JP2015117199A - ジイソブチルケトンの水素化によるジイソブチルカルビノールの製造法 - Google Patents

ジイソブチルケトンの水素化によるジイソブチルカルビノールの製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】ジイソブチルケトンの水素化による、アントラキノン法による過酸化水素の製造に適したケトン体含有量の少ないジイソブチルカルビノールを効率的に製造するための製造法を提供する。
【解決手段】以下の工程1および2を有するジイソブチルカルビノールの製造法。工程1:ジイソブチルケトンを、銅、亜鉛、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよび白金から選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒の存在下で、130℃〜200℃の温度、0.1MPa以上の圧力にて水素化する。工程2:工程1終了後、圧力を0.1MPa以上に保持したまま120℃以下まで降温する
【選択図】なし

Description

本発明はジイソブチルケトン(以下、DIBK)の水素化によるジイソブチルカルビノール(以下、DIBC)の製造法に関するものである。
DIBCは極性の高い高級アルコールであり、主に有機溶媒として単独または混合物で用いられる。有機溶媒としては、現在工業的に行われている、過酸化水素の主な製造方法であるアントラキノン法に好適に用いられる。
工業的に行われている過酸化水素の主な製造方法であるアントラキノン法とは、アントラキノン類を反応媒体とする製造法である。アントラキノン類は適当な有機溶媒に溶解して使用される。有機溶媒は単独または混合物として用いられるが、通常は極性溶媒と非極性溶媒の2種類の混合物が用いられる。アントラキノン類を有機溶媒に溶かして調製した溶液は作動溶液と呼ばれる。
アントラキノン法では還元工程において、上記の作動溶液中のアントラキノン類を触媒の存在下に水素化し、アントラヒドロキノン類が生成する。次いで酸化工程においてそのアントラヒドロキノン類を空気もしくは酸素を含んだ気体によって酸化することによりアントラキノン類に戻し、同時に過酸化水素を生成する。作動溶液中に生成した過酸化水素は通常水を用いて抽出され、作動溶液から分離される。過酸化水素が抽出された作動溶液は再び還元工程に戻され、循環プロセスを形成する。このプロセスは実質的に水素と空気から過酸化水素を製造するものであり、極めて効率的、且つ有効なプロセスである。既にこの循環プロセスを用いて過酸化水素が工業的に製造されている。
作動溶液中の有機溶媒も水素化・酸化の循環を繰り返すうちに変質し、副生成物として蓄積する。この副生成物は主として作動溶液中の極性溶媒である高級アルコールが脱水素され、ケトン体となったものである。ケトン体を多く含有する作動溶液はその中に取り込める所望の水分含有量を低下させる。その結果、触媒活性の悪化を招き、安全・安定運転への障害の原因となりうる。
触媒活性の悪化を防ぐためにも、過酸化水素製造初期から作動溶液中のケトン体含有量を少なく抑える必要があり、ケトン体含有量の少ないDIBCの効率的な製造法の確立が望まれる。
DIBCの製造方法として、例えば特許文献1では、CuO、ZnO、Al、KOの混合物からなる触媒を用いて、DIBKを水素化する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1の方法では、DIBKの水素化により生成するアルコール体がDIBCだけでなく、主鎖の炭素数は同じであるが構造異性体の、6,6−ジメチル−4−ヘプタノールも生成する。さらには、DIBKの変換効率も悪く、24.6%のケトン体が残存する。
中国特許第1325837号明細書
以上のように、提案されている技術ではアントラキノン法の触媒活性低下に寄与するDIBKを、水素化により主鎖の炭素数が等しいアルコール体へ変換可能であるものの、アントラキノン法による過酸化水素の製造に適したケトン体含有量の少ないDIBCの製造法に関する提案はない。
本発明の目的は、DIBKの水素化による、アントラキノン法による過酸化水素の製造に適したケトン体含有量の少ないDIBCを効率的に製造するための製造法を提供するものである。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の金属触媒の存在下、DIBKを、加圧下、130℃〜200℃で水素化した後に水素化圧力を保持したまま降温し、低温での水素化を追加することにより、DIBKの変換効率が向上し、ケトン体含有量の少ないDIBCが得られることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、以下のとおりである。[1]以下の工程1および2を有するジイソブチルカルビノールの製造法。
工程1:ジイソブチルケトンを、銅、亜鉛、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよび白金から選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒の存在下で、130℃〜200℃の温度、0.1MPa以上の圧力にて水素化する
工程2:工程1終了後、圧力を0.1MPa以上に保持したまま120℃以下まで降温する
[2]工程2において、圧力を0.1MPa以上に保持したまま70℃以下まで降温する[1]記載の製造法。
[3]前記触媒が、銅およびクロムから選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒である[1]又は[2]記載の製造法。
[4]前記触媒の添加量が、ジイソブチルケトンの質量に対して0.05質量%〜10質量%である[1]〜[3]のいずれか一項に記載の製造法。
[5]工程1における水素化温度が140℃〜170℃である[1]〜[4]のいずれか一項に記載の製造法。
本発明によれば、DIBKの水素化により、アントラキノン法による過酸化水素の製造に適したケトン体含有量の少ないDIBCを製造することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明はその要旨を逸脱しない限り種々の形態で実施をする事ができる。
<工程1>
本発明における水素化は、反応に不活性な溶媒、例えば、アルコールや脂肪族炭化水素の存在下で行うことができるが、他成分混入の懸念や蒸留分離操作を必要とせず経済的である等の観点から原料であるDIBKを自己溶媒として行うと好ましい。この場合、DIBKの転化率が高い、実質的に無溶媒での反応とすることもできる。
本発明は、DIBKを水素化触媒の存在下に水素化する。該触媒としては、銅、亜鉛、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよび白金から選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒が好ましく、特にDIBCを高い選択率で得る観点から、銅およびクロムから選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒がより好ましい。
また、該金属原子は、通常金属の状態であるが、反応条件下で容易に還元されて金属となるような酸化物の形態でもよい。また、これらの金属原子は担体に担持された形であっても良い。
本発明における水素化では、装置としては一般的に用いられる加圧可能な反応設備が使用でき、特に制限は無い。例えば、バッチ反応装置、連続反応装置などが挙げられるが、バッチ反応装置が好ましい。ただし、原料成分、水素化触媒と水素が十分に混合される方が水素化反応に有利である。混合手段には一般に知られる方法を用いる事ができる。例えば、撹拌、振とう、水素のバブリング及び反応液の循環などがあるが、これらに限定されるわけではなく、原料成分、水素化触媒と水素が効率よく接触できる方法であればよい。
本発明において、触媒は、DIBKに対する金属原子量として0.05〜10質量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜8質量%であり、特に好ましくは0.2〜5質量%である。
水素化温度は130℃〜200℃が好ましく、さらに好ましくは140℃〜170℃の範囲である。水素化圧力は0.1MPa以上、好ましくは0.8MPa以上、さらに好ましくは2.1MPa以上であり、特に好ましくは3.0MPa以上である。上限圧力は水素化装置に依存するが、10MPa以下が安全上好ましい。
水素化反応が充分に進んだ時点、例えばバッチ反応において水素吸収が停止した時点(反応装置に供給される水素の流量が水素化反応時の最大水素流量の100分の1を下回った時点)で水素化反応終了(注:降温操作中も反応が進行するので厳密には反応終了ではない)とし、降温操作を行う。
<工程2>
本発明においては、水素化反応終了後、DIBKの変換効率向上のため圧力を水素化反応時の圧力範囲に保持したまま降温操作を行う。降温操作後の到達温度としては120℃以下が好ましく、さらに好ましくは90℃以下であり、特に好ましくは70℃以下である。水素吸収が停止した後に、落圧してから降温操作を行い反応液の抜き出しを実施した場合、または水素吸収が停止した後に降温操作を行わず、水素化温度のまま反応液の抜き出しを実施した場合、ケトン体が4%以上残存してしまう。水素吸収停止後に降温操作を行わず、前記水素化反応温度での水素化を長時間継続しても、ケトン体残存率の低下速度は極めて遅く、効率的ではない。
降温方法としては、ジャケットへの冷媒流通、反応液の熱交換器を用いた冷却、自然放冷等どの方法を用いても良いが、ジャケットへの冷媒流通が簡便かつ効率的であり好ましい。
本発明において、水素化反応・降温操作を終えて得られる生成物はケトン体残存率(詳細は実施例に記載)が4%未満と少なく、またDIBCの選択率も高いため、過酸化水素製造用の溶媒として好適である。得られたDIBCは反応器から取り出され、水素化触媒と分離される。分離手段には一般的に知られる方法を用いることができ、例えば、ろ紙、焼結金属フィルター、金属繊維フィルター、樹脂製フィルター、遠心分離などが挙げられるが、形状を含めてこれらに限定されるわけではなく、DIBCと水素化触媒が効率よく分離できればよい。
以下、実施例により本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。各有機物成分は、水素化・降温終了後に得られたDIBC適量をクロロホルムに溶解し、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて測定した。GC分析条件を以下に示した。
機種:HP 6890
検出器:FID
カラム:キャピラリカラムDB−1(長さ30m、内径530μm、膜圧1.5μm)
カラム温度:100℃→200℃(初期時間0min、昇温速度5℃/min、ポストラン:4min)
サンプル注入量:1μL
スプリット比:11:1
本実施例においてケトン体残存率は以下の式で表わされ、降温操作後(水素化反応後)の反応液のGC分析結果から算出される。尚、GC分析で定量された4,6−ジメチル−2−ヘプタノン(以下、MIHK)はケトン体含有量に合算し、4,6−ジメチル−2−ヘプタノール(以下、MIHC)はカルビノール体含有量に合算した。
ケトン体残存率(%)=ケトン体含有量(モル)/(ケトン体含有量(モル)+カルビノール体含有量(モル))×100
〔実施例1〕
撹拌機、熱電対、圧力計及びマントルヒーターを備えたオートクレーブに三井化学(株)製DIBK308gと触媒として日揮触媒化成(株)製N203SD(Cu−Cr系触媒)3.1g(DIBKに対して1質量%)を添加し、2.8時間水素化反応させた。水素化温度はマントルヒーターを用いて160℃に、水素化圧力は2.1MPaに制御した。水素化反応終了後加熱を停止し、水素化圧力を保持したまま50℃になるまで降温し、金属焼結フィルターにて濾過を行い、得られた反応液のGC分析をした。その結果、降温操作後のDIBK転化率は97.3%、DIBC選択率(反応したDIBK基準、以下同じ)は99.9%以上、ケトン体残存率は2.7%であった。
〔実施例2〕
水素化圧力を3.0MPaに制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.0時間行った。降温操作後のDIBK転化率は98.0%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は2.0%であった。
〔実施例3〕
水素化圧力を4.0MPaに制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を1.7時間行った。降温操作後のDIBK転化率は98.6%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は1.4%であった。
〔実施例4〕
水素化温度を150℃に制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.5時間行った。降温操作後のDIBK転化率は97.0%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は2.9%であった。
〔実施例5〕
水素化温度を140℃に制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を3.3時間行った。降温操作後のDIBK転化率は96.2%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は3.8%であった。
〔実施例6〕
水素化温度を170℃に制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.0時間行った。降温操作後のDIBK転化率は96.6%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は3.4%であった。
〔実施例7〕
触媒の添加量をDIBKに対して0.5質量%とし、水素化圧力を4.0MPaに制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.5時間行った。降温操作後のDIBK転化率は97.5%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は2.5%であった。
〔実施例8〕
撹拌機、熱伝対、圧力計を備えたオートクレーブにDIBK308gと触媒として日揮触媒化成(株)製N203SD(Cu−Cr系触媒)3.1g(DIBKに対して1質量%)を添加し、2.8時間水素化反応させた。水素化温度はマントルヒーターを用いて150℃に、水素化圧力は2.1MPaに制御した。水素化反応終了後加熱を停止し、水素化圧力を保持したまま110℃になるまで降温し、金属焼結フィルターにて濾過を行い、得られた反応液のGC分析をした。その結果、降温操作後のDIBK転化率は96.7%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は3.2%であった。
〔実施例9〕
実施例8と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.8時間行った。水素化反応終了後加熱を停止し、水素化圧力を保持したまま90℃になるまで降温し、金属焼結フィルターにて濾過を行い、得られた反応液のGC分析をした。その結果、降温操作後のDIBK転化率は97.2%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は2.8%であった。
〔実施例10〕
実施例8と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.7時間行った。水素化反応終了後加熱を停止し、水素化圧力を保持したまま70℃になるまで降温し、金属焼結フィルターにて濾過を行い、得られた反応液のGC分析をした。その結果、降温操作後のDIBK転化率は97.35%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は2.58%であった。
〔実施例11〕
実施例8と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.8時間行った。水素化反応終了後加熱を停止し、水素化圧力を保持したまま50℃になるまで降温し、金属焼結フィルターにて濾過を行い、得られた反応液のGC分析をした。その結果、降温操作後のDIBK転化率は97.44%、DIBC選択率は99.9%以上、ケトン体残存率は2.49%であった。
〔比較例1〕
水素化温度を140℃に制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を3.3時間行った。水素化反応終了後、水素化圧力を保持したままの降温操作を行わずに反応液をサンプリングしGC分析を実施したところ、DIBK転化率は95.6%、ケトン体残存率は4.3%であった。
〔比較例2〕
水素化温度を170℃に制御した以外は、実施例1と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.0時間行った。水素化反応終了後、水素化圧力を保持したままの降温操作を行わずに反応液をサンプリングしGC分析を実施したところ、DIBK転化率は93.4%、ケトン体残存率は6.4%であった。
〔比較例3〕
触媒種に日揮触媒化成(株)製SN−750(Ni系触媒)を用い、反応温度を150℃に制御した以外は、実施例1と同様の条件で水素化反応を2.0時間行った。水素の吸収量は少なく、水素化反応終了時のDIBK転化率は1.2%、ケトン体残存率は97.2%であった。降温操作後の変換効率の向上は見られなかった。
〔比較例4〕
実施例8と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.5時間行った。水素化反応終了後加熱を停止し、水素化圧力を保持したまま125℃になるまで降温し、金属焼結フィルターにて濾過を行い、得られた反応液のGC分析をした。その結果、降温操作後のDIBK転化率は96.2%、ケトン体残存率は3.7%であった。
〔比較例5〕
水素化温度を160℃に制御した以外は、実施例8と同様の条件でDIBKの水素化反応を1.7時間行った。水素化反応終了後、装置に具備した金属焼結フィルターにて反応液の一部を濾過し、GC分析に供した。水素化反応終了後も加熱を停止せず160℃制御を継続し、降温操作を行わず、水素化圧力を保持した。水素化反応終了から53分後、78分後にもサンプリングを行い、GC分析を実施した。その結果、各サンプリング時点でのDIBK転化率は、水素化反応終了時(0分)で95.0%、53分後は95.3%、78分後は95.5%、各サンプリング時点でのケトン体残存率は水素化反応終了時(0分)で4.9%、53分後は4.6%、78分後は4.4%であった。
〔比較例6〕
水素化温度を170℃に制御した以外は、実施例8と同様の条件でDIBKの水素化反応を2.0時間行った。水素化反応終了後、装置に具備した金属焼結フィルターにて反応液の一部を濾過し、GC分析に供した。水素化反応終了後も加熱を停止せず170℃制御を継続し、降温操作を行わず、水素化圧力を保持した。水素化反応終了から20分後、40分後、60分後にもサンプリングを行い、GC分析を実施した。その結果、各サンプリング時点でのDIBK転化率はすべて93.4%、ケトン体残存率はすべて6.4%であった。

Claims (5)

  1. 以下の工程1および2を有するジイソブチルカルビノールの製造法。
    工程1:ジイソブチルケトンを、銅、亜鉛、クロム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよび白金から選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒の存在下で、130℃〜200℃の温度、0.1MPa以上の圧力にて水素化する
    工程2:工程1終了後、圧力を0.1MPa以上に保持したまま120℃以下まで降温する
  2. 工程2において、圧力を0.1MPa以上に保持したまま70℃以下まで降温する請求項1記載の製造法。
  3. 前記触媒が、銅およびクロムから選ばれる1種類以上の金属原子を含む触媒である請求項1又は2記載の製造法。
  4. 前記触媒の添加量が、ジイソブチルケトンの質量に対して0.05質量%〜10質量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造法。
  5. 工程1における水素化温度が140℃〜170℃である請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造法。
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