JP2015062453A - 超音波トランスデューサーデバイス及び超音波測定装置 - Google Patents

超音波トランスデューサーデバイス及び超音波測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】素子サイズを縮小させずに超音波画像の解像度を向上させることができる超音波トランスデューサーデバイス及び超音波測定装置等を提供すること。
【解決手段】超音波トランスデューサーデバイス200は、第1の方向D1に沿ってジグザグ配置される第1〜第n(nは2以上の整数)の超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnを含む。第1〜第nの超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの各素子の第1の方向D1における最大長をWXとし、第1の方向D1に直交する第2の方向D2における最大長をWYとし、第k(kは1≦k≦n−1である整数)の素子UEkと第k+1の素子UEk+1との第1の方向D1における配置ピッチをPXとし、第2の方向D2における配置ピッチをPYとした場合に、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYである。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波トランスデューサーデバイス及び超音波測定装置等に関する。
超音波トランスデューサーデバイスには、複数の超音波トランスデューサー素子が一定の配置ピッチで配列されている。この配置ピッチが狭いほど超音波ビームの方位分解能が高くなり、超音波画像の解像度が向上する。しかし配置ピッチを狭くするためには、素子サイズを小さくする必要があり、製造上の負担が大きくなりコストの上昇を招くなどの課題があった。
この課題に対して例えば特許文献1には、スキャン方向に配列された複数の超音波トランスデューサー素子から成る素子列を所定のピッチだけスキャン方向に偏位させて並べる手法が開示されている。
特開平10−5215号公報
しかしながらこの手法では、1つの素子列の位置と次の素子列の位置とはスライス方向について素子サイズ分のずれがあるために、ビーム方向のずれが生じ、超音波画像の解像度が低下するなどの問題がある。本発明の幾つかの態様によれば、素子サイズを縮小させずに超音波画像の解像度を向上させることができる超音波トランスデューサーデバイス及び超音波測定装置等を提供できる。
本発明の一態様は、対象物に対して超音波ビームを送信し、前記対象物からの超音波エコーを受信する超音波トランスデューサーデバイスであって、第1の方向に沿ってジグザグ配置される第1の超音波トランスデューサー素子〜第n(nは2以上の整数)の超音波トランスデューサー素子を含み、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子の前記第1の方向における最大長をWXとし、前記第1の方向に直交する第2の方向における最大長をWYとし、第k(kは1≦k≦n−1である整数)の超音波トランスデューサー素子と第k+1の超音波トランスデューサー素子との前記第1の方向における配置ピッチをPXとし、前記第2の方向における配置ピッチをPYとした場合に、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYである超音波トランスデューサーデバイスに関係する。
本発明の一態様によれば、第1の方向における配置ピッチPXを超音波トランスデューサー素子の第1の方向における最大長WXより小さくできるから、超音波ビームの第1の方向における間隔を素子サイズよりも狭くすることができる。さらに、第2の方向における配置ピッチPYを超音波トランスデューサー素子の第2の方向における最大長WYより小さくできるから、超音波ビームのスライス方向のずれを小さくすることができる。その結果、素子サイズを縮小させずに超音波画像の解像度を向上させることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第k+1の超音波トランスデューサー素子は、前記第kの超音波トランスデューサー素子に対して、前記第1の方向に前記配置ピッチPX、前記第2の方向に前記配置ピッチPYだけ変位した位置に配置され、第k+2の超音波トランスデューサー素子は、前記第k+1の超音波トランスデューサー素子に対して、前記第1の方向に前記配置ピッチPX、前記第2の方向の反対方向に前記配置ピッチPYだけ変位した位置に配置されてもよい。
このようにすれば、複数の超音波トランスデューサー素子を、第1の方向に配置ピッチPX、且つ第2の方向に配置ピッチPYで、第1の方向に沿ってジグザグ配置することができる。その結果、複数の超音波トランスデューサー素子を第1の方向に沿って効率良く配置すると共に、素子サイズを縮小させずに超音波画像の解像度をより向上させることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第k+1の超音波トランスデューサー素子は、平面視において、前記第kの超音波トランスデューサー素子を所定の角度だけ回転させた形状を有してもよい。
このようにすれば、複数の超音波トランスデューサー素子を、所定の角度だけ回転させて、第1の方向に沿ってジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、矩形の形状を有してもよい。
このようにすれば、矩形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を第1の方向に沿ってジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、正方形の形状を有し、前記各超音波トランスデューサー素子の前記正方形の1つの対角線が前記第1の方向に沿うように、前記各超音波トランスデューサー素子が配置され、前記各超音波トランスデューサー素子の前記正方形の対角線の長さをLAとした場合に、前記配置ピッチPXは、PX=0.5×WX=0.5×LAであり、前記配置ピッチPYは、PY=0.5×WY=0.5×LAであってもよい。
このようにすれば、正方形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を、対角線の長さより短い配置ピッチでジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、円形の形状を有してもよい。
このようにすれば、円形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を第1の方向に沿ってジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、前記各超音波トランスデューサー素子の半径の長さをRAとした場合に、前記配置ピッチPXは、PX=0.5×WX=RAであり、前記配置ピッチPYは、PY=WY×sin60°=2×RA×sin60°であってもよい。
このようにすれば、円形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を、円の直径より短い配置ピッチでジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、三角形の形状を有してもよい。
このようにすれば、三角形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を第1の方向に沿ってジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、単一の振動膜を有する薄膜圧電型超音波トランスデューサー素子であってもよい。
このようにすれば、超音波トランスデューサー素子を高密度にジグザグ配置することができる。
また本発明の一態様では、複数の開口が配置された基板を含み、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、前記複数の開口の各開口ごとに設けられ、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、前記開口を塞ぐ前記単一の振動膜と、前記単一の振動膜の上に設けられる圧電素子部とを有し、前記圧電素子部は、前記単一の振動膜の上に設けられる下部電極と、前記下部電極の少なくとも一部を覆うように設けられる圧電体膜と、前記圧電体膜の少なくとも一部を覆うように設けられる上部電極とを有してもよい。
このようにすれば、超音波トランスデューサー素子の上部電極と下部電極との間に信号電圧を印加させることにより、単一の振動膜を振動させて、超音波ビームを送信することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の方向に沿って配線されるコモン電極線と、前記第2の方向に沿って配線される第1の信号電極線〜第nの信号電極線とを有し、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の一方は、前記コモン電極線に接続され、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子のうちの第j(jは1≦j≦nである整数)の超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の他方は、前記第1の信号電極線〜前記第nの信号電極線のうちの第jの信号電極線に接続されてもよい。
このようにすれば、第1〜第nの信号電極線を介して、各超音波トランスデューサー素子に対して送信信号を供給することができる。また、第1〜第nの信号電極線を介して、各超音波トランスデューサー素子からの受信信号を出力することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子が、平面視において、前記矩形の形状を有する場合に、前記第jの超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の一方は、前記矩形の端辺部において前記コモン電極に接続され、前記第jの超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の他方は、前記矩形の頂点部において前記第jの信号電極線に接続されてもよい。
このようにすれば、矩形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を高密度にジグザグ配置することができる。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の超音波トランスデューサーデバイスを含む超音波測定装置に関係する。
超音波トランスデューサーデバイスの第1の構成例。 第1の構成例において、超音波トランスデューサー素子を2行設けた場合。 超音波ビームのスキャン方向及びスライス方向を説明する図。 図4(A)、図4(B)、図4(C)は、比較例における超音波トランスデューサー素子の形状と配置ピッチとの関係を説明する図。 図5(A)は、超音波トランスデューサーデバイスの第1の構成例における素子の形状及び配置の一例。図5(B)は、第1の構成例の変形例における素子の形状及び配置の一例。 図6(A)は、超音波トランスデューサーデバイスの第2の構成例における素子の形状及び配置の一例。図6(B)は、第2の構成例の変形例における素子の形状及び配置の一例。 図7(A)は、超音波トランスデューサーデバイスの第3の構成例における素子の形状及び配置の一例。図7(B)は、第3の構成例の変形例における素子の形状及び配置の一例。 超音波トランスデューサーデバイスの第1の構成例のレイアウト例。 超音波トランスデューサーデバイスの第2の構成例のレイアウト例。 図10(A)、図10(B)は、超音波トランスデューサーデバイスの第3の構成例のレイアウト例。 図11(A)、図11(B)は、超音波トランスデューサー素子の構成例。 超音波測定装置及び超音波画像装置の基本的な構成例。 図13(A)、図13(B)は、超音波画像装置の具体的な構成例。図13(C)は、超音波プローブの具体的な構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.超音波トランスデューサーデバイス
図1に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1の構成例を示す。本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200は、第1〜第n(nは2以上の整数)の超音波トランスデューサー素子UE1〜UEn、第1〜第nの信号電極線SL1〜SLn、コモン電極線CL、信号端子S1〜Sn、及びコモン端子COMを含む。なお、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnは、例えば薄膜圧電型超音波トランスデューサー素子であって、基板60上に第1の方向(スキャン方向)D1に沿ってジグザグ配置される。超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnは、電気信号である送信信号を超音波に変換し、また対象物(被検体)からの超音波エコーを電気信号に変換する。
第1の構成例では、超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの各素子は、平面視において、矩形(略矩形)の形状を有する。例えば図1では、超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの各素子は、正方形(略正方形)の形状を有する。各素子の正方形の1つの対角線が第1の方向(スキャン方向)D1に沿うように、各素子が配置される。即ち、各素子の正方形の各辺が第1の方向D1と45°の角度で交差するように、各素子が配置される。ここで平面視とは、基板60の素子形成面側から素子形成面に対して垂直に見ることをいう。なお、各素子の正方形の各辺と第1の方向D1との角度は正確に45°でなくてもよい。
超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの平面視における形状は、図1に示す矩形に限定されず、円形(略円形)又は三角形(略三角形)であってもよい。超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの形状及び配置の詳細は、後述する。
なお、超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnは、薄膜圧電型素子に限定されず、例えば容量性微細加工超音波トランスデューサー素子(CMUT:Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)などであってもよい。
第1〜第nの信号電極線SL1〜SLnは、第1の方向D1に直交(略直交)する第2の方向(スライス方向)D2に沿って配線される。また、コモン電極線CLは、第1の方向D1に沿って配線される。超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの各素子の上部電極及び下部電極の一方(第1の電極)は、コモン電極線CLに接続される。超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnのうちの第j(jは1≦j≦nである整数)の超音波トランスデューサー素子UEjの上部電極及び下部電極の他方(第2の電極)は、第1〜第nの信号電極線SL1〜SLnのうちの第jの信号電極線SLjに接続される。例えば、第5の超音波トランスデューサー素子UE5の第1の電極は、コモン電極線CLに接続され、第2の電極は第5の信号電極線SL5に接続される。
コモン端子COM及び信号端子S1〜Snは、例えば基板60の端辺部に第1の方向D1に沿って設けられる。コモン電極線CLはコモン端子COMに接続され、第jの信号電極線SLjは第jの信号端子Sjに接続される。
スキャン方向とは、例えばセクタースキャンやリニアスキャン等のスキャン動作において超音波ビームをスキャンする方向に対応する。スライス方向とは、スキャン方向に直交(交差)する方向であり、例えば超音波ビームをスキャンして断層画像を得る場合、その断層に直交する方向に対応する。
超音波を出射する送信期間には、後述する送信部110が出力する送信信号が、信号端子S1〜Sn及び信号電極線SL1〜SLnを介して、超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnに供給される。また、超音波エコー信号を受信する受信期間には、超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnからの受信信号が、信号電極線SL1〜SLn及び信号端子S1〜Snを介して、後述する受信部120に出力される。
コモン端子COMにはコモン電圧が供給される。このコモン電圧は一定の直流電圧であればよく、0V即ちグランド電位(接地電位)でなくてもよい。
図1に示す超音波トランスデューサーデバイス200では、信号端子S1〜Snは対向する2つの端辺部の両方に設けられているが、いずれか一方の端辺部に設けられてもよい。
図2に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1の構成例において、超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnを2行設けた場合を示す。即ち、図2に示す超音波トランスデューサーデバイス200は、第1行の超音波トランスデューサー素子UE1a〜UEna及び第2行の超音波トランスデューサー素子UE1b〜UEnbを含む。
第j列の超音波トランスデューサー素子UEja、UEjbの第1の電極はコモン電極線CL1、CL2、CL3のいずれかに接続され、第2の電極は第jの信号電極線SLjに接続される。
このように本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200では、ジグザグ配置されたn個の超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnを2行又は3行以上設けてもよい。
図3は、超音波トランスデューサーデバイス200から送信される超音波ビームUBのスキャン方向及びスライス方向を説明する図である。スキャン方向とは、例えばセクタースキャンやリニアスキャン等のスキャン動作において超音波ビームUBをスキャンする方向である。スライス方向とは、スキャン方向に交差(例えば直交)する方向であり、例えば超音波ビームUBをスキャンして断層画像を得る場合、その断層に直交する方向である。
超音波ビームUBの間隔は、スキャン方向(第1の方向D1)に配列された超音波トランスデューサー素子UE1〜UEnの配置ピッチに依存する。例えば、スキャン方向の配置ピッチが狭いほど、超音波ビームUBの間隔は狭くなる。超音波ビームUBの間隔が狭くなるほど、解像度の高い超音波画像(例えばBモード画像)を得ることができる。
図4(A)、図4(B)、図4(C)は、比較例における超音波トランスデューサー素子の形状と配置ピッチとの関係を説明する図である。なお、以下の説明では、超音波トランスデューサー素子を単に「素子」とも呼ぶ。
図4(A)は、平面視において矩形の形状を有する素子UE1〜UEnを第1の方向D1に沿って配置した場合を示す。素子の第1の方向D1における最大長をWXとし、第2の方向D2における最大長をWYとすると、スキャン方向における配置ピッチPXはWXに等しくなる。従って、スキャン方向における配置ピッチPXを素子サイズより小さくすることができない。
図4(B)は、平面視において矩形の形状を有する素子UE1〜UEnを第1の方向D1に沿ってジグザグ配置した場合を示す。各素子は、各素子の矩形の一辺が第1の方向D1に平行になるように配置される。偶数番目の素子は、奇数番目の素子に対して第1の方向D1にWXの1/2だけ変位した位置に配置される。この場合には、スキャン方向における配置ピッチPXは0.5×WXであり、スライス方向における配置ピッチPYはWYに等しい。
図4(B)に示す配置では、スキャン方向における配置ピッチPXが0.5×WXになるから、配置ピッチPXをWXより小さくすることができる。しかし、奇数番目の素子の位置と偶数番目の素子の位置とがスライス方向においてWYだけ変位しているから、奇数番目の素子から送信された超音波ビームUBと偶数番目の素子から送信された超音波ビームUBとの間で、ビーム方向のずれが生じてしまう。このビーム方向のずれは、得られる超音波画像の解像度を低下させる原因になる。
図4(C)は、平面視において正6角形の形状を有する素子UE1〜UEnを第1の方向D1に沿ってジグザグ配置した場合を示す。各素子は、各素子の正6角形の一辺が第1の方向D1に平行になるように配置される。偶数番目の素子は、奇数番目の素子に対して第1の方向D1に0.75×WXだけ変位し、第2の方向D2に0.5×WYだけ変位した位置に配置される。スキャン方向における配置ピッチPXは0.75×WXであり、スライス方向における配置ピッチPYは0.5×WYである。
図4(C)に示す配置では、スライス方向における配置ピッチPYが0.5×WYになるから、奇数番目の素子から送信された超音波ビームUBと偶数番目の素子から送信された超音波ビームUBとの間のビーム方向のずれを小さくすることができる。しかし、スキャン方向における配置ピッチPXが0.75×WXであるから、超音波ビームUBの間隔を図4(B)に示す場合ほど狭くすることはできない。
本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200は、図4(A)、図4(B)、図4(C)に示した比較例における課題を解決するものである。即ち、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200によれば、スキャン方向における配置ピッチPX及びスライス方向における配置ピッチPYについて、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たすように各素子を配置することができる。
以下では、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1、第2、第3の構成例における素子の形状及び配置について詳細に説明する。なお、素子の形状とは、1個の素子を配置するために必要な領域の形状であって、例えば振動膜や圧電素子を形成する領域だけでなく、隣接する素子との分離に必要な領域も含む形状である。
図5(A)に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1の構成例における素子の形状及び配置の一例を示す。第1の構成例では、各素子UE1〜UEnは平面視において矩形(略矩形)の形状を有し、スキャン方向D1に沿ってジグザグ配置される。例えば図5(A)では、各素子UE1〜UEnは正方形(略正方形)の形状を有する。各素子UE1〜UEnの正方形の1つの対角線がスキャン方向D1に沿うように、各素子が配置される。
各素子UE1〜UEnのスキャン方向における最大長をWX、スライス方向D2における最大長をWYとし、第k(kは1≦k≦n−1である整数)の素子UEkと第k+1の素子UEk+1とのスキャン方向における配置ピッチをPX、スライス方向における配置ピッチをPYとし、各素子の正方形の対角線の長さをLAとする。各素子の形状が正方形である場合には、WX=WY=LAである。
UEk+1は、UEkに対して、スキャン方向D1に配置ピッチPX、スライス方向D2に配置ピッチPYだけ変位した位置に配置される。そして、UEk+2は、UEk+1に対して、スキャン方向D1に配置ピッチPX、スライス方向D2の反対方向に配置ピッチPYだけ変位した位置に配置される。
図5(A)から分かるように、PX=0.5×WX=0.5×LA、且つ、PY=0.5×WY=0.5×LAである。即ち、PX、WX及びPY、WYは、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たす。なお、PXは正確にWXの0.5倍でなくてもよく、PYは正確にWYの0.5倍でなくてもよい。
図5(B)に、第1の構成例の変形例における素子の形状及び配置の一例を示す。図5(B)に示す素子UE1〜UEnは、図5(A)と同様に、平面視において矩形(略矩形)の形状を有し、スキャン方向D1に沿ってジグザグ配置される。また、各素子UE1〜UEnの正方形の1つの対角線がスキャン方向D1に沿うように、各素子が配置される。但し、図5(A)の場合と異なり、隣接する2つの素子の互いに接する辺の位置がずれている。
図5(B)から分かるように、スキャン方向における配置ピッチPXは0.5×WXより大きく、スライス方向における配置ピッチPYは0.5×WYより小さい。この場合であっても、PX、WX及びPY、WYは、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たすように配置することができる。
図6(A)に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第2の構成例における素子の形状及び配置の一例を示す。第2の構成例では、各素子UE1〜UEnは平面視において円形(略円形)の形状を有し、スキャン方向D1に沿ってジグザグ配置される。
各素子UE1〜UEnのスキャン方向における最大長をWX、スライス方向D2における最大長をWYとし、第kの素子UEkと第k+1の素子UEk+1とのスキャン方向における配置ピッチをPX、スライス方向における配置ピッチをPYとし、各素子の半径の長さをRAとする。
UEk+1は、UEkに対して、スキャン方向D1に配置ピッチPX、スライス方向D2に配置ピッチPYだけ変位した位置に配置される。そして、UEk+2は、UEk+1に対して、スキャン方向D1に配置ピッチPX、スライス方向D2の反対方向に配置ピッチPYだけ変位した位置に配置される。
図6(A)から分かるように、配置ピッチPXは、PX=0.5×WX=RAであり、配置ピッチPYは、PY=WY×sin60°=2×RA×sin60°である。即ち、PX、WX及びPY、WYは、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たす。なお、PXは正確にWXの0.5倍でなくてもよく、PYは正確にWYのsin60°倍でなくてもよい。
図6(B)に、第2の構成例の変形例における素子の形状及び配置の一例を示す。図6(B)に示す素子UE1〜UEnは、図6(A)と同様に、平面視において円形(略円形)の形状を有し、スキャン方向D1に沿ってジグザグ配置される。但し、図6(A)の場合と異なり、UEkとUEk+2とは接していない。
図6(B)から分かるように、スキャン方向における配置ピッチPXは0.5×WXより大きく、スライス方向における配置ピッチPYはWY×sin60°より小さい。この場合であっても、PX、WX及びPY、WYは、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たすように配置することができる。
図7(A)に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第3の構成例における素子の形状及び配置の一例を示す。第3の構成例では、各素子UE1〜UEnは平面視において三角形(略三角形)の形状を有し、スキャン方向D1に沿ってジグザグ配置される。例えば図7(A)では、各素子UE1〜UEnは正三角形(略正三角形)の形状を有する。UEk+1は、平面視において、UEkを180°(広義には所定の角度)だけ回転させた形状を有する。
各素子UE1〜UEnのスキャン方向における最大長をWX、スライス方向D2における最大長をWYとする。WXは三角形の底辺の長さに相当し、WYは三角形の高さに相当する。各素子の三角形の重心の位置によって、配置ピッチPX、PYを定義する。これは、三角形の振動膜が振動する際に、三角形の重心部分が最も振動振幅が大きいと考えられるからである。
UEk+1は、UEkに対して、スキャン方向D1に配置ピッチPX、スライス方向D2に配置ピッチPYだけ変位した位置に配置される。そして、UEk+2は、UEk+1に対して、スキャン方向D1に配置ピッチPX、スライス方向D2の反対方向に配置ピッチPYだけ変位した位置に配置される。
図7(A)から分かるように、配置ピッチPXは、PX=0.5×WXであり、配置ピッチPYは、PY=1/3×WYである。即ち、PX、WX及びPY、WYは、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たす。なお、PXは正確にWXの0.5倍でなくてもよく、PYは正確にWYの1/3倍でなくてもよい。
図7(B)に、第3の構成例の変形例における素子の形状及び配置の一例を示す。図7(B)に示す素子UE1〜UEnは、図7(A)と同様に、平面視において正三角形(広義には三角形)の形状を有し、スキャン方向D1に沿ってジグザグ配置される。UEk+1は、平面視において、UEkを180°(広義には所定の角度)だけ回転させた形状を有する。但し、図7(A)の場合と異なり、隣接する2つの素子の互いに接する辺の位置がずれている。
図7(B)から分かるように、スキャン方向における配置ピッチPXは0.5×WXより大きく、スライス方向における配置ピッチPYは1/3×WYより小さい。この場合であっても、PX、WX及びPY、WYは、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYを満たすように配置することができる。
図5(A)〜図7(B)に示したように、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1、第2、第3の構成例及びこれらの変形例によれば、第kの超音波トランスデューサー素子UEkと第k+1の超音波トランスデューサー素子UEk+1とのスキャン方向における配置ピッチをPXとし、スライス方向における配置ピッチをPYとした場合に、0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYとすることができる。
このようにすることで、スキャン方向の配置ピッチPXを素子のサイズより狭くすることができるから、超音波ビームの間隔をより狭くすることができる。また、併せてスライス方向の配置ピッチPYも素子のサイズより狭くすることができるから、超音波ビームのスライス方向のずれをより小さくすることができる。その結果、素子サイズを縮小させずに超音波画像の解像度を向上させることが可能になる。
さらに、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1、第2、第3の構成例の各変形例(図5(B)、図6(B)、図7(B))によれば、スキャン方向の配置ピッチPXとスライス方向の配置ピッチPYとの組み合わせを、要求される解像度に応じて設計することができる。その結果、用途や目的に応じた解像度の超音波画像を取得するための超音波トランスデューサーデバイスを実現することができる。
図8に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第1の構成例のレイアウト例を示す。図8には、矩形(略矩形)の形状を有する各素子の素子配置領域AR、下部電極層21及び上部電極層22を示す。図示していないが、下部電極層21と上部電極層22とに挟まれる領域には圧電体膜が設けられる。素子配置領域ARは、1個の素子を配置するために必要となる領域であって、例えば振動膜や圧電素子を形成する領域だけでなく、隣接する素子との分離に必要な領域も含む。従って、素子配置領域ARは、振動膜や圧電素子を形成する領域よりもさらに外側に広がっている。
下部電極層21は、圧電素子の下部電極を形成すると共に、コモン電極線CLを形成する。上部電極層22は、圧電素子の上部電極を形成すると共に、信号電極線SL1〜SLnを形成する。第jの素子UEjの下部電極は、矩形の端辺部においてコモン電極線CLに接続される。また、第jの素子UEjの上部電極は、矩形の頂点部において第jの信号電極線SLjに接続される。このようにレイアウトすることで、矩形の形状を有する複数の超音波トランスデューサー素子を高密度にジグザグ配置することができる。
なお、図8のA−A’及びB−B’に沿った断面の構造を、後述する図11(A)、図11(B)に示す。素子構造については、図11(A)、図11(B)で詳細に説明する。
図9に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第2の構成例のレイアウト例を示す。図9には、円形(略円形)の形状を有する各素子の素子配置領域AR、下部電極層21及び上部電極層22を示す。下部電極層21は、圧電素子の下部電極を形成すると共に、コモン電極線CLを形成する。上部電極層22は、圧電素子の上部電極を形成すると共に、信号電極線SL1〜SLnを形成する。図9のA−A’及びB−B’に沿った断面の構造を、後述する図11(A)、図11(B)に示す。
図10(A)、図10(B)に、本実施形態の超音波トランスデューサーデバイス200の第3の構成例のレイアウト例を示す。図10(A)、図10(B)には、三角形(略三角形)の形状を有する各素子の素子配置領域AR、下部電極層21及び上部電極層22を示す。下部電極層21は、圧電素子の下部電極を形成すると共に、コモン電極線CLを形成する。上部電極層22は、圧電素子の上部電極を形成すると共に、信号電極線SL1〜SLnを形成する。図10(A)、図10(B)のA−A’及びB−B’に沿った断面の構造を、後述する図11(A)、図11(B)に示す。
2.超音波トランスデューサー素子
図11(A)、図11(B)に、本実施形態の超音波トランスデューサー素子UE(UE1〜UEn)の構成例を示す。この超音波トランスデューサー素子UEは、振動膜(メンブレン、支持部材)50と圧電素子部とを有する。圧電素子部は、下部電極層(下部電極)21、圧電体層(圧電体膜)30、上部電極層(上部電極)22を有する。なお、本実施形態の超音波トランスデューサー素子UEは図11(A)、図11(B)の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図11(A)は、図8、図9、図10(A)、図10(B)のA−A’に沿った断面を示す断面図である。図11(B)は、図8、図9、図10(A)、図10(B)のB−B’に沿った断面を示す断面図である。
超音波トランスデューサー素子UEは、基板60に設けられた複数の開口45の各開口ごとに設けられる。基板60は、例えばシリコン基板である。
素子配置領域ARは、1個の素子を配置するために必要となる領域であって、例えば振動膜や圧電素子を形成する領域だけでなく、隣接する素子との分離に必要な領域も含む。従って、図11(A)、図11(B)に示すように、素子配置領域ARは、振動膜や圧電素子を形成する領域よりもさらに外側に広がっている。
下部電極層21は、振動膜50の上層に例えば金属薄膜で形成される。この下部電極層21は、図11(A)、図11(B)に示すように素子配置領域ARの外側へ延長され、隣接する超音波トランスデューサー素子UEに接続される。
圧電体層30は、例えばPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)薄膜により形成され、下部電極層21の少なくとも一部を覆うように設けられる。なお、圧電体層30の材料は、PZTに限定されるものではなく、例えばチタン酸鉛(PbTiO3)、ジルコン酸鉛(PbZrO3)、チタン酸鉛ランタン((Pb、La)TiO3)などを用いてもよい。
上部電極層22は、例えば金属薄膜で形成され、圧電体層30の少なくとも一部を覆うように設けられる。この上部電極層22は、図11(A)、図11(B)に示すように素子配置領域ARの外側へ延長され、隣接する超音波トランスデューサー素子UEに接続される。
振動膜(メンブレン)50は、例えばSiO2薄膜とZrO2薄膜との2層構造により空洞領域40を塞ぐように設けられる。1個の素子が有する振動膜50は単一の振動膜であって、複数の振動膜の集合体ではない。単一の振動膜とは、連続した1つの振動膜であって、他の振動膜とは独立に1つの圧電素子によって振動する振動膜である。この振動膜50は、圧電体層30、下部電極層21及び上部電極層22を支持すると共に、圧電体層30の伸縮に従って振動し、超音波を発生させることができる。
空洞領域40は、基板60(シリコン基板)の裏面(素子が形成されない面)側から反応性イオンエッチング(RIE)等によりエッチングすることで形成される。この空洞領域40の形成によって振動可能になった振動膜50のサイズによって超音波の共振周波数が決定され、その超音波は圧電体膜30側に放射される。
超音波トランスデューサー素子UEの下部電極は、下部電極層21により形成され、上部電極は、上部電極層22により形成される。具体的には、下部電極層21のうちの圧電体層30に覆われた部分が下部電極を形成し、上部電極層22のうちの圧電体層30を覆う部分が上部電極を形成する。即ち、圧電体層30は、下部電極と上部電極に挟まれて設けられる。
圧電体膜30は、下部電極と上部電極との間、即ち下部電極層21と上部電極層22との間に電圧が印加されることで、面内方向に伸縮する。超音波トランスデューサー素子UEは、薄手の圧電素子部と振動膜50を貼り合わせたモノモルフ(ユニモルフ)構造を用いており、圧電素子部が面内で伸び縮みすると貼り合わせた振動膜50の寸法はそのままであるため反りが生じる。従って、圧電体膜30に交流電圧を印加することで、振動膜50が膜厚方向に対して振動し、この振動膜50の振動により超音波が放射される。圧電体膜30に印加される電圧は、例えば10〜30Vであり、周波数は例えば1〜10MHzである。
バルクの超音波トランスデューサー素子の駆動電圧がピークからピークで100V程度であるのに対して、図11(A)、図11(B)に示すような薄膜圧電型超音波トランスデューサー素子では、駆動電圧をピークからピークで10〜30V程度に小さくすることができる。
3.超音波測定装置
図12に、本実施形態の超音波測定装置100及び超音波画像装置400の基本的な構成例を示す。本実施形態の超音波測定装置100は、超音波トランスデューサーデバイス200、送信部110、受信部120、処理部130を含む。また、超音波画像装置400は、超音波測定装置100及び表示部410を含む。なお、本実施形態の超音波測定装置100及び超音波画像装置400は図12の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
送信部110は、超音波ビームの送信処理を行う。具体的には、送信部110が処理部130の制御に基づいてパルス信号を生成・増幅し、超音波トランスデューサーデバイス200に対して電気信号である送信信号(駆動信号)を出力する。超音波トランスデューサーデバイス200が電気信号である送信信号を超音波に変換して、超音波を送信する。送信部110は、例えばパルス発生器、増幅器などで構成することができる。
受信部120は、超音波ビームが被検体により反射されたものである超音波エコーの受信処理を行う。具体的には、超音波トランスデューサーデバイス200が被検体(対象物)からの超音波エコーを電気信号に変換して、受信部120に対して出力する。受信部120は、超音波トランスデューサーデバイス200からの電気信号である受信信号(アナログ信号)に対して増幅、検波、A/D変換、位相合わせなどの受信処理を行い、受信処理後の信号である受信信号(デジタルデータ)を処理部130に対して出力する。受信部120は、例えば低雑音増幅器、電圧制御アッテネーター、プログラマブルゲインアンプ、ローパスフィルター、A/Dコンバーターなどで構成することができる。
処理部130は、送信部110及び受信部120の制御処理や受信部120からの受信信号に基づいて超音波画像を生成する処理を行う。処理部130は、例えば専用のデジタルシグナルプロセッサー(DSP)で構成してもよいし、汎用のマイクロプロセッサー(MPU)で構成してもよい。或いは、処理部130が実行する処理の一部をパーソナルコンピューター(PC)で実行させてもよい。
表示部410は、例えば液晶ディスプレイ等の表示デバイスであって、処理部130により生成された表示用画像データを受け取って表示する。この表示用画像データは、例えば超音波画像(Bモード画像)、或いはユーザーに対する報知情報などを含む。
4.超音波画像装置
図13(A)、図13(B)に、本実施形態の超音波画像装置400の具体的な構成例を示す。図13(A)は携帯型の超音波画像装置400を示し、図13(B)は据置型の超音波画像装置400を示す。
携帯型及び据置型の超音波画像装置400は共に、超音波測定装置100、超音波プローブ300、ケーブル350及び表示部410を含む。超音波プローブ300は、超音波トランスデューサーデバイス200を含み、ケーブル350により超音波測定装置100に接続される。表示部410は、表示用画像データを表示する。
超音波測定装置100が有する送信部110、受信部120及び処理部130の少なくとも一部を超音波プローブ300に設けることもできる。
図13(C)に、超音波プローブ300の具体的な構成例を示す。超音波プローブ300はプローブヘッド315及びプローブ本体320を含み、図13(C)に示すように、プローブヘッド315はプローブ本体320と脱着可能である。
プローブヘッド315は、超音波トランスデューサーデバイス200、プローブ基体311、プローブ筐体312、プローブヘッド側コネクター313を含む。
プローブ本体320は、プローブ本体側コネクター323を含む。プローブ本体側コネクター323は、プローブヘッド側コネクター313と接続される。プローブ本体320は、ケーブル350により超音波測定装置100に接続される。なお、超音波測定装置100が有する送信部110、受信部120の少なくとも一部をプローブ本体320に設けることもできる。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また超音波トランスデューサーデバイス及び超音波測定装置の構成、動作等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
21 下部電極層(下部電極)、22 上部電極層(上部電極)、
30 圧電体膜(圧電体層)、40 空洞領域、45 開口、50 振動膜、
60 基板、
100 超音波測定装置、110 送信部、120 受信部、130 処理部、
200 超音波トランスデューサーデバイス、
300 超音波プローブ、311 プローブ基体、312 プローブ筐体、
313 プローブヘッド側コネクター、315 プローブヘッド、
320 プローブ本体、323 プローブ本体側コネクター、
350 ケーブル、400 超音波画像装置、410 表示部、
UE1〜UEn 超音波トランスデューサー素子、CL コモン電極線、
COM コモン端子、SL1〜SLn 信号電極線、S1〜Sn 信号端子

Claims (13)

  1. 対象物に対して超音波ビームを送信し、前記対象物からの超音波エコーを受信する超音波トランスデューサーデバイスであって、
    第1の方向に沿ってジグザグ配置される第1の超音波トランスデューサー素子〜第n(nは2以上の整数)の超音波トランスデューサー素子を含み、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子の前記第1の方向における最大長をWXとし、前記第1の方向に直交する第2の方向における最大長をWYとし、
    第k(kは1≦k≦n−1である整数)の超音波トランスデューサー素子と第k+1の超音波トランスデューサー素子との前記第1の方向における配置ピッチをPXとし、前記第2の方向における配置ピッチをPYとした場合に、
    0.5×WX≦PX<0.75×WX、且つ、PY<WYであることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  2. 請求項1において、
    前記第k+1の超音波トランスデューサー素子は、前記第kの超音波トランスデューサー素子に対して、前記第1の方向に前記配置ピッチPX、前記第2の方向に前記配置ピッチPYだけ変位した位置に配置され、
    第k+2の超音波トランスデューサー素子は、前記第k+1の超音波トランスデューサー素子に対して、前記第1の方向に前記配置ピッチPX、前記第2の方向の反対方向に前記配置ピッチPYだけ変位した位置に配置されることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  3. 請求項2において、
    前記第k+1の超音波トランスデューサー素子は、平面視において、前記第kの超音波トランスデューサー素子を所定の角度だけ回転させた形状を有することを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  4. 請求項2又は3において、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、矩形の形状を有することを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  5. 請求項4において、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、正方形の形状を有し、
    前記各超音波トランスデューサー素子の前記正方形の1つの対角線が前記第1の方向に沿うように、前記各超音波トランスデューサー素子が配置され、
    前記各超音波トランスデューサー素子の前記正方形の対角線の長さをLAとした場合に、
    前記配置ピッチPXは、PX=0.5×WX=0.5×LAであり、前記配置ピッチPYは、PY=0.5×WY=0.5×LAであることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  6. 請求項2において、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、円形の形状を有することを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  7. 請求項6において、
    前記各超音波トランスデューサー素子の半径の長さをRAとした場合に、
    前記配置ピッチPXは、PX=0.5×WX=RAであり、
    前記配置ピッチPYは、PY=WY×sin60°=2×RA×sin60°であることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  8. 請求項2又は3において、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、平面視において、三角形の形状を有することを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、単一の振動膜を有する薄膜圧電型超音波トランスデューサー素子であることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  10. 請求項9において、
    複数の開口が配置された基板を含み、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、前記複数の開口の各開口ごとに設けられ、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子は、
    前記開口を塞ぐ前記単一の振動膜と、
    前記単一の振動膜の上に設けられる圧電素子部とを有し、
    前記圧電素子部は、
    前記単一の振動膜の上に設けられる下部電極と、
    前記下部電極の少なくとも一部を覆うように設けられる圧電体膜と、
    前記圧電体膜の少なくとも一部を覆うように設けられる上部電極とを有することを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  11. 請求項10において、
    前記第1の方向に沿って配線されるコモン電極線と、
    前記第2の方向に沿って配線される第1の信号電極線〜第nの信号電極線とを有し、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の一方は、前記コモン電極線に接続され、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子のうちの第j(jは1≦j≦nである整数)の超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の他方は、前記第1の信号電極線〜前記第nの信号電極線のうちの第jの信号電極線に接続されることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  12. 請求項11において、
    前記第1の超音波トランスデューサー素子〜前記第nの超音波トランスデューサー素子の各超音波トランスデューサー素子が、平面視において、前記矩形の形状を有する場合に、
    前記第jの超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の一方は、前記矩形の端辺部において前記コモン電極に接続され、
    前記第jの超音波トランスデューサー素子の前記上部電極及び前記下部電極の他方は、前記矩形の頂点部において前記第jの信号電極線に接続されることを特徴とする超音波トランスデューサーデバイス。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の超音波トランスデューサーデバイスを含むことを特徴とする超音波測定装置。
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