JP2015009181A - 分散剤、分散液、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法、カーボンナノチューブを含む薄膜、印刷物の製造方法、および印刷物 - Google Patents

分散剤、分散液、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法、カーボンナノチューブを含む薄膜、印刷物の製造方法、および印刷物 Download PDF

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【課題】 カーボンナノチューブを含む分散液であって、カーボンナノチューブの分散安定性(保存安定性)、印刷性、および印刷パターニング性の全てに優れた分散液を提供可能な分散剤を提供する。【解決手段】 本発明の分散剤は、ハロゲン化環状炭化水素を含み、前記ハロゲン化環状炭化水素は、環状炭化水素の少なくとも一つの水素がハロゲンで置換された化合物であり、前記環状炭化水素は、1または複数の側鎖を有していてもよく、側鎖を有していなくてもよく、カーボンナノチューブを分散媒中に分散させるために用いることを特徴とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、分散剤、分散液、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法、カーボンナノチューブを含む薄膜、印刷物の製造方法、および印刷物に関する。
カーボンナノチューブは、グラフェンシートを円筒状に丸めた構造を有しており、例えば、ストロー状または麦わら状の構造を有している。カーボンナノチューブは、単一のチューブからなるシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、直径の異なる2本のチューブが積層した構造のダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)、直径の異なる多数のチューブが積層した構造のマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)に分類される。SWCNT、DWCNTおよびMWCNTのそれぞれの構造において、その特徴を活かした応用研究が進められている。例えば、SWCNTは、グラフェンシートの巻き方により半導体特性を有する構造が存在し、高い移動度が期待されることから、薄膜トランジスタ(TFT)への応用が期待され活発に研究が進められている。
カーボンナノチューブをチャネルの半導体材料として用いる場合、カーボンナノチューブを1本もしくは数本、またはカーボンナノチューブを多数本分散させてTFTを製造することになる。一般的に、カーボンナノチューブの長さは、1μm程度またはそれ以下のものが多い。このため、カーボンナノチューブを少数本用いる場合、TFTを作る際に微細加工が必要となり、ソース電極、ドレイン電極間の、いわゆるチャネル長を、サブミクロンスケールで製造する必要がある。これに対して、カーボンナノチューブを多数本用いる場合、カーボンナノチューブのネットワークをチャネルとして利用するため、チャネル長を大きくすることが可能となり、簡便に製造することが出来る。
DWCNTまたはMWCNTの場合、高い電気伝導性を示すため、電極材料、配線材料、帯電防止膜、または透明電極への応用が期待され研究が進められている。カーボンナノチューブを多数本分散させて薄膜を形成させるためには、カーボンナノチューブの溶液または分散液を用いると容易に薄膜を形成させることが出来る。例えば、半導体層の材料としてカーボンナノチューブを使用し、カーボンナノチューブの薄膜を、溶液または分散液を用いて形成することができる。これにより、素子、デバイス、製品の基板材料に、ガラスなどの硬い材料のみならず、樹脂、プラスチック等の柔らかい材料を適用できる。このような柔らかい材料を適用することで、素子、デバイス、製品全体にフレキシブル性を持たせることが可能となる。さらに、前記溶液または分散液を用いることで、前記薄膜の形成に塗布プロセスを採用できる。このように、塗布プロセス、印刷プロセスを適用した製造方法によれば、素子、デバイス、製品の低コスト化を実現できる可能性がある。
カーボンナノチューブは、溶媒または分散媒に溶解または分散しにくいため、例えば、イオン性の界面活性剤または特殊な構造を有する分散剤を用いて分散液を作製することがある。例えば、特許文献1では、パーフルオロアルキル基を有するポリエーテル(両親媒性物質)を分散剤として用いている。このようなイオン性の界面活性剤または分散剤を用いた場合、カーボンナノチューブの分散安定性が向上し、カーボンナノチューブの凝集、沈殿等が起きにくくなるため、カーボンナノチューブを含む溶液または分散液(インク)の保存安定性を向上させることができる。
特開2005−320220号公報
しかし、前述のようなイオン性の界面活性剤または分散剤を用いた場合、前記インクの印刷性が低下したり、印刷装置に影響を及ぼしたりするおそれがある。なお、本発明において、インクの「印刷性」は、印刷装置(例えばインクジェットヘッド)に対するインクの充填性および脱離性(吐出性)を合わせた概念をいうものとする。すなわち、本発明におけるインクの「印刷性」は、印刷装置におけるインクの取扱い易さを示す概念である。
カーボンナノチューブの分散安定性(保存安定性)および印刷性の双方に優れた分散液(インク)を得るためには、例えば、分散液(インク)の表面張力を低下させる界面活性剤を用いる方法がある。しかし、分散液(インク)の表面張力を低下させると、印刷対象物であるフィルム、ポリマー等の上で、前記分散液(インク)の液滴が広がってしまうので、印刷パターニング性が悪くなり、微細パターンの形成に向かない。
そこで、本発明は、カーボンナノチューブを含む分散液であって、カーボンナノチューブの分散安定性(保存安定性)、印刷性、および印刷パターニング性の全てに優れた分散液を提供可能な分散剤、前記分散剤を用いた、カーボンナノチューブを含む分散液、前記分散液を用いた、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法、カーボンナノチューブを含む薄膜、印刷物の製造方法、および印刷物を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の分散剤は、ハロゲン化環状炭化水素を含み、前記ハロゲン化環状炭化水素は、環状炭化水素の少なくとも一つの水素がハロゲンで置換された化合物であり、前記環状炭化水素は、1または複数の側鎖を有していてもよく、側鎖を有していなくてもよく、カーボンナノチューブを分散媒中に分散させるために用いることを特徴とする。
本発明の分散液は、カーボンナノチューブと、分散媒と、前記本発明の分散剤とを含むことを特徴とする。
本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法は、前記本発明の分散液をインクジェットヘッド装置から基材表面に噴霧し、前記基材表面にカーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする。
本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜は、前記本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明の印刷物の製造方法は、前記本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法により、前記基材表面に前記カーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物の製造方法である。
本発明の印刷物は、前記本発明の印刷物の製造方法により製造されたことを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物である。
本発明によれば、カーボンナノチューブを含む分散液であって、カーボンナノチューブの分散安定性(保存安定性)、印刷性、および印刷パターニング性の全てに優れた分散液を提供可能な分散剤、前記分散剤を用いた、カーボンナノチューブを含む分散液、前記分散液を用いた、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法、カーボンナノチューブを含む薄膜、印刷物の製造方法、および印刷物を提供することができる。
以下、本発明について、例を挙げて詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
[分散剤]
本発明の分散剤は、前記ハロゲン化環状炭化水素を含むことで、前述のとおり、カーボンナノチューブの分散安定性(保存安定性)、印刷性、および印刷パターニング性の全てに優れた分散液を提供することができる。本発明の分散剤は、前記ハロゲン化環状炭化水素以外の成分を適宜含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。例えば、前記ハロゲン化環状炭化水素をそのまま本発明の分散剤として用い、前記本発明の分散剤が他の成分を含んでいなくてもよい。前記ハロゲン化環状炭化水素は、前述のとおり、環状炭化水素の少なくとも一つの水素がハロゲンで置換された化合物であり、前記環状炭化水素は、1または複数の側鎖を有していてもよく、側鎖を有していなくてもよい。前記環状炭化水素は、単環でも縮合環でもよく、環の炭素数は、特に限定されないが、例えば、5〜30である。前記環状炭化水素は、脂環式炭化水素が好ましく、シクロアルカンがより好ましく、シクロヘキサンがさらに好ましい。前記側鎖は、アルキル基が好ましく、炭素数1〜16のアルキル基がより好ましい。また、前記アルキル基は、直鎖状でも分枝状でもよい。前記ハロゲンは、フッ素が特に好ましい。
前記ハロゲン化環状炭化水素において、ハロゲン(例えばフッ素)原子の導入(置換)位置は、環本体でも側鎖でもよいが、側鎖が好ましい。すなわち、前記ハロゲン化環状炭化水素が、前記側鎖を有する環状炭化水素であり、前記側鎖の水素の少なくとも一つがハロゲンで置換されていることが好ましい。前記側鎖(例えばアルキル基)がハロゲン置換されていると、より分散安定性に優れた、カーボンナノチューブを含む分散液を得ることが可能である。この理由は明らかではないが、例えば、側鎖がハロゲン置換されている方が、前記ハロゲン化環状炭化水素分子の分極がより大きくなるため、分散媒中におけるカーボンナノチューブ(CNT)の分散安定性に寄与するものと考えられる。
前記ハロゲンによる置換数は、1でも複数でもよいが、複数が好ましく、3以上であることがより好ましい。前記ハロゲンによる置換数が複数であると、置換数が1の場合と比較して、前記ハロゲン化環状炭化水素の添加量が少量であってもカーボンナノチューブを含む分散液の安定性を保持しやすく、前記分散液の組成の点からも望ましい。また、前記側鎖の水素の全てがハロゲンで置換されていることがより好ましい。
前記ハロゲン化環状炭化水素は、フルオロシクロヘキサン、または、1もしくは複数のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルシクロヘキサンであり、前記フルオロシクロヘキサンまたはフルオロアルキルシクロヘキサンにおいて、フッ素置換数は1または複数であることがさらに好ましい。前記フルオロシクロヘキサンまたはフルオロアルキルシクロヘキサンにおいて、フッ素置換数および分子上のフッ素原子の導入(置換)位置は、特に限定されない。しかし、より優れたCNT分散安定性を得る観点からは、フッ素置換数が3以上であることが好ましく、側鎖にフッ素が導入されていることが好ましい。前記ハロゲン化環状炭化水素は、1または複数のぺルフルオロアルキル基を有するペルフルオロアルキルシクロヘキサンであることがさらに好ましい。また、前記ペルフルオロアルキル基が、トリフルオロメチル基であることがさらに好ましい。前記ハロゲン化環状炭化水素は、(トリフルオロメチル)シクロヘキサンおよびジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサンの少なくとも一方であることがさらに好ましい。前記ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサンの構造は、特に限定されない。すなわち、前記ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサンは、例えば、1,1−ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサン、1,2−ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサンのいずれでもよいし、トリフルオロメチル基の結合位置は、アキシャル結合およびエカトリアル結合のいずれでもよい。
[分散液]
つぎに、本発明の分散液は、前述のとおり、カーボンナノチューブと、分散媒と、前記本発明の分散剤とを含むことを特徴とする。なお、前記本発明の「分散液」は、カーボンナノチューブの溶液も含む概念である。前記本発明の「分散液」がカーボンナノチューブの溶液である場合は、前記「分散媒」は、カーボンナノチューブの溶媒である。
本発明の分散剤に含まれる前記ハロゲン化環状炭化水素は、例えば、カーボンナノチューブを含む前記本発明の分散液の保存安定性を向上させる効果のほかに、前記本発明の分散液の表面張力を低下させる効果を有する。このため、本発明の分散剤を含む前記本発明の分散液は、例えば、印刷用のインク(以下「カーボンナノチューブインク組成物」ということがある。)として用いることができる。本発明の分散液をカーボンナノチューブインク組成物として用いた場合、印刷装置へのインク充填性、印刷装置からのインク脱離性(インク吐出性)に優れ、特にインクジェット印刷装置へのインク充填性、インクジェット印刷装置からのインク吐出性が優れている。ただし、本発明の分散液の用途は、これに限定されず、どのような用途に用いてもよい。
カーボンナノチューブを含む分散液の表面張力の低下は、印刷装置からのインク脱離性(インク吐出性)を向上させる。しかし、前記表面張力の低下により、前述のとおり、印刷対象物(基材)であるポリマーフィルムや絶縁膜上で前記分散液が広がってしまいやすくなる。このことが、前記印刷対象物上での印刷特性(印刷パターニング性)の低下につながるおそれがある。しかし、本発明の分散液を用いたカーボンナノチューブインク組成物は、印刷装置からのインク脱離性(インク吐出性)のみならず、前述のとおり、印刷パターニング性にも優れる。この理由は明らかではないが、例えば、前記ハロゲン化環状炭化水素が、従来の分散剤よりも低沸点であり揮発性が高いためと考えられる。すなわち、これにより、前記印刷対象物表面で、前記カーボンナノチューブインク組成物の液滴から前記ハロゲン化環状炭化水素が短時間で除去され、前記液滴の広がりが抑制されて優れた印刷パターニング性が実現されると推測される。
本発明の分散液において、前記分散媒は、特に限定されないが、CNTの分散安定性の観点から、炭化水素が好ましく、芳香族炭化水素および脂環式炭化水素の少なくとも一方であることが好ましく、芳香族炭化水素がさらに好ましい。前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン、テトラリン等が挙げられる。また、前記脂環式炭化水素としては、例えば、シクロヘキサン、デカリン、シクロペンタン、シクロヘプタン等が挙げられる。また、前記溶媒または分散媒は、メシチレンおよびテトラリンの少なくとも一方であることが特に好ましい。
本発明の分散液において、カーボンナノチューブの含有量は特に限定されない。ただし、本発明の分散液の粘度の適切性および扱いやすさの観点から、カーボンナノチューブの含有量(含有率)が大きすぎないことが好ましい。カーボンナノチューブの含有量が、重量比でカーボンナノチューブインク組成物の10%を超えると、分散液そのものが粘ちょう性を増し、ペースト状になってくる。印刷による利用を考慮した場合、カーボンナノチューブの含有量は、本発明の分散液の1重量%程度までの濃度が扱いやすい。本発明の分散液において、カーボンナノチューブの含有量の下限は、特に限定されないが、0を超える値であり、例えば、0.0001重量%(1重量ppm)以上である。また、本発明の分散液において、カーボンナノチューブの形状は、特に限定されず、SWCNT、DWCNT、MWCNTのいずれも使用できる。例えば、半導体材料として用いる場合にはSWCNTを用いることが好ましく、導電性材料として用いる場合には、SWCNT、DWCNT、MWCNTのいずれを用いることも好ましい。また、カーボンナノチューブの製造方法も、特に限定されず、例えば、CVD法、レーザーアブレーション法等、種々の製造方法のいずれを用いて製造したカーボンナノチューブでも利用できる。
本発明の分散液において、前記ハロゲン化環状炭化水素の含有量(含有率)も特に限定されない。ただし、カーボンナノチューブの分散安定性を保ち、カーボンナノチューブの析出、沈殿等の現象を防止する観点から、カーボンナノチューブの含有量に対する前記ハロゲン化環状炭化水素の含有量の比率が小さすぎないことが好ましい。具体的には、本発明のカーボンナノチューブインク組成物において、前記ハロゲン化環状炭化水素の含有量は、重量比でカーボンナノチューブ量の1%以上が好ましく、10%以上がより好ましい。前記ハロゲン化環状炭化水素の含有量の上限は、特に限定されないが、例えば、重量比でカーボンナノチューブ量の同量程度である。
本発明の分散液は、前記カーボンナノチューブと、前記溶媒または分散媒と、前記ハロゲン化環状炭化水素以外の成分を、適宜含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。例えば、本発明の分散液は、さらに、下記化学式(1)で表されるエーテルを含むことが好ましい。
Figure 2015009181
前記化学式(1)中、mおよびnは、それぞれ正の整数であり、nが2以上の場合は、各mは同一でも異なっていてもよく、各Rは、それぞれ脂肪族炭化水素基であり、それぞれ飽和でも不飽和でもよく、直鎖状でも分枝状でもよく、互いに同一でも異なっていてもよい。mは、例えば、1〜20であり、好ましくは、1〜10であり、より好ましくは1〜3である。nは、例えば、1〜1000であり、好ましくは、10〜500であり、より好ましくは20〜100である。
本発明の分散液が、前記化学式(1)で表されるエーテルを含むことにより、例えば、より高いカーボンナノチューブ濃度での分散安定性を付与することが出来る。より具体的には、例えば、カーボンナノチューブの濃度が本発明の分散液の10重量%程度まで安定に分散させることが出来る。また、前記化学式(1)で表されるエーテルの添加量は、特に限定されないが、カーボンナノチューブの添加量に対し、重量比で、例えば1%〜1000倍、好ましくは10%〜100倍、より好ましくは50%〜50倍である。前記化学式(1)で表されるエーテルの添加量は、例えば、重量比でカーボンナノチューブの添加量と同量程度でもよい。前記化学式(1)において、各Rは、前述のとおり、それぞれ飽和でも不飽和でもよく、直鎖状でも分枝状でもよいが、本発明の分散液の、より高い安定性の観点から、炭素数が10以上であることが好ましい。Rが、炭素数が18〜20の直鎖アルキル基(直鎖飽和脂肪族炭化水素基)であると、本発明の分散液に、特に高い分散安定性を付与できて好ましい。
前記化学式(1)で表されるエーテルは、下記化学式(2)で表されるジアルキルエーテルであることがより好ましい。
Figure 2015009181
前記化学式(2)中、nは、正の整数であり、各Rは、それぞれ炭素数が10以上のアルキル基であり、それぞれ直鎖状でも分枝状でもよく、同一でも異なっていてもよい。各Rの炭素数は、前述のとおり、18〜20がさらに好ましい。nは、例えば、1〜1000であり、好ましくは、10〜500であり、より好ましくは20〜100である。
[印刷物の製造方法等]
本発明の分散液の用途は、前述のとおり、特に限定されないが、インクジェットヘッド装置を用いた印刷に特に適する。
前述のとおり、本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法は、前記本発明の分散液をインクジェットヘッド装置から基材表面に噴霧し、前記基材表面にカーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする。本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜は、前記本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法により製造されたことを特徴とする。本発明の印刷物の製造方法は、前記本発明の、カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法により、前記基材表面に前記カーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物の製造方法である。本発明の印刷物は、前記本発明の印刷物の製造方法により製造されたことを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物である。ただし、本発明の分散液の用途は、前述のとおり、これらには限定されず、どのような用途に用いてもよい。
本発明の分散液は、分散剤として前記ハロゲン化環状炭化水素を含むことにより、表面張力が効果的に低減されている。このため、本発明の分散液は、印刷装置に対する濡れ性が非常に良い。したがって、本発明の分散液は、印刷装置に使用した場合に、高い印刷特性(印刷性)を持たせることが出来る。特に、インクジェットヘッド装置からの吐出(例えば噴霧)を行う場合に、表面張力が高いと、インクジェットヘッド内部へのインク充填およびインク吐出(例えばインク噴霧)が安定しない。しかし、本発明の分散液を用いることによって、インクジェットヘッド内部へのインク充填が容易となり、かつ安定したインク吐出(例えばインク噴霧)を行うことが出来るようになる。
また、本発明の分散液は、前述のとおり、印刷装置からのインク脱離性(インク吐出性)のみならず、印刷パターニング性にも優れる。したがって、本発明の分散液は、特に、前記印刷対象物がポリマー(例えば、ポリマーフィルム)等である場合に適している。ただし、本発明において、前記印刷対象物は、特に限定されず、例えば、ガラス、銅、アルミニウムなどの金属、酸化インジウムスズ(ITO)などの酸化物等であってもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
[実施例1]
カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を、以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器にHipco法で作製したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量し、(トリフルオロメチル)シクロヘキサンを5mg加えた。つぎに、前記ガラス容器内にメシチレンを10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行い、カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を得た。超音波処理直後の分散液(カーボンナノチューブインク組成物)は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を10日後、30日後にそれぞれ観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。
[実施例2]
カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を、以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器にHipco法で作製したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量し、ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサンを1mg加えた。つぎに、前記ガラス容器内にメシチレンを10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行い、カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を得た。超音波処理直後の分散液(カーボンナノチューブインク組成物)は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を10日後、30日後にそれぞれ観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。
[比較例1]
(トリフルオロメチル)シクロヘキサンに代えてメチルシクロヘキサンを用いた以外は、実施例1と全く同様に分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を作製した。この分散液(カーボンナノチューブインク組成物)は、カーボンナノチューブの分散はまったく見られず、しばらく静置すると、すべてのカーボンナノチューブが沈殿した。
[実施例3]
カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を、以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器に、Hipco法で作製したシングルウォールカーボンナノチューブを100mg秤量し、(トリフルオロメチル)シクロヘキサンを50mg加えた。つぎに、前記ガラス容器内に、末端にC18H37O(ラウリルアルコキシ基)を導入したポリエチレングリコール(分子量1000)を50mg加えた。さらに、前記ガラス容器内にメシチレンを10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行い、カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を得た。超音波処理直後の分散液(カーボンナノチューブインク組成物)は、均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を10日後、30日後にそれぞれ観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。このように、本実施例では、実施例1および2と比較し、さらに高濃度のカーボンナノチューブインク組成物を得ることができた。
[実施例4]
カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を、以下の手順で作製した。まず、ガラス製の容器に、Hipco法で作成したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量し、(トリフルオロメチル)シクロヘキサンを5mg加えた。つぎに、前記ガラス容器内にテトラリンを10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行い、カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を得た。超音波処理直後の分散液(カーボンナノチューブインク組成物)は、均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を10日後、30日後にそれぞれ観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。すなわち、本実施例では、溶媒を、実施例1〜3と異なる溶媒に変更しても、安定なカーボンナノチューブインク組成物を得ることが出来た。
[カーボンナノチューブインク組成物の印刷性の評価]
実施例1で作製したカーボンナノチューブインク組成物を、コニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、インクの充填状態および噴霧(吐出)状態を観察した。その結果、実施例1のカーボンナノチューブインク組成物は、インクジェットヘッドへの充填状態が良好であった。さらに、実施例1のカーボンナノチューブインク組成物を充填したインクジェットヘッドを動作させたところ、安定したインク吐出状態が得られた。すなわち、実施例1のカーボンナノチューブインク組成物は、インク充填性およびインク吐出性の双方が良好であることから、印刷性が優れていることが確認された。
また、実施例1のカーボンナノチューブインク組成物に代えて、実施例3で作製した高濃度のカーボンナノチューブインク組成物、または、実施例4のテトラリン溶媒を含むカーボンナノチューブインク組成物を用いたこと以外はまったく同様にインクの充填状態、噴霧(吐出)状態を観察した。その結果、実施例3または4のカーボンナノチューブインク組成物も、実施例1のカーボンナノチューブインク組成物と同様に、インク充填性およびインク吐出性の双方が良好であり、印刷性が優れていることが確認された。
さらに、実施例1で作製したカーボンナノチューブインク組成物に代えて、比較例1で作製したカーボンナノチューブインク組成物を用いたこと以外は、まったく同様にインクの充填状態および噴霧(吐出)状態を観察した。その結果、比較例1のカーボンナノチューブインク組成物では、ヘッドへのインク充填性が非常に悪く、インクを噴霧(吐出)させることが出来なかった。
[比較例2]
ガラス製の容器に、Hipco法で作成したシングルウォールカーボンナノチューブを10mg秤量した。つぎに、前記ガラス容器内にジクロロエタンを10g添加し、超音波装置を用いて、1時間超音波処理を行い、カーボンナノチューブインク組成物を得た。このカーボンナノチューブインク組成物をコニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、ポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス75)上に印刷したところ、液滴の大きさは100μm程度の大きさであった。
[実施例5]
比較例2で作製したカーボンナノチューブインク組成物に代えて、実施例1で作製したカーボンナノチューブインク組成物を用いた以外は、比較例2と全く同様の操作を行い、カーボンナノチューブインク組成物の液滴の大きさを測定した。その結果、実施例1のカーボンナノチューブインク組成物の液滴の大きさは85μm程度であり、比較例2と比較して、小さな液滴を形成することができた。すなわち、本実施例では、分散剤としてハロゲン化環状炭化水素を含まない比較例2のカーボンナノチューブインク組成物に対し、分散剤としてハロゲン化環状炭化水素((トリフルオロメチル)シクロヘキサン)を含む実施例1のカーボンナノチューブインク組成物を用いた場合に、より優れた印刷パターニング性が得られることを確認した。
[実施例6]
比較例2で作製したカーボンナノチューブインク組成物に代えて、実施例2で作製したカーボンナノチューブインク組成物を用いた以外は、比較例2と全く同様の操作を行い、カーボンナノチューブインク組成物の液滴の大きさを測定した。その結果、液滴の大きさは75μm程度で、実施例5と同様に、小さな液滴を形成することができた。すなわち、本実施例では、分散剤としてハロゲン化環状炭化水素を含まない比較例2のカーボンナノチューブインク組成物に対し、分散剤としてハロゲン化環状炭化水素(ジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサン)を含む実施例2のカーボンナノチューブインク組成物を用いた場合に、より優れた印刷パターニング性が得られることを確認した。
[比較例3]
(トリフルオロメチル)シクロヘキサン5mgに代えてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)10mgを用いたこと以外は実施例1と同様にして、カーボンナノチューブを含む分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を得た。超音波処理直後の分散液(カーボンナノチューブインク組成物)は均一な黒色形態を示し、残留物、沈殿物は見られなかった。また、この分散液(カーボンナノチューブインク組成物)を10日後、30日後にそれぞれ観察したところ、処理直後と同様に、残留物、沈殿物は見られなかった。さらに、このカーボンナノチューブインク組成物を、実施例5および6と同様に、コニカミノルタ製のインクジェットヘッドに充填し、ポリイミドフィルム(宇部興産製ユーピレックス75)上に印刷した。その結果、液滴の大きさは132μm程度の大きさであり、実施例5および6と比較して1.5倍以上の大きさの液滴となった。すなわち、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を用いた分散液(カーボンナノチューブインク組成物)では、液滴が広がってしまうために印刷パターニング性が悪くなり、微細パターンの形成に向かないことが確認された。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載しうるが、以下には限定されない。
(付記1)
ハロゲン化環状炭化水素を含み、
前記ハロゲン化環状炭化水素は、環状炭化水素の少なくとも一つの水素がハロゲンで置換された化合物であり、前記環状炭化水素は、1または複数の側鎖を有していてもよく、側鎖を有していなくてもよく、
カーボンナノチューブを溶媒中に溶解または分散媒中に分散させるために用いることを特徴とする分散剤。
(付記2)
前記環状炭化水素が、脂環式炭化水素であることを特徴とする付記1記載の分散剤。
(付記3)
前記脂環式炭化水素が、シクロアルカンであることを特徴とする付記2記載の分散剤。
(付記4)
前記シクロアルカンが、シクロヘキサンであることを特徴とする付記3記載の分散剤。
(付記5)
前記側鎖が、アルキル基であることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の分散剤。
(付記6)
前記ハロゲンが、フッ素であることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の分散剤。
(付記7)
前記ハロゲン化環状炭化水素が、前記側鎖を有する環状炭化水素であり、前記側鎖の水素の全てがハロゲンで置換されていることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載の分散剤。
(付記8)
前記ハロゲン化環状炭化水素が、フルオロシクロヘキサン、または、1もしくは複数のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルシクロヘキサンであり、前記フルオロシクロヘキサンまたはフルオロアルキルシクロヘキサンにおいて、フッ素置換数は1または複数であることを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の分散剤。
(付記9)
前記フルオロシクロヘキサンまたはフルオロアルキルシクロヘキサンにおけるフッ素置換数が3以上であることを特徴とする付記8記載の分散剤。
(付記10)
前記ハロゲン化環状炭化水素が、1または複数のぺルフルオロアルキル基を有するペルフルオロアルキルシクロヘキサンであることを特徴とする付記9記載の分散剤。
(付記11)
前記ペルフルオロアルキル基が、トリフルオロメチル基であることを特徴とする付記10記載の分散剤。
(付記12)
前記ハロゲン化環状炭化水素が、(トリフルオロメチル)シクロヘキサンおよびジ(トリフルオロメチル)シクロヘキサンの少なくとも一方であることを特徴とする付記1から11のいずれかに記載の分散剤。
(付記13)
カーボンナノチューブと、分散媒と、付記1から12のいずれかに記載の分散剤とを含むことを特徴とする分散液。
(付記14)
前記分散媒が、炭化水素であることを特徴とする付記13記載の分散液。
(付記15)
前記分散媒が、芳香族炭化水素および脂環式炭化水素の少なくとも一方であることを特徴とする付記13記載の分散液。
(付記16)
前記分散媒が、メシチレンおよびテトラリンの少なくとも一方であることを特徴とする付記13記載の分散液。
(付記17)
さらに、下記化学式(1)で表されるエーテルを含む付記13から16のいずれかに記載の分散液。
Figure 2015009181
前記化学式(1)中、mおよびnは、それぞれ正の整数であり、nが2以上の場合は、各mは同一でも異なっていてもよく、各Rは、それぞれ脂肪族炭化水素基であり、それぞれ飽和でも不飽和でもよく、直鎖状でも分枝状でもよく、互いに同一でも異なっていてもよい。
(付記18)
さらに、下記化学式(2)で表されるジアルキルエーテルを含む付記13から16のいずれかに記載の分散液。
Figure 2015009181
前記化学式(2)中、nは、正の整数であり、各Rは、それぞれ炭素数が10以上のアルキル基であり、それぞれ直鎖状でも分枝状でもよく、同一でも異なっていてもよい。
(付記19)
付記13から18のいずれかに記載の分散液をインクジェットヘッド装置から基材表面に噴霧し、前記基材表面にカーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする、前記カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法。
(付記20)
付記19記載の製造方法により製造されたことを特徴とする、前記カーボンナノチューブを含む薄膜。
(付記21)
付記19記載の製造方法により、前記基材表面に前記カーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物の製造方法。
(付記22)
付記21記載の製造方法により製造されたことを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物。

Claims (10)

  1. ハロゲン化環状炭化水素を含み、
    前記ハロゲン化環状炭化水素は、環状炭化水素の少なくとも一つの水素がハロゲンで置換された化合物であり、前記環状炭化水素は、1または複数の側鎖を有していてもよく、側鎖を有していなくてもよく、
    カーボンナノチューブを分散媒中に分散させるために用いることを特徴とする分散剤。
  2. 前記ハロゲン化環状炭化水素が、フルオロシクロヘキサン、または、1もしくは複数のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルシクロヘキサンであり、前記フルオロシクロヘキサンまたはフルオロアルキルシクロヘキサンにおいて、フッ素置換数は1または複数であることを特徴とする請求項1記載の分散剤。
  3. 前記フルオロシクロヘキサンまたはフルオロアルキルシクロヘキサンにおけるフッ素置換数が3以上であることを特徴とする請求項2記載の分散剤。
  4. カーボンナノチューブと、分散媒と、請求項1から3のいずれか一項に記載の分散剤とを含むことを特徴とする分散液。
  5. 前記分散媒が、炭化水素であることを特徴とする請求項4記載の分散液。
  6. さらに、下記化学式(1)で表されるエーテルを含む請求項4または5に記載の分散液。
    Figure 2015009181
    前記化学式(1)中、mおよびnは、それぞれ正の整数であり、nが2以上の場合は、各mは同一でも異なっていてもよく、各Rは、それぞれ脂肪族炭化水素基であり、それぞれ飽和でも不飽和でもよく、直鎖状でも分枝状でもよく、互いに同一でも異なっていてもよい。
  7. 請求項4から6のいずれか一項に記載の分散液をインクジェットヘッド装置から基材表面に噴霧し、前記基材表面にカーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする、前記カーボンナノチューブを含む薄膜の製造方法。
  8. 請求項7記載の製造方法により製造されたことを特徴とする、前記カーボンナノチューブを含む薄膜。
  9. 請求項7記載の製造方法により、前記基材表面に前記カーボンナノチューブを含む薄膜を形成することを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物の製造方法。
  10. 請求項9記載の製造方法により製造されたことを特徴とする、前記基材表面に前記薄膜が形成された印刷物。
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