JP2015001319A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】空調空間の空調エリア毎に真に着座する人の状態に応じて、空調エリア毎に適切な空調を行うことができる空調システムを提供する。【解決手段】空調空間1が複数の空調エリア2にエリア分割され、空調エリア2毎に空調装置3と複数の椅子4とが設けられ、制御手段5は、空調エリア2に配置される全椅子4の数に対する人が着座した着座状態にある椅子4の数の比率である着座率に応じて空調装置3を運転制御する構成とされ、椅子4の夫々に、着座部4aにおける着座体の存在を検出可能な着座体検出手段6と、着座部4aの温度である着座部温度を検出可能な温度検出手段7とが設けられ、制御手段5が、着座体検出手段6による検出結果及び温度検出手段7による検出結果或いは着座体検出手段6の検出時より遅れて検出される温度検出手段7の検出結果に基づいて空調装置3を運転制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、空調空間が複数の空調エリアに分割され、前記空調エリア毎に当該空調エリアを空調する空調装置が設けられるとともに、各空調エリアに複数の着座用の椅子が設けられ、前記空調装置の運転状態を制御可能な制御手段を備えた空調システムに関する。
従来の空調システムとして、特許文献1には、空調空間としての部屋が複数の空調エリアに分割され、夫々の空調エリアに人感センサと温度検出手段とが設けられ、人感センサによって人の存在が検出された場合に、検出された場所に近接する温度検出手段の検出結果に基づいて、夫々の空調エリアに設けられた空調装置を制御する空調システムが開示されている。この空調システムでは、人感センサの検出動作は、一義的に空調エリア内に人が存在するかどうかを確認するものであり、人感センサの検出結果に基づいて空調を行なうものであり、温度検出手段の検出結果は、空調エリアの温度を人にとって快適な温度環境を実現するために用いられる。
また、特許文献2には、空調空間としての室内に、着座部に圧力センサが設けられた椅子を備え、この圧力センサにおいて圧力を検知した時に、人がその椅子に着座していると判断して室内に設けられたエアコンを作動する空調システムが開示されている。特許文献2に於ける圧力センサの役割は、実質的に特許文献1に於ける人感センサの役割と同じであり、圧力センサが圧力を検出する限り人がその席に着座しているとして、空調が行なわれる。
また、特許文献3には、空調空間としての自動車の車内に、着座部に人の体温を検出する温度検出手段が設けられた座席を備えるとともに、その着座部の表面から空調空気を吹き出し可能な空調装置を設け、温度検出手段によって検出された人の体温に応じて座席毎に空調装置によって着座部の表面を快適な状態に空調する空調システムが開示されている。
特開2011−174702号公報 実開平6−52344号公報 特開2012−126358号公報
しかしながら、特許文献1に開示の空調システムでは、人が空調エリアを通過しただけであっても、人感センサによって人が存在すると判断されて空調装置が制御されてしまう虞がある。
また、特許文献2に開示の空調システムでは、鞄等の荷重物が圧力センサを備えた椅子に置かれた時にも、人が椅子に着座しているものとして空調装置が動作するので、各空調エリアを、そのエリア内にいる人の人数に応じて適切に空調することができない。
そして、特許文献3に開示される空調システムでは、夫々の椅子の着座部の表面を快適な状態に空調することができるものの、夫々の椅子に対応して設けられた空調装置が独立で制御されるので、この空調システムでは、複数の椅子が設けられ、異なった人数の人が着座し或いは着座していない様々な状態が発生する空調エリアの空調を、適切に行うことができない。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、空調空間の空調エリア毎に真に着座する人の状態に応じて、空調エリア毎に適切な空調を行うことができる空調システムを提供することにある。
この目的を達成するための本発明に係る空調システムの第1特徴構成は、
空調空間が複数の空調エリアに分割され、前記空調エリア毎に当該空調エリアを空調する空調装置が設けられるとともに、前記各空調エリアに複数の着座用の椅子が設けられ、前記空調装置の運転状態を制御可能な制御手段を備えた空調システムにおいて、
前記制御手段は、前記空調エリアに配置される全椅子の数に対する人が着座した着座状態にある椅子の数の比率である着座率に応じて前記空調装置を運転制御する構成とされ、
前記椅子の夫々に、着座部における着座体の存在を検出可能な着座体検出手段と、前記着座部の温度である着座部温度を検出可能な温度検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、前記着座体検出手段による検出結果及び前記温度検出手段による検出結果或いは前記着座体検出手段の検出時より遅れて検出される前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記空調装置を運転制御する点にある。
本発明に係る空調システムの第1特徴構成によれば、空調システムにおける各空調エリアの空調は、制御手段による各空調エリアに対して設けられる空調装置に対する運転制御となるが、この運転制御は、真に空調エリア内に着座している人の人数に基づいた制御を行なうことを、その目的とする。即ち、制御手段は、空調エリアに配置される全椅子の数に対する、真に人が着座した状態にある椅子の数の比率である着座率に応じて、空調装置を運転制御する。ここで、「着座率に応じて」とは、例えば、冷房負荷の場合、着座率が高くなるに従って冷房負荷が増加するため、空調装置の冷房能力を高める側に運転制御することを意味する。
そして、制御手段は、空調に際して、着座体検出手段による検出結果及び温度検出手段による検出結果或いは着座体検出手段による検出に対して遅れて検出される温度検出手段の検出結果に基づいて空調装置を運転制御するので、結果、着座率を、着座体検出手段の検出結果のみならず、人の着座状態を各着座部に設けられた温度検出手段の検出結果に基づいて確認しながら求めて、空調制御を行うことが可能となり、本願が目的とする真に着座する人の状態に応じた空調制御を実現できる。ここで、温度検出手段により検出される検出結果として、着座体検出手段の検出と同時の検出結果を使用する場合は、各空調制御タイミングにおいて、人の着座状態が変化しない場合に適切に対応することが可能となり、着座体検出手段の検出タンミングより遅れた温度検出手段の検出結果を使用することで、人の動き(非着座状態から着座状態への動き、着座状態から非着座状態への動き)に対応することが可能となる。
よって、例えば、椅子に鞄等が載置された状態で着座率が導出され、そのような着座率に基づいて空調エリアの空調を行っていた場合でも、着座体検出手段の検出が行われた時点、或いは、その時点から適宜時間が経過した時点での温度検出手段により検出される着座部温度に基づいて着座状態を判定して、真の着座率を求め、適切な空調制御を行うことが可能となる。空調空間において、このように空調エリア毎に適切に空調を行うことができるので、空調空間全体の空調負荷を事実上、低減できる。
本発明に係る空調システムの第2特徴構成は、上記空調システムの第1特徴構成に加えて、
前記制御手段は、前記空調装置を運転制御して空調エリアを空調している状態で、全ての前記着座体検出手段により着座体の検出がされず、且つ、前記温度検出手段によって検出された着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲内から低下し、前記着座判定温度範囲から外れた場合に、前記空調装置を停止制御する点にある。
上記空調システムの第2特徴構成では、温度検出手段の検出結果を合理的に利用する。
即ち、空調装置を運転制御して空調エリアを空調している状態で、全ての着座体検出手段により着座体が検出されなくなった場合は、これまで着座していた人が席を外し、全ての着座体検出手段による検出が無くなったと推定される。しかしながら、偶々、当該着座体検出手段による検出が、人が検出点から離れていて正常に検出できない等の状態も起こる。或いは、着座体検出手段の誤検出もありうる。そこで、温度検出手段による着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲内から低下し、着座判定温度範囲から外れた場合に、真に人が席を外したと判断して、空調装置を停止制御する。結果、過不足のない適格な停止制御を実行し、不測に停止されることや、空調装置が無駄に働くのを防止することができる。
本発明に係る空調システムの第3特徴構成は、上記空調システムの第1特徴構成に加えて、
前記制御手段は、前記空調装置を運転制御して空調エリアを空調している状態で、全ての前記着座体検出手段により着座体の検出がされず、且つ、前記温度検出手段によって検出された着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲の温度まで上昇しない場合に、前記空調装置を停止制御する点にある。
上記空調システムの第3特徴構成においても、温度検出手段の検出結果を合理的に利用する。即ち、空調装置を運転制御して空調エリアを空調している状態で、全ての着座体検出手段により着座体の検出がされない場合は、元々、不要な空調を行なっている状況が考えられる。この場合、停止制御を行うことが適切なのであるが、偶々、当該着座体検出手段による検出が、人の検出点から離れていて正常に検出していない等の状態も起こる。或いは、着座体検出手段の誤検出もありうる。そこで、温度検出手段による着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲の温度まで上昇しない場合に、真に人がいない、或いは、その席を真に離れたとして、空調装置を停止制御する。結果、過不足のない適格な停止制御を実行し、不測に停止されることや、空調装置が無駄に働くのを防止することができる。
本発明に係る空調システムの第4特徴構成は、上記空調システムの第1乃至第3特徴構成の何れかに加えて、
前記制御手段は、前記着座率に応じて前記空調装置を運転制御している運転制御状態で、前記人が着座していると判定した椅子に備えられた温度検出手段の検出結果に関し、検出される着座部温度の温度変化傾向に基づいて、当該温度変化傾向を低減するように、前記空調装置の運転状態を制御する温度調整制御を実行することにある。
具体的には、着座部温度が上昇した場合は、空調装置によって空調エリアの温度を下げる方向の温度調整制御を行い、着座部温度が上昇しない場合は、空調装置によって空調エリアの温度を上げる方向の温度調整制御を行う。
上記空調システムの第4特徴構成において、温度調整制御は、これまで空調制御が適切に行われていた状況で、例えば、外気温度の上昇、室内に於ける換気状態の変化が起こった場合に、この状況変化を温度検出手段による着座部温度の変化傾向として検出し、空調の過不足を、その変化傾向を吸収する方向での空調制御により吸収しようとするものである。
具体的には、着座状態となっている椅子の温度検出手段によって検出される着座部温度が上昇した場合は空調エリアの温度を下げる温度低下処理を行い、着座部温度が上昇しない場合は、空調エリアの温度を上げる温度上昇処理を行う。
このように着座部温度の変化傾向を吸収するように制御することで、空調環境の変化に対して適切に対応できる。ここで、「温度変化傾向を低減するように」とは、温度変化傾向を完全に無くするように制御する場合の他、僅かずつ、温度変化を解消するように空調制御することも含む概念である。
本発明に係る空調システムの第5特徴構成は、上記空調システムの第4特徴構成に加えて、
前記温度調整制御において、前記温度検出手段の検出結果の平均値の温度変化傾向に基づいて、当該温度変化傾向を低減するように、前記空調装置の運転状態を制御する点にある。
上記空調システムの第5特徴構成によれば、人が着座していると判定した椅子に備えられた温度検出手段の検出結果の平均値の温度変化傾向に基づいて、空調装置によって空調エリアの温度が温度変化傾向を低減するように調整されるので、より適切に空調エリアの空調を行うことができる。
本発明に係る空調システムの第6特徴構成は、上記空調システムの第4乃至第5特徴構成の何れかに加えて、
前記空調装置が冷房運転と暖房運転とに切り替え自在に構成され、
前記制御手段は、
前記温度変化傾向を低減する制御である温度低下処理として、前記空調装置が冷房運転の場合には当該空調装置の風量を増加し、前記空調装置が暖房運転の場合は前記風量を減少し、
前記温度変化傾向を低減する制御である温度上昇処理として、前記空調装置が冷房運転の場合は前記風量を減少し、前記空調装置が暖房運転の場合は前記風量を増加する点にある。
上記空調システムの第6特徴構成によれば、空調装置の運転状態を、冷房運転又は暖房運転として適切に空調エリアの温度を制御することができる。また、空調装置の風量を増減させることで、適切に空調エリアの温度を制御することができる。
本発明に係る空調システムの第7特徴構成は、上記空調システムの第4乃至第6特徴構成の何れかに加えて、
前記制御手段は、前記着座率が所定の設定着座率以上である場合に、前記温度調整制御を実行し、前記着座率が前記所定の設定着座率未満である場合に、前記着座率に応じて前記空調エリアを空調した後に、当該空調エリアの空調装置の空調能力を低下する空調能力低下制御を実行する点にある。
上記空調システムの第7特徴構成によれば、着座率が高い場合は、現状で得られる着座率を、一応の信頼できる着座率として、空調エリアの空調を、その空調エリアにいる人の人数に対応した状態で迅速に実行する。
これに対して、導出される着座率が低い場合は、空調過多(空調しすぎ)となる可能性があるため、着座体検出手段の検出結果を一応の信頼できる結果として空調を実行した後、その状況での空調能力を低減することで、空調過多を避けることができる。さらに、人数が少ない少人数の場合は、各人に空調負荷の低減に対する協力を期待でき空調装置の運転コストを低減することができる。
本発明に係る空調システムの第8特徴構成は、上記空調システムの第1特徴構成に加えて、
前記着座体検出手段により着座体が検出された椅子に関し、前記温度検出手段により検出される前記着座部温度が予め設定される着座判定温度範囲内にある場合に、当該椅子に人が着座していると判定し、前記着座部温度が前記着座判定温度範囲から外れている場合に、当該椅子には人が着座していないと判定し、当該両判定に基づいて決定される前記着座率に応じて、前記制御手段が前記空調装置の運転状態を制御する点にある。
上記空調システムの第8特徴構成では、着座部温度に関して着座判定温度範囲が定義されている。人が実際に椅子に着座している状態では、その椅子の着座部の温度は、人の体温に近い温度となるため、人が着座している状態に対応するある程度の範囲を有する温度として予め一定の温度範囲(本願の着座判定温度範囲)を設定しておくことができる。これに対して通常の空調状態にあっては、人が着座していない場合、空調された室内で、着座部の温度は、この着座判定温度範囲よる低い温度範囲となる。
そこで、本特徴構成では、着座体検出手段により着座体が検出された椅子に関し、温度検出手段により検出される着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲内にある場合に、当該椅子に人が着座していると判定し、着座部温度が着座判定温度範囲から外れている場合に、当該椅子には人が着座していないと判定する。このような着座部温度の検出は、空調継続中は、着座体検出手段による検出と同時に行うことで、着座状態が変化していない状況の確認とすることができ、例えば、着座体検出手段による検出結果が変わった場合(非着座状態の検出から、着座状態の検出に、或いは、その逆に変化した場合)、着座体検出手段の検出に遅れた一定時間の経過後に着座部温度の検出を行うことにより、人の着座、非着座を確実に確認できる。結果、このようにして得られた両判定に基づいて真の着座率を決定し、この信頼性の高い着座率に応じて、合理的な空調制御を行うことができる。
本発明に係る空調システムの第9特徴構成は、上記空調システムの第1乃至第8特徴構成の何れかに加えて、
前記複数の空調エリアの夫々に照明装置が備えられ、
前記制御手段は、対象とする前記空調エリア内に設けられた何れかの着座体検出手段が着座体を検出した場合に、当該空調エリアの照明装置を点灯し、当該照明装置の点灯後において、着座状態となっている椅子に設けられた前記温度検出手段によって検出される着座部温度が上昇しない場合に、前記照明装置を消灯する点にある。
上記空調システムの第9特徴構成によれば、対象とする空調エリア内に設けられた何れかの着座体検出手段が着座体を検出した場合に、照明装置を点灯するので、在室者が空調エリアに設けられた椅子の着座部に着座するだけで、空調エリアの照明装置を点灯させることができる。
一方、照明装置の点灯後において着座部温度が上昇しない場合に、照明装置を消灯するので、椅子の着座部に荷物が置かれること等により照明装置が点灯してしまった場合に、その点灯している照明装置を消灯することができ、無駄な照明装置の運転コストを削減することができる。
本発明に係る空調システムの第10特徴構成は、上記空調システムの第1乃至第9特徴構成の何れかに加えて、
前記複数の空調エリアの夫々に照明装置が備えられ、
前記制御手段は、前記空調エリアの前記照明装置が点灯しており、対象とする何れの着座体検出手段においても着座体が検出されない場合に、前記空調エリア内の椅子に設けられた前記温度検出手段によって検出される着座部温度が上昇する場合に前記照明装置の点灯状態を維持し、上昇しない場合に前記照明装置を消灯する点にある。
上記空調システムの第10特徴構成によれば、空調エリアの照明装置が点灯している状態において、着座体検出手段及び温度検出手段によって空調エリアに設けられた椅子において、確実に人が着座していないことを確認して、照明装置を消灯して照明装置の運転コストを低減することができる。例えば、人が空調エリアに設けられた椅子に着座しているのに着座体検出手段の誤検知により非着座状態であることが検出されてしまうことがあるが、椅子に設けられた温度検出手段によって検出された着座部温度が上昇することを確認して点灯状態を維持したり、上昇しないことを確認して消灯することで、適切な照明を維持できる。
空調システムの概略構成図 空調装置の制御を示すフローチャート 空調装置の停止判断処理の制御を示すフローチャート 空調装置の温度調整処理の制御を示すフローチャート 空調装置の風量減少処理の制御を示すフローチャート 照明装置の制御を示すフローチャート
本発明に係る空調管理システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る空調システムSは、空調空間としての部屋1が複数の空調エリア2に分割され、その空調エリア2毎にその空調エリア2を空調する空調装置3が設けられるとともに、各空調エリア2に複数の椅子4が配置され、空調装置3の運転状態を制御可能な制御手段5を備えている。
また、複数の空調エリア2の夫々に照明装置8が備えられている。この照明装置8の点灯状態も制御手段5によって制御可能とされている。
そして、複数の椅子4の夫々には、椅子4の着座部4aにおける人又は物(これらを総称して着座体と呼ぶ)の存在を検出可能な着座体検出手段6と、椅子4の着座部4aの着座部温度Tsを検出可能な温度検出手段7とが設けられている。
夫々の空調エリア2は、部屋1内が複数の椅子4と複数の机14とが設置可能な複数の空間に区切られた空間である。空調エリア2の間にロッカー9等を設けることで空調エリア2の区切りが示されている。そして、夫々の空調エリア2の天井面1aに空調装置3と照明装置8とが設けられている。
具体的には、着座体検出手段6は、圧力を電気的な信号に変換して出力することができる素子である公知の半導体や圧電体の圧力センサで構成され、椅子4の着座部4aを支持する座面支柱部に設けられている。椅子4の着座部4aにおける人又は物の存在の検出は、着座部4a及び座面支柱部を介して伝えられる人又は物の重さによる圧力の変化によって検出可能とされる。また、椅子4の着座部4aに設けられた温度検出手段7は、着座部4aの温度である着座部温度Tsを検出可能な公知の熱電対や測温抵抗体で構成されている。
着座体検出手段6及び温度検出手段7による検出信号は無線通信手段等を利用して制御手段5に入力されている。また、着座体検出手段6及び温度検出手段7を作動させるための電源の供給は、例えば、照明装置8からの光を受光することで発電可能な発電手段(図示せず)が夫々の椅子4に設けられ、この発電手段から着座体検出手段6及び温度検出手段7に電源が供給されている。これにより、椅子4において、電源供給のための配線や検出信号伝達のための配線をなくすことができる。
空調装置3は、例えば、図示しないエアフィルタ、熱交換器、給気用送風機を備え、空調吹出口3aから部屋1に空調後の空気が吹き出すように構成されている。空調吹出口3aより吹き出す風量は、空調装置3内の給気用送風機の回転数の制御により調節が可能となっている。例えば、この風量は5段階に調整可能に構成されている。また、空調装置3は冷房運転と暖房運転とに運転モードが切り替え自在に構成されている。
照明装置8は、その光源を、例えば蛍光灯、LED、電球等として構成され、夫々の空調エリア2に設けられた机14において在室者が作業することが可能となるように空調エリア2内を照らすことができる。
部屋1の側壁面1bには、在室者の操作によって空調装置3の空調運転の開始、停止、設定風量及び設定温度の変更等を行うとともに、照明装置8を点灯及び消灯するスイッチ部10が設けられている。
スイッチ部10と制御手段5とは通信線11で接続されている。また、制御手段5と空調装置3とは、空調制御のための制御信号を送受信可能な空調用通信線12を介して接続され、スイッチ部10の操作により空調装置3の運転の開始及び停止に加え、設定風量、設定温度の変更等の運転制御が可能に構成されている。また、スイッチ部10の操作により、夫々の空調装置3を独立して制御可能に構成されている。
なお、通信線11及び空調用通信線12に替えて、赤外線等を用いた無線の通信手段によってスイッチ部10と制御手段5との間、及び、制御手段5と空調装置3との間で運転制御のための制御信号を送受信可能に構成してもよい。
さらに、制御手段5と照明装置8とは、照明装置8を点消灯するための制御信号を送受信可能な照明用通信線13を介して接続され、スイッチ部10の操作により照明装置8を点灯状態とするか消灯状態とするかを切り替え可能に構成されている。また、スイッチ部10の操作により、夫々の照明装置8を独立して点灯及び消灯することが可能に構成されている。
制御手段5は、コンピュータなどで構成され、空調エリア2の夫々の椅子4の着座状態及び非着座状態の履歴データを記憶する記憶部(図示せず)が設けられている。
次に、制御手段5における空調装置3の制御について説明する。
この実施形態においては、着座体検出手段6による着座の検出が行われ、その検出結果に基づいた空調制御が行われた後、温度検出手段7による着座部温度が検出され、その着座部温度に基づいて、空調制御が修正される場合の例に関して説明する。
制御手段5は、その基本的な構成として、空調エリア2に配置される全ての椅子4の数に対する人が着座した着座状態にある椅子4の数の比率である着座率に基づいて、空調装置3を運転制御するように構成されている。例えば、着座率が高いほど、人が多く空調エリア2に存在していると判断して、冷房運転の場合、空調装置3の風量を増加して空調能力を高めるように空調制御するものとされている。
この実施形態では、着座体検出手段6によって着座体(人又は物)の存在が検出された検出状態となっている椅子4を、人が着座した着座状態にある椅子4であると判定して、着座率を、空調エリア2に設けられた全ての椅子4の数に対する着座体検出手段6により着座体の存在が検出された検出状態となっている椅子4の数の比率として決定する。さらに、この着座率に応じた空調を行なっている状態で、温度検出手段7によって逐次検出される着座部温度により、真に人が着座部4aに着座した着座状態にあるかどうかが確認され、その結果に基づいて、着座率が修正され、修正後の着座率に基づいて空調制御がおこなわれる。即ち、着座体検出手段6による検出結果及び着座体検出手段6の検出より遅れて検出される温度検出手段7の検出結果に基づいて、真の着座状態を確認して真の着座率を導出し、導出された真の着座率に基づいて空調装置3を運転制御するように構成されている。
以上のようにして決定された着座率に応じて空調制御を行なっている状態での、制御手段5による空調装置3に対する空調制御に関して、図2〜図5に基づいて説明する。
これらの図面は、図2が空調制御のメインフローを、図3、図4、図5は、それぞれ、図2に示す、空調停止判断制御時の処理である「空調停止判断処理」、温度調整制御時の処理である「温度調整処理」及び、風量減少制御時の処理である「風量減少処理」のフローを示している。
図2に示すメインフローの処理は、空調装置3が働いていることを条件として、一定の時間周期で繰り返し行われる処理である。即ち、メインフローにおいて、処理がエンドまで至ると一定時間の経過後、再度、スタートに戻る。
「空調停止判断処理」は、空調制御の継続中に着座率が0となった場合の処理であり、「温度調整処理」は、空調制御の継続中に着座率が一定値以上に維持されている場合の処理であり、「風量減少処理」は、空調制御の継続中に着座率が一定値未満となった場合の処理である。
それぞれの処理の目的は、「空調停止判断処理」は空調エリア2内に真に人がいなくなった場合に空調装置3を停止制御するための処理であり、「温度調整処理」はこれまで適切な空調制御が行われてきた状況で何等かの要因により着座部温度に影響を及ぼす程の環境変化があった場合に、その環境変化を吸収するための処理であり、「風量減少処理」は空調エリア2内の人数が減少した場合に、人数の減少に適切に対応するとともに、同時に、小人数の場合は省エネを目的として空調負荷を低減するための処理である。
〔メインフロー〕
図2に示すように、空調装置3の運転が継続されていることを条件として(#101)、着座率Rsを導出する(#102)。ここで、導出される着座率Rsは、着座体検出手段6によって着座部4aに着座体が検出されることを条件として決定される着座率Rsである。そして、着座率Rsが決定されると、着座率Rs及び予め設定した空調エリア2の目標温度に基づいて空調エリア2の空調制御が行われる(#103)。先にも示したように、着座率Rsに基づいた空調制御は、着座率Rsが0の場合に空調装置3の風量を一定の最低風量に設定し、着座率Rsの上昇に伴って、例えば冷房運転の場合、空調装置3の風量を段階的に、その最大風量まで上昇させる形態のものである。
制御手段5は、上記のようにして予備的に設定される空調制御状態に対して、温度検出手段7により着座部温度Tsを検出し、着座率Rsと着座部温度Tsとに基づいて空調装置3の運転状態を制御する。
この空調制御を行う場合に、先にも説明したように、制御の基礎とされる着座率Rsについて、空調制御が3系統に分けられている。
即ち、着座率Rsが0となる場合は(#104)、空調停止判断処理(#105)を実施する。一方、着座率Rsが0ではない場合は、制御手段5は、着座率Rsが所定の設定着座率R1以上又は未満であるかを判断して(#106)、着座率Rsが所定の設定着座率R1以上である場合は温度調整処理(#107)を実施し、導出した着座率Rsが所定の設定着座率R1未満である場合は風量減少処理(#108)が実施される。なお、所定の設定着座率R1は、例えば、0.3に設定される。
以下、制御手段5によって実施される、空調停止判断処理(#105)、温度調整処理(#107)、風量減少処理(#108)の各処理について説明する。
〔空調停止判断処理〕
空調停止判断処理(#105)は、着座率Rsが0となった場合(全ての着座体検出手段6において着座体が検出されない状態になった場合)に実行される。この状態では、空調装置3の風量は一定の最低風量に制御されている。
制御手段5は、記憶部の椅子4の着座状態及び非着座状態が示された履歴データを参照して、着座体検出手段6により着座部4aにおいて人又は物の存在が検出されていない非着座状態となっている空調エリア2の複数の椅子4うち、最後に着座状態から非着座状態となった椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsを検証して、その温度が低下している場合は、空調装置3の運転を停止するように構成されている。
具体的には、図3に示すように、空調停止判断処理(#105)の開始時に、最後に着座状態から非着座状態となった椅子4に設けられた温度検出手段7によって着座部温度Tsである開始時温度T1が検出され(#201)、空調停止判断処理(#105)の開始時から予め設定された所定の設定時間t1(例えば、3分間)が経過すると(#202)、最後に着座状態から非着座状態となった椅子4に設けられた温度検出手段7によって着座部温度Tsである経過時温度T2が検出される(#203)。そして、経過時温度T2と開始時温度T1とが比較され(#204)、温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが低下している場合、すなわち、経過時温度T2が開始時温度T1未満となる場合(着座判定温度範囲を外れた場合)に空調装置3の運転を停止する(#205)。一方、温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが変化していない、或いは上昇している場合、すなわち、経過時温度T2が開始時温度T1に対して変化していない、或いは上昇している場合は空調装置3の運転を継続する(#206)。
これにより、これまで人が椅子4に着座していた場合、その人が椅子4を離れると着座部温度Tsが低下することを利用して、真の着座状態を確認して、真に人が着座部4aから離れた状態となっている場合に、空調装置3を的確に停止できる。
〔温度調整処理〕
温度調整処理(#107)は、比較的高い着座率Rsを対象として、空調制御が、その高い着座率Rsにおいて的確に行なわれていることを前提として、その状態を保持すべく、制御手段5によって、実行される。
この温度調整処理(#107)では、制御手段5は、着座率Rsに基づいて空調装置3を運転制御している制御状態で、人が着座していると判定した椅子4に備えられた温度検出手段7の検出結果に関し、検出される着座部温度Tsの温度変化傾向に基づいて、当該温度変化傾向を低減するように、空調装置3の運転状態を制御する温度調整制御を実行する。即ち、人が着座していると判定した椅子4に備えられた温度検出手段7の検出結果の平均値の温度変化傾向に基づいて、当該温度変化傾向を低減するように、空調装置3の運転状態を制御する。
具体的には、着座状態となっている椅子4の着座部温度Tsの平均温度が上昇した場合は、空調装置3によって空調エリア2の温度を下げる温度低下処理が行われ、着座状態となっている椅子4の着座部温度Tsの平均温度が上昇しない場合は、空調装置3によって空調エリア2の温度を上げる温度上昇処理が行われる。
即ち、制御手段5は、温度低下処理として、空調装置3の運転モードが冷房運転の場合には空調装置3の風量を増加し、空調装置3の運転モードが暖房運転の場合は風量を低下する。一方、温度上昇処理として、空調装置3が冷房運転の場合は風量を低下し、空調装置3が暖房運転の場合は風量を増加する。
詳細には、図4に示すように、着座状態にある椅子4の温度検出手段7について、複数の椅子4に設けられた夫々の温度検出手段7によって検出された着座部温度Tsの平均温度である開始時平均温度T3が求められ(#301)、この温度調整処理の開始時から予め設定された所定の経過時間t2(例えば、10分間)が経過すると(#302)、複数の椅子4に設けられた夫々の温度検出手段7によって検出された着座部温度Tsの平均温度である経過時平均温度T4が求められる(#303)。
そして、経過時平均温度T4と開始時平均温度T3とが比較され(#304)、経過時平均温度T4が開始時平均温度T3より高くなっている場合には、空調装置3の運転モードが冷房運転か暖房運転かが判断される(#305)。そして、空調装置3が冷房運転の場合には風量を増加(#306)させ、空調装置3が暖房運転の場合は風量を減少(#307)させる温度低下処理を実施する。
一方、経過時平均温度T4と開始時平均温度T3との比較において(#304)、経過時平均温度T4が開始時平均温度T3以下である場合にも、空調装置3の運転モードが冷房運転か暖房運転かが判断される(#308)。そして、空調装置3が冷房運転の場合には風量を減少(#309)させ、空調装置3が暖房運転の場合は風量を増加(#310)させる温度上昇処理を実施する。そして、調整後の風量を維持する状態で、予め設定された所定の運転時間の間(例えば、10分間)、空調装置3の運転を行う(#311)。
このような空調制御を行うことで、空調環境の変化に適切に適合して、好適な空調状態を維持できる。
〔空調能力低下処理〕
風量減少処理(#108)は、比較的低い着座率Rsを対象として、所定の着座率未満に着座率Rsが下がった場合に、制御手段5によって、実施される。
風量減少処理(#108)は、図5に示すように、空調エリア2の空調装置3の風量を1段階減少する(#401)。そして、調整後の風量を維持する状態で、予め設定された所定の運転時間の間(例えば、30分間)、空調装置3の運転を行う(#402)。
〔照明装置の制御〕
次に、制御手段5における照明装置8の制御について説明する。
制御手段5は、空調エリア2内にある何れかの着座体検出手段6が着座体を検出した場合に、空調エリア2の照明装置8を点灯し、照明装置8の点灯後において、着座状態となっている椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが上昇しない場合に、照明装置8を消灯するように構成されている。
具体的には、図6に示すように、制御手段5は、何れかの着座体検出手段6が着座体を検出した場合に(#501)、空調エリア2の照明装置8を点灯する(#502)。その後、着座状態となっている椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される照明装置8の点灯時における着座部温度Tsとしての点灯時温度T5を検出する(#503)。そして、照明装置8の点灯時から予め設定された所定の設定時間t3(例えば、15秒)が経過すると(#504)、照明装置8の点灯後における着座部温度Tsとしての点灯後温度T6が検出される(#505)。
そして、点灯後温度T6と点灯時温度T5とが比較され(#506)、温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが上昇しない場合(実際に人が着座することなく、例えば鞄が椅子4に置かれた場合に対応)、すなわち、点灯後温度T6が点灯時温度T5以下の場合に照明装置8を消灯する(#507)。一方、温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが上昇した場合(実際に人が着座した場合に対応)、すなわち、点灯後温度T6が点灯時温度T5よりも高い場合は照明装置8の点灯を継続する(#508)。ここで、点灯時温度T5及び点灯後温度T6は、複数の椅子4が着座状態となっている場合には、着座状態となっている夫々の椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出された着座部温度Tsの平均温度とされる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、夫々単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、空調空間としての部屋1に、2つの空調エリア2を設けたが、これに限らず、部屋1に、3つ以上の空調エリア2を設けてもよい。
(2)上記実施形態では、椅子4の着座部4aにおける人又は物の存在を検出可能な着座体検出手段6を椅子4の座面支柱部に設けられた圧力センサとしたが、これに限らず、着座体検出手段6を、椅子4の着座部4aにおける着座体(人又は物)の存在を検出可能な人感センサで構成してもよい。この人感センサとしてはフォトセンサ等を使用することができる。
(3)上記実施形態では、空調装置3の風量が5段階に調整可能に構成され、温度調整処理(#107)及び風量減少処理(#108)において、風量を1段階増減する構成としたが、これに限らず、空調装置3の風量が無段階に調整可能として、温度調整処理(#107)及び風量減少処理(#108)において、風量を1段階増減する代わりに、予め定めた所定の風量を増減する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、着座状態となっている椅子4の着座部温度Tsの平均温度に基づいて温度調整処理(#107)を実施したが、これに限らず、着座状態となっている椅子4の着座部温度Tsを合計した合計温度に基づいて温度調整処理(#107)を実施してもよい。
(5)上記実施形態では、温度調整処理(#107)及び風量減少処理(#108)において、着座率Rsと着座部温度Tsとに基づいて空調装置3の運転状態を制御するにあたり、空調装置3の風量が調整されたが、これに限らず、着座率Rsと着座部温度Tsとに基づいて空調装置3の運転状態を制御するにあたり、空調装置3から吹き出す空調後の空気の温度を調整する構成としてもよい。
(6)上記実施形態では、空調停止判断処理(#105)において、これまで、人が空調エリア2内に存在するために、空調制御を実行している場合には、制御手段5の記憶部の椅子4の着座状態及び非着座状態が示された履歴データを参照して、最後に着座状態から非着座状態となった椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが着座判定温度範囲を外れた場合(温度が低下した場合)に、空調装置3の運転を停止するように構成したが、人が空調エリア2内に入り、椅子4に着座する場合は以下のようにして真の着座率を検出することもできる。
即ち、人が実際に空調エリア内に入り着座した場合は、その着座に伴って、着座部4aの温度は、通常の室温から人の体温に近い温度まで上昇する。従って、例えば、着座体検出手段6による着座状態の検出が行われ、その状態に合わせて空調制御を実行している状態で、着座状態となっている空調エリア2の複数の椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが室温から予め設定されている着座判定温度まで上昇しない場合に、空調装置3の運転を停止するように構成することもできる。この場合、着座判定温度まで上昇した場合、当然に、現状の空調状態を維持することとなる。
(7)上記実施形態では、制御手段5は、照明装置8が点灯している場合において、着座率Rsが0ではない場合(何れかの着座体検出手段6において着座体が検出されている場合)に、着座状態となっている椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが上昇しない場合(着座判定温度まで上昇しない場合)に、照明装置8を消灯するように構成されたが、これに限らず、制御手段5は、照明装置8が点灯している場合において、着座率Rsが0となった場合(全ての着座体検出手段6において着座体が検出されない状態になった場合)に、非着座状態となっている複数の椅子4に設けられた温度検出手段7によって検出される着座部温度Tsが上昇する場合に照明装置8の点灯状態を維持し、上昇しない場合に照明装置8を消灯するように構成されてもよい。
(8)上記実施形態では、所定の設定着座率R1が0.3に設定されたが、これに限らず、所定の設定着座率R1を0よりも大きく1以下の所望の数値に設定することができる。また、所定の設定着座率R1を設けず、着座率Rsが0以外の時は常に温度調整処理(#107)が実施されるように構成してもよい。
(9)上記実施形態では、着座体検出手段6による検出結果に基づいて仮の着座率を導出し、その後、各椅子4の着座部4aに設けられた温度検出手段7による検出結果に基づいて、真の着座率を導出し、その着座率に基づく空調制御を行うものとしたが、先にも説明したように、各椅子4の着座状態を簡易にかつ正確に検出しようとする構成としては、着座体検出手段6による検出と、温度検出手段7による検出を同時におこなって、信頼性の高い着座率を求めて、空調制御を続けることも可能である。
この構成の場合は、以下のようにして着座の確認を行うことができる。
〔着座温度検出による人の着座の確認〕
この確認手法は、着座体検出手段6により着座体が検出された椅子4に関し、温度検出手段7により検出される着座部温度Tsが、予め設定される着座判定温度範囲内にある場合に、当該椅子4に人が着座していると判定し、一方、着座部温度が着座判定温度範囲から外れている場合に、当該椅子4には人が着座していないと判定する。そして、着座体検出手段6と温度検出手段7との両方の検出結果に基づいて真の着座率を導出する。
即ち、両検出手段によって着座状態を判定し(着座体検出手段6としての圧力センサに掛かる荷重を検出した場合、或いは、人感センサが着座体の存在を検出した場合で、温度検出手段7が着座温度範囲内に温度を検出した場合に着座状態であると判定し、着座体検出手段6としての圧力センサに掛かる荷重を検出した、或いは、人感センサが着座体の存在を検出した場合で、温度検出手段7が着座温度範囲内の温度を検出できない場合に非着座状態であると判定し)、その判定に基づいて着座率を導出し、空調制御を行うものとしてもよい。
以上説明したように、空調空間の空調エリア毎に真に着座する人の状態に応じて、空調エリア毎に適切な空調を行うことができる空調システムを提供することができる。
1 部屋(空調空間)
2 空調エリア
3 空調装置
4 椅子
5 制御手段
4a 着座部
6 着座体検出手段
7 温度検出手段
8 照明装置
R1 設定着座率
Rs 着座率
S 空調システム
Ts 着座部温度

Claims (10)

  1. 空調空間が複数の空調エリアに分割され、前記空調エリア毎に当該空調エリアを空調する空調装置が設けられるとともに、前記各空調エリアに複数の着座用の椅子が設けられ、前記空調装置の運転状態を制御可能な制御手段を備えた空調システムであって、
    前記制御手段は、前記空調エリアに配置される全椅子の数に対する人が着座した着座状態にある椅子の数の比率である着座率に応じて前記空調装置を運転制御する構成とされ、
    前記椅子の夫々に、着座部における着座体の存在を検出可能な着座体検出手段と、前記着座部の温度である着座部温度を検出可能な温度検出手段とが設けられ、
    前記制御手段が、前記着座体検出手段による検出結果及び前記温度検出手段による検出結果或いは前記着座体検出手段の検出時より遅れて検出される前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記空調装置を運転制御する空調システム。
  2. 前記制御手段は、前記空調装置を運転制御して空調エリアを空調している状態で、全ての前記着座体検出手段により着座体の検出がされず、且つ、前記温度検出手段によって検出された着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲内から低下し、当該着座判定温度範囲から外れた場合に、前記空調装置を停止制御する請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記制御手段は、前記空調装置を運転制御して空調エリアを空調している状態で、全ての前記着座体検出手段により着座体の検出がされず、且つ、前記温度検出手段によって検出された着座部温度が、予め設定される着座判定温度範囲の温度まで上昇しない場合に、前記空調装置を停止制御する請求項1に記載の空調システム。
  4. 前記制御手段は、前記着座率に応じて前記空調装置を運転制御している運転制御状態で、前記人が着座していると判定した椅子に備えられた温度検出手段の検出結果に関し、検出される着座部温度の温度変化傾向に基づいて、当該温度変化傾向を低減するように、前記空調装置の運転状態を制御する温度調整制御を実行する請求項1〜3の何れか1項に記載の空調システム。
  5. 前記温度調整制御において、前記温度検出手段の検出結果の平均値の温度変化傾向に基づいて、当該温度変化傾向を低減するように、前記空調装置の運転状態を制御する請求項4に記載の空調システム。
  6. 前記空調装置が冷房運転と暖房運転とに切り替え自在に構成され、
    前記制御手段は、
    前記温度変化傾向を低減する制御である温度低下処理として、前記空調装置が冷房運転の場合には当該空調装置の風量を増加し、前記空調装置が暖房運転の場合は前記風量を減少し、
    前記温度変化傾向を低減する制御である温度上昇処理として、前記空調装置が冷房運転の場合は前記風量を減少し、前記空調装置が暖房運転の場合は前記風量を増加する請求項4又は5に記載の空調システム。
  7. 前記制御手段は、前記着座率が所定の設定着座率以上である場合に、前記温度調整制御を実行し、前記着座率が前記所定の設定着座率未満である場合に、前記着座率に応じて前記空調エリアを空調した後に、当該空調エリアの空調装置の空調能力を低下する空調能力低下制御を実行する請求項4から6の何れか1項に記載の空調システム。
  8. 前記着座体検出手段により着座体が検出された椅子に関し、前記温度検出手段により検出される前記着座部温度が予め設定される着座判定温度範囲内にある場合に、当該椅子に人が着座していると判定し、前記着座部温度が前記着座判定温度範囲から外れている場合に、当該椅子には人が着座していないと判定し、当該両判定に基づいて決定される前記着座率に応じて、前記制御手段が前記空調装置の運転状態を制御する請求項1に記載の空調システム。
  9. 前記複数の空調エリアの夫々に照明装置が備えられ、
    前記制御手段は、対象とする前記空調エリア内に設けられた何れかの着座体検出手段が着座体を検出した場合に、当該空調エリアの照明装置を点灯し、当該照明装置の点灯後において、着座状態となっている椅子に設けられた前記温度検出手段によって検出される着座部温度が上昇しない場合に、前記照明装置を消灯する請求項1から8の何れか1項に記載の空調システム。
  10. 前記複数の空調エリアの夫々に照明装置が備えられ、
    前記制御手段は、前記空調エリアの前記照明装置が点灯しており、対象とする何れの着座体検出手段においても着座体が検出されない場合に、前記空調エリア内の椅子に設けられた前記温度検出手段によって検出される着座部温度が上昇する場合に前記照明装置の点灯状態を維持し、上昇しない場合に前記照明装置を消灯する請求項1から9の何れか1項に記載の空調システム。
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