の光の透過率よりも高いことを意味する。好ましくは、青色光BL2pの透過率が少なくとも90%である。
第2の偏光分離膜K2が蛍光光を主として透過させるとは、蛍光光の透過率が少なくとも90%であることを意味する。
本実施形態において、第2の偏光分離膜K2は、第1の方向に偏光した第2の波長域の光(青色光BL2s)の反射率が、例えば97%以上(すなわち、透過率が3%以下)であり、第2の方向に偏光した第2の波長域の光(青色光BL2p)の透過率が、例えば97%以上(すなわち、反射率が3%以下)である。
また、第2の偏光分離膜K2は、第3の波長域の光(蛍光光YL)の平均透過率が、例えば97%以上(すなわち、反射率が3%以下)である。それ以外の波長域については、特に限定されない。
このように本実施形態においては、要求される偏光分離機能を第1の偏光分離膜K1と第2の偏光分離膜K2とに分散させている。そのため、本実施形態では、第1の偏光分離膜K1及び第2の偏光分離膜K2における各々の光学特性の設計条件が緩和される。
第1の偏光分離膜K1で反射された励起光BL1sは、ピックアップ光学系27に入射する。ピックアップ光学系27により集光された励起光BL1sは、蛍光発光素子28に入射する。
蛍光発光素子28は、蛍光体層32と、この蛍光体層32を支持する反射基板(基材、反射部)33と、ミラー部材(反射素子)35と、を有している。蛍光発光素子28では、蛍光体層32の励起光BL1sが入射する側とは反対側の面を反射基板33に接触させた状態で、蛍光体層32が反射基板33に固定支持されている。反射基板33は、蛍光体層32の支持面が鏡面反射面から構成されている。鏡面反射面は、蛍光体層32で生成された蛍光光YLを反射する。
蛍光体層32は、第1の波長域の光である励起光BL1sを吸収して励起される蛍光体を含み、この励起光BL1sにより励起された蛍光体は、第1の波長域とは異なる第3の波長域の光として、例えば500〜680nmの波長域にピーク波長を有する蛍光光(黄色光)YLを生成する。
蛍光体層32には、耐熱性及び表面加工性に優れたものを用いることが好ましい。例えば、蛍光体層32としては、アルミナ等の無機バインダー中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層や、バインダーを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などを好適に用いることができる。
図4は蛍光発光素子28の要部構成を示す図であり、図4(a)は要部構成断面図であり、図4(b)は蛍光発光素子28における発光領域を説明するための図である。
図4(b)に示すように、蛍光体層32は、平面視略正方形状を呈する。また、蛍光体層32は、図4(a)に示すように、断面形状が矩形である。蛍光体層32は、底面32cと、底面32cと対向する上面32bと、側面32aとを有している。反射基板33の上面33aは、励起光BL1sの光軸ax2に直交し、蛍光体層32は、蛍光体層32の底面32cが反射基板33の上面33aに接触するように、反射基板33の上面33aに設けられている。そのため、蛍光体層32の側面32aは、反射基板33の上面33aと直交し、励起光BL1sの光軸ax2と平行となる。
蛍光体層32は、側面32aに設けられたダイクロイックミラー36を有している。ダイクロイックミラー36は、励起光BL1sを透過させる一方、蛍光体層32で生成された蛍光光YLを反射する光学特性を有する(図4(b)参照)。
反射基板33上には、蛍光体層32の外周側面を囲むようにミラー部材35が配置されている。ミラー部材35は、平面視枠状の部材からなるものであり、蛍光体層32の側面32aに対向する全反射面35aを有している。ミラー部材35の全反射面35aは、図4(b)に示すように、蛍光体層32の外側に照射された励起光BL1sを、蛍光体層32の側面32aに向けて反射させる。全反射面35aは、反射基板33の上面33aに対する角度θが例えば略45度である。すなわち、全反射面35aと光軸ax2とのなす角度は略45度である。
本実施形態においては、図4(b)に示すように、平面視において、励起光BL1sが照射される領域(以下、励起光照射領域と称す)蛍光体層32の上面32b(すなわち、後述のように蛍光光射出領域)とその外側の領域とを含む領域である。本実施形態において、蛍光体層32の外側の領域に照射された励起光BL1sは、ミラー部材35の全反射面35aにより蛍光体層32の側面32aに向けて反射される。側面32aに入射した励起光BL1sは、ダイクロイックミラー36を透過し、蛍光体層32の内部が励起光BL1sによって照射される。これにより、蛍光体層32は蛍光光YLを生成する。なお、側面32aに緩やかな凹凸構造を形成しておくようにしてもよい。これによれば、励起光BL1sが側面32aを介して蛍光体層32の内部に入射する際、励起光BL1sが凹凸構造で散乱される。したがって、蛍光体層32を励起光BL1sで良好に照射できるようになる。
蛍光体層32で生成された蛍光光YLのうち、一部の蛍光光YLは、反射基板33によって反射され、蛍光体層32の外部へと射出される。また、蛍光体層32で生成された蛍光光YLのうち、他の一部の蛍光光YLは、蛍光体層32の側面32aに向かう。本実施形態では、側面32aに向かった蛍光光YLがダイクロイックミラー36により反射されて内部に戻される。ダイクロイックミラー36により内部に戻された蛍光光YLは、反射基板33を介して或いは反射基板33を介さずに蛍光体層32の外部に射出される。本実施形態において、蛍光体層32の上面32bにはダイクロイックミラー36が設けられておらず、蛍光光YLは蛍光体層32の上面32bのみから射出される。すなわち、蛍光体層32の上面32bは、蛍光光YLを射出する蛍光光射出領域YSとなる。
このような構成に基づき、蛍光発光素子28は、励起光照射領域BSの面積を蛍光光射出領域YSの面積よりも大きくしている。例えば、励起光BL1sの照射面積(励起光照射領域BSの面積)をS1、蛍光体層32の上面32bの面積(蛍光光射出領域YSの面積)をS2、蛍光体層32の側面32aの総面積をS3としたとき、(S2+S3)×1.05≧S1≧S2+S3の関係を満たすようにするのが好ましい。すなわち、本実施形態では、励起光BL1sの照射面積S1を、蛍光体層32の上面32bおよび側面32aの合計面積(S2+S3)よりも5%程度のマージンを持った値に設定している。
ここで、蛍光体層32は、励起光BL1sの光密度が高くなると蛍光光YLの変換効率が低下する特性を有することが知られている。本実施形態に係る蛍光発光素子28では、蛍光体層32の内部に入射する励起光BL1sの総光量を所定の値に保ったまま、励起光照射領域BSの面積を大きくすることができる。そのため、従来よりも低い光密度の励起光で蛍光体層32を照射することができる。そのため、蛍光発光素子28では、蛍光体層32の変換効率が向上している。
また、本実施形態に係る蛍光発光素子28では、蛍光光YLを蛍光体層32の内部に反射させるダイクロイックミラー36が側面32aに設けられているため、蛍光光射出領域は側面によって規定されている。従って、蛍光光YLがにじむことによるエテンデューの増大が防止されて、高い光利用効率を得ることができる。
図2に戻り、反射基板33の蛍光体層32を支持する面とは反対側の面には、ヒートシンク34が配置されている。ヒートシンク34は、蛍光体層の熱を放熱する。これにより、蛍光発光素子28は、蛍光体層32の熱劣化を防ぐことができる。
ピックアップ光学系27を透過した蛍光光YLは、偏光ビームスプリッター25に入射する。蛍光体層32から射出された非偏光の蛍光光(黄色光)YLは、偏光ビームスプリッター25に入射する。蛍光光YLは、第1の偏光分離膜K1及び第2の偏光分離膜K2を透過して、さらにインテグレータ光学系29に入射する。
一方、第1の偏光分離膜K1を透過した青色光BL2pは、偏光変換装置45に入射する。この偏光変換装置45は、位相差板26と、ピックアップレンズ41、42と、反射素子43と、を含む。位相差板26は1/4波長板(λ/4板)から構成される。位相差板26に入射するP偏光の青色光BL2pは、円偏光の青色光BL2cに変換された後、ピックアップレンズ41、42に入射する。ピックアップレンズ41、42は、青色光BL2cを反射素子43に向かって集光させる。
続いて、反射素子43の構成について図面を参照しながら説明する。図5(a)、(b)、(c)は、本実施形態に係る反射素子43の概略構成を示す図である。
本実施形態において、反射素子43は、図5(a)、(b)、(c)に示すいずれかの構成を採用するのが好ましい。
図5(a)に示される反射素子43は、ベース部材61と、ベース部材61の表面に形成された凹凸部61aと、該凹凸部61aに設けられた反射膜62と、を有する。反射膜62は、例えば、Al膜等の反射性を有する金属膜から構成される。そのため、ベース部材61は、光反射性の有無を問わず、種々の材料を用いることが可能とされる。
反射素子43は、反射膜62及び凹凸部61aにより円偏光の青色光BL2cを偏光ビームスプリッター25側に向かって拡散反射する機能を有している。なお、反射素子43は、青色光BL2cを反射する際、該青色光BL2cの拡がり方を蛍光体層から射出される蛍光光YLの拡がり方に近づける。
また、反射素子43は、青色光BL2cを、回転方向が反転された円偏光として射出する。これにより、第2の光学素子に入射するときの第2の波長域の光の偏光方向を、確実に第1の方向とすることができる。
図5(b)に示される反射素子43は、ベース部材63と、該ベース部材63の表面に形成された凹凸部63aと、を有する。ベース部材63は、例えば、Al膜等の反射性を有する金属材料から構成される。そのため、反射素子43は、凹凸部63aの表面に反射膜を設ける必要が無い。
反射素子43は、凹凸部63aにより円偏光の青色光BL2cを偏光ビームスプリッター25側に向かって拡散反射する機能を有している。なお、反射素子43は、図5(a)の場合と同様、青色光BL2cの拡がり方を蛍光体層から射出される蛍光光YLの拡がり方に近づける。また、反射素子43は、青色光BL2cを、回転方向が反転された円偏光として反射させる。
図5(c)に示される反射素子43は、ベース部材64と、該ベース部材64の表面に形成された凹凸部64aと、ベース部材64の裏面に形成された反射膜65と、を有する。ベース部材64は、例えば、光透過性を有する材料から構成される。
反射素子43は、ベース部材64を透過した青色光BL2cを、反射膜65によって偏光ビームスプリッター25側に向かって拡散反射する。なお、反射素子43は、図5(a)、(b)の場合と同様、青色光BL2cの拡がり方を蛍光体層から射出される蛍光光YLの拡がり方に近づける。また、反射素子43は、青色光BL2cを、回転方向が反転された円偏光として反射させる。
反射素子43で反射された円偏光の青色光BL2cは、位相差板26を透過することでS偏光の青色光BL2sに変換される。青色光BL2sは、偏光ビームスプリッター25の第2のプリズム53を介して第2の偏光分離膜K2に入射し、該第2の偏光分離膜K2によりインテグレータ光学系29に向けて反射される。
このようにして、偏光ビームスプリッター25によって青色光BL2sと黄色である蛍光光YLとが混ざることによって、照明光(白色光)WLが得られる。この照明光WLは、インテグレータ光学系29に入射する。
インテグレータ光学系29は、輝度分布(照度分布)を均一化するものであり、一対のレンズアレイ29a,レンズアレイ29bからなる。これら一対のレンズアレイ29a,29bは、複数のレンズがアレイ状に配列されたものからなる。そして、このインテグレータ光学系29を通過した照明光WLは、偏光変換素子30に入射する。
偏光変換素子30は、照明光WLの偏光方向を揃えるものであり、例えば偏光分離膜と位相差板とを組み合わせたものからなる。特に、この偏光変換素子30は、偏光方向が揃っていない蛍光光YLの偏光方向を青色光BL2sの偏光方向(S偏光)と一致させるため、一方の偏光成分を他方の偏光成分に変換する。そして、この偏光変換素子30を通過することにより偏光方向が揃えられた照明光WLは、重畳光学系31に入射する。
重畳光学系31は、重畳レンズ31aからなり、照明光WLは、この重畳光学系31を通過することにより光変調装置上で重畳される。これにより、光変調装置上での照度分布が均一化される。
このような構成を有する照明装置2では、上述のように励起光BL1sの照射面積を大きくすることで励起光BL1sの光密度を低下させ、蛍光体層32の変換効率を向上させた蛍光発光素子28を備えている。また、蛍光発光素子28は蛍光光YLのにじみを無くすことでエテンデューが増大することを防止している。したがって、本実施形態に係る照明装置2も、蛍光光YLの光利用効率を向上させることができる。
また、照明装置2は偏光ビームスプリッター25により第1の波長域の励起光BL1を反射させつつ、第2の波長域の青色光BL2を透過させることで、第1の波長域の励起光BL1を蛍光体層32に入射させて生成した蛍光光YL(黄色)と、反射素子43で反射した第2の波長域の青色光BL2とが混ざった照明光(白色光)WLを生成することができる。
したがって、このような照明装置2をプロジェクター1の照明装置に適用することで、プロジェクター1自体も光利用効率が高く明るい表示画像を得ることが可能な信頼性の高いものとなる。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係る照明装置について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは蛍光体層の形状であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下では第1実施形態と共通の構成および部材については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略若しくは簡略化するものとする。
図6は本実施形態に係る蛍光発光素子の要部構成を示す図であり、図6(a)は要部構成断面図であり、図6(b)は蛍光発光素子128における発光領域を説明するための図である。図7は本実施形態に係る蛍光発光素子128の製造方法の一例を示す図である。
図6(b)に示すように、蛍光体層132は、平面視略正方形状を呈し、図6(a)に示すように、断面形状が略台形状である。蛍光体層132は、底面132cと、底面132cと対向する上面132bと、側面132aとを有している。本実施形態において、蛍光体層132の側面132aは、平面視における底面132cの面積が上面132bの面積よりも大きくするように励起光BL1sの光軸ax2に対して傾いている。側面132aは、励起光BL1sの光軸ax2に直交する反射基板33の上面33aに対する角度θが例えば略45度である。すなわち、側面132aと光軸ax2とのなす角度は略45度である。
蛍光体層132は、側面132aに設けられたダイクロイックミラー136を有している。ダイクロイックミラー136は、励起光BL1sを透過させる一方、蛍光体層32で生成された蛍光光YLを反射する光学特性を有する(図6(b)参照)。
ここで、蛍光発光素子128の製造方法の一例について説明する。まず、図7(a)に示すように断面形状が矩形状の蛍光体材料132Aに対して面取り加工を行うことで、図7(b)に示されるように蛍光体材料132Aに側面132A1を形成する。
続いて、図7(c)に示すように、蛍光体材料132Aを反射基板33上に実装する。次いで、図7(d)に示すように、蛍光体材料132Aおよび反射基板33の全面を覆うようにダイクロイックミラー136の形成被膜層136Aを例えば蒸着法を用いて形成する。これにより、形成被膜層136Aが蛍光体材料132Aの表面から反射基板33の上面33aに亘って形成される。
続いて、図7(e)に示すように、形成被膜層136Aで覆われた蛍光体材料132Aの表面を研磨することで蛍光体材料132Aを露出させる。最後に、図示を省略するものの、反射基板33の上面33aに形成された形成被膜層136Aのみを除去する。これにより、反射基板33上には、側面132aにダイクロイックミラー136を有する蛍光体層132が形成される。なお、上面33aに形成された形成被膜層136Aは除去しなくてもよい。
本実施形態においては、図6(b)に示すように、平面視における励起光照射領域BSは、蛍光体層132の上面132b(すなわち、後述のように蛍光光射出領域)とその外側の領域とを含む領域である。本実施形態では、側面132aが励起光BL1sに対して対向した状態となっている。そのため、励起光照射領域BSは、少なくとも蛍光体層132の上面132bおよび側面132aを含んだ領域である。
蛍光体層132の上面132bの外側の領域に照射された励起光BL1sのうち少なくとも一部は、側面132aに形成されたダイクロイックミラー136を透過し、蛍光体層132の内部が励起光BL1sによって照射される。これにより、蛍光体層132は蛍光光YLを生成する。
蛍光体層132で生成された蛍光光YLのうち、一部の蛍光光YLは、反射基板33によって反射され、蛍光体層132の外部へと射出される。また、蛍光体層132で生成された蛍光光YLのうち、他の一部の蛍光光YLは、蛍光体層132の側面132aに向かう。側面132aに向かった蛍光光YLはダイクロイックミラー136により反射されて内部に戻される。なお、側面132aに緩やかな凹凸構造を形成しておくようにしてもよい。これによれば、励起光BL1sが側面132aを介して蛍光体層132の内部に入射する際、励起光BL1sが凹凸構造で散乱される。したがって、蛍光体層32を励起光BL1sで良好に照射できるようになる。
ダイクロイックミラー136により内部に戻された蛍光光YLは、反射基板33を介して或いは反射基板33を介さずに蛍光体層132の外部に射出される。本実施形態において、蛍光体層132の上面132bにはダイクロイックミラー136が設けられておらず、蛍光光YLは蛍光体層132の上面132bのみから射出される。すなわち、蛍光体層132の上面132bは、蛍光光YLを射出する蛍光光射出領域YSとなる。
このような構成に基づき、蛍光発光素子128は、励起光照射領域BSの面積を蛍光光射出領域YSの面積よりも大きくしている。本実施形態に係る蛍光発光素子128によれば、蛍光体層132の内部に入射する励起光BL1sの総光量を所定の値に保ったまま、励起光照射領域BSの面積を大きくすることができる。そのため、従来よりも低い光密度の励起光で蛍光体層132を照射することができる。このように励起光BL1sの光密度を低下させることで、第1実施形態と同様、蛍光体層132の変換効率を向上させることができる。また、本実施形態に係る蛍光発光素子128を備えた照明装置においても、蛍光光射出領域が側面132aによって規定されているため、蛍光光YLがにじむことによるエテンデューの増大が防止されて、高い光利用効率を得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2実施形態では、蛍光体層132の側面132aが平面から構成される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されることはない。例えば、図8(a)、(b)に示すように、外側に向かって凸となる曲面状の側面232aを有した蛍光体層232を用いても良い。この蛍光体層232は、曲面状の側面232aにダイクロイックミラー236が形成されている。
また、上記第1、第2実施形態ではそれぞれ、蛍光体層32の側面32a、132の側面132aのみにダイクロイックミラー36、136が形成される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、側面32a、132aに形成されたダイクロイックミラー36、136の一部が蛍光体層32、132の上面32b、132bの一部に形成されていても良い。具体的には、蛍光体層32の上面のうち外縁部にダイクロイックミラーを設けてもよい。この場合、蛍光体層32の上面のうちダイクロイックミラーが設けられていない領域が蛍光光射出領域YSであり、蛍光光射出領域YSの面積は上面32b、132bの面積よりも小さくなる。
また、上記実施形態では、蛍光体層32、132が反射基板33上に設けられている場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、光反射性を有しない基材上に蛍光体層32、132を配置し、これら蛍光体層32、132の底面に対応する部分のみに反射膜(反射部)を形成するようにしてもよい。
また、偏光ビームスプリッター25としてはプリズム形状のものに限らず、平板状のダイクロイックミラーを用いてもよい。この場合、光透過性を有する基板(基材)の第1の面に第1の偏光分離膜K1を設け、基板の第1の面と対向する第2の面に第2の偏光分離膜K2を設ける。
また、上記実施形態では、照明装置2が備える光源としては、半導体レーザー21aと、半導体レーザー21bとを用いる場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されず、例えば発光ダイオード(LED)などの固体発光素子を用いてもよい。例えば、半導体レーザー21aの代わりにLEDを用いる場合、LEDから射出される光を偏光変換素子を用いてS偏光に変換することが好ましい。この構成によれば、LEDから射出される光を効率的に蛍光体層32に照射することができる。
また、半導体レーザー21bの代わりにLEDを用いる場合、LEDから射出される光を偏光変換素子を用いてP偏光に変換することが好ましい。この構成によれば、照明装置2はLEDからの光を効率的に色分離光学系3に向けて射出することができる。
また、上記実施形態では、反射素子として反射基板33を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、熱伝導性が比較的高い銅などの基板と蛍光体層32との間に設けた反射膜を反射素子として用いても良い。反射膜としてはアルミニウムなどの高反射率材料を用いることができる。
また、上記実施形態では、反射素子43の態様として、図5(a)、(b)、(c)に示す場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、硫酸バリウムや酸化マグネシウムなどの塗料を表面に塗布することで構成した完全拡散反射面を用いても良い。
また、上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの光変調装置でカラー映像(画像)を表示するプロジェクターに適用することも可能である。さらに、光変調装置としては、液晶パネルに限らず、例えばデジタルミラーデバイス(DMD:米国テキサスインツルメンツ社の登録商標)などを用いることもできる。
1…プロジェクター、2…照明装置、4R,4G,4B…光変調装置、6…投写光学系、21a…半導体レーザー(励起光源)、32,132,232…蛍光体層、32a,132a,232a…側面、132b…上面、132c…底面、33…反射基板(基材、反射部)、35…ミラー部材(反射素子)、36,136…ダイクロイックミラー、BS…励起光照射領域(励起光の照射領域)、YS…蛍光光射出領域

Claims (5)

  1. 基材上に設けられ、側面と底面と、該底面と対向する上面とを有する蛍光体層と、
    前記側面に設けられたダイクロイックミラーと、
    前記底面に設けられた反射部と、
    前記蛍光体層に励起光を照射する励起光源と、を備え、
    前記蛍光体層で生成された蛍光は前記上面の蛍光光射出領域から射出され、
    平面視において、前記励起光が照射される領域は、前記蛍光光射出領域とその外側の領域とを含み、
    前記励起光は、少なくとも前記側面から前記蛍光体層に入射する
    光源装置。
  2. 前記励起光は、前記蛍光光射出領域からも前記蛍光体層に入射する
    請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記蛍光光射出領域の外側に照射された前記励起光を前記側面に向けて反射させる反射素子をさらに備える
    請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記側面は、前記底面の面積が前記上面の面積よりも大きいように前記励起光の光軸に対して傾いている
    請求項1又は2に記載の光源装置。
  5. 照明光を射出する照明装置と、
    前記照明光を画像情報に応じて変調して画像光を形成する光変調装置と、
    前記画像光を投射する投射光学系と、を備え、
    前記照明装置として、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光源装置を用いるプロジェクター。
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