JP2015051617A - 固形筆記体用キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、固形筆記体が、紫外線や熱の影響を受けにくくし、意としない消色や退色が生じることのない、紫外線を遮断することができ、キャップを装着した固形筆記体のキャップ内の温度上昇を防ぐことが可能な固形筆記体用キャップを提供すること。【解決手段】可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を着色剤として含んでなる熱変色性の筆跡が筆記可能な固形筆記体用キャップであって、該キャップが樹脂または金属からなる成形体であり、前記キャップを構成する材料として特定の材料を含有した固形筆記体用キャップとした。【選択図】 図1

Description

本発明は、固形筆記体用キャップに関する。さらに詳しくは、熱変色性の筆跡が筆記可能な固形筆記体に用いるキャップ関する。
従来から、常温域など一定の温度域において、変色前後の状態を互変的に記憶保持できる可逆熱変色性組成物を用いた固形筆記体が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
前記固形筆記体は、賦形材であるワックス中に添加する着色剤として可逆熱変色性組成物をのマイクロカプセル封入物(以下、マイクロカプセル顔料と言うことがある)を用いることで、温度変化により変色する筆跡を形成するものである。特に、加熱消色タイプの可逆熱変色性組成物を封入するマイクロカプセル顔料を用いた場合、摩擦熱によって筆跡を容易に消色できるため、誤記などの修正などが可能な利便性の高い筆記体となり、例えば、ノートや手帳への筆記や、描画等に適用可能である。
しかしながら、前記固形筆記体は、筆記する際に芯が摩耗して筆跡となるが、筆記する際の使い勝手や、材料の取り扱いやすさなどから、所謂、鉛筆形態とした固形筆記体として用いることが最も簡便であるが、木軸を外軸として内芯を包囲する形態となっているため、筆記して芯が摩耗した際には、鉛筆削りやナイフなどで芯を露出させるため、徐々に短くなり、一定の長さになると、使用することが出来ずに廃棄されてしまうなどの問題があった。
また、前記固形筆記体は、ボールペンなどの筆記具とは異なり、芯が露出しているため、着色剤である可逆熱変色組成物に直接光が当たるため、用いる材料によっては、耐光性を維持することに課題があった。
一方、筆記具用キャップは各種提案されており(例えば特許文献4、5)、芯が折れないように筆記先端を保護することや尖った芯で身体を傷つけることの防止などについては考慮されているが、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を着色剤として用いた固形筆記体に用いることについては考慮されておらず、前記固形筆記体に装着する際の特有の問題に関する示唆もなかった。
特開2005−1369号公報 特開2008−291048号公報 特開2011−178979号公報 特開2007−45090号公報 特開2001−252131号公報 特開平11−129623号公報 特開2001−105732号公報 特開2003−253149号公報
近藤保、小石真純共著 「マイクロカプセル−その製法・性質・応用−」三共出版(株) 1977年
本発明は、固形筆記体が、紫外線や熱の影響を受けにくくし、意としない消色や退色が生じることのない、紫外線を遮断することができ、キャップを装着した固形筆記体のキャップ内の温度上昇を防ぐことが可能な固形筆記体用キャップを提供するものである。
本発明は、固形筆記体用キャップ(以下、キャップと言うことがある)の材料を特定の材料を含む構成とすることなどにより、上記課題が解決され、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
「1.少なくとも(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体とからなる感温変色性色彩記憶組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を着色剤として含んでなる熱変色性の筆跡が筆記可能な固形筆記体用キャップであって、該キャップが樹脂または金属からなる成形体であり、前記キャップを構成する材料として紫外線遮断性の材料を含有してなることを特徴とする固形筆記体用キャップ。
2.前記キャップを構成する材料としてさらに、遮熱断熱性の材料を含有してなることを特徴とする第1項に記載の固形筆記体用キャップ。
3.前記キャップに摩擦部材を具備してなることを特徴とする第1項または第2項に記載の固形筆記体用キャップ。」に関する。
本発明によれば、キャップ内に紫外線が入りにくいので、固形筆記体に用いているマイクロカプセル顔料の退色がない。さらに、固形筆記体に装着したキャップ内の温度上昇を防ぐことが出来るので、意としないマイクロカプセル顔料の消色、変色を防ぐことが出来るなど、固形筆記体の保存安定性が向上するなど優れた効果を奏するものである。
本発明による固形筆記体用キャップの外観斜視図である。 本発明による固形筆記体用キャップの他の例を示す外観斜視図である。キャップに摩擦部材を設けてなる。 本発明による固形筆記体用キャップを固形筆記体に装着した断面を模式的に示した図である。 本発明による固形筆記体用キャップの他の例の固形筆記体用キャップを固形筆記体に装着した断面を模式的に示した図である。 本発明による固形筆記体用キャップを両頭式の固形筆記体に装着した断面を模式的に示した図である。 本発明による固形筆記体用キャップを両頭式の固形筆記体に装着し、筆記する際の状態の断面を模式的に示した図である。 固形筆記体の筆跡の、変色挙動示す説明図である。
本発明による固形筆記体用キャップは、紫外線遮断性の材料を含有していることが一つの特徴的とするものである。
本発明による固形筆記体用キャップは、紫外線遮断性の材料を含有していることにより、所謂、鉛筆形態の芯が露出しているような固形筆記体においては、芯に直接紫外線が当たることを防げるため、マイクロカプセル顔料の退色を防止することができ、固形筆記体の劣化を防ぐことが可能となる。本発明における紫外線遮断性の材料とは、紫外線を吸収または、反射することが可能な材料である。具体的には、紫外線吸収剤、金属酸化物、セラミック材料などが挙げられる。具体的には、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリシレート系化合物などが挙げられ、金属酸化物としては、酸化チタン、アルミナ、シリカ、亜鉛華、鉛白,パール顔料などが挙げられる。
本発明による固形筆記体用キャップは、遮熱断熱性の材料を含有していることにより、例えば、太陽光やその他の熱源などキャップの外側から熱が加わった際にも熱を反射することが出来、熱がケース内に伝わりにくくなるため、キャップ内の温度上昇を防ぐことが出来るのである。その結果、熱変色性筆記具中のマイクロカプセル顔料の意としない変色や消色を防ぐことができ、熱変色性筆記具としての性能を保つことが出来るのである。
本発明に用いる遮熱断熱性の材料としては、キャップ内温度上昇を防ぐことが出来れば特に限定はないが、赤外線反射剤や赤外線吸収剤、金属材料、金属酸化物、セラミック材料、などが挙げられ、赤外線反射剤としては、炭化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄などが挙げられ、赤外線吸収剤としては、酸化インジウム、酸化錫、ジインモニウム系化合物、フタロシアニン系化合物などが挙げられ、金属材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、亜鉛、亜鉛合金、チタン、チタン合金、錫、鈴合金、ニッケル、ニッケル合金、鉄、鉄合金などが挙げられる。
本発明による固形筆記体用キャップは、前記紫外線遮断性の材料、遮熱断熱性の材料を樹脂などに配合するなどして、紫外線遮断性樹脂および遮熱断熱性樹脂の成形体として得ることが出来るが、一般に成形体で用いられる樹脂を用いてキャップを作製した後に、キャップの外側全面、または、キャップの内側全面に遮熱断熱層、紫外線遮断層として、各々の材料を配設しても良い。その際、市販されている遮熱断熱・紫外線遮断塗料を塗工して設けても良い。
また、本発明による固形筆記体用キャップは、中空粒子を含有したり、発泡樹脂などを用いた構造体とすると、光散乱による紫外線や熱線の反射効果や、空気層による断熱効果が得られ、さらに、落下などの衝撃に対して筆記具の破損を防ぐことが出来る。前記構造体とするためには、キャップを構成する材料として、無機および有機物の中空粒子、発泡樹脂材料、などを用いて達成することが出来る。
さらに、本発明による固形筆記体用キャップは、前記キャップの一部に通気口を設けても良い。キャップ内部に蓄熱した場合にも、その通気口を通して、熱が逃げることとなり、キャップ内の温度上昇をさらに抑えることができるため好ましい。
また、本発明固形筆記体用キャップには、可逆性熱変色組成物を設けても良い。特に、熱変色性筆記具に用いている着色剤より、ほぼ同じか、若干低めの温度で変色する可逆性熱変色組成物を用いると、キャップ内の温度が上昇していることの判断が目視出来、固形筆記体の意としない変色を防ぐ対応を取ることが出来るため、好ましい。
本発明による固形筆記体用キャップは、さらに、摩擦部材を具備した構成とすることが出来る。前記構成とすることで、摩擦部材を具備していない固形筆記体に対しても簡便に摩擦部材を具備することが出来、さらに、固形筆記体を使い切った際にもキャップの再利用が出来る。所謂鉛筆形態の固形筆記体に摩擦部材を具備した場合には、固形筆記体の芯が摩耗するに従って、固形筆記体自体も短くなる。そして、一定の長さになると使用出来なくなるため、摩擦部材も一緒に廃棄することになり、再利用が出来なかった。しかし、前記キャップを用いることで、摩擦部材を具備した固形筆記体とすることなく、固形筆記体に摩擦部材を設けた状態と同じ効果を付与することができると共に、固形筆記体が廃棄しなければならない長さになった際には、キャップを外し、新たに使用する固形筆記体に用いることができるので、再利用が可能となるなどの効果が得られる。
また、両頭式の固形筆記体、即ち、固形筆記体の両端で筆記可能な固形筆記体においては、摩擦部材を具備することが出来なかったが、前記キャップを用いることで、両頭式の固形筆記体に対して、簡便に摩擦部材を具備することが出来、筆記と筆跡の消色などを簡単に行えるなど、特に有用である。
前記摩擦部材を具備する方法としては特に限定はないが、キャップの頂部や開口端、あるいは、前記キャップ全体が摩擦部材となっていても良い。摩擦部材を前記キャップに取り付ける場合には、その抜け力は、2N以上とすることで、摩擦部材が容易に外すことが出来なくなるため、幼児などの誤飲を防止できるほか、筆跡を擦過している際に摩擦部材が外れることがないため好ましい。さらに好ましくは、5N以上である。さらに摩擦部材に通気孔や通気溝を貫設することで、幼児などが誤飲した場合にもより安全性の高いものとなる。
前記摩擦部材としては、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体などの弾性体が好ましく用いられる。また、前記した摩擦部材は、筆記用紙(JIS P 3201)に固形筆記体の内芯(外径φ2.5mm×全長60mm)終了まで筆跡が重ならないように筆記し、外径φ7mm×全長14mmの摩擦部材を用いて、前記筆跡を熱変色(例えば、消色の場合、目視にて変色前の筆跡を確認できない状態)したさせた際に、摩擦部材の体積減少率が10%未満、好ましくは5%未満となる材質を用いることが、摩擦による摩擦熱の発生効率を考慮すると好ましい。前記摩擦部材の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂、ポリエステル系樹脂などを用いることができる。
尚、本発明の固形筆記体用キャップに摩擦部材を付設する場合には、摩擦部材の体積減少率が10%未満、好ましくは5%未満となる材質とすることで、固形筆記体の内芯使用終了時まで、外部に露出する摩擦部材の体積変化も少ないため、摩擦時における感覚が変化することなく摩擦を行うことが出来るので好ましい。
尚、本発明の固形筆記体用キャップは、紫外線遮断性の材料を用いているため、本キャップを装着した固形筆記体は、収納時、紫外線等について考慮する必要がなく、一般に使用される筆入れや、筆記具収納ケースに収納することができる効果も併せ持つ。
本発明に用いる熱変色性固形筆記体としては、第1の発色状態と第2の発色状態を互変的に呈することができる。本発明で言う、第1の発色状態と第2の発色状態を互変的に呈するとは、有色(1)と有色(2)の二つの発色した状態、発色状態と消色状態または消色状態と発色状態を互変的に呈することを意味する。即ち、第1の発色状態から温度が上昇して第2の発色状態へ変化する場合、有色(1)から有色(2)への変化、発色状態から消色状態への変化、即ち、加熱消色型の変化を含んでいる。
本発明に用いる熱変色性筆記具で筆記した際の筆跡の変色挙動について、加熱消色型を例に、図7と共に説明する。図7において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t(以下、完全消色温度と言うことがある)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t(以下、消色開始温度と言うことがある)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t(以下、発色開始温度と言うことがある)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t(以下、完全発色温度ということがある)における濃度を示す点である。変色温度域は前記tとt間の温度域であり、発色状態と消色状態の両状態が共存でき、tとtの間の温度域において完全発色状態と完全消色状態を選択的に呈することができる温度域となる。また、線分EFの長さが変色の割合を示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅( 以下、ΔHと言うことがある)である。本発明において、このΔH値を有することで、一定の温度域で第1の発色状態と第2の発色状態が選択的に保持されるヒステリシス特性を示すこととなる。
本発明に用いる固形筆記体に用いるマイクロカプセル顔料に内包する(イ)成分としては、通常、感熱紙などの感熱材料に用いられる、所謂ロイコ染料を用いることができる。具体的には、ジフェニルメタンフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類などが挙げられる。
より具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,6−ジフェニルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン、2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3´,6´−ビス〔フェニル(2−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、3´,6´−ビス〔フェニル(3−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、3´,6´−ビス〔フェニル(3−エチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン等を挙げることができる。
更には、蛍光性の黄色乃至赤色の発色を発現させるのに有効な、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができる。
本発明の固形筆記体に用いるマイクロカプセル顔料に内包する(ロ)成分の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群などがある。活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂などが挙げられる。また、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩を用いることもできる。
より具体的には、フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナンなどが挙げられる。
また、前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物なども用いることができる。
さらに、電子受容性化合物として炭素数3〜18の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノール化合物(特許文献6)、特定のヒドロキシ安息香酸エステル(特許文献7)、没食子酸エステル(特許文献8)等を用いた加熱発色型の可逆熱変色性組成物を適用することもできる
本発明の固形筆記体に用いるマイクロカプセル顔料に内包する前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の(ハ)成分としては、具体的には、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類を挙げることができる。
前記(ハ)成分として好ましくは、色濃度−温度曲線に関し、大きなヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線が、温度を低温側から高温側へ変化させる場合と、高温側から低温側へ変化させる場合で異なる)を示して変色する、色彩記憶性を示す可逆熱変色性組成物を形成できる5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコール又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、ジミリスチン、ジステアリンなどを用いることができる。また、前記(ハ)成分としては、特開2006−137886号公報、特開2006−188660号公報に記載される化合物がより好ましく用いられる。
本発明に用いる熱変色性筆記具に用いるマイクロカプセル顔料に内包する(イ)、(ロ)、(ハ)の3成分の配合比としては、濃度、変色温度変色形態や各成分の種類により決まるが、一般的に所望の特性が得られる配合比は、質量比で、(イ)成分:(ロ)成分:(ハ)成分=1:0.1〜50:1〜800であり、好ましくは、(イ)成分:(ロ)成分:(ハ)成分=1:0.5〜20:5〜200である。これらの各成分は、各々二種類以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いる熱変色性筆記具に用いるマイクロカプセル顔料には、その機能に影響を及ぼさない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、溶解助剤、防腐・防黴剤などの各種添加剤を添加することができる。
本発明の固形筆記体は、第1の発色状態と第2の発色状態が、有色(1)と有色(2)の変化をする場合、染料や顔料などの非熱変色性の着色剤を配合することで達成できる。
本発明に用いるマイクロカプセル顔料は、内包物と壁膜の質量比が、内包物:壁膜=1:1〜7:1であることが好ましい。この範囲より内包物の比率が大きくなると、壁膜の厚みが薄くなり、圧力や熱に対して弱くなりマイクロカプセルが破壊される傾向があり、この範囲より小さいと、発色状態での濃度や視認性が低下する傾向がある。より好ましくは、内包物:壁膜=1:1〜6:1であり、この範囲にあると、発色状態での濃度や視認性が高く、マイクロカプセルが破壊されることがない。
本発明に用いる熱変色性筆記具に用いるマイクロカプセル顔料は、特に限定されないが平均粒子径が0.1〜50μmであることが好ましい。この範囲より小さいと、発色濃度が低くなる傾向が見られ、この範囲より大きいと固形筆記体の筆記可能な内芯に用いる際に、分散安定性や加工性が劣る傾向が見られる。より好ましくは、0.3〜30μmである。この範囲にあると、発色状態も良好で、分散安定性や加工性がよくなる。
本発明でいうマイクロカプセル顔料の平均粒子径とは、粒子径を測定したときの体積基準で表わしたD50の値で表される。測定の一例としては、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置((株)堀場製作所製;LA−300)を用いて測定してその数値を基に平均粒子径(メジアン径)を算出した値を用いる。
前記マイクロカプセル顔料は、製造方法としては、例えば、非特許文献1(近藤保、小石真純共著、「マイクロカプセル−その製法・性質・応用−」三共出版(株)、1977年)に記載されているような一般的に知られている方法を用いることができる。具体的には、コアセルベート法、界面重合法、界面重縮合法、in−situ重合法、液中乾燥法、液中硬化法、懸濁重合法、乳化重合法、気中懸濁被覆法、スプレードライ法などが挙げられ、適宜選択される。
本発明に用いる熱変色性筆記具としては、前記マイクロカプセル顔料を着色剤として含む、クレヨンや固形芯と外軸からなる所謂鉛筆形態の、固形筆記体、水性インキ、油性インキ、エマルジョンインキなどのインキ組成物が、充填されてなるマーカー類や、ボールペン類、ローラー形態やスタンプ形態の塗布型筆記具類などを用いることができる。
前記固形筆記体に用いる賦形材としては、例えばワックス、ゲル化剤、粘土などを用いることが出来る。ワックスとしては、従来公知のものであればいずれを用いてもよく、具体的にはカルナバワックス、木ろう、蜜ろう、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ショ糖脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、ポリオレフィンワックス、スチレン変性ポリオレフィンワックス、パラフィンワックスなどが挙げられる。ゲル化剤としては従来公知のものを用いることができ、例えば12ヒドロキシステアリン酸、ジベンジリデンソルビトール類、トリベンジリデンソルビトール類、アミノ酸系油、高級脂肪酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。粘土鉱物としては、カオリン、ベントナイト、モンモリロナイトなどが挙げられる。賦形材としては、ポリオレフィンワックス、ショ糖脂肪酸エステルまたはデキストリン脂肪酸エステルの少なくとも一種を含有していることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、αオレフィン重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体等のワックスなどが挙げられる。
特に、前記ポリオレフィンワックスの軟化点が100℃〜130℃の範囲にあるとともに、針入度が10以下であるものは、筆記感が高いために、好ましく用いられる。
尚、前記ポリオレフィンワックスの軟化点、針入度の測定方法は、JIS K2207に規格化されており、針入度の値は、0.1mmを針入度1と表す。従って、数字が小さいほど硬く、大きいほど柔らかい固形筆記体の筆記可能な内芯である。
具体的には、ネオワックスシリーズ(ヤスハラケミカル(株)製 ポリエチレン)、サンワックスシリーズ(三洋化成工業(株)製 ポリエチレン)、ハイワックスシリーズ(三井化学(株)製 ポリオレフィン)、A−Cポリエチレン(Honeywell社製 ポリエチレン)等が挙げられる。
前記固形筆記体の賦形材として、ショ糖脂肪酸エステルまたはデキストリン脂肪酸エステルの少なくとも一種を含有していると、筆跡濃度の向上を図ることが出来るため好ましく用いられる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、特にC12〜C22の脂肪酸を構成脂肪酸とするエステルが好ましく、より好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸が有用である。具体的には、三菱化学フーズ(株)製:リョートーシュガーエステルシリーズ、第一工業製薬(株)製:シュガーワックスシリーズ等が挙げられる。
また、本発明の固形筆記体の筆記可能な内芯に用いるデキストリン脂肪酸エステルとしては、特にC14〜C18の脂肪酸を構成脂肪酸とするエステルが好適であり、より好ましくは、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸が有用である。具体的には、千葉製粉(株)製:レオパールシリーズ等が挙げられる。
前記固形筆記体は、必要に応じて、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、樹脂、フィラー、粘度調整剤、防かび剤、防腐剤、抗菌剤、紫外線防止剤、光安定材、吸熱材、香料などが挙げられる。前記樹脂としては、固形筆記体の筆記可能な内芯の強度などを向上する目的で配合されるが、天然樹脂、合成樹脂を用いることができる。具体的には、オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ピロリドン系樹脂、アクリル系樹脂、アミド系樹脂、塩基性基含有樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。前記フィラーとしては、例えばタルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、窒化硼素、チタン酸カリウム、ガラスフレークなどが挙げられ、特にマイクロカプセル顔料に対する変色性能への影響などや成形性の点からタルク、炭酸カルシウムが好ましい。
本発明の固形筆記体は、第1の発色状態と第2の発色状態が、有色(1)と有色(2)の変化をする場合、染料や顔料などの非熱変色性の着色剤を配合することで達成できる。
(実施例1)(図1参照)
成形材料として、遮熱断熱性および紫外線遮断性の材料として酸化チタンを配合した、ABS樹脂を用い、一端が固形筆記体が挿入可能な開口部をもち、他端が閉塞された、内径8mmで長さ70mmで厚さ2mmの砲弾型の固形筆記体用キャップを射出成形により得た。
(実施例2)(図2参照、図6参照)
成形材料として、遮熱断熱性および紫外線遮断性の材料として酸化チタンを配合した、ABS樹脂を用い、一端に固形筆記体が挿入可能な開口部を持ち、他端に摩擦部材が装着可能な凹部(内径7mm長さ7mm)を設けた、内径(開口部)8mmで長さ70mmで厚さ2mmの固形筆記体用キャップを射出成形により得た。この熱変色性用キャップの前記凹部に、外径φ7mm、長さ14mmの円柱状に成形されたSEBS樹脂(アロン化成(株)製、商品名:AR−885C、ショアA硬度:88)からなる摩擦部材を、抜け力5Nになるように固定し、摩擦部材を具備した固形筆記体用キャップを得た。この固形筆記体用キャップは、開口部に摩擦部材を挿入することで、連結可能な構造となっている。
(比較例1)
成形材料として、遮熱断熱性および紫外線遮断性の材料である酸化チタンを配合しなかった以外は実施例1と同じ方法で、筆記具用キャップを得た。
(固形筆記体の製造)
(マイクロカプセル顔料Aの製造)
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−[1]ベンゾピラノ[2,3−g]ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン]−3−オン1.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0質量部からなる感温変色性色彩記憶組成物を加温溶解し、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー30.0質量部、助溶剤40.0質量部を混合した溶液を、8%ポリビニルアルコール水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けた後、水溶性脂肪族変性アミン2.5質量部を加え、更に攪拌を続けて熱変色マイクロカプセル懸濁液を得た。前記懸濁液を遠心分離して熱変色マイクロカプセルを単離した。なお、前記マイクロカプセルの平均粒子径は2.3μmであり、t:−20℃、t:−10℃、t:48℃、t:58℃、ΔH:68℃、感温変色性色彩記憶組成物:壁膜=2.6:1.0のヒステリシス特性を有する挙動を示し、ピンク色から無色、無色からピンク色へ可逆的に色変化した。
(内芯の製造)
マイクロカプセル顔料A 40質量部
ポリオレフィンワックス 10質量部
(三洋化成工業(株)製 サンワックス131−P 軟化点110℃ 針入度3.5)
ショ糖脂肪酸エステル 10質量部
(三菱化学フーズ(株)製 リョートーシュガーエステルP−170)
ポリビニルアルコール 2質量部
タルク 38質量部
上記配合物をニーダーにて混練し、プレスにて圧縮成形を行い、外径φ3mm、長さ150mmの内芯を得た。得られた芯を冷却し、ピンク色に発色した内芯を得た。
(固形筆記体の製造)
外軸として長さ150mmの丸形木軸を用い、基軸の中心部に、前後方向に延びるφ3mmの貫通孔を形成した。前記貫通孔に、前記により得られた内芯を収納することで固形筆記体を得た。
得られた固形筆記体の前端部を鉛筆削りにて削り、内芯を露出させた後、筆記用紙(JIS P 3201)に筆記したところ、ピンク色の筆跡が得られた。得られた筆跡をSEBS樹脂からなる摩擦部材で擦過したところ、生じた摩擦熱により、筆跡を消色することができた。
(応用例)
(熱変色性筆記具セットの製造)
実施例1、2の固形筆記体用キャップを前記固形筆記体に装着し、熱変色性筆記具セットを得た。
(筆記具セットの作製)
(応用比較例)
(筆記具セットの作製)
比較例1の記具用キャップを前記固形筆記体に装着し、筆記具セットを得た。
前記熱変色性筆記具セットおよび筆記具セットを、25〜30℃外気温中で、太陽光暴露を5時間行った。その後固形筆記体を取り出し、その外観を目視により観察後、筆記用紙(JIS P 3201)に筆記し、その筆跡を目視により観察した。その結果実施例1及び2の固形筆記体用キャップを装着した熱変色性筆記具は、外観の変化がなく、筆跡も暴露前後で変化がなかった。一方、比較例1の筆記具用キャップを装着した固形筆記体は、外観上、固形筆記体の内芯が消色し、さらに変色していた。さらに、比較例1の筆記具用キャップを装着した固形筆記体は、その筆跡を視認することができず、意図しない消色が起こっていた。
前記のとおり、本発明による固形筆記体用キャップは、固形筆記体を保護することができ、従来の筆記具用キャップと比べて優れていることが明らかとなった。
本発明による固形筆記体用キャップは、ボールペン用、マーキングペン用、鉛筆用、色鉛筆用など各熱変色性筆記具に利用可能であるが、芯が露出した筆記具に対して特に有用に利用可能である。
本発明の加熱消色型の固形筆記体の筆跡の完全発色温度
本発明の加熱消色型の固形筆記体の筆跡の発色開始温度
本発明の加熱消色型の固形筆記体の筆跡の消色開始温度
本発明の加熱消色型の固形筆記体の筆跡の完全消色温度
ΔH ヒステリシスの程度を示す温度幅

Claims (3)

  1. 少なくとも(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体とからなる感温変色性色彩記憶組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を着色剤として含んでなる熱変色性の筆跡が筆記可能な固形筆記体用キャップであって、該キャップが樹脂または金属からなる成形体であり、前記キャップを構成する材料として紫外線遮断性の材料を含有してなることを特徴とする固形筆記体用キャップ。
  2. 前記キャップを構成する材料としてさらに、遮熱断熱性の材料を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の固形筆記体用キャップ。
  3. 前記キャップに摩擦部材を具備してなることを特徴とする請求項1または2に記載の固形筆記体用キャップ。
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