JP2015021161A - スパッタ装置 - Google Patents

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Tomotake Nashiki
智剛 梨木
明 濱田
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明 濱田
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Abstract

【課題】長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置において、成膜後の長尺フィルム基材に発生した波打つようなしわが、収納側のガイドロールに接触したときガイドロールからの圧力により折り目欠陥になることを防止する。【解決手段】スパッタ装置は、長尺フィルム基材の搬送を案内する、直径が端部で大きく、中央部で小さいコンケーブガイドロール14を備えており、長尺フィルム基材17は実質的にコンケーブガイドロール14の端部で支持されるため、長尺フィルム基材17に発生したしわ20は折り目33にならない。【選択図】図2

Description

本発明は長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置に関する。
真空中で行う薄膜形成方法としてスパッタ法が広く用いられている。スパッタ法では、低圧アルゴンガスなどのスパッタガス中で、基材をアノード電位とし、ターゲットをカソード電位として、基材とターゲットの間に電圧を印加して、基材とターゲットの間にスパッタガスのプラズマを生成させる。プラズマ中のスパッタガスイオンがターゲットに衝突し、ターゲットの構成物質が叩き出される。叩き出されたターゲットの構成物質が基材上に堆積し薄膜となる。
透明導電膜として、インジウム−スズ酸化物(Indium-Tin-Oxide : ITO)の薄膜が広く使用されている。インジウム−スズ酸化物(ITO)のような酸化物薄膜を形成する場合は反応性スパッタ法が用いられる。反応性スパッタ法では、アルゴンなどのスパッタガスに加えて、酸素などの反応性ガスも同時に供給される。反応性スパッタ法では、叩き出されたターゲットの構成物質(例えばインジウム原子、スズ原子)がプラズマ中あるいは基材上で酸素などの反応性ガスと反応し、ターゲットの構成物質の酸化物などが基材上に堆積する。
スパッタ装置においては、通常、ターゲットはカソード上にネジ止めされており、ターゲットとカソードが機械的および電気的に一体化している。基材とターゲットは所定の間隔を隔てて対向する。スパッタガスは、通常、基材とターゲットの間に供給される。反応性ガスも、通常、基材とターゲットの間に供給される。スパッタガスと反応性ガスは別々に供給されることもあるし、混合して供給されることもある。
基材がシリコンウエハやガラス板であるスパッタ装置では、基材の移送は、ロボットアームあるいはローラコンベアなどで容易に行なうことができる。シリコンウエハやガラス板は伸縮も変形もしないため、ローラコンベアのローラは通常の円柱ローラで問題はない。
しかし、基材が例えば幅1.6m、長さ5000mというような長尺フィルム基材の場合は事情が異なる。長尺フィルム基材のスパッタ装置およびスパッタ方法については、例えば特許文献1(特開2001−73133)に述べられている。長尺フィルム基材の場合、長尺フィルム基材全体に一度にスパッタ膜を成膜することは不可能である。そのため、供給ロールから繰り出された長尺フィルム基材を、繰り出し側のガイドロールにより案内しながら、成膜ロール(キャンロール)に導く。長尺フィルム基材を成膜ロールに半周ほど巻き付け、成膜ロールを一定速度で回転させて長尺フィルム基材を定速走行させながら、長尺フィルム基材の、ターゲットと対向する部分に成膜を行なう。成膜の終わった長尺フィルム基材は収納側のガイドロールにより案内されながら、収納ロールに巻き取られる。成膜ロールは、品質の良好な膜を得るため、例えば20℃〜250℃の範囲内の温度で一定温度に制御される。
長尺フィルム基材として、一般に、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの単独フィルムまたは積層フィルムが用いられる。このような高分子フィルムは、スパッタ装置の供給ロールに設置される前に、幅方向に延伸されていることが多い。
スパッタ前に幅方向に延伸されていた長尺フィルム基材は、成膜ロールに接触して温度が上昇すると、幅方向の寸法が縮小する傾向がある。幅方向の寸法の縮小は一様には発生しないため、成膜後の長尺フィルム基材には波打つようなしわが発生することがある。長尺フィルム基材のしわは、長尺フィルム基材を何も接触しない自然な状態で放置すれば、徐々に消失する。しかしスパッタ装置内では、成膜後の長尺フィルム基材を収納側のガイドロールにより案内しながら、次工程に進めなければならない。長尺フィルム基材のしわは、長尺フィルム基材が収納側のガイドロールに接触すると、ガイドロールの圧力により折り目になることがある。しわは自然に消失するが、折り目は永久に消失しないため欠陥となる。長尺フィルム基材のしわが折り目にならないように、収納側のガイドロールに何らかの対策を施す必要がある。
長尺フィルム基材の材質によっては、成膜ロールに接触して温度が上昇すると、幅方向の寸法が拡大するものもある。この場合も成膜後の長尺フィルム基材にはしわが発生することがある。このしわもガイドロールからの圧力により折り目になることがあり、折り目が発生すると永久に消失しないため欠陥となる。
成膜ロールの温度が高い場合は、成膜ロールに接触する前に、成膜ロールからの熱輻射により長尺フィルム基材の温度が上昇し、しわが発生することもある。そのような場合は、繰り出し側のガイドロールにも何らかの対策を施す必要がある。
特許文献1には、長尺フィルム基材にしわが発生すること、そのしわが折り目になることがあることは記載されていない。そのため特許文献1には、長尺フィルム基材のしわが折り目に変化しないようにするため、収納側あるいは繰り出し側のガイドロールに何らかの対策を施すことは記載されていない。
特許文献2(特開2009−249047)には長尺フィルム基材の蛇行修正やしわ伸ばしを目的とする搬送装置が記載されている。特許文献2によれば、搬送中の長尺フィルム基材は、搬送速度の速い方へ移動する性質を有するため、クラウンローラを使用すれば、長尺フィルム基材を中央に保持して蛇行を抑制する効果が期待でき、コンケーブローラを使用すれば、長尺フィルム基材のしわを伸ばす効果が期待できる。しかし、特許文献2には、しわが折り目になることがあること、および折り目の発生を防止することは記載されていない。
特開2001−73133号公報 特開2009−249047号公報
長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置では、成膜後の長尺フィルム基材に波打つようなしわが発生することがある。長尺フィルム基材のしわは、何も接触しない自然な状態で放置すれば徐々に消失する。しかしスパッタ装置内では、成膜後の長尺フィルム基材を、収納側のガイドロールにより案内しながら次工程に進めなければならない。従来のスパッタ装置では、長尺フィルム基材が収納側のガイドロール(直径が一定のストレートタイプ)に接触したとき、長尺フィルム基材のしわが、ガイドロールの圧力により折り目になることがある。長尺フィルム基材の折り目は永久に消失しないため欠陥となる。長尺フィルム基材のしわが折り目にならないように、ガイドロールに何らかの対策を施す必要がある。
(1)本発明のスパッタ装置は、回転する成膜ロールの表面に沿って走行する長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置である。本発明のスパッタ装置は、真空チャンバーと、真空チャンバーを排気する真空ポンプを備える。真空チャンバー内には成膜ロールと、成膜ロールに対向するターゲットとガス配管を備える。ガス配管は真空チャンバー内にガスを供給する。また真空チャンバー内には長尺フィルム基材を供給する供給ロールと、長尺フィルム基材を収納する収納ロールと長尺フィルム基材の搬送を案内するコンケーブガイドロールを備える。コンケーブガイドロールは、直径が端部で大きく、中央部で小さい。通常、コンケーブガイドロールは、端部の直径が最大で、中央部の直径が最小である。
(2)本発明のスパッタ装置においては、成膜ロールの搬送下流側の、少なくとも成膜ロールに最も近いガイドロールが、コンケーブガイドロールである。
(3)本発明のスパッタ装置においては、コンケーブガイドロールの中央部の直径をD1、端部の直径をD2、全長をLとしたとき、(D2−D1)/Lが、0.00005〜0.00125である。
(4)本発明のスパッタ装置に用いられるコンケーブガイドロールは、アルミニウム製本体の表面を硬質クロムメッキしてなる。
本発明のスパッタ装置において、長尺フィルム基材はコンケーブガイドロールにより案内される。長尺フィルム基材とコンケーブガイドロールの接触圧は、端に近いほど強く、中央に近いほど弱い。従って長尺フィルム基材は実質的にはコンケーブガイドロールの端部で支持される。長尺フィルム基材に発生したしわは、コンケーブガイドロールを通過するとき、コンケーブガイドロールから強い圧力を受けないので、折り目にならず、しわのままで通過する。折り目にならなかったしわは自然に消失するため、欠陥にならない。本発明のスパッタ装置では、折り目欠陥の発生が防止される。
本発明のスパッタ装置の全体の斜視図 (a)従来のガイドロール(ストレートタイプ)を長尺フィルム基材が通過するときの説明図、(b)本発明に用いられるコンケーブガイドロールを長尺フィルム基材が通過するときの説明図 (a)本発明に用いられるコンケーブガイドロールの第一例、(b)本発明に用いられるコンケーブガイドロールの第二例、(c)本発明に用いられるコンケーブガイドロールの第三例、(d)本発明に用いられるコンケーブガイドロールの第四例
図1は本発明のスパッタ装置10の一例の全体の斜視図である。本発明のスパッタ装置10は、真空チャンバー11と真空チャンバー11を排気する真空ポンプ12を備える。真空チャンバー11内には供給ロール13、コンケーブガイドロール14、成膜ロール15、収納ロール16が備えられる。長尺フィルム基材17は、供給ロール13から繰り出され、コンケーブガイドロール14により案内され、成膜ロール15に約半周巻き付けられ、再びコンケーブガイドロール14により案内され、収納ロール16に収納される。ターゲット18は所定距離を隔てて成膜ロール15に対向している。成膜ロール15の回転と同期して連続的に走行する長尺フィルム基材17には、ターゲット18と対向する位置で、スパッタ薄膜が付着する。図1にはターゲット18が二個図示されているが、ターゲット18の個数は限られない。
ターゲット18の近くには、スパッタガス(例えばアルゴンガス)および反応性ガス(例えば酸素ガス)を、ターゲット18と成膜ロール15の間に供給するガス配管21が設けられる。
本発明のスパッタ装置10では、低圧アルゴンガスなどのスパッタガス中で、成膜ロール15をアノード電位としターゲット18をカソード電位として、成膜ロール15とターゲット18の間に電圧を印加して、長尺フィルム基材17とターゲット18の間にスパッタガスのプラズマを生成させる。プラズマ中のスパッタガスイオンがターゲット18に衝突し、ターゲット18の構成物質が叩き出される。叩き出されたターゲット18の構成物質が長尺フィルム基材17上に堆積し薄膜となる。
透明導電膜として、インジウム−スズ酸化物(Indium-Tin-Oxide : ITO)の薄膜が広く使用されている。インジウム−スズ酸化物(ITO)のような酸化物薄膜を形成する場合は反応性スパッタ法が用いられる。反応性スパッタ法では、アルゴンなどのスパッタガスに加えて、酸素などの反応性ガスも同時に供給される。反応性スパッタ法では、叩き出されたターゲット18の構成物質(例えばインジウム原子、スズ原子)がプラズマ中あるいは長尺フィルム基材17上で酸素などの反応性ガスと反応し、ターゲット18の構成物質の酸化物(例えばインジウム−スズ酸化物)などが長尺フィルム基材17上に堆積する。
本発明のスパッタ装置10においては、ターゲット18がカソード19にネジ止めされており、ターゲット18とカソード19が機械的および電気的に一体化している。長尺フィルム基材17とターゲット18は所定の間隔を隔てて対向する。スパッタガスは、長尺フィルム基材17とターゲット18の間に供給される。反応性ガスもスパッタガスと同様、長尺フィルム基材17とターゲット18の間に供給される。スパッタガスと反応性ガスは別々に供給されることもあるし、混合して供給されることもある。
図2は本発明のスパッタ装置10に用いられるコンケーブガイドロール14の効果の説明図である。図2(a)は従来のガイドロール31(直径が一定のストレートタイプ)を長尺フィルム基材17が通過するときの説明図、図2(b)は本発明に用いられるコンケーブガイドロール14を長尺フィルム基材17が通過するときの説明図である。
長尺フィルム基材17は成膜ロール15により加熱されて不均一に収縮し、しわ32、20が発生することがある。図2(a)の従来のガイドロール31は直径が一定なので、しわ32の部分にも強い圧力が加わる。そのため図示のように、しわ32の部分がガイドロール31を通過した後、強い圧力により折り目33になることがある。折り目33は永久に消失しないため、折り目33の部分は欠陥となる。
図2(b)の本発明に用いられるコンケーブガイドロール14は端部と中央部を結ぶ線が円弧であって、直径が端部から中央部にかけて連続的に減少する。本発明に用いられるコンケーブガイドロール14では、端部の直径D2が最大で、中央部の直径D1が最小である。長尺フィルム基材17はコンケーブガイドロール14の端部で実質的に支持されるため、しわ20の部分にはほとんど圧力が加わらない。そのため図示のように、しわ20がコンケーブガイドロール14を通過した後も、しわ20のままであり、折り目になることはない。しわ20は長尺フィルム基材17が走行中に自然に消失するため、欠陥にならない。
図3(a)は、本発明に用いられるコンケーブガイドロール14aの第一例である。図3(a)のコンケーブガイドロール14aは図2(b)のコンケーブガイドロール14と同じものである。図3(b)は本発明に用いられるコンケーブガイドロール14bの第二例である。図3(a)のコンケーブガイドロール14aは端部と中央部を結ぶ線が円弧であったが、図3(b)のコンケーブガイドロール14bは端部と中央部を結ぶ線が直線である。つまりコンケーブガイドロール14bは、テーパーのあるロールの、直径の小さい側を中央で突き合わせた形状である。コンケーブガイドロール14bは、中央部の直径がD1であり、端部の直径がD2である。図3(c)は本発明に用いられるコンケーブガイドロール14cの第三例である。コンケーブガイドロール14cは、中央部の軸方向の長さL1の部分が直径D1のストレートタイプであって、その外側がテーパーのあるロールである。つまりコンケーブガイドロール14cは、テーパーのあるロールの、直径の小さい側を中央の長さL1のストレート部分に突き合わせた形状である。コンケーブガイドロール14cの端部の直径はD2である。図3(d)は本発明に用いられるコンケーブガイドロール14dの第四例である。コンケーブガイドロール14dは、両端部の軸方向の長さL2の部分がストレートタイプであり、その内側は中央が最小直径D1となるように円弧で結ばれている。コンケーブガイドロール14dの両端部の軸方向の長さL2の部分の直径はD2である。
本発明のスパッタ装置10において、コンケーブガイドロール14を用いる目的は、長尺フィルム基材17に幅方向の張力を付与するためではなく、長尺フィルム基材17の端部をコンケーブガイドロール14の端部で支持して、長尺フィルム基材17の端部以外の部分に圧力が加わらないようにすることである。
本発明のスパッタ装置10において、長尺フィルム基材17の搬送下流側の、少なくとも成膜ロール15に最も近いガイドロールにはコンケーブガイドロール14が用いられる。成膜ロール15によって長尺フィルム基材17が加熱され、しわ20が発生することが多いため、搬送下流側の、成膜ロール15に最も近いガイドロールはコンケーブガイドロール14を用いる必要がある。さらに、成膜ロール15の上流側の長尺フィルム基材17も、成膜ロール15からの輻射熱によりしわ20が発生することがあるため、成膜ロールの上流側のガイドロールにもコンケーブガイドロール14を用いることが望ましい。
図1には説明のためコンケーブガイドロール14が2本図示されているが、実際はもっと多数のガイドロール(大型のスパッタ装置の場合、100本以上のガイドロール)が使用される。どのガイドロールにおいても長尺フィルム基材17の両端部以外には強い圧力を加えないことが望ましい。そのため、全てのガイドロールとしてコンケーブガイドロール14を使用することが望ましい。
本願発明者の実験によると、本発明に用いられるコンケーブガイドロール14の適切な凹み量はコンケーブガイドロール14の全長に依存する。コンケーブガイドロール14の中央部の直径をD1、端部の直径をD2、全長をLとしたとき、(D2−D1)/Lが、0.00005〜0.00125となる範囲が適切である。実験で良好な結果の得られた例を挙げると、コンケーブガイドロール14の全長Lが1700mmのとき、端部の直径D2と中央部の直径D1の差が0.085mm〜2.125mmの範囲で良好な結果が得られた。(D2−D1)/Lが0.00005より小さくなると、中央部の凹み量が過小となり、従来のストレートのガイドロール31に近くなるため、しわ20の部分に強い圧力が加わり、しわ20が折り目33になるおそれがある。逆に(D2−D1)/Lが0.00125を超えると、中央部の凹み量が過大となり、コンケーブガイドロール14の中央部と長尺フィルム基材17との隙間が大きくなり過ぎて案内が不安定となる(長尺フィルム基材17が搬送中に左右にふらつく)おそれがある。
本発明に用いられるコンケーブガイドロール14は、アルミニウム製本体の表面を硬質クロムメッキし、硬質クロムメッキの表面が鏡面仕上げされたものが適切である。アルミニウム製本体は軽くて慣性モーメントが小さいから、長尺フィルム基材17の搬送速度に合わせて容易に回転する。そのため、ガイドロールとして都合がよい。硬質クロムメッキは硬くて腐食されにくいため、鏡面仕上げした表面に傷や汚れがつきにくく、長尺フィルム基材17に傷をつけるおそれが少ない。
あるいは長尺フィルム基材17が帯電しているとき、コンケーブガイドロール14に放電して長尺フィルム基材17に傷が発生しないように、長尺フィルム基材17の接触面が浮遊電位である絶縁コンケーブガイドロールを用いてもよい。絶縁コンケーブガイドロールは、コンケーブガイドロールの、長尺フィルム基材17の接触面がアルミナ、窒化ケイ素などの絶縁物でコーティングされていてもよい。また、長尺フィルム基材17の接触面は硬質クロムめっきなどの金属面であるが、軸受け部分に絶縁ブッシュをはめて、軸受とコンケーブガイドロールの軸が絶縁されていてもよい。
本発明のスパッタ装置は、長尺フィルム基材の表面に薄膜、特にインジウム−スズ酸化物(Indium-Tin-Oxide : ITO)などの透明導電膜を形成するのに有用である。
10 スパッタ装置
11 真空チャンバー
12 真空ポンプ
13 供給ロール
14 コンケーブガイドロール
14a コンケーブガイドロール
14b コンケーブガイドロール
14c コンケーブガイドロール
14d コンケーブガイドロール
15 成膜ロール
16 収納ロール
17 長尺フィルム基材
18 ターゲット
19 カソード
21 ガス配管
31 ガイドロール
33 折り目

Claims (4)

  1. 真空チャンバーと、
    前記真空チャンバーを排気する真空ポンプと、
    前記真空チャンバー内に設けられた成膜ロールと、
    前記成膜ロールに対向するターゲットと、
    前記真空チャンバー内にガスを供給するガス配管と、
    長尺フィルム基材を供給する供給ロールと、
    前記長尺フィルム基材を収納する収納ロールと、
    前記長尺フィルム基材の搬送を案内する、直径が端部で大きく、中央部で小さいコンケーブガイドロールを備え、
    回転する前記成膜ロールの表面に沿って走行する前記長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置。
  2. 前記成膜ロールの搬送下流側の、少なくとも前記成膜ロールに最も近いガイドロールが、前記コンケーブガイドロールである請求項1に記載のスパッタ装置。
  3. 前記コンケーブガイドロールの中央部の直径をD1、端部の直径をD2、全長をLとしたとき、(D2−D1)/Lが、0.00005〜0.00125である請求項1または2に記載のスパッタ装置。
  4. 前記コンケーブガイドロールは、アルミニウム製本体の表面を硬質クロムメッキしてなる請求項1〜3のいずれかに記載のスパッタ装置。
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