JP2015086299A - 蛍光体及びこれを用いた発光装置 - Google Patents

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陽介 梅津
Yosuke Umezu
陽介 梅津
英之 渡邉
Hideyuki Watanabe
英之 渡邉
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Abstract

【課題】近紫外から可視領域の光励起で高輝度に発光する青緑蛍光体であり、従来よりも温度特性の良い青緑蛍光体と発光素子を組み合わせた発光装置を提供する。
【解決手段】
波長300nm〜470nmの光を効率良く吸収し、青緑色に発光する蛍光体である。一般式(4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl・zBiで示される。但し、a、b、c、zは、0<a≦2.00、0<b≦1.00、6≦c≦8、0≦z≦0.5を満たす数値である。好ましくはa=0.50、b=0.30、c=7.0、z=0.2である。前記青緑蛍光体を含む蛍光体と半導体発光素子を組み合わせた発光装置とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、近紫外から可視領域の光励起で高輝度に発光する蛍光体およびこの蛍光体を用いて光を出力する発光装置に関する。
発光ダイオード(LED)などの発光素子を光源に用いた発光装置が実用化されている。例えば白色光を出力する発光装置を実現するために、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ出射する複数のLEDが使用されたり、青色LEDと各種の青色励起蛍光体(黄色蛍光体、緑色蛍光体、赤色蛍光体)とを組み合わせた白色LEDが使用されている。
このような発光ダイオードに使用される蛍光体として、Eu2+で付活されたSrO−Al系の化合物は、SrAl1219:Eu2+、SrAl1425:Eu2+、SrAl:Eu2+が知られており、それぞれの発光ピーク波長は395nm、492nm、520nmにあることが報告され、演色性向上のために実用化が検討されている(非特許文献1参照)。
また、Dy3+などの希土類元素を共付活したSrAl:Eu2+やSrAl1425:Eu2+は長残光蛍光体として研究され、実用化されている(特許文献1参照)
第201回蛍光体同学会講演予稿集、p.15〜21
特開平9−208948号公報
しかし、上記先行技術文献に示される蛍光体においては、150℃程度の高温領域で使用する場合、室温(25℃)領域で使用する場合に比べて発光効率が低下するという問題があった。以下、蛍光体の発光効率が、室温領域で使用する場合に比べて150℃程度の高温領域で使用する場合に低下の度合いが小さいことを、温度特性が良いと称する。また、蛍光体の発光効率が、室温領域で使用する場合に比べて150℃程度の高温領域で使用する場合に低下の度合いが大きいことを、温度特性が悪いと称する。
上記先行技術文献のいずれも温度特性については明記されておらず、上記課題を解決することは困難であった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、従来よりも温度特性の良い青緑蛍光体およびこの蛍光体と発光素子を組合せた発光装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、青緑色蛍光体について鋭意研究を行った結果、SrAl1425:Eu2+、すなわち4SrO・7Al:Eu2+が基本組成であり、これにBaおよび/またはBiを含有させた特定の蛍光体は、非常に優れた温度特性を示し、発光装置等の用途に好適に使用できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の一態様によれば、(4−b)M1O・bM2O・cM3の組成式で表されるアルミン酸塩蛍光体であって、前記組成式中のM1は2価のアルカリ土類金属元素Srの一部がBa置換され,2価の遷移金属元素Zn,Mnから構成される少なくとも1つの元素であり、M2は希土類元素Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luから選ばれる少なくとも1つの元素であり、M3は3価の金属Al,Ga,Inから選ばれる少なくとも1つの元素である。
b、cはそれぞれ、
0<b≦1.0、
6.0≦c≦8.0、
の範囲にあることを特徴とするアルミン酸塩蛍光体が提供される。
本発明によれば、従来よりも温度特性の良い青緑蛍光体およびこの蛍光体と発光素子を組合せた発光装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る蛍光体のX線回折パターンを示すグラフである。 本発明の実施形態に係る蛍光体のX線回折パターンを示すグラフである。 本発明に係る蛍光体と発光素子を組合せた発光装置の模式図である。 蛍光体サンプルの450nm励起における発光スペクトルを示すグラフである。
本発明の一態様によれば、(4−b)M1O・bM2O・cM3の組成式で表されるアルミン酸塩蛍光体である。前記組成式中のM1は2価のアルカリ土類金属元素Sr,Ba,Ca,Mgと2価の遷移金属元素Zn,Mnから構成される少なくとも1つの元素である。但し、M1にはBaが必ず含まれるものとする。ここで、2価のアルカリ土類金属元素としては、好ましくはSrを基本とし、その一部がBa置換されたものを用いることができる。また、M2は希土類元素Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luから選ばれる少なくとも1つの元素であり、M3は3価の金属Al,Ga,Inから選ばれる少なくとも1つの元素である。
b、cはそれぞれ、
0<b≦1.0、
6.0≦c≦8.0、
の範囲にあることを特徴とする。
(実施例1)
組成式(4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAlの蛍光体を作成した。
この蛍光体の合成例として、具体的な原料例は;
炭酸ストロンチウム(SrCO):4.009g
炭酸バリウム(BaCO):0.148g
酸化ユーロピウム(Eu):0.396g
α型酸化アルミニウム(α−Al):5.354g
である。
上記の蛍光体の原料を電子天秤にて秤量し、アルミナボールを入れたポリエチレン製容器に少量のエタノールを加え、ポットミル回転台で60分〜120分間ボールミル混合を行った。回転数は280rpmとした。ナイロンメッシュを用いてアルミナボールと原料混合粉末をふるい分け、原料混合粉末をアルミナるつぼに充填して、電気炉にて900℃〜1000℃、2時間仮焼成した。
仮焼成を終えた原料混合粉末に反応促進剤(フラックス)として以下の原料を添加し、上記条件にて再度ボールミル混合を行った。
ホウ酸(HBO):0.093g
ナイロンメッシュでアルミナボールと粉末をふるい分け、得られた粉末をアルミナるつぼに充填し、横型雰囲気管状炉にて焼成を行った。反応ガスとして窒素と水素の混合ガス(体積比率でN:H=96:4)を流し、1300℃〜1500℃の温度で2〜3時間焼成した。得られた蛍光体を乳鉢で粉砕し、ナイロンメッシュでふるった。
そして、反応性を高めるために、上記条件にて複数回焼成を行った。
ナイロンメッシュを通した蛍光体は、エタノールとガラスビーズを入れたポリエチレン製容器にて60分〜180分間回転させ、解砕処理を行った。解砕処理後はナイロンメッシュを用いてガラスビーズと蛍光体が分散した溶液を分離した。蛍光体が分散したエタノール溶液をろ過し、乾燥させることで目的の蛍光体サンプルS1すなわち組成式(4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl(a=0.10、b=0.3、c=7)で表される蛍光体を得た。
また、SrとBaの配合比を変化させることで、下記表2に示す複数のサンプルS2〜S5についても上記と同様の製造方法により得ることができる。サンプルS2はBa量0.2、サンプル3はBa量0.5、サンプルS4はBa量0.75、サンプルS5はBa量1.0である。
例えば原料例として、
炭酸ストロンチウム(SrCO):3.513g
炭酸バリウム(BaCO):0.730g
酸化ユーロピウム(Eu):0.390g
α型酸化アルミニウム(α−Al):5.277g
ホウ酸(HBO):0.093g
とすることで、上記と同様の製造方法によりサンプルS3すなわち組成式(4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl(a=0.50、b=0.3、c=7)で表わされる蛍光体を得ることができる。
(結晶構造の確認)
粉末X線回折により結晶構造の確認を行った。図1(上)にサンプルS3(Ba量0.5)の粉末X線回折パターンを示す。また、参考のために、図1(下)にICSD(Inorganic Crystal Structure Database)の#88527に登録されている既知のSrAl1425の粉末X線回折パターンを示した。
図1の上下の対比によって、Srの一部をBaに置換した蛍光体がSrAl1425と同一の結晶構造を有する斜方晶系の単一結晶構造物であることが分かる。
(発光特性)
日本分光株式会社製の分光光度計FP−6500を用いて発光スペクトル、励起スペクトルの測定を行った。また、同社製の積分球ユニットにて吸収率、内部量子効率、外部量子効率の測定を行った。
なお、本発明に係る蛍光体と比較対象である従来例に係る蛍光体(比較例)は、具体的に以下の原料例である。
炭酸ストロンチウム(SrCO):4.378g
酸化ユーロピウム(Eu):0.133g
α型酸化アルミニウム(α−Al):5.396g
ホウ酸(HBO):0.094g
すなわち、実施例1に係る発明の特徴であるSrの一部がBaに置換されていないものである。上記の原料例により製造することで、比較例1の蛍光体を得ることができる。
Figure 2015086299
また、本発明者らは、このような従来例に係る蛍光体において、Eu量を調整することで内部量子効率及び外部量子効率の優れた蛍光体が得られることを見出した。表1に示す比較例1〜比較例6は、従来例の蛍光体((4−b)SrO・bEuO・cAl)において、Eu量を0.1〜1.0とした時の諸特性(吸収率、内部量子効率、外部量子効率)を示したものである。比較例1はEu量が0.1、比較例2はEu量が0.2、比較例3はEu量が0.3、比較例4はEu量が0.5、比較例5はEu量が0.75、比較例6はEu量が1.0である。
このように、Eu量を変化させた複数のサンプル(比較例1〜比較例6)を作成し実験及び検証した。
非特許文献1のp.18には、蛍光ランプで用いる場合、Eu量は0.20よりも低濃度で使用することが好ましいと記されている。しかし、本発明者らの実験によると、近紫外〜可視光励起においてはEu量が高い方が好ましい。比較例3に示すEu量が0.3の蛍光体の内部量子効率は72%、外部量子効率は43%であり、比較例1〜比較例6のうちで最も高い数値を示した。そのため、本発明に係る蛍光体と従来例における蛍光体の対比は、以降、Eu量0.3の場合について実施している。
表2は、実施例1に係る蛍光体において、450nm励起におけるBa置換量を変化させた際の量子効率を示す。Ba量は0.10〜1.00まで変化させ、複数のサンプルS1〜S5(S1:Ba量0.1、S2:Ba量0.2、S3:Ba量0.5、S4:Ba量0.75、S5:Ba量1.0)を準備した。吸収率と内部量子効率の積である外部量子効率について比較例3(Eu量:0.3)と比較した場合、サンプルS1〜S4はほぼ同等であるが、S5は若干低い値を示した。
Figure 2015086299
(温度特性)
表3は、サンプルS1〜S5の450nm励起における温度特性を示す。温度25℃で測定した発光スペクトルの積分強度を100%として、50℃〜150℃における発光スペクトルの積分強度を相対強度(%)として示したものである。
Figure 2015086299
表3を見ると、比較例3の温度特性は、25℃を100%とした際に、100℃で79%、125℃で58%、150℃で36%と、100℃を越えたあたりから著しく発光スペクトルの相対強度が低下していることが分かる。それに対し、サンプルS1では100℃で84%、125℃で63%、150℃で42%と比較例3よりも発光スペクトルの相対強度の低下が抑制されていることが分かる。すなわち、サンプルS1は、比較例3よりも温度特性が良い。サンプルS2及びサンプルS3についても同様である。また、サンプルS4においては、100℃における発光スペクトルの相対強度は比較例3より低いが、125℃及び150℃では比較例3よりも高くなっている。そのため、150℃付近の温度特性は比較例3よりサンプルS4の方が良い。なお、Ba量を1.0としたサンプルS5は、150℃における発光スペクトルの相対強度は、比較例3と同等であった。よって、特に好ましいBa量は、0.5以下の範囲である。
(実施例2)
組成式(4−b)SrO・bEuO・cAl・zBiの蛍光体を作成した。具体的な原料例は下記のとおりである。
炭酸ストロンチウム(SrCO):4.129g
酸化ユーロピウム(Eu):0.397g
α型酸化アルミニウム(α−Al):5.364g
酸化ビスマス(Bi):0.018
ホウ酸(HBO):0.093g
なお、具体的な製造方法については実施例1と同様であるため省略するが、このようにして、目的の蛍光体サンプルS6すなわち組成式(4−b)SrO・bEuO・cAl・zBi(b=0.3、c=7、z=0.01)で表わされる蛍光体を得た。
また、Biの添加量を変化させることで、下記表4に示す複数のサンプルS7〜S11についても上記と同様の製造方法により得ることができる。サンプルS7はBi量0.05、サンプルS8はBi量0.1、サンプルS9はBi量0.2、サンプルS10はBi量0.5、サンプルS11はBi量1.0である。
(結晶構造の確認)
実施例1と同様に、粉末X線回折により結晶構造の確認を行った結果を図2に示す。図2(上)にサンプルS7(Bi=0.05)の粉末X線回折パターンを示す。図2(下)は図1(下)と同じICSDの#88527であり、図2の上下の対比によって、Biを添加してもSrAl1425と同一の結晶構造を有する斜方晶系の単一結晶構造物であることが分かる。
(発光特性)
表4は、450nm励起におけるBi添加量を変化させた場合の実施例2に係る蛍光体の量子効率を示す。実施例1と同様に、日本分光株式会社製の分光光度計FP−6500を用いて発光スペクトル、励起スペクトルの測定を行った。また、同社製の積分球ユニットにて吸収率、内部量子効率、外部量子効率の測定を行った。
Figure 2015086299
表4を見ると、吸収率と内部量子効率の積である外部量子効率について比較例3と比較した場合、サンプルS6〜S10はほぼ同等である。一方、サンプルS11は著しく低い値を示している。
(温度特性)
実施例2に係る蛍光体サンプルS6〜S11の450nm励起における温度特性について比較例3と比較したものを表5に示す。表5は、表3と同様に温度25℃で測定した発光スペクトルの積分強度を100%として、50℃〜150℃における発光スペクトルの積分強度を相対強度(%)として示したものである。サンプルS6〜S11の100℃から150℃における発光スペクトルの相対強度は、いずれも比較例3と比べ、同等以上の値を示している。このことから、従来例に係る蛍光体にBiを添加することにより、温度特性が改善されたことがわかる。
しかし、表4のサンプルS11に見られるとおり、Bi添加量が多くなると発光強度が弱くなるため、実使用においては、Bi量は0.5を超えない範囲が好ましい。さらに、表5に示したように、温度特性の観点からもより好ましいBi量は0.2以下の範囲である。
Figure 2015086299
(実施例3)
組成式(4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl・zBiで表されるアルミン酸塩蛍光体を作成した。この蛍光体は、従来例に係る蛍光体のSrの一部をBaに置換し、さらにBiが添加された構造となっている。具体的な原料例は下記のとおりである。
炭酸ストロンチウム(SrCO):4.003g
炭酸バリウム(BaCO):0.148g
酸化ユーロピウム(Eu):0.395g
α型酸化アルミニウム(α−Al):5.345g
酸化ビスマス(Bi):0.017g
ホウ酸(HBO):0.093g
また、具体的な製造方法については実施例1と同様であるため省略するが、このようにして、目的の蛍光体サンプルS12すなわち組成式((4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl・zBi(a=0.1、b=0.3、c=7、z=0.05)で表わされる蛍光体を得た。
(発光特性)
表6は、450nm励起における実施例3に係る蛍光体の量子効率を示す。実施例1と同様に。日本分光株式会社製の分光光度計FP−6500を用いて発光スペクトル、励起スペクトルの測定を行った。また、同社製の積分球ユニットにて吸収率、内部量子効率、外部量子効率の測定を行った。
Figure 2015086299
表6を見ると、実施例3に係る蛍光体サンプルS12は、比較例3、サンプルS1及びサンプルS7と比べても外部量子効率は同等の値を示している。
(温度特性)
実施例3に係る蛍光体サンプルS12の450nm励起における温度特性について比較例3、サンプルS1及びサンプルS7と比較したものを表7に示す。表7は、表3と同様に温度25℃で測定した発光スペクトルの積分強度を100%として、50℃〜150℃における発光スペクトルの積分強度を相対強度(%)として示したものである。サンプルS12の100℃から150℃における発光スペクトルの相対強度は、比較例3と比べ、いずれも大きな値を示している。このことから、実施例3に係る蛍光体は、温度特性が改善されたことがわかる。
また、実施例3に係る蛍光体(S12)は、実施例1に係る蛍光体(S1)及び実施例2に係る蛍光体(S2)と比べても、100℃から150℃における発光スペクトルの相対強度は同等以上の値であることから、実施例1及び実施例2に係る蛍光体よりも温度特性が良いことが分かる。これは、Ba若しくはBiそれぞれを加えたものと比べると、両者を同時に加えた方が相乗効果を得られるためである。
Figure 2015086299
(実施例4)
実施例1〜3に係る蛍光体を用いた発光装置を図3に示す。ここでは実施例3に係る蛍光体の例で示すが、実施例1及び実施例2に係る蛍光体も同様に適用することが可能である。
発光装置1は、図3に示すように、近紫外から可視領域の光を出射する発光素子10と、(4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl・zBi(a=0.1、b=0.3、c=7、z=0.05)の組成式で表される蛍光体21を含む蛍光体層20とを備える。蛍光体21は、発光素子10の出射光の少なくとも一部又は全てを吸収して、前記発光素子の出射光の波長とは異なる波長へ変換し、可視光を放射する。
発光素子10は、例えば波長が200nm以上470nm程度の光を出射するものを用いることができる。好ましくは、波長が300nm〜470nmに主発光があるものがよく、さらに好ましくは360nm〜470nmに主発光があるものである。発光素子10には、LEDやレーザダイオードなどの半導体発光素子が採用可能である。
図3に示したように、発光素子10は、上部よりも底部が狭い凹部を有するパッケージ30の凹部底面に配置されている。パッケージ30の凹部は、蛍光体層20により充填されている。
パッケージ30は、基板40上に実装されている。図示を省略した電気配線が基板40に配置されており、この電気配線に発光素子10が電気的に接続されている。例えば発光素子10がLEDの場合、発光素子10の正電極と負電極間に電圧を印加することにより発光素子10に駆動電流が流れる。これにより、発光素子10は光を出射する。発光素子10をパッケージ30の凹部底面に配置することにより、出力光Lの指向性が向上する。
また、図4には室温時における比較例3と実施例1〜3に係る蛍光体(サンプルS1、S7、S12)の波長に対する発光強度を示す。実施例1〜3に示した蛍光体は、いずれも490nm〜520nm付近にピークを持ち、青緑色に発光する特徴を有している。そのため、実施例1〜3に係る蛍光体を白色発光装置に用いた場合、従来の白色発光装置(青色発光素子に緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせのものが一般的に知られている)では不可能であった高演色性(Ra=90以上)の発光装置を得ることができる。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論であ
る。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明
特定事項によってのみ定められるものである。
1…発光装置
10…発光素子
20…蛍光体層
21…蛍光体
30…パッケージ
40…基板
L…出力光

Claims (8)

  1. (4−b)M1O・bM2O・cM3の組成式で表されるアルミン酸塩蛍光体であって、
    前記組成式中のM1は2価のアルカリ土類金属元素Srの一部がBa置換され,2価の遷移金属元素Zn,Mnから構成される少なくとも1つの元素であり、
    M2は希土類元素Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luから選ばれる少なくとも1つの元素であり、
    M3は3価の金属Al,Ga,Inから選ばれる少なくとも1つの元素である。
    b、cはそれぞれ、
    0<b≦1.0、
    6.0≦c≦8.0、
    の範囲にあることを特徴とするアルミン酸塩蛍光体。
  2. (4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAlの組成式で表されるアルミン酸塩蛍光体であって、前記組成式中のa、b、cがそれぞれ、
    0<a≦1.0、
    0<b≦1.0、
    6.0≦c≦8.0、
    の範囲にあることを特徴とするアルミン酸塩蛍光体。
  3. (4−a−b)SrO・aBaO・bEuO・cAl・zBiの組成式で表されるアルミン酸塩蛍光体であって、前記組成式中のa、b、c、zがそれぞれ、
    0<a≦1.0、
    0<b≦1.0、
    6.0≦c≦8.0、
    0<z≦1.0
    の範囲にあることを特徴とするアルミン酸塩蛍光体。
  4. 前記組成式中のa、b、c、zがそれぞれ、
    0<a≦0.5、
    0<b≦1.0、
    6.0≦c≦8.0、
    0<z≦0.2
    の範囲にある請求項3に記載のアルミン酸塩蛍光体。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載の組成式中のbの範囲が0.3≦b≦1.0であることを特徴とするアルミン酸塩蛍光体。
  6. 前記アルミン酸塩蛍光体が斜方晶系に属することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアルミン酸塩蛍光体。
  7. 波長300nm〜470nmに主発光がある半導体発光素子と請求項1乃至6に記載のいずれかの蛍光体を組み合わせた発光装置。
  8. 前記蛍光体は、前記発光素子からの光の少なくとも一部又は全てを吸収して、前記発光素子の光の波長とは異なる波長へ変換することを特徴とする請求項7に記載の発光装置。
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