JP2015100413A - 遊技盤、及び当該遊技盤を備えた遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前面に遊技球が流下する遊技領域30aを有した遊技盤30であって、前記遊技領域30aを一方の遊技領域(右側遊技領域ER)と他方の遊技領域(左側遊技領域EL)とに区切るとともに前記遊技領域の上部に設けられた前記一方の遊技領域への入球路34Tを通過して前記一方の遊技領域(右側遊技領域ER)内に入った遊技球の前記他方の遊技領域(左側遊技領域EL)への移動を阻止する壁構造体130を前面に備えた遊技盤。
【選択図】図2
Description
遊技者から見た場合に、遊技領域の下方において遊技盤の前面における遊技領域が左側遊技領域と右側遊技領域とに区分けされた構成の遊技盤が知られている。
右側遊技領域には、大入賞口を備えた可変入賞球装置が設けられており、可変入賞球装置が遊技者にとって有利な状態に設定される遊技においては、所謂右打ちを行って遊技球を右側遊技領域に着弾させる。
そして、当該釘の配列によって形成された当該球通路を介して、遊技球が、左側遊技領域から右側遊技領域へと、または、右側遊技領域から左側遊技領域へと往来可能な構成となっていたり、あるいは、遊技球の左側遊技領域から右側遊技領域との流入や、遊技球の右側遊技領域から左側遊技領域へと流入が困難な構成となっている。
このように、遊技領域の下方における遊技盤の前面において区分けされた左側遊技領域と右側遊技領域との境界に球通路が設けられており、遊技盤の前面に植設される釘の配列によって、遊技球の左側遊技領域から右側遊技領域との流入や、遊技球の右側遊技領域から左側遊技領域へと流入が困難な構成となっているため、遊技領域を見ながら遊技を行っている遊技者としては、所謂右打ちを行って右側遊技領域(一方の遊技領域)に着弾させた遊技球が左側遊技領域(他方の遊技領域)に流入する可能性を拭い切れず、不安感や不快感を感じる可能性があった。
上記課題を解決するための本発明の遊技機の構成として、前面に遊技球が流下する遊技領域を有した遊技盤と、前記遊技盤の後方に配置された表示装置と、前記遊技盤の前方から前記表示装置の表示画面を目視可能なように前記遊技盤を貫通して形成された中央孔と、前記遊技盤の前面よりも前方に突出して前記中央孔を取り囲む環状壁体と、前記環状壁体の下端部に沿って前記遊技盤の前後左右に延長し、かつ、前記遊技盤の前面と交差する面により形成されたステージと、前記ステージの下方に位置される前記遊技盤の前面において前記ステージの前縁と前記遊技領域の下端との間に連続するように設けられて、前記ステージの下方に位置される前記遊技領域を左側遊技領域と右側遊技領域とに区切って前記遊技領域の上端側に設けられた入球路を通過して前記右側遊技領域内に入った遊技球の前記左側遊技領域への移動を阻止する壁構造体と、を備えた。
また、本発明の遊技機の他の構成として、前記左側遊技領域に配置された一方の始動入賞部品と、前記右側遊技領域に配置された他方の始動入賞部品と、前記右側遊技領域に配置された可変入賞部品と、前記各始動入賞部品への遊技球の進入に基づいて、前記可変入賞部品の開放動作に関する所定の抽選を実行する主制御装置と、を備えた。
また、本発明の遊技機の他の構成として、前記壁構造体の一部が前記可変入賞部品の一部により形成された。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御装置300と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御装置300側に入力する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30の後方には演出表示装置450が配設される。
演出表示装置450は、例えば1〜8までの数字、及び特定のキャラクター等からなる演出図柄Sを変動表示可能な液晶表示装置であって、表示画面である演出表示部45には、演出図柄Sの他、演出図柄Sの変動表示に伴って予告演出やリーチ演出とも呼ばれる画像や動画によって表現される多様な変動演出が表示され、遊技者は一般に演出表示部45上に表示される変動表示、及び変動演出を視認しながら遊技を楽しむこととなる。
中央側環状ユニット遊技部品30Aは、遊技盤30の前面30Fへの取付ベース板30Zと、取付ベース板30Zに設けられた遊技球誘導壁部34及びステージ部47とを備える。
右側ユニット遊技部品30Bは、遊技盤30の前面への取付ベース板30Zと、取付ベース板30Zの前面に設けられた第2始動入賞部品52及び通過ゲート58とを備える。
右下側ユニット遊技部品30Cは、遊技盤30の前面への取付ベース板30Zと、取付ベース板30Zの前面に設けられた第1大入賞部品60とを備える。
下側ユニット遊技部品30Dは、遊技盤30の前面への取付ベース板30Zと、取付ベース板30Zの前面に設けられた第1始動入賞部品50と、中央アウト口69と、複合入球部品150と、一般入賞部品95と、第2大入賞部品120、右側アウト口140とを備える。
さらに、遊技盤30は、遊技盤30の前面30Fに取付けられる右側ユニット遊技部品30B、右下側ユニット遊技部品30C、下側ユニット遊技部品30Dに設けられている入賞部品やアウト口に取り込まれる遊技球を遊技盤30の後方に配置された図外の球樋に導くための貫通孔31J;31K;31L:31Mを備える。
遊技球誘導壁部34は、中央孔31Hの孔左縁と孔右縁との間の孔上部側の孔縁に沿って延長し、かつ、遊技盤30の前面30Fより前方に突出する。
遊技球誘導壁部34の右下端部34yは遊技球誘導壁部34の左下端部34xよりも下方に位置される。
ステージ部47は、後述する環状壁体32の下端部に沿って遊技盤30の前後左右に延長する遊技盤30の前面30Fと交差する面により形成されたステージ47aと、ステージ47aの前端より遊技盤30の前面30Fに沿って下方に延長する前垂れ部47bと、ステージ47aの後端より遊技盤30の前面30Fに沿って上方に延長する後壁部47cと、後壁部47cの上端縁より前方に延長する庇部47dとを備える。
ステージ47aは、下方に膨らむように湾曲して左右方向に延長するように形成され、ワープ通路34Aを通過した遊技球を受けて、当該遊技球が遊技盤30の左右方向に往復移動可能でかつ演出表示部45の下方の遊技領域30aに流下可能なように形成された遊技球転動路面により構成される。
ステージ47aにおける左右のほぼ中央位置には、中央落下誘導部47eが設けられ、この中央落下誘導部47eの真下位置に第1始動入賞部品50の入賞口50A(図2参照)が位置される。この中央落下誘導部47eの左右両側にはサイド落下誘導部47g;47gが設けられる。
即ち、遊技球が中央落下誘導部47e又はサイド落下誘導部47g;47gを経由して遊技領域30aの下方に落下可能であり、中央落下誘導部47eを経由して遊技領域30aの下方に落下した場合、第1始動入賞部品50の入賞口50Aに入賞しやすくなる。
上述のガラス窓4Aが閉じられた場合において、環状壁体32の前端とガラス窓4Aの後面とが遊技球の直径寸法未満の間隔で対向するように構成され、遊技球が遊技領域30aから環状壁体32で囲まれた環状壁体32の内側の領域(演出表示部45の前方)に移動することは不可能となっている。
上述のガラス窓4Aが閉じられた場合において、前垂れ部47bの前面とガラス窓4A後面とが遊技球の直径寸法より大きい間隔で対向するように構成され、遊技球が前垂れ部47bの前面を流下可能である。
即ち、遊技領域30aは、外ガイド部27及び内ガイド部28の内側に位置してかつ環状壁体32の外側に位置される遊技盤30の前面30Fと閉じられたガラス窓4Aの後面との間において遊技球が流下可能となった領域、及び、ステージ部47の後壁部47cと閉じられたガラス窓4Aの後面との間において遊技球が流下可能となった領域により形成される。
また、遊技領域30a内における遊技盤30の前面30Fには、遊技盤30の前面30Fに稙設された多数の釘や風車が配置されており、遊技者のハンドルユニット7の操作に応じて駆動する図外の発射機構により発射され、遊技領域30a内に到達した遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域30a内を流下する。
さらに、遊技領域30a内には、遊技盤30の前面30Fに取付けられた各ユニット遊技部品30A;30B;30C;30Dに搭載された、第1始動入賞部品50、第2始動入賞部品52、第1大入賞部品60、複合入球部品150、複数の一般入賞部品95、及び第2大入賞部品120が配設されており、これらの入賞部品に遊技球が入球すると、各入賞部品に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。
左側遊技領域ELは、遊技領域30aの左側を占める領域であり、遊技球誘導壁部34の上端近傍に形成された屈曲部34bよりも左側に遊技球が着弾した場合、多くの遊技球は概ね矢印X1で示す方向に向かって左側遊技領域EL内を流下する。
一方、右側遊技領域ERは、遊技領域30aの右側を占める領域であり、屈曲部34bよりも右側に遊技球が着弾した場合、多くの遊技球は概ね矢印X2で示す方向に向かって右側遊技領域ER内を流下する。
換言すれば、遊技盤30の左側下方から左側を通過して遊技盤30の上部の遊技領域30aに向けて発射される遊技球が遊技盤30の遊技領域30aの上端部における左右間のほぼ中央位置を通過した後に流下する右側の遊技領域を右側遊技領域ERといい、遊技球が遊技盤30の遊技領域30aの上端部における左右間のほぼ中央位置を通過せずに流下する左側の遊技領域を左側遊技領域ELという。
右側遊技領域ERの上流部には、通路幅が、遊技球の直径よりも僅かに広く遊技球の直径の2倍以下の寸法の右打ち通路36が形成されている。尚、遊技領域30aの上部において右打ち通路36と連通する右側遊技領域ERへの入球路34Tが、外ガイド部27と屈曲部34bとの間に形成された遊技球の直径よりも僅かに広く遊技球の直径の2倍以下の寸法の開口により形成される。従って、発射装置により発射された遊技球が入球路34T及び右打ち通路36を経由して右側遊技領域ERに流下する。
上部側壁構造体130Aとして機能する遊技球誘導壁部34の右下端部34yは、上下方向に連通して左側遊技領域ELにおけるステージ47aの右端部と右側遊技領域ERにおける遊技盤30の前面30Fとを連通させる球通路51bを備える。
つまり、当該球通路51bは、上部側壁構造体130Aを上下方向に貫通するように形成されて、右側遊技領域ERの上方に位置する左側遊技領域ELであるステージ47aの右端部から当該ステージ47aの右端部の下方に位置する右側遊技領域ERへの遊技球の移動を許容する球通路である。
当該球通路51bは、左壁面132aと右壁面132bと後壁面132cと前壁面(カバー)132dとで囲まれて上端開口132e及び下端開口132fが開口された筒状体により形成され、当該筒状体の内側を遊技球が通過可能に構成される。
球通路51bの上端開口132eは、ステージ47aの右端部の前端より下方に位置され、かつ、球通路51bの下端開口132fは、右側遊技領域における第2大入賞部品前領域129に連通するように位置される。
ワープ通路34Aの入球路34aが、左側遊技領域ELにおける遊技盤30の前面30Fと連通し、かつ、球通路51bの下端開口132fが、ステージ47aの左端部と連通するように構成されているので、左側遊技領域ELにおける遊技盤30の前面30Fからワープ通路34Aの入球路34aに入球した遊技球は、ワープ通路34Aを通過してステージ47a上に導かれた後、球通路51bを介して右側遊技領域ERにおける第2大入賞部品前領域129に落下可能である。
このように、右側遊技領域ERの上方に位置する左側遊技領域ELであるステージ47aの右端部から当該ステージ47aの右端部の下方に位置する右側遊技領域ERへの遊技球の移動を許容する球通路51bが、上部側壁構造体130Aを上下方向に貫通するように形成されているので、遊技球が、ステージ47aの右端部から右側遊技領域ERに移動する際に当該上部側壁構造体130Aを上下方向に貫通する球通路51bを通過するため、遊技者が、ステージ47aの右端部から右側遊技領域ERに移動する遊技球を認識し易くなり、遊技球がステージ47aの右端部から右側遊技領域ERに移動する瞬間を捕らえやすくなるので、遊技球がステージ47aの右端部から右側遊技領域ERに移動するという遊技球の特殊な動きを楽しむことができる遊技盤及び遊技機を提供できる。
また、当該球通路51bの前側が前壁面(カバー)132dにより覆われているので、遊技球がステージ47aの右端部から右側遊技領域ERに移動する瞬間に遊技球が隠れるような効果を演出可能となる。
下部側壁構造体130Bは、球通路51bの左壁面132aの下端の真下位置より下方に垂直方向に延長する上部垂直壁131aと、当該上部垂直壁131aの上端より右上方向に延長する上部傾斜壁131bと、上部垂直壁131aの下端より左下方向に延長する傾斜壁131cと、傾斜壁131cの下端より中央アウト口69の右端に位置する遊技領域30aの下端部となる内ガイド部28の下端側内面131eまで延長するように設けられた下部壁131dとを備える。
尚、後述する第2大入賞部品120の一部である開閉体125が入賞部(第2大入賞口)120aへの入球を阻止する閉鎖状態では、当該開閉体125が壁構造体130の一部を構成して、右側遊技領域ERから左側遊技領域ELへの遊技球の移動を阻止する。また、当該第2大入賞部品120の一部である開閉体125が入賞部120aへの入球を許容する開放状態では、入賞部120aの壁の一部が下部壁131dの一部を構成して、右側遊技領域ERから左側遊技領域ELへの遊技球の移動、及び、左側遊技領域ELから右側遊技領域ERへの遊技球の移動が阻止され、入賞部120aへ入賞率が向上するように構成されている。即ち、壁構造体130の一部が第2大入賞部品120(可変入賞部品)の一部により形成されている。このように、第2大入賞部品120の一部を壁構造体130の一部として利用した構成とすることにより、遊技盤30の前面30Fのスペースを最大限有効に利用しつつ、第2大入賞部品120(可変入賞部品)への入賞率も高くすることができるようになる。
換言すれば、遊技盤30は、遊技球が左側遊技領域ELの一部であるステージ47aの右端部から球通路51bを経由して右側遊技領域ERに移動可能であるが、右側遊技領域ERを流下する遊技球が球通路51bを経由して下方の右側遊技領域ERから上方に左側遊技領域ELに移動することを不可能とした構成である。
即ち、下部側壁構造体130B及び球通路51bが、ステージ47aの下方に位置される遊技盤30の前面30Fにおいてステージ47aの前縁と遊技領域30aの下端との間に連続するように設けられて、ステージ47aの下方に位置される遊技領域30aを左側遊技領域ELと右側遊技領域ERとに区切って遊技領域30aの上端側に設けられた入球路34Tを通過して右側遊技領域ER内に入った遊技球の左側遊技領域ELへの移動を阻止する壁構造体130として機能する。
このように、遊技領域30aの下方における遊技盤30の前面30Fにおいて右側遊技領域ERと左側遊技領域ELとを壁構造体130で区切ることによって、入球路34Tを介して右側遊技領域(一方の遊技領域)ERに着弾させた遊技球が左側遊技領域(他方の遊技領域)ELに流入してしまうという不安感や不快感を遊技者に感じさせ難い遊技盤及び遊技機を提供できる。
また、球通路51bの左壁面132aの下端部には右壁面132bに近づく方向に突出して球通路51bの通路幅を狭める障害壁133が設けられている。
さらに、上部傾斜壁131bと球通路51bの左壁面132aの下端及び障害壁133との間の寸法が遊技球の直径よりも小さい寸法に形成されていることで、上部側壁構造体130Aと下部側壁構造体130Bとの間を遊技球が通過不可能に構成されている。
そして、上部傾斜壁131bの右上端131tが障害壁133の右端の真下位置に位置されるように構成されることで、球通路51bの下端開口132fの開口幅が球通路51bの上端開口132eの開口幅よりも狭くなるように構成され、ステージ47aの右端部から球通路51bを経由して右側遊技領域ERに移動した遊技球が再び球通路51b内に移動することが困難なように構成されている。
さらに、第2大入賞部品前領域129は、遊技球誘導壁部34の右下端部34yと右下側ユニット遊技部品30Cと下側ユニット遊技部品30Dとで囲まれた領域内の遊技盤30の前面30Fとガラス窓4Aの後面との間の空間により形成され、当該遊技盤30の前面30Fが、遊技球誘導壁部34の右下端部34y、右下側ユニット遊技部品30C、下側ユニット遊技部品30Dの取付ベース板30Zの板厚分だけ当該取付ベース板30Zの前面より後方に位置されるので、ステージ47aの右端部から球通路51bを経由して右側遊技領域ERの第2大入賞部品前領域129に移動した遊技球が再び球通路51b内に移動しようとしても、遊技球誘導壁部34の右下端部34yの取付ベース板30Zの前面と第2大入賞部品前領域129を構成する遊技盤30の前面30Fとの段差が障害壁となるので、ステージ47aの右端部から球通路51bを経由して右側遊技領域ERに移動した遊技球が再び球通路51b内に移動することが困難なように構成されている。
第2大入賞部品前領域129には、ステージ47aの右端部から球通路51bを経由して流入した遊技球や、後述する第1大入賞部品60の流路構造体70の上側誘導壁74を経由して流入した遊技球を、後述する第2大入賞部品120の開閉体125の方向に誘導する誘導釘群129aが、遊技盤30の前面30Fに設けられている。
また、後述する第2大入賞部品120は、右側遊技領域ERの下端部における下部側壁構造体130Bの右側、即ち、右側遊技領域ERの下端部における最も左側であって、第2大入賞部品前領域129に流入した遊技球が誘導釘群129aによって誘導される方向の最終地点に位置するように設けられているので、第2大入賞部品120の開閉体125が開放状態となった場合に、入球路34Tを介して右側遊技領域ERに着弾させた遊技球が効率的に後述する入賞部(第2大入賞口)120aに導かれるようになって第2大入賞部品120(可変入賞部品)への入賞率が向上し、遊技者に優越感を与えることが可能な構成となっている。
さらに、後述する第2大入賞部品120の開放状態での開閉体125の自由端と上部垂直壁131aの下端との間の寸法が遊技球の直径よりも大きい寸法に形成されていることで、第2大入賞部品前領域129に流下した遊技球が開放状態での開閉体125の自由端と上部垂直壁131aの下端との間を通過して入賞部120aに導かれるように構成される。
即ち、第2大入賞部品120の閉鎖状態においては、第2大入賞部品120の一部である開閉体125が、壁構造体130の一部を形成して、右側遊技領域ERから左側遊技領域ELへの遊技球の移動を阻止する機能を果たし、かつ、第2大入賞部品120の開放状態においては、第2大入賞部品120の一部である入賞部(第2大入賞口)120aの壁が、壁構造体130の一部を構成して、右側遊技領域ERから左側遊技領域ELへの遊技球の移動、及び、左側遊技領域ELから右側遊技領域ERへの遊技球の移動を阻止する機能を果たして、第2大入賞部品120(可変入賞部品)への入賞率が向上するように構成されている。
また、左側遊技領域ELと右側遊技領域ERとの間には、関係法規との関係から遊技球の直径よりも僅かに大径な寸法を有し、左側遊技領域EL,右側遊技領域ER間に上下方向に連通する球通路51bが形成されているが、右側遊技領域ER内の遊技球が球通路51bを遡って左側遊技領域EL内に進入することは不可能とされ、第1始動入賞部品50への入球ルートは左側遊技領域ELからのルートに限定されている一方で、第2大入賞部品120への入球ルートとしては、入球路34Tを経由する入球ルートと、ステージ47a及び球通路51bを経由する入球ルートが設けられている。
このような球通路51bを備えていることにより、遊技球が左側遊技領域ELのステージ47aから右側遊技領域ERに移動するといった特徴的な遊技球の動きを楽しめるようになり、遊技性が向上する。
また、遊技者が遊技球を右側遊技領域ERに着弾させようとして左側遊技領域ELに着弾させてしまった場合でも、当該左側遊技領域ELに着弾した遊技球がステージ47a及び球通路51bを経由して右側遊技領域ERに流入する可能性を遊技者に提供できる。
以下、左側遊技領域ELの盤面構成について具体的に説明する。左側遊技領域ELには、第1始動入賞部品50と、中央アウト口69と、複合入球部品150及び一般入賞部品95が配設される。第1始動入賞部品50は、遊技盤30の左右方向略中心部に位置する入賞部品であって、上記演出表示部45の下部に延設されたステージ部47の下方に配設される。第1始動入賞部品50は、遊技盤30の盤面より前方に突出し、上方が開口した入賞口50A(第1始動入賞口)と、第1始動口検出スイッチSW1とを備え、入賞口50Aより内部に取り込まれた遊技球は、内部に配設された第1始動口検出スイッチSW1によって検出される。第1始動入賞部品50の位置は、左側遊技領域ELを流下する遊技球のみが入球し得る位置に設定されており、右側遊技領域ERを流下する遊技球が第1始動入賞部品50に入球することはない。
また、矢印X4に示すルートは、連釘群G1の上流側に設けられた遊技釘の存在しない間隙Q1から下方に落下し、後述する流下阻止領域R3に至るルートである。
また、矢印X5に示すルートは、連釘群G1に設けられた遊技釘の存在しない間隙Q2から下方に落下して第1始動入賞部品50側に向かうルートであるものの、第1始動入賞部品50との位置関係(上下関係)から第1始動入賞部品50に入球する可能性の極めて低いルートである。
このように、連釘群G1は、遊技盤30の左側部の左側遊技領域ELを流下する遊技球を遊技盤30の左右方向略中心に配設された第1始動入賞部品50側に誘導するものであって、本実施形態においては以下に説明する流下阻止領域R3の存在により当該連釘群G1上を経由する遊技球のみが第1始動入賞部品50に入球する可能性がある遊技球となる。
そして、本実施形態においては、遊技球を第1始動入賞部品50の方向に誘導する連釘群G1よりも下流に至った遊技球を流下阻止領域R3よりも下流側に流下させることなく当該領域を区画する複合入球部品150によって全て回収する構成としていることから、遊技者に対して連釘群G1よりも下流側に至った遊技球(死に球)が中央アウト口69方向に流下する様子を視認させることがなく、死に球が次々に中央アウト口69に入球することによって生じる不快感を与えることがないという効果を奏する。
以下、遊技領域30aの右側遊技領域ERの盤面構成について説明する。右側遊技領域ERには、第2始動入賞部品52と、通過ゲート58と、第1大入賞部品60と、第2大入賞部品120及び右側アウト口140が配設される。
より具体的には、落下通路72の左右寸法及び前後寸法は、直径約11mmの遊技球に対して+2mm〜5mm程度に設定するのが望ましい。つまり、落下通路72は、2個以上の遊技球が左右方向又は前後方向に並列に流下することが不可能とされるとともに、流下中に振動等の衝撃が加わった場合でも前後左右方向へのブレが極力小さくなる寸法に設定される。
詳細については後述するが、特別遊技の実行中において落下通路72を流下中の遊技球が振分開閉体105の進退動作によって特定領域R1を形成する特定領域取込口77内に入球すると、遊技状態を遊技者にとって有利な状態とする所定の遊技状態更新処理が主制御装置200により実行され、特別遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態に切り替えられる。
以下、第1大入賞口65aを閉鎖又は開放する開閉体81を有する開閉機構80、及び取込阻止体102及び振分開閉体105を有する振分機構100について説明する。
ソレノイドSOL2は、導通時及び非導通時におけるプランジャp1の進退方向が前後方向となるように下部ケーシング82内に格納された開閉体81の駆動源であって、主制御装置200と電気的に接続される。プランジャp1の前端部には、リンク85の略中心部に形成された支持孔85aを介してリンク85が回転自在に取り付けられる。
振分機構100は、上述の下部ケーシング82に対して一体に組み付けられる上部ケーシング101内に格納されるソレノイドSOL3及び、当該ソレノイドSOL3の進退動作に連動して前後方向に進退動作する取込阻止体102と、上部ケーシング101の下部に組み付けられた下部ケーシング103内に格納された振分開閉体105と、当該振分開閉体105と前記ソレノイドSOL3とを連結して振分開閉体105を前後方向に進退動作(開閉動作)させるリンク110とを主たる構成として備える。
先端部106は、前後方向中心部から前方に向かって下傾斜する前側面106aと、前後方向中心部から後方に向かって下傾斜する後側面106bとを有する。枠部107は、先端部106の左右端部から後方に向かって延長する上下開放の額縁状部材である。枠部107は、先端部106の左右端部から互いに対向して立ち上がる一対の左右壁107a;107aと、左右壁107a;107aの後端において左右壁107a;107a同士を接続する後壁107bとからなり、先端部106によって取り込まれた遊技球を後方に案内しつつ下方に流下させる。一対の左右壁107a;107aの外側面は下部ケーシング103の側壁と摺接するガイド面として形成されており、当該ガイド面には、内側方向に窪む図外の凹部が形成される。当該凹部にはリンク110のアーム部110bの先端部に突設された凸部112;112が回転自在にはめ込まれる。
図6は、ソレノイドSOL3の非導通時の状態を示し、同図においてプランジャp2は、バネの付勢により伸長状態に維持され、取込阻止体102の板部102aは前方に押し込まれた状態となり、凸部102cの上面は、特定領域取込口77の上縁と近接、かつ、その前端面が取付基盤62の表面と略面一の状態となる。この状態において、凸部102cの下面から下方に位置する振分開閉体105の上下方向の寸法L1は、遊技球の直径よりも狭く、落下通路72を流下中の遊技球が特定領域取込口77内に入球することは不可能とされる。
下部ケーシング103内に取り込まれた遊技球は、振分開閉体105の下方に格納された特定領域検出スイッチSW5によって検出された後、図外の排出機構を通じて機外に排出される。詳細については後述するが、特定領域検出スイッチSW5は、主制御装置200と接続されており、主制御装置200は特別遊技中において当該特定領域検出スイッチSW5からの検出信号に基づいて遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態に更新する処理を実行する。
このように、右側アウト口140が右側遊技領域ER内において最も下流側に開設され、閉鎖状態の開閉体125に衝突した遊技球が開閉体125によって右側アウト口140に誘導されるように構成されている。このため、直立した閉鎖状態の開閉体125の下端と遊技領域30aの下端との間に遊技球を中央アウト口69に誘導するための誘導路を形成する必要が無くなるので、開閉体125を遊技領域30aの下端側に配置でき、開閉体125の上方側の遊技領域30aのスペースを広く確保できるようになる。
図8は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御装置200と、主として賞球の払出動作を制御する払出制御装置250と、主として遊技球の発射を制御する発射制御装置260と、前述の演出表示装置450を制御する演出制御装置300とを備える。
演出制御装置300は、(サブ)CPU300a、(サブ)ROM300b、(サブ)RAM300cを備えてなり、主制御装置200に対して、主制御装置200から演出制御装置300に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御装置300は、主制御装置200から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM300bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御装置300に接続された演出表示装置450の演出表示部45の画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御や、図外の可動体を動作させるソレノイドやモータ等の駆動手段を動作させる可動体駆動制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設された発光体(LED)57を多様なパターンにより発光させる発光制御を実行する。このときRAM300cは、CPU300aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御装置300は、CPU300aと接続され、当該CPU300aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して演出表示部45に多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御装置300には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9の操作タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
遊技者のハンドルユニット7の操作により遊技領域30a内を流下する遊技球が前述の第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、主制御装置200では特別遊技(所謂大当り遊技)の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。
そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「当り」である場合には、前述の第1大入賞部品60及び第2大入賞部品120を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする特別遊技が実行される。以下、各抽選の概要について説明する。
そして、第1始動入賞部品50に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動入賞部品52に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(Z1)および特2保留数(Z2)は、それぞれ4つに設定されており、各保留記憶領域の上限を超えて保留数(Z1,Z2)が増加することはない。
図9は、特図当否抽選に係る処理において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、0〜65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。
同図に示すように特図当否判定テーブルTBは、遊技状態が特図低確率である場合に参照される低確率用特図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が特図高確率である場合に参照される高確率用特図当否判定テーブルTB2とに細分化されている。特図当否判定テーブルTB1,TB2には、0〜65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」又は「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率用特図当否判定テーブルTB1が参照された場合に判定結果が「当り」となる確率は、約399分の1であり、これに対して高確率用特図当否判定テーブルTB2が参照された場合に判定結果が当りとなる確率は、10倍の約39.9分の1である。そして、上記取得された特図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレと判定される。上記特図当否判定乱数及び特図当否判定テーブルTBに基づいて、特別遊技の可否に関する所定の抽選結果(「当り」又は「ハズレ」)を決定する特図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における当否抽選手段に相当する。
なお、上記特図当否判定テーブルTB1,TB2においては、判定結果を「当り」,「ハズレ」の2通りとしたがこの他、「小当り」を付加したテーブルとしてもよい。ここで、「小当り」とは、例えば第2大入賞部品120の開閉体125を開放動作させ、遊技球の入球を容易とする遊技の開放時間が特別遊技よりも少ない遊技であり、小当りによる遊技終了後に、小当り遊技開始前と遊技状態が変わることがない遊技である。
図10は、特図種別決定抽選に係る処理において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が第1始動入賞部品50への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が当りである場合に参照される特図種別決定テーブルTB1と、特図種別決定乱数が第2始動入賞部品52への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が当りである場合に参照される特図種別決定テーブルTB2と、特図当否抽選の結果がハズレである場合に参照される特図種別決定テーブルTB3とに細分化される。
つまり、第1始動入賞部品50への入球を契機とする特図当否抽選の結果が「当り」となり、特図種別決定テーブルTB1が参照された場合の特別図柄A及び特別図柄Bの選択率は、それぞれ66%、34%となる。
図11は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTBの概要を示す図である。なお、同図では遊技状態が後述する特図低確率かつ普図低確率である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB1を例示しているが、遊技状態が後述する特図高確率かつ普図高確率である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB2や、例えば特別遊技の終了からの遊技回数が所定の回数に達するまでの間に参照される特殊なテーブル等、複数のテーブルが存在する。第1始動入賞部品50又は第2始動入賞部品52に入球すると、例えば0〜99の範囲から1つの第1変動パターン決定乱数が取得され、同じく0〜99の範囲から1つの第2変動パターン決定乱数が取得される。
ここで、第1変動パターンとは、例えば演出図柄が変動を開始してから所定時間(前半部=リーチ形成前)までの演出態様を示すものであり、本例においては、第1変動パターンごとに例えば「弱予告1」〜「弱予告N」(Nは整数。以下同様),「強予告1」〜「強予告N」,「疑似1」〜「疑似3」等といった異なる複数の演出態様(演出系列)とともに、所定の秒数が規定されている。
また、第2変動パターンとは、例えば演出図柄が変動を開始してから前記所定時間経過後(後半部=リーチ形成後)の演出態様を示すものであり、本例においては第2変動パターンごとに「リーチ発展なし」,「スーパー1」〜「スーパーN」,「プレミア1」〜「プレミアN」等といった複数の異なる演出態様(演出系列)とともに、所定の秒数が規定されている。また、図示は省略しているが、第1変動パターンが「リーチなし」の場合の演出態様及び所定の秒数についても規定されている。
また、第1変動パターンの秒数、及び第2変動パターンの秒数を合算した秒数は、第1特別図柄表示装置35a又は第2特別図柄表示装置35b上で表示される特別図柄の変動表示時間、及び演出表示部45上で特別図柄の変動表示と略同期して変動表示される演出図柄Sの変動表示時間となる。
上記第1変動パターン決定乱数及び2変動パターン決定乱数と、変動パターン決定テーブルTBとに基づいて、少なくとも図柄の変動時間を含む変動パターンを決定する特図変動パターン決定抽選に係る処理を実行するCPU200aが本実施形態に係る図柄変動情報決定手段に相当する。
図12は、前述の特図当否抽選の結果が「当り」であることを示す態様で特別図柄及び演出図柄Sが停止表示された後に、遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技)が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、主制御装置200は、特別遊技中において当該テーブルを参照して第1大入賞部品60の開閉体81と対応するソレノイドSOL2及び振分開閉体105と対応するソレノイドSOL3、或いは、第2大入賞部品120の開閉体125と対応するソレノイドSOL4を駆動制御する。
なお、特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに複数設けられており、決定された特図種別に応じて対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1つのテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
また、特別遊技制御テーブルTBには、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物開閉切替回数(1R中の開放回数)、各ソレノイド通電時間(第1大入賞口開放時間,振分開閉体開閉時間,第2大入賞口開放時間)、規定数(1R中の最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖時間(インターバル時間))、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、特図種別ごとに予め記憶されている。
図13は、上述の特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技後の遊技状態を設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、遊技状態設定テーブルTBには、前述の特定領域R1への入球、より具体的には特定領域検出スイッチSW5からの検出信号の有無に対応して、特図低確率及び普図高確率と、特図高確率及び普図高確率とのいずれかの組み合わせに係る遊技状態が規定されている。
また、普図低確率とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、図11に示す変動パターン決定テーブルTB1が参照され、後述の普図当否抽選において、図14に示す低確率用普図当否判定テーブルTB1が参照され、判定結果が「当り」の場合に図15に示す低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1が参照される状態である。
一方、振分開閉体105の動作により遊技球が特定領域R1に振分けられた場合には、当該特別遊技後の遊技状態は、特図高確率、かつ、普図高確率の遊技状態となり、当該遊技状態は、前述の特別図柄及び演出図柄Sの変動が150回実行されるまで継続し、以降、特図低確率、かつ、普図低確率の状態に移行(転落)する。
なお、特図種別の数、及び遊技状態の組み合わせは上述のものに限られることなく、特図種別をさらに細分化して設定することにより、特別遊技の態様や特別遊技後の遊技状態をさらに細分化することも可能である。
そして、通過ゲート58を遊技球が通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数(Z3)は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数Z3が増加することはない。
そして、上記取得された普図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。
上記普図当否判定乱数及び普図当否判定テーブルTBに基づいて、普通遊技の可否に関する所定の抽選結果(「当り」又は「ハズレ」)を決定する普図当否抽選に係る処理を実行するCPU200aが、本実施形態における普図当否抽選手段に相当する。
図16は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体53の開放回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定されており、遊技状態が普図低確率である場合に参照される低確率用開閉体作動テーブルTB1と、遊技状態が普図高確率である場合に参照される高確率用開閉体作動テーブルTB2とに細分化されている。
そして、遊技状態が普図低確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、開閉体作動テーブルTB1が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞部品52の開閉体53が0.3秒間1回開放動作される。一方、遊技状態が普図高確率である場合において、普通図柄が当りを示す態様で停止した場合、上記開閉体作動テーブルTB2が参照されることにより、ソレノイドSOL1が通電制御され、第2始動入賞部品52の開閉体53が1.8秒間開放する動作が3回繰り返されることとなる。つまり、遊技状態が普図高確率である場合、普図低確率と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となり易く、普通図柄の変動時間が大幅に短縮され、かつ開閉体53の開放時間の合計が長くなることから、遊技球が第2始動入賞部品52に入球し易くなり、遊技球の消費を抑えながら第2始動入賞部品52への入球を契機とする上述の特図遊技を行うことが可能となる。
図18(a)に示すように、特図種別が特別図柄Aである場合、ラウンド遊技の開始から4秒間に渡ってソレノイドSOL2への駆動振動が繰り返し出力され、当該ソレノイドSOL2を駆動源とする開閉体81が合計10回分開放動作される。ここで、開閉体81の1回当りの開放時間は0.2秒であるからラウンド遊技開始から4秒間における開閉体81の実質的な開放時間の合計は2秒となる。また、当該期間においては開閉体81の1回当りの開放時間が0.2秒と極めて短時間であることから、遊技球が第1大入賞部品60の第1大入賞口65aに入球することは困難であるものの、流下のタイミングによっては入球する可能性がある。
一方、極めて低い可能性ながらも上記ラウンド遊技開始から4秒間における開閉体81の複数の開放動作によって、遊技球が第1大入賞口65aに入球した場合であっても、当該時期に入球した遊技球が振分開閉体105の開放動作が実行される時期まで第1大入賞部品60内に残存することは第1大入賞部品60の特有の構造により防止されるため、この場合においても遊技球が特定領域R1に入球する(振り分けられる)ことが皆無となる。
よって、上記ラウンド遊技開始から4秒間における開閉体81の複数の開放動作によって、遊技球が第1大入賞口65aに入球した場合であっても落下通路72内(振分開閉体105よりも上流側)に遊技球が滞留している可能性は限りなく低く、8秒間に渡って開放動作される振分開閉体105により遊技球が特定領域R1に入球する(振り分けられる)ことを確実に防止することができる。
即ち、本実施形態に係る第1大入賞部品60によれば、落下通路72が実質的に垂直に延在する構成とされ、さらに当該落下通路72の途中に遊技球の入球が可能な特定領域R1と当該特定領域R1から落下通路72内に向かって進退動作(開閉動作)する振分開閉体105が設けられているため、落下通路72内における遊技球の滞留を考慮することなく、開閉体81と開閉動作と、振分開閉体105の開閉動作とのタイミングのみによってイレギュラー入賞(本例では特定領域R1に入球すること)が生じることを効果的に抑制することができる。
一方、図18(b)に示すとおり、上記振分開閉体105が開放動作を複数回繰り返す8秒の期間においては、開閉体81は開放状態に維持されているため(10回目の開放)、当該期間中において遊技球は、第1大入賞口65aに容易に入球することが可能となり、結果として8秒間に渡って開放動作される振分開閉体105により遊技球が特定領域R1に入球する(振り分けられる)可能性が極めて高くなる。
(ステップS100−1)
主制御装置200は、特定ラウンド遊技が開始されたかを判定し、開始された場合にはステップS100−3に処理を移し、開始されていない場合には当該判定を繰り返す。なお、当該判定は、特別遊技の開始前にセットされ、ラウンド遊技開始毎に減算又は加算して更新されるラウンド遊技カウンタの値に基づいて実行される。
主制御装置200は、特定ラウンド中において振分開閉体105の開閉体動作が実行される時期が到来したかを判定し、到来したと判定した場合にはステップS100−5に処理を移し、到来していないと判定した場合には当該判定を繰り返す。なお、当該判定は、各ラウンド遊技の開始と同時にリセットされ、カウントを開始するラウンド遊技タイマの値に基づいて実行される。
主制御装置200は、第1大入賞部品60が動作する特定ラウンド遊技中における振分開閉体105の動作開始時期と対応して特定領域入球監視処理を実行してステップS100−7に処理を移す。当該処理は、特定領域R1と対応して配設された特定領域検出スイッチSW5からの検出信号の入力有無を継続して監視する処理である。当該処理は、第1大入賞口検出スイッチSW4からの検出信号によって更新される入球数カウンタの値(合計入球数)と、非特定領域R2と対応して配設された図外の排出球検出スイッチからの検出信号によって更新される排出数カウンタ、及び特定領域検出スイッチSW5からの検出信号によって更新される特定領域排出カウンタの値(合計排出数)が一致するまで、換言すれば第1大入賞部品60内に入球した遊技球が全て排出されるまで継続する。
主制御装置200は、上記特定領域監視処理の継続中に特定領域検出スイッチSW5からの検出信号の入力があったかを判定し、入力があった場合にはステップS100−9に処理を移し、入力がなかった場合にはステップS100−11に処理を移す。
主制御装置200は、特定領域検出スイッチSW5からの入力があったことに基づいて遊技状態を特図高確率かつ普図高確率の状態に更新する遊技状態更新処理を実行して処理を終了する。具体的には、RAM200cの所定領域に記憶される特図遊技状態フラグの状態を特図高確率であることを示す値(例えば「1」)に更新するとともに、特図高確率の継続回数をカウントする特図遊技カウンタの値をリセット(本例では150回)する。
また、同様にRAM200cの所定領域に記憶される普図遊技状態フラグの状態を普図高確率であることを示す値(例えば「1」)に更新するとともに、普図高確率の継続回数をカウントする普図遊技カウンタの値をリセット(本例では150回)する。
当該処理が実行されることにより、特別遊技後の遊技状態が特図高確率かつ普図高確率の状態となり、当該状態は次回の特別遊技が実行されるか、或いは特別図柄及び演出図柄Sの変動が150回実行されるまで継続する。また、次回の特別遊技が開始されることなく、特別図柄及び演出図柄Sの変動が150回に達した場合には、特図遊技状態フラグ及び普図遊技フラグの状態がそれぞれ特図低確率、普図低確率であることを示す値(例えば「0」)に更新される。
主制御装置200は、特定領域検出スイッチSW5からの入力がなかったことに基づいて遊技状態を特図低確率かつ普図高確率の状態に切り替える遊技状態更新処理を実行して処理を終了する。具体的には、RAM200cの所定領域に記憶される特図遊技状態フラグの状態を特図低確率であることを示す値(例えば「0」)に更新する。また、普図遊技状態フラグの状態を普図高確率であることを示す値(例えば「1」)に更新するとともに、普図高確率の継続回数をカウントする普図遊技カウンタの値をリセット(本例では100回)する。
当該処理が実行されることにより、特別遊技後の遊技状態が特図低確率かつ普図高確率の状態となり、当該状態は次回の特別遊技が実行されるか、或いは特別図柄及び演出図柄Sの変動が100回実行されるまで継続する。また、特別図柄及び演出図柄Sの変動が100回に達した場合には、普図遊技フラグの状態が普図低確率であることを示す値(例えば「0」)に更新される。
2つ目は、遊技球が始動入賞部品に入賞した順番に従って遊技を進行させる制御方法である。つまり、2つのメモリの両方に保留球乱数が記憶されている場合、2つのメモリの何れに記憶されているかを問わず、先に記憶されたものから順番に保留球乱数を読み出す制御方法である。この2つ目の制御は、入賞順消化制御、入賞順回し制御などと言われているものである。
3つ目は、一方の始動入賞部品に遊技球が入賞したことに基づく遊技と、他方の始動入賞部品に遊技球が入賞したことに基づく遊技とを並行して進行させる制御方法である。つまり、一方のメモリに記憶されている保留球乱数を読み出す制御と、他方のメモリに記憶されている保留球乱数を読み出す制御とをそれぞれ別個に並行して行う制御方法である。この3つ目の制御は、同時消化制御、同時回し制御などと言われているものである。
また、本発明によれば、右側遊技領域ERから左側遊技領域ELへの遊技球の移動を阻止する壁構造体130を備えているので、右側遊技領域ERに配置された第1始動入賞部品50及び第2大入賞部品120に遊技球を安定に供給することができるようになる。また、第1始動入賞部品50と第2始動入賞部品52とが壁構造体130によって左右の遊技領域に隔離されて配置されているので、同時回し制御の場合において、遊技球を容易に左右の遊技領域に分かれさせることができるようになる。
例えば、球通路51bは、下部側壁構造体130Bを貫通するように形成されて左側遊技領域(他方の遊技領域)ELから右側遊技領域(一方の遊技領域)ERへの遊技球の移動を許容する球通路であってもよい。
また、上記では、左壁面132aと右壁面132bと後壁面132cと前壁面(カバー)132dとで囲まれて上端開口132e及び下端開口132fが開口された筒状体の内側の貫通孔を遊技球が上下方向に通過可能に構成された球通路51b、即ち、上部側壁構造体130Aを上下方向に貫通するように形成されて、右側遊技領域ERの上方に位置する左側遊技領域ELであるステージ47aの右端部から当該ステージ47aの右端部の下方に位置する右側遊技領域ERへの遊技球の移動を許容する球通路51bを例示したが、壁構造体130の前面から後方に延長する溝により形成されて遊技球が当該溝内を上下方向に通過可能に構成された球通路、つまり、上述した前壁面(カバー)132dを備えない構成の球通路であってもよい。即ち、左側遊技領域EL(他方の遊技領域)から右側遊技領域ER(一方の遊技領域)への遊技球の移動を許容する球通路が、壁構造体に形成された構成であればよい。
32 環状壁体、34T 入球路、47a ステージ、50 第1始動入賞部品、
52 第2始動入賞部品,60 第1大入賞部品、120 第2大入賞部品、
130 壁構造体、200 主制御装置、450 表示装置。
Claims (4)
- 前面に遊技球が流下する遊技領域を有した遊技盤であって、
前記遊技領域を一方の遊技領域と他方の遊技領域とに区切るとともに前記遊技領域の上部に設けられた前記一方の遊技領域への入球路を通過して前記一方の遊技領域内に入った遊技球の前記他方の遊技領域への移動を阻止する壁構造体を前面に備えたことを特徴とする遊技盤。 - 前面に遊技球が流下する遊技領域を有した遊技盤と、
前記遊技盤の後方に配置された表示装置と、
前記遊技盤の前方から前記表示装置の表示画面を目視可能なように前記遊技盤を貫通して形成された中央孔と、
前記遊技盤の前面よりも前方に突出して前記中央孔を取り囲む環状壁体と、
前記環状壁体の下端部に沿って前記遊技盤の前後左右に延長し、かつ、前記遊技盤の前面と交差する面により形成されたステージと、
前記ステージの下方に位置される前記遊技盤の前面において前記ステージの前縁と前記遊技領域の下端との間に連続するように設けられて、前記ステージの下方に位置される前記遊技領域を左側遊技領域と右側遊技領域とに区切って前記遊技領域の上端側に設けられた入球路を通過して前記右側遊技領域内に入った遊技球の前記左側遊技領域への移動を阻止する壁構造体と、
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記左側遊技領域に配置された一方の始動入賞部品と、
前記右側遊技領域に配置された他方の始動入賞部品と、
前記右側遊技領域に配置された可変入賞部品と、
前記各始動入賞部品への遊技球の進入に基づいて、前記可変入賞部品の開放動作に関する所定の抽選を実行する主制御装置と、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記壁構造体の一部が前記可変入賞部品の一部により形成されたことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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