JP2015082100A - 顕微鏡およびその制御方法 - Google Patents

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龍太郎 平林
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Abstract

【課題】受光光学系に応じて偏斜照明観察の照明光を適切に変更できるようにする。
【解決手段】光軸位置に配置された受光光学系の結像瞳位置に対して光学的に共役となる位置に遮光手段が配置される。CPU30や制御部20は光軸位置に配置された受光光学系の瞳サイズに応じてモータ27などの駆動手段を制御して遮光手段の偏斜量を調整する。つまり受光光学系の瞳サイズに応じて偏斜量(偏斜照明効果)が適切に調整される。
【選択図】図2

Description

本発明は、偏斜照明技術に関する。
通常の顕微鏡観察では照明機構がサンプルに対して全方向から均一に照明光を当てることで光量ムラを低減している。これを実現するために照明光を調節する開口絞りが円形開口となっている。一方で、より高い解像度を得るために、サンプルに対して片側から斜めに照明光を当てることで偏斜照明観察を可能にする顕微鏡も提案されている(特許文献1)。
特開2011−008188号公報
偏斜照明観察では光軸に対して斜めより照明光をサンプル面に入射させることで、より微細な形状からの回折光を結像できるようになる。また、通常の照明光よりも高い解像度やコントラストが実現可能となる。しかし、より適切な偏斜照明観察を行うには受光光学系の瞳サイズに応じて照明光の入射角を調整する必要がある。そのため、光学の専門知識を持たない作業者では受光光学系に応じて入射角を調整して適切な観察を行うことは困難であった。
そこで本発明は、偏斜照明観察の照明光を受光光学系に応じて適切に変更できるようにすることを目的とする。
本発明は、たとえば、顕微鏡であって、
試料に照明光を照射する光源と、
前記試料を透過した光または前記試料から反射した光を受光する光学系と、
前記光学系のうち光軸位置に配置された受光光学系を通じて前記試料を撮像する撮像装置と、
前記光軸位置に配置された前記受光光学系内に存在する瞳と共役な位置近傍に配置された遮光手段と、
前記遮光手段を駆動する駆動手段と、
前記遮光手段が前記光源から発した光を部分的に遮光することにより観察を行う偏斜照明観察を指示するための指示手段と、
前記指示手段により偏斜照明観察が指示された際に、前記光軸位置に配置された前記受光光学系の瞳サイズに応じて前記駆動手段を制御して前記遮光手段を駆動させ、前記受光光学系の瞳を通過する光についての部分的な遮光領域を調整する制御手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、受光光学系に応じて偏斜照明観察の照明光を適切に変更できるようになる。
顕微鏡システムの外観を示す図 顕微鏡システムを構成する主要部を示すブロック図 通常観察(明視野観察)と偏斜照明観察における各光学部品の関係を示す図 ある試料3についての明視野観察画像と偏斜照明観察画像の一例を示す図 円盤状の開口絞りの一例を示す図 開口絞りを回転させることによる偏斜効果の実現方法の一例を示す図 オフセット量の求め方を示す図 オフセット量Δoffsetの求め方を示す図 開口部とその偏斜照明の効果を説明するための図 偏斜方向の変更方法を説明する図 偏斜方向の変更方法を説明する図 空間変調器を開口絞りに近接して配置した例を示す図 遮光板と開口絞りとによって遮光手段を実現する例を示す図 同軸落射光学系に遮光手段を適用した例を示す図 透過照明光学系の構成例を示す図 円盤状の開口絞りの一例を示す図
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1(A)および図1(B)は顕微鏡システムの中核をなす顕微鏡1の斜視図である。ユーザー(操作者)は、上面カバー190を開けると、透過照明光学系5の下方に配置されたXYステージ6にアクセス可能となる。XYステージ6は対物レンズの光軸方向に対して直交方向に移動するステージである。上面カバー190を閉じることで、暗室が形成される。ユーザーは前面カバー191を開けることでフィルタターレット14に搭載されたフィルタキューブ(励起フィルタなど)を交換できる。
図2は、顕微鏡システム100を構成する主要部を示すブロック図である。顕微鏡1は図2に示す制御装置2によって制御される。制御装置2は、たとえば、制御プログラムをインストールされた情報処理装置(パーソナルコンピュータ:PC)である。つまりPCが顕微鏡1の制御装置2として機能する。このように顕微鏡システム100は、顕微鏡1と制御装置2とを有している。
顕微鏡1は、試料3のモノクロ画像、カラー画像および蛍光画像を取得することができる顕微鏡であるが、このうち1つの画像のみを取得する顕微鏡であってもよい。XYステージ6には試料3を保持するための容器ユニット7が固定される。試料3は標本、サンプル、検体またはワークと呼ばれることもある。容器ユニット7は、プレパラート、ディッシュまたはウェル等の容器と容器を支持する容器ホルダーとを有している。透過照明光源4が出力された照明光はコンデンサレンズなどを含む透過照明光学系5を介して試料3に照射される。透過照明光学系5には遮光用のメカシャッターが設けられていてもよい。透過照明光源4からの照明光は、試料3のモノクロ画像やカラー画像を取得する際に使用される。試料3について蛍光観察を実行する際は、蛍光落射照明光源8から励起光が出力される。励起光は、コンデンサレンズや蛍光落射照明光学系9および励起フィルタ10を通過する。蛍光落射照明光学系9には遮光機構25としてメカシャッターや絞り、光変調素子が設けられていてもよい。同様に蛍光落射照明光源8に関しても遮光機構25が設けられていてもよい。遮光機構25は制御部20によって制御され、蛍光落射照明光源8からの光を遮光したり、通過させたりする。励起フィルタ10は、蛍光落射照明光源8から出力された光のうち励起光となる波長成分のみを透過させる波長選択性フィルタである。励起光はさらにダイクロイックミラー11で反射され、対物レンズユニット12の対物レンズを通過して試料3に照射される。ダイクロイックミラー11も波長選択性のミラーであり、励起光を反射するが、試料3に添加された蛍光試薬(蛍光染料や蛍光色素とも呼ばれる)が発光する蛍光については透過する。フィルタターレット14は、4つの開口を有し、そのうち3つの開口には励起フィルタ10、ダイクロイックミラー11、吸収フィルタ16を有するそれぞれ異なるフィルタキューブが取り付けられているが、残りの1つの開口は何も取り付けられていない。フィルタの取り付けられていない開口は、明視野画像を取得する際に使用される。なお、開口数や各開口にどのような光学部品が取り付けられるかは適宜変更されてよい。フィルタターレット14は、モータ15によって回転する。吸収フィルタ16は、試料3からの蛍光のみを透過させる波長選択性フィルタである。励起フィルタ10、ダイクロイックミラー11および吸収フィルタ16は蛍光画像を取得する際に用いられており、透過照明画像を取得する際には切り替え機構を用いて光軸からよけた場所に設置される。対物レンズユニット12は、モータ13によって回転する電動レボルバと、電動レボルバに搭載された複数の対物レンズとを有している。なお、対物レンズは、試料3を透過した光または試料から反射した光を受光する光学系の一部であり、光軸位置に配置される受光光学系の一例である。
カラーフィルタ24は、通常モノクロ画像とカラー画像の取得を切替える機構である。モノクロ画像取得時には光軸から退避しているが、カラー画像取得時には光軸上に配置する。R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各波長の光を撮像装置18と同期したタイミングで選択透過させ、画像処理部19において合成しカラー画像を作成する。カラーフィルタ24は、たとえば、液晶チューナブルフィルタであり、透過波長を切り替えることにより順にR、G、Bの画像を取得、これらを画像処理部19で合成することでカラー画像を作成する。なお、カラーフィルタとしては上述した液晶チューナブルフィルタに限られず、異なる透過波長のフィルタを機械的に切り替えるカラーフィルタターレットを配置してもよい。
結像光学系17は、試料3を撮像装置18の撮影面に結像させるレンズである。画像処理部19は、撮像装置18から出力される画像信号を増幅してA/D変換し、さらにシェーディング補正を行ったりするなど、様々な画像処理を行う。制御部20は、制御装置2からの指示にしたがって顕微鏡1の各部を制御する。たとえば、制御部20は、モータ群21を制御してXYステージ6をX軸方向またはY軸方向へ移動させたり、モータ22を制御してZステージと呼ばれることもある対物レンズユニット12をZ軸方向に移動させたりする。対物レンズユニット12をZ軸方向に移動させることで合焦位置が変化し、オートフォーカスが実行される。XYステージ6およびZステージは手動調整機構を有していてもよい。ここで、Z軸方向は対物レンズの光軸方向であり、X軸方向およびY軸方向はZ軸方向に直交した方向である。通信部23は、制御装置2からの指示を受信したり、制御部20からの情報や画像データを制御装置2へ送信したりするユニットである。制御部20は、たとえば、マイクロプロセッサやCPU、LSI、FPGA、ASICなどで構成される。つまり、制御部20は、ソフトウエアとその実行手段で実現されてもよいし、ハードウエアのみで実現されてもよいし、前者と後者との混在によって実現されてもよい。
制御装置2においてCPU30は、記憶装置31に記憶された制御プログラムを実行して顕微鏡1を制御したり、通信インタフェース32を通じて受信した画像データを表示部34に表示させたりする。通信部23および通信インタフェース32は、USBやIEEE1394、LANなどの一般的な通信プロトコルで接続されていてもよいし、専用の通信プロトコルで接続されていてもよい。記憶装置31は、ROM、RAMなどのメモリやハードディスク記憶装置などを含んでいる。記憶装置31には、SSDなどの半導体記憶装置や光ディスク、磁気ディスクが含まれてもよい。またコンシューマ用のデジタルカメラで使用されているようなメモリカードであってもよい。操作部33は、キーボードやポインティングデバイスなどの入力装置である。表示部34は、顕微鏡1を制御するための制御パラメータを設定するユーザーインタフェース(UI)や観察結果(静止画または動画)を表示するUIを提供する。
撮像装置18は、対物レンズユニット12の電動レボルバに搭載された複数の対物レンズのうち光軸位置に配置された対物レンズを通じて試料3を撮像する。開口絞り26は、受光光学系内結像瞳位置に対して光学的に共役となる位置に近傍に配置された偏斜照明観察用の遮光手段として機能する。本実施例において開口絞り26はそれぞれ直径(口径)の異なる複数の開口を有した円盤により実現されている。つまり、円盤が回転することで絞りとして機能する開口が切り替わる。モータ27は、開口絞り26の円盤を駆動して開口絞り26による照明光の偏斜量を調整する駆動手段として機能する。制御部20は、光軸位置に配置された受光光学系(例:対物レンズ)の瞳サイズに応じてモータ27を制御して開口絞り26の偏斜量を調整する制御手段として機能する。
[偏斜照明]
図3(A)は通常観察(明視野観察)における各光学部品の関係を示している。透過照明光学系5は、2つの照明レンズ51、52を有するケーラ照明光学系の構成になっている。2つの照明レンズ51、52の間において、対物レンズ121の瞳位置と共役な位置近傍に開口絞り26が設けられている。吹き出し内には開口絞り26を光軸方向から見た様子を示している。開口絞り26は円形の開口部を有した絞りであり、開口部の中心は光軸AXに一致している。試料3を透過してきた光は対物レンズ121および結像光学系17によって撮像装置18の撮像面に結像する。
図3(B)は偏斜照明観察における各光学部品の関係を示している。図3(A)と比較すると図3(B)では開口絞り26に設けられた開口部の位置と形状が異なっている。そのため、対物レンズ121の瞳面pp上において対物瞳125と入射光126との関係は図3(B)に示すように、瞳の端部のみに光が通過する関係となる。これにより偏斜照明が実現される。
図4(A)はある試料3についての明視野観察画像の一例を示す図である。図4(B)はある試料3についての偏斜照明観察画像の一例を示す図である。明視野観察画像では試料3の表面の様子がほとんどわからない。一方で、偏斜照明観察画像では試料3の表面に多数の凹凸が生じていることを明確に理解できる。このように偏斜照明観察は明視野観察と比較して有利な場合がある。
図5Aは円盤状の開口絞り26の一例を示す図である。開口絞り26はモータ27によって回転する円盤部材260によって構成されている。円盤部材260の中心にはモータ27の駆動軸(回転軸)が固定されている。破線は円盤部材260を回転したときに光軸AXが通過する位置AX’を示している。円盤部材260の中心にモータ27が取り付けられているため、光軸AXが通過する位置AX’が描く軌跡は円となる。円形の開口部261〜265は明視野観察用の開口であり、それぞれ異なる開口径を有する。このように開口径の異なる複数の開口を有することで絞りを絞る機能(照明光のNAを切替える機能)と、偏斜効果を切り替える機能とを1つの円盤部材260によって実現でき、各観察条件に適切な照明光を試料3へ照射することができる。明視野観察を実行するときは、図5B(a)に示すように、各円形開口の中心を光軸AXが通過するように、モータ27が円盤部材260を回転させ、円形の開口部261を所定位置(観察位置)に配置させる。このように円形の開口部261〜265は絞りとして機能する。
本実施例において、偏斜照明は、遮光手段が光源から発した光を部分的に遮光することにより実現される。操作部33を通じて偏斜照明観察が指示されたことを検知するとCPU30は、制御部20に対して偏射照明を指示する。図5B(b)に示すように、制御部20はモータ27を制御して円盤部材260を所定角度Δθだけ回転させることで、選択した開口部264の中心を光軸AXからオフセットさせる。267は、照明光の照射範囲を示している。このように円盤部材260を回転させて、光軸AXに対してずれた状態に開口を配置することで、開口のうち端部のみの光線が通過しそれ以外の光は遮光された状態となり偏斜照明観察が可能となる。図5B(b)と図5B(d)とを比較すると分かるように、円盤部材260の回転角度を変更することで、遮光領域289の面積と光の通過領域288の面積とを調整することが可能となる。つまり、円盤部材260の回転角度を変更することで偏斜効果が調整される。なお、図5B(b)と図5B(d)が示すように、受光光学系の瞳の端部のみに光が通過するように、光の通過領域288と遮光領域とが形成される。
制御部20は、操作部33を通じて通常の観察(明視野観察)が指示されると、開口の中心位置を光軸の中心位置と一致させるように、円盤部材260の回転角度を制御する。これにより、図5B(a)が示すような位置に開口が配置され、明視野観察が実行される。
ところで、図5B(c)に示すように、モータ27を制御して円盤部材260を所定角度−Δθだけ回転させることで、選択した開口部264の中心を光軸AXからオフセットさせてもよい。この場合、試料3に対する照明光の入射方向を変更することができる。 制御部20は、対物レンズユニット12のレボルバに搭載された複数の対物レンズのうち操作者によって指定された対物レンズを顕微鏡1の光軸AXに配置する。さらに、制御部20は、光軸AXに配置された対物レンズの物理特性に応じて開口部262、263、264、265からいずれか1つを選択し、モータ27を制御して円盤部材260を回転させて、選択した開口部を観察位置に配置させる。たとえば、対物レンズの瞳サイズに応じて適切な開口部が選択される。
なお、円盤部材260には位相差観察用の円形のリングスリット266が設けられていてもよい。これにより位相差観察を実現する際に必要となる円形スリット切り替え機構が不要となり、部品点数を削減できるようになる。
円盤部材260には回転の基準位置を求めるためのマークが付与されていてもよい。マークは、光学的なマーク、切り欠き、磁気素子などセンサによって検知可能なものであればよい。制御部20は、モータ27を駆動して円盤部材260を回転させることで基準位置を検知する。制御部20は、マーク270を基準位置に一致させて円盤部材260を停止させておく。この状態から制御部20はモータ27に所定数のパルスを供給することで円盤部材260を所望の位置に回転させることができる。なお、パルス数と各開口部との関係が予め制御部20内の記憶装置に記憶されているものとする。
図6はオフセット量Δoffsetの求め方を示す図である。図6が示すように、オフセット量Δoffsetは、円盤部材260上において光軸AXから開口部262、263、264、265の中心までの距離である。開口部262、263、264、265の各口径をDapと定義する。コンデンサレンズである照明レンズ52の焦点距離をfconと定義する。対物レンズ121の焦点距離をfobjと定義する。さらに、対物レンズ121の瞳面pp上において入射光123の口径のうち対物レンズの瞳(対物瞳122)に重なっている部分の割合をNとする。つまり、Nは、対物レンズの結像瞳位置において照明光が当該対物レンズの瞳を口径方向で重なる割合である。対物レンズ121の瞳サイズをDobjと定義する。この場合に、オフセット量Δoffsetは、次式(1)から算出される。
Δoffset = N・(Dobj/2)・(fcon/fobj)・(Dap/2) ・・・(1)
なお、Nは0.80以上で十分な偏斜効果が得られることがわかっている。逆に極端に開口をずらした場合には、光量不足で露光時間が長くなる、誤差や外乱でずれた場合には暗視野観察となってしまう等の懸念があるため、上限は0.9以下程度で制御して使用するのが望ましい。たとえば、Δoffsetが0.80、0.85、0.90と複数の位置制御を行うことで、偏斜効果を3段階で切り替えることが可能となる。なお、図6において示したように、入射光123と対物瞳122との重なり具合が小さくなるほど偏斜効果が大きくなり、反対に重なり具合が大きくなると偏斜効果が小さくなる。
式(1)はオフセット量Δoffsetが一定であったとしても、開口部の口径を変更することで割合Nを変更できることを意味する。つまり、図5Bに示したように口径の異なる複数の開口部を有する円盤部材260を用いて開口部を切り替えれば、偏斜効果を切り替えることが可能となる。
図7は偏斜照明観察における各工程を示すフローチャートである。ここではCPU30が実行する各ステップについて説明するが、これらは制御部20によって実行されてもよい。さらに、CPU30と制御部20とに処理が分散されてもよい。CPU30は、操作部33を通じて偏斜照明観察の実行を指示されると以下のステップを実行する。
S701でCPU30は開口絞り26を制御するために必要となる情報を取得する。たとえば、CPU30は、対物レンズユニット12に取り付けられている複数の対物レンズのうち光軸位置に位置決めされている対物レンズの瞳サイズDobj、焦点距離fobjなどの物理特性情報を記憶装置31から読み出す。レンズの瞳サイズDobjおよび焦点距離fobjは、対物レンズの倍率、識別情報または瞳サイズに関連付けて予め記憶装置31に記憶されている。また、CPU30は、コンデンサレンズの焦点距離fobjや開口部の口径Dap、割合Nも記憶装置31から読み出す。これらのデータは予め記憶装置31に記憶されている。割合Nについては操作者によって操作部33を通じて入力されてもよい。割合Nは、数値であってもよいし、大中小といったレベルであってもよい。レベルの場合はCPU30が変換テーブルなどに基づきレベルを数値に変換してもよい。同様に複数の異なる口径の開口部が存在するときはどの口径を使用するかが操作者によって操作部33を通じて入力されてもよい。
S702でCPU30はオフセット量を決定する。たとえば、CPU30は取得したパラメータを式(1)に代入して、選択された対物レンズに適したオフセット量を算出してもよい。口径の異なる開口を複数有した場合においてもオフセット量は既知の一定値となるため、式(1)は変形されて口径Dpaを求める式になる。
S703でCPU30は決定したオフセット量または口径に対応した開口部を選択する。たとえば、記憶装置31には、各開口部とオフセット量または口径との関係が記憶されている。よって、オフセット量または口径をキーとして記憶装置31を参照することで、対応する開口部が選択される。円盤部材260における各開口部の位置は既知である。たとえば、円盤部材260には基準位置が存在し、円盤部材260上での各開口部の位置は基準位置からの回転角として表現されてもよい。つまり、オフセット量または口径と回転角とが関連付けて記憶装置31に記憶されていてもよい。
S704でCPU30は選択した開口部が照明光を通過せるよう制御部20に制御信号を送信する。たとえば、制御信号には、開口部の識別情報または円盤部材260の回転角の情報が含まれていてもよい。回転角はモータ27を駆動するためのパルス数であってもよい。制御部20は制御信号にしたがってモータ27を駆動して開口絞り26を回転させる。これにより、CPU30によって選択された開口部が照明光を通過させる位置(観察位置)に配置される。このように、CPU30や制御部20は、光軸位置に配置された受光光学系の瞳サイズに応じて駆動手段を制御して遮光手段を駆動させ、受光光学系の瞳を通過する光の領域を調整する制御手段として機能する。
S705でCPU30は制御部20に撮影の実行を指示するための制御信号を送信する。制御部20は制御信号を受信すると、透過照明光源4、撮像装置18などを制御して試料3を撮影する。画像データは制御装置2に転送され、表示部34に表示される。操作者は表示部34を通じて偏斜照明の効果を確認し、割合Nを微調整してもよい。この場合、S701ないしS705が再度実行されることになる。偏斜照明観察は瞳の端部を通過する照明光を用いる光学系のため、収差の影響や配光分布ムラによるシェーディング(観察領域の輝度分布のバラつき)が出やすい。そのため、画像処理部19やCPU30は、設定した観察条件におけるシェーディング画像を予め取得しておき、実観察時において各画素毎の輝度値が均一になる様に画像処理を行い、シェーディングを補正することが望ましい。
[異なる口径の開口部]
上述したようにオフセット量を変化させることで偏斜照明の効果を調整することができる。また、口径の異なる開口部に切り替えることでも偏斜照明の効果を調整することができる。
図8(A)は相対的に小さな口径の開口部265とその偏斜照明の効果を説明するための図である。図8(B)は相対的に大きな口径の開口部263とその偏斜照明の効果を説明するための図である。小さな口径の開口部265では照明光の光線の入射領域が狭くなるため、光量が低下するものの、解像度を維持したままエッジ強調を強くすることができる。一方で、大きな口径の開口部263では照明光の光線の入射領域が広くなるため、エッジ強調が弱くなるものの、解像度を維持したまま光量が増加することができる。操作者は試料3に応じて相対的に大きな口径の開口部263を使用するか、小さな口径の開口部265を使用するかを選択してもよい。
[偏斜方向の変更]
図9および図10は偏斜方向の変更方法を説明する図である。図9が示すように、開口部の位置を左右の反対側に変更することで偏斜方向(エッジ強調方向)を変更できる。これにより、簡単にエッジ強調の方向を変更することができる。図10が示すように開口部262、272は口径が同一であり、光軸位置に対するオフセット量も同一であるが、オフセットの方向が反対になっている。同様に、開口部264、274についても同様の関係が成り立っている。ただし、開口部262と開口部264とではオフセット量が異なっている。開口部262、272のペアと、開口部264、274のペアとではオフセット量の代わりに口径が異なってもよい。オフセット方向を左右方向だけなく上下方向にも有する機構を有する場合、偏斜方向を任意の方向に制御することができる。通常の偏斜照明観察では偏斜方向と平行にエッジを有する形状は強調効果が得られにくいため、サンプルを回転させることで対応している。そのため、本来撮影を実施したい方向での観察ができず、画像取得後に画像に対して回転補正等の処理が必要となる。偏斜方向を任意に設定できることにより、観察に適したサンプルの状態で画像の最適化が実現できる。さらに複数の方向からの画像を撮影し、合成することにより全方向のエッジが強調された画像を得ることも可能となる。
[空間変調器により開口絞り構成する例]
上述した実施形態では円盤部材260に複数の開口部を設けることで遮光手段を実現していた。一方で、遮光手段として空間変調器を採用することで、照明光が通過する位置及び面積と照明光が非通過となる位置および面積とを容易に変更することが可能となる。
図11(A)は空間変調器1100を開口絞り26に近接して配置した例を示している。複数の微小光学素子を有した空間変調器1100は、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)などのマイクロミラーアレイであってもよいし、LEDアレイと拡散板とを組み合わせて実現されてもよい。空間変調器1100をDMDで構成する場合、制御部20は、複数のマイクロミラーの反射方向を制御することで、一部の照明光を、円形開口部1101を有した開口絞り26に導き、残りの照明光を開口絞り26には向かわない方向へ反射させる。図11(B)が示すように、円形開口部1101のうち照明光が通過する領域1102と照明光が通過しない領域1103とを分けることが可能となる。
制御部20は、空間変調器1100における複数のマイクロミラーのうち照明光を反射するマイクロミラーを適宜選択することで、照明光が通過する領域1102の位置と面積とを自由に変更できる。
[遮光板と開口絞りにより遮光手段を実現する例]
図12は遮光板1200と開口絞り26とによって遮光手段を実現する例を示している。図12(A)によれば、開口絞り26は円形開口部1101を有し、遮光板1200はリングスリット1201を有していることが示されている。図12(B)によれば、制御部20によって制御された不図示のモータによって遮光板1200を左方向に移動させることでリングスリット1201の一部が円形開口部1101に重なっている。リングスリット1201の一部を照明光が通過することにより偏斜照明が実現される。図12(C)によれば、制御部20によって制御された不図示のモータによって遮光板1200をさらに左方向に移動させている。これにより、照明光が通過する領域が増大し、偏斜照明の効果が小さくなっている。図12(D)によれば、リングスリット1201の一部が円形開口部1101に完全に重なっており、位相差観察が実行可能となっている。
このように円形開口部1101を有する開口絞り26に遮光板1200を組み合わせることで偏斜照明観察用の遮光手段を実現できる。なお、遮光板1200は、位相差観察用のリングスリット1201で実現されてもよい。これにより偏斜照明専用の遮光板を省略できるようになる。本実施例においては位相差観察を実施するため開口をリングスリットとしているが、開口形状としては光学系の機能に合せて円径開口や矩形開口等の形状など適切な形状が選択されればよい。
[同軸落射光学系への本発明の適用]
図13は同軸落射光学系に上述の実施形態を適用した例を示している。同軸落射光学系について注目するために、図13においてはすでに説明した個所のいくつかについての記載を省略している。図1ないし図12を用いて複数の実施形態について説明したがそのいずれもが同軸落射光学系にも適用可能である。
落射照明光源8からの光は落射光学系を通過し折り返しミラー254によって折り返されて遮光機構25に向かう。とりわけ図13では遮光機構25を円形の開口部を有した開口絞り251とスリット252とで構成している。開口絞り251は落射照明光学系9の落射照明レンズの瞳面上に配置される。制御部20はモータ253を駆動してスリット252を図中の矢印方向に移動させる。これにより照明光の通過位置と通過面積とを調整できるため偏斜照明が可能となる。スリット252の移動量についての考え方は基本的に上述したオフセット量の考え方と同じである。また、遮光機構25を図5A、図5Bに示した円盤部材260によって実現してもよい。また、図8に示したような開口径の異なる複数の開口部を用いて偏斜を制御してもよい。また、図9および図10に示したように偏斜方向を180度変更するような遮断手段が採用されてもよい。また、図11を用いて説明したように折り返しミラー254を空間変調器1100により構成してもよい。また、図12を用いて説明したようにスリット252をリングスリットによって構成してもよい。蛍光観察時はダイクロイックミラー11を用いるが、同軸落射観察時には偏光ないし無偏光のハーフミラーを用いることが望ましい。この場合において、照明波長の制御や迷光防止のアイソレーション実現するため、励起フィルタ10や吸収フィルタ16に波長フィルタや1/4波長板等を用いる。
[その他]
図3を用いて説明したように対物レンズの瞳面ppと開口絞り26の位置は光学的に共役となっていなければならない。これを実現する配置手法の1つは図3(B)が示すように対物レンズ121の直上に照明光学系や開口絞り26、透過照明光源4を配置することである。しかし、この配置方法では顕微鏡1の高さが高くなりやすい。さらに、本実施形態では円盤部材260などの比較的大きな部材が必要となるため、顕微鏡1の高さ方向で広いスペースが必要となってしまう。
図14は透過照明光学系の構成例を示す図である。図14では折り返しミラー1402とリレーレンズ1401を追加することで、対物レンズの瞳面ppと開口絞り26の位置を共役に維持しつつ、上述した実施形態を適用できる。顕微鏡1では一般に高さ方向よりも奥行き方向にスペースを確保しやすい。よって、図14の配置手法を適用すれば、顕微鏡1の高さ方向のサイズの増加を抑えやすくなる。
[まとめ]
以上の説明したように本実施形態によれば、光軸位置に配置された対物レンズの結像瞳位置に対して光学的に共役となる位置に遮光手段が配置される。CPU30や制御部20は光軸位置に配置された対物レンズなどの受光光学系の瞳サイズに応じてモータ27などの駆動手段を制御して遮光手段の偏斜量(受光光学系の瞳を通過する光の領域)を調整する。つまり、このように受光光学系の瞳サイズに応じて偏斜量(偏斜照明効果)が適切に調整される。よって、特別な知識を有しない操作者であっても容易に適切な偏斜照明を実現して偏斜照明観察を実行できるようになる。
図5A、図5Bおよび図10などに示したように、遮光手段は、複数の開口を有した円盤であってもよい。制御部20は光軸位置に配置された対物レンズの瞳サイズに応じてモータ27などの駆動手段を制御して円盤を回転させて照明光を通過させる開口部を切り替える。この場合は1枚の円盤部材260によって開口絞り26を実現できるメリットがある。また、通常観察用の口径サイズの異なる複数の開口部を有した円盤部材260を、受光光学系の瞳サイズに応じて回転させることで、偏斜効果を調整できる。つまり、偏射効果調整用の部材と、通常観察用の絞りとを1つのユニットにより実現できる。また、制御部20またはCPU30は、受光光学系の瞳サイズに基づきオフセット量を求め、求めたオフセット量に応じた回転角だけモータ27を回転させてもよい。たとえば、開口部の中心と光軸とが一致している状態から開口部の中心と光軸との間の距離がΔoffsetとなるように回転角Δθだけ円盤部材260が回転されてもよい。
図15に示しように、複数の開口部の中心は、それぞれ円盤部材260の中心からオフセットされていてもよい。複数の開口部のそれぞれのオフセット量が互いに異なっていてもよい。制御部20は、対物レンズの瞳サイズに基づきオフセット量を求め、求めたオフセット量に対応する開口が照明光を通過させるよう、モータ27を回転させる。上述したように偏斜照明効果はオフセット量に依存する。よって、使用される複数の対物レンズのそれぞれに応じて適切なオフセット量の開口部を円盤部材260に設けておくことで、操作者は対物レンズ121を観察位置にセットするだけで、偏斜照明効果が適切に設定されることになる。
図6を用いて説明したように、光源から試料3までの間にはコンデンサレンズなどの照明レンズ52が配置されてもよい。この場合、複数の開口のそれぞれのオフセット量Δoffsetは、コンデンサレンズの焦点距離fconと、各開口の直径Dapと、対物レンズの瞳の直径Dobjと、当該対物レンズの焦点距離fobjと、当該対物レンズの結像瞳位置において照明光が当該対物レンズの瞳を直径方向で重なる割合Nとから決定されてもよい。
制御部20は、円盤部材260を回転させて開口部を切り替えることで、割合Nを0.80以上かつ0.90以下の範囲で調整してもよい。たとえばデフォルトの状態ではN=0.85となる開口部が選択される。その後、操作者が操作部33を通じて偏斜照明効果の増加を指示すると、制御部20は、N=0.90となる開口部に切り替える。一方で、操作者が操作部33を通じて偏斜照明効果の低下を指示すると、制御部20は、N=0.80となる開口部に切り替える。このように、ある対物レンズについて複数の適切な開口部を用意しておき、デフォルトでは最も標準的な偏斜照明効果が得られる開口部が選択されてもよい。その後は、操作者の指示に応じて開口部が適宜切り替えられてもよい。
図14を用いて説明したように、透過照明光学系5のコンデンサレンズから光源までの間に、光源からの照明光を中継するリレーレンズ1401と、リレーレンズ1401により中継された照明光をコンデンサレンズに導く折り返しミラー1402とが設けられてもよい。これにより、顕微鏡1の高さを削減することが可能となる。
図8を用いて説明したように、制御部20は、円盤部材260を回転させて、第1の直径の開口部から第1の直径よりも大きな第2の直径の開口部に切り替えることで、試料3についての解像度を維持しつつ、エッジ強調効果を弱めてもよい。同様に、制御部20は、円盤部材260を回転させて、第1の直径の開口部から第1の直径よりも小さな第2の直径の開口部に切り替えることで、試料についての解像度を維持しつつ、エッジ強調効果を強めてもよい。
図9や図10を用いて説明したように、制御部20は、円盤部材260を回転させて、第1の開口部から第2の開口部に切り替えることで、試料3についてのエッジの強調方向を変更してもよい。これにより非常に簡単に偏斜照明の方向を変更できるようになる。
図5Aや図5B、図10などを用いて説明したように、円盤部材260には、位相差観察用のリングスリット266がさらに設けられていてもよい。これにより、部品点数を増加することなく容易に位相差観察も実現可能となる。
図11を用いて説明したように、偏斜照明観察用の遮光手段は、開口絞り26に対して設けられ、複数の微小ミラーを有した空間変調器1100であってもよい。空間変調器1100は円盤部材260と比較して遮光手段のサイズをさらに小さくすることが可能となる。空間変調器1100は制御部20によって制限される。つまり、対物レンズ121の瞳サイズ等に応じて適切な照明効果が得られるように、空間変調器1100が制御される。空間変調器1100が複数のマイクロミラーにより構成されている場合、対物レンズごとに、オンとなるマイクロミラーとオフとなるマイクロミラーとを示す制御情報が予め制御部20の記憶装置に記憶されているものとする。なお、オンとなるマイクロミラーとは照明光を開口絞り26に導くマイクロミラーであり、オフとなるマイクロミラーは照明光を開口絞り26に導かないマイクロミラーである。
図12を用いて説明したように、遮光手段は、開口絞り26の前後のいずれか一方に設けられた遮光板1200であってもよい。遮光板1200には位相差観察用のリングスリット1201がさらに設けられていてもよい。制御部20は対物レンズに依存して開口絞り26に対する遮光板1200の挿入量を調整することで適切な偏斜照明効果を実現する。
図13を用いて説明したように、顕微鏡1は、同軸落射照明を行うための落射照明レンズを含む同軸落射光学系を有していてもよい。この場合、上述したいずれかの遮光手段が蛍光落射照明光学系9の落射照明レンズの瞳面上に配置される。
上述の実施例ではそれぞれ倍率の異なる複数の対物レンズが対物レンズユニット12のレボルバに搭載されているものとして説明したが、倍率可変のズームレンズ方式の対物レンズが採用されてもよい。この場合、対物レンズの倍率を動的に制御部20が検出するか、操作者に入力させることで、上述した実施例を適用できる。
ところで、可変絞りを有した受光光学系では絞り量を調整することによって瞳サイズが変化する。たとえば、開口数を可変できる絞りを内蔵した対物レンズでは、瞳サイズも変化する。よって、絞り量、開口数を動的に制御部20が検出するか、操作者に入力させることで、上述した実施例を適用できる。

Claims (15)

  1. 試料に照明光を照射する光源と、
    前記試料を透過した光または前記試料から反射した光を受光する光学系と、
    前記光学系のうち光軸位置に配置された受光光学系を通じて前記試料を撮像する撮像装置と、
    前記光軸位置に配置された前記受光光学系内に存在する瞳と共役な位置近傍に配置された遮光手段と、
    前記遮光手段を駆動する駆動手段と、
    前記遮光手段が前記光源から発した光を部分的に遮光することにより観察を行う偏斜照明観察を指示するための指示手段と、
    前記指示手段により偏斜照明観察が指示された際に、前記光軸位置に配置された前記受光光学系の瞳サイズに応じて前記駆動手段を制御して前記遮光手段を駆動させ、前記受光光学系の瞳を通過する光についての部分的な遮光領域を調整する制御手段と
    を有することを特徴とする顕微鏡。
  2. 前記遮光手段は、1つないし複数の開口を有した円盤であり、
    前記制御手段は前記光軸位置に配置された前記受光光学系の瞳サイズに応じて前記駆動手段を制御して前記円盤を回転させることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記駆動手段は前記円盤の中心に駆動軸が固定されたモータであり、
    前記制御手段は、前記受光光学系の瞳サイズに基づきオフセット量を求め、求めたオフセット量に応じた回転角だけ前記モータを回転させることを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 前記制御手段は、前記指示手段により通常の観察が指示された際に、
    前記開口の中心位置を光軸の中心位置と一致させるように、前記円盤の回転角度を制御することを特徴とする請求項2または3に記載の顕微鏡。
  5. 前記駆動手段は前記円盤の中心に駆動軸が固定されたモータであり、
    前記複数の開口の中心は、それぞれ前記円盤の中心からオフセットされており、前記複数の開口のそれぞれのオフセット量が互いに異なっており、
    前記制御手段は、前記受光光学系の瞳サイズに基づきオフセット量を求め、求めたオフセット量に対応する開口が前記照明光を通過させるよう、前記モータを回転させることを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
  6. 前記光源から前記試料までの間に配置されたコンデンサレンズをさらに有し、
    前記複数の開口のそれぞれのオフセット量Δoffsetは、前記コンデンサレンズの焦点距離fconと、各開口の口径Dapと、前記受光光学系の瞳の口径Dobjと、当該受光光学系の焦点距離fobjと、当該受光光学系の結像瞳位置において前記照明光が当該受光光学系の瞳を口径方向で重なる割合Nとから決定されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  7. 前記オフセット量Δoffsetは、次式
    Δoffset = N・(Dobj/2)・(fcon/fobj)・(Dap/2)
    から算出されることを特徴とする請求項6に記載の顕微鏡。
  8. 前記制御手段は、前記円盤を回転させて開口を切り替えることで、前記割合Nを0.80以上かつ0.90以下の範囲で調整することを特徴とする請求項6または7に記載の顕微鏡。
  9. 前記コンデンサレンズから前記光源までの間に、
    前記光源からの照明光を中継するリレーレンズと、
    前記リレーレンズにより中継された照明光を前記コンデンサレンズに導くミラーと
    を有することを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  10. 前記制御手段は、前記円盤を回転させて、第1の口径の開口から当該第1の口径とは異なる第2の口径の開口に切り替えることで、前記試料についての解像度を維持しつつ、エッジ強調効果を変更することを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  11. 前記円盤には、位相差観察用のリングスリットがさらに設けられていることを特徴とする請求項2ないし10のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  12. 前記遮光手段は、開口絞りに対して設けられ、複数の微小光学素子を有した空間変調器であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  13. 前記遮光手段は、開口絞りの前後のいずれか一方に設けられた遮光板であり、当該遮光板には、位相差観察用のリングスリットがさらに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  14. 同軸落射照明を行うための落射照明光学系を含む同軸落射光学系をさらに有し、
    前記落射照明光学系の瞳面上に前記遮光手段が配置されていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  15. 試料に照明光を照射する光源と、前記試料を透過した光または前記試料から反射した光を受光する光学系と、前記光学系のうち光軸位置に配置された受光光学系を通じて前記試料を撮像する撮像装置とを有した顕微鏡の制御方法であって、
    前記光源から発した光を部分的に遮光することにより観察を行う偏斜照明観察が指示されると、前記光軸位置に配置された前記受光光学系内に存在する瞳と共役な位置近傍に配置された遮光手段を、前記光軸位置に配置された前記受光光学系の瞳サイズに応じて駆動し、前記受光光学系の瞳を通過する光についての部分的な遮光領域を調整することを特徴とする制御方法。
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