JP2015059978A - 波長選択スイッチ - Google Patents

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昌輝 鈴木
惣太郎 井田
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Abstract

【課題】結合先の出力ポート以外のポートに対する漏れ光の量を低減することができる波長選択スイッチを提供する。【解決手段】波長選択スイッチ1は、入力ポート11および出力ポート12a〜12dを含む入出力光学系18と、光Lを分光して波長成分L21〜L23を出力する分光素子15と、波長成分L21〜L23を偏向する光偏向素子17と、波長成分L21〜L23を光偏向素子17に結合させる集光素子16と、偏向角を制御することによって、所定の波長成分L22の所定の出力ポート12cへの光結合効率の閾値を制御する制御部20とを備える。制御部20は、光L22の光結合効率の閾値における最大値を最適結合状態とは異なるように設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、波長選択スイッチに関する。
特許文献1には、波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)において、光を反射させる可動ミラーの角度を分光方向等にずらして出力ポートにおけるビーム光軸をX軸方向およびY軸方向へシフトすることにより、出力光の強度を減衰させる技術が開示されている。
特開2009−047917号公報
波長選択スイッチでは、出力ポートにおける光の焦点ずれにより、結合先の出力ポートにおいてビームが拡がってしまい、他のポートにも光が結合してしまうことが問題となっている。各出力ポートの間隔を離せば、このような漏れ光の量を低減できるが、ポートの配置密度が上げられないことになり、波長選択スイッチの小型化が難しくなってしまう。
そこで、本発明は、結合先の出力ポート以外のポートに対する漏れ光の量を低減することができる波長選択スイッチを提供することを目的とする。
本発明は、その一側面として、少なくとも1つの入力ポートおよび複数の出力ポートを含む入出力光学系と、前記入力ポートから入力される光を波長成分毎に分光して波長成分を出力する分光素子と、前記分光素子から出力される各前記波長成分を偏向し、所定の前記出力ポートに結合するように偏向角を設定する光偏向素子と、前記分光素子から出力される前記波長成分を前記光偏向素子に結合させる集光光学系と、前記偏向角を制御することによって、所定の前記波長成分の所定の前記出力ポートへの光結合効率の閾値を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記光結合効率の前記閾値における最大値を、最適結合状態とは異なるように設定する波長選択スイッチである。
本発明によれば、結合先の出力ポート以外のポートに対する漏れ光の量を低減した波長選択スイッチを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る波長選択スイッチの構成を概略的に示す平面図である。 図1に示された波長選択スイッチのII−II線に沿った側断面図である。 図1に示された波長選択スイッチの入出力ポートにおいて漏れ光を低減する制御を模式的に示す図である。 波長選択スイッチにおいて漏れ光を低減するための制御方法を説明するための図である。 波長選択スイッチの入出力ポートにおいて漏れ光を低減する別の制御を模式的に示す図である。 2つの隣接ポートからの漏れ光を低減するための制御方法の一例を説明するための図である。 波長選択スイッチの入出力ポートにおいて漏れ光を低減する更に別の制御を模式的に示す図である。 波長選択スイッチの入出力ポートの二次元配列の例を示す図である。 二次元配列された入出力ポートにおいて漏れ光を低減する制御を模式的に示す図である。 光偏向素子の一例としてLCOSを示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本願発明は、その一側面として、少なくとも1つの入力ポートおよび複数の出力ポートを含む入出力光学系と、前記入力ポートから入力される光を波長成分毎に分光して波長成分を出力する分光素子と、前記分光素子から出力される各前記波長成分を偏向し、所定の前記出力ポートに結合するように偏向角を設定する光偏向素子と、前記分光素子から出力される前記波長成分を前記光偏向素子に結合させる集光光学系と、前記偏向角を制御することによって、所定の前記波長成分の所定の前記出力ポートへの光結合効率の閾値を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記光結合効率の前記閾値における最大値を、最適結合状態とは異なるように設定する波長選択スイッチである。
波長選択スイッチにおいて各出力ポートへの光結合効率は、ポート位置に依存して二次関数状(放物線状)に変化する(図4参照)。そこで、所定の出力ポートへの光結合効率の閾値を制御するに当たって、その最大値を、最適結合状態とは異なるように設定することで、所定の出力ポートに入力される光(例えば図4の結合先ポート)の最適結合状態に対する減衰量よりも、隣接するポートに入力される光(例えば図4の隣接ポート)の減衰量を大きくさせることができる。このため、結合先の出力ポート以外のポートに対する漏れ光の量を低減した波長選択スイッチを提供することができる。
上記の波長選択スイッチにおいて、前記出力ポートは、光導波部材と、前記光導波部材の端面に前記波長成分を結合させる光結合部材を備え、前記制御部は、前記光結合部材に結合される前記波長成分の光軸と、前記光結合部材の光軸とが、互いにずれるように前記偏向角を設定することで前記最大値を設定し、さらに、所定の前記出力ポートと、その他の前記出力ポートのうち当該所定の前記出力ポートに隣接する前記出力ポートとを結ぶ仮想直線に沿って所定の前記波長成分の前記偏向角を制御してもよい。この場合、各ポートを一軸状に配置した波長選択スイッチにおいて、結合先の出力ポート以外のポートに対する漏れ光量を低減すことができる。
上記の波長選択スイッチにおいて、前記出力ポートは、光導波部材と、前記光導波部材の端面に前記波長成分を結合させる光結合部材を備え、前記制御部は、前記光結合部材に結合される前記波長成分の光軸と、前記光結合部材の光軸とが、互いにずれるように前記偏向角を設定することで前記最大値を設定し、さらに、所定の前記出力ポートと、その他の前記出力ポートのうち当該所定の前記出力ポートに隣接する前記出力ポートとを結ぶ仮想直線に直交する直線に沿って所定の前記波長成分の前記偏向角を制御してもよい。この場合、結合先の出力ポートに隣接する複数のポートへの漏れ光量を低減することができる。
上記の波長選択スイッチにおいて、前記制御部は、複数の前記出力ポートのうち当該所定の前記出力ポートに隣接する2つの前記出力ポートからの距離が等しい線上で光結合するように所定の前記波長成分の前記偏向角を制御してもよい。この場合、各結合先の出力ポートに隣接するポートへの漏れ光量を最小化することができる。
上記の波長選択スイッチにおいて、前記制御部は、所定の前記出力ポートに隣接する2つの前記出力ポートに入力される別の前記波長成分の漏れ光量が等しくなる位置で光結合するように所定の前記波長成分の前記偏向角を制御してもよい。この場合、例えば各ポートが等間隔に配置されている場合であれば、結合先の出力ポートに隣接する2つのポートからの漏れ光量をモニターすることで、光結合効率の閾値における最大値になるように容易に調整することができる。
上記の波長選択スイッチにおいて、複数の前記出力ポートは、各端面が二次元状に配列されており、前記制御部は、所定の前記出力ポートに隣接する3つの隣接する前記出力ポートを頂点とする三角形の外心方向に所定の前記波長成分の前記偏向角を制御してもよい。
上記の波長選択スイッチにおいて、前記制御部は、所定の前記出力ポートに最も隣接する前記出力ポートから所定の前記波長成分が離れるように前記偏向角を制御することが好ましい。この場合、最も漏れ光量が多い最近接の出力ポートへの漏れ光量を効果的に低減することが可能となる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る波長選択スイッチの具体例を以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内ですべての変更が含まれることが意図される。
図1は、本発明の一実施形態の波長選択スイッチの構成を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示された波長選択スイッチのII−II線に沿った側断面図である。理解の容易のため、図1及び図2には、XYZ直交座標系を示す。波長選択スイッチ1は、YZ平面に沿った上面及び底面と、X軸方向に沿った4つの側面とを有する略直方体状を呈している。
図1及び図2に示されるように、波長選択スイッチ1は、少なくとも1つの入力ポートと、複数の出力ポートとを含む入出力光学系18を備えている。入出力光学系18は、図2に示すように、例えば1つの入力ポート11と4つの出力ポート12a〜12dとを含む。入力ポート11には、複数の波長成分を含む光L1が波長選択スイッチ1の外部から入力される。光L1は、例えば波長多重光通信に使用される信号光である。波長選択スイッチ1は、入力ポート11に入力された光L1を波長成分毎に分光して、各波長成分を、出力ポート12a〜12dのそれぞれから出力する。図1では、一例として3つの波長成分L21,L22及びL23と4つの出力ポート12a〜12dとが図示されている。3つの波長成分L21,L22及びL23それぞれは、4つの出力ポート12a〜12dのうち3つの出力ポート12b,12c及び12dそれぞれから出力される。
入力ポート11及び出力ポート12a〜12dは、X軸方向に一列に並ぶように配置されている。この配列方向は、後述する光偏向素子17による光の偏向方向と同じになっている。入力ポート11は、例えば光ファイバ21といった光導波部材と、光ファイバ21から入力された光L1をコリメートするマイクロレンズ31(図3参照)とによって好適に構成される。また、複数の出力ポート12a〜12dそれぞれは、例えば光ファイバ22a〜22dといった光導波部材と、光偏向素子17により偏向された光L21〜L23それぞれ等を光ファイバ22a〜22dそれぞれの端面に結合させるマイクロレンズ32a〜32d(図3参照)とによって構成される。マイクロレンズ31及び32a〜32dは、本実施形態では、コリメータレンズ13として一体化されているが、それぞれを別体としてもよい。
波長選択スイッチ1は、更に、アナモルフィック光学系14と、分光素子15と、集光素子16と、光偏向素子17と、制御部20とを備えている。
アナモルフィック光学系14は、コリメータレンズ13を介して光L1を受ける。アナモルフィック光学系14は、例えばプリズム14a,14bによって構成される。アナモルフィック光学系14は、光L1の光軸に対して垂直な断面形状がY軸方向に延びる楕円形状となるように光L1を変換する。アナモルフィック光学系14から出力される光のビーム形状は、Y軸方向に光L1の幅が大きくなるように光L1の幅が拡大されるため、光軸に対して垂直な光L1の断面は、Y軸方向に延びる楕円形状となる。アナモルフィック光学系14は、出力される光の断面をY方向に扁平な楕円形状に変換するものであれば良い。即ち、光をX方向に縮小するように構成してY方向の倍率がX方向の倍率よりも大きくなるようにしても良い。このようなアナモルフィック光学系14は、一対のプリズムを含む光学系の他、X方向またはY方向に屈折力を有する光学部品(例えば、シリンドリカルレンズやシリンドリカルミラー)を単独もしくは複数個組み合わせることによって構成してもよい。
分光素子15は、入力ポート11から入力されてアナモルフィック光学系14でビーム形状が変換された光L1を、各波長成分L21〜L23に分光する。本実施形態の分光素子15は、コリメータレンズ13及びアナモルフィック光学系14を介して光L1を受ける。分光素子15は、例えば表面に回折格子が形成された板状部材によって構成される。分光素子15によって分光された光L1の各波長成分L21〜L23は、それぞれ波長に応じて異なる光軸方向に進む。本実施形態では、各波長成分L21〜L23は、上述した分光方向(Y軸方向)に分光される。
集光素子16(集光光学系)は、分光素子15と光偏向素子17との間の光路上に配置されており、分光素子15と光偏向素子17とを光学的に接続する。集光素子16は、例えば集光レンズから構成され、分光素子15を通過した各波長成分L21〜L23を、光偏向素子17に向けて集光させる。即ち、集光素子16は、分光素子15により分光された波長成分L21〜L23のそれぞれを光偏向素子17に結合させる。このとき、アナモルフィック光学系14においてY方向に所定倍率で拡大された光は、集光素子16においては当該倍率でY方向に縮小される(または、アナモルフィック光学系14においてX方向に所定倍率で縮小された光は、集光素子16においては当該倍率でX方向に拡大される)ことにより、光偏向素子17においてX方向の倍率がY方向の倍率よりも大きくなるように構成されている。また、集光素子16は、光偏向素子17によって偏向された各波長成分L21〜L23を、分光素子15に向けてコリメートする。
光偏向素子17は、例えばMEMSミラーから好適に構成され、入力ポート11から入力され分光素子15で分光された各波長成分L21〜L23を受け、それぞれ所定の可変角度である偏向角で出力する。光偏向素子17としては、MEMSミラーの他、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)のような反射型液晶素子、透過型液晶素子、DMD(Digital Mirror Device)、又は、DLP(Digital Light Processing)といった、印加する電圧によって偏向角が制御される素子を用いてもよい。
MEMSミラーは、マイクロマシン技術によって作製される複数の微小な光反射面である。これら複数の光反射面は弾性的に支持されており、各々に設けられたアクチュエータに印加される制御電圧の大きさに応じて、その角度を個別に変化できるように構成されている。各波長成分に対応する光反射面はY軸方向に沿ってアレイ状に配置されている。各MEMSミラーは、例えばY軸方向の軸を中心として回転し、その偏向角は各波長成分の光毎に制御部20によって制御される。MEMSミラーで反射された光は、集光素子16を通過し、分光素子15を経て何れかの所定の出力ポート12a〜12dに結合される。
なお、光偏向素子17としてLCOSを用いた場合を図10に示す。LCOS90は、駆動回路が形成されたシリコン基板91上に、反射層である画素電極群92と、偏向層である液晶層93と、配向膜94と、透明電極95と、カバーガラス96とを含んで構成される。必要に応じて画素電極群92と液晶層93の間にも配向膜を設けてもよい。画素電極群92は所定波長成分の光に対して所定方向に並んだ多数の画素が対応するよう構成され、液晶層に対して各画素電極から周期的に異なった電圧を与えることによって、図10に示すようにステップ状の位相シフト関数を付与し、全体としてのこぎり形状となる屈折率の変化を実現することができる。この変化を周期的に繰り返すことによってブレーズ型の回折格子と同等の機能を実現する。このように屈折率の変化によりマルチレベル光フェーズドアレイが実現でき、回折現象により反射方向を異ならせることができる。画素電極群に印加する電圧を調整し、この位相シフト関数を適宜選択することによって入射光の屈折角度を夫々の波長毎に異なった方向に変化させることができるので、各波長成分の回折角を独立に制御し、特定波長の入力光を所望の方向に反射させることができる。
制御部20は、光偏向素子17によって偏向される光の角度、即ち偏向角を制御する。制御部20は、光偏向素子17によりX軸方向に偏向される各波長成分L21〜L23が集光素子16を介して、各波長成分L21〜L23に対応する所定の出力ポート12b〜12dそれぞれに結合されるように光偏向素子17の偏向角を制御する。制御部20は、偏向角を制御することによって、所定の波長成分L21〜L23の所定の出力ポート12b〜12dへの光結合効率の閾値を制御する。所定の出力ポート12b〜12dにおける光結合効率の閾値における最大値は、ある結合先の出力ポートに隣接する出力ポートへの漏れ光が十分に低減されるように設定されていることが好ましい。
ここで、制御部20による偏向角制御により、隣接ポートへの漏れ光が十分に低減されるように結合先ポートにおける光結合効率の閾値の最大値を設定する方法について、図3及び図4を参照して説明する。なお、図3では、本実施形態を理解しやすくするため、要部を強調して記載している。図5,7,9等でも同様である。
図3に示すように、本実施形態では、一例として、レンズ32cを含む出力ポート12cを結合先ポートとし、レンズ32b,32dそれぞれを含む出力ポート12b,12dをその隣接ポートとした場合について説明する。この場合、出力ポート12b,12cの中心間隔(以下「ピッチ」と称する)と、出力ポート12c,12dのピッチとは不等になっており、出力ポート12dが、結合先ポートである出力ポート12cに最近接するポートになる。結合先ポートである出力ポート12cに入力される光(波長成分L22)の一部が、最も近接するポート12dに漏れる場合がある。
その状態を一例として図4に示す。図4は、横軸をポート配列方向(X方向)とし、結合先ポート12cが座標0に配置され、最近接ポート12dが座標1.2に配置される場合を例示している。また、図4は、縦軸に光強度(dB)を示しており、結合先ポート12cに結合される波長成分L22のX方向における強度分布を示している。図4では、結合先ポート12cに対して光軸シフトを行わない場合(従来)の波長成分L22の光強度分布を点線で、光軸シフトを行う場合(本実施形態)の波長成分L22の光強度分布を一点鎖線でそれぞれ示す。
図4に示すように、光軸シフトを行わない場合の波長成分L22の光強度分布を用いて、X方向における所定座標に対応した波長成分L22の光強度を参照することで、光軸シフトを行う場合に波長成分L22が結合先ポート12cに結合する光強度を求めることができる。そして、光軸シフトを行う場合の波長成分L22の光強度分布を用いて、最近接ポート12dが位置する座標における波長成分L22の光強度を参照すれば、光軸シフトを行う場合に波長成分L22が最近接ポート12dに結合する(漏れる)光強度を求めることができる。従って、波長成分L22の最大光強度に対する、X方向の所定位置における波長成分L22の光強度の比率を求めることによって、X方向の所定位置に波長成分L22の光軸を位置させた場合における結合先ポート12cおよび最近接ポート12dに対する波長成分L22の光結合効率を求めることができる。
このような光結合効率の閾値の設定、特に結合先ポート12cに結合する光の強度の閾値の設定は、結合先ポート12cに光を結合させる場合における光の光軸が位置する範囲(制御使用範囲)を設定することによって行われる。従来の光強度の閾値の設定では、光軸シフトを行わないため、図4の「制御使用範囲(従来)」で示されるように、光強度の閾値が、結合先ポート12cに結合される波長成分L22が示す放物線のピーク(光強度0dB)を含んだ0dB〜−15dBの制御使用範囲となるように、光軸の位置し得る範囲を設定していた。つまり、従来の閾値の設定では、光強度の閾値の最大値が、結合先ポート12cにおける光結合が最適結合状態となる値(光強度0dB)を含むように光軸の位置し得る範囲を設定していた。
これに対し、本実施形態における光強度の閾値の設定では、結合先ポート12cに入力される光の光軸を最近接ポート12dから離れる方向(図示左側)に例えば0.2mmずらして出力ポート12cのレンズ32cに結合させている。これは、制御部20により、結合先ポート12cに結合される波長成分L22の光軸と結合先ポート12cの光軸とが互いにずれるように光偏向素子17における光の偏向角を制御することによって制御され得る。具体的には、制御部20は、例えば、図3に示すように、出力ポート12cと出力ポート12dとを結ぶ仮想直線D1に沿って、最近接する出力ポート12dから離れるように出力ポート12b側に波長成分L22の光軸をずらすように偏向角を制御する。
このような光軸シフトを行うため、本実施形態における光強度の閾値の設定では、図4の「制御使用範囲(本実施形態)」で示されるように、光強度の閾値が、波長成分L22が示す放物線のピークを含まずに−0.2dB〜−15.2dBの制御使用範囲となるように光軸の位置し得る範囲を設定している。この光強度の閾値における最大値−0.2dBは、光の光軸をずらして結合先ポート12cに結合される波長成分L22の光軸が、光軸シフトをしなかった場合の波長成分L22と交わった値に対応する光強度である。また、光強度の閾値の下限値である−15.2dBは、上限(最大値)が最適結合状態(0dB)から減少した0.2dB分を制御使用範囲のレンジが従来と同じとなるように従来の制御使用範囲の下限値に対して減少させた値である。このように、本実施形態では、光の強度の閾値の最大値が、結合先ポート12cにおける光結合が最適結合状態となる値(光強度0dB)を含まないように、即ち最適結合状態とは異なるように光軸の位置し得る範囲を設定している。
このように光軸シフトを行う場合と光軸シフトを行わない場合の波長成分L22のX方向における光強度は共にX方向の位置座標に依存して二次関数状(放物線状)に変化する。従って、波長成分L22が示す放物線のピークを中心としてX方向の両側に向かうに従って、光の強度がその傾斜が急峻になって減少する。本実施形態の例では、結合先ポート12c(座標0)では、光軸シフトを行わない場合に比べて光軸シフトを行った場合、光強度が−0.2dB減少してしまうものの、最近接ポート12d(座標1.2)では、光軸シフトを行わない場合の光強度−23dBを光軸シフトを行うことにより光強度−32dBまで大幅に低下させることができる。つまり、上述した光強度の閾値制御により、結合先ポート12cへ結合する光強度の低下量に対し、最近接ポート12dへ漏れ出る光強度の低下量を大幅に増やすことができる。この結果、本実施形態によれば、例えば漏れ光の強度の実用上の目標値が−30dBである場合、上述した光強度の閾値の最大値の設定方法により、漏れ光の量を実用上問題のない値以下に低減することが可能となる。
なお、このように結合先ポート12cに入射する光L22の光軸を、最適結合状態である所定のポート位置からずらしたとしても、上述したように、結合先ポート12cへ入力される波長成分L22の光強度の閾値の設定を、従来の制御使用範囲「0dB〜15dB」から制御使用範囲「−0.2dB〜−15.2dB」に僅かに変更するものに過ぎない。このため、光の光軸が位置する制御使用範囲の設定は従来とほぼ同様に行えるため、結合先ポート12cに入射される光L22の結合効率は、実用上問題とならない。
このように制御部20は、所定の出力ポート12cへの光結合効率の閾値を制御するに当たって、その最大値を、最適結合状態とは異なるように設定することで、所定の出力ポート12cに入力される光の最適結合状態に対する減衰量よりも、隣接するポート12dに入力される光の減衰量を大きくさせることができる。このため、結合先の出力ポート12c以外のポート12dに対する漏れ光の量を低減させることができる。また、隣接ポート12d等へ入力される光(波長成分L22)の漏れ光量を効率的に低減できるので、出力ポート12a〜12dの間隔を従来よりも縮めることができ、これにより、波長選択スイッチ1のより一層の小型化を図ることも可能である。
また、波長選択スイッチ1では、制御部20は、レンズ32cに結合される波長成分L22の光軸とレンズ32の光軸とが互いにずれるように偏向角を設定することで、光結合効率の閾値の最大値を設定し、さらに、出力ポート12cと隣接する出力ポート12dとを結ぶ仮想直線D1に沿って波長成分L22の偏向角を制御している。このため、各ポート12a〜12dを一軸状に配置した波長選択スイッチ1において、結合先の出力ポート12c以外のポート12dに対する漏れ光量を低減することができる。
また、波長選択スイッチ1では、制御部20は、出力ポート12cに最も隣接する出力ポート12dから所定の波長成分L22が離れるように偏向角を制御している。このため、最も漏れ光量が多い最近接の出力ポート12dへの漏れ光量を効果的に低減することが可能となる。
なお、上述したような不等ピッチに配列されたポート配列の場合、ピッチ間隔が広い側で光軸のずれ量を制御する一方、ピッチ間隔が狭い側を設けてポート全体の小型化を図ることができるので、不等ピッチで配列されたポートを含む波長選択スイッチでは、最近接ポートへの漏れ光量を低減できると共に、波長選択スイッチをより一層小型化することができる。
以上、本発明に係る波長選択スイッチの一実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上記実施形態に限られず、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態では、出力ポート12cが結合先ポートである場合を例にとって説明したが、他の出力ポート12a,12b,12dが結合先ポートとなる場合でも同様の減衰制御を適用することができる。
また、上記実施形態では、出力ポート12a〜12dのピッチが不等である場合を例にとって説明したが、図5に示すように、出力ポート12a〜12dのピッチが等しい場合でも同様に隣接する他のポートからの漏れ光を減衰することができる。この場合には、例えば、制御部20は、レンズ32cに結合される波長成分L22の光軸とレンズ32の光軸とが互いにずれるように偏向角を設定することで、光結合効率の閾値の最大値を設定し、さらに、出力ポート12cと、出力ポート12cに隣接する出力ポート12b,12dとを結ぶ仮想直線D1に直交する直線D2に沿って所定の波長成分L22の光軸がずれるように波長成分L22の偏向角を制御してもよい。これにより、結合先の出力ポート12cに隣接する複数のポート12b,12dへの漏れ光量を低減することができる。
なお、上記の場合において、制御部20は、所定の出力ポート12cに隣接する2つの出力ポート12b、12dに入力される別の波長成分L21,23の漏れ光量が、図6に示すように、所定の目標値(−30dB)よりも小さく且つ等しくなる位置で光結合するように所定の波長成分L22の光軸がずれるように波長成分L22の偏向角を制御してもよい。この場合、例えば各ポート12b〜12dが等間隔に配置されている場合であれば、結合先の出力ポート12cに隣接する2つのポート12b,12dからの漏れ光量をモニターすることで、光結合効率の閾値における最大値になるように容易に調整することができる。
また、上記実施形態では、出力ポート12c,12dを結ぶ仮想直線D1に沿って所定の波長成分L22の光軸をずらすように偏光角を制御していたが、図7に示すように、制御部20は、複数の出力ポート12b〜12dのうち所定の出力ポート12cに隣接する2つの出力ポート12b,12dからの距離dが等しい線上で光結合するように所定の波長成分L22の偏向角を制御してもよい。この場合、各結合先の出力ポート12cに隣接するポート12b,12dへの漏れ光量を最小化することができる。
また、上記実施形態では、入出力ポート11,12a〜12dが一次元状に一列に配置された場合を例にとって説明したが、図8に示すように、入出力ポート11,12a〜12iが二次元状に配置された入出力光学系18aを備えた波長選択スイッチにおいて、上述した減衰制御を適用してもよい。この場合の減衰制御方法としては、例えば、図9に示すように、出力ポート12cを結合先ポート、出力ポート12cを三角形状に取り囲む出力ポート12a,12b,12dをその隣接ポートとすると、制御部20は、所定の出力ポート12cに隣接する3つの出力ポート12a,12b,12dを頂点とする三角形の外心C方向に所定の波長成分L22の光軸をずらすように偏向角を制御してもよい。これにより、上述した隣接ポート12a,12b,12dにおいて、結合先ポート12cからの漏れ光の量を減衰することができる。
1…波長選択スイッチ、11…入力ポート、12a〜12d…出力ポート、13…コリメータレンズ、15…分光素子、16…集光素子、17…光偏向素子、18…入出力光学系、20…制御部、21,22a〜22d…光ファイバ、31,32a〜32d…レンズ、L1…光、L21〜L23…波長成分。

Claims (7)

  1. 少なくとも1つの入力ポートおよび複数の出力ポートを含む入出力光学系と、
    前記入力ポートから入力される光を波長成分毎に分光して波長成分を出力する分光素子と、
    前記分光素子から出力される各前記波長成分を偏向し、所定の前記出力ポートに結合するように偏向角を設定する光偏向素子と、
    前記分光素子から出力される前記波長成分を前記光偏向素子に結合させる集光光学系と、
    前記偏向角を制御することによって、所定の前記波長成分の所定の前記出力ポートへの光結合効率の閾値を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記光結合効率の前記閾値における最大値を、最適結合状態とは異なるように設定する波長選択スイッチ。
  2. 前記出力ポートは、光導波部材と、前記光導波部材の端面に前記波長成分を結合させる光結合部材を備え、
    前記制御部は、前記光結合部材に結合される前記波長成分の光軸と、前記光結合部材の光軸とが、互いにずれるように前記偏向角を設定することで前記最大値を設定し、さらに、所定の前記出力ポートと、その他の前記出力ポートのうち当該所定の前記出力ポートに隣接する前記出力ポートとを結ぶ仮想直線に沿って所定の前記波長成分の前記偏向角を制御する、
    請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  3. 前記出力ポートは、光導波部材と、前記光導波部材の端面に前記波長成分を結合させる光結合部材を備え、
    前記制御部は、前記光結合部材に結合される前記波長成分の光軸と、前記光結合部材の光軸とが、互いにずれるように前記偏向角を設定することで前記最大値を設定し、さらに、所定の前記出力ポートと、その他の前記出力ポートのうち当該所定の前記出力ポートに隣接する前記出力ポートとを結ぶ仮想直線に直交する直線に沿って所定の前記波長成分の前記偏向角を制御する、
    請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  4. 前記制御部は、複数の前記出力ポートのうち当該所定の前記出力ポートに隣接する2つの前記出力ポートからの距離が等しい線上で光結合するように所定の前記波長成分の前記偏向角を制御する、
    請求項2または3に記載の波長選択スイッチ。
  5. 前記制御部は、所定の前記出力ポートに隣接する2つの前記出力ポートに入力される別の前記波長成分の漏れ光量が等しくなる位置で光結合するように所定の前記波長成分の前記偏向角を制御する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
  6. 複数の前記出力ポートは、各端面が二次元状に配列されており、
    前記制御部は、所定の前記出力ポートに隣接する3つの隣接する前記出力ポートを頂点とする三角形の外心方向に所定の前記波長成分の前記偏向角を制御する、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
  7. 前記制御部は、所定の前記出力ポートに最も隣接する前記出力ポートから所定の前記波長成分が離れるように前記偏向角を制御する、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
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