JP2015109739A - 電線モジュール及び固定部材 - Google Patents

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小林 祐介
Yusuke Kobayashi
祐介 小林
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Abstract

【課題】面状部材をより確実に電線に固定する技術を提供することを目的とする。【解決手段】電線モジュールは、少なくとも1本の電線と、前記電線のうちその長手方向の中間領域における部分を挟むように重ね合わされている第1シート部と第2シート部とを含み、前記電線の周囲の領域に面状に広がる面状部材と、前記面状部材の一方主面側に配設される第1部材と、前記面状部材の他方主面側に配設される第2部材とを含み、前記第1部材に前記面状部材の一方主面側から前記面状部材の少なくとも一部を貫通可能な係合部が設けられると共に、前記第2部材に前記係合部と係合可能な被係合部が設けられ、前記係合部が前記面状部材の少なくとも一部を貫通して前記被係合部と係合した状態で、前記第1部材と前記第2部材とが前記面状部材を挟み込むと共に、前記電線を直接的又は間接的に挟み込む固定部材と、を備える。【選択図】図5

Description

この発明は、電線の一部が面状部材で挟まれた電線モジュールに関する。
車両等に配設される電線モジュールには、電線の保護又は車室内部の防音等を目的として電線の一部の領域をシート状の面状部材で挟んだものが用いられることがある。
例えば、特許文献1には、電線と、電線の両端が露出するように電線の一部を挟み込んで重ね合わされており、電線の周囲の領域に面状に広がる不織材料で構成された面状部材と、を備え、面状部材が熱プレスにより接合されているワイヤハーネスが開示されている。
特開2012−123974号公報
しかしながら、面状部材が熱プレスにより接合された場合でも、電線に対する面状部材の固定が十分ではない場合がある。その場合には、電線に対して面状部材の位置がずれる又は面状部材が電線の周方向に回転する等の問題が発生してしまう場合がある。
そこで、本発明は、面状部材をより確実に電線に固定する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る電線モジュールは、少なくとも1本の電線と、前記電線のうちその長手方向の中間領域における部分を挟むように重ね合わされている第1シート部と第2シート部とを含み、前記電線の周囲の領域に面状に広がる面状部材と、前記面状部材の一方主面側に配設される第1部材と、前記面状部材の他方主面側に配設される第2部材とを含み、前記第1部材に前記面状部材の一方主面側から前記面状部材の少なくとも一部を貫通可能な係合部が設けられると共に、前記第2部材に前記係合部と係合可能な被係合部が設けられ、前記係合部が前記面状部材の少なくとも一部を貫通して前記被係合部と係合した状態で、前記第1部材と前記第2部材とが前記面状部材を挟み込むと共に、前記電線を直接的又は間接的に挟み込む固定部材と、を備える。
第2の態様に係る電線モジュールは、第1の態様に係る電線モジュールであって、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は、電線押え込み部として、前記面状部材の厚み方向に立設された少なくとも1つのリブを含む。
第3の態様に係る電線モジュールは、第2の態様に係る電線モジュールであって、前記リブが前記電線の長手方向に沿って複数の箇所に形成され、前記複数の箇所に形成された前記複数のリブは、前記電線の規制領域が前記面状部材の厚み方向において異なるものを含む。
第4の態様に係る電線モジュールは、第2又は第3の態様に係る電線モジュールであって、前記面状部材に前記リブが通過可能な孔が形成され、前記リブが前記電線を直接押さえている。
第5の態様に係る電線モジュールは、第4の態様に係る電線モジュールであって、前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は、前記リブが立設されるとともに、前記リブが前記孔を通過し、前記電線を直接押さえている状態で、前記面状部材と面で接触する板状部を含む。
第6の態様に係る電線モジュールは、第2〜第5のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記係合部は前記電線の幅方向両側に位置する一対の係合片を含み、前記リブは、その幅方向両側端部が一対の前記係合片とそれぞれつながるように形成されている被支持リブを含む。
第7の態様に係る電線モジュールは、第2〜第6のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記リブの先端部にその幅方向両端部から中央に向けて徐々に凹む凹部が形成されている。
第8の態様に係る電線モジュールは、第1〜第7のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記被係合部は前記第2部材から突出し、前記面状部材の内部で前記係合部と係合可能に形成されている。
第9の態様に係る電線モジュールは、第1〜第8のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記係合部は、前記第1部材と前記第2部材との間隔を異ならせる複数の位置で前記被係合部と係合可能である。
第10の態様に係る固定部材は、第1押え込み部と、前記第1押え込み部から突出する係合部とを含む第1部材と、前記第1押え込み部に向けて電線を押え込むことが可能な第2押え込み部と、前記第1押え込み部と前記第2押え込み部との間で前記電線を挟み込んだ状態で前記係合部と係合可能な被係合部とを含む第2部材と、を備える。
第1〜第9の態様に係る電線モジュールによると、第1部材と第2部材とが電線を直接的又は間接的に押さえ込んだ状態で係合するため、電線に対して第1部材と第2部材とを含む固定部材を固定することができる。さらに、第1部材から面状部材を貫通するように設けられる係合部と被係合部とにより第1部材と第2部材とが係合しているため、面状部材に対する固定部材の位置ずれを抑えることができる。これらにより、電線に対して面状部材をより確実に固定することができる。
特に、第2の態様に係る電線モジュールによると、第1部材と第2部材との少なくとも一方は、電線を直接的又は間接的に押さえることができるリブを少なくとも1つ含むため、固定部材に対して電線をより確実に固定することができる。これにより、電線に対して面状部材をより確実に固定することができる。
特に、第3の態様に係る電線モジュールによると、リブが電線の長手方向に沿って複数の位置に形成され、リブにより規制される面状部材の厚み方向における電線の通過可能な領域が、複数の箇所のうち一部の箇所において他の箇所と異なっているため、電線が曲がった状態で押え込まれる。このため、固定部材に対して電線をより確実に固定することができることによって、電線に対して面状部材をより確実に固定することができる。
特に、第4の態様に係る電線モジュールによると、面状部材にリブが通過可能な孔が形成され、リブが電線を直接押さえることが可能であるため、電線に対して固定部材をより確実に固定することができることによって、電線に対して面状部材をより確実に固定することができる。
特に、第5の態様に係る電線モジュールによると、第1部材と第2部材との少なくとも一方が面状部材と面で接触する板状部を含むため、リブが通過可能な孔が形成された場合でも、第1部材と第2部材の少なくとも一方が面状部材に引っかかり、面状部材から抜けにくくなる。
特に、第6の態様に係る電線モジュールによると、リブは、その幅方向両側端部が一対の係合片とそれぞれつながるように形成されている被支持リブを含むため、被支持リブが電線を押さ込む際に撓むことを抑えることができることによって、固定部材に対して電線をより確実に固定することができる。
特に、第7の態様に係る電線モジュールによると、リブの先端部にその幅方向両端部から中央に向けて徐々に凹む凹部が形成されているため、電線をリブの中央に寄せることができる。これにより、電線がリブから外れにくくなるため、より確実にリブで電線を押さえることができる。
特に、第8の態様に係る電線モジュールによると、係合部と被係合部とが面状部材の内部で係合可能であるため、係合している部分の露出を抑えることができる。
特に、第9の態様に係る電線モジュールによると、第1部材と第2部材との間隔を異ならせる複数の位置で係合部と被係合部とが係合可能であるため、1組の第1部材及び第2部材で対応可能となる面状部材の厚み又は電線の径等が多くなる。
第10の態様に係る固定部材によると、第1押え込み部と第2押え込み部との間で電線を挟み込んだ状態で係合部と被係合部とが係合可能であるため、電線をより強固に挟持できる。
第1実施形態に係る電線モジュールを示す斜視図である。 第1実施形態に係る電線モジュールを示す正面図である。 第1実施形態に係る電線モジュールを示す平面図である。 図2のIV−IV線で切断した断面図である。 図2のV−V線で切断した断面図である。 図3のVI−VI線で切断した断面図である。 固定部材を示す斜視図である。 固定部材を示す正面図である。 固定部材を示す側面図である。 面状部材の第1シート部を示す斜視図である。 第2実施形態に係る固定部材を示す斜視図である。 第2実施形態に係る電線モジュールを示す概略断面図である。 第1変形例に係る電線モジュールを示す概略平面図である。 第2変形例に係る電線モジュールを示す概略正面図である。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係る電線モジュール及び固定部材について説明する。図1〜図3は、それぞれ第1実施形態に係る電線モジュール10を示す斜視図、正面図及び平面図である。図4は、図2のIV−IV線で、図5は、図2のV−V線で、図6は、図3のVI−VI線でそれぞれ切断した断面図である。図7〜図9は、それぞれ固定部材30を示す斜視図、正面図及び側面図である。図10は面状部材20の第1シート部22を示す斜視図である。
第1実施形態に係る電線モジュール10は、電線12と面状部材20と固定部材30とを備える。ここでは、電線モジュール10は、車両のインストルメントパネル80に装着されるものとして説明するが、電線モジュール10の装着対象は、インストルメントパネル80に限られない。例えば、車両のドアパネル又は車室のフロア部分等にも装着可能である。
電線12は、少なくとも1本含まれていればよい。ここでは、複数の電線12が束ねられた電線束14が用いられ、車両等に配索されて各種電気部品同士を電気的に接続する配線材として用いられる。電線束14には、光ファイバーケーブル等が含まれていてもよい。また、電線束14は、途中で分岐していてもよい。図1乃至図3及び図6の電線束14では、複数の電線12が束ねられた電線束14の概形が描かれている(図12乃至図14でも同様)。
面状部材20は、第1シート部22と第2シート部26とを含む。面状部材20は、第1シート部22と第2シート部26とが電線12のうちその長手方向の中間領域における部分を挟むように重ね合わされることで、電線12の周囲の領域に面状に広がっている。具体的には、ここでは、第1シート部22と第2シート部26とは別体の2枚のシート状部材が用いられているが、1枚のシート状部材を折ることで、折り目を境に一方側を第1シート部22、他方側を第2シート部26としてもよい。そして、面状部材20は、第1シート部22の主面と第2シート部26の主面との間に電線12の長手方向の中間領域における部分を挟んでいる。つまり、電線12の両側端部が面状部材20の外部に露出するように電線12は面状部材20に挟み込まれている。
ここでは、面状部材20は防音材として用いられており、第1シート部22と第2シート部26とは共に不織材料で形成されているが、面状部材20の用途及び第1シート部22と第2シート部26の材料はこれに限定されるものではない。例えば、面状部材20は、制振材又は断熱材として用いられてもよい。また、第1シート部22と第2シート部26との材料は、面状部材20の用途により決定される事項である。つまり、シート状に形成され、電線12を挟み込めるものであれば面状部材20の用途に応じて、各種樹脂シート、シリコーン又は金属フィルム等を材料として形成可能である。また、第1シート部22と第2シート部26とは、それぞれ異なる材料で形成されてもよい。また、第1シート部22と第2シート部26とは、それぞれ複数種類のシートが重ねられ、多層状に形成されていてもよい。
また、第1シート部22と第2シート部26とは、ここでは、平面視長方形状に形成されているが、第1シート部22と第2シート部26との形状は、要求仕様に応じて形成されていればよい。例えば、第1シート部22と第2シート部26との形状は、面状部材20が配置される空間の形状に応じて定められる。
また、第1シート部22と第2シート部26との厚みも、同様に、要求仕様に応じて形成されていれば良い。第1シート部22と第2シート部26との厚みは、例えば、空間の厚み或いは防音性能等に応じて定められる。なお、第1シート部22及び第2シート部26の厚みは、異なっていてもよい。
もっとも、可能であれば、第1シート部22と第2シート部26とは、電線12の径程度の厚みを持ち、厚み方向に弾性変形可能であることが好ましい。これにより、固定部材30のうち後述する板状の第1押え込み部42及び第2押え込み部52で面状部材20を挟み込んだ際に、面状部材20のうち電線12を挟んでいる部分が盛り上がることを抑えることができる。このため、第1押え込み部42及び第2押え込み部52と面状部材20との接触面積が増えることによって、固定部材30が位置ずれしにくくなり、電線12に対して固定部材30をより強固に固定することができる。
またここでは、第1シート部22及び第2シート部26には、後述するリブ60及び係合部46が通過可能な孔28が形成されているが詳細については後述する。
固定部材30は、面状部材20の一方主面側に配設される第1部材40と、面状部材20の他方主面側に配設される第2部材50とを含み、第1部材40と第2部材50とが、面状部材20に沿った部分の電線12を直接的又は間接的に挟んだ状態で互いに係合する。ここでは、第1部材40が第1シート部22側から、第2部材50が第2シート部26側から電線12を挟むように設けられている。
ここで、固定部材30が電線12に対して面状部材20を固定する全体構成について説明する。
第1部材40は、第1押え込み部42と第1押え込み部42に突出するように形成された係合部46とを含む。係合部46は、面状部材20の一方主面側から面状部材20の少なくとも一部を貫通可能に形成されている。また、第2部材50は、第2押え込み部52と第2押え込み部52に形成され、係合部46と係合可能な被係合部56とを含む。
係合部46が面状部材20の少なくとも一部を貫通して被係合部56と係合した状態で、第1部材40の第1押え込み部42と第2部材50の第2押え込み部52とが面状部材20を挟み込むと共に、電線12を直接的又は間接的に挟み込んでいる。
このため、第1部材40の第1押え込み部42と第2部材50の第2押え込み部52とが電線12を直接的又は間接的に挟み込んでいる状態で、係合部46と被係合部56とが係合することで、電線12に対して固定部材30が固定される。また、第1部材40の第1押え込み部42と第2部材50の第2押え込み部52とが面状部材20を挟み込むと共に、係合部46が面状部材20を貫通した状態で被係合部56と係合することで、面状部材20に対して固定部材30が位置ずれしにくくなる。これらにより、固定部材30は、電線12に対して面状部材20を固定可能となる。
また、ここでは、第1押え込み部42及び第2押え込み部52にリブ60が立設されており、第1押え込み部42及び第2押え込み部52のうち、特にリブ60の部分で電線12がより強固に挟み込まれている。
次に、固定部材30の各部を具体的に説明する。
第1押え込み部42は、第1シート部22の主面とは反対側の面側から電線12及び面状部材20を押え込む部分である。第1押え込み部42は、電線12のうち面状部材20に沿った部分を直接的または間接的に押さえる第1電線押え込み部43と、第1電線押え込み部43の側方に拡がり、面状部材20を押さえる第1シート押え込み部44とを含む。
第2押え込み部52は、第2シート部26の主面とは反対側の面から電線12及び面状部材20を押え込む部分である。第2押え込み部52は、電線12のうち面状部材20に沿った部分を直接的または間接的に押さえる第2電線押え込み部53と、第2電線押え込み部53の側方に拡がり、面状部材20を押さえる第2シート押え込み部54とを含む。
係合部46は、ここでは、第1押え込み部42のうち第1シート押え込み部44から突出し、第1シート部22をその厚み方向に貫通するように形成されている。また、係合部46は、第1部材40と第2部材50との間隔を異ならせる複数の位置で被係合部56と係合可能である。つまり、係合部46は、被係合部56と面状部材20の厚み方向において段階的に係合可能に形成されている。
被係合部56は、第2押え込み部52に形成され、係合部46と係合するように形成されている。被係合部56は、ここでは、被係合部56は第2押え込み部52から突出するとともに、第2シート部26を貫通し、面状部材20の内部で係合部46と係合可能に形成されている。
より具体的には、係合部46及び被係合部56は、第1シート押え込み部44及び第2シート押え込み部54からそれぞれ電線12の幅方向両側に位置するように突設されている1対の係合片70を含む。ここでは、電線12の長手方向に沿ってそれぞれ3対の係合片70が形成されている。係合片70は、第1シート押え込み部44又は第2シート押え込み部54の主面からそれぞれ垂直に突出する突出部76と突出部76の側面に形成されている凹凸部78とを含む。以降、必要に応じて、第1部材40に設けられた係合片70を第1係合片72、第2部材50に設けられた係合片70を第2係合片74と称する。また、第1係合片72の突出部76を突出部76a、第2係合片74の突出部76を突出部76bと称する。
第1係合片72の突出部76aと第2係合片74の突出部76bとは、それぞれの1つの側面が接触するような位置に形成されている。そして、その接触するそれぞれの側面に凹凸部78が形成されている。
凹凸部78は、複数の凹凸が突出部76の突出する方向に連続して形成されており、正面視のこぎり歯状に形成されている。ここでは、第1係合片72の突出部76aが内側(電線12側)、第2係合片74の突出部76bが外側に位置するように形成されているため、第2係合片74の凹凸部78が、突出部76bのうち内向きの側面(電線12側を向く面)に形成され、第1係合片72の凹凸部78が、突出部76aのうち外向きの側面(第2係合片74とは反対の側面)に形成されている。
より具体的には、凹凸部78の凸部は正面視直角三角形状に形成されている。そして、直角三角形の斜辺でない他の2辺に相当する部分が突出部76の側面にそれぞれ平行及び垂直をなし、直角三角形の斜辺に相当する部分が突出部76の先端部を向くように設けられている。つまり、凹凸部78は、突出部76の側面に垂直に突出する水平面と水平面の先端縁部から突出部76の側面のうち先端側に向かって斜めに延びる斜面とが連続して設けられることにより形成されている。もっとも、凹凸部78の形状は上記したものに限られない。例えば、凹凸部の凸部は、正面視4分の1の円状であってもよい。
係合部46と被係合部56とを係合させるには、まず、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の間隔を徐々に小さくしていき、それぞれの係合片70の凹凸部78の先端が嵌りあうようにする。凹凸部78の先端が嵌りあった後は、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間隔を小さくする方向には移動可能だが大きくする方向には移動不能となる。
具体的には、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間隔を小さくする方向に力を加えると、第1部材40及び第2部材50が互いの係合片70の斜面同士に力を及ぼし合い、斜面に平行な力が生じる。これにより、第1部材40及び第2部材50が互いの係合片70の斜面上を移動していく。やがて、主に凸部の先端が弾性変形することにより互いの斜面が接する状態が解消され、凹凸部78の嵌りあいが1つ横にずれるとともに弾性変形していたものが元に戻る。これにより、第1部材40及び第2部材50は、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間隔を小さくする方向に移動可能となる。
また、この際に、それぞれの凹凸部78の複数の凹凸が面状部材20の厚み方向に1つずつ順にずれて嵌りあうことで、係合部46と被係合部56とが、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の間隔を異ならせる複数の位置で係合可能となっている。
逆に、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間隔を大きくする方向に力を加えると、第1部材40及び第2部材50が互いの係合片70の水平面同士に水平面に垂直な力を及ぼし合う。これにより、第1部材40及び第2部材50は、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間隔を大きくする方向には移動不可となる。
従って、電線12を挟み込んだ状態で、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の間隔をそれ以上小さくできない位置まで移動させることで、係合部46と被係合部56が係合した状態となる。
もっとも、係合部46及び被係合部56の形状は上記したものに限られない。例えば、1対の係合片70が形成されることは必須ではなく、係合片70は、1対でなくとも1つだけ形成されてもよい。しかしながら、電線12の両側方に位置するように1対の係合片70が形成されることで、押え込み部が電線12に対して傾きにくくなる。
また、被係合部56が第2押え込み部52から突出するように形成されていることも必須ではない。例えば、後述する第2実施形態の固定部材30Aのように被係合部56は、係合部46を挿入可能な孔状に形成されていてもよい。しかしながら、被係合部56が第2押え込み部52から突出するように形成され、面状部材20の内部で係合部46と係合することで、係合部46が面状部材20の外部に露出することを押さえることができるため、係合部46が他の部材に干渉することを抑えることができる。
また、係合部46と被係合部56とが、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の間隔を異ならせる複数の位置で係合可能に形成されていることも必須ではない。例えば、それぞれの係合片70に凹凸が1つずつ形成されることで、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の間隔が1つの間隔でのみ係合可能に形成されていてもよい。しかしながら、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の間隔を異ならせる複数の位置で係合可能に形成されることで、1組の固定部材30で、異なる種類の面状部材20の厚み及び電線12径(電線束14径)に対応することができる。
1対の係合片70の形状もまた、上記したものに限られない。例えば、第1係合片72及び第2係合片74の突出部76は、電線12の長手方向を向く側面で接触するように形成され、接触しているそれぞれの側面に凹凸部78が形成されていてもよい。また、どちらか一方の係合片70の凹凸部78は、凹凸が複数ではなく1つのみ形成されたものであってもよい。
第1部材40と第2部材50との少なくとも一方は、電線押え込み部として、面状部材20の厚み方向に立設された少なくとも1つのリブ60を含む。リブ60は、第1押え込み部42と第2押え込み部52との間の電線12の通過可能な領域を規制可能であるとも換言できる。ここでは、リブ60が電線12の長手方向に沿って複数の箇所に形成され、複数の箇所に形成された複数のリブ60は、電線12の規制領域が面状部材20の厚み方向において異なるものを含む。
具体的には、第1押え込み部42と第2押え込み部52との両方に、第1電線押え込み部43及び第2電線押え込み部53として、それぞれ3つのリブ60が形成されている。以降、必要に応じて、第1押え込み部42に形成されたリブ60を第1リブ62、第2押え込み部52に形成されたリブ60を第2リブ64と称する。
3つの第1リブ62は、電線12の長手方向に沿って間隔をあけて設けられ、真ん中の第1リブ62の高さが他の2つの第1リブ62の高さよりも低くなるように設定されている。また、3つの第2リブ64は、第1リブ62と1つずつ対をなすように、対応する箇所に設けられ、真ん中の第2リブ64の高さが他の2つの第2リブ64の高さよりも高くなるように設定されている。このため、3箇所のリブ60のうち電線12の長手方向両端に位置する2箇所のリブ60により、電線12は第2部材50側を通過するように規制され、その間(真ん中)に位置するリブ60により、電線12は第1部材40側を通過するように規制されている。これにより、固定部材30が電線12を曲がった状態で挟持可能となることによって、電線12に対して固定部材30がより強固に固定され、位置ずれが起きにくくなる。
もっとも、リブ60が形成されること、及び、リブ60が形成される場合であっても、リブ60が複数形成されることは必須ではない。しかしながら、リブ60が形成されると、固定部材30により電線12をより強固に挟持でき、リブ60が複数であれば、その効果が大きくなる。
また、リブ60が複数形成される場合であっても、リブ60が電線12の長手方向に沿って複数の箇所に形成され、複数の箇所に形成された複数のリブ60は、電線12の規制領域が面状部材20の厚み方向において異なるものを含むことは必須ではない。しかしながら、複数の箇所に形成された複数のリブ60が、電線12の規制領域が面状部材20の厚み方向において異なるものを含む場合、固定部材30に電線12が曲がった状態で挟持されることにより、電線12に対して固定部材30が位置ずれしにくくなる。
なお、電線12を曲がった状態で挟持するためのリブ60の設け方は上記したものに限られない。例えば、第1リブが1つと第2リブが1つ電線の長手方向に電線の径以上の間隔をあけて設けられるとともに、その第1リブと第2リブの高さを第1押え込み部と第2押え込み部との間の寸法の半分より大きくすることで、固定部材が電線を曲がった状態で挟持可能となる。
また、リブ60は、その幅方向両側端部が係合部46の一対の係合片70とそれぞれつながるように形成されている被支持リブ66を含む。ここでは、3つの第1リブ62がすべて被支持リブ66となっている。具体的には、電線12の長手方向において、3対の第1係合片72が設けられる位置と3つの第1リブ62が設けられる位置とが一致しているとともに、第1係合片72の突出部76の側面のうち凹凸部78が形成された側面とは反対側の側面が第1リブ62の側面と接するように設けられることで、第1リブ62が被支持リブ66となっている。これにより、被支持リブ66は、被支持リブ66でないリブ60に比べて、撓みにくくなる。また、被支持リブ66と接している係合片70もまた係合させる際に撓みにくくなる。
もっとも、リブ60が被支持リブ66を含むことは必須ではない。例えば、電線12の幅方向において、係合部46と被係合部56との両方の係合片70が、リブ60と間隔をあけて設けられていてもよい。また、電線12の長手方向において、リブ60が設けられる位置と係合部46及び被係合部56が設けられる位置とは一致していなくともよい。しかしながら、リブ60が被支持リブ66を含むと、被支持リブ66は係合片70に支持されていることによって撓みにくいため、より強固に電線12を挟持できる。
なお、リブ60が被支持リブ66を含む場合、第1リブ62のすべてが被支持リブ66となることは必須ではない。第1リブ62の少なくとも一部が被支持リブ66となっていればよい。
また、被係合部56が1対の係合片70を含む場合、第2リブ64が被支持リブ66であってもよい。この際に、被係合部56が1対の係合片70を含み、第1部材40と第2部材50との両方にリブ60が設けられる場合、高さが高いリブ60が被支持リブ66となるように形成されていることが好ましい。例えば、本実施形態のような3つの第1リブ62及び第2リブ64が設けられている場合、他のリブ60よりも高さの高い両端の第1リブ62と真ん中の第2リブ64とが被支持リブ66となっていることが好ましい。このように高さの高いリブを被支持リブとすることで、高さの低いリブと比べて撓みやすい高いリブを撓みにくくすることができる。
面状部材20には、リブ60が通過可能な孔28が形成されている。これにより、リブ60が電線12を直接押さえることが可能となっている。具体的には、面状部材20の第1シート部22には、図10のように第1部材40のリブ60及び係合部46が通過可能な平面視長方形状の孔28が設けられている。第2シート部26にも、同様に、第2部材50のリブ60及び被係合部56が通過可能な孔28が設けられている。これにより、リブ60が直接電線12を押さえることができる。
この際に、第1部材40と第2部材50との少なくとも一方は、リブ60が立設されるとともに、面状部材20と面で接触可能なように板状に形成されている板状部32を含む。ここでは、第1押え込み部42のうち第1リブ62が立設されている第1電線押え込み部43の基端部側部分(第1リブ62を除く部分)とそれに連なる第1シート押え込み部44とが板状に形成された板状部32となっている。同様に、第2押え込み部52のうち第2リブ64が立設されている第2電線押え込み部53の基端部側部分(第2リブ64を除く部分)とそれに連なる第2シート押え込み部54とが板状に形成された板状部32となっている。
第1部材40と第2部材50との少なくとも一方(ここでは両方)は板状部32を含むため、リブ60が孔28を通過し、電線12を直接押さえている状態でも、第1部材40と第2部材50の少なくとも一方(ここでは両方)が面状部材20に引っかかり、面状部材20から抜けにくくなる。
なお、面状部材20にリブ60が通過可能な孔28が設けられることは必須ではない。孔28としては、リブ60又は係合部46のどちらか一方のみが通過可能に形成されていてもよい。または、孔28は形成されていなくともよい。例えば、面状部材20に係合部46及び被係合部56のみが通過可能な孔28が設けられ、リブ60が面状部材20と電線12とを同時に挟持するもの、つまりリブ60が、電線12を間接的に挟持可能なものであってもよい。リブ60が通過可能な孔28が形成されていない場合、リブ60は面状部材20と電線12とを挟むことで、間接的に電線12を押さえることが可能である。
また、リブ60が通過可能な孔28が設けられる際に、その孔28が係合部46及び被係合部56も通過可能に形成されることは必須ではない。つまりリブ60のみが通過可能となるように孔28が形成されていてもよい。係合部46が通過可能な孔28が形成されていない場合、係合部46が面状部材20を貫通可能な構造となるように、係合部46及び面状部材20が形成されていることが好ましい。係合部46及び被係合部56も通過可能な孔28が形成されていると、係合部46を面状部材20に貫通させる際に作業者が力をかける必要がなくなるとともに、係合部46の先端を尖らせる等の貫通させやすい構造にすることを省略することができる。
また、リブ60の先端部にその幅方向両端部から中央に向けて徐々に凹む凹部68が形成されている。これにより、電線12をリブ60の中央に寄せた状態で挟持可能となるとともに、リブ60のある位置から電線12が外れにくくなる。ここでは、凹部68により、リブ60の先端部には正面視U字状の湾曲面が形成されている。もっとも、正面視V字状の屈曲面であってもよいし、正面視階段状の段差が形成されていてもよい。つまり、リブ60の先端部の幅方向の中央が凹んでいればよい。
もっとも、リブ60に凹部68が形成されることは必須ではない。また、リブ60に凹部68が形成されている場合であって、リブ60が複数形成されている場合であっても、すべてのリブ60に凹部68が形成される必要はなく、少なくとも一部のリブ60に形成されていればよい。
<製造方法>
次に、第1実施形態に係る電線モジュール10の製造方法について説明する。
まずは、第1シート部22に電線12の経路に沿って第1部材40を装着する箇所に孔28をあけたものを用意し、第1部材40の係合部46を貫通させる。ここでは、配線する電線12の経路に沿って第1シート部22の2か所に第1部材40が装着される。この際に、ここでは、第1シート部22に孔28が形成されているため、作業者は、容易に第1部材40の装着箇所を判別できるとともに、容易に第1部材40の係合部46を面状部材20に貫通させた状態にすることができる。
次に電線12を配線する。ここでは、第1シート部22をその主面が重力方向上向き(斜め上向きを含む)ように置き、係合部46の一対の係合片70の間を通るように電線12を配線することで、電線12を配線する際に位置決め用の治具を省略することができる。この際に、第1リブ62が係合片70と接するように形成されるとともに、リブ60に凹部68が形成されているため、電線12を容易に支持させることができるともに、電線12の位置がずれにくくなる。
そして、孔28が形成された第2シート部26を用意し、第1シート部22に第2シート部26を孔28の位置が合うように重ねあわせたうえで、第2部材50を第1部材40に係合させる。これにより、電線モジュール10を製造することができる。この際に、第2シート部26に孔28が開いているため、作業者は第1シート部22に対する第2シート部26の装着位置及び第2シート部26に対する第2部材50の装着位置が容易に判別できるとともに第2部材50の被係合部56の係合片70を貫通させやすくなる。
もっとも、第1シート部22と第2シート部26とで電線12を挟んだのちに、面状部材20の両面側から第1部材40及び第2部材50とで、係合部46を面状部材20に貫通させつつ、面状部材20を挟み込み、係合部46と被係合部56とを係合させてもよい。
<効果>
第1実施形態に係る電線モジュール10によると、第1部材40と第2部材50とが電線12を直接的又は間接的に挟み込んだ状態で係合するため、電線12に対して第1部材40及び第2部材50とを含む固定部材30を固定することができる。さらに、第1押え込み部42から面状部材20を貫通するように突出する係合部46と被係合部56とにより第1部材40と第2部材50とが係合しているため、面状部材20に対する固定部材30の位置ずれを抑えることができる。これらにより、電線12に対して面状部材20をより確実に固定することができる。
また、第1部材40と第2部材50との少なくとも一方は、電線押え込み部として、電線12を直接的又は間接的に押さえることができるリブ60を少なくとも1つ含むため、電線12に対して固定部材30をより確実に固定することができる。これにより、電線12に対して面状部材20をより確実に固定することができる。
また、リブ60が電線12の長手方向に沿って複数の箇所に形成され、リブ60により規制される面状部材20の厚み方向における電線12の通過可能な領域が、複数の箇所のうち一部の箇所において他の箇所と異なるものを含むため、電線12が曲がった状態で押え込まれる。このため、電線12に対して固定部材30をより確実に固定することができることによって、電線12に対して面状部材20をより確実に固定することができる。
また、面状部材20にリブ60が通過可能な孔28が形成され、リブ60が電線12を直接押さえることが可能であるため、電線12に対して固定部材30をより確実に固定することができることによって、電線12に対して面状部材20をより確実に固定することができる。
また、第1部材40と第2部材50との少なくとも一方が面状部材と面で接触する板状部32を含むため、面状部材20にリブ60が通過可能な孔28が形成され場合でも、第1部材40と第2部材50の少なくとも一方が面状部材20に引っかかり、面状部材20から固定部材30が抜けにくくなる。
また、リブ60は、その幅方向両側端部が一対の係合片70とそれぞれつながるように形成されている被支持リブ66を含むため、被支持リブ66が電線12を押さ込む際に撓むことを抑えることができることによって、電線12に対して固定部材30をより確実に固定することができる。
また、リブ60の先端部にその幅方向両端部から中央に向けて徐々に凹む凹部68が形成されているため、電線12をリブ60の中央に寄せることができる。これにより、電線12がリブ60から外れにくくなるため、より確実にリブ60で電線12を押さえることができる。
また、係合部46と被係合部56とが面状部材20の内部で係合可能であるため、係合している部分の露出を抑えることができる。
また、第1部材40と第2部材50との間隔(第1押え込み部42と第2押え込み部52との間隔)を異ならせる複数の位置で係合部46と被係合部56とが係合可能であるため、1組の第1部材40及び第2部材50で対応可能となる面状部材20又は電線12の種類が多くなる。
また、バンドクリップで電線12と面状部材20を固定する際に、バンド部を第1シート部22側から第2シート部26側へ貫通させたものを再び第1シート部22側へ貫通させる作業に比べて、第1シート部22側及び第2シート部26側の両側から第1部材40及び第2部材50をそれぞれ一方側へ押し込むだけでよいので、電線12に対して面状部材20を固定させる作業が容易になる。
また、熱プレス又は超音波溶着などで面状部材20を電線12に固定する場合に比べて、第1部材40及び第2部材50で面状部材20を両面側から挟み込んで係合させればよいので、電線12に対して面状部材20を固定させる作業が容易になる。
また、電線12に対して面状部材20を固定させる際に接着剤等が不要となるため、接着剤等を必要とする場合に比べて、作業時間及びコストを抑えることができる。
{第2実施形態}
次に、第2実施形態に係る電線モジュール及び固定部材について説明する。図11は、第2実施形態に係る固定部材30Aを示す斜視図である。図12は、第2実施形態に係る電線モジュール10Aを示す概略断面図である。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する(下記各変形例においても同様)。
第2実施形態に係る電線モジュール10Aは、固定部材30A及び面状部材20Aの孔28Aの形状が第1実施形態の電線モジュール10の固定部材30及び面状部材20の孔28の形状とは異なる。
具体的には、固定部材30Aは、第1部材40Aと第2部材50Aとを備える。
第1部材40Aは、第1押え込み部42Aと係合部46Aとを含む。第1押え込み部42Aは、湾曲状に形成され、第1押え込み部42Aの両端から延出するように係合部46Aの係合片70Aが一対だけ形成されている。つまり、第1部材40Aは、全体として正面視U字状に形成されており、U字の両端部側が係合片70A、中央を含む中間部分が第1押え込み部42Aとなっている。そして、係合片70Aの側方に被係合部56Aに係止可能な凹凸部78Aが形成されている。
第2部材50Aは、第2押え込み部52Aが板状に形成されており、被係合部56Aとして、係合片70Aを挿入可能で係止可能な孔が第2押え込み部52Aに形成されている。
また、面状部材20Aの第1シート部22及び第2シート部26の孔28Aは、1つの孔28Aに対して一対の係合片70Aのうち一方のみが通過可能となるように形成されるとともに係合片70Aの数だけ形成されている。これにより、1つの孔28Aに対して一対の係合片70Aが通過可能な場合に対して、第1部材40Aが面状部材20Aから抜けにくくなっている。
第2実施形態に係る電線モジュール10Aによっても、第1部材40Aと第2部材50Aとが電線12を直接的又は間接的に挟み込んだ状態で係合するため、電線12に対して第1部材40A及び第2部材50Aとを含む固定部材30Aを固定することができる。さらに、第1押え込み部42Aから面状部材20を貫通するように突出する係合部46Aと被係合部56Aとにより第1部材40Aと第2部材50Aとが係合しているため、面状部材20に対する固定部材30あの位置ずれを抑えることができる。これらにより、電線12に対して面状部材20をより確実に固定することができる。
{第1変形例}
次に、第1変形例に係る電線モジュールについて説明する。第1変形例に係る電線モジュール10Bは、複数の電線を含む電線束14Bが面状部材20の内部で分岐している点において、第1実施形態に係る電線モジュール10とは異なる。つまり、第1変形例に係る電線モジュール10Bは、面状部材20の外周縁部において、3か所以上(ここでは、3か所)で電線12の端部が外部に露出するように形成されている。そして、電線12の端部が外部に露出するそれぞれの箇所の面状部材20の側に固定部材30が設けられている。
もっとも、この場合でも、第1実施形態と同様に少なくとも1箇所で固定部材30が設けられていればよい。
第1変形例に係る電線モジュール10Bにおいても、第1実施形態に係る電線モジュール10と同様の効果を得ることができる。
{第2変形例}
次に、第2変形例に係る電線モジュールについて説明する。第2変形例に係る電線モジュール10Cは、面状部材20の外の領域に車両固定部82をさらに備える点で第1実施形態に係る電線モジュール10とは異なる。
車両固定部82は、電線12を固定する取付対象物の取付部に固定可能に形成されており、面状部材20の外の領域において、電線12の外周上又は固定部材30上に設けられている。
車両固定部82は、ここでは、車体パネルに設けられた取付穴に取り付け可能となるように形成されている。
具体的には、電線12の外周上に設けられた車両固定部82aは、皿部と係止部とバンド部とバンド係止部とを備える。バンド部が電線束14の周囲に巻回され、バンド係止部に係止されることで、車両固定部82aが電線束14に固定される。この状態で、係止部が取付穴に嵌め込まれ、皿部と係止部とで車両固定部82aを取付穴に係止させることで、電線12を車体パネルに取り付け可能となる。
また、固定部材30上に設けられた車両固定部82bは、係止部を備える。具体的には、固定部の第1押え込み部42又は第2押え込み部52(ここでは第2押え込み部52)が面状部材20の外の領域まで延伸され、面状部材20の外の領域における第2押え込み部52の外向きの面に突出するように係止部が設けられている。そして、固定部材30が電線12を押さえている状態で係止部が取付穴に嵌め込まれ、固定部材30と係止部とで車両固定部82bを取付穴に係止させることで、電線12を車体パネルに取り付け可能となる。なお、係止部と第2押え込み部52との間に皿部が設けられていてもよい。
もっとも、車両固定部82は、電線12が固定される取付対象物に形成される取付構造により、適宜好ましい形態をとることができる。例えば、取付対象物に形成される取付構造がスタッドボルトの場合、車両固定部82は、スタッドボルトを挿入可能な孔とスタッドボルトを係止可能な係止片とを備えたものが考えられる。
第2変形例に係る電線モジュール10によっても第1実施形態に係る電線モジュール10と同様の効果を得ることができる。さらに、第2変形例に係る電線モジュール10によると、面状部材20の外の領域において、電線12を固定する取付対象物の取付部に固定可能な車両固定部82を備えるため、取付対象物に電線モジュール10を取り付ける際に面状部材20が邪魔になることを抑えることができることによって電線モジュール10の取付が容易となる。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,10A,10B,10C 電線モジュール
12 電線
14,14B 電線束
20,20A 面状部材
22 第1シート部
26 第2シート部
28,28A 孔
30,30A 固定部材
32 板状部
40,40A 第1部材
42,42A 第1押え込み部
46,46A 係合部
50,50A 第2部材
52,52A 第2押え込み部
56,56A 被係合部
60 リブ
66 被支持リブ
68 凹部
70,70A 係合片

Claims (10)

  1. 少なくとも1本の電線と、
    前記電線のうちその長手方向の中間領域における部分を挟むように重ね合わされている第1シート部と第2シート部とを含み、前記電線の周囲の領域に面状に広がる面状部材と、
    前記面状部材の一方主面側に配設される第1部材と、前記面状部材の他方主面側に配設される第2部材とを含み、前記第1部材に前記面状部材の一方主面側から前記面状部材の少なくとも一部を貫通可能な係合部が設けられると共に、前記第2部材に前記係合部と係合可能な被係合部が設けられ、前記係合部が前記面状部材の少なくとも一部を貫通して前記被係合部と係合した状態で、前記第1部材と前記第2部材とが前記面状部材を挟み込むと共に、前記電線を直接的又は間接的に挟み込む固定部材と、
    を備える、電線モジュール。
  2. 請求項1に記載の電線モジュールであって、
    前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は、電線押え込み部として、前記面状部材の厚み方向に立設された少なくとも1つのリブを含む、電線モジュール。
  3. 請求項2に記載の電線モジュールであって、
    前記リブが前記電線の長手方向に沿って複数の箇所に形成され、前記複数の箇所に形成された前記複数のリブは、前記電線の規制領域が前記面状部材の厚み方向において異なるものを含む、電線モジュール。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電線モジュールであって、
    前記面状部材に前記リブが通過可能な孔が形成され、前記リブが前記電線を直接押さえている、電線モジュール。
  5. 請求項4に記載の電線モジュールであって、
    前記第1部材と前記第2部材との少なくとも一方は、前記リブが立設されるとともに、前記リブが前記孔を通過し、前記電線を直接押さえている状態で、前記面状部材と面で接触する板状部を含む、電線モジュール。
  6. 請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
    前記係合部は前記電線の幅方向両側に位置する一対の係合片を含み、
    前記リブは、その幅方向両側端部が一対の前記係合片とそれぞれつながるように形成されている被支持リブを含む、電線モジュール。
  7. 請求項2〜請求項6のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
    前記リブの先端部にその幅方向両端部から中央に向けて徐々に凹む凹部が形成されている、電線モジュール。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
    前記被係合部は前記第2部材から突出し、前記面状部材の内部で前記係合部と係合可能に形成されている、電線モジュール。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
    前記係合部は、前記第1部材と前記第2部材との間隔を異ならせる複数の位置で前記被係合部と係合可能である、電線モジュール。
  10. 少なくとも1本の電線に対して、前記電線のうちその長手方向の中間領域における部分を挟むように重ね合わされている第1シート部と第2シート部とを含み、前記電線の周囲の領域に面状に広がる面状部材を固定する固定部材であって、
    前記面状部材の一方主面側に配設される第1部材と、
    前記面状部材の他方主面側に配設される第2部材と、
    を含み、
    前記第1部材に前記面状部材の一方主面側から前記面状部材の少なくとも一部を貫通可能な係合部が設けられると共に、前記第2部材に前記係合部と係合可能な被係合部が設けられ、前記係合部が前記面状部材の少なくとも一部を貫通して前記被係合部と係合した状態で、前記第1部材と前記第2部材とが前記面状部材を挟み込むと共に、前記電線を直接的又は間接的に挟み込む、固定部材。
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