JP2015003943A - 粘着シート - Google Patents

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公平 武田
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【課題】粘着シートにおける粘着剤層の表面粗さを調整するための従来の方法が用いられることなく、該粘着剤層の表面が粗面化されており、したがって、粘着剤層の初期粘着力がコントロールされ得る、粘着シートを提供する。【解決手段】本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とを有する粘着シートであって、該剥離層(A)が平均粒子径4μm〜25μmの微粒子(P)を0.1重量%〜20重量%含む。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着シートに関する。より具体的には、粘着剤層の片側に剥離層を有する粘着シートに関する。
近年、粘着シートにおいては、その目的(特に、初期粘着力のコントロールや外観調整など)に応じて、粘着剤層や背面層の表面粗さを調整することが望まれている。
表面粗さを調整する方法としては、Tダイ押出しタッチロール成形法、すなわち凹凸パターンを有する金属ロールにTダイ押出しされた溶融樹脂を接触させ、樹脂表面に当該凹凸パターンを転写させる方法が知られている(例えば、特許文献1、2)。
しかし、Tダイ押出しタッチロール成形法では、高速成形を行おうとすると樹脂の冷却不足により溶融樹脂が金属ロール側に巻き付くという加工不良の問題が生じたり、金属ロールの凹凸パターンが樹脂に十分転写されないという問題が生じたりする。
Tダイ押出しタッチロール成形法以外の表面粗さの調整方法として、Tダイエアナイフ成形法やインフレーション空冷成形法などが挙げられる。しかし、これらの方法は、樹脂の溶融時から冷却固化時に至るまでの流動変形のみにより凹凸を形成させるため、精巧な凹凸形成が困難である。
特開2001−234146号公報 特開2002−97238号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、粘着シートにおける粘着剤層の表面粗さを調整するための従来の方法が用いられることなく、該粘着剤層の表面が粗面化されており、したがって、粘着剤層の初期粘着力がコントロールされ得る、粘着シートを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために検討を行い、粘着剤層の片側に剥離層を有する粘着シートとし、剥離層に特定量の特定の大きさの微粒子を特定の含有割合で含有させることにより、上記課題が解決できることを見出した。
本発明の粘着シートは、
アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とを有する粘着シートであって、
該剥離層(A)が平均粒子径4μm〜25μmの微粒子(P)を0.1重量%〜20重量%含む。
好ましい実施形態においては、上記剥離層(A)と上記アクリル系粘着剤層(B)の界面の算術平均表面粗さRaが0.15μm〜0.60μmである。
好ましい実施形態においては、上記アクリル系粘着剤層(B)は、アクリル酸エステルブロック構造とメタクリル酸エステルブロック構造を含むアクリル系ブロック共重合体を含む。
好ましい実施形態においては、上記アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量が30000〜300000である。
好ましい実施形態においては、上記剥離層(A)は、ポリオレフィン系樹脂を含む。
好ましい実施形態においては、本発明の粘着シートは、共押出成形によって一体化されたものである。
本発明によれば、粘着シートにおける粘着剤層の表面粗さを調整するための従来の方法が用いられることなく、該粘着剤層の表面が粗面化されており、したがって、粘着剤層の初期粘着力がコントロールされ得る、粘着シートを提供することができる。
本発明の好ましい実施形態による粘着シートの概略断面図である。 本発明の好ましい実施形態による別の粘着シートを示す概略図である。 本発明の好ましい実施形態によるさらに別の粘着シートを示す概略図である。
≪≪粘着シート≫≫
本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とを有する粘着シートである。本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とを有する粘着シートであれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の層を有していても良い。剥離層(A)は1層のみであっても良いし、2層以上からなるものであっても良い。アクリル系粘着剤層(B)は1層のみであっても良いし、2層以上からなるものであっても良い。
図1は、本発明の好ましい実施形態による粘着シートの概略断面図である。図1に示す粘着シート100は、アクリル系粘着剤層(B)20と該アクリル系粘着剤層(B)20の一方の側のみに設けられた剥離層(A)10とを有する。剥離層(A)10は微粒子(P)50を含む。このように、本発明の好ましい実施形態による粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とからなる。
図2は、本発明の好ましい実施形態による別の粘着シートの概略断面図である。図2に示す粘着シート100は、アクリル系粘着剤層(B)20と該アクリル系粘着剤層(B)20の一方の側のみに設けられた剥離層(A)10とを有し、該剥離層(A)10の該アクリル系粘着剤層(B)20の反対側に別の剥離層(A’)30を有する。剥離層(A)10は微粒子(P)50を含む。図2に示す粘着シート100においては、剥離層(A)10のアクリル系粘着剤層(B)20の反対側に別の剥離層(A’)30を1層のみ有するが、この別の剥離層(A’)30は、2層以上のものであっても良い。このように、本発明の好ましい実施形態による別の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)と、該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)と、該剥離層(A)の該アクリル系粘着剤層(B)の反対側に設けられた別の剥離層(A’)とからなる。
図3は、本発明の好ましい実施形態によるさらに別の粘着シートの概略断面図である。図3に示す粘着シート100は、アクリル系粘着剤層(B)20と該アクリル系粘着剤層(B)20の一方の側のみに設けられた剥離層(A)10とを有し、該アクリル系粘着剤層(B)20の該剥離層(A)10の反対側に基材層(C)40を有する。剥離層(A)10は微粒子(P)50を含む。図3に示す粘着シート100においては、アクリル系粘着剤層(B)20の剥離層(A)10の反対側に基材層(C)40を1層のみ有するが、この基材層(C)40は、2層以上のものであっても良い。このように、本発明の好ましい実施形態によるさらに別の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)と、該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)と、該アクリル系粘着剤層(B)の該剥離層(A)の反対側に設けられた基材層(C)とからなる。
本発明の粘着シートにおいては、剥離層(A)とアクリル系粘着剤層(B)の界面の算術平均表面粗さRaが、好ましくは0.15μm〜0.60μmであり、より好ましくは0.20μm〜0.60μmであり、さらに好ましくは0.25μm〜0.60μmである。上記算術平均表面粗さRaを上記範囲内に調整することによって、アクリル系粘着剤層(B)の表面を効果的に粗面化することができ、アクリル系粘着剤層(B)の初期粘着力を効果的にコントロールし得る、粘着シートを提供することができる。
本発明の粘着シートの厚みは、用途に応じて、任意の適切な厚みに設定し得る。本発明の粘着シートの厚みは、好ましくは2μm〜500μmであり、より好ましくは5μm〜300μmであり、さらに好ましくは10μm〜200μmである。
≪剥離層(A)≫
剥離層(A)は、本発明の粘着シートにおいて、アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられている。
剥離層(A)は、典型的には、23℃において非粘着性である。
剥離層(A)は、好ましくは、アクリル系粘着剤層(B)の剥離ライナーとして機能し得る層である。例えば、剥離層(A)は、アクリル系粘着剤層(B)との間で界面破壊し得ることが好ましい。また、剥離層(A)は、途中で裂けたり千切れたりすることなく、アクリル系粘着剤層(B)から連続的に引き剥がし可能であることが好ましい。
剥離層(A)の厚みは、用途に応じて、任意の適切な厚みを採用し得る。剥離層(A)の厚みは、好ましくは3μm〜300μmであり、より好ましくは5μm〜200μmであり、さらに好ましくは7μm〜100μmであり、特に好ましくは10μm〜50μmである。剥離層(A)の厚みが薄すぎると、アクリル系粘着剤層(B)の表面が十分に粗面化されないおそれがある。剥離層(A)の厚みが厚すぎると、例えば、本発明の粘着シートを共押出成形によって一体化して得ることが難しくなるおそれがある。
剥離層(A)は、1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。剥離層(A)が1層のみからなる場合には、共押出成形が容易となり得る。剥離層(A)が2層以上からなる場合には、各層で機能を分けることができる。
剥離層(A)は、樹脂成分として、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂としては、共押出成形し得る限りにおいて、任意の適切なポリオレフィン系樹脂を採用し得る。剥離層(A)の樹脂成分中におけるポリオレフィン系樹脂の含有割合は、好ましくは50重量%〜100重量%であり、より好ましくは70重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは90重量%〜100重量%であり、特に好ましくは95重量%〜100重量%であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
ポリオレフィン系樹脂としては、好ましくは、α−オレフィンのホモポリマー、2種類以上のα−オレフィンの共重合体、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、1種または2種以上のα−オレフィンと他のビニルモノマーの共重合体が挙げられる。共重合体の形態としては、例えば、ブロック形態やランダム形態が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、より好ましくは、ポリエチレン(PE)、ホモポリプロピレン(PP)、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレンが挙げられる。
α−オレフィンとしては、炭素原子数2〜12のα−オレフィンが好ましい。このようなα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
α−オレフィンのホモポリマーとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ホモポリプロピレン(PP)、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)などが挙げられる。
ポリエチレン(PE)としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)などが挙げられる。
ホモポリプロピレンの構造は、アイソタクチック、アタクチック、シンジオタクチックのいずれであってもよい。
2種類以上のα−オレフィンの共重合体としては、例えば、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/プロピレン/1−ブテン共重合体、エチレン/炭素原子数5〜12のα−オレフィン共重合体、プロピレン/炭素原子数5〜12のα−オレフィン共重合体などが挙げられる。
1種または2種以上のα−オレフィンと他のビニルモノマーの共重合体としては、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−非共役ジエン共重合体などが挙げられる。
剥離層(A)がポリオレフィン系樹脂を含む場合、そのポリオレフィン系樹脂は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。剥離層(A)が2種以上のポリオレフィン系樹脂を含む場合、その形態としては、ブレンドや共重合などが挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂は市販品を用いてもよい。
剥離層(A)は、必要に応じて、任意の適切な添加剤を含有し得る。剥離層(A)に含有され得る添加剤としては、例えば、離型剤、紫外線吸収剤、耐熱安定化剤、充填剤、滑剤、着色剤(染料など)、酸化防止剤、目ヤニ防止剤、アンチブロッキング剤、発泡剤、ポリエチレンイミン等が挙げられる。剥離層(A)に含有される添加剤の種類、数、および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
離型剤としては、例えば、脂肪酸アマイド系離型剤、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖アルキル系離型剤等が挙げられる。より剥離性とブリードアウトによる汚染性のバランスに優れた剥離層を形成し得るという観点からは、好ましくは脂肪酸アマイド系離型剤であり、より好ましくは飽和脂肪酸ビスアマイドである。離型剤の含有量は、任意の適切な含有量を採用し得る。代表的には、剥離層(A)は、好ましくは離型剤を0.01重量%〜5重量%含む。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾエート系化合物等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、成形時にブリードアウトしない限りにおいて、任意の適切な含有量を採用し得る。代表的には、剥離層(A)は、好ましくは紫外線吸収剤を0.01重量%〜5重量%含む。
耐熱安定化剤としては、例えば、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物およびシアノアクリレート系化合物等が挙げられる。耐熱安定化剤の含有量は、成形時にブリードアウトしない限りにおいて、任意の適切な含有量を採用し得る。代表的には、剥離層(A)は、好ましくは耐熱安定化剤を0.01重量%〜5重量%含む。
充填剤としては、例えば、タルク、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、マイカ、硫酸バリウム、ウィスカー、水酸化マグネシウム等の無機充填剤が挙げられる。充填剤の平均粒径は、好ましくは、0.1μm〜10μmである。充填剤の含有量は、好ましくは1重量%〜200重量%である。
剥離層(A)は、平均粒子径4μm〜25μmの微粒子(P)を0.1重量%〜20重量%含む。剥離層(A)がこのような特定の大きさの微粒子(P)を特定の含有割合で含有させることにより、剥離層(A)の表面近傍に、剥離層(A)とアクリル系粘着剤層(B)の界面の算術平均表面粗さRaが0.15μm〜0.60μmの範囲に調整できるような適度な凹凸を形成し得るだけの微粒子(P)を存在させることができ、剥離層(A)をアクリル系粘着剤層(B)から剥離した場合に、アクリル系粘着剤層(B)の剥離表面の算術平均表面粗さRaを0.15μm〜0.60μmの範囲に調整でき、アクリル系粘着剤層(B)の初期粘着力を適切にコントロールすることが可能となる。
このような微粒子(P)としては、例えば、炭酸カルシウム、合成ゼオライト、天然ゼオライト、ケイ酸アルミ系多孔質鉱石、合成シリカ、天然シリカ、アクリル系架橋粒子、スチレン系架橋粒子、ポリマービーズ、架橋ポリメチルメタクリレート、超高分子ポリエチレン、タルク、鉱物(長石、白榴石、ネフェリン、ネフェリンサイアナイト、ほたる石など)、含水ケイ酸マグネシウム、これらの表面処理体、その他の有機充填剤、その他の無機充填剤などが挙げられる。
微粒子(P)の平均粒子径は4μm〜25μmであり、好ましくは5μm〜20μmである。微粒子(P)の平均粒子径を上記範囲内に収めることにより、アクリル系粘着剤層(B)の表面が十分に粗面化され、アクリル系粘着剤層(B)の初期粘着力がコントロールされ得る粘着シートを提供することが可能となる。微粒子(P)の平均粒子径が小さ過ぎると、アクリル系粘着剤層(B)の表面が十分に粗面化されないおそれがある。微粒子(P)の平均粒子径が大き過ぎると、例えば、本発明の粘着シートを共押出成形によって一体化して得ることが難しくなるおそれがある。なお、上記の平均粒子径は、レーザー回折散乱法によって測定された粒度分布から求められる体積基準の累積50%粒子径(D50)のことである。
微粒子(P)の剥離層(A)中の含有割合は0.1重量%〜20重量%であり、好ましくは1.0重量%〜19重量%であり、より好ましくは3.0重量%〜18重量%である。微粒子(P)の剥離層(A)中の含有割合を上記範囲内に収めることにより、アクリル系粘着剤層(B)の表面が十分に粗面化され、アクリル系粘着剤層(B)の初期粘着力がコントロールされ得る粘着シートを提供することが可能となる。微粒子(P)の剥離層(A)中の含有割合が少な過ぎると、アクリル系粘着剤層(B)の表面が十分に粗面化されないおそれがある。微粒子(P)の剥離層(A)中の含有割合が多過ぎると、例えば、本発明の粘着シートを共押出成形によって一体化して得ることが難しくなるおそれがある。
≪別の剥離層(A’)≫
例えば、図2に示すように、本発明の粘着シートは、剥離層(A)のアクリル系粘着剤層(B)の反対側に別の剥離層(A’)30を有していても良い。この別の剥離層(A’)は、1層のみであっても良いし、2層以上であっても良い。
別の剥離層(A’)の材料、組成、特性などは、剥離層(A)に含有されている微粒子(P)を含まない以外は、剥離層(A)についての上記説明をそのまま援用し得る。
≪アクリル系粘着剤層(B)≫
アクリル系粘着剤層(B)は、剥離層(A)と積層されている。
アクリル系粘着剤層(B)の厚みは、用途に応じて、任意の適切な厚みに設定し得る。アクリル系粘着剤層(B)の厚みは、好ましくは1μm〜200μmであり、より好ましくは2μm〜100μmであり、さらに好ましくは3μm〜50μmである。アクリル系粘着剤層(B)の厚みが薄すぎると、アクリル系粘着剤層(B)の表面が十分に粗面化されないおそれがある。アクリル系粘着剤層(B)の厚みが厚すぎると、例えば、本発明の粘着シートを共押出成形によって一体化して得ることが難しくなるおそれがある。
アクリル系粘着剤層(B)は、1層のみからなっていても良いし、2層以上からなっていても良い。アクリル系粘着剤層(B)が1層のみからなる場合には、共押出成形が容易となり得る。アクリル系粘着剤層(B)が2層以上からなる場合には、各層で機能を分けることができる。
アクリル系粘着剤層(B)に含まれる粘着剤としては、好ましくは、アクリル酸エステルブロック構造(「Acブロック」と称する)とメタクリル酸エステルブロック構造(「MAcブロック」と称する)を含むアクリル系ブロック共重合体が挙げられる。アクリル系粘着剤層(B)は、より好ましくは、このようなアクリル系ブロック共重合体を50重量%以上含み、さらに好ましくは70重量%以上含み、特に好ましくは90重量%以上含む。アクリル系粘着剤層(B)は、このようなアクリル系ブロック共重合体を1種のみ含んでいても良いし、2種以上を含んでいても良い。
アクリル系ブロック共重合体としては、AcブロックとMAcブロックとが交互に配置されたブロック構造であることが好ましい。また、AcブロックとMAcブロックとの合計ブロック数は、好ましくは3以上であり、より好ましくは3〜5である。
Acブロックは、好ましくは、アクリル酸エステルを主成分とするモノマー由来のブロック構造である。具体的には、Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルの含有割合は、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
Acブロックを構成するためのモノマー中に、アクリル酸エステル以外のモノマー(他のモノマー)を含む場合、他のモノマーとしては、任意の適切なモノマーを採用し得る。
Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸の脂肪族炭化水素エステル、アクリル酸の脂環式炭化水素エステル、アクリル酸の芳香族炭化水素エステル、エーテル結合を含むアルコールとアクリル酸とのエステル、水酸基を有するアクリル酸エステル、アミノ基を有するアクリル酸エステル、アルコキシシリル基を有するアクリル酸エステル、アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アクリル酸の脂肪族炭化水素エステルとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘプチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、イソノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレートなどが挙げられる。
アクリル酸の脂環式炭化水素エステルとしては、例えば、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレートなどが挙げられる。
アクリル酸の芳香族炭化水素エステルとしては、例えば、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、トルイルアクリレートなどが挙げられる。
エーテル結合を含むアルコールとアクリル酸とのエステルとしては、例えば、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシブチルアクリレート等のアルコキシアルキルアクリレート;グリシジルアクリレート、メチルグリシジルアクリレート等のエポキシ基含有アクリレート;などが挙げられる。
水酸基を有するアクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレートなどが挙げられる。
アミノ基を有するアクリル酸エステルとしては、例えば、2−アミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレートなどが挙げられる。
アルコキシシリル基を有するアクリル酸エステルとしては、例えば、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、CH=CHCOO(CHCHO)H(nは、例えば、1〜10)で表されるエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルとして、好ましくは、アクリル酸の脂肪族炭化水素エステルが挙げられる。Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルとして、より好ましくは、炭素原子数が1〜20のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルであり、さらに好ましくは、炭素原子数が1〜14のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルである。Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルとして、特に好ましくは、メチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが挙げられる。
MAcブロックは、好ましくは、メタクリル酸エステルを主成分とするモノマー由来のブロック構造である。具体的には、MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルの含有割合は、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
MAcブロックを構成するためのモノマー中に、メタクリル酸エステル以外のモノマー(他のモノマー)を含む場合、他のモノマーとしては、任意の適切なモノマーを採用し得る。
MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸の脂肪族炭化水素エステル、メタクリル酸の脂環式炭化水素エステル、メタクリル酸の芳香族炭化水素エステル、エーテル結合を含むアルコールとメタクリル酸とのエステル、水酸基を有するメタクリル酸エステル、アミノ基を有するメタクリル酸エステル、アルコキシシリル基を有するメタクリル酸エステル、メタクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
メタクリル酸の脂肪族炭化水素エステルとしては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−ヘプチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートなどが挙げられる。
メタクリル酸の脂環式炭化水素エステルとしては、例えば、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートなどが挙げられる。
メタクリル酸の芳香族炭化水素エステルとしては、例えば、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、トルイルメタクリレートなどが挙げられる。
エーテル結合を含むアルコールとメタクリル酸とのエステルとしては、例えば、2−メトキシエチルメタクリレート、2−メトキシブチルメタクリレート等のアルコキシアルキルメタクリレート;グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有メタクリレート;などが挙げられる。
水酸基を有するメタクリル酸エステルとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等のヒドロキシアルキルメタクリレートなどが挙げられる。
アミノ基を有するメタクリル酸エステルとしては、例えば、2−アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
アルコキシシリル基を有するメタクリル酸エステルとしては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
メタクリル酸のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、CH=C(CH)COO(CHCHO)H(nは、例えば、1〜10)で表されるエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルとして、好ましくは、メタクリル酸の脂肪族炭化水素エステルが挙げられる。MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルとして、より好ましくは、炭素原子数が1〜20のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルであり、さらに好ましくは、炭素原子数が1〜14のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルである。MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルとして、特に好ましくは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートが挙げられる。
アクリル系ブロック共重合体としては、AcブロックとMAcブロックとが、AB型、ABA型、ABAB型、ABABA型等のように、凝集力や弾性に優れた堅い構造のポリマーからなるAブロック(ハードセグメント)と、粘性に優れた柔らかい構造のポリマーからなるBブロック(ソフトセグメント)とが、交互に配置されたブロック構造を有することが好ましい。このような構造のアクリル系ブロック共重合体を主成分として含むアクリル系粘着剤層(B)は、凝集力や弾性と粘性とを高度に両立させた粘着剤層となり得る。また、このような構造のアクリル系ブロック共重合体を主成分として含むアクリル系粘着剤層(B)は、押出成形性に優れたものとなり得る。アクリル系ブロック共重合体としては、分子の両端にAブロック(ハードセグメント)が配置されたブロック構造(ABA型やABABA型など)を有することが好ましい。このような配置のブロック構造を有するアクリル系ブロック共重合体は、凝集性と熱可塑性のバランスに優れたものとなり得る。
アクリル系ブロック共重合体が2以上のAブロック(ハードセグメント)を有する場合、それらのAブロックのモノマー組成、分子量(重合度)、構造などは、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。
アクリル系ブロック共重合体が2以上のBブロック(ソフトセグメント)を有する場合、それらのBブロックのモノマー組成、分子量(重合度)、構造などは、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。
Aブロック(ハードセグメント)としては、MAcブロックを好ましく採用し得る。Bブロック(ソフトセグメント)としては、Acブロックを好ましく採用し得る。
アクリル系ブロック共重合体のブロック構造の好ましい形態としては、例えば、MAcブロック/Acブロック/MAcブロック(ABA型)構造のトリブロック構造が挙げられる。アクリル系ブロック共重合体のブロック構造のより好ましい形態としては、上記トリブロック構造において、2つのMAcブロックが実質的に同一のモノマー由来の構造を有するものが挙げられる。
アクリル系ブロック共重合体に含まれるAcブロックとMAcブロックとの割合は、重量割合で、Acブロック/MAcブロックの重量比が、好ましくは96/4〜10/90であり、より好ましくは93/7〜20/80であり、さらに好ましくは90/10〜30/70であり、特に好ましくは85/15〜40/60であり、最も好ましくは80/20〜50/50である。Acブロックの割合が大きすぎると、凝集力や弾性が不足するおそれがある。MAcブロックの割合が大きすぎると、粘着力が不足するおそれがある。
アクリル系粘着剤層(B)においては、粘着力をできるだけ発現させるためには、上記Acブロック/MAcブロックの重量比が、好ましくは96/4〜50/50であり、より好ましくは93/7〜60/40であり、さらに好ましくは90/10〜65/35であり、特に好ましくは80/20〜70/30である。
アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量は、好ましくは30000〜300000であり、より好ましくは35000〜250000であり、さらに好ましくは40000〜200000であり、特に好ましくは50000〜150000である。アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量が30000未満の場合、粘着特性や凝集性が低下しやすくなるおそれがある。アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量が300000を超えると、アクリル系ブロック共重合体の熱可塑性が不足し、アクリル系粘着剤層(B)を共押出成形によって成形することが困難になるおそれがある。
なお、アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量は、アクリル系ブロック共重合体をテトラヒドロフランなどの適切な溶媒に溶かして調製したサンプルについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定を行って求めることができる、ポリスチレン換算の値をいう。具体的には、後述する実施例に記載の条件でGPC測定を行うことにより、アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量を求めることができる。
Acブロックのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−80℃〜−10℃であり、より好ましくは−75℃〜−20℃であり、さらに好ましくは−75℃〜−50℃である。
MAcブロックのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは40℃〜240℃であり、より好ましくは60℃〜230℃であり、さらに好ましくは80℃〜230℃である。
ここで、AcブロックやMAcブロックのガラス転移温度(Tg)とは、該ブロックを構成する各モノマーの単独重合体(ホモポリマー)のTgおよびそのモノマーの含有割合(重量分率)に基づいてフォックス(FOX)の式から求められる値をいう。単独重合体(ホモポリマー)のTgとしては、例えば、日刊工業新聞社の「粘着技術ハンドブック」や、Wiley−Interscienceの「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」に記載の値を採用し得る。例えば、2−エチルヘキシルアクリレートのTgは−70℃、n−ブチルアクリレートのTgは−54℃、メチルメタクリレートのTgは105℃を採用し得る。
アクリル系ブロック共重合体には、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル以外の、任意の適切なその他モノマーが共重合されていても良い。このようなその他モノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;N−ビニルピロリドン等のビニル基含有複素環化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン酸またはその塩(ナトリウム塩やカリウム塩など);マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸またはその塩(ナトリウム塩やカリウム塩など);無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物;メチル 2−(トリフルオロメチル)(メタ)アクリレート、メチル 2−(パーフルオロエチル)(メタ)アクリレート、エチル 2−(トリフルオロメチル)(メタ)アクリレート、エチル 2−(パーフルオロエチル)(メタ)アクリレート、エチル 2−(パーフルオロヘキシル)(メタ)アクリレート、エチル 2−(パーフルオロデシル)(メタ)アクリレート、エチル 2−(パーフルオロヘキサデシル)(メタ)アクリレート、エチル 2−(パーフルオロブチル)(メタ)アクリレート等の、フッ化アルキル(メタ)アクリレート;などが挙げられる。このようなその他モノマーは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
その他モノマーは、例えば、アクリル系粘着剤層(B)の特性(粘着特性や押出成形性など)を調整するために含み得る。その他モノマーに由来する構造部分は、例えば、AcブロックやMAcブロック中に、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などの形態で導入され得る。
アクリル系ブロック共重合体を構成するためのモノマー中における、その他モノマーの含有量は、アクリル系ブロック共重合体を構成するためのモノマー中、好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下であり、さらに好ましくは5重量%以下であり、特に好ましくは実質的に0重量%である。アクリル系ブロック共重合体を構成するためのモノマー中において、その他モノマーの含有量が多すぎると、アクリル系粘着剤層(B)の透明性が損なわれたりするおそれがある。
アクリル系ブロック共重合体は、特に、それを構成するモノマー中に、その他モノマーとして酸性基含有モノマーが実質的に含有されていないことが好ましい。このようなアクリル系ブロック共重合体を含むアクリル系粘着剤層(B)は、被着体を腐食する性質がより低いものとなり得る。例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極を有する被着体(例えば、タッチパネルの構成部品等)を貼り合わせる用途向けの粘着シートにおいては、粘着剤層の被着体腐食性が低いことが特に好まれる。その他モノマーとして酸性基含有モノマーが実質的に含有されていないモノマーから構成されるアクリル系ブロック共重合体は、粘着剤層の溶融粘度が高くなりすぎることを回避できる点でも好ましい。
アクリル系ブロック共重合体は、任意の適切な方法によって製造し得る。アクリル系ブロック共重合体の製造方法としては、例えば、リビング重合法を利用する製造方法などが挙げられる。リビング重合法によれば、アクリル系ブロック共重合体本来の透明性や耐候性を維持しつつ、リビング重合法独自の優れた構造制御により、熱可塑性に優れて押出成形性の良い、アクリル系ブロック共重合体を製造し得る。また、リビング重合法によれば、アクリル系ブロック共重合体の分子量分布を狭く制御し得るので、低分子量成分の存在に起因する凝集性の低下(例えば、剥離の際の糊残り)を抑制して、剥離性に優れた粘着シートを提供し得る。
また、アクリル系ブロック共重合体は、市販品として入手することもできる。市販品として入手できるアクリル系ブロック共重合体としては、例えば、(株)クラレ製の商品名「KURARITY」シリーズ(例えば、LA410L、LA2140e、LA2250、LA4285、LA2330など)などが挙げられる。
アクリル系粘着剤層(B)は、粘着特性の制御等を目的として、アクリル系ブロック共重合体以外の任意成分を含有し得る。このような任意成分としては、例えば、アクリル系ブロック共重合体以外のポリマーであってオリゴマー(重量平均分子量が、例えば、500〜5000のもの)と称されるものが挙げられる。このようなオリゴマーとしては、例えば、アクリル系モノマー(アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルなど)を主成分とするモノマーのランダム共重合体であってブロック構造を有しないアクリル系ポリマー、オレフィン系樹脂、シリコーン系ポリマーなどが挙げられる。また、このような任意成分は、アクリル系粘着剤層(B)の透明性を損なわないために、アクリル系ブロック共重合体との相溶性に優れたポリマーを選択することが好ましい。任意成分は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
任意成分の含有量は、アクリル系ブロック共重合体100重量部に対して、好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは10重量部以下であり、さらに好ましくは5重量部以下であり、特に好ましくは実質的に0重量部である。
アクリル系粘着剤層(B)は、必要に応じて、任意の適切な他の成分を含有し得る。他の成分としては、例えば、粘着付与剤、充填剤、着色剤(染料など)、酸化防止剤、金属のキレート化合物、架橋剤(例えば、多官能イソシアネート、多官能アミン、多官能アルコール等)などが挙げられる。アクリル系粘着剤層(B)に含有され得る他の成分の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。アクリル系ブロック共重合体の透明性を活かすという観点からは、他の成分の量は、アクリル系粘着剤層(B)全体に対して、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下である。
粘着付与剤は、粘着力の向上に有効である。アクリル系粘着剤層(B)が粘着付与剤を含有する場合、アクリル系粘着剤層(B)中の粘着付与剤の含有割合は、凝集力の低下による糊残りの発生の防止を考慮し、任意の適切な含有割合に設定され得る。アクリル系粘着剤層(B)中の粘着付与剤の含有割合は、アクリル系粘着剤層(B)の全体に対して、好ましくは1重量%〜60重量%であり、より好ましくは3重量%〜50重量%であり、さらに好ましくは4重量%〜45重量%であり、特に好ましくは5重量%〜40重量%である。
粘着付与剤としては、例えば、炭化水素系粘着付与剤、テルペン系粘着付与剤、ロジン系粘着付与剤、フェノール系粘着付与剤、エポキシ系粘着付与剤、ポリアミド系粘着付与剤、エラストマー系粘着付与剤、ケトン系粘着付与剤などが挙げられる。第1粘着剤層(B1)中の粘着付与剤は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
炭化水素系粘着付与剤としては、例えば、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂(例えば、キシレン樹脂等)、脂肪族系環状炭化水素樹脂、脂肪族・芳香族系石油樹脂(例えば、スチレン−オレフィン系共重合体等)、脂肪族・脂環族系石油樹脂、水素添加炭化水素樹脂、クマロン系樹脂、クマロン−インデン系樹脂などが挙げられる。
テルペン系粘着付与剤としては、例えば、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体等のテルペン系樹脂;テルペン系樹脂を変性(例えば、フェノール変性、芳香族変性、水素添加変性等)した変性テルペン系樹脂(例えば、テルペン−フェノール系樹脂、スチレン変性テルペン系樹脂、水素添加テルペン系樹脂等);などが挙げられる。
ロジン系粘着付与剤としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン等の未変性ロジン(生ロジン);未変性ロジンを水添化、不均化、重合等により変性した変性ロジン(例えば、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、その他の化学的に修飾されたロジン等);その他の各種ロジン誘導体;などが挙げられる。
フェノール系粘着付与剤としては、例えば、レゾール型またはノボラック型のアルキルフェノールなどが挙げられる。
粘着付与剤は、オレフィン樹脂や熱可塑性エラストマーとのブレンド物として市販されているものであっても良い。
充填剤としては、例えば、タルク、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、マイカ、硫酸バリウム、ウィスカー、水酸化マグネシウム等の無機充填剤が挙げられる。充填剤の平均粒径は、好ましくは、0.1μm〜10μmである。
アクリル系粘着剤層(B)に含有され得る他の成分の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。アクリル系ブロック共重合体の透明性を活かすという観点からは、他の成分の量は、アクリル系粘着剤層(B)全体に対して、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下である。
≪基材層(C)≫
例えば、図3に示すように、本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)の剥離層(A)の反対側に基材層(C)を有していても良い。基材層(C)は1層のみであっても良いし、2層以上であっても良い。
基材層(C)の厚みは、用途に応じて、任意の適切な厚みに設定し得る。基材層(C)の厚みは、好ましくは1μm〜200μmであり、より好ましくは2μm〜100μmであり、さらに好ましくは3μm〜80μmである。基材層(C)の厚みが薄すぎると、基材層(C)を設けるための目的が達成されないおそれがある。基材層(C)の厚みが厚すぎると、例えば、本発明の粘着シートを共押出成形によって一体化して得ることが難しくなるおそれがある。
基材層(C)は、好ましくは、アクリル系樹脂を含む。基材層(C)は、より好ましくは、このようなアクリル系樹脂を50重量%以上含み、さらに好ましくは70重量%以上含み、特に好ましくは90重量%以上含む。基材層(C)は、このようなアクリル系樹脂を1種のみ含んでいても良いし、2種以上を含んでいても良い。基材層(C)がアクリル系樹脂を含むことにより、本発明の粘着シートを共押出成形によって得る際に、アクリル系粘着剤層(B)と効果的に一体化され得る。
基材層(C)に含まれ得るアクリル系樹脂としては、一般にアクリル系樹脂と称されるものであれば、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なアクリル系樹脂を採用し得る。このようなアクリル系樹脂としては、例えば、アクリル系モノマーの単独重合体、2種以上のアクリル系モノマーの共重合体などが挙げられる。
基材層(C)に含まれ得るアクリル系樹脂としては、好ましくは、アクリル酸エステルブロック構造(「Acブロック」と称する)とメタクリル酸エステルブロック構造(「MAcブロック」と称する)を含むアクリル系ブロック共重合体が挙げられる。アクリル系基材層(C)は、このようなアクリル系ブロック共重合体を1種のみ含んでいても良いし、2種以上を含んでいても良い。
アクリル系ブロック共重合体としては、AcブロックとMAcブロックとが交互に配置されたブロック構造であることが好ましい。また、AcブロックとMAcブロックとの合計ブロック数は、好ましくは3以上であり、より好ましくは3〜5である。
Acブロックは、好ましくは、アクリル酸エステルを主成分とするモノマー由来のブロック構造である。具体的には、Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルの含有割合は、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
Acブロックを構成するためのモノマー中に、アクリル酸エステル以外のモノマー(他のモノマー)を含む場合、他のモノマーとしては、任意の適切なモノマーを採用し得る。
Acブロックを構成するためのモノマー中のアクリル酸エステルについては、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したものと同様である。
MAcブロックは、好ましくは、メタクリル酸エステルを主成分とするモノマー由来のブロック構造である。具体的には、MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルの含有割合は、好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上であり、最も好ましくは実質的に100重量%である。
MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルは、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
MAcブロックを構成するためのモノマー中に、メタクリル酸エステル以外のモノマー(他のモノマー)を含む場合、他のモノマーとしては、任意の適切なモノマーを採用し得る。
MAcブロックを構成するためのモノマー中のメタクリル酸エステルについては、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したものと同様である。
アクリル系ブロック共重合体としては、AcブロックとMAcブロックとが、AB型、ABA型、ABAB型、ABABA型等のように、凝集力や弾性に優れた堅い構造のポリマーからなるAブロック(ハードセグメント)と、粘性に優れた柔らかい構造のポリマーからなるBブロック(ソフトセグメント)とが、交互に配置されたブロック構造を有することが好ましい。このような構造のアクリル系ブロック共重合体を主成分として含む基材層(C)は、凝集力や弾性と粘性とを高度に両立させた基材層となり得る。また、このような構造のアクリル系ブロック共重合体を主成分として含む基材層(C)は、押出成形性に優れたものとなり得る。アクリル系ブロック共重合体としては、分子の両端にAブロック(ハードセグメント)が配置されたブロック構造(ABA型やABABA型など)を有することが好ましい。このような配置のブロック構造を有するアクリル系ブロック共重合体は、凝集性と熱可塑性のバランスに優れたものとなり得る。
アクリル系ブロック共重合体が2以上のAブロック(ハードセグメント)を有する場合、それらのAブロックのモノマー組成、分子量(重合度)、構造などは、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。
アクリル系ブロック共重合体が2以上のBブロック(ソフトセグメント)を有する場合、それらのBブロックのモノマー組成、分子量(重合度)、構造などは、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。
Aブロック(ハードセグメント)としては、MAcブロックを好ましく採用し得る。Bブロック(ソフトセグメント)としては、Acブロックを好ましく採用し得る。
アクリル系ブロック共重合体のブロック構造の好ましい形態としては、例えば、MAcブロック/Acブロック/MAcブロック(ABA型)構造のトリブロック構造が挙げられる。アクリル系ブロック共重合体のブロック構造のより好ましい形態としては、上記トリブロック構造において、2つのMAcブロックが実質的に同一のモノマー由来の構造を有するものが挙げられる。
アクリル系ブロック共重合体に含まれるAcブロックとMAcブロックとの割合は、重量割合で、Acブロック/MAcブロックの重量比が、好ましくは96/4〜10/90であり、より好ましくは93/7〜20/80であり、さらに好ましくは90/10〜30/70であり、特に好ましくは85/15〜40/60であり、最も好ましくは80/20〜50/50である。Acブロックの割合が大きすぎると、凝集力や弾性が不足するおそれがある。MAcブロックの割合が大きすぎると、粘着力が不足するおそれがある。
基材層(C)においては、基材層としての機能を十分に発現させ、また、剥離層(A)との間で容易に層間剥離できるようにするためには、上記Acブロック/MAcブロックの重量比が、好ましくは80/20〜10/90であり、より好ましくは75/25〜20/80であり、さらに好ましくは70/30〜30/70であり、特に好ましくは65/35〜35/65であり、最も好ましくは60/40〜40/60である。
アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量は、好ましくは30000〜300000であり、より好ましくは35000〜250000であり、さらに好ましくは40000〜200000であり、特に好ましくは50000〜150000である。アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量が30000未満の場合、粘着特性や凝集性が低下しやすくなるおそれがある。アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量が300000を超えると、アクリル系ブロック共重合体の熱可塑性が不足し、基材層(C)を共押出成形によって成形することが困難になるおそれがある。
なお、アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量は、アクリル系ブロック共重合体をテトラヒドロフランなどの適切な溶媒に溶かして調製したサンプルについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定を行って求めることができる、ポリスチレン換算の値をいう。具体的には、後述する実施例に記載の条件でGPC測定を行うことにより、アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量を求めることができる。
Acブロックのガラス転移温度(Tg)、MAcブロックのガラス転移温度(Tg)については、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したものと同様である。
アクリル系ブロック共重合体には、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル以外の、任意の適切なその他モノマーが共重合されていても良い。このようなその他モノマーについては、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したものと同様である。
アクリル系ブロック共重合体を構成するためのモノマー中における、その他モノマーの含有量は、アクリル系ブロック共重合体を構成するためのモノマー中、好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下であり、さらに好ましくは5重量%以下であり、特に好ましくは実質的に0重量%である。アクリル系ブロック共重合体を構成するためのモノマー中において、その他モノマーの含有量が多すぎると、基材層(C)の透明性が損なわれたりするおそれがある。
アクリル系ブロック共重合体は、特に、それを構成するモノマー中に、その他モノマーとして酸性基含有モノマーが実質的に含有されていないことが好ましい。このようなアクリル系ブロック共重合体を含む基材層(C)は、被着体を腐食する性質がより低いものとなり得る。
アクリル系ブロック共重合体は、任意の適切な方法によって製造し得る。このような製造方法については、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したものと同様である。
また、アクリル系ブロック共重合体は、市販品として入手することもできる。市販品として入手できるアクリル系ブロック共重合体としては、例えば、(株)クラレ製の商品名「KURARITY」シリーズ(例えば、LA410L、LA2140e、LA2250、LA4285、LA2330など)などが挙げられる。
基材層(C)は、アクリル系ブロック共重合体以外の任意成分を含有し得る。このような任意成分としては、例えば、アクリル系ブロック共重合体以外のポリマーであってオリゴマー(重量平均分子量が、例えば、500〜5000のもの)と称されるものが挙げられる。このようなオリゴマーとしては、例えば、アクリル系モノマー(アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルなど)を主成分とするモノマーのランダム共重合体であってブロック構造を有しないアクリル系ポリマー、オレフィン系樹脂、シリコーン系ポリマーなどが挙げられる。また、このような任意成分は、基材層(C)の透明性を損なわないために、アクリル系ブロック共重合体との相溶性に優れたポリマーを選択することが好ましい。任意成分は、1種のみであっても良いし、2種以上であっても良い。
任意成分の含有量は、アクリル系ブロック共重合体100重量部に対して、好ましくは50重量部以下であり、より好ましくは10重量部以下であり、さらに好ましくは5重量部以下であり、特に好ましくは実質的に0重量部である。
基材層(C)は、必要に応じて、任意の適切な他の成分を含有し得る。このような他の成分については、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したものと同様である。
基材層(C)に含有され得る他の成分の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。アクリル系ブロック共重合体の透明性を活かすという観点からは、他の成分の量は、基材層(C)全体に対して、好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは1重量%以下である。
≪≪粘着シートの製造方法≫≫
本発明の粘着シートは、好ましくは、共押出成形によって一体化されたものである。
本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料(b)と剥離層(A)の形成材料(a)と、必要に応じて、剥離層(A’)の形成材料(a’)と基材層(C)の形成材料(c)とを、少なくとも、アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに剥離層(A)が直接に積層するように、共押出成形して一体化させて得ることができる。
例えば、本発明の粘着シートが図1に示すようにアクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とからなる場合は、本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料(b)と剥離層(A)の形成材料(a)とを、アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに剥離層(A)が直接に積層するように、共押出成形して一体化させて得ることができる。
例えば、本発明の粘着シートが図2に示すように、アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)と、該剥離層(A)の該アクリル系粘着剤層(B)の反対側に設けられた別の剥離層(A’)とからなる場合は、本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料(b)と剥離層(A)の形成材料(a)と別の剥離層(A’)の形成材料(a’)とを、アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに剥離層(A)が直接に積層し、該剥離層(A)の該アクリル系粘着剤層(B)の反対側に別の剥離層(A’)が直接に積層するように、共押出成形して一体化させて得ることができる。
例えば、本発明の粘着シートが図3に示すように、アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)と、該アクリル系粘着剤層(B)の該剥離層(A)の反対側に設けられた基材層(C)とからなる場合は、本発明の粘着シートは、剥離層(A)の形成材料(a)とアクリル系粘着剤層(B)の形成材料(b)と基材層(C)の形成材料(c)とを、アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに剥離層(A)が直接に積層し、該アクリル系粘着剤層(B)の該剥離層(A)の反対側に基材層(C)が直接に積層するように、共押出成形して一体化させて得ることができる。
剥離層(A)の形成材料(a)としては、≪剥離層(A)≫の項で説明した剥離層(A)を共押出成形を用いて形成し得る材料であれば、任意の適切な材料を採用し得る。このような形成材料(a)としては、好ましくは、≪剥離層(A)≫の項で説明したポリオレフィン系樹脂と微粒子(P)を含む組成物(a)である。この組成物(a)は、必要に応じて、≪剥離層(A)≫の項で説明した添加剤を含み得る。
別の剥離層(A’)の形成材料(a’)としては、≪別の剥離層(A’)≫の項で説明した別の剥離層(A’)を共押出成形を用いて形成し得る材料であれば、任意の適切な材料を採用し得る。このような形成材料(a’)としては、好ましくは、≪別の剥離層(A’)≫の項で説明したポリオレフィン系樹脂を含む組成物(a’)である。この組成物(a’)は、必要に応じて、≪別の剥離層(A’)≫の項で説明した添加剤を含み得る。
アクリル系粘着剤層(B)の形成材料(b)としては、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したアクリル系粘着剤層(B)を共押出成形を用いて形成し得る材料であれば、任意の適切な材料を採用し得る。このような形成材料(b)としては、好ましくは、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明したアクリル系ブロック共重合体を含む組成物(b)である。この組成物(b)は、必要に応じて、≪アクリル系粘着剤層(B)≫の項で説明した任意成分や他の成分を含み得る。
基材層(C)の形成材料(c)としては、≪基材層(C)≫の項で説明した基材層(C)を共押出成形を用いて形成し得る材料であれば、任意の適切な材料を採用し得る。このような形成材料(c)としては、好ましくは、≪基材層(C)≫の項で説明したアクリル系樹脂を含む組成物(c)である。この組成物(c)は、必要に応じて、≪基材層(C)≫の項で説明した任意成分や他の成分を含み得る。
共押出成形の方法は、一般に共押出成形として知られている任意の適切な方法を採用し得る。このような方法としては、例えば、押出機および共押出用ダイを用いて、インフレーション法、Tダイ法などに準じて行うことができる。この共押出成形により、各層が一体化されて積層体となる。
共押出成形によって一体化させて得られた積層体に、電離放射線を照射しても良い。具体的には、例えば、得られた積層体に、ロール状に巻き取る前、もしくは、ロール状に巻き取った後に再び巻戻した状態において、電離放射線を照射しても良い。電離放射線の照射は、好ましくは、窒素などの不活性ガス雰囲気下にて行う。電離放射線としては、例えば、X線、γ線、紫外線、可視光線、電子線などが挙げられる。照射した際の反応活性種の生成率が高い点や、照射対象物への浸透が深い点などから、電離放射線としては、電子線が好ましい。電子線源としては、例えば、コックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。電離放射線の照射は、積層体の片側から照射しても良いし、両側から照射しても良い。工程の簡略化という点において、電離放射線の照射は、ロール状に巻き取る前に積層体を電離放射線照射装置に誘導して電離放射線を照射することが好ましい。電離放射線の照射線量は、層間密着性の向上と物性維持の観点より、好ましくは10kGy〜500kGyであり、より好ましくは10kGy〜400kGyであり、さらに好ましくは10kGy〜300kGyである。電離放射線の加速電圧については、粘着シートに用いられる樹脂の種類や粘着シートの厚さに応じて適宜選定し得る。電離放射線の加速電圧は、通常、50kV〜300kVの範囲が好ましい。電離放射線は、1回の照射でも良く、複数回(好ましくは2回)の照射でも良い。
本発明の粘着シートは、長手方向(押出方向)もしくは幅方向(押出方向と直交する方向)の一軸に、または、長手方向および幅方向の二軸に、適宜延伸することができる。延伸する際の長手方向の延伸倍率は、例えば、好ましくは1.01倍〜10倍であり、より好ましくは1.01倍〜5倍であり、さらに好ましくは1.01倍〜3倍である。幅方向の延伸倍率は、例えば、好ましくは1.01倍〜8倍であり、より好ましくは1.01倍〜4倍であり、さらに好ましくは1.01倍〜2.5倍である。延伸は、一軸あたり1段階で行っても良いし、粘着シートの使用用途に応じて、2段階以上に分けて延伸しても良い。延伸する際の延伸温度は、延伸性などの観点から、剥離層(A)を構成する樹脂成分のガラス転移温度(Tg)に対して(Tg−20℃)〜(Tg+50℃)の範囲が好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、実施例等における、試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に断りがない限り、部は重量部を意味し、%は重量%を意味する。
<重量平均分子量の測定>
以下の条件でGPC測定を行った。
測定装置:東ソー社製、型式「HLC−8120GPC」
カラム:東ソー社製、TSKgel SuperHZM−H/HZ4000+HZ3000+HZ2000を直列に接続して使用した。
カラムサイズ:各々、内径6.0mm×長さ15.0cm
カラム温度:40℃
流速:0.6mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
サンプル注入量:20μL
検出器:RI(示差屈折計)
標準試料:ポリスチレン
<算術平均表面粗さRaの評価>
各評価サンプルから長さ100mm、幅20mmの短冊状の試験片を切り出した。その試験片の角部において、該試験片の表裏両側から市販の粘着テープ(例えば、日東電工株式会社製、商品名「ダンプロンテープNo.375」)を貼り付け、次いで、それらを引き離して、該試験片の一端から長手方向30mmの位置まで粘着剤層から剥離層を剥離させた。得られた粘着剤層の剥離表面を上向きにスライドガラスに貼り合わせた後、剥離表面の表面粗さについて、光学式プロファイラーNT9100(Veeco社製)を使用して、Measurement Type:VSI(Infinite Scan)、Objective:2.5X、FOV:1.0X、Modulation Threshold:0.1%の条件で、n=3で測定した。測定後、Terms Removal:Tilt Only(Plane Fit)、Window Filtering:Noneにてデータ解析を行い、算術平均表面粗さRaを求めた。
〔実施例1〕
剥離層(A)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)に微粒子(P)として平均粒子径8μmの炭酸カルシウム(CaCO)(備北粉化工業社製、商品名「BF300」)3.5重量%を添加したものと、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料として粘着剤機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA2140e」、Mw=8.0×10)とを、押出機に投入し、Tダイから溶融押出を行って、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(1)を得た。
粘着シート(1)についての評価結果を表1に示した。
〔実施例2〕
微粒子(P)の添加量を7.0重量%とした以外は、実施例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(2)を得た。
粘着シート(2)についての評価結果を表1に示した。
〔実施例3〕
微粒子(P)の添加量を7.0重量%とし、アクリル系粘着剤層(B)の厚みを30μmとした以外は、実施例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=30μm)〕の積層構成を有する粘着シート(3)を得た。
粘着シート(3)についての評価結果を表1に示した。
〔実施例4〕
微粒子(P)の添加量を7.0重量%とし、剥離層(A)の厚みを80μmとした以外は、実施例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=80μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(4)を得た。
粘着シート(4)についての評価結果を表1に示した。
〔実施例5〕
微粒子(P)の添加量を7.0重量%とし、剥離層(A)の形成材料としてブロックポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、商品名「ノバテックPP FL6H」)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(5)を得た。
粘着シート(5)についての評価結果を表1に示した。
〔実施例6〕
微粒子(P)の添加量を10.5重量%とした以外は、実施例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(6)を得た。
粘着シート(6)についての評価結果を表1に示した。
〔実施例7〕
微粒子(P)の添加量を17.5重量%とした以外は、実施例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(7)を得た。
粘着シート(7)についての評価結果を表1に示した。
〔比較例1〕
剥離層(A)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料としてアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA2140e」、Mw=8.0×10)とを押出機に投入し、Tダイから溶融押出を行って、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C1)を得た。
粘着シート(C1)についての評価結果を表1に示した。
〔比較例2〕
アクリル系粘着剤層(B)の厚みを30μmとした以外は、比較例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=40μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=30μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C2)を得た。
粘着シート(C2)についての評価結果を表1に示した。
〔比較例3〕
剥離層(A)の厚みを80μmとした以外は、比較例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=80μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C3)を得た。
粘着シート(C3)についての評価結果を表1に示した。
〔比較例4〕
剥離層(A)の形成材料としてブロックポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、商品名「ノバテックPP FL6H」)を用いた以外は、比較例1と同様に行い、〔剥離層(A)(厚み=80μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C4)を得た。
粘着シート(C4)についての評価結果を表1に示した。
Figure 2015003943
〔実施例8〕
剥離層(A’)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、剥離層(A)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)に微粒子(P)として平均粒子径8μmの炭酸カルシウム(CaCO)(備北粉化工業社製、商品名「BF300」)7.0重量%を添加したものと、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料として粘着剤機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA2140e」、Mw=8.0×10)とを、押出機に投入し、Tダイから溶融押出を行って、〔剥離層(A’)(厚み=30μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=10μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(8)を得た。
粘着シート(8)についての評価結果を表2に示した。
〔実施例9〕
微粒子(P)として平均粒子径5.5μmの炭酸カルシウム(CaCO)(東洋ファインケミカル社製、商品名「ホワイトンP−30」)7.0重量%を使用した以外は、実施例8と同様に行い、〔剥離層(A’)(厚み=20μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=20μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(9)を得た。
粘着シート(9)についての評価結果を表2に示した。
〔実施例10〕
微粒子(P)として平均粒子径19μmの炭酸カルシウム(CaCO)(東洋ファインケミカル社製、商品名「ホワイトンP−50」)7.0重量%を使用した以外は、実施例8と同様に行い、〔剥離層(A’)(厚み=20μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=20μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(10)を得た。
粘着シート(10)についての評価結果を表2に示した。
〔実施例11〕
微粒子(P)として平均粒子径7μmのネフェリン微粒子(Unimin社製、商品名「MINEX4」)7.0重量%を使用した以外は、実施例8と同様に行い、〔剥離層(A’)(厚み=20μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=20μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(11)を得た。
粘着シート(11)についての評価結果を表2に示した。
〔実施例12〕
微粒子(P)として平均粒子径10μmの架橋ポリメタクリル酸メチル微粒子(新日本石油社製、商品名「ユニパウダーNMB−1020」)7.0重量%を使用した以外は、実施例8と同様に行い、〔剥離層(A’)(厚み=20μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=20μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(12)を得た。
粘着シート(12)についての評価結果を表2に示した。
〔比較例5〕
微粒子として平均粒子径3μmの炭酸カルシウム(CaCO)(東洋ファインケミカル社製、商品名「ホワイトンP−10」)7.0重量%を使用した以外は、実施例8と同様に行い、〔剥離層(A’)(厚み=20μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=20μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C5)を得た。
粘着シート(C5)についての評価結果を表2に示した。
〔比較例6〕
微粒子として平均粒子径26μmの炭酸カルシウム(CaCO)(東洋ファインケミカル社製、商品名「ホワイトンP−70」)7.0重量%を使用した以外は、実施例8と同様に行い、〔剥離層(A’)(厚み=20μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=20μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C6)を得た。
粘着シート(C6)についての評価結果を表2に示した。
なお、比較例6では、剥離層(A)とアクリル系粘着剤層(B)の積層が均一にならず、良好に一体化した積層体が得られなかった。
〔比較例7〕
剥離層(A’)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、剥離層(A)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料として粘着剤機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA2140e」、Mw=8.0×10)とを、押出機に投入し、Tダイから溶融押出を行って、〔剥離層(A’)(厚み=30μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=10μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C7)を得た。
粘着シート(C7)についての評価結果を表2に示した。
Figure 2015003943
〔実施例13〕
剥離層(A’)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、剥離層(A)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)に微粒子(P)として平均粒子径8μmの炭酸カルシウム(CaCO)(備北粉化工業社製、商品名「BF300」)7.0重量%を添加したものと、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料として粘着剤機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA2140e」、Mw=8.0×10)と、基材層(C)の形成材料として基材機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA4285」、Mw=7.0×10)とを、押出機に投入し、Tダイから溶融押出を行って、〔剥離層(A’)(厚み=30μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=10μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕/〔基材層(C)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(13)を得た。
粘着シート(13)についての評価結果を表3に示した。
〔比較例8〕
剥離層(A’)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、剥離層(A)の形成材料として低密度ポリエチレン(LDPE)(東ソー製、商品名「ペトロセン190」)と、アクリル系粘着剤層(B)の形成材料として粘着剤機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA2140e」、Mw=8.0×10)と、基材層(C)の形成材料として基材機能を有するアクリル系ブロック共重合体(クラレ製、商品名「KURARITY LA4285」、Mw=7.0×10)とを、押出機に投入し、Tダイから溶融押出を行って、〔剥離層(A’)(厚み=30μm)〕/〔剥離層(A)(厚み=10μm)〕/〔アクリル系粘着剤層(B)(厚み=10μm)〕/〔基材層(C)(厚み=10μm)〕の積層構成を有する粘着シート(C8)を得た。
粘着シート(C8)についての評価結果を表3に示した。
Figure 2015003943
本発明の粘着シートは、意匠性を必要とする電子部品製造部材、構造部材、自動車部材等や、視認性を必要とする光学部材等において好ましく用いられる。例えば、部材の貼合わせ用途、保護用途、外観調整用途、装飾用途、ラベル用途等に利用し得る。
100 粘着シート
10 剥離層(A)
20 アクリル系粘着剤層(B)
30 別の剥離層(A’)
40 基材層(C)
50 微粒子(P)

Claims (6)

  1. アクリル系粘着剤層(B)と該アクリル系粘着剤層(B)の一方の側のみに設けられた剥離層(A)とを有する粘着シートであって、
    該剥離層(A)が平均粒子径4μm〜25μmの微粒子(P)を0.1重量%〜20重量%含む、
    粘着シート。
  2. 前記剥離層(A)と前記アクリル系粘着剤層(B)の界面の算術平均表面粗さRaが0.15μm〜0.60μmである、請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記アクリル系粘着剤層(B)は、アクリル酸エステルブロック構造とメタクリル酸エステルブロック構造を含むアクリル系ブロック共重合体を含む、請求項1または2に記載の粘着シート。
  4. 前記アクリル系ブロック共重合体の重量平均分子量が30000〜300000である、請求項3に記載の粘着シート。
  5. 前記剥離層(A)は、ポリオレフィン系樹脂を含む、請求項1から4までのいずれかに記載の粘着シート。
  6. 共押出成形によって一体化された、請求項1から5までのいずれかに記載の粘着シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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