JP2015044314A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成によって、搬送ローラの偏心などに起因する記録媒体の搬送量の変動を小さく抑えることができる記録装置および記録方法を提供すること。
【解決手段】電極板26A,26B間における記録媒体20の搬送量に応じて、電極板26A,26B間の静電容量が変化する。その静電容量の変化に対応する記録媒体20の搬送量に基づいて、搬送ローラ15による記録媒体20の搬送量を補正する。
【選択図】図5

Description

本発明は、搬送ローラや排紙ローラの偏芯などに起因する記録媒体の搬送量の変動を小さく抑えるように、記録媒体の搬送量を補正する記録装置および記録方法に関するものである。
インクジェット記録方式等の記録装置においては、記録動作中の記録媒体を搬送させるために、基本的に、搬送ローラと排紙ローラが用いられておいる。記録媒体は、搬送ローラと排紙ローラとの間においてテンションが掛けられており、それらのローラ間に記録ヘッドが位置している。搬送ローラの偏芯などに起因して記録媒体の搬送量が変動した場合には、記録媒体上における画像の記録位置がずれるおそれがある。また、記録媒体の搬送方向上流側の後端部に画像を記録する場合、つまり記録媒体の後端部が搬送ローラから離れて、記録媒体が排紙ローラのみによって搬送する場合には、排紙ローラの偏芯が問題となる。
特許文献1には、搬送ローラの偏芯に起因する記録媒体の搬送量の変動を小さく抑えるために、記録媒体上に、その搬送方向に並ぶように複数の基準マークを記録して、その基準マークを用いる方法が記載されている。基準マークが記録された記録媒体は、搬送ローラの回転によって搬送されつつ、基準マークの間隔が読み取りセンサによって検出される。その検出結果に対応する記録媒体の実際の搬送量と、理論上の記録媒体の搬送量と、の関係から搬送量の補正量を求め、その補正量を用いて搬送ローラの搬送量を制御する。
特開2010−214662号公報
しかし、特許文献1に記載の記録装置においては、搬送量の補正量を求めるために、基準マークが記録される記録媒体が必要とされる。また、記録された基準マークを読み取るための読み取りセンサも必要となり、コストアップを招くおそれがある。また、特許文献1には、記録媒体の搬送方向上流側の後端部に画像を記録する場合に、排紙ローラの偏芯に起因する記録媒体の搬送量の変動についての記載はない。すなわち文献1には、記録媒体の後端部が搬送ローラから離れて、記録媒体が排紙ローラのみによって搬送する場合に、排紙ローラの偏芯によって記録媒体の搬送量が変動する問題に関しての記載はない。
本発明の目的は、簡易な構成によって、搬送ローラの偏心などに起因する記録媒体の搬送量の変動を小さく抑えることができる記録装置および記録方法を提供することにある。
本発明の記録装置は、搬送ローラによって搬送される記録媒体に画像を記録する記録装置であって、前記搬送ローラによって搬送される前記記録媒体が通過する空間を形成する対の電極板を備え、前記空間内における前記記録媒体の搬送量に応じて変化する前記対の電極板の間の静電容量を検出する検出手段と、前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量に基づいて、前記搬送ローラによる前記記録媒体の搬送量を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、対の電極板間の静電容量の変化に対応する記録媒体の搬送量に基づいて、搬送ローラによる記録媒体の搬送量を補正することにより、簡易な構成によって、搬送ローラの偏心などに起因する記録媒体の搬送量の変動を小さく抑えることができる。
本発明の記録装置の概略側面図である。 図1の記録装置の正面図である。 図1の記録装置の制御系のブロック構成図である。 搬送ローラの形状と搬送量との関係の説明図である。 記録媒体の先端部が電極板の間に進入し始めるときの要部の側面図である。 電極板の配備位置を説明するための要部の平面図である。 静電容量の検出方法を説明するための回路図である。 記録処理を説明するためのフローチャートである。 記録媒体の搬送位置と静電容量との関係の説明図である。 記録媒体の後端部が搬送ローラから抜け出るときの要部の側面図である。 記録媒体の後端部が電極板間に位置しているときの要部の側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の記録装置は、インクジェット記録方式の記録装置(インクジェット記録装置)である。
図1は、本実施形態における記録装置の概略側面図、図2は、その記録装置の概略正面図である。記録ユニット1は、コピー、スキャン、カードダイレクト記録など複数の機能を有する複合機に対して、1つのユニットとして組み込まれており、この記録ユニット1の上部にスキャナユニットが組み込まれる。記録ユニット1に備わるキャリッジ2には、画像を記録可能なインクジェット記録ヘッド31と、インクを収容するインクタンク32と、が着脱可能に搭載されている。キャリッジ2は、ガイドレール3によって矢印Xの主走査方向に往復移動自在に支持されている。記録ヘッド31には、インクタンク32から供給されたインクを吐出可能な複数のノズルが形成されており、これら複数のノズルは、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する方向に延在するノズル列を形成する。ノズルからインクを吐出するために、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などの吐出エネルギー発生素子が用いられる。ヒータを用いた場合には、その発熱によってインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用してノズル先端の吐出口からインクを吐出することができる。
キャリッジモータ103(図3参照)の駆動プーリ4と、従動プーリ5と、の間には、タイミングベルと6が張架されており、そのタイミングベルト6の一部はキャリッジ2に接続されている。したがって、キャリッジモータ103の一方向および他方向の回転により、キャリッジ2が矢印X1方向およびX2方向に移動する。キャリッジ2には、エンコーダーストリップ7と対向する不図示のセンサが備えられており、そのセンサの検出信号に基づいてキャリッジの移動位置に関する情報を取得する。その情報に基づいてキャリッジモータ103がフィードバック制御される。
記録媒体20は、記録装置本体の下部のカセット8、もしくは記録装置本体の上部のASF(オートシートフィーダ)9から供給することができる。通常、ASF9からは、記録媒体20として高画質専用の記録用紙が給紙され、カセット8からは、記録媒体20として普通紙を給紙する。カセット8内の記録媒体は、ピックアップローラ10によって1枚ずつ分離されて供給される。ピックアップローラ10によって分離された記録媒体は、Uターンパスに備わる紙送りローラ11によって搬送ローラ15へ供給される。ASF9に積載されている記録媒体は、ピックアップローラ12と分離ローラ13によって一枚ずつ分離されて、搬送ローラ15へ供給される。
搬送ローラ15とピンチローラ16はローラ対を構成しており、搬送ローラ15は、搬送モータ104(図3参照)によって駆動される。排出ローラ18と拍車ローラ19はローラ対を構成している。排出ローラ18は、搬送ローラ15の駆動系を形成する駆動ギアと機械的に連結されており、搬送ローラ15と同期して回転する。記録媒体20は、搬送ローラ15とEJローラ18によって、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する矢印Yの副走査方向に搬送される。
記録媒体20に画像を記録する場合には、記録ヘッド31がキャリッジ2と共に主走査方向に移動しながらインクを吐出する記録走査と、記録媒体20を副走査方向に所定量搬送する搬送動作と、を繰り返す。記録ヘッド31は、矢印X1の往方向の移動時およびX2の復方向の移動時のいずれにおいても記録走査をしてもよい。
記録媒体20は、図1のように搬送ローラ15とEJローラ18の両方に保持されているときに、搬送姿勢が安定して、画像の記録に最も適した状態となる。一方、記録媒体20の後端部20Aが搬送ローラ15とピンチローラ16との間を抜けてから、その後端部20Aに画像を記録するときには、記録媒体20がEJローラ18のみによって搬送されることになるため、その搬送量が不安定になりやすい。この場合には、画像の記録品位が低下しないように、EJローラ18の搬送速度を低速にしている。
図3は、記録装置の制御系の概略ブロック構成図である。CPU100は、後述する記録装置の動作の制御処理およびデータ処理等を実行する。ROM101には、それらの処理手順等のプログラムが格納され、またRAM102は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。記録ヘッド31からのインクの吐出は、CPU100がヘッドドライバ31Aを介してヒータなどの吐出エネルギー発生素子を駆動することにより行われる。CPU100によって、キャリッジモータ103はモータドライバ103Aを介して制御され、また搬送モータ(PFモータ)104はモータドライバ104Aを介して制御される。ホストコンピュータなどの形態のホスト装置200は、記録データや種々のコマンドなどの種々の情報を記録装置に送る。記録装置は、これらの情報に基づいて、後述する記録装置の動作の制御処理およびデータ処理等を実行する。CPU100が実行するこれらの処理の一部は、ホスト装置200に実行させてもよい。
記録媒体20の搬送量の変動要因としては、搬送ローラ15の形状の精度、搬送ローラ15のたわみ、搬送ローラ15の支持部材の取り付け精度、記録媒体20の種類、および記録装置の環境温度などが挙げられる。
搬送ローラ15の断面形状が図4(a)のように真円である場合に、角度Rだけ搬送ローラ15を回転させたときの記録媒体の搬送量は、角度Rをどの位置に定めたとしても同一の量L0である。しかし、搬送ローラ15の断面が真円ではない場合には、角度Rだけ搬送ローラ15を回転させたときの搬送量は、搬送ローラ15の回転位置により異なる。例えば、図4(b)のように搬送ローラ15の断面形状が楕円である場合、その回転位置によっては、同じ角度Rだけ回転したとしても記録媒体の搬送量は異なる。すなわち、図4(b)のような角度Rの範囲で搬送ローラ15が記録媒体を搬送した場合の搬送量はL1となり、一方、図4(c)のような角度Rの範囲で搬送ローラ15が記録媒体を搬送した場合の搬送量はL2となり、L1>L0>L2の関係となる。これらの搬送量L0,L1,L2は、それぞれ図4(a),(b),(c)のような角度Rにおける搬送ローラ15の表面の円弧の長さとほぼ一致する。
図4(b)のように搬送ローラ15の断面形状が楕円である場合には、図4(d)のように、搬送ローラ15の回転周期に依存して記録媒体の搬送量の変動が生じる。このような搬送量の変動は、記録画像に影響を与えることになる。すなわち、搬送ローラ15の回転位置によって記録媒体の搬送量が異なり、画像の記録位置にずれが生じるおそれがある。
より具体的には、記録媒体を搬送する搬送ローラ15の範囲が図4(b)の角度Rの範囲にある場合に、記録媒体の搬送量は、図4(d)中の位置P1を含む回転位置において通常の搬送量よりも大きくなる。そのため、画像の記録位置が記録媒体の搬送方向の後方(上流側)にずれ、その結果、記録ヘッドによる先行の記録走査によって記録される画像と、後続の記録走査によって記録される画像と、の間に余白が生じるおそれがある。高画質の画像を記録する場合のように、マルチパス記録方式によって、記録媒体上の単位領域を記録ヘッドの複数回の走査によって記録することにより、そのような余白は目立ちにくくなる。しかし、文章や表などのような画像を1回の走査によって記録する場合には、そのような余白が顕著となる。一方、記録媒体を搬送する搬送ローラ15の範囲が図4(c)の角度Rの範囲にある場合に、記録媒体の搬送量は、図4(d)中の位置P3を含む回転位置において通常の搬送量よりも小さくなる。そのため、画像の記録位置が記録媒体の搬送方向の前方(下流側)にずれる。このように、記録媒体の搬送量の変動に起因して画像の記録位置がずれることにより、例えば、均一な濃度の画像を記録する場合に、その画像に濃淡の差が生じるおそれがある。
図5は、搬送ローラ15およびEJローラ18の周辺部の構成の説明図である。第1のエンコーダ21は、搬送ローラ15の回転軸に取り付けられた第1のエンコーダホイール22のスリットを読み取ることによって、搬送ローラ15の回転を検出する。基準位置センサ23は、偏心した搬送ローラ15の基準位置(ホームポジション)を検出する。基準位置センサ23は、接触式あるいは非接触式のいずれの方式のセンサであってもよい。記録装置の生産工場では、様々な要因によって偏芯した搬送ローラ15が組み込まれた製品が出荷されるおそれがある。個々の記録装置毎に、搬送ローラ15の偏芯に伴う記録媒体20の搬送量の変動を補正するために、搬送ローラ15の偏芯の基準位置を検出する必要がある。
第2のエンコーダ24は、EJローラ18の回転軸に取り付けられた第2のエンコーダホイール25のスリットを読み取ることによって、EJローラ18の回転を検出する。前述したように、EJローラ18は、搬送ローラ15の駆動系中の駆動ギアと機械的に連結されていて、搬送ローラ15と同期して回転する。そのため、第2のエンコーダ24と第2のエンコーダホイール25を省いて、記録装置のコストダウンを図ることもできる。しかし、より高画質の画像の記録が求められる記録装置においては、第2のエンコーダ24と第2のエンコーダホイール25をも用いることによって、記録媒体の搬送精度が高めることができる。特に、記録媒体20の後端部20Aが搬送ローラ15から離れた後に、その後端部20Aに画像を記録する際には、EJローラ18のみによって記録媒体20が搬送されるため、第2のエンコーダ24と第2のエンコーダホイール25をも用いることが有効となる。つまり、後端部20Aの記録精度、および記録スピードを高めることができる。また、EJローラ18が搬送ローラ15と同様に偏芯している場合には、後端部20Aに対する画像の記録時に、EJローラ18の偏芯に起因する記録媒体の搬送量の変動を補正することができる。
コンデンサ状の対の電極板26(26A,26B)は、記録媒体20の搬送状態を検出するための検出装置を構成するものであり、記録媒体20が2枚の電極板26間の空間を通過するように、記録媒体20の搬送路中に配置される。記録媒体の搬送方向における電極板26の長さLは、搬送ローラ15の1周分の長さ以上に設定されている。その理由は、記録媒体20の搬送量の変動の発生要因としては、搬送ローラ15による偏芯が支配的であるため、その偏芯の状態を捉えられるための電極板26の長さLは、搬送ローラ15の1周分の長さ以上必要であるからである。さらに、一般的ではないがEJローラ18の直径が搬送ローラの直径よりも大きい場合には、電極板26の長さLは、それらのローラの内の直径が大きい方のローラの1周分の長さ以上とする。電極板26の長さLが記録媒体20の搬送に必要なローラの一周分以上の長さがない場合には、後述するようなローラの1周分の静電容量の変化が測定できない。
電極板26間の静電容量は、電極板26間の空間内における記録媒体20の進入量に応じて変化するため、記録媒体20の搬送量に対応する。後端部20Aに関しても、EJローラ18の1周分の領域の搬送状態を検出する。主走査方向における電極板26の幅を図6中における主走査方向の全域A1に対応する幅W1とすることにより、検出精度は高くなる。しかし、電極板26の幅は、全域A1の内の一部の領域A2に対応する幅W2としてもよい。また電極板26は、搬送ローラ15とキャリッジ2のどちらにもできるだけ接近していることが望ましい。その理由の1つは、記録媒体20の先端部20Bが電極板26の間を抜けた後に、直ちに記録動作が開始できるようにするためである。また、他の1つの理由は、記録媒体20の後端部20Aが搬送ローラ15から離れた後に、直ちに、電極板26によってEJローラ18による記録媒体20の搬送状態を検出するためである。
図7は、電極板26を含む静電容量の検出回路の説明図である。電極板26A,26Bの間に電圧計27が接続されている。発振器28によって電極板26A,26Bの間に電圧V0を印可して、電圧計27によって検出される電圧Vの変化に基づいて、記録媒体20の搬送に関する情報を取得する。つまり、電極板26A,26Bの間に位置する記録媒体20の搬送によって電極板26A,26Bの間の静電容量が変化し、その静電容量の変化を電圧Vに変換して検出する。電圧Vは、CPU100(図3参照)の制御下において不図示のA/Dコンバータによって読み取ることができる。なお、静電容量の検出方法は図7の検出回路を用いる方法に限定されず、他の検出方法を用いてもよい。
図8は、記録媒体20の搬送量の変動の補正を伴う記録処理を説明するためのフローチャートである。
記録装置は、記録開始指示を受けると、まずは、搬送ローラ15を回転させながら基準位置センサ23よって基準位置を決定する(ステップS1)。この基準位置は、第1のエンコーダ21によって検出する搬送ローラ15の回転位置の基準となる。次に、記録媒体20を電極板26の手前の位置まで搬送する。そして、記録媒体20の先端部20Bが電極板26の間に入ってから、搬送ローラ15の1周分の静電容量を連続的に測定する(ステップS3,S4)。
図9は、記録媒体20の移動に伴う電極板26間の静電容量の変化の説明図であり、横軸は時間、縦軸は静電容量を示している。ステップS3において、電極板26間に記録媒体20が進入していくと、電極板26間の静電容量は、図9中の領域Saにおける静電容量のように記録媒体20の侵入量に応じて変化する。その静電容量は、搬送ローラ15による記録媒体の搬送時間に比例して一定の割合で変化するのではなく、搬送ローラ15の偏芯に起因して図4(d)のように変化する。前述したように、電極板26の長さLが搬送ローラ15の外周よりも長いため、搬送ローラ15が1回転(1周)する間に、搬送ローラ15の偏芯に起因する電極板26間の静電容量の変化を検出することができる。
搬送ローラ15の1周分の静電容量を連続的に測定した後は、搬送ローラ15の偏芯に起因する搬送量の変動を小さく抑えるための補正量(搬送ローラの補正量)を算出する(ステップS5)。具体的には、基準位置センサ23によって決定した搬送ローラ15の基準位置から、第1のエンコーダ21の検出パルスに対応する記録媒体の理論上の搬送量(目標の搬送量)と、静電容量の変化に対応する記録媒体の実際の搬送量と、の間のずれ量を求める。そして、そのずれ量に基づいて搬送ローラの補正量を算出する。
搬送ローラ15の2回転目(2周目)からは、その搬送ローラの補正量によって、搬送ローラ15による記録媒体の搬送量を補正しながら、記録動作を行う(ステップS6)。具体的には、記録ヘッド31による前後の記録走査との間に搬送ローラ15によって記録媒体を所定量搬送する際に、搬送ローラ15の偏芯に起因する搬送量の変動を小さく抑えるように、搬送ローラの補正量に基づいて搬送ローラ15の回転を制御する。つまり、搬送ローラの補正量に基づいて、搬送モータ104(図3参照)の単位時間当たりの回転量を制御する。例えば、図4(d)中の位置P1に向かって搬送ローラ15が回転する場合には、単位回転量あたりの搬送量が多くなるため、搬送ローラ15の単位時間当たりの回転量を次第に減少させる。その減少量は、図4(d)中の位置P2に向かって搬送ローラ15が回転するにつれて小さくしていく。その後、図4(d)中の位置P2から位置P3に向かって搬送ローラ15が回転する場合は、単位回転量当たりの搬送量が少なくなるため、搬送ローラ15の単位時間当たりの回転量を次第に増加させる。その増加量は、図4(d)中の位置P3を過ぎると徐々に小さくしていく。
記録媒体20が排紙ローラ18に到達するまでは、搬送ローラ15のみによって記録媒体20が搬送される。その後、記録媒体20が排紙ローラ18と搬送ローラ15の両方に支持されて搬送される。この状況における記録媒体20の搬送に関しては搬送ローラ15が支配的であるため、上述したように搬送ローラ15の搬送量を補正することにより、記録媒体20を高精度に搬送することができる。つまり、前述したように、搬送ローラ15の偏芯に起因する搬送量のずれ、つまり記録媒体の理論上の搬送量と実際の搬送量との間のずれを補正することにより、記録動作中に記録媒体20の搬送量を一定に維持することができる。このような搬送量の補正は、図10に示すように記録媒体20が搬送ローラ15から抜ける直前まで行う。その理由は、記録媒体20が搬送ローラ15と排出ローラ18によってテンションが掛けられて搬送される状態では、前述したように、搬送ローラ15による偏芯が支配的に影響するからである。
このように、搬送ローラ15の補正は、まず、搬送ローラ15の1周分の搬送量の変動を検出して補正量を求め、そして、記録を開始してから記録媒体20が搬送ローラ15から抜ける直前までの間において、その補正量に基づいて実施される。搬送ローラの搬送量の補正制御を実施しながら記録を行っている状態では、電極板26間に記録媒体20が連続的に位置するため、電極板26間の静電容量は一定となる。
記録媒体20の後端部20Aが搬送ローラ15から抜けた後、その後端部20Aに画像を記録(以下、「後端記録」ともいう)する場合、記録媒体20は排出ローラ18のみによって搬送されることになる。後端記録において記録精度の向上、および高速記録が求められている。排出ローラ18も搬送ローラ15と同様に偏芯しているおそれがあるため、後端記録時には、排出ローラ18の偏芯に起因する搬送量の変動を抑えるための補正制御が必要となる。
そのため本例においては、記録媒体20が搬送ローラ15から抜け出た直後から、排出ローラ18が1回転(1周)する間における電極板26間の静電容量を検出する(ステップS7,S8,S9)。そのときの電極板26間の静電容量は、図9中の領域scにおける静電容量のように記録媒体20の搬送量に応じて変化する。排出ローラ18の直径は搬送ローラ15に比べて小さいため、排出ローラ18が1回転したときにも記録媒体20の後端部20Aは図11のように電極板26間にある。排出ローラ18が1回転する間における記録媒体20の搬送量の変動は、電極板26間の静電容量によって検出する。その検出結果に基づいて、排出ローラ18の偏芯に起因する搬送量の変動を小さく抑えるための補正量(排出ローラの補正量)を算出する(ステップS10)。このように、排出ローラ18が1回転する間の静電容量の検出結果に基づいて排出ローラの補正量を算出するため、記録媒体20が搬送ローラ15を抜け出てから排出ローラ18が最初に1回転するときは、記録媒体20の搬送量を補正することはできない。
排出ローラ18が1回転する間に静電容量を検出するときの排出ローラ18の回転基準位置は、ギアを介して連結されている排出ローラ18に対して予め基準位置センサ23によって決定された基準位置を基に定める。排出ローラの補正量は、搬送ローラ15の補正量と同様に、第2のエンコーダ24の検出パルスに対応する記録媒体の理論上の搬送量と、電極板26間の静電容量に対応する記録媒体の実際の搬送量と、の間のずれ量に基づいて算出する。
排出ローラ18の2回転目(2周目)からは、その排出ローラの補正量によって、排出ローラ18による記録媒体の搬送量を補正しながら、記録動作を行う(ステップS11)。搬送量の補正は、搬送ローラ15の場合と同様に、記録媒体の理論上の搬送量と実際の搬送量とのずれをなくすように、搬送モータ104(図3参照)の単位時間当たりの回転量を制御する。この結果、後端記録中にも記録媒体20の搬送量を一定に維持することができる。
図9中の領域Sdにおいて、静電容量が一定の割合で変化(減少)するときは、排出ローラ18の2回転目のときである。このときは、搬送量の補正制御が実施されるため、記録媒体20の単位時間当たりの搬送量は一定となる。記録媒体20が電極板26間から抜け出た後の静電容量は、電極板26間に記録媒体20が存在しない給紙時(図9中の領域S0)と同じレベルとなる。
排出ローラ18による記録媒体の搬送量を補正しながらの記録動作(ステップS11)は、排出ローラ18が記録媒体20のサイズに対応する規定量だけ回転するまで実施する。排出ローラ18の回転量は、第2のエンコーダ24が読み取る第2のエンコーダホイール25のスリットの数をカウントすることにより検出することができる。排出ローラ18が規定量回転したときに、図8の一連の記録処理を終了し、画像が記録された記録媒体20を記録装置の外に排出する。
なお、搬送の補正量の誤差を無くすためには、記録媒体が給紙される毎に、搬送ローラと排出ローラの搬送補正量の計測と補正制御を実施することが望ましい。上述した例においては、記録媒体の給紙に伴って搬送ローラが1回転するとき、およびに排出ローラのみで記録媒体20の搬送を開始するために排出ローラが最初に1回転するときに、理論上の搬送量と実際の搬送量とのずれを静電容量の変化から計測する。そして、その計測した搬送量のずれに基づいて搬送補正量を算出する。したがって、通常の記録動作に対して、搬送補正量の演算時間が必要とされるだけである。しかし、同じ種類の記録媒体を複数枚記録する場合には、搬送量のずれの計測は最初に1枚の記録媒体のみに対して実施し、2枚目以降の記録媒体に対しては、搬送量のずれの計測を実施せずに、搬送量の補正制御のみを実施してもよい。
また、搬送量のずれを計測するために用いる電極板は、記録媒体の厚み、記録媒体の端部、記録媒体の種類などによって静電容量が変化するため、それらの判別の用途も兼ねることができる。また、本発明は、記録装置の他、複写機、ファックス、画像読み取り装置を備えた複合機などにも広く適用することができる。
本発明は、インクジェット記録方式の記録装置のみに特定されず、電子写真方式や感熱方式等の種々の記録方式の記録装置に対して適用することができる。また本発明は、前述した実施形態のようなシリアルスキャンタイプの記録装置のみに限定されず、いわゆるフルラインタイプの記録装置などに対して適用することができる。
15 搬送ローラ
18 排出ローラ
20 記録媒体
26 電極板
31 記録ヘッド
100 CPU

Claims (11)

  1. 記録媒体を搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラによって搬送される前記記録媒体が通過する空間を形成する対の電極板を備え、前記空間内における前記記録媒体の搬送量に応じて変化する前記対の電極板の間の静電容量を検出する検出手段と、
    前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量に基づいて、前記搬送ローラの搬送量を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量と、前記搬送ローラによる前記記録媒体の目標の搬送量と、の間のずれに基づいて、前記搬送ローラによる前記記録媒体の搬送量の補正量を算出する算出手段を備え、
    前記補正手段は、前記補正量に基づいて、前記搬送ローラによる前記記録媒体の搬送量を補正することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録媒体の搬送方向における前記空間の長さは、前記搬送ローラの外周の長さ以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記補正手段は、前記搬送ローラが1回転する間における前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量に基づいて、前記搬送ローラが1回転する毎の前記記録媒体の搬送量を補正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 前記静電容量は、前記搬送ローラの偏心に起因する前記記録媒体の単位時間当たりの搬送量の変動に応じて変化することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 前記搬送ローラよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に位置して前記記録媒体に画像を記録可能な記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に位置して前記記録媒体を搬送する排紙ローラと、
    を備え、
    前記補正手段は、前記記録媒体が前記搬送ローラから外れて前記排紙ローラによって搬送されるときに、前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量に基づいて、前記排紙ローラによる前記記録媒体の搬送量を補正する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 前記算出手段は、前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量と、前記排紙ローラによる前記記録媒体の目標の搬送量と、の間のずれに基づいて、前記排紙ローラによる前記記録媒体の搬送量の補正量を算出し、
    前記補正手段は、前記補正量に基づいて、前記排紙ローラによる前記記録媒体の搬送量を補正することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記記録媒体の搬送方向における前記空間の長さは、前記搬送ローラの外周および前記排紙ローラの外周の長さ以上であることを特徴とする請求項6または7に記載の記録装置。
  9. 前記補正手段は、前記排紙ローラが1回転する間における前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量に基づいて、前記排紙ローラが1回転する毎の前記記録媒体の搬送量を補正することを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の記録装置。
  10. 前記静電容量は、前記排紙ローラの偏心に起因する前記記録媒体の単位時間当たりの搬送量の変動に応じて変化することを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の記録装置。
  11. 搬送ローラによって搬送される記録媒体に画像を記録する記録方法であって、
    前記搬送ローラによって搬送される前記記録媒体が通過する空間を形成する対の電極板を用い、前記空間内における前記記録媒体の搬送量に応じて変化する前記対の電極板の間の静電容量を検出し、
    前記静電容量の変化に対応する前記記録媒体の搬送量に基づいて、前記搬送ローラによる前記記録媒体の搬送量を補正することを特徴とする記録方法。
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