JP2015113889A - 歯車装置 - Google Patents

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Kishin Kato
喜紳 加藤
和也 服部
Kazuya Hattori
和也 服部
篤史 安藤
Atsushi Ando
篤史 安藤
弥来 梅澤
Hiroki Umezawa
弥来 梅澤
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Abstract

【課題】ハウジングから生じる異音を低減できる歯車装置を提供する。
【解決手段】減速機4は、モータ軸と一体回転するカムシャフト41と、モータ軸と同軸上に配置された内歯車42と、カムシャフト41のカム部52に相対回転可能に支持されることにより内歯車42の内周に該内歯車42に対して偏心して配置された2つの外歯車43と、カムシャフト41に入力された回転を出力するキャリヤ44とを備える。内歯車42は、複数の締結ボルト45によってハウジング5に締結されることにより固定要素としてハウジング5内に配置される。そして、内歯車42、締結ボルト45及び内歯車42の内周に固定される転がり軸受91,93の外輪91b,93bは、第1及び第2弾性支持部材46,47によって、ハウジング5及びハウジング5の内周に固定されるリングネジ115に対して非接触となるように弾性的に支持される。
【選択図】図2

Description

本発明は、歯車装置に関する。
従来、減速機等に用いられる歯車装置として、例えば偏心揺動型(ハイポサイクロイド型)の遊星歯車装置が知られている(例えば、特許文献1)。この種の歯車装置を用いた減速機は、ハウジングと、ハウジング内に配置される内歯車と、内歯車と同軸上に配置されるカムシャフトと、カムシャフトのカム部に相対回転可能に支持されることにより内歯車の内周に偏心配置される外歯車と、外歯車に設けられたピン通孔に挿通されるピン部材を有するキャリヤとを備えている。そして、内歯車がハウジングの内周に固定され、カムシャフト及びキャリヤが内歯車と同軸上で回転可能に配置される。これにより、カムシャフトに回転が入力されて内歯車の中心周りに回転すると、外歯車がハイポサイクロイド曲線を描く態様で揺動しつつ内歯車と外歯車との歯数差に応じて自転し、この自転分がキャリヤから出力される。
特開2012−223081号公報
ところで、上記のような歯車装置(減速機)では、その作動に伴って内歯車と外歯車との噛み合い部分等で振動が発生する。そのため、内歯車がハウジングの内周に接触した状態で固定されていると、噛み合い部分等で発生した振動がほとんど減衰されることなくハウジングに伝達され、該ハウジングから異音(放射音)が生じるという問題がある。
なお、こうした問題は、偏心揺動型の遊星歯車装置を用いて減速機を構成した場合に限らず、内歯車を有する他の歯車装置を用いて減速機又は増速機を構成した場合であっても、同様に生じ得る。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ハウジングから生じる異音を低減できる歯車装置を提供することにある。
上記課題を解決する歯車装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に配置される内歯車と、前記内歯車の内周に配置され、該内歯車と噛合する外歯車と、前記ハウジングに対して剛的に連結されるハウジング側剛性部材と、前記内歯車に対して剛的に連結される内歯車側剛性部材と、前記内歯車及び前記内歯車側剛性部材が、前記ハウジング及び前記ハウジング側剛性部材に対して非接触となるように、該内歯車及び該内歯車側剛性部材を弾性的に支持する弾性支持部材とを備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、内歯車及び内歯車側剛性部材が、弾性支持部材によってハウジング及びハウジング側剛性部材に対して非接触となるように弾性的に支持されているため、噛み合い部分等で発生した振動が、内歯車から直接又は内歯車側剛性部材を介してハウジングに伝達されることを抑制できる。このように上記構成では内歯車だけでなく、内歯車側剛性部材も、弾性支持部材によってハウジング及びハウジング側剛性部材に対して非接触となるように弾性的に支持されているため、振動がハウジングに伝達されることを好適に抑制でき、ハウジングから生じる異音を効果的に低減できる。
上記歯車装置において、前記ハウジングは有底筒状に形成され、前記ハウジングの底部には、挿通孔が形成され、前記内歯車は、前記挿通孔に挿通される締結ボルトによって前記ハウジングに締結されるものであり、前記内歯車側剛性部材には、前記締結ボルトが含まれることが好ましい。
上記構成によれば、噛み合い部分等で発生した振動が締結ボルトを介してハウジングに伝達されることを抑制できる。
上記歯車装置において、前記弾性支持部材は、前記ハウジングの筒状部と前記内歯車との間に配置され、前記ハウジングに対して前記内歯車を径方向に弾性支持する第1径方向弾性部と、前記ハウジングの底部と前記内歯車との間に配置され、前記ハウジングに対して前記内歯車を軸方向に弾性支持する第1軸方向弾性部と、前記ハウジングの挿通孔と前記締結ボルトの軸部との間に配置され、前記ハウジングに対して前記締結ボルトを径方向に弾性支持する第2径方向弾性部と、前記ハウジングの底部と前記締結ボルトの頭部との間に配置され、前記ハウジングに対して前記締結ボルトを軸方向に弾性支持する第2軸方向弾性部とを備えることが好ましい。
上記構成によれば、内歯車及び締結ボルトとハウジング及びハウジング側剛性部材との間が弾性支持部材によって略隙間なく埋められるため、内歯車及び締結ボルトがハウジング又はハウジング側剛性部材に接触することを好適に回避できる。
上記歯車装置において、前記締結ボルトの軸部と前記第2径方向弾性部との間に配置され、前記ボルトの頭部と前記内歯車とによって軸方向両側から挟み込まれる剛性筒を備えることが好ましい。
上記構成によれば、締結ボルトの頭部と内歯車との間で剛性筒を挟み込むことにより、締結ボルトに十分な軸力を発生させることが可能になるため、内歯車をしっかりとハウジングに締結できる。
上記歯車装置において、前記内歯車の内周には、転がり軸受を介して該内歯車に回転可能に支持される回転部材が配置され、前記転がり軸受には、該転がり軸受の外輪が前記ハウジング又は前記ハウジングに固定された予圧付与部材によって軸方向に押圧されて予圧が付与されるものであり、前記内歯車側剛性部材には、前記転がり軸受の外輪が含まれ、前記ハウジング側剛性部材には、前記予圧付与部材が含まれ、前記弾性支持部材は、前記ハウジング又は前記予圧付与部材と前記外輪との間に配置され、前記ハウジング又は前記予圧付与部材に対して前記外輪を軸方向に弾性支持する第3軸方向弾性部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、噛み合い部分等で発生した振動が転がり軸受の外輪を介してハウジングに伝達されることを抑制できる。また、外輪とハウジング又は予圧付与部材との間が弾性支持部材により略隙間なく埋められるため、外輪がハウジング又は予圧付与部材に接触することを好適に回避できる。
本発明によれば、ハウジングから生じる異音を低減できる。
一実施形態のアクチュエータの断面図。 一実施形態の減速機近傍の拡大断面図。 一実施形態の減速機の外歯車を通る断面図(図1のA−A断面図)。 別例の弾性支持部材の断面図。
以下、歯車装置を備えたアクチュエータの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、アクチュエータ1は、モータ3と、モータ3の回転を減速して出力する減速機4と、モータ3及び減速機4を収容するハウジング5とを備えている。そして、アクチュエータ1は、例えば平行二輪車等の各種車両の駆動源として用いられ、モータ3の回転を減速して図示しない車輪のホイール等に出力する。
先ず、ハウジングの構成について詳細に説明する。
ハウジング5は、有底円筒状に形成されている。ハウジング5の底部11の中央には、その軸方向に貫通した貫通孔12が形成されている。そして、ハウジング5の筒状部13内には、底部11側(図1中、右側)に減速機4が収容され、開口端側(図1中、左側)にモータ3が収容されている。筒状部13の外周面における開口端寄りには、径方向外側に延出された取付部14が形成されており、該取付部14がボルト等により車体(ともに図示略)に締結されることで、アクチュエータ1が車両に固定されるようになっている。なお、以下の説明では、ハウジング5の開口端側を軸方向一端側とし、底部11側を軸方向他端側とする。
次に、モータの構成について詳細に説明する。
モータ3には、ブラシレスモータが採用されている。モータ3は、モータケース21と、モータケース21の内周に固定されたステータ22と、ステータ22の内周側に回転可能に配置されたロータ23とを備えている。
詳しくは、モータケース21は、有底円筒状のケース本体31と、ケース本体31の開口端に固定される円板状のカバー32とを備えている。ケース本体31の底部の中央には、軸方向に貫通した貫通孔31aが形成され、カバー32の中央には、軸方向に貫通した貫通孔32aが形成されている。そして、モータケース21は、ハウジング5と同軸上に配置されており、該ハウジング5の筒状部13の内周に固定されている。
ステータ22は、ケース本体31の内周に固定された円環状のステータコア33と、ステータコア33のティースに設けられたコイル34とを備えている。ロータ23は、丸棒状のモータ軸35と、モータ軸35の外周に固定された円柱状のロータコア36と、ロータコア36の外周に固定された複数の永久磁石37とを備えている。モータ軸35は、ケース本体31の貫通孔31aに設けられた軸受38a、及びカバー32の貫通孔32aに設けられた軸受38bによりモータケース21(ハウジング5)に対して回転可能に支持されている。また、モータ軸35には、軸方向他端側(減速機4側)の端面に開口し、軸方向に延びた連結穴39が形成されている。
また、モータ3は、ロータ23の回転角を検出するレゾルバ25と、軸方向に間隔を空けて配置される2枚の配線基板26a,26bとを備えている。配線基板26a,26bには、レゾルバ25及びステータ22のコイル34を外部の制御装置(図示略)に接続するための各種配線が形成されている。なお、レゾルバ25及び配線基板26a,26bは、カバー32を挟んでステータ22及びロータ23と反対側に設けられている。
次に、減速機の構成について詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、減速機4には、偏心揺動型(ハイポサイクロイド型)の遊星歯車装置が採用されている。減速機4は、モータ軸35と同軸上に配置されて該モータ軸35と一体回転するカムシャフト41を備えている。また、減速機4は、モータ軸35と同軸上に配置された内歯車42と、カムシャフト41に相対回転可能に支持されることにより内歯車42の内周に該内歯車42に対して偏心して配置された2つの外歯車43と、カムシャフト41に入力された回転を出力するキャリヤ44とを備えている。そして、内歯車42は、該内歯車42に剛的に連結される内歯車側剛性部材としての複数の締結ボルト45によってハウジング5に締結されることにより固定要素としてハウジング5内に配置されており、内歯車42とハウジング5との間には第1弾性支持部材46が介在され、各締結ボルト45とハウジング5との間には第2弾性支持部材47がそれぞれ介在されている。なお、後述する内歯車42の内周に固定される転がり軸受91,93の外輪91b、93bも内歯車側剛性部材に相当する。また、本実施形態では、第1及び第2弾性支持部材46,47により弾性支持部材が構成されている。
詳しくは、カムシャフト41は、モータ軸35と同軸上に配置される丸棒状の軸部51、及び軸部51の途中に隣接して設けられた2つの円板状のカム部52を有している。2つのカム部52は、軸部51の軸線L1に対して所定量偏心するとともに該軸線L1周りに互いに略180°ずれた位置にそれぞれ軸線L2,L3を有している。そして、カムシャフト41は、軸部51の軸方向一端部がモータ軸35の連結穴39に対してセレーション嵌合等することにより、モータ軸35と同軸上で一体回転可能に連結されている。また、軸部51の軸方向他端部は、他の部位よりもやや小径とされており、軸部51における各カム部52よりも軸方向一端側には、段差部53が形成されている。
各外歯車43は、金属材料からなり、円板状に形成されている。各外歯車43の外周面には、径方向外側に突出する複数の外歯43aが形成されている。各外歯車43の中央には、軸方向に貫通した中央孔61が形成されており、中央孔61に設けられた軸受62を介して各カム部52の外周に相対回転可能に設けられている。つまり、2つの外歯車43の中心O2,O3は、それぞれカム部52の軸線L2,L3上に位置しており、2つの外歯車43は、カムシャフト41の軸線L1(後述する内歯車42の中心O1)周りに互いに180°回転した位置に配置されている。また、各外歯車43における中央孔61と外歯43aとの間の部分には、その中心O2,O3周りに周方向に間隔を空けて形成された複数のピン通孔63が形成されている。各ピン通孔63は、丸孔状に形成された円孔からなり、各外歯車43の中心O2,O3を中心とする同心円上に配置されている。
キャリヤ44は、ピン通孔63に挿入される複数のピン部材71と、ピン部材71の軸方向一端部に連結された回転部材としての第1プレート72と、ピン部材71の軸方向他端部に連結された回転部材としての第2プレート73とを備えている。ピン部材71は、円柱状に形成されたピン本体74と、ピン本体74の外周に設けられた軸受75とを備えている。そして、各ピン部材71は、ピン通孔63内に挿入された状態で、カムシャフト41の軸線L1を中心とした同心円上に配置されており、ピン通孔63の内周面の一部とピン部材71(軸受75)の外周面の一部とが接触している。これにより、キャリヤ44は、ピン部材71を介して外歯車43との間でトルクを伝達可能となっており、モータ3の駆動により内歯車42の内周で揺動(公転)しつつ自転する外歯車43の自転成分のみがピン部材71を介してキャリヤ44から取り出されるようになっている。
図1及び図2に示すように、第1プレート72は、円板状に形成されている。第1プレート72の中央には、貫通孔72aが形成されている。貫通孔72aの内周面における軸方向一端側には、径方向内側に突出した肩部76が形成され、第1プレート72の外周面における軸方向他端側には、径方向外側に突出した肩部77が形成されている。そして、第1プレート72は、その貫通孔72aと軸部51の外周との間に設けられた転がり軸受78によりカムシャフト41に対して回転可能に支持されている。転がり軸受78の内輪78aはカム部52との間に設けられたウェーブワッシャ89に当接し、外輪78bは肩部76に当接している。
第2プレート73は、円板状に形成されている。第2プレート73における軸方向一端側の内側面には、その中央に丸孔状の凹部81が形成され、軸方向他端側の外側面には、その中央に円環状の凸部82が形成されている。凹部81の内周面における軸方向他端側には、径方向内側に突出した肩部83が形成され、第2プレート73の外周面における軸方向一端側には、径方向外側に突出した肩部84が形成されている。そして、第2プレート73は、軸部51の外周と凹部81との間に設けられた転がり軸受85によりカムシャフト41に対して回転可能に支持されている。転がり軸受85の内輪85aはカムシャフト41の段差部53に当接し、外輪85bは肩部83に当接している。
そして、第1及び第2プレート72,73は、それぞれボルト86,87によってピン部材71と一体回転可能に連結されている。なお、凸部82とハウジング5の貫通孔12との間には、シール部材88が設けられている。また、凸部82には、図示しない車輪のホイールが連結されるようになっている。
図2及び図3に示すように、内歯車42は、円筒状に形成されている。内歯車42の外径は、ハウジング5の筒状部13の内径よりも小さく設定されている。内歯車42の内周面における軸方向中央部には、径方向内側に突出する複数の内歯42aが形成されている。なお、内歯42aの歯数は、外歯43aの歯数よりも多く設定されている。内歯車42の軸方向一端部における内周には転がり軸受91が配置されており、上記キャリヤ44の第1プレート72を回転可能に支持している。なお、転がり軸受91の内輪91aは第1プレート72の肩部77に当接し、外輪91bは内歯車42の内周に嵌合している。また、内歯車42の軸方向他端部には、径方向内側に延出された円環状のフランジ部92が形成されている。フランジ部92の内周には転がり軸受93が配置されており、上記キャリヤ44の第2プレート73を回転可能に支持している。なお、転がり軸受93の内輪93aは、第2プレート73の肩部84に当接し、外輪93bは内歯車42の内周に嵌合している。そして、フランジ部92には、上記締結ボルト45が螺着される複数のネジ孔94が形成されている。一方、ハウジング5の底部11には、ネジ孔94と対向する位置に締結ボルト45が挿通される複数の挿通孔95が形成されている。
締結ボルト45は、その軸部101の外周に円筒状の剛性筒102が嵌合するとともに、剛性筒102の頭部103側に円環状の平ワッシャ104を嵌合した状態で、挿通孔95を介して内歯車42のネジ孔94に螺着されている。これにより、締結ボルト45は、ハウジング5に剛的に連結されている。剛性筒102の内径は、軸部101の外径と略等しく設定され、剛性筒102の外径は、挿通孔95の内径よりも小さく設定されている。また、剛性筒102は、金属等の剛性材料により構成されている。なお、締結ボルト45は、金属製であっても、樹脂製であってもよい。そして、内歯車42は、剛性筒102が内歯車42と平ワッシャ104(頭部103)との間に挟み込まれた状態で、締結ボルト45によって、該内歯車42の中心O1がカムシャフト41(モータ軸35)と同軸上に配置されるようにハウジング5の内周に固定されている。これにより、内歯42aの一部と外歯43aの一部とが噛合している。なお、外歯車43の内歯車42に対する噛合位置と内歯車42の中心O1との関係は、上記したピン部材71のピン通孔63の内周面に対する接触位置と該ピン通孔63の中心との関係と略180°ずれた逆位相の関係となっている(図3参照)。
第1弾性支持部材46は、樹脂等の弾性材料からなり、第1径方向弾性部としての円筒状の大筒部111、大筒部111の軸方向他端側に一体形成された第1軸方向弾性部及び第3軸方向弾性部としての円環状の第1リング部112、及び大筒部111の軸方向一端側に一体形成された第3軸方向弾性部としての円環状の第2リング部113を有している。大筒部111の外径は、ハウジング5の筒状部13の内径と略等しく設定され、大筒部111の内径は、内歯車42の外径と略等しく設定されている。また、大筒部111の軸方向に沿った長さは、内歯車42の軸方向に沿った長さと略等しく設定されている。第1リング部112の外径は、大筒部111の外径と略等しく設定され、第1リング部112の内径は、フランジ部92の内周に設けられた転がり軸受93の外輪93bの内径と略等しく設定されている。また、第1リング部112には、内歯車42のネジ孔94及びハウジング5の挿通孔95と対向する位置に、締結ボルト45が挿通される複数の挿通孔114が形成されている。この挿通孔114の内径は、剛性筒102の外径と略等しく設定されている。第2リング部113の外径は、大筒部111の外径と略等しく設定され、第2リング部113の内径は、内歯車42の軸方向一端部の内周に設けられた転がり軸受91の外輪91bの内径と略等しく設定されている。
また、筒状部13の内周には、予圧付与部材及びハウジング側剛性部材としての円環状のリングネジ115が螺着されており、リングネジ115は、ハウジング5に剛的に連結されている。そして、リングネジ115は、第2リング部113を介して転がり軸受91の外輪91bを軸方向に押圧している。このリングネジ115により付与される押圧力は、転がり軸受91から第1プレート72、ピン部材71、第2プレート73及び転がり軸受93を介してハウジング5の底部11に伝達される。これにより、転がり軸受91,93に予圧が付与され、内部隙間が詰められている。
そして、第1弾性支持部材46は、第1リング部112の挿通孔114に締結ボルト45及び剛性筒102が挿通されることで、内歯車42とともにハウジング5に締結されている。これにより、大筒部111が筒状部13と内歯車42との間に配置され、第1リング部112が底部11とフランジ部92及び外輪93bとの間に配置され、第2リング部113が内歯車42及び外輪91bとリングネジ115との間に配置されており、内歯車42とハウジング5及びリングネジ115との間が第1弾性支持部材46によって略隙間なく埋められている。つまり、大筒部111は、ハウジング5に対して内歯車42を径方向に弾性支持し、第1リング部112は、ハウジング5に対して内歯車42及び外輪93bを軸方向に弾性支持し、第2リング部113は、ハウジング5及びリングネジ115に対して内歯車42及び外輪91bを軸方向に弾性支持しており、内歯車42及び転がり軸受91,93の外輪91b,93bは、第1弾性支持部材46によってハウジング5及びリングネジ115に対して非接触となるように弾性的に支持されている。
各第2弾性支持部材47は、樹脂等の弾性材料からなり、第2径方向弾性部としての円筒状の小筒部121、及び小筒部121の軸方向他端側に一体形成された第2軸方向弾性部としての小リング部122を有している。小筒部121の外径は、ハウジング5の挿通孔95の内径と略等しく設定され、小筒部121の内径は、剛性筒102の外径と略等しく設定されている。また、小筒部121の軸方向に沿った長さは、挿通孔95の軸方向に沿った長さと略等しく設定されている。小リング部122の外径は、平ワッシャ104の外径と略等しく設定され、小リング部122の内径は、剛性筒102の外径と略等しく設定されている。そして、小筒部121が挿通孔95と剛性筒102との間に配置され、小リング部122が平ワッシャ104(締結ボルト45の頭部103)とハウジング5の底部11との間に配置されており、締結ボルト45とハウジング5との間が第2弾性支持部材47によって略隙間なく埋められている。つまり、小筒部121は、ハウジング5に対して締結ボルト45を径方向に弾性支持し、小リング部122は、ハウジング5に対して締結ボルト45を軸方向に弾性支持しており、締結ボルト45は、第2弾性支持部材47によってハウジング5に対して非接触となるように弾性的に支持されている。
次に、本実施形態のアクチュエータの動作について説明する。
アクチュエータ1では、制御装置から駆動電力がモータ3(コイル34)に供給されることによりロータ23(モータ軸35)が回転し、減速機4のカムシャフト41に回転が入力される。そして、カムシャフト41が回転すると、外歯車43は、内歯車42との噛合位置を周方向に移動させることにより外歯43aの軌跡がハイポサイクロイド曲線を描く態様で揺動しつつ、内歯42aと外歯43aの歯数差に応じて自転(外歯車43の中心O2周りに回転)する。このとき、ピン部材71とピン通孔63との接触位置は、外歯車43の揺動に合わせて内歯車42と外歯車43との噛合位置に対して上記逆位相となる関係を保ちつつ周方向に移動し、ピン通孔63の内周面が外歯車43の自転分だけピン部材71を周方向に押圧する。これにより、カムシャフト41に入力された回転が減速されてキャリヤ44から出力され、図示しない車輪が回転する。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)内歯車42、締結ボルト45及び転がり軸受91,93の外輪91b,93bを、第1及び第2弾性支持部材46,47によって、ハウジング5及びリングネジ115に対して非接触となるように弾性的に支持した。そのため、アクチュエータ1の作動に伴って内歯車42と外歯車43との噛み合い部分等で発生した振動が、内歯車42から直接、又は締結ボルト45やリングネジ115を介してハウジング5に伝達されることを抑制できる。これにより、ハウジング5から生じる異音を効果的に低減できる。
(2)第1及び第2弾性支持部材46,47を、内歯車42、締結ボルト45及び転がり軸受91,93の外輪91b,93bとハウジング5及びリングネジ115との間を略隙間なく埋めるように形成した。そのため、内歯車42、締結ボルト45及び転がり軸受91,93の外輪91b,93bがハウジング5又はリングネジ115に接触することを好適に回避できる。
(3)締結ボルト45の軸部101と第2弾性支持部材47の小筒部121との間に、頭部103と内歯車42とによって軸方向両側から挟み込まれる剛性筒102を設けた。そのため、頭部103と内歯車42との間で剛性筒102を挟み込むことにより、締結ボルト45に十分な軸力を発生させることが可能になるため、内歯車42をしっかりとハウジング5に締結できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、第1弾性支持部材46を樹脂材料により構成したが、これに限らず、バネ鋼等により構成してもよい。この場合、例えば図4に示すように、大筒部111を周方向に沿ってジグザグ状に湾曲した形状とし、第1及び第2リング部112,113をウェーブワッシャ等のように周方向に湾曲した形状とする。同様に、第2弾性支持部材47をバネ鋼等により構成してもよい。
・上記実施形態では、大筒部111に第1及び第2リング部112,113を一体形成したが、これに限らず、別体としてもよい。同様に、小筒部121と小リング部122とを別体としてもよい。
・上記実施形態では、第2リング部113の内径を転がり軸受91の外輪91bの内径と略等しく設定したが、これに限らず、リングネジ115が第2リング部113を介して(非接触の状態を保ったまま)外輪91bを押圧できれば、第2リング部113の内径は、外輪91bの内径より小さくてもよい。同様に、第1及び第2弾性支持部材46,47の各部の寸法は、内歯車42、締結ボルト45及び転がり軸受91,93の外輪91b,93bを、ハウジング5及びリングネジ115に対して非接触となるように弾性的に支持できれば、適宜変更可能である。さらに、第2弾性支持部材47から小筒部121を廃止し、小リング部122のみを有する構成とすることも可能である。
・上記実施形態において、締結ボルト45の軸部101と第2弾性支持部材47の小筒部121との間に剛性筒102を設けなくてもよい。なお、この場合には、例えば接着剤等を用いて内歯車42や第1弾性支持部材46のハウジング5に対する締結を補助することが好ましい。
・上記実施形態では、締結ボルト45によって内歯車42をハウジング5に締結することで、該内歯車42をハウジング5の内周に固定要素として配置した。しかし、締結ボルト45を設けずともよく、例えばリングネジ115によって、転がり軸受91の外輪91bとともに内歯車42をハウジング5の底部11に押し付けることで、該内歯車42を固定要素としてハウジング5の内周に配置するようにしてもよい。
・上記実施形態において、カムシャフト41を、外歯車43と同軸上に配置されるカム部材(カム部52)と、カム部材を内歯車42と同軸上で一体回転させるシャフトとに分割してもよい。この場合において、減速機4がシャフトを備えず、モータ軸35がカム部材と一体回転可能に連結されるようにしてもよい。
・上記実施形態では、内歯車42の内周に転がり軸受91,93を配置し、キャリヤ44の第1及び第2プレート72,73を回転可能に支持したが、これに限らず、例えば転がり軸受91,93をハウジング5の内周に配置し、内歯車42の内周に転がり軸受を配置しなくてもよい。なお、この場合には、第1弾性支持部材46の第1リング部112の内径は、転がり軸受93の外輪93bの内径と略等しく設定することができる。また、内歯車42の軸方向一端に転がり軸受等が接触しなければ、第1弾性支持部材46に第2リング部113を形成しなくてもよい。
・上記実施形態では、減速機4をK−H−V型である偏心揺動型の遊星歯車装置を用いて構成した。しかし、これに限らず、例えば太陽歯車、内歯車及び遊星歯車を有する2K−H型の遊星歯車装置を用いて構成してもよい。なお、この場合には、遊星歯車が外歯車に相当する。また、例えば一対のサーキュラスプライン及びフレクスプラインを有する波動歯車装置を用いて構成してもよい。なお、この場合には、フレクスプラインが外歯車に相当する。
・上記実施形態では、歯車装置を減速機4として用いたが、例えばキャリヤ44に回転を入力し、カムシャフト41から増速した回転を出力する増速機として用いてもよい。
1…アクチュエータ、4…減速機、5…ハウジング、11…底部、13…筒状部、41…カムシャフト、42…内歯車、43…外歯車、44…キャリヤ、45…締結ボルト(内歯車側剛性部材)、46…第1弾性支持部材(弾性支持部材)、47…第2弾性支持部材(弾性支持部材)、78,85,91,93…転がり軸受、91b,93b…外輪(内歯車側剛性部材)、95,114…挿通孔、102…剛性筒、101…軸部、103…頭部、111…大筒部(第1径方向弾性部)、112…第1リング部(第1及び第3軸方向弾性部)、113…第2リング部(第3軸方向弾性部)、115…リングネジ(予圧付与部材及びハウジング側剛性部材)、121…小筒部(第2径方向弾性部)、122…小リング部(第2軸方向弾性部)。

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に配置される内歯車と、
    前記内歯車の内周に配置され、該内歯車と噛合する外歯車と、
    前記ハウジングに対して剛的に連結されるハウジング側剛性部材と、
    前記内歯車に対して剛的に連結される内歯車側剛性部材と、
    前記内歯車及び前記内歯車側剛性部材が、前記ハウジング及び前記ハウジング側剛性部材に対して非接触となるように、該内歯車及び該内歯車側剛性部材を弾性的に支持する弾性支持部材とを備えた歯車装置。
  2. 請求項1に記載の歯車装置において、
    前記ハウジングは有底筒状に形成され、
    前記ハウジングの底部には、挿通孔が形成され、
    前記内歯車は、前記挿通孔に挿通される締結ボルトによって前記ハウジングに締結されるものであり、
    前記内歯車側剛性部材には、前記締結ボルトが含まれることを特徴とする歯車装置。
  3. 請求項2に記載の歯車装置において、
    前記弾性支持部材は、
    前記ハウジングの筒状部と前記内歯車との間に配置され、前記ハウジングに対して前記内歯車を径方向に弾性支持する第1径方向弾性部と、
    前記ハウジングの底部と前記内歯車との間に配置され、前記ハウジングに対して前記内歯車を軸方向に弾性支持する第1軸方向弾性部と、
    前記ハウジングの挿通孔と前記締結ボルトの軸部との間に配置され、前記ハウジングに対して前記締結ボルトを径方向に弾性支持する第2径方向弾性部と、
    前記ハウジングの底部と前記締結ボルトの頭部との間に配置され、前記ハウジングに対して前記締結ボルトを軸方向に弾性支持する第2軸方向弾性部とを備えたことを特徴とする歯車装置。
  4. 請求項3に記載の歯車装置において、
    前記締結ボルトの軸部と前記第2径方向弾性部との間に配置され、前記ボルトの頭部と前記内歯車とによって軸方向両側から挟み込まれる剛性筒を備えたことを特徴とする歯車装置。
  5. 請求項3又は4に記載の歯車装置において、
    前記内歯車の内周には、転がり軸受を介して該内歯車に回転可能に支持される回転部材が配置され、
    前記転がり軸受には、該転がり軸受の外輪が前記ハウジング又は前記ハウジングに固定された予圧付与部材によって軸方向に押圧されて予圧が付与されるものであり、
    前記内歯車側剛性部材には、前記転がり軸受の外輪が含まれ、
    前記ハウジング側剛性部材には、前記予圧付与部材が含まれ、
    前記弾性支持部材は、前記ハウジング又は前記予圧付与部材と前記外輪との間に配置され、前記ハウジング又は前記予圧付与部材に対して前記外輪を軸方向に弾性支持する第3軸方向弾性部を備えたことを特徴とする歯車装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101691307B1 (ko) * 2015-10-22 2016-12-29 주식회사 만도 유성기어 감속기
KR101708565B1 (ko) * 2015-08-13 2017-02-20 주식회사 만도 유성기어 감속기
JP7464641B2 (ja) 2022-03-14 2024-04-09 ナブテスコ株式会社 減速機の防水構造、及び、回転装置
WO2024122156A1 (ja) * 2022-12-05 2024-06-13 ナブテスコ株式会社 減速機及び建設機械

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