JP2015016476A - クランクシャフトの製造方法及びクランクシャフト - Google Patents

クランクシャフトの製造方法及びクランクシャフト Download PDF

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Yasuhiro Ito
康裕 伊藤
宏 松井
Hiroshi Matsui
宏 松井
孝之 大沼
Takayuki Onuma
孝之 大沼
大介 三浦
Daisuke Miura
大介 三浦
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Abstract

【課題】クランクシャフトに複雑な形状の貫通孔を容易に形成することができるクランクシャフトの製造方法、及び、効果的に軽量化が図られたクランクシャフトを提供する。【解決手段】多気筒用のクランクシャフト10の製造方法では、クランクシャフト10の軸心aと平行な直線L1上に並ぶクランクピン部61、64とウエイト部52、53とを有するクランクシャフト10の予備成形品を提供し、パンチを予備成形品に対して軸方向に相対的に移動させることにより、直線L1上に並ぶすべてのクランクピン部61、64及びウエイト部52、53にパンチを貫通させてクランクピン部61、64及びウエイト部52、53に貫通孔20a〜20dを形成する。【選択図】図2

Description

本発明は、クランクシャフトの製造方法及びクランクシャフトに関する。
自動車等の内燃機関において、燃費向上の観点から種々の軽量化が図られている。そのため、ピストンの往復運動を、コネクティングロッドを介して回転運動に変えるためのクランクシャフトに対しても、軽量化が望まれている。クランクシャフトでは、特定の部位に中空部を設けることで軽量化が可能である。例えば、下記特許文献1、2では、クランクシャフトのウエイト部に貫通孔を設けることにより軽量化を図ることが示されている。
特開2006−348993号公報 特開2010−164074号公報
ところで、従来技術では、切削加工によりクランクシャフトに貫通孔を設けるのが通常である。しかしながら、複雑な形状の貫通孔を切削加工により形成する場合、種々のドリルと多くの加工時間を要するため、貫通孔の形状には必然的に制約がかかり、形状自由度が悪くなる。このため、効果的に軽量化を図ることができる形状の貫通孔をクランクシャフトに設けることが困難である。
このような課題を考慮し、本発明は、クランクシャフトに複雑な形状の貫通孔を容易に形成することができるクランクシャフトの製造方法、及び、効果的に軽量化が図られたクランクシャフトを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、多気筒用のクランクシャフトの製造方法であって、クランクシャフトの軸心と平行な直線上に並ぶクランクピン部とウエイト部とを有するクランクシャフトの予備成形品を提供し、パンチを前記予備成形品に対してクランク主軸の軸方向に相対的に移動させることにより、前記直線上に並ぶすべての前記クランクピン部及び前記ウエイト部に前記パンチを貫通させて前記クランクピン部及び前記ウエイト部に貫通孔を形成することを特徴とする。
上記のクランクシャフトの製造方法によれば、同一直線上に並ぶすべてのクランクピン部とウエイト部を1つのパンチで打ち抜いて貫通孔を形成するので、切削加工では困難な複雑な形状の貫通孔を容易に形成することができる。また、パンチで打ち抜いて形成される貫通孔はクランクピン部とウエイト部とで同一形状であることから、クランクピン部とウエイト部を打ち抜くパンチの形状は1条件1種類で対応可能である。従って、加工工数の低減を図ることができる。
上記のクランクシャフトの製造方法において、前記貫通孔は、前記クランクシャフトの軸心側に底辺を有し、クランクアーム先端側に向かって凸になる形状であってもよい。
これによれば、クランクピン部及びウエイト部に異形断面の貫通孔が形成される。単純な円形断面ではない異形断面の貫通孔を切削加工により形成しようとする場合、円形断面の加工と比較して、多くのマシニングセンタと種々のドリルが必要となるため相当のコストがかかる。これに対し、パンチの打抜きにより貫通孔を形成する場合、異形断面であっても円形断面と加工工数が変わらない。また、貫通孔の形状を、上記の異形断面形状とすることにより、クランクピン部の形状制約を満たしつつ、軽量効果の最大化を図ることができる。すなわち、クランクピン部が設けられるクランクアーム側は、軽量化のためにできるだけ貫通孔の大きさを大きくしたいものの、強度が必要であることから、強度を満たす厚みが必要である。このため、必然的に孔の形状はクランクアーム先端の輪郭形状に沿った形となり、外側に凸となる上記の異形断面形状は最適な形状である。また、ウエイト部は、当該ウエイト部の重みを効率よく使うために、外側の重量が必要で、逆に中心側は軽量化したい。外側に凸となる上記の異形断面形状の場合、軽量化される重量が、ウエイト部の外側が相対的に小さく中心側が相対的に大きいため、すなわち外側の重量を確保しつつ中心側を効果的に軽量化するため、ウエイト部の重みを効率よく使うことができる。逆に、中心側に凸となる異形断面形状の場合、軽量化される重量が、ウエイト部の外側が相対的に大きく中心側が相対的に小さくなるため、ウエイト部の重みを効率よく使うことができない。従って、外側に凸となる上記の異形断面形状は理にかなった形状である。このように、クランクアーム側、ウエイト部側共に最適な形状で貫通孔を設定できるので、クランクピン部の形状制約を満たしつつ、軽量効果の最大化を図ることができる。従って、クランクシャフトの軽量化への貢献が大きく、種々の内燃機関の燃費向上に寄与できる。
上記のクランクシャフトの製造方法において、前記クランクピン部及び前記ウエイト部に前記貫通孔を形成するための前記パンチである第1パンチとは別の第2パンチを、前記クランク主軸に貫通させて、前記クランク主軸に中心貫通孔を形成してもよい。
これによれば、クランク主軸にも貫通孔を形成するため、クランクシャフトの一層の軽量化を図ることができる。
また本発明は、クランク主軸と平行な直線上に並ぶクランクピン部とウエイト部とを有する多気筒用のクランクシャフトであって、前記クランクピン部と前記ウエイト部には前記直線上に同一断面形状の貫通孔が設けられ、前記貫通孔は、前記クランクシャフトの軸心側に底辺を有し、クランクアーム先端側に向かって凸になる形状であることを特徴とする。
上記の構成によれば、クランクピン部とウエイト部に設けられる貫通孔は、クランクピン部とウエイト部をパンチで打ち抜くことによって、容易に形成することができる。従って、異形断面の貫通孔を容易に設けることができ、効果的に軽量化が図られたクランクシャフトを提供することができる。また、貫通孔の形状が、上記のような異形断面形状であるため、クランクピン部の形状制約を満たしつつ、軽量効果の最大化を図ることができる。従って、クランクシャフトの軽量化への貢献が大きく、種々の内燃機関の燃費向上に寄与できる。
本発明のクランクシャフトの製造方法及びクランクシャフトによれば、切削加工では困難な複雑な形状の貫通孔を容易に形成することができる。
本発明の一実施形態に係るクランクシャフトの斜視図である。 図1に示したクランクシャフトの側面図である。 図2において矢印A方向から見たクランクシャフトを示す図である。 クランクシャフトに貫通孔を形成するための加工装置の構成例を示す概略図である。 図4に示した加工装置における下型の斜視図である。 図4に示した加工装置における金型内にクランクシャフトの予備成形品を配置した状態の斜視図である。 図4に示した加工装置を用いてクランクシャフトの予備成形品に貫通孔を形成することを説明するための図である。
以下、本発明に係るクランクシャフトの製造方法及びクランクシャフトについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るクランクシャフト10の斜視図である。図2は、クランクシャフト10の側面図である。図3は、図2において矢印A方向から見たクランクシャフト10を示す図である。
クランクシャフト10は、自動車等の内燃機関(エンジン)において、ピストンの往復運動を、コネクティングロッドを介して回転運動に変えるための部品である。図示例のクランクシャフト10は、直列4気筒エンジン用として構成されている。なお、本発明は、クランクシャフトの軸心aと平行な直線上に並べられたクランクピン部とウエイト部とを有するクランクシャフト10であれば、クランクシャフト10の仕様は特に限定されない。
クランクシャフト10は、複数のクランク主軸11〜15と、複数のクランクウェブ21〜28と、複数のクランクピン31〜34とを備える。複数のクランク主軸11〜15は、エンジンのシリンダブロックに回転可能に支持される部分である。複数のクランク主軸11〜15は、同一軸線上に互いに間隔をおいて配置される。
複数のクランクウェブ21〜28は、クランクシャフト10の軸方向に沿って、互いに間隔をおいて配置される。複数のクランクピン31〜34は、クランクシャフト10の軸方向に沿って、互いに間隔をおいて配置される。各クランクピン31〜34は、コネクティングロッドの大端部が回転可能に連結される部分である。
本図示例のクランクシャフト10は、複数のクランクウェブ21〜28として第1〜第8ウェブ21〜28を有し、複数のクランクピン31〜34として第1〜第4ピン31〜34を有し、複数のクランク主軸11〜15として第1〜第5主軸11〜15を有する。
図1及び図2において、第1ウェブ21と第2ウェブ22とが第1ピン31により連結される。第3ウェブ23と第4ウェブ24とが第2ピン32により連結される。第5ウェブ25と第6ウェブ26とが第3ピン33により連結される。第7ウェブ27と第8ウェブ28とが第4ピン34により連結される。
本図示例のクランクシャフト10では、第1ピン31と第4ピン34とがクランクシャフト10の軸心aに対して同じ側に設けられ、第2ピン32と第3ピン33とがクランクシャフト10の軸心aに対して同じ側に設けられる。また、第1ピン31及び第4ピン34が設けられる側と、第2ピン32及び第3ピン33が設けられる側とは、クランクシャフト10の軸心aを基準として互いに反対側である。
また、第2ウェブ22と第3ウェブ23とが第2主軸12により連結される。第4ウェブ24と第5ウェブ25とが第3主軸13により連結される。第6ウェブ26と第7ウェブ27とが第4主軸14により連結される。
第1、第4、第5及び第8ウェブ21、24、25、28の各々は、クランクシャフト10の軸心aを基準として互いに反対方向に突出するクランクアーム41、44、45、48と、ウエイト部51〜54とを有する。第2、第3、第6及び第7ウェブ22、23、26、27の各々は、軸心aに対して垂直に突出するクランクアーム42、43、46、47を有する。
図3に示すように、クランクアーム41は、アーム先端方向(クランクシャフト10の軸心aから離れる方向)に向かうにつれて幅が狭くなり、先端面は弧状に湾曲している。また、クランクアーム41は、アーム先端方向に向かうにつれて肉厚(軸心aに沿う方向の寸法)が薄くなっている。他のクランクアーム42〜48も、クランクアーム41と同様に構成されている。
ウエイト部51〜54は、クランクアーム41〜48よりも幅広に構成されている。このようなウエイト部51〜54が設けられることにより、各ウェブ21〜28の重心位置が、クランクシャフト10の軸心aに対して、各ピン31〜34の重心位置とは反対側に偏心した位置にある。これにより、各ウェブ21〜28の重心位置と、各ピン31〜34の重心位置とのバランスがとられている。
クランクアーム41〜48は、クランク主軸11〜15から垂直に突出する。第2ウェブ22のクランクアーム42が第1ピン31を介して第1ウェブ21のクランクアーム41と連結される。2つのクランクアーム41、42と第1ピン31とにより、クランクピン部61(以下、「第1ピン部61」ともいう)が構成される。
第3ウェブ23のクランクアーム43が第2ピン32を介して第4ウェブ24のクランクアーム44と連結される。2つのクランクアーム43、44と第2ピン32とにより、クランクピン部62(以下、「第2ピン部62」ともいう)が構成される。
第6ウェブ26のクランクアーム46が第3ピン33を介して第5ウェブ25のクランクアーム45と連結される。2つのクランクアーム44、45と第3ピン33とにより、クランクピン部63(以下、「第3ピン部63」ともいう)が構成される。
第7ウェブ27のクランクアーム47が第4ピン34を介して第8ウェブ28のクランクアーム48と連結される。2つのクランクアーム47、48と第4ピン34とにより、クランクピン部64(以下、「第4ピン部64」ともいう)が構成される。
クランクシャフト10では、少なくとも1つのクランクピン部と、ウエイト部とが、クランクシャフト10の軸心aに平行な直線上に並んでいる。具体的には、第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64が、軸心aに平行な直線L1上に並んでいる。また、第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54が、軸心aに平行な直線L2上に並んでいる。
第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64には、直線L1上に同一断面形状の貫通孔20(20a〜20d)が設けられる。第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54には、直線L2上に同一形状の貫通孔20(20e〜20h)が設けられる。直線L1上に設けられる貫通孔20a〜20dの断面形状と、直線L2上に設けられる貫通孔20e〜20hの断面形状は、同じである。
図3に示すように、貫通孔20は、軸心a側に底辺を有し、クランクアーム先端側に向かって凸になる形状である。本図示例において、より具体的には、貫通孔20は、軸心a側に設けられた底辺29(長辺)と、この底辺の両端を円弧状につなぐ円弧部30とを有する。底辺29は、クランクアーム41とウエイト部51の並び方向(図3で上下方向)に垂直な方向(図3で左右方向)に直線状に延在する。円弧部30は、クランクアーム41の先端の湾曲形状に沿って形成される。換言すれば、貫通孔20は、軸心a側の辺を底辺とし、クランクアーム先端側を頂点とする三角形、あるいは、軸心aの辺を長い底辺とし、クランクアーム先端側の辺を短い底辺とする台形のような形状を有する。
また、第1〜第5主軸11〜15には、軸心aに沿って複数の貫通孔40(40a〜40e)(中心貫通孔)が設けられる。貫通孔40a〜40eは、同一直径の断面円形の孔である。
図4は、クランクシャフト10に貫通孔20、40を形成するための加工装置70の構成例を示す概略図である。図4において、ボルスタ71上にロアプレート72が設けられ、ボルスタ71に対して上下方向に移動可能なプレスラム73の下面にアッパープレート74が設けられる。ロアプレート72上には下型75が取り付けられ、アッパープレート74には荷重調整手段(例えば、シリンダ装置等)を介して上型76が取り付けられる。下型75と上型76とにより、クランクシャフト10の予備成形品80を収容するとともに固定保持する金型78が構成される。
加工装置70は、さらに、金型78に対して側方から挿脱可能であるとともに金型78に保持された予備成形品80の所定の各部位を打ち抜く複数のパンチ82(82a〜82c)と、複数のパンチ82を駆動するパンチ駆動機構84とを備える。各パンチ82は、パンチ駆動機構84の作用下にプレスラム73の移動方向(上下方向)に対して直交する方向(水平方向)に移動可能である。
本図示例のパンチ駆動機構84は、カム機構の形態をとる。すなわち、パンチ駆動機構84は、アッパープレート74に支持されアッパープレート74とともに上下方向に移動するカムドライバ86と、カムドライバ86によって金型78に向かって押し出されるカムブロック88とを有する。カムブロック88に、貫通孔20、40を形成するための各パンチ82(82a〜82c)が固定される。
カムドライバ86には傾斜部87が設けられ、カムブロック88には傾斜部89が設けられる。プレスラム73が上死点にあるとき、カムドライバ86は、カムブロック88から離間しており、傾斜部87と傾斜部89は接触していない。プレスラム73が下降することに伴ってカムドライバ86の傾斜部87とカムブロック88の傾斜部89とが接触した後は、傾斜部87、89同士の摺動を伴ってカムブロック88は金型78に向かって移動する。カムブロック88の移動に伴って、カムブロック88に固定されたパンチ82も同じ方向に移動する。
なお、パンチ駆動機構84は、カム機構の形態に限らず、例えば、プレスラム73の上下動とは独立して動作可能なアクチュエータ(例えば、シリンダ装置、リニアモータ等)であってもよい。
本図示例の加工装置70では、金型78の一方の側のみに複数のパンチ82を設け、一方向のみから予備成形品80を打ち抜くようになっている。加工装置70の変形例として、図4において仮想線で示すように、金型78の他方の側にもパンチ82及びパンチ駆動機構84を設けてもよい。当該変形例の場合、金型78の一方の側に設けたパンチ82と、他方の側に設けたパンチ82とにより、金型78の両側方(二方向)から予備成形品80を打ち抜くようになっている。
図5は、下型75の斜視図である。図6は、金型78を構成する下型75と上型76とが重なり、金型78内に予備成形品80が収容保持された状態の斜視図である。なお、図6では、理解の容易のため、上型76を仮想線で示している。予備成形品80は、貫通孔20、40が形成される前のクランクシャフト10である。すなわち、予備成形品80に貫通孔20、40が形成されることにより、図1に示すクランクシャフト10が製作される。
図6に示すように、複数のパンチ82には、直線L1上に並ぶ貫通孔20a〜20d(図2参照)を形成するためパンチ82a(第1パンチ)と、直線L2上に並ぶ貫通孔20e〜20h(図2参照)を形成するためのパンチ82b(第1パンチ)と、クランク主軸11〜15を貫通する貫通孔40a〜40e(図2参照)を形成するためのパンチ82c(第2パンチ)とがある。
パンチ82aは、金型78内に進入して第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64を打ち抜くのに必要な長さを有する。パンチ82bは、金型78内に進入して第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54を打ち抜くのに必要な長さを有する。パンチ82cは、金型78内に進入して第1〜第5主軸11〜15を打ち抜くのに必要な長さを有する。
下型75には、予備成形品80の軸心a(図3参照)を基準として一方側(図6で予備成形品80の下半分)に対応する形状の保持溝90が形成されている。詳細は図示しないが、上型76には、予備成形品80の軸心aを基準として他方側(図6で予備成形品80の上半分)に対応する形状の保持溝91(図7参照)が形成されている。下型75と上型76とが重なった状態で、下型75の保持溝90と、上型76の保持溝91とにより、予備成形品80を収容し保持するためのキャビティが形成される。
上型76と下型75には、それぞれ、パンチ82a〜82cの通路を確保するためのパンチ溝92a〜92cが互いに平行に形成される。パンチ82a用のパンチ溝92aは、保持溝90のうち第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64に対応する各溝部分90a〜90dと交差する。
パンチ82b用のパンチ溝92bは、保持溝90のうち第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54に対応する溝部分90e〜90hと交差する。パンチ82c用のパンチ溝92cは、保持溝90のうち第1〜第5主軸11〜15に対応する各溝部分90i〜90mと交差する。
金型78に挿入されたパンチ82a〜82cは、パンチ溝92a〜92cにガイドされつつ摺動することで、パンチ溝92a〜92c内を進み、予備成形品80の各部位を打ち抜く。
下型75には、さらに、パンチ82a〜82cによって打ち抜かれた材料(ブランク)を排出するための複数の排出孔94が、パンチ溝92a〜92c毎に設けられる。排出孔94は、パンチ溝92a〜92cにおいて、予備成形品80が打ち抜かれる部位の、パンチ進行方向前方側の各位置に設けられる。
図示例の下型75において、具体的には、保持溝90のうち第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64に対応する各溝部分90a〜90dのパンチ進行方向前方位置に、パンチ溝92aに連通して排出孔94が設けられる。
保持溝90のうち第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54に対応する各溝部分90e〜90hのパンチ進行方向前方位置に、パンチ溝92bに連通して排出孔94が設けられる。
保持溝90のうち第1主軸11、第2主軸12、第3主軸13、第4主軸14、第5主軸15に対応する各溝部分90i〜90mのパンチ進行方向前方位置に、パンチ溝92cに連通して排出孔94が設けられる。
次に、本発明の一実施形態に係るクランクシャフト10の製造方法について、上記のように構成された加工装置70を用いて実施する例を説明する。
まず、図6に示すように、金型78のキャビティ内に予備成形品80(貫通孔20が形成される前のクランクシャフト10)を配置する。予備成形品80は、従来公知の方法、例えば、熱間鍛造、鋳造等により製作することができる。
次に、図4に示した加工装置70のプレスラム73が上死点から下方に移動することに伴ってカムドライバ86が下方に移動し、カムドライバ86の傾斜部87が、カムブロック88の傾斜部89に接触する。そして、カムドライバ86がさらに下方に移動することに伴って、カムブロック88及びパンチ82a〜82cが金型78に向かって移動していく。
パンチ82a〜82cは金型78内に挿入され、それらに対応して設けられた各パンチ溝92a〜92cにガイドされつつ摺動して前進し、予備成形品80の各部位を打ち抜く。
本実施形態の場合、具体的には、パンチ82aは、金型78内を前進する過程で、第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64を、順次打ち抜く。これにより貫通孔20a〜20dが1回の打ち抜き動作で形成される。
パンチ82bは、金型78内を前進する過程で、第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54を、順次打ち抜く。これにより貫通孔20e〜20hが1回の打ち抜き動作で形成される。
中央のパンチ82cは、金型78内を前進する過程で、第1主軸11、第2主軸12、第3主軸13、第4主軸14、第5主軸15を、順次打ち抜く。これにより貫通孔40a〜40eが1回の打ち抜き動作で形成される。
なお、図6に示すパンチ82aの位置とは反対側にパンチ82aが設けられる場合には、当該反対側に設けられたパンチ82aは、上記とは逆の順序で予備成形品80の各部位を打ち抜く。他のパンチ82b、82cについても同様である。
パンチ82a〜82cが予備成形品80の各部位を打ち抜いていく過程で、打ち抜かれた材料97(ブランク)は、パンチ溝92a〜92cに連通する各排出孔94を介して金型78の外へと排出される。例えば、パンチ82cで第1主軸11を打ち抜く場合を例に説明すると、図7のように、パンチ82cで第1主軸11から打ち抜かれた材料97は、排出孔94へと入って自重で落下し、金型78の外へと排出される。
このように、第1主軸11から打ち抜かれた材料97は、パンチ82cが第2主軸12に到達する前にパンチ82cの進行方向前方から取り除かれる。これにより、第2主軸12を確実に打ち抜くことができる。同様に、第2〜第5主軸12〜15から打ち抜かれた材料も、それらのパンチ進行方向前方側に設けられた各排出孔94から排出される。
パンチ溝92aでは、パンチ82aによって第1ピン部61、第4ウェブ24のウエイト部52、第5ウェブ25のウエイト部53、及び、第4ピン部64から打ち抜かれた材料が、それらのパンチ進行方向前方側に設けられた各排出孔94から排出される。また、パンチ溝92bでは、パンチ82bによって第1ウェブ21のウエイト部51、第2ピン部62、第3ピン部63、及び、第8ウェブ28のウエイト部54から打ち抜かれた材料が、それらのパンチ進行方向前方側に設けられた各排出孔94から排出される。
以上のように、パンチ82a〜82cにより打ち抜かれた各部位に貫通孔20、40が形成されることで、図1に示したクランクシャフト10が製作される。
以上説明したように本実施形態に係るクランクシャフト10の製造方法によれば、同一の直線L1上に並ぶクランクピン部61、64とウエイト部52、53をパンチ82aで打ち抜いて貫通孔20(20a〜20d)を形成する。また、同一の直線L2上に並ぶクランクピン部62、63とウエイト部51、54をパンチ82bで打ち抜いて貫通孔20(20e〜20h)を形成する。従って、切削加工では困難な複雑な形状の貫通孔20を容易に形成することができる。
また、パンチ82a、82bで打ち抜いて形成される貫通孔20はクランクピン部61〜64とウエイト部51〜54とで同一形状であることから、クランクピン部61〜64とウエイト部51〜54を打ち抜くパンチ82a、82bの形状は1条件1種類で対応可能である。従って、加工工数の低減を図ることができる。
本実施形態の場合、クランクピン部61〜64とウエイト部51〜54に形成される貫通孔20は、クランクシャフト10の軸心a側に底辺を有し、クランクアーム先端側に向かって凸になる形状である。これによれば、クランクピン部61〜64及びウエイト部51〜54に異形断面の貫通孔20が形成される。すなわち、単純な円形断面ではない異形断面の貫通孔20を切削加工により形成しようとする場合、円形断面の加工と比較して、多くのマシニングセンタと種々のドリルが必要となるため相当のコストがかかる。これに対し、パンチ82の打抜きにより貫通孔20を形成する場合、異形断面と円形断面とで加工工数が変わらない。
クランクアーム41〜48は、クランクピン31〜34とクランク主軸11〜15とをつなぐ部分であり、十分な強度が確保される必要があるため、アーム先端の輪郭から貫通孔20の間には必要最低限の肉厚が規定される。本実施形態のように、貫通孔20の形状を、アーム先端側に頂点を有する三角形、あるいはアーム先端側に短い底辺を有する台形のような形状とすると、規定量ぎりぎりの肉厚を確保して貫通孔20を形成できる。従って、クランクピン部61〜64の形状制約を満たしつつ、軽量効果を最大化することができる。従って、クランクシャフト10の軽量化への貢献が大きく、種々の内燃機関の燃費向上に寄与できる。
また、本実施形態の場合、パンチ82cでクランク主軸11〜15を打ち抜くことにより、クランクピン部61〜64とウエイト部51〜54に貫通孔20を形成するだけでなく、クランク主軸11〜15にも貫通孔40を形成するため、クランクシャフト10の一層の軽量化を図ることができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10…クランクシャフト
20、20a〜20h、40、40a〜40e…貫通孔
51〜54…ウエイト部 61…第1ピン部
62…第2ピン部 63…第3ピン部
64…第4ピン部 80…予備成形品
82、82a〜82c…パンチ

Claims (4)

  1. 多気筒用のクランクシャフトの製造方法であって、
    クランクシャフトの軸心と平行な直線上に並ぶクランクピン部とウエイト部とを有するクランクシャフトの予備成形品を提供し、
    パンチを前記予備成形品に対してクランク主軸の軸方向に相対的に移動させることにより、前記直線上に並ぶすべての前記クランクピン部及び前記ウエイト部に前記パンチを貫通させて前記クランクピン部及び前記ウエイト部に貫通孔を形成する、
    ことを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
  2. 請求項1記載のクランクシャフトの製造方法において、
    前記貫通孔は、前記クランクシャフトの軸心側に底辺を有し、クランクアーム先端側に向かって凸になる形状である、
    ことを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のクランクシャフトの製造方法において、
    前記クランクピン部及び前記ウエイト部に前記貫通孔を形成するための前記パンチである第1パンチとは別の第2パンチを、前記クランク主軸に貫通させて、前記クランク主軸に中心貫通孔を形成する、
    ことを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
  4. クランク主軸と平行な直線上に並ぶクランクピン部とウエイト部とを有する多気筒用のクランクシャフトであって、
    前記クランクピン部と前記ウエイト部には前記直線上に同一断面形状の貫通孔が設けられ、
    前記貫通孔は、前記クランクシャフトの軸心側に底辺を有し、クランクアーム先端側に向かって凸になる形状である、
    ことを特徴とするクランクシャフト。
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