JP2015086944A - エルボ継手 - Google Patents

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博 森武
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Abstract

【課題】高水圧に対する強度に優れたエルボ継手を提供する。
【解決手段】本発明のエルボ継手100は、曲管部200を有し、曲管部200の内側コーナ部に軸Cw方向に延在するリブ300が設けられ、且つ、リブ300が先端から基端に向かうにつれ肉厚となるように形成されている。リブ300の、曲管部200の軸Cw方向に垂直な断面は、脚の傾きが高さ方向に対して10℃超の等脚台形であることが好ましい。曲管部200は、繊維強化プラスチックを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、エルボ継手に関する。より具体的には、本発明は、高水圧に対応するように補強されたエルボ継手に関する。
配管の接続構造において、接続方向を曲げる場合は、エルボ型等の管継手が用いられる。塩化ビニル樹脂など熱可塑性樹脂製の配管を接続する場合には、接着性の観点から、同一または近似した物性を有する素材で構成される管継手が用いられる。
さらに、管継手は、目的に応じた補強が施されたものが知られている。
例えば、実昭58−148396号公報(特許文献1)には、繊維強化プラスチック素材によるエルボ継手本体の内側コーナ部に断面長方形の補強材を当接し、ガラス繊維と熱硬化性樹脂による固定部材によって継手本体と補強材とを一体に捲付固定したことを特徴とする複合管用エルボ継手が開示されている。
また例えば、特開2009−143173号公報(特許文献2)には、芯材を挾み、表裏に繊維強化プラスチック層を設けた複合部材同士を交差する方向に接合する継手構造に於いて、一方の複合部材に溝を形成し、該溝に他方の複合部材の端部を嵌合させ、前記一方の複合部材と前記他方の複合部材間に掛渡り第1の布状繊維材を設け、該第1の布状繊維材にプラスチックを含浸させて第1の補強層を形成し、かつ、一方の複合部材と他方の複合部材がコーナ部に該コーナ部を充足する様にコーナ部材を設け、該コーナ部材を覆う様に第1の補強層を形成した繊維強化プラスチック複合部材の継手構造が開示されている。
実昭58−148396号公報 特開2009−143173号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の継手の構造では、コーナ部材を設けることにより、コーナ部材と継手との境界に内水圧による応力集中が起こり、当該境目から破壊することがある。したがって、呼び径が大きい配管、および高い内圧が発生する配管、つまり高水圧に対する強度が必要とされる配管の場合、特許文献1および特許文献2に記載の継手の構造では、高い内水圧に対する補強効果が十分ではない。
本発明の目的は、高水圧に対する強度がより大きいエルボ継手を提供することにある。
(1)一局面に従うエルボ継手は、曲管部の内側コーナ部に、軸方向に延在するリブが設けられ、且つ、リブが先端から基端に向かうにつれ肉厚となるように形成されているものである。
この場合、エルボ継手内部を流通する流体物による曲管部への応力を拡散することができるため、エルボ継手に優れた耐圧効果が付与される。
(2)本発明のエルボ継手においては、リブの、曲管部の軸方向に垂直な断面が台形状であってよい。
これによって、リブの延在方向の両端部を含む全体において効果的に補強がなされる。
(3)
本発明のエルボ継手においては、リブの断面形状が台形状であるか否かに関わらず、リブの側壁の傾斜の角度が、リブの高さ方向に対して10度超であってよい。
この場合、エルボ継手内部を流通する流体物による曲管部への応力を効率よく拡散することができるため、より優れた耐圧効果が得られる。
(4)
本発明のエルボ継手においては、リブの断面形状が台形状である場合、当該台形は、脚の傾きが高さ方向に対して10度超の等脚台形であってよい。
これによって、エルボ継手内部を流通する流体物による曲管部への応力を効率良く拡散することができるため、より優れた耐圧効果が得られる。
(5)
本発明のエルボ継手においては、リブの先端の面の幅が、曲管部の外径の10%以上70%以下であってよい。
これによって、エルボ継手内部を流通する流体物による曲管部への応力を効率良く拡散することができるため、より優れた耐圧効果が得られる。なお、リブの断面形状が台形状である場合、先端の面の幅は、当該台形の上底の長さに相当する。
(6)
本発明のエルボ継手は、曲管部が繊維強化プラスチックを含んでよい。
この場合、たとえば高圧場で用いられるエルボ継手であっても有効な耐圧効果が得られる。
(7)
本発明のエルボ継手は、曲管部とリブとが、繊維強化プラスチックで一体化されていてよい。
この場合、たとえば高圧場で用いられるエルボ継手であっても有効な耐圧効果が得られる。
(8)
本発明のエルボ継手は、曲管部が、熱可塑性樹脂製の曲管状内層管と、当該曲管状内層管の表面を被覆する繊維強化プラスチックとを含むものであってよい。
この場合、内層管が熱可塑性樹脂であるため、曲管部が繊維強化プラスチックのみから構成される場合に比べて弾性率が低い。このため、耐圧効果をより有効に得ることができる。
本発明によると、高水圧に対する強度がより大きいエルボ継手を提供することができる。
第1の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的外観斜視図である。 図1のエルボ継手を軸心を含む平面で切断した模式的断面図である。 図1のA−A線で切断した模式的断面図である。 図3の一部拡大図である。 第2の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的一部拡大図である。 第3の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的一部拡大図である。 第4の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的一部拡大図である。 第5の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的断面図である。 第6の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の要素には同一の符号を付しており、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[第1実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的外観斜視図である。図2は、図1のエルボ継手を軸心を含む平面で切断した模式的断面図である。図3は、図1のA−A線で切断した模式的断面図である。
図1及び図2に示すように、エルボ継手100は、曲管部200と、リブ300と、接続部400,500とを有する。
[曲管部]
曲管部200は、エルボ継手100の軸心Cのうち曲線部分を軸心Cwとする屈曲円筒状であり、軸心Cw方向両端で接続部400,500それぞれと連通する。
図2に示すように、曲管部200の外周面のうち、軸心Cwを含む面で切断した場合における内側曲線の部分は内側コーナ部201を形成する。曲管部200の内周面は、外周面に滑らかに沿った形状を有する。したがって、曲管部200の肉厚は軸心Cwに沿って略一定である。
曲管部200は、内層管210と、内層管210の表面を被覆する管体補強層220とから構成される複層管である。本実施形態において、管体補強層220は、リブ300が設けられている部分を除いて内層管210を被覆する。
内層管210の素材は、熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂を用いることは、管体補強層220として通常用いられる繊維強化プラスチック(後述)より弾性率が低く、本発明の耐圧効果が得やすい点で好ましい。
熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂(PVC)、塩素化塩化ビニル樹脂(CPVC)、ポリ酢酸ビニル樹脂(PVAC)などのビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS)、ポリスチレン樹脂(PS)などのスチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)などのオレフィン系樹脂;三弗化エチレン樹脂(PCTFE)、四弗化エチレン樹脂(PTFE)などのフッ素系樹脂;(メタ)アクリル樹脂(PMMA)などのアクリル系樹脂;その他、ポリカーボネート樹脂(PC)、アセタール樹脂(POM)などのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。これらの樹脂は、単独で、または複数種を組み合わせて用いることができる。
特に、ビニル系樹脂およびスチレン系樹脂は、密着性の観点から好ましく、この場合、管体補強層210との間にプライマー層(図示せず)を設ける必要がない。オレフィン系樹脂の場合、通常、表面を荒らす処理を行った後にプライマー層(図示せず)を設ける。しかしながら、水の浸入を回避する観点からは、いずれの樹脂を用いた場合であっても、プライマー層(図示せず)を設けることが好ましい。
管体補強層220の素材は、繊維強化プラスチックである。
繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂としては、一般的に熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。たとえば、不飽和ポリエステル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独で、または複数種を組み合わせて用いることができる。しかしながら、マトリックス樹脂として、熱可塑性樹脂を特に除外するものではない。
樹脂強化用繊維としては、ガラス繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維などの無機繊維;PAN (ポリアクリロニトリル) 系炭素繊維およびピッチ系炭素繊維などの炭素繊維;ならびに、アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン、ポリアセタール、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール、高強度ポリプロピレンなどの有機繊維;ケナフ、麻などの天然繊維が挙げられる。これらの繊維は、単独で、または複数種を組み合わせて用いることができる。樹脂強化用繊維の形態としては、フィラメント、ストランド、ロービング、ロービングクロス、チョップ、チョップドストランドマット、クロス、などが挙げられる。
[リブ]
図1に示すように、リブ300は、側壁301と先端面302とを有する。側壁301は、先端面302の短手方向の両側に連設される。
図2に示すように、リブ300は、曲管部200の内側コーナ部201において、軸心Cw方向に延在するように突設される。このように延在するリブ300の先端面302は、長手方向の両端が、接続部400,500の端に位置している。
リブ300が内側コーナ部201に設けられることにより、エルボ継手100の股裂き損傷を回避し、高水圧による破損を防ぐことができる。
さらに、リブ300は、図3に示すように、その先端から基端に向かうにつれ肉厚となるように形成される。このため、リブ300の両側壁301は、リブ300の先端から基端に向かうにつれ互いに離間する方向に傾斜する傾斜壁をなす。このように側壁301が傾斜していることによって、傾斜していない場合に比べ、リブ300周りに発生する応力を拡散することができる。
図3に示すように、リブ300は、内側コーナ部201と軸心Cwとを通る平面Sに対して面対称となる形状で形成される。図4に示すように、側壁301の傾斜は、リブ300の高さHに対して角度θをなす。角度θは、具体的には、たとえば10°超、好ましくは15°以上、さらに好ましくは20°以上である。角度θの上限は特に限定されず、設計上、側壁301と、曲管部200の外周面の接面とが一致する角度まで許容されるが、たとえば70°であってよい。上記範囲を下回ると、エルボ継手100の使用時において、リブ300と曲管部200の境界に、高圧の内水圧により応力が集中しやすくなり、当該境界から破壊されやすくなる傾向となる。角度θは、リブ300の延在方向の全体において、一定に保たれる。
リブ300の先端面302の幅U(先端面302の、リブ300の厚み方向の長さ)は、図3に示すように、曲管部200の外径Eの、たとえば10%以上、好ましくは15%以上である。幅Uの範囲の上限値は特に限定されないが、側壁301の上述角度θ(図4参照)を確保できる程度であればよい。幅Uが上記範囲を下回ると、先端面302に高い応力が発生しやすくなる傾向となる。幅Uは、リブ300の延在方向の全体において、一定に保たれる。
図4に示すように、エルボ継手100を軸心Cwに垂直な平面で切断した場合のリブ300の断面形状は、台形状である。ここでリブ300の断面形状が台形状であるとは、図4において、リブ300の先端面302の断面が仮想台形Tの上底に、側壁301の断面が脚に、両側壁301の断面の基端同士を結ぶ線分が下底にそれぞれ相当する意である。
リブ300の高さHは、リブ300がないと仮定した場合、つまり、図4中破線円弧で示される、曲管部200の仮想外周面上の位置をゼロとして定義する。高さHは、上記の幅Uおよび角度θ等によって定めてよいが、たとえば、曲管部200外径E(図3参照)の10%以上、好ましくは15%以上としてもよい。当該高さHの範囲の上限値は特に限定されないが、たとえば30%である。
リブ300の最大基端厚Lは、図4に示す仮想台形Tの下底の長さに相当する。最大基端厚Lは、たとえば、曲管部200外径E(図3参照)の15%以上、好ましくは30%以上としてよい。当該最大基端厚Lの範囲の上限値は特に限定されず、角度θが許容する範囲で適宜決定できるが、たとえば90%である。
図2および図4に示すように、リブ300は、芯材310と、芯材310の表面を被覆する補強層320とから構成される複層体である。芯材310には、補強層320と弾性率が近い素材を選択することができる。補強層320は、前述の管体補強層220と一体化されている。したがって、芯材310としては、樹脂強化繊維と樹脂とを含む素材が好ましく用いられる。具体的には、ケミカルウッド、繊維強化発泡樹脂成形体、シートモールディングコンパウンド(SMC)プレス品、バルクモールディングコンパウンド(BMC)射出品等が挙げられる。
[接続部]
接続部400,500は、他の管体を内嵌して接続するように形成される。接続部400,500の内径は、たとえば150mm以上、好ましくは170mm以上である。当該内径の上限は特に限定されないが、たとえば400mmである。本発明のエルボ継手100は、このような大きい内径に対応するサイズの配管の接続に有用であり、高い水圧に対応することができる。
接続部400,500は、曲管部200と同様に、それぞれ、直管状の内層管410,510と管体補強層420,520とから構成される。直管状の内層管410,510は、曲管状の内層管210と一体成形されている。管体補強層420,520は、管体樹脂層220と一体成形されている。
本実施形態では、接続部400と接続部500とは同大同形のものとして示しているが、それぞれに接続すべき管体に応じ、大きさおよび形状の少なくともいずれかが互いに異なるように形成されていてもよい。
[第2実施形態]
図5は、第2の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的一部拡大図であり、図4に対応する。なお、第2実施形態においては、主に第1形態と異なる点について説明し、同一点については説明を省略する。後述の第3実施形態以下についても同様である。
図5に示すように、第2実施形態にかかるエルボ継手100aは、リブ300aを有する。リブ300aの表面は、平面状の側壁301aと、曲面状の先端面302aとから構構成される。
[第3実施形態]
図6は、第3の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的一部拡大図であり、図4に対応する。
図6に示すように、第3実施形態にかかるエルボ継手100bは、リブ300bを有する。リブ300bの表面は、曲面状の側壁301bと、平面状の先端面302bとから構成される。本実施形態においては、側壁の傾斜の角度θは、湾曲傾斜した側壁301bの平均傾斜(図6中傾斜破線で示す。)の角度として定めることができる。
[第4実施形態]
図7は、第4の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的一部拡大図であり、図4に対応する。
図7に示すように、第4実施形態にかかるエルボ継手100cは、リブ300cを有する。リブ300cは芯材を有さないため複層構造でなく、補強層320cのみで構成される。したがって、リブ300cの全て(つまり補強層320c)が管体補強層220cと一体成形されている。
[第5実施形態]
図8は、第5の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的断面図であり、図2に対応する。
図8に示すように、第5実施形態にかかるエルボ継手100dは、曲線を軸心Cwdとする曲管部200dの両端に、さらに直管部240d,250dが連通するように一体的に形成されている。さらに、直管部240d,250dそれぞれに、接続部400d,500dが連通するように形成されている。
図8において、内側コーナ部201dの(軸心Cwdよりも)外側付近に破線で示される直線は、図2に示す第1実施形態の先端面302の位置を示す。つまり、破線で示される位置は、曲管部200dの内側コーナ部201dを補強するためのリブ300dの先端面の位置として最低限望まれる位置である。リブ300dの先端面は、先端面302の位置の(軸心Cwdよりも)外側であるほど補強効果の点で好ましい。従って、図8においては、リブ300dは先端面302d1を有することが最も好ましい。また、リブ300dは二点鎖線で示す先端面302d2を有していてもよいし、破線で示す先端面302d3を有することも許容する。
[第6実施形態]
図9は、第6の実施形態にかかるエルボ継手の一例を示す模式的断面図であり、図2に対応する。
図9に示すように、図6の実施形態にかかるエルボ継手100eは、第5実施形態と同様に、曲線を軸心Cweとする曲管部200eの両端に、さらに直管部240e,250eが連通するように一体的に形成されている。さらに、直管部240e,250eそれぞれに、接続部400e,500eが連通するように形成されている。
図9において、内側コーナ部201eの(軸心Cweよりも)外側付近に破線で示される直線は、第5実施形態と同様、図2に示す第1実施形態の先端面302の位置であり、曲管部200eの内側コーナ部201eを補強するためのリブ300eの先端面の位置として最低限望まれる位置である。リブ300eの先端面302eは、図9に示すように、先端面302の(軸心Cweよりも)外側の位置であれば、湾曲していてもよい。湾曲の態様としては、図9のように軸心Cwe側に凹となる態様でもよいし、軸心Cweと反対側に凸となる態様でもよい。
[製造方法]
エルボ継手100は、内層管210を用意し、内層管210の内側コーナ部201に芯材310を配設し、内層管210の外表面と芯材310の表面とを一体的に繊維強化プラスチックで被覆することによって製造することができる。被覆された繊維強化プラスチックの層は、一体化された管体補強層220および補強層320となる。エルボ継手100a,100bについても、エルボ継手100と同様の方法で製造することができる。
繊維強化プラスチックで被覆する方法としては、たとえば、フィラメントワインディング法、または、フィラメント、マットおよび/またはクロス等の繊維を積層した後にインフュージョン法等の真空成形または反応射出成形(たとえばS−RIM成形)によってマトリックス樹脂を含浸させる方法等が挙げられる。
エルボ継手100cは、内層管210を用意し、内層管210の外表面を繊維強化プラスチックで被覆することで管体補強層220cを形成するとともに、内側コーナ部201においてリブ300cを当該繊維強化プラスチックで一体成形することによって製造することができる。この場合、繊維を積層する工程で、内側コーナ部201にマット等の繊維を盛設し、プレスすることでリブ300cの形状にすることができる。
[他の例]
本発明において、内側コーナ部に設けられるリブは、傾斜(湾曲傾斜も含む)した側壁を有していればよいため、第1実施形態から第6実施形態として例示したリブ300,300a,300b,300c,300d,300eの形状に限定されない。したがって、例示以外にも、たとえば、側壁と先端面との両方が曲面であってもよい。この場合、リブの具体的な態様は、リブの側壁の傾斜の角度θ、先端面の幅U、高さH、最大基端厚Lが上述の範囲内となるように決定することができる。
また、第2実施形態、第3実施形態、第5実施形態および第6実施形態それぞれに示すリブ300a,300b,300d,300eも、第4実施形態に示すリブ300cのように、芯材を有さず、全体が繊維強化プラスチックによって管体補強層と一体成形されていてもよい。
なお、本発明においては、内層管210の素材として、本実施形態における熱可塑性樹脂以外の合成樹脂、金属、陶器、コンクリート、およびそれらの組み合わせも許容される。
さらに、本発明においては、曲管部200は複層管であることに限定されず、単層管であることも許容される。単層管である場合、そのような円筒部は、繊維強化プラスチックのみで構成されることができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
図1から図4に記載のエルボ継手100の接続部400および接続部500に直管を接続し、内部に水を入れて加圧した条件を仮定し、CAEソフトにより計算を行い、最大主応力に基づいて曲管部200の強度を判定した。
エルボ継手100の直管接続構造から平均メッシュ長15mmの4面体2次要素を生成した。測定対象としたエルボ継手100の呼び径は200mm、リブ300側壁301の傾斜の角度θは20°、先端面302の幅(リブ300の厚み方向の長さ)は30mm、接続した直管の長さは50mmとした。負荷水圧は20MPa相当とし、破壊圧を150MPaとした。
[実施例2]
リブ300側壁301の傾斜の角度θを30°としたことを除いて、実施例1と同様に計算および判定を行った。
[実施例3]
リブ300側壁301の傾斜の角度θを40°としたことを除いて、実施例1と同様に計算および判定を行った。
[比較例1]
リブ300を設けないことを除いて、実施例1と同様に計算および判定を行った。
[比較例2]
リブ300側壁301の傾斜の角度θを0°としたことを除いて、実施例1と同様に計算および判定を行った。
[評価]
上記実施例および比較例によって得られた計算結果および評価を、表1に示す。
表1に示すように、本発明のエルボ継手によると、最大主応力の大幅な低減が達成された。
Figure 2015086944
[実施形態および他の例により奏される効果]
以上のように、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eは、曲管部200,200d,200eの内側コーナ部201,201d,201eに、軸Cw,Cwd,Cwe方向に延在するリブ300,300a,300b,300c,300d,300eが設けられ、且つ、リブ300,300a,300b,300c,300d,300eが先端から基端に向かうにつれ肉厚となるように形成されているため、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100e内部を流通する流体物による曲管部200への応力を拡散することができるため、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eに優れた耐圧効果が付与される。
エルボ継手100,100c,100d,100eは、リブ300,300c,300d,300eの、曲管部200,200d,200eの軸Cw,Cwd,Cwe方向に垂直な断面が台形状であるため、リブ300,300c,300d,300eの延在方向の両端部を含む全体において効果的に補強がなされる。
エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eにおいては、リブ300,300a,300b,300c,300d,300eの側壁301,301a,301bの傾斜の角度θが、リブ300,300a,300b,300c,300d,300eの高さH方向に対して10度超であるため、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100e内部を流通する流体物による曲管部200,200d,200eへの応力を効率よく拡散することができ、優れた耐圧効果が得られる。
エルボ継手100,100c,100d,100eにおいては、リブ300,300c,300d,300eの断面形状が、脚(側壁301に相当)の傾きが高さH方向に対して10度超の等脚台形であるため、エルボ継手100,100c,100d,100e内部を流通する流体物による曲管部への応力を効率良く拡散することができるため、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100e内部を流通する流体物による曲管部200,200d,200eへの応力を効率よく拡散することができ、優れた耐圧効果が得られる。
エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eにおいては、リブ300,300a,300b,300c,300d,300eの先端面302,302a,302b,302d1,302d2,302d3,302eの幅Uが、曲管部200,200d,200eの外径Eの10%以上70%以下であるため、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100e内部を流通する流体物による曲管部200,200d,200eへの応力を効率良く拡散することができ、優れた耐圧効果が得られる。
エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eにおいては、曲管部200,200d,200eが、熱可塑性樹脂製の曲管状内層管210と、曲管状の内層管210の表面を被覆する繊維強化プラスチック220,220cとから構成されるため、高圧場で用いられる場合でも有効な耐圧効果が得られる。また、内層管210が熱可塑性樹脂であるため、曲管部210が繊維強化プラスチックのみから構成される場合に比べて弾性率が低い。このため、耐圧効果をより有効に得ることができる。
エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eにおいては、曲管部200,200d,200eとリブ300,300a,300b,300c,300d,300eとが、繊維強化プラスチック220,220c,320,320cで一体化されているため、高圧場で用いられる場合でも有効な耐圧効果が得られる。
[実施形態および他の例における各部と請求項の各構成要素との対応関係]
本発明においては、曲管部200,200d,200eが「曲管部」に相当し、エルボ継手100,100a,100b,100c,100d,100eが「エルボ継手」に相当し、内側コーナ部201,201d,201eが「内側コーナ部」に相当し、軸Cw,Cwd,Cweが「軸」に相当し、リブ300,300a,300b,300c,300d,300eが「リブ」に相当し、仮想台形Tが「台形」および「等脚台形」に相当し、側壁301,301a,301bが「側壁」に相当し、角度θが「傾斜の角度」に相当し、高さHが「リブの高さ」に相当し、先端面302,302a,302b,302d1,302d2,302d3,302eが「先端の面」に相当し、幅Uが「先端の面の幅」に相当し、外径Eが「曲管部の外径」に相当し、内層管210が「曲管状内層管」に相当し、繊維強化プラスチック220,220cが「曲管状内層管の表面を被覆する前記繊維強化プラスチック」に相当する。
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれらのみに限定されるものではなく、本発明の趣旨と範囲とから逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。さらに、本実施形態において述べられる作用および効果は一例であり、本発明を限定するものではない。
100,100a,100b,100c,100d,100e エルボ継手
200,200d,200e 曲管部
201,201d,201e 内側コーナ部
210 内層管
220,220c 管体補強層
300,300a,300b,300c,300d,300e リブ
301,301a,301b 側壁
302,302a,302b,302d1,302d2,302d3,302e 先端面
Cw,Cwd,Cwe (曲管部の)軸
T 仮想台形
θ (側壁の傾斜の)角度
H (リブの)高さ
U (先端面の)幅
E (曲管部の)外径


Claims (8)

  1. 曲管部を有するエルボ継手であって、前記曲管部の内側コーナ部に軸方向に延在するリブが設けられ、且つ、前記リブが先端から基端に向かうにつれ肉厚となるように形成されている、エルボ継手。
  2. 前記リブの、前記曲管部の軸方向に垂直な断面が台形状である、請求項1に記載のエルボ継手。
  3. 前記リブの側壁の傾斜の角度が、前記リブの高さ方向に対して10度超である、請求項1または2に記載のエルボ継手。
  4. 前記台形が、脚の傾きが高さ方向に対して10度超の等脚台形である、請求項2に記載のエルボ継手。
  5. 前記先端の面の幅が、曲管部の外径の10%以上70%以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載のエルボ継手。
  6. 前記曲管部が繊維強化プラスチックを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載のエルボ継手。
  7. 前記曲管部と前記リブとが、繊維強化プラスチックで一体化されている、請求項1から6のいずれか1項に記載のエルボ継手。
  8. 前記曲管部が、熱可塑性樹脂製の曲管状内層管と、前記曲管状内層管の表面を被覆する前記繊維強化プラスチックとを含む、請求項6または7に記載のエルボ継手。
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