JP2015071707A - 高性能タイヤ用トレッドゴム組成物、高性能タイヤ及び高性能ドライタイヤ - Google Patents

高性能タイヤ用トレッドゴム組成物、高性能タイヤ及び高性能ドライタイヤ Download PDF

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隆行 永瀬
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Abstract

【課題】ドライグリップ性能(初期性能、低下抑制性能)及び耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法、並びに、該ゴム組成物を用いた高性能タイヤ及び高性能ドライタイヤを提供する。
【解決手段】75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られる高性能タイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高性能タイヤ用トレッドゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製した高性能タイヤ、高性能ドライタイヤに関する。
高性能タイヤのトレッドゴム組成物には、ドライグリップ性能及び耐摩耗性能の性能バランスの向上が強く要求され、従来から様々な工夫がなされている。なかでも、補強剤や軟化剤を高充填して配合調整する方法が広く知られており、特にドライグリップ性能向上のため、補強剤としてカーボンブラック、軟化剤としてオイルや液状ポリマーが汎用されている。
このような補強剤や軟化剤を高充填したゴム組成物は、一般に混合機に補強剤と軟化剤を分割投入して混合する製法で作製されており、例えば、分割投入回数の増加、投入時の補強剤/軟化剤割合の調整により、ポリマー中の補強剤や軟化剤の分散状態を良好とし、ドライグリップ性能や耐摩耗性能を向上することが検討されている。
しかし、分割投入回数の増加による手法は、通常、高充填になるほど分割回数が増加し、製造に非常に長時間を要する、補強剤/軟化剤割合の調整による手法は、割合最適化のための事前試験評価、加えて補強剤種や軟化剤種で最適割合が変化する場合に更なる事前試験評価を要する、という問題がある。
本発明は、前記課題を解決し、ドライグリップ性能(初期性能、低下抑制性能)及び耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法、並びに、該ゴム組成物を用いた高性能タイヤ及び高性能ドライタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られる高性能タイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
前記工程は、全ゴム成分及び全軟化剤を混合した混合物と、全補強剤とを混合するものであることが好ましい。
前記ゴム成分100質量%中、スチレンブタジエンゴムを60質量%以上含み、前記ゴム成分100質量部に対して、前記補強剤を40〜250質量部、前記軟化剤を30〜300質量部含むことが好ましい。
前記補強剤がカーボンブラックを含むことが好ましい。
前記軟化剤がオイル及び/又は液状ジエン系重合体であることが好ましい。
また、本発明は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合する第1ベース練り工程と、得られた第1混合物及び75質量%以上の補強剤を混合する第2ベース練り工程とを含む高性能タイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、前記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能タイヤに関する。
さらに、本発明は、前記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤに関する。
本発明は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られる高性能タイヤ用トレッドゴム組成物である。従って、ドライグリップ性能(初期性能、低下抑制性能)及び耐摩耗性能の性能バランスに優れ、かつ簡便に製造可能な高性能タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法、並びに、該ゴム組成物を用いた高性能タイヤ及び高性能ドライタイヤを提供できる。
本発明の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるものである。
大部分のゴム成分と軟化剤とを混合して予め作製した混合物(第1混合物)に、大部分の補強剤を混合する工程を行うことで、軟化剤や補強剤が高充填の場合でも、これらの材料がゴム成分中に良好に分散されたゴム組成物が作製され、かつ製法も簡便化できる。従って、簡便な製法にて、初期ドライグリップ性能、耐摩耗性がバランス良く改善され、加えてドライグリップ性能の低下も抑制された高性能タイヤ用トレッドゴム組成物を提供できる。
なかでも、全ゴム成分及び全軟化剤を混合して第1混合物を作製した後、得られた第1混合物及び全補強剤を混合して第2混合物を作製する工程を行うこと、特に、全ゴム成分、全軟化剤、及び補強剤、加硫剤及び加硫促進剤以外の全配合材料を混合して第1混合物を作製した後、得られた第1混合物及び全補強剤のみを混合して第2混合物を作製する工程を行うことにより、前記性能を顕著に改善できる。
本発明のゴム組成物は、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られるものであり、例えば、75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合する第1ベース練り工程と、得られた第1混合物及び75質量%以上の補強剤を混合する第2ベース練り工程とを含む製法、等により製造できる。
(第1ベース練り工程)
第1ベース練り工程では、本発明のゴム組成物中に含まれる、全ゴム成分100質量%中の75質量%以上及び全軟化剤100質量%中の75質量%以上が混合される。なかでも、ゴム組成物中での軟化剤や補強剤の分散性の観点から、ゴム成分、軟化剤を、それぞれ85質量%以上混合することが好ましく、95質量%以上混合することがより好ましく、全量を混合することが特に好ましい。なお、第1ベース練り工程では、酸化亜鉛、ワックス、レジン、老化防止剤、ステアリン酸等も適宜混練してもよく、これらの材料についても、前記の量を混合することが好ましい。
本発明で使用可能なゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ドライグリップ性能及び耐摩耗性がバランスよく得られるという理由からNR、BR、SBRが好ましく、ドライグリップ性能が特に優れるという点から、SBRがより好ましい。なお、ゴム成分は、素練りしたものを用いてもよい。
SBRとしては、特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。
SBRのスチレン含有量は、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい。20質量%未満では、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。また、SBRのスチレン含有量は、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。60質量%を超えると、耐摩耗性が低下するだけでなく、温度依存性が増大し、温度変化に対する性能変化が大きくなってしまう傾向がある。
なお、本発明において、SBRのスチレン含有量は、H−NMR測定により算出される。
NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。BRとしては、例えば、宇部興産(株)製のBR150Bなど、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
本発明で使用可能な軟化剤としては特に限定されず、オイル、液状ジエン系重合体などが挙げられる。
オイルとしては、例えば、パラフィン系、アロマ系、ナフテン系プロセスオイルなどのプロセスオイルが挙げられる。
液状ジエン系重合体は、常温(25℃)で液体状態のジエン系重合体である。
液状ジエン系重合体は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1.0×10〜2.0×10であることが好ましく、3.0×10〜1.5×10であることがより好ましい。1.0×10未満では、破壊特性が低下し、十分な耐久性が確保できない恐れがある。一方、2.0×10を超えると、重合溶液の粘度が高くなり過ぎ生産性が悪化する恐れがある。なお、本発明において、Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算値である。
液状ジエン系重合体としては、液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)などが挙げられる。なかでも、耐摩耗性とグリップ性能がバランスよく得られるという理由から、液状SBRが好ましい。
液状SBRのビニル含量は、グリップ性能や耐摩耗性の観点から、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜75質量%である。液状SBRのスチレン含量は、グリップ性能の観点から、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは15〜50質量%である。ここで、液状SBRのビニル含量は、赤外吸収スペクトル分析法、液状SBRのスチレン含量は、H−NMR測定により算出される。
第1ベース練り工程の混合方法としては特に限定されず、バンバリーミキサー、オープンロールなどの一般的なゴム工業で使用される混練機を使用できる。
第1ベース練り工程の混合温度は、好ましくは60〜160℃、より好ましくは70〜
130℃である。混合時間は、好ましくは5〜40分、より好ましくは10〜30分である。下限未満であると、軟化剤の充分な分散性が得られず、上限を超えると、経済的に不利になる傾向がある。
(第2ベース練り工程)
第2ベース練り工程では、第1ベース練り工程で得られた第1混合物と、本発明のゴム組成物中に含まれる、全補強剤100質量%中の75質量%以上が混合される。なかでも、ゴム組成物中での軟化剤や補強剤の分散性の観点から、補強剤を、それぞれ85質量%以上混合することが好ましく、95質量%以上混合することがより好ましく、全量を混合することが特に好ましい。なお、第2ベース練り工程は、第1ベース練り工程で得られた第1混合物及び補強剤のみを混合することが好ましい。
本発明で使用可能な補強剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルク等、従来からゴム分野で慣用されているものが挙げられるが、グリップ性能、耐摩耗性に優れるという観点から、カーボンブラックを好適に使用できる。
カーボンブラックとしては、例えば、オイルファーネス法により製造されたカーボンブラックなどが挙げられ、2種類以上のコロイダル特性の異なるものを併用してもよい。具体的にはGPF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、なかでも、SAFが好適である。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は、100m/g以上が好ましく、105m/g以上がより好ましく、110m/g以上がさらに好ましく、130m/g以上が特に好ましい。100m/g未満では、グリップ性能が低下する傾向がある。該NSAは、600m/g以下が好ましく、550m/g以下がより好ましく、530m/g以下がさらに好ましい。600m/gを超えると、良好な分散が得られにくく、耐摩耗性が低下する傾向がある。なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K 6217−2:2001に準拠して求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、50ml/100g以上が好ましく、100ml/100g以上がより好ましい。50ml/100g未満では、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのDBPは、250ml/100g以下が好ましく、200ml/100g以下がより好ましく、135ml/100g以下がさらに好ましい。250ml/100gを超えると、グリップ性能が低下するおそれがある。なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
第2ベース練り工程の混練方法としては特に限定されず、第1ベース練り工程と同様の方法を使用できる。
第2ベース練り工程の混合温度は、好ましくは130〜170℃、より好ましくは140〜160℃である。混合時間は、好ましくは10〜60分、より好ましくは20〜50分である。下限未満であると、補強剤の充分な分散性が得られず、上限を超えると、経済的に不利になる傾向がある。
(仕上げ練り工程)
第2ベース練り工程の後、当該工程で得られた第2混合物、加硫剤及び加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程を行い、その後加硫工程を行うこと、等により、本発明の加硫ゴム組成物が得られる。仕上げ練り工程は、オープンロールなどを用いて、第2混合物、加硫剤及び加硫促進剤などを混練りする方法等で実施でき、加硫工程は、仕上げ練り工程で得られた未加硫ゴム組成物に公知の加硫手段を適用することで実施できる。
加硫剤としては、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などの硫黄が挙げられる。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、グアニジン系加硫促進剤などが挙げられ、なかでも、本発明では、チアゾール系、チウラム系加硫促進剤を好適に使用できる。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドなどが挙げられ、なかでも、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)などが挙げられ、なかでも、TOT−Nが好ましい。
前述の製造法等により得られたゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは60質量%以上である。10質量%未満であると、十分な耐熱性が得られない傾向がある。また、SBRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよい。
前述の製造法等により得られたゴム組成物において、軟化剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。30質量部未満では、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。また、該含有量は、好ましくは300質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましく120質量部以下である。300質量部を超えると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、本明細書において、軟化剤の含有量には、油展ゴムに含まれるオイル量は含まれない。
前述の製造法等により得られたゴム組成物において、補強剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは40質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは100質量部以上である。40質量部未満では、充分な耐摩耗性、グリップ性能が得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは250質量部以下、より好ましくは200質量部以下、更に好ましくは150質量部以下である。250質量部を超えると、グリップ性能が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、高性能タイヤのトレッドに使用され、特に高性能ドライタイヤのトレッドに好適に適用できる。
本発明の高性能タイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合して得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。該高性能タイヤは、レースなどの競技用タイヤ、特にドライ路面に使用される高性能ドライタイヤに好適に適用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について説明する。
NR:RSS#3
SBR:旭化成ケミカルズ(株)製のタフデン4850(スチレン含有量:40質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
BR:宇部興産(株)製のBR150B(シス含有量:97質量%)
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシースト9(SAF、NSA:142m/g、DBP:115ml/100g)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
液状SBR:(株)クラレ製のL−SBR−820(スチレン含有量:22質量%、Mw:8500)
レジン:日塗化学(株)製のG−90(軟化点:90℃)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製のつばき
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤DM:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM
加硫促進剤TOT−N:大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N
(実施例1〜5)
表1〜5に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、110℃で10分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1〜5に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で25分間混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた第2混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
(比較例1−1〜5−1)
表1〜5に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、160℃で15分間混練した(第1ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
(比較例1−2〜5−2)
表1〜5に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、110℃で10分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1〜5に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で15分間混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
(比較例1−3〜5−3)
表1〜5に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、110℃で10分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物に、表1〜5に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で15分間混練した(第2ベース練り工程)。更に得られた第2混合物に、表1〜5に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で15分間混練した(第3ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
(比較例1−4〜5−4)
表1〜5に示す配合処方に従い、各薬品を(株)神戸製鋼製の1.7Lバンバリーに充填し、110℃で16分間混練した(第1ベース練り工程)。得られた第1混合物を排出した後、再度バンバリーに充填し、更に表1〜5に示す配合処方に従って各薬品を充填し、160℃で45分間混練した(第2ベース練り工程)。次いで、得られた混合物に対して、オープンロールを用いて硫黄及び加硫促進剤を練り込み、トレッド用未加硫ゴム組成物を得た(仕上げ練り工程)。
得られたトレッド用未加硫ゴム組成物をトレッド形状に加工し、他のタイヤ部材と貼り合わせ、170℃の条件下で15分間加硫することで試験用タイヤ(サイズ215/45R17)を得た。
得られた試験用タイヤについて下記の評価を行った。結果を表1〜5に示す。なお、以下の評価において、表1〜5の基準比較例をそれぞれ比較例1−1〜5−1とした。
(グリップ性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、各表の基準比較例を100として指数表示をした(グリップ性能指数)。数値が大きいほど、ドライ路面におけるグリップ性能が高いことを示す。
(グリップ性能の維持性)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際にベストラップと最終ラップの操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが比較評価し、各表の基準比較例を100として指数表示をした(グリップ性能低下指数)。数値が大きいほど、ドライ路面におけるグリップ性能の低下が抑制されていることを示す。
(耐摩耗性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。その際におけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時15mm)、各表の基準比較例の残溝量を100として指数表示した(耐摩耗性能指数)。数値が大きいほど、耐摩耗性能が高いことを示す。
(製造コスト)
各表の基準比較例の混練り時間を100として指数表示した。指数が小さいほどコストが低いことを示す。
Figure 2015071707
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表1〜5により、全ゴム成分、軟化剤、酸化亜鉛、ワックス、レジン、老化防止剤及びステアリン酸を第1ベース練り工程で混合し、得られた第1混合物及び全補強剤のみを第2ベース練り工程で混合して作製した実施例のタイヤは、初期ドライグリップ性能やその低下抑制性能、更には耐摩耗性能に優れ、これらの性能バランスが顕著に改善され、加えて、製造コスト面でも良好であった。一方、比較例のタイヤは性能が劣り、比較例1−3〜5−3、1−4〜5−4は製造コストもかかるものであった。

Claims (8)

  1. 75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合した混合物と、75質量%以上の補強剤とを混合する工程を経て得られる高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
  2. 前記工程は、全ゴム成分及び全軟化剤を混合した混合物と、全補強剤とを混合するものである請求項1記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分100質量%中、スチレンブタジエンゴムを60質量%以上含み、
    前記ゴム成分100質量部に対して、前記補強剤を40〜250質量部、前記軟化剤を30〜300質量部含む請求項1又は2記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
  4. 前記補強剤がカーボンブラックを含む請求項1〜3のいずれかに記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
  5. 前記軟化剤がオイル及び/又は液状ジエン系重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。
  6. 75質量%以上のゴム成分及び軟化剤を混合する第1ベース練り工程と、得られた第1混合物及び75質量%以上の補強剤を混合する第2ベース練り工程とを含む請求項1〜5のいずれかに記載の高性能タイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能タイヤ。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤ。
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