JP2015009389A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較基準となる画像が記録された原稿の読取動作などを要することなく、検出部の特性に応じて検出結果を補正することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】インクを吐出する吐出口が配列されている記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録媒体のパターン記録面を覆う量のインクによって前記パターン記録面に基準パターンを記録する記録部と、前記基準パターンの記録濃度を検出する検出部と、前記検出部における検出値と、前記基準パターンに対応する目標検出値と、に基づいて前記検出部の検出値に対する補正値を求める算出部と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明はインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関し、特に、検出部の特性に応じて検出結果を補正することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式の記録装置(インクジェット記録装置)において、インクを吐出する吐出口ごとに吐出量が異なると、記録媒体に付与されたインク滴によるドットの大きさにばらつきが生じて、記録される画像の濃度が所望の濃度とは異なることがある。これを補正するためにセンサなどの検出部を用いてテストパターンの記録濃度を検出する場合、記録装置毎に備わるセンサの特性にばらつきがあると、検出結果に誤差が生じて、記録濃度を適切に補正することができなくなるおそれがある。
また、特許文献1に開示されている記録装置における色補正装置は、予め設定された基準色の原稿を検出部によって読み取り、その読み取ったデータに対応する色相データと予め設定された基準色相データとを比較する。そして、この比較結果に基づいて検出部に備わるフィルタの分光感度特性に起因する色ずれを補正している。
特許第3193591号明細書
しかしながら、特許文献1の色補正装置によると、色補正を行うたびに、基準色の原稿の読取動作が必要となる。また、基準色の原稿のばらつきや経年変化などを考慮することも必要となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものである。そして、その目的は比較基準となる画像が記録された原稿の読取動作などを要することなく、検出部の特性に応じて検出結果を補正することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクを吐出する吐出口が配列されている記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録媒体のパターン記録面を覆う量のインクによって前記パターン記録面に基準パターンを記録する記録部と、前記基準パターンの記録濃度を検出する検出部と、前記検出部における検出値と、前記基準パターンに対応する目標検出値と、に基づいて前記検出部の検出値に対する補正値を求める算出部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、比較基準となる画像が記録された原稿の読取動作などを要することなく、検出部の特性に応じて検出結果を補正することができる。
インクジェット記録装置の内部構成を示す概略斜視図である。 センサの構成を説明するための概略断面図である。 インクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 補正処理の流れを示すフローチャートである。 パターンの配置を示す図である。 センサの検出値と光学濃度との関係とを示すグラフである。 (a)〜(d)は記録媒体とそれに付与されたインクとを示す図である。 センサの検出値の変化量と光学濃度との関係を示すグラフである。 センサの検出値と光学濃度との関係とを示すグラフである。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本実施形態のインクジェット記録装置10(以下「記録装置10」という)の内部構成を示す概略斜視図である。同図に示すように、記録装置10は上側筐体51、下側筐体52、搬送ローラ18、搬送ローラ支持部材14、プラテン4、キャリッジユニット1、センサ2、メインレール8、支持部材7、サブレール6、およびミスト吸引口50を備える。
キャリッジユニット1は図示しない記録ヘッドを搭載しており、メインレール8およびサブレール6に沿って、主走査方向であるX方向に往復移動する。記録ヘッドには複数の記録素子が設けられており、この記録素子は吐出エネルギー発生素子および吐出口を含む。本実施形態においては吐出エネルギー発生素子として電気熱変換体(ヒータ)を用いる。この場合、電気熱変換体の発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して、吐出口からインクを吐出する。
キャリッジユニット1のX方向への移動とともに記録ヘッドの複数の吐出口から図中に示す−Z方向に向けてインクを吐出することによって、記録装置10の内部において搬送される記録媒体に画像が形成される。
図3を参照して後述するモータ452の動力は不図示のキャリッジベルトによって、キャリッジユニット1へ伝達される。メインレール8はX方向に沿って配置されており、キャリッジユニット1の姿勢を保持し、キャリッジユニット1の移動を案内する。サブレール6はX方向に沿って、およびメインレール8に対して平行に、配置されており、キャリッジユニット1の姿勢を保持する。支持部材7はメインレール8を支持する。これによって、キャリッジユニット1はX方向へ移動可能となる。
また、キャリッジユニット1にはセンサ2が搭載されており、このセンサ2によって、記録媒体に記録された各種パターンなどを検出する。本実施形態において、センサ2は反射型光学センサであり、後述する複数の階調パターンによって形成された調整パターンの濃度を検出する。なお、センサ2は記録媒体の端部を検知するために用いられてもよい。
搬送ローラ18は記録媒体を搬送方向(図1に示すY方向)へ搬送するためのローラである。搬送ローラ支持部材14は搬送ローラ18を支持する。
ミスト吸引口50は、記録ヘッドの吐出口からインクを吐出する際に発生するインクミストを回収するためのものである。
上側筐体51は、メインレール8、サブレール6、不図示のフロントカバーなどを取り付けるためのものである。下側筐体52は、搬送ローラ18、プラテン4などを取り付けるためのものである。図1においては、上側筐体51と下側筐体52とが組み合わされている。
図2はセンサ2の構成を説明するための概略断面図である。同図に示すように、センサ2は発光部11、受光部12、記憶領域53、および制御IC54を備える。記録媒体3に向けて発光部11から発した光16は、記録媒体3にて反射する。記録媒体3に形成された画像の記録濃度をより正確に検出するためには乱反射光17を検出することが望ましいため、受光部12は乱反射光17を受光する位置に配置されている。受光部12にて検出された信号は記録装置10の不図示の電気基板に伝送される。記憶領域53はセンサ2上の記憶領域である。制御IC54は発光部11を制御する。
本実施形態においては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)などの複数色のインクをそれぞれ吐出する複数の記録ヘッドについてレジスト調整を行う。そのため、発光部11としては白色LEDもしくは3色LEDを用い、受光部12としては可視光域に感度をもつ光電変換素子を用いる。
ただし、複数の異なる色を重ね記録した際に、互いの相対記録位置と濃度との関係を検出する場合において、異なる色間の調整を行う場合、発光部11は検出感度の高い色を選択可能である3色LEDを用いることが好適である。また、受光部12は、暗電流の少ない素子を選択することによって、高濃度の検出感度を高めることが可能となる。
センサ2としては、複数の階調パターン間の相対的な濃度差を検出できる程度の検出分解能を有していればよい。センサ2の検出の安定度に関しては、調整パターンを検出し終えるまでに検出濃度差に影響を与えない程度であればよい。感度調整は、例えば、記録媒体3の非記録部分にセンサ2を移動して行う。調整方法としては、検出レベルが上限値となるように発光部11の発光強度の調整を行うか、受光部12内で検出アンプの利得調整を行う方法がある。なお、感度調整は必須ではないが、S/Nを向上させ、検出精度を高める方法として好適である。
センサ2の空間解像度は、一つの調整パターンの記録領域よりも小さい領域を検知できる解像度であることが望ましい。マルチパス記録において、二つの調整パターン群を主走査方向と交差する方向(副走査方向・搬送方向)に隣接するように記録することもできる。この場合、副走査方向の記録幅はパス数に応じて狭くなるため、記録パス数によって、センサの解像度は制限を受ける。この制限をさけるため、例えば、センサの解像度から調整パターンを記録するパス数(走査回数)を決定してもよい。
図2に示すように、本実施形態のセンサ2は、発光部11をY方向上流側に、受光部12をY方向下流側に、それぞれ配置して構成されている。しかしながら、センサ2の構成はこのような構成に限定されるものではなく、センサ2は、発光部11をY方向下流側に、受光部12をY方向上流側に、それぞれ配置して構成されていてもよい。
図3は記録装置10の制御構成を示すブロック図である。記録装置10は、コントローラ400、インターフェース(I/F)412、操作部420、センサ群430、ヘッドドライバ440、モータドライバ450、モータドライバ460、記録ヘッド201、モータ452、およびモータ462を備える。
また、図3に示すように、記録装置10はホスト装置410と接続されている。ホスト装置410は記録装置10が記録する画像データの供給源である。ホスト装置410は、画像データの作成や処理を行うコンピュータの他、画像読取用のリーダ部などの形態であってもよい。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号などは、ホスト装置410からインターフェース412を介してコントローラ400に送受信される。
コントローラ400(算出部・設定部・調整部)は、CPU401、ROM403、およびRAM405を備える。CPU401は中央演算処理装置であり、記録装置10の各構成の動作を総合的に制御する。また、CPU401はROM403などから各種プログラムや各種データを読み出し、演算などを行う。ROM403は各種プログラム、テーブル、その他の固定データを格納している。RAM405はCPU401のワーキングエリアやホスト装置410などから入力された各種データを格納しておくバッファエリアなどとして用いられる。
コントローラ400において、ホスト装置410から入力された画像データに対して画像処理が施され、記録装置10にて記録する記録データが生成される。
ヘッドドライバ440は、記録データに応じて記録ヘッド201の吐出ヒータ402を駆動させるドライバである。図示しないが、ヘッドドライバ440は、シフトレジスタ、ラッチ回路、論理回路素子、およびタイミング設定部などを有する。
シフトレジスタは記録データを吐出ヒータ402の位置に対応させて配列させる。ラッチ回路はシフトレジスタから出力される記録データを適宜のタイミングにてラッチする。論理回路素子はラッチ回路から出力された駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる。タイミング設定部はドット形成位置合わせのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定する。
図3に示すように、記録ヘッド201にはサブヒータ442も設けられている。サブヒータ442はインクの吐出特性を安定させるための温度調整を行う。サブヒータ442は吐出ヒータ402とともに記録ヘッド201の基板上に形成されている形態および/または記録ヘッド201の本体ないしはヘッドカートリッジに取り付けられている形態とすることができる。
モータドライバ450はキャリッジユニット1用のモータ452を駆動させるためのドライバである。モータドライバ460は搬送ローラ18用のモータ462を駆動するためのドライバである。これらのドライバにはコントローラ400からの制御信号が入力される。この制御信号に従って、ヘッドドライバ440は記録ヘッド201の吐出ヒータ402およびサブヒータ442を、モータドライバ450はモータ452を、モータドライバ460はモータ462を、それぞれ駆動する。
操作部420はユーザによる指示入力を受けるスイッチ群である。図3に示すように、操作部420は、電源スイッチ422、回復スイッチ426、レジストレーション起動スイッチ427、レジストレーション調整値入力部429などを備える。
電源スイッチ422は記録装置10の電源のON/OFFを切り替えるスイッチである。回復スイッチ426は、記録ヘッド201の吐出口が設けられている面などに対する吸引回復の起動などを指示するためのスイッチである。レジストレーション起動スイッチ427は、マニュアルでレジスト調整を行うためのスイッチである。レジストレーション調整値入力部429は、マニュアルでレジストレーション調整値を入力させるためのものである。
センサ群430は記録装置10の状態を検出するためのセンサ群である。センサ群430は、フォトカプラ109、温度センサ434、およびセンサ2などを有する。フォトカプラ109はキャリッジユニット1のホームポジションを検出する。温度センサ434は環境温度を検出するために適宜の箇所に設けられている。上述のように、センサ2は、記録媒体に記録された各種パターンなどを検出する。
ここで、本実施形態の概略について説明する。本実施形態においては、記録媒体3にインク色ごとの階調パターンを記録し、この階調パターンの記録濃度をキャリッジユニット1に搭載されたセンサ2を用いて検出する。この検出結果から記録時の入力値と記録された濃度とを判定する。そして、センサ2の検出結果の誤差を補正する補正値を算出し、これによって検出誤差を補正する。また、それ以降の記録の際に、入力値に対して、予め定められた基準濃度にて記録されるように、インクの吐出量(ドット数)を調整する。
図4は本実施形態における補正処理の流れを示すフローチャートである。ユーザの指示によって又は記録装置10の設定タイミングによって、補正処理が開始される。そうすると、記録媒体3に調整パターンを構成する階調パターンが記録される(S41)。この際に記録される階調パターンの配置の一例を、図5を用いて説明する。
図5は階調パターンの配置を示す図である。階調パターン20は入力値の比較的高い階調パターンを示し、階調パターン21は入力値が比較的低い階調パターンを示している。入力値が高い場合、ヘッド201の吐出口から吐出される液滴量は多くなる。
液滴量が多くなると、液滴が付与された記録媒体が膨張し、その部分に波打ち等の変形が生じることがある。このような変形が生じると、パターンを正確に検出することができなくなり、検出精度が低下するおそれがある。そのため、記録媒体における単位面積当たりの液滴量(インク量)を比較的少なくするように、インク量を考慮して濃度の異なる階調パターンを配置することがより好ましい。
なお、本実施形態においては、複数の階調パターンを、X方向に等間隔に、Y方向に千鳥状に、配置している。より詳細には、キャリッジユニット1の移動方向(X方向)に沿ってパターン群が記録されている領域22においては、濃度の異なる階調パターンが隣り合うように階調パターンが配置されている。記録媒体3の搬送方向(Y方向)に沿ってパターン群が記録されている領域23においては、濃度の異なるパターンが千鳥状に配置されている。このように、本実施形態においては、所定領域における総液滴量を比較的少なくするように、複数の階調パターンを記録する。
次に、センサ2を用いて記録媒体3に記録された階調パターンを検出する(S42)。本実施形態においては、画像などが記録されていない記録媒体3のパターン記録面を検知した際の検出結果を白レベルの基準として用いる。この白レベルおよび階調パターンの検出は、センサ2の検出誤差を低減するために、同じ条件にて検出することが望ましい。例えば、X方向における位置が異なると、センサ2と記録媒体3との間の距離が変化して検出結果に影響を与えることがある場合には、X方向における同一の位置でそれらを検出することが望ましい。
また、白レベルでセンサ2の出力を校正することが望ましい。ダイナミックレンジを広げるために、白レベルを基準に、ハードウェアのAD検出範囲の幅を最大となるように設定する。このように設定されたセンサ2を用いて、記録媒体3に記録された階調パターンを検出する。
ここで、センサの検出値と光学濃度(記録ドット数)との関係について説明する。図6はセンサの検出値と光学濃度との関係とを示すグラフである。同図における縦軸はセンサの検出値を示し、横軸は光学濃度(記録ドット数)を示している。また、同図に示す実線24は基準となる分光感度特性を有するセンサaによる検出結果を示し、点線25は基準とは異なる分光感度特性を有するセンサbによる検出結果を示している。破線によって囲んだ領域26は記録濃度が飽和する領域である。
記録ドット数が増えると階調パターンからの反射光は少なくなるが、図6においては説明のために記録ドット数が増えるとセンサの検出値が大きくなるように検出結果を表現している。図6に示すように、実線24および点線25ともに、記録ドット数が増えて光学濃度が濃くなると、センサの検出値も変化しているが、検出値の変化量が異なる。このように、センサの分光感度特性が異なると、同じ階調パターンを検出したとしても、検出結果が異なってしまう。
ある階調パターンのインク分光感度特性をAとする。センサaの発光部の分光感度特性をBとする。センサaの受光部の分光感度特性をCとする。センサbの発光部の分光感度特性をDとする。センサbの受光部の分光感度特性をEとする。このとき、基準分光特性を有するセンサaでの検出想定値は、下式1によって表現できる。
U1=∫A×B×C …(式1)
なお、センサの発光特性が可視光に制限される場合、積分範囲は、可視光でよい。
また、基準とは異なる分光感度特性を有するセンサbでの検出想定値は、下式2によって表現できる。
U2=∫A×D×E …(式2)
このように、センサの分光感度特性の違いによって検出される出力値も変化するため、センサによる検出結果の誤差を補正する。
再び、図4を参照する。階調パターンが検出されると(S42)、次に飽和点が特定される(S43)。このステップにおいては、センサの特性に応じて検出結果を補正するために、記録媒体3に吐出されたドット数に対してセンサの検出値が飽和する領域を使用して飽和点を特定する。本実施形態においては、上述した図6に示す領域26における記録濃度の飽和するドット数を特定する。
なお、記録ドット数が最大の階調パターンの記録濃度が飽和している場合、その階調パターンの記録ドット数を記録濃度が飽和しているものと判断してもよい。ただし、淡色インクなどは、記録ドット数を多くしても記録濃度が飽和しない場合がある。また、記録ドット数を増やしすぎると、記録媒体3にインクが定着せず、安定した検出結果を取得することができない場合がある。そのため、記録ドット数を変更した複数のパターンから飽和点を判断する方法を用いることがより望ましい。本実施形態においては、記録ドット数が異なる複数の階調パターンから飽和点を判断する。
図7(a)〜(d)は記録媒体3とそれに付与されたインクの液滴29とを示す図である。同図(a)〜(d)に示す液滴29は記録ヘッド201の吐出口から記録媒体3へ付与されたインクの液滴である。図7(a)〜(d)の順に記録媒体3に付与されるインク量が増えている状態を示している。
図7(a)においては、記録媒体3における液滴29が付与されている領域よりも液滴29が付与されていない領域の方が広い。図7(b)においては、液滴29が付与されている領域と液滴29が付与されていない領域とが略同じ広さである。図7(c)においては、記録媒体3の記録面の略全域に渡って液滴29が付与されている。図7(d)においては、記録媒体3に付与されている液滴29の上にさらに別の液滴29が付与されている。
例えば、液滴29をブラックインクによる液滴とする。記録媒体3に僅かな液滴29が付与されている状態(図7(a))から記録媒体3の単位領域の略全体に渡って液滴29が付与されている状態(図7(c))までは、記録媒体3の白の領域が減り黒の領域が増える。そのため、ドット数の増加量に対してセンサ2による検出値の変化量は比較的大きくなる。
しかし、記録媒体3の単位領域の略全体に渡って液滴29が付与されている状態(図7(c))にさらに液滴29が付与された状態(図7(c))になっても、記録媒体3の白の領域は減らない。そのため、ドット数の増加量に対してセンサ2による検出値の変化量は比較的小さくなる。
図8はセンサ2の検出値の変化量と光学濃度との関係を示すグラフである。同図に示すように、光学濃度が0%から100%に向かう領域(記録媒体3の記録面にドットが付与されていない状態から記録媒体3の記録面の全域にドットが付与されている状態となる場合)において、センサ2の検出値の変化量は比較的大きい。
そして、光学濃度が100%から200%に向かう領域(記録媒体3の記録面の全域にドットが付与されている状態から、さらにそのドットの上にドットが付与されている状態となる時点)において、センサ2の検出値の変化量は小さくなっていく。光学濃度が200%から400%に向かう領域において、センサ2の検出値の変化量は僅かに変化するだけである。
センサ2の検出値の変化量が小さくなるドット数を特定し、そのドット数以上のドット数による階調パターンは、光学濃度が飽和していると判断する。本実施形態においては、光学濃度が25%の階調パターンの検出値と光学濃度が50%の階調パターンの検出値との変化量を基準とする。そして、この基準となる変化量に対して、ドット数を増加させた階調パターンの検出値の変化量が1/20以下となる記録ドット数を、光学濃度が飽和しているドット数であると判断する。
ここでは、図8に示す光学濃度が約200%となる時点において、光学濃度が飽和したものと判断する。すなわち、本実施形態においては、光学濃度が175%の階調パッチの検出値と光学濃度が200%の階調パッチの検出値との変化量が、基準となる変化量の約1/20以下となる。
なお、基準とする変化量は上述した光学濃度の階調パターン以外から算出してもよい。上述の場合においては、基準の変化量に対して1/20以下の変化量である検出値が検出されたドット数を、光学濃度が飽和しているドット数であると判断する場合について説明したが、1/20以下というのはあくまで例示である。飽和点は、インク色の種類や記録媒体3の材質などの様々な条件によって、適宜変更することができる。
図4にて、飽和点の特定がされない場合(S43にてNOの場合)、つまり、検出値の変化量が所定の値(本実施形態においては基準の変化量に対して1/20)以下にならない場合、さらに記録ドット数を増やして、階調パターンが再度記録される(S44)。そして、上述の工程(S42〜S43)を再び経る。
他方、飽和点の特定がされた場合(S43にてYESの場合)、センサ2の補正値を決定する(S45)。飽和点よりも記録ドット数が多い階調パターン(基準パターン)にて検出される検出値は、記録ヘッド201の吐出口から吐出される液滴量よりもセンサ2の分光感度特性に依存する割合が多くなる。そこで、この階調パターンの検出値を使用してセンサ2の分光感度特性による検出誤差を補正する。本実施形態においては、飽和点よりも記録ドット数が多い1つの階調パターンの検出値を使用するが、飽和点よりも記録ドット数が多い複数の階調パターンの検出値を使用してもよい。
そして、予め定めた目標値(目標検出値)になるように係数(補正値)を算出する。記録ドット数を異ならせた階調パターン群から検出された検出結果のそれぞれに対して、求めた係数を適用することによって、センサ2の特性に応じて検出結果を補正することができる。
この目標値は予め記録装置10のROM403に記憶されており、同じ記録ドット数の階調パターンを基準となるセンサを用いて検出した際の検出値である。また、検出誤差を補正するための目標値は、他の記録装置における検出値を目標値としてもよい。記録装置10の色味を合わせる対象機器が存在する場合、その機器の色味に合わせることによって、より安定した検出結果を得ることができる。そこで、他の記録装置において上述の処理と同様の処理によって取得した飽和点よりも多いドット数の階調パターンを検出した検出値を目標値としてもよい。
次に、記録ヘッドから吐出されるインク量の誤差について場合について説明する。図9は、センサ2の検出値と光学濃度との関係とを示すグラフである。同図に示す実線27は吐出量が少ない場合を示し、破線28は吐出量が多い場合を示し、一点破線29は吐出量が標準である場合を示している。
ホスト装置410からの入力値が記録ヘッド201からのインクの吐出量に展開され、100ドット記録する場合を例にして説明する。吐出量が標準の記録装置において、100ドットにて記録された階調パターンの検出結果は、1となるものとする。
吐出量が標準の記録ヘッドの場合(図9における一点破線29)、図9に示すように、100ドットの記録ドット数にて記録した階調パターンの検出値は1となるため、吐出量(記録ドット数)の補正はしない。
吐出量が多い記録ヘッドの場合(図9における破線28)、図9に示すように、100ドットの階調パターンの検出値は、1より大きくなる。この記録ヘッドにおいて、センサ2の検出値が1となるのは、記録ドット数が95ドットの階調パターンを検出したときである。ホスト装置410からの入力値に対し、標準よりも吐出量が多い記録ヘッドにおいては、100ドットよりも少ないドット数(上述の場合は95ドット)にて階調パターンを記録することによって、吐出量が標準である記録ヘッドと同じ記録結果を得る。
吐出量が少ない記録ヘッドの場合(図9における実線27)、図9に示すように、100ドットの階調パターンの検出値は、1より小さくなる。この記録ヘッドにおいて、センサ2の検出値が1となるのは、記録ドット数が105ドットの階調パターンを検出したときである。ホスト装置410からの入力値に対し、標準よりも吐出量が少ない記録ヘッドにおいては、100ドットよりも多い記録ドット数(上述の場合は105ドット)にて階調パターンを記録することによって、吐出量が標準である記録ヘッドと同じ記録結果を得る。
このように、同じ入力値に対して記録ヘッドごとに吐出量が異なることがあるので、インクの吐出量を調整する。
再び、図4を参照する。入力値に対する記録濃度の検出結果に基づき、インクの吐出量を補正する(S46)。なお、この検出結果は、センサ2の検出誤差を補正した後の検出結果である。ホスト装置410から記録装置10に入力された画像データは、記録装置10に搭載されたインク色に対応して、2値の出力データに展開される。特定の入力値に対して、生成される出力データは、記録ヘッドの吐出口から吐出される液滴のサイズが標準である記録ヘッドを基準に作成する。
これに対して、液滴サイズが標準よりも小さい、つまり、濃度検出の結果、濃度が標準よりも薄いと検出された場合、入力データに対する2値の出力データを多くするように変更する。他方、液滴サイズが標準よりも大きい、つまり、濃度検出の結果、濃度が標準よりも濃いと検出された場合、入力データに対する2値の出力データを少なくするように変更する。このように、濃度の検出結果に応じて、ホスト装置410から入力された入力データに対して、ドット数を変更することによって、記録濃度のばらつきを抑えることができる。
本実施形態におけるドット数の変更などは、記録装置10において2値データに変換する際に、実施してもよい。また、ホスト装置410などの画像データの供給源において、2値データに変換し、この2値データを記録装置10に入力してもよい。なお、吐出量の補正は、上述のように記録ドット数(インクの吐出回数)を変更することによって行う他、1回に吐出されるインクの量を変更し液滴サイズを変更することによって行われてもよい。
以上のように、本実施形態においては、比較基準となる画像が記録された原稿の読取動作などを要することなく、検出部の特性に応じて検出結果を補正することができる。また、それ以降の記録の際に、入力値に対して、予め定められた基準濃度にて画像が記録されるように、インクの吐出量を調整する。これによって、安定した記録濃度の画像を形成することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態においては、吐出エネルギー発生素子として電気熱変換素子を用いる場合について説明したが、ピエゾ素子などを用いることができる。また、上記実施形態においては、インクジェット記録方式の記録装置について説明したが、記録装置はインクジェット記録方式以外の記録方式で構成してもよい。例えば、熱転写方式、感熱方式、ワイヤドット方式、レーザービーム方式など、種々の記録方式を採用することができる。
上記実施形態においては、センサの補正値を算出する機能やインクの吐出量を調整する機能などを記録装置が備える場合を例に挙げて説明した。しかし、これらの機能の一部をホスト装置などの外部機器が果たしてもよい。
2 センサ(検出部)
3 記録媒体
10 インクジェット記録装置
201 記録ヘッド(記録部)
400 コントローラ(算出部・設定部・調整部)

Claims (10)

  1. インクを吐出する吐出口が配列されている記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体のパターン記録面を覆う量のインクによって前記パターン記録面に基準パターンを記録する記録部と、
    前記基準パターンの記録濃度を検出する検出部と、
    前記検出部における検出値と、前記基準パターンに対応する目標検出値と、に基づいて前記検出部の検出値に対する補正値を求める算出部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記基準パターンを設定する設定部をさらに備え、
    前記記録部は、前記パターン記録面に記録濃度の異なる複数のパターンを記録し、
    前記設定部は、前記複数のパターンの検出値の変化量が所定の値となるパターンよりも記録濃度が濃いパターンを前記基準パターンとして設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記算出部は、前記目標検出値として他の装置における前記基準パターンの検出値を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記複数のパターンは、前記記録媒体における単位面積当たりのインク量を考慮して配置されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは前記記録媒体の搬送方向と交差する方向に移動可能であり、
    前記複数のパターンは、前記記録ヘッドの移動方向においては等間隔に配置されており、前記移動方向と交差する前記記録媒体の搬送方向においては千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録部は前記記録ヘッドとこれを搭載するキャリッジとを含み、
    前記検出部は前記キャリッジに備えられていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記検出部の解像度から、前記パターンを記録する際の前記記録ヘッドの走査回数を決定することを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録ヘッドの吐出口から吐出されるインク量を調整する調整部をさらに備え、
    前記調整部は、前記補正値によって補正した検出値を用いて、前記吐出口から吐出されるインク量を調整することを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記調整部は、インクの吐出回数および/または1回に吐出されるインクの量を変更して前記インク量を調整することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出する吐出口が配列されている記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体のパターン記録面を覆う量のインクによって前記パターン記録面に基準パターンを記録する工程と、
    前記基準パターンの記録濃度を検出する工程と、
    前記検出する工程における検出値と、前記基準パターンに対応する目標検出値と、に基づいて前記検出する工程における検出値に対する補正値を算出する工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018008483A (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 株式会社リコー インクジェット印刷機、画像濃度判定プログラム及び画像濃度判定方法

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