JP2015048643A - 既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造 - Google Patents

既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2015048643A
JP2015048643A JP2013181194A JP2013181194A JP2015048643A JP 2015048643 A JP2015048643 A JP 2015048643A JP 2013181194 A JP2013181194 A JP 2013181194A JP 2013181194 A JP2013181194 A JP 2013181194A JP 2015048643 A JP2015048643 A JP 2015048643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foundation
existing
new
anchor
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013181194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5509380B1 (ja
Inventor
亮平 黒沢
Ryohei Kurosawa
亮平 黒沢
亮太郎 黒沢
Ryotaro Kurosawa
亮太郎 黒沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurosawa Construction Co Ltd
Original Assignee
Kurosawa Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurosawa Construction Co Ltd filed Critical Kurosawa Construction Co Ltd
Priority to JP2013181194A priority Critical patent/JP5509380B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5509380B1 publication Critical patent/JP5509380B1/ja
Publication of JP2015048643A publication Critical patent/JP2015048643A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Foundations (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

【課題】既存基礎が地震による引抜力で浮き上がらないようにして既存建物の変形量を小さく押さえると共に、アンカーに与える緊張力による高軸力が既存基礎に影響を与えないようにする既存建物の耐震補強方法を提供する。
【解決手段】既存建物1における既存基礎2の少なくとも一側面に所要間隔を置いて新設基礎6を設け、新設基礎6には既存基礎2と対面する側に予め接合筋9を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカー7を設け、地盤アンカー7を緊張定着した後に、所要間隔内で既存基礎2及び/又は柱5に設けた後施工アンカー筋8と新設基礎6の接合筋9とを鉄筋重ね継手としてつなぎ合わせ、所要間隔内及び/又は既存基礎2の上部にコンクリート10を打設して新設基礎6と既存基礎2及び/又は柱5とを一体化する。
【選択図】図1−1

Description

本発明は、例えば、地震や強風などの対策のために、既存建物の耐震補強方法及び該補強方法によって得られた耐震補強構造に関するものである。
この種の既存建物における既存基礎を補強する方法及び構造においては、例えば、複数の技術が公知になっている。その公知に係る第1の従来例は、既存建物の補強構造であって、前記既存建物の下方の地盤の少なくとも一部を地盤改良することにより構築された地盤改良部と、一端がアンカーの定着地盤に定着され、他端が緊張力が付与された状態で又は緊張力が付与されない状態で前記既存建物の構造体に定着されたアンカーとを備えることを特徴とする既存建物の補強構造である(特許文献1)。
そして、上記の補強構造においては、既存建物の下方の軟弱地盤を地盤改良することで、既存建物が軟弱地盤上に建てられた場合や既存建物の基礎杭が十分な耐力を備えていない場合でも、アンカーに緊張力を付与することができる。これにより、既存建物をアンカーによりアンカーの定着地盤に定着することができ、外部に新たな架構を設けることなく、周囲に建物が密集するような場合であっても、耐震補強を行うことができる、と云うものである。
また、第2の従来例は、前記第1の従来例と同一出願人によるものであって、アンカーを、地盤に構築された構造体と前記アンカーの定着地盤とに定着させることにより行う耐震補強方法であって、前記アンカーの緊張材に、当該緊張材が弛まない程度の大きさの緊張力で、且つ、地震発生時の設計上の緊張力よりも小さい緊張力を与えた状態で、前記アンカーを前記構造体と前記定着地盤とに定着させることを特徴とする耐震補強方法である(特許文献2)。
この耐震補強方法によれば、施工コストを抑制し、工期を短縮できると共に、地盤に構築された構造物の耐震性能を向上させることができる、というものである。
特開2008−223430号公報 特開2012−127119号公報
前記第1の従来例においては、既存基礎に直接アンカーを定着させることとし、アンカーに緊張力を付与する場合と付与しない場合の2通りとしている。まず、緊張力を付与する場合、その緊張力が軸力等の応力として既存基礎に付加されて大きな影響を与え、既存基礎がその余分な応力に耐えられない問題が発生する。そのために、当該地盤の地盤改良を要しており、施工コストが増大し、工期が長期化していた。緊張力を付与しない場合、地震の揺れによる引抜力に対して、キャンセルできる緊張力がないため、アンカー自由長部におけるアンポンドPC鋼材の伸び量が大きく、耐震性能が低下するので、既存建物に生ずる変形量(層間変形角)が大きくなってしまうという問題点がある。
また、前記第2の従来技術においても、地盤に構築された構造体は、既存基礎に新設基礎を一体化したものであり、その一体化した後に新設基礎にアンカーを設置し、アンカーの緊張材に弛まない程度の大きさの緊張力を与えるため、前記第1の従来技術と同様に、地震の揺れによる引抜力によってPC鋼材の伸び量が大きく発生するから、既存建物の変形量が大きくなってしまうという問題点を有している。
従って、既存建物の耐震補強に係る従来技術においては、既存基礎が地震による引抜力で浮き上がらないようにして既存建物の変形量を小さく押さえること、および、アンカーに与える緊張力による高軸力が既存基礎に影響を与えないようにすることに解決課題を有している。
前述の従来例の課題を解決する具体的手段として、本発明に係る第1の発明は、既存建物における既存基礎の少なくとも一側面に所要間隔を置いて新設基礎を設け、該新設基礎には既存基礎と対面する側に予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎及び/又は柱に設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせ、前記所要間隔内及び/又は既存基礎の上部にコンクリートを打設して前記新設基礎と既存基礎及び/又は柱とを一体化することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第2の発明は、既存建物における既存基礎の両サイドに目地を設けて新設基礎を設け、該新設基礎に支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地に充填材を充填して硬化した後に、予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第3の発明は、既存建物における既存基礎の両サイドに所要間隔を設けて新設基礎を設け、該新設基礎には既存基礎と対面する側に予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎に設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせてコンクリートを打設し、予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第4の発明は、既存建物における既存基礎の少なくとも一側面の上部に切欠部を形成すると共に、目地部を設けて新設基礎を設け、該新設基礎に支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設けると共に、前記切欠部に突出する接合筋を設けておき、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填すると共に前記切欠部にコンクリートを打設してコッターを形成して新設基礎と既存基礎とを一体化する及び/又は予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第5の発明は、既存建物における既存基礎の少なくとも一側面に目地部を設けて新設基礎を設け、該新設基礎には既存基礎の上部に突出させて予め接合筋を設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填して硬化した後に、両サイドに新設基礎を設けた場合は両サイドの接合筋の間に付加接合筋を配置して接合筋とをつなぎ合わせ、既存基礎の上部にコンクリートを打設してコッターを一体的に形成することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第6の発明は、既存建物における既存基礎の二側面の上部に切欠部を形成すると共に、所要間隔を設けて新設基礎を設け、該新設基礎には既存基礎と対面する側にと切欠部に対応する側とに予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎と切欠部とに設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせてコンクリートを打設して一体化する及び/又は予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第7の発明は、既存建物における既存基礎の二側面に所要間隔を置いて新設基礎を設け、該新設基礎には既存基礎と柱とに対面する側に予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎と柱とに設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせ、及び/又は両サイドに新設基礎を設けた場合は両サイドの接合筋の間に付加接合筋を配置して接合筋とをつなぎ合わせ、前記既存基礎の上部にコンクリートを打設してコッターを一体的に形成することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第8の発明は、既存建物における既存基礎の少なくとも一側面に目地部を設けて新設基礎を設け、該新設基礎には既存基礎の上部に突出させて予め接合筋を設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填して硬化した後に、柱に設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせ、前記既存基礎の上部にコンクリートを打設してコッターを一体的に形成することを特徴とする既存建物の耐震補強方法を提供するものである。
本発明に係る第9の発明は、前記請求項1乃至8のいずれかの耐震補強方法によって得られた既存建物の耐震補強構造を提供するものである。
これら第1乃至第9の発明によれば、いずれも新設基礎を地盤アンカーによって支持地盤に緊張定着させてから、新設基礎と既存基礎またはコッターとを一体化したことによって、地盤アンカーの緊張による高軸力が既存基礎に影響を及ぼすことなく、しかも、新設基礎または新設基礎と一体化されたコッターが地震時に既存基礎の引抜力を押さえて既存基礎の全体耐力を補強し、地震時の引抜力による建物転倒を防止することができるという優れた効果を奏する。
また、既存基礎に対して複数の耐震補強方法を提供し、これらいずれかの方法および方法の要部を自由に組み合わせをして様々な既存建物や既存基礎を補強できるようにしたのである。
本発明の第1の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎の一例を示す平面図、(b)は同側面図である。 同じく第1の実施の形態を示すもので、(c)は隅部基礎の他の例を示す平面図、(d)は同側面図である。 同じく第1の実施の形態を示すもので、(e)は外周側面の基礎を示す平面図、(f)は同側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎の一例を示す平面図、(b)は同側面図である。 同じく第2の実施の形態を示すもので、(c)は隅部基礎の他の例を示す平面図、(d)は同側面図である。 同じく第2の実施の形態を示すもので、(e)は外周側面の基礎を示す平面図、(f)は同側面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は外周側面の基礎を示す平面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は外周側面の基礎を示す平面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎の一例を示す平面図、(b)は同側面図である。 同じく第5の実施の形態を示すもので、(c)は外周側面の基礎の一例を示す平面図、(d)は外周側面の基礎の他の例を示す平面図、(e)は同側面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎の一例を示す平面図、(b)は同側面図である。 同じく第6の実施の形態を示すもので、(c)は外周側面の基礎の一例を示す平面図、(d)は外周側面の基礎の他の例を示す平面図、(e)は同側面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は外周側面の基礎を示す平面図である。 本発明の第8の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は外周側面の基礎を示す平面図である。 本発明の第9の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図である。 同じく第9の実施の形態を示すもので、(c)は外周側面の基礎を示す平面図、(d)は同側面図である。 本発明の第10の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図である。 同じく第10の実施の形態を示すもので、(c)は外周側面の基礎を示す平面図、(d)は同側面図である。 本発明の第11の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は外周側面の基礎を示す平面図である。 本発明の第12の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は外周側面の基礎を示す平面図である。 本発明の第13の実施の形態に係る既存建物の耐震補強構造を略示的に示すもので、(a)は隅部基礎を示す平面図、(b)は同側面図である。
本発明を図示の複数の実施の形態に基づいて詳しく説明する。図示していないが、低層または中高層の既存建物は、種々のコンクリート製の既存基礎の上に柱を建てると共に、壁部等を一体的に形成して建物が構築されている。このような建物において、地震による水平力が建物に作用すると、平面(断面)において曲げモーメントが生じ、その曲げモーメントによる引張力(引抜力)は、建物の中央部が小さく外周部が大きくなることは、この種技術分野において周知の事実であり、特に、外周に位置する外柱と隅部に位置する隅柱とに作用する引抜力は、異なるのであり、それらを支持する外周の既存基礎と隅部の既存基礎に作用する引抜力も、当然のこととして異なるのである。
そこで、図1−1〜3(a)〜(f)に示した第1の実施の形態において、既存建物1は、例えば、既存基礎2(既存フーチングともいう)は、地盤中に打ち込んで構築された既存杭基礎3の上部に一体的に形成されると共に、地中梁4で隣接同士が連結された状態で形成され、該既存基礎2の上部は平坦で、該平坦の中央部に柱5が建てられて、低層または中高層の建物に構築されている。
このような既存建物1において、まず、図1−1〜2(a)〜(d)に示した隅部の既存基礎2を耐震補強する場合について説明する。隅部の既存基礎2は、上面から見て2つの側面は建物1によって一部しか空いていないが、他の2つの側面は全面的に空いている。そこで、一例として(a)、(b)図に示したように、その全面的に空いている少なくとも1つの側面側に、所要間隔を置いて新設基礎6を設ける。この新設基礎6は、グラウンドレベルGLで覆われる位置、即ち、グラウンドレベGL以下の高さ(大きさ)に形成され、軟弱地盤の下にある支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカー7により緊張定着させ、地震などによる引抜力に対抗して新設基礎6を安定化させるものである。
新設基礎6を設けるのに先だって、既存基礎2の対向する面を目荒しすると共に、複数の後施工アンカー筋8を突出して設け、新設基礎6には、対向する面に複数の接合筋9を突出させて設けておき、新設基礎6を地盤アンカー7で緊張定着させた後に、新設基礎6と既存基礎2との間の所要間隔内において、接合筋9と後施工アンカー筋8とを重ね継手としてつなぎ合わせ、該所要間隔内に後打ちコンクリート10を打設して、新設基礎6と既存基礎2とを一体化するのである。このように一体化しても、新設基礎6は、一体化する前に地盤アンカー7で緊張定着させてあるので、地盤アンカー7による高軸力が既存基礎2に影響を与えないし、アンカー力によって地震などによる引抜力に対抗し、既存基礎の全体耐力を補強したのである。
また、他の例として図1−2(c)、(d)図に示したように、隅部の既存基礎2において、空いている2つの側面側に、それぞれ所要間隔を置いて新設基礎6を設けることができる。この場合の各新設基礎6の構成および構築の仕方については、前記と同様であるので、同一符号を付して詳細については、重複するので省略する。要するに、空いている2個所の側面に新設基礎6を設けることで、二方向からの地震による引抜力に対して補強することができるのである。
次に、外柱を支持する外周側面の既存基礎2を耐震補強する場合について説明する。外周側面の既存基礎2は、図1−3の(e)、(f)に示したように、上面から見て全面的に空いている側面は1つしかなく、2つの側面は建物1によって約半分しか空いていないのである。そこで、既存基礎2の少なくとも全面的に空いている側面に、1個の新設基礎6を設けるのである。この場合も、前記実施例と同様に、既存基礎2には後施工アンカー筋8を突出して設け、該既存基礎2から所要間隔を置いて新設基礎6を設け、該新設基礎6に地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させると共に、既存基礎2と対向する面に複数の接合筋9を突出させて設けておき、所要間隔内で接合筋9と後施工アンカー筋8とをつなぎ合わせ、該所要間隔内に後打ちコンクリート10を打設して、新設基礎6と既存基礎2とを一体化するのである。
さらに、必要があれば、既存基礎2の約半分が空いている2つの側面に、それぞれ同様の新設基礎6を設けることもできる。これは、建物の中央部から離れた側面に設置された既存基礎2においては、地震による引抜力が強く作用すると認められるので、その中央部から離れた位置に設置された既存基礎2の耐引抜力を補強するために、空いている部分を利用して複数の新設基礎6を設け、既存基礎2の浮き上がりによる建物の転倒防止を行うのである。なお、新設基礎6と地中梁4との間には充填材11が充填される。なお、以降の実施の形態で新設基礎6との説明は、グラウンドレベルGL以下の高さのものである。
次に、図2−1〜3(a)〜(f)に示した第2の実施の形態に係る耐震補強について説明する。この実施の形態でも既存建物1およびその他の構成について、前記第1の実施の形態で説明したものと同一である部分は、同一符号を付して詳細な説明は省略する。まず、一例として図2−1(a)〜(b)に示した隅部の既存基礎2を耐震補強する場合は、全面的に空いている少なくとも1つの側面側に、所要間隔を置いて新設基礎16を設ける。この新設基礎16は、既存基礎2よりも高く形成し(既存基礎によっては、グラウンドレベルGLから上部に突出させて形成する場合もある)、軟弱地盤の下にある支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカー7により緊張定着させるのである。
新設基礎16が設けられる既存基礎2と柱5の対向面を目荒しすると共に、それぞれの面に複数の後施工アンカー筋8を突出して設け、新設基礎16には、対向する面に複数の接合筋9、19を突出させて設けておく。この場合に、上部の接合筋19は、柱5の位置と幅に合わせて、長く且つ幅を狭くして設けてある。そして、新設基礎16を地盤アンカー7で緊張定着させた後に、新設基礎6と既存基礎2および柱5との間の所要間隔内において、接合筋9、19と後施工アンカー筋8とをつなぎ合わせ、該所要間隔内に後打ちコンクリート20を打設することで、後打ちコンクリート20の一部が既存基礎2の上面に被さるコッター20aを形成し、該コッター20aにより、既存基礎2と柱5とを押さえ付ける機能をもって、新設基礎16と既存基礎2および柱5とを一体化するのである。このように一体化しても、新設基礎16は、一体化する前に地盤アンカー7で緊張定着させるので、地盤アンカー7による高軸力が既存基礎2に影響を与えないし、アンカー力によって地震などによる引抜力に対抗し、既存基礎の全体耐力を補強したのである。
また、他の例として図2−2(c)、(d)に示したように、隅部の既存基礎2において、空いている2つの側面側に、それぞれ所要間隔を置いて新設基礎16を設けることができる。この場合の各新設基礎16の構成および構築の仕方については、前記と同様であるので、同一符号を付して詳細については、重複するので省略する。但し、柱5の幅によって、形成されるコッター20aの幅も多少異なるのである。そして、空いている2個所の側面に新設基礎16を設けることで、二方向からの地震による引抜力に対して強度的に優れた耐震補強になるのである。
次に、外柱を支持する外周側面の既存基礎2を耐震補強する場合について説明する。外周側面の既存基礎2は、図2−3の(e)、(f)に示したように、上面から見て全面的に空いている側面は1つしかなく、2つの側面は建物1によって約半分しか空いていないのである。そこで、既存基礎2の少なくとも全面的に空いている側面に、1個の新設基礎16を設けるのである。この場合も、前記実施例と同様に、既存基礎2と柱5とに後施工アンカー筋8を突出して設け、該既存基礎2から所要間隔を置いて新設基礎16を設け、該新設基礎16に地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させると共に、既存基礎2と対向する面に複数の接合筋9、19を突出させて設けておき、所要間隔内で接合筋9、19と後施工アンカー筋8とを重ね継手としてつなぎ合わせ、該所要間隔内に後打ちコンクリート20を打設することで、後打ちコンクリート20の一部が既存基礎2の上面に被さるコッター20aを形成し、該コッター20aにより、既存基礎2と柱5とを押さえ付ける機能をもって、新設基礎16と既存基礎2および柱5とを一体化するのである。この耐震補強構造は、既存基礎2が建物1における中間部に位置するものに限るのである。
さらに、建物1の中央部から遠ざかる既存基礎2においては、前記第1の実施の形態で説明した新設基礎6と新設基礎16と組み合わせて耐震補強構造を形成するのである。即ち、中央部から遠ざかる方向の半分空いている一方の側面に新設基礎6を構築する場合と、隅柱に近い位置の柱を支持する既存基礎2においては、半分空いている両側の側面とに新設基礎6を構築する場合とが考慮されるのであり、このようにすることにより耐震補強の強度が向上するのである。なお、建物1の構造によっては、最初から既存基礎2の全面的に空いている側面にコッター20a付きの新設基礎16を設け、両側の半分空いている側面に、それぞれコッターのない新設基礎6を構築するようにしてもよい。なお、以降の実施の形態で新設基礎16との説明は、グラウンドレベルGLの上部に突出させた高さのものも含む。
図3(a)〜(c)に示した第3の実施の形態に係る耐震補強構造について説明する。この実施の形態でも既存建物1およびその他の構成について、前記第1の実施の形態で説明したものと同一である部分は、同一符号を付して詳細な説明は省略する。既存建物1の隅部に位置する既存基礎2の空いている1つの側面、および外周側面の既存基礎2の空いている側面に沿って水平方向に、後述するPC鋼材用の複数の挿通孔12を削孔して予め設け、その挿通孔12が開口する両側面に隣接してそれぞれ新設基礎6を設けると共に、該新設基礎6を構築する際に、前記挿通孔12と連通する位置に、それぞれシース等を配設して挿通孔12aを設ける。
そして、新設基礎6と既存基礎2および地中梁4との間には目地を設けてそれぞれ充填材11を充填させる。新設基礎6を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、PC鋼材であるPC鋼棒13を一方の新設基礎6の挿通孔12aから既存基礎2の挿通孔12に挿通し、他方の新設基礎6の挿通孔12aに挿通し、該他方の新設基礎6における端面で、PC鋼棒13の端部を、緊張ジャッキによりナットを締め付けて、既存基礎2と両新設基礎6とを一体的にせん断伝達状態に接合させる。
なお、この場合の新設基礎6は、プレキャストコンクリートとすることが最適であるが、現場打ちコンクリートとしても良い。また、PC鋼材としてPC鋼棒13の代わりにPC鋼線、PC鋼より線としてもよいし、高強度鋼棒としてもよい。さらに、PC鋼棒13と挿通孔12、12aとの隙間にPCグラウトを注入せずにアンポンドPC鋼材を使用してアンポンドとしてもよい。
次に、図4(a)〜(c)に示した第4の実施の形態について説明する。この実施の形態に係る耐震補強構造は、前記第1の実施の形態に係る耐震補強構造をそのまま利用して、さらに強度アップを図るものであり、新設基礎6の構造については、同一符号を付してその詳細は省略する。即ち、隅部および側面の既存基礎2に、前記第3の実施の形態と同様に、予め複数の挿通孔12を削孔して設け、新設基礎6を構築する際に、挿通孔12と連通する位置に、それぞれシース等を配設して挿通孔12aを設ける。
そして、新設基礎6をアンカー7により支持地盤に緊張定着させてから、新設基礎6と既存基礎2との間の所要間隔内において、接合筋9と後施工アンカー筋8とを重ね継手としてつなぎ合わせ、該所要間隔内に後打ちコンクリート10を打設して、新設基礎6と既存基礎2とを一体化し、該後打ちコンクリート10が硬化した後に、PC鋼材であるPC鋼棒13を、各挿通孔12、12aを通して、一方の新設基礎6から既存基礎2を介して他方の新設基礎6まで挿通し、該他方の新設基礎6における端面で、PC鋼棒13の端部を、緊張ジャッキによりナットを締め付けて、既存基礎2と両新設基礎6とを一体的にせん断伝達状態に接合させるのである。
図5−1〜2(a)〜(e)に示した第5の実施の形態について説明する。この実施例においても前記各実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。まず、図5−1(a)、(b)に示した隅部の既存基礎2には、空いている2つの側面に、それぞれ所要(略L字状)の切欠部14を設け、該切欠部14に対面する位置で、既存基礎2に隣接して新設基礎6をそれぞれ設け、これら新設基礎6を構築する際に、前記切欠部14まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成する。そして、新設基礎6を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、前記切欠部14内に後打ちコンクリート10を打設して新設基礎6と既存基礎2とを一体化するので、後打ちコンクリート10が、要するに、既存基礎2を押さえるコッター部分となるのでせん断伝達状態で一体化されるのである。なお、新設基礎6と既存基礎2との隙間には充填材11が充填される。
図5−2(c)〜(e)に示した外柱を支える外周側面の既存基礎2においては、一例として(c)に示したように、空いている1つの側面に1つの新設基礎6を設ける場合と、他の例として(d)(e)に示したように、半分空いている両側の側面に新設基礎6を構築する場合とがある。いずれの場合でも、新設基礎6が設けられる側の既存基礎2に、予め所要の切欠部14を設けること、新設基礎6に前記切欠部14まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成すること、さらに、後打ちコンクリート10の打設によって新設基礎6と既存基礎2とを一体化すること、後打ちコンクリート10がコッター部となる点では同じである。なお、1つの新設基礎6を設ける場合は、建物1の中間部に位置する既存基礎2に限られ、両側の側面に新設基礎6を設ける場合は、それ以外の場所の既存基礎2である。
図6−1〜2(a)〜(e)に示した第6の実施の形態について説明する。この実施例においても前記各実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。まず、図6−1(a)、(b)に示した隅部の既存基礎2には、空いている2つの側面に隣接して、既存基礎2よりも高く突出する新設基礎16をそれぞれ設け、これら新設基礎16を構築する際に、既存基礎2の上面で柱5の位置付近まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成する。そして、新設基礎16を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、既存基礎2の上面と柱5との空間部分に後打ちコンクリート10を打設して新設基礎16と既存基礎2とを一体化するので、後打ちコンクリート10が既存基礎2を押さえるコッター部分となり、せん断伝達状態で一体化されるのである。なお、新設基礎16と既存基礎2との隙間にはそれぞれ充填材11が充填される。
また、図6−2(c)〜(e)に示した外柱を支える外周側面の既存基礎2においては、一例として(c)に示したように、空いている1つの側面に1つの新設基礎16を設ける場合と、他の例として(d)(e)に示したように、半分空いている両側の側面に新設基礎16を構築する場合とがある。いずれの場合でも、既存基礎2よりも高く突出する新設基礎16を設けると共に、新設基礎16に既存基礎2の上面で柱5の位置付近まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成することは同じである。そして、両側の側面に設けた新設基礎16の各接合筋9の間に、付加接合筋9aを介在させ、鉄筋重ね継手により両側の新設基礎16の各接合筋9を連結させる。また、新設基礎16を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、既存基礎2の上面と柱5との空間部分、および両側の新設基盤16の間で既存基礎2の上面の空間に後打ちコンクリート10を打設して新設基礎6と既存基礎2とを一体化し、後打ちコンクリート10がコッター部となる点でも同じである。なお、1つの新設基礎16を設ける場合は、建物1の構造にもよるが、建物1の中間部に位置する既存基礎2に限られ、両側の側面に新設基礎16を設ける場合は、それ以外の場所の既存基礎2である。
図7(a)〜(c)に示した第7の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第3の実施の形態と第5の実施の形態の一部とを組み合わせたものであり、これらの実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、既存建物1の隅部に位置する既存基礎2の空いている1つの側面、および外周側面の既存基礎2の空いている側面に沿って水平方向に、PC鋼材であるPC鋼棒13用の複数の挿通孔12を削孔して予め設け、その挿通孔12が開口する両側面に隣接してそれぞれ新設基礎6を設けると共に、該新設基礎6が設けられる側の既存基礎2に、予め所要の切欠部14を設けること、また、新設基礎6を構築する際に、前記切欠部14まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成すると共に、前記挿通孔12と連通する位置に、それぞれシース等を配設して挿通孔12aを設けるのである。
そして、新設基礎6を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、コッター部となる後打ちコンクリート10を打設して新設基礎6と既存基礎2とを一体化し、該後打ちコンクリート10が硬化した後に、PC鋼材であるPC鋼棒13を一方の新設基礎6の挿通孔12aから既存基礎2の挿通孔12に挿通し、他方の新設基礎6の挿通孔12aに挿通し、該他方の新設基礎6における端面で、PC鋼棒13の端部を、緊張ジャッキによりナットを締め付けて、既存基礎2と両新設基礎6とを一体的に接合させ、後打ちコンクリート10のコッター部とPC鋼材とでせん断伝達状態になる。また、新設基礎6と既存基礎2および地中梁4との間にはそれぞれ充填材11を充填させる。
図8(a)〜(c)に示した第8の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第3の実施の形態と第6の実施の形態の一部とを組み合わせたものであり、これらの実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、既存建物1の隅部に位置する既存基礎2の空いている1つの側面、および外周側面の既存基礎2の空いている側面に沿って水平方向に、PC鋼材であるPC鋼棒13用の複数の挿通孔12を削孔して予め設け、その挿通孔12が開口する両側面に隣接してそれぞれ新設基礎16を設け、これら新設基礎16を構築する際に、既存基礎2の上面で柱5の位置付近まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成すると共に、前記挿通孔12と連通する位置に、それぞれシース等を配設して挿通孔12aを設けるのである。
また、両側の側面に設けた新設基礎16の各接合筋9の間に、付加接合筋9aを介在させ、鉄筋重ね継手により両側の新設基礎16の各接合筋9を連結させる。そして、新設基礎16を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、既存基礎2の上面と柱5との空間部分、および両側の新設基盤16の間で既存基礎2の上面の空間に後打ちコンクリート10を打設して新設基礎16と既存基礎2とを一体化し、後打ちコンクリート10がコッター部となるのである。
コッター部となる後打ちコンクリート10が硬化した後に、PC鋼材であるPC鋼棒13を一方の新設基礎16の挿通孔12aから既存基礎2の挿通孔12に挿通し、他方の新設基礎16の挿通孔12aに挿通し、該他方の新設基礎16における端面で、PC鋼棒13の端部を、緊張ジャッキによりナットを締め付けて、既存基礎2と両新設基礎16とを一体的に接合させ、後打ちコンクリート10のコッター部とPC鋼材とでせん断伝達状態になる。また、新設基礎16と既存基礎2および地中梁4との間にはそれぞれ充填材11を充填させる。
図9−1〜2(a)〜(d)に示した第9の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第1の実施の形態と第5の実施の形態とを組み合わせたものであり、これらの実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、図9−1(a)、(b)に示した隅部の既存基礎2には、空いている2つの側面に、それぞれ所要(略L字状)の切欠部14を設けると共に、該切欠部14と側面とにそれぞれ複数本の後施工アンカー筋8を設け、該側面と対面する位置で、既存基礎2と所要間隔を置いて新設基礎6をそれぞれ設け、これら新設基礎6には、所要間隔内および前記切欠部14まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成する。
そして、新設基礎6を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、各後施工アンカー筋8と接合筋9とを鉄筋重ね継手としてつなぎ合わせ、前記所要間隔内および切欠部14内に後打ちコンクリート10を打設して新設基礎6と既存基礎2とを一体化するので、前記切欠部14内に打設した後打ちコンクリート10が、要するに、既存基礎2を押さえるコッター10aとなるのでせん断伝達状態で一体化されるのである。
図9−2(c)、(d)に示した外柱を支える外周側面の既存基礎2においては、半分空いている両側の側面に、所要間隔を置いて新設基礎6を構築する例を示したものである。新設基礎6が設けられる側の既存基礎2に、予め所要の切欠部14を設けると共に、該切欠部14と側面とにそれぞれ複数本の後施工アンカー筋8を設け、新設基礎6には、所要間隔内と前記切欠部14まで延びる複数本の接合筋9を突出させて形成し、さらに、新設基礎6を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、各後施工アンカー筋8と接合筋9とを鉄筋重ね継手としてつなぎ合わせ、前記所要間隔内および切欠部14内に後打ちコンクリート10を打設して新設基礎6と既存基礎2とを一体化すること、後打ちコンクリート10がコッター部となる点では同じである。なお、空いている1つの側面に1つの新設基礎を設ける場合もあり得る。
図10−1〜2(a)〜(d)に示した第10の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第2の実施の形態の一部を利用したものであり、同実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、図10−1(a)、(b)に示した隅部の既存基礎2において、空いている2つの側面に、それぞれ所要間隔をおいて新設基礎16を設け、該新設基礎16を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、後施工アンカー筋8と接合筋9とをつなぎ合わせ、前記所要間隔内と既存基礎2の上面とに後打ちコンクリート20を打設し、新設基礎16と既存基礎2および柱5とを一体化させ、既存基礎2の上部にコッター20aが形成される。
図10−2(c)、(d)に示した外柱を支える外周側面の既存基礎2においては、半分空いている両側の側面に、所要間隔を置いて新設基礎16を構築する例を示したものである。この場合に、既存基礎2に後施工アンカー筋8を設けると共に、柱5の下端部寄りには複数の後施工アンカー筋8を所要長さ突出させて設け、両側の新設基礎16をそれぞれ地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、新設基礎16の接合筋9と既存基礎の後施工アンカー8とをつなぎ合わせると共に、既存基礎2の上部において両新設基礎16の接合筋9の間に付加接合筋9aを配設してつなぎ合わせ、前記所要間隔内と既存基礎2との上面に後打ちコンクリート20を打設して、新設基礎16と既存基礎2および柱5とを一体化させるのである。そして、既存基礎2の上面に後打ちしたコンクリートがコッター20aとなるのである。
図11(a)〜(c)に示した第11の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第7の実施の形態の一部と第9の実施の形態とを組み合わせたものであり、これら実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、(a)、(b)に示した隅部の既存基礎2において、空いている2つの側面に、予め所要の切欠部14を設けると共に、該切欠部14と側面とにそれぞれ複数本の後施工アンカー筋8を設け、さらに、既存基礎2の内部を貫通する複数の挿通孔12を設けて置く。該既存基礎2と、所要間隔をおいて且つ前記挿通孔12と連通する挿通孔12aを有する新設基礎6を設け、該新設基礎6を地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、後施工アンカー筋8と接合筋9とをつなぎ合わせ、前記所要間隔内と前記切欠部14とに後打ちコンクリート10を打設し、該後打ちコンクリート10が硬化した後に、PC鋼材であるPC鋼棒13を一方の新設基礎6の挿通孔12aから既存基礎2の挿通孔12に挿通し、他方の新設基礎6の挿通孔12aに挿通し、該他方の新設基礎6における端面で、PC鋼棒13の端部を、緊張ジャッキによりナットを締め付けて、既存基礎2と両新設基礎6とを一体化させるのである。
図11(c)に示した外柱を支える外周側面の既存基礎2においては、前記隅部の既存基礎2と同様に、半分空いている両側の側面に、所要間隔を置いて新設基礎6を構築する例を示したものであり、実質的に前記隅部の既存基礎2を耐震補強する構成と略同じである。そして、切欠部14に打設した後打ちコンクリートがコッター10aとなる。
図12(a)〜(c)に示した第12の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第4の実施の形態の一部と第10の実施の形態の一部とを組み合わせたものであり、これら実施例と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、(a)、(b)に示した隅部の既存基礎2において、空いている2つの側面にそれぞれ複数本の後施工アンカー筋8を設けると共に、柱5の下端部寄りには複数の後施工アンカー筋8を所要長さ突出させて設け、さらに、既存基礎2の内部を貫通する複数の挿通孔12を設けて置く。そして、既存基礎2と、所要間隔をおいて且つ前記挿通孔12と連通する挿通孔12aを有する新設基礎16を設け、該新設基礎16をそれぞれ地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、後施工アンカー筋8と接合筋9とをつなぎ合わせると共に、既存基礎2の上面において両新設基礎16の接合筋9の間に付加接合筋9aを配設してつなぎ合わせ、前記所要間隔内と既存基礎2との上面に後打ちコンクリート20を打設して、新設基礎16と既存基礎2および柱5とを一体化させるのである。そして、既存基礎2の上面に後打ちしたコンクリートがコッター20aとなるのである。
図12(c)に示した外柱を支える外周側面の既存基礎2においては、前記隅部の既存基礎2と同様に、半分空いている両側の側面に、所要間隔を置いて新設基礎16を構築する例を示したものであり、実質的に前記隅部の既存基礎2を耐震補強する構成と略同じであり、説明が重複するので、同一符号を付して詳細は省略する。
図13(a)、(b)に示した第13の実施の形態について説明する。この実施例においては前記第2の実施の形態の一部を利用したものであり、同実施の形態と共通する部分には、同一符号を付して詳細は省略する。即ち、隅柱5を支える隅部の既存基礎2において、空いている2つの側面に臨む柱5の下端部寄りに、複数の後施工アンカー筋8それぞれ設け、既存基礎2に隣接して新設基礎16を設け、該新設基礎16をそれぞれ地盤アンカー7で支持地盤に緊張定着させた後に、後施工アンカー筋8と接合筋9とをつなぎ合わせると共に、既存基礎2の上面に後打ちコンクリート20を打設して、新設基礎16と柱5とを一体化させ、柱5を介して新設基礎16と既存基礎2とが一体化されるのである。そして、既存基礎2の上面に後打ちしたコンクリート20がコッター部となるのである。
本発明に係る耐震補強構造は、既存基礎2の構造について、杭基礎3の上部に形成されたフーチングを対象として実施例を説明したが、これに限らず、例えば、勾配付きやベタ基礎、布基礎等の既存基礎であっても適用できることはいうまでもないのであり、要するに、補強しようとする既存基礎2と間に所要間隔または目地(隙間)を設けて新設基礎6、16を構築するかまたは既存基礎の両側に新設基礎を設け、該新設基礎を支持地盤中に延びた地盤アンカーで緊張定着させた後に、所要間隔をもって形成した場合には、その所要間隔内で既存基礎に設けた後施工アンカーと新設基礎に設けた接合筋とを鉄筋重ね継手としてつなぎ合わせて後打ちコンクリートを打設して一体化すること、および、目地を設けて両サイドに新設基礎を構築した場合には,目地充填材が硬化した後に、既存基礎と新設基礎とに設けた貫通孔にPC鋼材であるPC鋼棒を挿通させ両サイドの新設基礎に緊張定着して一体化するものであり、その新設基礎6,16を地盤アンカー7により支持地盤に緊張定着させてから、後打ちコンクリートまたはPC鋼棒により一体化するので、地盤アンカーによる高軸力が既存基礎に影響を与えないようにしたものであり、それによって既存基礎の地震時の引抜耐力を補強して、建物の転倒を防止するので、あらゆる既設建物の既存基礎に対して広く利用することができる。
1 既存建物
2 既存基礎
3 既存基礎杭
4 地中梁
5 柱
6、16 新設基礎
7 地盤アンカー
8 後施工アンカー筋
9、19 接合筋
9a 付加接合筋
10、20 後打ちコンクリート
10a、20a コッター
11 目地(充填材)
12、12a 挿通孔
13 PC鋼棒(PC鋼材)
14 切欠部

Claims (9)

  1. 既存建物における既存基礎の少なくとも一側面に所要間隔を置いて新設基礎を設け、
    該新設基礎には既存基礎と対面する側に予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎及び/又は柱に設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせ、
    前記所要間隔内及び/又は既存基礎の上部にコンクリートを打設して前記新設基礎と既存基礎及び/又は柱とを一体化すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  2. 既存建物における既存基礎の両サイドに目地部を設けて新設基礎を設け、
    該新設基礎に支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填して硬化した後に、
    予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  3. 既存建物における既存基礎の両サイドに所要間隔を設けて新設基礎を設け、
    該新設基礎には既存基礎と対面する側に予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎に設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせてコンクリートを打設し、
    予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  4. 既存建物における既存基礎の少なくとも一側面の上部に切欠部を形成すると共に、目地部を設けて新設基礎を設け、
    該新設基礎に支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設けると共に、前記切欠部に突出する接合筋を設けておき、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填すると共に前記切欠部にコンクリートを打設してコッターを形成して新設基礎と既存基礎とを一体化する及び/又は予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  5. 既存建物における既存基礎の少なくとも一側面に目地部を設けて新設基礎を設け、
    該新設基礎には既存基礎の上部に突出させて予め接合筋を設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填して硬化した後に、
    両サイドに新設基礎を設けた場合は両サイドの接合筋の間に付加接合筋を配置して接合筋とをつなぎ合わせ、既存基礎の上部にコンクリートを打設してコッターを一体的に形成すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  6. 既存建物における既存基礎の二側面の上部に切欠部を形成すると共に、所要間隔を設けて新設基礎を設け、
    該新設基礎には既存基礎と対面する側にと切欠部に対応する側とに予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎と切欠部とに設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせてコンクリートを打設して一体化する及び/又は予め既存基礎に設けてある貫通孔と新設基礎に設けた貫通孔とにPC鋼材を挿通し両サイドの新設基礎に緊張定着して新設基礎と既存基礎とを一体化すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  7. 既存建物における既存基礎の二側面に所要間隔を置いて新設基礎を設け、
    該新設基礎には既存基礎と柱とに対面する側に予め接合筋を突出させて設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記所要間隔内で前記既存基礎と柱とに設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせ、及び/又は両サイドに新設基礎を設けた場合は両サイドの接合筋の間に付加接合筋を配置して接合筋とをつなぎ合わせ、既存基礎の上部にコンクリートを打設してコッターを一体的に形成すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  8. 既存建物における既存基礎の少なくとも一側面に目地部を設けて新設基礎を設け、
    該新設基礎には既存基礎の上部に突出させて予め接合筋を設けておくと共に、支持地盤中に延びて定着させる地盤アンカーを設け、
    該地盤アンカーを緊張定着した後に、前記目地部に充填材を充填して硬化した後に、
    柱に設けた後施工アンカー筋と前記新設基礎の接合筋とをつなぎ合わせ、
    前記既存基礎の上部にコンクリートを打設してコッターを一体的に形成すること
    を特徴とする既存建物の耐震補強方法。
  9. 前記請求項1乃至8のいずれかの耐震補強方法によって得られたこと
    を特徴とする既存建物の耐震補強構造。
JP2013181194A 2013-09-02 2013-09-02 既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造 Active JP5509380B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013181194A JP5509380B1 (ja) 2013-09-02 2013-09-02 既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013181194A JP5509380B1 (ja) 2013-09-02 2013-09-02 既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5509380B1 JP5509380B1 (ja) 2014-06-04
JP2015048643A true JP2015048643A (ja) 2015-03-16

Family

ID=51031103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013181194A Active JP5509380B1 (ja) 2013-09-02 2013-09-02 既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5509380B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111779012A (zh) * 2020-07-08 2020-10-16 王万连 一种装配式地基结构
JP7406476B2 (ja) 2020-09-01 2023-12-27 鹿島建設株式会社 既存建築物補強構造及び既存建築物補強方法
JP7502208B2 (ja) 2021-01-20 2024-06-18 株式会社フジタ 建築物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101683080B1 (ko) * 2015-01-14 2016-12-08 (주)골든엔지니어링 추가파일 시공방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10292389A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Kyokuto Kogyo Kk 橋脚,橋台の補強工法
JP3855198B2 (ja) * 2002-11-13 2006-12-06 清水建設株式会社 杭基礎構造物の耐震補強構造
JP4571878B2 (ja) * 2005-03-22 2010-10-27 五洋建設株式会社 既存構造物の水中基礎の補強工法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111779012A (zh) * 2020-07-08 2020-10-16 王万连 一种装配式地基结构
JP7406476B2 (ja) 2020-09-01 2023-12-27 鹿島建設株式会社 既存建築物補強構造及び既存建築物補強方法
JP7502208B2 (ja) 2021-01-20 2024-06-18 株式会社フジタ 建築物

Also Published As

Publication number Publication date
JP5509380B1 (ja) 2014-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100935096B1 (ko) 프리스트레스 프리캐스트 세그먼트(pps)석재 아치교 및 그의 시공방법
JP5955108B2 (ja) 既存建物の杭補強構造およびその構築方法
KR101478131B1 (ko) 블록을 이용한 조립식 교각의 시공방법
JP5509380B1 (ja) 既存建物の耐震補強方法及び耐震補強構造
JP4599423B2 (ja) 盛土構造物およびその構築方法
JP2011246937A (ja) 制震プレストレスを付与した壁付き柱を用いる建造物
JP3690437B2 (ja) 既存建築物の耐震補強構造
JP3799036B2 (ja) 建物の基礎構造とその構築方法
JP5509374B1 (ja) 既存建物の耐震補強構造及び耐震補強方法
JP4472726B2 (ja) 免震建物構造
KR101358878B1 (ko) 거더의 상부 보강부재 및 이를 이용한 거더
JP2002256571A (ja) 建物の建て替え方法および既存杭の利用方法ならびに建物
JP2009121051A (ja) 建物の建て替え工法
KR100919921B1 (ko) 패널을 이용한 옹벽 및 그 시공방법
JP6461690B2 (ja) 基礎構造及び基礎施工方法
JP6340467B1 (ja) 袖壁を用いるラーメン構造及びその接合方法
JP4612422B2 (ja) 構造物の施工方法とこれに使用される基礎構造
KR200263281Y1 (ko) 단면확대를 통한 구조물의 내진보강장치
JP6684088B2 (ja) 既存建物の耐震補強構造及び耐震補強方法
KR102553230B1 (ko) 프리캐스트 내진중공슬래브 및 그 연결방법
JP3037177U (ja) 戸建て住宅における防震構造
KR101131630B1 (ko) 경사부의 양단부에 프리스트레스미도입부가 설치된 프리스트레스트콘크리트판넬과 이의 제작방법 및 이를 이용한 조립식라멘 및 이의 시공방법
KR101161993B1 (ko) 강도 보강용 합성 구조체 및 이를 이용한 시공방법
JP5889050B2 (ja) 鉄筋コンクリート製の本設柱
JP6091809B2 (ja) 既存建物の外付け補強構造

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5509380

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250