JP2015038980A - 酸化物半導体膜、酸化物半導体膜の作製方法および半導体装置 - Google Patents

酸化物半導体膜、酸化物半導体膜の作製方法および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】結晶性の酸化物半導体膜、および該酸化物半導体膜を用いた半導体装置を提供する。【解決手段】インジウム原子および酸素原子を有する層の上下を、ガリウム原子、亜鉛原子および酸素原子を有する層によって挟んだ構造を有する複数の平板状の粒子を有し、複数の平板状の粒子の向きが不規則に配置され、透過型電子顕微鏡によって、結晶粒界が確認されない酸化物半導体膜である。【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に、本発明は、例えば、半導体膜、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置に関する。または、半導体膜、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、記憶装置の製造方法に関する。または、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、発光装置、記憶装置の駆動方法に関する。
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能し得る装置全般をいい、電気光学装置、表示装置、記憶装置、半導体回路および電子機器などは、半導体装置に含まれる場合や半導体装置を有する場合がある。
絶縁表面を有する基板上に形成された半導体膜を用いて、トランジスタを構成する技術が注目されている。当該トランジスタは集積回路や表示装置のような半導体装置に広く応用されている。トランジスタに適用可能な半導体膜としてシリコン膜が知られている。
トランジスタの半導体膜に用いられるシリコン膜は、用途によって非晶質シリコン膜と多結晶シリコン膜とが使い分けられている。例えば、大型の表示装置を構成するトランジスタに適用する場合、大面積基板への成膜技術が確立されている非晶質シリコン膜を用いると好適である。一方、駆動回路を一体形成した高機能の表示装置を構成するトランジスタに適用する場合、高い電界効果移動度を有するトランジスタを作製可能な多結晶シリコン膜を用いると好適である。多結晶シリコン膜は、非晶質シリコン膜に対し高温での熱処理、またはレーザ光処理を行うことで形成する方法が知られる。
近年は、酸化物半導体膜が注目されている。例えば、非晶質In−Ga−Zn酸化物膜を用いたトランジスタが開示されている(特許文献1参照。)。酸化物半導体膜は、スパッタリング法などを用いて成膜できるため、大型の表示装置を構成するトランジスタの半導体膜に用いることができる。また、酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有するため、駆動回路を一体形成した高機能の表示装置を実現できる。また、非晶質シリコン膜を用いたトランジスタの生産設備の一部を改良して利用することが可能であるため、設備投資を抑えられるメリットもある。
ところで、1985年には、In−Ga−Zn酸化物の結晶の合成が報告されている(非特許文献1参照。)。また、In−Ga−Zn酸化物がホモロガス構造をとり、InGaO(ZnO)(mは自然数。)という組成式で記述されることが報告されている(非特許文献2参照。)。
また、非晶質In−Ga−Zn酸化物膜を用いたトランジスタと比べ、優れた電気特性および信頼性を有する、結晶性In−Ga−Zn酸化物膜を用いたトランジスタについて報告されている(非特許文献3参照。)。ここでは、CAAC(C−Axis Aligned Crystal)を有するIn−Ga−Zn酸化物膜は、結晶粒界が明確に確認されないことが報告されている。
特開2006−165528号公報
N. Kimizuka, and T. Mohri: Journal of Solid State Chemistry 1985 vol.60 p382−p384 N. Kimizuka, M. Isobe, and M. Nakamura: Journal of Solid State Chemistry 1995 vol.116 p170−p178 S. Yamazaki, J. Koyama, Y. Yamamoto, and K. Okamoto: SID 2012 DIGEST p183−p186
結晶性の酸化物半導体膜を提供することを課題の一とする。または、結晶性の酸化物半導体膜を作製する方法を提供することを課題の一とする。
または、当該酸化物半導体膜を成膜可能なスパッタリング用ターゲットを提供することを課題の一とする。
または、当該スパッタリング用ターゲットの使用方法を提供することを課題の一とする。
または、酸化物半導体膜を用いた電気特性の安定したトランジスタを提供することを課題の一とする。
または、当該トランジスタを有する信頼性の高い半導体装置を提供することを課題の一とする。
または、オフ電流の低い半導体装置を提供することを課題とする。または、消費電力の低い半導体装置を提供することを課題とする。または、新規な半導体装置を提供することを課題とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、インジウム原子および酸素原子を有する層の上下を、ガリウム原子、亜鉛原子および酸素原子を有する層によって挟んだ構造を有する複数の平板状の粒子を有し、複数の平板状の粒子の向きが不規則に配置され、透過型電子顕微鏡によって、結晶粒界が確認されない酸化物半導体膜である。
なお、平板状の粒子は、厚さが0.5nm以上0.9nm以下であり、かつ平面の円相当径が1nm以上3nm以下であると好ましい。また、平板状の粒子は、原子配列の秩序性を有する。
または、本発明の一態様は、結晶性In−Ga−Zn酸化物を含むターゲットにイオンを衝突させることで、インジウム原子および酸素原子を有する層の上下を、ガリウム原子、亜鉛原子および酸素原子を有する層によって挟んだ構造を有する複数の平板状の粒子を剥離させ、平板状の粒子を、表面温度が15℃以上35℃以下の基板上に不規則に堆積させる酸化物半導体膜の作製方法である。
なお、ターゲットに含まれる結晶性In−Ga−Zn酸化物の組成式がInGaZnOであると好ましい。
または、本発明の一態様は、ゲート電極と、ゲート電極と接するゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜を介してゲート電極と向かい合う上述したいずれかの酸化物半導体膜と、を有するトランジスタである。または、本発明の一態様は、当該トランジスタを有する半導体装置である。
結晶性の酸化物半導体膜を提供することができる。
または、当該酸化物半導体膜を成膜可能なスパッタリング用ターゲットを提供することができる。
または、酸化物半導体膜を用いた電気特性の安定したトランジスタを提供することができる。
または、当該トランジスタを有する信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
または、オフ電流の低い半導体装置を提供することができる。または、消費電力の低い半導体装置を提供することができる。または、新規な半導体装置を提供することができる。
ペレットを示す図。 本発明の一態様に係る酸化物半導体膜の成膜方法を示すモデル図。 本発明の一態様に係るターゲットの断面HAADF−STEM像。 InGaZnOの結晶を説明する図。 非晶質ライクOS膜およびnc−OS膜のCPM測定結果を示す図。 CAAC−OS膜のCPM測定結果を示す図。 nc−OS膜の高分解能平面TEM像、ならびに高分解能平面TEM像のフーリエ変換像、および高分解能平面TEM像の逆フーリエ変換像。 nc−OS膜のナノビーム電子線回折パターン。 石英基板のナノビーム電子線回折パターン。 数nmまで薄片化したnc−OS膜のナノビーム電子線回折パターン。 本発明の一態様に係るトランジスタの一例を示す上面図および断面図。 本発明の一態様に係るトランジスタの一部を示す断面図。 本発明の一態様に係るトランジスタの一例を示す上面図および断面図。 本発明の一態様に係る表示装置の一例を示すブロック図および回路図。 本発明の一態様に係る表示装置の一例を示す上面図および断面図。 本発明の一態様に係る半導体記憶装置の一例を示す回路図およびタイミングチャート。 本発明の一態様に係る半導体記憶装置の一例を示すブロック図および回路図。 本発明の一態様に係るCPUの一例を示すブロック図。 本発明の一態様に係る半導体装置の設置例を示す図。
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。なお、同様のものを指す際にはハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、図において、大きさ、膜(層)の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。
また、電圧は、ある電位と、基準の電位(例えば接地電位(GND)またはソース電位)との電位差のことを示す場合が多い。よって、電圧を電位と言い換えることが可能である。
なお、第1、第2として付される序数詞は便宜的に用いるものであり、工程順または積層順を示すものではない。そのため、例えば、「第1の」を「第2の」又は「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。また、本明細書等に記載されている序数詞と、本発明の一態様を特定するために用いられる序数詞は一致しない場合がある。
なお、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分低い場合は「絶縁体」としての特性を有する場合がある。また、「半導体」と「絶縁体」は境界が曖昧であり、厳密に区別できない場合がある。したがって、本明細書に記載の「半導体」は、「絶縁体」と言い換えることができる場合がある。同様に、本明細書に記載の「絶縁体」は、「半導体」と言い換えることができる場合がある。
また、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分高い場合は「導電体」としての特性を有する場合がある。また、「半導体」と「導電体」は境界が曖昧であり、厳密に区別できない場合がある。したがって、本明細書に記載の「半導体」は、「導電体」と言い換えることができる場合がある。同様に、本明細書に記載の「導電体」は、「半導体」と言い換えることができる場合がある。
なお、半導体層の不純物とは、例えば、半導体層を構成する主成分以外をいう。例えば、濃度が0.1atomic%未満の元素は不純物である。不純物が含まれることにより、例えば、半導体層のDOS(Density of State)が高くなることや、キャリア移動度が低下することや、結晶性が低下することなどが起こる場合がある。半導体層が酸化物半導体層である場合、半導体層の特性を変化させる不純物としては、例えば、第1族元素、第2族元素、第14族元素、第15族元素、主成分以外の遷移金属などがあり、特に、例えば、水素(水にも含まれる)、リチウム、ナトリウム、シリコン、ホウ素、リン、炭素、窒素などがある。酸化物半導体の場合、例えば水素などの不純物の混入によって酸素欠損を形成する場合がある。また、半導体層がシリコン層である場合、半導体層の特性を変化させる不純物としては、例えば、酸素、水素を除く第1族元素、第2族元素、第13族元素、第15族元素などがある。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
<酸化物半導体膜の構造>
以下では、トランジスタの半導体膜に用いることが可能な酸化物半導体膜の構造について説明する。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
まずは、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、c軸配向した複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜における主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、多結晶酸化物半導体膜について説明する。
多結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像で、結晶粒を確認することができる。また、多結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像で、結晶粒界を確認できる場合がある。
多結晶酸化物半導体膜は、高い結晶性を有するため、高い電子移動度を有する場合がある。したがって、多結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する。ただし、多結晶酸化物半導体膜は、結晶粒界に不純物が偏析する場合がある。また、多結晶酸化物半導体膜の結晶粒界は欠陥準位となる。多結晶酸化物半導体膜は、結晶粒界がキャリアトラップやキャリア発生源となる場合があるため、多結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、CAAC−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる場合がある。
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像では、明確に結晶部を確認することができない場合がある。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、TEMによる観察像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いて電子線回折パターン(制限視野電子線回折パターンともいう。)を取得すると、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径(例えば1nm以上30nm以下)の電子線を用いてnc−OS膜の電子線回折パターン(ナノビーム電子線回折パターンともいう。)を取得すると、スポットが観測される。また、nc−OS膜のナノビーム電子線回折パターンを取得すると、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜のナノビーム電子線回折パターンを取得すると、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
したがって、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて、キャリア密度が高くなる場合がある。キャリア密度が高い酸化物半導体膜は、電子移動度が高くなる場合がある。したがって、nc−OS膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する場合がある。
一方、nc−OS膜を用いたトランジスタは、非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。また、nc−OS膜は、比較的不純物が多く含まれていても形成することができるため、CAAC−OS膜よりも形成が容易となり、用途によっては好適に用いることができる場合がある。そのため、nc−OS膜を用いたトランジスタを有する半導体装置は、生産性高く作製することができる場合がある。
次に、非晶質酸化物半導体膜について説明する。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、TEMによる観察像で、結晶部を確認することができない。
非晶質酸化物半導体膜は、水素などの不純物を高い濃度で含む酸化物半導体膜である。また、非晶質酸化物半導体膜は、欠陥準位密度の高い酸化物半導体膜である。
不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜は、キャリアトラップやキャリア発生源が多い酸化物半導体膜である。
したがって、非晶質酸化物半導体膜は、nc−OS膜と比べて、キャリア密度が高くなる場合がある。そのため、非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、ノーマリーオンの電気特性になりやすい。したがって、ノーマリーオンの電気特性が求められるトランジスタに好適に用いることができる場合がある。非晶質酸化物半導体膜は、欠陥準位密度が高いため、キャリアトラップが多くなる場合がある。したがって、非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、CAAC−OS膜やnc−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる。
次に、単結晶酸化物半導体膜について説明する。
単結晶酸化物半導体膜は、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損が少ない)酸化物半導体膜である。そのため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、単結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、ノーマリーオンの電気特性になることが少ない。また、単結晶酸化物半導体膜は、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、キャリアトラップが少なくなる場合がある。したがって、単結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。
なお、酸化物半導体膜は、欠陥が少ないと密度が高くなる。また、酸化物半導体膜は、結晶性が高いと密度が高くなる。また、酸化物半導体膜は、水素などの不純物濃度が低いと密度が高くなる。単結晶酸化物半導体膜は、CAAC−OS膜よりも密度が高い。また、CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも密度が高い。また、多結晶酸化物半導体膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも密度が高い。また、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも密度が高い。
以上に示したように、酸化物半導体膜は様々な構造をとることがわかる。また、各々の構造は、それぞれ利点を有するため、用途に応じて最適な構造を有する酸化物半導体膜を用いることが好ましい。
<nc−OS膜の成膜モデル>
以下では、本発明の一態様に係る結晶性の酸化物半導体膜であるnc−OS膜について説明する。
nc−OS膜は、結晶中の劈開面を利用して成膜することができる。以下では、スパッタリング法によるnc−OS膜の成膜モデルについて説明する。
図2は、スパッタリング法によりnc−OS膜が成膜される様子を示した成膜室内の模式図である。
ターゲット180は、バッキングプレート160上に接着されている。ターゲット180およびバッキングプレート160下には、マグネット170a、マグネット170bおよびマグネット170cが配置される。マグネット170a、マグネット170bおよびマグネット170cによって、ターゲット180上には磁力線190で表される磁界が生じている。なお、マグネット170aおよびマグネット170cはバッキングプレート160側をS極としており、マグネット170bはバッキングプレート160側をN極としているが、これに限定されない。例えば、マグネット170aおよびマグネット170cはバッキングプレート160側をN極とし、マグネット170bはバッキングプレート160側をS極としても構わない。
ターゲット180は、劈開面185を有する。ターゲット180には、複数の劈開面185が存在するが、ここでは理解を容易にするため一つのみを示す。
基板150は、ターゲット180と向かい合うように配置している。成膜室内は、ほとんどが成膜ガス(例えば、酸素、アルゴン、または酸素を50体積%以上の割合で含む混合ガス)で満たされ、低圧(0.1Pa〜10Pa程度)に制御される。ここで、ターゲット180に一定以上の電圧を印加することで、放電が始まり、プラズマが確認される。なお、ターゲット180上の磁界によって、領域130は高密度プラズマ領域となる。領域130では、成膜ガスがイオン化することで、イオン120が形成される。イオン120は、例えば、酸素の陽イオン(O)やアルゴンの陽イオン(Ar)などである。
イオン120は、電界によってターゲット180側に加速され、やがてターゲット180と衝突する。このとき、劈開面185から平板状(ペレット状)のスパッタ粒子であるペレット100が剥離し、叩き出される。
ペレット100の平面の形状は、三角形(正三角形)となる場合や、三角形が2個以上6個以下合わさった形状となる場合がある。例えば、三角形(正三角形)が2個合わさった形状は四角形(ひし形)となり、三角形(正三角形)が6個合わさった形状は六角形(正六角形)となる。図2には、ペレット100の代表的な形状として、平面が正三角形の形状、平面がひし形の形状、平面がひし形を2個並べた形状、平面が正六角形の形状の場合を示す。
ペレット100は、領域130を通過する際にプラズマから電荷を受け取ることで、端部が負または正に帯電する場合がある。図2には、ペレット100の平面が正六角形である場合と、平面が正三角形である場合について、拡大図を示している。拡大図に示すように、ペレット100の端部は、酸素で終端され、当該酸素が負に帯電する可能性がある。ペレット100は、端部が同じ極性の電荷を帯びることにより、電荷同士の反発が起こり、平板状の形状を維持することが可能となる。
叩き出されたペレット100が、基板150に到達するまでの動きとして想定される例を示す。例えば、ペレット100は、プラズマ中を直線的に飛ぶ。ペレット100が、基板150に積み重なることで、nc−OS膜を得ることができる。基板150の表面温度が十分に低い場合、ペレット100は、ほとんどマイグレーションを起こすことなく、不規則な向きで基板150に堆積する。基板150の表面温度は、例えば、室温(15℃以上35℃以下程度)とすればよい。
このように、nc−OS膜の形成には、レーザ結晶化が不要であり、大面積のガラス基板などであっても均一な成膜が可能である。また、基板150の表面温度が室温程度で形成可能であるため、基板加熱機構が不要となる。したがって、安価に生産することができる。
なお、イオン120がターゲット180に衝突した際には、ペレット100以外にもターゲットを構成する原子がスパッタされる可能性があるが、原子の質量はペレット100と比べると非常に小さく、真空ポンプによってそのほとんどが成膜室の外に排気されてしまうと考えられる。
なお、ターゲット180はインジウムを一定量以上含むことが好ましい。前述したように、ペレット100はIn−O層をGa−Zn−O層などで挟んだ形状を有している。即ち、In−O層はペレット100の芯のような役割を果たしている。したがって、In−O層がなくなると、ペレット100は形状を維持することが困難となり、成膜パーティクル(成膜ゴミ)となってしまう場合がある。例えば、ターゲット180全体に含まれるインジウムの割合は、1原子%以上、好ましくは2原子%以上、さらに好ましくは5原子%以上、より好ましくは10原子%以上とするとよい。
トランジスタの半導体膜にnc−OS膜を用いる場合、ターゲット180は、例えば、金属元素の原子数比をIn:Ga:Zn=x:y:zとすると、x/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であって、z/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z/yを1以上6以下とすることで、nc−OS膜が形成されやすくなる。ターゲットに含まれる金属元素の原子数比としては、例えばIn:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=3:1:2、In:Ga:Zn=5:5:6などがある。
または、トランジスタの半導体膜を保護する酸化物半導体膜としてnc−OS膜を用いる場合、ターゲット180は、金属元素の原子数比をIn:Ga:Zn=x:y:zとすると、x/y<x/yであって、z/yは、1/3以上6以下、さらには1以上6以下であることが好ましい。なお、z/yを1以上6以下とすることで、nc−OS膜が形成されやすくなる。ターゲットに含まれる金属元素の原子数比としては、例えばIn:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga:Zn=1:3:3、In:Ga:Zn=1:3:4、In:Ga:Zn=1:3:6、In:Ga:Zn=1:3:8、In:Ga:Zn=1:6:4などがある。
また、ターゲット180は、高い結晶性を有すると好ましい。
以上に示した成膜モデルにより、nc−OS膜を得ることができる。
<ペレットの生成について>
以下では、高い結晶性を有するターゲットからペレットを剥離させる方法について説明する。
図3に、結晶性を有するIn−Ga−Zn酸化物のターゲットの断面における原子配列を示す。原子配列の観察には、高角散乱環状暗視野走査透過電子顕微鏡法(HAADF−STEM:High−Angle Annular Dark Field Scanning Transmission Electron Microscopy)を用いた。なお、HAADF−STEMでは、各原子の像強度は原子番号の二乗に比例する。したがって、原子番号の近いZn(原子番号30)とGa(原子番号31)とは、ほとんど区別できない。HAADF−STEMには、日立走査透過電子顕微鏡HD−2700を用いた。
図3より、ターゲットは層状の原子配列を有していることがわかる。
まずは、ターゲットの劈開面について図4を用いて説明する。図4に、ターゲットに含まれるInGaZnOの結晶の構造を示す。なお、図4(A)は、c軸を上向きとし、b軸に平行な方向からInGaZnOの結晶を観察した場合の構造を示す。また、図4(B)は、c軸に平行な方向からInGaZnOの結晶を観察した場合の構造を示す。
InGaZnOの結晶の各結晶面における劈開に必要なエネルギーを、第一原理計算により算出した。なお、計算には、擬ポテンシャルと、平面波基底を用いた密度汎関数プログラム(CASTEP)を用いた。なお、擬ポテンシャルには、ウルトラソフト型の擬ポテンシャルを用いた。また、汎関数には、GGA PBEを用いた。また、カットオフエネルギーは400eVとした。
初期状態における構造のエネルギーは、セルサイズを含めた構造最適化を行った後に導出した。また、各面で劈開後の構造のエネルギーは、セルサイズを固定した状態で、原子配置の構造最適化を行った後に導出した。
図4に示したInGaZnOの結晶の構造をもとに、第1の面、第2の面、第3の面、第4の面のいずれかで劈開した構造を作製し、セルサイズを固定した状態で、構造最適化計算を行った。ここで、第1の面は、Ga−Zn−O層とIn−O層との間の結晶面であり、(001)面(またはab面)に平行な結晶面である(図4(A)参照。)。第2の面は、Ga−Zn−O層とGa−Zn−O層との間の結晶面であり、(001)面(またはab面)に平行な結晶面である(図4(A)参照。)。第3の面は、(110)面に平行な結晶面である(図4(B)参照。)。第4の面は、(100)面(またはbc面)に平行な結晶面である(図4(B)参照。)。
以上のような条件で、各面で劈開後の構造のエネルギーを算出した。次に、劈開後の構造のエネルギーと初期状態における構造のエネルギーとの差を、劈開面の面積で除すことで、各面における劈開しやすさの尺度である劈開エネルギーを算出した。なお、構造のエネルギーは、構造に含まれる原子と電子に対して、電子の運動エネルギーと、原子間、原子−電子間、および電子間の相互作用と、を考慮したエネルギーである。
計算の結果、第1の面の劈開エネルギーは2.60J/m、第2の面の劈開エネルギーは0.68J/m、第3の面の劈開エネルギーは2.18J/m、第4の面の劈開エネルギーは2.12J/mであることがわかった(表1参照。)。
この計算により、図4に示したInGaZnOの結晶の構造において、第2の面における劈開エネルギーが最も低くなった。即ち、Ga−Zn−O層とGa−Zn−O層との間が最も劈開しやすい面(劈開面)であることがわかった。したがって、本明細書において、劈開面と記載する場合、最も劈開しやすい面である第2の面のことを示す。
Ga−Zn−O層とGa−Zn−O層との間である第2の面に劈開面を有するため、図4(A)に示すInGaZnOの結晶は、二つの第2の面と等価な面で分離することができる。したがって、InGaZnOの結晶の最小単位は、二つのGa−Zn−O層、およびGa−Zn−O層に上下が挟まれたIn−O層からなると考えられる。ペレットは、二つの劈開面で分離された構造である。そのため、ペレットを劈開ユニット(Cleavage unit)と呼ぶこともできる。
ホモロガス構造を有するInGaZnOの結晶を含むターゲットをスパッタすると、劈開面から剥離が生じ、ペレットが形成されることがわかった。
三角形または六角形の平面を有する柱状ペレットを、図1(A)に示す。このとき、劈開面の形成される位置から、ペレットの厚さは0.7nm程度(より具体的には0.67nm)となると予想される(図1(B)参照。)。なお、ペレットを上面から見たときの原子配列は図1(C)のようになる。
図1(D)は基板150上に不規則に堆積したペレット100が形成するnc−OS膜103の断面模式図である。nc−OS膜103は、ペレット100が不規則に堆積しているため、膜全体においては配向性が見られないものの、ペレット100の内部においては図1(B)および図1(C)で示した層状の結晶構造を有する。即ち、nc−OS膜103は、ペレット100内では配向性を有することがわかる。したがって、ショートレンジにおける秩序性(短距離秩序性)を有しても無配向である非晶質酸化物半導体膜とは明らかに異なる構造であるといえる。
ここで、In−Ga−Zn酸化物膜の構造の違いによる酸素欠損の形成されやすさについて説明する。In−Ga−Zn酸化物膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。したがって、酸素欠損を低減することが、安定した物性のIn−Ga−Zn酸化物膜を得るために重要になる。
以下では、酸化物半導体膜の酸素欠損に起因する局在準位を、CPM(Constant photocurrent method)測定で評価した結果について説明する。
測定試料は、ガラス基板上に設けられた酸化物半導体膜と、該酸化物半導体膜に接する一対の電極と、酸化物半導体膜および一対の電極を覆う絶縁膜と、を有する構造とした。なお、酸化物半導体膜としては、非晶質ライク酸化物半導体膜、nc−OS膜およびCAAC−OS膜を準備した。なお、非晶質ライク酸化物半導体膜とは、非晶質酸化物半導体膜に近い構造を有する酸化物半導体膜である。
CPM測定では、酸化物半導体膜に接して設けた一対の電極間に電圧を印加した状態で光電流値が一定となるように端子間の測定試料面に照射する光量を調整し、所望の波長の範囲において照射光量から吸光係数を導出した。
バンドテイルに起因する吸収係数を除いた吸収係数を図5および図6に示す。図5および図6において、横軸は吸収係数を表し、縦軸は光エネルギーを表す。なお、図5および図6の縦軸において、酸化物半導体膜の伝導帯の下端を0eVとし、価電子帯の上端を3.15eVとする。また、図5および図6において、各曲線は吸収係数と光エネルギーの関係を示す曲線である。
図5(A)は、非晶質ライク酸化物半導体膜を有する測定試料の測定結果であり、酸素欠損に起因する吸収係数は、5.28×10−1cm−1であった。図5(B)は、nc−OS膜を有する測定試料の測定結果であり、酸素欠損に起因する吸収係数は、1.75×10−2cm−1であった。図6は、CAAC−OS膜を有する測定試料の測定結果であり、酸素欠損に起因する吸収係数は、5.86×10−4cm−1であった。即ち、CAAC−OS膜の酸素欠損がもっとも少なく、次いでnc−OS膜の酸素欠損が少なく、非晶質ライク酸化物半導体膜の酸素欠損がもっとも多いことがわかった。
酸素欠損の量は、原子配列の秩序性の度合いに起因すると考えられる。即ち、非晶質ライク酸化物半導体膜は、原子配列が不規則であるため、酸素欠損が生じやすいと考えられる。また、CAAC−OS膜は、高い秩序性を有するため酸素欠損が生じにくいと考えられる。また、nc−OS膜は、ペレット内部においては高い秩序性を有するが、膜全体としては不規則に配向しているため、非晶質ライク酸化物半導体膜とCAAC−OS膜との中間の値になると考えられる。
なお、In−Ga−Zn酸化物膜において、結合エネルギーの観点から、インジウムと結合している酸素がもっとも脱離しやすい。上述したように、ひとつのペレットは、In−O層の上下をGa−Zn−O層で挟んだ形状(ウェハースまたはサンドウィッチのような形状)を有している。したがって、ペレットによって構成されているnc−OS膜は、インジウムと結合している酸素の脱離が生じにくい、即ち内部に酸素欠損の生じにくい構造であることがわかる。
また、nc−OS膜は成膜時の基板表面温度が室温程度でも形成できることから、生産性の面でも優れた酸化物半導体膜であることがわかる。
<nc−OS膜の物性>
以下では、上述の方法で成膜したnc−OS膜の物性について説明する。なお、nc−OS膜がIn−Ga−Zn酸化物膜である場合について例示する。
図7(A)は、nc−OS膜の平面TEM観察による明視野像および回折パターンの複合解析像(高分解能平面TEM像ともいう。)である。高分解能平面TEM像からは、nc−OS膜の明確な結晶性を確認することはできない。なお、高分解能平面TEM像の観察には、日立透過電子顕微鏡H−9000NARを用い、加速電圧を300kVとした。
さらに原子配列の周期性を評価するために、図7(A)に示した破線囲み部においてフーリエ変換処理を行うことで、高分解能平面TEM像のフーリエ変換像を取得した(図7(B)参照。)。高分解能平面TEM像のフーリエ変換像においても、明確な結晶性を確認することはできない。
次に、原子配列の周期性を強調させるために、高分解能平面TEM像のフーリエ変換像に対し、強度の高い領域の情報のみを残すようにマスク処理を行い、逆フーリエ変換処理を行うことで、高分解能平面TEM像の逆フーリエ変換像を取得した(図7(C)参照。)。その結果、1nm〜3nm程度の微小な範囲おいて、原子配列の周期性を確認することができた。すなわち、nc−OS膜中には、1nm〜3nm程度の結晶領域が存在する可能性がある。
図7に示したnc−OS膜を、厚さ50nm程度に薄片化した試料Aに対し、断面側から電子線回折パターンを取得した。なお、電子線回折には、電子線のプローブ径を30nm、20nm、10nmもしくは1nmとしたナノビーム電子線を用いた。ナノビーム電子線を用いて得られた回折パターンを、ナノビーム電子線回折パターンと呼ぶ。なお、ナノビーム電子線回折パターンは、日立電界放出形透過電子顕微鏡HF−2000を用い、加速電圧を200kV、カメラ長を400mmとして取得した。なお、撮影媒体にはフィルムを用いた。
図8より、試料Aは、リング状の回折パターンを有するナノビーム電子線回折パターンが観測された。当該リングを詳細に観察すると、スポットが確認された。当該スポットは、プローブ径を小さくするほど増加した。
比較のため、無定型状態を有する石英に対し、プローブ径1nmのナノビーム電子線回折パターンを取得すると、図9に示すハローパターンが得られた。したがって、ナノビーム電子線回折パターンでスポットを有することが、試料Aがnc−OS膜である証拠の一つといえる。
さらに詳細な構造解析のために、nc−OS膜を厚さ数nm(5nm以上10nm以下程度)に薄片化した試料Bに対し、断面側から、プローブ径1nmの電子線を入射させ、ナノビーム電子線回折パターンを取得した。その結果、図10に示す結晶性を示すスポットを有する電子線回折パターンが得られた。
図10より、試料Bは、結晶性を示す回折パターンが得られたが、特定方向の結晶面への配向性は見られなかった。
以上より、nc−OS膜は、分析手法によっては非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合があるが、厳密に分析を行うことで区別できることがわかった。また、nc−OS膜は、微小な領域において原子配列に周期性を有することがわかった。したがって、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜であることがわかる。
<nc−OS膜の応用>
上述したnc−OS膜は、例えば、トランジスタの半導体膜などとして用いることができる。
<nc−OS膜を用いたトランジスタ>
以下では、本発明の一態様に係るトランジスタの構造および作製方法について説明する。
<トランジスタ構造(1)>
まず、トップゲートトップコンタクト型のトランジスタの一例について説明する。
図11は、トランジスタの上面図および断面図である。図11(A)は、トランジスタの上面図を示す。図11(A)において、一点鎖線A1−A2に対応する断面図を図11(B1)および図11(B2)に示す。また、図11(A)において、一点鎖線A3−A4に対応する断面図を図11(C)に示す。
図11(B1)および図11(B2)において、トランジスタは、基板200上の下地絶縁膜202と、下地絶縁膜202上の酸化物半導体膜206と、酸化物半導体膜206上のソース電極216aおよびドレイン電極216bと、酸化物半導体膜206上、ソース電極216a上およびドレイン電極216b上のゲート絶縁膜212と、ゲート絶縁膜212上のゲート電極204と、を有する。なお、好ましくは、ソース電極216a上、ドレイン電極216b上、ゲート絶縁膜212上およびゲート電極204上の保護絶縁膜218と、保護絶縁膜218上の配線226aおよび配線226bと、を有する。また、ゲート絶縁膜212および保護絶縁膜218は、ソース電極216aおよびドレイン電極216bにそれぞれ達する開口部を有し、当該開口部を介して配線226aおよび配線226bと、ソース電極216aおよびドレイン電極216bとが、それぞれ接する。なお、トランジスタは、下地絶縁膜202を有さなくても構わない場合がある。
上面図である図11(A)において、酸化物半導体膜206がゲート電極204と重なる領域におけるソース電極216aとドレイン電極216bとの間隔をチャネル長という。また、酸化物半導体膜206がゲート電極204と重なる領域において、ソース電極216aとドレイン電極216bとの中間地点を結んだ線の長さをチャネル幅という。なお、チャネル形成領域とは、酸化物半導体膜206において、ゲート電極204と重なり、かつソース電極216aとドレイン電極216bとに挟まれる領域をいう。また、チャネルとは、酸化物半導体膜206において、電流が主として流れる領域をいう。
なお、ゲート電極204は、図11(A)に示すように、上面図において酸化物半導体膜206のチャネル形成領域が内側に含まれるように設けられる。こうすることで、ゲート電極204側から光が入射した際に、酸化物半導体膜206中で光によってキャリアが生成されることを抑制することができる。即ち、ゲート電極204は遮光膜としての機能を有する。ただし、ゲート電極204の外側まで酸化物半導体膜206のチャネル形成領域が設けられても構わない。
以下では、酸化物半導体膜206について説明する。酸化物半導体膜206には、上述したnc−OS膜を適用することができる。
酸化物半導体膜206は、インジウムを含む酸化物である。酸化物は、例えば、インジウムを含むと、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、酸化物半導体膜206は、元素Mを含むと好ましい。元素Mとして、例えば、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどがある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。元素Mは、例えば、酸化物のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、酸化物半導体膜206は、亜鉛を含むと好ましい。酸化物が亜鉛を含むと、例えば、酸化物を結晶化しやすくなる。酸化物の価電子帯上端のエネルギーは、例えば、亜鉛の原子数比によって制御できる。
ただし、酸化物半導体膜206は、インジウムを含む酸化物に限定されない。酸化物半導体膜206は、例えば、Zn−Sn酸化物、Ga−Sn酸化物であっても構わない。
酸化物半導体膜206のチャネル形成領域において、その上下に、第1の酸化物半導体膜および第2の酸化物半導体膜を有してもよい。なお、第2の酸化物半導体膜は、酸化物半導体膜206とゲート絶縁膜212との間に設けられる。
第1の酸化物半導体膜は、酸化物半導体膜206を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から構成される酸化物半導体膜である。酸化物半導体膜206を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から第1の酸化物半導体膜が構成されるため、酸化物半導体膜206と第1の酸化物半導体膜との界面において、界面準位が形成されにくい。
第2の酸化物半導体膜は、酸化物半導体膜206を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から構成される酸化物半導体膜である。酸化物半導体膜206を構成する酸素以外の元素一種以上、または二種以上から第2の酸化物半導体膜が構成されるため、酸化物半導体膜206と第2の酸化物半導体膜との界面において、界面準位が形成されにくい。
なお、第1の酸化物半導体膜がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。また、酸化物半導体膜206がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%以上、Mが66atomic%未満とする。また、第2の酸化物半導体膜がIn−M−Zn酸化物のとき、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。なお、第2の酸化物半導体膜は、第1の酸化物半導体膜と同種の酸化物を用いても構わない。
ここで、第1の酸化物半導体膜と酸化物半導体膜206との間には、第1の酸化物半導体膜と酸化物半導体膜206との混合領域を有する場合がある。また、酸化物半導体膜206と第2の酸化物半導体膜との間には、酸化物半導体膜206と第2の酸化物半導体膜との混合領域を有する場合がある。混合領域は、界面準位密度が低くなる。そのため、第1の酸化物半導体膜、酸化物半導体膜206および第2の酸化物半導体膜の積層体は、それぞれの界面近傍において、エネルギーが連続的に変化する(連続接合ともいう。)バンド構造となる。
また酸化物半導体膜206は、エネルギーギャップが大きい酸化物を用いる。酸化物半導体膜206のエネルギーギャップは、例えば、2.5eV以上4.2eV以下、好ましくは2.8eV以上3.8eV以下、さらに好ましくは3eV以上3.5eV以下とする。
また、第1の酸化物半導体膜は、エネルギーギャップが大きい酸化物を用いる。例えば、第1の酸化物半導体膜のエネルギーギャップは、2.7eV以上4.9eV以下、好ましくは3eV以上4.7eV以下、さらに好ましくは3.2eV以上4.4eV以下とする。
また、第2の酸化物半導体膜は、エネルギーギャップが大きい酸化物を用いる。第2の酸化物半導体膜のエネルギーギャップは、2.7eV以上4.9eV以下、好ましくは3eV以上4.7eV以下、さらに好ましくは3.2eV以上4.4eV以下とする。ただし、第1の酸化物半導体膜および第2の酸化物半導体膜は、酸化物半導体膜206よりもエネルギーギャップが大きい酸化物とする。
酸化物半導体膜206は、第1の酸化物半導体膜よりも電子親和力の大きい酸化物を用いる。例えば、酸化物半導体膜206として、第1の酸化物半導体膜よりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい酸化物を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
また、酸化物半導体膜206として、第2の酸化物半導体膜よりも電子親和力の大きい酸化物を用いる。例えば、酸化物半導体膜206として、第2の酸化物半導体膜よりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.5eV以下大きい酸化物を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
このとき、ゲート電極204に電界を印加すると、第1の酸化物半導体膜、酸化物半導体膜206、第2の酸化物半導体膜のうち、電子親和力の大きい酸化物半導体膜206にチャネルが形成される。
また、トランジスタのオン電流のためには、第2の酸化物半導体膜の厚さは小さいほど好ましい。例えば、第2の酸化物半導体膜は、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下とする。一方、第2の酸化物半導体膜は、チャネルの形成される酸化物半導体膜206へ、ゲート絶縁膜212を構成する酸素以外の元素(シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能を有する。そのため、第2の酸化物半導体膜は、ある程度の厚さを有することが好ましい。例えば、第2の酸化物半導体膜の厚さは、0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上とする。
また、信頼性を高めるためには、第1の酸化物半導体膜は厚く、酸化物半導体膜206は薄く、第2の酸化物半導体膜は薄く設けられることが好ましい。具体的には、第1の酸化物半導体膜の厚さは、20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上とする。第1の酸化物半導体膜の厚さを、20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上とすることで、下地絶縁膜202と第1の酸化物半導体膜との界面からチャネルの形成される酸化物半導体膜206までを20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上離すことができる。ただし、半導体装置の生産性が低下する場合があるため、第1の酸化物半導体膜の厚さは、200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下とする。また、酸化物半導体膜206の厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上80nm以下、さらに好ましくは3nm以上50nm以下とする。
例えば、第1の酸化物半導体膜の厚さは酸化物半導体膜206の厚さより厚く、酸化物半導体膜206の厚さは第2の酸化物半導体膜の厚さより厚くすればよい。
以下では、酸化物半導体膜206中における不純物の影響について説明する。なお、トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物半導体膜206中の不純物濃度を低減し、低キャリア密度化および高純度化することが有効である。なお、酸化物半導体膜206のキャリア密度は、1×1017個/cm未満、1×1015個/cm未満、または1×1013個/cm未満とする。酸化物半導体膜206中の不純物濃度を低減するためには、近接する膜中の不純物濃度も低減することが好ましい。
例えば、酸化物半導体膜206中のシリコンは、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。そのため、酸化物半導体膜206と第1の酸化物半導体膜との間におけるシリコン濃度を、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)において、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。また、酸化物半導体膜206と第2の酸化物半導体膜との間におけるシリコン濃度を、SIMSにおいて、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。
また、酸化物半導体膜206中に水素が含まれると、キャリア密度を増大させてしまう場合がある。酸化物半導体膜206の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜206中に窒素が含まれると、キャリア密度を増大させてしまう場合がある。酸化物半導体膜206の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
また、酸化物半導体膜206の水素濃度を低減するために、第1の酸化物半導体膜の水素濃度を低減すると好ましい。第1の酸化物半導体膜の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜206の窒素濃度を低減するために、第1の酸化物半導体膜の窒素濃度を低減すると好ましい。第1の酸化物半導体膜の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
また、酸化物半導体膜206の水素濃度を低減するために、第2の酸化物半導体膜の水素濃度を低減すると好ましい。第2の酸化物半導体膜の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体膜206の窒素濃度を低減するために、第2の酸化物半導体膜の窒素濃度を低減すると好ましい。第2の酸化物半導体膜の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
図11に示す下地絶縁膜202は、例えば、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンを含む絶縁膜を単層で、または積層で用いればよい。また、下地絶縁膜202は、過剰酸素を含む絶縁膜を用いると好ましい。下地絶縁膜202は、例えば、厚さを20nm以上1000nm以下、好ましくは50nm以上1000nm以下、さらに好ましくは100nm以上1000nm以下、より好ましくは200nm以上1000nm以下とする。
下地絶縁膜202は、例えば、1層目を窒化シリコン膜とし、2層目を酸化シリコン膜とした積層膜としてもよい。なお、酸化シリコン膜は酸化窒化シリコン膜でも構わない。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜でも構わない。酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017個/cm以下、好ましくは5×1016個/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。窒化シリコン膜は水素およびアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。水素、アンモニアの放出量は、TDSにて測定することができる。また、窒化シリコン膜は、水素、水および酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン膜を用いる。
または、下地絶縁膜202は、例えば、1層目を窒化シリコン膜とし、2層目を第1の酸化シリコン膜とし、3層目を第2の酸化シリコン膜とした積層膜とすればよい。この場合、第1の酸化シリコン膜または/および第2の酸化シリコン膜は酸化窒化シリコン膜でも構わない。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜でも構わない。第1の酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017個/cm以下、好ましくは5×1016個/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。第2の酸化シリコン膜は、過剰酸素を含む酸化シリコン膜を用いる。窒化シリコン膜は水素およびアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。また、窒化シリコン膜は、水素、水および酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン膜を用いる。
ソース電極216aおよびドレイン電極216bは、例えば、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、タンタルまたはタングステンを含む導電膜を、単層で、または積層で用いればよい。
ソース電極216aおよびドレイン電極216bを形成する際に、酸化物半導体膜206の一部がエッチングされ、溝が形成される場合がある。図12に、ソース電極216aおよびドレイン電極216bの設けられていない領域において、酸化物半導体膜206に溝が形成された例を示す。
図12(A)に、異方性エッチングなどによって酸化物半導体膜206に溝が形成された場合を示す。酸化物半導体膜206に形成された溝は、側面がテーパー角を有する形状となる。図12(A)に示す形状は、後に形成されるゲート絶縁膜212などの段差被覆性を高めることのできる形状である。したがって、当該形状の溝を有するトランジスタを用いることで、半導体装置の歩留まりを高めることができる。
図12(B)に、異方性エッチングなどによって酸化物半導体膜206に溝が形成された場合を示す。図12(B)に示す形状の溝は、図12(A)に示した形状の溝を形成する場合と比べ、エッチング速度の速い条件で酸化物半導体膜206をエッチングすることで得られる。酸化物半導体膜206に形成された溝は、側面が切り立った形状となる。図12(B)に示す形状は、トランジスタの微細化に適した形状である。したがって、当該形状の溝を有するトランジスタを用いることで、半導体装置の集積度を高めることができる。
図12(C)に、等方性エッチングなどによって酸化物半導体膜206に溝が形成された場合を示す。酸化物半導体膜206に形成された溝は、側面がソース電極216aおよびドレイン電極216bの内側にある形状となる。図12(C)に示す形状のトランジスタは、チャネル形成領域へのダメージの少ないトランジスタである。したがって、当該形状の溝を有するトランジスタを用いることで、半導体装置の信頼性を高めることができる。
ゲート絶縁膜212は、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを含む絶縁膜を、単層で、または積層で用いればよい。また、ゲート絶縁膜212は、過剰酸素を含む絶縁膜を用いると好ましい。ゲート絶縁膜212は、例えば、厚さ(または等価酸化膜厚)を1nm以上500nm以下、好ましくは3nm以上300nm以下、さらに好ましくは5nm以上100nm以下、より好ましくは5nm以上50nm以下とする。
ゲート絶縁膜212は、例えば、1層目を窒化シリコン膜とし、2層目を酸化シリコン膜とした積層膜とすればよい。なお、酸化シリコン膜は酸化窒化シリコン膜でも構わない。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜でも構わない。酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的にはESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017個/cm以下、好ましくは5×1016個/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。酸化シリコン膜は、過剰酸素を含む酸化シリコン膜を用いると好ましい。窒化シリコン膜は水素ガスおよびアンモニアガスの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。水素ガス、アンモニアガスの放出量は、TDSにて測定することができる。
ゲート電極204は、例えば、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、タンタルまたはタングステンを含む導電膜を、単層で、または積層で用いればよい。
保護絶縁膜218は、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルを含む絶縁膜を、単層で、または積層で用いればよい。また、保護絶縁膜218は、過剰酸素を含む絶縁膜を用いると好ましい。保護絶縁膜218として、酸素ブロックする絶縁膜を用いてもよい。保護絶縁膜218は、例えば、厚さを20nm以上1000nm以下、好ましくは50nm以上1000nm以下、さらに好ましくは100nm以上1000nm以下、より好ましくは200nm以上1000nm以下とする。
配線226aおよび配線226bは、例えば、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、銀、タンタルまたはタングステンを含む導電膜を、単層で、または積層で用いればよい。
基板200に大きな制限はない。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などを、基板200として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI(Silicon On Insulator)基板などを適用することも可能であり、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板200として用いてもよい。
また、基板200として、可とう性基板を用いてもよい。なお、可とう性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可とう性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可とう性基板である基板200に転置する方法もある。その場合には、非可とう性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。
<トランジスタ構造(2)>
次に、ボトムゲートトップコンタクト型のトランジスタの一例について説明する。
図13は、トランジスタの上面図および断面図である。図13(A)は、トランジスタの上面図を示す。図13(A)において、一点鎖線B1−B2に対応する断面図を図13(B)に示す。また、図13(A)において、一点鎖線B3−B4に対応する断面図を図13(C)に示す。
図13(B)において、トランジスタは、基板300上のゲート電極304と、ゲート電極304上のゲート絶縁膜312と、ゲート絶縁膜312上の酸化物半導体膜306と、酸化物半導体膜306上のソース電極316aおよびドレイン電極316bと、を有する。なお、好ましくは、ソース電極316a上、ドレイン電極316b上、ゲート絶縁膜312上および酸化物半導体膜306上の保護絶縁膜318と、保護絶縁膜318上の配線326aおよび配線326bと、を有する。また、保護絶縁膜318は、ソース電極316aおよびドレイン電極316bにそれぞれ達する開口部を有し、当該開口部を介して配線326aおよび配線326bと、ソース電極316aおよびドレイン電極316bとが、それぞれ接する。なお、トランジスタは、基板300とゲート電極304との間に下地絶縁膜を有しても構わない。
図13に示すトランジスタについての記載の一部は、図11に示したトランジスタについての記載を参照する。
例えば、基板300は基板200についての記載を参照する。酸化物半導体膜306は酸化物半導体膜206についての記載を参照する。ソース電極316aおよびドレイン電極316bは、ソース電極216aおよびドレイン電極216bについての記載を参照する。ゲート絶縁膜312はゲート絶縁膜212についての記載を参照する。ゲート電極304はゲート電極204についての記載を参照する。配線326aおよび配線326bは、配線226aおよび配線226bについての記載を参照する。
なお、ゲート電極304は、図13(A)に示すように、上面図において酸化物半導体膜306が内側に含まれるように設けられる。こうすることで、ゲート電極304側から光が入射した際に、酸化物半導体膜306中で光によってキャリアが生成されることを抑制することができる。即ち、ゲート電極304は遮光膜としての機能を有する。ただし、ゲート電極304の外側まで酸化物半導体膜306が設けられても構わない。
図13に示す保護絶縁膜318は、例えば、酸化シリコンまたは酸化窒化シリコンを含む絶縁膜を単層で、または積層で用いればよい。また、保護絶縁膜318は、過剰酸素を含む絶縁膜を用いると好ましい。保護絶縁膜318は、例えば、厚さを20nm以上1000nm以下、好ましくは50nm以上1000nm以下、さらに好ましくは100nm以上1000nm以下、より好ましくは200nm以上1000nm以下とする。
保護絶縁膜318は、例えば、1層目を酸化シリコン膜とし、2層目を窒化シリコン膜とした積層膜としてもよい。なお、酸化シリコン膜は酸化窒化シリコン膜でも構わない。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜でも構わない。酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017個/cm以下、好ましくは5×1016個/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。窒化シリコン膜は水素およびアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。水素、アンモニアの放出量は、TDSにて測定することができる。また、窒化シリコン膜は、水素、水および酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン膜を用いる。
または、保護絶縁膜318は、例えば、1層目を第1の酸化シリコン膜とし、2層目を第2の酸化シリコン膜とし、3層目を窒化シリコン膜とした積層膜とすればよい。この場合、第1の酸化シリコン膜または/および第2の酸化シリコン膜は酸化窒化シリコン膜でも構わない。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜でも構わない。第1の酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017個/cm以下、好ましくは5×1016個/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。第2の酸化シリコン膜は、過剰酸素を含む酸化シリコン膜を用いる。窒化シリコン膜は水素およびアンモニアの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。また、窒化シリコン膜は、水素、水および酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン膜を用いる。
上述したトランジスタは、例えば、表示装置、メモリ、CPUなど様々な用途に用いることができる。
<表示装置>
以下では、上述したトランジスタを適用した表示装置について説明する。
図14(A)に、表示装置の一例を示す。図14(A)に示す表示装置は、画素部701と、走査線駆動回路704と、信号線駆動回路706と、各々が平行または略平行に配置され、かつ走査線駆動回路704によって電位が制御されるm本の走査線707と、各々が平行または略平行に配置され、かつ信号線駆動回路706によって電位が制御されるn本の信号線709と、を有する。また、画素部701はマトリクス状に配置された複数の画素703を有する。また、信号線709に沿って、各々が平行または略平行に配置された容量線715を有する。容量線715は、走査線707に沿って、各々が平行または略平行に配置されていてもよい。なお、走査線駆動回路704および信号線駆動回路706を単に駆動回路部という場合がある。
各走査線707は、画素部701においてm行n列に配置された画素703のうち、いずれかの行に配置されたn個の画素703と電気的に接続される。また、各信号線709は、m行n列に配置された画素703のうち、いずれかの列に配置されたm個の画素703に電気的と接続される。m、nは、ともに自然数である。また、各容量線715は、m行n列に配置された画素703のうち、いずれかの行に配置されたn個の画素703と電気的に接続される。なお、容量線715が、信号線709に沿って、各々が平行または略平行に配置されている場合は、m行n列に配置された画素703のうち、いずれかの列に配置されたm個の画素703と電気的に接続される。
図14(B)、(C)は、図14(A)に示す表示装置の画素703に用いることができる回路構成の一例を示している。
図14(B)に示す画素703は、液晶素子721と、トランジスタ702と、容量素子705と、を有する。
液晶素子721の一対の電極の一方の電位は、画素703の仕様に応じて適宜設定される。液晶素子721は、書き込まれるデータにより配向状態が設定される。また、複数の画素703のそれぞれが有する液晶素子721の一対の電極の一方に共通の電位(コモン電位)を与えてもよい。また、各行の画素703毎の液晶素子721の一対の電極の一方に異なる電位を与えてもよい。
なお、液晶素子721は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子である。なお、液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。なお、液晶素子721に用いることのできる液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、サーモトロピック液晶、ライオトロピック液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶等が挙げられる。
液晶素子721を有する表示装置の表示方式としては、例えば、TNモード、VAモード、ASM(Axially Symmetric Aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、MVAモード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、IPSモード、FFSモード、またはTBA(Transverse Bend Alignment)モードなどを用いてもよい。ただし、これに限定されるものではない。
また、ブルー相(Blue Phase)を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物を含む液晶素子を用いてもよい。ブルー相を示す液晶は、応答速度が1msec以下と短く、光学的等方性であるため、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さいなどの特長がある。
図14(B)に示す画素703の構成において、トランジスタ702のソース電極およびドレイン電極の一方は、信号線709に電気的に接続され、他方は液晶素子721の一対の電極の他方に電気的に接続される。また、トランジスタ702のゲート電極は、走査線707に電気的に接続される。トランジスタ702は、オン状態またはオフ状態になることにより、データ信号のデータの書き込みを制御する機能を有する。なお、トランジスタ702は、上述したいずれかのトランジスタを用いることができる。
図14(B)に示す画素703の構成において、容量素子705の一対の電極の一方は、電位が供給される容量線715に電気的に接続され、他方は、液晶素子721の一対の電極の他方に電気的に接続される。なお、容量線715の電位の値は、画素703の仕様に応じて適宜設定される。容量素子705は、書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
例えば、図14(B)の画素703を有する表示装置では、走査線駆動回路704により各行の画素703を順次選択し、トランジスタ702をオン状態にしてデータ信号のデータを書き込む。
データが書き込まれた画素703は、トランジスタ702がオフ状態になることで保持状態になる。これを行毎に順次行うことにより、画像を表示できる。
また、図14(C)に示す画素703は、表示素子のスイッチングを行うトランジスタ733と、画素の駆動を制御するトランジスタ702と、トランジスタ735と、容量素子705と、発光素子731と、を有する。
トランジスタ733のソース電極およびドレイン電極の一方は、データ信号が与えられる信号線709に電気的に接続される。さらに、トランジスタ733のゲート電極は、ゲート信号が与えられる走査線707に電気的に接続される。
トランジスタ733は、オン状態またはオフ状態になることにより、データ信号のデータの書き込みを制御する機能を有する。
トランジスタ702のソース電極およびドレイン電極の一方は、アノード線として機能する配線737と電気的に接続され、トランジスタ702のソース電極およびドレイン電極の他方は、発光素子731の一方の電極に電気的に接続される。さらに、トランジスタ702のゲート電極は、トランジスタ733のソース電極およびドレイン電極の他方、および容量素子705の一方の電極に電気的に接続される。
トランジスタ702は、オン状態またはオフ状態になることにより、発光素子731に流れる電流を制御する機能を有する。なお、トランジスタ702は、上述したいずれかのトランジスタを用いることができる。
トランジスタ735のソース電極およびドレイン電極の一方はデータの基準電位が与えられる配線739と接続され、トランジスタ735のソース電極およびドレイン電極の他方は、発光素子731の一方の電極、および容量素子705の他方の電極に電気的に接続される。さらに、トランジスタ735のゲート電極は、ゲート信号が与えられる走査線707に電気的に接続される。
トランジスタ735は、発光素子731に流れる電流を調整する機能を有する。例えば、発光素子731が劣化等により、発光素子731の内部抵抗が上昇した場合、トランジスタ735のソース電極およびドレイン電極の一方が接続された配線739に流れる電流をモニタリングすることで、発光素子731に流れる電流を補正することができる。
容量素子705の一対の電極の一方は、トランジスタ733のソース電極およびドレイン電極の他方、およびトランジスタ702のゲート電極と電気的に接続され、容量素子705の一対の電極の他方は、トランジスタ735のソース電極およびドレイン電極の他方、および発光素子731の一方の電極に電気的に接続される。
図14(C)に示す画素703の構成において、容量素子705は、書き込まれたデータを保持する保持容量としての機能を有する。
発光素子731の一対の電極の一方は、トランジスタ735のソース電極およびドレイン電極の他方、容量素子705の他方、およびトランジスタ702のソース電極およびドレイン電極の他方と電気的に接続される。また、発光素子731の一対の電極の他方は、カソードとして機能する配線741に電気的に接続される。
発光素子731としては、例えば有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子ともいう)などを用いることができる。ただし、発光素子731としては、これに限定されず、無機材料からなる無機EL素子を用いても良い。
なお、配線737および配線741の一方には、高電源電位VDDが与えられ、他方には、低電源電位VSSが与えられる。図14(C)に示す構成においては、配線737に高電源電位VDDを、配線741に低電源電位VSSを、それぞれ与える構成としている。
図14(C)の画素703を有する表示装置では、走査線駆動回路704により各行の画素703を順次選択し、トランジスタ702をオン状態にしてデータ信号のデータを書き込む。
データが書き込まれた画素703は、トランジスタ733がオフ状態になることで保持状態になる。さらに、トランジスタ733は、容量素子705と接続しているため、書き込まれたデータを長時間保持することが可能となる。また、トランジスタ702により、ソース電極とドレイン電極の間に流れる電流量が制御され、発光素子731は、流れる電流量に応じた輝度で発光する。これを行毎に順次行うことにより、画像を表示できる。
次に、表示装置に含まれる素子基板の具体的な構成について説明する。ここでは、画素703に液晶素子を用いた液晶表示装置の具体的な例について説明する。ここでは、図14(B)に示す画素703の上面図を図15(A)に示す。
図15(A)において、走査線707は、信号線709に略直交する方向(図中上下方向)に延伸して設けられている。信号線709は、走査線707に略直交する方向(図中左右方向)に延伸して設けられている。容量線715は、信号線と平行方向に延伸して設けられている。なお、走査線707は、走査線駆動回路704(図14参照。)と電気的に接続されており、信号線709および容量線715は、信号線駆動回路706(図14参照。)に電気的に接続されている。
トランジスタ702は、走査線707および信号線709が交差する領域に設けられている。トランジスタ702は、上述したトランジスタと同様の構造のトランジスタを用いることができる。なお、走査線707において、酸化物半導体膜817aと重なる領域がトランジスタ702のゲート電極として機能し、図15(B)および図15(C)において、ゲート電極813と示す。また、信号線709において、酸化物半導体膜817aと重なる領域がトランジスタ702のソース電極またはドレイン電極として機能し、図15(B)において、電極819と示す。また、図15(A)において、走査線707は、上面形状において端部が酸化物半導体膜817aの端部より外側に位置する。このため、走査線707はバックライトなどの光源からの光を遮る遮光膜として機能する。この結果、トランジスタに含まれる酸化物半導体膜817aに光が照射されず、トランジスタの電気特性の変動を抑制することができる。
また、電極820は、開口部893において、電極892と接続する。電極892は、透光性を有する導電膜で形成されており、画素電極として機能する。
容量素子705は、容量線715と接続されている。また、容量素子705は、ゲート絶縁膜上に形成される導電膜817bと、トランジスタ702上に設けられる誘電体膜と、電極892とで構成されている。誘電体膜は、窒化物絶縁膜で形成される。導電膜817b、窒化物絶縁膜、および電極892はそれぞれ透光性を有するため、容量素子705は透光性を有する。
このように容量素子705は透光性を有するため、画素703内に容量素子705を大きく(大面積に)形成することができる。したがって、開口率を高める(代表的には55%以上、好ましくは60%以上とする)ことが可能であるとともに、電荷容量の大きい表示装置を得ることができる。例えば、解像度の高い表示装置は、画素の面積が小さくなると容量素子の面積も小さくせざるを得ない。このため、解像度の高い表示装置は、容量素子に蓄積可能な電荷容量が小さくなる。しかしながら、上述した表示装置の容量素子705は透光性を有するため、各画素において十分な電荷容量を得つつ、開口率を高めることができる。代表的には、画素密度が200ppi以上、さらには300ppi以上、さらには500ppi以上である高解像度の表示装置に好適に用いることができる。
また、本発明の一態様は、高解像度の表示装置においても、開口率を高めることができるため、バックライトなどの光源の光を効率よく利用することができ、表示装置の消費電力を低減することができる。
次いで、図15(A)の一点鎖線A−B、C−Dにおける断面図を、それぞれ図15(B)および図15(C)に示す。なお、一点破線A−Bは、トランジスタ702のチャネル長方向、トランジスタ702と画素電極として機能する電極892の接続部、および容量素子705aの断面図であり、一点鎖線C−Dにおける断面図は、トランジスタ702のチャネル幅方向の断面図、およびゲート電極813およびゲート電極891の接続部における断面図である。
図15(B)および図15(C)に示すトランジスタ702は、チャネルエッチ型のトランジスタであり、基板811上に設けられるゲート電極813と、基板811およびゲート電極813上に形成されるゲート絶縁膜815と、ゲート絶縁膜815を介して、ゲート電極813と重なる酸化物半導体膜817aと、酸化物半導体膜817aに接する、電極819および電極820とを有する。また、ゲート絶縁膜815、酸化物半導体膜817a、電極819および電極820上には、酸化物絶縁膜883が形成され、酸化物絶縁膜883上には酸化物絶縁膜885が形成される。ゲート絶縁膜815、酸化物絶縁膜883、酸化物絶縁膜885、電極820上には窒化物絶縁膜887が形成される。また、電極819および電極820の一方、ここでは電極820に接続する電極892、およびゲート電極891が窒化物絶縁膜887上に形成される。なお、電極892は画素電極として機能する。
また、ゲート絶縁膜815は、窒化物絶縁膜815aおよび酸化物絶縁膜815bで形成される。酸化物絶縁膜815bは、酸化物半導体膜817a、電極819、電極820、および酸化物絶縁膜883と重複する領域に形成される。
C−Dにおける断面図に示すように、窒化物絶縁膜815aおよび窒化物絶縁膜887に設けられる開口部894において、ゲート電極891は、ゲート電極813と接続する。即ち、ゲート電極813およびゲート電極891は同電位である。
トランジスタ702上には、トランジスタごとに分離された酸化物絶縁膜883および酸化物絶縁膜885が形成される。分離された酸化物絶縁膜883および酸化物絶縁膜885が酸化物半導体膜817aと重なる。また、C−Dに示すチャネル幅方向の断面図において、酸化物半導体膜817aの外側に酸化物絶縁膜883および酸化物絶縁膜885の端部が位置する。また、チャネル幅方向において、酸化物半導体膜817aの一方の側面および他方の側面それぞれの外側において、ゲート電極891は、酸化物絶縁膜883、酸化物絶縁膜885、および窒化物絶縁膜887を介して酸化物半導体膜817aの側面と向かい合う。また、窒化物絶縁膜887は、酸化物絶縁膜883および酸化物絶縁膜885の上面および側面を覆うように形成され、窒化物絶縁膜815aと接する。
トランジスタ702は、窒化物絶縁膜815aおよび窒化物絶縁膜887が、酸化物半導体膜817aおよび酸化物絶縁膜885を内側に有しつつ、接している。窒化物絶縁膜815aおよび窒化物絶縁膜887は、酸素の拡散係数が小さく、酸素に対するバリア性を有するため、酸化物絶縁膜885に含まれる酸素の一部を効率よく酸化物半導体膜817aに移動させることが可能であり、酸化物半導体膜817aの酸素欠損量を減らすことが可能である。また、窒化物絶縁膜815aおよび窒化物絶縁膜887は、水、水素等に対するバリア性を有するため、外部から酸化物半導体膜817aへの水、水素等の混入を防ぐことが可能である。これらの結果、トランジスタ702は、信頼性の高いトランジスタとなる。
容量素子705aは、ゲート絶縁膜815上に形成される導電膜817bと、窒化物絶縁膜887と、電極892とで構成されている。容量素子705aにおいて、導電膜817bは、酸化物半導体膜817aと同時に形成された膜であり、かつ不純物を含むことにより導電性が高められた膜である。または、導電膜817bは、酸化物半導体膜817aと同時に形成された膜であり、かつ不純物を含むとともに、プラズマダメージ等により酸素欠損が形成され、導電性が高められた膜である。
酸化物半導体膜817aおよび導電膜817bはともに、ゲート絶縁膜815上に形成されるが、不純物濃度が異なる。具体的には、酸化物半導体膜817aと比較して、導電膜817bの不純物濃度が高い。例えば、酸化物半導体膜817aに含まれる水素濃度は、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、好ましくは1×1018atoms/cm以下、より好ましくは5×1017atoms/cm以下、さらに好ましくは1×1016atoms/cm以下であり、導電膜817b含まれる水素濃度は、8×1019atoms/cm以上、好ましくは1×1020atoms/cm以上、より好ましくは5×1020atoms/cm以上である。また、酸化物半導体膜817aと比較して、導電膜817bに含まれる水素濃度は2倍、好ましくは10倍以上である。
導電膜817bは、酸化物半導体膜817aより抵抗率が低い。導電膜817bの抵抗率が、酸化物半導体膜817aの抵抗率の1×10−8倍以上1×10−1倍未満であることが好ましく、代表的には1×10−3Ωcm以上1×10Ωcm未満、さらに好ましくは、抵抗率が1×10−3Ωcm以上1×10−1Ωcm未満であるとよい。
導電膜817bは、例えば、上に形成された窒化物絶縁膜887の形成時に、プラズマダメージを与えることで形成してもよい。なお、窒化物絶縁膜887は水素濃度が高いため、プラズマダメージを与えるとともに導電膜817bの水素濃度を高める。酸化物半導体膜は、水素が入ることで、または酸素欠損のサイトに水素が入ることでキャリアを生成する場合がある。したがって、窒化物絶縁膜887の作用によって、酸化物半導体膜のキャリア密度を高めることができ、導電膜817bを形成することができる場合がある。
トランジスタの酸化物半導体膜と同時に、容量素子の一方となる電極が形成される。また、画素電極として機能する導電膜を容量素子の他方の電極として用いる。これらのため、容量素子を形成するために、新たに導電膜を形成する工程が不要であり、作製工程を削減できる。また、一対の電極が透光性を有するため、容量素子は透光性を有する。この結果、容量素子の占有面積を大きくしつつ、画素の開口率を高めることができる。
以上のように優れた表示性能を有する表示装置を得ることができる。
<メモリ1>
以下では、上述したトランジスタを有する半導体記憶装置であるメモリセルの回路構成およびその動作について、図16を参照して説明する。
なお、半導体記憶装置は、メモリセルの他、別の基板上に配置された駆動回路、電源回路等を含む場合がある。
図16(A)は、メモリセル500の一例を示す回路図である。
図16(A)に示すメモリセル500では、トランジスタ511と、トランジスタ512と、トランジスタ513と、容量素子514と、を示している。なおメモリセル500は、図16(A)では、図示を省略しているが、実際にはマトリクス状に複数設けられている。
トランジスタ511は、ゲートに、書き込みワード線WWLが接続される。また、トランジスタ511は、ソースおよびドレインの一方に、ビット線BLが接続される。また、トランジスタ511は、ソースおよびドレインの他方に、フローティングノードFNが接続される。
トランジスタ512は、ゲートに、フローティングノードFNが接続される。また、トランジスタ512は、ソースおよびドレインの一方に、トランジスタ513のソースおよびドレインの一方が接続される。また、トランジスタ512は、ソースおよびドレインの他方に、電源線SLが接続される。
トランジスタ513は、ゲートに、読み出しワード線RWLが接続される。また、トランジスタ513は、ソースおよびドレインの他方に、ビット線BLが接続される。
容量素子514は、一方の電極に、フローティングノードFNが接続される。また、容量素子514は、他方の電極に、固定電位が与えられる。
書き込みワード線WWLには、ワード信号が与えられる。
ワード信号は、ビット線BLの電圧をフローティングノードFNに与えるために、トランジスタ511を導通状態とする信号である。
なお、書き込みワード線WWLに与えられるワード信号を制御することで、フローティングノードFNの電位が、ビット線BLの電圧に応じた電位となることを、メモリセルにデータを書き込む、という。また、読み出しワード線RWLに与えられる読み出し信号を制御することで、ビット線BLの電圧が、フローティングノードFNの電位に応じた電圧となることを、メモリセルからのデータを読み出す、という。
ビット線BLには、多値のデータが与えられる。またビット線BLには、データを読み出すための、ディスチャージ電圧Vdischargeが与えられる。
多値のデータは、kビット(kは2以上の整数)のデータである。具体的には、2ビットのデータであれば4値のデータであり、4段階の電圧のいずれか一を有する信号である。
ディスチャージ電圧Vdischargeは、データを読み出すために、ビット線BLに与えられる電圧である。また、ディスチャージ電圧Vdischargeが与えられた後、ビット線BLは電気的に浮遊状態となる。また、ディスチャージ電圧Vdischargeは、ビット線BLの初期化を行うために与えられる電圧である。
読み出しワード線RWLには、読み出し信号が与えられる。
読み出し信号は、メモリセルからデータを選択的に読み出すために、トランジスタ513のゲートに与えられる信号である。
フローティングノードFNは、容量素子514の一方の電極、トランジスタ511のソースおよびドレインの他方の電極、およびトランジスタ512のゲートを接続する配線上のいずれかのノードに相当する。
フローティングノードFNの電位は、ビット線BLによって与えられる、多値のデータに基づく電位である。また、フローティングノードFNは、トランジスタ511を非導通状態とすることで、電気的に浮遊状態となる。
電源線SLには、ビット線BLに与えられるディスチャージ電圧Vdischargeよりも高いプリチャージ電圧Vprechargeが与えられる。
電源線SLの電圧は、少なくともメモリセル500からデータを読み出す期間に、プリチャージ電圧Vprechargeであればよい。そのため、メモリセル500にデータを書き込む期間、または/およびデータの読み出しや書き込みを行わない期間では、電源線SLの電圧をディスチャージ電圧Vdischargeとし、ビット線BLと電源線SLとが等電位となる構成としてもよい。当該構成により、ビット線BLと電源線SLとの間にわずかに流れる貫通電流を低減することができる。
また別の構成として、電源線SLは、プリチャージ電圧Vprechargeとした定電圧を与える構成としてもよい。当該構成により、電源線SLの電圧を、プリチャージ電圧Vprechargeとディスチャージ電圧Vdischargeとで切り換えなくてよいため、電源線SLの充放電に要する消費電力を削減することができる。
電源線SLに与えられるプリチャージ電圧Vprechargeは、ビット線BLに与えられるディスチャージ電圧Vdischargeを、トランジスタ512およびトランジスタ513を介した充電により変化させる電圧である。
トランジスタ511は、導通状態と非導通状態とを切り換えることで、データの書き込みを制御するスイッチとしての機能を有する。また、非導通状態を保持することで、書き込んだデータに基づく電位を保持する機能を有する。なお、トランジスタ511は、nチャネル型のトランジスタとして、説明を行うものとする。
トランジスタ511は、非導通状態においてソースとドレインとの間を流れる電流(オフ電流)が低いトランジスタが用いられることが好適である。
図16(A)に示すメモリセル500の構成では、非導通状態を保持することで、書き込んだデータに基づく電位を保持している。そのため、フローティングノードFNでの電荷の移動を伴った電位の変動を抑えるスイッチとして、オフ電流の低いトランジスタが用いられることが特に好ましい。なお、オフ電流の低いトランジスタのオフ電流を評価する方法は後述する。
トランジスタ511は、オフ電流の低いトランジスタとし、非導通状態を保持することで、メモリセル500を不揮発性のメモリとすることができる。よって、一旦、メモリセル500に書き込まれたデータは、再度、トランジスタ511を導通状態とするまで、フローティングノードFNに保持し続けることができる。
トランジスタ512は、フローティングノードFNの電位にしたがって、ソースとドレインとの間にドレイン電流Idを流す機能を有する。なお、図16(A)に示すメモリセル500の構成で、トランジスタ512のソースとドレインとの間に流れるドレイン電流Idは、ビット線BLと電源線SLとの間に流れる電流である。なおトランジスタ512は、第2のトランジスタともいう。また、トランジスタ512は、nチャネル型のトランジスタとして説明を行う。
トランジスタ513は、読み出しワード線RWLの電位にしたがって、ソースとドレインとの間にドレイン電流Idを流す機能を有する。なお、図16(A)に示すメモリセル500の構成で、トランジスタ513のソースとドレインとの間に流れるドレイン電流Idは、ビット線BLと電源線SLとの間に流れる電流である。なおトランジスタ513は、第3のトランジスタともいう。また、トランジスタ513は、nチャネル型のトランジスタとして説明を行う。
なおトランジスタ512およびトランジスタ513には、しきい値電圧のばらつきの小さいトランジスタが用いられることが好ましい。ここで、しきい値電圧のばらつきが小さいトランジスタとは、トランジスタが同一プロセスで作製される際に、許容されるしきい値電圧の差が20mV以内で形成されうるトランジスタのことをいう。具体的には、チャネルが単結晶シリコンで形成されているトランジスタが挙げられる。しきい値電圧のばらつきは小さければ小さいほど好ましいが、前述した単結晶シリコンで形成されているトランジスタであっても、しきい値電圧の差が20mV程度残りうる。
次に、図16(A)に示すメモリセル500の動作を説明する。
図16(B)に示すタイミングチャートは、図16(A)で示した書き込みワード線WWL、読み出しワード線RWL、フローティングノードFN、ビット線BL、および電源線SLに与えられる各信号の変化について示すものである。
図16(B)に示すタイミングチャートでは、初期状態である期間T1、データを読み出すためにビット線BLの充電を行う期間T2、を示している。
図16(B)に示す期間T1では、ビット線BLの放電を行う。このとき、書き込みワード線WWLは、Lレベルの電位が与えられる。また、読み出しワード線RWLは、Lレベルの電位が与えられる。また、フローティングノードFNは、多値のデータに対応する電位が保持される。またビット線BLは、ディスチャージ電圧Vdischargeが与えられる。また、電源線SLは、プリチャージ電圧Vprechargeが与えられる。
なお図16(B)では、多値のデータの一例として、2ビットのデータ、すなわち4値のデータを示している。具体的に図16(B)では、4値のデータ(V00、V01、V10、V11)を示しており、4段階の電位で表すことができる。
ビット線BLは、ディスチャージ電圧Vdischargeが与えられた後、電気的に浮遊状態となる。すなわち、ビット線BLは、電荷の充電または放電により電位の変動が生じる状態となる。この浮遊状態は、ビット線BLに電位を与えるスイッチをオフにすることで実現することができる。
次に、図16(B)に示す期間T2では、データを読み出すためにビット線BLの充電を行う。このとき、書き込みワード線WWLは、前の期間に引き続き、Lレベルの電位が与えられる。また、読み出しワード線RWLは、Hレベルの電位が与えられる。また、フローティングノードFNは、前の期間に引き続き、多値のデータに対応する電位が保持される。またビット線BLは、ディスチャージ電圧VdischargeがフローティングノードFNの電位にしたがって上昇する。また、電源線SLは、前の期間に引き続き、プリチャージ電圧Vprechargeが与えられる。
読み出しワード線RWLの電位の変化にしたがって、トランジスタ513が導通状態となる。そのため、トランジスタ512のソースおよびドレインの一方の電位が下降して、ディスチャージ電圧Vdischargeとなる。
トランジスタ512はnチャネル型のトランジスタであり、トランジスタ512のソースおよびドレインの一方の電位が下降してディスチャージ電圧Vdischargeとなることで、ゲートとソースとの間の電圧(ゲート電圧)の絶対値が大きくなる。このゲート電圧の上昇にしたがってトランジスタ512およびトランジスタ513では、ソースとドレインとの間にドレイン電流Idが流れる。
トランジスタ512およびトランジスタ513にドレイン電流Idが流れることで、電源線SLの電荷がビット線BLに充電される。トランジスタ512のソースの電位、およびビット線BLの電位は、充電により上昇する。トランジスタ512のソースの電位が上昇することで、トランジスタ512のゲート電圧が徐々に小さくなる。
期間T2で流れるドレイン電流Idは、トランジスタ512のしきい値電圧となるゲート電圧で流れなくなる。そのため、ビット線BLは、電位の上昇が進行し、トランジスタ512のゲート電圧がしきい値電圧となった時点で充電が完了し、定電位となる。このときのビット線BLの電位は、概ねフローティングノードFNの電位としきい値電圧との差となる。
つまり、充電により変化するビット線BLの電位は、フローティングノードFNの電位の高低を反映した形で得ることができる。この電位の違いを多値のデータの判定に用いることで、メモリセル500に書き込まれた多値のデータを読み出すことができる。
したがって、データを読み出すための信号を多値のデータの数に応じて切り換えることなく、メモリセルからの多値のデータの読み出しを行うことができる。
<メモリ2>
以下では、メモリ1と異なる半導体記憶装置の回路構成およびその動作について、図17を参照して説明する。
図17(A)には、本発明の一態様である半導体記憶装置として、記憶装置600を示す。図17(A)に示す記憶装置600は、記憶素子部602と、第1の駆動回路604と、第2の駆動回路606と、を有する。
記憶素子部602には、記憶素子608がマトリクス状に複数配置されている。図17(A)に示す例では、記憶素子部602には記憶素子608が5行6列に配置されている。
第1の駆動回路604および第2の駆動回路606は、記憶素子608への信号の供給を制御し、読み取り時には記憶素子608からの信号を取得する。例えば、第1の駆動回路604をワード線駆動回路とし、第2の駆動回路606をビット線駆動回路とする。ただし、これに限定されず、第1の駆動回路604をビット線駆動回路とし、第2の駆動回路606をワード線駆動回路としてもよい。
なお、第1の駆動回路604および第2の駆動回路606は、それぞれ記憶素子608と配線により電気的に接続されている。
記憶素子608は、揮発性メモリと、不揮発性メモリと、を有する。記憶素子608の具体的な回路構成の一例を図17(B)に示す。図17(B)に示す記憶素子608は、第1の記憶回路610と、第2の記憶回路612と、を有する。
第1の記憶回路610は、第1のトランジスタ614と、第2のトランジスタ616と、第3のトランジスタ618と、第4のトランジスタ620と、第5のトランジスタ622と、第6のトランジスタ624と、を有する。
まず、第1の記憶回路610の構成について説明する。第1のトランジスタ614のソースおよびドレインの一方は、第1の端子630に電気的に接続され、第1のトランジスタ614のゲートは、第2の端子632に電気的に接続されている。第2のトランジスタ616のソースおよびドレインの一方は、高電位電源線Vddに電気的に接続され、第2のトランジスタ616のソースおよびドレインの他方は、第1のトランジスタ614のソースおよびドレインの他方と、第3のトランジスタ618のソースおよびドレインの一方と、第1のデータ保持部640に電気的に接続されている。第3のトランジスタ618のソースおよびドレインの他方は、低電位電源線Vssに電気的に接続されている。第2のトランジスタ616のゲートと第3のトランジスタ618のゲートは、第2のデータ保持部642に電気的に接続されている。
そして、第4のトランジスタ620のソースおよびドレインの一方は、第3の端子634に電気的に接続され、第4のトランジスタ620のゲートは、第4の端子636に電気的に接続されている。第5のトランジスタ622のソースおよびドレインの一方は、高電位電源線Vddに電気的に接続され、第5のトランジスタ622のソースおよびドレインの他方は、第4のトランジスタ620のソースおよびドレインの他方と、第6のトランジスタ624のソースおよびドレインの一方と、第2のデータ保持部642に電気的に接続されている。第6のトランジスタ624のソースおよびドレインの他方は、低電位電源線Vssに電気的に接続されている。第5のトランジスタ622のゲートと第6のトランジスタ624のゲートは、第1のデータ保持部640に電気的に接続されている。
第1のトランジスタ614、第3のトランジスタ618、第4のトランジスタ620および第6のトランジスタ624は、nチャネル型のトランジスタである。
第2のトランジスタ616および第5のトランジスタ622は、pチャネル型のトランジスタである。
第1の端子630は、ビット線に電気的に接続されている。第2の端子632は、第1のワード線に電気的に接続されている。第3の端子634は、反転ビット線に電気的に接続されている。第4の端子636は、第1のワード線に電気的に接続されている。
以上説明した構成を有することで、第1の記憶回路610は、SRAMを構成している。即ち、第1の記憶回路610は、揮発性メモリである。本発明の一態様である記憶装置600では、第1の記憶回路610に設けられた第1のデータ保持部640および第2のデータ保持部642が第2の記憶回路612に電気的に接続されている。
第2の記憶回路612は、第7のトランジスタ626と、第8のトランジスタ628と、を有する。
次に、第2の記憶回路612の構成について説明する。第7のトランジスタ626のソースおよびドレインの一方は、第2のデータ保持部642に電気的に接続され、第7のトランジスタ626のソースおよびドレインの他方は、第1の容量素子648の一方の電極に電気的に接続されている。第1の容量素子648の他方の電極には、低電位電源線Vssが電気的に接続されている。第8のトランジスタ628のソースおよびドレインの一方は、第1のデータ保持部640に電気的に接続され、第8のトランジスタ628のソースおよびドレインの他方は、第2の容量素子650の一方の電極に電気的に接続されている。第2の容量素子650の他方の電極には、低電位電源線Vssが電気的に接続されている。第7のトランジスタ626のゲートと第8のトランジスタ628のゲートは、第5の端子638に電気的に接続されている。
第5の端子638は、第2のワード線に電気的に接続されている。なお、第1のワード線と第2のワード線は、一方の動作にしたがって他方の信号が制御される構成であってもよいし、各々が独立に制御される構成であってもよい。
第7のトランジスタ626と第8のトランジスタ628は、オフ電流の低いトランジスタである。なお、図17(B)に例示する構成では、第7のトランジスタ626と第8のトランジスタ628は、nチャネル型のトランジスタであるが、これに限定されない。
第7のトランジスタ626と第1の容量素子648の一方の電極の間には、第3のデータ保持部644が形成されている。第8のトランジスタ628と第2の容量素子650の一方の電極の間には、第4のデータ保持部646が形成されている。第7のトランジスタ626と第8のトランジスタ628のオフ電流が小さいため、第3のデータ保持部644および第4のデータ保持部646の電荷は、長時間保持される。即ち、第2の記憶回路612は、不揮発性メモリである。
第7のトランジスタ626と第8のトランジスタ628は、オフ電流の低いトランジスタである。
上記したように、第1の記憶回路610は揮発性メモリであり、第2の記憶回路612は不揮発性メモリであり、第1の記憶回路610のデータ保持部である第1のデータ保持部640および第2のデータ保持部642は、第2の記憶回路612のデータ保持部である第3のデータ保持部644および第4のデータ保持部646に、オフ電流の低いトランジスタを介して電気的に接続されている。したがって、オフ電流の低いトランジスタのゲート電位を制御することで、第1の記憶回路610のデータを第2の記憶回路612のデータ保持部に退避させることができる。また、オフ電流の低いトランジスタを用いることで、記憶素子608への電力の供給がない場合であっても、第3のデータ保持部644および第4のデータ保持部646には、長期にわたって記憶内容を保持することができる。
このように、図17(B)に示す記憶素子608は、揮発性メモリのデータを不揮発性メモリに退避させることができる。
また、第1の記憶回路610はSRAMを構成するため、高速動作が要求される。他方、第2の記憶回路612では電力の供給を停止した後の長期間のデータ保持が要求される。このような構成は、第1の記憶回路610を高速動作可能なトランジスタを用いて形成し、第2の記憶回路612をオフ電流の低いトランジスタを用いて形成することによって実現することができる。例えば、第1の記憶回路610をシリコンを用いたトランジスタで形成し、第2の記憶回路612を酸化物半導体膜を用いたトランジスタで形成すればよい。
本発明の一態様である記憶装置600において、第1のトランジスタ614および第4のトランジスタ620をオンして、揮発性メモリである第1の記憶回路610のデータ保持部にデータを書き込む際に、第2の記憶回路612に含まれる第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628がオンしていると、第1の記憶回路610のデータ保持部(第1のデータ保持部640および第2のデータ保持部642)が所定の電位を保持するためには、第2の記憶回路612に含まれる第1の容量素子648および第2の容量素子650に電荷を蓄積すればよい。したがって、第1の記憶回路610のデータ保持部にデータを書き込む際に、第7のトランジスタ626と第8のトランジスタ628がオンしていると、記憶素子608の高速動作を阻害する。また、第2の記憶回路612をシリコンを用いたトランジスタで形成すると、オフ電流を十分に小さくすることが難しく、第2の記憶回路612に長期にわたって記憶内容を保持することが困難である。
そこで、本発明の一態様である半導体記憶装置では、第1の記憶回路610のデータ保持部(揮発性メモリ)にデータを書き込む際には、第1の記憶回路610のデータ保持部と第2の記憶回路612のデータ保持部の間に配されたトランジスタ(即ち、第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628)をオフしておく。これによって、記憶素子608の高速動作を実現する。また、第1の記憶回路610のデータ保持部への書き込みおよび読み出しを行わない際(即ち、第1のトランジスタ614および第4のトランジスタ620がオフの状態)には、第1の記憶回路610のデータ保持部と第2の記憶回路612のデータ保持部の間に配されたトランジスタをオンする。
記憶素子608の揮発性メモリへのデータの書き込みの具体的な動作を以下に示す。まず、オンされている第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628をオフする。次いで、第1のトランジスタ614および第4のトランジスタ620をオンして、第1の記憶回路610のデータ保持部(第1のデータ保持部640および第2のデータ保持部642)に所定の電位を供給した後、第1のトランジスタ614および第4のトランジスタ620をオフする。その後、第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628をオンする。これによって、第2の記憶回路612のデータ保持部には、第1の記憶回路610のデータ保持部に保持されたデータに対応したデータが保持される。
なお、少なくとも第1の記憶回路610のデータ保持部へのデータの書き込みのために、第1のトランジスタ614および第4のトランジスタ620をオンする際には、第2の記憶回路612に含まれる第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628をオフとする。ただし、第1の記憶回路610のデータ保持部からのデータの読み出しのために、第1のトランジスタ614および第4のトランジスタ620をオンする際には、第2の記憶回路612に含まれる第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628はオフとしてもよいし、オンとしてもよい。
また、記憶素子608への電力の供給を停止する場合には、記憶素子608への電力の供給を停止する直前に、第1の記憶回路610のデータ保持部と第2の記憶回路612のデータ保持部の間に配されたトランジスタ(即ち、第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628)をオフして、第2の記憶回路612に保持されたデータを不揮発化する。揮発性メモリへの電力の供給が停止される直前に第7のトランジスタ626と第8のトランジスタ628をオフする手段は、第1の駆動回路604および第2の駆動回路606に搭載してもよいし、これらの駆動回路を制御する別の制御回路に設けられていてもよい。
なお、ここで、第1の記憶回路610のデータ保持部と第2の記憶回路612のデータ保持部の間に配された第7のトランジスタ626および第8のトランジスタ628のオンまたはオフは、記憶素子ごとに行ってもよいし、記憶素子部602をいくつかに区分けしたブロックごとに行ってもよい。
第1の記憶回路610をSRAMとして動作させる際に、第1の記憶回路610のデータ保持部と第2の記憶回路612のデータ保持部の間に配されたトランジスタをオフするため、第2の記憶回路612に含まれる第1の容量素子648および第2の容量素子650への電荷の蓄積を行うことなく第1の記憶回路610にデータを保持することが可能となるため、記憶素子608を高速に動作させることができる。
また、本発明の一態様である記憶装置600では、記憶装置600への電力の供給を停止する(記憶装置600の電源を遮断する)前に、最後にデータを書き換えた記憶素子608が有する、第1の記憶回路610のデータ保持部と第2の記憶回路612のデータ保持部の間に配されたトランジスタのみをオンしてもよい。このとき、最後にデータを書き換えた記憶素子608のアドレスを外部メモリに記憶しておくと、スムーズに退避させることができる。
ただし、本発明の一態様である半導体記憶装置の駆動方法は上記説明に限定されるものではない。
以上説明したように、記憶装置600を高速動作させることができる。また、データの退避を一部の記憶素子のみで行うため、消費電力を抑えることができる。
なお、ここでは、揮発性メモリとしてSRAMを用いたが、これに限定されず、他の揮発性メモリを用いてもよい。
<CPU>
図18は、上述したトランジスタまたは半導体記憶装置を少なくとも一部に用いたCPUの具体的な構成を示すブロック図である。
図18(A)に示すCPUは、基板1190上に、ALU1191(ALU:Arithmetic logic unit、論理演算回路)、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、タイミングコントローラ1195、レジスタ1196、レジスタコントローラ1197、バスインターフェース1198(Bus I/F)、書き換え可能なROM1199、およびROMインターフェース1189(ROM I/F)を有している。基板1190は、半導体基板、SOI基板、ガラス基板などを用いる。ROM1199およびROMインターフェース1189は、別チップに設けてもよい。もちろん、図18(A)に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。
バスインターフェース1198を介してCPUに入力された命令は、インストラクションデコーダ1193に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195に入力される。
ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行う。具体的にALUコントローラ1192は、ALU1191の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラプトコントローラ1194は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタコントローラ1197は、レジスタ1196のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1196の読み出しや書き込みを行う。
また、タイミングコントローラ1195は、ALU1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、およびレジスタコントローラ1197の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ1195は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、内部クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。
図18(A)に示すCPUでは、レジスタ1196に、メモリセルが設けられている。レジスタ1196のメモリセルとして、上述したトランジスタを用いることができる。
図18(A)に示すCPUにおいて、レジスタコントローラ1197は、ALU1191からの指示に従い、レジスタ1196における保持動作の選択を行う。即ち、レジスタ1196が有するメモリセルにおいて、フリップフロップによるデータの保持を行うか、容量素子によるデータの保持を行うかを、選択する。フリップフロップによるデータの保持が選択されている場合、レジスタ1196内のメモリセルへの、電源電圧の供給が行われる。容量素子におけるデータの保持が選択されている場合、容量素子へのデータの書き換えが行われ、レジスタ1196内のメモリセルへの電源電圧の供給を停止することができる。
電源停止に関しては、図18(B)または図18(C)に示すように、メモリセル群と、高電源電位VDDまたは低電源電位VSSの与えられているノード間に、スイッチング素子を設けることにより行うことができる。以下に図18(B)および図18(C)の回路の説明を行う。
図18(B)および図18(C)は、メモリセルへの電源電位の供給を制御するスイッチング素子に、上述したトランジスタを用いた記憶装置である。
図18(B)に示す記憶装置は、スイッチング素子1141と、メモリセル1142を複数有するメモリセル群1143とを有している。具体的に、各メモリセル1142には、上述したトランジスタを用いることができる。メモリセル群1143が有する各メモリセル1142には、スイッチング素子1141を介して、高電源電位VDDが供給されている。さらに、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142には、信号INの電位と、低電源電位VSSの電位が与えられている。
図18(B)では、スイッチング素子1141として、上述したトランジスタを用いており、該トランジスタは、そのゲート電極層に与えられる信号SigAによりスイッチングが制御される。
なお、図18(B)では、スイッチング素子1141がトランジスタを一つだけ有する構成を示しているが、特に限定されず、トランジスタを複数有していてもよい。スイッチング素子1141が、スイッチング素子として機能するトランジスタを複数有している場合、上記複数のトランジスタは並列に接続されていてもよいし、直列に接続されていてもよいし、直列と並列が組み合わされて接続されていてもよい。
また、図18(B)では、スイッチング素子1141により、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142への、高電源電位VDDの供給が制御されているが、スイッチング素子1141により、低電源電位VSSの供給が制御されていてもよい。
また、図18(C)には、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142に、スイッチング素子1141を介して、低電源電位VSSが供給されている、記憶装置の一例を示す。スイッチング素子1141により、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142への、低電源電位VSSの供給を制御することができる。
メモリセル群と、高電源電位VDDまたは低電源電位VSSの与えられているノード間に、スイッチング素子を設け、一時的にCPUの動作を停止し、電源電圧の供給を停止した場合においてもデータを保持することが可能であり、消費電力の低減を行うことができる。具体的には、例えば、パーソナルコンピュータのユーザーが、キーボードなどの入力装置への情報の入力を停止している間でも、CPUの動作を停止することができ、それにより消費電力を低減することができる。
ここでは、CPUを例に挙げて説明したが、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムLSI、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のLSIにも応用可能である。
<設置例>
図19(A)において、テレビジョン装置8000は、筐体8001に表示部8002が組み込まれており、表示部8002により映像を表示し、スピーカー部8003から音声を出力することが可能である。
テレビジョン装置8000は、受信機やモデムなどを備えていてもよい。テレビジョン装置8000は、受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
また、テレビジョン装置8000は、情報通信を行うためのCPUや、メモリを備えていてもよい。テレビジョン装置8000は、上述した表示装置、メモリまたはCPUを用いることが可能である。
図19(A)において、警報装置8100は、住宅用火災警報器であり、検出部と、マイクロコンピュータ8101を有している。マイクロコンピュータ8101には、上述したトランジスタを用いたCPUが含まれる。
図19(A)において、室内機8200および室外機8204を有するエアコンディショナーには、上述したトランジスタを用いたCPUが含まれる。具体的に、室内機8200は、筐体8201、送風口8202、CPU8203等を有する。図19(A)において、CPU8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、CPU8203は室外機8204に設けられていてもよい。または、室内機8200と室外機8204の両方に、CPU8203が設けられていてもよい。上述したトランジスタを用いたCPUが含まれることで、エアコンディショナーを省電力化できる。
図19(A)において、電気冷凍冷蔵庫8300には、上述したトランジスタを用いたCPUが含まれる。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、CPU8304等を有する。図19(A)では、CPU8304が、筐体8301の内部に設けられている。上述したトランジスタを用いたCPUが含まれることで、電気冷凍冷蔵庫8300を省電力化できる。
図19(B)および図19(C)において、電気自動車の例を示す。電気自動車9700には、二次電池9701が搭載されている。二次電池9701の電力は、制御回路9702により出力が調整されて、駆動装置9703に供給される。制御回路9702は、図示しないROM、RAM、CPU等を有する処理装置9704によって制御される。上述したトランジスタを用いたCPUが含まれることで、電気自動車9700を省電力化できる。
駆動装置9703は、直流電動機もしくは交流電動機単体、または電動機と内燃機関と、を組み合わせて構成される。処理装置9704は、電気自動車9700の運転者の操作情報(加速、減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪に掛かる負荷情報など)の入力情報に基づき、制御回路9702に制御信号を出力する。制御回路9702は、処理装置9704の制御信号により、二次電池9701から供給される電気エネルギーを調整して駆動装置9703の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していないが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
なお、本実施の形態は、基本原理の一例について述べたものである。したがって、本実施の形態の一部または全部について、実施の形態の一部また全部と、自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
100 ペレット
103 nc−OS膜
120 イオン
130 領域
150 基板
160 バッキングプレート
170a マグネット
170b マグネット
170c マグネット
180 ターゲット
185 劈開面
190 磁力線
200 基板
202 下地絶縁膜
204 ゲート電極
206 酸化物半導体膜
212 ゲート絶縁膜
216a ソース電極
216b ドレイン電極
218 保護絶縁膜
226a 配線
226b 配線
300 基板
304 ゲート電極
306 酸化物半導体膜
312 ゲート絶縁膜
316a ソース電極
316b ドレイン電極
318 保護絶縁膜
326a 配線
326b 配線
500 メモリセル
511 トランジスタ
512 トランジスタ
513 トランジスタ
514 容量素子
600 記憶装置
602 記憶素子部
604 駆動回路
606 駆動回路
608 記憶素子
610 記憶回路
612 記憶回路
614 トランジスタ
616 トランジスタ
618 トランジスタ
620 トランジスタ
622 トランジスタ
624 トランジスタ
626 トランジスタ
628 トランジスタ
630 端子
632 端子
634 端子
636 端子
638 端子
640 データ保持部
642 データ保持部
644 データ保持部
646 データ保持部
648 容量素子
650 容量素子
701 画素部
702 トランジスタ
703 画素
704 走査線駆動回路
705 容量素子
705a 容量素子
706 信号線駆動回路
707 走査線
709 信号線
715 容量線
721 液晶素子
731 発光素子
733 トランジスタ
735 トランジスタ
737 配線
739 配線
741 配線
811 基板
813 ゲート電極
815 ゲート絶縁膜
815a 窒化物絶縁膜
815b 酸化物絶縁膜
817a 酸化物半導体膜
817b 導電膜
819 電極
820 電極
883 酸化物絶縁膜
885 酸化物絶縁膜
887 窒化物絶縁膜
891 ゲート電極
892 電極
893 開口部
894 開口部
1141 スイッチング素子
1142 メモリセル
1143 メモリセル群
1189 ROMインターフェース
1190 基板
1191 ALU
1192 ALUコントローラ
1193 インストラクションデコーダ
1194 インタラプトコントローラ
1195 タイミングコントローラ
1196 レジスタ
1197 レジスタコントローラ
1198 バスインターフェース
1199 ROM
8000 テレビジョン装置
8001 筐体
8002 表示部
8003 スピーカー部
8100 警報装置
8101 マイクロコンピュータ
8200 室内機
8201 筐体
8202 送風口
8203 CPU
8204 室外機
8300 電気冷凍冷蔵庫
8301 筐体
8302 冷蔵室用扉
8303 冷凍室用扉
8304 CPU
9700 電気自動車
9701 二次電池
9702 制御回路
9703 駆動装置
9704 処理装置

Claims (6)

  1. インジウム原子および酸素原子を有する層の上下を、ガリウム原子、亜鉛原子および酸素原子を有する層によって挟んだ構造を有する複数の平板状の粒子を有し、
    複数の前記平板状の粒子の向きが不規則に配置され、
    透過型電子顕微鏡によって、結晶粒界が確認されないことを特徴とする酸化物半導体膜。
  2. 請求項1において、
    前記平板状の粒子は、厚さが0.5nm以上0.9nm以下であり、かつ平面の円相当径が1nm以上3nm以下であることを特徴とする酸化物半導体膜。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記平板状の粒子は、原子配列の秩序性を有することを特徴とする酸化物半導体膜。
  4. 結晶性In−Ga−Zn酸化物を含むターゲットにイオンを衝突させることで、インジウム原子および酸素原子を有する層の上下を、ガリウム原子、亜鉛原子および酸素原子を有する層によって挟んだ構造を有する複数の平板状の粒子を剥離させ、
    前記平板状の粒子を、表面温度が15℃以上35℃以下の基板上に不規則に堆積させることを特徴とする酸化物半導体膜の作製方法。
  5. 請求項4において、
    前記ターゲットに含まれる前記結晶性In−Ga−Zn酸化物の組成式がInGaZnOであることを特徴とする酸化物半導体膜の作製方法。
  6. ゲート電極と、
    前記ゲート電極と接するゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極と向かい合う請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の酸化物半導体膜と、を有することを特徴とする半導体装置。
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