JP2015046369A - 導電膜の製造方法および導電膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂基材の反りを発生させず、密着性および導電性に優れる導電膜を形成することができる導電膜の製造方法およびその製造方法により製造した導電膜を提供する。
【解決手段】熱分解温度TDを有する樹脂基材上に、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)とを含有し、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが1.0〜8.0であり、かつ、熱または光によって硬化する有機化合物を含まない導電膜形成用組成物を付与して塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜に対して、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量が1〜20質量%となるように焼成処理を行い、金属銅を含有する導電膜を形成する導電膜形成工程とを備える導電膜の製造方法、およびその製造方法により製造した導電膜。
【選択図】なし
【解決手段】熱分解温度TDを有する樹脂基材上に、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)とを含有し、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが1.0〜8.0であり、かつ、熱または光によって硬化する有機化合物を含まない導電膜形成用組成物を付与して塗膜を形成する塗膜形成工程と、塗膜に対して、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量が1〜20質量%となるように焼成処理を行い、金属銅を含有する導電膜を形成する導電膜形成工程とを備える導電膜の製造方法、およびその製造方法により製造した導電膜。
【選択図】なし
Description
本発明は、導電膜の製造方法に関する。より詳細には、酸化銅粒子と、銅粒子と、多価アルコールとを含む導電膜形成用組成物を用いる導電膜の製造方法に関する。
樹脂基材上に金属膜を形成する方法として、金属酸化物粒子の分散体を印刷法により樹脂基材に塗布し、加熱処理して焼結させることによって金属膜や回路基板における配線等の電気的導通部位を形成する技術が知られている。この方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理による配線作製法に比べて、簡便・省エネ・省資源であることから次世代エレクトロニクス開発において大きな期待を集めている。
例えば、特許文献1には、粒子径が200nm未満の金属酸化物及び分散媒を含む金属酸化物分散体であって、該分散媒が、多価アルコール及び/またはポリエーテル化合物を含有する該金属酸化物分散体を基板に塗布した後、加熱処理することを含む、金属薄膜の製造方法が開示されている。そして、金属酸化物として酸化銅が記載され、多価アルコールとしてジエチレングリコールが記載されている。
酸化銅微粒子を含む導電膜形成用組成物を樹脂基材上に塗布して焼成処理を行う場合、省エネのみならず、樹脂基材の汎用性のためにも、低温での焼成処理が求められている。しかし、ポリエチレンテレフタラート(PET)やポリエチレンナフタラート(PEN)を樹脂基材として用いることが可能な200℃以下の焼成温度では、酸化銅および銅表面の酸化被膜の還元が不十分であることから、樹脂基材の反りを抑制しながら、良好な導電性および密着性を有する導電膜を得ることが困難であった。
本発明者らが特許文献1に開示された導電膜の製造方法を検討したところ、得られた導電膜の導電性は昨今要求されるレベルに達していたが、導電膜の密着性は要求レベルに達せず、また樹脂基材の反りを抑制することができなかった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑みて、樹脂基材の反りを発生させず、密着性および導電性に優れる導電膜を形成することができる導電膜の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、この導電膜の製造方法を用いて製造された導電膜を提供することを目的とする。
また、本発明は、この導電膜の製造方法を用いて製造された導電膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、導電膜形成用組成物中の酸化銅粒子に対する銅粒子の質量比と、導電膜の製造工程での焼成温度および導電膜中の有機物残渣量とを制御することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1)熱分解温度TDを有する樹脂基材上に、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)とを含有し、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが1.0〜8.0であり、かつ、熱または光によって硬化する有機化合物を含まない導電膜形成用組成物を付与して塗膜を形成する塗膜形成工程と、
塗膜に対して、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量が1〜20質量%となるように焼成処理を行い、金属銅を含有する導電膜を形成する導電膜形成工程と
を備える導電膜の製造方法。
(2)焼成温度が220℃以下である、(1)に記載の導電膜の製造方法。
(3)焼成温度が200℃以下である、(1)または(2)に記載の導電膜の製造方法。
(4)有機物残渣量が5〜10質量%である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(5)銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが2.0〜6.0である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(6)多価アルコール(C)の全質量WCの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WC/WAが1.0〜4.0である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(7)樹脂基材がポリエチレンテレフタラート(PET)基材またはポリエチレンナフタラート(PEN)基材である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(8)多価アルコール(C)がアスコルビン酸またはジヒドロキシアセトンである、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(9)酸化銅粒子(A)の平均粒子径が20〜50nmである、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(10)銅粒子(B)の平均粒子径が0.1〜10μmである、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(11)焼成処理が不活性ガス雰囲気中で行われる、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(12)(1)〜(11)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法により製造した導電膜。
塗膜に対して、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量が1〜20質量%となるように焼成処理を行い、金属銅を含有する導電膜を形成する導電膜形成工程と
を備える導電膜の製造方法。
(2)焼成温度が220℃以下である、(1)に記載の導電膜の製造方法。
(3)焼成温度が200℃以下である、(1)または(2)に記載の導電膜の製造方法。
(4)有機物残渣量が5〜10質量%である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(5)銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが2.0〜6.0である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(6)多価アルコール(C)の全質量WCの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WC/WAが1.0〜4.0である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(7)樹脂基材がポリエチレンテレフタラート(PET)基材またはポリエチレンナフタラート(PEN)基材である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(8)多価アルコール(C)がアスコルビン酸またはジヒドロキシアセトンである、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(9)酸化銅粒子(A)の平均粒子径が20〜50nmである、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(10)銅粒子(B)の平均粒子径が0.1〜10μmである、(1)〜(9)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(11)焼成処理が不活性ガス雰囲気中で行われる、(1)〜(10)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
(12)(1)〜(11)のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法により製造した導電膜。
本発明によれば、樹脂基材の反りを発生させず、密着性および導電性に優れる導電膜を形成することができる導電膜の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、該導電膜の製造方法を用いて製造された導電膜を提供することもできる。
また、本発明によれば、該導電膜の製造方法を用いて製造された導電膜を提供することもできる。
以下に、本発明の導電膜の製造方法および導電膜形成用組成物の好適態様について詳細に説明する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
本発明の特徴の一つは、熱分解温度TDを有する樹脂基材上に形成した塗膜に対して、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量が1〜20質量%となるように焼成処理を行う点にある。この条件で焼成処理を行うことにより、樹脂基材の反りを発生させず、樹脂基材上に、密着性および導電性に優れた導電膜を形成することができる。
また、本発明の特徴のもう一つは、導電膜形成用組成物が、酸化銅粒子および銅粒子を、銅粒子の全質量の酸化銅粒子の全質量に対する比(銅粒子の全質量/酸化銅粒子の全質量)が1.0〜8.0となるように含有する点にある。この条件で酸化銅粒子および銅粒子を含有することにより、樹脂基材の反りを発生させず、樹脂基材上に、密着性および導電性に優れた導電膜を形成することができる。
また、本発明の特徴のもう一つは、導電膜形成用組成物が、酸化銅粒子および銅粒子を、銅粒子の全質量の酸化銅粒子の全質量に対する比(銅粒子の全質量/酸化銅粒子の全質量)が1.0〜8.0となるように含有する点にある。この条件で酸化銅粒子および銅粒子を含有することにより、樹脂基材の反りを発生させず、樹脂基材上に、密着性および導電性に優れた導電膜を形成することができる。
以下では、まず、導電膜形成用組成物の各種成分(酸化銅粒子(A)、銅粒子(B)、および多価アルコール(C)など)について詳述し、その後、導電膜の製造方法について詳述する。
〈酸化銅粒子(A)〉
導電膜形成用組成物には酸化銅粒子(A)が含まれる。酸化銅粒子(A)の酸化銅は、焼成処理によって金属銅に還元され、後述する銅粒子(B)とともに導電膜中の金属銅を構成する。
導電膜形成用組成物には酸化銅粒子(A)が含まれる。酸化銅粒子(A)の酸化銅は、焼成処理によって金属銅に還元され、後述する銅粒子(B)とともに導電膜中の金属銅を構成する。
酸化銅粒子(A)の平均粒子径は、特に制限されないが、10〜100nmの範囲内が好ましく、20〜50nmの範囲内がより好ましい。
平均粒子径が10nm以上であれば、粒子表面の活性が高くなりすぎず、組成物中で分散が容易となり、取扱い性、保存性に優れるため、好ましく、平均粒子径が100nm以下であれば、組成物をインクジェット用インク組成物として用い、印刷法により配線等のパターン形成を行うことが容易となり、また、組成物を導体化する際に、活性面が広がるため金属銅への還元が起こりやすく、得られる導電膜の導電性が良好であるため、好ましい。また、平均粒子径が20〜50nmの範囲内であると、導電性がさらに優れるため、より好ましい。
平均粒子径が10nm以上であれば、粒子表面の活性が高くなりすぎず、組成物中で分散が容易となり、取扱い性、保存性に優れるため、好ましく、平均粒子径が100nm以下であれば、組成物をインクジェット用インク組成物として用い、印刷法により配線等のパターン形成を行うことが容易となり、また、組成物を導体化する際に、活性面が広がるため金属銅への還元が起こりやすく、得られる導電膜の導電性が良好であるため、好ましい。また、平均粒子径が20〜50nmの範囲内であると、導電性がさらに優れるため、より好ましい。
本発明における「酸化銅」とは、酸化されていない銅を実質的に含まない化合物であり、具体的には、X線回折による結晶解析において、酸化銅由来のピークが検出され、かつ金属由来のピークが検出されない化合物のことを指す。銅を実質的に含まないとは、銅の含有量が酸化銅粒子の全質量中、1質量%以下であることをいう。
また、酸化銅としては、酸化銅(I)または酸化銅(II)が好ましく、安価に入手可能であること、空気中での安定性に優れることから酸化銅(II)であることが更に好ましい。
酸化銅粒子(A)としては、導電膜形成用組成物に用いられる公知の酸化銅粒子を使用することができる。例えば、酸化銅粒子(A)として、シーアイ化成社製のNanoTek(R) CuO、NanoTek(R) Slurry CuO、イオリテック(Iolitec)社製NO−0004−HP、NO−0031−HP、シグマ・アルドリッチ社製の酸化銅(II)ナノパウダー等を使用することができる。
なお、本発明における酸化銅粒子(A)の平均粒子径は、平均一次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の酸化銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、酸化銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
〈銅粒子(B)〉
導電膜形成用組成物には銅粒子(B)が含まれる。銅粒子(B)は、前述した酸化銅粒子(A)の酸化銅が成膜時の焼成処理によって還元されて生じる金属銅とともに導電膜中の金属銅を構成する。
導電膜形成用組成物には銅粒子(B)が含まれる。銅粒子(B)は、前述した酸化銅粒子(A)の酸化銅が成膜時の焼成処理によって還元されて生じる金属銅とともに導電膜中の金属銅を構成する。
銅粒子(B)の平均粒子径は、特に制限されないが、0.1〜20μmの範囲内が好ましく、0.1〜10μmの範囲内がより好ましい。
平均粒子径が0.1μm以上であれば、得られる導電膜の導電性がより優れるため、好ましく、平均粒子径が20μm以下であれば、微細配線が形成しやすくなるため、好ましい。また、平均粒子径が0.1〜10μmの範囲内であれば、導電膜の密着性および導電性がさらに優れるため、より好ましい。
平均粒子径が0.1μm以上であれば、得られる導電膜の導電性がより優れるため、好ましく、平均粒子径が20μm以下であれば、微細配線が形成しやすくなるため、好ましい。また、平均粒子径が0.1〜10μmの範囲内であれば、導電膜の密着性および導電性がさらに優れるため、より好ましい。
銅粒子(B)としては、導電膜形成用組成物に用いられる公知の金属銅粒子を使用することができる。例えば、銅粒子(B)として、三井金属鉱業社製のフレーク状銅粉1050YP、1100YP、1200YP、1400YP、MA−C08JF、MA−C025KFD、MA−C05KFD、微粒アトマイズ銅粉MA−C015K、MA−C02K、MA−C03K、MA−C04K、MA−C08J、MA−CJU、湿式銅粉1030Y、1050Y、1100Y、1200N、1400Y、1400YM、1110等を使用することができる。
なお、本発明における銅粒子(B)の平均粒子径は、平均一次粒子径のことを指す。平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察または走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、少なくとも50個以上の銅粒子の粒子径(直径)を測定し、それらを算術平均して求める。なお、観察図中、銅粒子の形状が真円状でない場合、長径を直径として測定する。
〈多価アルコール(C)〉
導電膜形成用組成物には多価アルコール(C)が含まれる。多価アルコール(C)は還元性を有するので、焼成処理の際に導電膜中の酸化銅を還元し、金属銅に変換する。
多価アルコール(C)は、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、糖アルコール類、単糖類、二糖類、三糖類などが挙げられる。
導電膜形成用組成物には多価アルコール(C)が含まれる。多価アルコール(C)は還元性を有するので、焼成処理の際に導電膜中の酸化銅を還元し、金属銅に変換する。
多価アルコール(C)は、1分子中に2個以上のヒドロキシ基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、糖アルコール類、単糖類、二糖類、三糖類などが挙げられる。
糖アルコール類としては、グリセリンを含むトリトール類、エリトリトール、トレイトール等のテトリトール類、アラビニトール、キシリトール、リビトール(アドニトール)等のペンチトール類、イジトール、ガラクチトール(ダルシトール)、グルシトール(ソルビトール)、マンニトール等のヘキシトール類、ボレミトール、ペルセイトール等のヘプチトール類などが挙げられる。
単糖類としては、グリセルアルデヒド、トレオース、エリトロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース等のアルドース類、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、キシルロース、リブロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、セドヘプツロース、コリオース等のケトース類などが挙げられる。
二糖類としては、スクロース、トレハロース、イソトレハロース(β,β−トレハロース)、ネオトレハロース(α,β−トレハロース)、ガラクトスクロース等の非還元糖、ラクツロース、ラクトース、マルトース、セロビオース、コージビオース、ニゲロース、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、ゲンチビオース、ツラノース、マルツロース、パラチノース、ゲンチビウロース、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース、ネオラクトース、シラビオース、ルチノース、ルチヌロース、ビシアノース、キシロビオース、プリメベロース等の還元糖などが挙げられる。
三糖類としては、ニゲロトリオース、マルトトリオース、メレジトース、マルトトリウロース、ラフィノース、ケストース等が挙げられる。
なお、多価アルコール(C)は、エナンチオマーが存在する場合には、そのエナンチオマーも含む。例えば、アスコルビン酸は、L−アスコルビン酸およびD−アスコルビン酸を含み、グルコースはD−グルコース、L−グルコース等を含む。また、多価アルコール(C)は、トートマーが存在する場合には、そのトートマーも含む。例えば、グルコースはα−グルコピラノース、β−グルコピラノース、α−グルコフラノース、β−グルコフラノース等を含む。
〈溶媒およびその他の成分〉
導電膜形成用組成物は、必要に応じて、酸化銅粒子(A)、銅粒子(B)および多価アルコール(C)に加えて溶媒(分散媒)や各種添加剤(レベリング剤、カップリング剤、粘度調整剤、酸化防止剤、密着剤等。)等のその他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。特に、適度な流動性を有する組成物を得るために、溶媒を含有させることが好ましい。
導電膜形成用組成物は、必要に応じて、酸化銅粒子(A)、銅粒子(B)および多価アルコール(C)に加えて溶媒(分散媒)や各種添加剤(レベリング剤、カップリング剤、粘度調整剤、酸化防止剤、密着剤等。)等のその他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。特に、適度な流動性を有する組成物を得るために、溶媒を含有させることが好ましい。
溶媒としては、例えば、水、アルコール類、エーテル類、エステル類、炭化水素類および芳香族炭化水素類から選ばれる1種、または相溶性のある2種以上の混合物が挙げられる。
溶媒は、多価アルコール(C)との相溶性に優れることから、水、水溶性アルコール(1価のアルコールに限る)、水溶性アルコール由来のアルキルエーテル(1分子中にヒドロキシ基が1個以下であるものに限る)、水溶性アルコール由来のアルキルエステル(1分子中にヒドロキシ基が1個以下であるものに限る)、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。
水としては、少なくともイオン交換水のレベルの純度を有するものが好ましい。
水溶性アルコール(1価のアルコールに限る)としては、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、グリシドール、メチルシクロヘキサノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソプロピルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、カルビトール、エチルカルビトール、n−ブチルカルビトール、ジアセトンアルコール等が例示される。
これらのなかでも、メタノール、2−メトキシエタノールおよびイソプロピルアルコールから選択される少なくとも1つが、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいことから好ましい。
水溶性アルコール(1価のアルコールに限る)としては、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、グリシドール、メチルシクロヘキサノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、イソプロピルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール、カルビトール、エチルカルビトール、n−ブチルカルビトール、ジアセトンアルコール等が例示される。
これらのなかでも、メタノール、2−メトキシエタノールおよびイソプロピルアルコールから選択される少なくとも1つが、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいことから好ましい。
水溶性アルコール由来のアルキルエーテル(1分子中にヒドロキシ基が1個以下であるものに限る)としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、メチルシクロヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等が例示される。
これらのなかでも、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびテトラヒドロフランから選択される少なくとも1つが、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいことから好ましい。
これらのなかでも、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびテトラヒドロフランから選択される少なくとも1つが、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいことから好ましい。
水溶性アルコール由来のアルキルエステル(1分子中にヒドロキシ基が1個以下であるものに限る)としては、具体的には、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトン等が例示される。
これらのなかでも、ギ酸メチル、ギ酸エチルおよび酢酸メチルから選択される少なくとも1つが、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいことから好ましい。
これらのなかでも、ギ酸メチル、ギ酸エチルおよび酢酸メチルから選択される少なくとも1つが、沸点が高すぎず導電膜形成後に残存しにくいことから好ましい。
溶媒の中でも、沸点が高すぎないことから、特に水または水溶性アルコール(1価のアルコールに限る)を主溶媒として用いることが好ましい。主溶媒とは、溶媒の中で含有率が最も多い溶媒である。
[導電膜形成用組成物の製造方法]
本発明の導電膜形成用組成物は、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)と、所望により溶媒およびその他の成分とを含むが、熱または光によって硬化する有機化合物を含まない。
本発明の導電膜形成用組成物は、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)と、所望により溶媒およびその他の成分とを含むが、熱または光によって硬化する有機化合物を含まない。
熱または光によって硬化する有機化合物とは、加熱により硬化する有機化合物、または光照射により硬化する有機化合物をいう。光照射は電磁波照射を含む。
加熱により硬化する有機化合物としては、例えば、熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂(ユリア樹脂)、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
光照射により硬化する有機化合物としては、例えば、光硬化性樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、光重合開始剤の活性化によりモノマーやオリゴマーの重合が進行する樹脂が挙げられる。
また、「含まない」とは、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)との合計に対する、熱または光によって硬化する有機化合物の割合が、1質量%以下であることをいい、0質量%であることが好ましい。
加熱により硬化する有機化合物としては、例えば、熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂(ユリア樹脂)、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミド等が挙げられる。
光照射により硬化する有機化合物としては、例えば、光硬化性樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、光重合開始剤の活性化によりモノマーやオリゴマーの重合が進行する樹脂が挙げられる。
また、「含まない」とは、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)との合計に対する、熱または光によって硬化する有機化合物の割合が、1質量%以下であることをいい、0質量%であることが好ましい。
導電膜形成用組成物中における銅粒子(B)の含有量は、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが1.0〜8.0、好ましくは2.0〜6.0となる量である。WB/WAがこの範囲内であると、導電パスが増加するため、得られる導電膜の導電性が優れ、かつ、導電膜形成用組成物の流動性を向上させるため、導電膜形成用組成物の印刷性に優れる。WB/WAが1.0未満では、焼成処理の際に樹脂基材の反りを抑制することができず、WB/WAが8.0超では、製造される導電膜の密着性および導電性が要求されるレベルに達しない。
導電膜形成用組成物中における多価アルコール(C)の含有量は、特に限定されないが、多価アルコール(C)の全質量WCの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WC/WAが、好ましくは0.5〜4.5、より好ましくは1.0〜4.0となる量である。WC/WAがこの範囲内であると、酸化銅を十分に還元することができ、得られる導電膜の導電性がより優れる。
導電膜形成用組成物中に溶媒を含む場合、その含有量は特に限定されないが、導電膜形成用組成物の粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、導電膜形成用組成物の合計質量に対して、10〜60質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。
導電膜形成用組成物の粘度は、インクジェット、スクリーン印刷等の印刷用途に適するような粘度に調整させることが好ましい。インクジェット吐出を行う場合、1〜50cPが好ましく、1〜40cPがより好ましい。スクリーン印刷を行う場合は、1000〜100000cPが好ましく、10000〜80000cPがより好ましい。
導電膜形成用組成物の調製方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、溶媒中に、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)と、所望により溶媒およびその他の成分とを添加した後、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の手段により成分を分散させることによって、組成物を得ることができる。
[導電膜の製造方法]
本発明の導電膜の製造方法は、少なくとも塗膜形成工程と導電膜形成工程とを有する。以下に、それぞれの工程について詳述する。
本発明の導電膜の製造方法は、少なくとも塗膜形成工程と導電膜形成工程とを有する。以下に、それぞれの工程について詳述する。
〈塗膜形成工程〉
塗膜形成工程は、上述した導電膜形成用組成物を樹脂基材上に付与して塗膜を形成する工程である。本工程により焼成処理が施される前の塗膜が得られる。後述する導電膜形成工程の前に、塗膜を乾燥してもよい。
塗膜形成工程は、上述した導電膜形成用組成物を樹脂基材上に付与して塗膜を形成する工程である。本工程により焼成処理が施される前の塗膜が得られる。後述する導電膜形成工程の前に、塗膜を乾燥してもよい。
本工程で使用される樹脂基材としては、公知のものを用いることができる。樹脂基材としては、低密度ポリエチレン樹脂基材、高密度ポリエチレン樹脂基材、ABS樹脂基材、アクリル樹脂基材、スチレン樹脂基材、塩化ビニル樹脂基材、ポリエステル樹脂基材(ポリエチレンテレフタラート(PET)基材、ポリエチレンナフタラート(PEN)基材)、ポリアセタール樹脂基材、ポリサルフォン樹脂基材、ポリエーテルイミド樹脂基材(ポリイミド樹脂基材)、ポリエーテルケトン樹脂基材、セルロース誘導体基材、紙−フェノール樹脂基材(紙フェノール樹脂基材)、紙−エポキシ樹脂基材(紙エポキシ樹脂基材)、紙−ポリエステル樹脂基材(紙ポリエステル樹脂基材)、ガラス布−エポキシ樹脂基材(ガラスエポキシ樹脂基材)、ガラス布−ポリイミド系樹脂基材(ガラスポリイミド樹脂基材)、またはガラス布−フッ素樹脂基材(ガラスフッ素樹脂基材)等からなるものが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタラート(PET)基材またはポリエチレンナフタラート(PEN)基材が好ましく、ポリエチレンテレフタラート(PET)基材がより好ましい。
なお、樹脂基材の熱分解温度TDは、10%分解温度(℃)であり、具体的には、示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)を用いて、窒素雰囲気中で熱重量を測定した際の10%重量減少時の温度(10%重量減少温度)(℃)である。一般に、同じ種類の樹脂であっても、分子量や分子量分布、分岐度、架橋密度などによって熱分解挙動に差が生じるため、TDが相違する場合がある。
導電膜形成用組成物を樹脂基材上に付与する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スプレー塗布法、スピンコーティング法、インクジェット法などの塗布法が挙げられる。
塗布の形状は特に制限されず、樹脂基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
樹脂基材上への導電膜形成用組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚(厚み)は0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、0.1〜50μmがさらに好ましく、1〜30μmがいっそう好ましい。
塗布の形状は特に制限されず、樹脂基材全面を覆う面状であっても、パターン状(例えば、配線状、ドット状)であってもよい。
樹脂基材上への導電膜形成用組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚(厚み)は0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、0.1〜50μmがさらに好ましく、1〜30μmがいっそう好ましい。
〈乾燥工程〉
本工程は、形成された塗膜に対して乾燥処理を行い、溶剤を除去する工程である。本工程は、所望により、前述した塗膜形成工程の後、かつ、後述する導電膜形成工程の前に実施することができる。
残存する溶剤を除去することにより、導電膜形成工程において、溶剤の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができ、導電膜の導電性および導電膜と樹脂基材との密着性の点で好ましい。
乾燥処理の方法としては、例えば、温風乾燥機などを用いて加熱することにより行うことができ、後述する焼成温度よりも低い温度で乾燥処理を行うことが好ましい。具体的に例示すると、乾燥温度としては、40℃以上200℃未満が好ましく、50℃以上150℃未満がより好ましい。
本発明においては、乾燥処理は、不活性ガス雰囲気中、大気中などで行うことができるが、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
本工程は、形成された塗膜に対して乾燥処理を行い、溶剤を除去する工程である。本工程は、所望により、前述した塗膜形成工程の後、かつ、後述する導電膜形成工程の前に実施することができる。
残存する溶剤を除去することにより、導電膜形成工程において、溶剤の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができ、導電膜の導電性および導電膜と樹脂基材との密着性の点で好ましい。
乾燥処理の方法としては、例えば、温風乾燥機などを用いて加熱することにより行うことができ、後述する焼成温度よりも低い温度で乾燥処理を行うことが好ましい。具体的に例示すると、乾燥温度としては、40℃以上200℃未満が好ましく、50℃以上150℃未満がより好ましい。
本発明においては、乾燥処理は、不活性ガス雰囲気中、大気中などで行うことができるが、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
〈導電膜形成工程〉
導電膜形成工程は、塗膜形成工程により樹脂基材上に形成した塗膜に、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量を1〜20質量%とする時間、焼成することにより、導電膜を形成する工程である。ここで、TDは樹脂基材の熱分解温度である。
焼成のための加熱手段は特に制限されず、オーブン、ホットプレート等公知の加熱手段を用いることができる。本発明では、焼成処理を比較的低温で行うことにより導電膜の形成が可能であり、従って、プロセスコストが安いという利点を有する。
焼成処理を行うことにより、多価アルコール(C)が還元剤として働き、酸化銅が還元されて金属銅に変換される。より具体的には、焼成処理を施すことにより、塗膜中の酸化銅粒子(A)が還元されて生じた金属銅粒子が、銅粒子(B)どうしの接着・融着を促進してグレインを形成し、さらにグレイン同士が接着・融着して銅膜を形成する。
導電膜形成工程は、塗膜形成工程により樹脂基材上に形成した塗膜に、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量を1〜20質量%とする時間、焼成することにより、導電膜を形成する工程である。ここで、TDは樹脂基材の熱分解温度である。
焼成のための加熱手段は特に制限されず、オーブン、ホットプレート等公知の加熱手段を用いることができる。本発明では、焼成処理を比較的低温で行うことにより導電膜の形成が可能であり、従って、プロセスコストが安いという利点を有する。
焼成処理を行うことにより、多価アルコール(C)が還元剤として働き、酸化銅が還元されて金属銅に変換される。より具体的には、焼成処理を施すことにより、塗膜中の酸化銅粒子(A)が還元されて生じた金属銅粒子が、銅粒子(B)どうしの接着・融着を促進してグレインを形成し、さらにグレイン同士が接着・融着して銅膜を形成する。
焼成処理の温度(焼成温度)は、TD−50℃以下であれば特に限定されないが、TD−50℃を超えない限りにおいて、220℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。また、焼成温度の下限は導電膜形成用組成物中の酸化銅を還元して金属銅に変換することができる温度で、かつTD−50℃以下であれば特に限定されないが、TD−50℃を超えない限りにおいて、150℃以上が好ましく、180℃以上がより好ましい。
焼成処理の時間(焼成時間)は、導電膜中の有機物残渣量を1〜20質量%とする時間であれば特に限定されないが、5〜10質量%とする時間が好ましい。なお、「有機物残渣量」は焼成処理後の導電膜中に残存している有機物量(単位:質量%)であり、焼成処理後の導電膜を示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)により、窒素雰囲気中で、500℃に加熱することによって測定した有機物分の重量減少量から算出することができる。
本発明においては、焼成処理は、不活性ガス雰囲気中、大気中などで行うことができるが、不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
[導電膜]
上記工程を実施することにより、金属銅を含有する導電膜(金属銅膜)が得られる。
導電膜の膜厚(厚み)は特に制限されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が調整される。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、0.1〜50μmがさらに好ましく、1〜30μmがいっそう好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
導電膜体積抵抗値は、導電膜の表面抵抗率を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗率に膜厚を乗算することで算出することができる。
上記工程を実施することにより、金属銅を含有する導電膜(金属銅膜)が得られる。
導電膜の膜厚(厚み)は特に制限されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が調整される。なかでも、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、0.1〜50μmがさらに好ましく、1〜30μmがいっそう好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
導電膜体積抵抗値は、導電膜の表面抵抗率を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗率に膜厚を乗算することで算出することができる。
導電膜は樹脂基材の全面、または、パターン状に設けられてもよい。パターン状の導電膜は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記導電膜形成用組成物をパターン状に樹脂基材に付与して、上記加熱処理を行う方法や、樹脂基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記導電膜形成用組成物をパターン状に樹脂基材に付与して、上記加熱処理を行う方法や、樹脂基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の導電膜を多層配線基板として構成する場合、パターン状の導電膜の表面に、さらに絶縁層(絶縁樹脂層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト)を積層して、その表面にさらなる配線(金属パターン)を形成してもよい。
絶縁膜の材料は特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂、アラミド樹脂、結晶性ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、全フッ素化ポリイミド、全フッ素化アモルファス樹脂など)、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂など挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF GX−13などが挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF GX−13などが挙げられる。
また、配線保護のために用いられる絶縁層の材料の一種であるソルダーレジストについては、例えば、特開平10−204150号公報や、特開2003−222993号公報等に詳細に記載され、ここに記載の材料を所望により本発明にも適用することができる。ソルダーレジストは市販品を用いてもよく、具体的には、例えば、太陽インキ製造(株)製PFR800、PSR4000(商品名)、日立化成工業(株)製 SR7200G、などが挙げられる。
上記で得られた導電膜を有する樹脂基材(導電膜付き樹脂基材)は、種々の用途に使用することができる。例えば、フレキシブルプリント基板、リジッドフレキシブルプリント基板、リジッドプリント基板、TFT、RFIDなどが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
[実施例1]
〈導電膜形成用組成物の調製〉
酸化銅粒子1(平均粒子径40nm;シーアイ化成社製,NanoTek(R) CuO)(100質量部)と、銅粒子1(平均粒子径3μm;三井金属鉱業社製,フレーク状銅粉1200YP)(250質量部)と、アスコルビン酸(300質量部)と、水(超純水)(500質量部)とを添加し、自転公転ミキサー(THINKY社製,あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで導電膜形成用組成物を得た。
〈導電膜の作製〉
PET基材(TD=320℃;富士フイルムビジネスサプライ社製,FUJIX OHP FILM)上に、得られた導電膜形成用組成物をストライプ状(L/S=1mm/1mm)に塗布し、その後、100℃で10分間乾燥させることで、導電膜形成用組成物層がパターン印刷された塗膜を得た。その後、RTA焼結装置(Allwin21社製,AccuThermo)を用い、180℃まで加熱し、導電膜中の有機物残渣量が5質量%となる時間保持し、その後、100℃まで冷却してサンプルを取り出すことで、導電膜を得た。
ここで、有機物残渣量は、焼成処理後の導電膜を示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)により、窒素雰囲気中で、500℃に加熱して測定した有機物分の重量減少量から算出した。
〈導電膜形成用組成物の調製〉
酸化銅粒子1(平均粒子径40nm;シーアイ化成社製,NanoTek(R) CuO)(100質量部)と、銅粒子1(平均粒子径3μm;三井金属鉱業社製,フレーク状銅粉1200YP)(250質量部)と、アスコルビン酸(300質量部)と、水(超純水)(500質量部)とを添加し、自転公転ミキサー(THINKY社製,あわとり練太郎ARE−310)で5分間処理することで導電膜形成用組成物を得た。
〈導電膜の作製〉
PET基材(TD=320℃;富士フイルムビジネスサプライ社製,FUJIX OHP FILM)上に、得られた導電膜形成用組成物をストライプ状(L/S=1mm/1mm)に塗布し、その後、100℃で10分間乾燥させることで、導電膜形成用組成物層がパターン印刷された塗膜を得た。その後、RTA焼結装置(Allwin21社製,AccuThermo)を用い、180℃まで加熱し、導電膜中の有機物残渣量が5質量%となる時間保持し、その後、100℃まで冷却してサンプルを取り出すことで、導電膜を得た。
ここで、有機物残渣量は、焼成処理後の導電膜を示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)により、窒素雰囲気中で、500℃に加熱して測定した有機物分の重量減少量から算出した。
〈樹脂基材の反りの評価〉
得られた導電膜付き樹脂基材(本評価項目において、以下「試料」という。)について、JIS C 6481:1996の5.22に記載されている方法により、定盤と試料の辺との間の隔たりを0.1mm単位で測定を行った。評価基準は以下のとおりである。なお、実用上、A評価またはB評価が望ましい。評価の結果を表1の該当欄に示す。
A:定盤と試料の辺との隔たりが0.5mm以下である。
B:定盤と試料の辺との隔たりが0.5mm超、1.0mm以下である。
C:定盤と試料の辺との隔たりが1.0mm超、2.0mm以下である。
D:定盤と試料の辺との隔たりが2.0mm超、5.0mm以下である。
E:定盤と試料の辺との隔たりが5.0mm超である。
得られた導電膜付き樹脂基材(本評価項目において、以下「試料」という。)について、JIS C 6481:1996の5.22に記載されている方法により、定盤と試料の辺との間の隔たりを0.1mm単位で測定を行った。評価基準は以下のとおりである。なお、実用上、A評価またはB評価が望ましい。評価の結果を表1の該当欄に示す。
A:定盤と試料の辺との隔たりが0.5mm以下である。
B:定盤と試料の辺との隔たりが0.5mm超、1.0mm以下である。
C:定盤と試料の辺との隔たりが1.0mm超、2.0mm以下である。
D:定盤と試料の辺との隔たりが2.0mm超、5.0mm以下である。
E:定盤と試料の辺との隔たりが5.0mm超である。
〈導電膜の密着性の評価〉
得られた導電膜にセロハンテープ(幅24mm、ニチバン社製)を密着させてから剥がした。剥がした後の導電膜の外観を目視で観察して密着性を評価した。評価基準は以下のとおりである。なお、実用上、A評価またはB評価が望ましい。評価の結果を表1の該当欄に示す。
A:テープに導電膜の付着が見られず、導電膜と樹脂基材との界面での剥離もみられない。
B:テープに導電膜の付着がやや見られるが、導電膜と樹脂基材との界面での剥離はみられない。
C:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と樹脂基材との界面での剥離が5%未満の面積でみられる。
D:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と樹脂基材との界面での剥離が5%以上50%未満の面積でみられる。
E:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と樹脂基材との界面での剥離が50%以上の面積でみられる。
得られた導電膜にセロハンテープ(幅24mm、ニチバン社製)を密着させてから剥がした。剥がした後の導電膜の外観を目視で観察して密着性を評価した。評価基準は以下のとおりである。なお、実用上、A評価またはB評価が望ましい。評価の結果を表1の該当欄に示す。
A:テープに導電膜の付着が見られず、導電膜と樹脂基材との界面での剥離もみられない。
B:テープに導電膜の付着がやや見られるが、導電膜と樹脂基材との界面での剥離はみられない。
C:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と樹脂基材との界面での剥離が5%未満の面積でみられる。
D:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と樹脂基材との界面での剥離が5%以上50%未満の面積でみられる。
E:テープに導電膜の付着がはっきり見られ、導電膜と樹脂基材との界面での剥離が50%以上の面積でみられる。
〈導電膜の導電性の評価〉
得られた導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定し、導電性を評価した。評価基準は以下のとおりである。なお、実用上、A評価またはB評価が望ましい。評価の結果を表1の該当欄に示す。
A:体積抵抗率が50μΩ・cm未満である。
B:体積抵抗率が50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満である。
C:体積抵抗率が100μΩ・cm以上1000μΩ・cm未満である。
D:体積抵抗率が1000μΩ・cm以上である。
得られた導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定し、導電性を評価した。評価基準は以下のとおりである。なお、実用上、A評価またはB評価が望ましい。評価の結果を表1の該当欄に示す。
A:体積抵抗率が50μΩ・cm未満である。
B:体積抵抗率が50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満である。
C:体積抵抗率が100μΩ・cm以上1000μΩ・cm未満である。
D:体積抵抗率が1000μΩ・cm以上である。
[実施例2、3]
焼成温度を表1に示す温度に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
焼成温度を表1に示す温度に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例4]
PET基材に代えて、PEN基材(帝人デュポンフィルム社製、テオネックス、TD=410℃)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
PET基材に代えて、PEN基材(帝人デュポンフィルム社製、テオネックス、TD=410℃)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例5、6]
有機物残渣量が表1に示す量となるように加熱時間を変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
有機物残渣量が表1に示す量となるように加熱時間を変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例7]
酸化銅粒子1(100質量部)に代えて、酸化銅粒子2(平均粒子径80nm;イオリテック社製,NO−0031−HP)(100質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
酸化銅粒子1(100質量部)に代えて、酸化銅粒子2(平均粒子径80nm;イオリテック社製,NO−0031−HP)(100質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例8、9]
銅粒子1の含有量を表1に示す量に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
銅粒子1の含有量を表1に示す量に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例10]
銅粒子1(250質量部)に代えて、銅粒子2(平均粒子径17μm;三井金属鉱業社製,微粒アトマイズ銅粉MA−CJF)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
銅粒子1(250質量部)に代えて、銅粒子2(平均粒子径17μm;三井金属鉱業社製,微粒アトマイズ銅粉MA−CJF)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例11]
アスコルビン酸(300質量部)に代えて、ジヒドロキシアセトン(300質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
アスコルビン酸(300質量部)に代えて、ジヒドロキシアセトン(300質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例12、13]
アスコルビン酸の含有量を表1に示す量に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
アスコルビン酸の含有量を表1に示す量に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[実施例14、15]
焼成処理を表1に示すとおりN2(窒素)雰囲気中または大気中で行った点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
焼成処理を表1に示すとおりN2(窒素)雰囲気中または大気中で行った点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[比較例1]
焼成温度を290℃とした点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
焼成温度を290℃とした点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[比較例2、3]
有機物残渣量が表1に示す量となるように加熱時間を変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
有機物残渣量が表1に示す量となるように加熱時間を変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[比較例4]
酸化銅粒子を含まない点を除き、実施例1と同様にして導電膜を得、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
酸化銅粒子を含まない点を除き、実施例1と同様にして導電膜を得、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[比較例5]
銅粒子を含まない点を除き、実施例1と同様にして導電膜を得、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
銅粒子を含まない点を除き、実施例1と同様にして導電膜を得、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[比較例6]
銅粒子を含まない点、およびアスコルビン酸(300質量部)に代えて、ジエチレングリコール(300g)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を得、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
銅粒子を含まない点、およびアスコルビン酸(300質量部)に代えて、ジエチレングリコール(300g)を使用した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を得、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
[比較例7、8]
銅粒子1の含有量を表1に示す量に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
銅粒子1の含有量を表1に示す量に変更した点を除き、実施例1と同様にして導電膜を作製し、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性を評価した。評価の結果を表1の該当欄に示す。
実施例1〜15は、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性のすべてにおいて優れていたが、比較例1〜8の導電膜は、樹脂基材の反り、導電膜の密着性および導電性のうち少なくとも1つについて劣っていた。
実施例1〜3の対比によれば、焼成温度が低い方が樹脂基材の反りが抑制されることが確認できた。
実施例1および6の対比によれば、有機物残渣量が5質量%以上である実施例1は、5質量%未満である実施例6に比べて、導電膜の密着性がより優れることが確認できた。
また、実施例1および5の対比によれば、有機物残渣量が10質量%以下である実施例1は、10質量%を超える実施例5に比べて、導電膜の導電性がより優れることが確認できた。
また、実施例1および5の対比によれば、有機物残渣量が10質量%以下である実施例1は、10質量%を超える実施例5に比べて、導電膜の導電性がより優れることが確認できた。
実施例1および7の対比によれば、酸化銅粒子(A)の平均粒子径が20〜50nmの範囲内である実施例1は、その範囲外である実施例7に比べて、導電膜の導電性がより優れることが確認できた。
実施例1および8の対比から、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが2.0以上である実施例1は、2.0未満である実施例8に比べて、樹脂基材の反りが抑制され、導電膜の導電性がより優れることが確認できた。
また、実施例1および9の対比から、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが6.0以下である実施例1は、6.0超である実施例8に比べて、導電性がより優れることが確認できた。
また、実施例1および9の対比から、銅粒子(B)の全質量WBの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが6.0以下である実施例1は、6.0超である実施例8に比べて、導電性がより優れることが確認できた。
実施例1および10の対比から、銅粒子(B)の平均粒子径が0.1〜10μmの範囲内である実施例1は、その範囲外である実施例10に比べて、導電膜の密着性および導電性がより優れることが確認できた。
実施例1、12および13の対比から、多価アルコール(C)の全質量WCの酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WC/WAが1.0〜4.0の範囲内である実施例1は、その範囲外である実施例12および13に比べて、導電膜の導電性がより優れることが確認できた。
実施例1、14および15の対比から、不活性ガス雰囲気中で焼成処理を行った実施例1および14は、大気中で焼成処理を行った実施例15に比べて、導電膜の密着性および導電性がより優れることが確認できた。
Claims (12)
- 熱分解温度TDを有する樹脂基材上に、酸化銅粒子(A)と、銅粒子(B)と、多価アルコール(C)とを含有し、前記銅粒子(B)の全質量WBの前記酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが1.0〜8.0であり、かつ、熱または光によって硬化する有機化合物を含まない導電膜形成用組成物を付与して塗膜を形成する塗膜形成工程と、
前記塗膜に対して、TD−50℃以下の焼成温度で、導電膜中の有機物残渣量が1〜20質量%となるように焼成処理を行い、金属銅を含有する導電膜を形成する導電膜形成工程と
を備える導電膜の製造方法。 - 前記焼成温度が220℃以下である、請求項1に記載の導電膜の製造方法。
- 前記焼成温度が200℃以下である、請求項1または2に記載の導電膜の製造方法。
- 前記有機物残渣量が5〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記銅粒子(B)の全質量WBの前記酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WB/WAが2.0〜6.0である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記多価アルコール(C)の全質量WCの前記酸化銅粒子(A)の全質量WAに対する比WC/WAが1.0〜4.0である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記樹脂基材がポリエチレンテレフタラート基材またはポリエチレンナフタラート基材である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記多価アルコール(C)がアスコルビン酸またはジヒドロキシアセトンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記酸化銅粒子(A)の平均粒子径が20〜50nmである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記銅粒子(B)の平均粒子径が0.1〜10μmである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 前記焼成処理が不活性ガス雰囲気中で行われる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の導電膜の製造方法により製造した導電膜。
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