JP2015051494A - 工具取り付け方法 - Google Patents

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Mitsunori Kokubo
光 典 小久保
田 豊 槻
Yutaka Tsukida
田 豊 槻
安 正 輝 冨
Masaki Tomiyasu
安 正 輝 冨
田 卓 郎 飯
Takuro Iida
田 卓 郎 飯
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Abstract

【課題】回転主軸に固定されたホルダに工具をセットする際に、工具の振れ精度を向上できる工具取り付け方法を提供する。【解決手段】回転主軸と、回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタのホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、回転主軸を回転させながら工具の振れを測定する第1測定工程と、ホルダから工具を取り外し、ホルダに対して第1の位相とは異なる第2の位相で工具をセットし、回転主軸を回転させながら工具の振れを測定する第2測定工程と、第1測定工程の測定結果と第2測定工程の測定結果とを比較して、第1測定工程の測定結果の方が小さい場合には、ホルダから工具を取り外し、ホルダに対して第1の位相で工具をセットする工程と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図8

Description

本発明は、回転主軸に固定されたホルダに工具をセットする工具取り付け方法に関する。
現在、精密金型加工用マシニングセンタにおいて、面加工の高速化及び高精度化が進められているが、工具の振れ精度の向上及び工具ホルダの計量化が課題となっている。工具の振れに関しては、3μm以下の精度が市場で要求されている。
ところで、従来の一般的なマシニングセンタでは、機外においてホルダ(例えば、二面拘束型のホルダ)に工具が予めセットされ、工具が予めセットされたホルダが回転主軸に嵌合され、次いで、回転主軸内に設けられたクランプ機構により当該ホルダが回転主軸内へ引っ張られてクランプされるようになっている。このような構成では、回転主軸内にクランプ機構が設けられているため、回転主軸の回転バランスを取ることが困難であり、回転主軸を高速回転させる上で安全性の問題がある。
この問題を解決するために、回転主軸にホルダが固定され、当該ホルダに対して工具がセットされるという方式(ダイレクトチャック方式)が提案されている。この方式では、回転主軸内にクランプ機構を設ける必要がないため、回転主軸の回転バランスを精密に取ることが可能である。
ダイレクトチャック方式としては、コレットチャック方式と焼き嵌め方式とが知られている。コレットチャック方式では、円筒形状のコレットの内部に工具が挿し込まれた状態で、当該コレットが回転主軸に固定されたチャック本体の内部に押し入れられ、チャック本体からの圧力でコレットが締め付けられることにより、工具がチャック本体に対してセットされるようになっている。一方、焼き嵌め方式では、回転主軸に固定された焼嵌めホルダが加熱されて開放された後、開放状態の焼嵌めホルダの内部に工具が挿入され、次いで焼嵌めホルダが冷却されて閉塞されることにより、工具が焼嵌めホルダに対してセットされるようになっている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
特許第2912401号公報 特許第4163020号公報 特許第4410175号公報
しかしながら、本件発明者の実際の検証によれば、コレットチャック方式では最大8μm程度の工具の振れが生じ、焼き嵌め方式では最大4μm程度の工具の振れが生じることが確認された。工具の振れが大きい場合、工具の片刃でしかワークを加工できないことになり、加工面精度の低下、及び、工具寿命の低下・破損につながる。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、回転主軸に固定されたホルダに工具をセットする際に、工具の振れ精度を向上できる工具取り付け方法を提供することにある。
本発明は、回転主軸と、当該回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタの前記ホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、(1)前記ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する第1測定工程と、(2)前記ホルダから前記工具を取り外す工程と、(3)当該ホルダに対して前記第1の位相とは異なる第2の位相で前記工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する第2測定工程と、(4)前記第1測定工程の測定結果と前記第2測定工程の測定結果とを比較して、前記第1測定工程の測定結果の方が小さい場合には、前記ホルダから前記工具を取り外し、当該ホルダに対して前記第1の位相で前記工具をセットする工程と、を備えたことを特徴とする工具取り付け方法である。
本発明によれば、回転主軸に固定されたホルダに対する工具の位相と振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具の振れが小さくなるような位相で工具がホルダにセットされるため、工具の振れ精度が効果的に向上され得る。なお、本明細書において、工具の「振れ」は、JIS B6191に規定された内容に準じている。
具体的には、例えば、前記第1の位相と前記第2の位相とは、互いに180°異なる。
また、本発明は、回転主軸と、当該回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタの前記ホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、(1)前記ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する工程と、(2)前記ホルダから前記工具を取り外す工程と、(3)前記ホルダに対して一の回転方向に更に所定角度だけ変更された位相で前記工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する工程と、(4)(2)工程と(3)工程とを、順次繰り返すことにより、前記回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを、合計でn(nは2以上の自然数)回測定する工程と、(5)第1乃至第nの測定結果を比較して、第k(kは1以上n未満の自然数)の測定結果が最も小さい場合には、前記ホルダから前記工具を取外し、当該ホルダに対して前記第1の位相から前記一の回転方向に前記所定角度の(k−1)倍だけ変更された位相で前記工具をセットする工程と、を備えたことを特徴とする工具取り付け方法である。
本発明によっても、回転主軸に固定されたホルダに対する工具の位相と振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具の振れが小さくなるような位相で工具がホルダにセットされるため、工具の振れ精度が効果的に向上され得る。
具体的には、例えば、前記所定角度は、360°/nである。
また、本発明は、回転主軸と、当該回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタの前記ホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、前記ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する第1測定工程と、前記第1測定工程の測定結果を所定の許容値と比較して、当該測定結果の方が大きい場合には、前記ホルダから前記工具を取り外し、当該ホルダに対して前記第1の位相とは異なる第2の位相で前記工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する工程と、を備えたことを特徴とする工具取り付け方法である。
本発明によれば、回転主軸に固定されたホルダに対する工具の位相と振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具の振れが所定の許容値以下になるような位相で工具がホルダにセットされるため、工具の振れ精度が効果的に向上され得る。
具体的には、例えば、前記ホルダは、焼嵌めホルダである。あるいは、前記ホルダは、コレットチャック用のチャック本体であってもよい。
好ましくは、前記回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する際に、電気マイクロメータ、撮像装置、レーザ式非接触変位計、渦電流式非接触変位計、及び、静電容量式非接触変位計からなる群のうちいずれかを用いて測定を行う。このような態様によれば、例えば、電気マイクロメータを用いて測定を行う場合、工具に電気マイクロメータが当接された状態で当該工具が回転され、電気マイクロメータによる測定結果の最大値と最小値との差が求められることにより、工具の振れが測定され得る。また、例えば、撮像装置を用いて測定を行う場合、回転中の工具が撮像装置により撮像され、撮像結果が画像処理されることにより、工具の振れが測定され得る。また、例えば、レーザ式非接触変位計を用いて測定を行う場合、工具に対してレーザ光が照射され、工具によってレーザ光が遮断される範囲が測定されることにより、工具の振れが測定され得る。
本発明の一態様によれば、回転主軸に固定されたホルダに対する工具の位相と振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具の振れが小さくなるような位相で工具がホルダにセットされるため、工具の振れ精度が効果的に向上され得る。
本発明の別の態様によれば、回転主軸に固定されたホルダに対する工具の位相と振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具の振れが所定の許容値以下になるような位相で工具がホルダにセットされるため、工具の振れ精度が効果的に向上され得る。
図1は、本発明の第1の実施の形態による工具取り付け方法に用いられるマシニングセンタを示す概略斜視図である。 図2は、図1のマシニングセンタが備える工具受け渡し装置と加熱装置と冷却装置とを拡大して示す概略斜視図である。 図3は、図1のマシニングセンタが備える工具受け渡し装置と加熱装置と冷却装置とを拡大して示す概略正面視断面図である。 図4は、図1のマシニングセンタにおいて、工具ポッドに収容された工具が工具受け渡し装置に受け渡される工程を説明するための概略図である。 図5は、図1のマシニングセンタにおいて、工具受け渡し装置が回転主軸に固定された焼嵌めホルダに対して工具を受け渡すための工具受け渡し位置に配置される工程を説明するための概略図である。 図6は、図1のマシニングセンタにおいて、回転主軸に固定された焼嵌めホルダが加熱装置の内部に配置される工程を説明するための概略図である。 図7は、図1のマシニングセンタにおいて、焼嵌めホルダに対して第1の位相で工具がセットされる工程を説明するための概略図である。 図8は、図1のマシニングセンタにおいて、第1の位相でセットされた工具の振れが測定される工程を説明するための概略図である。 図9は、図1のマシニングセンタにおいて、焼嵌めホルダに対して第2の位相で工具がセットされる工程を説明するための概略図である。 図10は、図1のマシニングセンタにおいて、第2の位相でセットされた工具の振れが測定される工程を説明するための概略図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による工具取り付け方法に用いられるマシニングセンタを示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態によるマシニングセンタ10は、鉛直方向に移動可能な回転主軸11と、回転主軸11の回転及び移動を制御する制御盤17と、ワークが載置されるテーブル18と、を備えている。
回転主軸11は、例えばエアスピンドルであり、鉛直な回転軸線回りに回転可能であるとともに、回転方向に関して所定の位相で位置決め(位相割出)可能となっている。回転主軸11の下端部には、工具13が着脱可能にセットされる焼嵌めホルダ12が、回転主軸11と同軸に固定されている。焼嵌めホルダ12にセットされる工具13は、例えば工具径4mm以下の回転工具(エンドミル、軸付き砥石等)である。
本実施の形態では、回転主軸11は水平なX方向に移動可能となっており、一方、テーブル18は当該X方向に対して直角で水平なY方向に移動可能となっている。制御盤17によって回転主軸11の回転及び移動が制御されると共に、テーブル18が水平なY方向に移動されることにより、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13は、テーブル18上の所望の位置に相対的に移動可能となっている。これにより、テーブル18上に載置されたワークは、回転する工具13によって所望の形状に加工されるようになっている。
図1では、複数の予備の工具13がセットされる工具マガジン19が、テーブル18の外側に配置されている。すなわち、本実施の形態では、回転主軸11と工具マガジン19とが、平面視において互いに異なる位置に配置されている。
図1に示すように、本実施の形態によるマシニングセンタ10は、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12と工具マガジン19との間で工具13を受け渡す工具受け渡し装置20と、焼嵌めホルダ12を加熱して当該焼嵌めホルダ12を開放する加熱装置30と、焼嵌めホルダ12を冷却して当該焼嵌めホルダ12を閉塞する冷却装置40と、を更に備えている。
図2は、工具受け渡し装置20と加熱装置30と冷却装置40とを拡大して示す概略斜視図である。図3は、工具受け渡し装置20と加熱装置30と冷却装置40とを拡大して示す概略正面視断面図である。
本実施の形態では、図2及び図3に示すように、加熱装置30は、焼嵌めホルダ12を加熱する加熱部31と、マシニングセンタ10の本体部に支持された支持フレーム41と、当該支持フレーム41に対して加熱部31を弾性的に支持する支持部材33と、を有している。
加熱部31の本体部は、具体的には、例えば、円筒形状または接頭円錐円錐形状を有する電磁誘導式加熱コイル(誘導加熱コイル)である。焼嵌めホルダ12と加熱部31の本体部とには、互いに対応する組み合わせとして販売されている市販品が使用され得る。
図2に示すように、支持フレーム41は平板形状を有しており、マシニングセンタ10の本体部に後述のアーム部材34を介して水平に支持されている。また、支持フレーム41には、加熱部31の本体部と同軸状に貫通孔44が設けられている。
一方、支持部材33は、具体的には、エアシリンダである。エアシリンダ33は、支持フレーム41上において貫通孔44を間に挟んで位置する2箇所にそれぞれ立設されている。そして、加熱部31は、フランジ部材39を介して、エアシリンダ33のロッド部分に固定されている。エアシリンダ33は、内部を一定の圧力に維持するように構成されている。そのため、エアシリンダ33内の空気の圧力によって、加熱部31は支持フレーム41上で弾性的に支持されるようになっている。
また、支持フレーム41上において貫通孔44を取り囲むように位置する合計4箇所にはブシュ37がそれぞれ設置固定されており、各々のブシュ37内に昇降移動可能に挿通された4本のシャフト36の上端部も、加熱部31のフランジ部材39にそれぞれ固定されている。4本のシャフト36は、各々対応するブシュ37によって直線案内されることにより、下降(及び上昇)中の加熱部31の姿勢を常時水平に安定させるために設けられている。フランジ部材39の上面には、回転主軸11のハウジング16と当接可能な当接部32が突設されている。
本実施の形態では、図2及び図3に示すように、冷却装置40は、支持フレーム41内に設けられている。より詳細には、図3に示すように、冷却装置40は、エアが流される冷却通路42と、当該冷却通路42に連通されていて焼嵌めホルダ12に向けてエアを噴出する冷却ノズル(エアノズル)43と、を有している。冷却通路42は、支持フレーム41の内部において貫通孔44を取り囲むように環状に設けられていて、不図示の冷却エア供給部に接続されている。一方、冷却ノズル43は、冷却通路42から複数個が周方向に略均等に、各々は斜め上向きに、設けられており、各冷却ノズル43の先端は貫通孔44の内周面に露出されている。冷却エア供給部から冷却通路42内にエアが供給されると、供給されたエアは冷却通路42を介して各冷却ノズル43内に流入され、各冷却ノズル43の先端から貫通孔44内に斜め上向きに噴出されるようになっている。これにより、焼嵌めホルダ12が支持フレーム41の貫通孔44に近接して位置する場合には、各冷却ノズル43から噴出されたエアによって焼嵌めホルダ12が冷却されるようになっている。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の加熱装置30及び冷却装置40は、回転駆動機構38によって鉛直な回転軸回りに旋回される共通のアーム部材34を有している。回転駆動機構38は、具体的にはエアシリンダである。
本実施の形態では、図2に示すように、アーム部材34は、上下一対の水平な細長部材34a、34bを有している。マシニングセンタ10の本体部には鉛直な回転軸と同軸状に第1シャフト35aが設置されており、上下一対の細長部材34a、34bの基端部は、それぞれ当該第1シャフト35aに回転可能に支持されている。一方、上下一対の細長部材34a、34bの先端部は、鉛直な第2シャフト35bを介して互いに接続されている。
そして、上方側の細長部材34aの先端部に、前述の支持フレーム41が固定されている。すなわち、支持フレーム41上に支持された加熱部31は、当該支持フレーム41を介してアーム部材34に搭載されている。
一方、下方側の細長部材34b上には、昇降機構25が設置されており、昇降機構25の直線出力部に接続部材29を介して工具受け渡し装置20が接続されている。すなわち、工具受け渡し装置20も、昇降機構25を介してアーム部材34に搭載されている。
昇降機構25は、具体的にはエアシリンダである。昇降機構25の直線出力部が直線駆動されることにより、工具受け渡し装置20は、接続部材29と一緒に鉛直方向に直線移動されるようになっている。
図2に示すように、工具受け渡し装置20は、具体的には、水平な回転軸回りに回転出力部26を回転駆動する第2回転駆動機構24と、回転出力部26に結合されたハンド支持部23と、ハンド支持部23に支持された開閉自在の第1ハンド21aと、水平な回転軸線に関して第1ハンド21aに対して軸対称な位置及び姿勢でハンド支持部23に支持された開閉自在の第2ハンド21bと、を有している。
第2回転駆動機構24は、具体的には、エアシリンダ(ロータリーアクチュエータ)である。回転出力部26が水平な回転軸回りに180°回転駆動されることにより、ハンド支持部23に支持された第1ハンド21a及び第2ハンド21bは当該水平な回転軸に関して軸対称に上下反転されるようになっている。
図2及び図3に示すように、第1ハンド21a及び第2ハンド21bは、具体的には、例えば、それ自体は公知の平行開閉形エアチャックであり、互いに対向して配置されて互いに対して空圧によって相対移動可能な一対の可動部材22a(または22b)を有している。当該一対の可動部材22a(または22b)が互いに近接される際、当該一対の可動部材22a(または22b)間に位置決めされた工具13が当該一対の可動部材22a(または22b)に挟まれて把持されるようになっている。一方、当該一対の可動部材22a(または22b)が互いに離間される際、当該一対の可動部材22a(または22b)間に把持されていた工具13が開放されるようになっている。
次に、以上のようなマシニングセンタ10を用いた本発明の第1の形態による工具取り付け方法について説明する。
(0)まず、図4に示すように、工具受け渡し装置20が、工具マガジン19の上方位置に配置されるとともに、刃先を上向きに向けられた状態で工具マガジン19にセットされた工具13が、当該工具マガジン19の動作によって、工具受け渡し装置20に対して工具を受け渡すための予め定められた位置に適切に位置決めされる。
次に、工具受け渡し装置20の下方側に位置する第1ハンド21aが開放された状態で、昇降機構25によって工具受け渡し装置20が下降され、予め定められた高さ位置で不図示のストッパにより静止される。このとき、工具マガジン19にセットされた工具13の少なくとも一部が、第1ハンド21aの一対の可動部材22a間に挿入される。そして、第1ハンド21aが閉塞され、一対の可動部材22a間に挿入された工具13が、当該第1ハンド21aに把持される。続いて、工具13が第1ハンド21aに把持された状態で、昇降機構25によって工具受け渡し装置20が上昇され、工具マガジン19から工具13が脱抜される。上昇中の工具受け渡し装置20は、所定の高さ位置で不図示のストッパにより静止される。
次に、図5に示すように、回転駆動機構38により工具受け渡し装置20が、加熱装置30及び冷却装置40と一緒に鉛直な回転軸回りに旋回され、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12に対して工具を受け渡しするための工具受け渡し位置で不図示のストッパにより静止される。一方、制御盤17によって回転主軸11が水平移動され、工具受け渡し位置と対応する上方位置に正確に位置決めされる。
続いて、昇降機構25によって工具受け渡し装置20が下降され、予め定められた高さ位置で不図示のストッパにより静止される。そして、図5に示すように、第2回転駆動機構24によって、ハンド支持部23に支持された第1ハンド21a及び第2ハンド21bが水平な回転軸に関して軸対称に上下反転される。
次に、図6に示すように、昇降機構25によって工具受け渡し装置20が上昇され、第1ハンド21aに把持された工具13が支持フレーム41の貫通孔44を通過して当該支持フレーム41の上方側に突出するような高さ位置で不図示のストッパにより静止される。一方、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に下降され、回転主軸11のハウジング16が加熱装置30の当接部32に当接されると共に、焼嵌めホルダ12が加熱部31内に挿入される。そして、加熱部31によって焼嵌めホルダ12が加熱され、焼嵌めホルダ12が開放される。
次に、図7に示すように、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が継続されながら、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に更に下降される。回転主軸11の下降に伴って加熱装置30の当接部32が回転主軸11のハウジング16から下向きに押されるため、加熱部31は回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12と共に容易に下降される。
本実施の形態では、回転主軸11の下降中において、加熱装置30の当接部32が回転主軸11のハウジング16から下向きに押される際に、エアシリンダ33の弾性力によって加熱装置30の当接部32から回転主軸11のハウジング16に上向きの抵抗力が加わる。このため、加熱装置30の当接部32が回転主軸11のハウジング16から離間されることが防止され、加熱部31と焼嵌めホルダ12との相対位置関係が一定に維持される。これにより、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱効率も一定に維持される。
回転主軸11の下降に伴って下降する焼嵌めホルダ12の内部に第1ハンド21aに把持された工具13がスムーズに迅速に挿入されていく。そして、制御盤17によって回転主軸11が予め定められた高さ位置で正確に静止されることにより、工具13が焼嵌めホルダ12内に正確に位置決めされる。
(1)次に、工具13が第1ハンド21aに把持された状態で、制御盤17によって回転主軸11が回転され、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12は、第1ハンド21aに把持された工具13に対して第1の位相で位置決め(位相割出)される。
続いて、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が停止されると共に、各冷却ノズル43からエアが噴出される。噴出されたエアは焼嵌めホルダ12に向かって流れて、焼嵌めホルダ12が冷却される。これにより、開放状態の焼嵌めホルダ12が迅速に閉塞され得る。焼嵌めホルダ12が閉塞されることにより、工具13は焼嵌めホルダ12に対して第1の位相でセットされる。その後、第1ハンド21aが開放される。
次に、図8に示すように、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に上昇され、開放状態の第1ハンド21aから工具13が脱抜される。
続いて、図8に示すように、電気マイクロメータ14が、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13のシャンク部分に所定の高さ位置(例えば、焼嵌めホルダ12の先端から12mm下方に離れた位置)で当接される。そして、電気マイクロメータ14が工具13に当接された状態が維持されながら、制御盤17によって回転主軸11が回転され、電気マイクロメータ14による測定結果に基づいて、工具13の振れが測定される(第1測定工程)。より詳細には、電気マイクロメータ14による測定結果の最大値と最小値との差を求めることにより、工具13の振れが測定される。工具13の振れの測定後、回転主軸11の回転が停止されるともに、電気マイクロメータ14が工具13から退避される。
(2)次に、図9に示すように、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に下降され、回転主軸11のハウジング16が加熱装置30の当接部32に当接されると共に、焼嵌めホルダ12が加熱部31内に挿入される。そして、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が開始される。
続いて、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に更に下降され、焼嵌めホルダ12に固定された工具13の少なくとも一部が、第1ハンド21aの開放された一対の可動部材22a間に挿入される。そして、第1ハンド21aが閉塞され、一対の可動部材22a間に挿入された工具13が、当該第1ハンド21aに把持される。その後、加熱部31の加熱によって焼嵌めホルダ12が開放される。
(3)次に、工具13が第1ハンド21aに把持された状態で、制御盤17によって回転主軸11が回転され、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12は、第1ハンド21aに把持された工具13に対して第1の位相とは異なる第2の位相で位置決め(位相割出)される。具体的には、例えば、第1の位相と第2の位相とは、互いに180°異なる。
続いて、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が停止されると共に、各冷却ノズル43からエアが噴出される。噴出されたエアは焼嵌めホルダ12に向かって流れて、焼嵌めホルダ12が冷却される。これにより、開放状態の焼嵌めホルダ12が迅速に閉塞され得る。焼嵌めホルダ12が閉塞されることにより、工具13は焼嵌めホルダ12に対して第2の位相でセットされる。その後、第1ハンド21aが開放される。
次に、図10に示すように、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に上昇され、開放状態の第1ハンド21aから工具13が脱抜される。
続いて、図10に示すように、電気マイクロメータ14が、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13のシャンク部分に第1測定工程の場合と同じ高さ位置(例えば、焼嵌めホルダ12の先端から12mm下方に離れた位置)で当接される。そして、電気マイクロメータ14が工具13に当接された状態が維持されながら、制御盤17によって回転主軸11が回転され、電気マイクロメータ14による測定結果に基づいて、工具13の振れが測定される(第2測定工程)。より詳細には、電気マイクロメータ14による測定結果の最大値と最小値との差を求めることにより、工具13の振れが測定される。工具13の振れの測定後、回転主軸11の回転が停止されるともに、電気マイクロメータ14が工具13から退避される。
(4)次に、第1測定工程の測定結果と第2測定工程の測定結果とが比較される。第2測定工程の測定結果の方が小さい場合、工具13の取り付けが終了する。
一方、第1測定工程の測定結果の方が小さい場合、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に下降され、回転主軸11のハウジング16が加熱装置30の当接部32に当接されると共に、焼嵌めホルダ12が加熱部31内に挿入される。そして、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が開始される。
続いて、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に更に下降され、焼嵌めホルダ12に固定された工具13の少なくとも一部が、第1ハンド21aの開放された一対の可動部材22a間に挿入される。そして、第1ハンド21aが閉塞され、一対の可動部材22a間に挿入された工具13が、当該第1ハンド21aに把持される。その後、加熱部31の加熱によって焼嵌めホルダ12が開放される。
次に、工具13が第1ハンド21aに把持された状態で、制御盤17によって回転主軸11が回転され、第1ハンド21aに把持された工具13は、焼嵌めホルダ12に対して再び第1の位相で位置決め(位相割出)される。
続いて、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が停止されると共に、各冷却ノズル43からエアが噴出される。噴出されたエアは焼嵌めホルダ12に向かって流れて、焼嵌めホルダ12が冷却される。これにより、開放状態の焼嵌めホルダ12が迅速に閉塞され得る。焼嵌めホルダ12が閉塞されることにより、工具13は焼嵌めホルダ12に対して第1の位相でセットされる。その後、第1ハンド21aが開放され、工具13の取り付けが終了する。
以上のような本実施の形態によれば、回転主軸11に固定されたホルダ12に対する工具13の位相と(所定の高さ位置における)振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具13の振れが小さくなるような位相で工具13がホルダ12にセットされるため、工具13の振れ精度が効果的に向上され得る。
次に、本発明の第2の実施の形態による工具取り付け方法について説明する。本実施の形態でも、図1乃至図3に示したマシニングセンタ10が用いられる。
(1’)まず、本実施の形態でも、図4〜図8を参照し、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(0)工程、及び、(1)工程に従って、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12に対して第1の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定される(第1測定工程)。
(2’)次に、図9を参照し、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(2)工程に従って、焼嵌めホルダ12から工具13が取り外される。
(3’)次に、工具13が第1ハンド21aに把持された状態で、制御盤17によって回転主軸11が回転され、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12は、第1ハンド21aに把持された工具13に対して一の回転方向(例えば右回り)に更に所定角度(例えば、360°/n(nは2以上の自然数))だけ変更された位相で位置決め(位相割出)される。
続いて、加熱部31による焼嵌めホルダ12の加熱が停止されると共に、各冷却ノズル43からエアが噴出される。噴出されたエアは焼嵌めホルダ12に向かって流れて、焼嵌めホルダ12が冷却される。これにより、開放状態の焼嵌めホルダ12が迅速に閉塞され得る。焼嵌めホルダ12が閉塞されることにより、工具13は焼嵌めホルダ12に対して第2の位相でセットされる。その後、第1ハンド21aが開放される。
次に、図10に示すように、制御盤17によって回転主軸11が焼嵌めホルダ12と一緒に上昇され、開放状態の第1ハンド21aから工具13が脱抜される。
続いて、図10に示すように、電気マイクロメータ14が、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13のシャンク部分に第1測定工程の場合と同じ高さ位置(例えば、焼嵌めホルダ12の先端から12mm下方に離れた位置)で当接される。そして、電気マイクロメータ14が工具13に当接された状態が維持されながら、制御盤17によって回転主軸11が回転され、電気マイクロメータ14による測定結果に基づいて、工具13の振れが測定される。より詳細には、電気マイクロメータ14による測定結果の最大値と最小値との差を求めることにより、工具13の振れが測定される。工具13の振れの測定後、回転主軸11の回転が停止されるともに、電気マイクロメータ14が工具13から退避される。
(4’)図9〜図10を参照し、(2’)工程と(3’)工程とが、順次繰り返されることにより、回転主軸11の軸線に対する工具13の振れが、合計でn回測定される(すなわち、全部でn通りの位相に対応する工具13の振れが、各々1回ずつ測定される)。
(5’)第1〜第nの測定結果(すなわち、1回目〜n回目の測定結果)が比較される。第nの測定結果(n回目の測定結果)が最も小さい場合、工具13の取り付けが終了する。
一方、第k(kは1以上n未満の自然数)の測定結果が最も小さい場合、(2’)工程に従って、焼嵌めホルダ12から工具13が取外された後、当該焼嵌めホルダ12に対して前記第1の位相から前記一の回転方向(右回り)に前記所定角度の(k−1)倍だけ変更された位相で工具13がセットされ(すなわち、k回目の測定時と同じ位相で工具13が焼嵌めホルダ12にセットされ)、工具13の取り付けが終了する。
以上のような第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。なお、合計の測定回数nは、所要時間に鑑みて8以下であることが好ましい。測定回数nが増えるにつれて、工具13の振れ精度がより向上され得る。
次に、本発明の第3の実施の形態による工具取り付け方法について説明する。本実施の形態でも、図1乃至図3に示したマシニングセンタ10が用いられる。
(a)まず、本実施の形態でも、図4〜図8を参照し、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(0)工程及び(1)工程に従って、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12に対して第1の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定される。
(b)次に、測定結果と予め定められた許容値とが比較される。測定結果の方が小さい場合、工具13の取り付けが終了する。一方、測定結果の方が大きい場合、図9〜図10を参照し、(2)工程、及び、第2の位相が前回とは異なる位相に変更された(3)工程が、順次行われることにより、焼嵌めホルダ12に対して第2の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定される。
(c)測定結果が許容値よりも小さくなるまで、(b)工程が繰り返される。
以上のような第3の実施の形態によれば、回転主軸11に固定されたホルダ12に対する工具13の位相と(所定の高さ位置における)振れの大きさとの関係が測定され、測定結果に基づいて、工具13の振れが所定の許容値以下になるような位相で工具13がホルダ12にセットされるため、工具13の振れ精度が向上され得る。また、本実施の形態によれば、(2)工程及び(3)工程を予め定められた回数繰り返す必要がないため、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に比べて、所要時間が短縮され得る。
なお、以上の第1〜第3の実施の形態では、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13のシャンク部分に所定の高さで電気マイクロメータ14が当接されることにより、所定高さ位置における工具13の振れが測定されたが、これに限定されない。例えば、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13が回転され、回転中の工具13が高倍率レンズを有する撮像装置を用いて所定の時間間隔で撮像され、撮像結果が画像処理されることにより、所定の高さ位置における工具13の振れが測定されてもよい。あるいは、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13が回転され、回転中の工具13に対して所定の高さ位置においてレーザ式非接触変位計の投光部からレーザ光が水平に照射され、工具13に対して投光部とは逆側に配置された受光部(例えば、CCD)でレーザ光が受光され、受光結果からレーザ光が遮断される範囲が測定されることにより、所定の高さ位置における工具13の振れが測定されてもよい。あるいは、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13が回転され、それ自体は公知の渦電流式非接触変位計または静電容量式非接触変位計を用いて、回転中の工具13に対して所定の高さ位置における変位が測定され、測定結果の最大値と最小値との差を求めることにより、所定の高さ位置における工具13の振れが測定されてもよい。
また、以上の第1〜第3の実施の形態では、回転主軸11に固定された焼嵌めホルダ12に工具13が所定の位相でセットされたが、これに限定されず、回転主軸11に固定されたコレットチャック用のチャック本体に、コレットに挿通された工具13が所定の位相でセットされてもよい。この場合、コレットと工具13との相対位相は一定に維持されていることが好ましい。
次に、各実施の形態を用いて検証した具体的な実施例について説明する。
マシニングセンタ10の本体として、東芝機械株式会社製UVMシリーズの超精密立形加工機が使用され、焼嵌めホルダ12として、株式会社MSTコーポレーション製UNOシリーズのホルダが使用され、工具13として、直径4mmのピンゲージが使用された。
まず、第1の実施の形態による実施例(第1実施例)として、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(0)工程に従って、焼嵌めホルダ12内に工具13が正確に位置決めされた。
次いで、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(1)工程が行われることにより、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定された。その後、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(2)工程が行われることにより、焼嵌めホルダ12から工具13が取り外された。
第1の実施の形態による工具取り付け方法の(1)工程、及び、(2)工程が、順次繰り返されることにより、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが、合計で5回測定された。測定結果を、下表1に示す。
次いで、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(3)工程が行われることにより、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相とは180°異なる第2の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定された。その後、第1の実施の形態による工具取り付け方法の(2)工程が行われることにより、焼嵌めホルダ12から工具13が取り外された。
第1の実施の形態による工具取り付け方法の(3)工程、及び、(2)工程が、順次繰り返されることにより、焼嵌めホルダ12に対して第2の位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが、合計で5回測定された。測定結果を、下表2に示す。
以上の測定結果から、本実施例では、第2測定工程の測定結果が、第1測定工程の測定結果より1μm程度小さいことが確認された。従って、この場合、焼嵌めホルダ12に対して第2の位相で工具13がセットされることにより、工具13の振れ精度が1μm程度向上され、具体的には、約2.2μmの振れ精度が得られる。
次に、第2の実施の形態による実施例(第2実施例)として、第2の実施の形態による工具取り付け方法の(1’)工程に従って、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相で工具13(第1ピンゲージ)がセットされた時の当該工具13の振れが測定された(第1測定工程)。
次に、第2の実施の形態による工具取り付け方法の(2’)工程、及び、位相が右回りに更に90°だけ変更された(3’)工程が、順次行われることにより、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相とは90°だけ異なる位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定された(第2測定工程)。
第2の実施の形態による工具取り付け方法の(4’)工程として、(2’)工程、及び、位相が右回りに更に90°だけ変更された(3’)工程が、順次繰り返されることにより、回転主軸11の軸線に対する工具13の振れが、合計で4回測定された。すなわち、第2の実施の形態による工具取り付け方法の(2’)工程、及び、位相が右回りに更に90°だけ変更された(3’)工程が、順次行われることにより、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相とは180°だけ異なる位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定された(第3測定工程)。次に、第2の実施の形態による工具取り付け方法の(2’)工程、及び、位相が右回りに更に90°だけ変更された(3’)工程が、順次行われることにより、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相とは270°だけ異なる位相で工具13がセットされた時の当該工具13の振れが測定された(第4測定工程)。
第1〜第4測定工程の測定結果を、下表3にまとめて示す
以上の測定結果から、本実施例では、第3測定工程の測定結果が、最も小さくなることが確認された。従って、この場合、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相とは180°だけ異なる位相で工具13がセットされることにより、工具13の振れ精度が最も向上され、具体的には、1.0μmの振れ精度が得られる。
次に、第2の実施の形態による別の実施例(第3実施例)として、第2実施例で用いられた工具13とは別の工具13(第2ピンゲージ)が用いられて、第2実施例と同様の工程により、焼嵌めホルダ12にセットされた工具13の振れが測定された。
本実施例における第1〜第4測定工程の測定結果を、下表4にまとめて示す
以上の測定結果から、本実施例でも、第3測定工程の測定結果が、最も小さくなることが確認された。従って、この場合、焼嵌めホルダ12に対して第1の位相とは180°だけ異なる位相で工具13がセットされることにより、工具13の振れ精度が最も向上され、具体的には、1.8μmの振れ精度が得られる。
10 マシニングセンタ
11 回転主軸
12 焼嵌めホルダ
13 工具
14 電気マイクロメータ
16 ハウジング
17 制御盤
18 テーブル
19 工具マガジン
20 工具受け渡し装置
21a 第1ハンド
21b 第2ハンド
22a 一対の可動部材
22b 一対の可動部材
23 ハンド支持部
24 第2回転駆動機構
25 昇降機構
26 回転出力部
29 接続部材
30 加熱装置
31 加熱部
32 当接部
33 支持部材(エアシリンダ)
34 アーム部材
34a、34b 一対の細長部材
35a 第1シャフト
35b 第2シャフト
36 シャフト
37 ブシュ
38 回転駆動機構
39 フランジ部材
40 冷却装置
41 支持フレーム
42 冷却通路
43 冷却ノズル
44 貫通孔

Claims (8)

  1. 回転主軸と、当該回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタの前記ホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、
    (1)前記ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する第1測定工程と、
    (2)前記ホルダから前記工具を取り外す工程と、
    (3)当該ホルダに対して前記第1の位相とは異なる第2の位相で前記工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する第2測定工程と、
    (4)前記第1測定工程の測定結果と前記第2測定工程の測定結果とを比較して、前記第1測定工程の測定結果の方が小さい場合には、前記ホルダから前記工具を取り外し、当該ホルダに対して前記第1の位相で前記工具をセットする工程と、
    を備えたことを特徴とする工具取り付け方法。
  2. 前記第1の位相と前記第2の位相とは、互いに180°異なる
    ことを特徴とする請求項1に記載の工具取り付け方法。
  3. 回転主軸と、当該回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタの前記ホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、
    (1)前記ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する工程と、
    (2)前記ホルダから前記工具を取り外す工程と、
    (3)前記ホルダに対して一の回転方向に更に所定角度だけ変更された位相で前記工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する工程と、
    (4)(2)工程と(3)工程とを、順次繰り返すことにより、前記回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを、合計でn(nは2以上の自然数)回測定する工程と、
    (5)第1乃至第nの測定結果を比較して、第k(kは1以上n未満の自然数)の測定結果が最も小さい場合には、前記ホルダから前記工具を取外し、当該ホルダに対して前記第1の位相から前記一の回転方向に前記所定角度の(k−1)倍だけ変更された位相で前記工具をセットする工程と、
    を備えたことを特徴とする工具取り付け方法。
  4. 前記所定角度は、360°/nである
    ことを特徴とする請求項3に記載の工具取り付け方法。
  5. 回転主軸と、当該回転主軸に固定され、工具が着脱可能にセットされるホルダと、を備えたマシニングセンタの前記ホルダに工具をセットする工具取り付け方法であって、
    前記ホルダに対して第1の位相で工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する第1測定工程と、
    前記第1測定工程の測定結果を所定の許容値と比較して、当該測定結果の方が大きい場合には、前記ホルダから前記工具を取り外し、当該ホルダに対して前記第1の位相とは異なる第2の位相で前記工具をセットし、前記回転主軸を回転させながら、当該回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する工程と、
    を備えたことを特徴とする工具取り付け方法。
  6. 前記ホルダは、焼嵌めホルダである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の工具取り付け方法。
  7. 前記ホルダは、コレットチャック用のチャック本体である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の工具取り付け方法。
  8. 前記回転主軸の軸線に対する前記工具の振れを測定する際に、電気マイクロメータ、撮像装置、レーザ式非接触変位計、渦電流式非接触変位計、及び、静電容量式非接触変位計からなる群のうちいずれかを用いて測定を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の工具取り付け方法。
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