JP2015063785A - 防護服 - Google Patents

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Abstract

【課題】防護服の着用者に対し、作業性・運動性を損なうことなく十分な冷却効果を発揮でき、作業効率を格段と向上させることができる。【解決手段】本発明は、外部環境の影響から着用者を防護する防護服であって、吸入した空気を冷却するための冷却装置を備え、冷却装置は、吸入した空気を冷却する冷却部と、電源部から供給される電力によって駆動され、吸入した空気を、筐体内外を貫通する吹出口に冷却部を介して導く送風手段とを備え、冷却部は、断熱材に覆われているとともに、冷却装置の筐体内部に着脱自在に設けられており、冷却部は、長手方向の両端部に開口を設けた中空構造を有し、短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁を備えた冷却フィンと、冷却フィンの外周を覆うように配設されるケースと、冷却フィンとケースとの間に充填され、冷却フィンの内部を通過する空気を冷却する冷却剤とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、外部環境の影響から着用者を防護する防護服に関するものである。
従来から、作業者の全身を覆う防護服としては、衣服本体の内面に複数のスペーサーを取り付けることによって、衣服本体と身体または下着との間に空気を流通させるための空気流通路を形成した空調衣服が知られている(例えば、特許文献1参照)。上記構成により、上記防護服は、除湿機能を有し、発汗による着用者の不快感を軽減できる。
国際公開第2005/082182号(2005年9月9日公開)
しかし、特許文献1に記載の空調衣服は、例えば、クレーンのオペレータ、製鉄や製鋼現場での作業者、ガラスやその他の窯業関係の作業者、または毒性の強い化学物質や細菌物質等で汚染された環境下で作業する作業者などのように、過酷な温熱環境下で作業する者が着用する空調衣服としては冷却効果が不十分であり、着用者に対して十分な冷感を与えることが困難であった。したがって、上記過酷な温熱環境下で作業する作業者のために、その作業効率の向上を図るべく、作業性・運動性を損なうことなく冷感を得る技術の開発が望まれている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、防護服の着用者に対し、作業性・運動性を損なうことなく十分な冷却効果を発揮でき、作業効率を格段と向上させることができる防護服を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る防護服は、吸入した空気を冷却するための冷却装置を備えた防護服であって、冷却装置は、装置本体を形成する筺体と、筺体内部に着脱自在に配設され、流入された空気を冷却する冷却部と、冷却部に接続され、筺体外部から吸入した空気を、当該冷却部を介して送風する送風手段と、筺体内部に配設され、送風手段を駆動させるための電源部と、筺体の内外を貫通して配設され、筺体内部側に位置する端部に接続された冷却部から送風される冷却された空気を、筺体外部側に位置する端部から放出する吹出口と、筺体内部に設けられ、冷却部を覆うように配置される断熱材とを備え、冷却部は、長手方向の両端部に開口を有した中空構造からなり、内部の短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁を有する冷却フィンと、冷却フィンの外周を覆うように配設されるケースと、冷却フィンとケースとの間に介在するように充填され、冷却フィン内を通過する空気を冷却するための冷却剤とを備える。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る防護服は、外部環境の影響から着用者を防護する防護服であって、吸入した空気を冷却するための冷却装置を備え、冷却装置は、吸入した空気を冷却する冷却部と、電源部から供給される電力によって駆動され、吸入した空気を、筐体内外を貫通する吹出口に冷却部を介して導く送風手段とを備え、冷却部は、断熱材に覆われているとともに、冷却装置の筐体内部に着脱自在に設けられており、冷却部は、長手方向の両端部に開口を設けた中空構造を有し、短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁を備えた冷却フィンと、冷却フィンの外周を覆うように配設されるケースと、冷却フィンとケースとの間に充填され、冷却フィンの内部を通過する空気を冷却する冷却剤とを含む。
また、本発明の一態様に係る防護服は、冷却装置を当該防護服の内側に内包するように、当該冷却装置を備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、冷却部は、空気を取り込む吸気口に接続されており、冷却装置は、送風手段によって吸気口から取り込まれた空気が、冷却部から当該送風手段を経由して、吹出口に吹き出される構造を有してよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、冷却剤は、凍結性ゲルを含んでよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、冷却剤は、凍結性ゲルに、少なくともケイ素、ストロンチウム、マグネシウム、ユーロピウムおよびジスプロシウムを必須元素とし、少なくともケイ素酸化物、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化ユーロピウムおよび酸化ジスプロシウムを焼成して得られる組成物を、所定の比率で配合したものであってよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、冷却フィンの短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁は、鋸刃形状をなしているとともに、平面に対して直交する鉛直方向に積層された多段構造になっていてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、冷却フィンの短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁は、各々断面矩形状をなしており、平面に対して直交する鉛直方向に拡大された巾広構造になっていてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、冷却部は、冷却フィンの両端部に、それぞれジョイント部を介して送風手段と、吸気口または吹出口とが接続可能となっていてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、マスクと防護服の着用者の頭部に対応する位置に設けられる帽体とが、一体的に構成されたヘルメットマスクをさらに備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、防護服の着用者の腕に対応する位置に設けられる腕部と、腕部に取り付けられる手袋とをさらに備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、腕部と手袋とが互いに当接する当接部材を含む腕連結部をさらに備え、腕連結部は、当接部材を互いに嵌め合わせることによって、または、当該当接部材に設けられた固定部材を用いて固定することによって、手袋を腕部に着脱自在に連結することができる。
また、本発明の一態様に係る防護服において、腕部の袖は、外袖および内袖の多重構造を有してよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、腕部の袖には、複数のスペーサーが設けられてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、防護服の着用者の脚に対応する位置に設けられる脚部と、脚部に取り付けられる長靴とをさらに備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、脚部と長靴とが互いに当接する当接部材を含む脚連結部をさらに備え、脚連結部は、当接部材を互いに嵌め合わせることによって、または、当該当接部材に設けられた固定部材を用いて固定することによって、長靴を脚部に着脱自在に連結することができる。
また、本発明の一態様に係る防護服において、前記脚部の裾は、外裾および内裾の多重構造を有してよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、脚部の裾には、複数のスペーサーが設けられてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、遮熱効果および/または断熱効果を発揮する所定の素材を用いて製作されてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、冷却装置によって冷却された空気を防護服の内部に循環させるために、当該冷却された空気を一時的に蓄積する保冷部をさらに備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、冷却装置と保冷部とを連通する連通手段をさらに備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、保冷部は、防護服の着用者の首周辺、肩胸周辺、および/または腰周辺に対応する位置に設けられることができる。
また、本発明の一態様に係る防護服において、送風手段は、ファンの回転速度を変化させることによって、冷却された空気が吹出口から吹き出される量を調節可能であってよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、筺体には、パッド部が配設されていてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、冷却装置の使用者に給水する水を貯水可能な水筒部をさらに備えてよい。
本発明の一態様に係る防護服によれば、当該防護服の着用者に対し、作業性・運動性を損なうことなく十分な冷却効果を発揮でき、作業効率を格段と向上させることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る防護服の正面図であり、(a)は、当該防護服を装着してから冷却装置を装着した場合を示し、(b)は、当該冷却装置を装着してから、当該冷却装置を覆うように、当該防護服を装着した場合を示す。 上記防護服の左側面図であり、(a)は、当該防護服を装着してから冷却装置を装着した場合を示し、(b)は、当該冷却装置を装着してから、当該冷却装置を覆うように、当該防護服を装着した場合を示す。 上記防護服の背面図であり、(a)は、当該防護服を装着してから冷却装置を装着した場合を示し、(b)は、当該冷却装置を装着してから、当該冷却装置を覆うように、当該防護服を装着した場合を示す。 上記防護服が備えた冷却装置の平面図である。 上記冷却装置の側面図である。 上記冷却装置の背面図である。 (a)は、送風手段を吹出口から遠い位置に配置した構造を有する上記冷却装置の上面図であり、(b)は、送風手段を吹出口から近い位置に配置した構造を有する上記冷却装置の上面図である。 (a)は、送風手段を吹出口から遠い位置に配置した構造を有する上記冷却装置の底面図であり、(b)は、送風手段を吹出口から近い位置に配置した構造を有する上記冷却装置の底面図である。 (a)は、送風手段を吹出口から遠い位置に配置した構造を有する上記冷却装置を、部分的断面で示す平面図であり、(b)は、送風手段を吹出口から近い位置に配置した構造を有する上記冷却装置を、部分的断面で示す平面図である。 (a)は、図9の(a)に示される冷却装置のA−A線矢視断面図であり、(b)は、図9の(b)に示される冷却装置のA−A線矢視断面図である。 (a)は、図9の(a)に示される冷却装置のB−B線矢視断面図であり、(b)は、図9の(b)に示される冷却装置のB−B線矢視断面図である。 (a)は、図9の(a)に示される冷却装置のC−C線矢視断面図であり、(b)は、図9の(b)に示される冷却装置のC−C線矢視断面図である。 上記冷却装置に含まれる冷却部を示し、(a)は、当該冷却部の側面図であり、(b)は、当該冷却部の平面図である。 上記冷却部の概略断面図を示し、(a)は、当該冷却部の側面断面図であり、(b)は、当該冷却部の平面断面図である。 上記冷却部に、冷却剤を充填する様子を示した断面図であり、(a)は、充填中の様子を示し、(b)は、充填完了後の様子を示す。 上記冷却部の冷却フィンを示し、(a)は当該冷却フィンを示す平面図、(b)〜(d)は他の実施形態における冷却フィンをそれぞれ示す平面図である。 本発明の実施形態に係る防護服を示す模式図であり、(a)は、右側面図を示し、(b)は、肩部の拡大図を示し、(c)は、腰部の拡大図を示す。 本発明の実施形態に係る防護服を示す模式図であり、(a)は、正面図を示し、(b)は、右側面図を示す。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた防塵マスクを装着した状態における、頭部の部分断面図である。 帽体とマスクとを一体的に備えたヘルメットマスクの正面図である。 (a)は、上記ヘルメットマスクの側面図であり、(b)は、当該ヘルメットマスクの断面図である。 上記防護服と上記ヘルメットマスクとを連結する部分(首回り)の断面構造の一例を示す断面図であり、(a)は、スライド固定方式を採用した場合の断面構造を示し、(b)は、固定部材方式を採用した場合の断面構造を示す。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた手袋を装着した状態における、腕部と手袋とを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた長靴を装着した状態における、脚部と長靴とを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた手袋を装着した状態における、腕部と手袋とを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた長靴を装着した状態における、脚部と長靴とを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた手袋を装着した状態における、腕部と手袋とを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る防護服が備えた長靴を装着した状態における、脚部と長靴とを示す模式図である。 腕部と手袋とを連結する連結部の構成の一例を示す模式図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る防護服が備えた手袋を装着した状態における、腕部と手袋とを示す模式図であり、(b)は、上記連結部の断面構造の一例を示す断面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る防護服が備えた手袋を装着した状態における、腕部と手袋とを示す模式図であり、(b)は、上記連結部の断面構造の一例を示す断面図である。 脚部と長靴とを連結する連結部の構成の一例を示す模式図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る防護服が備えた長靴を装着した状態における、脚部と長靴とを示す模式図であり、(b)は、連結部の断面構造の一例を示す断面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る防護服が備えた長靴を装着した状態における、脚部と長靴とを示す模式図であり、(b)は、上記連結部の断面構造の一例を示す断面図である。
<防護服100>
本発明の第1の実施形態に係る防護服100について、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は、上記防護服100を模式的に示した図である。ここで、図1は正面図であり、図2は左側面図であり、図3は背面図である。図1〜図3に示されるように、上記防護服100は、外部環境の影響から着用者を防護する服である。そして、当該防護服100は、吸入した空気を冷却するための冷却装置110を備えている。
上記冷却装置110は、外部から吸入した空気を冷却し、防護服100の内部に当該冷却した空気(以下「冷却風」という)を送風することによって、当該防護服100の着用者を冷却可能な装置である。すなわち、上記冷却装置110は、防護服100の内部の空気を吸気口118から吸い込み、送風手段113によって冷却部112を介して循環させることによって、当該防護服100の着用者の身体を効果的に冷却できる。
なお、図1〜図3は、説明のため、防護服100の内部構造を理解できるように、当該防護服100を示している。また、図1〜図3の(a)は、防護服100を装着してから(すなわち、当該防護服100の上から)、上記冷却装置110を装着する態様をそれぞれ示し、図1〜図3の(b)は、上記冷却装置110を覆うように(すなわち、当該冷却装置110の上から)、防護服100を装着する態様をそれぞれ示す。
言い換えれば、上記「防護服を装着する」には、上記冷却装置110が防護服100の内部に含まれる場合(図1〜図3の(b))と、防護服100の外部に露出する場合(図1〜図3の(a))とが含まれる。外気から遮断される(遮熱効果および/または断熱効果がある)ため、前者の場合(図1〜図3の(b))の方が冷却装置110の冷却効果を大きく得ることができる。なお、前者の場合、冷却装置110を防護服100の内部に収納できるように、当該防護服100にはたぐりを設けることが好ましい。
防護服100は、外衣(生地の色はシルバーでよい)と中衣との多層(2層)構造を有し、フードから上半身および下半身にかけて一体型の構成であってよい。上記防護服100は、例えば、難燃性を有する特殊繊維(例えば、アラミドなどの化学繊維)を金属蒸着(例えば、アルミニウム蒸着)させて製作されてよい。これにより、当該防護服100は、耐熱性・難燃性に優れるだけでなく、外部からの不純物が繊維に付着し難くする(防塵効果を発揮する)ことができる。
または、防護服100は、外層、中層、および内層の3層構造を有してもよい。この場合、(1)主に特殊繊維を用いて製作される構成と、(2)主にゴムを用いて製作される構成とが考えられる。前者(上記(1)の構成)の場合、上記外層は、特殊繊維(例えば、メタ系アラミド繊維)をアルミゴムトッピング加工することによって製作され、上記中層は、その一部または全部が断熱材を用いて製作され、上記内層は、上記特殊繊維を用いて製作されてよい。後者(上記(2)の構成)の場合、上記外層は、所定のゴム(例えば、アルミニウム粉末を含有した難燃性ゴム)をプレス成形、または射出成形することによって製作され、上記中層は、その一部または全部が断熱材を用いて製作され、上記内層は、上記所定のゴムをプレス成形、または射出成形することによって製作されてよい。
上記(1)および(2)のいずれの場合であっても、防護服100は、耐熱性・難燃性に優れ、外部からの不純物が当該防護服100の表面に付着し難くする(防塵効果を発揮する)ことができるだけでなく、遮熱性(高断熱性)・防水性・気密性に優れた効果を得ることができる。特に、後者(上記(2)の構成)の場合であって、上記外層にアルミニウム粉末を含有した難燃性ゴムを使用した場合、防護服100は、赤外線(輻射熱)を反射することによって、より大きな遮熱性を実現することができる。また、上記中層に断熱材を用いた場合、防護服100は、着用者の動きやすさを改善するとともに、優れた断熱性をさらに実現することができる。
上記防護服100は、現場における作業に耐え得る強度を確保できるように縫製されていることが好ましい。糸調子は縫い曲がりがないようにし、縫い目の目飛び、ほつれ、弛みなどがないように各部(フード、上衣、ズボン)を縫製することが好ましい。なお、防水性を高めるために、縫い目を極力少なくして縫製することが好ましい。または、縫い目にシームテープを用いてもよい。
また、上記防護服100の内部にチリ・ホコリなどが入らないように、着用者の頭部を覆うフードの周りには所定の防護材(例えば、難燃ゴム板)を取り付け、後述するマスクを(例えば、マジックテープ(登録商標)または粘着テープなどを用いて)固定できるようにしてよい。
防護服100の身頃は、例えば、前身頃および後身頃を、頭部(フード)、肩部、および太腿部において連結させる構造としてよい。上記前身頃は、例えば、ファスナー(着用者が防護服100を着用しやすい長さとなることが好ましい)を用いて開閉可能とし、身頃に前立てを取り付ける構造であってよい。上記後身頃は、例えば、U型またはI型ファスナーを用いて開閉可能とし、前述したように、冷却装置110を収納可能にするたぐりを設けることが好ましい。
冷却装置110から伸びる連通手段130(例えば、ダクト、冷却ホースなど)を通せるように、着用者の肩と防護服100の内衣との間に、所定の材料(例えば、発泡ウレタン状の材料)を用いて、当該防護服100の肩部に空間を設けることが好ましい。これにより、防護服100は、外部から与えられた衝撃を吸収することができる。また、上記連通手段130の先端に保冷部120が取り付けられるため、例えば、マジックテープなどを用いて当該保冷部120を固定することが好ましい。
防護服100の胸部から衿部分(首回り)にかけてたぐりを設け、喉周りの衿をたぐって後述するマスクに(例えば、マジックテープを用いて)固定することが好ましい。したがって、上記衿部分は、常に立てた状態で上記防護服100を使用することが好ましい。これにより、防護服100は、その内部にチリ・ホコリなどが入ることを防ぐことができる。
<冷却装置110>
冷却装置110の詳細について説明する。図4〜図8は、上記冷却装置110を模式的に示した図である。ここで、図4は平面図であり、図5は側面図であり、図6は背面図であり、図7は上面図であり、図8は底面図である。また、図9〜図12は、上記冷却装置110の断面を模式的に示した図である。ここで、図9は平面図であり、図10は図9のA−A線矢視断面図であり、図11は図9のB−B線矢視断面図であり、図12は図9のC−C線矢視断面図である。
図4〜図12(特に図9)に示されるように、上記冷却装置110は、筐体111と、冷却部112と、送風手段113と、電源部114と、吹出口115と、断熱材116とを有する。
上記筐体111は、上記冷却装置110の本体を形成する。上記冷却部112は、筺体111内部に着脱可能に配設され、流入された空気を冷却する。上記送風手段113は、冷却部112に接続され、筺体111の外部(すなわち、冷却装置110の外部)から吸入した空気を、冷却部112を介して送風する。具体的には、送風手段113は、筺体111の外部から吸入した空気を、冷却部112を介して吹出口115から放出することができる。これにより、上記冷却装置110は、防護服100の着用者の身体を効果的に冷却できる。
上記電源部114は、筺体111の内部に配設され、送風手段113を駆動させる。上記吹出口115は、筺体111の内外を貫通して配設され、筺体111の内部側に位置する端部に接続された冷却部112から送風される冷却風を、筺体111の外部側に位置する端部から放出する。
上記断熱材116は、筺体111の内部に設けられ、冷却部112を覆うように配置される。なお、この断熱材116は、さらに、上記吹出口115の少なくとも一部を覆うよう配置されることもできる。これにより、上記冷却装置110は、冷却部112における冷却効果をより持続させることが可能となる。
上記筐体111は、図5に例示されるように、蓋部111aおよび本体部111bで構成され、蓋部111aは、本体部111bに対して開閉可能に取り付けられることが好ましい。そして、上記蓋部111aおよび本体部111bは、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンを重合させて作られる樹脂の総称)を含む任意の合成樹脂や、アラミド繊維強化プラスチックとFRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)との合成材料などを用いて製造できる。これにより、筐体111全体をコンパクトかつ軽量にするとともに、剛性を確保することができる。なお、蓋部111aおよび本体部111bに用いられる材料は、上記の例に限定されない。
また、筐体111は、送風手段113が配設される側から吹出口115側に向けて、その厚みが薄くなるように成形されていてよい。これにより、冷却装置110を使用した場合、使用者(防護服100の着用者)の首回りをすっきりさせ、首の可動範囲を広げることができるため、上記冷却装置110の使用し易さを改善することができる。なお、上記した筐体111の形状は一例であり、当該形状に限定されない。例えば、上記筐体111は、送風手段113が配設される側から吹出口115側に向けて、その厚みが厚くなるように成形されていてもよいし、その厚みが変化しないように成形されていてもよい。
上記送風手段113は、図9に例示されるように、ファン113aと、このファン113aを駆動するためのモータ113bとで構成される送風機であることが好ましい。そして、上記モータ113bは、上記電源部114(例えばバッテリー)から供給される電力により回転駆動するように構成されてよい。なお、送風手段113は、ファン113aの回転速度を変化させることによって、風量を調節することができる。これにより、上記防護服100の着用者は、当該防護服100の内部に送り込まれる冷却風の量を適宜調節することができる。
また、上記電源部114として、充電可能なニッケル水素電池を用いることが好ましい。これにより、上記電源部114は、安全面・性能面・コスト面において優れた性能を発揮できる。さらに、本実施形態において、電源部114は、断熱材116によって覆われた冷却部112の側方に配置されているが、電源部114を配置する位置は、当該冷却部112の側方に限られず、任意の位置に配置することができる。
上記吹出口115は、筐体111の内部側の端部に冷却部112が接続されるように構成されてよい。また、上記吹出口115は、筐体111の外部側の端部において、複数(図9では4つ)に分岐させて構成され、外部に向かって冷却部112から送られる冷却風を吹き出し可能としている。なお、吹出口115は、冷却風を吹き出し可能でありさえすればよく、当該吹出口115の形状、数、材料、配置位置などは限定されない。
筺体111(例えば、当該筐体111の背面側、すなわち本体部111bにおける蓋部111aとは反対の裏面側)には、例えば図6に示されるように、パッド部(例えばウレタンパッド等)117が配設されている(図6の縁取り部分参照)。これにより、冷却装置110は、当該冷却装置110の使用者(防護服100の着用者)に対して負荷をかけることなく、快適な装着性を与えることができる。なお、上記パッド部117は、吹出口115および吸気口118以外の部分を覆うように配設されてよい。
また、筺体111の外部の空気を筐体111内部に取り込むための吸気口118が設けられていることが好ましい。なお、上記筐体111には、当該筐体111の内部の送風手段113の位置に対応して開口されていてもよい。
図7〜図12にそれぞれ含まれる(a)と(b)とは、冷却部112、送風手段113、および、吹出口115の配置が異なる。すなわち、図7〜図12の(a)に示される冷却装置110では、吸気口118に隣接して設けられた送風手段113(ファン113aおよびモータ113b)によって、外部から取り込まれた空気が冷却部112に送り込まれ、当該冷却部112によって冷却された空気(冷却風)が吹出口115から吹き出される。
一方、図7〜図12の(b)に示される冷却装置110では、冷却部112が吸気口118に接続されており、送風手段113によって当該吸気口118から取り込まれた空気が、冷却部112から当該送風手段113を経由して、吹出口115から吹き出される。図7〜図12の(b)にそれぞれ示される構造を有する場合、冷却装置110は、空気が流れる抵抗を低減することができるため、送風圧力の効率を向上させることができる。
したがって、図7〜図12の(a)に示される冷却装置110では、送風手段113として、例えばクロスフローファン(その他のファンを用いてもよい)を採用するが、図7〜図12の(b)に示される冷却装置110では、送風手段113として、上記クロスフローファンよりも小型のファンを採用できる。これにより、冷却装置110全体をさらに小型化したり、冷却装置110の大きさを維持したまま複数の小型ファンを搭載することによって、送風能力を向上させたりすることができる。なお、図10の(b)は、図10の(a)とは異なり、蓋部111aを取り外した状態のA−A線矢視断面図を示している。
また、冷却装置110は、上記防護服100の着用者(当該冷却装置110の使用者)に給水する水を貯水可能な水筒部(給水タンク、図示せず)をさらに備えることができる。この場合、例えば、上記水筒部は蓋部111aに設けられている(別の部分に設けられてもよい)。そして、当該水筒部に接続され、冷却装置110の内部に配設された給水チューブが、上記防護服100のマスク部分(ヘルメットマスク330のマスク部分を含む)に伸びている。これにより、上記防護服100の着用者は、上記給水チューブを吸うだけで、好きなときに給水を受けることができる。
<冷却部112>
続いて、上記冷却装置110の冷却部112について、詳細に説明する。
図13〜図14は、上記冷却部112を模式的に示した図であり、図13の(a)は側面図を示し、図13の(b)は平面図を示している。また、図14の(a)は側面断面図を示し、図14の(b)は平面断面図を示している。
図13および図14に示されるように、上記冷却部112は、長手方向の両端部に開口31a、31bを設けた中空構造を有し、冷却フィン201と、ケース202と、後述する冷却剤204とを備える。
上記冷却フィン201は、内部の短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁を有する。詳細については後述する。
上記ケース202は、冷却フィン201の外周を覆うように配設される。このケース202には、側面側に、冷却剤204を注入するための注入口203が設けられることが好ましい。これにより、防護服100の着用者(冷却装置110の使用者)は、上記冷却剤204を簡単に補充することができる。なお、注入口203は、上記冷却剤204を注入できさえすればよく、当該注入口203を設ける位置は上記側面側に限られない。
上記冷却剤204は、冷却フィン201とケース202との間に介在するように充填され、冷却フィン201内を通過する空気を冷却する。
図15の(a)および(b)は、上記冷却部112の断面図であり、上記注入口203から冷却剤204を注入する方法を模式的に示している。図15に示されるように、冷却剤204は、ケース202内に充填される。
また、例えば、図14に示されるように、上記ケース202の、冷却フィン201とケース202とが当接する、長手方向の両端部202a・202bには、ケース202内部から外部に水分が漏れることを防止する構造を有することが好ましい(図14の(a)および(b)参照)。例えば、上記両端部をシーリング加工する、接着加工する、シリコンゴムからなる止水パッキンを設けるなどの手段によって、上記構造を実現することができる。これにより、ケース202の内部から外部に水分が漏れることを防止することができる。なお、上記水分は、例えば、冷却効果を高めるために凍らせた冷却剤204が溶けてきたときなどに生じるものである。
<冷却フィン201の隔壁>
続いて、上記冷却フィン201の隔壁について、詳細に説明する。
図16の(a)に例示されるように、大小の矩形状をなす隔壁201aは、例えば、それぞれ交互に傾斜した状態で連結されることが好ましい。なお、上記隔壁201aは、縦、横または斜め、もしくは、これらを組み合わせて設けられていれば良く、図16の(b)に例示されるように、冷却フィン201の短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁201aが、鋸刃形状をなしていてもよいし、図16の(d)に例示されるように、鋸刃形状をなす隔壁201aが、平面に対して直交する鉛直方向に積層された2段構造(多段構造)になっているものであってもよい。
さらに、上記隔壁201aは、各々断面矩形状をなし、これら矩形状の隔壁201aが、それぞれ平面に対して直交する鉛直方向に拡大された巾広構造になっているものであってもよい。
図16の(d)に示された例においては、冷却フィン201の隔壁201aを2段構造(多段構造)とする分、空気が通過する際に触れる隔壁201aの面積が大きくなることから、隔壁201aを図16(b)に示される1段構造とする場合と比較して、より高い冷却効果を得ることができる。従って、より高い冷却効果が求められる場合には、隔壁201aの形状を多段構造(例えば、2段構造)の形状とすることが好ましい。
以上のことから、冷却装置110は、図6および図9に例示されるように、ジョイント81(ジョイント部)を介して開口31a(送風手段113と直接接続されてもよいし、接続されなくてもよい)から(すなわち、防護服100内から)冷却装置110内に吸入した空気を、冷却フィン201における複数の隔壁201a間を長手方向に沿って通過させることで、当該冷却フィン201の外周のケース202に充填された冷却剤204によって冷却し、開口31bからジョイント82(ジョイント部)を介して接続される吹出口115へ冷却風を送り出し、当該吹出口115から外部(すなわち、防護服100内)へと放出されるように構成されている。
このように、本発明の防護服100は、この冷却装置110によって、防護服100内の空気を吸気口118から吸い込んで、送風手段113によって冷却部112を介して循環させることにより、防護服100を着用した着用者の身体を効果的に冷却することができる。
<冷却剤204>
続いて、上記冷却剤204について、詳細に説明する。
上記冷却剤204は、凍結性ゲルでよい。ここで、凍結性ゲルとは、凍結可能な性質を有するゲルのことである。これにより、冷却装置110は、冷却効果を発揮することができる。
一方で、上記冷却剤204は、少なくともケイ素、ストロンチウム、マグネシウム、ユーロピウムおよびジスプロシウムを必須元素とし、少なくともケイ素酸化物、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化ユーロピウムおよび酸化ジスプロシウムを焼成して得られる組成物と、上記凍結性ゲルとが所定の比率で配合された冷却剤であってもよい。これらの組成物と、上記凍結性ゲルとを組み合わせることにより、上記冷却剤204が凍結性ゲルのみで構成される場合よりも、実用的なレベルで、冷却効果をさらに得ることができる。また、組成物がケイ酸塩系化合物であるため、鉛よりも比重が軽く、加工性にも優れている。さらに、上記組成物は、放射線を遮蔽する効果を有する。
ケイ素(Si)の含有量は、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
ストロンチウム(Sr)の含有量は、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは40〜50質量%である。
マグネシウム(Mg)の含有量は、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜10質量%である。
ユーロピウム(Eu)の含有量は、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%である。
ジスプロシウム(Dy)の含有量は、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%である。
この組成物は、上記必須元素以外にも酸素原子(好ましくは10〜50質量%、より好ましくは20〜40質量%)を含んでいても良い。また、ホウ素原子、上記以外の放射線吸収原子(例えば、エルビウム等のランタノイド元素)等を含んでいても良く、更には、製造上不可避な不純物等を含んでいてもよい。
この場合、有害性の観点から、鉛元素を実質的に含まないことが好ましい。例えば、5質量%以下、好ましくは1質量%以下である。
また、この組成物の形状は、本発明の場合、粉体(粒状)加工が可能となっており、他の粉状、繊維状等の有機物(この場合、凍結性ゲル)に混入させ、冷却剤204として使用可能となっている。
このように、組成物が粒状の場合は、例えば、平均粒子径が0.1μm〜1000μm、好ましくは1μm〜100μmとすればよい。
また、この組成物は、上記必須元素等を含有する化合物単独で使用しても良いし、例えば、水、有機溶剤(アルコール、エーテル等)、界面活性剤、樹脂バインダー、無機粒子、有機粒子、本発明以外の組成物等といった添加剤と併せて使用してもよい。
このような組成物の好適な製造方法は、ケイ素化合物、ストロンチウム化合物、マグネシウム化合物、ユーロピウム化合物およびジスプロシウム化合物を混合し、焼成する焼成工程を備えることを特徴とする。具体的には、例えば、ケイ素酸化物、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ユーロピウム(Eu2O3)および酸化ジスプロシウム(Dy2O3)を混合し、焼結する工程を経ることにより製造することができる。
ケイ素酸化物としては、二酸化ケイ素(SiO2)、一酸化ケイ素(SiO)等のいずれでも良いが、本発明ではSiO2が好適に用いられる。
配合割合は限定的でないが、例えば、
ケイ素酸化物20〜60質量%、好ましくは30〜50質量%、
炭酸ストロンチウム20〜60質量%、好ましくは30〜50質量%、
酸化マグネシウム5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%、
酸化ユーロピウム0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜1質量%および
酸化ジスプロシウム0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜1質量%、
とすればよい。
上記原料に加えて、さらにホウ酸(H3BO3)等のホウ素化合物を加えても良い。これにより、焼成時に金属間の電子移動を容易にさせ、酸化還元作用を促進させることができる。ホウ酸の配合量は限定的でないが、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%である。
混合した後、ボールミル、ロッドミル等の粉砕機で上記原料を粉砕しても良いし、粉砕しなくても良いが、本発明では粉砕することが好ましい。
焼成温度は、例えば、電気炉にて500〜2000℃、好ましくは1000〜1500℃とすればよい。
焼成雰囲気は、大気雰囲気および不活性ガス雰囲気のいずれでも良いが、好ましくは大気雰囲気である。
焼成時間は、焼成温度、焼成雰囲気等に応じて適宜決定すれば良いが、例えば、10分〜10時間、好ましくは30分〜5時間とすればよい。
<保冷部120>
続いて、保冷部120について、詳細に説明する。
保冷部120は、冷却装置110によって冷却された空気を防護服100の内部に循環させるために、当該冷却された空気を一時的に蓄積するものである。図1〜図3の(a)および(b)にそれぞれ例示されるように、保冷部120は、防護服100の着用者を効果的に冷却できる位置(例えば、首周辺、肩周辺、および/または腰周辺に対応する位置)に設けられることが好ましい。なお、図1〜図3の(a)および(b)では、上記保冷部120として、肩胸保冷部120a、および腰保冷部120bが例示されている。また、図1〜図3の(a)および(b)は、保冷部120の大きさ・形状などが異なる例をそれぞれ例示している。さらに、上記保冷部120は、例えば、ダクト、冷却ホースなどによって実現される連通手段130により、冷却装置110と連通される。
これにより、冷却装置110から吹き出される冷却風が、上記保冷部120にいったん貯められてから、徐々に全身に循環し、着用者の発熱量の高い部位である首・肩・脇下・胸周辺・腰・股周辺に、冷却風を供給することができるため、着用者に対して十分な冷却効果を発揮できる。なお、防護服100は、上記保冷部120を備えない構成とすることもできる。
図17は、防護服100が上記保冷部120を備えた構成において、当該保冷部120と連通手段130とを説明するための模式図である。ここで、図17の(a)は側面図であり、図17の(b)は肩胸保冷部120a付近(A部分)の拡大図であり、図17の(c)は腰保冷部120b付近(B部分)の拡大図である。
図17の(a)〜(c)に示されるように、上記保冷部120は、例えば、化学繊維(例えば、ポリエステル)を用いた複数の層を有する袋(冷却袋)であってよい。または、上記保冷部120は、粗さの異なる2以上の網目状材であるメッシュ状の布(冷却布)121、122から構成されてもよい。この場合、例えば、保冷部120a、120bの全体を細かいメッシュ状の布121で構成し、保冷部120a、120bと連結手段130との連結部には、粗いメッシュ状の布122をさらに重ねて構成してよい。
なお、図17では、冷却装置110の吹出口115に連結された連通手段130が、防護服100に設けられた供給口131a、bを通って保冷部120に連結される例、すなわち、連通手段130が防護服100の外部を通る例を示したが、本発明はこの例に限られない。例えば、図18に示されるように、防護服100に供給口131a、bを設けず、連通手段130が防護服100の内部を通るよう構成することもできる。
また、図1に示されるように、防護服100と着用者の体表面300との間には、空間400が存在する。そして、このような防護服100は、着用者の顎下から膝下にかけて、例えば、ポリウレタンフィルムラミネートを介して設けられる樹脂ファスナー101を開閉することによって着脱することができる。また、図18の(a)に示されるように、樹脂ファスナー101を正面中央に配置することもできる。
<帽体102>
図19に示されるように、防護服100は、当該防護服100の着用者の頭部に対応する位置に設けられる帽体(ヘルメット)102をさらに備えてよい。当該帽体102は、耐熱性・耐候性に優れた材質(例えば、ポリカーボネート)を用いて構成されることが好ましい。
<マスク500>
図19に示されるように、防護服100は、(防塵・防毒の)マスク500をさらに備えてよい。帽体102とマスク500とは、それぞれ別個に設けられる構成であってもよいし、両者を一体的に統合した構成(ヘルメットマスク330)であってもよい。後者の場合、両者を連結させる部分(たいてい隙間が生じる)がなくなるため、防塵・防毒効果を向上させることができるだけでなく、防護服100に異物が侵入するおそれを低減させることができる(後者の場合における構成例については後述する)。
上記マスク500の接続部は多重(例えば、二重)構造を有することが好ましい。上記マスク500は、例えば防塵マスクなどでよい。上記マスク500は、当該マスク500を着用者の頭部に固定するための固定バンド510および二重構造部520を有してよい。ここで、当該二重構造部520は、内側部521および外側部522で構成することができる。上記固定バンド510は、上記内側部521に接続されることができる。
このとき、防護服100は、内側部521と外側部522とに挟みこまれるように配置される。すなわち、着用者は、マスク500を装着した後、帽体102とスペーサー103とが設けられた防護服100を頭部に被せ、防護服100の顔周りの端部をマスクの外側部522と内側部521との間に配置されるように調整する。上記内側部521および外側部522は、ゴム素材などの任意の伸縮性素材で形成してよい。
あるいは、防護服100の着用者は、マスク500を装着した後、上記帽体102を頭部に被せ、難燃ゴムで縁取った内側部521と防護服100のフードの内側に施された面ファスナー25とを接合する。
なお、図19に示されるように、上記帽体102の内側には、複数のスペーサー103が設けられることが好ましい。これにより、帽体102は、隣り合うスペーサー103とスペーサー103との間に所定の空間を確保できるため、このような構成を有さない場合と比べ、着用者の頭部と帽体102との間の通気性を高めることができる。
<帽体とマスクとを一体的に統合したヘルメットマスク330>
図20〜図22は、帽体とマスクとを一体的に備えたヘルメットマスク330を示す模式図である。ここで、図20は上記ヘルメットマスク330の正面図であり、図21は側面図であり、図22は防護服100と上記ヘルメットマスク330とを連結する部分(首回り)の断面構造の一例を示す断面図である。図20〜図22に示される形態で、上記帽体102およびマスク500(ヘルメットマスク330)は実現されてよい。なお、図21の(b)は、スライド式ベルト310が視認可能となるように、ヘルメット部分を透過させて表示している。
なお、上記のように、帽体およびマスクを一体的に構成する(ヘルメットマスク330とする)必要は必ずしもないが、一体的に構成することによって、より気密性を向上させることができるため、危険因子(例えば、チリ、ホコリ、放射性物質、細菌など)から着用者を確実に防護することができる。また、ヘルメットマスク330内の通気性を向上させることもできるため、着用者の快適性を改善することができる。
上記ヘルメットマスク330には、吸収缶(例えば、ねじ込み式吸収缶)を取り付けることができる。当該吸収缶は、「防毒マスクの規格」(平成2年労働省告示第68号)によって定められる規格を満たし、国家検定に合格している市販品を使用することが好ましい。また、吸収缶に防塵フィルタ(粒子捕集効率が99.9%以上であることが好ましい)を取り付けてよい。さらに、上記吸収缶をねじ込み式のレギュレータと交換して使用可能となるように、ヘルメットマスクと吸収缶との連結部分を構成することが好ましい。
上記ヘルメットマスク330は、シールド部308(例えば、ポリカーボネートなど、耐熱性および耐候性に優れた材質を用いて構成されることが好ましい)を設けた直結式フルフェイス型マスクであってよい。この場合、上記ヘルメットマスク330の使用者(防護服100の着用者)の呼気が、上記シールド部308に直接当たらない構造であることが好ましい。なお、上記シールド部308は、着用者の前方の広い部分(例えば、当該着用者の額部分から顎下にかけて)が透明となっていることが好ましく、これにより、当該着用者の視野を広く確保することができる。また、上記シールド部308に通信手段(例えば、面体正面に伝声器を備え、耳に骨伝導イヤーマイクを備えたもの)を取り付け、上記ヘルメットマスク330を着用したまま、他人と会話可能にすることができる。
上記ヘルメットマスク330には、鼻カップ(例えば、シリコンゴムなど、肌に優しく耐熱性・耐寒性に優れた材質を用いて構成されることが好ましい)が設けられてよい。この場合、上記ヘルメットマスク330の使用者(防護服100の着用者)の顔と接する部分(接顔部、鼻カップ固定部)におけるフィット性・気密性を高めるために、当該接顔部に多重(例えば、二重)構造を設けることが好ましい。また、上記ヘルメットマスク330を着用したまま、上記鼻カップの長さを調節可能にすることができる(しめひもの部品交換を、上記使用者が容易に行うことができる)。なお、上記鼻カップ固定部は、例えば、黒色のカーボンを用いて製造されてよい。
上記鼻カップを調整するためのスライド式ベルト310(材質は、例えば、符号310aによって示される部分をカーボンとし、符号310bによって示される部分をゴムとすることができる)を、上記ヘルメットマスクの所定の箇所に(例えば、4箇所)設けてよい。なお、上記スライド式ベルト310は、バンド固定止具312によって固定されている。さらに、上記ヘルメットマスク330の内部には、衝撃吸収用のパット311および/または断熱材313を設けてよい。なお、ヘルメットマスク330の色は、例えば、黒色でよい。
上記ヘルメットマスク330には、排気弁(例えば、シリコンゴムなどの材質を用いて構成されることが好ましい)が設けられてよい。当該排気弁は、上記使用者が容易に交換可能となる構造を有することが好ましい。
上記ヘルメットマスク330のヘルメット部307(図20および図21参照)は、例えば、黒色・半艶の光沢を有するカーボンによって製作されてよい。これにより、上記ヘルメット部307は、軽量かつ耐熱性・耐候性に優れた性質を有することができる。シールド部308は、透明色のポリカーボネートを用いて製作されてよい。これにより、上記シールド部308は、上記ヘルメット部307と同様に、軽量かつ耐熱性・耐候性に優れた性質を有することができる。
防護服100とヘルメットマスク330とを連結する部分(首回り)には、図22の(a)および(b)に例示される断面構造を有する連結部309が設けられている。当該連結部309は、ヘルメットマスク330の首回りに設けられた当接部材と、防護服100の首回りに設けられた当接部材とのペアから構成される。
図22の(a)に例示されるように、上記連結部309は、両方の当接部材を当接させた状態で、一方に対して他方をスライドさせ、両方の当接部材の所定箇所にそれぞれ設けられた止具(例えば、図22の(a)に示されるようなスライド型止具331a〜dでよい)を嵌合させることにより、防護服100とヘルメットマスク330とを連結することができる(スライド固定方式)。この場合、着用者は、一方に対して他方を、着用時とは逆方向にスライドさせることによって止具の嵌合を外し、ヘルメットマスク330を防護服100から取り外すことができる。
または、図22の(b)に例示されるように、上記連結部309は、一方の当接部材が他方の当接部材に嵌め込まれることによって、いずれか一方(または両方)の当接部材に設けられた固定部材(例えば、図22の(b)に示されるようなボタン332a、bでよい)が防護服100とヘルメットマスク330とを固定するように、両者を連結することもできる(固定部材方式)。この場合、着用者は、当該固定部材を押下することによって固定を解除し、ヘルメットマスク330を防護服100から取り外すことができる。
上記いずれの方式によっても、防護服100は、ヘルメットマスク330の密閉性を高く維持することができるだけでなく、当該ヘルメットマスク330を着脱容易にすることができる。なお、上記連結部309は、黒色・半艶の光沢を有するカーボンによって製作されてよい。
<腕部>
防護服100は、当該防護服100の着用者の腕に対応する位置に設けられる腕部と、腕部に取り付けられる手袋とをさらに備え、手袋と腕部との連結部は、外袖および内袖の多重(例えば、二重)構造を有し、内袖の内側には、複数のスペーサーが設けられることが好ましい。詳細については後述する。
<脚部>
防護服100は、当該防護服100の着用者の脚に対応する位置に設けられる脚部と、脚部に取り付けられる長靴とをさらに備え、長靴と脚部との連結部は、外裾および内裾の多重(例えば、二重)構造を有し、内裾の内側には、複数のスペーサーが設けられることが好ましい。詳細については後述する。
内袖および内裾は、難燃性をもつ繊維(例えばアラミド)を用い、その上に金属蒸着(例えばアルミニウム蒸着)させる構成をとることができる。これにより、防護服100は、耐熱性を向上させるとともに、表面の織り目の凹凸を少なくすることによって、外部からの不純物が繊維に付着し難くすることができる。
着用者の膝および肘に対応する部位の裏側(内側)には、膝あておよび肘あてが設けられることが好ましい。なお、膝あておよび肘あてには、膝および肘の保護のために、内側にクッション材を用いることができる。
図23は、防護服100の腕部1に設けられた袖部4に、手袋6を装着した状態を示す図である(なお、説明のため、防護服100の上着における腕部1以外の各箇所は省略して示している)。図23に例示されるように、腕部1には手袋6を(例えば、当該手袋6を袖部2、3で挟み込むことによって)取り付けることができる。
腕部1は、防護服100の上着の一部分であり、外袖2および内袖3の多重(例えば、二重)構造を有する。
外袖2は、内袖3または袖部4と、縫製または接着によって接合され、装着時には、少なくとも内袖3および手袋6の開口部6aを外側から覆う。袖部4は、内袖3と一体的に構成されるものであるが、内袖3と袖部4とを別々の部材としてそれぞれ形成し、それらを縫製する、または接着材を塗布することによって接合してもよい。
外袖2は、例えばゴム素材などの任意の伸縮性素材で形成される。このため、外袖2は、装着時には、少なくとも内袖3および手袋6の開口部6aを外側から押さえつけることが可能となり、外部から手袋6または内袖3等の内部への塵、埃、または水分等の侵入を防ぐことができ、このような構成を有さない場合と比べ、気密性を高めることが可能となる。
内袖3は、腕部1の先端部分の一部、つまりは、図示しない腕部1の上着付け根部とは反対方向の端部として形成される。
内袖3、袖部4、および図示しない上着において、難燃性をもつ繊維(例えばアラミド)を用い、その上に金属蒸着(例えばアルミニウム蒸着)させる構成をとることができる。これにより、防護服100は、耐熱性を向上させるとともに、表面の織り目の凹凸を少なくすることによって、外部からの不純物が繊維に付着し難くすることができる。
面ファスナー5は、ループ面とフック面とのペアで構成される。例えば、内袖3の外側に面ファスナー5のループ面を縫製する、または接着材を塗布することにより接合し、手袋6の開口部6aの内側に面ファスナー5のフック面を縫製する、または接着材を塗布することにより接合する。この場合、ループ面における内袖3との接合面とは逆の面と、フック面における開口部6aとの接合面とは逆の面とをそれぞれ合わせることにより、内袖3の外側の面と開口部6aの内側の面とを間接的に結合することができ、内袖3と手袋6(または開口部6a)とのズレを防止することが可能となる。
なお、内袖3の外側に面ファスナー5のフック面を、手袋6の開口部6aの内側に面ファスナー5のループ面をそれぞれ縫製する、または接着材を塗布することにより接合した場合も、同様にして内袖3の外側の面と開口部6aの内側の面とを連結することができる。
面ファスナー5として、例えば、商品名:マジックテープ(登録商標)などを用いることができる。また、面ファスナー5として、ループ面とフック面の区別のないタイプのもの、例えば、商品名:フリーマジック(登録商標)などを用いてもよい。この場合、内袖3の外側と、開口部6aの内側とのそれぞれにループ面とフック面との区別なく縫製する、または接着材を塗布することにより面ファスナー5を接合すればよいことはいうまでもない。
手袋6は、開口部6aを有し、難燃性をもつ繊維(例えばアラミド)を用い、その上に金属蒸着(例えばアルミニウム蒸着)させる構成をとることができる。これにより、防護服100は、耐熱性を向上させるとともに、表面の織り目の凹凸を少なくすることによって、外部からの不純物が繊維に付着し難くすることができる。
スペーサー7は、内袖3の内側に縫製する、または接着材を塗布することにより接合される。また、スペーサー7は、内袖3の内側に所定の間隔をあけながら複数備えられる。このような構成とすることによって、防護服100は、隣り合うスペーサー7とスペーサー7との間に所定の空間を確保しやすくなるため、このような構成を有さない場合と比べ、袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性を高めることができる。スペーサー7は、例えば、ウレタン素材によって角柱に形成される。
なお、スペーサー7は、内袖3および袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性を高めることができるものであれば、ウレタン素材に限らずどのような素材を用いても構わないし、どのような形状にしても構わない。また、図23において、着用者はアンダーシャツ8を着用した上から防護服100の上着を着用している状態を示しているが、アンダーシャツ8を着用せずに防護服100の上着を着用できることはいうまでもない。
図24は、防護服100の脚部11に設けられた裾部14に、長靴16を装着した状態を示す(なお、説明のため、防護服100のズボンにおける脚部11以外の各箇所は省略して示している)。図24に例示されるように、脚部11には長靴16を(例えば、当該長靴16を裾部12、13で挟み込むことによって)取り付けることができる。
脚部11は、防護服100のズボンの一部分であって、外裾12および内裾13の多重(例えば、二重)構造を有する。
外裾12は、内裾13または裾部14と縫製または接着により接合され、装着時には、少なくとも内裾13および長靴16の開口部16aを外側から覆う。裾部14は、内裾13と一体的に構成されるものであるが、内裾13と裾部14とを別々の部材として形成し、それらを縫製する、または接着材を塗布することによって接合してもよい。外裾12は、例えばゴム素材などの任意の伸縮性素材で形成される。このため、外裾12は、装着時には、少なくとも内裾13および長靴16の開口部16aを外側から押さえつけることが可能となり、外部から長靴16または内裾13等の内部への塵、埃、または水分等の侵入を防ぐことができる。したがって、防護服100は、このような構成を有さない場合と比べ、気密性を高めることが可能となる。
内裾13は、脚部11の先端部分の一部、つまりは、図示しない脚部11のズボン付け根部とは反対方向の端部として形成される。
内裾13、裾部14、および図示しないズボンにおいて、難燃性をもつ繊維(例えばアラミド)を用い、その上に金属蒸着(例えばアルミニウム蒸着)させる構成をとることができる。これにより、防護服100は、耐熱性を向上させるとともに、表面の織り目の凹凸を少なくすることによって、外部からの不純物が繊維に付着し難くすることができる。
面ファスナー15は、ループ面とフック面のペアで構成される。例えば、内裾13の外側に面ファスナー15のループ面を縫製する、または接着材を塗布することにより接合し、長靴16の開口部16aの内側に面ファスナー15のフック面を縫製する、または接着材を塗布することにより接合する。この場合、ループ面における内裾13との接合面とは逆の面と、フック面における開口部16aとの接合面とは逆の面とをそれぞれ合わせることにより、防護服100は、内裾13の外側の面と開口部16aの内側の面とを間接的に結合することができ、内裾13と長靴16(または開口部16a)とのズレを防止することが可能となる。
なお、内裾13の外側に面ファスナー15のフック面を、長靴16の開口部16aの内側に面ファスナー15のループ面をそれぞれ縫製する、または接着材を塗布することにより接合した場合も、同様にして内裾13の外側の面と開口部16aの内側の面とを接合することができる。
面ファスナー15として、例えば、商品名:マジックテープ(登録商標)などを用いることができる。また、面ファスナー15として、ループ面とフック面の区別のないタイプのもの、例えば、商品名:フリーマジック(登録商標)などを用いてもよい。この場合、内裾13の外側と、開口部16aの内側とのそれぞれにループ面とフック面との区別なく縫製する、または接着材を塗布することにより面ファスナー15を接合すればよいことはいうまでもない。
長靴16は、開口部16aを有し、難燃性をもつ繊維(例えばアラミド)を用い、その上に金属蒸着(例えばアルミニウム蒸着)させる構成をとることができる。これにより、耐熱性を付与するとともに、表面の織り目の凹凸を少なくすることで、外部からの不純物が繊維に付着し難くすることができる。また、長靴16の靴底は、例えば、鉄板入り、またはプラスチック入りとすることによって踏抜きを防止することができる。
スペーサー17は、内裾13の内側に縫製する、または接着材を塗布することにより接合される。また、スペーサー17は、内裾13の内側に所定の間隔をあけながら複数備えられる。このような構成とすることで、隣り合うスペーサー17とスペーサー17との間に所定の空間を確保しやすくなるため、このような構成を有さない場合と比べ、内裾13および裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性を高めることができる。スペーサー17は、例えば、ウレタン素材によって角柱に形成される。
なお、スペーサー17は、内裾13および裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性を高めることができるものであれば、ウレタン素材に限らずどのような素材を用いても構わないし、どのような形状にしても構わない。また、図24において、着用者はアンダーウェア18を着用した上から防護服100のズボンを着用している状態を示しているが、アンダーウェア18を着用せずに防護服100のズボンを着用できることはいうまでもない。
図25は、防護服100の腕部21に設けられた袖部4に、手袋6を装着した状態を示す図である。腕部21は、前述した腕部1と基本的には同一の構成を有するため、ここでは異なる構成について説明する。
スペーサー22は、スペーサー7の代わりに設けられるものである。スペーサー22は、複数が連続して接合されたものであり、各スペーサー22には、スペーサー通気口23が設けられている。このようにスペーサー通気口23が設けられていることにより、このような構成を有さない場合と比べ、内袖3および袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性を高めることができる。
スペーサー22は、例えば、ウレタン素材によって角柱に形成される。なお、スペーサー22は、内袖3および袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性を高めることができるものであれば、ウレタン素材に限らずどのような素材を用いても構わないし、どのような形状にしても構わない。
図26は、防護服100の脚部31に設けられた裾部14に、長靴16を装着した状態を示す図である。脚部31は、脚部11と基本的には同一の構成を有するため、ここでは異なる構成について説明する。
スペーサー32は、スペーサー17の代わりに設けられるものである。スペーサー32は、複数が連続して接合されたものであり、各スペーサー32には、スペーサー通気口33が設けられている。このようにスペーサー通気口33が設けられていることにより、このような構成を有さない場合と比べ、内裾13および裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性を高めることができる。
スペーサー32は、例えば、ウレタン素材によって角柱に形成される。なお、スペーサー32は、内裾13および裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性を高めることができるものであれば、ウレタン素材に限らずどのような素材を用いても構わないし、どのような形状にしても構わない。
図27は、防護服100の腕部41に設けられた袖部4に、手袋6を装着した状態を示す図である。腕部41は、前述した腕部1と基本的には同一の構成を有するため、ここでは異なる構成について説明する。
スペーサー42は、スペーサー7の代わりに設けられるものである。各スペーサー42には、スペーサー通気口43が設けられている。このようにスペーサー通気口43が設けられていることにより、このような構成を有さない場合と比べ、内袖3および袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性を高めることができる。つまり、スペーサー42が内袖3の内側に所定の間隔をあけて複数配置されていることに加え、各スペーサー42自体にスペーサー通気口43が設けられているため、内袖3および袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性をより高めることができる。
スペーサー42は、例えば、ウレタン素材によって角柱に形成される。なお、スペーサー42は、袖部4の内部Aと手袋6の内部Bの間の通気性を高めることができるものであれば、ウレタン素材に限らずどのような素材を用いても構わないし、どのような形状にしても構わない。
図28は、防護服100の脚部51に設けられた裾部14に、長靴16を装着した状態を示す図である。脚部51は、前述した脚部11と基本的には同一の構成を有するため、ここでは異なる構成について説明する。
スペーサー52は、スペーサー17の代わりに設けられるものである。各スペーサー52には、スペーサー通気口53が設けられている。このようにスペーサー通気口53が設けられていることにより、このような構成を有さない場合と比べ、内裾13および裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性を高めることができる。つまり、スペーサー52が内裾13の内側に所定の間隔をあけて複数配置されていることに加え、各スペーサー52自体にスペーサー通気口53が設けられているため、内裾13および裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性をより高めることができる。
スペーサー52は、例えば、ウレタン素材によって角柱に形成される。なお、スペーサー52は、裾部14の内部Cと長靴16の内部Dの間の通気性を高めることができるものであれば、ウレタン素材に限らずどのような素材を用いても構わないし、どのような形状にしても構わない。
図29は、腕部と手袋とを連結する連結部64の構成の一例を示す模式図である。図29に例示されるように、上記連結部(腕連結部)64は、腕部に設けられた当接部材68aと、手袋に設けられた当接部材68bとのペアを含む。当接部材68aおよび当接部材68bは、例えば、リング形状を有してよい。また、上記連結部64は、(A)当接部材68aおよび当接部材68bのいずれか一方を他方に嵌め込む(互いに嵌め合わせる)ことによって、上記手袋を上記腕部に連結する方式、または(B)当接部材68aおよび/または当接部材68bに設けられた固定部材63を用いて上記手袋と上記腕部とを固定することによって、両者を連結する方式を採用することができる。
なお、図29は、固定部材63(図29においては固定用のボタン63cが例示されている)を用いて両者を連結する上記方式(B)を例示したものである(上記ボタン63cを用いた構成については、図31を参照して再度詳細に説明する)。また、上記方式(B)において、固定部材63は当接部材68a(すなわち、腕部の袖)に設けられていてもよいし、当接部材68b(すなわち、手袋)に設けられていてもよいし、両方に設けられていてもよい。さらに、固定部材63を設ける位置および数は、任意である。
図30の(a)は、防護服100が備えた手袋61を装着した状態における、腕部62と手袋61とを示す模式図であり、(b)は、連結部64の断面構造の一例を示す断面図である。図30の(a)に例示されるように、上記防護服100は、当該防護服100の着用者の腕に対応する位置に設けられる腕部62と、上記連結部64を介して当該腕部62に取り付けられる手袋61とをさらに備えている。図30の(b)に例示されるように、上記連結部64には、固定部材63(板ばね63aおよび63b)が設けられている(上記方式(B))。
なお、図30の(a)および(b)は、固定部材63として板ばねが2つ(63a、63b)当接部材68aに設けられた例を示すが、前述したように、当該固定部材63は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい(固定部材63の数は限定されない)。前者の場合、着用者は、より簡単に手袋61を着脱することができ、後者の場合、より確実に手袋61を固定することができる。また、図30の(a)および(b)は、上記腕部62の袖(すなわち、当接部材68a)に、固定部材63が設けられている例を示すが、当該固定部材63は、前述したように、手袋(すなわち、当接部材68b)に設けられていてもよいし、両方(当接部材68aおよび当接部材68b)に設けられていてもよい。
着用者が、上記固定部材63が設けられた箇所(図30の(a)および(b)においては、矢印によって示される箇所)を押下すると、当接部材68aに設けられた固定部材63が当接部材68bから外れ、腕部62から手袋61を取り外すことができる。このように、上記防護服100は、手袋61の着脱を容易にすることができる。
また、上記袖には複数のスペーサー67が設けられている。これにより、隣り合うスペーサー67とスペーサー67との間に所定の空間を確保できるため、着用者の腕と腕部62との間の通気性を高めることができる。
図31の(a)は、防護服100が備えた手袋61を装着した状態における、腕部62と手袋61とを示す模式図であり、(b)は、連結部64の断面構造の一例を示す断面図である。図31の(a)に例示されるように、上記防護服100は、当該防護服100の着用者の腕に対応する位置に設けられる腕部62と、上記連結部64を介して当該腕部62に取り付けられる手袋61とをさらに備えている。図31の(b)に例示されるように、上記連結部64には、固定部材63(ボタン63c)が設けられている(上記方式(B))。
なお、図31の(a)および(b)は、固定部材63としてボタン(63c)が当接部材68aに1つ設けられた例を示すが、前述したように、当該固定部材63は2つ以上であってもよい(固定部材63の数は限定されない)。2つ以上ある場合、より確実に手袋61を固定することができる。また、図31の(a)および(b)は、上記腕部62の袖(すなわち、当接部材68a)に、固定部材63が設けられている例を示すが、当該固定部材63は、前述したように、手袋(すなわち、当接部材68b)に設けられていてもよいし、両方(当接部材68aおよび当接部材68b)に設けられていてもよい。
着用者が、上記固定部材63が設けられた箇所(図31の(a)および(b)においては、矢印によって示される箇所)を押下すると、当接部材68aに設けられた固定部材63が当接部材68bから外れ、腕部62から手袋61を取り外すことができる。このように、上記防護服100は、手袋61の着脱を容易にすることができる。
また、上記袖には複数のスペーサー67が設けられている。これにより、隣り合うスペーサー67とスペーサー67との間に所定の空間を確保できるため、着用者の腕と腕部62との間の通気性を高めることができる。
図32は、脚部と長靴とを連結する連結部74の構成の一例を示す模式図である。図32に例示されるように、上記連結部(脚連結部)74は、脚部に設けられた当接部材78aと、長靴に設けられた当接部材78bとのペアを含む。当接部材78aおよび当接部材78bは、例えば、リング形状を有してよい。また、上記連結部74は、(A)当接部材78aおよび当接部材78bのいずれか一方を他方に嵌め込む(互いに嵌め合わせる)ことによって、上記長靴を上記脚部に連結する方式、または(B)当接部材78aおよび/または当接部材78bに設けられた固定部材73を用いて上記長靴と上記脚部とを固定することによって、両者を連結する方式を採用することができる。
なお、図32は、固定部材73(図32においては固定用のボタン73cが例示されている)を用いて両者を連結する上記方式(B)を例示したものである(上記ボタン73cを用いた構成については、図34を参照して再度詳細に説明する)。また、上記方式(B)において、固定部材73は当接部材78a(すなわち、脚部の裾)に設けられていてもよいし、当接部材78b(すなわち、長靴)に設けられていてもよいし、両方に設けられていてもよい。さらに、固定部材73を設ける位置および数は、任意である。
図33の(a)は、防護服100が備えた長靴71を装着した状態における、脚部72と長靴71とを示す模式図であり、(b)は、連結部74の断面構造の一例を示す断面図である。図33の(a)に例示されるように、上記防護服100は、当該防護服100の着用者の脚に対応する位置に設けられる脚部72と、上記連結部74を介して当該脚部72に取り付けられる長靴71とをさらに備えている。図33の(b)に例示されるように、上記連結部74には、固定部材73(板ばね73aおよび73b)が設けられている(上記方式(B))。
なお、図33の(a)および(b)は、固定部材73として板ばねが2つ(73a、73b)当接部材78aに設けられた例を示すが、前述したように、当該固定部材73は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい(固定部材73の数は限定されない)。前者の場合、着用者は、より簡単に長靴71を着脱することができ、後者の場合、より確実に長靴71を固定することができる。また、図33の(a)および(b)は、上記脚部72の裾(すなわち、当接部材78a)に、固定部材73が設けられている例を示すが、当該固定部材73は、前述したように、長靴(すなわち、当接部材78b)に設けられていてもよいし、両方(当接部材78aおよび当接部材78b)に設けられていてもよい。
着用者が、上記固定部材73が設けられた箇所(図33の(a)および(b)においては、矢印によって示される箇所)を押下すると、当接部材78aに設けられた固定部材73が当接部材78bから外れ、脚部72から長靴71を取り外すことができる。このように、上記防護服100は、長靴71の着脱を容易にすることができる。
また、上記裾には複数のスペーサー77が設けられている。これにより、隣り合うスペーサー77とスペーサー77との間に所定の空間を確保できるため、着用者の脚と脚部72との間の通気性を高めることができる。
図34の(a)は、防護服100が備えた長靴71を装着した状態における、脚部72と長靴71とを示す模式図であり、(b)は、連結部74の断面構造の一例を示す断面図である。図34の(a)に例示されるように、上記防護服100は、当該防護服100の着用者の脚に対応する位置に設けられる脚部72と、上記連結部74を介して当該脚部72に取り付けられる長靴71とをさらに備えている。図34の(b)に例示されるように、上記連結部74には、固定部材73(ボタン73c)が設けられている(上記方式(B))。
なお、図34の(a)および(b)は、固定部材73としてボタン(73c)が当接部材78bに1つ設けられた例を示すが、前述したように、当該固定部材73は2つ以上であってもよい(固定部材73の数は限定されない)。2つ以上ある場合、より確実に長靴71を固定することができる。また、図34の(a)および(b)は、上記長靴71(すなわち、当接部材78b)に、固定部材73が設けられている例を示すが、当該固定部材73は、前述したように、脚部72の裾(すなわち、当接部材78a)に設けられていてもよいし、両方(当接部材78aおよび当接部材78b)に設けられていてもよい。
着用者が、上記固定部材73が設けられた箇所(図34の(a)および(b)においては、矢印によって示される箇所)を押下すると、当接部材78bに設けられた固定部材73が当接部材78aから外れ、脚部72から長靴71を取り外すことができる。このように、上記防護服100は、長靴71の着脱を容易にすることができる。
また、上記裾には複数のスペーサー77が設けられている。これにより、隣り合うスペーサー77とスペーサー77との間に所定の空間を確保できるため、着用者の脚と脚部72との間の通気性を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、手袋は、袖部(腕部)と別々の部材からなるものとして説明したが(図23、図25、図27、図29、図30、図31をそれぞれ参照)、例えば、当該手袋は、袖部と一体的であってもよい。ここで、「一体的」とは、手袋と袖部とが縫製または接着により直接結合されていることを意味する。この場合、本発明の防護服は、両者を着脱可能にする構成(例えば、外袖、内袖、面ファスナー、連結部(当接部材、固定部材)の一部または全部)を備えなくてもよい。
同様に、上記実施形態では、長靴は、裾部(脚部)と別々の部材からなるものとして説明したが(図24、図26、図28、図32、図33、図34をそれぞれ参照)、例えば、当該長靴は、裾部と一体的であってもよい。ここで、「一体的」とは、長靴と裾部とが縫製または接着により直接結合されていることを意味する。この場合、本発明の防護服は、両者を着脱可能にする構成(例えば、外裾、内裾、面ファスナー、連結部(当接部材、固定部材)の一部または全部)を備えなくてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、本発明の一態様に係る防護服は、マスクをさらに備え、マスクの接続部は、多重構造を有してよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、マスクを内側に内包するように、マスクを備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、防護服の着用者の頭部に対応する位置に設けられる帽体をさらに備え、帽体は、硬質材料で構成されてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、帽体の内側には複数のスペーサーが設けられてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服は、帽体を内側に内包するように、帽体を備えてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、保冷部は、粗さの異なる二以上の網目状材であるメッシュ状の冷却布から構成されてよい。
また、本発明の一態様に係る防護服において、筺体には、パッド部が配設されていると共に、筺体外部の空気を送風手段に取り込むための吸気口が設けられていてよい。
100 防護服
101 ファスナー
102 帽体
103 スペーサー
110 冷却装置
120 保冷部
130 連通手段
111 筐体
112 冷却部
113 送風手段
114 電源部
115 吹出口
116 断熱材
117 パッド部
118 吸気口
201 冷却フィン
202 ケース
203 注入口
204 冷却剤
300 体表面
307 ヘルメット部
330 ヘルメットマスク
400 空間
500 マスク
1,21,41,62 腕部
11,31,51,72 脚部
63、73 固定部材
64 連結部(腕連結部)
74 連結部(脚連結部)
68a、68b、78a、78b 当接部材
81、82 ジョイント(ジョイント部)

Claims (25)

  1. 吸入した空気を冷却するための冷却装置を備えた防護服であって、
    前記冷却装置は、
    装置本体を形成する筺体と、
    前記筺体内部に着脱自在に配設され、流入された空気を冷却する冷却部と、
    前記冷却部に接続され、前記筺体外部から吸入した空気を、当該冷却部を介して送風する送風手段と、
    前記筺体内部に配設され、前記送風手段を駆動させるための電源部と、
    前記筺体の内外を貫通して配設され、前記筺体内部側に位置する端部に接続された前記冷却部から送風される冷却された空気を、前記筺体外部側に位置する端部から放出する吹出口と、
    前記筺体内部に設けられ、前記冷却部を覆うように配置される断熱材と
    を備え、
    前記冷却部は、
    長手方向の両端部に開口を有した中空構造からなり、内部の短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁を有する冷却フィンと、
    前記冷却フィンの外周を覆うように配設されるケースと、
    前記冷却フィンとケースとの間に介在するように充填され、前記冷却フィン内を通過する空気を冷却するための冷却剤とを備えたことを特徴とする防護服。
  2. 外部環境の影響から着用者を防護する防護服であって、
    吸入した空気を冷却するための冷却装置を備え、
    前記冷却装置は、
    前記吸入した空気を冷却する冷却部と、
    電源部から供給される電力によって駆動され、前記吸入した空気を、筐体内外を貫通する吹出口に前記冷却部を介して導く送風手段とを備え、
    前記冷却部は、断熱材に覆われているとともに、前記冷却装置の筐体内部に着脱自在に設けられており、
    前記冷却部は、長手方向の両端部に開口を設けた中空構造を有し、短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁を備えた冷却フィンと、前記冷却フィンの外周を覆うように配設されるケースと、前記冷却フィンと前記ケースとの間に充填され、前記冷却フィンの内部を通過する空気を冷却する冷却剤とを含むことを特徴とする防護服。
  3. 前記防護服は、前記冷却装置を当該防護服の内側に内包するように、当該冷却装置を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の防護服。
  4. 前記冷却部は、空気を取り込む吸気口に接続されており、
    前記冷却装置は、前記送風手段によって前記吸気口から取り込まれた空気が、前記冷却部から当該送風手段を経由して、前記吹出口に吹き出される構造を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防護服。
  5. 前記冷却剤は、凍結性ゲルを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の防護服。
  6. 前記冷却剤は、前記凍結性ゲルに、少なくともケイ素、ストロンチウム、マグネシウム、ユーロピウムおよびジスプロシウムを必須元素とし、少なくともケイ素酸化物、炭酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、酸化ユーロピウムおよび酸化ジスプロシウムを焼成して得られる組成物を、所定の比率で配合したものであることを特徴とする請求項5に記載の防護服。
  7. 前記冷却フィンの前記短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁は、鋸刃形状をなしているとともに、平面に対して直交する鉛直方向に積層された多段構造になっていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の防護服。
  8. 前記冷却フィンの前記短手方向に沿って交互に傾斜した複数の隔壁は、各々断面矩形状をなしており、平面に対して直交する鉛直方向に拡大された巾広構造になっていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の防護服。
  9. 前記冷却部は、前記冷却フィンの両端部に、それぞれジョイント部を介して前記送風手段と、吸気口または前記吹出口とが接続可能となっていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の防護服。
  10. マスクと前記防護服の着用者の頭部に対応する位置に設けられる帽体とが、一体的に構成されたヘルメットマスクをさらに備えたことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の防護服。
  11. 前記防護服の着用者の腕に対応する位置に設けられる腕部と、
    前記腕部に取り付けられる手袋とをさらに備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の防護服。
  12. 前記腕部と前記手袋とが互いに当接する当接部材を含む腕連結部をさらに備え、
    前記腕連結部は、前記当接部材を互いに嵌め合わせることによって、または、当該当接部材に設けられた固定部材を用いて固定することによって、前記手袋を前記腕部に着脱自在に連結することを特徴とする請求項11に記載の防護服。
  13. 前記腕部の袖は、外袖および内袖の多重構造を有していることを特徴とする請求項11に記載の防護服。
  14. 前記腕部の袖には、複数のスペーサーが設けられることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の防護服。
  15. 前記防護服の着用者の脚に対応する位置に設けられる脚部と、
    前記脚部に取り付けられる長靴とをさらに備えたことを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の防護服。
  16. 前記脚部と前記長靴とが互いに当接する当接部材を含む脚連結部をさらに備え、
    前記脚連結部は、前記当接部材を互いに嵌め合わせることによって、または、当該当接部材に設けられた固定部材を用いて固定することによって、前記長靴を前記脚部に着脱自在に連結することを特徴とする請求項15に記載の防護服。
  17. 前記脚部の裾は、外裾および内裾の多重構造を有していることを特徴とする請求項15に記載の防護服。
  18. 前記脚部の裾には、複数のスペーサーが設けられることを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載の防護服。
  19. 前記防護服は、遮熱効果および/または断熱効果を発揮する所定の素材を用いて製作されることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の防護服。
  20. 前記冷却装置によって冷却された空気を前記防護服の内部に循環させるために、当該冷却された空気を一時的に蓄積する保冷部をさらに備えたことを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載の防護服。
  21. 前記冷却装置と前記保冷部とを連通する連通手段をさらに備えたことを特徴とする請求項20に記載の防護服。
  22. 前記保冷部は、前記防護服の着用者の首周辺、肩胸周辺、および/または腰周辺に対応する位置に設けられることを特徴とする請求項20または21に記載の防護服。
  23. 前記送風手段は、ファンの回転速度を変化させることによって、前記冷却された空気が前記吹出口から吹き出される量を調節可能であることを特徴とする請求項1から22のいずれか1項に記載の防護服。
  24. 前記筺体には、パッド部が配設されていることを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載の防護服。
  25. 前記冷却装置の使用者に給水する水を貯水可能な水筒部をさらに備えたことを特徴とする請求項1から24のいずれか1項に記載の防護服。
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