JP2015076919A - ルーフ配線モジュールの製造方法、ルーフ配線モジュール及び電線固定具 - Google Patents

ルーフ配線モジュールの製造方法、ルーフ配線モジュール及び電線固定具 Download PDF

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Abstract

【課題】ルーフ配線モジュールを容易に製造できるようにすることを目的とする。【解決手段】ルーフ配線モジュールの製造方法は、 (a)ルーフパネル22の一方主面側に、柔軟且つ弾性変形可能で、かつ、スリットが形成された電線固定具40を複数固定する工程と、(b)複数の電線32を、複数の電線固定具40のそれぞれのスリットに挿入して、複数の電線32を結束しつつルーフパネル22上に布線する工程と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、車両のルーフパネルにワイヤーハーネスを組込んだルーフ配線モジュールを製造するための技術に関する。
特許文献1は、成型天井におけるハーネスの保持構造を開示している。
特許文献1では、成型天井は、パネル側基材と表皮側基材とを備えており、パネル側記載にハーネスを保持するハーネスホルダ部が形成されている。そして、ハーネスが、ハーネスホルダ部に保持されつつ、成型天井に布線されるようになっている。
特開2006−76531号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によると、ハーネスを成型天井に布線する前に、複数の電線を適宜分岐させつつ結束しておく必要がある。通常、車両の天井に配設されるワイヤーハーネスは長尺となる傾向にあるため、そのような長尺なハーネスを、ワイヤーハーネス組立図板上等で製造し、これを成型天井に運んで当該成型天井に布線する作業を行うのは面倒である。
そこで、本発明は、ルーフ配線モジュールを容易に製造できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るルーフ配線モジュールの製造方法は、(a)ルーフパネルの一方主面側に、柔軟且つ弾性変形可能で、かつ、スリットが形成された電線固定具を複数固定する工程と、(b)複数の電線を、前記複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入して、前記複数の電線を結束しつつ前記ルーフパネル上に布線する工程と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係るルーフ配線モジュールの製造方法であって、前記電線固定具は、不織部材にスリットが形成されたものである。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るルーフ配線モジュールの製造方法であって、(c)前記工程(b)の後、前記スリットの開口を塞ぐ工程をさらに備えるものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るルーフ配線モジュールの製造方法であって、前記電線固定具に、前記スリットが放射状に形成されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つに記載のルーフ配線モジュールの製造方法であって、(d)前記工程(c)の途中又は後で、前記電線に外装部品を装着する工程をさらに備えるものである。
第6の態様に係る電線固定具は、柔軟且つ弾性変形可能な部材により形成され、電線を挿入可能なスリットが放射状に形成されたものである。
第7の態様に係るルーフ配線モジュールは、柔軟且つ弾性変形可能であり、スリットが形成された複数の電線固定具と、前記複数の電線固定具が固定されたルーフパネルと、複数の電線が前記複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入されて、結束されつつ前記ルーフパネル上に布線された配線部とを備える。
第1の態様に係るルーフ配線モジュールの製造方法によると、ルーフパネル上で、複数の電線を複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入して、複数の電線の結束及び布線作業を行えるため、ルーフ配線モジュールを容易に製造できる。
第2の態様によると、電線固定具を容易に製造できる。また、不織部材により形成された電線固定具は、ルーフパネルの曲り度合、ルーフパネルとボディルーフとの隙間に応じて容易に変形でき、汎用性に優れる。
第3の態様によると、電線固定具からの電線の脱落を抑制できる。
第4の態様によると、電線を、放射状に延びるスリット部分に選択的に挿入することができ、電線の多様な分岐、曲げに容易に対応できる。
第5の態様によると、ルーフパネル上で電線に外装部品を装着でき、外装部品付のルーフ配線モジュールをも容易に製造できる。
第6の態様によると、ルーフパネル上に電線固定具を固定し、複数の電線を複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入して、複数の電線の結束及び布線作業を行えるため、ルーフ配線モジュールを容易に製造できる。
第7の態様に係るルーフ配線モジュールによると、ルーフパネル上で、複数の電線を複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入して、複数の電線の結束及び布線作業を行えるため、ルーフ配線モジュールを容易に製造できる。
実施形態に係るルーフ配線モジュール及びその組込対象を示す概略分解斜視図である。 電線固定具を示す斜視図である。 電線固定具に配線部を保持させた状態を示す概略平面図である。 電線固定具をルーフパネルに固定した状態を示す説明図である。 電線固定具をルーフパネルとボディルーフとの間に配設した状態を示す説明図である。 ルーフ配線モジュールの製造方法を示すフローチャートである。 電線固定具の製造方法例を示す説明図である。 ルーフ配線モジュールの製造工程を示す説明図である。 ルーフ配線モジュールの製造工程を示す説明図である。 ルーフ配線モジュールの製造工程を示す説明図である。 ルーフ配線モジュールの製造工程を示す説明図である。 布線形態を変更した他のルーフ配線モジュールを示す説明図である。 布線形態を変更したさらに他のルーフ配線モジュールを示す説明図である。
{第1実施形態}
以下、実施形態に係るルーフ配線モジュールの製造方法、ルーフ配線モジュール及び電線固定具について説明する。
<ルーフ配線モジュールの全体構成>
図1はルーフ配線モジュール20及びその組込対象を示す概略分解斜視図である。
ルーフ配線モジュール20の組込対象であるボディルーフ10は、車両の基本形状を構成する車体のうち、車室の上方を覆う部分であり、金属等により板状に形成されている。このボディルーフ10の各角部等には、当該ボディルーフ10を支えるピラー12が設けられている。
このボディルーフ10の内面側(車内側)にルーフ配線モジュール20が取付けられる。ルーフ配線モジュール20は、ルーフパネル22と、配線部30と、電線固定具40とを備える。
ルーフパネル22は、樹脂等で形成された板状部分であり、ルーフガーニッシュとも呼ばれる部分である。ここでは、ルーフパネル22は、周囲部分が下方に湾曲する板形状を呈している。このルーフパネル22は、ボディルーフ10の内面側を覆うように取付けられる。配線部30及び電線固定具40は、ルーフパネル22の一方主面側であるボディルーフ10側の面に組付けられる。そして、ルーフパネル22がボディルーフ10に取付けられた状態で、それらの間に形成される空間内に配設される。
ルーフパネル22には、電気部品取付用開口23hが形成されている。ここでは、ルーフパネル22の中央部前よりの位置及び中央部後よりの位置に、ルームランプ等を取付けるための電気部品取付用開口23hが形成されている。ルーフパネル22に組込まれる配線部30は、ルーフパネル22に取付られる電気部品及びルーフパネル22の周辺の電気部品への電気的配線として用いられる。
このルーフパネル22の一方主面であるボディルーフ10側の面(上面)に電線固定具40が複数固定される。電線固定具40は、柔軟且つ弾性変形可能な部材であり、少なくとも1つのスリット44が形成された部材である。この電線固定具40は、電線32を結束状態に保つと共に、当該電線32を所定位置に保つ役割を有している。電線固定具40が柔軟且つ弾性変形可能に構成されている理由は、スリット44内に電線32を容易に挿入して保持できるようにするためである。そのような電線固定具40を製造するための材料としては、不織部材、発泡部材(発泡樹脂部材、発泡ゴム部材等)を用いることが好ましい。また、電線固定具40が柔軟且つ弾性変形可能に形成されていると、ルーフパネル22の一方主面が曲面をなす場合でも、電線固定具40をルーフパネル22の一方主面に対して面接合することができるという利点、及び、電線固定具40をルーフパネル22とボディルーフ10との隙間形状に合せて圧縮させた状態で収容でき、汎用性に優れるという利点がある。
電線固定具40のより具体的な例については後でさらに説明する。
配線部30は、複数の電線32が、ルーフパネル22上に固定された複数の電線固定具40のそれぞれのスリット44に挿入されて、結束されつつルーフパネル22上に布線されることによって構成されている。配線部30は、電線固定具40において直線状に保持されていてもよいし、分岐しつつ保持されていてもよい。いずれにせよ、配線部30が電線固定具40で保持されることで、当該配線部30がルーフパネル22上の所定位置に保持される。また、配線部30を構成する複数の電線32がスリット44に挿入されると、当該複数の電線32は、同じスリット44に挿入されたもの同士で束ねられた状態に保持される。もっとも、配線部30が、電線固定具40以外の部分で、粘着テープ等によって、ルーフパネル22上に固定され、或は、結束されていてもよい。
なお、上記配線部30には、外装部品が装着されていてもよい。外装部品としては、配線部30を保護するコルゲートチューブ、配線部30を車体の他の箇所に取付けるためのクランプ部品等が想定される。図1では、配線部30のうちルーフパネル22の外方に延出する部分にコルゲートチューブ38が装着されている。
上記のように、配線部30がルーフパネル22上に固定された電線固定具40によって所定の経路に沿って維持されることにより、配線材であるワイヤーハーネスが構成される。
<電線固定具>
図2は電線固定具40を示す斜視図であり、図3は電線固定具40に配線部30を保持させた状態を示す概略平面図である。
電線固定具40は、厚みのある不織材料(不織シート)にスリット44を形成することによって構成されている。不織部材は、多数の繊維が織られずに絡み合うことにより形成されたものである。係る不織部材は、スリット44を広げて当該スリット44内に電線32を配設することが可能な程度の柔軟性を示す。また、スリット44内に電線32を配設した状態で、スリット44を塞ぐように弾性復元可能な程度の弾性力を示す。また、不織部材は、他の部材と接触しても音を発生させ難いため、防音対策という点でもメリットがある。
不織部材を構成する繊維は、天然繊維、合成樹脂繊維、ガラス繊維等のいずれであってもよい。後述するように、電線固定具40のスリット44を加熱によって塞ぐことを考慮すると、不織部材としては、基本繊維と、当該基本繊維よりも融点が低いバインダ樹脂とを含む不織部材を用いることが好ましい。バインダ樹脂は、繊維状態、基本繊維を被覆する状態、粒状態のいずれの形態で、不織部材に含まれていてもよい。このようなバインダ樹脂を含む不織部材を、基本繊維の融点よりも低くかつバインダ樹脂の融点よりも高い温度で加熱すると、ある程度柔軟な状態を保ったまま、溶融したバインダ樹脂によって不織部材同士の接触部分を接合することができ、上記スリット44を塞ぐことができる。
ここでは、電線固定具40は、直方体形状、より具体的には、平面視正方形状を示す直方体形状に形成されている。平面視における電線固定具40の1辺の長さ寸法は100mm程度、電線固定具40の厚み寸法は60mm程度とするとよい。電線固定具の平面視形状は、その他の多角形状、円形状に形成されていてもよい。
電線固定具40の一方主面には、スリット44が形成されている。ここでは、スリット44は、電線固定具40の一方主面に放射状に形成されている。
より具体的には、電線固定具40の平面視における中心から複数のスリット部分44aが放射状に延びている。各スリット部分44aは、前記中心から電線固定具40の4つの角部に向けて延びるもの、及び、電線固定具40の4つの辺の中央に向けて延びるものとを含む。すなわち、ここでは、スリット44は、電線固定具40の中央部から8方向に延びるスリット部分44aを含む。
スリットは必ずしも放射状に形成されている必要はなく、単なる直線状又は曲線状のスリットとして構成されていてもよく、また、縦横のマトリクス状に形成されていてもよい。また、スリットが放射状に形成されている場合においても、3つ以上の方向に放射状に延びていればよい。また、上記したように、各スリット部分44aが均等角度で放射状に延在していることは必須ではない。
スリット44の深さ寸法は、配線部30を挟んで固定できる程度の大きさであればよく、例えば、電線固定具40の厚み寸法の半分程度の深さ寸法とするとよい。上記例のように、電線固定具40の厚み寸法が60mmであれば、スリット44の深さ寸法は30mmとすればよい。
配線部30は、上記電線固定具40のスリット44に挿入されることによって、結束状態に維持されると共に、所定位置に保持される。
図3を参照して、配線部30の形状と電線固定具40との関係について説明する。
1つのスリット部分44aに対して、前記中心を挟んで反対側にスリット部分44aが設けられている。また、1つのスリット部分44aに対して、45°、90°、135°の角度をなして他のスリット部分44aが設けられている。
そこで、配線部30のうち直線部分を電線固定具40によって保持する場合には、直線状に延在するスリット部分44aに配線部30を挿入するとよい。また、配線部30の所定部分に対して、角度をなす他の部分(前記所定部分に対して曲る部分又は分岐して曲る部分)が存在する場合、前記所定部分を1つのスリット部分44aに挿入すると共に、前記他の部分を前記角度に応じて他のスリット部分44aに挿入していく。
これにより、配線部30のうちの前記他の部分が前記所定部分に対して、直線をなす状態、45°、90°、135°の角度をなす状態のいずれかで保持される。このため、配線部30を一定の角度をなす状態で保持でき、或は、配線部30の分岐部分を一定の角度をなす状態で保持できる。
また、上記電線固定具40のスリット44に配線部30を挿入した状態で、配線部30の脱落を抑制するため、スリット44の開口側部分は塞がれていることが好ましい。電線固定具40がバインダ樹脂を含む不織部材によって形成されている場合、電線固定具40のうちスリット44の開口側(スリット44の底の反対側の開口)の部分を加熱することで、容易に前記開口側部分を塞ぐことができる。これについては、後にさらに詳述する。
また、図4に示すように、電線固定具40の他方主面(前記スリット44が形成された一方主面に対して反対側の面)は、接合部材48によって、ルーフパネル22に固定されている。接合部材48としては、ホットメルト接着剤、粘着剤、接着剤、両面テープ等を用いることができる。
そして、図5に示すように、ルーフパネル22がボディルーフ10に固定された状態では、電線固定具40はルーフパネル22とボディルーフ10との間に挟まれて圧縮され(例えば、60mmの厚み寸法の電線固定具40が20mm程度に圧縮される)、強干渉状態でそれらの間により確実に一定位置で固定される。
<ルーフ配線モジュールの製造方法>
上記ルーフ配線モジュール20の製造方法について説明する。図6はルーフ配線モジュール20の製造方法を示すフローチャートであり、図7は電線固定具40の製造方法例を示す説明図であり、図7〜図10はルーフ配線モジュール20の各製造工程を示す説明図である。
まず、電線固定具40を複数個準備しておく。電線固定具40は、例えば、図7に示すようにして、製造することができる。すなわち、ロール状に巻回収容されている不織シート40Sを引出し、これを方形状に切断する。そして、方形状に形成された不織部材にスリット44を形成して、電線固定具40を形成する。スリット44は、例えば、切断刃を不織部材の一方主面に押し当て、その厚み方向途中まで押切ること等よって形成することができる。
ルーフ配線モジュール20の製造方法は、電線固定具固定工程と、電線布線工程と、外装部品装着工程と、スリット塞ぎ工程とを備える(図5参照)。
電線固定具固定工程では、ルーフパネル22の一方主面側に電線固定具40を複数固定する(図8参照)。すなわち、ルーフ配線モジュール20の製造作業場所において、ルーフパネル22がその一方主面(ボディルーフ10側の面)を上方に向けた姿勢で、一定位置に支持される。そして、作業者Pがルーフパネル22周りに立って、ルーフパネル22に電線固定具40を固定していく。
ここでは、配線部30が、ルーフパネル22に対して次のように布線される場合を想定している。すなわち、配線部30の長手方向一端部(車両前側の端部、図8及び図9では下側)の幅方向中央部からルーフパネル22の一側部(図8及び図9では右側)を経てルーフパネル22の長手方向他端部(車両後側、図8及び図9では上側)の幅方向中央部に達するように配設される。また、配線部30の一部がルーフパネル22の長手方向他端部の一側部から外方に引出されている。
複数の電線固定具40は、配線部30を上記布線経路に沿って保持すべく、ルーフパネル22の長手方向一端部(車両前側の端部、図8及び図9では下側)の幅方向中央部と一側部(図8及び図9では右側部)との各位置、ルーフパネル22の一側部(図8及び図9では右側)の延在方向中央部の位置、ルーフパネル22の長手方向他端部(車両後側、図8及び図9では上側)の幅方向中央部と一側部(図8及び図9では右側部)の各位置で、ルーフパネル22に固定される。ルーフパネル22に対する電線固定具40の固定は、上記したように、ホットメルト接着剤等を介して行われる。
電線布線工程では、複数の電線32を、複数の電線固定具40のそれぞれのスリット44に挿入して、複数の電線32を結束しつつルーフパネル22上に布線していく。
電線32は、結束されないばらばらな状態のものである。複数の電線32の端部には端子33が接続されていてもよい。また、複数の電線32は、1つのワイヤーハーネスの一部を構成するサブアッシーと呼ばれる形態に組合わされていてもよい。例えば、複数の電線32の端部の端子33が共通するコネクタ34に接続されること等で、複数の電線32がサブアッシーと呼ばれる形態に組合わされていてもよい。
上記電線32は、所定の布線経路に沿って上記複数の電線固定具40のスリット44に挿入される。ここでは、ルーフパネル22の長手方向両端部の幅方向中央部の電線固定具40に対しては、電線32が90度の角度で曲るようにスリット44に挿入される。また、ルーフパネル22の長手方向一端部の幅方向一側部(図9の右下側)の電線固定具40に対しては、電線32は135度の角度で曲るようにスリット44に挿入される。また、ルーフパネル22の一側部(図9の右側中央部)の中間部の電線固定具40に対しては、電線32は直線状となるようにスリット44に挿入される。さらに、ルーフパネル22の長手方向他端部の一側部(図9の右上側)の電線固定具40に対しては、電線32は90度の角度で曲るようにスリット44に挿入されると共に、一部の電線が他の電線に対して135度の角度をなして外方に延出するようにスリット44に挿入される。
各電線32が、各電線固定具40のスリット44に挿入されることで、結束された状態に維持されると共に、ルーフパネル22上において一定位置に支持されることで、配線部30が構成される。上記したように、複数の電線32が、他の部分で、粘着テープ等によって結束され、或は、ルーフパネル22に固定されていてもよい。
また、外装部品装着工程は、電線32に外装部品を装着する工程である。ここでは、上記したように外装部品としてコルゲートチューブ38が装着される。ここでは、配線部30のうちルーフパネル22の長手方向他端部の一側部から外方に延出する部分にコルゲートチューブ38が装着される。
コルゲートチューブ38は、配線部30の他の部分に装着されてもよい。また、配線部30に対して、当該配線部30を車体に固定するためのクランプ部品、防水等を行うためのグロメット等が装着されてもよい。
この外装部品装着工程は、電線32を複数の電線固定具40のスリット44に挿入していく作業途中で行われてもよいし、当該作業が完了した後行われてもよい。
上記のように、ルーフパネル22を一種のワイヤーハーネス組立図板と同様に取扱って、ルーフパネル22に対して、直接バラバラな状態の電線32を組付けて、結束しつつ所定の布線形態に布線していくため、ルーフ配線モジュール20を容易に製造できることになる。
スリット塞ぎ工程では、複数の電線固定具40の各スリット44の開口(スリット44に対する電線32の挿入方向において手前側の開口、即ち、電線固定具40の一方主面側にある開口)を塞いでいく。ここでは、図10及び図11に示すようにして、スリット44を塞ぐ。すなわち、上記電線固定具40の一方主面と同程度の広がりの加熱面を有する加熱装置60を用い、電線固定具40の一方主面をプレスしつつ加熱する。加熱装置60は、電線固定具40の一方主面と同程度の大きさの方形状の加熱板62と、当該加熱板62を支持する支持部64とを備える。加熱板62は、ヒータ等によって電線固定具40のバインダ樹脂の融点以上に加熱されている。そして、電線32をスリット44の奥まで挿入した状態で、作業者等によって上記支持部64を支持して、加熱板62を電線固定具40の一方主面に押付ける。すると、電線固定具40の一方主面側で、スリット44の開口が閉ざされた状態のまま、電線固定具40の一方主面が加熱される。これにより、主として電線固定具40の一方主面でバインダ樹脂が溶融し、溶融したバインダ樹脂が、スリット44の開口の両側部で、不織部材の部分同士を接合する。これにより、スリット44の開口が塞がれる。
なお、スリット44の開口は、他のホットメルト接着剤等で塞がれてもよい。この場合、全てのスリット44の開口が塞がれる必要はなく、電線32が挿入されたスリット44の開口のみが塞がれればよい。
もっとも、上記のように、電線固定具40の一方主面と同程度の広がりの加熱面を有する加熱装置60を用いれば、放射状に形成されたスリット44の開口の全てを一括して塞ぐことができる。このため、どのスリット44に電線32が挿入されたかを気にせずに、一括してスリット44の開口を閉じる作業を行えるので便利である。
<効果等>
以上のように構成されたルーフ配線モジュール20の製造方法、ルーフ配線モジュール20及び電線固定具40によると、ルーフパネル22上で、複数の電線32を、当該ルーフパネル22に固定された複数の電線固定具40のスリット44に挿入していけば、複数の電線32の結束及び布線作業を行えるため、ルーフ配線モジュール20を容易に製造できる。
すなわち、ルーフパネルに電線を布線する方法としては、例えば、ワイヤーハーネス組立作業台上で、複数の電線を所定の布線形態に応じた形態に結束したワイヤーハーネスを製造し、これをルーフパネル上で展開して組付けていく方法が想定される。この場合、電線をワイヤーハーネス組立作業台上で広げて結束する作業と、ワイヤーハーネスをルーフパネル上で展開して当該ルーフパネルに固定していく作業とを、別々の場所で、別作業として行う必要があった。特に、ルーフに布線される電線32は長くなる傾向にあるため、そのような長い電線を含むワイヤーハーネスを上記のように取扱うことは面倒であった。
しかしながら、本実施形態によると、ルーフパネル22を一種のワイヤーハーネス組立作業台として活用するようにして、当該ルーフパネル22上に直接電線32を広げて、結束作業及び固定作業を実施できる。このため、ルーフ配線モジュール20を容易に製造できることになる。
また、電線固定具40は、不織部材によって構成されているので、不織部材を適宜切断等することで、当該電線固定具40を容易に製造できる。しかも、不織部材によって形成された電線固定具40は、ルーフパネル22の曲り度合、ルーフパネル22とボディルーフ10との隙間等に応じて容易に変形できるため、汎用性に優れる。
また、上記電線固定具40のスリット44の開口を塞ぐことによって、電線固定具40からの電線32の脱落を抑制できる。特に、電線固定具40がバインダ樹脂を含む不織部材によって形成されていると、電線固定具40を加熱することによって、電線固定具40の柔軟性を保ちつつ容易にスリット44の開口を塞ぐことができる。
また、電線固定具40には、放射状にスリット44が形成されているため、電線32を、放射状に延びるスリット部分44aに選択的に挿入することで、電線32の多様な方向への分岐、曲げ形状に容易に対応して、当該電線32を所定の布線形態に保持することができる。この点からも、電線固定具40は、汎用性ある部品として用いられる。
また、ルーフパネル22上で、電線32にコルゲートチューブ38等の外装部品を装着することで、外装部品付のルーフ配線モジュール20をも容易に製造することができる。
また、電線固定具40自体は、汎用性のある部品であり、当該電線固定具40の固定位置を布線形態に応じて適宜変更することで、多様なルーフ配線モジュール20を製造することができる。
例えば、図12に示すように、ルーフパネル22に対応するルーフパネル122の長さ寸法が、ルーフパネル22の長さ寸法よりも大きく、さらに、当該ルーフパネル122に他の電気部品が装着されるような場合でも、電線固定具40の間隔を大きくし、又は、電線固定具40の設置箇所を増やすこと等により容易に対応可能となる。図12に示す例では、ルーフパネル122の長手方向において、電線固定具40の間隔を大きくしている。また、ルーフパネル122の長手方向中間部における他側部(図12の左の側部)に、電線固定具40を追加して設けている。
また、図13に示すように、ルーフパネル22に対応するルーフパネル222の長さ寸法が、ルーフパネル22の長さ寸法よりも小さいような場合でも、電線固定具40の間隔を小さくし、又は、電線固定具40の設置箇所を減らすこと等により容易に対応可能となる。図13に示す例では、ルーフパネル222の長手方向中間部において、電線固定具40を省略している。
その他、電線32の布線経路が異なる場合でも、電線固定具40の設置位置を適宜変更することで、当該他の経路の布線経路にも容易に対応することが可能となる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
20 ルーフ配線モジュール
22、122、122 ルーフパネル
30 配線部
32 電線
38 コルゲートチューブ
40 電線固定具
44 スリット
44a スリット部分

Claims (7)

  1. (a)ルーフパネルの一方主面側に、柔軟且つ弾性変形可能で、かつ、スリットが形成された電線固定具を複数固定する工程と、
    (b)複数の電線を、前記複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入して、前記複数の電線を結束しつつ前記ルーフパネル上に布線する工程と、
    を備えるルーフ配線モジュールの製造方法。
  2. 請求項1記載のルーフ配線モジュールの製造方法であって、
    前記電線固定具は、不織部材にスリットが形成されたものである、ルーフ配線モジュールの製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のルーフ配線モジュールの製造方法であって、
    (c)前記工程(b)の後、前記スリットの開口を塞ぐ工程をさらに備える、ルーフ配線モジュールの製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のルーフ配線モジュールの製造方法であって、
    前記電線固定具に、前記スリットが放射状に形成されている、ルーフ配線モジュールの製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のルーフ配線モジュールの製造方法であって、
    (d)前記工程(c)の途中又は後で、前記電線に外装部品を装着する工程をさらに備えるルーフ配線モジュールの製造方法。
  6. 柔軟且つ弾性変形可能な部材により形成され、電線を挿入可能なスリットが放射状に形成された電線固定具。
  7. 柔軟且つ弾性変形可能であり、スリットが形成された複数の電線固定具と、
    前記複数の電線固定具が固定されたルーフパネルと、
    複数の電線が前記複数の電線固定具のそれぞれのスリットに挿入されて、結束されつつ前記ルーフパネル上に布線された配線部と、
    を備えるルーフ配線モジュール。
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