JP2015053746A - 共振型dc/dcコンバータ及び多相共振型dc/dcコンバータ - Google Patents

共振型dc/dcコンバータ及び多相共振型dc/dcコンバータ Download PDF

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【課題】部品点数の増加を抑制しつつ、出力制御性の向上を図ることができる共振型DC/DCコンバータを提供する。【解決手段】共振型DC/DCコンバータ20は、1次側コイルL1、2次側コイルL3を備えるトランスと、2次側コイルL3に接続される整流ダイオードを備える。整流ダイオードには、共振動作を補助する補助回路22と、補助回路22の後段に接続されるLCフィルタを備える。補助回路22は、コンデンサC2及びインダクタL5から構成される。多相共振型DC/DCコンバータでは、補助回路22あるいはLCフィルタにおいて出力が結合され、多相間の位相差を変化させることで出力電圧を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、共振型DC/DCコンバータ及び多相共振型DC/DCコンバータに関し、特に出力制御に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車等の電動車両、産業用ロボット、工作機械、昇降機等の電動機を用いる動力機械には、直流電圧を変換するDC/DCコンバータが用いられている。DC/DCコンバータは、電力供給源からの直流電圧を所望の電圧まで昇圧あるいは降圧し、電動車両や動力機械を駆動する。
DC/DCコンバータには、電磁誘導及び共振を利用する共振型コンバータがある。特許文献1には、一石電流共振型DC/DCコンバータが記載されている。直流入力電源から共振用インダクタンスに流れる電流が半導体スイッチ素子によりスイッチングされ、共振用インダクタンス及び共振用コンデンサから構成される共振回路を共振させる。共振及び電磁誘導に基づいて共振用インダクタンスに現われた電圧と、直流入力電源の出力電圧とに基づく電圧が高周波トランスの1次側に印加され、高周波トランスの2次側から負荷電圧が出力される。
また、特許文献2には、共振型のLLCコンバータが記載されている。
特開平5−260745号公報 米国特許第6344979号明細書
共振型DC/DCコンバータでは、一般に、回路構成が複雑化及び高コスト化する傾向にあることから、可能な限り部品点数の増大を抑制しつつ、出力制御性の向上を図ることが求められる。
本発明の目的は、部品点数の増加を抑制しつつ、出力制御性の向上を図ることができる共振型DC/DCコンバータを提供することにある。
本発明は、直流電源に接続される1次側コイル、及び出力負荷に接続される2次側コイルを備えるトランスと、前記1次側コイルに接続されるスイッチ素子と、前記スイッチ素子に並列接続されるコンデンサと、前記2次側コイルに接続される整流回路とを備える共振型DC/DCコンバータであって、前記整流回路に接続され、共振動作を補助する補助回路と、前記補助回路に接続されるLCフィルタとを備え、前記補助回路は、コンデンサ及びインダクタから構成されることを特徴とする。
また、本発明は、直流電源に接続される1次側コイル、及び出力負荷に接続される2次側コイルを備えるトランスと、前記1次側コイルに接続されるスイッチ素子と、前記スイッチ素子に並列接続されるコンデンサと、前記2次側コイルに接続される整流回路とを備える共振型DC/DCコンバータを複数個有して多相を構成する多相共振型DC/DCコンバータであって、複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記整流回路に接続され、共振動作を補助する補助回路と、前記補助回路に接続されるLCフィルタとを備え、前記補助回路は、コンデンサ及びインダクタから構成され、かつ、複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記整流回路の後段において出力が互いに結合されることを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、前記補助回路及びLCフィルタは、複数の前記共振型DC/DCコンバータに共通して設けられ、複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記補助回路を構成する前記コンデンサにおいて出力が互いに結合されることを特徴とする。
本発明の他の実施形態では、前記補助回路は、複数の前記共振型DC/DCコンバータ毎に設けられ、前記LCフィルタは、複数の前記共振型DC/DCコンバータに共通して設けられ、複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記LCフィルタを構成するコンデンサにおいて出力が互いに結合されるとともに、前記補助回路を構成する前記インダクタが互いに磁気結合されることを特徴とする。
本発明のさらに他の実施形態では、多相間の位相差が0°と180°の間で変化することを特徴とする。
本発明の共振型DC/DCコンバータによれば、トランスの2次側にLCフィルタに加えてその前段に補助回路を設けることで、出力制御性の向上を図ることができる。
また、本発明の多相共振型DC/DCコンバータによれば、トランスの2次側にLCフィルタに加えてその前段に補助回路を設けることで出力制御性の向上を図るとともに、多相間において2次側の出力を互いに結合することで、部品点数の増大を抑制することができる。
さらに、本発明の多相共振型DC/DCコンバータによれば、多相間の位相差を変化させることで出力電圧を容易に変化させることができ、負荷の大小に応じて適応的に出力を制御できる。
実施形態の前提となる共振型DC/DCコンバータの回路構成図である。 実施形態の共振型DC/DCコンバータの回路構成図である。 実施形態のコンデンサC2電圧の時間変化を示すグラフ図である。 比較例のコンデンサC2電圧の時間変化を示すグラフ図である。 実施形態のインダクタL4電圧の時間変化を示すグラフ図である。 比較例のインダクタL4電圧の時間変化を示すグラフ図である。 他の実施形態の回路構成図である。 他の実施形態の回路構成図である。 出力結合していない回路構成図である。 他の実施形態の回路構成図である。 他の実施形態の回路構成図である。 位相と出力電圧の関係を示すグラフ図である。 出力電流と周波数との関係を示すグラフ図である。 出力電流と最大電圧Vp及びトランス電流Ip(1),Ip(2)との関係を示すグラフ図である。 他の実施形態の回路構成図である。 他の実施形態の回路構成図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
<前提となる1石共振型DC/DCコンバータの構成>
まず、本実施形態の前提となる、1石共振型DC/DCコンバータについて説明する。本実施形態の共振型DC/DCコンバータは、このような1石共振型DC/DCコンバータを拡張ないし改良したものとして位置付けることができる。
図1に、1石共振型DC/DCコンバータ10の回路構成図を示す。トランスは、1次側コイルL1と2次側コイルL3を備えている。
トランスの1次側に関しては、1次側コイルL1の一端は、補助共振コイルL2を介して直流電源Vinの正極側に接続される。1次側コイルL1の他端は、スイッチ素子T1の一端に接続される。スイッチ素子T1にはダイオードD1が逆並列接続され、かつ、スイッチ素子T1には共振用のコンデンサC1が並列接続される。1次側コイルL1の他端は、スイッチ素子T1の一端に接続されるとともにコンデンサC1の一端にも接続される。スイッチ素子T1の他端及びコンデンサC1の他端は、ともに直流電源Vinの負極側に接続される。スイッチ素子T1は例えばスイッチングトランジスタであり、ゲート端子に制御信号が印加されてスイッチング制御される。
トランスの2次側に関しては、2次側コイルL3は整流ダイオードを介して平滑用コンデンサC3に接続され、コンデンサC3はフィルタ用のコイルL4を介して負荷RLに接続される。コンデンサC3及びコイル(インダクタ)L4により非常に高い周波数成分のノイズが除去される。
スイッチ素子T1がオンからオフに切り替わるとき、コンデンサC1の電位はゼロ電位であり、このときの1次側コイルに流れる電流IをIonとする。この状態でスイッチ素子T1をオフとすると、1次側コイルとコンデンサC1で共振動作が開始され、コンデンサC1の電位、すなわちスイッチ素子T1の電位は上昇するが、直流電源Vinの電圧を超えると1次側コイルL1に負の電圧が印加され始め、1側コイルL1の電流Iが減少に転じ、負電流になるとコンデンサC1電位が下がり始め、ついにはゼロになる。その後、1次側コイルL1の負電流はダイオードD1を流れるためコンデンサC1の電位はゼロのままである。スイッチ素子T1をオンにすると、1次側コイルL1の電流は再び増加し、再びIonとなったときにスイッチ素子T1をオフにすると、上記の動作を繰り返す。
従って、図1の回路において、上記のような共振が生じるタイミングと同じ周波数とデューティ比でスイッチ素子T1のゲート端子を駆動することで共振が生じ、DC/DCコンバータとして機能する。
しかしながら、図1の構成のように、整流ダイオードの後に直ぐに平滑コンデンサC3を接続する構成の場合、共振系の定数に対して十分大きな容量のコンデンサとなるため、動作時のコンデンサ電圧はほぼ出力電圧と同等の直流電圧となり、単に平滑機能を有するのみとなる。また、高周波駆動では大容量コンデンサはリアクトル成分となるため、別途、高周波特性のよりセラミックコンデンサ等を並列接続する必要がある等、本来不要である高周波用コンデンサ部品の増加を招く。
<本実施形態のDC/DCコンバータ>
図2に、本実施形態のDC/DCコンバータ20の回路構成を示す。1次側の構成は図1と同様である。
他方、2次側の回路構成に関しては、2次側コイルL3にインダクタL4が接続され、さらに整流回路としての整流ダイオードD2、D3が接続される。図1の構成では、整流ダイオードD2の後段に高周波ノイズを除去するためのLCフィルタとしてコンデンサC3及びインダクタL4を接続しているが、図2の構成では、同様に高周波ノイズを除去するためコンデンサC3及びインダクタL6からなるLCフィルタを接続するとともに、その前段、つまり整流ダイオードD2、D3と、LCフィルタとの間に、共振動作を補助増幅するための補助回路22が接続される。補助回路22は、図に示すようにコンデンサC2及びインダクタL5から構成される。
本実施形態の回路構成において、トランスの1次側コイルL1に交流電圧が印加されると、トランスの2次側コイルL3に同相の交流電圧が発生する。その電圧が補助回路22のコンデンサC2の電圧より大きくなると、整流ダイオードが順方向にバイアスされるため通電が開始される。通電が開始されるとコンデンサC2が充電され、コンデンサC2の電圧が上昇する。
その後、トランス側の電圧がコンデンサC2の電圧より低くなると、整流ダイオードは逆バイアスされるため電流はオフ状態になる。一方、補助回路22のインダクタL5には常時負荷RLに流れる直流電流とほぼ同じ電流、あるいは直流電流より小さい交流電流を加算した電流が流れているため、整流ダイオードがオフ時にはインダクタL5の電流によりコンデンサC2が放電し、電圧が低下する。この動作は共振過程と同じサイクルで発生し、コンデンサC2には共振周波数と同じ電圧成分が発生する。コンデンサC2に発生するこの交流電圧は、コンデンサC2とインダクタL5の定数を最適化することにより、コンバータの最大出力付近で十分大きな交流電圧とすることができる。
また、コンデンサC2に発生する交流電圧の位相は、トランスの1次側に印加される交流電圧とは逆の位相成分を含むため、図1に示す構成と比較して、コイルL1とL3の結合率を1とした場合の寄生成分に相当するインダクタL4に印加される電圧は増加し、2次側電流が増大する。このため出力が増大する。すなわち、コンデンサC2とインダクタL5から構成される補助回路22により共振現象が増幅されることになり、コンデンサC2とインダクタL5は共振現象を増幅する効果を有する。
本実施形態における補助回路22は、その後段に接続されるLCフィルタと同様のフィルタ機能を有するだけでなく、共振動作を補助増幅する機能を有する点に留意すべきである。
なお、コンデンサC2の容量は小さくて済むため、高周波特性に優れたセラミックコンデンサあるいはフィルムコンデンサ等で対応可能であり、高周波駆動に適したものとなる。
また、インダクタL5はフィルタ効果も併せて有するため、純粋にLCフィルタとして付加するコンデンサC3及びインダクタL6の容量は小さくて済み、2次側回路全体を小型化することもできる。
次に、図2に示す回路構成をより具体的に説明する。
図2の各回路素子の定数は、例えば以下のように設定する。
L1=L3=1.5μH
L2=0.8μH
L4=0.1μH
L5=L6=1μH
C1=2.6nF
C2=30nF
C3=2μF
RL=20Ω
図3に、入力電圧を200Vとし、周波数1.5MHzで駆動した場合の補助回路22のコンデンサC2の電圧波形を示す。また、図4に、比較のためコンデンサC2を平滑用の容量(2μF)とした図1の回路構成の電圧波形を示す。両図において、横軸は時間、縦軸は電圧を表す。
図3に示すように、本実施形態の回路構成では、約250Vpp、1.5MHzの交流電圧が発生しているが、図4では平滑用のため直流となっている。
また、解析により求めたインダクタL4の電圧に関し、図5に、本実施形態の回路構成の場合を示し、図6に、図1の回路構成の場合を示す。両図において、横軸は時間、縦軸は電圧を表す。本実施形態の回路構成では、最大電圧Vp=75V程度の電圧が印加されているのに対し、図1の回路構成では、最大電圧Vp=54V〜56Vとなっており、本実施形態では2次側電流が3〜4割増大している。この結果、同じ20Ωの負荷でありながら、出力電圧は図1の回路構成では195Vの電圧しか得られないのに対し、本実施形態の回路構成では237Vと約47%出力が増大することになる。本実施形態における補助回路22の共振増幅作用は明らかである。
なお、以上の説明では出力電圧が変動しているが、出力電圧を一定とする制御を行うことも勿論可能である。
<他の実施形態の共振型DC/DCコンバータ>
上記の実施形態では、単相共振型DC/DCコンバータについて説明したが、単相駆動では低負荷時に効率が低下する場合がある。このため、低負荷時の効率低下を抑制すべく多相駆動とすることが考えられるが、単に多相化、例えば2相化したのでは部品点数の増大を招く。
そこで、本実施形態では、多相駆動にするとともに、2次側部品を共通化して低コスト化を図ることができる多相共振型DC/DCコンバータについて説明する。多相駆動においても、上記の実施形態のようにLCフィルタの前段に補助回路22を設けることで共振増幅を行うことが可能である。
図7及び図8に、本実施形態の多相共振型DC/DCコンバータの回路構成を示す。図2に示す回路構成を2つ並列に接続して2相駆動とし、かつ、2次側出力部の所定箇所で2相の出力を結合した回路構成である。
図7に示す2相共振型DC/DCコンバータ30は、2つのコンバータの2次側を補助回路22を構成するコンデンサC2で結合した構成である。2相構成のうちの第1相の2次側は2次側コイルL2、インダクタL4及び整流ダイオードを備え、整流ダイオードに補助回路22が接続され、さらに補助回路22の後段にLCフィルタ用のコンデンサC3及びインダクタL6が接続される。また、2相構成のうちの第2相の2次側も2次側コイルL2、インダクタL4及び整流ダイオードを備え、整流ダイオードに第1相の補助回路22が接続される。すなわち、補助回路22及びLCフィルタは、第1相と第2相で共通化され、第1相と第2相の2次側出力は、補助回路22のコンデンサC2で互いに結合される。
また、図8に示す2相共振型DC/DCコンバータ40は、2つのコンバータの2次側をLCフィルタのコンデンサC3で結合するとともに、その前段の補助回路22のインダクタL5を2相間で磁気結合した構成である。2相構成のうちの第1相の2次側は2次側コイルL2、コイルL4及び整流ダイオードを備え、整流ダイオードに補助回路22が接続され、さらに補助回路22の後段にフィルタ用のコンデンサC3及びコイルL6が接続される。2相構成のうちの第2相の2次側も2次側コイルL2,コイルL4及び整流ダイオードを備え、整流ダイオードに補助回路22’が接続される。補助回路22’は、コンデンサC2’及びインダクタL5’から構成され、インダクタL5’は補助回路22のインダクタL5と磁気結合する。補助回路22’はコンデンサC3に接続される。すなわち、補助回路22、22’は各相毎に設けられ、LCフィルタは第1相と第2相で共通化される。第1相と第2相の2次側出力は、LCフィルタのコンデンサC3及び補助回路22、22’のインダクタL5、L5’で互いに結合される。
まず、図7に示す2相共振型DC/DCコンバータ30についてその動作を説明する。
図9に、2つのコンバータを並列に接続した場合の回路構成を示す。また、図10に、図7の回路構成と同一の回路構成を示す。図9において、2つのコンバータの整流ダイオード側から見たコンデンサC2以降のインピーダンスZをZ=2×Zoとする。2つのコンバータが同じ仕様で、同じ動作をした場合、各部のポイントは同じ電位のため両者を接続しても電流は流れず、同じ回路とみなすことができる。従って、図9と図10は実質的に同一回路になる。
次に、2つのコンバータが同じ仕様であっても片側のみが動作する場合を考える。この場合、コンデンサC2以降のインピーダンスZは図9の場合にはZ=2×Zoであるが、図10の場合にはインピーダンスZはZ=Zoとなる。すなわち、図10の構成(つまり図7の構成)に着目すると、整流ダイオード以降のインピーダンスZは2つのコンバータが同時に動作した場合にはZ=2×Zoであるのに対し、片側動作のみの場合はZ=Zoとなり、動作条件に応じてインピーダンスZが変化することになる。
ここで、図10の構成(図7の構成)において、2次側の整流ダイオードが通電するオン状態と通電しないオフ状態があり、半波整流のため通電期間は全周期の1/2以下となる。このため、2相間で同じ動作をしても、位相差が0°と位相差が180°の場合で状況が異なることになる。
位相差が0°の場合、2相が同じ動作のため、上記のように整流ダイオード以降のインピーダンスZはZ=2×Zoとなり、位相差が180°の場合、片側の整流ダイオードが通電時には他方は非通電のため等価的な片側動作となり、上記のように整流ダイオード以降のインピーダンスZはZ=Zoとなる。但し、通電開始時に他方の動作の影響が通電開始時の初期状態の変化として残っているので、純粋な片側動作とは若干異なる。結局、図10の構成(図7の構成)では、位相差が180°から0°に変化するに従って、2次側のインピーダンスZがZoから2×Zoへと最大2倍に増加することになる。
図10の構成(図7の構成)は2相駆動であるため、低負荷時は単相のみの動作とすることで高効率化を図ることができる。また、2次側部品が整流ダイオード以降で共通化されているので、部品点数の削減も可能である。さらに、上記のように2相間の位相差によりインピーダンスが変化するため、同じ条件でも2相間の位相差が180°でインピーダンスが小さくなる場合には出力電圧は低下し、2相間の位相差が0°でインピーダンスが大きくなる場合には出力電圧は増加する。結果として、2相間の位相差により出力電圧を制御することが可能となり、制御性が向上する。
位相差による出力電圧の制御は、2次側が低インピーダンス領域で変化する場合の方が制御域が広いため、高出力側領域で有効である。EMI(電磁妨害)は高出力領域で支配的となるため、高出力側で同一周波数で出力制御可能であることは、周波数を変化させて制御する方式と比較して、予め高周波領域で効果的なフィルタを設けることでEMI低減が可能となる理由でより好ましいといえる。
次に、図8の回路構成について説明する。
図8の回路構成では、さらに2相がインダクタL5、L5’で磁気結合した効果が付加される。インダクタL5、L5’を結合係数(K)が正となるようにすると、位相差0°での2つのコンバータ動作により同時に同じ電流をインダクタL5、L5’に流そうとすると、磁気結合の効果によりインダクタL5、L5’は最大2倍のインダクタンス成分となる。
一方、片側動作に近い位相差180°動作の場合については、インダクタL5にインダクタL5’とコンデンサC2’が付加されることになる。しかし、コンデンサC3の容量がコンデンサC2の容量に対して十分大きくなっているので(コンデンサC3はフィルタ用であり、コンデンサC2はインピーダンス変換用であるため、C2<<C3である)、インダクタL5’とコンデンサC2’の影響は無視でき、結局片側動作とみなすことができる。
次に、図8に示す回路構成をより具体的に説明する。
図11に、DC/DCコンバータ40の構成を示す。2次側の第1相の図中Aの構成は、2次側の第2相の構成にも同一の構成として存在する。各素子の定数は、例えば以下の通りである。
C1=2.6nF
C2=C2’=30nF
C3=2μF
L1=L2=1.5μH
L3=0.8μH
L4=0.1μH
L5=L5’=L6=1μH
K(L5/L5’)=1
図12に、1.7MHzで駆動し、2相間の位相差を変化させた場合の位相差と出力電圧の関係を示す。図において、横軸は位相差、縦軸は出力電圧を表す。負荷抵抗が500Ωと大きい場合には1次側定数への影響がもともと小さいため、2相間の位相差を変えても出力電圧の変化は小さい。他方、負荷抵抗が10Ωと小さい場合には、2相間の位相差を変えることにより出力電圧が変化し、位相差0°の方がインピーダンスは大きくなり、出力電圧は大きくなる。500Ωの条件で電圧変化が小さいのは、1次側のインピーダンスが負荷インピーダンスに対して小さいために、負荷側のインピーダンス変化が出力電圧の変化として現れないからである。必要な負荷領域に合わせて、1次側及びトランスのインピーダンスを設定することで、必要な負荷領域において常に位相差により出力電圧を制御することが可能となる。
図13に、駆動周波数と出力電流の関係を示す。図において、横軸は出力電流、縦軸は駆動周波数とデューティを表す。入力電圧170V〜230V、出力電圧200Vの条件で、出力電流0〜20Aの制御が、駆動周波数1.46MHz〜1.9MHzで達成できていることが分かる。この制御周波数範囲は、従来のLLCコンバータ(単相駆動)での制御周波数範囲と比較して大幅に小さな制御周波数範囲である。また、図13の範囲では全てソフトスイッチング動作を保持している。
2相間の位相差は、10A〜20Aの出力の範囲内で位相差0°であり、それ以下では位相差180°である。10A以下の中負荷域では位相差180°であり、位相差180°時には電源からの入力電流は2相間で位相差180°となり基本波が打ち消し合うために位相差0°に対して電流リップルが小さくなるため、中負荷域では180°位相差動作が望ましい。また、図12では2相動作時の制御性を示すため2相動作となっているが、低負荷域では単相動作とすることで高効率化が可能である。以上をまとめると、
低負荷域:単相動作
中負荷域:2相動作で位相差180°
高負荷域:2相動作で位相差0°
が望ましいといえる。
なお、位相差180°での周波数範囲は1.3MHz〜1.9MHz、位相差0°での周波数範囲は1.46MHz〜1.9MHzであるが、位相差180°の利点は、奇数倍波が打ち消されるため入力側の電流リップルが小さいこと、及び出力側の電圧リップルが小さいことである。このことからも、定常出力域(中負荷域)は位相差180°で制御し、否定常時の最大出力(高負荷時)は位相差0°での制御が望ましいといえる。
図14に、素子電圧の最大値Vp及びトランス電流の最大値(1次側Ip(1)、2次側Ip(2))と出力電流との関係を示す。図において、横軸は出力電流、縦軸はVp、Ip(1)、Ip(2)を表す。スイッチング素子としてSiC製のMOSFETを用いた結果であるが、素子電圧は1kV以下、Ip(1)と同じである素子電流の最大値は35A以下であるため、Si製のMOSFETを用いることもできる。また、GaN製のMOSFETでもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では2相のDC/DCコンバータについて説明したが、3相以上の構成としてもよく、第1相に対して同相となる他の相と、第1相に対して180°位相差となる他の相の数を切り替える等により、制御範囲を拡大することができる。また、3相構成として例えば中負荷域では2相動作とし、動作している2相間では位相差制御により出力電圧を制御する等も可能である。
また、図7と図8の回路構成を比較すると、図7の回路構成の方が部品点数が少なくて済む反面、位相差制御を実行する際にハードスイッチングになりやすい。他方、図8の回路構成では逆に部品点数は図7よりも多いが、上記のように位相差制御を実行する際にソフトスイッチングを実現できる。従って、これらの特性を考慮し、用途に応じて図7あるいは図8のいずれかを選択すればよい。
さらに、図2の回路構成は半波整流であるが、これを両波整流に拡張することも可能である。
図15及び図16に、図2の回路構成を両波整流に拡張した場合の回路構成を示す。図15は、C結合の場合であり、図16はL結合の場合である。
図15において、2次側コイルL3は2つのコイルL3−1、L3−2から構成され、コイルL4もコイルL4−1、L4−2から構成される。コイルL4−1,L4−2の出力端はともに整流ダイオードを介してコンデンサC2に接続される。コンデンサC2とインダクタL5が補助回路22を構成する点は図2と同様である。
図16において、2次側コイルL3は2つのコイルL3−1,L3−2から構成され、コイルL4もコイルL4−1,L4−2から構成される。コイルL4−1の出力端は整流ダイオードを介して補助回路22に接続され、コイルL4−2の出力端は整流ダイオードを介して補助回路22’に接続される。補助回路22はコンデンサC2及びインダクタL5から構成され、補助回路22’はコンデンサC2’及びインダクタL5’から構成され、インダクタL5、L5’は磁気結合される。
10,20,30,40 DC/DCコンバータ、22,22’ 補助回路。

Claims (5)

  1. 直流電源に接続される1次側コイル、及び出力負荷に接続される2次側コイルを備えるトランスと、
    前記1次側コイルに接続されるスイッチ素子と、
    前記スイッチ素子に並列接続されるコンデンサと、
    前記2次側コイルに接続される整流回路と、
    を備える共振型DC/DCコンバータであって、
    前記整流回路に接続され、共振動作を補助する補助回路と、
    前記補助回路に接続されるLCフィルタと、
    を備え、前記補助回路は、コンデンサ及びインダクタから構成される
    ことを特徴とする共振型DC/DCコンバータ。
  2. 直流電源に接続される1次側コイル、及び出力負荷に接続される2次側コイルを備えるトランスと、
    前記1次側コイルに接続されるスイッチ素子と、
    前記スイッチ素子に並列接続されるコンデンサと、
    前記2次側コイルに接続される整流回路と、
    を備える共振型DC/DCコンバータを複数個有して多相を構成する多相共振型DC/DCコンバータであって、
    複数の前記共振型DC/DCコンバータは、
    前記整流回路に接続され、共振動作を補助する補助回路と、
    前記補助回路に接続されるLCフィルタと、
    を備え、前記補助回路は、コンデンサ及びインダクタから構成され、かつ、
    複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記整流回路の後段において出力が互いに結合される
    ことを特徴とする多相共振型DC/DCコンバータ。
  3. 請求項2記載の多相共振型DC/DCコンバータにおいて、
    前記補助回路及びLCフィルタは、複数の前記共振型DC/DCコンバータに共通して設けられ、
    複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記補助回路を構成する前記コンデンサにおいて出力が互いに結合される
    ことを特徴とする多相共振型DC/DCコンバータ。
  4. 請求項2記載の多相共振型DC/DCコンバータにおいて、
    前記補助回路は、複数の前記共振型DC/DCコンバータ毎に設けられ、
    前記LCフィルタは、複数の前記共振型DC/DCコンバータに共通して設けられ、
    複数の前記共振型DC/DCコンバータは、前記LCフィルタを構成するコンデンサにおいて出力が互いに結合されるとともに、前記補助回路を構成する前記インダクタが互いに磁気結合される
    ことを特徴とする多相共振型DC/DCコンバータ。
  5. 請求項2,3のいずれかに記載の多相共振型DC/DCコンバータにおいて、
    多相間の位相差が0°と180°の間で変化することを特徴とする多相共振型DC/DCコンバータ。
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