JP2015009407A - タイヤ製造装置及びタイヤ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成型ドラム60上に、ゴム部材Wを貼り付けてタイヤを製造するタイヤ製造方法である。ゴム部材Wを成型ドラム60上に貼り付ける際に、ゴム部材Wの幅を測定する部材幅測定工程と、測定されたゴム部材Wの幅に基づき、規定長に向けて部材長を長手方向に引き伸ばすことで前記ゴム部材の長さを調整する部材長調整工程と、を有し、前記部材長調整工程では、ゴム部材Wの引き伸ばし量を、測定されたゴム部材Wの幅のうち広幅部分では狭幅部分におけるよりも大きくする。
【選択図】図1
Description
また、ゴム部材をタイヤ成型ドラムに巻き付ける際に、才断したゴム部材がタイヤ成型ドラムの周長より短いと判定した時は、その長さを規定長さに向けて引き延ばして調整しながらタイヤ成形機のドラムに貼付けることも知られている(特許文献1参照)。
図1は、本発明のタイヤ製造装置に係るゴム部材のサーバを模式的に示す正面図であり、図2は、図1に示すサーバの平面図である。
なお、本実施形態においては、同時に2条のゴム部材Wを2個の成型ドラム60(60(1)、60(2))に巻き付けてタイヤを製造する方法及び装置を例に採って説明する。しかし、当然のことながらそれに限定されるものではない。
また、以下の説明において、2条のゴム部材Wに対応した部材を区別するときはそれぞれの符合(番号)に付加記号(1)、(2)を付し、区別しないときは、付加記号は省略する。
本実施形態に係るサーバ1は、図1、2に記載されているように、ゴム部材Wの送り方向に沿って、ゴム部材Wの巻出し部10と、巻出し部10から巻き出されたゴム部材Wを、次工程に位置決めして案内する予備ガイド部20と、予備ガイド部20で位置決めされたゴム部材Wをカッター35aまで搬送する第1の搬送部30と、カッター35aを備えた才断部35と、第1の搬送部30で搬送されてきたゴム部材Wを受け取り、ゴム部材を所定の才断長さになるまで搬送して一旦停止し、才断後のゴム部材Wを次工程に搬送し、その搬送中にゴム部材Wの幅の測定を行う第2の搬送部40と、第2の搬送部40から搬送されてきたゴム部材Wを成型ドラム60まで搬送すると共に、成型ドラム60との間でゴム部材を規定長に向けて引き伸ばし、かつその幅方向の位置決めを行って貼り付ける調整部50と、から成っている。
巻出し部10は、図1に示すように、例えば、台車又は基礎上に設置された基台12と、基台12に回転可能に取り付けられたリール14とから成る。リール14にはゴム部材が巻回されている。
リール14から巻き出されたゴム部材Wは、案内ローラ16を通過した後、その搬送及び搬送停止がスムーズに行えるよう、一旦自重で垂れ下げた余剰部分を形成した後、次の予備ガイド部20に引き継がれる。
予備ガイド部20には、円筒ローラ状のスライド型ガイド部材22(22(1)、22(2))と、ゴム部材Wの幅方向の位置を検知する第1の幅方向位置検知手段24が配置されている。
スライド型ガイド部材22は、巻き出されたゴム部材Wを案内すると共に、任意の変位機構によりゴム部材Wの幅方向に移動可能に構成されている。スライド型ガイド部材22を幅方向に移動することで、ゴム部材Wを案内しつつ幅方向に変位させることができる。
図示の例では、スライド型ガイド部材22(22(1)、20(2))は、円板22a(22a(1)、22a(2))の周囲に直立して等間隔に取り付けた複数のロッド状部材22b(22b(1)、22b(2))を、互いに互い違いに組み合わせて対向配置したコンパクトな構造であり、図示しない移動機構により互いに対向方向に移動可能に配置されている。なお、スライド型ガイド部材22はこの構成に限定されず、他の構成であってもよい。
また、検知したずれ量に応じて、スライド型ガイド部材22を幅方向に移動させて、搬送するゴム部材の位置決めを行う。
第1の搬送部30は、予備ガイド部20から送られて来るゴム部材Wをカッター35aまで搬送する、それぞれ2条のゴム部材Wに対応して対をなす第1コンベア32(32(1)、32(2))と第2コンベア34(34(1)、34(2))から成っており、第2コンベア34は、第1コンベア32から受け取ったゴム部材Wを次工程のカッターコンベア42(42(1)、42(2))に引き渡す。なお、第1の搬送部30におけるコンベアは、第1及び第2コンベアに限定されない。1台でもよく或いは3台以上であってもよい。
カッターコンベア42は、ゴム部材Wを、カッター35aで才断する前は、所定の才断長さ(成型ドラム60(60(1)、60(2)))に貼りつける際の規定長よりは、後工程における延び代相当程度だけ短い)に相当する距離だけ搬送し、カッター35aで才断した後には、次工程である調整部50の調整コンベア52(52(1)、52(2))に搬送する。
図中左右のカッターコンベア42は並んで配置されており、各カッターコンベア42のカッター側には、各カッターコンベア42の搬送速度を計測する定長測定補助エンコーダ(以下、単にエンコーダという)44(44(1)、44(2))が配置されている。
コントローラ70は、エンコーダ44のカウント数が所定の値になったとき、カッターコンベア42、第1、第2コンベア31、32のそれぞれの図示しない駆動機構を停止させる。また、カッター35aは、コントローラ70の指示に基づきゴム部材Wを才断する。
コントローラ70は、ゴム部材Wの才断後に、カッターコンベア42(1)、42(2)を始動してゴム部材Wの搬送を開始し、才断されたゴム部材を次工程である調整部50へ搬送する。
幅測定手段46は、カッターコンベア42の長手方向に対して直角方向に配置された発光素子(例えばLED)列46bと、その上部に、左右のカッターコンベア42に対応して配置された左右のカメラ(電子カメラ)46a(46a(1)、46a(2))から成っている。
幅測定手段46は、カッターコンベア42上を搬送されてくる図中左右のゴム部材Wを左右のカメラで撮影して、撮影した画像データをコントローラ70に転送してその幅の測定を行う。
なお、コントローラ70は、測定した幅と位置に基づき、次段でなされるゴム部材Wの引き伸ばし位置と引き伸ばし量を決定する。
ゴム部材Wの長さの調整は、図6に示すように、調整コンベア52上に配置された押圧ローラ54b(54b(1)、54b(2))と、成型ドラム60上に配置された押圧ローラ54a(54a(1)、54a(2))によって行う。即ち、押圧ローラ54bは、調整コンベア52上にゴム部材Wを押し付けると共に、回転する成型ドラム60上では、押圧ローラ54aがゴム部材Wを成型ドラム60の貼り付け面に押し付ける。その際、成型ドラム60の周速度と調整コンベア52におけるゴム部材Wの搬送速度の速度差を利用して、ゴム部材Wを基準長さ(成型ドラム60に張り付けるときの基準長さ)に向けて引き伸ばす。
押圧ローラ54bを、それぞれ一本の円筒状のローラとせずに、このような分割型の押圧ローラとしたことにより、ゴム部材Wの厚みがその幅方向においてバラつく場合でも、ゴム部材Wに対して押圧ローラ54bによる押圧力をより均一に作用させることができる。
第2の幅方向位置検知手段58は、ゴム部材Wの幅方向に直線状に配置された複数の発光素子(ここではLED)58bと、電子カメラ58aから成り、成型ドラム60への巻き付け直前におけるゴム部材Wの幅方向のずれを検知する。具体的には、電子カメラ58aで複数の発光素子58b上を通過するゴム部材Wを撮影して、その画像データを後述するコントローラ70に転送する。コントローラ70では画像データを解析して、ゴム部材Wの幅方向の正規位置からのずれ量を算出する。
また、算出したずれ量に応じて、コンベア移動機構56により調整コンベア52を幅方向に移動させて、搬送するゴム部材Wの位置決めを行う。
コントローラ70は、例えばマイクロコンピュータからなり、本サーバ1の全体の制御を行う。
即ち、コントローラ70は、電子カメラ24a、46a、58aから転送される画像データ、エンコーダ44から転送される計数データに基づき、それぞれゴム部材Wの幅方向の位置、幅、才断長さを算出し、それぞれの算出値に基づき、ゴム部材Wの幅方向の位置調整、カッター35aの作動、第1、第2コンベア32、34、カッターコンベア42、調整コンベア52の速度調整、調整コンベア52の変位などの制御を行う。
即ち、コントローラ70は、図示しないゴム部材Wの先端検知センサでゴム部材Wの先端部を検知するとエンコーダ44を作動する。エンコーダ44はゴム部材Wの搬送長さに相当する回転体の回転数を計数し、コントローラ70へ送信する。コントローラ70は、エンコーダ44からの計数値信号に基づき、ゴム部材Wの先端からカッター35aまでの距離が所定の才断長さに相当する計数値を判断し、その計数値に到達した時点でゴム部材Wの搬送を停止する。また、カッター35aを作動すると共に、エンコーダ44の計数値をリセットする。
同時に、幅測定手段46により、2条のゴム部材Wのそれぞれの幅を測定する。この幅の測定は、ゴム部材Wの長手方向(周方向ともいう)に沿った複数個所(本実施形態では12か所)で行う。
なお、調整コンベア52の搬送速度の算出は、例えば予め行う実験データなどにより延伸量と、成型ドラムの貼り付け面における周速度と、調整コンベアの速度との速度差データを収集しておき、これを例えばテーブルとして記憶装置(図示せず)に備えることで、このテーブルを参照することで行う。
その際、広幅部分でのゴム部材の引き伸ばし量が狭幅部分より大きくなるようにする。つまり、コントローラ70は、ゴム部材の測定された位置と幅に応じて、成型ドラムの貼り付け面における周速度と、調整コンベアの速度との速度差を変更するように、調整コンベアの駆動機構を制御する。
具体的には、広幅部分での引き伸ばし量を狭幅部分より大きくするように、その測定された位置と幅に応じて引き伸ばし量を変更し、ゴム部材の定長へ向けての引き伸ばしと同時に幅方向のバラツキをなくす調整を行う。
また、コントローラ70は、電子カメラ58aからの撮影画像データに基づき、調整コンベア上における才断されたゴム部材の成型ドラム60への貼り付け直前の幅方向の位置ずれを検出し、その検出結果に基づき、コンベア移動機構56を駆動して、ゴム部材Wの幅方向における位置決めを行う。
図7A、Bから明らかなように、才断後のゴム部材Wの幅は、カッター35aの切断面、つまり周方向(長手方向)両端部の幅が広くなり、厚みも変化する傾向が認められる。
そこで、既に述べたように、ゴム部材Wを成型ドラム60に貼り付ける際に、長手方向に伸張することにより、その幅のバラツキを無くすことができる。
カッターコンベア42(1)及び42(2)上における才断したゴム部材Wは、図示のように、それぞれの全長を、例えば図中矢印の位置(ここでは12ポイント)で測定する。その測定値は、いずれもその両端の幅広部では大きいが、成型ドラム60上における幅は、図7Bに示すように、ゴム部材Wの全長に亘り一定値に調整される。
本実施形態では、以上のようにしてゴム部材Wの、カッターでの才断時におけるゴム部材Wの幅の変更(幅が広がる)傾向を、ゴム部材Wの長手方向に引き伸ばすことにより修正し、成型ドラムに巻き付ける際には、ゴム部材Wの幅は全長に亘り一定になるように修正する。ゴム部材Wの伸張量の調整は才断されたゴム部材毎に行うため、ゴム部材Wの長さと幅を調整することができる。これにより、製造不良を低減し、突き合わせジョイントを部材長のずれなく、正確に行うことができる。
Claims (8)
- 成型ドラム上に、ゴム部材を貼り付けてタイヤを製造するタイヤ製造方法であって、
前記ゴム部材を前記成型ドラム上に貼り付ける際に、前記ゴム部材の幅を測定する部材幅測定工程と、
測定されたゴム部材の幅に基づき、規定長に向けて部材長を長手方向に引き伸ばすことで前記ゴム部材の長さを調整する部材長調整工程と、を有し、
前記部材長調整工程では、前記ゴム部材の引き伸ばし量を、前記測定されたゴム部材の幅のうち広幅部分では狭幅部分におけるよりも大きくすることを特徴とするタイヤ製造方法。 - 請求項1に記載されたタイヤ製造方法において、
前記部材長調整工程では、成型ドラム上で前記ゴム部材を押圧するドラム側押圧ローラと、搬送装置側で押圧する搬送装置側押圧ローラにより引き伸ばしが行われるタイヤ製造方法。 - 請求項1又は2に記載されたタイヤ製造方法において、
前記ゴム部材は、予めゴム部材巻出し装置から巻き出され、規定長より短い所定長さにカットされるタイヤ製造方法。 - 請求項2又は3に記載されたタイヤ製造方法において、
少なくとも前記搬送装置側押圧ローラは、ゴム部材幅方向に並ぶ複数のサブローラから構成されており、
前記各サブローラは、前記ゴム部材の幅方向において近接方向に独立して移動可能であるタイヤ製造方法。 - 成型ドラム上に、ゴム部材を貼り付けてタイヤを製造するタイヤ製造装置であって、
前記ゴム部材を前記成型ドラム上に貼り付ける際に、前記ゴム部材の幅を測定する部材幅測定手段と、
測定されたゴム部材の幅に基づき、規定長に向けて部材長を長手方向に引き伸ばすことで前記ゴム部材の長さを調整する部材長調整手段と、を備え、
前記部材長調整手段は、前記ゴム部材の引き伸ばし量を、前記測定されたゴム部材の幅のうち広幅部分では狭幅部分におけるよりも大きくすることを特徴とするタイヤ製造装置。 - 請求項5に記載されたタイヤ製造装置において、
前記部材長調整手段は、成型ドラム上で前記ゴム部材を押圧するドラム側押圧ローラと、搬送装置側で前記ゴム部材を押圧する搬送装置側押圧ローラにより、前記ゴム部材を引き伸ばすタイヤ製造装置。 - 請求項5又は6に記載されたタイヤ製造装置において、
前記ゴム部材は、予めゴム部材巻出し装置から巻き出され、規定長より短い長さにカットされるタイヤ製造装置。 - 請求項6又は7に記載されたタイヤ製造装置において、
少なくとも前記搬送装置側押圧ローラは、ゴム部材幅方向に並ぶ複数のサブローラから構成されており、
前記各サブローラは、前記ゴム部材の幅方向において近接方向に独立して移動可能であるタイヤ製造装置。
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