JP2009061655A - 繊維強化プラスチック製管体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造中のスチレン拡散防止を図るとともに、高強度で均一な肉厚、外観の優れた繊維強化プラスチック製管体を製造する方法を提供する。
【解決手段】上記製造方法を、筒状の成形型上に被含浸物のシート状の強化繊維基材2を配設し、この強化繊維基材の上に、離型材3を介して注入樹脂の拡散を促進する樹脂拡散部材4を敷設し、これらの強化繊維基材、離型材及び樹脂拡散部材をバッグフィルム5によって成形型上に気密に被覆し、このバッグフィルム内を真空減圧状態にしてバッグフィルム内に樹脂を吸引、注入して、強化繊維基材に樹脂を含浸させる繊維強化プラスチック製管体の真空注入成形方法であって、強化繊維基材として繊維編織物及び伸縮性シートを積層して用いるものとする。
【選択図】図1
【解決手段】上記製造方法を、筒状の成形型上に被含浸物のシート状の強化繊維基材2を配設し、この強化繊維基材の上に、離型材3を介して注入樹脂の拡散を促進する樹脂拡散部材4を敷設し、これらの強化繊維基材、離型材及び樹脂拡散部材をバッグフィルム5によって成形型上に気密に被覆し、このバッグフィルム内を真空減圧状態にしてバッグフィルム内に樹脂を吸引、注入して、強化繊維基材に樹脂を含浸させる繊維強化プラスチック製管体の真空注入成形方法であって、強化繊維基材として繊維編織物及び伸縮性シートを積層して用いるものとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、繊維強化プラスチック製管体の製造方法に関し、さらに詳しくは製造中のスチレン拡散防止を図るとともに、高強度で均一な肉厚、外観の優れた繊維強化プラスチック製管体を製造する方法に関するものである。
従来、軽量で高強度な素材として、繊維強化プラスチック(FRP)が各種産業分野で使用されている。
また、繊維強化プラスチック製管体を製造するのに、フィラメントワインディング(FW)法が用いられることはよく知られている。しかし、この成形方法は開放された状態で樹脂含浸繊維の成形型への巻付けが行なわれるため、製造中にスチレン等が揮散するなどといった環境上の問題があり、近年では、環境配慮型の成形方法として真空吸引による減圧環境下で成形を行う真空注入成形法が注目されつつある。
また、繊維強化プラスチック製管体を製造するのに、フィラメントワインディング(FW)法が用いられることはよく知られている。しかし、この成形方法は開放された状態で樹脂含浸繊維の成形型への巻付けが行なわれるため、製造中にスチレン等が揮散するなどといった環境上の問題があり、近年では、環境配慮型の成形方法として真空吸引による減圧環境下で成形を行う真空注入成形法が注目されつつある。
真空注入成形法は、基本的には、成形型の上に、強化繊維基材を配置し、適宜離型材を介して樹脂拡散材を設け、これをバッグフィルムで覆い、シールしてバッグフィルムで覆われた内部を真空減圧状態としてバッグフィルム内に樹脂注入を行うことで成形体を得る成形法である(例えば、特許文献1参照)。
この真空注入成形方法を利用して管体を成形する場合、被含浸物である強化繊維基材に編織物が汎用されるが、その場合、編織物は繊維の引き揃えが完全ではないため、均一に高緊張力で成形型に巻き付けるのは困難であり、そのため成形型へ巻き付ける時の緊張力が弱まり、真空吸引時に図3に示すように編織物がたるみ、しわなどの凹凸等の外観不良が発生し易いといった問題がある。
本発明は、このような事情の下、製造中のスチレン拡散防止を図るとともに、高強度で均一な肉厚、外観の優れた繊維強化プラスチック製管体を製造する方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、強化繊維基材について、それぞれ樹脂強化能及び伸縮性の機能を有する2種類のシート状材料を積層したものとすることにより、特に繊維編織物の上から高緊張力で伸縮性シートを巻き付け、伸縮性シートの復元力により締め付け力をアップして繊維編織物の緩みを小さくしうるものとすることにより、凹凸等の外観不良の生じるのを防止しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、筒状の成形型上に被含浸物のシート状の強化繊維基材を配設し、この強化繊維基材の上に、離型材を介して注入樹脂の拡散を促進する樹脂拡散部材を敷設し、これらの強化繊維基材、離型材及び樹脂拡散部材をバッグフィルムによって成形型上に気密に被覆し、このバッグフィルム内を真空減圧状態にしてバッグフィルム内に樹脂を吸引、注入して、強化繊維基材に樹脂を含浸させる繊維強化プラスチック製管体の真空注入成形方法であって、強化繊維基材として繊維編織物及び伸縮性シートを積層して用いることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、繊維編織物が、繊維方向を管軸に対して90±10°方向に引き揃えた長繊維と繊維方向を管軸に対して0から±45°方向に引き揃えた長繊維とをステッチ糸で編み止めしたステッチファブリックであることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、繊維編織物が、ガラスクロス、カーボンクロスまたはケブラークロスからなる強化繊維織物であることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1ないし3のいずれかの発明において、伸縮性シートが、相互に斜交する方向に引き揃えた長繊維をステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、連続長繊維のトリコット編物または伸縮性不織布であることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、ステッチファブリックが、上下二面に+40〜60°、−40〜−60°方向に引き揃えた連続長繊維をステッチ糸で編み止めしたものであることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1ないし5のいずれかの発明において、注入樹脂が、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂であることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、注入樹脂が、0.2Pa・s以下の粘度を有することを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法が提供される。
本発明の製造方法によれば、製造中のスチレン拡散防止が図れるとともに、得られる繊維強化プラスチック製管体は、高強度で、肉厚が均一で厚みのバラツキが小さく、たるみやシワ等の凹凸の少ない優れた外観を確保しうるという顕著な効果が奏される。
本発明の製造方法は、繊維強化プラスチック製管体の真空注入成形方法であって、強化繊維基材として繊維編織物及び伸縮性シートを積層して用いるものである。
以下、本発明の製造方法について、それに用いられる強化繊維基材や注入樹脂、真空注入成形方法等について詳細に説明する。
以下、本発明の製造方法について、それに用いられる強化繊維基材や注入樹脂、真空注入成形方法等について詳細に説明する。
1.強化繊維基材
強化繊維基材には、繊維編織物及び伸縮性シートが積層されて用いられ、好ましくは図4に示されるように、繊維編織物21と伸縮性シート22とが交互に多重に積層された形態で用いられる。
強化繊維基材には、繊維編織物及び伸縮性シートが積層されて用いられ、好ましくは図4に示されるように、繊維編織物21と伸縮性シート22とが交互に多重に積層された形態で用いられる。
<繊維編織物>
繊維編織物としては、例えば、一般に基材として使用されている繊維性素材からなる編織物、中でも強化繊維編織物が挙げられ、中でも管軸に対して90±10°方向に引き揃えた長繊維と繊維方向を管軸に対して0から±45°方向に引き揃えた長繊維とをステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、ガラスクロス、カーボンクロス、ケブラークロスが、樹脂の浸透性に優れ、繊維基材の方向を自由に変えることができ、強度設計の自由度が大きく好ましい。
繊維編織物としては、例えば、一般に基材として使用されている繊維性素材からなる編織物、中でも強化繊維編織物が挙げられ、中でも管軸に対して90±10°方向に引き揃えた長繊維と繊維方向を管軸に対して0から±45°方向に引き揃えた長繊維とをステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、ガラスクロス、カーボンクロス、ケブラークロスが、樹脂の浸透性に優れ、繊維基材の方向を自由に変えることができ、強度設計の自由度が大きく好ましい。
<伸縮性シート>
伸縮性シートとしては、例えば、相互に斜交する方向に引き揃えた長繊維をステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、連続長繊維の編物、伸縮性不織布等が挙げられ、中でも連続長繊維を上下二面に+40〜60°、−40〜−60°方向に引き揃えた後、ステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、連続長繊維のトリコット編物が挙げられる。
伸縮性シートとしては、特に繊維方向を+40〜60°、−40〜−60°に引き揃えた上記ステッチファブリックが、強度付与部材として強度設計に寄与することができ、また、樹脂の浸透性にも優れており好ましい。
伸縮性シートとしては、例えば、相互に斜交する方向に引き揃えた長繊維をステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、連続長繊維の編物、伸縮性不織布等が挙げられ、中でも連続長繊維を上下二面に+40〜60°、−40〜−60°方向に引き揃えた後、ステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、連続長繊維のトリコット編物が挙げられる。
伸縮性シートとしては、特に繊維方向を+40〜60°、−40〜−60°に引き揃えた上記ステッチファブリックが、強度付与部材として強度設計に寄与することができ、また、樹脂の浸透性にも優れており好ましい。
本発明方法において、繊維編織物と伸縮性シートとは図5に示すように、交互にテンションをかけながら成形型に巻き付け積層するのがよい。
このようにすると、伸縮性シートは、配向角度が巻き付け前は図6に示すように直交していたのが、図7に示すようにテンションにより90°以下になり長手方向に伸ばされ、テンションを緩めると元に戻ろうとする復元力が働くようになる。
このようにすると、伸縮性シートは、配向角度が巻き付け前は図6に示すように直交していたのが、図7に示すようにテンションにより90°以下になり長手方向に伸ばされ、テンションを緩めると元に戻ろうとする復元力が働くようになる。
2.注入樹脂
注入樹脂としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が好ましく、さらには、0.2Pa・s以下の粘度を有するものが含浸性を考慮すると好ましい。
注入樹脂としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が好ましく、さらには、0.2Pa・s以下の粘度を有するものが含浸性を考慮すると好ましい。
上記注入樹脂には、更に必要に応じて、耐候性等の耐久性を向上させるための紫外線吸収剤、紫外線劣化防止剤、酸化劣化防止剤、顔料、難燃剤等の公知の添加剤を添加してもよい。
本発明方法においては、上記原材料を用いて、真空注入成形方法により、所望の繊維強化プラスチック製管体が得られる。
真空注入成形方法について、図1の模式図を参照して説明すると、筒状の成形型1には、所定の強化繊維基材が後述するように積層形態で配設され、該基材上に離型材を介し樹脂拡散部材が敷設され、これらの強化繊維基材、離型材及び樹脂拡散部材をバッグフィルム5で成形型上に気密に被覆し、このバッグフィルム内を真空減圧状態にしてバッグフィルム内に注入用樹脂を吸引、注入して、強化繊維基材に樹脂を含浸させるようになっている。
真空注入成形方法について、図1の模式図を参照して説明すると、筒状の成形型1には、所定の強化繊維基材が後述するように積層形態で配設され、該基材上に離型材を介し樹脂拡散部材が敷設され、これらの強化繊維基材、離型材及び樹脂拡散部材をバッグフィルム5で成形型上に気密に被覆し、このバッグフィルム内を真空減圧状態にしてバッグフィルム内に注入用樹脂を吸引、注入して、強化繊維基材に樹脂を含浸させるようになっている。
すなわち、図1のA−A´断面図としての図2をも参照すると明らかなように、円筒状の成形型1の外周上には強化繊維基材2、離型材3及び樹脂拡散部材4がこの順に配設、積層され、これをバッグフィルム5で覆い、バッグフィルム内が気密になるようにシール材6でシールされている。
この強化繊維基材2は、図4に示されるように、繊維編織物21と伸縮性シート22とが積層されてなり、好ましくは成形型にテンションをかけながら巻き付けられている。
離型材3は、樹脂の離型性を高めるものであり、注入用樹脂と非接着性の材料からなるシートが好ましい。
離型材3の上に敷設された樹脂拡散部材4は、注入用樹脂の拡散を促進するものであり、注入用樹脂を強化繊維基材2に偏りなく含浸させるとともに、成形型1上の所望の範囲全体に注入用樹脂を拡散させうる網状のシート材が好ましい。
バッグフィルム5はこれらの各材の積層された成形型1を気密に被覆するものであって、この種の真空注入成形法に一般的に用いられる気密な合成樹脂製のフィルム材であれば特に限定されない。
シール材6は粘着材料等であって、成形型1の両端側部において、バッグフィルム5を成形型1の表面に固着し、それにより、成形型1とバッグフィルム5との間を、気密かつ密閉された成形部として構成するようにするものである。
また、バッグフィルム5で被覆した成形型1には、このバッグフィルム5内に注入用樹脂を注入する注入ライン7が接続され、さらに成形部内の空気を真空吸引して減圧する真空減圧源(図示せず)およびこの真空減圧源に接続した真空減圧ライン8が接続されている。
そして、このように構成された成形部内に真空吸引による真空減圧状態下で注入用樹脂を注入し、所望の形状の繊維強化プラスチック製管体が得られる。
この強化繊維基材2は、図4に示されるように、繊維編織物21と伸縮性シート22とが積層されてなり、好ましくは成形型にテンションをかけながら巻き付けられている。
離型材3は、樹脂の離型性を高めるものであり、注入用樹脂と非接着性の材料からなるシートが好ましい。
離型材3の上に敷設された樹脂拡散部材4は、注入用樹脂の拡散を促進するものであり、注入用樹脂を強化繊維基材2に偏りなく含浸させるとともに、成形型1上の所望の範囲全体に注入用樹脂を拡散させうる網状のシート材が好ましい。
バッグフィルム5はこれらの各材の積層された成形型1を気密に被覆するものであって、この種の真空注入成形法に一般的に用いられる気密な合成樹脂製のフィルム材であれば特に限定されない。
シール材6は粘着材料等であって、成形型1の両端側部において、バッグフィルム5を成形型1の表面に固着し、それにより、成形型1とバッグフィルム5との間を、気密かつ密閉された成形部として構成するようにするものである。
また、バッグフィルム5で被覆した成形型1には、このバッグフィルム5内に注入用樹脂を注入する注入ライン7が接続され、さらに成形部内の空気を真空吸引して減圧する真空減圧源(図示せず)およびこの真空減圧源に接続した真空減圧ライン8が接続されている。
そして、このように構成された成形部内に真空吸引による真空減圧状態下で注入用樹脂を注入し、所望の形状の繊維強化プラスチック製管体が得られる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの例によって何ら限定されるものではない。
実施例
上記の図1の模式図で参照されるとおりの真空注入成形方法により、下記の注入用樹脂、各種材を用いて、直径160φ、長さ300mmの繊維強化プラスチック製管体を作製した。
注入用樹脂:ネオポール8250(商品名、日本ユピカ株式会社製)
樹脂拡散部材:GREENFLOW 75(商品名、AIRTECH社製、0.88mm厚のポリプロピレン製ネット)
離型材:BLEEDER LEASE B(商品名、AIRTECH社製、0.011mm厚 シリコーンコートされたポリアミド製シート)
強化繊維基材
強化繊維編織物:イージーファブWF800(商品名、FRPサービス株式会社製、繊維配向 0゜、90゜のステッチファブリック、質量 810g/m2) 3枚
伸縮性シート:イージーファブDB800(商品名、FRPサービス株式会社製、繊維配向 ±45゜のステッチファブリック、質量 777g/m2) 3枚
上記の図1の模式図で参照されるとおりの真空注入成形方法により、下記の注入用樹脂、各種材を用いて、直径160φ、長さ300mmの繊維強化プラスチック製管体を作製した。
注入用樹脂:ネオポール8250(商品名、日本ユピカ株式会社製)
樹脂拡散部材:GREENFLOW 75(商品名、AIRTECH社製、0.88mm厚のポリプロピレン製ネット)
離型材:BLEEDER LEASE B(商品名、AIRTECH社製、0.011mm厚 シリコーンコートされたポリアミド製シート)
強化繊維基材
強化繊維編織物:イージーファブWF800(商品名、FRPサービス株式会社製、繊維配向 0゜、90゜のステッチファブリック、質量 810g/m2) 3枚
伸縮性シート:イージーファブDB800(商品名、FRPサービス株式会社製、繊維配向 ±45゜のステッチファブリック、質量 777g/m2) 3枚
比較例
強化繊維基材として、強化繊維編織物のみを6枚用いた以外は実施例と同様にして直径160φ、長さ300mmの繊維強化プラスチック製管体を作製した。
各例の外観評価結果及び肉厚の測定結果を表1に示す。
評価結果
強化繊維基材として、強化繊維編織物のみを6枚用いた以外は実施例と同様にして直径160φ、長さ300mmの繊維強化プラスチック製管体を作製した。
各例の外観評価結果及び肉厚の測定結果を表1に示す。
評価結果
外観評価
○ シワの発生なし
× シワ発生
○ シワの発生なし
× シワ発生
これより、比較例では、シワが発生し、肉厚にバラツキがあるのに対し、実施例ではシワが発生せず、肉厚もバラツキが小さいことが分かる。
本発明方法は、シワが発生せず、肉厚もバラツキが小さい繊維強化プラスチック製管体を製造することを可能にし、産業上大いに有用である。
1 成形型
2 強化繊維基材
21 繊維編織物
22 伸縮性シート
3 離型材
4 樹脂拡散部材
5 バッグフィルム
6 シール材
7 注入ライン
8 真空減圧ライン
2 強化繊維基材
21 繊維編織物
22 伸縮性シート
3 離型材
4 樹脂拡散部材
5 バッグフィルム
6 シール材
7 注入ライン
8 真空減圧ライン
Claims (7)
- 筒状の成形型上に被含浸物のシート状の強化繊維基材を配設し、この強化繊維基材の上に、離型材を介して注入樹脂の拡散を促進する樹脂拡散部材を敷設し、これらの強化繊維基材、離型材及び樹脂拡散部材をバッグフィルムによって成形型上に気密に被覆し、このバッグフィルム内を真空減圧状態にしてバッグフィルム内に樹脂を吸引、注入して、強化繊維基材に樹脂を含浸させる繊維強化プラスチック製管体の真空注入成形方法であって、強化繊維基材として繊維編織物及び伸縮性シートを積層して用いることを特徴とする繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
- 繊維編織物が、繊維方向を管軸に対して90±10°方向に引き揃えた長繊維と繊維方向を管軸に対して0から±45°方向に引き揃えた長繊維とをステッチ糸で編み止めしたステッチファブリックであることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
- 繊維編織物が、ガラスクロス、カーボンクロスまたはケブラークロスからなる強化繊維織物であることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
- 伸縮性シートが、相互に斜交する方向に引き揃えた長繊維をステッチ糸で編み止めしたステッチファブリック、連続長繊維のトリコット編物または伸縮性不織布であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
- ステッチファブリックが、上下二面に+40〜60°、−40〜−60°方向に引き揃えた連続長繊維をステッチ糸で編み止めしたものであることを特徴とする請求項4に記載の繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
- 注入樹脂が、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
- 注入樹脂が、0.2Pa・s以下の粘度を有することを特徴とする請求項6に記載の繊維強化プラスチック製管体の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2007231197A JP2009061655A (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 繊維強化プラスチック製管体の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013522486A (ja) * | 2010-03-18 | 2013-06-13 | トウホウ テナックス ユーロップ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 縫合した多軸の布帛 |
CN103331857A (zh) * | 2013-06-09 | 2013-10-02 | 无锡市华牧机械有限公司 | 一种纤维绳索端部成型方法 |
JP5677651B1 (ja) * | 2011-12-21 | 2015-02-25 | ジーケーエヌ エアロスペース サーヴィシーズ ストラクチャーズ、コーポレイション | 包装中に織物プリフォームに圧縮圧力を加えるための方法及び装置 |
-
2007
- 2007-09-06 JP JP2007231197A patent/JP2009061655A/ja active Pending
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