JP2015013653A - 袋体および包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、通常の形態の三方シール袋等、一般的な形状の袋体に適用可能であり、開封位置を袋体のサイドシール部に沿って自由な位置に設定可能な汎用性と、手で引き裂くことが可能な易開封性を備えつつも、開封時には切り取り片の発生を抑制することが可能な、袋体および包装体を提供することを主な目的とするものである。【解決手段】 内面がヒートシール性を有する積層フィルムを内面同士が向かい合うように折り返し、当該折り返し部、及び、当該折り返し部と略平行に対向する周縁端部にヒートシールを施して対向する一対のサイドシール部を形成する袋体において、前記折り返し部側のサイドシール部の構造を、当該折り返し部が内側に折り込まれた状態でヒートシールされた構造にすることにより、上記課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本発明は、内容物を充填して密封することにより、内容物を保護し、流通させるために用いる袋体および包装体に関し、特に、内面がヒートシール性を有する積層フィルムから構成され、ヒートシールが施されたサイドシール部に設けた切り込み等から手で引き裂いて開封することができる袋体および包装体に関する。
従来、ヒートシール性を有するフィルムの周縁端部にヒートシールを施して形成した袋体で内容物を包装し、流通させることが広く行われており、内容物保護、製造コストの低減等に貢献している。
このような包装に用いる袋体には使用時の簡便性が求められており、袋体に内容物を収納し開口部を密封した包装体を、刃物を用いず、手で開封するための易開封性に関する工夫に関して多くの提案がなされている。
例えば、初歩的な工夫として、袋体のヒートシール部にノッチや切り込み等を設けることにより、手で包装体を開封するものがあり、また、基材層とヒートシール層からなる複合フィルムで形成された袋体のヒートシール部端縁部に少なくとも基材層を貫通する微細なキズを多数連続的に設けて、当該キズを設けたヒートシール部端縁部のどこからでもヒートシール部を引き裂けるようにしたものがある(特許文献1参照)。
特開昭63−82965号公報 特開2009−255959号公報
袋体には色々な形態があるが、特に三方シール袋は嵩張らず、かつ、引き裂いて開封することも容易なため、最も多く利用されている。
しかしながら、袋体に内容物を収納し開口部を密封した包装体を手で引裂いて開封すると、袋体を構成するフィルムの切り取り片が生じてゴミとなり、乳幼児が誤飲したり、環境を汚染するといった問題があり、特に、医療現場においては、床に落ちた切り取り片を看護士が拾うことにより手が汚れたり、手術中の患者の体内に切り取り片が落下して感染が懸念される等の問題が生じる可能性がある。
このような問題は、袋体の引き裂き性が良ければ良いほど懸念される問題であり、三方シール袋は最も切り取り片が生じ易い袋体の形態である。
また、通常、袋体に内容物を収納し開口部を密封した包装体を手で引き裂く際は、片手で引き裂き開始位置の下側のヒートシール部を保持し、もう一方の手で引き裂き開始位置の上側のヒートシール部を持って、上側の手を動かして包装体を引き裂くが、勢い良く引き裂いてしまった場合に、内容物が流動性を有する場合や、内容物が重く、片手で保持し難い場合等において、引き裂きが終了した直後に片手で開封された袋体を保持した瞬間にバランスを崩し、内容物をこぼして周囲を汚してしまったり、内容物を落として汚してしまったり、熱い内容物が手に付着してやけどを負ってしまったりするという問題がある。
このような問題を回避するため、引き裂きが伝播するヒートシール部に半円形の切り込みを設けることによって、引き裂きの伝播が止まるようにした包装袋が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記の包装袋においては、幅の広いヒートシール部が必要であり、一般的な形状の袋体には適用できないのみならず、開封位置が限定されてしまうので汎用性が無く、普及していないのが実情である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、通常の形態の三方シール袋等、一般的な形状の袋体に適用可能であり、開封位置を袋体のサイドシール部に沿って自由な位置に設定可能な汎用性と、手で引き裂くことが可能な易開封性を備えつつも、開封時には切り取り片の発生を抑制することが可能な、袋体および包装体を提供することを主な目的とする。
本発明者は種々研究した結果、内面がヒートシール性を有する積層フィルムを内面同士が向かい合うように折り返し、当該折り返し部、及び、当該折り返し部と略平行に対向する周縁端部にヒートシールを施して対向する一対のサイドシール部を形成する袋体において、前記折り返し部側のサイドシール部の構造を、当該折り返し部が内側に折り込まれた状態でヒートシールされた構造にすることで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、内面がヒートシール性を有する積層フィルムから構成され、互いに対向する第1のサイドシール部と第2のサイドシール部を有する袋体であって、前記第1のサイドシール部が、前記積層フィルムの折り返しにより形成された折り返し部が内側に折り込まれた状態でヒートシールされており、前記第2のサイドシール部が、折り返しにより向かい合わせになった前記積層フィルムの内面同士でヒートシールされており、前記第2のサイドシール部が、開封用の引き裂き開始構造を有していることを特徴とする袋体である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記袋体が、ボトムシール部を有する三方シール袋であることを特徴とする請求項1に記載の袋体である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の袋体に内容物が収納され、前記袋体が有する開口部にヒートシールが施されて密封されていることを特徴とする包装体である。
本発明に係る袋体は、ノッチや切り込み等の引き裂き開始構造を有する第2のサイドシール部に対向する第1のサイドシール部が、積層フィルムの折り返しにより形成された折り返し部を内側に折り込んだ状態でヒートシールされた構造を有している。
それゆえ、開封に際しては、第2のサイドシール部の引き裂き開始構造から容易に手で引き裂くことができ、かつ、伝播する引き裂きの進行は、第1のサイドシール部の内側に折り込んだ折り返し部によって阻害されることになり、上記のような切り取り片は生じない。
また、ヒートシール部の幅を特別に広くする等、特殊形状の袋体である必要がなく、通常の三方シール袋形状で実施可能であり、開封時の開口部の幅が狭くなることがなく内容物を取り出し易く、かつ、内容物を充填する際も通常の包装機を使用することができる。
また、前記折り返し部を連続的に内側に折り込んだ構造にすることで、袋体の一辺のサイドシール部全体を引き裂き困難とすることができ、この引き裂き困難なサイドシール部に対向する他辺のサイドシール部のどの位置からでも引き裂くことができるという、汎用性も備えたものとすることができる。
また、本発明に係る包装体においては、包装体を両手で保持した状態で引き裂きが止まるので、内容物を落としたり、こぼしたりするおそれが減り、衛生性、及び、安全性に優れている。
本発明に係る袋体の一例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。 本発明に係る第1のサイドシール部の構成例を説明する図である。 本発明に係る袋体の他の例を示す概略平面図である。 本発明に係る包装体の一例を示す概略平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る袋体および包装体の実施の形態について詳述する。
<袋体>
図1は、本発明に係る袋体の一例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(a)におけるB−B断面図である。
本発明に係る袋体は、内面2がヒートシール性を有する積層フィルム1から構成されており、例えば、図1(a)に示す例においては、袋体10Aの上下の辺に沿って、互いに対向する第1のサイドシール部11aと第2のサイドシール部11bが形成されており、袋体10Aの左端近傍にはボトムシール部13が形成されている。一方、袋体10Aの右端は開口部14になっている。
また、第2のサイドシール部11bには、開封用の引き裂き開始構造として、略V字状のノッチ12が設けられている。
なお、図1(a)において、ノッチ12から第1のサイドシール部11aに伸びる破線で示した引き裂き線15は、現実には開封前の袋体10Aには設けられていないが、説明容易とするために視覚化したものである。
そして、図1(b)に示すように、第1のサイドシール部11aは、積層フィルム1の折り返しにより形成された折り返し部が内側に折り込まれた状態でヒートシールされており、また、図1(c)に示すように、第2のサイドシール部11bは、折り返しにより向かい合わせになった積層フィルム1の内面2同士でヒートシールされている。
上記の第1のサイドシール部11aの構成ついて、図2を用いてより詳しく説明する。
図2は、本発明に係る第1のサイドシール部の構成例を説明する図であり、積層フィルムの折り返しにより形成された折り返し部が内側に折り込まれた状態でヒートシールされて、第1のサイドシール部が形成される様子を説明する図である。
ここで、図2(a)は、積層フィルム1の内面2同士が向かい合うように折り返されて、折り返し部21が形成された状態を示し、図2(b)は、折り返し部21が内側に折り込まれて、折り込み部30が形成された状態を示し、図2(c)は、ヒートシールが施されて、第1のサイドシール部が形成された状態を示す。
また、図中、符号21a、22a、23aは、それぞれ、折り返し部21、22、23の外面側折り返し端を示し、符号21b、22b、23bは、それぞれ、折り返し部21、22、23のそれぞれの内面側折り返し端を示す。
なお、本明細書において、「折り返し端」とは、積層フィルム1の折り返しにより形成された折り返し部の端を指し、「内面側折り返し端」とは、積層フィルム1の内面2側(ヒートシール性を有する側)の折り返し端を指し、「外面側折り返し端」とは、積層フィルム1の外面側(ヒートシール性を有する側と反対側)の折り返し端を指す。
本発明においては、第1のサイドシール部11aを形成するために、まず、図2(a)に示すように、内面2同士が向かい合うように積層フィルム1を半折して、折り返し部21を形成する。
次に、図2(b)に示すように、折り返し部21を内側に折り込んで、折り込み部30を形成する。
この折り込み部30の形成過程において、新たに折り返し部22、23が形成され、図2(a)において、外面側折り返し端21aを先端とする山状の形態を有していた折り返し部21は、折り返し部22、23の間に折り込まれて、谷状の形態に変形される。
このような形態は、例えば、片ガセット袋を製造するときのようなガセット折り込み板を挿入することで形成することができる。
その後、図2(c)に示すように、折り返し部21を内側に折り込んだ状態で、第1のサイドシール部11aを形成する領域にヒートシールを施して、図1(b)に示すような、第1のサイドシール部11aを形成する。なお、煩雑となることを避けるため、この図2(c)においては、ヒートシール部であることを示す斜線の記載は省いている。
本発明においては、図2(c)に示すように、第1のサイドシール部11aは、折り返し部21が内側に折り込まれた状態でヒートシールされている。
それゆえ、本発明においては、図1(a)に示すノッチ12から引き裂きを開始して、第1のサイドシール部11aに向かって引き裂き線15が伸びてきても、この引き裂き線15が第1のサイドシール部11aの中の折り込み部30の先端(すなわち、内面側折り返し端21b)に到達すると、折り返し部21を内側に折り込んで形成した折り込み部30が、引き裂きの進行を阻害するように作用し、第1のサイドシール部11aの引き裂きが止まることになる。
上記について、より詳しく説明する。
例えば、図2(c)において、積層フィルム1が4層重なっている部分の各積層フィルムを、仮に、上層(図中のZ方向)から1a、1b、1c、1dとした場合に、図中右側(X方向側)から積層フィルム1aを伝播してきた引き裂きは、内面側折り返し端21bに到達した後も積層フィルム1aに伝播しようとするが、内面側折り返し端21bより左側の積層フィルム1aは、引き裂きが伝播していない積層フィルム1bと内面2同士がヒートシールされているため、引き裂きの進行が阻害されることになる。
また、同様に、図中右側(X方向側)から積層フィルム1dを伝播してきた引き裂きは、内面側折り返し端21bに到達した後も積層フィルム1dに伝播しようとするが、内面側折り返し端21bより左側の積層フィルム1dは、引き裂きが伝播していない積層フィルム1cと内面2同士がヒートシールされているため、引き裂きの進行が阻害されることになる。
それゆえ、内面側折り返し端21bより左側の第1のサイドシール部11aにおいては、引き裂きが止まることになる。
それゆえ、袋体10Aから形成された包装体においては、開封に際してノッチ12から引き裂いても、引き裂き線15が第1のサイドシール部11aの内面側折り返し端21bに到達した後は引き裂きが止まるため、切り取り片は生じない。
また、本発明においては、ヒートシール部の幅を特別に広くする等、特殊形状の袋体とする必要がなく、通常の三方シール袋形状で実施可能であり、開封時の開口部の幅が狭くなることがなく内容物を取り出し易く、かつ、内容物を充填する際も通常の包装機を使用することができる。
なお、図1(a)においては、本発明に係る袋体の好ましい形態として、三方シール袋を例示したが、本発明に係る袋体は、第2のサイドシール部の形状を直線状の形態以外に変形させることが可能であり、例えば、図3に示す袋体10Bのように、変形させた第2のサイドシール部11bを設けた後、余剰部を切り取ることによって、開封部を狭めた袋体形状とすることもできる。
ここで、上記の開封部は、ノッチ12から第1のサイドシール部11a方向への引き裂きによって、引き裂き線15の位置に形成されるものである。
なお、引き裂き線15は、引き裂き行為以前の袋体10Bには形成されていないが、説明容易とするために、図3においても、引き裂き線15の位置を破線で示している。
また、図1(a)においては、第2のサイドシール部11bに、引き裂き開始構造として、略V字状のノッチ12が1箇所だけ設けられている形態を例示したが、本発明に係る袋体においては、第2のサイドシール部11bが、ノッチや切り込み等の引き裂き開始構造を複数箇所に有している構造であっても良い。
また、積層フィルム1を構成する基材フィルムに、一方向に直進引き裂き性を有する一軸延伸フィルムを用いることで、第2のサイドシール部11bのどの位置からでも引き裂き可能とした構造を、第2のサイドシール部11bが有する引き裂き開始構造としてもよい。
このような場合には、第2のサイドシール部11bと対向する第1のサイドシール部11aの全体に、上記のような折り込み部30を形成することで、第2のサイドシール部11bのどの位置からの引き裂きであっても、上述と同様に、第1のサイドシール部11aにおいて引き裂きを止めることができる。
(積層フィルム)
本発明に係る袋体を形成する積層フィルム1は、少なくとも基材フィルムとヒートシール性フィルムを積層したフィルムからなり、必要に応じて基材フィルムとヒートシール性フィルムの間に、中間層を設けても良い。
基材フィルムとしては、一般的に食品用包装材料に用いられるポリエチレンテレフタレイト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等の、物理的強度や耐熱性に優れた二軸延伸フィルム、および、これらのフィルムに金属酸化物や金属を蒸着したり、酸素バリア性コーティングを施したり、易接着性層を設けたりしたフィルムを用いることができる。また、横方向に直進引き裂き性を有する横一軸延伸フィルム(例えば、横一軸延伸ポリプロピレンフィルム、製品名「YT−22」、東レフィルム加工株式会社製)を用いても良い。
ヒートシール性フィルムとしては、加熱により軟化し、圧力を加えることによって熱融着する、一般的なヒートシール性フィルムを用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、環状オレフィンコポリマー、酸変性ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等の未延伸フィルムを、用途に応じて使い分ければ良い。
中間層としては、前記の基材フィルムに用いるフィルムに加えて、金属箔、エチレン・ビニルアルコール共重合体、遮光性フィルム等を用途により単層、または、複層で用いることができる。
特に、基材フィルムに二軸延伸フィルムを用いた場合、ヒートシール性フィルムと貼り合わせる中間層に横一軸延伸フィルムを用いると直進易引き裂き性が得られ、引き裂きをし損じにくくなる点において有益である。
また、本発明に係る袋体に用いる積層フィルムにおけるフィルムの積層方法は、特に限定する必要がなく、通常のフィルム積層方法である、ドライラミネーション、ノンソルラミネーション、溶融樹脂の押出しラミネーション等を用いることができる。
また、本発明に係る袋体には文字や絵柄の印刷を施すことができ、通常は基材フィルムにグラビア印刷、フレキソ印刷等によって印刷する。
(製袋)
本発明に係る袋体の製袋は、片側ガセット袋の製袋方法と、二方シール袋の製袋方法を組み合わせて変形させた製袋方法により実施できるので、ガセット袋を製袋する通常の製袋機で製袋することができる。
すなわち、製袋機にセットした巻取り状の積層フィルムを、二方シール袋を製造するときのように縦に半折して積層フィルムの両端を重ね合わせ、半折の折り返し部に片ガセット袋を製造するときのように、ガセット折り込み板を挿入して折り込み部を形成し、両サイドシール部を形成するための縦シールを施した後、横シールを施して切断することにより本発明に係る袋体を製造できる。
また、本発明においては、上述のように、第1のサイドシール部11aの全体に、上記のような折り込み部30を形成することで、どの箇所でも引き裂きを止めることができるので、第2のサイドシール部11bに、製袋時にノッチを複数箇所設けたり、製袋する前の積層フィルムの両端縁部に予め少なくとも基材層を貫通する微細なキズを多数連続的に設けたりしてもよい。
(折り込み部)
本発明に係る袋体の折り込み部30の長さ(図1(b)に示す例において、内面側折り返し端21bから外面側折り返し端23aまでの水平方向の距離)は、短過ぎると積層フィルム1を勢い良く引き裂いたときに積層フィルム1と一緒に切れてしまうおそれがあり、一方、長過ぎても無駄である。
それゆえ、本発明に係る折り込み部30の長さは、2mm以上であって、第1のサイドシール部11aの幅と同じ長さ以下であることが好ましい。
なお、図1(b)に示す例において、折り込み部30の内側の面(外面側折り返し端21aと外面側折り返し端22aを含む面、および、外面側折り返し端21aと外面側折り返し端23aを含む面)は、ヒートシール性を有する内面2ではなく、積層フィルム1の外面に相当する。それゆえ、上記の折り込み部30の内側の面は、ヒートシールされておらず、折り込み部30が開いて見苦しい外観を呈する場合がある。
この場合には、予め、折り込み部30となる位置の積層フィルム1の外面にヒートシール剤を塗布しておくことで、第1のサイドシール部11aにヒートシールを施す際に折り込み部30の内側の面もヒートシールされるため、折り込み部30が開いてしまうことを防ぐことができる。
<包装体>
本発明に係る包装体は、上述の本発明に係る袋体に内容物が収納され、袋体が有する開口部にヒートシールが施されて密封されているものである。
図4は、本発明に係る包装体の一例を示す概略平面図である。
例えば、図4に示す包装体50は、図1(a)に示す袋体10Aの中に、内容物Mが収納され、袋体10Aの開口部14にヒートシールが施されて、密封シール部51が形成されたものである。
本発明に係る包装体は、上述の本発明に係る袋体から形成されるため、包装体を引き裂いて開封する際に、包装体を両手で保持した状態で引き裂きが止まるので、内容物を落としたり、こぼしたりするおそれが減り、衛生性、及び、安全性に優れている。
また、上述のように、本発明に係る袋体は、通常の三方シール袋形状で実施可能であり、ヒートシール部の幅を特別に広くする等、特殊形状の袋体である必要がないため、内容物を充填する際も通常の包装機を使用することができる。
以上、本発明に係る袋体および包装体についてそれぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳述する。
(実施例1)
(積層フィルムの製造)
基材フィルムとして、厚み15μm、幅580mmの二軸延伸ポリアミドフィルム(製品名「N2102」、東洋紡績株式会社製)を選定し、グラビア印刷機で、コロナ処理面に、図柄、および、文字を印刷した。
前記の印刷済み二軸延伸ポリアミドフィルムの印刷面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を塗布し、厚み40μm、幅580mmの未延伸ポリエチレンフィルム(製品名「L4102」、東洋紡績株式会社製)を貼り合わせた後、280mm幅にスリットし、積層フィルムAを得た。
(袋体の製造)
前記の積層フィルムAをガセット袋製袋機にセットし、半折しつつ折り返し部にガセット折り込み板を挿入して長さ(奥行き)5mmの折り込み部を形成した幅10mmの第1のサイドシール部と、前記折り込み部を有する第1のサイドシール部と対向する幅12mmの第2のサイドシール部とを、縦シールにより形成し、前記幅12mmの第2のサイドシール部を化粧裁ちして幅10mmとしてからボトムシール部形成位置の上端から10mmとなる位置にノッチを1箇所形成した。しかる後、幅10mmのボトムシール部を横シールにより形成し、次いで、ボトムシール部の下端から2mmの位置で切断し、幅130mm、長さ210mmの、本発明に係る袋体を得た。
(引き裂き試験)
前記の袋体に水350mlを充填した後、開口部にヒートシールを施して幅10mmの密封シール部を設け、本発明に係る包装体を10個得た。
前記包装体のノッチ下のヒートシール部を左手で、ノッチ上のヒートシール部を右手で保持した後、右手を手前に引くようにして、ノッチを設けた第2のサイドシール部から折り込み部を有する第1のサイドシール部に向かって包装体を引き裂いた。
その結果、10個全てにおいて、第1のサイドシール部の折り込み部の先端で引き裂きが止まり、切り取り片は生じなかった。
また、引き裂きが止まった時点において、包装体は両手で保持された状態であり、水がこぼれぬよう引き裂き口を水平に保つことができたので、水をこぼすことなく包装体を開封することができた。
(実施例2)
(積層フィルムの製造)
基材フィルムとして、厚み12μm、幅580mmの酸化珪素蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(製品名「IB−PET−RB」、大日本印刷株式会社製)を選定し、グラビア印刷機で、蒸着面表面のコーティング面に、図柄、および、文字を印刷した。
前記の印刷済み酸化珪素蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルムの印刷面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を塗布し、厚み25μm、幅580mmの横一軸延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「YT42」、東レフィルム加工株式会社製)を貼り合わせた後、前記ポリプロピレンフィルム面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を塗布し、ヒートシール性フィルムとして、厚み60μm、幅580mmの未延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「P1147」、東洋紡績株式会社製)を貼り合わせた後、280mm幅にスリットし、積層フィルムBを得た。
(袋体の製造)
前記の積層フィルムBを実施例1で用いたガセット袋製袋機にセットし、ボトムシール部形成位置の上端から10mmとなる位置と、開口部から25mmとなる位置の2箇所にノッチを形成した以外は実施例1と同様に製袋し、幅130mm、長さ210mmの本発明に係る袋体を得た。
(引き裂き試験)
前記の袋体に水350mlを充填した後、開口部にヒートシールを施して幅10mmの密封シール部を設け、本発明に係る包装体を20個得た。
前記包装体の10個でボトムシール側ノッチ下のヒートシール部を左手で、ノッチ上のヒートシール部を右手で保持した後、右手を手前に引くようにして包装体を引き裂いた。
また、残りの包装体10個で、前記試験とは上下逆にして、密封シール側ノッチ下のヒートシール部を左手で、ノッチ上のヒートシール部を右手で保持した後、右手を手前に引くようにして包装体を引き裂いた。
その結果、10個ずつ20個全てで、いずれのノッチから引き裂いても、第1のサイドシール部の折り込み部の先端で引き裂きが止まり、切り取り片は生じなかった。
(実施例3)
(積層フィルムの製造)
基材フィルムとして、厚み20μm、幅580mmの両面コロナ処理二軸延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「FOR−BT」、フタムラ化学株式会社製)を選定し、グラビア印刷機で、片面に図柄、および、文字を印刷した後、フィルムを反転し、もう一方の面の両端から150mmの位置2箇所にポリプロピレンフィルム用ヒートシール剤を幅8mmで連続的に、帯状に塗布した。
前記の印刷済み二軸延伸ポリプロピレンフィルムの図柄、および、文字印刷面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を塗布し、厚み25μm、幅580mmの横一軸延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「YT42」、東レフィルム加工株式会社製)を貼り合わせた後、前記横一軸延伸ポリプロピレンフィルム面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を塗布し、ヒートシール性フィルムとして、厚み60μm、幅580mmの未延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「P1147」、東洋紡績株式会社製)を貼り合わせ、その後、280mm幅にスリットし、表面中央に幅8mmのヒートシール剤塗布部を有する積層フィルムCを得た。
(袋体の製造)
前記の積層フィルムCをガセット袋製袋機にセットし、半折しつつ折り返し部にガセット折り込み板を挿入して長さ(奥行き)6mmの折り込み部を形成した後、幅10mmの第1のサイドシール部と、前記折り込み部を有する第1のサイドシール部と対向する幅12mmの第2のサイドシール部とを、縦シールにより形成し、前記幅12mmの第2のサイドシール部を化粧裁ちして幅10mmとしてからボトムシール部形成位置の上端から10mmとなる位置にノッチを1箇所形成した。しかる後、幅10mmのボトムシール部を横シールにより形成し、次いで、ボトムシール部の下端から2mmの位置で切断し、幅125mm、長さ210mmの、本発明に係る袋体を得た。
当該袋体においては、折り込み部の内側の面にヒートシール剤が塗布されているため、第1のサイドシール部にヒートシールを施した際に、折り込み部の内側の面同士がヒートシールされ、それゆえ、折り込み部が開かなくなる。その結果、良好な外観を呈するのみならず、製袋後、袋体を束ねるのも容易だった。
(引き裂き試験)
前記の袋体に水340mlを充填した後、開口部にヒートシールを施して幅10mmの密封シール部を設け、本発明に係る包装体を10個得た。
前記包装体のノッチ下のヒートシール部を左手で、ノッチ上のヒートシール部を右手で保持した後、右手を手前に引くようにして包装体を引き裂いた。
その結果、10個全てにおいて、第1のサイドシール部の折り込み部の先端で引き裂きが止まり、切り取り片は生じなかった。
また、引き裂きが止まった時点において、包装体は両手で保持された状態であり、水がこぼれぬよう引き裂き口を水平に保つことができたので、水をこぼすことなく包装体を開封することができた。
(比較例)
(袋体の製造)
実施例2で製造した積層フィルムBをガセット袋製袋機にセットし、半折しつつ折り返し、折り込み部を形成せず、折り返し部と、折り返し部の反対側とに幅12mmのサイドシール部を縦シールにより形成した後、サイドシール部を化粧裁ちして幅10mmとしてからボトムシール部の上端から10mmとなる位置にノッチを1箇所形成した。
しかる後、幅10mmのボトムシール部を横シールにより形成し、次いで、ボトムシール部の下端から2mmの位置で切断し、幅130mm、長さ210mmの、比較例の袋体を得た。
(引き裂き試験)
前記の袋体に水350mlを充填した後、開口部にヒートシールを施して幅10mmの密封シール部を設け、比較例の包装体を10個得た。
前記包装体のノッチ下のヒートシール部を左手で、ノッチ上のヒートシール部を右手で保持した後、右手を手前に引くようにして包装体を引き裂いた。
その結果、10個全てにおいて、ノッチを形成したサイドシール部と対向するサイドシール部も容易に引き裂かれてしまい、切り取り片が発生した。
1・・・積層フィルム
2・・・内面
10A、10B・・・袋体
11a・・・第1のサイドシール部
11b・・・第2のサイドシール部
12・・・ノッチ
13・・・ボトムシール部
14・・・開口部
15・・・引き裂き線
21、22、23・・・折り返し部
21a、22a、23a・・・外面側折り返し端
21b、22b、23b・・・内面側折り返し端
30・・・折り込み部
50・・・包装体
51・・・密封シール部
M・・・内容物

Claims (3)

  1. 内面がヒートシール性を有する積層フィルムから構成され、互いに対向する第1のサイドシール部と第2のサイドシール部を有する袋体であって、
    前記第1のサイドシール部が、前記積層フィルムの折り返しにより形成された折り返し部が内側に折り込まれた状態でヒートシールされており、
    前記第2のサイドシール部が、折り返しにより向かい合わせになった前記積層フィルムの内面同士でヒートシールされており、
    前記第2のサイドシール部が、開封用の引き裂き開始構造を有していることを特徴とする袋体。
  2. 前記袋体が、ボトムシール部を有する三方シール袋であることを特徴とする請求項1に記載の袋体。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の袋体に内容物が収納され、前記袋体が有する開口部にヒートシールが施されて密封されていることを特徴とする包装体。
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