JP2015081929A - 光導波路ならびに該光導波路を用いたsprセンサセルおよび比色センサセル - Google Patents
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Abstract
【課題】応力ひずみに起因する伝搬損失が抑制され、かつ、熱サイクルにおける剥離の問題が改善された光導波路を提供する。【解決手段】光導波路100は、クラッド層11と、少なくとも一面が露出するように該クラッド層11に埋設されたコア層12と、を備える。クラッド層11の貯蔵弾性率は、0.15GPa以上であり、クラッド層11の線膨張率とコア層12の線膨張率との差は、0.3?10−4/℃以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、光導波路ならびに該光導波路を用いたSPRセンサセルおよび比色センサセルに関する。
近年、検知部に光導波路を用いたSPRセンサセルが提案されている(特許文献1)。光導波路は、一般にコアとクラッドとから構成されており、コア内で光を導波させる。ここで、コアに応力等がかかると応力ひずみによって屈折率が局所的に変化するために、導波光が散乱し、伝搬損失が生じ得るという問題がある。特に、コアの一部がクラッドから露出している場合には、当該問題の影響が大きい。
上記問題の解決方法としては、クラッドを硬くして応力がかかり難くすることが考えられる。しかしながら、クラッドを硬くすると、熱サイクル等に供された際にコアとクラッドとの間に剥がれが生じる場合がある。したがって、応力ひずみに起因する伝搬損失が抑制され、かつ、熱サイクルにおける剥離の問題が改善された光導波路が求められる。
本発明の光導波路は、クラッド層と、少なくとも一面が露出するように該クラッド層に埋設されたコア層と、を備え、該クラッド層の貯蔵弾性率が、0.15GPa以上であり、該クラッド層の線膨張率と該コア層の線膨張率との差が、0.3×10−4/℃以下である。
1つの実施形態においては、上記クラッド層が、クラッド層形成樹脂と該クラッド層形成樹脂に分散された粒子とを含む。
1つの実施形態においては、上記クラッド層における粒子の充填率が、2%〜50%である。
1つの実施形態においては、上記粒子の平均粒子径(φ)が、200nm〜2.5μmである。
本発明の別の局面によれば、SPRセンサセルが提供される。該SPRセンサセルは、上記光導波路を有する。
本発明のさらに別の局面によれば、比色センサセルが提供される。該比色センサセルは、上記光導波路を有する。
1つの実施形態においては、上記クラッド層が、クラッド層形成樹脂と該クラッド層形成樹脂に分散された粒子とを含む。
1つの実施形態においては、上記クラッド層における粒子の充填率が、2%〜50%である。
1つの実施形態においては、上記粒子の平均粒子径(φ)が、200nm〜2.5μmである。
本発明の別の局面によれば、SPRセンサセルが提供される。該SPRセンサセルは、上記光導波路を有する。
本発明のさらに別の局面によれば、比色センサセルが提供される。該比色センサセルは、上記光導波路を有する。
本発明によれば、光導波路のコア層の線膨張率とクラッド層の線膨張率との差を大きくすることなく、クラッド層の硬度を増大することにより、熱サイクルにおける剥がれおよび応力ひずみに起因する光損失が抑制された光導波路が得られ得る。
[A.光導波路]
本発明の光導波路は、所定の貯蔵弾性率を有するクラッド層と、少なくとも一面が露出するように該クラッド層に埋設されたコア層とを備える。本発明の光導波路の波長660nmにおける光損失(伝搬損失)は、例えば2.6dB/cm未満、好ましくは2.0dB/cm以下、より好ましくは1.5dB/cm以下である。光損失が当該範囲内であれば、後述するSPRセンサセルや比色センサセル等のセンサセルの検知部に好適に用いられ得る。光損失は、カットバック法によって測定される。
本発明の光導波路は、所定の貯蔵弾性率を有するクラッド層と、少なくとも一面が露出するように該クラッド層に埋設されたコア層とを備える。本発明の光導波路の波長660nmにおける光損失(伝搬損失)は、例えば2.6dB/cm未満、好ましくは2.0dB/cm以下、より好ましくは1.5dB/cm以下である。光損失が当該範囲内であれば、後述するSPRセンサセルや比色センサセル等のセンサセルの検知部に好適に用いられ得る。光損失は、カットバック法によって測定される。
図1は、本発明の好ましい実施形態による光導波路を説明する概略斜視図である。図示例において、光導波路100は、クラッド層11と、上面が露出するようにクラッド層11に埋設されたコア層12とから構成されており、平面視略矩形の平板状に形成されている。クラッド層の厚み(コア層上面からの厚み)は、例えば5μm〜400μmである。なお、図示例とは異なり、コア層は上面と下面とがクラッド層から露出していてもよい。
クラッド層11は、好ましくはクラッド層形成樹脂と該クラッド層形成樹脂に分散された粒子とを含む。クラッド層中に粒子を分散させることにより、その硬度を増大させることができる。
上記粒子としては、任意の適切な粒子が用いられ得る。例えば、粒子は、好ましくは1.40〜3.00、より好ましくは1.43〜2.60の屈折率を有する材料から形成される。このような材料を用いる場合、クラッド層の屈折率を所望の範囲に調整しやすいという利点がある。また例えば、粒子は、好ましくは0.1以下、より好ましくは0の消衰係数を有する材料から形成される。なお、本明細書において、屈折率は、波長830nmにおける屈折率を意味する。また、消衰係数は、波長830nmにおける消衰係数を意味する。
粒子の形成材料の具体例としては、例えば、金属または無機酸化物が挙げられる。金属としては、チタン、タンタル、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄等が好ましく例示できる。また、無機酸化物としては、金属酸化物(例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化銅(CuO))および半金属酸化物(例えば、酸化ホウ素(B2O3)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化ゲルマニウム(GeO2))が好ましく例示できる。上記粒子としては、一種のみ用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記粒子の平均粒子径(φ)は、例えば10nm〜5μmである。平均粒子径の下限は、好ましくは200nm、より好ましくは300nmである。また、平均粒子径の上限は、好ましくは2.5μm、より好ましくは2.0μmである。このような平均粒子径であれば、コア層との線膨張率の差を所望の範囲に調整しつつ、硬度を増大させることができる。なお、本明細書において、平均粒子径は、メジアン径を意味する。クラッド層における上記粒子の平均粒子径は、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布測定に基づいて、または、クラッド層断面のSEM画像を画像処理して粒径分布を求め、そこから得られる体積基準粒度分布に基づいて得ることができる。
上記クラッド層形成樹脂としては、後述するコア層の屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド層を形成し得る任意の適切な樹脂が用いられる。具体例としては、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂およびこれらの変性体(例えば、フルオレン変性体、重水素変性体、フッ素樹脂以外の場合はフッ素変性体)が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらは、好ましくは感光剤を配合して、感光性材料として用いられ得る。
クラッド層形成樹脂の屈折率は、上記粒子の屈折率より低い。クラッド層形成樹脂の屈折率と粒子の屈折率との差は、好ましくは0.03以上であり、より好ましくは0.05以上、さらに好ましくは0.07以上、さらにより好ましくは、0.10以上である。
クラッド層形成樹脂の屈折率は、好ましくは1.42以下であり、より好ましくは1.40未満であり、さらに好ましくは1.38以下である。
クラッド層11における上記粒子の充填率は、例えば1%〜50%である。充填率の下限は、好ましくは2%、より好ましくは3%、さらに好ましくは5%である。また、充填率の上限は、好ましくは30%、より好ましくは25%である。このような充填率であれば、コア層との線膨張率の差を所望の範囲に調整しつつ、クラッド層の硬度を増大させることができる。
クラッド層11の屈折率(NCL)は、上記粒子の屈折率(NPA)よりも低い。クラッド層の屈折率と粒子の屈折率との差(NPA−NCL)は、好ましくは0.03以上であり、より好ましくは0.05以上、さらに好ましくは0.07以上、さらにより好ましくは、0.10以上である。
クラッド層11の貯蔵弾性率は、例えば0.15GPa以上であり、好ましくは0.20GPa以上であり、より好ましくは0.25GPa以上である。このような貯蔵弾性率であれば、コア層の応力ひずみを低減し得る。また、該貯蔵弾性率は、例えば10GPa以下である。
コア層12は、クラッド層11の幅方向および厚み方向の両方と直交する方向に延びる略角柱形状に形成され、クラッド層11の幅方向略中央部の上端部に埋設されている。コア層12の延びる方向が、光導波路内を光が伝播する方向となる。
コア層12は、その上面がクラッド層11の上面と面一となるように配置されている。コア層の上面がクラッド層の上面と面一となるように配置することにより、後述するSPRセンサセルまたは比色センサセルにおいて金属層や保護層をコア層の上側のみに効率よく配置することができる。さらに、コア層は、その延びる方向の両端面がクラッド層の当該方向の両端面と面一となるように配置されている。
コア層12の屈折率(NCO)は、用途等に応じて任意の適切な値に設定され得る。例えば、光導波路100がSPRセンサセルに適用される場合、コア層12の屈折率(NCO)は、好ましくは1.43以下であり、より好ましくは1.40未満であり、さらに好ましくは1.38以下である。コア層の屈折率を1.43以下とすることにより、検出感度を格段に向上させることができる。コア層の屈折率の下限は、好ましくは1.34である。コア層の屈折率が1.34以上であれば、水溶液系のサンプル(水の屈折率:1.33)であってもSPRを励起することができ、かつ、汎用の材料を使用することができる。
コア層12の屈折率(NCO)は、クラッド層11の屈折率(NCL)より高い。コア層の屈折率とクラッド層の屈折率との差(NCO−NCL)は、好ましくは0.010以上であり、より好ましくは0.020以上、さらに好ましくは0.025以上である。コア層の屈折率とクラッド層の屈折率との差がこのような範囲であれば、光導波路100をいわゆるマルチモードとすることができる。したがって、光導波路を透過する光の量を多くすることができ、後述するSPRセンサセルまたは比色センサセルに適用した場合に、S/N比を向上させることができる。また、コア層の屈折率とクラッド層の屈折率との差は、好ましくは0.15以下、より好ましくは0.10以下、さらに好ましくは0.050以下である。
コア層12の線膨張率とクラッド層11の線膨張率との差は、例えば0.3×10−4/℃以下であり、好ましくは0.25×10−4/℃以下、より好ましくは0.2×10−4/℃以下である。コア層の線膨張率は、クラッド層の線膨張率より大きくてもよく、また、小さくてもよいが、コア層の線膨張率がクラッド層の線膨張率よりも大きいか、または、これらの線膨張率が等しいことがより好ましい。線膨張率の差が当該範囲内であることにより、本発明の光導波路が熱サイクル等に供された場合であっても、コア層とクラッド層との剥離が防止され得る。
コア層12の厚みは、例えば5μm〜200μmであり、好ましくは20μm〜200μmである。また、コア層の幅は、例えば5μm〜200μmであり、好ましくは20μm〜200μmである。このような厚みおよび/または幅であれば、光導波路100をいわゆるマルチモードとすることができる。また、コア層12の長さ(導波路長)は、例えば2mm〜50mmであり、好ましくは10mm〜20mmである。
コア層12を形成する材料としては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な材料を用いることができる。例えば、クラッド層形成樹脂と同様の樹脂であって、屈折率がクラッド層よりも高くなるように調整された樹脂から形成され得る。
なお、図1では、コア層の数が1つとされているが、コア層の数は、目的に応じて変更してもよい。具体的には、コア層は、クラッド層の幅方向に所定の間隔を隔てて複数形成されてもよい。コア層の形状もまた、目的に応じて任意の適切な形状(例えば、半円柱形状、凸柱形状)を採用することができる。
[B.SPRセンサセル]
図2は、本発明の好ましい実施形態によるSPRセンサセルを説明する概略斜視図である。図3は、図2に示すSPRセンサセルのIa−Ia線概略断面図である。
図2は、本発明の好ましい実施形態によるSPRセンサセルを説明する概略斜視図である。図3は、図2に示すSPRセンサセルのIa−Ia線概略断面図である。
SPRセンサセル200は、図2および図3に示すように、平面視略矩形の有底枠形状に形成されており、アンダークラッド層11と上面が露出するようにアンダークラッド層11に埋設されたコア層12とを備える光導波路100と、アンダークラッド層11とコア層12とを被覆する金属層20とを有する。光導波路100および金属層20は、サンプルの状態および/またはその変化を検知する検知部210として機能する。図示した形態においては、SPRセンサセル100は、検知部210に隣接するように設けられたサンプル配置部220を備える。サンプル配置部220は、オーバークラッド層30により規定されている。オーバークラッド層30は、サンプル配置部220を適切に設けることができる限りにおいて省略されてもよい。サンプル配置部220には、分析されるサンプル(例えば、溶液、粉末)が検知部(実質的には金属層)に接触して配置される。
光導波路100は、上記A項で説明したとおりである。
金属層20は、図2および図3に示すように、アンダークラッド層11およびコア層12の上面の少なくとも一部を均一に被覆するように形成されている。必要に応じて、アンダークラッド層およびコア層と金属層との間に易接着層(図示せず)が設けられ得る。易接着層を形成することにより、アンダークラッド層およびコア層と金属層とを強固に固着させることができる。
金属層を形成する材料としては、金、銀、白金、銅、アルミニウムおよびこれらの合金が挙げられる。金属層は、単一層であってもよく、2層以上の積層構造を有していてもよい。金属層の厚み(積層構造を有する場合はすべての層の合計厚み)は、好ましくは20nm〜70nmであり、より好ましくは30nm〜60nmである。
易接着層を形成する材料としては、代表的にはクロムまたはチタンが挙げられる。易接着層の厚みは、好ましくは1nm〜5nmである。
オーバークラッド層30は、図2に示すように、光導波路100の上面において、その外周が光導波路100の外周と平面視において略同一となるように、平面視矩形の枠形状に形成されている。光導波路100の上面とオーバークラッド層30とで囲まれる部分が、サンプル配置部220として区画されている。当該区画にサンプルを配置することにより、検知部210の金属層とサンプルとが接触し、検出が可能となる。さらに、このような区画を形成することにより、サンプルを容易に金属層表面に配置することができるので、作業性の向上を図ることができる。
オーバークラッド層30を形成する材料としては、例えば、上記コア層およびアンダークラッド層を形成する材料、ならびにシリコーンゴムが挙げられる。オーバークラッド層の厚みは、好ましくは5μm〜2000μmであり、さらに好ましくは25μm〜200μmである。オーバークラッド層の屈折率は、好ましくは、コア層の屈折率よりも低い。1つの実施形態においては、オーバークラッド層の屈折率は、アンダークラッド層の屈折率と同等である。
以上、本発明の好ましい実施形態によるSPRセンサセルを説明してきたが、本発明はこれらに限定されない。例えば、光導波路100と金属層20との間に保護層を設けてもよい。この場合、保護層は、光導波路100の上面をすべて被覆するように、平面視において光導波路と同じ形状の薄膜として形成され得る。保護層を設けることにより、例えば、サンプルが液状である場合に、サンプルによってコア層および/またはクラッド層が膨潤することを防止することができる。保護層を形成する材料としては、例えば、二酸化ケイ素、酸化アルミニウムが挙げられる。これらの材料は、好ましくは、コア層よりも屈折率が低くなるように調整され得る。保護層の厚みは、好ましくは1nm〜100nmであり、より好ましくは5nm〜20nmである。
さらに、SPRセンサセル200(サンプル配置部220)の上部には、蓋を設けてもよい。このような構成とすれば、サンプルが外気に接触することを防止することができる。また、サンプルが溶液である場合には、溶媒の蒸発による濃度変化を防止することができる。蓋を設ける場合には、液状サンプルをサンプル配置部へ注入するための注入口とサンプル配置部から排出するための排出口とを設けてもよい。このような構成とすれば、サンプルを流してサンプル配置部に連続的に供給することができるので、サンプルの特性を連続的に測定することができる。
上記の実施形態は、それぞれを適切に組み合わせてもよい。
以下、このようなSPRセンサセル200の使用形態の一例を説明する。
まず、サンプルをSPRセンサセル200のサンプル配置部220に配置し、サンプルと金属層20とを接触させる。次いで、任意の適切な光源からの光を、SPRセンサセル200(コア層12)に導入する。SPRセンサセル200(コア層12)に導入された光は、コア層12内において全反射を繰り返しながら、SPRセンサセル200(コア層12)を透過するとともに、一部の光は、コア層12の上面において金属層20に入射し、表面プラズモン共鳴により減衰される。SPRセンサセル200(コア層12)を透過して出射した光は、任意の適切な光計測器に導入される。すなわち、このSPRセンサセル200から光計測器に導入される光は、コア層12において表面プラズモン共鳴を発生させた波長の光強度が減衰している。表面プラズモン共鳴を発生させる波長は、金属層20に接触したサンプルの屈折率などに依存するので、光計測器に導入される光の光強度の減衰を検出することにより、サンプルの屈折率やその変化を検出することができる。
[C.比色センサセル]
図4は、本発明の好ましい実施形態による比色センサセルを説明する概略斜視図である。図5は、図4に示す比色センサセルのIb−Ib線概略断面図である。
図4は、本発明の好ましい実施形態による比色センサセルを説明する概略斜視図である。図5は、図4に示す比色センサセルのIb−Ib線概略断面図である。
比色センサセル300は、図4および図5に示すように、平面視略矩形の有底枠形状に形成されており、アンダークラッド層11と上面が露出するようにアンダークラッド層11に埋設されたコア層12とを備える光導波路100を有する。光導波路100は、サンプルの状態および/またはその変化を検知する検知部310として機能する。図示した形態においては、比色センサセル300は、光導波路100の上面を被覆する保護層40と該保護層40を介して検知部310に隣接するように設けられたサンプル配置部320とをさらに備える。保護層40は、目的に応じて省略されてもよい。サンプル配置部320は、オーバークラッド層30により規定されている。オーバークラッド層30は、サンプル配置部320を適切に設けることができる限りにおいて省略されてもよい。サンプル配置部320には、分析されるサンプル(例えば、溶液、粉末)が検知部(図示例では保護層40)に接触して配置される。また、図示しないが、上記B項に記載のSPRセンサセルと同様に、比色センサセル300(サンプル配置部320)の上部に蓋を設けてもよい。
光導波路100は、上記A項で説明したとおりである。また、オーバークラッド層30および保護層40は、上記B項で説明したとおりである。
以下、このような比色センサセル300の使用形態の一例を説明する。
まず、サンプルを比色センサセル300のサンプル配置部320に配置し、サンプルと保護層40とを接触させる。次いで、任意の適切な光源からの光を、比色センサセル300(コア層12)に導入する。比色センサセル300(コア層12)に導入された光は、コア層12内において全反射を繰り返しながら、比色センサセル300(コア層12)を透過するとともに、一部の光は、エバネッセント波としてコア層12から染み出し、コア層12の上面において、保護層40を介してサンプルに入射され、減衰される。比色センサセル300(コア層12)を透過して出射した光は、任意の適切な光計測器に導入される。すなわち、この比色センサセル300から光計測器に導入される光は、コア層12においてサンプルが吸収した波長の光強度が減衰している。サンプルが吸収する波長は、比色センサセル300に配置されたサンプルの色などに依存するため、光計測器に導入される光の光強度の減衰を検出することにより、サンプルの色やその変化を検出することができる。
[D.製造方法]
本発明の光導波路の製造方法としては、任意の適切な方法が用いられ得る。本発明の光導波路の作製方法の具体例としては、図6に示す方法や特開2012−215541号公報の図3に記載されるような方法が挙げられる。
本発明の光導波路の製造方法としては、任意の適切な方法が用いられ得る。本発明の光導波路の作製方法の具体例としては、図6に示す方法や特開2012−215541号公報の図3に記載されるような方法が挙げられる。
図6に示す方法においては、まず、図6(a)に示すように、コア層の形状に対応する凹部を有する鋳型50の表面上にコア層を形成する材料12’を配置する。次いで、図6(b)に示すように、鋳型50表面に転写フィルム60を所定の方向に向かって押圧手段70で押圧しながら貼り合わせて、該凹部にコア層形成材料12’を充填しつつ余分なコア層形成材料12’を除去する。その後、図6(c)に示すように、凹部内に充填されたコア層形成材料12’に紫外線を照射し、当該材料を硬化させて、コア層12を形成する。さらに、図6(d)に示すように、転写フィルム60を鋳型50から剥離して、転写フィルム60上にコア層12を転写する。
次いで、図6(e)に示すように、クラッド層形成樹脂と任意に該樹脂中に分散された粒子とを含むクラッド層形成材料11’を、コア層12を覆うように塗布する。あるいは、図示例とは異なり、クラッド層形成材料11’を予め他の支持体(例えば、コロナ処理済のPETフィルム)上に塗布しておき、該クラッド層形成材料11’がコア層12を覆うように、該支持体と転写フィルム60とを貼り合わせてもよい。その後、図6(f)に示すように、クラッド層形成材料11’に紫外線を照射し、当該材料を硬化させて、クラッド層11を形成する。その後、図6(g)に示すように、転写フィルム60を剥離除去し、上下反転することにより、クラッド層11に埋設されたコア層12を有する光導波路が得られる。
上記紫外線の照射条件は、材料の種類に応じて適切に設定され得る。必要に応じて、材料を加熱してもよい。加熱は、紫外線照射前に行ってもよく、紫外線照射後に行ってもよく、紫外線照射と併せて行ってもよい。また、クラッド層形成樹脂中に粒子を分散させる方法としては、任意の適切な方法が用いられ得る。
本発明のSPRセンサセルおよび比色センサセルは、本発明の光導波路のコア露出面に、所望の構成部材(保護層、金属層、オーバークラッド層等)を形成することによって得られ得る。これらの形成方法としては、特開2012−107901号公報、特開2012−215541号公報等に記載の方法を用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
<屈折率>
屈折率は、シリコンウェハの上に10μm厚の膜を形成し、プリズムカプラ式屈折率測定装置を用いて波長830nmで測定した。
屈折率は、シリコンウェハの上に10μm厚の膜を形成し、プリズムカプラ式屈折率測定装置を用いて波長830nmで測定した。
<充填率>
粒子の充填率は、以下の式によって算出した。
充填率(%)=((粒子混合率(wt%)/かさ比重(g/mL))/(100+粒子混合率(wt%)))×100
粒子の充填率は、以下の式によって算出した。
充填率(%)=((粒子混合率(wt%)/かさ比重(g/mL))/(100+粒子混合率(wt%)))×100
<かさ比重>
粒子のかさ比重は、既知の体積(mL)を有するカップに粒子を入れて、該粒子の重量(g)を測定し、粒子重量をカップ体積で除することにより算出した。
粒子のかさ比重は、既知の体積(mL)を有するカップに粒子を入れて、該粒子の重量(g)を測定し、粒子重量をカップ体積で除することにより算出した。
<平均粒子径>
レーザー回折散乱式粒度分布測定によってメジアン径を算出して、平均粒子径とした。
レーザー回折散乱式粒度分布測定によってメジアン径を算出して、平均粒子径とした。
<線膨張率>
線膨張率は、引張り法にて、熱機械分析装置(Bruker AXS社製、製品番号「4000SA」)を用いて測定した。具体的には、0℃〜100℃までの温度範囲において、5℃/minの昇温速度で10℃毎に(すなわち、0℃以上10℃未満、10℃以上20℃未満等の温度範囲で)単位温度あたりの試験片の長さの変化率を求め、それぞれの変化率の平均値を線膨張率とした。
線膨張率は、引張り法にて、熱機械分析装置(Bruker AXS社製、製品番号「4000SA」)を用いて測定した。具体的には、0℃〜100℃までの温度範囲において、5℃/minの昇温速度で10℃毎に(すなわち、0℃以上10℃未満、10℃以上20℃未満等の温度範囲で)単位温度あたりの試験片の長さの変化率を求め、それぞれの変化率の平均値を線膨張率とした。
<貯蔵弾性率>
熱分析装置(NETZSCH社製 製品番号「DMA242C」)を用いてDMA測定を行った。測定条件は、昇温速度2℃/min、測定周波数1Hzで行った。得られたDMA曲線から25℃における貯蔵弾性率を求めた。
熱分析装置(NETZSCH社製 製品番号「DMA242C」)を用いてDMA測定を行った。測定条件は、昇温速度2℃/min、測定周波数1Hzで行った。得られたDMA曲線から25℃における貯蔵弾性率を求めた。
<外力負荷時の光損失>
1cm長の試験片(光導波路)を作製し、一端を固定して、もう一端に100gの加重をかけて曲げた状態で、660nm赤色LED光源(浜松ホトニクス社製、製品番号「L10762」)から発振された光をマルチモードファイバー(三喜社製、製品番号「FFP−G120−0500」、直径50μmMMF、NA=0.2)にて集光し、上記試験片のコア層の片端面に入射した。そして、コア層の他端面から出射された光をレンズ(清和光学製作所社製、製品番号「FH14−11」、倍率20、NA=0.4)で集光し、光計測システム(アドバンテスト社製、製品名「オプティカルマルチパワーメーターQ8221」)にて6チャンネルを評価した。その平均全損失から同様に評価した荷重をかけない場合の平均全損失の差により光損失を算出した。
1cm長の試験片(光導波路)を作製し、一端を固定して、もう一端に100gの加重をかけて曲げた状態で、660nm赤色LED光源(浜松ホトニクス社製、製品番号「L10762」)から発振された光をマルチモードファイバー(三喜社製、製品番号「FFP−G120−0500」、直径50μmMMF、NA=0.2)にて集光し、上記試験片のコア層の片端面に入射した。そして、コア層の他端面から出射された光をレンズ(清和光学製作所社製、製品番号「FH14−11」、倍率20、NA=0.4)で集光し、光計測システム(アドバンテスト社製、製品名「オプティカルマルチパワーメーターQ8221」)にて6チャンネルを評価した。その平均全損失から同様に評価した荷重をかけない場合の平均全損失の差により光損失を算出した。
<剥がれ評価>
試験片(光導波路)を熱サイクル試験機のテストエリアに入れ、室温から30分かけてテストエリア内を−40℃まで降温した。次いで、30分かけてテストエリア内を85℃まで昇温した後、30分かけて−40℃まで再度降温した。この−40℃から85℃に昇温し、再度−40℃まで降温する工程を1サイクルとして、20サイクル繰り返した後、試験片を取り出し、コア層とクラッド層との界面を顕微鏡観察して、剥がれの有無を調べた。
試験片(光導波路)を熱サイクル試験機のテストエリアに入れ、室温から30分かけてテストエリア内を−40℃まで降温した。次いで、30分かけてテストエリア内を85℃まで昇温した後、30分かけて−40℃まで再度降温した。この−40℃から85℃に昇温し、再度−40℃まで降温する工程を1サイクルとして、20サイクル繰り返した後、試験片を取り出し、コア層とクラッド層との界面を顕微鏡観察して、剥がれの有無を調べた。
<実施例1>
図6に示すような方法で光導波路フィルムを作製した。具体的には、表面に幅50μmおよび厚み(深さ)50μmのコア層形成用の凹部が形成された鋳型(長さ200mm、幅200mm)の該表面にコア層形成材料を滴下した。該鋳型の表面に片面をコロナ処理したPPフィルム(厚み:40μm)のコロナ処理面の片端を当接させ、他端は反らせた状態とした。この状態で、鋳型とPPフィルムとの当接部位にPPフィルム側からローラを押し当てながら他端側に向かってローラを回転させて両者を貼り合わせた。これにより、鋳型の凹部内にコア層形成材料を充填し、余分なコア層形成材料を押し出した。次いで、得られた積層体に対し、PPフィルム側から紫外線を照射し、コア層形成材料を完全に硬化させてコア層(屈折率:1.384)を形成した。なお、コア層形成材料は、フッ素系UV硬化型樹脂(DIC社製、商品名「OP38Z」)60重量部とフッ素系UV硬化型樹脂(DIC社製、商品名「OP40Z」)40重量部とを攪拌溶解させて調製した。次いで、鋳型からPPフィルムを剥離して、該フィルム上に厚み50μm、幅50μmの略角柱形状のコア層を転写した。
図6に示すような方法で光導波路フィルムを作製した。具体的には、表面に幅50μmおよび厚み(深さ)50μmのコア層形成用の凹部が形成された鋳型(長さ200mm、幅200mm)の該表面にコア層形成材料を滴下した。該鋳型の表面に片面をコロナ処理したPPフィルム(厚み:40μm)のコロナ処理面の片端を当接させ、他端は反らせた状態とした。この状態で、鋳型とPPフィルムとの当接部位にPPフィルム側からローラを押し当てながら他端側に向かってローラを回転させて両者を貼り合わせた。これにより、鋳型の凹部内にコア層形成材料を充填し、余分なコア層形成材料を押し出した。次いで、得られた積層体に対し、PPフィルム側から紫外線を照射し、コア層形成材料を完全に硬化させてコア層(屈折率:1.384)を形成した。なお、コア層形成材料は、フッ素系UV硬化型樹脂(DIC社製、商品名「OP38Z」)60重量部とフッ素系UV硬化型樹脂(DIC社製、商品名「OP40Z」)40重量部とを攪拌溶解させて調製した。次いで、鋳型からPPフィルムを剥離して、該フィルム上に厚み50μm、幅50μmの略角柱形状のコア層を転写した。
上記PPフィルム上に、コア層を被覆するようにクラッド層形成材料を塗布した。なお、クラッド層形成材料は、フッ素系UV硬化型樹脂(ソルベイスペシャルティポリマージャパン社製、商品名「Fluorolink MD700」、屈折率:1.348)93.5重量部とシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC1500‐SMJ)、屈折率1.45)6.5重量部とを混合して調製した。このとき、コア層表面(上面)からの厚みが100μmになるように塗布した。次いで、紫外線を照射し、クラッド層形成材料を硬化させて、クラッド層を形成した。その後、PPフィルムを剥離除去し、クラッド層およびコア層を上下反転させた。以上のようにして、クラッド層に埋設されたコア層を有する光導波路フィルムを作製した。
<実施例2>
クラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を10重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
クラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を10重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例3>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0.6重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0.6重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例4>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2.5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2.5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例5>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例6>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を10重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を10重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例7>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0.8重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0.8重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例8>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例9>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例10>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を10重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC5500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を10重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例11>
異なるシリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品名「AEROSIL R974」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2.6重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品名「AEROSIL R974」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2.6重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例12>
異なるシリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品名「AEROSIL R974」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(日本アエロジル株式会社製、商品名「AEROSIL R974」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を5重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例13>
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC507」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を3.2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC507」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を3.2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例14>
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC702」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を4重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC702」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を4重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例15>
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC702」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を7.2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC702」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を7.2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<実施例16>
チタニア粒子(堺化学工業株式会社製、商品名「SRD 02−W」、結晶相:ルチル型、屈折率2.72)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
チタニア粒子(堺化学工業株式会社製、商品名「SRD 02−W」、結晶相:ルチル型、屈折率2.72)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を2重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<比較例1>
クラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0重量%にしたこと(すなわち、シリカ粒子を用いなかったこと)以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
クラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0重量%にしたこと(すなわち、シリカ粒子を用いなかったこと)以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<比較例2>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0.3重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を0.3重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<比較例3>
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を26重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(株式会社アドマテック製、商品名「アドマファイン SC2500‐SMJ」)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を26重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
<比較例4>
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC702」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を25重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
異なるシリカ粒子(富士シリシア化学株式会社製、商品名「SYLOPHOBIC702」、屈折率1.45)を用いたことおよびクラッド層形成材料におけるシリカ粒子の混合率を25重量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、光導波路フィルムを作製した。
表1から明らかなように、実施例の光導波路は、熱サイクルに供されてもクラッド層とコア層との間に剥がれが生じなかった。また、外力の負荷に起因する光損失が比較例の光導波路と比べて抑制されていた。これは、コア層の線膨張率とクラッド層の線膨張率との差が所定の範囲内とされ、かつ、クラッド層の硬度が増大されているためと推測される。
本発明の光導波路は、SPRセンサセル、比色センサセル等の検知部として好適に利用され得る。
11 クラッド層(アンダークラッド層)
12 コア層
20 金属層
30 オーバークラッド層
40 保護層
100 光導波路
200 SPRセンサセル
300 比色センサセル
12 コア層
20 金属層
30 オーバークラッド層
40 保護層
100 光導波路
200 SPRセンサセル
300 比色センサセル
Claims (6)
- クラッド層と、少なくとも一面が露出するように該クラッド層に埋設されたコア層と、を備え、
該クラッド層の貯蔵弾性率が、0.15GPa以上であり、
該クラッド層の線膨張率と該コア層の線膨張率との差が、0.3×10−4/℃以下である、光導波路。 - 前記クラッド層が、クラッド層形成樹脂と該クラッド層形成樹脂に分散された粒子とを含む、請求項1に記載の光導波路。
- 前記クラッド層における粒子の充填率が、2%〜50%である、請求項1または2に記載の光導波路。
- 前記粒子の平均粒子径(φ)が、200nm〜2.5μmである、請求項1から3のいずれかに記載の光導波路。
- 請求項1から4のいずれかに記載の光導波路を有する、SPRセンサセル。
- 請求項1から4のいずれかに記載の光導波路を有する、比色センサセル。
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