JP2015089750A - 車両用モータ支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブラケットにおける外力の直接入力を抑制又は防止することができる車両用モータ支持構造を得る。【解決手段】コンパートメントクロスメンバ28に切欠き部28Bが形成され、当該切欠き部28Bの内側にLHモータマウント42が配置されるようになっている。つまり、LHモータマウント42はコンパートメントクロスメンバ28と水平方向で略ラップする位置でモータ34を当該コンパートメントクロスメンバ28に固定するようにしている。これにより、LHモータマウント42は、コンパートメントクロスメンバ28に囲まれた状態となっており、当該LHモータマウント42において外力の直接入力を抑制することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、車両用モータ支持構造に関する。
下記特許文献1には、車両に搭載されるモータが、ブラケット(モータマウント)を介して車両の骨格部材に固定された技術が開示されている。この他にも下記特許文献2、3において、車両にエンジンが搭載されるエンジンマウントに関する技術が開示されている。
しかしながら、これらの先行技術では、モータを骨格部材に取り付けるためのブラケットが骨格部材に対して車両上下方向で露出している。このため、当該ブラケットに直接外力が入力される可能性があり、この点についてさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、ブラケットにおける外力の直接入力を抑制又は防止することができる車両用モータ支持構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の車両用モータ支持構造は、車両を駆動するモータと、前記モータが搭載される車両骨格部材と、前記車両骨格部材において、車両上下方向に開口された取付口の内側に配置されて前記モータを車両骨格部材に固定するブラケットと、を有している。
請求項1に記載の車両用モータ支持構造では、モータが搭載される車両骨格部材において、車両上下方向に開口された取付口が設けられている。モータを当該車両骨格部材に固定するブラケットがこの取付口の内側に配置されている。つまり、ブラケットは車両骨格部材に囲まれた状態となっている。
請求項2に記載の車両用モータ支持構造は、請求項1に記載の車両用モータ支持構造において、前記車両骨格部材は、車両幅方向外側において車両前後方向に沿って延在されたサイドメンバに接合され、車両幅方向に延在されたクロスメンバである。
請求項2に記載の車両用モータ支持構造では、車両骨格部材は車両幅方向に沿って延在されたクロスメンバであるため、車両の側面衝突時において、ブラケットを効果的に保護することができる。
請求項3に記載の車両用モータ支持構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両用モータ支持構造において、前記ブラケットはアルミニウム合金で形成されている。
請求項1又は請求項2に記載の車両用モータ支持構造の構成において、ブラケットに外力が直接入力されないようにすることができるため、当該ブラケットにおいて、鉄よりも強度の低い材料を選択することができる。このため、請求項3に記載の車両用モータ支持構造では、ブラケットはアルミニウム合金で形成することができる。
請求項4に記載の車両用モータ支持構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用モータ支持構造において、前記ブラケットは、前記車両骨格部材側に固定された骨格側ブラケットと、前記モータ側に固定されると共に前記取付口の内壁面との間に水平方向で隙間を空けて前記骨格側ブラケットに固定されたモータ側ブラケットと、を含んで構成されている。
請求項4に記載の車両用モータ支持構造では、ブラケットは、車両骨格部材側に固定された骨格側ブラケットと、モータ側に固定されたモータ側ブラケットと、を含んで構成されている。モータ側ブラケットは、車両骨格部材に形成された取付口の内壁面との間に水平方向で隙間を空けてモータ側に固定されている。これにより、車両骨格部材に外力が入力されたとき、当該隙間により衝撃を吸収して、モータ側ブラケットへ伝達される外力を低減させることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両用モータ支持構造は、ブラケットにおける外力の直接入力を抑制又は防止することができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両用モータ支持構造は、ブラケットをクロスメンバで保護して、当該ブラケットに直接外力が入力されないようにすることができる、という優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用モータ支持構造は、車両における剛性及びNV性能を向上させることができる、という優れた効果を有する。
請求項4に記載の車両用モータ支持構造は、ブラケットへ伝達される外力を低減させることができる、という優れた効果を有する。
以下、本実施の形態に係る車両用モータ支持構造について、図面に基づき説明する。なお、図中の矢印UPは車両上方向、矢印FRは車両前方向、矢印RHは車両右方向、矢印LHは車両左方向をそれぞれ示す。以下の説明で、特記なく前後、上下、左右の方向を用いる場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両左右方向(車両幅方向)の左右を示すものとする。
<車両用モータ支持構造の構成>
(基本構造)
まず、本実施の形態に係る車両用モータ支持構造における基本構造について説明する。図1に示されるように、車体(車両)10の前部における車両幅方向外側には、車両前後方向に沿って延在された一対のフロントサイドメンバ12、14が配設されている。フロントサイドメンバ12は、鉄製の車両骨格部材であり、車両幅方向外側に配置されたフロントサイドメンバアウタ(図示省略)と、車両幅方向内側に配置されたフロントサイドメンバインナ16(図4参照)と、を含んで構成されている。
(基本構造)
まず、本実施の形態に係る車両用モータ支持構造における基本構造について説明する。図1に示されるように、車体(車両)10の前部における車両幅方向外側には、車両前後方向に沿って延在された一対のフロントサイドメンバ12、14が配設されている。フロントサイドメンバ12は、鉄製の車両骨格部材であり、車両幅方向外側に配置されたフロントサイドメンバアウタ(図示省略)と、車両幅方向内側に配置されたフロントサイドメンバインナ16(図4参照)と、を含んで構成されている。
フロントサイドメンバアウタは、車両幅方向に沿って切断された状態の断面形状が車両幅方向内側を開口とするハット形状を成している。一方、図4には図1の4−4線に沿って切断された状態の断面図が示されている。この図に示されるように、フロントサイドメンバインナ16は、車両幅方向に沿って切断された状態の断面形状が車両幅方向外側を開口とするハット形状を成している。
また、図示しないフロントサイドメンバアウタにおける一般部において、上端部からは車両上方へ向かってアウタ側上フランジが延出されており、下端部からは車両下方へ向かってアウタ側下フランジが延出されている。一方、フロントサイドメンバインナ16における一般部16Aにおいて、上端部からは車両上方へ向かってインナ側上フランジ16Bが延出されており、下端部からは車両下方へ向かってインナ側下フランジ16Cが延出されている。
そして、フロントサイドメンバアウタのアウタ側上フランジとフロントサイドメンバインナ16のインナ側上フランジ16B、フロントサイドメンバアウタのアウタ側下フランジとフロントサイドメンバインナ16のインナ側下フランジ16Cとは、溶接によりそれぞれ互いに結合されている。これらの結合により、フロントサイドメンバ12は閉断面構造とされている。なお、フロントサイドメンバ14は、フロントサイドメンバ12と略同様の構成であるため、フロントサイドメンバ14の説明は割愛する。
また、図1に示されるように、フロントサイドメンバ12、14の前端部には、車両幅方向に沿って延在されたフロントバンパリインフォースメント18が結合されている。なお、フロントサイドメンバ12、14の前端部とフロントバンパリインフォースメント18との間において、車両前方から衝撃荷重が入力されることによって塑性変形し衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材が別途配設されても良い。
フロントバンパリインフォースメント18の前方側には、車両幅方向に沿って延在されたフロントバンパ(図示省略)が結合されている。フロントバンパリインフォースメント18と、フロントサイドメンバ12、14と、車室とを区画するダッシュパネル(図示省略)と、で構成されたコンパートメント20内にモータユニット22等が収容可能とされている。
コンパートメント20の前部には、フロントサイドメンバ12、14間を鉄製のフロントクロスメンバ24が車両幅方向に沿って掛け渡されている。このフロントクロスメンバ24の長手方向の両端部は、フロントクロスメンバ24の車両上下方向下方側に位置しており、図示しない連結部材を介してフロントサイドメンバ12、14にそれぞれ固定されている。
また、コンパートメント20の後部には、フロントサイドメンバ12、14間を鉄製のフロントサスペンションメンバ26が車両幅方向に沿って掛け渡されている。このフロントサスペンションメンバ26の長手方向の両端部は、フロントサイドメンバ12、14の車両上下方向下方側に位置しており、図示しない連結部材を介してフロントサイドメンバ12、14にそれぞれ固定されている。
さらに、コンパートメント20の中央部には、フロントサイドメンバ12、14間を鋼鉄で形成されたコンパートメントクロスメンバ28が車両幅方向に沿って掛け渡されている。このコンパートメントクロスメンバ28の長手方向の両端部は、連結部材30、32(後述する)を介してフロントサイドメンバ12、14にそれぞれ固定されている。なお、当該コンパートメントクロスメンバ28は、フロントクロスメンバ24、フロントサスペンションメンバ26よりも車両上下方向上方側に配置されている。
モータユニット22は、モータ34及び電圧昇圧する昇圧コンバータと、直流電圧を交流電圧に変換しモータ34を駆動するインバータからなるPCU(パワーコントロールユニット)36と、を含んで構成されている。このPCU36は、コンパートメントクロスメンバ28上に固定されている。
一方、モータ34は、前部が、フロント側モータマウント部材38を介して、フロントクロスメンバ24に固定されている。また、モータ34の後部は、リヤ側モータマウント部材40を介して、フロントサスペンションメンバ26に固定されている。さらに、モータ34の車両前後方向中央部は、ブラケットとしてのLHモータマウント42(後述する)を介して、コンパートメントクロスメンバ28に固定されている。つまり、本実施形態では、モータ34はこれらの骨格部材によって3点で支持されている。
ここで、コンパートメントクロスメンバ28は、車両前後方向中央部に車両幅方向に沿って略楕円状を成す開口部28Aが形成されている。図2には、本実施の形態に係る車両用モータ支持構造の要部において、車両外側かつ斜め前方側から見た分解斜視図が示されている。この図に示されるように、コンパートメントクロスメンバ28は、上部側を構成するコンパートメントクロスメンバアッパ44と、下部側を構成するコンパートメントクロスメンバロア46と、を備えている。
コンパートメントクロスメンバアッパ44は、水平方向に沿って切断された状態の断面形状が下方側を開口とするハット形状を成している。一方、コンパートメントクロスメンバロア46は、水平方向に沿って切断された状態の断面形状が上方側を開口とするハット形状を成している。
コンパートメントクロスメンバアッパ44における一般部44Aにおいて、下端部からは水平方向に沿ってアッパ側フランジ44Bが延出されている。一方、コンパートメントクロスメンバロア46における一般部46Aにおいて、上端部からは水平方向に沿ってロア側フランジ46Bが延出されている。アッパ側フランジ44Bとロア側フランジ46Bとは、溶接により互いに結合され、これにより、コンパートメントクロスメンバ28は閉断面構造とされている。
(連結部材)
次に、図1及び図4に示されるように、フロントサイドメンバ12、14にコンパートメントクロスメンバ28を固定させる連結部材30、32について説明する。コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の一端部(ここでは、車両右側)には、車両前後方向前部及び後部にボルト48が挿入可能な挿入孔50がそれぞれ形成されている。また、コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の他端部(ここでは、車両左側)には、車両前後方向前部及び後部にボルト48が挿入可能な挿入孔52がそれぞれ形成されている。
次に、図1及び図4に示されるように、フロントサイドメンバ12、14にコンパートメントクロスメンバ28を固定させる連結部材30、32について説明する。コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の一端部(ここでは、車両右側)には、車両前後方向前部及び後部にボルト48が挿入可能な挿入孔50がそれぞれ形成されている。また、コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の他端部(ここでは、車両左側)には、車両前後方向前部及び後部にボルト48が挿入可能な挿入孔52がそれぞれ形成されている。
そして、コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の両端部には、コンパートメントクロスメンバアッパ44とコンパートメントクロスメンバロア46との間で、挿入孔50、52の内縁部同士を架け渡すようにして補強用のボス54、56がそれぞれ形成されている。
コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の一端部は、平面視で車両幅方向を長手とする矩形状の連結部材30における長手方向の一端側に取り付け可能とされている。この連結部材30における長手方向の他端側は、フロントサイドメンバ12に取り付け可能とされている。
連結部材30における長手方向の一端側には、ボルト48が挿入可能な挿入孔60が形成され、連結部材30における長手方向の他端側には、ボルト58が挿入可能な挿入孔62が形成されている。
フロントサイドメンバ12におけるフロントサイドメンバインナ16の上壁部16A1には、挿通孔63が形成されており、当該挿通孔63に対応して、上壁部16A1にはウェルドナット(溶接ナット)64が設けられている。このウェルドナット(溶接ナット)64にボルト58が締結可能とされている。
ボルト58は、連結部材30に形成された挿入孔60に挿入された状態で、挿通孔63を通じてウェルドナット(溶接ナット)64に締結される。これにより、フロントサイドメンバ12に連結部材30の他端側が固定される。
連結部材30の挿入孔60には、ボルト48が挿入され、当該ボルト48は、コンパートメントクロスメンバアッパ44に形成された挿入孔50からボス54内へ挿入される。そして、コンパートメントクロスメンバロア46に形成された挿入孔50を通じてボルト48は貫通され、ウェルドナット(溶接ナット)66に締結される。これにより、コンパートメントクロスメンバ28の一端部が、連結部材30を介して、フロントサイドメンバ12に固定される。
一方、コンパートメントクロスメンバ28の車両幅方向の他端部(車両左側)には、車両上下方向に沿って切断された断面形状が逆L字状を成す連結部材32が取り付け可能とされている。当該連結部材32は、車両幅方向に沿って形成された矩形状の取付片68と、取付片68の外縁部において車両上下方向下方へ向かって屈曲された矩形状の取付片70と、で構成されている。
取付片70にはボルト72が挿入可能な挿入孔70Aが車両上下方向に沿って形成されている。フロントサイドメンバ14におけるフロントサイドメンバインナ16の内壁部16A2には、ウェルドナット(溶接ナット)74が車両上下方向に沿って設けられており、ボルト72がそれぞれ締結可能とされている。ボルト72は連結部材32に形成された挿入孔70Aに挿入された状態で、当該ウェルドナット(溶接ナット)74にそれぞれ締結される。これにより、フロントサイドメンバ14に連結部材32が固定される。
連結部材32の取付片68には、ボルト48が挿入可能な挿入孔68Aが形成されている。当該ボルト48が挿入孔68Aに挿入された状態で、コンパートメントクロスメンバアッパ44に形成された挿入孔52からボス56内へ挿入される。そして、コンパートメントクロスメンバロア46に形成された挿入孔52を通じてボルト48は貫通され、ウェルドナット(溶接ナット)78に締結される。これにより、コンパートメントクロスメンバ28の他端部が、連結部材32を介して、フロントサイドメンバ14に固定される。
以上のような構成により、コンパートメントクロスメンバ28は、フロントサイドメンバ12、14に固定されている。
(LHモータマウント)
次に、LHモータマウント42について説明する。図2及び図3に示されるように、コンパートメントクロスメンバ28の車両左側には、コンパートメントクロスメンバ28の車両前後方向中央部において、車両上下方向に開口された取付口としての切欠き部28Bが車両幅方向沿って形成されている。この切欠き部28Bの内側にLHモータマウント42が配置可能とされている。なお、図3は本実施の形態に係る車両用モータ支持構造の要部を示す断面図であり、図2の3−3線に沿って切断された状態を示している。
次に、LHモータマウント42について説明する。図2及び図3に示されるように、コンパートメントクロスメンバ28の車両左側には、コンパートメントクロスメンバ28の車両前後方向中央部において、車両上下方向に開口された取付口としての切欠き部28Bが車両幅方向沿って形成されている。この切欠き部28Bの内側にLHモータマウント42が配置可能とされている。なお、図3は本実施の形態に係る車両用モータ支持構造の要部を示す断面図であり、図2の3−3線に沿って切断された状態を示している。
LHモータマウント42はアルミニウム合金で形成されており、コンパートメントクロスメンバ28に取り付けられる骨格側ブラケットとしてのメンバ側ブラケット80と、モータ34側に取り付けられるモータ側ブラケット82と、を含んで構成されている。
メンバ側ブラケット80は、上方側を開口とする略箱状を成す本体部84を備えており、本体部84の底壁84Aの中央部には、孔部84A1が形成されている。本体部84の上縁部における前部には、車両前後方向前方側へ延出された前フランジ部86が設けられている。また、本体部84の上縁部における後部には、車両前後方向後方側へ延出された後フランジ部88が設けられている。当該前フランジ部86及び後フランジ部88には、ボルト90が挿通可能な挿通孔92がそれぞれ形成されている。なお、前フランジ部86には挿通孔92が2つ形成され、車両幅方向に沿って配置されている。
一方、コンパートメントクロスメンバ28における切欠き部28Bの周辺部には、メンバ側ブラケット80の前フランジ部86及び後フランジ部88がそれぞれ載置可能とされている。そして、コンパートメントクロスメンバ28における切欠き部28Bの周辺部には、前フランジ部86及び後フランジ部88にそれぞれ形成された挿通孔92に対応して挿通孔94がそれぞれ形成されている。
そして、コンパートメントクロスメンバ28には、コンパートメントクロスメンバアッパ44の挿通孔94の内縁部とコンパートメントクロスメンバロア46の挿通孔94の内縁部との間を架け渡すようにして補強用のボス96がそれぞれ形成されている。また、コンパートメントクロスメンバロア46の下面には、ウェルドナット(溶接ナット)98が設けられている。当該ウェルドナット(溶接ナット)98にボルト90が締結可能とされている。
このボルト90がモータ側ブラケット82の挿通孔92、コンパートメントクロスメンバアッパ44の挿通孔94、ボス96に挿入され、コンパートメントクロスメンバロア46の挿通孔94を通じてウェルドナット(溶接ナット)98に締結されることによって、メンバ側ブラケット80は、コンパートメントクロスメンバ28に固定される。
メンバ側ブラケット80には、モータ側ブラケット82が固定可能とされている。モータ34の上部には、当該ボルト104が螺合可能なネジ孔106が形成されている。このネジ孔106には、モータ側ブラケット82の固定片102に形成された孔部102Aに挿入されたボルト104が螺合される。これにより、モータ側ブラケット82がモータ34に固定される。
ここで、モータ側ブラケット82は略四角錐台状を成す台座100を備えている。台座100の角部には、固定片102がそれぞれ設けられており、当該固定片102にはボルト104が挿入可能な孔部102Aが形成されている。台座100の上には、角柱状の支持台108が設けられている。
当該支持台108の周囲は防振ゴム110によって覆われており、防振ゴム110が覆われた状態で支持台108は、メンバ側ブラケット80の本体部84に形成された孔部84A1を挿通可能とされている。また、支持台108の中心部には、スタッドボルト112が貫通されており、当該スタッドボルト112には、骨格側ブラケットの一部としてのアルミニウム合金で形成された固定ブラケット114が装着可能とされている。
固定ブラケット114には、メンバ側ブラケット80の孔部84A1の周辺部に当接可能な板状のプレス部116が設けられており、防振ゴム110の先端部に当接可能とされている。また、固定ブラケット114の中心部には挿入部118が設けられており、スタッドボルト112が挿入可能とされている。そして、スタッドボルト112が挿入部118へ挿入された状態で、ナット120を締結させる。これにより、固定ブラケット114を介して、モータ側ブラケット82にメンバ側ブラケット80を固定させることができる。
また、挿入部118の周囲には、防振ゴム122が設けられている。防振ゴム122は、モータ側ブラケット82にメンバ側ブラケット80が固定された状態で、プレス部116を介してメンバ側ブラケット80の本体部84の内壁に当接するようになっている。これにより、モータ34の振動を減衰させるほか、モータ34における振動・騒音等のコンパートメントクロスメンバ28への伝達が抑制される。
以上のような構成により、LHモータマウント42はコンパートメントクロスメンバ28と水平方向でラップする位置でモータ34を当該コンパートメントクロスメンバ28に固定するようになっている。また、モータ側ブラケット82は、コンパートメントクロスメンバ28に形成された切欠き部28Bの内側において、当該切欠き部28Bの内壁面28B1との間に水平方向で隙間Hを空けて配置されている。
<車両用モータ支持構造の作用・効果>
本実施形態では、図2及び図3に示されるように、コンパートメントクロスメンバ28に切欠き部28Bが形成され、当該切欠き部28B内にLHモータマウント42が配置されるようになっている。つまり、LHモータマウント42はコンパートメントクロスメンバ28と水平方向で略ラップする位置でモータ34を当該コンパートメントクロスメンバ28に固定するようになっている。
本実施形態では、図2及び図3に示されるように、コンパートメントクロスメンバ28に切欠き部28Bが形成され、当該切欠き部28B内にLHモータマウント42が配置されるようになっている。つまり、LHモータマウント42はコンパートメントクロスメンバ28と水平方向で略ラップする位置でモータ34を当該コンパートメントクロスメンバ28に固定するようになっている。
したがって、LHモータマウント42は、コンパートメントクロスメンバ28に囲まれた状態となっており、当該LHモータマウント42において外力の直接入力を抑制又は防止することができる。これにより、衝撃荷重が入力された際において、例えば、LHモータマウント42の破断を抑制し、当該LHモータマウント42の破断によるモータ34の脱落を防ぐことができる。
特に、LHモータマウント42において、モータ34、コンパートメントクロスメンバ28との固定部では、孔などが形成され、他の部分よりも剛性が低くなっている場合もある。しかし、コンパートメントクロスメンバ28と水平方向でラップする位置でLHモータマウント42を当該コンパートメントクロスメンバ28に固定するようになっている。
このため、例えば、固定部の一部としての固定ブラケット114には、外力が直接入力されないようにすることができる。コンパートメントクロスメンバ28は車両幅方向に沿って延在されたクロスメンバであるため、LHモータマウント42を効果的に保護することができる。
また、既存のコンパートメントクロスメンバ28に切欠き部28Bを形成して、当該切欠き部28B内にLHモータマウント42が配置されるようにすることで、本実施形態における適用が可能となるため、低コストでの対応が可能である。
また、LHモータマウント42の破断を抑制することで、当該LHモータマウント42を鉄ではなくアルミニウム合金で形成することができる。このように、LHモータマウント42をアルミニウム合金で形成することによって、車両における剛性及びNV性能を向上させることができる。また、車両10の軽量化及びコストダウンを図ることができる。
つまり、本実施形態によれば、アルミニウム合金で形成されたLHモータマウント42であっても耐衝撃性能を向上させることによって、車両における剛性及びNV性能を向上させ、特に、電気自動車及び燃料電池車において要求される高い静粛性を満足させることができる。
さらに、モータ側ブラケット82は、コンパートメントクロスメンバ28に形成された切欠き部28Bとの間に隙間Hを空けてモータ側に固定されている。これにより、コンパートメントクロスメンバ28に外力が入力されたとき、当該隙間Hにより衝撃を吸収して、モータ側ブラケット82へ伝達される外力を低減させることができ、LHモータマウント42へ伝達される外力を低減させることができる。
<実施形態の補足説明>
本実施形態では、コンパートメントクロスメンバ28に切欠き部28Bしたが、開口部であれば良いため、必ずしも切欠き部28Bである必要なく、孔部であっても良い。また、本実施形態では、LHモータマウント42がアルミニウム合金で形成された例を挙げたが、アルミニウム合金以外の金属で形成されても良いのは勿論のことである。
本実施形態では、コンパートメントクロスメンバ28に切欠き部28Bしたが、開口部であれば良いため、必ずしも切欠き部28Bである必要なく、孔部であっても良い。また、本実施形態では、LHモータマウント42がアルミニウム合金で形成された例を挙げたが、アルミニウム合金以外の金属で形成されても良いのは勿論のことである。
さらに、本実施形態では、モータ34は前部、後部、左部の3点で支持されているが、前部、後部、右部の3点で支持されるようにしても良く、また、モータ34は3点支持に限らず、4点又は5点で支持されるようになっていても良い。
本発明は、電気自動車、燃料電池車以外のガソリン車やディーゼル車に対しても適応可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車体(車両)
12 フロントサイドメンバ
14 フロントサイドメンバ
28 コンパートメントクロスメンバ(車両骨格部材)
28B 切欠き部(取付口)
28B1 内壁面
34 モータ
42 LHモータマウント(ブラケット)
80 メンバ側ブラケット(骨格側ブラケット、ブラケット)
82 モータ側ブラケット(ブラケット)
114 固定ブラケット(骨格側ブラケット、ブラケット)
H 隙間
12 フロントサイドメンバ
14 フロントサイドメンバ
28 コンパートメントクロスメンバ(車両骨格部材)
28B 切欠き部(取付口)
28B1 内壁面
34 モータ
42 LHモータマウント(ブラケット)
80 メンバ側ブラケット(骨格側ブラケット、ブラケット)
82 モータ側ブラケット(ブラケット)
114 固定ブラケット(骨格側ブラケット、ブラケット)
H 隙間
Claims (4)
- 車両を駆動するモータと、
前記モータが搭載される車両骨格部材と、
前記車両骨格部材において、車両上下方向に開口された取付口の内側に配置されて前記モータを車両骨格部材に固定するブラケットと、
を有する車両用モータ支持構造。 - 前記車両骨格部材は、車両幅方向外側において車両前後方向に沿って延在されたサイドメンバに接合され、車両幅方向に沿って延在されたクロスメンバである請求項1に記載の車両用モータ支持構造。
- 前記ブラケットはアルミニウム合金で形成されている請求項1又は請求項2に記載の車両用モータ支持構造。
- 前記ブラケットは、前記車両骨格部材側に固定された骨格側ブラケットと、前記モータ側に固定されると共に前記取付口の内壁面との間に水平方向で隙間を空けて前記骨格側ブラケットに固定されたモータ側ブラケットと、を含んで構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用モータ支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013230684A JP2015089750A (ja) | 2013-11-06 | 2013-11-06 | 車両用モータ支持構造 |
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