JP2015063685A - 並行した蒸気注入乳化および溶媒蒸留を含むラテックス作成プロセス - Google Patents

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Abstract

【課題】品質の安定化と製造時間の短縮を図った改良された転相乳化プロセスによりトナー粒子の調製に有用なポリマー樹脂エマルションを製造するためのプロセスの提供。【解決手段】ポリマーを有機溶媒に溶解してポリマー溶液を作成することと、ポリマー溶液と蒸気とを接触させ実質的に同時に有機溶媒を蒸留させることによって、ポリマー溶液からポリマー樹脂エマルションを作成する転相乳化プロセス。【選択図】なし

Description

本開示は、トナー粒子の調製に有用なポリマー樹脂エマルションを製造するためのプロセスに関する。さらに具体的には、本開示は、改良された転相乳化プロセスを提供する。
転相乳化(PIE)プロセスは、システムの特性、体積比およびエネルギー入力量によって決定される条件下、分散相が自然に変換して連続相となり、その逆に連続層が自然に変換して分散相となる、分散物の液相−固相が相互に変換する方法である。転相プロセスは、典型的には、樹脂および他の要素を、転相有機溶媒を含む有機溶媒または有機溶媒の混合物に可溶化することを含み、転相有機溶媒は、通常は、有機相および水相双方への溶解度から選択される。
一例として、ポリエステル系トナーの製造において、溶媒系転相乳化プロセスを使用し、ポリエステル樹脂エマルション(ポリエステルラテックス)を作成することが多い。転相乳化プロセスでは、まず、ポリエステル樹脂を適切な有機溶媒(例えば、メチルエチルケトンおよびイソプロパノール)に溶解して均一な有機相を製造し、その後、所定量の塩基溶液(例えば、水酸化アンモニウム)を加え、ポリエステル鎖の酸末端カルボキシル基を中和する。その後、中和したポリマーを、転相によって、ポリエステル粒子(ポリエステルラテックス)の均一な水分散物に変換し、その後、有機溶媒を除去する。約5,000ガロン程度の典型的なバッチプロセスに必要な時間は、サイクル時間が約25時間である。さらに、このプロセスは、労働集約的な場合があり、ロットごとの変動が問題となることがある。溶媒蒸留は、約18時間を消費することがあり、特に困難な場合がある。
ある態様では、本明細書で開示する実施形態は、ポリマーを有機溶媒に溶解してポリマー溶液を作成することと、実質的に同時に有機溶媒を蒸留させつつ、ポリマー溶液と蒸気とを接触させることによって、ポリマー溶液からラテックスを作成することとを含む、プロセスに関する。
ある態様では、本明細書で開示する実施形態は、蒸気を反応容器に導入するように構成され、さらに、蒸気を反応容器に導入するのと並行して減圧下で蒸留を行うように構成された反応容器と、反応容器と流体が連通するように構成された蒸気発生器と、反応容器と流体が連通し、蒸気を反応物に導入するのと並行して圧力を調節するように構成された減圧ポンプとを備える、システムに関する。
図1は、本明細書で開示する実施形態にしたがって、同時に蒸気注入乳化と減圧蒸留を用い、ラテックスを調製するための並行したプロセスを行うための装置を示す。 図2は、異なるスケールで、従来のPIEプロセスのための処理時間のチャートの横にフロー図を示す。 図3は、本明細書で開示する実施形態にしたがって、同時に蒸気注入乳化と蒸留を用いたラテックス粒径の実験結果を示す。 図4は、合計30分の処理時間後のラテックス中のMEK(4A)およびIPA(4B)残留物のGCデータを、本明細書で開示する実施形態にしたがったプロセスと従来のPIEプロセスとを比較して示す。
本明細書で開示する実施形態は、実質的に同時に減圧蒸留しつつ、直接蒸気を注入することによって転相乳化を実施する、並行したプロセスを提供する。理論によって束縛されないが、蒸気の気体特性によって、大きな接触面積を与えることによって転相を促進し、分子拡散を高め、有効な熱移動を促進してもよい。並行して蒸気注入と減圧蒸留を利用する本明細書に開示するプロセスを使用し、トナーの調製に使用するのに適した粒径の粒子を調製することができ、当該技術分野で使用される逐次プロセス(液相の水を用いた第1の乳化、その後、減圧蒸留)と比較して、蒸留時間を短くすることができる。したがって、本明細書に開示するプロセスは、ポリエステル樹脂と有機溶媒とを接触させて樹脂を溶解することと、樹脂溶液と中和剤とを接触させて樹脂組成物を作成することと、樹脂溶液に接触した状態で蒸気を適用することと、同時に減圧蒸留を適用してラテックスを作成することとを含む。並行したプロセスを行い、迅速な処理時間でポリエステルラテックスを調製するための装置を図1に示す。装置100には、蒸気120を反応容器130に導入するために用いられる蒸気注入ノズル110が備わっている。反応容器130には、蒸気120が容器130に導入されるのと同時に反応容器を減圧状態にするように構成された溶媒出口140が設けられている。
ポリエステルラテックスを調製するための溶媒系PIEプロセスでは、種々の工程を行うことに関連した時間とともに、従来のフロースキームを示す図2に示されるように、溶媒蒸留段階でかなりの量の時間を使用するだろう。図2から明らかなように、溶媒蒸留が時間の大部分を占め、サイクル効率を高めるのに合理的な標的を与える。いくつかの実施形態では、サイクル時間は、蒸気導入と溶媒減圧蒸留を同時に提供することによって向上する。いくつかの実施形態では、サイクル時間のさらなる向上は、温度を上げ、および/または溶媒蒸発の表面積を大きくすることによって与えられるだろう。いくつかの実施形態では、並行して減圧蒸留のみを行う蒸気導入は、既存の装置を少なくとも改質してサイクル時間を向上し、装置設計を変えることと関連して費用が低下する。
蒸気注入乳化(SIE)は、乳化および溶媒蒸留の処理時間を両方とも短くし、もっと安価な軸流インペラによる混合効率をさらに高めるだろう。理論によって束縛されないが、溶解したポリエステル樹脂の接触が、流体機構で顕著に高まった分子拡散によって促進されると思われるレイノルズ数の低い状態での乳化で均一に混合することが望ましい場合に、蒸気の気相の特性を液相と比較した。したがって、本明細書に開示するプロセスは、混合の均一性を高め、混合力を小さくし、アンカー型インペラの代わりに単純な軸流インペラ設計の使用を促進するだろう。さらに、ポリエステル溶液の粘度は、蒸気を用いたときに、少なくとも部分的には、蒸気から誘発される熱に起因して、顕著に低くなるだろう。溶媒蒸留段階で蒸気の注入を制御することによって、本明細書に開示するプロセスは、ラテックス温度を効果的に制御し、大きな蒸発表面積を促すだろう。
蒸気を用いた迅速な乳化に起因して、減圧によって補助される溶媒蒸留を用いた並行したプロセスによって、PIEと溶媒蒸留を同時に実行することができる。本明細書に提供される「並行した」プロセスは、乳化を実施し、次いで、別個の処理工程で溶媒蒸留を実施する従来のプロセス(結果として生じるプロセス)とは対照的である。液相の水を用いる従来のプロセスでは、乳化にもっと長い時間が必要であり、均一な混合は、インペラの混合効率に依存する。従来のプロセスでは、PIEに必要なギブス自由エネルギーは、一般的に、インペラの回転から誘発される剪断によって与えられる。したがって、ラテックスの作成には、もっと長い混合時間を伴う。従来の液相の水によるプロセスを用いたPIEと同時に減圧蒸留を使用することは、粒径分布を制御するのが潜在的に困難であるため、問題があるだろう。
いくつかの実施形態では、ポリマーを有機溶媒に溶解することと、実質的に同時に有機溶媒を蒸留させつつ、ポリマー溶液と蒸気とを接触させることによって、ポリマー溶液からラテックスを作成することとを含むプロセスが提供される。いくつかの実施形態では、蒸気は、適切な粒径を有するラテックス粒子の作成を補助するための有効な攪拌機構とともに、蒸留を補助するのに必要な熱を与えるだろう。
本明細書で使用する場合、「溶解する」は、ポリマーの溶解に言及して用いる場合、ポリマーのほとんどまたは実質的にすべてを溶解し、実質的に均一な溶液を得ることを包含する。しかし、溶解工程の後に、ある程度の量の溶解していない材料が存在していてもよいことが理解されるだろう。いくつかの実施形態では、任意の量の溶解していない材料を、場合により濾過してもよい。ポリエステルポリマーの場合、溶解は、1種類以上の有機溶媒(例えば、MEKおよび/またはイソプロパノール)の使用を含んでいてもよい。
本明細書で使用する場合、「ラテックス」は、ポリマー樹脂粒子が分散した液体を指す。ラテックスを、減圧によって補助される溶媒除去と並行して転相乳化から直接調製してもよい。
本明細書で使用する場合、「接触する」は、蒸気との接触に言及して用いる場合、蒸気が溶液と実質的に接触するように、ポリマー溶液に蒸気を提供することを意味する。このことは、図1に示されるように、蒸気源をポリマー溶液に沈めることによって達成されると思われるが、蒸気を溶液表面で導入してもよい。いくつかの実施形態では、接触は、蒸気源を沈めて混合を促進することによって行われる。
本明細書で使用する場合、「実質的に同時に」は、2つの処理工程が見かけ上同時に行われるか、または、2つの処理工程を行う時間がかなり重複することを意味する。例えば、本明細書で開示する実施形態は、減圧によって補助される溶媒蒸留を行いつつ、実質的に同時にポリマー溶液に蒸気を導入し、このことは、蒸気が導入されるにつれて、有機溶媒を同時に減圧下で蒸留することを意味する。しかし、プロセスは、完全に同期している必要はない。例えば、蒸気を導入している時間があり、減圧蒸留を開始するまでに遅延があってもよい。同様に、蒸気導入を止めつつ、減圧によって補助される蒸留を続ける時間があってもよい。しかし、蒸気導入および減圧蒸留の実質的に大部分、すなわち、約80%より多く、または約90%より多く、または約95%より多くが重複している。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示するプロセスは、中和剤をポリマー溶液に加えることによって、ポリマー中に存在する酸性残基を中和することをさらに含む。このような工程を、ポリエステル樹脂(特に、中和されるべきカルボン酸末端基を含んでいてもよい)と組み合わせて行ってもよい。いくつかのこのような実施形態では、中和剤は、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピリジン誘導体、ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、ポリ(エチレンアミン)、ポリ(エチレンアミン)誘導体、アミン塩基およびピペラジン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示するプロセスは、ラテックスを作成する前にポリマー溶液を濾過することをさらに含んでいてもよい。この濾過は、ラテックスの安定性を悪化させ、またはラテックスの作成を妨害する痕跡量の不溶性不純物を除去してもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー樹脂を溶解する熟成時間の後に、濾過を行ってもよい。例えば、溶解工程から10分後、または30分後、または1時間後、2時間後、5時間後、または10時間後に濾過を行ってもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示するプロセスは、ラテックスを作成しつつ、ポリマー溶液を混合することをさらに含む。ここでも、システムへの蒸気の導入は、さらなる外部からの混合の必要性を防いでもよく、または、ほんの中程度のさらなる外部からの混合を提供してもよい。いくつかの実施形態では、かなりの量の必要な混合が、蒸気自体によって与えられる。
いくつかの実施形態では、有機溶媒の蒸留は、減圧下で行われるが、これは必ずしも必要ではない。例えば、ポリマー溶液に導入される蒸気の温度は、PIEのために有機溶媒を留去するのに十分な温度であってもよい。
いくつかの実施形態では、ラテックスを作成するための合計処理時間は、蒸気と接触させたときにラテックスを作成し、逐次的に有機溶媒の蒸留を行うための合計処理時間よりも短い。いくつかのこのような実施形態では、この時間は、2時間未満、または5時間未満、または10時間未満、または15時間未満である。
いくつかの実施形態では、有機溶媒中でポリエステルを接触させることと、ポリエステル溶液を中和剤で中和することと、実質的に同時に有機溶媒を蒸留させつつ、ポリエステル溶液と蒸気とを接触させることによって、ポリエステル溶液からラテックスを作成することとを含むプロセスが提供される。いくつかの実施形態では、このようなプロセスは、さらに、ポリエステル溶液を濾過することを含んでいてもよい。
いくつかの実施形態では、蒸気を反応容器に導入するように構成され、さらに、蒸気を反応容器に導入するのと並行して減圧下で蒸留を行うように構成された反応容器と、反応容器と流体が連通するように構成された蒸気発生器と、反応容器と流体が連通し、蒸気を反応物に導入するのと並行して圧力を調節するように構成された減圧ポンプとを備える、システムが提供される。このようなシステムは、図1に示されるような装置を使用してもよく、さらに混合インペラを備えていてもよい。いくつかの実施形態では、システムは、反応容器に含まれる反応混合物に蒸気を直接注入するように構成され、混合インペラを必要とすることなく反応混合物を十分に混合するのに十分な力を蒸気に与える蒸気注入器を備える蒸気発生器を提供してもよい。
いくつかの実施形態では、蒸気注入器は、ラテックスが作られる溶液を透過するように構成されていてもよい。他の実施形態では、蒸気注入器は、ポリマー溶液表面に蒸気を向かわせる構成であってもよい。
いくつかの実施形態では、本システムは、有機溶媒を凝縮するためのトラップが設けられた減圧ポンプを提供してもよく、溶媒を場合により再循環させてもよい。いくつかのこのような実施形態では、トラップは、氷、ドライアイスまたは液体窒素のトラップであってもよく、または他の冷却容器であってもよい。ポンプを保護するために、トラップを、容器と減圧ポンプとの間に配置してもよい。
いくつかの実施形態では、本システムは、反応システムの減圧度を調整するように構成されたレギュレーターをさらに備えていてもよい。いくつかの実施形態では、システムに適用される減圧の量は、蒸留する溶媒の実際の選択にしたがって選択されてもよい。例えば、減圧は、約50mm Hg、または約10mm Hg、または約1mm Hg、または約0.1mm Hg、または除去する溶媒の沸点によって示されるようなこれより小さな値であってもよい。
いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリエステルを含む。いくつかの実施形態では、ポリエステルは、アモルファス性である。いくつかの実施形態では、ポリエステルは、結晶性である。ある実施形態では、ポリエステル樹脂は、第2のアモルファスポリエステルをさらに含む。一般的に、2種類のアモルファス酸性ポリエステル樹脂(低MwのFXC−42および高MwのFXC−56、花王株式会社、日本)を超低融点(ULM)トナーに組み込み、これらの樹脂は、トナー成分の約75%〜約78%を占めていてもよい。ULMトナーを製造するために、各樹脂は、典型的には、水性分散物またはエマルション(ラテックス)へと乳化される。本明細書に開示する溶媒系転相乳化(PIE)プロセスを使用し、このようなトナーを製造するのに必要なポリエステル樹脂エマルションを作成してもよい。
ある実施形態では、第1のアモルファスポリエステルと第2のアモルファスポリエステルは、合計量でラテックスの約40重量%〜約95重量%の範囲で存在していてもよい。ある実施形態では、第1のアモルファスポリエステルおよび第2のアモルファスポリエステルは、約0.1:0.9〜約0.9:0.1の比率で存在する(この間の任意の比率を含む)。ある実施形態では、ポリエステル樹脂は、さらに結晶性ポリエステルを含む。ある実施形態では、結晶性ポリエステルは、ラテックスの約1.0重量%〜約35.0重量%の範囲の量で存在する。ある実施形態では、ポリエステル樹脂は、結晶性樹脂を含むが、アモルファス樹脂を含まない。
本開示のラテックスエマルションを作成するときに、任意の樹脂を利用してもよい。いくつかの実施形態では、樹脂は、アモルファス樹脂、結晶性樹脂、および/またはこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、樹脂は、酸価が約1mg KOH/g ポリマー〜約200mg KOH/g ポリマー、いくつかの実施形態では、約5mg KOH/g ポリマー〜約50mg KOH/g ポリマーの酸性基を有する結晶性ポリエステル樹脂であってもよい。
いくつかの実施形態では、樹脂は、任意要素の触媒が存在する状態で、ジオールと二酸とを反応させることによって作成されるポリエステル樹脂であってもよい。
結晶性樹脂の例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチレート、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレン、これらの混合物などが挙げられる。特定の結晶性樹脂は、ポリエステルに由来するものであってもよく、例えば、ポリ(エチレン−アジペート)、ポリ(プロピレン−アジペート)、ポリ(ブチレン−アジペート)、ポリ(ペンチレン−アジペート)、ポリ(ヘキシレン−アジペート)、ポリ(オクチレン−アジペート)、ポリ(エチレン−スクシネート)、ポリ(プロピレン−スクシネート)、ポリ(ブチレン−スクシネート)、ポリ(ペンチレン−スクシネート)、ポリ(ヘキシレン−スクシネート)、ポリ(オクチレン−スクシネート)、ポリ(エチレン−セバケート)、ポリ(プロピレン−セバケート)、ポリ(ブチレン−セバケート)、ポリ(ペンチレン−セバケート)、ポリ(ヘキシレン−セバケート)、ポリ(オクチレン−セバケート)、ポリ(デシレン−セバケート)、ポリ(デシレン−デカノエート)、ポリ(エチレン−デカノエート)、ポリ(エチレンドデカノエート)、ポリ(ノニレン−セバケート)、ポリ(ノニレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−セバケート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−デカノエート)、コポリ(エチレン−フマレート)−コポリ(エチレン−ドデカノエート)、コポリ(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール−デカノエート)−コポリ(ノニレン−デカノエート)、ポリ(オクチレン−アジペート)であってもよい。ポリアミドの例としては、ポリ(エチレン−アジポアミド)、ポリ(プロピレン−アジポアミド)、ポリ(ブチレン−アジポアミド)、ポリ(ペンチレン−アジポアミド)、ポリ(ヘキシレン−アジポアミド)、ポリ(オクチレン−アジポアミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)およびポリ(プロピレン−セバカミド)が挙げられる。ポリイミドの例としては、ポリ(エチレン−アジピミド)、ポリ(プロピレン−アジピミド)、ポリ(ブチレン−アジピミド)、ポリ(ペンチレン−アジピミド)、ポリ(ヘキシレン−アジピミド)、ポリ(オクチレン−アジピミド)、ポリ(エチレン−スクシンイミド)、ポリ(プロピレン−スクシンイミド)およびポリ(ブチレン−スクシンイミド)が挙げられる。
結晶性樹脂は、例えば、トナー成分の約1〜約85重量%、いくつかの実施形態では、トナー成分の約5〜約50重量%の量で存在していてもよい。結晶性樹脂は、種々の融点を有していてもよく、例えば、約30℃〜約120℃、いくつかの実施形態では、約50℃〜約90℃の融点を有していてもよい。結晶性樹脂は、数平均分子量(M)が、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定する場合、例えば、約1,000〜約50,000、いくつかの実施形態では、約2,000〜約25,000であってもよく、重量平均分子量(M)は、例えば、ポリスチレン標準によってゲル浸透クロマトグラフィーで決定する場合、約2,000〜約100,000、いくつかの実施形態では、約3,000〜約80,000であってもよい。結晶性樹脂の分子量分布(M/M)は、例えば、約2〜約6、いくつかの実施形態では、約3〜約4であってもよい。
いくつかの実施形態では、上述のように、不飽和アモルファスポリエステル樹脂をラテックス樹脂として利用してもよい。
いくつかの実施形態では、適切なポリエステル樹脂は、プロポキシル化ビスフェノールA、エトキシル化ビスフェノールA、テレフタル酸、フマル酸およびドデセニル無水コハク酸の任意の組み合わせに基づくアモルファスポリエステルであってもよい。FXC−42(花王株式会社、日本から入手可能)は、このようなアモルファスエステルの一例である。
適切な結晶性樹脂を、場合により、上述のアモルファス樹脂と組み合わせて利用してもよい。
アモルファス樹脂は、例えば、トナー成分の約5〜約95重量%、いくつかの実施形態では、トナー成分の約30〜約80重量%の量で存在していてもよい。いくつかの実施形態では、ラテックスで利用されるアモルファス樹脂またはアモルファス樹脂の組み合わせは、ガラス転移温度が、約30℃〜約80℃、いくつかの実施形態では、約35℃〜約70℃であってもよい。さらなる実施形態では、ラテックスで利用される樹脂を合わせ、約130℃での溶融粘度は、約10〜約1,000,000PaS、いくつかの実施形態では、約50〜約100,000PaSであってもよい。
1種類、2種類またはそれ以上の樹脂を用いてもよい。いくつかの実施形態では、2種類以上の樹脂を用いる場合、樹脂は、任意の適切な比率(例えば、重量比)、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)〜約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)、いくつかの実施形態では、約10%(第1の樹脂)/90%(第2の樹脂)〜約90%(第1の樹脂)/10%(第2の樹脂)であってもよい。
いくつかの実施形態では、樹脂は、酸基を有していてもよく、酸基は、いくつかの実施形態では、樹脂の末端に存在していてもよい。存在してもよい酸基としては、カルボン酸基などが挙げられる。樹脂を作成するために利用される材料と反応条件を調節することによって、カルボン酸基の数を制御してもよい。
いくつかの実施形態では、アモルファス樹脂は、酸価が約2mg KOH/樹脂のg数〜約200mg KOH/樹脂のg数、いくつかの実施形態では、約5mg KOH/樹脂のg数〜約50mg KOH/樹脂のg数のポリエステル樹脂であってもよい。酸を含有する樹脂をテトラヒドロフラン溶液に溶解してもよい。酸価は、指示薬としてフェノールフタレインを含むKOH/メタノール溶液を用いた滴定によって検出されてもよい。次いで、滴定の終点として特定される樹脂上のすべての酸基を中和するのに必要なKOH/メタノールの当量数に基づいて、酸価を計算してもよい。
いくつかの実施形態では、有機溶媒は、ケトン、アルコール、エステル、エーテル、ニトリル、スルホン、スルホキシド、ホスホラミド、ベンゼン、ベンゼン誘導体、アミン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、メチルエチルケトン(MEK)とイソプロパノール(IPA)の混合物を含む。ある実施形態では、本明細書に開示するプロセスは、イソプロパノール、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される有機溶媒を使用してもよい。具体的な実施形態では、有機溶媒の対を使用してもよく、そのうち少なくとも1つは、水に適切な混和性を有していてもよい。樹脂を溶解するために任意の適切な有機溶媒、例えば、アルコール、エステル、エーテル、ケトン、アミン、およびこれらの組み合わせを、例えば、樹脂の約0.1重量%〜約100重量%、いくつかの実施形態では、樹脂の約2重量%〜約50重量%、他の実施形態では、樹脂の約5重量%〜約35重量%の量で使用してもよい。
いくつかの実施形態では、溶媒と樹脂の比率は約0.1:10〜約20:10、他の実施形態では、約1.0:10〜約5:10であってもよい。
いくつかの実施形態では、適切な有機溶媒(時には、いくつかの実施形態では、転相剤と呼ばれる)としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、イソプロパノールであってもよい。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、水に不混和性であってもよく、沸点が約30℃〜約150℃であってもよい。
いくつかの実施形態では、中和剤は、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピリジン誘導体、ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、ポリ(エチレンアミン)、ポリ(エチレンアミン)誘導体、アミン塩基およびピペラジン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。ある実施形態では、本明細書に開示するプロセスは、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、有機アミン、およびこれらの組み合わせからなる群から独立して選択される第1の部分の中和剤と、第2の部分の中和剤とを使用してもよい。
いくつかの実施形態では、樹脂を弱塩基または中和剤と混合してもよい。いくつかの実施形態では、中和剤を使用し、樹脂中に酸基を中和してもよく、そのため、本明細書の中和剤は、「塩基性中和剤」と呼ばれることもある。塩基性中和剤を、樹脂の約0.001重量%〜50重量%、いくつかの実施形態では、樹脂の約0.01重量%〜約25重量%、いくつかの実施形態では、樹脂の約0.1重量%〜5重量%の量で利用してもよい。いくつかの実施形態では、中和剤を、水溶液の形態で加えてもよい。他の実施形態では、中和剤を固体の形態で加えてもよい。
酸基を有する樹脂と組み合わせて上の塩基性中和剤を利用するとき、約25%〜約500%、いくつかの実施形態では、約50%〜約300%の中和率を達成してもよい。いくつかの実施形態では、塩基性中和剤から与えられる塩基性基と、樹脂に存在する酸基のモル比に100を掛け算することによって、中和率を計算してもよい。
いくつかの実施形態では、本開示のプロセスは、場合により、溶解する前または溶解中に、ポリエステル樹脂に界面活性剤を加えることを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、ポリエステル樹脂を高温で溶解する前に界面活性剤を加えてもよい。樹脂エマルションを利用する場合、樹脂エマルションは、1種類、2種類、またはそれより多種類の界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、イオン系界面活性剤および非イオン系界面活性剤から選択されてもよい。アニオン系界面活性剤およびカチオン系界面活性剤は、「イオン系界面活性剤」という用語に包含される。いくつかの実施形態では、界面活性剤を固体として、または約5重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)、いくつかの実施形態では、約10重量%〜約95重量%の濃度の溶液として加えてもよい。いくつかの実施形態では、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%、いくつかの実施形態では、約0.1重量%〜約16重量%、他の実施形態では、約1重量%〜約14重量%の量で存在するように、界面活性剤を利用してもよい。
上述のように、本発明のプロセスは、1種類より多いポリエステル樹脂を使用してもよい。いくつかのこのような実施形態では、処理前に、樹脂をすべてあらかじめブレンドしておいてもよい。ある実施形態では、混合樹脂の1種類が結晶性樹脂であってもよく、結晶性樹脂の結晶化温度より高い温度であってもよいプロセスで高温を使用してもよい。さらなる実施形態では、樹脂は、アモルファス樹脂と結晶性樹脂の混合物であってもよく、溶解するために使用される温度は、混合物のガラス転移温度医より高くてもよい。
ある実施形態では、中和したポリエステル樹脂の乳化は、転相が起こって転相したラテックスエマルションを生成するまで、中和した樹脂の溶液に水を加えることを含んでいてもよい。乳化した後にラテックスを蒸留し、ラテックスから有機溶媒、水またはこれら2種類の混合物を除去してもよい。
いくつかの実施形態では、本開示のプロセスで利用可能な中和剤としては、本明細書で上に述べた薬剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、本プロセスで使用される任意要素の界面活性剤は、適切な樹脂の中和が確実に起こり、粗粒子含有量が低い高品質ラテックスを生じるような任意の界面活性剤であってもよい。
いくつかの実施形態では、任意の混合の前、混合中、混合の後に、樹脂組成物の1種類以上の成分に界面活性剤を加えてもよい。いくつかの実施形態では、中和剤を加える前、加えている間、または加えた後に界面活性剤を加えてもよい。いくつかの実施形態では、中和剤を加える前に界面活性剤を加えてもよい。いくつかの実施形態では、溶解する前に、あらかじめブレンドした混合物に界面活性剤を加えてもよい。
いくつかの実施形態では、連続した転相エマルションを作成してもよい。アルカリ性水溶液または塩基剤薬剤、任意要素の界面活性剤および/または水組成物の添加を継続し、樹脂成分の溶融成分を含む液滴と、界面活性剤および/または水組成物を含む連続相とを含む転相したエマルションを作ることによって、転相を達成することができる。
必須ではないが、攪拌を利用し、ラテックスの作成を向上してもよい。任意の適切な攪拌デバイスを利用してもよい。いくつかの実施形態では、毎分約10回転(rpm)〜約5,000rpm、いくつかの実施形態では、約20rpm〜約2,000rpm、他の実施形態では、約50rpm〜約1,000rpmの速度で攪拌してもよい。攪拌は、一定速度である必要はないが、変動してもよい。例えば、混合物が均一になるにつれて、攪拌速度を上げてもよい。いくつかの実施形態では、ホモジナイザー(つまり、高剪断デバイス)を利用して転相したエマルションを作成してもよいが、他の実施形態では、本開示のプロセスを、ホモジナイザーを使用することなく行ってもよい。ホモジナイザーを利用する場合、ホモジナイザーを約3,000rpm〜約10,000rpmの速度で操作してもよい。
エマルションの成分、任意の加熱温度、攪拌速度などに依存して、転相点は変わり得るが、塩基性中和剤、任意要素の界面活性剤、および/または水を加えたときに転相が起こってもよく、その結果、得られた樹脂は、エマルションの約5重量%〜約70重量%、いくつかの実施形態では、エマルションの約20重量%〜約65重量%、他の実施形態では、エマルションの約30重量%〜約60重量%の量で存在する。
転相後、さらなる界面活性剤、水、および/またはアルカリ性水溶液を、場合により加え、転相したエマルションを希釈してもよいが、必須ではない。転相後、熱を使用した場合には、転相したエマルションを室温(例えば、約20℃〜約25℃)まで冷却してもよい。
いくつかの実施形態では、蒸留を行い、平均直径が例えば、約50nm〜約500nm、いくつかの実施形態では、約120nm〜約250nmの樹脂エマルション粒子をラテックスとして得てもよい。ある実施形態では、後の転相乳化プロセスで使用するために、蒸留物を場合により再循環してもよい。
いくつかの実施形態では、例えば、本開示のプロセスからの蒸留物は、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロパノール(IPA)および水を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、MEK−IPA−水混合物を次の転相バッチで再使用してもよい。ある実施形態では、溶媒を減圧蒸留によって除去してもよい。
水性媒体中で乳化したポリエステル樹脂粒子は、粒径がミクロン未満であってもよく、例えば、約1μm以下、いくつかの実施形態では、約500nm以下、例えば、約10nm〜約500nm、いくつかの実施形態では、約50nm〜約400nm、他の実施形態では、約100nm〜約300nm、ある実施形態では、約200nmであってもよい。粒径の調整は、溶媒と樹脂との比率、中和比、溶媒濃度および溶媒組成を変えることによって行うことができる。
本開示のラテックスの粒度分布は、約30nm〜約500nm、いくつかの実施形態では、約125nm〜約400nmであってもよい。
本開示のラテックスの粗粒子含有量は、約0.01重量%〜約5重量%、いくつかの実施形態では、約0.1重量%〜約3重量%であってもよい。本開示のラテックスの固形分含有量は、約10重量%〜約50重量%、いくつかの実施形態では、約20重量%〜約45重量%であってもよい。
PIEを用いてポリエステルエマルションを製造するための本開示のプロセスは、廃棄される生成物がないか、または最低限であってもよく、もっと効果的な溶媒ストリッピング、溶媒回収で粒子を製造し、溶媒を再循環させることができる。
次いで、本開示のエマルションを利用し、トナー粒子を作成するのに適した粒子を製造してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示するプロセスは、転相乳化によって作られるラテックスからトナー粒子を作成することをさらに含む。例えば、ポリエステル樹脂がラテックスに変換されたら、これを利用し、当業者の技術の範囲内にある任意のプロセスによってトナーを作成してもよい。ラテックスを、着色剤(場合により分散物の状態)および他の添加剤と接触させ、適切なプロセス(いくつかの実施形態では、乳化凝集および融着のプロセス)によって超低融点トナーを作成してもよい。
いくつかの実施形態では、樹脂を混合してエマルションを作成する前、作成中、または作成した後に、着色剤、ワックスおよび他の添加剤を含むトナー組成物の任意要素のさらなる成分を加えてもよい。ラテックスエマルションを作成する前、作成中、または作成した後に、さらなる成分を加えてもよい。さらなる実施形態では、界面活性剤を加える前に、着色剤を加えてもよい。
加えるべき着色剤として、種々の既知の適切な着色剤、例えば、染料、顔料、染料混合物、顔料混合物、染料と顔料の混合物などがトナーに含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、トナーの約0.1〜約35重量%、またはトナーの約1〜約15重量%、またはトナーの約3〜約10重量%の量で着色剤がトナーに含まれていてもよいが、着色剤の量は、これらの範囲からはずれていてもよい。
適切な着色剤の例として、REGAL 330(登録商標)(Cabot)、Carbon Black 5250および5750(Columbian Chemicals)、Sunsperse Carbon Black LHD 9303(Sun Chemicals)のようなカーボンブラック;マグネタイト、例えば、Mobayマグネタイト MO8029(商標)、MO8060(商標);Columbianマグネタイト;MAPICO BLACKS(商標)および表面処理されたマグネタイト;Pfizerマグネタイト CB4799(商標)、CB5300(商標)、CB5600(商標)、MCX6369(商標);Bayerマグネタイト、BAYFERROX 8600(商標)、8610(商標);Northern Pigmentマグネタイト、NP−604(商標)、NP−608(商標);MagnoxマグネタイトTMB−100(商標)、またはTMB−104(商標)などから作られるものを述べてもよい。カラー顔料として、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブラウン、ブルー、またはこれらの混合物から選択してもよい。一般的に、シアン、マゼンタまたはイエローの顔料または染料、またはこれらの混合物を使用する。1種類以上の顔料を、一般的に水系顔料分散物として使用する。
場合により、トナー粒子を作成するときに、ワックスを樹脂および着色剤と合わせてもよい。ワックスは、ワックス分散物で与えられてもよく、1種類のワックスまたは2種類以上の異なるワックスの混合物を含んでいてもよい。例えば、トナー粒子の形状、トナー粒子表面のワックスの存在および量、電荷特徴および/または融合特徴、光沢、ストリッピング、オフセット特性などの特定のトナー特性を高めるために、トナー配合物に1種類のワックスを加えてもよい。または、トナー組成物に複数の特性を与えるために、ワックスの組み合わせを加えてもよい。
ワックスが含まれる場合、ワックスは、例えば、トナー粒子の約1重量%〜約25重量%、いくつかの実施形態では、トナー粒子の約5重量%〜約20重量%の量で存在していてもよいが、ワックスの量は、これらの範囲からはずれていてもよい。
ワックス分散物を使用する場合、ワックス分散物は、乳化凝集トナー組成物で従来から使用される任意の種々のワックスを含んでいてもよい。選択可能なワックスとしては、例えば、平均分子量が約500〜約20,000、いくつかの実施形態では、約1,000〜約10,000のワックスが挙げられる。いくつかの実施形態では、ワックスは、結晶性または非結晶性であってもよい。
いくつかの実施形態では、ワックスを、1種類以上の固体ワックスの水系エマルションまたは水分散物の形態でトナーに組み込んでもよく、固体ワックスの粒径は、約100〜約300nmの範囲であってもよい。
トナー粒子を当業者の技術の範囲内にある任意の方法によって調製してもよい。トナー粒子の製造に関連する実施形態を、乳化凝集プロセスに関して以下に記載しているが、例えば、米国特許第5,290,654号および第5,302,486号(それぞれの開示内容が、全体的に本明細書に参考として組み込まれる)に開示される懸濁およびカプセル化のプロセスのような化学プロセスを含む、トナー粒子を調製する任意の適切なプロセスを用いてもよい。いくつかの実施形態では、トナー組成物およびトナー粒子は、粒径の小さな樹脂粒子が適切なトナー粒径になるまで凝集させ、次いで、最終的なトナー粒子の形状および形態を得るまで融着させる、凝集融着プロセスによって調製してもよい。
いくつかの実施形態では、トナー組成物は、乳化凝集プロセスによって、例えば、任意要素の着色剤と、任意要素のワックスと、任意の他の望ましい添加剤または必要な添加剤と、上述のポリエステル樹脂を含むエマルションとを含む混合物を、場合により界面活性剤中で凝集させ、次いで、この凝集混合物を融着させることを含むプロセスによって調製されてもよい。本明細書で使用する場合、「室温」は、約20℃〜約25℃の温度を指す。
材料の調製:100gの高分子量アモルファスポリエステル樹脂を、室温で100gのMEKおよび10gのIPA溶媒の混合物に溶解した。樹脂溶液を1Lのガラス反応器に移し、その後、水酸化アンモニウムを添加し、中和した樹脂溶液を作成した。水酸化アンモニウムの量は、以下の式にしたがって、中和比に基づいて概算した。
10%NH/樹脂(g)の当量数での中和比=樹脂の酸価/1.01100
調製した中和済み樹脂溶液を、図1に示すのと同様の反応器にあらかじめ入れておいた。蒸気ブラスターを使用し、約103℃の温度で蒸気を発生させた。外部からの混合のために軸流インペラを使用した。蒸気注入ノズルによって、蒸気を溶液に注入したとき、乳化がすぐに開始した。蒸気を注入し始めたら、乳化プロセス中に発生した溶媒の収集を補助するために、溶媒蒸留システムの電源を入れた。プロセス全体を完全に乳化する(目で見て測定する場合)のに、約2分かかった。合計約30分間で実験を止め、粒径分析のためにサンプルを試験し、図3に示すように、平均粒径255nmを示した。上の実験からのガスクロマトグラフィー(GC)データを、蒸気注入乳化の後に、別個に溶媒を除去する工程に基づく別の実験と比較し、MEKおよびIPAについて、結果をそれぞれ図4に示す。この並行したプロセスは、同じ処理時間での逐次プロセスと比較して、残留溶媒の顕著な低減を示した。

Claims (10)

  1. ポリマーを有機溶媒に溶解してポリマー溶液を作成することと;
    実質的に同時に有機溶媒を蒸留させつつ、ポリマー溶液と蒸気とを接触させることによって、ポリマー溶液からラテックスを作成することとを含む、プロセス。
  2. ポリマー溶液に中和剤を加えることによって、ポリマー中に存在する酸性残基を中和することをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 中和剤が、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピリジン誘導体、ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、ポリ(エチレンアミン)、ポリ(エチレンアミン)誘導体、アミン塩基およびピペラジン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載のプロセス。
  4. ラテックスを作成する前にポリマー溶液を濾過することをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  5. ラテックスからトナー粒子を作成することをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
  6. 有機溶媒を蒸留することは、減圧下で行われる、請求項1に記載のプロセス。
  7. ポリエステルを有機溶媒に溶解してポリエステル溶液を作成することと;
    ポリエステル溶液を中和剤で中和することと;
    実質的に同時に有機溶媒を蒸留させつつ、ポリエステル溶液と蒸気とを接触させることによって、ポリエステル溶液からラテックスを作成することとを含む、プロセス。
  8. ポリエステルがアモルファス性または結晶性である、請求項7に記載のプロセス。
  9. 蒸気を反応容器に導入するように構成され、さらに、蒸気を反応容器に導入するのと並行して減圧下で蒸留を行うように構成された反応容器と;
    反応容器と流体が連通するように構成された蒸気発生器と;
    反応容器と流体が連通し、蒸気を反応物に導入するのと並行して圧力を調節するように構成された減圧ポンプとを備える、システム。
  10. 蒸気発生器が、反応容器に含まれる反応混合物に蒸気を直接注入するように構成され、混合インペラを必要とすることなく反応混合物を十分に混合するのに十分な力を蒸気に与える蒸気注入器を備える、請求項9に記載のシステム。
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