JP2015042729A - 電子機器用粘着シート - Google Patents

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【課題】耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた電子機器用粘着シートを提供する。
【解決手段】アクリル共重合体100重量部と、軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂20〜30重量部とを含有する粘着剤層を有し、前記アクリル共重合体は、(a)2−エチルヘキシルアクリレート26.7〜56.98重量%、(b)ブチルアクリレート30〜50重量%、(c)メチルアクリレート11〜18重量%、(d)アクリル酸1〜5重量%、及び、(e)水酸基を有する(メタ)アクリレート0.02〜0.3重量%を含有する混合モノマーを共重合して得られ、重量平均分子量(Mw)が40万〜100万である電子機器用粘着シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた電子機器用粘着シートに関する。
画像表示装置又は入力装置を搭載した電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)においては、組み立てのために粘着シートが用いられている。具体的には、例えば、電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために粘着シートが用いられている。このような粘着シートには、接着性をはじめとする様々な性能が求められており、例えば、外部から衝撃を受けても被着体から剥離しない耐衝撃接着性も必要とされている。
粘着シートの耐衝撃接着性を向上させる方法として、例えば、発泡体等の緩衝性のある基材を用いる方法が挙げられる。特許文献1及び2には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートと、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの一面に積層一体化された特定のアクリル系粘着剤層とを含む電子機器用粘着シートが記載されている。
しかしながら、近年、電子機器の大画面化及びデザインの多様化に伴って、組み立てに用いられる粘着シートとしてもより細かな加工が可能な粘着シートが求められているところ、特許文献1及び2に記載のような発泡体を基材とする粘着シートでは、細かい形状への打ち抜き加工性に劣るという問題があった。
加工性に優れた基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが挙げられるが、PETフィルム等の緩衝性の小さい基材を用いた場合には、発泡体を用いた場合のような高い耐衝撃接着性を発現させることは難しかった。
特開2010−215906号公報 特開2011−168727号公報
本発明は、耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた電子機器用粘着シートを提供することを目的とする。
本発明は、アクリル共重合体100重量部と、軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂20〜30重量部とを含有する粘着剤層を有し、前記アクリル共重合体は、(a)2−エチルヘキシルアクリレート26.7〜56.98重量%、(b)ブチルアクリレート30〜50重量%、(c)メチルアクリレート11〜18重量%、(d)アクリル酸1〜5重量%、及び、(e)水酸基を有する(メタ)アクリレート0.02〜0.3重量%を含有する混合モノマーを共重合して得られ、重量平均分子量(Mw)が40万〜100万である電子機器用粘着シートである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、特定のアクリル共重合体と特定のテルペンフェノール樹脂とを含有する粘着剤層を有する電子機器用粘着シートは、発泡体等の緩衝性のある基材ではなく、PETフィルム等の緩衝性の小さい基材を有する場合であっても高い耐衝撃接着性を発現することができ、また、発泡体を用いる必要がないため打ち抜き加工性にも優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の電子機器用粘着シートは、アクリル共重合体100重量部と、軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂20〜30重量部とを含有する粘着剤層を有する。
上記アクリル共重合体は、(a)2−エチルヘキシルアクリレート26.7〜56.98重量%、(b)ブチルアクリレート30〜50重量%、(c)メチルアクリレート11〜18重量%、(d)アクリル酸1〜5重量%、及び、(e)水酸基を有する(メタ)アクリレート0.02〜0.3重量%を含有する混合モノマーを共重合して得られる。
上記(a)の2−エチルヘキシルアクリレートが26.7重量%未満であると、上記粘着剤層の粘着力が低下し、耐衝撃接着性が低下する。上記(a)の2−エチルヘキシルアクリレートが56.98重量%を超えると、上記粘着剤層の打ち抜き加工性が低下する。上記(a)の2−エチルヘキシルアクリレートの含有量の好ましい下限は27.7重量%、好ましい上限は45.7重量%である。
上記(b)のブチルアクリレートが30重量%未満であると、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて、打ち抜き加工性が低下する。上記(b)のブチルアクリレートが50重量%を超えると、上記粘着剤層が硬くなりすぎて、耐衝撃接着性が低下する。上記(b)のブチルアクリレートの含有量の好ましい下限は39重量%、好ましい上限は40重量%である。
耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた粘着剤層とするためには、(c)のメチルアクリレートの含有量を11〜18重量%に調整することが特に重要である。上記(c)のメチルアクリレートが11重量%未満であると、上記粘着剤層の耐衝撃接着性が低下する。上記(c)のメチルアクリレートを11重量%以上共重合することで、上記アクリル共重合体の側鎖が小さくなることで分子鎖のリニア性が向上して、分子鎖の絡み合いが増大すると推定される。このため、上記粘着剤層が衝撃を受けて変形する際には、分子鎖の絡み合いのズレによるエネルギー吸収が増大し、耐衝撃接着性が向上すると推定される。
なお、分子鎖の架橋構造は、弾性変形を主体として変形するので、衝撃応力を流動変形のエネルギーに変換しにくく、吸収分散しにくい。このため、衝撃応力を弾性エネルギーとして架橋構造の内部にため込み、被着体との界面における応力分散性が低下して、耐衝撃接着性が低下する。これに対して、分子鎖の絡み合い構造は架橋構造とは異なり、塑性変形が可能であり、衝撃応力を流動変形のエネルギーに変換して吸収分散することができる。このため、ある程度の絡み合いの増大は、耐衝撃接着性の向上をもたらすと考えられる。
上記(c)のメチルアクリレートが18重量%を超えると、ガラス転移温度(Tg)の上昇により上記粘着剤層が硬くなりすぎて、耐衝撃接着性が低下する。上記(c)のメチルアクリレートの含有量の好ましい上限は15重量%である。
上記(d)のアクリル酸が1重量%未満であると、上記粘着剤層の粘着力が低下したり、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて、打ち抜き加工性が低下したりする。上記(d)のアクリル酸が5重量%を超えると、ガラス転移温度(Tg)の上昇により上記粘着剤層が硬くなりすぎて、耐衝撃接着性が低下する。上記(d)のアクリル酸の含有量の好ましい上限は3重量%である。
上記(e)の水酸基を有する(メタ)アクリレートは、後述するイソシアネート系架橋剤等により架橋される成分である。上記(e)の水酸基を有する(メタ)アクリレートを0.02〜0.3重量%共重合することで、耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた粘着剤層とすることができる。
上記(e)の水酸基を有する(メタ)アクリレートが0.02重量%未満であると、上記粘着剤層が柔らかくなりすぎて、打ち抜き加工性が低下する。上記(e)の水酸基を有する(メタ)アクリレートが0.3重量%を超えると、上記粘着剤層の架橋密度が高くなり、塑性変形性が低下して弾性変形が主体となるため、耐衝撃接着性が低下する。
上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキブエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記混合モノマーは、上記(a)〜(e)のモノマーに加えて、必要に応じて、上記(a)〜(e)のモノマーと共重合可能な他のビニルモノマーを含有してもよい。
上記混合モノマーを共重合して上記アクリル共重合体を得るには、上記混合モノマーを、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記混合モノマーをラジカル反応させる方法、即ち、重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。なかでも、溶液沸点重合が好ましい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。
上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合方法として溶液重合を用いる場合、反応溶剤として、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルスルホキシド、エタノール、アセトン、ジエチルエーテル等が挙げられる。これらの反応溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル共重合体は、重量平均分子量(Mw)が40万〜100万である。
上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)が40万未満であると、上記粘着剤層のベタツキが高くなりすぎて、打ち抜き加工性が低下する。上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)が100万を超えると、上記粘着剤層の粘着力が低下し、耐衝撃接着性が低下する。
重量平均分子量(Mw)は、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。具体的には、重量平均分子量(Mw)は、アクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液を用いてGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法では、例えば、2690Separations Model(Water社製)等を使用できる。
重合条件(例えば、重合開始剤の種類又は量等)を適宜調整することによって、上記アクリル共重合体の重量平均分子量(Mw)を上記範囲に調整しやすくなる。
上記軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂を、上記アクリル共重合体100重量部に対して20〜30重量部配合することで、上記粘着剤層の粘着力が高くなり、耐衝撃接着性が向上する。
上記テルペンフェノール樹脂の軟化点が130℃を超えると、上記粘着剤層が硬くなりすぎて、耐衝撃接着性が低下する。
なお、軟化点とは、JIS K2207環球法により測定した軟化点である。
上記軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂が20重量部未満であると、上記粘着剤層の粘着力が低下し、耐衝撃接着性が低下する。上記軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂が30重量部を超えると、ガラス転移温度(Tg)の上昇により上記粘着剤層が硬くなりすぎて、耐衝撃接着性が低下する。
上記粘着剤層は、架橋剤によりゲル分率35〜50%に架橋されていることが好ましい。
上記架橋剤は特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、基材に対する密着安定性に優れるため、イソシアネート系架橋剤が好ましい。上記イソシアネート系架橋剤として、例えば、コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製)、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等の脂肪族イソシアネート系架橋剤等が挙げられる。
上記架橋剤の配合量は、上記アクリル共重合体100重量部に対して0.1〜6重量%が好ましく、0.3〜5重量%がより好ましい。
上記架橋剤により上記範囲のゲル分率に架橋されている粘着剤層を得る方法としては、上記架橋剤を添加して、上記粘着剤層を構成する樹脂の主鎖間に架橋構造を形成する方法が好ましい。上記架橋剤の種類又は量を適宜調整することによって、上記粘着剤層のゲル分率を上記範囲に調整しやすくなり、耐衝撃接着性及び打ち抜き加工性をより向上させることができる。
上記粘着剤層は、必要に応じて、可塑剤、乳化剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料等の添加剤、ロジン系樹脂等のその他の樹脂等を含有していてもよい。
上記粘着剤層の厚みは特に限定されないが、50〜150μmが好ましい。上記粘着剤層の厚みが50μm未満であると、耐衝撃接着性が低下することがある。上記粘着剤層の厚みが150μmを超えると、打ち抜き加工性が低下することがある。
本発明の電子機器用粘着シートは、基材を有さないノンサポートタイプであってもよいし、基材を有するサポートタイプであってもよい。サポートタイプの場合には、基材の両面に上記粘着剤層が形成されていることが好ましい。
本発明の電子機器用粘着シートは、上述のように特定のアクリル共重合体と特定のテルペンフェノール樹脂とを含有する粘着剤層を有することから、発泡体等の緩衝性のある基材ではなく、PETフィルム等の緩衝性の小さい基材を有する場合であっても高い耐衝撃接着性を発現することができ、また、発泡体を用いる必要がないため打ち抜き加工性にも優れる。
上記基材は特に限定されないが、発泡体ではないことが好ましく、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、PETフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム等が挙げられる。なかでも、打ち抜き加工性に優れる点から、ポリエステル系樹脂フィルムが好ましい。
また、光透過防止のために黒色印刷された基材、光反射性向上のために白色印刷された基材、金属蒸着された基材等も用いることができる。
上記基材の厚みは特に限定されないが、20〜100μmが好ましく、25〜75μmがより好ましい。上記基材の厚みが20μm未満であると、電子機器用粘着シートの打ち抜き加工性又は機械的強度が低下することがある。上記基材の厚みが100μmを超えると、電子機器用粘着シートの腰が強くなりすぎて、被着体の形状に沿って密着させて貼り合わせることが困難になることがある。
本発明の電子機器用粘着シートの製造方法は特に限定されず、例えば、上記アクリル共重合体と、上記軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂とを、必要に応じてその他の配合成分と共に混合し、攪拌して粘着剤溶液を調製し、続いて、この粘着剤溶液を離型処理したPETフィルムに塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成し、この粘着剤層を基材に転着させる方法等が挙げられる。更に、基材の反対の面にも同様にして粘着剤層を転着させてもよい。
本発明の電子機器用粘着シートの用途は特に限定されないが、画像表示装置又は入力装置を搭載した電子機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末等)の組み立てのために用いられることが好ましい。具体的には、例えば、電子機器の表面を保護するためのカバーパネルをタッチパネルモジュール又はディスプレイパネルモジュールに接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするために用いられることが好ましい。更に、本発明の電子機器用粘着シートは、タッチパネルモジュールにおいて金属薄膜付フィルムを支持体(PETフィルム等)等に接着するために用いられてもよい。
また、これらの用途における本発明の電子機器用粘着シートの形状は特に限定されず、長方形等であってもよいが、額縁状が好ましい。
図1に、本発明の電子機器用粘着シートを用いて、カバーパネルをタッチパネルモジュールの表面に貼り合わせた電子機器を示す模式図を示す。図1に示す電子機器1においては、額縁状に打ち抜かれた電子機器用粘着シート2により、カバーパネル3がタッチパネルモジュール4の表面に貼り合わされている。
本発明によれば、耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた電子機器用粘着シートを提供することができる。
本発明の電子機器用粘着シートを用いて、カバーパネルをタッチパネルモジュールの表面に貼り合わせた電子機器を示す模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1〜3及び比較例1〜7)
(1)アクリル共重合体の調製(沸点重合による共重合)
温度計、攪拌機及び冷却管を備えた反応器内に、表に示す所定量の反応溶剤を加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、反応器内に、表に示す所定量の重合開始剤を添加後、表に示すモノマーを2時間かけて滴下投入した。滴下完了後、開始時と同量の重合開始剤を追加添加して、更に6時間加熱還流させて重合反応を行い、アクリル共重合体溶液を得た。表中、重合方法欄に記載の「沸点」とは、沸点重合を行ったことを意味する。
(2)アクリル共重合体の分子量測定
得られたアクリル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルター(材質:ポリテトラフルオロエチレン、ポア径:0.2μm)で濾過し、測定サンプルを調製した。この測定サンプルをゲルパーミエーションクロマトグラフ(Water社製、2690 Separations Model)に供給して、サンプル流量1ミリリットル/min、カラム温度40℃の条件でGPC測定を行い、アクリル共重合体のポリスチレン換算分子量を測定して、重量平均分子量(Mw)を求めた。カラムとしてはGPC LF−804(昭和電工社製)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。
(3)両面粘着シートの製造
得られたアクリル共重合体溶液に、その不揮発分(110℃1時間乾燥)100重量部に対して表に示す所定量のテルペンフェノール樹脂(軟化点115℃、ヤスハラケミカル社製、YSポリスターT115)と水添ロジンエステル樹脂(軟化点70℃、荒川化学工業社製、エステルガムH)とを添加し、酢酸エチルを加えて攪拌し、更に、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL45)を表に示す所定量添加して攪拌し、不揮発分30重量%の粘着剤溶液を得た。表中、架橋剤の量は、架橋剤の不揮発分の重量%を示す。
厚み50μmの離型処理したPETフィルムに、得られた粘着剤溶液を乾燥後の粘着剤層の厚みが100μmとなるように塗工した後、70℃で10分間乾燥させた。この粘着剤層を、基材となる厚み50μmのPETフィルムに転着させた。更に、この基材の反対の面にも同様にして粘着剤層を転着させ、両面粘着シートを得た。なお、基材の両面の粘着剤層には、粘着剤層を保護するための離型フィルムを積層した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた両面粘着シートについて、下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)粘着力(90°ピール)
得られた両面粘着シートを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製し、一方の離型フィルムを剥離除去して粘着剤層を露出させた。この試験片をポリカーボネート樹脂板に、その粘着剤層がポリカーボネート樹脂板に対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とポリカーボネート樹脂板とを貼り合わせ、その後、23℃で30分静置して試験サンプルを作製した。この試験サンプルについて、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で90°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。
(2)落下衝撃試験
得られた両面粘着シートをトムソン刃により外寸46×61mm、幅1mmの額縁状に打ち抜き、試験片を作製した。
得られた試験片(額縁状)の一方の離型フィルムを剥離除去し、外寸55×65mm、厚み1mmのポリカーボネート板(タキロン社製、以下PC板)にローラーを用いて貼り合わせた。続いて、もう一方の離型フィルムを剥離除去し、中央部に38×50mmの開口部を設けた外寸80×115mm、厚み2mmのPC板に、PC板の開口部の中心と試験片の中心とがほぼ一致するように静かに載せ、上部から5kgの重りを10秒間載せて2つのPC板を貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して接着養生を行って試験サンプルを作製した
この試験サンプルを、開口部を設けたPC板が上面となるように固定治具にセットし、5cmの落下高さから、300gの重りを開口部を通して下面のPC板に落下させて衝撃を加えた。剥がれが認められない場合は落下高さを5cm刻みで上昇させて再度衝撃を加え、剥がれが認められる落下高さの測定を行った。測定は23℃にて行った。
(3)プッシュ試験
上記(2)と同様にして試験サンプルを作製した。
この試験サンプルを、開口部を設けたPC板が上面となるように固定治具にセットし、開口部側から下面のPC板を押していき、PC板が剥がれたときの荷重を測定した。測定は23℃にて行った。
(4)凝集力
得られた両面粘着シートを長さ40mm、幅20mmの長方形状に裁断して試験片を作製し、両面の離型フィルムを剥離除去した後、上面の粘着剤層に対して厚み25μmのPETフィルムを、下面の粘着剤層に対して長さ5mm、幅20mmの金属台座(SUS製)をそれぞれ貼り付けて試験サンプルを作製した。この試験サンプルの上面のPETフィルムを水平方向に100gの荷重を加えて3分間引っ張った。測定は23℃及び60℃にてそれぞれ行った。
上面のPETフィルムを3分間引っ張った後、下面の金属台座に接着している粘着剤層の一端(固定治具側の端)の位置を基準として、上面のPETフィルムに接着している粘着剤層の一端(固定治具側の端)が上面のPETフィルムの引っ張り方向にずれた距離を測定した。
Figure 2015042729
実施例1〜3の両面粘着シートは、適度な粘着力を有しており、また、プッシュ試験及び凝集力(60℃)により測定された粘着力も高く耐衝撃接着性が高かった。また、実施例1〜3の両面粘着シートは、凝集力(23℃、60℃)で測定された粘着力がいずれも高く、粘着剤層が環境温度によらず高い凝集力を持っており打ち抜き加工性に優れていた。
本発明によれば、耐衝撃接着性が高く、打ち抜き加工性にも優れた電子機器用粘着シートを提供することができる。
1 電子機器
2 電子機器用粘着シート
3 カバーパネル
4 タッチパネルモジュール
5 ディスプレイパネルモジュール

Claims (2)

  1. アクリル共重合体100重量部と、軟化点が130℃以下のテルペンフェノール樹脂20〜30重量部とを含有する粘着剤層を有し、
    前記アクリル共重合体は、
    (a)2−エチルヘキシルアクリレート26.7〜56.98重量%、
    (b)ブチルアクリレート30〜50重量%、
    (c)メチルアクリレート11〜18重量%、
    (d)アクリル酸1〜5重量%、及び、
    (e)水酸基を有する(メタ)アクリレート0.02〜0.3重量%を含有する混合モノマーを共重合して得られ、重量平均分子量(Mw)が40万〜100万である
    ことを特徴とする電子機器用粘着シート。
  2. 基材を有し、前記基材が発泡体ではないことを特徴とする請求項1記載の電子機器用粘着シート。
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