本発明内のいくつかの化合物は、1又は2以上のキラル中心を有し、そして本発明はそのような化合物のそれぞれ別個の鏡像異性体、及び鏡像異性体の混合物を包含する。複数のキラル中心が本発明の化合物に存在する場合、本発明は、化合物内のキラル中心の各可能性ある組合せ、及びすべての可能性ある鏡像異性体及びジアステレオマー混合物を包含する。特定の立体化学又は異性体形の具体的に示されない限り、構造体のすべてのキラル、ジアステレオマー及びラセミ形が意図される。ラセミ形の分解により、又は光学的活性の出発材料からの合成により、如何にして光学的活性形を調製するかは、周知である。
次の定義は、特にことわらない限り、本発明の化合物に関連して使用される。一般的に、所定の基に存在する炭素原子の数は、「Cx〜Cy」として示され、ここでx及びyは、それぞれ、下限及び上限である。例えば、「C1〜C6」として示される基は、1〜6個の炭素原子を含む。本明細書における定義に使用されるような炭素数は、炭素主鎖及び炭素分岐を言及するが、しかし置換基、例えばアルコキシ置換及び同様のものの炭素原子は包含されない。特にことわらない限り、本明細書に明確には定義されていない置換基の命名法は、官能基の末端部分を左から右に、続いて結合点に向かって隣接する官能基を命名することにより到達される。本明細書に表される構造体は、何れの立体化学的表示も伴わないで描かれている。キラル中心が分子に存在する場合、それは両鏡像異性体を表すことが示唆される。本明細書において定義されない用語は、当業者によりそれらの用語に通常帰属する意味を有する。
「アルキル」(alkyl)とは、直鎖又は分岐鎖であり得る炭化水素鎖、又は環状アルキル基から成るか又は含む炭化水素基を言及する。一実施態様によれば、アルキルは、1〜8個(両端を含む)、又はそれらの間の範囲の炭素原子を含む。別の実施態様によれば、アルキルは、1〜7個(両端を含む)又はそれらの間の範囲の炭素原子を含む。さらなる実施態様によれば、アルキルは、1〜6個(両端を含む)の炭素原子を含む。さらなる別の実施態様によれば、アルキルは、1〜5個(両端を含む)の炭素原子を含む。さらに追加の実施態様によれば、アルキルは、1〜4個(両端を含む)の炭素原子を含む。炭化水素鎖であるアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル及びヘプチルを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されず、ここでそれらの例のすべての異性体も考えられる。環状アルキル基から成るか、又は含むアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、3,3−ジメチルシクロブチル、(シクロプロピル)メチル及び(シクロペンチル)メチルを挙げることができるが、但しそれらだけには制限されない。
「任意に置換されたアルキル」(optionally substituted alkyl)とは、置換されていないか、又は1又は2個のF、1又は2個のCl、1又は2個のOH、1つのアミノ基、1つの(アルキル)アミノ基(すなわち、アルキル−NH−)、1つの(ジアルキル)アミノ基(すなわち、(アルキル)2N−)、1又は2個のアルコキシ基、又は1つのシアノ基、又はそれらの置換基の何れかの組合せにより置換される、上記で定義されたようなアルキル基を言及する。「置換された」(substituted)とは、1又は2以上のアルキル基の水素原子が上記に列挙されるような置換基により置換されることを意味する。
「ジ(アルキル)アミド−」(di(alkyl)amido−)とは、−C(O)−N基を言及し、ここで前記基の窒素原子は、上記で定義されたようなアルキル基に個々に結合されている。各アルキル基は、独立して選択され得る。(C1〜C6アルキル)2アミドの代表的例としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:−C(O)N(CH3)2、−C(O)N(CH2CH3)2、−C(O)N(CH2CH2CH3)2、−C(O)N(CH2CH2CH2CH3)2、−C(O)N(CH2CH2CH2CH2CH3)2、−C(O)N(CH3)(CH2CH3)、及び−C(O)N(CH2CH3)(CH2CH2CH3)2。
「アルキルカルボキシ−」(alkylcarboxy−)とは、カルボキシ(C(O)−O−)官能基の炭素原子を通して親構造体に結合される、上記に定義されるアルキル基を言及する。(C1〜C6アルキル)カルボニルの例としては、アセトキシ、プロピオノキシ、プロピルカルボキシ及びイソペンチルカルボキシを挙げることができる。
「(アルキル)カルボキシアミド−」((alkyl)carboxamido−)とは、−NHC(O)−アルキル−基を言及し、ここで前記基のカルボニル炭素原子はアルキル基に結合される。(C1〜C6アルキル)カルボキシアミドの代表的例としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:−NHC(O)CH3、N(CH3)C(O)CH3、−N(CH3)C(O)CH2CH3、−N(CH3)C(O)CH2CH2CH3、−N(CH3)C(O)CH2CH2CH2CH3、−N(CH2CH3)C(O)CH2CH2CH2CH2CH3、−N(CH2CH3)C(O)CH(CH3)2、−N(CH2CH3)C(O)CH2CH(CH3)2、−N(CH2CH3)C(O)CH(CH3)CH2CH3、及び−N(CH2CH3)C(O)C(CH3)3。
「任意に置換されたフェニル」(Optionally substituted phenyl)とは、置換されていないか、又は1又は2以上の任意に置換されたアルキル、ハロゲン、OH、NH2、アルキルアミノ−、ジ(アルキル)アミノ−、シアノ、COOH、(アルコキシ)カルボニル−、アルキルカルボキシ−、(アルキル)カルボキシアミド−、アルキルスルホニル、-C(O)NH2、(アルキル)アミド−、ジ(アルキル)アミド−、NO2又はアルコキシにより置換され得るフェニル基を言及する。
「ヘテロアリール」(heteroaryl)とは、ヘテロ原子の酸素、硫黄及び窒素から選択された少なくとも1つの環原子を含む単環式の5員又は6員の芳香族環系を言及する。ヘテロアリール基の例としては、次のものを言及する:フラン、チオフェン、インドール、アザインドール、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、N-メチルイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピロール、N-メチルピロール、ピラゾール、N-メチルピラゾール、1,3,4 − オキサジアゾ−ル、1,2,4 − トリアゾ−ル、1 − メチル−1,2,4 − トリアゾ−ル、1H−テトラゾ−ル、1 − メチルテトラゾ−ル、及びピリドン、例えば2−ピリドン。
「任意に置換されたヘテロアリール」(optionally substituted heteroaryl)とは、置換されていないか、又は1又は2以上の任意に置換されたアルキル、F、Cl、OH、NH2、アルキルアミノ−、ジ(アルキル)アミノ−、シアノ、COOH、(アルコキシ)カルボニル−、アルキルカルボキシ−、(アルキル)カルボキシアミド−、アルキルスルホニル、-C(O)NH2、(アルキル)アミド−、ジ(アルキル)アミド−、NO2又はアルコキシに置換される、上記で定義されたようなヘテロアリール基を言及する。
「対象」(subject)は、哺乳類、例えばヒト、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ又は非ヒト霊長類、例えばサル、チンパンジー、ヒヒ又はゴリラである。
代表的な「医薬的に許容される塩」(pharmaceutically acceptable salts)とは、例えば水溶性及び水不溶性塩、例えば酸の塩を挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。本明細書において論じられている化合物と塩を形成できる酸の例としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、フタル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、樟脳スルホン酸。
さらなる実施態様によれば、本発明の化合物は、溶媒和物であり得る。本明細書において使用される場合、溶媒和物は、化合物の生理学的活性又は毒性を有意に変更せず、そして本発明の非溶媒和化合物に対して薬理学的同等物として機能することができる。用語「溶媒和物」(solvate)とは、本明細書において使用される場合、溶媒分子と本発明の化合物との組合せ、物理的会合及び/又は溶媒和である。この物理的会合は、様々な程度のイオン及び共有結合、例えば水素結合を包含する。特定の場合、溶媒和物は、例えば1又は2以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組込まれる場合、単離され得る。従って、「溶媒和物」は、溶液相及び単離可能な溶媒和物の両方を包含する。
本発明内のいくつかの化合物は、1又は2以上のキラル中心を有し、そして本発明はそのような化合物のそれぞれ別個の鏡像異性体、及び鏡像異性体の混合物を包含する。複数のキラル中心が本発明の化合物に存在する場合、本発明は、化合物内のキラル中心の各可能性ある組合せ、及びすべての可能性あるその鏡像異性体混合物を包含する。特定の立体化学又は異性体形の具体的に示されない限り、構造体のすべてのキラル、ジアステレオマー及びラセミ形が意図される。ラセミ形の分解により、又は光学的活性の出発材料からの合成により、如何にして光学的活性形を調製するかは、周知である。
本明細書に記載される化合物を調製するために記載される次の反応においては、反応における所望しない沈殿を回避するために、最終生成物において所望される、反応性官能基、例えばOH、アミノ、イミノ、チオ又はカルボキシ基を保護する必要はない。従来の保護基は、標準の実施に従って使用され得る。例えば、T.W. Green and P.G.M. Wuts in "Protective Groups in Organic Chemistry", John Wiley &Sons, 1991を参照のこと。
本明細書に記載される化合物を調製するために記載される次の反応において、反応における所望しない沈殿を回避するために、最終生成物において所望される、反応性官能基、例えばヒドロキシル、アミノ、イミノ、チオ又はカルボキシ基を保護する必要はない。従来の保護基は、標準の実施に従って使用され得る。例えば、T.W. Green and P.G.M. Wuts in "Protective Groups in Organic Chemistry", John Wiley &Sons, 1991を参照のこと。
スキーム1は、式(I)の化合物を調製するための1つの合成法を示す。特に、ボロン酸又はボロン酸エステルが、最初に、ハロゲン化へテロアリールにカップリングされる。一実施態様によれば、ボロン酸は、化合物[A](Ra=H)である。別の実施態様によれば、ボロン酸エステルは、化合物[A](Ra=アルキル)である。さらなる別の実施態様によれば、ボロン酸エステルは、ボロン酸ピナコールエステルである。さらなる実施態様によれば、ハロゲン化へテロアリールは、化合物[B]である。この反応は、溶媒において、弱塩基、及びパラジウム触媒の存在下で実施され得る。当業者は、この反応において使用するための適切な弱塩基、パラジウム触媒及び溶媒を選択することができる。一実施態様によれば、弱塩基はKOAc又はNa2CO3である。別の実施態様によれば、パラジウム触媒は、Pd(PPh3)4、Pd(dppf)Cl2 .DCM、又はPd(dppf)Cl2である。さらなる実施態様によれば、溶媒は、トルエン/エタノール、1,4−ジオキサン、DMF又はそれらの混合物である。反応は、溶媒の還流温度までの高温で行われ得る。次に、中間体[C]は還元され、その対応するアルコール化合物[E]が形成される。一実施態様によれば、反応は、アルキル金属試薬又はアルキルリチウム試薬により行われる。一実施態様によれば、アルキル金属試薬は、化合物[D]である。別の実施態様によれば、アルキル金属試薬は、グリニャール試薬R2−MX(MはMgであり、そしてXはハロゲン化物、例えばCl又はBrである)である。さらなる実施態様によれば、還元は、アルキルリチウム試薬R2−M(MはLiである)を用いて行われる。次に、中間体[E]は、イミダゾール基により置換される。一実施態様によれば、中間体Eは、カルボニルジイミダゾール[F]と反応され、式(I)の化合物が生成される。
スキーム1Aは式(I)の化合物を調製するための別の実施態様を記載する。それらのスキームにおいては、ボロン酸A(Ra=H)又はボロン酸エステルA(Ra=アルキル)が、溶媒下で、弱塩基、パラジウム触媒の存在下で、ハロゲン化へテロアリール化合物Bと反応される。次に、中間体[C]が、アルキル金属試薬化合物Dと反応される。次に、中間体[E]は、カルボニルイミダゾール[F]を用いて、イミダゾール基により置換され、式(I)の化合物が生成される。
スキーム2は、式(I)の化合物が、スキーム1に記載のようにして調製されたアルコール中間体を通して調製される方法を提供する。次に、[E]におけるヒドロキシ官能基が、適切な脱離基(LG)に転換され、中間体[F]が提供される。一実施態様によれば、脱離基は、臭化物、塩化物、トシレート又はメシレートである。さらなる実施態様によれば、中間体[E]は、臭素化剤、例えばPBr3又はPBr5と反応され、その対応する臭化物化合物、すなわち中間体[F](LGはBrである)が得られる。別の実施態様によれば、中間体[E]は、塩化スルホニル、例えば4−トルエンスルホニルクロリド又は塩化メタンスルホニルと反応され、それぞれ、その対応する4−トルエンスルホネート(トシレート)又はメタンスルホネート(メシレート)、すなわち中間体[F](LGはそれぞれ、4−CH3C6H4S(O)2−又はCH3S(O)2−である)が形成される。次に、中間体[F]は、イミダゾール[G]と反応され、式(I)の化合物が生成される。
スキーム2Aは、式(I)の化合物がスキーム1に記載のようにして調製されたアルコール中間体[E]を通して調製される方法を提供する。[E]におけるヒドロキシ官能基が、適切な脱離基(LG)に転換され、中間体[F]が提供される。一実施態様によれば、脱離基は、臭化物、塩化物、トシレート又はメシレートである。さらなる実施態様によれば、中間体[E]は、PBr3又はPBr5、4−トルエンスルホニルクロリド又は塩化メタンスルホニルと反応され、中間体[F]が形成される。次に中間体[F]がイミダゾール[G]と反応され、式(I)の化合物が提供される。
スキーム3は、式(I)の化合物が、スキーム1に記載される方法により、まず、アルキルケトン中間体[C]を調製することにより調製される方法を提供する。次に、それらの化合物Cが還元され、アルコール中間体[D](R1は水素である)が提供される。還元は、種々の適切な還元剤を用いて、当業者により行われる。一実施態様によれば、還元剤は、NaBH4又はLiAlH4である。次に、アルコール中間体[D]が、スキーム1に記載される方法により、式(I)の化合物に転換される。
スキーム4は、式(I)の化合物を調製するための別の方法を提供する。この経路においては、アルキルケトン中間体[C]がまず、スキーム1の方法を用いて調製される。次に、アルキルケトン中間体[C]がスキーム3に提供される方法を用いて還元され、アルコール中間体[D](R1は水素である)が提供される。次に、化合物「D」におけるヒドロキシ官能基が、スキーム3における経路を用いて、適切な脱離基(LG)に転換され、中間体[E]が提供される。最終的に、中間体[E]は、式(I)の化合物に転換される。一実施態様によれば、化合物[E]は、イミダゾールを用いて、式(I)の化合物に転換される。
スキーム6は、式(I)の化合物の合成のための別の方法を示す。この例においては、アルコール中間体[C]は、スキーム5に記載のようにして調製される。次に、中間対[C]が酸化される。一実施態様によれば、酸化は、当業者により選択され得る酸化剤を用いて行われる。別の実施態様によれば、酸化剤は、Dess−Martinペルヨージナンである。そのようにすることにより、酸化は、ケトン又はアルデヒド中間体[D]の調製をもたらす。化合物[D]は、R2−置換され、化合物[F]が形成される。R2−置換は、アルキル化剤を用いて行われる。一実施態様によれば、アルキル化剤は、スキーム1に記載のような、アルキル金属試薬[E]である。中間体[F]は、スキーム1に記載される方法により、式(I)の化合物に転換され得る。
スキーム1〜6に記載のように、断片AとBとの間に結合を形成するために使用されるカップリング方法は、ある場合、スキーム7に記載のようにカップリング反応により置換され得ることは、当業者により認識されるであろう。この場合、ハロゲン化フェニル又はヘテロアリール[A]は、ボロン酸(Ra=H)又はボロン酸エステル(Ra=アルキル)誘導体[B]と反応される。カップリング反応は、スキーム1に記載のような方法を用いて行われる。形成される中間体[C]は、スキーム1に記載される方法(また、スキーム7に記載のような)により、又はスキーム2〜4に記載される方法により、式(I)の化合物に転換され得る。
スキーム1〜7に示される断片A及びBの出発材料誘導体の調製のために使用され得る広範囲の種類の合成法が当業界において知られていることはまた、当業者により理解されるであろう。
本明細書において有用な医薬組成物は、任意には、他の医薬的不活性成分と共に、医薬的に許容される担体中、式(I)の化合物を含む。別の実施態様によれば、式(I)の化合物は、単一組成物中に存在する。さらなる実施態様によれば、式(I)の化合物は、下記に記載されるような1又は2以上の賦形剤及び/又は他の治療剤と組合される。
本発明の医薬組成物は、対象におけるCYP17活性を制御するのに効果的である量の式(I)の化合物を含む。特に、治療効果を達成するための式(I)の化合物の投与量は、製剤、患者の年齢、体重及び性別、及び供給経路に依存するであろう。式(I)の化合物の治療及び投与量は単位剤形で投与され、そして当業者は、活性の相対的レベルを反映するために、それに応じて単位剤形を調節するであろうこともまた考えられる。使用される特定の用量(及び1日当たりに投与される回数)に関する決定は、通常の技術を有する医師の決定内であり、そして所望する治療効果を得るために、特定の環境への用量の滴定により変えられ得る。一実施態様によれば、治療有効量は、約0.01mg/kg〜10mg/kg体重である。別の実施態様によれば、治療有効量は、約5 g/kg、約500 mg/kg、約400 mg/kg、約300 mg/kg、約200 mg/kg、約100 mg/kg、約50 mg/kg、約25 mg/kg、約10 mg/kg、約1 mg/kg、約0.5 mg/kg、約0.25 mg/kg、約0.1 mg/kg、約100 μg/kg、約75 μg/kg、約50 μg/kg、約25 μg/kg、約10 μg/kg、又は約1 μg/kg以下である。しかしながら、式(I)の化合物の治療有効量は、主治医により決定され得、そして治療される病状、投与される化合物、供給経路、年齢、体重、患者の症状の重症度、及び患者の応答パターンに依存する。
治療有効量は、定期的スケジュール、すなわち毎日、毎週、毎月、又は毎年、又は様々な投与日、週、月、等を伴っての不規則なスケジュールで供給され得る。他方では、投与される治療有効量は変更することができる。一実施態様によれば、最初の用量のための治療有効量は、1又は2以上の続く用量に関する治療有効量よりも高い。別の実施態様によれば、最初の用量のための治療有効量は、1又は2以上の続く用量についての治療有効量よりも低い。同等の用量が様々な期間にわたって、例えば約2時間ごとに、約6時間ごとに、約8時間ごとに、約12時間ごとに、約24時間ごとに、約36時間ごとに、約48時間ごとに、約72時間ごとに、約1週ごとに、約2週ごとに、約3週ごとに、約1か月ごとに、及び約2か月ごとに投与される。治療の完了期間に対応する投与量の回数及び頻度は、医療従事者の判断に従って決定されるのであろう。本明細書に記載される治療有効量とは、所定の期間にわたって投与される総量を意味し;すなわち、複数の式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩が投与される場合、治療有効量は、投与される総量に対応する。
式(I)の化合物を含む医薬組成物は、単独で、又は投与のための1又は2以上の医薬担体と共に配合され得る。医薬担体の量は、式(I)の化合物の溶解性及び化学的性質、選択される投与経路、及び標準的薬理学的実施により決定される。医薬担体は、固体又は液体であり得、そして固体及び液体担体の両方を組込むことができる。種々の適切な液体担体は知られており、そして当業者により容易に選択され得る。そのような担体としては、例えばDMSO、生理食塩水、緩衝生理食塩水、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、及びそれらの混合物を挙げることができる。同様に、種々の固体担体及び賦形剤は周知である。式(I)の化合物は、選択されている特定条件を考慮して、何れの経路によっても投与され得る。式(I)の化合物は、中でも経口的に、注射により、吸入(経口、鼻腔内及び気管内)により、眼内、経皮により、血管内、皮下、筋肉内、舌下、頭蓋内、硬膜外、膀胱内、直腸、及び膣内、投与され得る。
式(I)の化合物は単独で投与され得るが、それは、生理学的に適合できる1又は2以上の医薬担体の存在下でも投与され得る。担体は、乾燥又は液体形で存在することができ、そして医薬的に許容されるべきである。液体医薬組成物は典型的には、滅菌溶液又は懸濁液である。液体担体が非経口投与のために使用される場合、それらは所望には、滅菌液体である。液体担体は典型的には、溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ及びエリキシルの調製に使用される。別の実施態様によれば、式(I)の化合物は、液体担体に溶解される。一実施態様によれば、式(I)の化合物は、液体担体に懸濁される。製剤の当業者は、投与経路に依存して、適切な液体担体を選択することができる。他方では、式(I)の化合物は、固体担体に配合され得る。一実施態様によれば、組成物は、単位剤形、すなわち錠剤又はカプレットに圧縮され得る。別の実施態様によれば、組成物は単位剤形、すなわちカプセルに添加され得る。さらなる実施態様によれば、組成物は、粉末として投与のために配合され得る。固体担体は様々な機能を実行することができ、例えば下記に記載される複数の賦形剤の機能を実行することができる。例えば、固体担体はまた、風味剤、潤滑剤、可溶化剤、懸濁化剤、充填剤、流動促進剤、圧縮助剤、結合剤、崩壊剤又は封入材料としても作用することができる。
組成物はまた、適切な量の式(I)の化合物を含有するよう細分割され得る。例えば、単位剤形は、パッケージされた組成物、例えばパケット化された粉末、バイアル、アンプル、予備充填された注射器又は液体含有サシエットであり得る。
1又は2以上の式(I)の化合物と組合され得る賦形剤の例としては、次のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない:アジュバント、抗酸化剤、結合剤、緩衝剤、コーティング剤、着色剤、圧縮補助剤、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、皮膚軟化剤、封入材料、充填剤、香味剤、流動促進剤、造粒剤、潤滑剤、金属キレート剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、保存剤、可溶化剤、吸着剤、安定化剤、甘味料、界面活性剤、懸濁剤、シロップ剤、増粘剤、又は粘度調節剤。例えば、"Handbook of Pharmaceutical Excipients", 5th Edition, Eds.: Rowe, Sheskey, and Owen, APhA Publications (Washington, DC), December 14, 2005(参照により本明細書に組込まれる)に記載される賦形剤を参照のこと。
一実施態様によれば、組成物は吸入剤として使用され得る。この投与経路のためには、組成物は、噴霧スプレーポンプにより、又は吸入用の乾燥粉末により、式(I)の化合物及び供給のためのビークルを用いて、液体単位用量として調製され得る。
別の実施態様によれば、組成物は、エアロゾル、すなわち経口又は鼻腔内エアロゾルとして使用され得る。この投与経路のためには、組成物は、気体又は液化噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、二酸化炭素、窒素、プロパン及び同様のものと共に、加圧されたエアロゾル容器への使用のために配合される。1又は2以上の作動下で計量された用量の供給がまた提供される。
別の実施態様によれば、組成物は徐放装置により投与され得る。「徐放性」(sustained delivery)とは、本明細書において使用される場合、遅延されるか、又は他方では、調節される式(I)の化合物の供給を言及する。当業者は、適切な徐放装置を知っている。そのような徐放装置への使用に関しては、式(I)の化合物は、本明細書に記載のようにして配合される。
組成物及び式(I)の化合物に使用するための上記成分の他に、組成物は固形腫瘍を治療するために使用される1又は2以上の薬剤又は治療剤を含むことができる。一実施態様によれば、薬剤としては、化学療法剤、細胞毒性剤/細胞増殖抑制剤、及び標的薬、例えばLHRHアゴニスト/アンタゴニスト、アンドロゲン受容体アンタゴニスト、キナーゼ又は他の酵素阻害剤、及び同様のものを挙げることができるが、但しそれらだけには限定されない。化学療法剤の例としては、"Physician's Desk Reference", 64th Edition, Thomson Reuters, 2010(引用により本明細書に組込まれる)に引用されるそれらの剤を挙げることができる。一実施態様によれば、式(I)の化合物は、CYP17の他の阻害剤、例えば酢酸アビラテロン、又はテストステロン生成を抑制する化合物、例えばLHRHアゴニスト/アンタゴニストと共に投与され得る。追加の薬剤又は治療剤の治療的有効量は、周知である。しかしながら、供給されるべき他の薬剤の量を決定することは、主治医の範囲内である。
式(I)の化合物及び/又は他の薬剤又は治療剤は、単一組成物で投与され得る。しかしながら、本発明はこれに限定されない。他の実施態様によれば、式(I)の化合物は、所望には、式(I)の他の化合物、化学療法剤、又は他の剤から1又は2以上の別々の製剤として投与され得る。
式(I)の化合物又は本明細書に記載される組成物を含む医薬製剤のキット又はパッケージがまた、本明細書に提供される。キットは、各所望時間で摂取される、単一製剤又は組合せ製剤を示すように構成され得る。
適切には、キットは、所望する供給経路のために配合された式(I)の化合物を含むパッケージ又は容器を含む。適切には、キットは、活性剤についての投与及び挿入についての説明書を含む。任意には、キットはさらに、そのようなアッセイを実施するための生成物及び材料、例えば試薬、ウェルプレート、容器、マーカー又はラベル、及び同様のものの局部又は循環レベルをモニターするための説明書を含むことができる。そのようなキットは、所望する表示の処置のために適切な態様で容易にパッケージングされる。例えば、キットはまた、噴霧ポンプ又は他の供給装置の使用のための説明書の含むことができる。そのようなキットに含まれる他の適切な成分は、所望する指示及び供給経路を考慮して、容易に当業者に明らかであろう。
本明細書に記載される式(I)の化合物又は組成物は、単回投与であるか、又は連続的又は定期的不連続投与のためであり得る。連続投与に関しては、パッケージ又はキットは、各投薬単位(例えば、上記の又は薬剤供給に使用される、溶液、ローション、錠剤、ピル、又は他の単位)での式(I)の化合物、及び1日1度、毎週1度、又は毎月1度の用量を、予定された期間、又は規定のように、投与するための任意の説明書を含むことができる。式(I)の化合物が不連続態様で定期的に供給される場合、パッケージ又はキットは、式(I)の化合物が供給されない期間のプラセボを含むことができる。種々の濃度の組成物、組成物中の成分、又は時間にわたっての組成物内の式(I)の化合物又は剤の相対的比率が所望される場合、パッケージ又はキットは、所望する変動性を提供する一連の投薬単位を含むことができる。
定期的経口使用のための医薬剤の分散のためのパッケージ又はキットの数は、周知である。一実施態様によれば、パッケージは、各期間のためのインジケーターを有する。別の実施態様によれば、パッケージは、標識されたブリスターパッケージ、ダイアルディスペンサーパッケージ又はボトルである。
キットのパッケージング手段は、投与、例えば吸入器、注射器、点眼器又は他のそのような装置とそれ自体連動され得、それらから、製剤が身体、例えば肺の患部に適用されるか、対象中に注入されるか、又はさらに、キットの他の成分と共に混合される。
それらのキット中の組成物はまた、乾燥又は凍結乾燥形でも提供され得る。試薬又は成分が乾燥形として提供される場合、再構成は一般的に、適切な溶媒の添加による。溶媒はまた、別のパッケージで提供されても良いことが想定される。
本発明のキットはまた、典型的には、市販のために厳重にバイアルを含むための手段、例えば所望するバイアルが保持される注射又は中空成形プラスチック容器を含むであろう。パッケージの数又はタイプにかかわらず、及び上記で論じられたように、キットはまた、動物の身体内への組成物の注入/投与又は配置を助けるための別個の器具を含むことができるか、又はパッケージされ得る。そのような器具は、吸入器、注射器、ピペット、鉗子、計量スプーン、点眼器、又は何れかのそのような医学的に許容される供給手段であり得る。
一実施態様によれば、キットが提供され、そしてそれは式(I)の化合物を含む。式(I)の化合物は、上記1又は2以上の担体又は賦形剤の存在又は不在下で存在することができる。キットは任意には、CPY17活性に関連する疾病を有する対象への薬剤及び式(I)の化合物の投与のための説明書を含むことができる。
さらなる実施態様によれば、キットが提供され、そしてそれは、第二投薬単位に式(I)の化合物、及び第三投薬単位に1又は2以上の上記担体又は賦形剤を含む。キットは任意には、CPY17活性に関連する疾病を有する対象への薬剤及び式(I)の化合物の投与のための説明書に含むことができる。
本明細書に記載される化合物は、CPY17活性に関連する状態の治療において有用である。一実施態様によれば、そのような疾病は、異常細胞増殖、特にホルモン、例えばテストステロン又はエストロゲンに対して敏感である細胞の異常増殖に関連している。用語「異常細胞増殖」(abnormal cellular proliferation)とは、哺乳類身体に天然において存在する細胞の制御不能な成長を言及する。一実施態様によれば、異常細胞増殖により特徴づけられる疾病は、癌、例えば次の癌を包含するが、但しそれらだけには限定されない:前立腺、頭、首、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、膀胱、子宮、子宮頸部、胸部、卵巣、膣、精巣、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、腸、膵臓、脳、中枢神経系、副腎、又は皮膚の癌、もしくは白血病。一実施態様によれば、異常細胞増殖により特徴づけられる疾病は、前立腺癌である。
用語「制御」(regulation)、又はその変形とは、本明細書において使用される場合、生物学的経路中の1又は2以上の成分を阻害する式(I)の化合物の能力を言及する。一実施態様によれば、「制御」とは、CPY17活性の阻害を言及する。
別の実施態様によれば、治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、CPY17活性に関連する異常細胞成長により特徴づけられる疾病を治療するための方法が提供される。
さらなる実施態様によれば、治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、CPY17活性を阻害することによる治療可能な状態の治療方法が提供される。
さらなる別の実施態様によれば、治療有効量の式(I)の化合物を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるテストステロン生成を低めるための方法が提供される。
本明細書において記載される場合、化合物の治療有効量とは、癌細胞の数を低め(細胞毒性)、癌細胞の数を相対的に一定に維持し(細胞増殖抑制)、腫瘍サイズを低め、転移を阻害し、腫瘍増殖を阻害し、及び/又は癌の1又は2以上の症状を改善することができる量である。癌治療に関しては、有効性は例えば、時間に対する疾病進行を評価し、腫瘍サイズを測定し、及び/又は患者の応答率を決定することにより測定され得る。
次の例は単なる例示であって、本発明を制限するものではない。
すべての反応は、特にことわらない限り、乾燥窒素又はアルゴン雰囲気下で行われる。特にことわらない限り、すべての原料出発材料、溶媒及び試薬を、市販の供給源(例えば、Avocado Research Chemicals, Apollo Scientific Limited, Bepharma Ltd., Combi-Blocks Inc., Sigma Aldrich Chemicals Pvt. Ltd., Ultra Labs, Toronto Research Chemicals Inc., Chemical House, RFCL Limited, Spectro Chem Pvt. Ltd., Leonid Chemicals, Loba Chemie, Changzhou Yangyuan, NeoSynth., Rankem)から購入し、そしてさらなる精製なしで使用するか、又は試薬は、周知方法により合成することができる。
Biotage Isolera One及びCombi Flash Tele Dyne Isco Automated Flash Purification Systemを、それぞれの方法において言及される溶離液組合せを用いて粗生成物の精製のために使用した。フラッシュクロマトグラフィーを、窒素及び/又は圧縮空気と共に、ChemLabsからのシリカゲル(60−100、100−200及び230−400メッシュ)を用いて行った。分取薄層クロマトグラフィーを、シリカゲル(Analtech, Inc. Delaware, USA からのGF 1500 μM 20 × 20 cm 及び GF 2000 μM 20 × 20 cmの分取スコアプレート)を用いて行った。薄層クロマトグラフィーを、プレコーティングされたシリカゲルシート(Merch 60 F254)を用いて行った。視覚的検出を、紫外線、p−アニスアルデヒド染色、ニンヒドリン染色、ジニトロフェニルヒドラジン染色、過マンガン酸カリウム染色、又はヨウ素を用いて行った。低温での反応を、冷浴、例えば0℃での水/氷、及び−78℃でのアセトン/ドライアイスを用いて行った。1H NMRスペクトルを、内部基準としてテトラメチルシランを用いて、周囲温度で、Varian V400分光計、Bruker 400(特にことわらない限り)により、400MHZで記録した。化学シフト値を、δ(ppm)で示した。すべての中間体及び最終化合物の質量スペクトルを、6150SQD機械を備えた、Waters Acquity UPLC-SQD & Agilent 1290を用いて記録した。高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)スペクトルを、Agilent UHPLC 1290 及び Waters, Allianceを用いて記録した。LC−MSスペクトルを、BEH C18 カラム 及びZORBAX HD C18カラム(50 mm × 2.1 mm × 1.7μ) & (50 mm × 2.1 mm × 1.8μ)、0.01%の酢酸及びアセトニトリル、及び0.01%の酢酸及びメタノールの移動相、0.3ml/分の流速、70及び50℃の温度、及び3.0及び時々、5分の実行時間を用いて、DAD検出LC−MS装置を備えたAgilent 1200 LC-MS/Agilent 1290 UHPLC-SQDを用いて記録した。各最終化合物の純度を、SQDを備えたWATERS PDA及び6150 SQDを備えたAGILENT DAD装置及び次の条件を用いて検出した:
条件1:カラム:Waters BEH C18;移動相:0.01%酢酸及びアセトニトリル&0.01%酢酸及びメタノール;勾配:(B/%T): 0/0, 1.2/100, 2.5/100, 2.8/0, 3.0/0;流速:0.3 mL/分;温度:70℃;実行時間:3.0分。
条件2:カラム:ZORBAX HD C18;移動相:0.01%酢酸及びアセトニトリル&0.01%酢酸及びメタノール;勾配:(B/%T): 0/0, 2.5/100, 4.5/100, 4.8/0, 5.0/0; 流速:0.3 mL/分;温度:50℃;実行時間:5.0分。
次の略語が用いられ、そして示される定義を有する:ANCはアセトニトリルであり;BCAはビシンコニン酸であり;bid poとは、口による1日2度を意味し;CDIは、1,1−カルボニルジイミダゾールであり;concは濃縮を意味し;DMSOは、ジメチルスルホキシドであり;DCCは、ジクロロヘキシルカルボジイミドであり;DCMはジクロロメタンであり;DIPEGは、ジイソプロピルエチルアミンであり;DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり;dppfは、1、1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセンであり;DTTはジチオトレイトールであり;EDC・HClは、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩であり;EDTAはエチレンジアミン四酢酸であり;EGTAはエチレングリコール四酢酸であり;ELISAは酵素結合免疫吸着アッセイであり;EtOHはエタノールであり;ESIは、エレクトロスプレーイオン化であり;EIは電子衝撃イオン化であり;HATUは、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウムであり;HEPESは、(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸であり;HPCDは、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンであり;HPLCは高性能液体クロマトグラフィーであり;Hzはヘルツであり;HOAtは1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールであり;HOBtは、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールであり;KOAcは酢酸カリウムであり;LCは液体クロマトグラフィーであり;LDAはリチウムジイソプロピルアミンであり;MSは質量分光法であり;MeOHはメタノールであり;MHzはメガヘルツであり;mMはミリモル濃度であり;mlはミリリッターであり;minは分であり;molはモルであり;M+は分子イオンであり;[M+H]+は、プロトン化分子イオンであり;Nは規定度であり;NMRは核磁気共鳴であり;PBSはリン酸緩衝生理食塩水であり;PMSFはフェニルメタンスルホニルフッ化物であり;PPh3はトリフェニルホスフィンであり;PTSAはパラ−トルエンスルホン酸であり;psiはポンド/インチ2であり;PPMはパートパーミリオン(100万分の1)であり;qd poは、口により毎日を意味し;rtは室温であり;RTは保持時間であり;tetrakisは、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)であり;TLCは薄層クロマトグラフィーであり;TFAはトリフルオロ酢酸であり;TEAはトリエチルアミンであり;THFはテトラヒドロフランであり;TMSはテトラメチルシランであり;そしてXTTは、ナトリウム2,3−ビス(2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル)−5−[(フェニルアミノ)−カルボニル]−2H−テトラゾリウム内塩である。
実施例1:5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(3−フルオロフェニル)チアゾール
ステップ1:2−(3−フルオロフェニル)チアゾール−5−カルバルデヒド
トルエン(2ml)及びエタノール(1ml)中、2−ブロモチアゾール−5−カルバルデヒド(0.6g、3.125mmol)の溶液に、4−フルオロフェニルボロン酸(0.524g、3.75mmol)、Na2CO3の2M水溶液を添加した。反応混合物をアルゴンにより脱気し、テトラキス(0.180g、0.156mmol)を添加し、反応混合物をアルゴンにより10分間、再び脱気し、そして120℃に4時間、加熱した。反応混合物を真空下で蒸発し、エタノールを除去し、反応混合物を水(10ml)により希釈し、酢酸エチル(50ml)により抽出し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)Oneクロマトグラフィー(6%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、2−(3−フルオロフェニル)チアゾール−5−カルバルデヒド(0.350g、54%の収率)を得た;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.78 (s, 1H), 7.90 (dd, 2H), 7.61 (q, 1H); 7.44 (t, 1H); LC-MS m/z ([M+H]+ =208.02, 実測=208.0)。
ステップ2:1−(2−(3−フルオロフェニル)チアゾール−5−イル)プロパン−1−オール
THF(12ml)中、2−(3−フルオロフェニル)チアゾール−5−カルバルデヒド(0.320g、1.545mmol)の溶液に、0℃で、ジエチルエーテル中、臭化エチルマグネシウムの3.0M溶液(1.28ml、3.86mmol)を添加した。反応混合物を室温に加温し、そして3時間、撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液(10ml)及び水(5ml)によりクエンチし、酢酸エチル(50ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)Oneクロマトグラフィー(15%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、1−(2−(3−フルオロフェニル)チアゾール−5−イル)プロパン−1−オール(0.18g、45%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.68 (d, 3H), 7.40 (q, 1H), 7.11 (t, 1H); 4.93 (t, 1H), 4.11 (q, 1H), 1.90-1.87 (m, 2H), 1.01 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =238.06, 実測=238.0)。
ステップ3:5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(3−フルオロフェニル)チアゾール
アセトニトリル(2.5ml)中、1−(2−(3−フルオロフェニル)チアゾール−5−イル)プロパン−1−オール(0.90g、0.379mmol)の溶液に、CDI(0.319g、1.97mmol)を、室温で添加した。溶液を80℃に2時間、加熱し、反応を氷冷水により希釈し、そして酢酸エチル(50ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、(5%メタノール/DCM)を用いることにより、分取TLCにより精製し、5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(3−フルオロフェニル)チアゾール(0.014g、14%の収率)を得た;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.91 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.70 (t, 2H), 7.52 (q, 1H), 7.31 (t, 1H), 6.93 (s, 1H), 2.31-2.22 (m, 2H), 0.82 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =288.09, 実測=288.0)。
実施例2:5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール
ステップ1:2−(1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−カルバルデヒド
トルエン(6ml)及びエタノール(5ml)中、2−ブロモチアゾール−5−カルバルデヒド(0.8g、4.16mmol)の溶液に、tert−ブチル3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレート(1.8g、6.2mmol)、2Mの炭酸ナトリウム(6.2ml、12.4mmol)及びPd(PPh3)4(0.45mg、0.4mmol)を、アルゴン下で添加した。混合物を、脱気し、100℃に加熱し、1時間、撹拌した。TLC(5%メタノール/DCM)によるモニターリングによる、反応完了後、得られる混合物をCelite(登録商標)試薬により濾過し、そして濾液を分離した。この濾液を濃縮し、EtOAc(2×100ml)により抽出し、水(100ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ジクロロメタン中、3%メタノールを用いて、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム精製器(シリカゲル100−200ミクロン)により精製し、そして黄色の固形物(0.25g、33%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 13.49 (brs, 1H), 10.03 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.09(s, 1H); LC-MS m/z ([M+H]+ =180.02, 実測=180.1)。
ステップ2:2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−カルバルデヒド
2−(1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−カルバルデヒド(0.25g、1.3mmol)を、DMF(5ml)に溶解し、そしてヨードメタン(0.26ml、4.1mmol)及び炭酸カリウム(0.6g、4.1mmol)を添加した。反応を、TLC(80%EtOAc/ヘキサン)により完了と見なされるまで、室温で3時間、撹拌した。反応を氷水(50ml)中に注ぎ、そして水性層を、酢酸エチル(3×50ml)により抽出した。有機層を組合し、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、そして真空下で濃縮し、2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−カルバルデヒドを、黄色の固形物(0.1g、38%の収率)として得た。1H-NMR (DMSO-d6): δ 10.0 (s, 1H), 8.60 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 3.89 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =194.03, 実測=194.1)。
ステップ3:1−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−イル)プロパン−1−オール
0℃でのTHF(10ml)中、2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−カルバルデヒド(0.1g、0.51mmol)の溶液に、ジエチルエーテル中、3.0Mの臭化エチルマグネシウム(0.5ml、0.15mmol)を添加し、そして反応混合物を0℃で3時間、撹拌した。TLC(5%メタノール/DCM)によるモニターリングによる反応完了後、反応混合物を、飽和NH4Cl溶液(50ml)によりクエンチした。次に、反応混合物を、EtOAc(3×50ml)により抽出し、水(2×50ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、黄色の固形物(0.09g、81%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.21 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.50(s, 1H), 5.60 (d, 1H), 4.70 (q, 1H), 3.86 (s, 3H),1.69 (m, 2H), 0.844 (t, 3H)。
ステップ4:5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール
アセトニトリル(10.0ml)中、1−(2−(1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)チアゾール−5−イル)プロパン−1−オール(0.09g、0.4mmol)の溶液に、CDI(0.34g、2.1mmol)を添加し、そして反応を100℃に加熱し、そして1時間、撹拌した。反応完了を、TLC(10%メタノール/DCM)によりモニターした。反応混合物を真空下で濃縮し、酢酸エチル(2×100ml)により希釈し、水(100ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ジクロロメタン中、5%メタノールを用いて、分取TLCにより精製した。淡黄色の粘性液体(0.015g、13%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.25 (s, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 5.63 (t, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.22 (m, 2H), 0.82 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =274.10, 実測=274.1)。
実施例3:1−(1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロピル)−1H−イミダゾール
ステップ1:5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−カルバルデヒド
トルエン(40ml)及びエタノール(20ml)中、5−ブロモチオフェン−2−カルバルデヒド(1g、5.2mmol)の撹拌溶液に、(4−メトキシフェニル)ボロン酸(1.59g、10.4mmol)、2Mの炭酸ナトリウム(14.7ml)及びPd(PPh3)4(60mg、0.05mmol)を添加した。反応をアルゴンによりパージし、そして60℃で約5時間、加熱した。反応混合物を濃縮し、水(100ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×200ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(20ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いてフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−カルバルデヒドを、オフホワイト色の固形物(1g、87.7%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.85 (s, 1H), 7.97 (d, 1H), 7.73 (d, 2H), 7.61 (d, 1H), 7.02 (d, 2H), 3.98 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =219.04, 実測=219.3)。
ステップ2:1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロパン−1−オール
THF(6ml)中、5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−カルバルデヒド(300mg、1.3mmol)を、0℃に冷却した。次に、ジエチルエーテル(0.8ml、2.7mmol)中、3Mの臭化エチルマグネシウムを0℃でゆっくり添加し、そして反応混合物を0℃で3時間、撹拌した(反応の進行を、TLCによりモニターした)。反応混合物を、飽和NH4Cl溶液(10ml)によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×200ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロパン−1−オールを、淡黄色の液体(150mg、43.9%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.51 (d, 2H), 7.15 (d, 1H), 6.94 (d, 2H), 6.84 (d, 1H), 5.45 (d, 1H), 4.64-4.60 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 1.72-1.65 (m, 2H), 0.88 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =249.09, 実測=249.4)。
ステップ3:1−(1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロピル)−1H−イミダゾール
NMP(4ml)中、1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロパン−1−オール(95mg、0.3mmol)の撹拌溶液に1,1−カルボニルジイミダゾール(495mg、3mmol)を添加した。反応を160℃で約6時間、還流した。反応混合物を濃縮し、水(100ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして次に、真空下で濃縮し、粗生成物を得た。DCM中、2%メタノールを、溶離液として用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、1−(1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロピル)−1H−イミダゾールを、オフホワイト色の固形物(30mg、26.3%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.78 (s, 1H), 7.49 (d, 2H), 7.26 (s, 1H), 7.22 (d, 1H), 7.03 (d, 1H), 6.92 (t, 3H), 5.49 (t, 1H), 3.75 (s, 3H), 2.24-2.17 (m, 2H), 0.81 (t, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =299.11, 実測=231.3)[M-iイミダゾール]+。
実施例4:4−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)チオフェン−2−イル)フェノール
DCM(4ml)中、1−(1−(5−(4−メトキシフェニル)チオフェン−2−イル)プロピル)−1H−イミダゾール(45mg、0.15mmol;実施例3に記載のようにして調製された)の撹拌溶液に、0℃でBBr3(0.02ml、0.22mmol)を添加した。反応を0℃で約2時間、撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml)によりクエンチし、そしてDCM(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10mlにより洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ペンタン(10ml)により洗浄し、4−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)チオフェン−2−イル)フェノールを、オフホワイト色の固形物(42mg、81.3%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.59 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.37 (d, 2H), 7.25 (s, 1H), 7.14 (d, 1H), 7.01 (d, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.75 (d, 2H), 5.47 (t, 1H), 2.31-2.16 (m, 2H), 0.80 (t, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =285.10 実測=217.2)[M-イミダゾール]+。
実施例5:エチル4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾエート
ステップ1:エチル4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)ベンゾエート
トルエン(80ml)及びイソプロパノール(40ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(2g、10.7mmol)の撹拌溶液に、(4−(エトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸(4.17g、21.5mmol)、2Mの炭素ナトリウム(30ml)及びPd(PPh3)4(124mg、0.1mmol)を添加した。反応をアルゴンによりパージし、そして70℃で約5時間、加熱した。反応混合物を濃縮し、そして水(200ml)により希釈し、酢酸エチル(2×500ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(50ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、エチル4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)ベンゾエートを、オフホワイト色の固形物(1.7g、62%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.03 (s, 1H), 9.20 (d, 1H), 8.39 (dd, 1H), 8.08 (d, 2H), 8.02 (d, 1H), 7.99 (d, 2H), 4.36-4.31 (m, 2H), 1.33 (t, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =256.09, 実測=256.2)。
ステップ2:エチル4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ペンゾエート
THF(15ml)中、エチル4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)ベンゾエート(500mg、1.9mmol)を、0℃に冷却し、ジエチルエーテル中、3Mの臭化エチルマグネシウム(1.3ml、3.9mmol)を、0℃でゆっくり添加し、そして反応混合物を0℃で2時間、撹拌し、同時にTLCにより反応の進行をモニターした。反応混合物を、飽和NH4Cl溶液(20ml)によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×200ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、15%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、エチル4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ペンゾエートを、褐色の液体(250mg、44.8%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.84 (s, 1H), 8.13-8.11 (d, 1H), 8.04 (d, 2H), 7.87 (d, 2H), 7.57 (d, 1H), 5.33 (d, 1H), 4.57-4.53 (m, 1H), 4.35-4.30 (m, 2H), 1.89-1.76 (m, 1H), 1.68-1.34 (m, 1H), 1.24 (t, 3H), 0.86 (t, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =286.14, 実測=286.2)。
ステップ3:エチル4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾエート
NMP(3ml)中、エチル4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ペンゾエート(300mg、1mmol)の撹拌溶液に、1,1−カルボニルジイミダゾール(1.36g、8.4mmol)を添加し、そして反応を160℃で約10時間、還流した。反応混合物を濃縮し、水(200ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×200ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、5%メタノールを用いて、分取TLC方法により精製し、エチル4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾエートを、褐色の液体(65mg、22.7%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.93 (d, 1H), 8.13 (dd, 1H), 8.03 (d, 2H), 7.87 (d, 2H), 7.81 (s, 1H), 7.41 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 5.41-5.37 (m, 1H), 4.35-4.29 (m, 2H), 2.34-2.19 (m, 2H), 1.32 (t, 3H), 0.81 (t, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =336.16, 実測=336.2)。
実施例6:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)安息香酸
THF(2ml)及び水(1ml)中、エチル4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾエート(25mg、0.07mmol;実施例5に記載のようにして調製された)の撹拌溶液に、LiOH(6mg、0.14mmol)を室温で添加し、そして反応を室温で4時間、撹拌した。反応混合物を、1NのHCl(pH=6)により中和し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、5%メタノールを用いて、分取TLCにより精製し、4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)安息香酸を、オフホワイト色の固形物(12mg、54.5%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.92 (s, 1H), 8.14 (dd, 1H), 8.01 (d, 2H), 7.83 (d, 3H), 7.40 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.90 (s, 1H), 5.39 (s, 1H), 2.34-2.19 (m, 2H), 0.81 (t, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =308.13, 実測=308.1)。
実施例7:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジン
ステップ1:5−(3−メトキシフェニル)ピコリンアルデヒド
トルエン(10ml)及びエタノール(8ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(1.0g、5.43mmol)の溶液に、(3−メトキシフェニル)ボロン酸(1.2g、8.1mmol)、2Mの炭酸ナトリウム(3.4g、32.6mmol、8mlの水)、Pd(PPh3)4(0.228g、0.25mmol)を、アルゴン下で添加した。得られる混合物を、75−80℃で4時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、酢酸エチル(150ml)により希釈し、そして炭酸水素溶液(2×100ml)及びブライン溶液(2×100ml)により洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(100−200μ;ヘキサン中、15%酢酸エチル)により精製し、5−(3−メトキシフェニル)ピコリンアルデヒド(0.75g、65%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.02 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.33 (d, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.45 (t, 1H), 7.38 (d, 2H), 7.03 (d, 1H), 3.84 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =214.08, 実測=214.3)。
ステップ2:1−(5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール
THF(7ml)中、5−(3−メトキシフェニル)ピコリンアルデヒド(0.75g、3.5mmol)の溶液に、臭化メチルマグネシウム(0.17g、8.8mmol)を、窒素下で、−40℃で添加した。反応を室温にし、そして次に、室温で2時間、撹拌した。内容物を、酢酸エチル(150ml)により希釈し、塩化アンモニウム溶液(100ml)によりクエンチし、有機層をブライン溶液(2×100ml)により洗浄し、層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(100−200μ;ヘキサン中、15%酢酸エチル)により精製し、1−(5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(450mg、53%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.73 (s, 1H), 8.04 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.38 (t, 1H), 7.26 (s, 1H), 7.23 (d, 1H), 6.95 (d, 1H), 5.28 (d, 1H), 4.54 (q, 1H), 3.81 (s, 3H), 1.7 (m, 1H), 1.8 (m, 1H), 0.86 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =244.13, 実測=244.0)。
ステップ3:2−(1−ブロモプロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジン
クロロホルム(5ml)中、1−(5−(3−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(0.45g、1.8mmol)の溶液に、PBr3(1.5g、5.55mmol)を0−5℃で添加し、反応を同じ温度で1時間、維持し、そして次に、反応を室温にゆっくり加温し、そしてこの温度で1時間、保持した。内容物を、水(75ml)及びクロロホルム(100ml)により希釈し、そして層を分離した。有機層を、炭酸水素溶液(2×30ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。非極性不純物を、ペンタン洗浄液(2×7ml)により除き、2−(1−ブロモプロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジン(0.45g、粗)を得た。LC-MS m/z ([M+H]+ =306.04, 実測=306.0)。
ステップ4:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジン
DMF(5ml)中、イミダゾール(0.2g、2.9mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.4g、29mmol)及び2−(1−ブロモプロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジンを、窒素下で添加し、そして反応を50℃にて3時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、水(100ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。層を分離し、有機層をブライン溶液(2×3ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、分取TLC(2000μ;純粋酢酸エチル)により精製し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジン(50mg、12%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.86 (s, 1H), 8.09 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.40 (m, 2H), 7.36 (s, 1H), 7.25 (d, 2H), 6.97 (d, 1H), 6.89 (s, 1H), 5.37 (q, 1H), 3.80 (s, 3H), 2.25 (m, 2H), 0.82 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =294.15, 実測=294.2)。
実施例8:3−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)フェノール
ジクロロメタン(1ml)中、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−5−(3−メトキシフェニル)ピリジン(0.05g、0.17mmol;実施例7に記載のようにして調製された)の溶液に、BBr3(0.064g、0.25mmol)を、窒素下で、0℃で添加した。反応を、この温度で1時間、撹拌し、室温に加温し、そして次に、室温で、さらに1時間、保持した。内容物を、ジクロロメタン(100ml)により希釈し、そして次に、蒸留し、粗生成物を得た。次に、氷冷水(100ml)及びジクロロメタン(50ml)を、粗生成物に添加し、混合物を振盪し、そして生成物が水性層に存在するので、DCM層を捨てた。この水性層に、酢酸エチル(100ml)及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液(150ml)を添加した。有機相をブライン溶液(2×50ml)により洗浄し、層を分離し、そして有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。生成物を、ジクロロメタン及びヘキサンにより再結晶化し、3−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)フェノール(20mg、42%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.59 (s, 1H), 8.78 (d, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.36 (d, 2H), 7.26 (t, 1H), 7.09 (d, 1H), 7.08 (s, 1H), 6.95 (s, 1H), 6.81 (d, 1H), 5.38 (q, 1H), 2.33 (m, 2H), 0.81 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =280.14, 実測=280.0)。
実施例9:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド
ステップ1:4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド
トルエン(6ml)及びエタノール(5ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(0.25g、1.34mmol)の溶液に、(4−(メチルカルバモイル)フェニル)ボロン酸(0.36g、2.0mmol)、2MのNa2CO3(2.5ml、4.03mmol)及びPd(PPh3)4(0.24g、0.2mmol)を、アルゴン下で添加した。混合物を脱気し、100℃に加熱し、そして1時間、撹拌した。TLC(80%EtOAc/ヘキサン)によるモニターリングにより反応完了後、得られる混合物を、Celite(登録商標)試薬を用いて濾過した。濾液を分離し、濃縮し、EtOAc(2×100ml)により抽出し、水(100ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ヘキサン中、60%酢酸エチルを用いて、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル100−200μ)により精製し、そして黄色の固形物(0.22g、62%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.0 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 8.53 (s, 2H), 8.39 (d, 2H), 7.9 (m, 3H); LC-MS: m/z 241.4 [M+H]+。
ステップ2:4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド
−30℃でのTHF(15ml)中、4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド(0.2g、0.8mmol)の溶液に、ジエチルエーテル中、3.0Mの臭化エチルマグネシウム(0.9ml、2.4mmol)を、ゆっくり添加し、そして反応混合物を室温で3時間、撹拌した。TLC(5%メタノール/lDCM)によるモニターリングにより、反応完了後、反応混合物を、飽和NH4Cl溶液(50ml)によりクエンチした。反応混合物をEtOAc(3×50ml)により抽出し、水(2×50ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ジクロロメタン中、2%メタノールを用いて、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル230−400μ)により精製した。生成物を、黄色の固形物(0.1g、45%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.82 (d, 1H), 8.46 (d, 1H), 8.11 (dd, 1H), 7.92 (d, 2H), 7.80 (d, 2H), 7.51 (d, 1H), 5.30 (d, 1H), 4.54 (q, 1H), 2.78 (d, 3H), 1.79 (m, 1H), 1.63 (m, 1H), 0.85 (t, 3H)。
ステップ3:1−(5−(4−(メチルカルバモイル)フェニル)ピリジン−2−イル)プロピルメタンスルホネート
4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド(0.02g、0.074mmol)及びトリエチルアミン(0.01ml、0.14mmol)を、DCM(5ml)に溶解し、そして0℃に冷却した。この溶液に、塩化メタンスルホニルの溶液(0.02ml、0.14mmol)を、1時間にわたって滴下し、そして反応がTLC(5%メタノール/DCM)により完了したと見なされるまで、混合物を室温で撹拌した。反応物を水(50ml)中に注ぎ、そして水性層をジクロロメタン(2×50ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、メシレート生成物を、黄色の粘性液体(0.02g、80%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.94 (d, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.19 (dd, 1H), 7.94 (d, 2H), 7.84 (d, 2H), 7.59 (d, 1H), 5.59 (t, 1H), 3.14 (s, 3H), 2.79 (d, 3H), 2.05 (d, 3H), 0.89 (t, 3H). LC-MS: m/z 349.5 [M+H]+。
ステップ4:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)−N−メチルベンズアミド
DCM(10ml)中、1−(5−(4−(メチルカルバモイル)フェニル)ピリジン−2−イル)プロピルメタンスルホネート(0.02g、0.057mmol)、1H−イミダゾール(0.008g、0.114mmol)及びトリエチルアミン(0.03ml、0.114mmol)の混合物を撹拌し、そして50℃で3時間、還流した。次に、混合物を室温に冷却し、氷水(50ml)中に注ぎ、そしてDCM(2×50ml)により抽出した。有機層を分離し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、そして溶媒を真空下で蒸発した。得られる残渣を、ジクロロメタン中、5%メタノールを用いて、分取TLCにより精製し、そして生成物をオフホワイト色の固形物(0.007g、39%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.91 (d, 1H), 8.46 (d, 1H), 8.12 (d, 1H), 7.91 (d, 2H), 7.80 (d, 3H), 7.39 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.89(s, 1H), 5.37 (t, 1H), 2.78 (d, 3H), 2.27 (m, 2H), 0.89 (t, 3H). LC-MS: m/z 321.5 [M+H]+。
実施例10:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド
ステップ1:4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)ベンズアミド
トルエン(100ml)及びエタノール(75ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(0.7g、3.76mmol)の溶液に、(4−カルバモイルフェニル)ボロン酸(1.24g、7.52mmol)、2Mの炭酸ナトリウム(2.8g、26.32mmol、6mlの水)、Pd(PPh3)4(0.217g、0.188mmol)を、アルゴン下で添加した。得られる混合物を、75−80℃で6時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、酢酸エチル(150ml)により希釈し、そして炭酸水素溶液(2×100ml)及びブライン溶液(2×100ml)により洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(100−200μ;ヘキサン中、35%酢酸エチル)により精製し、4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)ベンズアミド(0.53g、62%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.03 (s, 1H), 9.20 (s, 1H), 8.39 (d, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.03 (d, 3H), 7.93 (d, 2H), 7.44 (s, 1H)。
ステップ2:4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド
THF(30ml)中、4−(6−ホルミルピリジン−3−イル)ベンズアミド(0.30g、1.32mmol)の溶液に、臭化エチルマグネシウム(0.53g、3.97mmol、ジエチルエーテル中、3M)を、窒素下で、0℃で添加し、そして内容物を、同じ温度で3時間、撹拌した。内容物を、酢酸エチル(150ml)により希釈し、塩化アンモニウム溶液(100ml)によりクエンチし、有機層をブライン溶液(2×100ml)により洗浄し、層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(100−200μ;ヘキサン中、60%酢酸エチル)により精製し、4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド(0.17g、51%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.83 (s, 1H), 8.10 (dd, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.97 (d, 2H), 7.79 (d, 2H), 7.55 (d, 1H), 7.36 (s, 1H), 5.30 (d, 1H), 4.53 (q, 1H), 1.17 (m, 1H), 1.65 (m, 1H), 0.86 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =257.31, 実測=257.4)。
ステップ3:4−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド
クロロホルム(150ml)中、4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド(0.1g、0.39mmol)の溶液に、PBr3(0.316g、1.17mmol)を0−5℃で添加した。溶液を同じ温度で1時間、保持し、室温に加温し、そして室温で、さらに2時間、保持した。内容物を、水(75ml)及びクロロホルム(100ml)により希釈し、層を分離し、有機層を炭酸水素溶液(2×30ml)により洗浄し、そして有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。非極性不純物を、ペンタン洗浄液(2×7ml)により除去し、4−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド(0.12g、粗)を得た。LC-MS m/z ([M+H]+ =321.03, 実測=321.0)。
ステップ4:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド
DMF(15ml)中、イミダゾール(0.077g、1.12mmol)の溶液に、室温下で、炭酸カリウム(0.26g、1.87mmol)及び4−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミドを添加し、そして溶液を55−60℃に6時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、水(100ml)により希釈し、酢酸エチル(2×100ml)により抽出し、層を分離し、有機層をブライン溶液(2×30ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。生成物を、分取TLC(2000μ;酢酸エチル中、5%メタノールk)により精製し、4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンズアミド(15mg、13%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.92 (s, 1H), 8.13 (d, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.97 (d, 2H), 7.80 (t, 3H), 7.40 (d, 2H), 7.31 (s, 1H), 6.89 (s, 1H), 5.38 (q, 1H), 2.27 (m, 2H), 0.82 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =307.37, 実測=307.3)。
実施例11:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)−フェニル)ピリジン
ステップ1:5−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)ピコリンアルデヒド
トルエン(8ml)及びエタノール(6ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(0.7g、3.76mmol)の溶液に、(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)ボロン酸(0.68g、4.516mmol)、2MのNa2CO3(5.6ml、11.3mmol)及びPd(PPH3)4(0.2mg、0.188mmol)を、アルゴン下で添加した。混合物を脱気し、そして100℃に加熱し、そして2時間、撹拌した。TLC(60%EtOAc/ヘキサン)によるモニターリングによる反応完了後、得られる混合物を、Celite(登録商標)試薬により濾過し、そして濾液を分離した。濾液を濃縮し、EtOAc(2×100ml)により抽出し、水(100ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ヘキサン中、38%酢酸エチルを用いて、Biotage Isokera(登録商標)Oneカラム精製器(シリカゲル100−200μ)により精製し、黄色の固形物(0.6g、75%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.01 (s, 1H), 9.14 (d, 1H), 8.306 (dd, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.80 (d, 2H), 7.47 (d, 2H), 5.25 (s, 1H), 4.56 (d, 2H); LC-MS: m/z 214.3 [M+H]+。
ステップ2:5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)フェニル)ピコリンアルデヒド
0℃でのDCM(15ml)中、5−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)ピコリンアルデヒド(0.6g、2.81mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.5ml、8.4mmol)、続いてクロロ(メトキシ)メタン(1.0ml、14.08mmol)を添加した。反応混合物を、0℃で3時間、撹拌した。TLC(30%EtOAc/ヘキサン)によるモニターリングによる反応完了後、反応混合物を、ジクロロメタン(2×100ml)により抽出し、水(100ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ヘキサン中、13%酢酸エチルを用いて、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム精製器(シリカゲル100−200μ)により精製し、そして生成物を、黄色の粘性液体(0.36g、50%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.01 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 8.32 (dd, 1H), 7.996 (d, 1H), 7.83 (d, 2H), 7.50 (d, 2H), 4.67 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 3.28 (s, 3H); LC-MS: m/z 258.1 [M+H]+。
ステップ3:1−(5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)フェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール
0℃でのTHF(15ml)中、5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)フェニル)ピコリンアルデヒド(0.36g、1.4mmol)の溶液に、ジエチルエーテル中、3.0Mの臭化エチルマグネシウム(1.4ml、4.2mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を0℃で3時間、撹拌した。TLC(50%EtOAc/ヘキサン)によるモニターリングによる反応完了後、反応混合物を飽和NH4Cl溶液(50ml)によりクエンチした。反応混合物を、EtOAc(3×50ml)により抽出し、水(2×50ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。得られる残渣を、ヘキサン中、33%酢酸エチルを用いて、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム精製器(シリカゲル230−400μ)により精製し、そして生成物を、黄色の固形物(0.15g、37%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.76 (d, 1H), 8.04 (dd, 1H), 7.69(d, 2H), 7.53 (d, 1H), 7.44(d, 2H), 4.66 (s, 2H), 4.57 (s, 2H), 3.30 (s, 3H), 1.79 (m, 1H), 1.65 (m, 1H), 0.862 (t, 3H); LC-MS: m/z 288.5 [M+H]+。
ステップ4:1−(5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)フェニル)ピリジン−2−イル)プロピルメタンスルホネート
1−(5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)フェニル)ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(0.1g、0.348mmol)及びトルエチルアミン(0.1ml、1.39mmol)を、THF(15ml)に溶解し、そして0℃に冷却した。この溶液に、塩化メタンスルホニルの溶液(0.1ml、1.39mmol)を、4時間にわたって滴下した。次に、反応がTLC(50%EtOAc/ヘキサン)により完全であると見なされるまで、反応を室温で撹拌した。次に、反応物を、水(50ml)中に注ぎ、そして水性層を酢酸エチル(2×50ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、メシレート生成物を、黄色の粘性液体(0.1g、83%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.998 (s, 1H), 8.4 (d, 1H), 7.79 (q, 3H),7.48 (d, 2H), 5.73 (t, 1H), 4.66 (s, 2H), 4.58 (s, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.02 (m, 2H), 0.91 (t, 3H). LC-MS: m/z 366.1 [M+H]+。
ステップ5:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)−フェニル)ピリジン
THF(15ml)中、1−(5−(4−((メトキシメトキシ)メチル)フェニル)ピリジン−2−イル)プロピルメタンスルホネート(0.1g、0.27mmol)、1H−イミダゾール(0.037g、0.54mmol)及びトリエチルアミン(0.07ml、0.54mmol)の混合物を撹拌し、そして65℃で12時間、還流し、室温に冷却し、氷水(50ml)中に注ぎ、そしてEtOAc(2×50ml)により抽出した。有機層を分離し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、そして溶媒を真空下で蒸発した。得られる残渣を、ジクロロメタン中、5%メタノールを用いて、分取TLCにより精製し、そして薄緑色の粘性液体(0.04g、44%の収率)として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.86 (s, 1H), 8.06 (dd, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.69 (d, 2H), 7.44 (d, 2H), 7.37 (d, 1H), 7.30 (s, 1H), 5.36 (q, 1H), 4.65 (s, 2H), 4.56 (s, 2H), 3.30 (s, 3H), 2.25 (m, 2H), 0.81 (t, 3H). LC-MS: m/z 338.2 [M+H]+。
実施例12:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリジン
ステップ1:1−(5−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン
トルエン(100ml)及びエタノール(50ml)中、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(1.0g、4.99mmol)の溶液に、4−フルオロフェニル−ボロン酸(1.4g、9.99mmol)、2Mの炭酸ナトリウム(3.7g、34.99mmol、12mlの水)、Pd(PPh3)4(0.228g、0.25mmol)を、アルゴン下で添加した。得られる混合物を、75−80℃で6時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、酢酸エチル(15ml)により希釈し、そして炭酸水素溶液(2×100ml)及びブライン溶液(2×100ml)により洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(100−200μ;ヘキサン中、35%酢酸エチル)により精製し、1−(5−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン(0.75g、66%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (s, 1H), 8.25 (dd, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.86 (m, 2H), 7.36 (t, 2H), 2.65 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =216.23, 実測=216.0)。
ステップ2:1−(5−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール
メタノール(20ml)中、1−(5−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン(0.75g、3.48mmol)の溶液に、NaBH4(0.264g、6.97mmol)を添加し、そして内容物を0−5℃で2時間、撹拌した。混合物を、酢酸エチル(150ml)により希釈し、そして次に、塩化アンモニウム溶液(2×50ml)及びブライン溶液(2×100ml)により洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(230−400μ;ヘキサン中、35%酢酸エチル)により精製し、1−(5−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール(0.45g、60%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.74 (s, 1H), 8.03 (dd, 1H), 7.74 (t, 2H), 7.56 (d, 1H), 7.30 (t, 2H), 5.35 (d, 1H), 4.74 (q, 1H), 1.38 (d, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =218.25, 実測=218.0)。
ステップ3:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリジン
NMP(10ml)中、1−(5−(4−フルオロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール(0.350g、1.61mmol)の溶液に、CDI(1.35g、8.37mmol)を窒素下で添加し、そして混合物を160℃に4時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、酢酸エチル(100ml)により希釈し、氷冷水(2×100ml)、炭酸水素(2×50ml)及びブライン溶液(2×50ml)により洗浄し、層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、分取TLC(2000μ;酢酸エチル中、5%メタノール)により精製し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリジン(80mg、19%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.83 (s, 1H), 8.04 (d, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.74 (t, 2H), 7.28 (m, 4H), 6.90 (s, 1H), 5.64 (q, 1H), 1.81 (d, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =268.31, 実測=268.2)。
ステップ4:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリジン塩酸塩
ジエチルエーテル(15ml)中、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリジン(0.13g、0.486mmol)の溶液に、HCl(0.3ml、ジエチルエーテル中、3M溶液)を、窒素下で、0℃で添加した。混合物を、同じ温度で1時間、撹拌し、室温に加温し、そして室温で、さらに2時間、保持した。固体材料を濾過し、ペンタン洗浄し(2×7ml)、そして乾燥し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−フルオロフェニル)ピリジン塩酸塩を、オフホワイトの固形物(0.12g、82%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 14.7 (brs, 1H), 9.38 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 8.14 (d, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.77 (t, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.57 (d, 1H), 7.32 (t, 2H), 5.95 (q, 1H), 1.91 (d, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =268.31, 実測=268.4)。
実施例13:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(フラン−3−イル)ピリジン
ステップ1:1−(5−(フラン−3−イル)ピリジン−2−イル)エタノン
トルエン(10ml)及びエタノール(5ml)中、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(0.5g、2.5mmol)の溶液に、フラン−3−イルボロン酸(0.335g、3.0mmol)及びNa2CO3の2M水溶液を添加した。反応混合物をアルゴンにより脱気し、Pd(PPh3)4(0.144g、0.125mmol)を添加し、反応混合物をアルゴンにより10分間、脱気し、そして反応を100℃に4時間、加熱した。反応混合物を真空下で蒸発し、エタノールを除去し、水(30ml)により希釈し、酢酸エチル(100ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera One(登録商標)(10%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、1−(5−(フラン−3−イル)ピリジン−2−イル)エタノン(0.35g、74%の収率)を得た;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.00 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.20-8.17 (m, 1H); 7.95 (d, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 2.57 (s, 3H): LC-MS m/z ([M+H]+ =187.06, 実測=188.0)。
ステップ2:1−(5−(フラン−3−イル)ピリジン−2−イル)エタノール
メタノール(10ml)中、1−(5−(フラン−3−イル)ピリジン−2−イル)エタノン(0.2g、1.0752mmol)の溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.0795g、2.150mmol)を添加し、反応混合物を、室温に加温し、そして2時間、撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸発し、メタノールを除去し、水(15ml)により希釈し、酢酸エチル(200ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera One(登録商標)(20%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、1−(5−(フラン−3−イル)ピリジン−2−イル)エタノールを、無色の液体(0.150g、73%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.68 (s, 1H), 7.76 (t, 2H), 7.52 (s, 1H); 7.28 (t, 1H), 6.71 (s, 1H), 4.91 (d, 1H), 4.14-4.07 (m, 1H), 1.52 (d, 3H): LC-MS m/z ([M+H]+ =189.08, 実測=190.0)。
ステップ3:2−(1−ブロモエチル)−5−(フラン−3−イル)ピリジン
クロロホルム(5ml)中、1−(5−(フラン−3−イル)ピリジン−2−イル)エタノール(0.075g、0.403mmol)の溶液に、PBr3(0.321g、1.209mmol)を、0−5℃で添加し、反応を同じ温度で15分間、保持し、反応を室温に、ゆっくり加温し、そして室温で、さらに2時間、保持した。内容物を、酢酸エチル(100ml)により希釈し、炭酸水素溶液(10ml)を添加し、有機層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、2−(1−ブロモエチル)−5−(フラン−3−イル)ピリジン(0.075g、75%の収率)を得た。LC-MS m/z ([M+H]+ =253.99, 実測=254.0)。
ステップ4:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(フラン−3−イル)ピリジン
DHF(4ml)中、イミダゾール(0.0404g、0.595mmol)の溶液に、窒素下で炭酸カリウム(0.123g、0.892mmol)及び2−(1−ブロモエチル)−5−(フラン−3−イル)ピリジン(0.075g、0.297mmol)を添加し、そして混合物を、70℃に3時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、炭酸水素ナトリウムを添加し、生成物を酢酸エチル(100ml)により抽出し、有機層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、5%メタノール/DCMを用いて、分取HLCにより精製し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(フラン−3−イル)ピリジンを、黄色の液体(0.020g、28%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.81 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.88 (d, 2H), 5.25 (t, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.25-2.12 (m, 2H), 0.82 (t, 3H): LC-MS m/z ([M+H]+ =240.11, 実測=240.4)。
実施例14:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)ピリジン−3−イル)アニリン
ステップ1:1−(5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン
トルエン(4ml)及びエタノール(2ml)中、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(100mg、0.5mmol)の撹拌溶液に、(4−ニトロフェニル)ボロン酸(160mg、1mmol)、2MのNa2CO3(1.4ml)、Pd(PPh3)4(6mg、0.005mmol)を添加し、反応をアルゴンによりパージし、そして次に、80℃で約6時間、加熱した。反応混合物を濃縮し、水(50ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)に洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、1−(5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノンを、オフホワイト色の固形物(105mg、86%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.14 (s, 1H), 8.40-8.34 (m, 3H), 8.08 (dd, 3H), 2.67 (s, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =234.07, 実測=234.2)。
ステップ2:1−(5−4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール
THF(2ml)及びメタノール(2ml)中、1−(5−(4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン(100mg、0.4mmol)の撹拌溶液に、NaBH4(3mg、0.8mmol)を室温で添加し、そして反応を室温で約5分間、撹拌した。反応混合物を、水(10ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、1−(5−4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノールを、オフホワイト色の固形物(100mg、100%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.88 (d, 1H), 8.31 (d, 2H), 8.19 (dd, 1H), 8.01 (d, 2H), 7.64 (d, 1H), 5.43 (d, 1H), 4.78 (t, 1H), 及び 1.38 (t, 3H)。
ステップ3:2−(1−ブロモエチル)−5−(4−ニトロフェニル)ピリジン
クロロホルム(3ml)中、1−(5−4−ニトロフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール(95mg、0.3mmol)の撹拌溶液に、0℃でPBr(0.1ml、1.1mmol)を添加し、そして反応を0℃で約3時間、撹拌した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10ml)によりクエンチし、そしてDCM(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗2−(1−ブロモエチル)−5−(4−ニトロフェニル)ピリジンを、オフブラウン色の液体(95mg、79%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.98 (d, 1H), 8.31 (d, 2H), 8.22 (dd, 1H), 8.01 (d, 2H), 7.70 (d, 1H), 5.55 (dd, 1H), 2.04 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =309.00, 実測=309.3)。
ステップ4:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−ニトロフェニル)ピリジン
DMF(2ml)中、1H−イミダゾール(13mg、0.19mmol)の撹拌溶液に、2−(1−ブロモエチル)−5−(4−ニトロフェニル)ピリジン(50mg、0.1mmol)及びK2CO3を添加した。反応を50℃で約1時間、加熱した。反応混合物を、水(20ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、2%メタノール溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100−200μ)により精製し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−ニトロフェニル)ピリジンを、オフホワイト色の固形物(50mg、58%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.98 (d, 1H), 8.31 (d, 2H), 8.22 (dd, 1H), 8.01 (d, 2H), 7.70 (d, 1H), 5.55 (dd, 1H), 2.04 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =295.11, 実測=295.4)。
ステップ5:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)ピリジン−3−イル)アニリン
酢酸エチル(10ml)中、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−ニトロフェニル)ピリジン(255mg、0.86mmol)の撹拌溶液に、10%Pd/C(約50mg)を窒素下で添加した。反応を室温で約6時間、水素下で撹拌した。反応混合物を、Celite(登録商標)層を通して濾過し、そして濾液を真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、3%メタノールを用いて、分取TLC法により精製し、4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)ピリジン−3−イル)アニリンを、オフホワイト色の固形物(160mg、70%収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.97 (s, 1H), 8.31 (d, 2H), 8.22 (dd, 1H), 8.01 (d, 2H), 7.82 (s, 1H), 7.30 (t, 2H), 6.91 (s, 1H), 5.71-5.65 (m, 1H), 1.84 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =265.14, 実測=265.4)。
実施例15:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン
ステップ1:1−(5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン
トルエン(30ml)及びエタノール(20ml)中、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(1.0g、5.0mmol)の撹拌溶液に、(4−メトキシフェニル)ボロン酸(1.52g、10mmol)、2MのNa2CO3(14ml)、及びPd(PPh3)4(0.057g、0.05mmol)を添加し、反応をアルゴンによりパージし、そして80℃で約6時間、加熱した。反応混合物を濃縮し、水(100ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×300ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(20ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、1−(5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)エタノンを、オフホワイト色の固形物(1g、88%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.99 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.76 (d, 2H), 7.027 (d, 2H), 3.80 (s, 3H), 2.63 (s, 3H). LC-MS m/z ([M+H]+ =228.09, 実測=228.2)。
ステップ2:1−(5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール
THF(8ml)及びメタノール(8ml)中、1−(5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)エタノン(1.5g、6.6mmol)の撹拌溶液に、NaBH4(0.4g、13.2mmol)を、0℃で添加し、そして反応を室温で約1時間、撹拌した。反応混合物を、水(100ml)により希釈し、酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、1−(5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)エタノールを、オフホワイト色の固形物(1.0g、66%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 8.72 (d, 1H), 7.84 (dd, 1H), 7.51 (d, 2H), 7.32 (d, 1H), 7.01(d, 2H), 4.93 (s, 1H), 4.11 (d, 1H), 3.86 (s, 3H), 1.54 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =230.1, 実測=230.3)。
ステップ3:2−(1−ブロモエチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン
クロロホルム(4ml)中、1−(5−(4−メトキシフェニル)ピリジン−2−イル)エタノール(0.2g、0.8mmol)の撹拌溶液に、PBr3(0.3ml、1.3mmol)を0℃で添加し、そして反応を0℃〜室温で約1時間、撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3溶液(10ml)によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、2−(1−ブロモエチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン(0.15g、58%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.76 (d, 1H), 7.84 (dd, 1H), 7.51 (dd, 3H), 7.01 (d, 2H), 5.32-5.26 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.11 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =292.0, 実測=292.3)。
ステップ4:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン
DMF(7ml)中、1H−イミダゾール(0.069g、1.0mmol)の撹拌溶液に、2−(1−ブロモエチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン(0.150g、0.5mmol)及びK2CO3(354mg、2.5mmol)を添加した。反応を50℃で約3時間、加熱した。反応混合物を、水(100ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、2%メタノール溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、100−200μ)により精製し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジンを、オフホワイト色の固形物(0.1g、69%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.80 (d, 1H), 7.99 (dd, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.63 (d, 2H), 7.26 (s, 1H), 7.03 (d, 1H), 7.21 (d, 2H), 6.89 (s, 1H), 5.64-5.59 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 1.81 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =280.14, 実測=280.2)。
実施例16:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)ピリジン−3−イル)フェノール
DCM(3ml)中、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−5−(4−メトキシフェニル)ピリジン(0.075g、0.26mmol;実施例15に記載のようにして調製された)の撹拌溶液に、BBr3(0.1ml、0.4mmol)を、0℃で添加した。反応を室温での約1時間、撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO3溶液(5ml)によりクエンチし、水(100ml)により希釈し、そしてDCM(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(100ml)により洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、4%メタノール溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)ピリジン−3−イル)フェノールを、オフホワイト色の固形物(35mg、49%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.62 (s, 1H), 8.74 (d, 1H), 7.99 (dd, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.50 (d, 2H), 7.28 (s, 1H), 7.20 (d, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.84 (d, 2H), 5.64-5.59 (m, 1H), 1.80 (d, 3H), LC-MS m/z ([M+H]+ =266.12, 実測=266.2)。
実施例17:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)シクロヘキサ−1,3−ジエンカルボニトリル
ステップ1:1−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−1−オール
THF(20ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(2.0g、10.8mmol)の溶液に、ジエチルエーテル中、臭化エチルマグネシウムの3.0M溶液(7.1ml、21.5mmol)を、0℃で添加した。反応混合物を、室温に加温し、そして6時間、撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)及び水(15ml)によりクエンチし、酢酸エチル(200ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isokera(登録商標)Oneカラム(10%酢酸エチル及びヘキサを用いる)により精製した(0.72g、45%の収率)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.57 (d, 1H), 8.01-7.98 (dd, 1H), 7.445 (d, 1H), 5.36 (d, 1H), 4.49-4.45 (dd, 1H), 1.65-1.61 (m, 2H), 0.815 (t, 3H)。
ステップ2:4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
トルエン(8ml)及びエタノール(4ml)中、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(0.3g、1.38mmol)の溶液に、4−シアノフェニルボロン酸(0.244g、1.6mmol)及びNa2CO3の2M水溶液を添加した。反応混合物をアルゴンにより脱気し、Pd(PPh3)4(0.98g、0.069mmol)を添加し、反応混合物を、アルゴンにより、10分間、再び脱気した。反応混合物を真空下で蒸発し、エタノールを除去し、反応混合物を水(10ml)により希釈し、酢酸エチル(100ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isokera(登録商標)Oneカラム(15%酢酸エチル及びヘキサを用いる)により精製し、4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(0.15g、45.45%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz DMSO-d6): δ 8.78 (s, 1H), 7.89 (dd, 1H), 7.78 (d, 2H); 7.69 (d, 2H), 7.39 (d, 1H), 4.77 (t, 1H), 3.90 (s, 1H), 1.91-1.81 (m, 2 H), 0.99 (t, 3H)。
ステップ3:4−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
クロロホルム(4ml)中、4−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(0.10g、0.21mmol)の溶液に、PBr2(0.34g、0.63mmol)を、0−5℃で添加した。この温度を15分間、保持し、ゆっくりと室温にし、そして次に、室温で、さらに90分間、保持した。内容物を、クロロホルム(100ml)により希釈し、そして炭酸水素溶液(2×30ml)により洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発し、4−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(92mg、73%の収率)を得た。
ステップ4:4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)シクロヘキサ−1,3−ジエンカルボニトリル
DMF(3ml)中、イミダゾール(0.034g、0.332mmol)の溶液に、リン酸カリウム(0.11g、0.83mmol)及び4−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(0.090g)を、窒素下で添加し、そして溶液を70℃に3時間、加熱した。内容物を室温に冷却した後、炭酸水素ナトリウムを添加し、酢酸エチル(150ml)により抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。粗生成物を、(2000μ;5%メタノール/DCM)を用いて、分取TLCにより精製し、4−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)シクロヘキサ−1,3−ジエンカルボニトリル(0.012g、13.9%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz DMSO-d6): δ 8.96 (d, 1H), 8.19 (dd, 1H), 7.96 (d, 5H); 7.47 (d, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 5.45 (t, 1H), 2.26-2.23 (m, 2H), 0.84 (t, 3H): LC-MS m/z ([M+H]+ =289.14, 実測=289.0)。
実施例18:2−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
ステップ1:2−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
THF(20ml)中、5−ブロモピコリンアルデヒド(2.0g、10.8mmol)の溶液に、0℃で、ジエチルエーテル中、臭化エチルマグネシウムの3.0M溶液(7.1ml、21.5mmol)を添加し、反応混合物を室温に加温し、そして6時間、撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)及び水(15ml)によりクエンチし、酢酸エチル(200ml)により抽出、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム(10%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、所望する生成物(0.72g、45%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.57 (d, 1H), 8.01-7.98 (dd, 1H), 7.44 (d, 1H); 5.36 (d, 1H), 4.49-4.44 (dd, 1H), 1.65-1.61 (m, 2H), 0.82 (t, 3H)。
ステップ2:2−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
トルエン(15ml)及びエタノール(8ml)中、1−(5−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(0.7g、3.2mmol)の溶液に、2−シアノフェニルボロン酸(0.57g、3.8mmol)及びNa2CO3の2M水溶液を添加した。反応混合物を、アルゴンにより脱気し、Pd(PPh3)4(0.187g、0.162mmol)を添加し、反応混合物をアルゴンにより10分間、再び脱気し、そして反応を100℃に3時間、加熱した。反応混合物を真空下で蒸発し、エタノールを除去し、水(40ml)により希釈し、酢酸エチル(200ml)により抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム(20%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、2−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(0.150g、19.4%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz DMSO-d6): δ 8.67 (s, 1H), 8.02-7.97 (m, 2H), 7.82 (t, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.63-7.60 (m, 2H), 1.83-1.68 (m, 2H), 0.89 (t, 3H): LC-MS m/z ([M+H]+ =239.11, 実測=239.0)。
ステップ3:2−(6−(1−ブロモプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
THF(3ml)中、2−(6−(1−ヒドロキシプロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(0.05g)の溶液に、トリエチルアミン(0.042g)を添加し、混合物を5分間、撹拌し、そして次に、塩化メタンスルホニル(0.47g)を添加した。混合物を、室温で90分間、撹拌した。反応混合物を、炭酸水素ナトリウムによりクエンチし、そして酢酸エチルにより抽出した。有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮し、1−(5−(2−シアノフェニル)ピリジン−2−イル)プロピルメタンスルホネート(0.050g、71%の収率)を得、これを次のステップに直接使用した。
ステップ4:2−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル
DCM中、1−(5−(2−シアノフェニル)ピリジン−2−イル)プロピルメタンスルホネート(0.05g、0.15mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.030mmol)、続いてイミダゾール(0.20g、0.30mmol)を、室温で添加した。反応混合物を、室温で12時間、撹拌した。反応混合物を、水(20ml)により希釈し、そして酢酸エチル(50ml)により抽出した。有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮し、粗生成物を得、これを、5%メタノール/DCMを用いて、分取TLCにより精製し、2−(6−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)ベンゾニトリル(10mg、24%)を得た。1H NMR (400 MHz DMSO-d6): δ 8.77 (s, 1H), 8.04 (dd, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.80 (d, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.63 (t, 1H), 7.44 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 5.43 (dd, 1H), 2.31-2.20 (m, 2H), 0.83 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =289.14, 実測=289.5)。
実施例19:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル−5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール
ステップ1:エチル5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−カルボキシレート
POCl3(25ml)中、ヒドラジンカルボチオアミドの溶液に、エチル2−クロロ−2−オキソアセテート(6.1ml、54.8mmol)を添加した。反応を70℃に加熱し、そして5時間、撹拌した。POCl3を反応混合物から真空下で完全に除去した。残渣を、氷冷水(150ml)により希釈し、そして飽和炭酸水素ナトリウム溶液によりpH8に塩基化し、そして次に、酢酸エチル(200ml)により抽出した。有機層を分離し、そしてNa2SO4上で乾燥し、そして溶媒を蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル=100−200μ、2%メタノール及びジクロロメタン)により精製し、エチル5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−カルボキシレートを、黄色の固形物(3.1g、24%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.94 (s, 2H), 4.29 (q, 2H), 1.27 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =174.03, 実測=174.1)。
ステップ2:エチル5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−カルボキシレート
室温でアセトニトリル(50ml)中、エチル5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−カルボキシレート(3.1g、17.8mmol)の撹拌溶液に、臭化銅(II)(7.95g、35.6mmol)を添加し、そして混合物を20分間、撹拌した。次に、tert−亜硝酸ブチル(3.67g、35.63mmol)を10分間にわたって滴下し、そして反応混合物を60℃に30分間、加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水(300ml)により希釈し、そして次に、酢酸エチル(500ml)により抽出した。有機層を分離し、そして無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発し、エチル5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−カルボキシレートを、褐色の固形物(3.0g、74%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 4.53-4.51 (m, 2H), 1.45-1.43 (m, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =283.92, 実測=283.9)。
ステップ3:(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メタノール
メタノール(50ml)中、エチル5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−カルボキシレート(3.0g、12.6mmol)の溶液を、0℃に冷却し、そして水素化ホウ素ナトリウム(1.4g、38.0mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を、室温で16時間、撹拌した。反応混合物を酢酸(3ml)によりクエンチし、酢酸エチル(200ml)により抽出し、有機層を炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、続いてブライン溶液(10ml)により洗浄し、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム(25%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メタノールを、白色の固形物(1.8g、73%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.31 (t, 3H), 4.85 (d, 2H); LC-MS m/z ([M+H]+ =194.91, 実測=195.0)。
ステップ4:(5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メタノール
トルエン(40ml)及びエタノール(40ml)中、(5−ブロモ−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メタノール(1.2g、6.15mmol)の溶液に、4−フルオロフェニルボロン酸(1.03g、7.38mmol)及びNa2CO3の2M水溶液を添加した。反応混合物を、アルゴンにより脱気し、Pd(PPh3)4(0.354g、0.355mmol)を添加し、反応混合物を、アルゴンにより10分間、再び脱気し、そして次に、100℃に2時間、加熱した。反応混合物を真空下で蒸発し、エタノールを除去し、反応混合物を水(50ml)により希釈し、そして酢酸エチル(200ml)により抽出した。有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、Biotage Isolera(登録商標)Oneカラム(30%酢酸エチル及びヘキサンを用いる)により精製し、(5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メタノールを、淡黄色の固形物(0.85g、65%の収率)として得た。LC-MS m/z ([M+H]+ =211.03, 実測=211.1)。
ステップ5:5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−カルバルデヒド
0℃でのジクロロメタン(30ml)中、(5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メタノール(0.85g、4.1mmol)の溶液に、Dess−Martinペルヨージナン(3.4g、8.1mmol)を添加した。反応混合物を、室温に3時間、加温した。次に、その混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)及びチオ硫酸ナトリウム(2g)を添加した。反応混合物を、酢酸エチル(200ml)により抽出した。有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で蒸発し、粗生成物を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中、20%酢酸エチルを用いる)により精製し、5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−カルバルデヒドを、白色固形物(0.45g、53%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.17 (s, 1H), 8.19 (q, 2H), 7.45 (t, 2H); LC-MS m/z ([M+H]+ =209.21, 実測=209.1)。
ステップ6:1−(5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)プロパン−1−オール
THF(8ml)中、5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−カルバルデヒド(0.2g、0.96mmol)の溶液に、0℃で、ジエチルエーテル中、臭化エチルマグネシウムの3.0M溶液(0.96mmol)を添加した。反応混合物を、室温に加温し、そして2時間、撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム溶液(15ml)及び水(15ml)によりクエンチし、そして酢酸エチル(100ml)により抽出した。有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、1−(5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)プロパン−1−オールを、黄色の固形物(0.10g、45%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.0-8.03 (m, 1H), 7.39-7.35 (m, 2H), 6.36 (d, 1H), 4.92-4.89 (m, 1H), 1.89-1.78 (m, 2H), 0.95 (t, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =239.06, 実測=239.1)。
ステップ7:2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル−5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール
NMP(4ml)中、1−(5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)プロパン−1−オール(0.1g、0.42mmol)の溶液に、CDI(0.353g、2.18mmol)を、室温で添加した。混合物を、140℃に22時間、加熱した。反応を、氷冷水(200ml)により希釈し、そして酢酸エチル(150ml)により抽出した。有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、分取TLC(5%メタノール/DCMを用いる)により精製し、2−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル−5−(4−フルオロフェニル)−1,3,4−チアジアゾールを、褐色の固形物(10mg、8.3%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.01 (q, 2H), 7.40 (m, 1H), 7.40-7.35 (m, 3H), 6.98 (s, 1H), 5.96 (q, 1H), 2.42-2.37 (m, 2H); 0.85 (t, 3H). LC-MS m/z ([M+H]+ =289.08, 実測=289.1)。
実施例20:5−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
ステップ1:5−ブロモ−2−メトキシピリジン
メタノール(100ml)中、2,5−ジブロモピリジン(10g、42.37mmol)及びNaOMe(6,86g、127.1mmol)の混合物を、70℃で加熱し、そして10時間、還流した。混合物を室温に冷却し、水(100ml)に処理し、そしてEtOAc(2×150ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして減圧下で濃縮し、5−ブロモ−2−メトキシピリジンの淡黄色の揮発性油状物(6.7g、84%の収率)を得、これを、精製しないで次のステップに使用した。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.19 (s, 1H), 7.62 (dd, 1H), 6.65 (d, 1H), 3.90 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =189.96, 実測=190.0)。
ステップ2:5−ブロモピリジン−2(1H)−オン
5−ブロモ−2−メトキシピリジン(6.7g、35.8mmol)を、6NのHCl(40ml)に溶解した。溶液を100℃で15時間、加熱した。混合物を5℃に冷却し、そして混合物のpHを、10%水性NaOHによりpH6.5に調節した。結晶性沈殿物を、濾過により集め、そして水(100ml)により洗浄し、そして真空下で乾燥し、5−ブロモピリジン−2(1H)−オン(3.0g、48%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.67 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 3.77 (d, 1H), 6.33 (d, 1H); LC-MS m/z ([M+H]+ =175.95, 実測=176.0)。
ステップ3:5−ブロモ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
DMF(30ml)中、5−ブロモピリジン−2(1H)−オン(3.0g、17.2mmol)の溶液に、ヨードメタン(7.34g、5.17mmol)及び炭酸カリウム(14.24g、103.2mmol)を、アルゴン下で添加した。反応混合物を、室温で16時間、撹拌し、そして次に、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(2×100ml)に溶解し、そして次に、水(2×50ml)及びブライン溶液(2×50ml)により洗浄した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮し、5−ブロモ−1−メチルピリジン−2(1H)−オンを、黄色の固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.40 (s, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.48 (d, 1H), 3.51 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =189.96, 実測=190.0)。
ステップ4:5−(5−アセチルチオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
1,4−ジオキサン(10ml)/水(5ml)中、5−ブロモ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(1.0g、5.31mmol)の溶液に、5−アセチルチオフェン−2−イルボロン酸(1.35g、7.97mmol)、tert−ブチルアンモニウム臭化物(17mg、0.053mmol)、K2CO3(2.19g、15.93mmol)及びPd(PPh3)2Cl2(37mg、0.053mmol)を、アルゴン下で添加した。混合物を脱気し、そして100℃に3時間、加熱した。TLC(80%EtOAc/ヘキサン)によるモニターリングに基づいて、反応完了後、混合物を、Celite(登録商標)試薬により濾過し、そして濾液を分離した。濾液を濃縮し、そしてEtOAc(2×100ml)により抽出し、水(100ml)及びアライン溶液(100ml)により洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮した。残渣を、Combiflash(登録商標)カラム精製器(ヘキサン中、80%酢酸エチル)により精製し、5−(5−アセチルチオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オンを、黄色の粘性液体(0.65g、43%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.31 (d, 1H), 7.88 (d, 1H), 7.80 (dd, 1H), 7.41(d, 1H), 6.46 (d, 1H), 3.48 (s, 3H), 2.48 (s, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =234.05, 実測=234.1)。
ステップ5:5−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
THF(8ml)及びメタノール(8ml)中、5−(5−アセチルチオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(0.65g、2.78mmol)の溶液に、NaBH4(0.26g、6.97mmol)を窒素下で添加した。混合物を室温で10分間、撹拌し、塩化アンモニウム溶液(15ml)によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。有機抽出物を、ブライン溶液(2×50ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発し、粗化合物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(100−200μ;100%酢酸エチル)による精製により、5−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(0.5g、76%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.00 (s, 1H), 7.69 (d, 1H), 7.07 (d, 1H), 6.83 (d, 1H), 6.43 (d, 1H), 5.51 (bs, 1H), 4.88 (q, 1H), 3.45 (s, 3H), 1.38 (d, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =236.07, 実測=236.3)。
ステップ6:5−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
アセトニトリル(10ml)中、5−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(0.3g、1.27mmol)の溶液に、CDI(2.07g、3.35mmol)を、窒素下で添加し、そして混合物を80℃に2時間、加熱した。内容物を室温に冷却し、酢酸エチル(100ml)により希釈し、氷冷水(2×100ml)、ブライン溶液(2×50ml)により洗浄し、層を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸留し、粗生成物を得た。生成物を、フラッシュカラム(100−200μ;ジクロロメタン中、7%メタノール)により精製し、5−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チオフェン−2−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(0.16g、43%の収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.00 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.66 (d, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.13 (d, 1H), 7.00 (d, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.41 (d, 1H), 5.77 (q, 1H), 3.43 (s, 3H), 1.82 (d, 3H); LC-MS m/z ([M+H]+ =286.09, 実測=218.3) [M-イミダゾール]+。
実施例21:5−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チオフェン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン
ステップ1:5−ヨード−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン
DME(10ml)中、5−ヨードピリジン−2−オール(0.4g、1.80mmol)の撹拌溶液に、t−BuOK(0.604g、5.4mmol)を添加した。混合物を室温で30分間、撹拌し、K2CO3(0.621g、4.5mmol)及び2−ヨードプロパン(0.35ml、3.6mmol)を添加し、そして反応を、約3時間、加熱還流した。反応混合物を、水(30ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、10%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、5−ヨード−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オンを、オフホワイト色の固形物(0.41g、67%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.90 (s, 1H), 7.49 (dd, 1H), 6.21 (d, 1H), 4.94 (t, 1H), 1.25 (t, 6H), LC-MS m/z ([M+H]+ =263.98, 実測=264.0)。
ステップ2:5−(1−イソプロピル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)チオフェン−2−カルバルデヒド
トルエン(5ml)及びエタノール(2ml)中、5−ヨード−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン(0.14g、1.55mmol)の撹拌溶液に、5−ホルミルチオフェン−2−イルボロン酸0.289g、1.87mmol)、2MのNa2CO3(0.495g、4.67mmol)、及びPd(PPh3)4(0.09g、0.07mmol)を添加した。混合物をアルゴンによりパージし、そして100℃で約2時間、加熱した。混合物を濃縮し、水(50ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×200ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(20ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、20%酢酸エチル溶離液を用いて、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、60−120μ)により精製し、5−(1−イソプロピル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)チオフェン−2−カルバルデヒドを、オフホワイト色の固形物(0.205g、53.3%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.18 (s, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.53 (d, 1H), 5.08-5.01 (m, 1H), 1.21 (t, 6H), LC-MS m/z ([M+H]+ =248.07, 実測=248.1)。
ステップ3:5−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン
THF(10ml)中、5−(1−イソプロピル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)チオフェン−2−カルバルデヒド(0.205g、0.829mmol)の溶液を、0℃に冷却した。ジエチルエーテル中、臭化メチルマグネシウムの1.5M溶液(1.64ml、2.48mmol)を、0℃でゆっくり添加し、そして混合物を室温で2時間、撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl溶液によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗5−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オンを、オフホワイト色の固形物(0.150g、71%の収率)として得た。LC-MS m/z ([M+H]+ =264.1, 実測=264.1)。
ステップ4:5−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チオフェン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン
ACN(5ml)中、5−(5−(1−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オン(0.075g、0.28mmol)の撹拌溶液に、1,1−カルボニルジイミダゾール(0.240g、1.48mmol)を添加した。混合物を、50℃で約1時間、加熱した。混合物を濃縮し、水(25ml)により希釈し、そして酢酸エチル(2×100ml)により抽出した。組合された有機抽出物を、ブライン溶液(10ml)により洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして真空下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、DCM中、2%メタノール溶離液を用いて分取TLCにより精製し、5−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チオフェン−2−イル)−1−イソプロピルピリジン−2(1H)−オンを、オフホワイト色の固形物(0.016g、13.4%の収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 7.83 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.60 (dd, 1H), 7.24 (s, 1H), 7.20 (d, 1H), 7.03 (d, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.42 (d, 1H), 5.80-5.75 (m, 1H), 5.05-4.98 (m, 1H), 1.82 (d, 3H), 1.31 (d, 6H), LC-MS m/z ([M+H]+ =314.12, 実測=314.1)。
次の表に、実施例1−21の化合物を調製するために使用される、化合物及び合成法を要約する。この表はまた、実施例22−66としての追加の化合物及びそれらの化合物が調製される合成経路も提供する。
次の表2は、実施例1−66に従って調製された化合物についてのLC−MSデータの要約である。
実施例67−70
次の化合物は、上記スキーム1−7及び実施例1−66に論じられる手順を用いて調製される。
a)4−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)チアゾール−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボニトリル
b)4−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)チアゾール−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボニトリル
c)4−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)エチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボニトリル
d)4−(5−(1−(1H−イミダゾール−1−イル)プロピル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1H−ピロール−2−カルボニトリル
実施例71−ラット精巣ミクロソーム(ラットCYP17)、又はヒトCYP17を過剰発現する酵母ミクロソームにおけるCYP17阻害アッセイ
A.材料
1.NADPH(Sigma):作業用ストックを、各管において6.5mMのNADPH25μを添加することにより調製した。アッセイに使用されるNADPHの最終濃度は、325μMであった。
2.リン酸カリウム緩衝液:K2HPO4及びKH2PO4の1Mの溶液を調製した。8mlの1MのKH2PO4及び1.98mlの1MのK2HPO4を組合し、そしてPHを7.4に調節した。
3.3H3―17α−ヒドロキシプレグネノロン(American Radiolabeled Chemicals, Inc.、ストック1μCi/μL):エタノール中、3H3−17α−ヒドロキシプレグネノロンの1:1希釈溶液を、100μlの3H3−17α−ヒドロキシプレグネノロン+100μlのエタノールを、1つの完全96ウェルプレートに関して、組合すことにより調製した。反応に関しては、2μlの希釈された3H3−17α−ヒドロキシプレグネノロン、すなわち1μCi/反応を、各管に添加した。
4.ミクロソーム単離緩衝液:ミクロソーム単離緩衝液を、250mMのスクロース、5mMのEDTA、10mMのトリスHCl、4mMのDTTを組合し、そしてpH7.4に調節することにより調製した。
5.TEG緩衝液:TEG緩衝液を、50mMのトリスHCl、1mMのEDTA及び20%グリセロールを組合すことにより調製した。
6.ラット精巣ミクロソーム:ラット精巣組織を集め、そして250μlのミクロソーム単離緩衝液と共に、氷上でガラスホモジナイザーの30ストロークにより破壊し、続いて4℃で10分間、10,000gで遠心分離した。上清液を集め、そして4℃で45分間、100,000gで遠心分離した。ペレットをTEG緩衝液に溶解し、そしてタンパク質を定量化した。次に、均質化されたミクロソームサンプルを−80℃で凍結した。
7.ヒトCYP17酵素を過剰発現する酵母ミクロソームを、Premas Biotech, Indiaから入出した。
B.手順
リン酸カリウム緩衝液(470μl)を、上記のようにして調製し、そしてディープウェルプレートの各ウェルに添加した。試験化合物を、TECAN溶液ハンドラーを用いて希釈し、そして5μlの希釈された化合物を各ウェルに移した(96ディープウェル/1ml)。6.4mMのNADPHの溶液(25μl)を添加した(アッセイにおいては、325μMの最終濃度)。3H3−17α−ヒドロキシプレグネノロン(2μlの作業ストップ)を、各管に添加した。次に、プレートを、37℃で15分間、プレインキュベートした。プレインキュベーションに続いて、5μlのラット精巣ミクロソーム(150−160μg)又はヒトCYOP17(1.7Pモル)を発現する酵母ミクロソーム5μlの何れかを添加した。インキュベーションは、酵素の存在下で、37℃で60分であった。次に、プレートを氷に置き、そしてクロロホルム(500μl)を添加し、十分に混合し、そして4℃での20分間インキュベートした。次に、プレートを、4℃で15分間、1000rpmで遠心分離した。
前記水溶液の一部(300μl)を集め、そして活性炭の5%水性懸濁液(300μl)と共に混合した。次に、プレートを4℃で30分間インキュベートし、この後、プレートを4℃で15分間、1000rpmで遠心分離した。これから、125μlの水溶液を集め、そして96ウェルプレートにプレートした。Microscint(登録商標)40[125μl、Perkin−Elmer;アルキルフェノールエトキシレートに基づくポリマー(20−40%)、ジエタノールアミン−リン酸エステルアンモニウム塩(10−20%)、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(2.5−10%)、リン酸トリエチル(2.5−10%)、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール(2.5%以下)、ノニルフェノールエトキシレートに基づくポリマー(2.5%以下)、ジイソプロピルナフタレン異性体(40−60%)、2,5−ジフェニルオキサレート(2.5%以下)及び9、10−ジメチルアントラセンの混合物を含む]を添加し、そして十分に混合した。30分のインキュベーションの後、サンプルを、Microbeta(登録商標)Triluxマイクロプレート液体シンチレーションカウンター及びルミノメーター(Pertin−Elmer)により分析した。
式(I)の化合物は、それらのアッセイにおいて決定されるように、ミクロソームCYP17及び組換えヒトCYP17酵素活性の阻害を引き起こした。データを表3に列挙する。
実施例72−細胞に基づくヒトCYP17阻害アッセイ
A.材料
1.H295R副腎皮質癌細胞及び増殖培地:H295R副腎皮質癌細胞のための培地「NCI-H295A, ATCC Number CRL-2128, American Type Culture Collection, Manassas, VA, US」(500ml)は、5%(2ml)のBD Nu血清;1%(5ml)のITS+Premi×[BD Biosciences]及び1%Penstrepを含む、DMEM:F12の1:1混合物であった。
2.LNCap−CYP17細胞及び増殖培地:完全長hCYP17al遺伝子(NCBI参照配列:NM_000102.3)を、pCDNA3.1(+)ベクターのHindIII 及びXhoI部位にクローン化した。pCDNA3.1(+)ベクターは、ネオマイシン耐性遺伝子を含み、そして安定細胞系の選択のために使用した。hCYP17al含有pCDNA3.1(+)を、LNCap細胞中にトランスフェクトし、LNCap−CYP17細胞系を作製した。LNCaP−CYP17細胞のための培地は、RPMI 1640、10% FBS、1% PenStrep、Geneticin 400 μg/mLであった。
B.手順
H295R細胞又はLNCaP−hCYP17細胞を、継代培養し、そしてウェル当たり30,000個の細胞を、ポリ−dリシンプレートに播種し、そして37℃で一晩インキュベートした。次の日、培地を除き、そして3H3−17α−ヒドロキシプレグネノロンを含む新鮮な培地(1:1000)を添加した。5×プレート(5×最終の所望する濃度)からの段階希釈された化合物50μlを添加した。活性、新規化合物についての作業濃度範囲は、10μMの高濃度から出発し、そして3倍連続希釈を10の濃度まで生成した。100×プレート(DMSO)における連続希釈、及び100×プレートからの5×プレート(培地における)のスタンピングを、TECAN溶液ハンドリング装置を用いて行った。
プレートを37℃で一晩(16時間)インキュベートした。16時間後、培地を除き(約220μl)、そして等量のクロロホルムを添加し、混合し、そして4℃で30分間インキュベートした。プレートを、4℃で15分間、4000rpmで遠心分離し、これに続いて、上部水性層を注意して除き、そして新しいディープウェルプレートに添加した。等体積の5%活性炭を添加し、混合し、そして4℃で30分間、インキュベートした。次に、プレートを、4℃で15分間、4000rpmで遠心分離し、そして何れの炭の汚染をも回避しながら、上部層を注意して分離し、そして白色透明な底のプレート(プレートカタログ番号3610、Corning Life Sciences)に配置した。等体積のMicroscint(登録商標)40を添加し、そして十分に混合した。30分間のインキュベーションに続いて、放射性トレーサーの読み取りを、Microbeta(登録商標)triluxを用いて行った。
式(I)の化合物は、それらの細胞アッセイにより決定されるように、ヒトCYP17酵素活性の阻害を引き起こした。
実施例73−テストステロン生成についての細胞に基づく機能的アッセイ
H295R細胞(ATCC番号CRL−2128)を、継代培養し、播種し(ポリ−dリシンプレートのウェル当たり30,000個の細胞)、そして37℃で一晩、放置した。次の日(約24時間後)、培地を除き、そして200μlの新鮮な培地を添加した。次に、50μlの段階希釈された化合物を、5×プレートから添加した。100×プレート(DMSO)における連続希釈、及び100×プレートからの5×プレート(培地における)のスタンピングを、TECAN液体ハンドリング装置を用いて行った。プレートを37℃で72時間インキュベートした。インキュベーションの後、培地を除き、キャリブレーション希釈剤RD5−48を用いて5〜10倍に希釈し、そしてアッセイを、製造業者のプロトコル(パラメータテストステロンアッセイ, カタログ番号KGE010、 R&Dシステム; http://www.rndsystems.com/pdf/KGE010.pdf)に従って実施した。
式(I)の化合物は、このアッセイにより決定されるように、H295R細胞におけるテストステロン生成の阻害を引き起こした。データを、表3に列挙する。
実施例74−テストステロン生成のインビボ阻害
生後8〜10週の雄ラットに、10又は30mg/kgで化合物を経口投与した。血液サンプルを、0.5、3、8及び24時で採血し、そして血漿サンプルを処理した。サンプルを、LC−MS/MS法により、化合物レベルについて分析し、そしてELISAでテストステロンレベルを、製造業者のプロトコル(パラメータテストステロンアッセイ、カタログ番号KGE010、R&Dシステム; http://www.rndsystems.com/pdf/KGE010.pdf)に従って実施した。血清テストステロンレベルを、GraphPad(登録商標)Prismソフトウェアを用いて、スタンダードから計算し、そして所定の時間での%阻害率を、日の同じ時間で、ビヒクル対照におけるテストステロンレベルを比較することにより計算した。
式(I)の化合物は、このアッセイプロトコルにより決定されるように、血清テストステロンレベルを低めた。
実施例75−前立腺及び精嚢の重量のインビボ低下
生後8〜10週の雄ラット(グループ当たり5匹の動物)に14日間、12時間の間隔で、1日当たり1又は2度、化合物を経口投与した。14日目、動物を安楽死させ、そして器官を外科的に取り出し、前立腺、精嚢及び精巣について湿重量測定した。式(I)の化合物は、このアッセイプロトコルにより決定されるように、前立腺及び精嚢重量を低めた。
活性 (nM): A: IC
50 < 50; B: IC
50 = 50 - 200; C: IC
50 = 201 - 10000。
本明細書に引用されるすべての文献は、参照により本明細書に組込まれる。本発明は、特定の実施態様により記載されて来たが、修飾が本発明の趣旨から逸脱することなく行われ得ることが理解されるであろう。そのような修飾は、本発明の範囲内に含まれるものとする。