JP2015120642A - 連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い生産性で化合物を生成することができる反応装置を提供する。
【解決手段】第1原料供給部12と、第2原料供給部14と、反応部18と、第1原料供給部から反応部に供給する第1原料の量と、第2原料供給部から反応部に供給する第2原料の量と、第1原料供給部から反応部に供給する第1原料の温度と、第2原料供給部から反応部に供給する2原料の温度と、を制御する制御部22とを有する、図に示すような連続反応装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、原料を連続で反応させる連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法に関する。
有機化合物や高分子化合物等、合成により生成する化合物の量産化技術としては、バッチ式で生成を行う方法が一般的である。しかしながら、バッチ式の方法では、製造する有機化合物、高分子化合物の量に比例して、製造装置である反応装置を大型化する必要がある。また、取り扱いに注意が必要な原料を用いて有機合成物を合成する場合や、リビングアニオン重合のような取り扱いに注意が必要な重合開始剤を用いて高分子化合物を合成する場合、安全性を考慮した各種機構を備える製造装置とする必要があるため、反応装置の本体が大型化すると安全性を考慮した各種機構も大型化、複雑化していく。このため、製造コスト、ランニングコスト、メンテナンスコストが増大するという問題がある。
これに対して、バッチ式とは異なる方法としては、マイクロリアクターを用いる方法である連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法が提案されている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1には、第一反応溶液と第二反応溶液を混合することにより急速昇温又は急速冷却し、瞬時に、所定の温度の反応場を形成させ、均質な微粒子を合成するためのマイクロ混合デバイスであって、マイクロ混合部全体を、冷却又は加熱用の媒体を流通させることが可能な高圧耐性ジャケット内に設置した構造を有するマイクロ混合デバイスが記載されている。このような、マイクロリアクターを用いた合成としては、金属ナノ粒子である銀コロイドの合成、高温高圧水を利用した金属酸化物ナノ粒子の合成が提案されている。ハロゲン−リチウム交換反応と発生有機リチウムとジメチルホルムアミドによるホルミル化反応における高選択性についての報告例もある。しかしながら、マイクロリアクターによる反応では、反応形式こそ連続式ではあるものの、原材料のリアクターへの流速が数十〜数百mL/hであるため、大量合成に不適当である。また、利用可能な反応系も限定的であるため、反応後に反応系溶剤に不溶な塩の析出を伴う系においては、リアクターへの塩析出と、この塩によるつまりの問題が解決されていない。
また、連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法としては、マイクロリアクターに換えて、大量合成に好適な静的撹拌機、特に静的攪拌機を用いた連続合成がある(特許文献2から4参照)。静的撹拌機を用いた有機化合物や有機金属物の連続合成方法としては、特許文献2にシアヌル酸フッ化物とアミンの連続反応を行うこと、特許文献3に硝酸カルシウム水溶液を製造すること、特許文献4に金属アルコキシドの加水分解反応を行うことが記載されている。
また、静的撹拌機を用い高分子化合物の連続合成方法としては、特許文献5に生分解性ポリエステル系ポリマーの連続製造法が記載され、特許文献6にラクトン系共重合体の製造方法が記載され、特許文献7に溶解加工可能なポリウレタンの連続製造法が記載され、特許文献8にポリエステル系ポリマーの連続製造方法が記載され、特許文献9にポリエステルブロック共重合体の製造方法が記載されている。また、静的撹拌機を用い、かつ重合開始剤を用いた高分子化合物の連続合成方法としては、特許文献10にリビングカチオン重合体の連続製造方法が記載され、特許文献11にアニオン重合による重合体の連続製造方法が記載されている。
特開2010−075914号公報 特開平8−48896号公報 特開2008−150244号公報 特開2009−274909号公報 特許第3309502号公報 特許第3448927号公報 特許第4537535号公報 特許第3590383号公報 特開2008−7740号公報 特開2010−241908号公報 特開平6−56910号公報
ここで、特許文献2から4に記載されている合成は、いずれの反応系も大気中で反応可能な合成例であり、反応系中の水分量、酸素量が厳しい管理下で、しかも原料溶液流量、温度の制御をともなった合成例ではない。特に、有機リチウム試薬、有機アルミニウム試薬などの取り扱いに注意が必要な反応剤を用いた合成は前例を見ない。
また、特許文献5から9に記載の方法は、2分子間縮合重合によるポリエステルの製造に限られており、開始剤を用いた連続重合には適応できない。また、特許文献10及び11に記載の方法は、リビング重合体を分子量、分散度を制御し、かつ再現性よく製造することは実際には困難である。
また、ブロック共重合体製造例としては、特許文献10に重合時活性種がカチオンであるリビングカチオン重合体の製造方法が記載されているが、重合時活性種がアニオンでのブロック共重合体の製造ではない。
このように、静的攪拌機、いわいるスタティックミキサーを用いた連続合成反応で化合物を合成する方法、装置に関しては改良の余地がある。例えば、有機マグネシウムハライド試薬、有機リチウム試薬、有機アルミニウム試薬などを使用して有機化合物、有機金属化合物を合成する場合、リビングアニオン重合で高分子化合物や、ブロックポリマーを合成する場合、高い生産性で化合物を生成できることが望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高い生産性で反応物を得ることができる連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、連続反応装置であって、第1原料を貯留する第1原料容器、前記第1原料容器に貯留された前記第1原料を流通させる第1供給ライン及び前記第1供給ラインを流れる前記第1原料との間で熱交換を行う第1熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換された前記第1原料を供給する第1原料供給部と、第2原料を貯留する第2原料容器、前記第2原料容器に貯留された前記第2原料を流通させる第2供給ライン及び前記第2供給ラインを流れる前記第2原料との間で熱交換を行う第2熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換された前記第2原料を供給する第2原料供給部と、前記第1原料供給部から前記第1原料が連続して供給され、前記第2原料供給部から前記第2原料が連続して供給される反応ライン、前記反応ラインに設置され前記反応ラインに供給された前記第1原料及び前記第2原料を静的攪拌させる静的攪拌機を備え、前記静的攪拌機で前記第1原料と前記第2原料とを攪拌させて前記第1原料と前記第2原料との反応物を連続して生成する反応部と、前記第1原料供給部から前記反応部に供給する前記第1原料の量及び温度と、前記第2原料供給部から前記反応部に供給する前記第2原料の量及び温度と、を制御する制御部と、を有するものである。
また、連続反応装置は、前記第1原料及び前記第2原料の少なくとも一方と異なる他の原料を貯留する他の原料容器、前記他の原料容器に貯留された前記他の原料を流通させる他の供給ライン及び前記他の供給ラインを流れる前記他の原料との間で熱交換を行う熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換された前記他の原料を供給する他の原料供給部を少なくとも1つ有し、前記反応部は、前記静的攪拌機を複数有し、複数の前記静的攪拌機が前記反応ラインに直列に接続され、前記温度制御機構が、複数の前記静的攪拌機のうち、最も上流側の前記静的攪拌機に対して配置され、前記他の原料供給部は、前記他の供給ラインが上流側の前記静的攪拌機と下流側の前記静的攪拌機との間の前記反応ラインに接続され、上流側の前記静的攪拌機から排出される反応物が流れる前記反応ラインに前記他の供給ラインを流れる前記他の原料を供給し、前記反応部は、下流側の前記静的攪拌機で上流側の前記静的攪拌機から排出される反応物と前記他の原料とを静的攪拌させて前記反応物と前記他の原料との反応物を連続して合成し、前記制御部は、前記他の原料供給部から前記反応部に供給される前記他の原料の量及び温度と、を制御することが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、連続反応装置であって、少なくとも第1原料及び第2原料を含む2種以上の原料が供給され、供給された2種以上の前記原料を静的攪拌させる静的攪拌機を備え、前記原料を前記静的攪拌機に導入する流量と温度、前記静的攪拌機の反応温度を制御する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、連続反応装置であって、少なくとも第1原料及び第2原料を含む2種以上の液体原料が供給され、供給された2種以上の液体原料を静的攪拌させる静的攪拌機と、2種類以上の液体原料を個別に、かつ連続的に前記静的攪拌機に供給する機構と、前記静的攪拌機で生成した反応物を連続的に系外に排出する機構と、を有する。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、連続合成方法であって、上記に記載の連続反応装置を用い、前記第1原料供給部から前記反応部に供給する前記第1原料の量及び温度と、前記第2原料供給部から前記反応部に供給する前記第2原料の量及び温度を調整しつつ、前記第1原料と前記第2原料を連続して前記反応部に供給するステップと、前記反応部に供給された前記第1原料と前記第2原料とを、前記静的攪拌機で攪拌して合成反応させ、得られた反応物を前記静的攪拌機から下流側に排出するステップと、を含むものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、連続合成方法であって、上記に記載の連続反応装置を用い、前記第1原料供給部から前記反応部に供給する前記第1原料の量及び温度と、前記第2原料供給部から前記反応部に供給する前記第2原料の量及び温度を調整しつつ、前記第1原料と前記第2原料を連続して前記反応部に供給するステップと、前記反応部に供給された前記第1原料と前記第2原料とを、温度を制御しつつ前記静的攪拌機で攪拌し、得られた反応物を前記上流側の静的攪拌機から下流側に排出するステップと、前記他の原料供給部から前記反応部に供給する前記他の原料の量及び温度を調整しつつ、前記他の原料を連続して前記反応部に供給し、前記上流側の静的攪拌機から下流側に排出された前記反応物と前記他の原料とを前記下流側の静的攪拌機で攪拌して合成反応させ、得られた反応物を前記下流側の静的攪拌機から下流側に排出する処理を少なくとも1回行うステップと、を含むものである。
本発明にかかる連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法は、高い生産性で反応物を得ることができるという効果を奏する。また、本発明にかかる連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法は、2種以上の原料溶液の導入流量、および温度の精密な制御を行い、連続して原料を反応させることで、バッチ式反応において相当する装置体積設備で合成した場合と比較し、数十倍から数百倍の量産が可能となる。
さらに、本発明にかかる連続反応装置及びこれを用いる連続合成方法は、反応系中の水分量、酸素量の極めて低い濃度下で実施する必要のある有機マグネシウムハライド試薬、有機リチウム試薬、有機アルミニウム試薬などを使用する合成分野、または有機金属化合物を合成する場合に、量産効率を向上させることができ、装置を小型化することができ、装置の製造コスト及びメンテナンスのコストを大幅に低減することができる。
図1は、連続反応装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。 図2は、静的攪拌機の概略構成を示す断面図である。 図3は、静的攪拌機の内部エレメントの概略構成を示す模式図である。 図4は、定量ポンプの変形例の概略構成を示す模式図である。 図5は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図6は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図7は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図8は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 図9は、連続反応装置の動作を説明するための説明図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
以下、図1から図3を用いて、連続反応装置の一実施形態について説明する。図1は、連続反応装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。図2は、静的攪拌機の概略構成を示す断面図である。図3は、静的攪拌機の内部エレメントの概略構成を示す模式図である。
図1に示す連続反応装置10は、第1原料を供給する第1原料供給部12と、第2原料を供給する第2原料供給部14と、第1原料供給部12と第2原料供給部14にガス(不活性ガス)を供給し経路内を加圧する圧力調整部16と、第1原料供給部12と第2原料供給部14とから第1原料と第2原料が供給され、供給された第1原料と第2原料とを静的攪拌させ、化学反応させ化合物を生成する反応部18と、反応部18で生成された化合物を回収する回収部20と、各部を制御する制御部22と、を有する。ここで、連続反応装置10は、合成反応の雰囲気を、アルゴンガス、窒素ガス、又はヘリウムガスのような不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。したがって、連続反応装置10は、第1原料、第2原料が貯留される領域、流通する領域、合成された化合物が貯留される領域、流通する領域を不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。また、連続反応装置10は、各種機構及び流通経路等を、ステンレスやフッ素樹脂などで形成することが好ましい。これにより、連続反応装置10は、各部が原料を汚染したり、各部が腐食したりすることを抑制できる。なお、連続反応装置10は、原料の汚染を抑制し、各部の腐食を抑制することができればよく、種々の材料で形成することができる。
また、連続反応装置10は、第1原料、第2原料として種々の物質を用いることができ、種々の化合物を生成することができる。また、第1原料、第2原料の一方を、第1原料、第2原料の他方の重合反応を開始させる重合開始剤としてもよい。第1原料、第2原料の一方は、原料となる元素、化合物を含む溶液(原料溶液)であればよい。なお、原料と、生成される化合物との関係については、後述する。
第1原料供給部12は、第1原料を貯留し、第1原料を反応部18に供給する機構である。第1原料供給部12は、第1原料容器30aと、制御弁31aと、定量ポンプ32aと、熱交換器34aと、質量計35aと、上流側圧力センサ36aと、流量計38aと、下流側圧力センサ40aと、上流側温度センサ42aと、下流側温度センサ44aと、を有する。第1原料供給部12は、各部が第1供給ラインLaで連結されている。第1供給ラインLaは、一方の端部が第1原料容器30aに接続され、他方の端部が反応部18に接続されている。第1供給ラインLaは、第1原料容器30aに貯留された第1原料を反応部18に搬送する。第1原料供給部12は、第1供給ラインLaの経路上に第1原料容器30aから反応部18に向かって、各部が制御弁31a、定量ポンプ32a、上流側圧力センサ36a、流量計38a、下流側圧力センサ40a、上流側温度センサ42a、熱交換器34a、下流側温度センサ44aの順で配置されている。
第1原料容器30aは、第1原料を貯留するタンクである。第1原料容器30aは、後述する圧力調整部16により不活性ガスが供給され内部が加圧される。第1原料容器30aは、0.5MPa以上2MPa以下の耐圧性を有するタンクとすることが好ましい。第1原料容器30aには、ディップチューブ46aが挿入されている。ディップチューブ46aは、一方の端部が第1原料容器30aの底面近傍に配置され、他方の端部が第1供給ラインLaに接続されている。第1原料容器30aは、後述する圧力調整部16により内部の空間が加圧されることで、貯留している第1原料をディップチューブ46aに排出する。ディップチューブ46aは、第1原料容器30aに貯留され、供給された第1原料を第1供給ラインLaに送る。
制御弁31aは、第1供給ラインLaの第1原料容器30aとの連結部よりも下流側に配置されている。制御弁31aは、少なくとも開閉を切り換えることができる弁である。制御弁31aは、開状態となることで、第1原料容器30aの第1原料が第1供給ラインLaを流れる状態とし、閉状態となることで、第1原料容器30aの第1原料が第1供給ラインLaを流れない状態とする。制御弁31aは、開閉を切り換えることで、第1供給ラインLaから反応部18に第1原料を供給するか供給を停止するかを切り換える。
定量ポンプ32aは、第1供給ラインLaの制御弁31aよりも下流側に配置されている。定量ポンプ32aは、第1供給ラインLaを流れる第1原料の流量を調整する機構である。定量ポンプ32aとしては、ダブル式のダイアフラムポンプ、モーノポンプ、プランジャーポンプ、トリプルプランジャーポンプ等を用いることができる。定量ポンプ32aとしては、基本的に精密な流量制御ができるのであればよく、種々の方式のポンプを用いることができる。定量ポンプ32aは、回転数等各種制御パラメータを調整することで、第1供給ラインLaを流れる第1原料の流量を所定の流量とする。
熱交換器34aは、第1供給ラインLaを流れる第1原料との間で熱交換を行う。本実施形態の熱交換器34aは、第1原料との間で熱交換する熱媒として冷媒が循環されており、冷媒により第1原料を冷却する。熱交換器34aは、冷媒の循環量を調整し、交換する熱量を調整することで、第1原料の温度(第1原料の導入温度)を調整する。
質量計35aは、第1原料容器30aの質量を計測する。質量計35aは、第1原料容器30aの質量を計測することで、第1原料容器30aに貯留されている第1原料の量を計測することができる。質量計35aとしては、ロードセルを用いることができる。上流側圧力センサ36aは、第1供給ラインLaの流量計38aの上流側、より具体的には定量ポンプ32aと流量計38aとの間に設けられており、流量計38aの上流側の第1供給ラインLaを流れる第1原料の圧力を計測する。流量計38aは、第1供給ラインLaの定量ポンプ32aと熱交換器34aとの間、本実施形態では上流側圧力センサ36aと下流側圧力センサ40aとの間に配置に設けられており、第1供給ラインLaを流れる第1原料の流量を計測する。流量計38aとしては、液体用マスフローメーターや超音波式流量計、コリオリ流量計などを用いることができる。下流側圧力センサ40aは、第1供給ラインLaの流量計38aの下流側、より具体的には流量計38aと熱交換器34aとの間に設けられており、流量計38aの下流側の第1供給ラインLaを流れる第1原料の圧力を計測する。上流側温度センサ42aは、第1供給ラインLaの熱交換器34aの上流側、より具体的には定量ポンプ32aと熱交換器34aとの間に設けられており、熱交換器34aの上流側の第1供給ラインLaの第1原料の温度、つまり、熱交換器34aを通過する前の第1原料の温度を計測する。下流側温度センサ44aは、第1供給ラインLaの熱交換器34aの下流側、より具体的には熱交換器34aと反応部18との間に設けられており、熱交換器34aの下流側の第1供給ラインLaの第1原料の温度、つまり、熱交換器34aを通過した後の第1原料の温度を計測する。質量計35a、上流側圧力センサ36a、流量計38a、下流側圧力センサ40a、上流側温度センサ42a及び下流側温度センサ44aは、計測した結果を制御部22に送る。
第1原料供給部12は、第1原料容器30aに貯留された第1原料を第1供給ラインLaで反応部18に送る。ここで、第1原料供給部12は、定量ポンプ32aで第1供給ラインLaを流れる第1原料の流量(第1原料の導入流量)を調整することで、所定の量の第1原料を反応部18に送る。また、第1原料供給部12は、熱交換器34aで第1供給ラインLaを流れる第1原料を冷却し、第1原料の温度(第1原料の導入温度)を調整することで、所定の温度の第1原料を反応部18に供給することができる。ここで、第1供給ラインLaを流れる第1原料の流量は、毎分10ml以上20000ml以下(つまり、10ml/min以上20000ml/min以下)が好ましく、毎分100ml以上5000ml以下(つまり、100ml/min以上5000ml/min以下)とすることがより好ましく、毎分500ml以上2000ml以下(つまり、500ml/min以上2000ml/min以下)とすることがさらに好ましい。なお、流量は、後述する他の原料供給部も同様である。
第2原料供給部14は、第2原料を貯留し、第2原料を反応部18に供給する機構である。第2原料供給部14は、第2原料容器30bと、制御弁31bと、定量ポンプ32bと、熱交換器34bと、質量計35bと、上流側圧力センサ36bと、流量計38bと、下流側圧力センサ40bと、上流側温度センサ42bと、下流側温度センサ44bと、を有する。第2原料供給部14は、各部が第2供給ラインLbで連結されている。また、第2原料容器30bには、ディップチューブ46bが挿入されている。ディップチューブ46bは、第2供給ラインLbと接続している。第2原料供給部14は、貯留し、反応部18に供給する第2原料が第1原料供給部12と異なるのみで、基本的な構成は、第1原料供給部12と同様であるので各部の説明は省略する。
第2原料供給部14は、第2原料容器30bに貯留された第2原料を第2供給ラインLbで反応部18に送る。ここで、第2原料供給部14は、定量ポンプ32bで第2供給ラインLbを流れる第2原料の流量(第2原料の導入流量)を調整することで、所定の量の第2原料を反応部18に送る。また、第2原料供給部14は、熱交換器34bで第2供給ラインLbを流れる第2原料を冷却し、第2原料の温度(第2原料の導入温度)を調整することで、所定の温度の第2原料を反応部18に供給することができる。
圧力調整部16は、第1原料容器30a及び第2原料容器30bに不活性ガスを供給し、第1原料容器30a及び第2原料容器30b内を加圧し、圧力を調整すると共に、第1原料及び第2原料の流通経路を不活性雰囲気にする。圧力調整部16は、高圧ボンベ50と、ガス供給管51と、減圧弁52と、分岐管55a,55bと、ガス制御弁56a,56bと、を有する。
高圧ボンベ50は、不活性ガスが充填されている。ガス供給管51は、高圧ボンベ50と接続された配管であり、高圧ボンベ50から排出された不活性ガスを案内する。減圧弁52は、ガス供給管51に設けられており、ガス供給管51を流れる不活性ガスの圧力を所定圧力以下まで低減させる。圧力調整器54は、ガス供給管51の減圧弁52より下流側に配置されている。圧力調整器54は、減圧弁52を通過した不活性ガスの圧力を調整する。圧力調整部16は、圧力調整器54を設け、圧力調整器54でガス供給管51を流れ不活性ガスの圧力を調整することで、第1原料容器30a及び第2原料容器30bの加圧圧力をより安定化させることができる。圧力調整器54としては、例えば堀場エステック社のUR−7340を用いることができる。圧力調整器54としては、例えば堀場エステック社のUR−7340を用いることで、より安定した圧力調整を行うことができる。圧力調整部16は、第1原料容器30a、第2原料容器30bを、2MPa以下の圧力で加圧することが好ましく、1.5MPa以下の圧力で加圧することがより好ましい。
分岐管55aは、一方の端部がガス供給管51に接続され、他方の端部が第1原料容器30aに接続されている。分岐管55aは、ガス供給管51から供給された不活性ガスを第1原料容器30aに供給する。ガス制御弁56aは、分岐管55aに設けられており、分岐管55aの開閉を制御し、不活性ガスを第1原料容器30aに供給するか否かを切り換える。分岐管55bは、一方の端部がガス供給管51に接続され、他方の端部が第2原料容器30bに接続されている。分岐管55bは、ガス供給管51から供給された不活性ガスを第2原料容器30bに供給する。ガス制御弁56bは、分岐管55bに設けられており、分岐管55bの開閉を制御し、不活性ガスを第2原料容器30bに供給するか否かを切り換える。
圧力調整部16は、高圧ボンベ50の不活性ガスをガス供給管51及び分岐管55a、55bを介して、第1原料容器30aと第2原料容器30bに供給することで、第1原料容器30aと第2原料容器30bとを加圧し、かつ不活性ガス雰囲気にする。圧力調整部16は、圧力調整器54及びガス制御弁56a,56bによって、第1原料容器30aと第2原料容器30bとの圧力を調整する。
反応部18は、第1原料供給部12から供給された第1原料と第2原料供給部14から供給された第2原料とを攪拌して反応させ、化合物を生成する。反応部18は、第1原料と第2原料とを攪拌する静的攪拌機60と、静的攪拌機60の温度を制御する温度制御機構62と、上流側温度センサ64と、下流側温度センサ66と、を有する。反応部18は、反応ラインL1をさらに有する。反応ラインL1は、第1供給ラインLa、第2供給ラインLbと、回収部20とに接続されている。反応部18は、上流側温度センサ64と、静的攪拌機60と、下流側温度センサ66とが反応ラインL1の経路上に、材料の流れ方向の上流側からこの順で配置されている。
静的攪拌機60は、駆動部のない攪拌機であり、いわゆるスタティックミキサーである。静的攪拌機60は、一般的に販売されている静的撹拌機が使用できる。静的攪拌機60は、図2に示すように例えば適当な長さを有する円筒管90と、円筒管90の内部に配置された複数の内部エレメント92と、を有する。円筒管90は、内部に第1原料と第2原料が流入する。円筒管90は、位置によって径が変化しても一定でもよい。内部エレメント92は、図3に示すように円筒管90の内部に配置されており、円筒管90の一部を塞ぐ邪魔板である。内部エレメント92は、円筒管90の延在方向に対して、傾斜した板であり、円筒管90を流れる流体を旋回させる。これにより、静的攪拌機60は、第1原料と第2原料とを攪拌する。なお、静的攪拌機60は、2種類以上の原料を効率的に混合、撹拌することができれば、特に配管の直径や形状や充填物の形状やスペーサーのユニット数に制限はない。内部エレメント92に換えて、内部にビーズやラシヒリングなどのスペーサーを充填したり、配管内に邪魔板を設置したりしてもよい。内部エレメント92は、特に限定されないが、長方形板をねじる方向としては、右エレメント、左エレメントのいずれもが使用可能である。内部エレメント92は、長さを静的攪拌機60の内径に対して、1.2倍から2.0倍とすることが好ましいが、これに限定されない。
ここで、円筒管90内を輸送される液体原料の流速は、毎秒10mmから3000mm(つまり、10mm/s以上3000mm/s以下)で、より好適には毎秒200mmから2000mm(つまり、200mm/s以上2000mm/s以下)である。また、静的攪拌機60は、内部エレメント92の撹拌効果が高く、かつ一定以上の原料溶液の流速が確保できるものが好ましい。円筒管90は、内径を5mm以上100mm以下とすることが好ましく、10mm以上50mm以下とすることがより好ましい。円筒管90は、内径を5mm以上とすることで、第1原料と第2原料の流通量を所定以上とすることができ、化合物の生成量をより多くすることができる。また、円筒管90は、内径を100mm以下とすることで、2つの原料を好適に攪拌することができ、均一に反応させることができる。
温度制御機構62は、静的攪拌機60の外周に配置されており、静的攪拌機60を流れる材料の温度を制御する。温度制御機構62は、静的攪拌機60の外周を覆う二重管の外側の配管となり、静的攪拌機60の外周に温度制御を行った冷媒を通過させることにより、精密な温度制御を行う。温度制御機構62の構成は、二重管式に限定されない。温度制御機構62は、静的攪拌機60を流れる物体と熱交換を行うことで、静的攪拌機60を流れる物体の温度を制御する。本実施形態では、静的攪拌機60で2つの原料が攪拌され、化学反応されることにより加熱された化合物を冷却する。温度制御機構62により制御する対象の温度は、反応させる対象によって異なるが、好ましくは−100℃以上+20℃以下、より好ましくは−60℃以上−10℃以下である。
上流側温度センサ64は、反応ラインL1の静的攪拌機60の上流側に設けられており、静的攪拌機60の上流側の反応ラインL1の材料の温度、つまり、静的攪拌機60を通過する前の材料の温度を計測する。下流側温度センサ66は、反応ラインL1の静的攪拌機60の下流側に設けられており、静的攪拌機60の下流側の反応ラインL1の化合物の温度、つまり、静的攪拌機60を通過した後の化合物(材料)の温度を計測する。上流側温度センサ64、下流側温度センサ66は、計測した結果を制御部22に送る。
静的攪拌機60は、バッチ式反応器よりも単位容積あたりの表面積がはるかに大きく、冷却や加熱が容易であり、内容物が効率的に静的攪拌機60内で移動できるため、反応率に優れる。これにより、反応部18は、高い生産性で化合物を生成することができる。また、温度制御機構62により、静的攪拌機60内の温度を制御することで、反応を好適に管理することができる。
反応部18は、静的攪拌機60の反応エリアが少なすぎて反応が完結しない、あるいは反応時の発熱量が大きすぎて、反応液を十分に冷却できないなどの事象が生じることがあるが、その場合には静的攪拌機60を直列に複数機に連結して用いればよい。
また、反応を完結するために、ある程度の熱量が必要になることもあるが、その場合には複数の静的攪拌機60を直列に連結し、それぞれに温度制御機構62を設け、温度制御機構62により、上流から下流になるに従い静的攪拌機60の温度を上昇させていくようにすればよい。温度制御機構62は、例えば、−10℃以上100℃以下、より好ましくは0℃以上80℃以下の範囲で温度を調整することができる。
回収部20は、回収容器70を有する。回収容器70は、化合物を貯留する容器である。回収容器70は、反応ラインL1から排出される化合物を貯留する。回収容器70は、熱交換器を備え、化合物を貯留する温度を制御するようにしてもよい。
制御部22は、連続反応装置10の各部の動作を制御する。制御部22は、各部の計測結果に基づいて、第1原料と第2原料の流量や温度を制御し、反応部18内の温度を制御することで、化合物の生産を制御する。
連続反応装置10は、第1原料、第2原料等の原料溶液の流量を精密に制御した上で、静的攪拌機60に導入する。連続反応装置10は、流量の変動誤差を±2%以下とすることが好ましく、±1%以下とすることがより好ましく、±0.5%以下とすることがさらに好ましい。
連続反応装置10は、定量ポンプ32a,32bにより第1原料、第2原料の流量を制御することで、原料溶液の流量を精密に制御することができ、流量の変動誤差を±2%以下、好ましくは±1%以下、より好ましくは±0.5%以下に抑制することが可能となる。
連続反応装置10は、静的撹拌機60に供給される前の第1原料及び第2原料を事前に熱交換器34a,34bを用いて冷却し、温度制御を行うことで、静的攪拌機60内で急激な化学反応が生じ、それに伴い短時間に比較的大量の反応熱が発生する場合でも、静的攪拌機60内で温度が高くなりすぎることを抑制することができる。これにより、静的撹拌機60で化合物の生成時を好適に行うことができる。
また、連続反応装置10は、第1原料、第2原料等の原料溶液の濃度を0.1mol/l以上10mol/l以下とすることが好ましく、0.5mol/l以上3mol/l以下とすることがより好ましい。
ここで、連続反応装置10は、熱交換器34a,34bを用いて、第1原料及び第2原料を事前に冷却して温度制御を行ったがこれに限定されない。連続反応装置10は、熱交換器34a,34bを用いて、第1原料及び第2原料を事前に温度制御すればよく、熱交換器34a,34bを用いて、第1原料及び第2原料を加熱してもよいし、第1原料及び第2原料に応じて、加熱と冷却を切り換えるようにしてもよい。また、連続反応装置10は、反応部18での反応を好適に制御できるため、反応部18の静的攪拌機60に対応して、温度制御機構62を設けて、静的攪拌機60内の温度を制御することが好ましいが、設けなくてもよい。これらの点は、他の実施形態も同様である。
連続反応装置10は、第1供給ラインLa、第2供給ラインLb等の原料を送る管路や、反応ラインL1等、原料を反応させる管路を屈曲部が少ない形状、つまり直線が多いレイアウトすることが好ましい。これにより、原料を送る際の圧力損失を少なくすることができ、原料の供給量をより高い精度で制御することができる。
図4は、定量ポンプの変形例の概略構成を示す模式図である。図4に示す定量ポンプ32aと第1供給ラインLaの定量ポンプ32aに接続されている部分を含む一部は、シール機構102によりシールされている。シール機構102を、定量ポンプ32aの周囲を不活性ガス雰囲気とし、定量ポンプ32aをエアシールする。シール機構102は、収納箱104と不活性ガス供給部106と、を有する。収納箱104は、定量ポンプ32aが内部に配置された箱である。定量ポンプ32aが接続されている第1供給ラインLaが挿入される穴以外は外部と繋がっている部分がない閉じられた形状である。収納箱104は、第1供給ラインLaが挿入されている穴を、樹脂、ゴム等のシール材料で塞ぎ、穴と第1供給ラインLaとの間に隙間がない状態とする。収納箱104は、内部の気体を外部に排出する逆止弁を備えていてもよい。収納箱104は、定量ポンプ32aが配置されている空間を密閉することで、定量ポンプ32aを大気から遮断する。不活性ガス供給部106は、収納箱104の内部に不活性ガスを供給する。不活性ガスは、窒素(N)、アルゴン(Ar)等である。
連続反応装置は、原料を送る定量ポンプ32aをシール機構102で密閉し、定量ポンプ32aが配置されている領域を不活性ガス雰囲気とすることで、定量ポンプ32aをエアシールすることができる。ここで、定量ポンプ32aは、原料が漏れないように液シールされている。したがって、連続反応装置は、シール機構を設けることで、原料を送る種々の機構によって液シールされている外側を、シール機構でエアシールすることができ、原料を送る機構を二重シールにすることができる。これにより、原料が大気と反応することを抑制し、反応をより安全に行うことができる。また上記実施形態では、シール機構102は、定量ポンプ32aが配置されている領域を不活性ガス雰囲気としたが、収納箱の内部に供給するガスは、不活性ガスに限定されない。シール機構102は、原料が反応しない気体が充填されている雰囲気とすればよく、不活性ガス以外のガスを用いてもよい。
なお、上記実施形態では、定量ポンプ32aを例に説明したが、定量ポンプ32bも同様である。また、定量ポンプに限定されず、原料を送る種々の機構、例えば、後述するマスフローコントローラも同様に、シール機構を設けることが好ましい。これにより、原料を送る種々の機構によって液シールされている外側を、シール機構でエアシールすることができ、原料を送る機構を二重シールにすることができる。これにより、原料が大気と反応することを抑制し、反応をより安全に行うことができる。
次に、図5から図8を用いて、連続反応装置の他の実施形態について説明する。図5は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図5に示す連続反応装置10aは、一部の構成を除いて、連続反応装置10と同様の構成であるので、連続反応装置10と同様の構成の部分は同一の符号を付し、説明を省略する。連続反応装置10aは、第1原料を供給する第1原料供給部12aと、第2原料を供給する第2原料供給部14aと、第1原料供給部12a及び第2原料供給部14aにガス(不活性ガス)を供給し経路内を加圧する圧力調整部16と、第1原料供給部12aと第2原料供給部14aとから第1原料と第2原料とが供給され、供給された第1原料と第2原料とを静的攪拌させ、反応させ化合物を生成する反応部18と、反応部18で生成された化合物を回収する回収部20と、各部を制御する制御部22aと、を有する。
連続反応装置10aの制御部22aは、第1原料供給部12aの流量計38aの計測結果に基づいて、定量ポンプ32aの動作及び制御弁31a開度をフィードバック制御、例えばPID制御する。また、制御部22aは、第2原料供給部14aの流量計38bの計測結果に基づいて、定量ポンプ32bの動作及び制御弁31bの開度をフィードバック制御、例えばPID制御する。
連続反応装置10aは、流量計38a,38bの計測結果に基づいて、第1原料供給部12a及び第2原料供給部14aの各部の動作を制御することで、流量誤差を低減させる制御を行うことができる。また、上記実施形態では流量計38a,38bの計測結果に基づいて制御を行ったが、質量計35a,35bの計測結果に基づいて第1原料供給部12a及び第2原料供給部14aの各部の制御を行ってもよいし、上流側圧力センサ36a,36b、下流側圧力センサ40a,40bの計測結果に基づいて第1原料供給部12a及び第2原料供給部14aの各部の制御を行ってもよい。また、連続反応装置10aは、計測結果に基づいて、圧力調整部16の動作を制御してもよい。
連続反応装置10aの制御部22aは、定量ポンプ32a、32bの動作及び制御弁31a、31bの開度をフィードバック制御したが、これに限定されない。制御部22aは、定量ポンプ32a及び定量ポンプ32bの回転数のみを制御してもよい。このように、定量ポンプ32a及び定量ポンプ32bの回転数のみで流量を制御することで、制御弁31a、31bを設ける必要が無くなり、装置構成を簡単にすることができる。また、制御弁31a、31bを設けないことで、第1原料及び第2原料が流れる経路の密閉性を簡単な構造で高くすることができる。これにより、第1原料及び第2原料が流れる経路に外部から気体が流入したり、第1原料及び第2原料が流れる経路から第1原料及び第2原料が流出したりする恐れが低い経路を簡単な構造で作製することができる。また、連続反応装置10aは、定量ポンプ32a及び定量ポンプ32bの回転数のみで流量を制御することで、制御弁31a、31bを省略することができ、制御弁31a、31bによって生じる圧力損失をなくすことができ、原料を効率よく、かつ高い精度で送ることができる。なお、連続反応装置10aは、定量ポンプ32a及び定量ポンプ32bの回転数のみで流量を制御する場合も、原料の搬送異常を検出したりするために、各種センサを設けることが好ましい。
図6は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図6に示す連続反応装置10bは、一部の構成を除いて、連続反応装置10と同様の構成であるので、連続反応装置10と同様の構成の部分は同一の符号を付し、説明を省略する。連続反応装置10bは、第1原料を供給する第1原料供給部12bと、第2原料を供給する第2原料供給部14bと、第1原料供給部12b及び第2原料供給部14bにガス(不活性ガス)を供給し経路内を加圧する圧力調整部16と、第1原料供給部12bと第2原料供給部14bとから第1原料及び第2原料が供給され、供給された第1原料と第2原料とを静的攪拌させ、反応させ化合物を生成する反応部18と、反応部18で生成された化合物を回収する回収部20と、各部を制御する制御部22と、を有する。
第1原料供給部12bは、第1原料を貯留し、第1原料を反応部18に供給する機構である。第1原料供給部12bは、第1原料容器30aと、制御弁31aと、熱交換器34aと、質量計35aと、上流側圧力センサ36aと、上流側温度センサ42aと、下流側温度センサ44aと、流量制御装置80aを有する。第1原料供給部12bは、各部が第1供給ラインLaで連結されている。
流量制御装置80aは、第1供給ラインLaの上流側圧力センサ36aよりも上流側、つまり、制御弁31aと上流側圧力センサ36aとの間に配置されている。流量制御装置80aは、第1原料溶液を精密に流量制御することが可能な液体用マスフローコントローラであり、設置されている位置の第1供給ラインLaの流量を計測する機構と、第1供給ラインLaの流量を調整する機構の両方を備えている。流量制御装置80aは、第1供給ラインLaの流量の計測結果に基づいて、第1供給ラインLaの流量を制御する。これにより、第1原料供給部12bは、第1原料の流量を精密に制御することができる。
第2原料供給部14bは、第2原料を貯留し、第2原料を反応部18に供給する機構である。第2原料供給部14bは、第2原料容器30bと、制御弁31bと、熱交換器34bと、質量計35bと、上流側圧力センサ36bと、上流側温度センサ42bと、下流側温度センサ44bと、流量制御装置80bを有する。第2原料供給部14bは、各部が第2供給ラインLbで連結されている。第2原料供給部14bは、流量制御装置80bで第2供給ラインLbを流れる第2原料の流量を制御する。
連続反応装置10bは、定量ポンプ及び流量計に換えて、流量制御装置80a,80bを設けることで、第1原料及び第2原料の流量を高い精度で制御することができる。これにより、連続反応装置10bは、定量ポンプ及び流量計に換えて、流量制御装置80a,80bを設けることで、高い生産性で化合物を生成することができる。
ここで、上記実施形態では、いずれも、第1原料と第2原料との2種類の原料を攪拌して、化合物を生成したがこれに限定されない。連続反応装置は、2種類以上の原料を攪拌して、反応させて化合物を生成することができる。つまり、連続反応装置は、3種類以上の原料を攪拌して、反応させて化合物を生成することができる。
図7は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図7に示す連続反応装置110は、一部の構成を除いて、連続反応装置10と同様の構成であるので、連続反応装置10と同様の構成の部分は同一の符号を付し、説明を省略する。連続反応装置110は、第1原料を供給する第1原料供給部112と、第2原料を供給する第2原料供給部113と、第3原料を供給する第3原料供給部114と、第4原料を供給する第4原料供給部115と、第1原料供給部112と第2原料供給部113と第3原料供給部114と第4原料供給部115とにガス(不活性ガス)を供給し経路内を加圧する圧力調整部116と、第1原料供給部112と第2原料供給部113と第3原料供給部114と第4原料供給部115とから第1原料と第2原料と第3原料と第4原料とが供給され、供給された第1原料と第2原料と第3原料と第4原料とを順次静的攪拌させ、反応させ化合物を生成する反応部118と、反応部118で生成された化合物を回収する回収部120と、各部を制御する制御部122と、を有する。回収部120と、制御部122は、回収部20と、制御部22と同様の構成である。
第1原料供給部112と第2原料供給部113と第3原料供給部114と第4原料供給部115との各部の構成は、第1原料供給部12と第2原料供給部14と同様である。
第1原料供給部112は、第1原料を貯留し、第1原料を反応部118に供給する機構である。第1原料供給部112は、第1原料容器30aと、制御弁31aと、定量ポンプ32aと、熱交換器34aと、質量計35aと、上流側圧力センサ36aと、流量計38aと、下流側圧力センサ40aと、を有する。第1原料供給部112は、各部が第1供給ラインLaで連結されている。また、第1原料容器30aには、ディップチューブ46aが挿入されている。ディップチューブ46aは、第1供給ラインLaと接続している。第1供給ラインLaは、一方の端部が第1原料容器30aに接続され、他方の端部が反応部18に接続されている。第1供給ラインLaは、第1原料容器30aに貯留された第1原料を反応部118に搬送する。なお、第1原料供給部112は、第1原料供給部12と同様に上流側温度センサと下流側温度センサをさらに備えていてもよい。この点は、他の原料供給部も同様である。
第2原料供給部113は、第2原料を貯留し、第2原料を反応部118に供給する機構である。第2原料供給部113は、第2原料容器30bと、制御弁31bと、定量ポンプ32bと、熱交換器34bと、質量計35bと、上流側圧力センサ36bと、流量計38bと、下流側圧力センサ40bと、を有する。第2原料供給部113は、各部が第2供給ラインLbで連結されている。また、第2原料容器30bには、ディップチューブ46bが挿入されている。ディップチューブ46bは、第2供給ラインLbと接続している。
第3原料供給部114は、第3原料を貯留し、第3原料を反応部118に供給する機構である。第3原料供給部114は、第3原料容器30cと、制御弁31cと、定量ポンプ32cと、熱交換器34cと、質量計35cと、上流側圧力センサ36cと、流量計38cと、下流側圧力センサ40cと、を有する。第3原料供給部114は、各部が第3供給ラインLcで連結されている。また、第3原料容器30cには、ディップチューブ46cが挿入されている。ディップチューブ46cは、第3供給ラインLcと接続している。ここで、第3原料供給部114は、第3供給ラインLcが第1供給ラインLaよりも下流側の位置で反応ラインL1に接続されている。
第4原料供給部115は、第4原料を貯留し、第4原料を反応部118に供給する機構である。第4原料供給部115は、第4原料容器30dと、制御弁31dと、定量ポンプ32dと、熱交換器34dと、質量計35dと、上流側圧力センサ36dと、流量計38dと、下流側圧力センサ40dと、を有する。第4原料供給部115は、各部が第4供給ラインLdで連結されている。また、第4原料容器30dには、ディップチューブ46dが挿入されている。ディップチューブ46dは、第4供給ラインLdと接続している。ここで、第4原料供給部115は、第4供給ラインLdが第3供給ラインLcよりも下流側の位置で反応ラインL1に接続されている。
圧力調整部116は、第1原料容器30a、第2原料容器30b、第3原料容器30c及び第4原料容器30dに不活性ガスを供給し、第1原料容器30a、第2原料容器30b、第3原料容器30c及び第4原料容器30d内を加圧し、圧力を調整すると共に、第1原料容器30a、第2原料容器30b、第3原料容器30c及び第4原料容器30dの流通経路を不活性雰囲気にする。圧力調整部116は、高圧ボンベ50と、ガス供給管51と、減圧弁52と、分岐管55a,55b,55c,55dと、ガス制御弁56a,56b,56c,56dと、を有する。
分岐管55cは、一方の端部がガス供給管51に接続され、他方の端部が第3原料容器30cに接続されている。分岐管55cは、ガス供給管51から供給された不活性ガスを第3原料容器30cに供給する。ガス制御弁56cは、分岐管55cに設けられており、分岐管55cの開閉を制御し、不活性ガスを第3原料容器30cに供給するか否かを切り換える。分岐管55dは、一方の端部がガス供給管51に接続され、他方の端部が第4原料容器30dに接続されている。分岐管55dは、ガス供給管51から供給された不活性ガスを第4原料容器30dに供給する。ガス制御弁56dは、分岐管55dに設けられており、分岐管55dの開閉を制御し、不活性ガスを第4原料容器30dに供給するか否かを切り換える。
反応部118は、第1原料供給部112から供給された第1原料と第2原料供給部113から供給された第2原料と攪拌して反応させ、中間化合物を生成する。反応部118は、中間化合物と第3原料供給部114から供給された第3原料と攪拌して反応させ、別の中間化合物を生成する。反応部118は、別の中間化合物と第4原料供給部114から供給された第4原料と攪拌して反応させ、化合物を生成する。反応部118は、第1原料と第2原料とを攪拌する静的攪拌機60aと、静的攪拌機60aから排出された中間化合物と第3原料とを攪拌する静的攪拌機60bと、静的攪拌機60bから排出された別の中間化合物と第4原料とを攪拌する静的攪拌機60cと、静的攪拌機60aの温度を制御する温度制御機構62aと、静的攪拌機60bの温度を制御する温度制御機構62bと、静的攪拌機60cの温度を制御する温度制御機構62cと、を有する。反応部118は、反応ラインL1をさらに有する。反応ラインL1は、第1供給ラインLa、第2供給ラインLbと、第3供給ラインLcと、第4供給ラインLdと、回収部120に接続されている。反応部118は、静的攪拌機60a、静的攪拌機60b、静的攪拌機60c、が反応ラインL1の経路上に、材料の流れ方向の上流側からこの順で配置されている。また、反応ラインL1は、静的攪拌機60aの上流側で第1供給ラインLaと第2供給ラインLbとに接続し、静的攪拌機60aと静的攪拌機60bとの間で、第3供給ラインLcと接続し、静的攪拌機60bと静的攪拌機60cとの間で、第4供給ラインLdと接続する。
静的攪拌機60a、静的攪拌機60b、静的攪拌機60cは、静的攪拌機60と同様の構成である。温度制御機構62a、温度制御機構62b、温度制御機構62cは、温度制御機構62と同様の構成である。
静的攪拌機60aは、第1原料供給部112から供給された第1原料と第2原料供給部113から供給された第2原料と攪拌して反応させ、中間化合物を生成する。静的攪拌機60bは、静的攪拌機60aで生成された中間化合物と第3原料供給部114から供給された第3原料と攪拌して反応させ、別の中間化合物を生成する。静的攪拌機60cは、別の中間化合物と第4原料供給部115から供給された第4原料と攪拌して反応させ、化合物を生成する。
連続反応装置110は、以上のような構成であり、反応部118に複数の静的攪拌機60a、60b、60cを設け、4種類の原料を順次混合することで、2種類以上の原料を好適に連続して反応させることができる。これにより、複数の原料を反応させた反応物を好適に生成することができる。また、連続反応装置110は、温度制御機構62a、温度制御機構62b、温度制御機構62cを全て温度制御機構62と同様に冷媒を循環させ、静的攪拌機60a,60b,60cを流れる材料を冷却する機構としたが、これに限定されず、温度制御機構62a、温度制御機構62b、温度制御機構62cの一部を静的攪拌機60a,60b,60cを流れる材料を加熱する機構としてもよい。また、連続反応装置110は、複数の静的攪拌機60a,60b,60cの中に、温度制御機構を備えない静的攪拌機を備えていてもよい。
図8は、連続反応装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。図8に示す連続反応装置110aは、一部の構成を除いて、連続反応装置110と同様の構成であるので、連続反応装置110と同様の構成の部分は同一の符号を付し、説明を省略する。連続反応装置110aは、第1原料を供給する第1原料供給部112aと、第2原料を供給する第2原料供給部113aと、第3原料を供給する第3原料供給部114aと、第4原料を供給する第4原料供給部115aと、第1原料供給部112aと第2原料供給部113aと第3原料供給部114aと第4原料供給部115aとにガス(不活性ガス)を供給し経路内を加圧する圧力調整部116と、第1原料供給部112aと第2原料供給部113aと第3原料供給部114aと第4原料供給部115aとから第1原料と第2原料と第3原料と第4原料とが供給され、供給された第1原料と第2原料と第3原料と第4原料とを順次静的攪拌させ、反応させ化合物を生成する反応部118と、反応部118で生成された化合物を回収する回収部120と、各部を制御する制御部122と、を有する。
第1原料供給部112aと第2原料供給部113aと第3原料供給部114aと第4原料供給部115aとは、第1原料供給部12bと第2原料供給部14bと同様に定量ポンプ及び流量計に換えて、流量制御装置80a,80b,80c,80dをそれぞれ備えている。
連続反応装置110aは、連続反応装置10bと同様に流量制御装置80a,80b,80c,80dで流量を制御することでも、連続反応装置110と同様に高い生産性で化合物を生成することができる。また、連続反応装置110aは、3種類以上の原料を反応させる場合も、各種計測結果に基づいて、流量をフィードバックすることでも連続反応装置110と同様に高い生産性で化合物を生成することができる。
ここで、連続反応装置は、反応させる原料として液体の原料を用いた場合として説明したがこれに限定されない。連続反応装置は、原料の1つが固体であってもよい。固体原料の輸送は、例えば(株)ヨシカワのマイクロディスチャージャーとエゼクターとの組み合わせを用いることが好ましい。マイクロディスチャージャーによる固体原料の輸送量は、毎分0.1ml以上1600ml以下(つまり、0.1ml/min以上1600ml/min以下)が好ましく、毎分0.5以上160ml以下(つまり、0.5ml/min以上160ml/min以下)とすることが好ましい。また、固体の原料は、粒子を細かくすることが好ましい。具体的には、固体の原料は、粒子を0.001mm以上5mm以下とすることが好ましく、0.01mm以上0.5mm以下とすることがより好ましい。連続反応装置は、マイクロディスチャージャーから排出された固体原料を、エゼクター内で溶媒(液体)と混合し分散することで懸濁液とし、定量ポンプで熱交換器まで輸送する。この際エゼクターに供給される溶媒量は、毎分200ml以上2000ml以下(つまり、200ml/min以上2000ml/min以下)とすることが好ましい。また、上記実施の形態においては、各種熱交換器で冷却しながら第1原料及び第2原料を反応させる例について説明したがこれに限定されない。連続反応装置は、第1原料及び第2原料を熱交換器してから反応部で反応させる構成に用いることもできる。
連続反応装置10,10a,10b,110,110aは、上記構成によって、2種類以上の原料を好適に攪拌することができ、原料を反応させ、化合物を生成することができる。具体的には、静的撹拌装置、いわいるスタティックミキサーを用いた連続反応において、2種以上の原料を含む溶液の導入流量、及び温度の精密な制御をおこない、かつ、不活性雰囲気として、反応系中の水分量、酸素量の極めて低い濃度とすることで、高い生産性で各種化合物を生成することができる。
連続反応装置10,10a,10b,110,110aは、有機マグネシウムハライド試薬、有機リチウム試薬、有機アルミニウム試薬などを使用する有機化合物、有機金属化合物の合成(反応)を高い生産性で生成することができる。
また、電子材料分野、合成ゴム、接着剤、医療用材料、その他自己組成化技術を利用した先端有機材料分野においてリビングアニオン重合法によって重合(反応)されたポリマーの特出した性能が脚光をあびている。連続反応装置10,10a,10b,110,110aは、リビング重合可能な連続重合装置となり、1種類以上の原料ポリマーと重合開始剤を原料として用い重合させることで、リビングアニオン重合法によって重合するポリマーを低コストかつ高い生産性で量産化することができる。
また、ジブロック、トリブロック共重合体を用いた技術開発が脚光をあびており、なかでもブロック共重合体特有の自己組成化技術を利用し形成したドットパターン、ラインパターンを微細加工に適応した、磁気ディスクの高密度化、半導体集積回路の高集積化での実産業化が望まれている。さらには両親媒性ブロック共重合体による医療分野への応用、固体高分子燃料電池用電解質膜、高付加価値接着剤、合成ゴムなどへの展開も期待されている。連続反応装置10,10a,10b,110,110aは、リビングアニオン重合可能な連続重合装置となり、2種類以上の原料ポリマーと重合開始剤を原料として用い重合(反応、合成)させることで、ブロック共重合体を低コストかつ高い生産性で量産化することができる。
次に、上述した連続反応装置10,10a,10bを用いた連続合成方法の一実施形態について説明する。この連続合成方法は、第1原料供給部12から反応部18に供給する第1原料の量及び温度と、第2原料供給部14から反応部18に供給する第2原料の量及び温度とを調整しつつ、第1原料と第2原料とを連続して反応部18に供給するステップと、反応部18に供給された第1原料と第2原料とを、温度を制御しつつ静的攪拌機60で攪拌し、得られた反応物を静的攪拌機60から下流側に排出するステップと、を含む。
まず、制御弁31a,31bが開放され、第1原料容器30a及び第2原料容器30bに貯留された第1原料及び第2原料が、ディップチューブ46a,46bを介して第1供給ラインLa及び第2供給ラインLbに流れる。第1供給ラインLa及び第2供給ラインLbに流れた第1原料及び第2の原料の量は、質量計35a,35bによって第1原料容器30a及び第2原料容器30bの質量の減少量として測定される。制御部22は、測定された第1原料容器30a及び第2原料容器30bの質量の減少量に基づいて第1原料及び第2原料の供給量を調整する。
第1供給ラインLa及び第2供給ラインLbに流れた第1原料及び第2原料は、定量ポンプ32a,32bによって流量計38a,38b及び熱交換器34a、34bを介して反応部18に向けて搬送される。ここでは、流量計38a,38bによって第1原料及び第2原料の流量が測定されると共に、上流側圧力センサ36a,36b及び下流側圧力センサ40a,40bによって、第1供給ラインLa及び第2供給ラインLbにおける流量計38a、38bの上流側及び下流側の第1原料及び第2原料の圧力がそれぞれ測定される。制御部22は、測定された第1原料及び第2原料の圧力によって第1原料及び第2原料の供給量を調整する。
熱交換器34a,34bに搬送された第1原料及び第2原料は、熱交換器34a,34b内の熱媒(例えば、冷媒)との間で熱交換され、所望の供給温度に調整される。ここでは、熱交換器34a,34bの上流側及び下流側における第1原料及び第2原料の温度が、熱交換器34a,34bの上流側及び下流側にそれぞれ設けられた上流側温度センサ42a,42b及び下流側温度センサ44a,44bによって測定される。制御部22は、下流側温度センサ44a,44bによって測定された第1原料及び第2原料の温度に基づいて反応部18に供給する第1原料及び第2原料の温度を調整する。また、制御部22は、上流側温度センサ42a,42bによって測定された第1原料及び第2原料の温度に基づいて熱交換器34a,34b内の熱倍の温度を調整すると共に、熱交換後の第1原料及び第2原料が所望の温度となるように、第1原料及び第2原料の供給量を調整する。
熱交換器34a,34bによって熱交換された第1原料及び第2原料は、反応ラインL1を介して静的攪拌機60に搬送される。ここでは、所望の温度に調整された第1原料及び第2原料が静的攪拌されて第1原料と第2原料との反応物が生成する。生成した反応物は、回収容器70に回収される。静的攪拌機60に供給される第1原料及び第2原料の温度は、上流側温度センサ64によって測定され、反応物の温度は、下流側温度センサ66によって測定される。制御部22は、静的攪拌機60に設けられた温度制御機構62によって静的攪拌機60内の温度が所望の範囲となるように制御する。また、制御部22は、静的攪拌機60内の温度が所望の温度範囲となるように、静的攪拌機60に供給される第1原料及び第2原料の量及び温度を制御する。なお、連続反応装置10bでは、定量ポンプ32a,32b及び流量計38a,38bに代えて、流量制御装置80a,80bによって第1原料及び第2原料の供給量が調整される。
以上説明したように、上記実施形態に係る連続合成方法によれば、制御部22によって反応部18に供給される第1原料及び第2原料の量及び温度を制御するので、第1原料と第2原料との反応温度などを正確に制御できる。また、第1原料容器30a及び第2原料容器30bに貯留された第1原料及び第2原料を、第1供給ラインLa及び第2供給ラインLbから反応ラインL1を経て静的攪拌機60に連続的に供給するので、第1原料及び第2原料の大気との接触を防ぐことができる。したがって、高い生産性で反応物を得ることができる。
次に、上述した連続反応装置110,110aを用いた連続合成方法の一実施形態について説明する。この連続合成方法は、第1原料供給部30aから反応部118に供給する第1原料の量及び温度と、第2原料供給部30bから反応部118に供給する第2原料の量及び温度を調整しつつ、第1原料と第2原料とを連続して反応部118に供給するステップと、反応部118に供給された第1原料と第2原料とを、温度を制御しつつ静的攪拌機60aで攪拌し、得られた反応物を静的攪拌機60aから下流側に排出するステップと、他の原料供給部30c,30dから反応部118に供給する他の原料の量及び温度を調整しつつ、他の原料を連続して反応部118に供給し、静的攪拌機60aから下流側に排出された反応物と他の原料とを温度を制御しつつ静的攪拌機60b,60cで攪拌し、得られた反応物を静的攪拌機60b,60cから下流側に排出する処理を少なくとも1回行うステップと、を含む。
まず、連続反応装置10,10a,10bを用いた連続合成方法と同様にして第1原料及び第2原料が静的攪拌機60aに供給され、第1原料と第2原料との反応物が生成する。当該反応物の生成は、制御部122によって制御される。なお、本実施例では、説明の便宜上、上流側温度センサ42a,42b及び下流側温度センサ44a,44bについては省略している。
制御弁31cが開放され、第3原料容器30cに貯留された第3原料が、ディップチューブ46cを介して第3供給ラインLcに流れる。第3供給ラインLcに流れた第3原料の量は、質量計35cによって第3原料容器30cの質量の減少量として測定される。制御部122は、測定された第3原料容器30cの質量の減少量に基づいて第1原料及び第2原料の供給量を調整する。
第3供給ラインLcに流れた第3原料は、定量ポンプ32cによって流量計38c及び熱交換器34cを介して反応部118に向けて搬送される。ここでは、流量計38cによって第3原料の流量が測定されると共に、上流側圧力センサ36c及び下流側圧力センサ40cによって、第3供給ラインLcにおける流量計38cの上流側及び下流側の第3原料の圧力がそれぞれ測定される。制御部122は、測定された第3原料の圧力によって第3原料の供給量を調整する。
熱交換器34cに搬送された第3原料は、熱交換器34c内の熱媒(例えば、冷媒)との間で熱交換され、所望の供給温度に調整される。制御部122は、熱交換器34c内の熱倍の温度を調整すると共に、熱交換後の第3原料が所望の温度となるように、第3原料の供給量を調整する。
熱交換器34cによって熱交換された第1原料及び第2原料は、反応ラインL1を介して静的攪拌機60bに搬送される。ここでは、所望の温度に調整された第3原料と第1原料と第2原料との反応物が静的攪拌されて第1原料及び第2原料の反応物と第3原料との反応物が生成する。生成した反応物は、反応ラインL1の下流側の静的攪拌機60cに向けて排出される。制御部122は、静的攪拌機60bに設けられた温度制御機構62bによって静的攪拌機60b内の温度が所望の範囲となるように制御する。また、制御部122は、静的攪拌機60b内の温度が所望の温度範囲となるように、静的攪拌機60bに供給される第3原料の量及び温度を制御する。なお、連続反応装置110aでは、定量ポンプ32cに代えて、流量制御装置80cによって第3原料の供給量が調整される。
また、制御弁31dが開放され、第4原料容器30dに貯留された第4の原料が、ディップチューブ46dを介して第4供給ラインLdに流れる。第4供給ラインLdに流れた第4原料の量は、質量計35dによって第4原料容器30dの質量の減少量として測定される。制御部122は、測定された第4原料容器30dの質量の減少量に基づいて第1原料及び第2原料の供給量を調整する。
第4供給ラインLdに流れた第4原料は、定量ポンプ32dによって流量計38d及び熱交換器34dを介して反応部118に向けて搬送される。ここでは、流量計38dによって第3原料の流量が測定されると共に、上流側圧力センサ36d及び下流側圧力センサ40dによって、第4供給ラインLdにおける流量計38dの上流側及び下流側の第4原料の圧力がそれぞれ測定される。制御部122は、測定された第4原料の圧力によって第4原料の供給量を調整する。
熱交換器34dに搬送された第4原料は、熱交換器34d内の熱媒(例えば、冷媒)との間で熱交換され、所望の供給温度に調整される。制御部122は、熱交換器34c内の熱倍の温度を調整すると共に、熱交換後の第4原料が所望の温度となるように、第1原料及び第2原料の供給量を調整する。
熱交換器34cによって熱交換された第4原料は、反応ラインL1を介して静的攪拌機60cに搬送される。ここでは、所望の温度に調整された第4原料と第1原料、第2原料及び第3原料との反応物が静的攪拌されて第1原料、第2原料及び第3原料の反応物と第4原料との反応物が生成する。生成した反応物は、静的攪拌機60cから回収部120に向けて排出される。制御部122は、静的攪拌機60cに設けられた温度制御機構62cによって静的攪拌機60c内の温度が所望の範囲となるように制御する。また、制御部122は、静的攪拌機60c内の温度が所望の温度範囲となるように、静的攪拌機60cに供給される第4原料の量及び温度を制御する。なお、連続反応装置110aでは、定量ポンプ32c,32dに代えて、流量制御装置80c,80dによって第3原料及び第4原料の供給量が調整される。
以上説明したように、本実施形態に係る連続合成方法によれば、制御部122によって反応部118に供給される第1原料〜第4原料の量及び温度をそれぞれ制御するので、第1原料〜第4原料の反応温度などを正確に制御できる。また、第1原料容器30a〜第4原料容器30dに貯留された第1原料〜第4原料を、第1供給ラインLa〜第4供給ラインLdから反応ラインL1を経て、静的攪拌機60a〜60cに連続的に供給するので、第1原料〜第4原料の大気との接触を防ぐことができる。したがって、高い生産性で反応物を得ることができる。
以下、連続反応装置10,10a,10b,110,110a(以下、単に連続反応装置)で生成することができる化合物、つまり反応物を例示する。なお、連続反応装置10は、下記に例示する原料を反応させる場合、下記に例示する反応物を生成する場合、より適切に原料を反応させることができるため静的攪拌機(反応部)に供給する原料の温度、流量を制御することが好ましいが、連続反応装置10で原料を静的攪拌機に連続して供給し、連続して反応させ、反応物を排出すればよい。また、静的攪拌機に原料を供給する機構は、上記実施形態に限定されない。連続反応装置は、有機化合物、有機金属化合物を生成することができる。
連続反応装置は、原料の少なくとも1つ、例えば、第1原料及び第2原料の一方に、第1原料、第2原料、第3原料及び第4原料のいずれか、有機マグネシウムハライド、有機リチウム、有機アルミニウムを用いることができる。
また、連続反応装置は、静的攪拌機の攪拌による反応で塩が析出される原料を合成し、反応物を生成することも好ましい。連続反応装置は、上述したように、静的攪拌機の計がマイクロリアクター等よりも大きいため、塩が析出される合成に用いた場合でも、管路の目詰まり等を抑制することができる。これにより塩が析出される原料を合成した場合も連続して反応物を生成することができる。
また、連続反応装置は、下記一般式(A)で表される反応物を生成することができる。
(R 式(A)
(式(A)中、Rは、炭素数1から10の直鎖状、分岐状の置換可アルキル基またはアルコキシアルキル基を表し、Mは第III属金属を表す。)
また、連続反応装置は、第1原料及び第2原料の一方として下記一般式(B)で表される化合物、他方として下記一般式(C)で表される化合物を用いることができる。
−Y 式(B)
(X 式(C)
(式(B)及び(C)中、Rは、炭素数1から10の直鎖状、分岐状の置換可アルキル基またはアルコキシアルキル基を表し、Yは、リチウムまたはマグネシウムハライドを表す。Mは第III属金属を表し、Xはハロゲン原子を表す。
また、連続反応装置は、第1原料及び第2原料の一方として下記一般式(D)で表される化合物、他方として下記一般式(E)で表される化合物を用い、反応物として下記一般式(F)で表される化合物を生成することができる。
Li 式(D)
Cl 式(E)
(R 式(F)
(式(D)〜(F)中、R、Rは、それぞれ独立してメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、M、Mは、それぞれ独立してガリウム原子またはインジウム原子を表す。)
以下、連続反応装置で生成される有機化合物についてより具体的に説明する。有機化合物の合成としては、特に限定はされないが、反応速度が速い系統の合成に好適に用いることができ、以下の反応で合成する化合物の生成に好適に用いることができる。
連続反応装置は、下記反応式に示すように、グリニア試薬と求電子剤との反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機リチウム試薬と求電子剤との反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機ナトリウム化合物と二酸化炭素の反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、シアノヒドリン生成反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、Wittig反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、BHなどによる還元反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、過マンガン酸カリウムなどによる酸化反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、アルコールのハロゲン化反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、ハロゲンの付加反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、共役ジエンへの選択的求電子付加反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、Diels−Alder反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、エポキシ化反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642


連続反応装置は、下記反応式に示すように、芳香族求電子置換反応(Friedel−Crafts反応)のハロゲン化で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、芳香族求電子置換反応(Friedel−Crafts反応)のニトロ化で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、芳香族求電子置換反応(Friedel−Crafts反応)のアシル化で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642


連続反応装置は、下記反応式に示すように、アルドール反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、リチウムエノラート試薬と求電子剤との反応(立体選択的反応)で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、エノールシリルエーテル(向山法)で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、アリルシランの付加反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、キュープラートの付加反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、エポキシ化合物の転移反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、Baeyer−Villiger転移で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、ラジカル置換反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、ラジカルカップリング反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
ここで、上記有機化合物を合成する場合、使用する原材料の溶液の温度は、生成する有機化合物に応じて調整する必要がある。また、静的攪拌機への原材料溶液の単位時間あたりの供給量に関しては、全体としては20L/h以上200L/h以下とすることが好ましく、30L/h以上100L/h以下とすることがより好ましい。原材料全溶液の単位時間あたりの供給量が100L以上とすることで、時間あたりの生産量を高くすることができる。500L/h以下とすることで、反応系、特に静的攪拌機への圧力が高くなることを抑制することができ、装置に負荷がかかり故障の原因となることを抑制することができる。また本供給量は、静的攪拌機の配管径により最適量が異なり、適宜最適化の必要がある。
次に、連続反応装置で生成される有機金属化合物について説明する。有機金属化合物の合成としては、特に限定はされないが、反応速度が速い系統の合成に好適に用いることができ、以下の反応で合成する化合物の生成に好適に用いることができる。
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機ナトリウム化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機マグネシウム化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機リチウム化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
CHCl+Li→CHLi+LiCl
Figure 2015120642


Figure 2015120642


Figure 2015120642

連続反応装置は、下記反応式に示すように、トランスメタル化反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
MgBr+B(OCH)→CB(OCH)
Br+t−CLi→CLi
Li+ZnCl→CZnCl
CHOC+t−CLi→o−CHOCLi
o−CHOCLi+ClSn(n−C)→o−CHOCSn(n−C)
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機亜鉛化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機サマリウム化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、金属−金属交換反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642

Figure 2015120642


連続反応装置は、下記反応式に示すように、オルト金属化反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、金属−炭素結合への挿入反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、ヒドロシリル化反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、金属−ヘテロ原子結合への挿入反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、求電子置換反応で生成される化合物を好適に生成することができる。
Figure 2015120642
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機第II属金属化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
ZnCl+2CHMgCl→Zn(CH+2MgCl
ZnCl+2CHLi→Zn(CH+2LiCl
連続反応装置は、下記反応式に示すように、有機第III属金属化合物合成で生成される化合物を好適に生成することができる。
GaCl+3CHMgCl→Ga(CH+3MgCl
GaCl+(CHAl→Ga(CH+AlCl
GaCl+3CHLi→Ga(CH+3LiCl
GaMg+3CHI→Ga(CH+MgI2+1
InCl+CHMgCl→In(CH+3MgCl
InCl+(CHAl→In(CH+AlCl
InCl+3CHLi→In(CH+3LiCl
ここで、上記有機金属化合物を合成する場合、使用する原材料の溶液の温度は、生成する有機金属化合物に応じて調整する必要がある。また、静的攪拌機への原材料溶液の単位時間あたりの供給量に関しては、全体としては20L/h以上200L/h以下とすることが好ましく、30L/h以上100L/h以下とすることがより好ましい。原材料全溶液の単位時間あたりの供給量を20L以上とすることで、時間あたりの生産量を高くすることができる。200L/h以下とすることで、反応系、特に静的攪拌機への圧力が高くなることを抑制することができ、装置に負荷がかかり故障の原因となることを抑制することができる。また本供給量は、静的攪拌機の配管径により最適量が異なり、適宜最適化の必要がある。
以上、有機化合物、有機金属化合物の例示を行ったが、本発明はこれらの例示及び例示の化学構造に限定されるものではない。
次に、連続反応装置で連続リビングアニオン重合により生成される高分子化合物について説明する。連続反応装置は、連続リビングアニオン重合により高分子化合物を生成する場合、1種以上の原料モノマー溶液と重合開始剤溶液とを原料として供給し、攪拌させることで、重合反応(合成反応)させ、高分子化合物を生成する。連続反応装置は、反応系中の水分量、酸素量を極限まで低減させ、真空乾燥後の装置内を高純度不活性ガス雰囲気下とし、静的撹拌機を用いた連続リビングアニオン重合反応において、1種以上の原料モノマー溶液及び重合開始剤溶液の導入流量を測定して各流量の制御し、例えば、流量の振れ幅を±1%以内に制御し、かつ導入温度、重合温度のコントロールを行うことが可能となる。これにより、連続反応装置は、連続リビングアニオン重合により生成される高分子化合物を高い生産性で生成することができる。
ここで、原料モノマー及び開始剤の流量制御について説明する。特許文献11に記載された方法により、濃度調整を行ったモノマー溶液と開始剤溶液をアルゴンガスボンベからの加圧圧送方式のみで、事前に使用溶剤のみで行って算出した流量に調整を行い、重合自体を行うことは可能であった。しかし実際には、溶剤自身の流量と調整後原料溶液、開始剤溶液の流量とは、アルゴンガスの圧力を同圧力に設定しても実際には差が生じるため設定流量及び計算値と実際の流量との間にずれが生じる。さらに、静的攪拌機を含む反応系圧力の変動も加わる。このため、各原料、及び開始剤の流量の振れ幅を±1%以内にコントロールすることは困難であり、結果として製造される高分子化合物の分子量(Mw)は目標値から±10%以上ずれこみ、分散度に関しても1.2(Mw/Mn)以上となり、しかも重合再現性に関しても、重合ロットごとに分子量、分散度の値が異なる。このため、商業用量産化の装置の装置に特許文献11に記載の装置の送液手段を用いることは困難である。
これに対して、本実施形態の連続反応装置は、各原料モノマー、及び開始剤溶液の流量を、静的攪拌機導入時に各実測定が行え、重合前の予備実流量調整結果をもとにして実際の重合時の設定が可能となる。さらに、連続反応装置は、定量ポンプとして、フランジポンプ、好ましくはトリプルプランジャーポンプを原料供給部(送液ライン)ごとに設置する。連続反応装置は、使用時に随時流量計により測定することで、流量の微調整を行うことができる。
図9は、連続反応装置の動作を説明するための説明図である。図9示すように、本実施形態の連続反応装置は、所定の流量の原料(原料モノマーの溶液)を送液する場合、少ない変動で安定した送液を行うことができる。これにより、従来法に比べ流量制御能力を飛躍的に向上させることができる。本実施形態の連続反応装置により、各原料モノマーの流量振れ幅は±1%以内に制御されることがよく、より好適には±0.5%以内に制御される。
連続反応装置は、静的攪拌機への原料モノマー溶液の単位時間あたりの供給量を全体としては20L/h以上200L/h以下とすることが好ましく、30L/h以上100L/hとすることがより好ましい。原料モノマー溶液の単位時間あたりの供給量を20L以上の場合、時間あたりの生産量が高くすることができ、また200L/h以下とすることで、装置への負荷を低減することができ故障の原因となることを抑制することができる。連続反応装置は、静的攪拌機の配管径により供給量の最適量が異なるため、適宜最適化することが好ましい。
また、連続反応装置は、静的攪拌機におけるミキシングエレメントの数が、反応液の粘度により最適数が異なる。ここで、各エレメント数での静的攪拌機内の反応場レイノルズ数(Re=ρvD/μ:Re=レイノルズ数、ρ=流体密度(g/cm)、v=ミキサー管内流速(cm/s)、D=ミキサー配管内径(cm)、μ=溶液粘度(g/cm))は、通常100から500が好適とされている。これに対して、連続反応装置は、連続重合の場合にはレイノルズ数を1から300としても良好な反応効率が得られる。これは、反応速度が速い重合を流速と反応温度の精密制御により行うことで達成されると考えられる。また、連続反応装置は、レイノルズ数を20以上300以下とすることで、より良好な反応効率が得られる。
また、連続反応装置は、各原料モノマー、及び重合開始剤の導入温度、重合温度の制御に関して、静的攪拌機導入前に、各ラインともに予備温度調整を温度調整バス内の送液時に行い、さらに温調後の各温度測定を行って温度微調整を行うことできる。加えて連結された静的攪拌機間、及び静的攪拌機流出後の温度も観測管理可能である。連続反応装置は、重合前後の温度制御を±10℃以内で行うことが好ましく、±5℃以内で行うことがより好ましい。
本発明に使用される重合溶剤としては、エーテル系溶剤、なかでもジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、テトラヒドロフラン、フルフリルメチルエーテル、クラウンエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサンなどが挙げられる。また非極性溶剤としてはシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられ、重合溶剤としてこれら2種類以上を混合してもよい。また、本発明はこれら溶剤に限定されない。
さらに、リビングアニオン重合に用いられる重合開始剤としては、アルキルリチウム試薬、なかでもメチルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ナフタレンリチウム、トリフェニルメチルリチウム、フェニルリチウム、ベンジルリチウム、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−1,1,4,4−テトラフェニルブタンなどが挙げられ、さらにアルキルナトリウム試薬、なかでもナフタレンナトリウム、トリフェニルメチルナトリウムなどが好適に例示でき、さらにリチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシドなども重合用モノマーの反応性によっては例示できるが、これらに限定されるものではない。
次に、原料モノマーについて、詳細に説明する。原料モノマーとしては、下記式に示されるスチレン系モノマーが好適に例示される。
Figure 2015120642
(式中Rは、炭素数1から10のアルキル基、炭素数1から10のアルコキシ基、トリアルキルシリルオキシ基、アルコキシアルキル基、炭素数1から10のアルコキシカルボニル基、炭素数1から10のアルコキシカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、またはメチル基を表す。mは0から5の整数を表す。)
としてはt−ブチルオキシ基、エトキシエトキシ基がヒドロキシ基の保護体として例示できる。他にも水素原子、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などが例示できる。
また、原料モノマーとしては、下記式に示されるアクリル酸エステル系モノマーが好適に例示される。スチレン系モノマーが好適に例示される。
Figure 2015120642

(式中、Rは水素原子、炭素数1から30のアルキル基、トリアルキルシリル基、アルコキシアルキル基を表し、R、Rはそれぞれ水素原子、メチル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、トリアルキルシリル基を示す。)
、Rはそれぞれ、水素原子、もしくはメチル基がよく、Rはメチル基、エチル基、トリメチルシリル基などが例示でき、アクリル酸、クロトン酸の保護体としては、t−ブチル基、エトキシエチル基が好適に例示される。
原料モノマーとしては、下記式に示されるブタジエン系モノマーが好適に例示される。
Figure 2015120642

(式中、R、R、R、Rはそれぞれ水素原子、炭素数1から10のアルキル基を表す。)
、R、R、Rはそれぞれ水素原子、またはメチル基がよい。具体的には1,3−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン及び1,3−ペンタジエンなどが好適に例示される。
原料モノマーとしては、下記式に示されるアクリル系モノマーが好適に例示される。
Figure 2015120642

(式中R10、R11はそれぞれ水素原子、炭素数1から10のアルキル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基を表す。)
なかでも、アクリロニトリル、ジシアノビニル、ジメトキシカルボニルビニルなどがよい。以上、具体的モノマーを例示したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
次に、連続反応装置で連続リビングアニオン重合により生成されるブロック共重合体について説明する。連続反応装置は、連続リビングアニオン重合によりブロック共重合体を生成する場合、2種以上の原料モノマー溶液と重合開始剤溶液とを原料として供給し、順次攪拌させることで、重合反応(合成反応)させ、ブロック共重合体を生成する。連続反応装置は、反応系中の水分量、酸素量を極限まで低減させ、真空乾燥後の装置内を高純度不活性ガス雰囲気下とし、静的撹拌装置を用いた連続リビングアニオン重合反応において、2種以上の原料モノマー溶液、及び重合開始剤溶液の導入流量を測定し、各流量の制御し、例えば、流量の振れ幅を±2%以内に制御し、かつ導入温度、重合温度のコントロールを行うことが可能となる。これにより、連続反応装置は、連続リビングアニオン重合により生成されるブロック共重合体を高い生産性で生成することができる。原料モノマー及び開始剤の流量制御については、上述した高分子化合物の場合と同様である。また、使用される重合溶剤、重合開始剤、原料モノマーは、上述した高分子化合物の場合と同様である。
以下、合成例(重合例)、比較合成例(比較重合例)を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記合成実施例に制限されるものではない。まず、合成例1から合成例15、比較合成例1から比較合成例6を用いて、有機化合物、有機金属化合物を合成する場合の例について説明する。
[合成例1]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、このTHF溶液中イソブチルブロマイドとMg金属により、イソブチルマグネシウムブロマイド/THF溶液(5.0N)を調製した。また市販のn−ブチルアルデヒドのTHF溶液(5.0N)を調製した。
(連続反応)
連続反応装置内(以下単に「装置内」ともいう。)の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したイソブチルマグネシウムブロマイド溶液とn−ブチルアルデヒド溶液をそれぞれ圧力容器(本実施形態の原料容器に相当)に充填、2台のトリプルプランジャーポンプ(本実施形態の定量ポンプに相当)を用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液は、コリオリ流量計(流量計に相当)で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管(本実施形態の熱交換器に相当)で反応前溶液(原料)を冷却し、その後、静的攪拌機へ送液することで混合し、連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/min〜0.4L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも0℃から10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。なお、冷却用のスパイラル管と本実施形態の熱交換器との対応等の、実施形態と合成例の具体的な構成との対応関係は、他の合成例も同様である。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器(本実施形態の回収容器に相当)に送液、反応当量以上の水を用いてアルコキシマグネシウムブロミドの加水分解(反応停止)を行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を180℃付近で蒸留することで、6−メチル−4−オクタノールが18.0kg得られた。収率は、85%であった。
[合成例2]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、このTHF溶液と市販のアリルリチウムのTHF溶液より、アリルリチウム/THF溶液(5.0N)を調製した。また市販のメチルイソブチルケトンのTHF溶液(5.0N)を調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したアリルリチウム/THF溶液とメチルイソブチルケトン溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも0℃から10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は、本装置内の蒸留容器に送液、反応当量以上の水を用いてアルコキシリチウムの加水分解(反応停止)を行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を190℃付近で蒸留することで、2,4−ジメチル−4−オクタノールが34.6kg得られた。収率は、82%であった。
[合成例3]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販のEtAlCN(永田試薬)とこのTHF溶液からEtAlCN /THF溶液(5.0N)を調製した。また市販のシクロヘキサノンのTHF溶液(5.0N)を調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したEtAlCN/THF溶液とシクロヘキサノン溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/min〜0.4L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも15℃から25℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、反応当量以上の水を用いてアルコキシジエチルアルミニウムの加水分解(反応停止)を−10℃以下で行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を180℃付近で蒸留することで、1−シアノシクロヘキシルアルコールが15.0kg得られた。収率は、78%であった。
[合成例4]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販の(メトキシメチル)トリフェニルフォスホニウムクロライド(Wittig試薬:和光純薬製)からTHF溶液(5.0N)を調製した。また市販のn−ブチルアルデヒドのTHF溶液(5.0N)も調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備した(メトキシメチル)トリフェニルフォスホニウムクロライド溶液とn−ブチルアルデヒド溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも20℃から25℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を125℃付近で蒸留することで、1−ヘキセニルメチルエーテルが25.9kg得られた。収率は、73%であった。
[合成例5]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販のボラン/THF溶液から5.0N溶液を調製した。また市販のシクロヘキサノンのTHF溶液(5.0N)も調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。
前記で準備したボラン/THF溶液とシクロヘキサノン溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.4L/min〜0.6L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも−10℃から0℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、反応当量以上の過酸化水素水を用いてアルコキシボランの加水分解(反応停止)を行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を160℃付近で蒸留することで、シクロヘキサノールが26.9kg得られた。収率は、88%であった。
[合成例6]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販のトリブロモホスフィンとこのTHF溶液により、PBr/THF溶液(5.0N)を調製した。また市販のシクロヘキサノールと市販ピリジンから混合THF溶液(5.0N/6.0N)を調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したトリブロモホスフィン溶液とシクロヘキサノール/ピリジン混合溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも−10℃から−5℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を167℃付近で蒸留することで、ブロモシクロヘキセンが35.9kgが得られた。収率は、72%であった。
[合成例7]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販のシクロヘキセンとこのTHF溶液により、シクロヘキセン/THF溶液(1.0N)を調製した。また市販の塩化水素ガスボンベを準備した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したシクロヘキセン溶液を圧力容器に充填、トリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。一方、塩化水素ガスも静的攪拌機に連結され、ガス流量はガスフローメーターによって管理を行った。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。溶液の流速は0.1L/min〜0.3L/minに、塩化水素ガス流量は4L/min〜5L/minに調整を行った。原料温度に関しては−10℃から0℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、142℃付近で蒸留することで、クロロシクロヘキセン9.8kg(収率95%)が得られた。
[合成例8]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、モレキュラーシーブで脱水精製を行い、このベンゼン溶液中に市販のシクロヘキサンとt−ブチルクミルパーオキサイド(カヤブチルC 化薬アクゾ製)を混合溶解し、溶解濃度はそれぞれ5.0N,0.5Nとした。また市販のチオニルクロライドのトルエン溶液(5.0N)を調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したシクロヘキサンとt−ブチルクミルパーオキサイド混合溶液とチオニルクロライド溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定を行った、スパイラル管(加熱用)で反応前溶液を加熱、その後静的攪拌機へ送液し、静的攪拌機自身も加熱し、導入溶液を混合、連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/min〜0.4L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも50℃から60℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、過酸化物分解剤(フェニル−β−ナフチルアミン ジフェニルアミン)を用いて余分な有機過酸化物を分解、続いてトルエン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を180℃付近で蒸留することで、クロロシクロヘキサンが11.8k得られた。収率は、65%であった。
[合成例9]
(原料試薬の調製)
使用するジエチルエーテル中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、アリルトリフェニルスズを溶解、5Nのジエチルエーテル溶液を調製した。また、フェニルリチウム(5.5N)を準備した。原料モルはアリルトリフェニルスズ:PhLi=1:1.1の設定とした。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したこのフェニルリチウム溶液とアリルトリフェニィルスズ溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも−30℃から−20℃に制御した。この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は、充填容器に送液、ジエチルエーテルの常圧蒸留を連続で行い、余分な溶剤を留除し、アリルリチウムの混合溶液が約33kg得られた。規定度測定からの反応収率は88%であった。
[合成例10]
(原料試薬の調製)
使用する中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、このジエチルエーテル溶液中の臭化アリルとMg金属により、アリルマグネシウムブロマイド/ジエチルエーテル溶液(5.5N)を調製した。またnBuSnClを脱水したジエチルエーテルに溶解、5NのnBuSnCl/ジエチルエーテル溶液を調製した。原料別反応モル比はnBuSnCl:アリルリチウム=1:3.3の設定とした。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。
前記で準備したアリルリチウム溶液とnBuSnCl溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも−5℃から−10℃に制御した。この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、ジエチルエーテルの常圧蒸留を連続で行い、余分な溶剤を留除した。さらにこの混合溶液を0.2mmHgまで減圧、90℃付近で蒸留分離することでトリアリルブチルスズが64.8kg得られた。収率は、64%であった。
[合成例11]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販のフェニルリチウム試薬とこのTHF溶液により、PhLi/THF溶液(5.5N)を調製した。また市販のSnClのTHF溶液(5.0N)を調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。
前記で準備したフェニルリチウム溶液とSnCl溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも0℃から10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、THF溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を190℃付近で蒸留することで、PhSnClが57.8kg(収率82%)得られた。
[合成例12]
(原料試薬の調製)
使用するジエチルエーテル中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、塩化亜鉛をこのジエチルエーテルに溶解、5NのZnCl/ジエチルエーテル溶液を調製した。また、エチルリチウム/ジエチルエーテル溶液(2.8N)(ケメタル(社)製)を準備した。原料別反応モル比はZnCl:CHCHLi=1:2.2の設定とした。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したエチルリチウム溶液と塩化亜鉛溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも−5℃から−10℃に制御した。この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、ジエチルエーテルの常圧蒸留を連続で行い余分な溶剤を留除した。その後117℃にて加熱、蒸留分離することでジエチル亜鉛が32.4kg得られた。収率は81%であった。
[合成例13]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販の1−オクテンとFe触媒(下記式参照)をこのTHF溶液中に溶解し、1−オクテン,Fe触媒/THF溶液(5.0N,0.1N)を調製した。また市販のトリエチルシランのTHF溶液(5.0N)を調製した。
Figure 2015120642

(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。
前記で準備した上記式の1−オクテンとFe触媒溶液とトリエチルシラン溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/min〜0.4L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液ともに10℃から25℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は、本装置内の蒸留容器に送液、続いてTHF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を180℃付近で蒸留することで、トリエチルノニルシランが32.1kg得られた。収率は、92%であった。
[合成例14]
(原料試薬の調製)
市販の塩化ロジウム・3水和物をエタノール溶液中に溶解し、RhCl/EtOH溶液(1.0N)を調製した。また市販のトリフェニルホスフィンのエタノール溶液(3.0N)を調製した。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したRhCl/EtOH溶液とトリフェニルホスフィン溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.05L/min〜0.15L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液ともに70℃から75℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、続いてエタノール溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を別途精製することで、ウィルキンソン触媒(下記式参照)が15.3kg得られた。収率は、38%であった。
Figure 2015120642
[合成例15]
(原料試薬の調製)
使用するジエチルエーテル中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、GaCl40.2gを溶解、5NのGaClのジエチルエーテル溶液を調製した。また、メチルリチウム/ジエチルエーテル溶液(1.5N)(ケメタル(社)製)を準備した。原料別反応モル比はGaCl:CHLi=1:3.3の設定とした。
(連続反応)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に準備したメチルリチウム溶液とガリウムトリクロライド溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.6L/min〜0.8L/minに調整した。原料温度に関しては、両溶液とも−5℃から−10℃に制御した。この連続反応を10時間行った。
(アダクト交換)
得られた反応溶液は本装置内の蒸留容器に送液、ジエチルエーテルの常圧蒸留を連続で行い余分な溶剤を留除した。次にトリフェニルホスフィン/テトラエチレングリコールジメチルエーテル(モル比1:1.5)を得られた反応溶液に注入した。この混合溶液を室温付近で真空蒸留することで、トリメチルガリウムに配位したジエチルエーテルをトリフェニルホスフィンにアダクト交換を行った。得られた交換溶液を80℃にて加熱、蒸留分離することでトリメチルガリウムが29.8kg得られた。収率は、80%であった。
[比較合成例1]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、このTHF溶液中イソブチルブロマイドとMg金属により、イソブチルマグネシウムブロマイド/THF溶液(2.0N)を調製した。また市販のn−ブチルアルデヒドのTHF溶液(2.0N)を調製した。
(バッチ式反応)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したn−ブチルアルデヒド/THF溶液を反応容器に3L導入、−10℃まで冷却後、イソブチルマグネシウムブロマイド溶液3Lを3時間かけて注入した。この時反応内部温度が0℃以上にならないように注意して行った。注入終了後さらに反応容器を室温加温、さらに7時間反応させた。
(後処理)
得られた反応溶液は、水1Lを用いてアルコキシマグネシウムブロミドの加水分解(反応停止)を行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を酢酸ブチル/水系にて分液水洗後、上層の酢酸エチル層の余分な酢酸エチルを常圧蒸留にて除去、濃縮溶液を180℃付近で蒸留することで、6−メチル−4−オクタノールが0.63kg得られた。収率は、92%であった。
[比較合成例2]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、このTHF溶液と市販のアリルリチウムのTHF溶液より、アリルリチウム/THF溶液(2.0N)を調製した。また市販のメチルイソブチルケトンのTHF溶液(2.0N)を調製した。
(バッチ式反応)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。前記で準備した、アリルリチウム/THF溶液を反応容器に3L導入、−10℃まで冷却後、メチルイソブチルケトン/THF溶液3Lを5時間かけて注入した。この時反応内部温度が10℃以上にならないように注意して行った。注入終了後さらに反応容器を室温加温、さらに5時間反応させた。
(後処理)
得られた反応溶液は、水1Lを用いてアルコキシリチウムの加水分解(反応停止)を行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を酢酸ブチル/水系にて分液水洗後、上層の酢酸エチル層の余分な酢酸エチルを常圧蒸留にて除去、この濃縮溶液を190℃付近で蒸留することで、2,4−ジメチル−4−オクタノールが0.73kg得られた。収率は、94%であった。
[比較合成例3]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、市販のボラン/THF溶液から2.0N溶液を調製した。また市販のシクロヘキサノンのTHF溶液(2.0N)も調製した。
(バッチ式反応)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したシクロヘキサノン/THF溶液を反応容器に3L導入、5℃まで冷却後、ボラン/THF溶液3Lを3時間かけて注入した。この時反応内部温度が25℃以上にならないように注意して行った。注入終了後さらに反応容器を室温加温、さらに7時間反応させた。
(後処理)
得られた反応溶液は、反応当量以上の過酸化水素水を用いてアルコキボランの加水分解(反応停止)を行い、続いてTHF溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を酢酸ブチル/水系にて分液水洗後、上層の酢酸エチル層の余分な酢酸エチルを常圧蒸留にて除去、この濃縮溶液を160℃付近で蒸留することで、シクロヘサノールが0.50kg得られた。収率は、83%であった。
[比較合成例4]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、このジエチルエーテル溶液中の臭化アリルとMg金属により、アリルマグネシウムブロマイド/ジエチルエーテル溶液(2.2N)を調製した。またn−BuSnClを脱水したジエチルエーテルに溶解、2Nのn−BuSnCl/ジエチルエーテル溶液を調製した。原料別反応モル比はn−BuSnCl:アリルリチウム=1:3.3の設定とした。
(バッチ式反応)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に準備した、nBuSnCl/ジエチルエーテル溶液を反応容器に3L導入、−5℃まで冷却後、アリルマグネシウムブロマイド/ジエチルエーテル溶液3Lを2時間かけて注入した。この時反応内部温度が25℃以上にならないように注意して行った。注入終了後さらに反応容器を室温加温、さらに8時間反応させた。
(後処理)
得られた反応溶液は、ジエチルエーテルの常圧蒸留を行い、余分な溶剤を留除した。さらにこの混合溶液を0.2mmHgまで減圧、90℃付近で蒸留分離することでトリアリルブチルスズが1.55kg得られた。収率は78%であった。
[比較合成例5]
(原料試薬の調製)
市販の塩化ロジウム・3水和物をエタノール溶液中に溶解し、RhCl/EtOH溶液(1.0N)を調製した。また市販のトリフェニルホスフィンのエタノール溶液(3.0N)を調製した。
(バッチ式反応)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。記で準備した、RhCl/EtOH溶液を反応容器に3L導入、室温下トリフェニルホスフィンのエタノール溶液3Lを2時間かけて注入した。この時反応溶液をさらに50℃まで加温し、8時間反応させた。
(後処理)
得られた反応溶液は、エタノール溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去した。この反応溶液を別途精製することで、ウィルキンソン触媒が1.25kg得られた。収率は、45%であった。
[比較合成例6]
(原料試薬の調製)
使用するジエチルエーテル中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行い、GaClを溶解、2.42NのGaClのジエチルエーテル溶液を調製した。また、メチルリチウム/ジエチルエーテル溶液(6.0N)(ケメタル(社)製)を準備した。原料別反応モル比はGaCl:CHLi=1:3.3の設定とした。
(バッチ式反応)
本実施例の連続反応装置と設置に必要な同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。前記で準備した、GaCl/ジエチルエーテル溶液を反応容器に3L導入、−20℃まで冷却後、メチルリチウム/ジエチルエーテル溶液3Lを2時間かけて注入した。この時反応内部温度が25℃以上にならないように注意して行った。注入終了後さらに反応容器を10℃下で、さらに8時間反応させた。
(アダクト交換)
得られた反応溶液のジエチルエーテルの常圧蒸留を行い余分な溶剤を留除した。次にトリフェニルホスフィン/テトラエチレングリコールジメチルエーテル(モル比1:1.5)を得られた反応溶液に注入した。この混合溶液を室温付近で真空蒸留することで、トリメチルガリウムに配位したジエチルエーテルをトリフェニルホスフィンにアダクト交換を行った。得られた交換溶液を80℃にて加熱、蒸留分離することでトリメチルガリウムが0.22kg得られた。収率は、78%であった。
実施例と比較実施例の比較結果を下記表1に示す。下記表の比較倍率は連続式合成量/バッチ式合成量である。
Figure 2015120642
表1に示すように、本実施形態の連続反応装置は、2種以上の原料溶液の導入流量、及び温度を精密に制御することができ、本実施形態の連続反応装置に対応する装置体積設備の従来のバッチ式重合の合成装置を用いて合成した場合と比較し、数十倍から数百倍の量産が可能である。したがって、本実施形態の連続反応装置は、小さな装置規模で多くの有機化合物または有機金属化合物を生産することができる。以上より、本実施形態の連続反応装置は、量産効率を飛躍的に向上させ、合成の制御性の飛躍的に向上させ、及び必要設備投資のコストを飛躍的に低減することができる。特に、反応系中の水分量、酸素量が極めて低い濃度下で実施する必要のある有機マグネシウムハライド試薬、有機リチウム試薬、有機アルミニウム試薬などを使用する化合物の合成の分野、または有機金属化合物を合成する分野においても、量産効率を飛躍的に向上させ、合成の制御性の飛躍的に向上させることができる。また、装置を小型化し、かつ短時間が効率よく製造できることで、必要設備投資のコストを飛躍的に低減することができる。
次に、合成例16から合成例21、比較合成例7から比較合成例10を用いて、高分子ポリマーを合成する場合の例について説明する。合成例、比較合成例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記合成実施例に制限されるものではない。
[合成例16]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマーはナトリウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い0.96N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムとの精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/THF溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の最大流量変動率は0.3%であった。原料温度に関しては、両溶液とも−40℃から−30℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリスチレンが17.3kg得られた。収率は、96%であった。ポリスチレンは、分子量(Mw)が10200、分散度(Mw/Mn)が1.04であった。
[合成例17]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、t−ブトキシスチレンモノマーはナトリウムを用いて脱水反応を行った。このt−ブトキシスチレンモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い0.567N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムとの精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。
前記で準備したt−ブトキシスチレンモノマー/THF溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の最大流量変動率は0.5%であった。原料温度に関しては、両溶液とも−30℃から−20℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリt−ブトキシスチレンが16.9kg得られた。収率は、94%であった。ポリt−ブトキシスチレンは、分子量(Mw)が9900、分散度(Mw/Mn)が1.03であった。
[合成例18]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、メチルメタクリレートはナトリウムを用いて脱水反応を行った。このメチルメタクリレートモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い1.0N溶液を調製した。また市販のトリフェニルメチルナトリウムとの精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したメチルメタクリレートモノマー/THF溶液とトリフェニルメチルナトリウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の最大流量変動率は0.5%であった。原料温度に関しては、両溶液とも−10℃から−0℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.7kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリメチルメタクリレートが16.6kg得られた。収率は、92%であった。また、ポリメチルメタクリレートは、分子量(Mw)が10100、分散度(Mw/Mn)が1.04であった。
[合成例19]
(原料試薬の調製)
使用するヘキサン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、1,3−ブタジエン/ヘキサン溶液を低温化、脱水状態で4.62N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムとの同様に精製したTHF溶液から0.025N溶液を調製した。
(連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備した1,3−ブタジエン/ヘキサン溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液は、コリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の最大流量変動率は0.5%であった。原料温度に関しては、両溶液とも10℃から20℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF/ヘキサン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.55kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリブタジエンゴムが34.6kg得られた。収率は、81%であった。ポリブタジエンゴムは、分子量(Mw)が9600、分散度(Mw/Mn)が1.07であった。
[合成例20]
(原料試薬の調製)
使用する脱水ジメチルアセトアミド中にアクリロニトリルを溶解、4.71Nアクリロニトリル/ジメチルアセトアミド溶液を調製した。また市販のカリウムt−ブトキシドと同様の脱水ジメチルアセトアミド溶液から0.025N溶液を調製した。
(連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に準備したアクリロニトリル/ジメチルアセトアミド溶液とカリウムt−ブトキシド溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の最大流量変動率は0.3%であった。原料温度に関しては、両溶液とも30℃から40℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止は塩化水素水を用いて行った。ジメチルアセトアミド溶液の減圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.55kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリブタジエンゴムが33.7kgが得られた。収率は、75%であった。ポリブタジエンゴムは、分子量(Mw)が12300、分散度(Mw/Mn)が1.21であった。
[合成例21]
(原料試薬の調製)
使用するヘキサン、テトラヒドロフラン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、1,3−ブタジエン/ヘキサン溶液を低温化、脱水状態で3.12N溶液を調製し、さらにナトリウムにより脱水精製したスチレンとTHFから0.78N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムとの同様に精製したTHF溶液から0.025N溶液を調製した。
(連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。
前記で準備した1,3−ブタジエン/ヘキサン溶液、スチレン/THF溶液、さらに重合開始剤としてs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、3台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の最大流量変動率は0.3%であった。原料温度に関しては、両溶液とも10℃から20℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF/ヘキサン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.55kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりスチレン−ブタジエンランダム共重合体が33.8kg得られた。収率は、75%であった。スチレン−ブタジエンランダム共重合体は、分子量(Mw)が10300、分散度(Mw/Mn)が1.05であった。
[比較合成例7]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマーはナトリウムを用いて脱水反応を行った。また市販のs−ブチルリチウムとの精製THF溶液から1.0N溶液を調製した。
(バッチ式重合)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したs−ブチルリチウム/THF溶液50mlと、精製テトラヒドロフラン5Lをそれぞれ反応容器に充填、−70℃まで内温を冷却後、500gのスチレンモノマーを3時間かけて注入、さらに−70℃のままで5時間反応を行い、メタノール20mlを用いて反応を停止させた。その後反応内温を25℃まで加温した。
(後処理)
得られた重合溶液は蒸留容器に送液、THF溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリスチレンが0.47kg得られた。収率は、94%であった。ポリスチレンは、分子量(Mw)が10800、分散度(Mw/Mn)が1.12であった。
[比較合成例8]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマーはナトリウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い0.96N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムとの精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(精密な流量制御を行わない連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/THF溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、アルゴンボンベからの加圧方式にて静的攪拌機への送液を行った。この時、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。しかしこの時の最大流量変動率は27%であった。原料温度に関しては、両溶液とも−40℃から−30℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリスチレンが17.1kg得られた。収率は、95%であった。ポリスチレンは、分子量(Mw)が11100、分散度(Mw/Mn)が1.13であった。
[比較合成例9]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、メチルメタクリレートはナトリウムを用いて脱水精製を行った。さらに市販のトリフェニルメチルナトリウムとの精製THF溶液から1.0N溶液を調製した。
(バッチ式重合)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したs−ブチルリチウム/THF溶液50mlと、精製テトラヒドロフラン5Lをそれぞれ反応容器に充填、−20℃まで内温を冷却後、500gのメチルメタクリレートモノマーを3時間かけて注入、さらに−20℃のままで5時間反応を行い、メタノール20mlを用いて反応を停止させた。その後反応内温を25℃まで加温した。
(後処理)
得られた重合溶液は蒸留容器に送液、THF溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリメチルメタクリレートが0.45kg得られた。収率は、89%であった。ポリメチルメタクリレートは、分子量(Mw)が12000、分散度(Mw/Mn)が1.13であった。
[比較合成例10]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、メチルメタクリレートはナトリウムを用いて脱水反応を行った。このメチルメタクリレートモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い1.0N溶液を調製した。また市販のトリフェニルメチルナトリウムとの精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(精密な流量制御を行わない連続重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したメチルメタクリレートモノマー/THF溶液とトリフェニルメチルナトリウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、アルゴンボンベからの加圧方式にて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続反応を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。しかしこの時の最大流量変動率は33%であった。原料温度に関しては、両溶液とも−10℃から−0℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。THF溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.7kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりポリメチルメタクリレートが14.2kg得られた。収率は、79%であった。ポリメチルメタクリレートは、分子量(Mw)=11800、分散度(Mw/Mn)が1.12であった。
比較結果を下記表2に示す。下記表の比較倍率は連続式合成量/バッチ式合成量である。
Figure 2015120642
表2に示すように、本実施形態の連続反応装置は、連続リビングアニオン重合反応において、流量計(マフフロー)を用いて、1種以上の原料モノマー溶液及び重合開始剤溶液の導入流量を測定し、各流量の安定制御を行い、かつ導入温度、重合温度の制御を行うことで、本実施形態の連続反応装置に対応する装置体積設備の従来のバッチ式重合の合成装置を用いて重合した場合と比較し、数十倍の高分子化合物の量産が可能である。さらに、得られる高分子化合物の分子量、分散度の制御性は極めて高くなる。したがって、本実施形態の連続反応装置は、小さな装置規模で多くの高分子ポリマーを生産することができる。以上より、本実施形態の連続反応装置は、量産効率を飛躍的に向上させ、高分子ポリマーの制御性を飛躍的に向上させることができる。また、装置を小型化し、かつ短時間が効率よく製造できることで、必要設備投資のコストを飛躍的に低減することができる。
次に、合成例22から合成例32、比較合成例11から比較合成例14を用いて、ブロックポリマー共重合体を合成する場合の例について説明する。以下、合成例、比較合成例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記合成実施例に制限されるものではない。
[合成例22]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い0.74N溶液を調製した。さらに、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続ジブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにt−ブトスチレン/ベンゼン溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、追加ブロック重合を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料、及び開始剤溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.4%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−t−ブトスチレン共重合体が22.1kg得られた。収率は、93%であった。また、スチレン−t−ブトキシスチレン共重合体は、分子量(Mw)が20100、分散度(Mw/Mn)が1.05であった。
Figure 2015120642
[合成例23]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い1.16N溶液を調製した。さらに、イソプレン/トルエン1.16N溶液も別途準備、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続ジブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにイソプレン/ベンゼン溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、追加ブロック重合を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.2%であった。原料温度に関しては、スチレン反応段階では−20℃から−10℃に制御し、イソプレン反応段階では50℃から60℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−イソプレン共重合体が10.9kg得られた。収率は、91%であった。スチレン−イソプレン共重合体は、分子量(Mw)が20100、分散度(Mw/Mn)が1.04であった。
Figure 2015120642
[合成例24]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、2−ビニルピリジンはそれぞれトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、及び2−ビニルピリジンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い0.956N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続ジブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらに2−ビニルピリジンモノマー/ベンゼン溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、追加ブロック重合を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.4%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−40℃から−30℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−2−ビニルピリジン共重合体が17.3kg得られた。収率は、96%であった。スチレン−2−ビニルピリジン共重合体は、分子量(Mw)が19900、分散度(Mw/Mn)が1.03であった。
Figure 2015120642
[合成例25]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、メタクリル酸メチルはそれぞれトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、及びメタクリル酸メチルモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い0.98N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムと精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続ジブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/THF溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにメタクリル酸メチル/THF溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、追加ブロック重合を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.2%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体が15.8kg得られた。収率は、88%であった。スチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体は、分子量(Mw)が20700、分散度(Mw/Mn)が1.05であった。
Figure 2015120642
[合成例26]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、アクリロニトリルはそれぞれトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、及びアクリロニトリルモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い1.27N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムと精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続ジブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/THF溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにアクリロニトリル/THF溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、追加ブロック重合を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.3L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.4%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−アクリロニトリル共重合体が12.6kg得られた。収率は、90%であった。スチレン−アクリロニトリル共重合体は、分子量(Mw)が20400、分散度(Mw/Mn)が1.03であった。
Figure 2015120642
[合成例27]
(原料試薬の調製)
使用するテトラヒドロフラン(THF)中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、4−t−ブトキシスチレンモノマー、メタクリル酸t−ブチルエステルはそれぞれトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。この4−t−ブトキシスチレンモノマー、及びメタクリル酸t−ブチルエステルモノマーを精製したTHF溶液により希釈を行い0.628N溶液を調製した。また市販のs−ブチルリチウムと精製THF溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続ジブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備した、4−t−ブトキシスチレンモノマー/THF溶液とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらに、メタクリル酸t−ブチルエステル/THF溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、追加ブロック重合を実施した。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.5%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−30℃から−20℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により、下記式で表される4−t−ブトキシスチレン−メタクリル酸t−ブチルエステル共重合体が10.2kg得られた。収率は、85%であった。4−t−ブトキシスチレン−メタクリル酸t−ブチルエステル共重合体は、分子量(Mw)が20700、分散度(Mw/Mn)が1.07であった。
Figure 2015120642
[合成例28]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い、0.43N、0.58N溶液をそれぞれ調製した。さらに、冷却液化したブタジエン/ベンゼン0.95N溶液も別途準備、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続トリブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液(1段階)とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにt−ブトキシスチレン/ベンゼン溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、最後にスチレンモノマー/ベンゼン溶液(2段階)を静的攪拌機へ送液、トリブロック重合を行った。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料、及び開始剤溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.3%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−t−ブトキシスチレン−スチレン共重合体が22.6kg得られた。収率は、94%であった。スチレン−t−ブトキシスチレン−スチレン共重合体は、分子量(Mw)が20400、分散度(Mw/Mn)が1.08であった。
Figure 2015120642
[合成例29]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、4−クロロスチレンは、トリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、4−クロロスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い0.51N、0.68N溶液をそれぞれ調製した。さらに、同じく精製したイソプレン/ベンゼン0.67N溶液も別途準備、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液を調製した。
(連続トリブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液(1段階)とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらに4−クロロスチレン/ベンゼン溶液を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、最後にスチレンモノマー/ベンゼン溶液(2段階)を静的攪拌機へ送液、トリブロック重合を行った。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料、及び開始剤溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.5%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−4−クロロスチレン−スチレン共重合体が22.8kg得られた。収率は、95%であった。スチレン−4−クロロスチレン−スチレン共重合体は、分子量(Mw)が20100、分散度(Mw/Mn)が1.04であった。
Figure 2015120642
[合成例30]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い0.725N、0.544N溶液をそれぞれ調製した。さらに、アクリロニトリル/ベンゼン0.544N溶液も別途準備、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液も調製した。
(連続トリブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液(1段階)とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにt−ブトキスチレンモノマー/ベンゼン溶液(2段階)を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、最後にアクリロニトリルモノマー/ベンゼン溶液(3段階)を静的攪拌機へ送液、トリブロック重合を行った。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料、及び開始剤溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.4%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−t−ブトキスチレン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)が23.0kg得られた。収率は、96%であった。スチレン−t−ブトキスチレン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)は、分子量(Mw)が20500、分散度(Mw/Mn)が1.07であった。
Figure 2015120642
[合成例31]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い0.643N、0.482N溶液をそれぞれ調製した。さらに、メタクリル酸メチルエステル/ベンゼン0.683N溶液も別途準備、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液も調製した。
(連続トリブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液(1段階)とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにt−ブトキスチレンモノマー/ベンゼン溶液(2段階)を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、最後にメタクリル酸メチルエステルモノマー/ベンゼン溶液(3段階)を静的攪拌機へ送液、トリブロック重合を行った。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料、及び開始剤溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.5%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−t−ブトキスチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体が21.4kg得られた。収率は、89%であった。スチレン−t−ブトキスチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体は、分子量(Mw)が20900、分散度(Mw/Mn)が1.06であった。
Figure 2015120642
[合成例32]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。このスチレンモノマーを精製したベンゼン溶液により希釈を行い0.914N溶液を調製した。さらに、同じく精製したアクリロニトリル/ベンゼン0.685N溶液、メタクリル酸メチルエステル/ベンゼン0.685N溶液も別途準備、市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から0.01N溶液も調製した。
(連続トリブロック共重合)
まず、装置内の系全体を真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したスチレンモノマー/ベンゼン溶液(1段階)とs−ブチルリチウム溶液をそれぞれ圧力容器に充填、2台のトリプルプランジャーポンプを用いて静的攪拌機への送液を行った。原料溶液はコリオリ流量計で流速の測定が行われ、冷却用のスパイラル管で反応前溶液を冷却、その後静的攪拌機へ送液、混合され連続重合を実施した。さらにアクリロニトリルモノマー/ベンゼン溶液(2段階)を別トリプルプランジャーポンプ送液にて連結された静的攪拌機の後半部に導入、最後にメタクリル酸メチルエステルモノマー/ベンゼン溶液(3段階)を静的攪拌機へ送液、トリブロック重合を行った。また、原料の温度管理は、静的攪拌機の上流側、及び連結された静的攪拌機間に装備されている温度センサを用いて行った。両原料、及び開始剤溶液の流速は0.2L/minに調整した。またこの時の各原料モノマー、及び最大流量変動率は0.2%であった。原料温度に関しては、全溶液とも−20℃から−10℃に制御し、この連続反応を10時間行った。
(後処理)
得られた重合溶液は本装置内の蒸留容器に送液、重合停止はメタノールを用いて行った。ベンゼン溶液の常圧蒸留を連続で行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.60kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式により下記式で表されるスチレン−アクリロニトリル−メタクリル酸メチル(エステル共重合体)が20.4kg得られた。収率は、85%であった。スチレン−アクリロニトリル−メタクリル酸メチル(エステル共重合体)は、分子量(Mw)が19700、分散度(Mw/Mn)が1.04であった。
Figure 2015120642
[比較合成例11]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から1.0N溶液を調製した。
(バッチ式重合)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したs−ブチルリチウム/ベンゼン溶液25mlと、精製ベンゼン5Lをそれぞれ反応容器に充填、−70℃まで内温を冷却後、185.5gのスチレンモノマーを3時間かけて注入、さらに−20℃のまで昇温後、314.5gのt−ブトキシスチレンモノマーを3時間かけて導入、さらに2時間反応を行い、メタノール20mlを用いて反応を停止させた。その後反応内温を25℃まで加温した。
(後処理)
得られた重合溶液は蒸留容器に送液、ベンゼン溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりスチレン−t−ブトキシスチレン共重合体が0.485kg得られた。収率は、97%であった。スチレン−t−ブトキシスチレン共重合体は、分子量(Mw)が21200、分散度(Mw/Mn)が1.07であった。
[比較合成例12]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、メタクリル酸メチルエステルモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から1.0N溶液を調製した。
(バッチ式重合)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したs−ブチルリチウム/ベンゼン溶液25mlと、精製ベンゼン5Lをそれぞれ反応容器に充填、−70℃まで内温を冷却後、255gのスチレンモノマーを3時間かけて注入、さらに−20℃のまで昇温後、245gのメタクリル酸メチルエステルモノマーを3時間かけて導入、さらに2時間反応を行い、メタノール20mlを用いて反応を停止させた。その後反応内温を25℃まで加温した。
(後処理)
得られた重合溶液は蒸留容器に送液、ベンゼン溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりスチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体が0.45kg得られた。収率は、90%であった。スチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体は、分子量(Mw)が21500、分散度(Mw/Mn)が1.12であった。
[比較合成例13]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から1.0N溶液を調製した。
(バッチ式重合)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に準備したs−ブチルリチウム/ベンゼン溶液25mlと、精製ベンゼン5Lをそれぞれ反応容器に充填、−70℃まで内温を冷却後、117gのスチレンモノマーを2時間かけて注入、さらに−20℃のまで昇温後、265gのt−ブトキシスチレンモノマーを3時間かけて導入、さらに2時間反応を行い、再度−70℃まで冷却して174gのスチレンモノマーを2時間かけて注入、追加1時間重合を行った後、メタノール20mlを用いて反応を停止させた。その後反応内温を25℃まで加温した。
(後処理)
得られた重合溶液は蒸留容器に送液、ベンゼン溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりスチレン−t−ブトキシスチレン−スチレン共重合体が0.43kg得られた。収率は、85%であった。スチレン−t−ブトキシスチレン−スチレン共重合体は、分子量(Mw)が21700、分散度(Mw/Mn)が1.14であった。
[比較合成例14]
(原料試薬の調製)
使用するベンゼン中の水分量を低減するため、CaHで脱水精製を行った。また、スチレンモノマー、t−ブトキシスチレンモノマー、メタクリル酸メチルエステルモノマーはトリフェニルメチルリチウムを用いて脱水反応を行った。市販のs−ブチルリチウムと精製ベンゼン溶液から1.0N溶液を調製した。
(バッチ式重合)
本実施例の連続反応装置の設置に必要な体積と同体積に相当する10L反応容器を、真空乾燥させた後、反応は高純度アルゴン雰囲気下で行った。次に、準備したs−ブチルリチウム/ベンゼン溶液25mlと、精製ベンゼン5Lをそれぞれ反応容器に充填、−70℃まで内温を冷却後、167gのスチレンモノマーを2時間かけて注入、さらに−60℃のまで昇温後、212gのt−ブトキシスチレンモノマーを3時間かけて導入、さらに2時間反応を行い、−10まで昇温後に121gのメタクリル酸メチルエステルモノマーを2時間かけて注入し、追加1時間重合を行った後、メタノール20mlを用いて反応を停止させた。その後反応内温を25℃まで加温した。
(後処理)
得られた重合溶液は蒸留容器に送液、ベンゼン溶液の常圧蒸留を行うことで、余分な溶剤を除去し、約0.65kg/Lの重合溶液に調製後、スプレードライ方式によりスチレン−t−ブトキシスチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体が0.41kgが得られた。収率は、82%であった。スチレン−t−ブトキシスチレン−メタクリル酸メチルエステル共重合体樹脂は、分子量(Mw)が20900、分散度(Mw/Mn)が1.08であった。
比較結果を下記表3に示す。下記表の比較倍率は連続式合成量/バッチ式合成量である。
Figure 2015120642
表3に示すように、本実施形態の連続反応装置は、流量計を用いて2種以上の原料モノマー溶液及び重合開始剤溶液の導入流量を測定し、各流量の安定制御を行い、かつ導入温度、重合温度の制御を行うことで、本実施形態の連続反応装置に対応する装置体積設備の従来のバッチ式重合の合成装置を用いて重合した場合と比較し、数十倍に相当するブロック共重合体の量産が可能である。したがって、本実施形態の連続反応装置は、小さな装置規模で多くのブロック共重合体を生産することができる。以上より、本実施形態の連続反応装置は、量産効率を飛躍的に向上させ、ブロック重合制御性の飛躍的に向上させることができる。また、装置を小型化し、かつ短時間が効率よく製造できることで、必要設備投資のコストを飛躍的に低減することができる。
10,10a,10b,110,110a 連続反応装置
12,112,112a 第1原料供給部
14,113,113a 第2原料供給部
114,114a 第3原料供給部
115,115a 第4原料供給部
16,116 圧力調整部
18,118 反応部
20,120 回収部
22 制御部
30a 第1原料容器
30b 第2原料容器
30c 第3原料容器
30d 第4原料容器
31a,31b,31c,31d 制御弁
32a,32b,32c,32d 定量ポンプ
34a,34b,34c,34d 熱交換器
35a,35b,35c,35d 質量計
36a,36b,36c,36d 上流側圧力センサ
38a,38b,38c,38d 流量計
40a,40b,40c,40d 下流側圧力センサ
42a,42b 上流側温度センサ
44a,44b 下流側温度センサ
46a,46b,46c,46d ディップチューブ
50 高圧ボンベ
51 ガス供給管
52 減圧弁
54 圧力調整器
55a,55b,55c,55d 分岐管
56a,56b,56c,56d ガス制御弁
60,60a,60b,60c 静的攪拌機
62,62a,62b,62c 温度制御機構
64 上流側温度センサ
66 下流側温度センサ
70 回収容器
80a,80b,80c,80d 流量制御装置(マスフローコントローラ)
La 第1供給ライン
Lb 第2供給ライン
Lc 第3供給ライン
Ld 第4供給ライン
L1 反応ライン

Claims (31)

  1. 第1原料を貯留する第1原料容器、前記第1原料容器に貯留された前記第1原料を流通させる第1供給ライン及び前記第1供給ラインを流れる前記第1原料との間で熱交換を行う第1熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換された前記第1原料を供給する第1原料供給部と、
    第2原料を貯留する第2原料容器、前記第2原料容器に貯留された前記第2原料を流通させる第2供給ライン及び前記第2供給ラインを流れる前記第2原料との間で熱交換を行う第2熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換された前記第2原料を供給する第2原料供給部と、
    前記第1原料供給部から前記第1原料が連続して供給され、前記第2原料供給部から前記第2原料が連続して供給される反応ライン、前記反応ラインに設置され前記反応ラインに供給された前記第1原料及び前記第2原料を静的攪拌させる静的攪拌機を備え、前記静的攪拌機で前記第1原料と前記第2原料とを攪拌させて前記第1原料と前記第2原料との反応物を連続して生成する反応部と、
    前記第1原料供給部から前記反応部に供給する前記第1原料の量及び温度と、前記第2原料供給部から前記反応部に供給する前記第2原料の量及び温度と、を制御する制御部と、を有する連続反応装置。
  2. 前記第1原料及び前記第2原料の一方が有機マグネシウムハライド、有機リチウム、有機アルミニウムのいずれかである請求項1に記載の連続反応装置。
  3. 前記静的攪拌機は、攪拌による反応で塩が析出する複数の前記原料を反応させる請求項1または2に記載の連続反応装置。
  4. 前記反応物が、下記一般式(A)で表される請求1から3のいずれか一項に記載の連続反応装置。
    (R 式(A)
    (式(A)中、Rは、炭素数1から10の直鎖状、分岐状の置換可アルキル基またはアルコキシアルキル基を表し、Mは第III属金属を表す。)
  5. 前記第1原料及び前記第2原料の一方が下記一般式(B)で表され、他方が下記一般式(C)で表される請求項1から3のいずれか一項に記載の連続反応装置。
    −Y 式(B)
    (X 式(C)
    (式(B)及び(C)中、Rは、炭素数1から10の直鎖状、分岐状の置換可アルキル基またはアルコキシアルキル基を表し、Yは、リチウムまたはマグネシウムハライドを表す。Mは第III属金属を表し、Xはハロゲン原子を表す。
  6. 前記第1原料及び第2原料の一方が下記一般式(D)で表され、他方が下記一般式(E)で表され、前記反応物が下記一般式(F)で表される請求項1から3のいずれか一項に記載の連続反応装置。
    Li 式(D)
    Cl 式(E)
    (R 式(F)
    (式(D)〜(F)中、R、Rは、それぞれ独立してメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、M、Mは、それぞれ独立してガリウム原子またはインジウム原子を表す。)
  7. 前記第1熱交換器は、前記第1原料を冷却し、
    前記第2熱交換器は、前記第1原料を冷却する請求項1から6のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  8. 前記反応部で連続して生成された反応物を回収する回収部と、をさらに有する1から7のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  9. 前記反応部は、前記静的攪拌機内の温度を制御する温度制御機構をさらに備え、
    前記制御部は、前記静的攪拌機内の温度を制御する請求項1から8のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  10. 前記第1原料供給部は、前記第1供給ラインに設置され、前記第1原料を前記反応部に向けて搬送する定量ポンプを有し、
    前記第2原料供給部は、前記第2供給ラインに設置され、前記第2原料を前記反応部に向けて搬送する定量ポンプを有する請求項1から9のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  11. 前記第1原料供給部は、前記第1供給ラインに設置され、前記反応部に向けて搬送される前記第1原料の流量を制御する流量制御装置を有し、
    前記第2原料供給部は、前記第2供給ラインに設置され、前記反応部に向けて搬送される前記第2原料の流量を制御する流量制御装置を有する請求項1から9のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  12. 前記第1原料供給部は、前記第1原料容器の質量を計測する質量計を有し、
    前記第2原料供給部は、前記第2原料容器の質量を計測する質量計を有する請求項1から11のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  13. 前記制御部は、前記第1原料供給部の前記質量計の計測結果と、前記第2原料供給部の前記質量計の計測結果とに基づいて、前記第1原料供給部及び前記第2原料供給部の動作を制御する請求項12に記載の連続反応装置。
  14. 前記第1原料供給部は、前記第1供給ラインを流れる前記第1原料の流量を計測する第1流量計を有し、
    前記第2原料供給部は、前記第2供給ラインを流れる前記第2原料の流量を計測する第2流量計を有する請求項1から13のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  15. 前記制御部は、前記第1原料供給部の前記流量計の計測結果と、前記第2原料供給部の前記流量計の計測結果とに基づいて、前記第1原料供給部及び前記第2原料供給部の動作を制御する請求項14に記載の連続反応装置。
  16. 前記第1原料供給部は、前記第1供給ラインを流れる前記第1原料の圧力を計測する圧力センサを有し、
    前記第2原料供給部は、前記第2供給ラインを流れる前記第2原料の圧力を計測する圧力センサを有する請求項1から15のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  17. 前記制御部は、前記第1原料供給部の前記圧力センサの計測結果と、前記第2原料供給部の前記圧力センサの計測結果とに基づいて、前記第1原料供給部及び前記第2原料供給部の動作を制御する請求項16に記載の連続反応装置。
  18. 前記第1原料供給部は、前記第1供給ラインを流れる前記第1原料の温度を計測する温度センサを有し、
    前記第2原料供給部は、前記第2供給ラインを流れる前記第2原料の温度を計測する温度センサを有し、
    前記制御部は、前記第1原料供給部の前記温度センサの計測結果に基づいて、前記第1原料供給部の熱交換器を用いた冷却動作を制御し、
    前記第2原料供給部の前記温度センサの計測結果に基づいて、前記第2原料供給部の熱交換器を用いた冷却動作を制御する請求項1から17のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  19. 前記反応部は、前記反応ラインを流れる前記化合物の温度を計測する温度センサを有し、
    前記制御部は、前記反応部の前記温度センサの計測結果に基づいて、前記反応部の前記温度制御機構の動作を制御する請求項1から18のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  20. 前記第1原料容器と前記第2原料容器とを加圧し、前記第1原料容器の前記第1原料及び前記第2原料容器の第2原料を搬送方向下流側に搬送させる圧力調整部をさらに有する請求項1から19のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  21. 前記第1原料及び前記第2原料の少なくとも一方と異なる他の原料を貯留する他の原料容器、前記他の原料容器に貯留された前記他の原料を流通させる他の供給ライン及び前記他の供給ラインを流れる前記他の原料との間で熱交換を行う熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換された前記他の原料を供給する他の原料供給部を少なくとも1つ有し、
    前記反応部は、前記静的攪拌機を複数有し、複数の前記静的攪拌機が前記反応ラインに直列に接続され、前記温度制御機構が、複数の前記静的攪拌機のうち、最も上流側の前記静的攪拌機に対して配置され、
    前記他の原料供給部は、前記他の供給ラインが上流側の前記静的攪拌機と下流側の前記静的攪拌機との間の前記反応ラインに接続され、上流側の前記静的攪拌機から排出される反応物が流れる前記反応ラインに前記他の供給ラインを流れる前記他の原料を供給し、
    前記反応部は、下流側の前記静的攪拌機で上流側の前記静的攪拌機から排出される反応物と前記他の原料とを静的攪拌させて前記反応物と前記他の原料との反応物を連続して生成し、
    前記制御部は、前記他の原料供給部から前記反応部に供給される前記他の原料の量及び温度と、を制御する請求項1から18のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  22. 前記反応部は、前記静的攪拌機内の温度を制御する温度制御機構を複数有し、複数の前記温度制御機構が複数の前記静的攪拌機のそれぞれに配置され、
    前記制御部が前記各温度制御機構の動作をそれぞれ制御する請求項21に記載の連続反応装置。
  23. 少なくとも第1原料及び第2原料を含む2種以上の原料が供給され、供給された2種以上の前記原料を静的攪拌させる静的攪拌機を備え、
    前記原料を前記静的攪拌機に導入する流量と温度、前記静的攪拌機の反応温度を制御する連続反応装置。
  24. 少なくとも第1原料及び第2原料を含む2種以上の液体原料が供給され、供給された2種以上の液体原料を静的攪拌させる静的攪拌機と、
    2種類以上の液体原料を個別に、かつ連続的に前記静的攪拌機に供給する機構と、
    前記静的攪拌機で生成した反応物を連続的に系外に排出する機構と、を有する連続反応装置。
  25. 前記第1原料及び前記第2原料の一方が有機マグネシウムハライド、有機リチウム、有機アルミニウムのいずれかである請求項23または24に記載の連続反応装置。
  26. 前記静的攪拌機は、攪拌による反応で塩が析出する複数の前記原料を反応させる請求項23から25のいずれか一項に記載の連続反応装置。
  27. 反応物が、下記一般式(A)で表される請求23から26のいずれか一項に記載の連続反応装置。
    (R 式(A)
    (式(A)中、Rは、炭素数1から10の直鎖状、分岐状の置換可アルキル基またはアルコキシアルキル基を表し、Mは第III属金属を表す。)
  28. 前記第1原料及び前記第2原料の一方が下記一般式(B)で表され、他方が下記一般式(C)で表される請求項23から27のいずれか一項に記載の連続反応装置。
    −Y 式(B)
    (X 式(C)
    (式(B)及び(C)中、Rは、炭素数1から10の直鎖状、分岐状の置換可アルキル基またはアルコキシアルキル基を表し、Yは、リチウムまたはマグネシウムハライドを表す。Mは第III属金属を表し、Xはハロゲン原子を表す。
  29. 前記第1原料及び第2原料の一方が下記一般式(D)で表され、他方が下記一般式(E)で表され、前記反応物が下記一般式(F)で表される請求項23から28のいずれか一項に記載の連続反応装置。
    Li 式(D)
    Cl 式(E)
    (R 式(F)
    (式(D)〜(F)中、R、Rは、それぞれ独立してメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、M、Mは、それぞれ独立してガリウム原子またはインジウム原子を表す。)
  30. 請求項1から20のいずれか一項に記載の連続反応装置を用い、
    前記第1原料供給部から前記反応部に供給する前記第1原料の量及び温度と、前記第2原料供給部から前記反応部に供給する前記第2原料の量及び温度を調整しつつ、前記第1原料と前記第2原料を連続して前記反応部に供給するステップと、
    前記反応部に供給された前記第1原料と前記第2原料とを、前記静的攪拌機で攪拌して合成反応させ、得られた反応物を前記静的攪拌機から下流側に排出するステップと、を含む連続合成方法。
  31. 請求項21または22に記載の連続反応装置を用い、
    前記第1原料供給部から前記反応部に供給する前記第1原料の量及び温度と、前記第2原料供給部から前記反応部に供給する前記第2原料の量及び温度を調整しつつ、前記第1原料と前記第2原料を連続して前記反応部に供給するステップと、
    前記反応部に供給された前記第1原料と前記第2原料とを、前記静的攪拌機で攪拌し、得られた反応物を前記上流側の静的攪拌機から下流側に排出するステップと、
    前記他の原料供給部から前記反応部に供給する前記他の原料の量及び温度を調整しつつ、前記他の原料を連続して前記反応部に供給し、前記上流側の静的攪拌機から下流側に排出された前記反応物と前記他の原料とを前記下流側の静的攪拌機で攪拌して合成反応させ、得られた反応物を前記下流側の静的攪拌機から下流側に排出する処理を少なくとも1回行うステップと、を含む連続合成方法。
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