JP2014531452A - 動物、レパートリーおよび方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、天然には見られない新規合成抗体鎖レパートリーの開発を可能にするために抗体遺伝子セグメントレパートリーをセクター化(sectoring)する概念に関する。セクター化は、個々のナイーブな、および免疫化された脊椎動物のB細胞コンパートメント中の抗体配列の生成のために利用可能な抗体遺伝子セグメントレパートリーを人工的に偏らせる(biasing)ことにより、非ヒト脊椎動物(マウスおよびラットなど)の限りあるB細胞コンパートメントを活用する。複数のこれらの脊椎動物は一緒になって、天然において、および抗体遺伝子座が操作された先行技術のトランスジェニック脊椎動物においては見られない組合せの合成抗体遺伝子セグメントレパートリーへのアクセスを提供する免疫化スケジュールおよび研究プログラムにおける集団として有用である。
第1の態様において:合成抗体重鎖配列レパートリーを提供する方法であって、内因性重鎖発現が実質的に不活性である2つ以上の非ヒト脊椎動物のゲノムにわたって分割された重鎖可変領域遺伝子セグメントレパートリーを提供する工程を含み、ゲノム中のレパートリー遺伝子セグメントが、重鎖定常領域(例えば、Cミューおよび/またはCガンマ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のVH遺伝子セグメント、1つまたは複数のD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のJH遺伝子セグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムがVH、DおよびJH遺伝子セグメントから誘導された抗体重鎖配列の異なるレパートリーを発現することができ;
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)VH遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVH遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVH遺伝子レパートリー);
(b)D遺伝子レパートリー(例えば、ヒトD遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトD遺伝子レパートリー);
(c)JH遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJH遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJH遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のDおよびJHセグメントがヒトDおよびJHセグメントである、方法。
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)Vκ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVκ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー);
(c)Jκ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJκ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJκ遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のJκセグメントがヒトJκセグメントである、方法。
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)Vλ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVλ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー);
(c)Jλ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJλ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJλ遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のJλセグメントがヒトJλセグメントである、方法。
ゲノム中のVκ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが実質的にラムダ軽鎖発現の非存在下でVκおよびJκ遺伝子セグメントから誘導された抗体カッパ軽鎖配列のレパートリーを発現することができる、内因性ラムダ鎖(およびまた場合により、内因性カッパ鎖)発現が実質的に不活性である第1群の非ヒト脊椎動物のゲノム中のVκ遺伝子レパートリー;ならびに
ゲノム中のVλ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが実質的にカッパ軽鎖発現の非存在下でヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントから誘導された抗体ラムダ軽鎖配列のレパートリーを発現することができる、内因性カッパ鎖(およびまた場合により、内因性ラムダ鎖)発現が実質的に不活性である第2群の非ヒト脊椎動物のゲノム中のVλ遺伝子レパートリー;
を提供する工程を含み、
場合により、Vκ遺伝子レパートリーがヒトVκ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)であり、Vλ遺伝子レパートリーがヒトVλ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)であり、遺伝子座中のJκセグメントがヒトJκセグメントであり、遺伝子座中のJλセグメントがヒトJλセグメントであり;
場合により、第1群および第2群のゲノムが実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子レパートリーを含む、方法。
内因性カッパ鎖(およびまた場合によっては内因性ラムダ鎖)発現が実質的に不活性であり、ゲノム中のVκ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/もしくはCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のヒトJκ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムがヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントから誘導される抗体カッパ軽鎖配列の異なるレパートリーを発現することができる、2つ以上の非ヒト脊椎動物のゲノムにわたって分割されたVκ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)を提供することを含む、合成抗体カッパ軽鎖配列レパートリーを提供する方法。場合により、Vκ遺伝子レパートリーは、ヒトVκ遺伝子レパートリーである。
内因性ラムダ鎖(およびまた場合によっては内因性カッパ鎖)発現が実質的に不活性であり、ゲノム中のVλ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/もしくはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のヒトJλ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムがヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントから誘導される抗体ラムダ軽鎖配列の異なるレパートリーを発現することができる、2つ以上の非ヒト脊椎動物のゲノムにわたって分割されたVλ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)を提供することを含む、合成抗体ラムダ軽鎖配列レパートリーを提供する方法。場合により、Vλ遺伝子レパートリーは、ヒトVλ遺伝子レパートリーである。
合成抗体軽鎖配列レパートリーを提供する方法であって、
内因性ラムダ鎖(およびまた場合によっては内因性カッパ鎖)発現が実質的に不活性であり、ゲノム中のVκ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のヒトJκ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供される第1群の非ヒト脊椎動物のゲノムであり、カッパ軽鎖発現の実質的に非存在下でヒトVκおよびJκ遺伝子セグメントから誘導された抗体カッパ軽鎖配列のレパートリーを発現することができるゲノム中のVκ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー);ならびに
内因性カッパ鎖(およびまた場合によっては内因性ラムダ鎖)発現が実質的に不活性であり、ゲノム中のVλ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のヒトJλ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供される第2群の非ヒト脊椎動物のゲノムであり、カッパ軽鎖発現の実質的に非存在下でヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントから誘導された抗体ラムダ軽鎖配列のレパートリーを発現することができるゲノム中のVλ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)
を提供することを含み、
場合によって、第1群および第2群のゲノムが実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子レパートリーを含み;
場合によって、VκおよびVλ遺伝子レパートリーがヒトVκおよびVλ遺伝子レパートリーである、方法。
合成抗体重鎖配列レパートリーを提供する方法であって、
(a)異なるヒトVH遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団を提供する工程であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割される、工程
を含み、
(b)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第1のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(c)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第2のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(d)第1のVH遺伝子サブレパートリーが第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって第1の脊椎動物が、第2の脊椎動物により生成される重鎖配列レパートリーとは異なる重鎖配列レパートリーを生成することができる、方法。
合成抗体軽鎖配列レパートリーを提供する方法であって、
(a)異なるヒトVL遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団を提供する工程であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割される、工程
を含み、
(b)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第1のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(c)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第2のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(d)第1のVL遺伝子サブレパートリーが第2のVL遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって第1の脊椎動物が、第2の脊椎動物により生成される軽鎖配列レパートリーとは異なる軽鎖配列レパートリーを生成することができる、方法。
所定の抗原に結合する抗体を選択する方法であって、
(a)前記抗原に結合する抗体のレパートリー(第1のレパートリー)を提供する工程であって、前記抗体が、ヒト重鎖および軽鎖可変領域を含み、前記レパートリーが、
i.軽鎖可変領域がヒトVλ遺伝子セグメントとヒトJL遺伝子セグメントとの再配置により生成される抗体のサブレパートリー(ラムダサブレパートリー);ならびに
ii.軽鎖可変領域がヒトVκ遺伝子セグメントとヒトJL遺伝子セグメントとの再配置により生成される抗体のサブレパートリー(カッパサブレパートリー)
を含む、工程;
(b)所望の抗体特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)によるラムダサブレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程;
(c)望ましい抗体特性によるカッパサブレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程であって、
選択されたラムダおよびカッパ抗体のレパートリー(第2のレパートリー)が生成され、第2のレパートリーの抗体が前記抗原に結合するヒト可変領域を含む、工程;ならびに
(d)前記望ましい抗体特性に基づいて、前記第2のレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程
を含み、
工程(a)(i)において、ラムダサブレパートリーが前記抗原を用いる1つまたは複数の非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)(ラムダ脊椎動物)の免疫化により生成され、ラムダ脊椎動物が、カッパ型抗体(軽鎖可変領域がVκ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)よりも多くのヒトラムダ型抗体(軽鎖可変領域がヒトVλ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)を発現し;
工程(a)(ii)において、カッパサブレパートリーが前記抗原を用いる1つまたは複数の非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)(カッパ脊椎動物)の免疫化により生成され、カッパ脊椎動物が、ラムダ型抗体(軽鎖可変領域がVλ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)よりも多くのヒトカッパ型抗体(軽鎖可変領域がヒトVκ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)を発現する、方法。
異なるヒトVH遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割され、
(a)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第1のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(b)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第2のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(c)第1のVH遺伝子サブレパートリーが、それぞれ互いに異なる第1および第2の抗体重鎖配列レパートリーの発現のための第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体重鎖配列の合成レパートリーを提供する、集団。
異なるヒトVL遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割され、
(a)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第1のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(b)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第2のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(c)第1のVL遺伝子サブレパートリーが、それぞれ互いに異なる第1および第2の抗体軽鎖配列レパートリーの発現のための第2のVL遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体軽鎖配列の合成レパートリーを提供する、集団。
非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、それぞれの脊椎動物のゲノムが、
(a)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の重鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント、1つまたは複数のヒトD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン重鎖遺伝子座;ならびに
(b)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の軽鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJL遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン軽鎖遺伝子座
を含み;
それぞれの脊椎動物において、トランスジェニック重鎖遺伝子座中の遺伝子セグメントがその定常領域に動作可能に連結され、トランスジェニック軽鎖遺伝子座中の遺伝子セグメントがその定常領域に動作可能に連結され、免疫化の際に、脊椎動物が、重鎖遺伝子座の組換えにより生成された重鎖と、軽鎖遺伝子座の組換えにより生成された軽鎖とを含む抗体を生成することができ、重鎖および軽鎖がヒト可変領域を含み;
前記集団が、
(i)前記軽鎖遺伝子座が1つまたは複数のヒトVλ遺伝子セグメントを含み、再配置後に、遺伝子座がヒトVλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトラムダ軽鎖配列)を発現し、ラムダ脊椎動物がカッパ軽鎖配列よりも多くのラムダ軽鎖配列(Vκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現する第1の脊椎動物型(ラムダ脊椎動物);ならびに
(ii)前記軽鎖遺伝子座が1つまたは複数のヒトVκ遺伝子セグメントを含み、再配置後に、遺伝子座がヒトVκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトカッパ軽鎖配列)を発現し、カッパ脊椎動物がラムダ軽鎖配列よりも多くのカッパ軽鎖配列(Vλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現する第2の脊椎動物型(カッパ脊椎動物)
を含み;
前記集団の脊椎動物を同じ抗原で免疫化して、ヒト重鎖および軽鎖可変領域を含む抗体のレパートリーを生成することができ、前記レパートリーが第1の型の脊椎動物により生成されたヒトラムダ抗体のサブレパートリー(ラムダサブレパートリー)と、第2の型の脊椎動物により生成されたヒトカッパ抗体のサブレパートリー(カッパサブレパートリー)とを含む、集団。
非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)であって、それぞれの脊椎動物のゲノムが、
(c)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の重鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント、1つまたは複数のヒトD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン重鎖遺伝子座;ならびに
(d)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の軽鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトVλ遺伝子セグメントレパートリーおよび1つまたは複数のヒトJλ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン軽鎖遺伝子座
を含み;
再配置後に、軽鎖遺伝子座が、ヒトVλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトラムダ軽鎖配列)を発現し;
カッパ(および場合により、内因性ラムダ)軽鎖発現が実質的に不活化されており、脊椎動物がカッパ軽鎖配列より多くのヒトラムダ軽鎖配列(Vκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現し;
内因性重鎖発現が実質的に不活化されており;
それぞれの前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座が実質的に完全なヒトの機能的Vλ遺伝子セグメントレパートリーを含む、非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)。
合成抗体重鎖レパートリーを提供する方法であって、
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVH遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVH遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトの重鎖遺伝子座の遠位VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトの重鎖遺伝子座の近位VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され;
近位VH遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中の遠位クラスターとD遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVH遺伝子セグメントが第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中の遠位クラスターとD遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記重鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体重鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法。
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVκ遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトのカッパ鎖遺伝子座の遠位Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトのカッパ鎖遺伝子座の近位Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され;
近位Vκ遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJκ遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVκ遺伝子セグメントが第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJκ遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記カッパ鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体カッパ鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法。
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVλ遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトのラムダ鎖遺伝子座の遠位Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトのラムダ鎖遺伝子座の近位Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され;
近位Vλ遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJλ遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVλ遺伝子セグメントが第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJλ遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記ラムダ鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体ラムダ鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法。
ゲノムが、定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメント(および場合により、1つまたは複数のヒトDセグメント)を含むトランスジェニック抗体鎖遺伝子座を含み、遺伝子座が1つまたは複数の逆転された脊椎動物種遺伝子セグメントを含み、逆転された遺伝子セグメントが、そのようなセグメントの脊椎動物種生殖系列方向とは反対である5'-3'方向で遺伝子座中に存在し、非ヒト脊椎動物または細胞が、逆転された遺伝子セグメントから誘導された配列を含む抗体鎖配列を発現することができる、非ヒト脊椎動物(場合により、マウスもしくはラット)または脊椎動物細胞(場合により、マウス細胞もしくはラット細胞)。
的なVJ軽鎖レパートリー(抗体を発現するマウスにおいて利用可能な約2x108個より多いアクセス可能なB細胞である)の多くをサンプリングすることができないようなアクセス可能なB細胞コンパートメントのサイズにより、多様性が制限される。かくして、これらの先行技術のマウスは、ラムダおよびカッパVおよびJ遺伝子セグメントの組換えによりコードされる非常に少量の大きな潜在的多様性のみをサンプリングする方法において用いられる。例示については以下の実施例を参照されたい。
(a)脊椎動物が抗体を生成するような抗原を用いて、本発明の任意の構成または態様による脊椎動物集団を免疫化するする(例えば、Harlow, E. & Lane, D. 1998、第5版、「Antibodies: A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor Lab. Press、Plainview, NY;ならびにPasqualiniおよびArap、Proceedings of the National Academy of Sciences (2004) 101:257〜259頁を参照されたい)工程;ならびに
(b)免疫化された脊椎動物から、前記抗原に特異的に結合する抗体および/または前記抗体の少なくとも重鎖および/もしくは軽鎖可変領域をコードするヌクレオチド配列を単離する工程;
を含み、場合により、続いて、前記抗体の可変領域をヒト定常領域に連結する、方法を提供する。そのような連結は、当業者には明らかであるように、従来の組換えDNAおよびRNA技術を用いるなど、当技術分野で容易に利用可能な技術により行うことができる。例えば、Sambrook, JおよびRussell, D. (2001、第3版) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor Lab. Press, Plainview, NY)を参照されたい。
(i)本発明の集団を用いて得られた、抗体、もしくはその一部をコードする核酸;または
(ii)本発明の集団を用いて得られた抗体、もしくはその一部をコードする核酸を発現させて、抗体を生成させることができる配列情報
を提供する工程を含む、方法にも関する。
(a)前記トランスジェニック重鎖遺伝子座;ならびに
(b)抗体カッパ軽鎖遺伝子座トランスジーンおよび/または抗体ラムダ鎖遺伝子座トランスジーン
を含み、内因性抗体重鎖および軽鎖発現は不活化されており;場合により、前記ゲノムは前記トランスジェニック重鎖および軽鎖遺伝子座にとって同型である。
(a)異なるヒトVH遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団を提供する工程であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割される、工程、
(b)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された、1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第1のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(c) 前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された、1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第2のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(d)第1のVH遺伝子サブレパートリーが第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって第1の脊椎動物が、第2の脊椎動物により生成される重鎖配列レパートリーとは異なる重鎖配列レパートリーを生成することができる、方法に関する。
(a)異なるヒトVL遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団を提供する工程であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割される、工程
を含み、
(b)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された、1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第1のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(c)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された、1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第2のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(d)第1のVL遺伝子サブレパートリーが第2のVL遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって第1の脊椎動物が、第2の脊椎動物により生成される軽鎖配列レパートリーとは異なる軽鎖配列レパートリーを生成することができる、方法を提供する。
(a)前記抗原に結合する抗体のレパートリー(第1のレパートリー)を提供する工程であって、前記抗体が、ヒト重鎖および軽鎖可変領域を含み、前記レパートリーが、
i.軽鎖可変領域がヒトVλ遺伝子セグメントとヒトJL遺伝子セグメントとの再配置により生成される抗体のサブレパートリー(ラムダサブレパートリー);ならびに
ii.軽鎖可変領域がヒトVκ遺伝子セグメントとヒトJL遺伝子セグメントとの再配置により生成される抗体のサブレパートリー(カッパサブレパートリー)
を含む、工程;
(b)所望の抗体特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)によるラムダサブレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程;
(c)前記望ましい抗体特性によるカッパサブレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程であって、
選択されたラムダおよびカッパ抗体のレパートリー(第2のレパートリー)が生成され、第2のレパートリーの抗体が前記抗原に結合するヒト可変領域を含む、工程;ならびに
(d)望ましい抗体特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)に基づいて、前記第2のレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程
を含み、
工程(a)(i)において、ラムダサブレパートリーが前記抗原を用いる1つまたは複数の非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)(ラムダ脊椎動物)の免疫化により生成され、ラムダ脊椎動物が、カッパ型抗体(軽鎖可変領域がVκ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)よりも多くのヒトラムダ型抗体(軽鎖可変領域がヒトVλ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)を発現し;
工程(a)(ii)において、カッパサブレパートリーが前記抗原を用いる1つまたは複数の非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)(カッパ脊椎動物)の免疫化により生成され、カッパ脊椎動物が、ラムダ型抗体(軽鎖可変領域がVλ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)よりも多くのヒトカッパ型抗体(軽鎖可変領域がヒトVκ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)を発現する、方法を提供する。
(a)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第1のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(b) 前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第2のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(c)第1のVH遺伝子サブレパートリーが、それぞれ互いに異なる第1および第2の抗体重鎖配列レパートリーの発現のための第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体重鎖配列の合成レパートリーを提供する、集団を提供する。
前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第1のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第2のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
第1のVL遺伝子サブレパートリーが、それぞれ互いに異なる第1および第2の抗体軽鎖配列レパートリーの発現のための第2のVL遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体軽鎖配列の合成レパートリーを提供する、集団を提供する。
それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の重鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント、1つまたは複数のヒトD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン重鎖遺伝子座;ならびに
それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の軽鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJL遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン軽鎖遺伝子座
を含み;
それぞれの脊椎動物において、トランスジェニック重鎖遺伝子座中の遺伝子セグメントがその定常領域に動作可能に連結され、トランスジェニック軽鎖遺伝子座中の遺伝子セグメントがその定常領域に動作可能に連結され、免疫化の際に、脊椎動物が、重鎖遺伝子座の組換えにより生成された重鎖と、軽鎖遺伝子座の組換えにより生成された軽鎖とを含む抗体を生成することができ、重鎖および軽鎖がヒト可変領域を含み;
前記集団が、
(i)前記軽鎖遺伝子座が1つまたは複数のヒトVλ遺伝子セグメントを含み、再配置後に、遺伝子座がヒトVλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトラムダ軽鎖配列)を発現し、ラムダ脊椎動物がカッパ軽鎖配列よりも多くのラムダ軽鎖配列(Vκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現する第1の脊椎動物型(ラムダ脊椎動物);ならびに
(ii)前記軽鎖遺伝子座が1つまたは複数のヒトVκ遺伝子セグメントを含み、再配置後に、遺伝子座がヒトVκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトカッパ軽鎖配列)を発現し、カッパ脊椎動物がラムダ軽鎖配列よりも多くのカッパ軽鎖配列(Vλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域を含む軽鎖の配列)を発現する第2の脊椎動物型(カッパ脊椎動物)
を含み;
前記集団の脊椎動物を同じ抗原で免疫化して、ヒト重鎖および軽鎖可変領域を含む抗体のレパートリーを生成することができ、前記レパートリーが第1の型の脊椎動物により生成されたヒトラムダ抗体のサブレパートリー(ラムダサブレパートリー)と、第2の型の脊椎動物により生成されたヒトカッパ抗体のサブレパートリー(カッパサブレパートリー)とを含む、集団を提供する。
それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の重鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント、1つまたは複数のヒトD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン重鎖遺伝子座;ならびに
それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の軽鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトVλ遺伝子セグメントレパートリーおよび1つまたは複数のヒトJλ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン軽鎖遺伝子座(例えば、ラムダ遺伝子座またはカッパ遺伝子座)
を含み;
再配置後に、軽鎖遺伝子座が、ヒトVλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトラムダ軽鎖配列)を発現し;
カッパ(および場合により、内因性ラムダ)軽鎖発現が実質的に不活化されており、脊椎動物がカッパ軽鎖配列より多くのヒトラムダ軽鎖配列(Vκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現し;
内因性重鎖発現が実質的に不活化されており;
それぞれの前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座が実質的に完全なヒトの機能的Vλ遺伝子セグメントレパートリーを含む、非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)を提供する。
第1の脊椎動物が、V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41およびV2-5からなる群に由来する5個または6個の遺伝子セグメントを含むヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第2の脊椎動物が、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48からなる群に由来する15、16、17、18、19、20または21個の遺伝子セグメントを含むヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第3の脊椎動物が、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなる群に由来する10、11、12または13個の遺伝子セグメントを含むヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
脊椎動物のVH遺伝子レパートリーが互いに異なり;
前記集団が、実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子セグメントレパートリーと、実質的に完全なヒトの機能的Vλ遺伝子セグメントとを提供し、抗原を用いる集団の脊椎動物の免疫化後に、実質的にカッパ鎖発現および内因性重鎖発現の非存在下で実質的に完全な機能的ヒトVHおよびVλレパートリーから誘導された抗体の合成レパートリーを生成することができる、集団を提供する。
第2の脊椎動物は、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48からなるヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第3の脊椎動物は、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなるヒトVH遺伝子レパートリーを含む。
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)VH遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVH遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVH遺伝子レパートリー);
(b)D遺伝子レパートリー(例えば、ヒトD遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトD遺伝子レパートリー);
(c)JH遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJH遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJH遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のDおよびJHセグメントがヒトDおよびJHセグメントである、方法を提供する。
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)Vκ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVκ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー);
(c)Jκ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJκ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJκ遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のJκセグメントがヒトJκセグメントである、方法を提供する。
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)Vλ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVλ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー);
(c)Jλ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJλ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJλ遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のJλセグメントがヒトJλセグメントである、方法を提供する。
内因性ラムダ鎖(およびまた場合により、内因性カッパ鎖)発現が実質的に不活性である、第1群の非ヒト脊椎動物のゲノム中のVκ遺伝子レパートリーであって、ゲノム中のVκ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが実質的にラムダ軽鎖発現の非存在下でVκおよびJκ遺伝子セグメントから誘導された抗体カッパ軽鎖配列のレパートリーを発現することができる、Vκ遺伝子レパートリー;ならびに
内因性カッパ鎖(およびまた場合により、内因性ラムダ鎖)発現が実質的に不活性である、第2群の非ヒト脊椎動物のゲノム中のVλ遺伝子レパートリーであって、ゲノム中のVλ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが実質的にカッパ軽鎖発現の非存在下でVλおよびJλ遺伝子セグメントから誘導された抗体ラムダ軽鎖配列のレパートリーを発現することができる、Vλ遺伝子レパートリー
を提供する工程を含み、
場合により、Vκ遺伝子レパートリーがヒトVκ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)であり、Vλ遺伝子レパートリーがヒトVλ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)であり、遺伝子座中のJκセグメントがヒトJκセグメントであり、遺伝子座中のJλセグメントがヒトJλセグメントであり;
場合により、第1群および第2群のゲノムが実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子レパートリーを含む、方法を提供する。
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVH遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVH遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトの重鎖遺伝子座の遠位VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトの重鎖遺伝子座の近位VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され;
近位VH遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中の遠位クラスターとD遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVH遺伝子セグメントが第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中の遠位クラスターとD遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記重鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体重鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法を提供する。
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVκ遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトのカッパ鎖遺伝子座の遠位Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトのカッパ鎖遺伝子座の近位Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され;
近位Vκ遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJκ遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVκ遺伝子セグメントが第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJκ遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記カッパ鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体カッパ鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法を提供する。
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVλ遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトのラムダ鎖遺伝子座の遠位Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトのラムダ鎖遺伝子座の近位Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され;
近位Vλ遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJλ遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVλ遺伝子セグメントが第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJλ遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記ラムダ鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体ラムダ鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法を提供する。
(実施例1)
軽鎖レパートリーセクター化
本発明者らは、先行技術のマウスが、所望の重鎖カッパおよびラムダ遺伝子セグメントレパートリーの全部が個々のマウスの細胞のゲノム中に一緒に提供される免疫グロブリン遺伝子座を提供することに気付いた。これを行う際に、本発明者らは、先行技術の設計が、制限されたアクセス可能なB細胞コンポーネントサイズの限界(例えば、マウスにおいては約2x108個のB細胞)およびいずれか1匹のマウスにおいて発現させ、アクセスすることができる全体的な抗体鎖多様性に関する同時的制限に対処していないことに気付いた。
ヒトVH遺伝子セグメントレパートリーおよびヒト軽鎖レパートリーセクター化
図6は、重鎖VH遺伝子セグメントレパートリーが本発明に従ってセクター化される図例を示す。本実施例において、レパートリーは以下のような3匹のマウス(マウス「A」、「B」および「C」)間に分割された完全なヒト機能的VH遺伝子レパートリーである:
A… V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46、V3-48、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74
B… V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48
C… V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74
A’… V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41およびV2-5
B’… V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48
C’… V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74
S… V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-13、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24およびV2-26
T… V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48
V… V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74
D&JHレパートリー1
J1、J2、J3、J4、J5およびJ6
D1-1、D2-2、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
からなるか、またはそれを含む。
D&JHレパートリー2
J1、J2、J3、J4、J5およびJ6
D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
からなるか、またはそれを含む。
V、D、Jレパートリー1
V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-13、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24およびV2-26
(場合により、これがV遺伝子セグメントの5'から3'の順序である場合)
J1、J2、J3、J4、J5およびJ6
D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
V、D、Jレパートリー2
V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48(場合により、これがV遺伝子セグメントの5'から3'の順序である場合)
J1、J2、J3、J4、J5およびJ6
D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
(場合により、これがD遺伝子セグメントの5'から3'の順序である場合)
V、D、Jレパートリー3
V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74
(場合により、これがV遺伝子セグメントの5'から3'の順序である場合)
J1、J2、J3、J4、J5およびJ6
D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
(場合により、これがD遺伝子セグメントの5'から3'の順序である場合)。
第1の脊椎動物のD遺伝子セグメントレパートリーは、
D1-1、D2-2、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
を含み、
第2の脊椎動物のD遺伝子セグメントレパートリーは、
D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26およびD7-27
を含み、場合により、脊椎動物は同一のJH遺伝子レパートリー(例えば、J1、J2、J3、J4、J5およびJ6)を含む。
を含むか、またはそれらからなる。例えば、それぞれのヒトVH遺伝子セグメントレパートリーは、ヒトVH遺伝子セグメント(a)、(b)および(c)を含むか、またはそれらからなる。
ヒトVκ遺伝子レパートリーの遺伝子セクター化による新規軽鎖およびヒトVκ領域レパートリーの生成
本発明者らは、機能的ヒト遺伝子セグメントレパートリー(図7に示されるように、Vκ2D-40からJκ5まで)をセクター化して、3つの異なるトランスジェニックカッパ鎖対立遺伝子(K1、K2およびK3と命名する)および対応するマウスを生成した。トランスジェニック対立遺伝子をマウスにおいて発現させ、カッパ鎖レパートリーをRNA転写物レベルで評価した。
ヒトVH遺伝子レパートリーの遺伝子セクター化による新規重鎖およびヒトVH領域レパートリーの生成
本発明者らは、機能的ヒト遺伝子セグメントレパートリー(VH2-26からJH6まで、ヒトIgH遺伝子座の構造については、IMGTデータベース; http://www.imgt.org/IMGTrepertoire/index.php?section=LocusGenes&repertoire=locus&species=human&group=IGKを参照されたい)をセクター化して、3つの異なるトランスジェニック重鎖対立遺伝子(S1、S2およびS3と命名された)および対応するマウスを生成した。トランスジェニック対立遺伝子をそのマウス中で発現させ、重鎖レパートリーをRNA転写物レベルで評価した。
ヒトD遺伝子レパートリーの遺伝子セクター化による新規重鎖およびヒトV領域レパートリーの生成
D遺伝子セグメントセクター化の評価を、以下のように実施することができる。機能的ヒト遺伝子セグメントレパートリー(VH2-26からJH6まで、ヒトIgH遺伝子座の構造についてはIMGTデータベース; http://www.imgt.org/IMGTrepertoire/index.php?section=LocusGenes&repertoire=locus&species=human&group=IGKを参照されたい)をセクター化して、2つの異なるトランスジェニック重鎖対立遺伝子(S3FおよびS3FDと命名)および対応するマウスを生成する。内因性重鎖可変領域は、WO2011004192に記載の逆転により不活化される。トランスジェニック対立遺伝子をマウスにおいて発現させ、重鎖レパートリーをRNA転写物レベルで評価する。
バージョン1(S3Fと命名)は、ヒト遺伝子セグメントレパートリーVH2-5、VH7-4-1、VH4-4、VH1-3、VH1-2、VH6-1、D1-1、D2-2、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D6-25、D1-26、D7-27、JH1、JH2、JH3、JH4、JH5およびJH6 (5'から3'の順序に)を有していた。
バージョン2(S3FDと命名)は、ヒト遺伝子セグメントレパートリーVH2-5、VH7-4-1、VH4-4、VH1-3、VH1-2、VH6-1、D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D6-25、D1-26、D7-27、JH1、JH2、JH3、JH4、JH5およびJH6 (5'から3'の順序に)を有していた。下線付きのセグメントはS3F中には見られない。
複数の逆転したヒト遺伝子セグメントがIg鎖再配置および発現のために用いられる
実施例3において、本発明者らはK1、K2およびK3マウスの作製を記載している。ヒト第2染色体のVκ遺伝子クラスターに由来するさらなるDNAを挿入することにより、K4マウスを以下のように作製した。
Claims (145)
- 合成抗体重鎖配列レパートリーを提供する方法であって、
(a)異なるヒトVH遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団を提供する工程であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割されるものである、工程
を含み、
(b)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第1のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(c)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第2のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(d)第1のVH遺伝子サブレパートリーが第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって第1の脊椎動物が、第2の脊椎動物により生成される重鎖配列レパートリーとは異なる重鎖配列レパートリーを生成することができる、方法。 - 前記集団が第3の非ヒト脊椎動物を含み、第3の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第3のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み、第3のVH遺伝子サブレパートリーが第1および第2のVH遺伝子サブレパートリーとは異なり、それによって、第3の脊椎動物が、第1および第2の脊椎動物により生成される重鎖配列レパートリーとは異なる重鎖配列レパートリーを生成することができる、請求項1に記載の方法。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、機能的ヒトVH遺伝子セグメントの実質的に完全なレパートリーを含み、場合により、少なくとも6個の異なるヒトJH遺伝子セグメント、27個の異なるヒトDセグメントおよび少なくとも40個の異なるヒトVH遺伝子セグメントを提供する、請求項1または2に記載の方法。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、少なくとも20、25、30、35または40個の異なるヒトVH遺伝子セグメントを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれのトランスジェニック重鎖遺伝子座のJセグメントがヒトJH遺伝子セグメントであり、場合により、それぞれの重鎖遺伝子座がヒトJH遺伝子セグメントの実質的に完全な機能的レパートリーを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれの重鎖遺伝子座が少なくとも2、3、4、5または6個の異なるヒトJH遺伝子セグメントを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれのトランスジェニック重鎖遺伝子座のDセグメントがヒトD遺伝子セグメントであり、場合により、それぞれの重鎖遺伝子座がヒトD遺伝子セグメントの実質的に完全な機能的レパートリーを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれの重鎖遺伝子座が少なくとも5、10、15、20、25、26または27個の異なるヒトD遺伝子セグメントを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記脊椎動物の重鎖遺伝子座が同一のヒトDおよびJH遺伝子セグメントレパートリーを含むが、そのVH遺伝子レパートリーにおいて異なる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれの重鎖遺伝子座がJ1、J2、J3、J4、J5およびJ6からなる群から選択される少なくとも2個のヒトJH遺伝子セグメント、場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれの重鎖遺伝子座が、D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26、D6-25およびD7-27からなる群から選択される少なくとも10個のヒトD遺伝子セグメント、場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記集団が請求項2に記載の第3の脊椎動物を含み、それぞれの脊椎動物が、V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46、V3-48、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなる群から選択されるヒトVH遺伝子セグメントを含み、VH遺伝子レパートリーが実質的に完全なヒト機能的VH遺伝子レパートリーを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- 内因性抗体重鎖発現が脊椎動物中で不活化されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 集団の脊椎動物を同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化する工程を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記脊椎動物の2つ以上または全部の免疫化が6ヶ月以下の間隔を空けられる、請求項14に記載の方法。
- 共通の望ましい抗体または重鎖特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)に基づいて、それぞれの前記免疫化された脊椎動物から1つまたは複数の重鎖または抗体を選択する工程を含み、選択された抗体または重鎖が、集団により提供されるヒトVH遺伝子セグメントレパートリーから誘導された重鎖可変領域配列を含む、請求項14または15に記載の方法。
- 選択された抗体または重鎖が選択された抗体または重鎖のレパートリー(選択されたレパートリー)を提供し、前記方法が所望の抗体または重鎖特性に基づいて(例えば、前記抗原もしくは異なる抗原に対する結合親和性;または抗体もしくは重鎖により結合したエピトープに基づいて)、選択されたレパートリーから1つまたは複数の抗体または重鎖を選択する工程をさらに含み、場合により、選択されたレパートリーが選択された抗体または重鎖をプールすることにより形成される、請求項16に記載の方法。
- 脊椎動物が、その重鎖遺伝子座(および場合により、1つまたは複数のその軽鎖遺伝子座)を除いて、同じ遺伝的背景を共有する、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
- 脊椎動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座DNAを含むように遺伝子改変されたトランスジェニック非ヒト脊椎動物先祖胚性幹細胞から誘導され、先祖幹細胞が同一であるか、または関連し、場合により、先祖幹細胞のゲノムが、非ヒト脊椎動物配列とヒト配列との連結である共通の配列連結を含む(例えば、先祖ゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む)、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
- 合成抗体軽鎖配列レパートリーを提供する方法であって、
(a)異なるヒトVL遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団を提供する工程であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割されるものである、工程
を含み、
(b)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第1のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(c)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第2のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
(d)第1のVL遺伝子サブレパートリーが第2のVL遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって第1の脊椎動物が、第2の脊椎動物により生成される軽鎖配列レパートリーとは異なる軽鎖配列レパートリーを生成することができる、方法。 - 前記集団が第3の非ヒト脊椎動物を含み、第3の脊椎動物が定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第3のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み、第3のVL遺伝子サブレパートリーが第1および第2のVL遺伝子サブレパートリーとは異なり、それによって、第3の脊椎動物が、第1および第2の脊椎動物により生成される軽鎖配列レパートリーとは異なる軽鎖配列レパートリーを生成することができる、請求項20に記載の方法。
- それぞれのトランスジェニック軽鎖遺伝子座のJセグメントがヒトJL遺伝子セグメントであり、場合により、それぞれの軽鎖遺伝子座がヒトJκまたはJλ遺伝子セグメントの実質的に完全な機能的レパートリーを含む、請求項20または21に記載の方法。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、機能的ヒトVκ遺伝子セグメントの実質的に完全なレパートリーを含み、場合により、少なくとも5個の異なるヒトJκ遺伝子セグメントおよび少なくとも40個の異なるヒトVκ遺伝子セグメントを提供する、請求項20、21または22に記載の方法。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、少なくとも20、25、30、35または40個の異なるヒトVκ遺伝子セグメントを含む、請求項20から23のいずれか一項に記載の方法。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、機能的ヒトVλ遺伝子セグメントの実質的に完全なレパートリーを含み、場合により、少なくとも5個の異なるJλ遺伝子セグメントおよび少なくとも40個の異なるヒトVλ遺伝子セグメントを提供する、請求項20から22のいずれか一項に記載の方法。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、少なくとも20、25、30、35または40個の異なるヒトVλ遺伝子セグメントを含む、請求項20から22および25のいずれか一項に記載の方法。
- それぞれの軽鎖遺伝子座が、少なくとも2、3、4、5または6個の異なるヒトJκまたはJλ遺伝子セグメントを含む、請求項20から26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記脊椎動物の軽鎖遺伝子座が同一のヒトJL遺伝子セグメントレパートリーを含むが、そのVL遺伝子レパートリーにおいて異なる、請求項20から27のいずれか一項に記載の方法。
- 内因性抗体カッパおよび/またはラムダ軽鎖発現が脊椎動物中で不活化されている、請求項20から28のいずれか一項に記載の方法。
- 脊椎動物の前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座がカッパ軽鎖遺伝子座である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
- 脊椎動物の前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座がラムダ軽鎖遺伝子座である、請求項20から29のいずれか一項に記載の方法。
- 集団の脊椎動物を同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化する工程を含む、請求項20から31のいずれか一項に記載の方法。
- 前記脊椎動物の2つ以上または全部の免疫化が6ヶ月以下の間隔を空けられる、請求項32に記載の方法。
- 共通の望ましい抗体特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)に基づいて、それぞれの前記免疫化された脊椎動物から1つまたは複数の抗体を選択する工程を含み、選択された抗体が、集団により提供されるヒトVL遺伝子セグメントレパートリーから誘導された軽鎖可変領域配列を含む、請求項32または33に記載の方法。
- 選択された抗体が選択された抗体のレパートリー(選択されたレパートリー)を提供し、前記方法が所望の抗体特性に基づいて(例えば、前記抗原もしくは異なる抗原に対する結合親和性;または抗体により結合したエピトープに基づいて)、選択されたレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程をさらに含み、場合により、選択されたレパートリーが選択された抗体をプールすることにより形成される、請求項34に記載の方法。
- 脊椎動物が、前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座(および場合により、1つまたは複数のその重鎖遺伝子座)を除いて、同じ遺伝的背景を共有する、請求項20から35のいずれか一項に記載の方法。
- 脊椎動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座DNAを含むように遺伝子改変されたトランスジェニック非ヒト脊椎動物先祖胚性幹細胞から誘導され、先祖幹細胞が同一であるか、または関連し、場合により、先祖幹細胞のゲノムが、非ヒト脊椎動物配列とヒト配列との連結である共通の配列連結を含む(例えば、先祖ゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む)、請求項20から36のいずれか一項に記載の方法。
- 所定の抗原に結合する抗体を選択する方法であって、
(a)前記抗原に結合する抗体のレパートリー(第1のレパートリー)を提供する工程であって、前記抗体が、ヒト重鎖および軽鎖可変領域を含み、前記レパートリーが、
i.軽鎖可変領域がヒトVλ遺伝子セグメントとヒトJL遺伝子セグメントとの再配置により生成される抗体のサブレパートリー(ラムダサブレパートリー);ならびに
ii.軽鎖可変領域がヒトVκ遺伝子セグメントとヒトJL遺伝子セグメントとの再配置により生成される抗体のサブレパートリー(カッパサブレパートリー)
を含む、工程;
(b)所望の抗体特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)によるラムダサブレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程;
(c)前記望ましい抗体特性によるカッパサブレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程であって、
選択されたラムダおよびカッパ抗体のレパートリー(第2のレパートリー)が生成され、第2のレパートリーの抗体が前記抗原に結合するヒト可変領域を含む、工程;ならびに
(d)望ましい抗体特性(例えば、前記抗原に対する結合親和性)に基づいて、前記第2のレパートリーから1つまたは複数の抗体を選択する工程
を含み、
工程(a)(i)において、ラムダサブレパートリーが前記抗原を用いる1つまたは複数の非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)(ラムダ脊椎動物)の免疫化により生成され、ラムダ脊椎動物が、カッパ型抗体(軽鎖可変領域がVκ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)よりも多くのヒトラムダ型抗体(軽鎖可変領域がヒトVλ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)を発現し;
工程(a)(ii)において、カッパサブレパートリーが前記抗原を用いる1つまたは複数の非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)(カッパ脊椎動物)の免疫化により生成され、カッパ脊椎動物が、ラムダ型抗体(軽鎖可変領域がVλ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)よりも多くのヒトカッパ型抗体(軽鎖可変領域がヒトVκ遺伝子セグメントの再配置から誘導される抗体)を発現する、方法。 - ラムダ脊椎動物が、カッパ型抗体を実質的に発現しない、請求項38に記載の方法。
- 内因性カッパ抗体発現が、ラムダ脊椎動物中で実質的に不活性である、請求項38または39に記載の方法。
- カッパ脊椎動物が、ラムダ型抗体を実質的に発現しない、請求項38から40のいずれか一項に記載の方法。
- 内因性ラムダ抗体発現が、カッパ脊椎動物中で実質的に不活性である、請求項38から41のいずれか一項に記載の方法。
- ラムダサブレパートリーの形成が、カッパサブレパートリーの形成から6ヶ月以下の間隔を空けられる、請求項38から42のいずれか一項に記載の方法。
- 第2のレパートリーが、選択されたラムダおよびカッパ抗体をプールすることにより形成される、請求項38から43のいずれか一項に記載の方法。
- ラムダおよびカッパ抗体が、前記抗原への結合の親和性に基づいて選択される(より高い親和性がより低い親和性より好ましい)、請求項38から44のいずれか一項に記載の方法。
- 親和性が表面プラズモン共鳴により決定される、請求項45に記載の方法。
- カッパおよびラムダ脊椎動物が、その軽鎖遺伝子座(および場合により、その重鎖遺伝子座)を除いて、同じ遺伝的背景を共有する、請求項38から46のいずれか一項に記載の方法。
- カッパおよびラムダ脊椎動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座DNAを含むように遺伝子改変されたトランスジェニック非ヒト脊椎動物先祖胚性幹細胞から誘導され、先祖幹細胞が同一であるか、または関連し、場合により、先祖幹細胞のゲノムが、非ヒト脊椎動物配列とヒト配列との連結である共通の配列連結を含む(例えば、先祖ゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む)、請求項38から47のいずれか一項に記載の方法。
- 異なるヒトVH遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割されるものであり、
(a)前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第1のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(b)前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第2のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み;
(c)第1のVH遺伝子サブレパートリーが、それぞれ互いに異なる第1および第2の抗体重鎖配列レパートリーの発現のための第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体重鎖配列の合成レパートリーを提供する、集団。 - 前記集団が第3の非ヒト脊椎動物を含み、第3の脊椎動物が定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVH遺伝子セグメント(第3のVH遺伝子サブレパートリー)、DセグメントおよびJセグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座を含み、第3のVH遺伝子サブレパートリーが、第1および第2の抗体重鎖配列レパートリーと異なる第3の抗体重鎖配列レパートリーの発現のための第1および第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体重鎖配列の合成レパートリーを提供する、請求項49に記載の集団。
- 脊椎動物が同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化されている、請求項49または50に記載の集団。
- 前記集団により提供されるレパートリーが、機能的ヒトVH遺伝子セグメントの実質的に完全なレパートリーを含み、場合により、少なくとも6個の異なるヒトJH遺伝子セグメント、27個の異なるヒトDセグメントおよび少なくとも40個の異なるヒトVH遺伝子セグメントを提供する、請求項49、50または51に記載の集団。
- 前記集団により提供されるヒトVH遺伝子セグメントレパートリーが、少なくとも20、25、30、35または40個の異なるヒトVH遺伝子セグメントを含む、請求項49から52のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれのトランスジェニック重鎖遺伝子座のJセグメントがヒトJH遺伝子セグメントであり、場合により、それぞれの重鎖遺伝子座がヒトJH遺伝子セグメントの実質的に完全な機能的レパートリーを含む、請求項49から53のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれの重鎖遺伝子座が少なくとも2、3、4、5または6個の異なるヒトJH遺伝子セグメントを含む、請求項49から54のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれのトランスジェニック重鎖遺伝子座のDセグメントがヒトD遺伝子セグメントであり、場合により、それぞれの重鎖遺伝子座がヒトD遺伝子セグメントの実質的に完全な機能的レパートリーを含む、請求項49から55のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれの重鎖遺伝子座が少なくとも5、10、15、20、25、26または27個の異なるヒトD遺伝子セグメントを含む、請求項49から56のいずれか一項に記載の集団。
- 前記脊椎動物の重鎖遺伝子座が同一のヒトDおよびJH遺伝子セグメントレパートリーを含むが、そのVH遺伝子レパートリーにおいて異なる、請求項49から57のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれの重鎖遺伝子座がJ1、J2、J3、J4、J5およびJ6からなる群から選択される少なくとも2個のヒトJH遺伝子セグメント、場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項49から58のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれの重鎖遺伝子座が、D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26、D6-25およびD7-27からなる群から選択される少なくとも10個のヒトD遺伝子セグメント、場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項49から59のいずれか一項に記載の集団。
- 前記集団が請求項50に記載の第3の脊椎動物を含み、それぞれの脊椎動物が、V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46、V3-48、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなる群から選択されるヒトVH遺伝子セグメントを含み、VH遺伝子レパートリーが実質的に完全なヒト機能的VH遺伝子レパートリーを含む、請求項49から60のいずれか一項に記載の集団。
- 内因性抗体重鎖発現が脊椎動物中で不活化されている、請求項49から61のいずれか一項に記載の集団。
- 集団の前記脊椎動物の2つ以上または全部が同じ抗原で免疫化されており、2回以上の免疫化が6ヶ月以下の間隔を空けられる、請求項49から62のいずれか一項に記載の集団。
- 脊椎動物が、その重鎖遺伝子座(および場合により、1つまたは複数のその軽鎖遺伝子座)を除いて、同じ遺伝的背景を共有する、請求項49から63のいずれか一項に記載の集団。
- 脊椎動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座DNAを含むように遺伝子改変されたトランスジェニック非ヒト脊椎動物先祖胚性幹細胞から誘導され、先祖幹細胞が同一であるか、または関連し、場合により、先祖幹細胞のゲノムが、非ヒト脊椎動物配列とヒト配列との連結である共通の配列連結を含む(例えば、先祖ゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む)、請求項49から64のいずれか一項に記載の集団。
- 異なるヒトVL遺伝子セグメントのレパートリーを提供するトランスジェニック非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、前記レパートリーが前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割されるものであり、
前記集団の第1の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第1のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
前記集団の第2の脊椎動物が、定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第2のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み;
第1のVL遺伝子サブレパートリーが、それぞれ互いに異なる第1および第2の抗体軽鎖配列レパートリーの発現のための第2のVL遺伝子サブレパートリーと異なり、それによって集団が抗体軽鎖配列の合成レパートリーを提供する、集団。 - 前記集団が第3の非ヒト脊椎動物を含み、第3の脊椎動物が定常領域の上流に動作可能に接続された1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメント(第3のVL遺伝子サブレパートリー)およびJセグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座を含み、第3のVL遺伝子サブレパートリーが、第1および第2の抗体重鎖配列レパートリーと異なる第3の抗体重鎖配列レパートリーの発現のための第1および第2のVH遺伝子サブレパートリーと異なる、請求項66に記載の集団。
- 脊椎動物が同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化されている、請求項66または67に記載の集団。
- それぞれのトランスジェニック軽鎖遺伝子座のJセグメントがヒトJL遺伝子セグメントであり、場合により、それぞれの軽鎖遺伝子座がヒトJκまたはJλ遺伝子セグメントの実質的に完全な機能的レパートリーを含む、請求項66から68のいずれか一項に記載の集団。
- 前記集団により提供されるVL遺伝子セグメントレパートリーが、機能的ヒトVκ遺伝子セグメントの実質的に完全なレパートリーを含み、場合により、少なくとも5個の異なるJκ遺伝子セグメントおよび少なくとも40個の異なるヒトVκ遺伝子セグメントを提供する、請求項66から69のいずれか一項に記載の集団。
- 前記集団により提供されるVL遺伝子セグメントレパートリーが、少なくとも20、25、30、35または40個の異なるヒトVκ遺伝子セグメントを含む、請求項66から70のいずれか一項に記載の集団。
- 前記集団により提供されるVL遺伝子セグメントレパートリーが、機能的ヒトVλ遺伝子セグメントの実質的に完全なレパートリーを含み、場合により、少なくとも5個の異なるJλ遺伝子セグメントおよび30個の異なるヒトVλ遺伝子セグメントを提供する、請求項66から71のいずれか一項に記載の集団。
- 前記集団により提供されるVL遺伝子セグメントレパートリーが、少なくとも20、25または30個の異なるヒトVλ遺伝子セグメントを含む、請求項66から72のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれの軽鎖遺伝子座が、少なくとも2、3、4、5または6個の異なるヒトJκまたはJλ遺伝子セグメントを含む、請求項66から73のいずれか一項に記載の集団。
- 前記脊椎動物の軽鎖遺伝子座が同一のヒトJL遺伝子セグメントレパートリーを含むが、そのVL遺伝子レパートリーにおいて異なる、請求項66から74のいずれか一項に記載の集団。
- 内因性抗体カッパおよび/またはラムダ軽鎖発現が脊椎動物中で不活化されている、請求項66から75のいずれか一項に記載の集団。
- 脊椎動物の前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座がカッパ軽鎖遺伝子座である、請求項66から76のいずれか一項に記載の集団。
- 脊椎動物の前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座がラムダ軽鎖遺伝子座である、請求項66から76のいずれか一項に記載の集団。
- 前記脊椎動物の軽鎖遺伝子座が同一のヒトJL遺伝子セグメントレパートリーを含むが、そのVL遺伝子レパートリーにおいて異なる、請求項66から78のいずれか一項に記載の集団。
- それぞれの軽鎖遺伝子座が、少なくとも2、3、4もしくは5個のヒトJκ遺伝子セグメントまたは少なくとも2、3、4もしくは5個のヒトJλ遺伝子セグメントを含む、請求項66から79のいずれか一項に記載の集団。
- 集団の前記脊椎動物の2つ以上または全部が同じ抗原で免疫化されており、2回以上の免疫化が6ヶ月以下の間隔を空けられる、請求項66から80のいずれか一項に記載の集団。
- 脊椎動物が、前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座(および場合により、1つまたは複数のその重鎖遺伝子座)を除いて、同じ遺伝的背景を共有する、請求項66から81のいずれか一項に記載の集団。
- 脊椎動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座DNAを含むように遺伝子改変されたトランスジェニック非ヒト脊椎動物先祖胚性幹細胞から誘導され、先祖幹細胞が同一であるか、または関連し、場合により、先祖幹細胞のゲノムが、非ヒト脊椎動物配列とヒト配列との連結である共通の配列連結を含む(例えば、先祖ゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む)、請求項66から82のいずれか一項に記載の集団。
- 非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、それぞれの脊椎動物のゲノムが、
(e)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の重鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント、1つまたは複数のヒトD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン重鎖遺伝子座;ならびに
(f)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の軽鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトVL遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJL遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン軽鎖遺伝子座
を含み;
それぞれの脊椎動物において、トランスジェニック重鎖遺伝子座中の遺伝子セグメントがその定常領域に動作可能に連結され、トランスジェニック軽鎖遺伝子座中の遺伝子セグメントがその定常領域に動作可能に連結され、免疫化の際に、脊椎動物が、重鎖遺伝子座の組換えにより生成された重鎖と、軽鎖遺伝子座の組換えにより生成された軽鎖とを含む抗体を生成することができ;
前記集団が、
(i)前記軽鎖遺伝子座が1つまたは複数のヒトVλ遺伝子セグメントを含み、再配置後に、遺伝子座がヒトVλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトラムダ軽鎖配列)を発現し、ラムダ脊椎動物がカッパ軽鎖配列よりも多くのラムダ軽鎖配列(Vκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現する第1の脊椎動物型(ラムダ脊椎動物);ならびに
(ii)前記軽鎖遺伝子座が1つまたは複数のヒトVκ遺伝子セグメントを含み、再配置後に、遺伝子座がヒトVκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトカッパ軽鎖配列)を発現し、カッパ脊椎動物がラムダ軽鎖配列よりも多くのカッパ軽鎖配列(Vλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現する第2の脊椎動物型(カッパ脊椎動物)
を含み;
前記集団の脊椎動物を同じ抗原で免疫化して、ヒト重鎖および軽鎖可変領域を含む抗体のレパートリーを生成することができ、前記レパートリーが第1の型の脊椎動物により生成されたヒトラムダ抗体のサブレパートリー(ラムダサブレパートリー)と、第2の型の脊椎動物により生成されたヒトカッパ抗体のサブレパートリー(カッパサブレパートリー)とを含む、
集団。 - 脊椎動物が同じ抗原、場合により、ヒト抗原で免疫化されている、請求項84に記載の集団。
- ラムダ脊椎動物の免疫化が、カッパ脊椎動物の免疫化から6ヶ月以下の間隔を空けられる、請求項85に記載の集団。
- ラムダ脊椎動物が、カッパ型抗体を実質的に発現しない、請求項84から86のいずれか一項に記載の集団。
- 内因性カッパ抗体発現が、ラムダ脊椎動物中で実質的に不活性である、請求項84から87のいずれか一項に記載の集団。
- カッパ脊椎動物が、ラムダ型抗体を実質的に発現しない、請求項84から88のいずれか一項に記載の集団。
- 内因性ラムダ抗体発現が、カッパ脊椎動物中で実質的に不活性である、請求項84から89のいずれか一項に記載の集団。
- 請求項49から90のいずれか一項に記載の集団を含む動物舎または実験室。
- 選択された、または第2のレパートリーの抗体が、非ヒト脊椎動物の集団に由来する共通の抗原(例えば、ヒト抗原)への結合について選択された、請求項16、17、34もしくは35に記載の方法に従って生成された抗体の選択されたレパートリー、または請求項38に記載の方法に従って生成された抗体の第2のレパートリー。
- 脊椎動物が、ヒト免疫グロブリン遺伝子座DNAを含むように遺伝子改変されたトランスジェニック非ヒト脊椎動物先祖胚性幹細胞から誘導され、先祖幹細胞が同一であるか、または関連し、場合により、先祖幹細胞のゲノムが、非ヒト脊椎動物配列とヒト配列との連結である共通の配列連結を含む(例えば、先祖ゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む)、請求項92に記載のレパートリー。
- 集団が請求項49から91のいずれか一項に記載のものである、請求項92に記載のレパートリー。
- 非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)であって、それぞれの脊椎動物のゲノムが、
(g)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の重鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント、1つまたは複数のヒトD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン重鎖遺伝子座;ならびに
(h)それぞれの遺伝子座が1つまたは複数の軽鎖定常領域の上流に1つまたは複数のヒトVλ遺伝子セグメントレパートリーおよび1つまたは複数のヒトJλ遺伝子セグメントを含む、1つまたは複数のトランスジェニック免疫グロブリン軽鎖遺伝子座
を含み;
再配置後に、軽鎖遺伝子座が、ヒトVλ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖配列(ヒトラムダ軽鎖配列)を発現し;
カッパ(および場合により、内因性ラムダ)軽鎖発現が実質的に不活化されており、脊椎動物がカッパ軽鎖配列より多くのヒトラムダ軽鎖配列(Vκ遺伝子セグメントから誘導された可変領域配列を含む軽鎖の配列)を発現し;
内因性重鎖発現が実質的に不活化されており;
それぞれの前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座が実質的に完全なヒトの機能的Vλ遺伝子セグメントレパートリーを含む、非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)。 - それぞれの前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座が、V3-1、V2-8、V3-9、V3-10、V2-11、V3-12、V3-16、V2-18、V3-19、V3-21、V3-22、V2-23、V3-25、V3-27、V1-36、V5-37、V5-39、V1-40、V7-43、V1-44、V5-45、V7-46、V1-74、V9-49、V1-51、V5-52、V6-57、V4-60、V8-61およびV4-69からなる群から選択される少なくとも20、25、26、27、28もしくは29個のヒトVλ遺伝子セグメント;場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項95に記載の脊椎動物。
- それぞれの前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座が実質的に完全なヒトの機能的Jλ遺伝子セグメントレパートリーを含む、請求項95または96に記載の脊椎動物。
- それぞれの前記トランスジェニック軽鎖遺伝子座が、J1、J2、J3、J6およびJ7からなる群から選択される少なくとも3個または4個のヒトJλ遺伝子セグメント;場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項95から97のいずれか一項に記載の脊椎動物。
- それぞれの前記トランスジェニック重鎖遺伝子座が実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子セグメントレパートリーを含む、請求項95から98のいずれか一項に記載の脊椎動物。
- それぞれの前記トランスジェニック重鎖遺伝子座が、V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41、V2-5、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46、V3-48、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなる群から選択される少なくとも30、35、36、37、38または39個のヒトVH遺伝子セグメント;場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項95から99のいずれか一項に記載の脊椎動物。
- それぞれの前記トランスジェニック重鎖遺伝子座が、J1、J2、J3、J4、J5、J6からなる群から選択される少なくとも4個または5個のヒトJH遺伝子セグメント;場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項95から100のいずれか一項に記載の脊椎動物。
- それぞれの前記トランスジェニック重鎖遺伝子座が、D1-1、D2-2、D3-3、D4-4、D5-5、D6-6、D1-7、D2-8、D3-9、D3-10、D4-11、D5-12、D6-13、D1-14、D2-15、D3-16、D4-17、D5-18、D6-19、D1-20、D2-21、D3-22、D4-23、D5-24、D1-26、D6-25およびD7-27からなる群から選択される少なくとも15、20、21、22、23、24、25または26個のヒトD遺伝子セグメント;場合により、前記群の遺伝子セグメントの全部を含む、請求項95から101のいずれか一項に記載の脊椎動物。
- 非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、それぞれの脊椎動物が請求項95から102のいずれか一項に記載のものであり、前記集団が、請求項49から65のいずれか一項に記載の前記集団の2つ以上の脊椎動物間に分割されたヒトVH遺伝子セグメントレパートリーを提供する、集団。
- 非ヒト脊椎動物(場合により、マウスまたはラット)の集団であって、それぞれの脊椎動物が請求項95から102のいずれか一項に記載のものであり、前記集団が、第1、第2および第3の脊椎動物の間に分割されたヒトVH遺伝子セグメントレパートリーを提供し、
第1の脊椎動物が、V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41およびV2-5からなる群に由来する5個または6個の遺伝子セグメントを含むヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第2の脊椎動物が、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48からなる群に由来する15、16、17、18、19、20または21個の遺伝子セグメントを含むヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第3の脊椎動物が、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなる群に由来する10、11、12または13個の遺伝子セグメントを含むヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
脊椎動物のVH遺伝子レパートリーが互いに異なり;
前記集団が、実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子セグメントレパートリーと、実質的に完全なヒトの機能的Vλ遺伝子セグメントとを提供し、抗原を用いる集団の脊椎動物の免疫化後に、実質的にカッパ鎖発現および内因性重鎖発現の非存在下で実質的に完全な機能的ヒトVHおよびVλレパートリーから誘導された抗体の合成レパートリーを生成することができる、集団。 - 第1の脊椎動物が、V6-1、V1-2、V1-3、V4-4、V7-41およびV2-5からなるヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第2の脊椎動物が、V3-7、V1-8、V3-9、V3-11、V3-15、V1-18、V3-20、V3-21、V3-23、V1-24、V2-26、V4-28、V3-30、V4-31、V3-33、V4-34、V4-39、V3-43、V1-45、V1-46およびV3-48からなるヒトVH遺伝子レパートリーを含み;
第3の脊椎動物が、V3-49、V5-51、V3-53、V1-58、V4-59、V4-61、V3-64、V3-66、V1-69、V2-70、V3-72、V3-73およびV3-74からなるヒトVH遺伝子レパートリーを含む、
請求項104に記載の集団。 - 脊椎動物がカッパ軽鎖を全く発現しない、請求項104または105に記載の集団。
- 所定の抗原に結合し、重鎖および軽鎖可変領域がそれぞれヒトVHおよびVλ遺伝子セグメントから誘導される抗体(ラムダ型抗体)を単離する方法であって、請求項95から102のいずれか一項に記載の脊椎動物または請求項103から106のいずれか一項に記載の脊椎動物の集団を抗原で免疫化する工程、および前記脊椎動物または集団からラムダ型抗体を選択する工程を含む方法。
- 前記抗原に結合する請求項107に従って選択された抗体またはその誘導体を、薬学的に許容される希釈剤、担体または賦形剤と共に含む医薬組成物。
- 合成抗体重鎖配列レパートリーを提供する方法であって、内因性重鎖発現が実質的に不活性である2つ以上の非ヒト脊椎動物のゲノムにわたって分割された重鎖可変領域遺伝子セグメントレパートリーを提供する工程を含み、ゲノム中のレパートリー遺伝子セグメントが、重鎖定常領域(例えば、Cミューおよび/またはCガンマ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のVH遺伝子セグメント、1つまたは複数のD遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のJH遺伝子セグメントを含むトランスジェニック重鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが、VH、DおよびJH遺伝子セグメントから誘導された抗体重鎖配列の異なるレパートリーを発現することができ;
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)VH遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVH遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVH遺伝子レパートリー);
(b)D遺伝子レパートリー(例えば、ヒトD遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトD遺伝子レパートリー);
(c)JH遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJH遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJH遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のDおよびJHセグメントがヒトDおよびJHセグメントである、方法。 - 合成抗体カッパ鎖配列レパートリーを提供する方法であって、内因性カッパ鎖(およびまた場合により内因性ラムダ鎖)発現が実質的に不活性である2つ以上の非ヒト脊椎動物のゲノムにわたって分割されたカッパ鎖可変領域遺伝子セグメントレパートリーを提供する工程を含み、ゲノム中のレパートリー遺伝子セグメントが、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のVκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが、VκおよびJκ遺伝子セグメントから誘導された抗体カッパ鎖配列の異なるレパートリーを発現することができ;
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)Vκ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVκ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー);
(c)Jκ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJκ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJκ遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のJκセグメントがヒトJκセグメントである、方法。 - 合成抗体ラムダ鎖配列レパートリーを提供する方法であって、内因性ラムダ鎖(およびまた場合により内因性カッパ鎖)発現が実質的に不活性である2つ以上の非ヒト脊椎動物のゲノムにわたって分割されたラムダ鎖可変領域遺伝子セグメントレパートリーを提供する工程を含み、ゲノム中のレパートリー遺伝子セグメントが、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のVλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが、VλおよびJλ遺伝子セグメントから誘導された抗体ラムダ鎖配列の異なるレパートリーを発現することができ;
遺伝子セグメントレパートリーが、
(a)Vλ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトVλ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー);
(c)Jλ遺伝子レパートリー(例えば、ヒトJλ遺伝子レパートリーまたは実質的に完全な機能的ヒトJλ遺伝子レパートリー)
からなる群から選択され;
場合により、遺伝子座中のJλセグメントがヒトJλセグメントである、方法。 - 合成抗体軽鎖配列レパートリーを提供する方法であって、
内因性ラムダ鎖(およびまた場合により、内因性カッパ鎖)発現が実質的に不活性である、第1群の非ヒト脊椎動物のゲノム中のVκ遺伝子レパートリーであって、ゲノム中のVκ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが実質的にラムダ軽鎖発現の非存在下でVκおよびJκ遺伝子セグメントから誘導された抗体カッパ軽鎖配列のレパートリーを発現することができる、Vκ遺伝子レパートリー;ならびに
内因性カッパ鎖(およびまた場合により、内因性ラムダ鎖)発現が実質的に不活性である、第2群の非ヒト脊椎動物のゲノム中のVλ遺伝子レパートリーであって、ゲノム中のVλ遺伝子が、軽鎖定常領域(例えば、Cκおよび/またはCλ、例えば、ヒトCλ)の上流に機能的に接続された1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック軽鎖遺伝子座の一部として提供され、ゲノムが実質的にカッパ軽鎖発現の非存在下でVλおよびJλ遺伝子セグメントから誘導された抗体ラムダ軽鎖配列のレパートリーを発現することができる、Vλ遺伝子レパートリー
を提供する工程を含み、
場合により、Vκ遺伝子レパートリーがヒトVκ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)であり、Vλ遺伝子レパートリーがヒトVλ遺伝子レパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)であり、遺伝子座中のJκセグメントがヒトJκセグメントであり、遺伝子座中のJλセグメントがヒトJλセグメントであり;
場合により、第1群および第2群のゲノムが実質的に完全なヒトの機能的VH遺伝子レパートリーを含む、方法。 - 抗体を作製するための非ヒト脊椎動物の集団であって、請求項112に記載の第1群および第2群の脊椎動物を含み、場合により、集団の脊椎動物が同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化されている、集団。
- 抗体重鎖配列、抗体軽鎖配列、抗体カッパ鎖配列、抗体ラムダ鎖配列の合成レパートリー、または請求項49から91、103から106および113のいずれか一項に記載の非ヒト脊椎動物の集団から得られた抗体のレパートリー;もしくは請求項95から102のいずれか一項に記載の脊椎動物から得られたレパートリー。
- 脊椎動物の集団が同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化されている、請求項114に記載のレパートリー。
- 脊椎動物の集団がナイーブである、請求項114に記載のレパートリー。
- 脊椎動物のゲノムが共通のトランスジェニック免疫グロブリン遺伝子座または共通のヒト/非ヒト脊椎動物DNA連結を含む、請求項114から116のいずれか一項に記載のレパートリー。
- レパートリーのメンバーが共通の抗原に結合し、同じ研究プログラムにおいて作製された、請求項114から117のいずれか一項に記載のレパートリー。
- 合成抗体重鎖レパートリーを提供する方法であって、
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVH遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVH遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトの重鎖遺伝子座の遠位VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトの重鎖遺伝子座の近位VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され;
近位VH遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中の遠位クラスターとD遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVH遺伝子セグメントが第1の脊椎動物の重鎖遺伝子座中の遠位クラスターとD遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記重鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体重鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法。 - 第3の脊椎動物がヒトの重鎖遺伝子座の中央VH遺伝子クラスターに対応するVH遺伝子セグメントの第3のクラスターを含み、中央クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターと近位クラスターとの間に配置され、中央クラスターが1つまたは複数のD遺伝子セグメント、1つまたは複数のJH遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第3の脊椎動物の重鎖遺伝子座中に提供され、第3の脊椎動物の重鎖遺伝子座が前記ヒトの配置に対応する配置に遠位、中央および近位クラスターを含まず(場合により、第3の脊椎動物の重鎖遺伝子座が遠位および近位クラスターを含まない)、前記方法が第3の脊椎動物の前記重鎖遺伝子座を発現させる工程をさらに含み、それによって合成抗体重鎖のレパートリーが第1、第2および第3の脊椎動物遺伝子座からの発現により提供される、請求項119に記載の方法。
- 脊椎動物が同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化されている、請求項119または120に記載の方法。
- 脊椎動物がナイーブである、請求項119または120に記載の方法。
- 脊椎動物が軽鎖遺伝子座の共通のコレクションを有する、請求項119から122のいずれか一項に記載の方法。
- 所望の特性(例えば、抗原結合に対する親和性)に従って前記レパートリーから1つまたは複数の抗体重鎖(例えば、抗体の一部として)を選択する工程を含む、請求項119から123のいずれか一項に記載の方法。
- 合成抗体カッパ鎖レパートリーを提供する方法であって、
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVκ遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVκ遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトのカッパ鎖遺伝子座の遠位Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトのカッパ鎖遺伝子座の近位Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され;
近位Vκ遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJκ遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVκ遺伝子セグメントが第1の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJκ遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記カッパ鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体カッパ鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法。 - 第3の脊椎動物がヒトのカッパ鎖遺伝子座の中央Vκ遺伝子クラスターに対応するVκ遺伝子セグメントの第3のクラスターを含み、中央クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターと近位クラスターとの間に配置され、中央クラスターが1つまたは複数のJκ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第3の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座中に提供され、第3の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座が前記ヒトの配置に対応する配置に遠位、中央および近位クラスターを含まず(場合により、第3の脊椎動物のカッパ鎖遺伝子座が遠位および近位クラスターを含まない)、前記方法が第3の脊椎動物の前記カッパ鎖遺伝子座を発現させる工程をさらに含み、それによって合成抗体カッパ鎖のレパートリーが第1、第2および第3の脊椎動物遺伝子座からの発現により提供される、請求項125に記載の方法。
- 合成抗体ラムダ鎖レパートリーを提供する方法であって、
(a)少なくとも第1および第2の非ヒト脊椎動物(例えば、マウスまたはラット)のゲノムにわたってヒトVλ遺伝子セグメントレパートリー(例えば、実質的に完全な機能的ヒトVλ遺伝子レパートリー)を分割する工程であって、前記レパートリーが、
ヒトのラムダ鎖遺伝子座の遠位Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第1のクラスター;および
ヒトのラムダ鎖遺伝子座の近位Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第2のクラスター
を含み、近位クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターの近くに配置され、
遠位クラスターが、1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され;
近位クラスターが、1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第2の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され;
近位Vλ遺伝子クラスターが、第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJλ遺伝子セグメントとの間に存在しない(場合により、さらなるVλ遺伝子セグメントが第1の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中の遠位クラスターとJλ遺伝子セグメントとの間に存在しない)、工程、ならびに
(b)第1および第2の脊椎動物の前記ラムダ鎖遺伝子座を発現させて、合成抗体ラムダ鎖のレパートリーを提供する工程
を含む、方法。 - 第3の脊椎動物がヒトのラムダ鎖遺伝子座の中央Vλ遺伝子クラスターに対応するVλ遺伝子セグメントの第3のクラスターを含み、中央クラスターが前記ヒト遺伝子座中の遠位クラスターと近位クラスターとの間に配置され、中央クラスターが1つまたは複数のJλ遺伝子セグメントおよび1つまたは複数の定常領域の上流の前記第3の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座中に提供され、第3の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座が前記ヒトの配置に対応する配置に遠位、中央および近位クラスターを含まず(場合により、第3の脊椎動物のラムダ鎖遺伝子座が遠位および近位クラスターを含まない)、前記方法が第3の脊椎動物の前記ラムダ鎖遺伝子座を発現させる工程をさらに含み、それによって合成抗体ラムダ鎖のレパートリーが第1、第2および第3の脊椎動物遺伝子座からの発現により提供される、請求項127に記載の方法。
- 脊椎動物が同じ抗原(例えば、ヒト抗原)で免疫化されている、請求項125から128のいずれか一項に記載の方法。
- 脊椎動物がナイーブである、請求項125から128のいずれか一項に記載の方法。
- 脊椎動物が重鎖遺伝子座の共通のコレクションを有する、請求項125から130のいずれか一項に記載の方法。
- 所望の特性(例えば、抗原結合に対する親和性)に従って前記レパートリーから1つまたは複数の抗体カッパまたはラムダ鎖(例えば、抗体の一部として)を選択する工程を含む、請求項125から131のいずれか一項に記載の方法。
- ゲノムが、定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック抗体鎖遺伝子座を含み、遺伝子座が1つまたは複数の逆転された脊椎動物種遺伝子セグメントを含み、逆転された遺伝子セグメントが、そのようなセグメントの脊椎動物種生殖系列方向とは反対である5'-3'方向で遺伝子座中に存在し、非ヒト脊椎動物または細胞が、逆転された遺伝子セグメントから誘導された配列を含む抗体鎖配列を発現することができる、非ヒト脊椎動物(場合により、マウスもしくはラット)または脊椎動物細胞(場合により、マウス細胞もしくはラット細胞)。
- 逆転された遺伝子セグメントがV遺伝子セグメントである、請求項133に記載の脊椎動物または細胞。
- 前記脊椎動物種が、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ニワトリ、魚類、鳥類、爬虫類、ラクダ科動物、ウシ、チンパンジー、非ヒト霊長類および霊長類から選択される、請求項133または134に記載の脊椎動物または細胞。
- 前記脊椎動物種がヒトである、請求項133から135のいずれか一項に記載の脊椎動物または細胞。
- ゲノムが、定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメントおよび1つまたは複数のヒトJ遺伝子セグメントを含むトランスジェニック抗体鎖遺伝子座を含み、遺伝子座が1つまたは複数の逆転されたヒト遺伝子セグメントを含み、逆転されたヒト遺伝子セグメントが、そのようなセグメントのヒト生殖系列方向とは反対である5'-3'方向で遺伝子座中に存在し、脊椎動物または細胞が、逆転された遺伝子セグメントの組換えから誘導された可変領域を含む抗体鎖配列を発現することができる、非ヒト脊椎動物(場合により、マウスもしくはラット)または脊椎動物細胞(場合により、マウス細胞もしくはラット細胞)。
- 逆転された遺伝子セグメントがヒトVκ遺伝子セグメントであるか、またはそれを含む、請求項133から137のいずれか一項に記載の脊椎動物または細胞。
- Vκ遺伝子セグメントが、Vκ2D-40、1D-39、1D-33、2D-30、2D-29、2D-28、2D-26、3D-20、1D-17、1D-16、3D-15、1D-13、1D-12、3D-11、1D-43、1D-8および3D-7のうちの1つまたは複数を含む、請求項138に記載の脊椎動物または細胞。
- Vκ遺伝子セグメントがヒトVκ2D-40を含む、請求項133から139のいずれか一項に記載の脊椎動物または細胞。
- Vκ遺伝子セグメントがヒトVκ1D-39を含む、請求項133から140のいずれか一項に記載の脊椎動物または細胞。
- 人工ヒト抗体可変領域レパートリーを提供する方法であって、非ヒト脊椎動物または非ヒト脊椎動物細胞の抗体鎖遺伝子座中の1つまたは複数のJ遺伝子セグメントおよび定常領域の上流に1つまたは複数のヒトV遺伝子セグメント(逆転された遺伝子セグメント)を挿入する工程を含み、V遺伝子セグメントがそのようなセグメントのヒト生殖系列方向と反対である5'-3'方向で遺伝子座中に存在し、非ヒト脊椎動物または細胞(またはその細胞から誘導された非ヒト脊椎動物子孫)が逆転された遺伝子セグメントの組換えから誘導された可変領域配列を含む抗体鎖配列を発現することができる、方法。
- 脊椎動物または細胞または逆転された遺伝子セグメントが、請求項133から142のいずれか一項に記載の通りである、請求項142に記載の方法。
- 人工ヒト抗体可変領域レパートリーを提供する方法であって、請求項133から142のいずれか一項に記載の脊椎動物から血清または1つもしくは複数のリンパ球細胞を単離する工程、および場合により、血清または細胞から、所定の抗原に特異的に結合する1つまたは複数の抗体を単離する工程を含む、方法。
- 請求項144に記載の方法において単離された抗体、またはその断片もしくは誘導体。
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