JP2015082684A - 増幅回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路サイズをより小型にでき、かつ利得が異なる三つ以上の動作モードに切り替えることができ、かつより広い出力電圧範囲で高利得を実現できる増幅回路を提供する。【解決手段】この増幅回路200は、第2負帰還回路101のダイオード40を帰還方向に対して順方向に接続している。第1負帰還回路100のキャパシタ20は、ダイオード40のカソード側のDCカット用キャパシタとして機能する。【選択図】図1
Description
この発明は、通信端末用の電力増幅器などに用いられる増幅回路に関するものであり、特に、ダイオードスイッチを用いた可変利得増幅回路に関する。
携帯端末をはじめとする通信端末用の電力増幅器として、入力側に接続したRF−IC(Radio Frequency Integrated Circuit)の最低出力電力およびダイナミックレンジを緩和するために、可変利得機能を有する増幅回路が用いられている。
例えば、携帯電話通信における端末においては、−50dBmから25dBm程度の送信電力制御が必要となる。RF−ICと電力増幅器はインピーダンスが整合しており、電力増幅器の出力からアンテナまで無損失の条件下で、電力利得が30dBの増幅回路を用いた場合、RF−ICの出力電力の制御範囲は−80dBm〜−5dBmとなる。このため、75dBのダイナミックレンジが必要となる。一方、0dBmを超える高出力電力の動作時は30dBの高利得となり、0dBm以下の低出力電力の動作時は10dBの低利得となる可変利得増幅回路を用いた場合、RF−ICの出力電力の制御範囲は−60dBm〜−5dBmとなる。このため、55dBのダイナミックレンジが必要となる。
すなわち、可変利得増幅回路を用いたほうが、ダイナミックレンジを緩和するともに最低出力電力の値を大きくすることができ、電力制御の精度を向上させることができる。
すなわち、可変利得増幅回路を用いたほうが、ダイナミックレンジを緩和するともに最低出力電力の値を大きくすることができ、電力制御の精度を向上させることができる。
また、近年、RFフロントエンドを小形にするために、一つの増幅回路で複数の変調方式に対応することが要望されている。変調方式が異なる場合には送信器におけるレベルダイヤが異なるため、変調方式に応じて利得を可変できる電力増幅器が必要となる。
また、端末の低価格化に伴い、増幅回路のコストダウンが求められている。特に、廉価モデルの端末に搭載する場合には、FETスイッチよりも低歪でかつ低価格なダイオードスイッチを用いた可変増幅回路が要望されている。
これに対し、非特許文献1には、ダイオードスイッチを用いて利得切替機能を実現した増幅回路が開示されている。
図6を参照して、非特許文献1の増幅回路の構成について説明する。なお、非特許文献1は多段増幅回路を構成しているが、ここでは利得切替機能を有する初段の増幅回路のみについて説明する。
図中、90は信号増幅用のトランジスタである。トランジスタ90にRC回路を含む第1負帰還回路100aが並列に接続されている。また、トランジスタ90に、ダイオードスイッチを含む第2負帰還回路101aが並列に接続されている。
第2負帰還回路101aのダイオードスイッチは、帰還方向に対して逆向きに接続されたダイオード40を有している。また、ダイオード40のカソード側およびアノード側に直流(DC)カット用のキャパシタ21,22が設けられている。
図中、90は信号増幅用のトランジスタである。トランジスタ90にRC回路を含む第1負帰還回路100aが並列に接続されている。また、トランジスタ90に、ダイオードスイッチを含む第2負帰還回路101aが並列に接続されている。
第2負帰還回路101aのダイオードスイッチは、帰還方向に対して逆向きに接続されたダイオード40を有している。また、ダイオード40のカソード側およびアノード側に直流(DC)カット用のキャパシタ21,22が設けられている。
次に、非特許文献1の増幅回路の動作について説明する。非特許文献1の増幅回路は、以下に示すように、利得が異なる二つの動作モードで動作する。
まず、トランジスタ90をON状態にし、かつダイオード40をOFF状態にすることにより、高利得の第1動作モードが実行される。第1動作モードにおいては、入力端子1から入力した信号は、入力整合回路10を通過した後にトランジスタ90で増幅され、出力端子2から出力される。また、増幅された信号の一部が第1負帰還回路100aを介して入力側にフィードバックされる。その結果、高い利得が得られる。
まず、トランジスタ90をON状態にし、かつダイオード40をOFF状態にすることにより、高利得の第1動作モードが実行される。第1動作モードにおいては、入力端子1から入力した信号は、入力整合回路10を通過した後にトランジスタ90で増幅され、出力端子2から出力される。また、増幅された信号の一部が第1負帰還回路100aを介して入力側にフィードバックされる。その結果、高い利得が得られる。
一方、トランジスタ90をOFF状態にし、かつダイオード40をON状態にすることにより、低利得の第2動作モードが実行される。第2動作モードにおいては、入力端子1から入力した信号はトランジスタ90には入力されず、第2負帰還回路101aをバイパスした経路を通過する。その結果、トランジスタ90による増幅効果は得られず、第1動作モードよりも利得が低くなる。
以上のように、非特許文献1の増幅回路は、ダイオードスイッチを用いて利得が異なる二つの動作モードに切り替えている。
K. Yamamoto,et al.,"A GSM/EDGE Dual-Mode,900/1800/1900-MHz Triple-Band HBT MMIC Power Amplifier Module,"RFIC,pp.245-248,2002.
しかしながら、非特許文献1の増幅回路は、ダイオード40の両側に二つのDCカット用のキャパシタ21,22が必要となり、回路サイズが大きくなるという課題があった。
また、第1動作モードにおいて、高出力動作時に、トランジスタ90のコレクタ側に生じた大きな最大振幅の電圧によってダイオード40が励起されて電流が流れ、第2負帰還回路101aがフィードバック経路として動作する。そのため、高出力動作時において、利得の低下、それに伴う線形性の劣化、および見かけの飽和出力電力の低下が生じるという課題があった。
また、利得が異なる二つの動作モードしか持たず、三つ以上の動作モードを必要とする機器には適用できないという課題があった。
また、第1動作モードにおいて、高出力動作時に、トランジスタ90のコレクタ側に生じた大きな最大振幅の電圧によってダイオード40が励起されて電流が流れ、第2負帰還回路101aがフィードバック経路として動作する。そのため、高出力動作時において、利得の低下、それに伴う線形性の劣化、および見かけの飽和出力電力の低下が生じるという課題があった。
また、利得が異なる二つの動作モードしか持たず、三つ以上の動作モードを必要とする機器には適用できないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、回路サイズをより小型にでき、かつ利得が異なる三つ以上の動作モードに切り替えることができ、かつより広い出力電圧範囲で高利得を実現できる増幅回路を提供することを目的とする。
この発明の増幅回路は、信号増幅用のトランジスタに負帰還接続したRC回路を含む第1負帰還回路と、第1負帰還回路に並列に接続したダイオードスイッチを含む第2負帰還回路とを備えた増幅回路において、ダイオードスイッチのダイオードは、アノードを負帰還回路の入力側に接続し、カソードを負帰還回路の出力側に接続し、RC回路の容量は、ダイオードスイッチの直流カット用の容量を含むものである。
この発明の増幅回路によれば、回路サイズをより小型にでき、かつ利得が異なる三つ以上の動作モードに切り替えることができ、かつより広い出力電圧範囲で高利得を実現できる。
実施の形態1.
以下、図1を参照して、この発明の実施の形態1の増幅回路について説明する。
図中、90はエミッタ接地のトランジスタである。トランジスタ90のベースに入力端子1が接続され、トランジスタ90のコレクタに出力端子2が接続されている。トランジスタ90のベースにバイアス回路12が接続されている。また、トランジスタ90のコレクタに、コレクタバイアス回路50を介してコレクタ電圧端子80が接続されている。
以下、図1を参照して、この発明の実施の形態1の増幅回路について説明する。
図中、90はエミッタ接地のトランジスタである。トランジスタ90のベースに入力端子1が接続され、トランジスタ90のコレクタに出力端子2が接続されている。トランジスタ90のベースにバイアス回路12が接続されている。また、トランジスタ90のコレクタに、コレクタバイアス回路50を介してコレクタ電圧端子80が接続されている。
トランジスタ90のコレクタに抵抗30(第1抵抗)の一端を接続し、抵抗30とトランジスタ90のベース間にキャパシタ20(第1容量)が設けられている。抵抗30とキャパシタ20により、RC回路を含む第1負帰還回路100が構成されている。
トランジスタ90のコレクタにキャパシタ21(第2容量)の一端を接続するとともに、他端を抵抗32(第2抵抗)に接続している。抵抗32とキャパシタ20との間にダイオード40が介在している。また、ダイオード40のアノードに、インダクタ60およびダイオード制御電圧端子70からなるダイオード制御電圧回路102が接続されている。キャパシタ21、抵抗32、ダイオード制御電圧回路102およびダイオード40によって、ダイオードスイッチが構成されている。
また、ダイオード40のカソードに一端を接続し、他端を接地した抵抗31(第3抵抗)が設けられている。抵抗31とダイオードスイッチにより、第2負帰還回路101が構成されている。
また、ダイオード40のカソードに一端を接続し、他端を接地した抵抗31(第3抵抗)が設けられている。抵抗31とダイオードスイッチにより、第2負帰還回路101が構成されている。
このように構成された増幅回路200は、第2負帰還回路101のダイオード40が、帰還方向に対して順方向に接続されている。第1負帰還回路100のキャパシタ20は、ダイオード40のカソード側のDCカット用キャパシタの機能を有している。
次に、増幅回路200の動作について説明する。
この増幅回路200は、以下に示すように、利得が異なる三つの動作モードで動作する。なお、それぞれの動作モードに対する変調波信号の組み合わせは任意である。
この増幅回路200は、以下に示すように、利得が異なる三つの動作モードで動作する。なお、それぞれの動作モードに対する変調波信号の組み合わせは任意である。
まず、任意の正の電圧Vc(H)をコレクタ電圧端子80に印加し、かつトランジスタ90がON状態になるようなバイアス電圧をバイアス回路12から印加する。次いで、ダイオード40に逆バイアスが印加されるような電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。このようにして、第1動作モードが実行される。
この場合、ダイオード40のカソードには電圧Vc(H)の値および抵抗30,31の抵抗値で決まる正の電圧が印加されることから、それよりも低い電圧(0Vなど)をダイオード制御電圧端子70に印加する。
この場合、ダイオード40のカソードには電圧Vc(H)の値および抵抗30,31の抵抗値で決まる正の電圧が印加されることから、それよりも低い電圧(0Vなど)をダイオード制御電圧端子70に印加する。
第1動作モードにおいては、入力端子1から入力した信号は、トランジスタ90で増幅されて出力端子2から出力される。また、増幅された信号の一部のみが、第1負帰還回路100を介して入力側に帰還される。その結果、高い利得を得ることができる。
この時、仮にトランジスタ90で増幅された信号の電圧が大きな最大振幅を有していたとしても、ダイオード40には逆バイアスが印加され高いアイソレーションが保たれていることから、第2負帰還回路101には電流が流れない。したがって、利得の低下や飽和出力電力の低下を阻止することができる。
この時、仮にトランジスタ90で増幅された信号の電圧が大きな最大振幅を有していたとしても、ダイオード40には逆バイアスが印加され高いアイソレーションが保たれていることから、第2負帰還回路101には電流が流れない。したがって、利得の低下や飽和出力電力の低下を阻止することができる。
次に、Vc(H)よりも低い正の電圧Vc(M)をコレクタ電圧端子80に印加し、かつトランジスタ90がON状態になるようなバイアス電圧をバイアス回路12から印加する。次いで、ダイオード40に順方向バイアスが印加されるような電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。このようにして、第2動作モードが実行される。
この場合、ダイオード40のカソードには電圧Vc(M)の値および抵抗30,31の抵抗値で決まる正の電圧が印加されることから、それよりも高い電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。なお、Vc(M)<Vc(H)であることから、ダイオード40のカソードに印加される電圧も第1動作モードと比べて低い値となる。
この場合、ダイオード40のカソードには電圧Vc(M)の値および抵抗30,31の抵抗値で決まる正の電圧が印加されることから、それよりも高い電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。なお、Vc(M)<Vc(H)であることから、ダイオード40のカソードに印加される電圧も第1動作モードと比べて低い値となる。
第2動作モードにおいては、入力端子1から入力した信号は、トランジスタ90で増幅されて出力端子2から出力される。また、増幅された信号の一部が、第1負帰還回路100および第2負帰還回路101を介して入力側にフィードバックされる。
その結果、第1動作モードよりも電流の帰還量が多くなるため、利得が低くなる。また、Vc(M)<Vc(H)であることから、出力電力も低くなる。
その結果、第1動作モードよりも電流の帰還量が多くなるため、利得が低くなる。また、Vc(M)<Vc(H)であることから、出力電力も低くなる。
次に、Vc(M)以下の正の電圧Vc(L)をコレクタ電圧端子80に印加し、かつトランジスタ90がOFF状態になるようなバイアス電圧をバイアス回路12から印加する。次いで、ダイオード40に順方向バイアスが印加されるような電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。このようにして、第3動作モードが実行される。
この場合、ダイオード40のカソードには電圧Vc(L)の値および抵抗30,31の抵抗値で決まる正の電圧が印加されることから、それよりも高い電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。なお、Vc(L)≦Vc(M)であることから、ダイオード40のカソードに印加される電圧も第2動作モードと比べて低い値となる。
この場合、ダイオード40のカソードには電圧Vc(L)の値および抵抗30,31の抵抗値で決まる正の電圧が印加されることから、それよりも高い電圧をダイオード制御電圧端子70に印加する。なお、Vc(L)≦Vc(M)であることから、ダイオード40のカソードに印加される電圧も第2動作モードと比べて低い値となる。
第3動作モードにおいては、入力端子1から入力した信号はトランジスタ90には入力されず、第1負帰還回路100および第2負帰還回路101をバイパスした経路を通過し、出力端子2から出力される。
その結果、トランジスタ90による増幅効果は得られず、回路が減衰器として動作して最も低い利得が得られる。また、Vc(L)≦Vc(M)であることから、出力電力も第2モードよりさらに低くなる。
その結果、トランジスタ90による増幅効果は得られず、回路が減衰器として動作して最も低い利得が得られる。また、Vc(L)≦Vc(M)であることから、出力電力も第2モードよりさらに低くなる。
すなわち、この増幅回路200は、任意の出力電力において高利得を実現した第1動作モードと、第1動作モードより利得が低くかつ出力電力も低い第2動作モードと、第2動作モードよりさらに利得が低くかつ出力電圧も低い第3動作モードからなる、異なる三つの動作モードにより動作する。
以上のように、この増幅回路200は、第2負帰還回路101のダイオード40を帰還方向に対して順方向に接続している。第1負帰還回路100のキャパシタ20は、ダイオード40のカソード側のDCカット用キャパシタとして機能する。
その結果、利得がそれぞれ異なる三つの動作モードに切り替えることができる。また、第2負帰還回路101のダイオード40のカソード側にDCカット専用のキャパシタが不要となり、回路サイズをより小型にすることができる。また、最も高利得な第1動作モードにおいて、高出力動作時であっても利得の低下を阻止して、より広い範囲の出力電力において高利得を実現することができる。
その結果、利得がそれぞれ異なる三つの動作モードに切り替えることができる。また、第2負帰還回路101のダイオード40のカソード側にDCカット専用のキャパシタが不要となり、回路サイズをより小型にすることができる。また、最も高利得な第1動作モードにおいて、高出力動作時であっても利得の低下を阻止して、より広い範囲の出力電力において高利得を実現することができる。
なお、ダイオード制御電圧回路102を構成するインダクタ60に代えて、抵抗を備えた構成としても良い。
また、抵抗32を除いた構成としても良い。この場合、より少ない素子数で増幅回路を構成することができ、コストダウンを図ることができる。
また、抵抗32を除いた構成としても良い。この場合、より少ない素子数で増幅回路を構成することができ、コストダウンを図ることができる。
また、信号増幅用のトランジスタ90をエミッタ接地のバイポーラトランジスタで構成したが、信号増幅機能を有するものであれば任意の半導体素子を用いて良い。
実施の形態2.
図2を参照して、信号増幅素子としてソース接地の電界効果トランジスタ(FET)を用いた増幅回路について説明する。
図中、90はソース接地のトランジスタである。トランジスタ90のゲートに入力端子1が接続され、トランジスタ90のドレインに出力端子2が接続されている。トランジスタ90のゲートにバイアス回路12が接続されている。また、トランジスタ90のドレインに、ドレインバイアス回路51を介してドレイン電圧端子81が接続されている。
図2を参照して、信号増幅素子としてソース接地の電界効果トランジスタ(FET)を用いた増幅回路について説明する。
図中、90はソース接地のトランジスタである。トランジスタ90のゲートに入力端子1が接続され、トランジスタ90のドレインに出力端子2が接続されている。トランジスタ90のゲートにバイアス回路12が接続されている。また、トランジスタ90のドレインに、ドレインバイアス回路51を介してドレイン電圧端子81が接続されている。
トランジスタ90のドレインに抵抗30の一端を接続し、抵抗30とトランジスタ90のゲート間にキャパシタ20が設けられている。抵抗30とキャパシタ20により、RC回路を含む第1負帰還回路100が構成されている。
トランジスタ90のドレインにキャパシタ21の一端を接続し、他端を抵抗32に接続している。抵抗32とキャパシタ20との間にダイオード40が介在している。また、ダイオード40のアノードに、インダクタ60およびダイオード制御電圧端子70からなるダイオード制御電圧回路102が接続されている。キャパシタ21、抵抗32、ダイオード制御電圧回路102およびダイオード40によって、ダイオードスイッチが構成されている。
また、ダイオード40のカソードに一端を接続し、他端を接地した抵抗31を有している。抵抗31とダイオードスイッチにより、第2負帰還回路101が構成されている。
また、ダイオード40のカソードに一端を接続し、他端を接地した抵抗31を有している。抵抗31とダイオードスイッチにより、第2負帰還回路101が構成されている。
このように構成された増幅回路201は、実施の形態1の増幅回路200と同様に、任意の出力電力において高利得を実現した第1動作モードと、第1動作モードより利得が低くかつ出力電力も低い第2動作モードと、第2動作モードよりさらに利得が低くかつ出力電圧も低い第3動作モードからなる、異なる三つの動作モードにより動作する。
その結果、利得がそれぞれ異なる三つの動作モードに切り替えることができる。また、第2負帰還回路101のダイオード40のカソード側にDCカット専用のキャパシタが不要となり、回路サイズをより小型にすることができる。また、最も高利得な第1動作モードにおいて、高出力動作時であっても利得の低下を阻止して、より広い範囲の出力電力において高利得を実現することができる。
なお、信号増幅用のトランジスタ90を接合型FETで構成したが、MOS型FETを用いても良い。
実施の形態3.
図3を参照して、第1動作モードにおける第1負帰還回路100の電流の帰還量とダイオード40のカソードの電圧とを、抵抗の値によって独立に制御可能にした増幅回路について説明する。
この増幅回路202は、第1負帰還回路100の、キャパシタ20と入力端子1との間に抵抗33(第4抵抗)を設けている。なお、抵抗33以外は実施の形態1の増幅回路200と同様の構成を有しており、説明を省略する。
図3を参照して、第1動作モードにおける第1負帰還回路100の電流の帰還量とダイオード40のカソードの電圧とを、抵抗の値によって独立に制御可能にした増幅回路について説明する。
この増幅回路202は、第1負帰還回路100の、キャパシタ20と入力端子1との間に抵抗33(第4抵抗)を設けている。なお、抵抗33以外は実施の形態1の増幅回路200と同様の構成を有しており、説明を省略する。
このように構成された増幅回路202は、実施の形態1の増幅回路200と同様に、任意の出力電力において高利得を実現した第1動作モードと、第1動作モードより利得が低くかつ出力電力も低い第2動作モードと、第2動作モードよりさらに利得が低くかつ出力電圧も低い第3動作モードからなる、異なる三つの動作モードにより動作する。
ここで、第1動作モードにおいて、第1負帰還回路100の電流の帰還量は抵抗31,33の抵抗値およびキャパシタ20の容量値で決まる。これに対し、ダイオード40のカソードの電圧は、コレクタ電圧端子80の印加電圧および抵抗30,31の抵抗値の比で決まる。
その結果、抵抗30,31の抵抗値によってダイオード40のカソードの電圧を調整した場合であっても、抵抗33の抵抗値によって第1の負帰還回路100の電流の帰還量を任意に調整することができる。
その結果、抵抗30,31の抵抗値によってダイオード40のカソードの電圧を調整した場合であっても、抵抗33の抵抗値によって第1の負帰還回路100の電流の帰還量を任意に調整することができる。
すなわち、この増幅回路202は、第1動作モードにおける第1負帰還回路100の電流の帰還量とダイオード40のカソード側の電圧とを、抵抗30,31の値と抵抗33の値によってそれぞれ独立して制御することができる。
実施の形態4.
図4を参照して、ダイオードスイッチを複数並列に備えた増幅回路について説明する。
この増幅回路203は、第2負帰還回路100が、それぞれ並列に接続したn個(nは1以上の自然数)のダイオードスイッチ110を有している。ダイオードスイッチ110は、一端をトランジスタ90のコレクタに接続したキャパシタ21と、一端をキャパシタ21の他端に接続した抵抗32を有している。また、アノードを抵抗32の他端に接続し、かつカソードを抵抗30とキャパシタ20との間に接続したダイオード40を有している。また、一端をダイオード40のアノードに接続したインダクタ60およびダイオード制御電圧端子70からなるダイオード制御電圧回路102を有している。
なお、複数のダイオードスイッチ110以外は実施の形態1の増幅回路200と同様の構成を有しており、説明を省略する。
図4を参照して、ダイオードスイッチを複数並列に備えた増幅回路について説明する。
この増幅回路203は、第2負帰還回路100が、それぞれ並列に接続したn個(nは1以上の自然数)のダイオードスイッチ110を有している。ダイオードスイッチ110は、一端をトランジスタ90のコレクタに接続したキャパシタ21と、一端をキャパシタ21の他端に接続した抵抗32を有している。また、アノードを抵抗32の他端に接続し、かつカソードを抵抗30とキャパシタ20との間に接続したダイオード40を有している。また、一端をダイオード40のアノードに接続したインダクタ60およびダイオード制御電圧端子70からなるダイオード制御電圧回路102を有している。
なお、複数のダイオードスイッチ110以外は実施の形態1の増幅回路200と同様の構成を有しており、説明を省略する。
このように構成された増幅回路203は、実施の形態1の増幅回路200と同様に、任意の出力電力において高利得を実現した第1動作モードと、第1動作モードより利得が低くかつ出力電力も低い第2動作モードと、第2動作モードよりさらに利得が低くかつ出力電圧も低い第3動作モードからなる、異なる三つの動作モードにより動作する。
ここで、n個のダイオードスイッチ110のうち、K番目(Kは1以上n以下の自然数)やS番目(Sは1以上n以下の自然数)のダイオードスイッチ110のダイオード40に順方向バイアスを印加するか否かの組み合わせに応じて、第1負帰還回路101の電流の帰還量が変化する。
すなわち、それぞれの動作モードにおいて、順方向バイアスを印加するダイオード40の数に応じて、利得を微調整することができる。
すなわち、それぞれの動作モードにおいて、順方向バイアスを印加するダイオード40の数に応じて、利得を微調整することができる。
その結果、この増幅回路203は、第1〜第3の三つの動作モードそれぞれについて利得を細分化した、さらに多数の動作モードに切り替えることができる。
実施の形態5.
図5を参照して、実施の形態1の増幅回路200を多段接続した増幅回路について説明する。
図中、200は実施の形態1の増幅回路である。n個(nは1以上の自然数)の増幅回路200を、段間整合回路11を介して直列に接続している。また、初段の増幅回路200の入力側に入力整合回路10を接続している。増幅回路200、段間整合回路11および入力整合回路10によって、増幅回路204が構成されている。
図5を参照して、実施の形態1の増幅回路200を多段接続した増幅回路について説明する。
図中、200は実施の形態1の増幅回路である。n個(nは1以上の自然数)の増幅回路200を、段間整合回路11を介して直列に接続している。また、初段の増幅回路200の入力側に入力整合回路10を接続している。増幅回路200、段間整合回路11および入力整合回路10によって、増幅回路204が構成されている。
このように構成された増幅回路204の動作について説明する。
まず、それぞれの増幅回路200は、実施の形態1と同様に、任意の出力電力において高利得を実現した第1動作モードと、第1動作モードより利得が低くかつ出力電力も低い第2動作モードと、第2動作モードよりさらに利得が低くかつ出力電圧も低い第3動作モードからなる、異なる三つの動作モードにより動作する。
さらに、それぞれの増幅回路200を第1〜第3のうちのどの動作モードで動作させるかによって、増幅回路204の利得が変化する。
まず、それぞれの増幅回路200は、実施の形態1と同様に、任意の出力電力において高利得を実現した第1動作モードと、第1動作モードより利得が低くかつ出力電力も低い第2動作モードと、第2動作モードよりさらに利得が低くかつ出力電圧も低い第3動作モードからなる、異なる三つの動作モードにより動作する。
さらに、それぞれの増幅回路200を第1〜第3のうちのどの動作モードで動作させるかによって、増幅回路204の利得が変化する。
その結果、この増幅回路204は、利得がそれぞれ異なる四つ以上(3n個)の動作モードに切り替えることができる。
なお、実施の形態1の増幅回路200に代えて、増幅回路201〜203を多段接続しても良い。
また、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 入力端子、2 出力端子、10 入力整合回路、11 段間整合回路、12 バイアス回路、20,21,22 キャパシタ、30,31,32 抵抗、40 ダイオード、50 コレクタバイアス回路、51 ドレインバイアス回路、60 インダクタ、70 ダイオード制御電圧端子、80 コレクタ電圧端子、81 ドレイン電圧端子、90 トランジスタ、100,100a 第1負帰還回路、101,101a 第2負帰還回路、110 ダイオードスイッチ、102 ダイオード制御電圧回路、200,201,202,203,204 増幅回路。
Claims (7)
- 信号増幅用のトランジスタに負帰還接続したRC回路を含む第1負帰還回路と、前記第1負帰還回路に並列に接続したダイオードスイッチを含む第2負帰還回路とを備えた増幅回路において、
前記ダイオードスイッチのダイオードは、アノードを負帰還回路の入力側に接続し、カソードを負帰還回路の出力側に接続し、
前記RC回路の容量は、前記ダイオードスイッチの直流カット用の容量を含む
ことを特徴とする増幅回路。 - 前記トランジスタのエミッタを接地し、
前記第1負帰還回路は、
前記トランジスタのコレクタに第1抵抗の一端を接続し、前記第1抵抗と前記トランジスタのベース間に第1容量を設けて構成し、
前記第2負帰還回路は、
前記トランジスタのコレクタに第2容量の一端を接続し、他端を第2抵抗に接続するとともに、前記第2抵抗と前記第1容量との間に前記ダイオードを介在して構成し、
前記ダイオードのアノードにダイオード制御電圧回路を接続するとともに、前記ダイオードのカソードに一端を接続し、他端を接地した第3抵抗を具備する
ことを特徴とする請求項1記載の増幅回路。 - 前記第1負帰還回路は、前記第1容量と前記トランジスタのベースとの間に直列に接続した第4抵抗を具備することを特徴とする請求項2記載の増幅回路。
- 前記第2容量、前記第2抵抗、前記ダイオードおよび前記ダイオード制御電圧回路は、前記ダイオードスイッチを構成し、
前記第2負帰還回路は、並列に接続した複数の前記ダイオードスイッチを具備する
ことを特徴とする請求項2記載の増幅回路。 - 前記トランジスタのソースを接地し、
前記第1負帰還回路は、
前記トランジスタのドレインに第1抵抗の一端を接続し、前記第1抵抗と前記トランジスタのゲート間に第1容量を設けて構成し、
前記第2負帰還回路は、
前記トランジスタのドレインに第2容量の一端を接続し、他端を第2抵抗に接続するとともに、前記第2抵抗と前記第1容量との間に前記ダイオードを介在して構成し、
前記ダイオードのアノードにダイオード制御電圧回路を接続するとともに、前記ダイオードのカソードに一端を接続し、他端を接地した第3抵抗を具備する
ことを特徴とする請求項1記載の増幅回路。 - 前記第1負帰還回路は、前記第1容量と前記トランジスタのゲートとの間に直列に接続した第4抵抗を具備することを特徴とする請求項5記載の増幅回路。
- 前記第2容量、前記第2抵抗、前記ダイオードおよび前記ダイオード制御電圧回路は、前記ダイオードスイッチを構成し、
前記第2負帰還回路は、並列に接続した複数の前記ダイオードスイッチを具備する
ことを特徴とする請求項5記載の増幅回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013218356A JP2015082684A (ja) | 2013-10-21 | 2013-10-21 | 増幅回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013218356A JP2015082684A (ja) | 2013-10-21 | 2013-10-21 | 増幅回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015082684A true JP2015082684A (ja) | 2015-04-27 |
Family
ID=53013104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013218356A Pending JP2015082684A (ja) | 2013-10-21 | 2013-10-21 | 増幅回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015082684A (ja) |
-
2013
- 2013-10-21 JP JP2013218356A patent/JP2015082684A/ja active Pending
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