JP2014507165A - マルチブロックコポリマーを含むチューインガム及びガムベース - Google Patents

マルチブロックコポリマーを含むチューインガム及びガムベース Download PDF

Info

Publication number
JP2014507165A
JP2014507165A JP2013557895A JP2013557895A JP2014507165A JP 2014507165 A JP2014507165 A JP 2014507165A JP 2013557895 A JP2013557895 A JP 2013557895A JP 2013557895 A JP2013557895 A JP 2013557895A JP 2014507165 A JP2014507165 A JP 2014507165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gum base
block copolymer
base according
gum
chewing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013557895A
Other languages
English (en)
Inventor
フランク エス ベイツ
マーク エー ヒルマイヤー
ヴィルヘルム リーゼ
レスリー ディー モルグレート
マイケル エス ハース
マーク ティー マルテッロ
サンウ イ
Original Assignee
ダブリューエム リグリー ジュニア カンパニー
リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ ミネソタ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダブリューエム リグリー ジュニア カンパニー, リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティー オブ ミネソタ filed Critical ダブリューエム リグリー ジュニア カンパニー
Publication of JP2014507165A publication Critical patent/JP2014507165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G4/00Chewing gum
    • A23G4/06Chewing gum characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G4/08Chewing gum characterised by the composition containing organic or inorganic compounds of the chewing gum base
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23GCOCOA; COCOA PRODUCTS, e.g. CHOCOLATE; SUBSTITUTES FOR COCOA OR COCOA PRODUCTS; CONFECTIONERY; CHEWING GUM; ICE-CREAM; PREPARATION THEREOF
    • A23G4/00Chewing gum
    • A23G4/06Chewing gum characterised by the composition containing organic or inorganic compounds
    • A23G4/12Chewing gum characterised by the composition containing organic or inorganic compounds containing microorganisms or enzymes; containing paramedical or dietetical agents, e.g. vitamins
    • A23G4/123Chewing gum characterised by the composition containing organic or inorganic compounds containing microorganisms or enzymes; containing paramedical or dietetical agents, e.g. vitamins containing microorganisms, enzymes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/66Polyesters containing oxygen in the form of ether groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G81/00Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C12/00Processes specially adapted for making special kinds of beer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Confectionery (AREA)

Abstract

口内温度にて咀嚼塊を形成し、かつ咀嚼性である、チューインガム及びチューインガムベースは、各々少なくとも3つのモノマー単位を持つ少なくとも2種の異なるポリマーブロックからなる、少なくとも2種の繰返し配列を含むマルチブロックコポリマーを含有する。該マルチブロックコポリマーは、場合により連結単位を含み、また該コポリマー鎖間に非-共有結合性の架橋を持つように処方することができる。該マルチブロックコポリマーは、場合により、上記ガムベースにおけるエラストマー系として機能するように、相溶性ジ-ブロックコポリマーによって可塑化されている。該マルチブロックコポリマーの特徴は、所望の諸特性を持つガムベース及びチューインガムを生成するように選択することができる。幾つかの場合において、該ガムベースから生成される、咀嚼後の咀嚼塊は、望ましくないことに付着してしまう恐れのある、環境表面からの改善された可撤性を示すことができる。

Description

本発明は、チューインガムに関するものである。より詳しくは、本発明は、少なくとも2種の異なる構成ポリマーブロックを持つマルチブロックコポリマーを含む、チューインガムベース及びチューインガム用の、改善された配合物に関する。幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマーは、該コポリマーの鎖長を延長し、かつその分子量を高めるために、連結単位を含む。
幾つかの態様において、前記マルチブロックコポリマーは、水素結合ドナーを含む少なくとも1種のポリマーブロック又は結合剤、及び水素結合アクセプタを含む少なくとも1種のポリマーブロック又は結合剤を含んでいる。本発明のチューインガム及びガムベースは、コンクリート及び他の環境表面からの、改善された可撤性を示すことができる。
典型的に、チューインガムの基本的な成分は、水-不溶性ガムベース部分及び水溶性増量剤部分である。該ガムベースの主な成分は、ガムベース製品の特徴的な咀嚼の際の口当たりを与える、弾性ポリマーである。該ガムベースは、典型的にその咀嚼性を改善し、あるいは該製品の加工を助ける、他の配合剤を含むであろう。これらの他の配合剤は、可塑剤、軟化剤、フィラー、乳化剤、可塑性樹脂、並びに着色剤及び酸化防止剤を含む。該チューインガムの水溶性部分は、典型的に、少量の第二の成分、例えば香味料、高強度甘味料、着色剤、水溶性軟化剤、ガム乳化剤、酸味料及び感覚刺激剤(sensate)等と共に増量剤を含む。典型的に、該水溶性部分、感覚刺激剤、及び香味料は、咀嚼中に散逸し、また該ガムベースは、該咀嚼全期間に渡り口内に保持される。
伝統的なガムベースに係る一つの問題は、咀嚼後のガムの咀嚼塊(cud(s))が不適切に捨てられた際の、ガム屑の不快さである。消費者は、廃棄物容器に咀嚼後の咀嚼塊を容易に棄却できるが、消費者の幾人かは、意図的に又は偶発的に脇道(歩道)及び他の環境表面上に、咀嚼塊を捨てている。従来のガムベースの特性は、該不適切に捨てられたガム咀嚼塊の、該環境表面への付着を引起す恐れがあり、また結果として、歩行者の通行により踏み潰されて、除去することが極めて困難となる恐れのある、平坦化されかつ埋め込まれた状態にある塊状物の生成をもたらす可能性がある。
本発明の目的は、各々少なくとも3つのモノマー単位を持つ、2又はそれ以上のポリマーブロックからなる少なくとも2つの繰返し配列を持つ、食品として許容されるマルチブロックコポリマーを含有する新規なチューインガム及びガムベースを提供することにある。幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマーは、該繰返し配列の幾つか又は全ての間に連結単位を含む。
幾つかの態様において、前記2又はそれ以上のポリマーブロック及び/又は(存在する場合における)前記連結単位は、一団として、少なくとも一つの水素結合ドナー基及び少なくとも一つの水素結合アクセプタ基を含む。該水素結合基の存在は、隣接するマルチブロックコポリマー鎖間に水素結合による架橋を生成して、該ポリマー系の弾性を高め、結果的に該系がチューインガムエラストマーとして機能することを可能とする。
前記マルチブロックコポリマーの成分及び諸特性を操作、処理することにより、製品の配合者は、前記ガムベースの諸特性を「調整」して、異なる市場における様々な消費者に対してアピールし得るチューインガム製品を製造することができる。幾つかの態様において、本発明のチューインガム及びガムベースは、咀嚼した際に咀嚼塊を生成し、これは殆どの市販品として入手し得るチューインガムと比較した場合に、環境表面に対する低下された接着性を持つ。
本発明は、改善されたチューインガム配合物及びチューインガムベース、並びにチューインガム及びチューインガムベースの製造方法を提供するものである。本発明によれば、各々少なくとも5つのモノマー単位を含む、少なくとも2種の異なるポリマーブロックを持つマルチブロックコポリマーを含有する、新規なチューインガムベース及びチューインガムが提供される。このようなマルチブロックコポリマーは、(夫々)n-回に渡り繰返される、2又は3種の異なるポリマーブロックが存在する場合には、(A-B)n又は(A-B-C)nとして示すことができる。該繰返し配列は、同一のモノマー組成を持つ2種以上のポリマーブロック、例えば(A-B-A)nを含むことができる。このような場合において、該鎖内に含まれているAブロック数は、該Aブロックが該鎖の端部にあるので、事実上2倍となる。例えば、n=3の場合、該鎖はA-B-A-A-B-A-A-B-Aとなる。
図1aは、マルチブロックコポリマーの可能なミクロ相分離内部構造を、グラフで例解した図であり、図1bは、マルチブロックコポリマーの共連続な(bicontinuous)ミクロ相分離内部構造を、グラフで例解した図である。 図2は、実施例1〜7のマルチブロックコポリマーにおけるPLAの重量分率に対して該ポリマーのガラス転移温度をプロットした図である。 図3は、1.5k PEOに関する、ポリマーのガラス転移温度を、PLA含有率に対してプロットした図である。 図4は、実施例7のマルチブロックコポリマーに関するNMRスペクトルを示す図である。 図5は、実施例44のマルチブロックコポリマーに関するNMRスペクトルを示す図である。 図6は、実施例5のマルチブロックコポリマーに関するNMRスペクトルを示す図である。 図7は、実施例48及び49のポリマー及びポリ(D,L-ラクチド)に関するNMRスペクトルを示す図である。
幾つかの態様においては、3種又はそれ以上の繰返し配列、又は4種又はそれ以上の繰返し配列、又は5種又はそれ以上の繰返し配列が存在する。幾つかの態様においては、各繰返し配列は、正確に2種又は正確に3種又は正確に4種あるいはそれ以上の異なるポリマーブロックを含む。幾つかの態様においては、各ポリマーブロックは、少なくとも5個又は少なくとも10個又は少なくとも20個のモノマー単位を含む。幾つかの態様において、該異なるポリマーブロックは、実質的に異なる数のモノマー単位を持つ。例えば、前記Aブロックは、約8個の単位に相当する長さを持つものであり得、一方で前記Bブロックは、約20個の単位に相当する長さを持つものであり得る。あらゆる場合において、一つの型のブロック全て(例えば、Aブロック)が、正確に同一の長さを持つ、マルチブロックコポリマーを製造する必要性も可能性もないことが認識されよう。本発明の目的にとって、該ブロックが少なくとも5個のモノマー単位を持つという前記要件は、その平均の長さが、少なくとも5個の単位に相当するものであることを意味するものと理解すべきであり、従って幾つかの個々のブロックは、これよりも幾分短いものである可能性がある。このような短いブロックの使用は、同一の組成を持つより大きなポリマーブロックが、より高いTgを有しているとしても、低いTgを持つマルチブロックコポリマーを生成する。
幾つかの態様においては、Xで示された連結単位が、前記繰返し配列の幾つかの間又はその全ての間に存在し得る。即ち、前記マルチブロックコポリマーは、2個の繰返しブロックからなる配列が、全体としてn個存在し、連結単位が各繰返し配列間に位置する場合には、(A-B-X)nとして表すことができる。適当な結合剤は、共有化学結合を介するポリマーブロックの連結を可能とし、また分子間及び分子内非-共有結合、例えば水素結合又は双極子相互作用を与えることを可能とする。本発明において有用であり得る結合剤の例は、ウレタン、エステル、アミド、カーボネート、カルバメート、ウレア、ジアルキルシロキシ-及びジアリールシロキシ-を基本とする単位、エーテル、チオエーテル及びオレフィンを含む。ウレタンを基本とする単位は、場合によりウレア構造を含むことができる。
前記連結単位は、前記マルチブロックの長さを伸張し、結果として該ブロックの弾性特性を高めるために使用することができる。幾つかの態様において、該マルチブロック鎖の分子量(Mn)を、少なくとも5,000ダルトン又は少なくとも10,000ダルトン又は少なくとも50,000ダルトン又は少なくとも100,000ダルトン又は少なくとも200,000ダルトン又は更には少なくとも500,000ダルトンにまで高めるように、該ブロック鎖を構築することが望ましい。特に述べない限り、全ての分子量は、数平均分子量:Mnを意味するものとする。
あるいはまた、クリックケミストリー技術を、前記マルチブロックコポリマー鎖の構築及びその伸張のために使用することができる。
一般に、個々の前記ポリマーブロック(ここでは、A、B、C等により表示)は、本発明の目的にとって適した任意のモノマーで作成されたものであり得る。「適当な」なる用語により、該モノマーを含有するマルチブロックコポリマーが、食品として許容し得るものであり、またこれらが、口内温度において官能的に許容される組織及び咀嚼性を持つ咀嚼塊を生成し得るマルチブロックポリマーの製造に寄与するであろうことを意味する。このようなポリマーブロックの例は、乳酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、D,L-ラクチド、D-ラクチド、L-ラクチド、酢酸ビニル、エチレンテレフタレート、グリコール酸、エチレン、プロピレン、ブタン、ブタジエン、イソプレン、6-メチルカプロラクトン、6-ブチル-ε-カプロラクトン、δ-デカラクトン、ファルネセン、ミルセン、イソプレン、ウレタン、6-メチルカプロラクトン、6-ブチル-ε-カプロラクトン、アルキル-又はアリール-置換ε-カプロラクトン、ジメチルシロキサン及び他のシロキサン、シクロオクテン、ビニルラウレート、エチレンオキサイド、オキシメチレン、メンチド、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、トリメチレンカーボネート、メタクリレート及びジメチルブタジエンのホモポリマー、交互コポリマー及びランダムコポリマーを包含する。
幾つかの態様において、1又はそれ以上の前記ポリマーブロック及び/又は前記随意の連結単位は、相互に非-共有結合(即ち、水素結合又はイオン結合)を生成し得る化学基を含む。この非-共有結合は、前記マルチブロックコポリマー鎖内及び/又はそれらの間に弱い架橋を生成する。これらの弱い結合は、特により低分子量において、該マルチブロックコポリマーが前記ガムベースにおけるエラストマーとして作用する能力を発生し、あるいは該能力を改善する。このことは、該マルチブロックコポリマーが、2,000ダルトン程度、又は5,000ダルトン程度あるいは10,000ダルトン程度の低い分子量において、効果的なチューインガムエラストマーとして作用することを可能とする。この架橋によって、50,000ダルトン以下、又は30,000ダルトン以下、又は20,000ダルトン以下の分子量を持つマルチブロックコポリマーを使用して、効果的なチューインガムエラストマーを生成することが可能となるはずである。該非-共有結合性架橋は、また咀嚼後のガム咀嚼塊における上記ミクロ相分離構造の形成能を高めることを可能とする。このような内部構造は、環境表面に望ましからぬ状態で接着しているものと考えられる該咀嚼塊の、該環境表面からの可撤性を改善するものと思われる。
幾つかの態様において、前記非-共有結合性架橋は、水素結合により実現される。水素結合は、水素原子と他の分子又は化学基を由来とする電気陰性電子、例えば窒素又は酸素等との引力相互作用である。該水素原子は、該結合を生成するために、もう一つの電気陰性原子と共有結合している必要がある。このような場合において、前記マルチブロックコポリマーは、少なくとも一つのポリマーブロック及び/又は連結単位を含み、これらは、(一団として)水素結合ドナー基及び少なくとも一つの水素結合アクセプタ基を含む。該水素結合ドナー基は、典型的に酸素又は窒素原子と共有結合により結合している水素原子である。該水素結合アクセプタ基は、典型的に前記ポリマーと共有結合により結合している酸素又は窒素原子であり、ここで、該酸素又は窒素原子は、水素原子と共有結合していても、また共有結合していなくてもよい。従って、幾つかの態様においては、同一の基が、水素結合ドナー及びアクセプタ両者として機能することも可能である。水素結合ドナーを含むモノマー単位の一例は、ウレタン連結単位であり、これはそのポリマー鎖の一部としてNH基を含む。該ウレタン連結単位は、また該NH基及び同様にC=O基の存在のために、水素結合アクセプタとしても機能することができる。水素結合アクセプタとしても機能し得るポリマー基はNH、C=O又はC-O-C基を含むものの中でも特に、ポリラクチド、ポリ酢酸ビニル、ポリ(エチレングリコール)ホモポリマー及び置換及び無置換ポリカプロラクトン、ウレア、アミドを包含する。
本発明の幾つかの態様において、前記少なくとも2種のポリマーブロックの少なくとも2つは、相互に不混和性である。幾つかの態様において、該ポリマーブロックの少なくとも幾つかは、70℃未満、又は60℃未満又は50℃未満、あるいは40℃未満のガラス転移温度(Tg)を持つ。幾つかの態様において、これらの異なるポリマーブロックは、前記マルチブロックコポリマーの弾性特性を高めるために、相互に著しく異なるガラス転移温度を有している。
前記ポリマーブロックの全体としての分子量、サイズ及びモノマー組成、前記繰返し配列の数及び非-共有結合性架橋基の存在及びその存在頻度を操作することにより、製品開発者は、咀嚼組織、可撤性及び加工性の最良の組合せを持つマルチブロックコポリマーを製造することができる。幾つかの場合においては、前記香味料による異なる可塑化度を補償するために、様々な風味に対して異なるパラメータを使用して、特定のチューインガム組成を与えるように、該ポリマーを調整することができる。他の場合においては、局所的な気候及び消費者の嗜好における差異を考慮すべく、特定の市場に合うように、該ポリマーを調整することができる。該マルチブロックコポリマーは、また前に論じたように、ミクロ相分離内部構造の形成を促進することにより、環境表面からの咀嚼後の咀嚼塊の可撤性を最大とするように、調整することも可能である。
本発明のマルチブロックコポリマーを含有する、広範囲に及ぶガムベース及びチューインガム配合物を、製造及び/又は使用することができる。幾つかの態様において、本発明は、ワックスを含み、あるいはワックスを含まない従来のガムベースである、ガムベース配合物を提供する。幾つかの態様において、本発明は、少量又は多量に含水シロップを含んでいる、低又は高含水率配合物であり得る、チューインガム配合物を提供する。低含水率チューインガム配合物は、1.5%未満又は1%未満もしくは更に0.5%未満の水を含むチューインガム配合物である。逆に、高含水率チューインガム配合物は、1.5%を越える又は2%を越えるあるいは更に2.5%を越える水を含む、チューインガム配合物である。本発明のマルチブロックコポリマーは、糖-含有チューインガムにおいて及び同様に糖含有率の低い及び糖を含まない、ソルビトール、マニトール、他のポリオール(糖アルコール)、及び糖以外の炭水化物を使用して作成したガム配合物において使用することができる。
幾つかの態様において、本発明のマルチブロックコポリマーは、唯一のエラストマーとして使用することができる。他の態様において、該コポリマーは、チューインガムベースにおいて使用するための他の基本的なエラストマーと組合される。このような他のエラストマーは、使用する場合には、ポリイソブチレン、イソブチレン-イソプレンコポリマー、スチレン-ブタジエンコポリマー、ポリイソプレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、例えばエチレン-プロピレンコポリマー及びエチレン-オクテンコポリマー、構造:A-B-A又はA-B-Cを持つトリ-ブロックコポリマー及びこれらの組合せを包含する合成エラストマーを含む。使用可能な天然のエラストマーは、天然ゴム、例えばチクル及びタンパク質、例えばゼイン又はグルテン及び変性デンプン、例えばデンプンラウレート及びデンプンアセテートを含む。幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマーは、可撤性又は環境的に分解性のポリマー、例えばポリラクチド、及び食品として許容される酸及びアルコールから調製されたポリエステルと配合することができる。しかし、本発明のマルチブロックコポリマーが、該ガムベースにおいて使用される唯一のエラストマーを構成するものであることが好ましい。
本発明のマルチブロックコポリマーが、食品グレードのものであることは重要なことである。食品グレードであるための要件は、国毎に異なっているが、咀嚼物質(即ち、ガムベース)として使用することが意図された食品グレードのポリマーは、典型的に以下の基準の1又はそれ以上を満たす必要がある。該食品グレードのポリマーは、この目的のために各国の食品規制機関によって明確に承認されている必要がある。該食品グレードのポリマーは、各国規制機関によって規定されている可能性のある、「優れた製造実務(Good Manufacturing Practices)」(GMPs)に基いて、製造されていなければならない。このような製造実務は、食品材料製造のための、十分なレベルの清浄性及び安全性を保証するものである。この製造において使用される材料(試薬、触媒、溶媒及び酸化防止剤を含む)は、望ましくは食品グレード(可能である場合)であるか、あるいは少なくとも品質及び純度に係る厳密な基準を満たしているであろう。完成された製品は、品質に関する最低基準及び残留モノマー含有率を含む、存在するあらゆる不純物の量及び性質に関する最低基準を満たしていなければならない。該材料の製造履歴は、適当な基準と一致していることを保証するために、十分に文書化されているべきことが要求される。その製造設備自体が、政府の規制機関による検査に付される可能性がある。また、これら基準の全てが、あらゆる管轄区域において適用されるものではない。ここで使用する用語「食品グレード(food grade)」とは、前記マルチブロックコポリマーが、該製品を製造及び/又は販売している産地における全ての適用可能な食品基準を満足していることを意味する。
本発明の幾つかの態様において、前記マルチブロックコポリマーは、2種のポリマーブロックを含むジ-ブロックコポリマーと組合され、該2種のポリマーブロックは、該マルチブロックコポリマーを構成しているポリマーブロックの少なくとも2種に対して、各個に相溶性である。これらの態様において、該ジ-ブロックコポリマーは、該マルチブロックコポリマーを可塑化して、可塑化エラストマー材料を与え、該材料の咀嚼性は、従来のエラストマー/可塑剤系の咀嚼特性と一致している。該ジ-ブロックコポリマーは、また追加の利点、例えば香味料、甘味料及び他の活性成分の制御放出、及び環境表面からの改善された可撤性を確保するために、捨てられる咀嚼塊の表面相互作用の低減等をも与えることができる。その上、該ジ-ブロックコポリマーは、他の可塑剤と比較して、該マルチブロックコポリマー内の上記ミクロ相分離構造を、より良好に維持、保存することを可能とする。
「相溶性」なる用語により、(前記マルチブロック又はジ-ブロック構成から切り離した場合)前記構成成分としてのポリマーが、化学的なアフィニティーを有し、またマイクロドメインスケールで均質な、混和性混合物を形成し得ることを意味する。これは、通常均一かつ透明な外観によって確認される。不確定性が存在する場合には、該ポリマーの1種を染色することが役立つ可能性があり、このような場合において、該混合物は、微視的な方法で調べた場合には、該ポリマーが相溶性であるか、渦状を呈する場合には、均一な色彩を持ち、あるいは該ポリマーが非-相溶性である場合には、斑模様のある外観を持つ。相溶性ポリマーは、典型的には、経験的にあるいは計算機法により決定されるような、同様な溶解度パラメータを持つ。好ましい一態様において、該マルチブロックコポリマーを構成する、該少なくとも2種のポリマーブロックの内の少なくとも2種は、該ジ-ブロックコポリマーのポリマーブロックと本質的に同一であって、可能な最大限の相溶性を保証する。ポリマーの相溶性に関する更なる情報は、Pure & Appl. Chem., 1986, Vol. 58, No. 12, pp.1553-1560 (Krause)において見出すことができる。この文献を、参考としてここに組入れる。
幾つかの態様において、本発明のマルチブロックコポリマーは、元の長さの少なくとも2倍まで引伸ばし得る能力及び応力を解除した際に、実質的にこのような元の長さにまで復元する能力(元の長さの150%以下、好ましくはその125%以下)を持つという意味において、口内温度にてエラストマー性である。好ましくは、該ポリマーは、また室温及び更には室外環境において遭遇する可能性のあるそれ以下の温度においても、エラストマー状態にある。
本発明の好ましい態様において、マルチブロックコポリマーを含有するガムベースから生成される咀嚼塊は、たとえコンクリート表面等に付着した場合にも、コンクリートから容易に除去することができる。「コンクリートから容易に除去できる」なる用語は、コンクリートに付着した該咀嚼塊が、付着残留物を殆ど又は全く残すことなく、最小の努力により除去し得ることを意味する。例えば、容易に除去し得る咀嚼塊は、該付着した咀嚼塊により覆われた元の面積を基準として、20%以下の残留物を残して、20秒以下の時間内に、典型的な高圧水-洗浄装置を使用することにより除去することができる。幾つかの場合においては、該元の咀嚼塊の面積を基準として20%以下の残留物を残して、コンクリート表面から、容易に除去し得る咀嚼塊を指で掴み、引っ張ることにより剥ぎ取ることができる。あるいはまた、より形式的なテストを、以下のように実施することができる。20分間に渡り、2gのガムを咀嚼し、あるいは水の存在下にて手作業で練って、咀嚼塊を生成する。次いで、この咀嚼塊を、速やかにコンクリート舗装用石材上に置き、シリコーン-被覆紙で覆う。約2秒間に渡り、約68.1〜90.8kg(150〜200ポンド)の圧力を該咀嚼塊に印加(例えば、平坦な底部を持つ靴で踏みつけることにより)する。次いで、該シリコーン-被覆紙を除去し、該付着した咀嚼塊及び該舗装用石材を、45℃/60%RHなる条件にて48時間に渡る状態調節処理に付す。角度15度に維持された平坦な端部を持つ金属スクレーパを使用して、約3〜5秒間に渡り、該咀嚼塊の一回の掻取りを行う。次いで、これらの結果を、画像解析ソフトウエア、例えばナショナルインスティチューツオブヘルス(National Institutes of Health)から入手できるイメージ(Image) J 1.410を用いて評価し、該咀嚼塊の残留部分を測定する。容易に除去し得る咀嚼塊は、残留物として、元の塊状物の20%以下を残し、またその除去には、約50N以下なる力を必要とするに過ぎないであろう。勿論、該咀嚼塊は、より一層少量の残留物を残し、またその除去のためにより一層小さな力を必要とするものであることが望ましい。
幾つかの態様において、前記マルチブロックコポリマー又はマルチブロック/ジ-ブロックコポリマーブレンド(以下、マルチブロックエラストマー系という)は、前記不溶性ガムベースの唯一の成分である。他の態様において、該マルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系は、軟化剤、フィラー、着色剤、酸化防止剤及び他の公知のガムベース成分と組合される。幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系ガムベースは、チューインガム配合物における従来のガムベースの代わりに使用することができ、該配合物は、付随的に水溶性増量剤、香味料、高強度甘味料、着色剤、薬剤又は栄養補強剤及び他の随意の成分を含む。これらのチューインガムは、スティック形状、タブレット形状、テープ形状、被覆又は未被覆ペレット形状又はボール形状、あるいはあらゆる他の望ましい形状に成形することができる。従来のガムベースエラストマーの一部又は全部を、本発明のマルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系で置換えることによって、消費者により許容されるチューインガム製品を製造することができ、該製品は、環境表面、特にコンクリートに対する低い付着性を示す。
本発明のマルチブロックコポリマー系を含有するガムベースから形成される咀嚼塊の可撤性を更に高めるためには、前記チューインガム又はガムベースに、他の公知の可撤性を高める機能を組込むことが望ましいことであり得る。例えば、乳化剤及び両親媒性ポリマー等の幾つかの添加剤を添加することができる。有用であることが立証されているもう一つの添加剤は、WO 06-016179に記載されているような、直鎖又は分岐鎖の炭素-炭素ポリマー主鎖及び該主鎖に結合した多数の側鎖を持つポリマーである。可撤性を高めることのできる更に別の添加剤は、加水分解性の単位を含むポリマー、又はこのようなポリマーのエステル及び/又はエーテルである。このような加水分解性の単位を含むポリマーの1種は、ガントレッツ(GantrezTM)なる商品名の下に市販されているコポリマーである。該ガムベースの1〜20質量%なる範囲の量でのこのようなポリマーの添加は、捨てられたガム咀嚼塊の付着性を減じることを可能とする。これらポリマーは、また該チューインガム組成物の1〜7質量%なる範囲の量にて、ガムミキサに添加することができる。
ガム咀嚼塊の可撤性を高めることのできるもう一つのガムベース添加剤は、US 2003/0198710に記載されている如き、100,000〜600,000ダルトンなる範囲の分子量を持つ、高分子量ポリ酢酸ビニルである。このポリマーは、該ガムベースを基準として7〜70質量%なる範囲の量にて使用することができる。
本発明の可撤性を高めるためのもう一つの方法は、5%未満(即ち、0〜5%なる範囲)のシリカ以外のフィラー、例えば炭酸カルシウム及び/又はタルクフィラー、及び/又は5〜40%なる範囲のアモルファスシリカフィラーを含むように、ガムベースを処方する方法を含む。5〜15%なる範囲の高分子量ポリイソブチレン(例えば、少なくとも200,000ダルトンなる重量平均又は数平均分子量を持つポリイソブチレン)を含むようにガムベースを処方することも、可撤性を高める上で有効である。高レベルの乳化剤、例えば粉末化レシチンを、該チューインガム組成物基準で3〜7質量%なる範囲の量で、該チューインガムに配合することができる。該乳化剤の放出を遅らせるために、該乳化剤を噴霧乾燥するか、さもなくばカプセル化することが有利であり得る。上記方法の任意の組合せを同時に使用して、改善された可撤性を達成することができる。更に詳しくは、0〜5%なる範囲の炭酸カルシウム又はタルクフィラー、5〜40%なる範囲のアモルファスシリカフィラー、5〜15%なる範囲の高分子量ポリイソブチレン、1〜20%なる範囲の直鎖又は分岐鎖炭素-炭素ポリマー主鎖及び該主鎖と結合した多数の側鎖を有するポリマーを含むガムベースに、前に記載した如きマルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系を配合することによって、また更にはこのガムベースを、3〜7%なる範囲の量の、好ましくは噴霧乾燥等の処理によってカプセル化されている、レシチン等の乳化剤を含むチューインガムに配合することにより、可撤性を高めることができる。前記咀嚼塊付着の問題に対するこの多-成分による解決法に係る多くの変法が、利用可能である。例えば、直鎖又は分岐鎖炭素-炭素ポリマー主鎖を持つ上記ポリマー又は加水分解性単位を含むポリマーのエステル及び/又はエーテルを、上記ガムベースに配合する代わりに、上記ガムミキサーに添加することができ、このような場合には、該ポリマーは、上記チューインガム組成物を基準として1〜7%なる範囲の量で使用することができる。また、幾つかの場合において、様々な理由から、上記成分の1種又はそれ以上を省くことが望ましい場合がある。
可撤性(removability)を改善するための更に別の方法は、軟化剤又は可塑剤を配合することであり、これは、前記ガム咀嚼塊が捨てられた後に、これから浸出する。この配合は、該咀嚼塊をより凝集性が高く、しかも剛性のものとする可能性があり、このことは、該咀嚼塊を付着した基材(substrate)から剥れ易くする。
前記マルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系は、本発明に従って使用した場合に、チューインガムの消費者に許容される組織、保存寿命及び風味特性をもたらす。該マルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系は、殆どの点において他のエラストマーと同様な咀嚼性を持つので、結果としてこれらを含むガムベースは、高い消費者-満足性を持つ、チューインガム製品を生成する。
本発明は、幾つかの態様において、ガムベース及びチューインガムの製法を提供するものであり、該方法は、従来の方法と比較して、改善された効率を持つ。
本発明の追加の諸特徴及び利点は、現時点において好ましい態様に係る以下の詳細な説明において記載されており、またそこにおいて明らかとなるであろう。
本発明のマルチブロックコポリマーは、A-B、A-B-A又はA-B-C構成等における如く、相互に共有結合によって結合された2又はそれ以上の異なるポリマーブロックを持つ。幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマーを含む、前記少なくとも2つのポリマーの内の少なくとも2つは、相互に非-相溶性である。この「非-相溶性」なる用語は、該ポリマーが、前記した如く相溶性ではないことを意味する。非-相溶性のブロックを使用することによって、(前に記載した如く)咀嚼された後の咀嚼塊におけるミクロ相分離内部構造の形成能が高められ、望ましからぬことに、該咀嚼塊が付着することになる恐れのある、環境表面からのその可撤性を改善することができる。
本発明のマルチブロックコポリマーを構成している前記ポリマーブロックは、軟質ポリマー、硬質ポリマー又はこれら両者の混合物を含むことができる。該「軟質ポリマー」なる用語は、該ブロックが、実質的に口内温度よりも低いガラス転移温度を持つポリマーで構成されていることを意味する。(本発明の目的にとって、ポリマーのガラス転移温度とは、該マルチブロックコポリマー中に短いブロックのみが存在する場合においてさえ、高分子量状態、例えば200,000ダルトンなる分子量をもつ状態にある該当するポリマーのガラス転移温度を意味するものと理解される)。より詳しくは、軟質ポリマーは、20℃以下、又は10℃以下又は更には0℃以下のTgを持つ。軟質ポリマーは、また37℃及び1rad/秒において103〜108パスカルなる範囲内の複素剪断弾性率を持つ。好ましくは、該剪断弾性率は、37℃及び1rad/秒において104〜107パスカルなる範囲、より好ましくは5×105〜5×106パスカルなる範囲にある。軟質ポリマーの例は、イソプレン、ブテン、6-メチルカプロラクトン、6-ブチル-ε-カプロラクトン、アルキル-又はアリール-置換ε-カプロラクトン、アルキル-又はアリール-置換ラクトン、ジメチルシロキサン及び他のシロキサン、ブタジエン、シクロオクテン、ビニルラウレート、エチレンオキサイド、オキシメチレン、メンチド(menthide)、ファルネセン、ミルセン、δ-デカラクトン、ε-デカラクトン、メンチド、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、トリメチレンカーボネート、ブタジエン及びジメチルブタジエンのホモポリマーを包含する。幾つかの態様において、軟質ポリマーブロックは、2又はそれ以上の上記モノマー又は任意の他の適当なモノマーのランダム又は交互コポリマーであってもよい。一般に、軟質ポリマーブロックは、典型的な保存温度及び口内温度において非-結晶性である。しかし、幾つかの場合において、軟質ポリマーブロックは、幾分かの半-結晶性ドメインを持つことができる。
対照的に、前記「硬質ポリマーブロック」なる用語は、該ブロックが、約20℃を越える又は30℃を越えるあるいは更に40℃を越えるTgを持つ本質的に同一のポリマー又は相溶性又は非-相溶性のポリマーを含むことを意味する。また、特に前記マルチブロックコポリマー又はマルチブロックエラストマー系が、ガムベース内の唯一の成分として使用される場合、該硬質ポリマーが、好都合かつ効果的な加工を可能とするのに十分に低いTgを持つことも重要である。従って、該硬質ポリマーは、70℃以下及び好ましくは60℃以下のTgを持つべきである。この範囲のガラス転移温度を持つ硬質ポリマーの使用は、より低い加工温度の達成、低減された混合トルクの達成及び混合期間のより一層の短縮を可能とする。これは、エネルギーの節約及び効果的に高められた混合能力をもたらす。連続式混合押出機において、過剰な熱の蓄積に係る問題が軽減される。本発明において有用な硬質ポリマーの例は、D,L-ラクチドのホモポリマー、ポリ乳酸ホモポリマー、酢酸ビニルのホモポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)ホモポリマー、グリコール酸のホモポリマー及びポリ(プロピルメタクリレート)を含む。硬質ポリマーブロックは、またランダム又は交互コポリマー、例えばグリコール酸及び乳酸のランダム又は交互コポリマーであってもよい。典型的には、硬質ポリマーブロックは、保存及び咀嚼温度にてアモルファス又は半-結晶性である。
上記硬質及び軟質ポリマーブロックは、またチューインガムエラストマーとして使用するのに適した、トリ-ブロックコポリマーを製造するために使用することもできる。
幾つかの態様において、相互に非-相溶性である軟質及び硬質ポリマーブロックは、ミクロ相分離内部構造の形成を最大とするように、前記マルチブロックコポリマーを生成するのに使用されている。
幾つかの場合において、前記マルチブロックコポリマーは、唯一つのガラス転移温度を示すものであり得る。このことは、該マルチブロックコポリマーにおいて、そのブロックのサイズが小さく、あるいは個々のモノマーの全量が少量であることによるものと思われる。あるいは、このことは、該異なるブロックが相互に混和性であり、あるいは極めて類似するTgを持つことによるものと考えられる。他の場合において、2又はそれ以上のガラス転移温度が観察されることもあり得る。本発明の幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマーは、少なくとも2つのガラス転移温度を示し、その最大の値は20〜70℃なる範囲(好ましくは30〜50℃なる範囲)にあり、またその少なくとも一つは、40℃未満又は30℃未満又は20℃未満あるいは10℃未満である。このようなポリマーが、前記ガムベースにおいて任意の軟化剤及び可塑剤と組合された場合、該ポリマーは、前記咀嚼塊を除去すべき表面の温度が、該マルチブロックコポリマーの該最高のTgと、より低いTgとの間にある場合に、良好な可撤性、加工容易性及び良好な咀嚼組織の望ましい組合せをもたらすものと考えられる。該ベースに添加された可塑剤は、該最高のTgが口内温度(約35℃)以下となり、また少なくとも一つのTgが、咀嚼塊の除去工程中に、コンクリート又は他の付着実体の温度以下となるように、該ベースのガラス転移温度を低下することが予想される。最適のガラス転移温度は、該ガムベースに配合される可塑剤(存在する場合)の量及びその有効性に依存する。
硬質及び軟質ブロックのガラス転移温度は、当分野において周知の如く、仕来たり通りに、示差走査熱量法(Differential Scanning Calorimetry: DSC)を利用して測定することができる。本発明のマルチブロックコポリマーは、その繰返し配列を構成している2又はそれ以上のポリマーブロックのTgに対応する、2又はそれ以上のガラス転移温度を示す、DSCサーモグラフを示す可能性がある。他の場合において、該マルチブロックコポリマーは、その様々な異なるブロックの様々なガラス転移温度の平均値としての、単一のTgのみを示す可能性がある。(図3参照)。幾つかの場合において、特に該軟質ブロックが、該ポリマーの全質量の50%を大幅に越える場合には、該硬質-ブロックの転移を検出することは困難である可能性がある。このような場合において、各ブロックのホモポリマーを、高分子量(例えば、200,000ダルトンを越える)となるように合成し、次いでそのTgを測定すべくDSCによりテストすることができる。
本発明のマルチブロックコポリマーは、α,ω-二官能性テレケリック(telecheric)ポリマー及び縮合カップリング化学を利用して容易に製造することができる。ポリイソプレン、ポリラクチド、及びポリメチルカプロラクトン等のポリマーブロックは、連鎖両端部にアルコール基を持つホモポリマー形状で合成することができ、例えばトルエン中、90℃における1,4-ブタンジオールとトリエチルアルミニウムとの反応、引続き行われるラクチドの添加は、ジヒドロキシPLAの合成へと導く。他のジヒドロキシポリエステルは、同様な方法を利用して製造することができる。保護された開始剤TIPSOPrLi [Meuler等, 2008]を用いたイソプレンの重合、これに続く脱保護処理は、ジヒドロキシポリイソプレンの合成をもたらす。これら二官能性化合物は、縮合化学を利用して、その末端同士を相互に結合することができる。例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)等の過剰の低分量試薬を、ポリジオールの1種と反応させ、かくして反応性イソシアネート基を持つ該分子の末端をキャッピングすることができる。このα,ω-ジイソシアネートポリマー製品と測定された量のポリジオールとの組合せは、ウレタン結合の生成及びマルチブロックコポリマーの生成へと導く。このようにして、指定されたTODTを持ち、また変動性の全体的な分子量(nにより調節される)を持つ-(IL)n-及び(LM)n-マルチブロックを製造することができる。この方法の主な特徴は、熱力学的に引起される秩序-無秩序転移(基本となるブロックの分子量I、L及びMにより指定される)のデカップリング及びメルトレオロジー特性であり、これらは該全体的な分子量(即ち、ブロックの数n)によって調節することができる。これらファクタ両者は、非線形粘弾性挙動(結果としてセンサーの応答性)、メルト加工性、及びガムの可撤性に影響を及ぼす。
あるいはまた、前記マルチブロックコポリマーは、2種又はそれ以上のモノマーの逐次連鎖重合により、又は2種又はそれ以上のモノマーの逐次アニオン重合により、又は2種又はそれ以上のモノマーの逐次フリーラジカル重合により、あるいは2種又はそれ以上のモノマーの逐次連鎖重合とこれに続く連鎖カップリング反応により合成することができる。勿論、本発明のマルチブロックコポリマーを製造するのに効果的な任意の合成経路を利用することが可能である。
前記マルチブロックコポリマーの巨大分子構造の一例は、以下の式で与えられる:
Figure 2014507165
トリ-ブロック配列:ポリラクチド-ブロック-ポリ(エチレンオキサイド)-ブロック-ポリラクチドは、ウレタン連結単位によって共有結合により結合されている。該ウレタン連結単位は、2個のウレタン構造(-O-CO-NH-、ここでCOはC=O二重結合を表す)及び場合により1個又はそれ以上のウレア構造(-NH-CO-NH-、ここでもCOはC=Oを表す)を含む。
前記ウレア構造は、イソシアネートと水との反応:-R'-NCO + H2O → -R'-NH2 + CO2、これに続く反応:-R'-NH2 + OCN-R' → -R'-NH-CO-NH-R'-に起因する。該反応において、YはH又はH2N-R-NH-CO-であり、また2つの端部におけるYは、異なっていても、また同一であってもよい。n、m、a及びbの典型的な値は以下の通りである:6≦n≦70、ここで該ブロック各々に対するnは、同一又は異なっていてもよい;3≦m≦150;1≦a≦100;0≦b≦20。
幾つかの態様において、本発明のマルチブロックコポリマーは、ガムベース及びチューインガムに配合され、かつ咀嚼された際に、凝集性の咀嚼塊を生成するが、これは不適切に捨てられた場合に、環境表面からより一層容易に取り除かれる。凝集性咀嚼塊、即ち高い粘着度を示す咀嚼塊は、コンクリート等の付着表面で収縮し、かつそこからカールする傾向を示す。本発明のマルチブロックコポリマーの場合、この凝集性は、該咀嚼塊の凝集性を高める、ミクロ相分離内部構造を生成することによるものであると考えられる。これらの内部構造は、ミクロ相ドメイン分離及びこれに続く該ポリマー分子の硬質及び軟質ドメインの整列、規則化によって引起される。前記異なるブロックの質量比及び数に依存して、層状(lamellar)、円筒状、球状又は螺旋状及び/又は他のミクロドメイン構造が、該ポリマーマトリックス内で支配的なものとなり得るが、より低レベルの他の構造的ドメインも、同時に存在する可能性がある。どの構造が、任意の与えられた系において支配的であるかを決定することは困難であり、また該異なるブロックの比における小さな変動でさえも、この現象による組織における不釣り合いな変化を生じる可能性がある。このことは、恐らく直線的な関係はないものと思われるが、該比を上下に調節することにより、該組織を有意に調節する手段を与える。可能なミクロ相分離構造の幾つかに関するグラフによる例示を、図1a及び1bに示した。
幾つかの態様において、本発明のマルチブロックコポリマー及びこれらコポリマーから製造したガムベースは、環境的に分解性のガム咀嚼塊を生成する。この環境的に分解性なる用語は、該ポリマーが、微生物の作用、加水分解作用、酸化、UV光の作用又は昆虫による消費等の環境の力によって、より小さなセグメントに破壊し得ることを意味する。これは、不適切に捨てられたガム咀嚼塊に係る上記損害、迷惑を更に減じあるいは排除する。幾つかの態様において、本発明のマルチブロックコポリマーは、より高い持続性を得るために、またチューインガム製品における石油-由来の材料の使用に係る消費者の懸念を回避するために、石油供給原料以外の源の原料から製造される。幾つかの態様において、該マルチブロックコポリマーを製造するのに使用するモノマー、例えばD,L-ラクチド、ファルネセン、ミルセン及びイソプレンは、再生可能な資源、典型的には農業作物、木、及び天然植物であり、あるいはこれらから製造し得るものである。
本発明のガムベースを処方するために使用する場合、本発明のマルチブロックコポリマーは、適当な可塑剤によって可塑化されていることが好ましい。好ましい可塑剤の一つは、該マルチブロックコポリマーのポリマーブロックと相溶性のポリマーブロックを持つ、ジ-ブロックコポリマーである。該ジ-ブロックコポリマーのブロックは、該マルチブロックコポリマーにおいて使用されているポリマーブロックと同一のポリマーで構成されていることが好ましい。しかし、他の相溶性ポリマーを使用することもできる。該ジ-ブロックコポリマーのブロックは、該マルチブロックコポリマーにおける対応するブロックのほぼ1/2以下の分子量を持つことが好ましく、ここで該ジ-ブロックコポリマーは、可塑化されている。
マルチブロックコポリマー及びジ-ブロックコポリマーが、マルチブロックエラストマー系において使用されている場合、該2つの成分を、1:99〜99:1なる範囲及びより好ましくは40:60〜95:5なる範囲のジ-ブロック:マルチブロックの比にて使用して、得られるマルチブロックエラストマー系が、加工並びに咀嚼に対して適切な組織を持つことを保証することが好ましい。また、該マルチブロックコポリマーを公知の可塑剤で可塑化して、ガムベースとして配合した場合に、口内温度にて咀嚼塊を生成し、かつ咀嚼性であるのに十分な咀嚼凝集性を持つ、エラストマー材料を形成することができる。可塑剤は、典型的にポリマーのTgを下げて、得られるガム咀嚼塊を、口内温度にて咀嚼性のものとするように機能する。また、適当な可塑剤は、典型的に該ガムベースの剪断弾性率を低下することができる。適当な可塑剤は、比較的低分子量の物質であり、該物質は、該ポリマーと類似する溶解度パラメータを持ち、その結果これら物質は、該ポリマーと緊密に混合することができ、また該混合物のTgを、該ポリマー単独の値よりも低くすることを可能とする。一般に、該マルチブロックコポリマーを軟化し、またこれを口内温度にて咀嚼性のものとするように機能する、任意の食品に許容される可塑剤が、適切な可塑剤である。本発明において使用し得る可塑剤は、トリアセチン、リン脂質、例えばレシチン及びホスファチジルコリン、C4-C6脂肪酸のトリグリセライド、例えばグリセロールトリヘキサノエート、ポリグリセロール、ポリリシノレエート、プロピレングリコールジオクタノエート、プロピレングリコールジデカノエート、トリ-グリセロールペンタカプリレート、トリ-グリセロールペンタカプレート、デカグリセリルヘキサオレエート、デカグリセロールデカオレエート、モノ-又はジ-グリセライドのクエン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン、例えばPOE(80)ソルビタンモノラウレート、POE(20)ソルビタンモノオレエート、ロジンエステル及びポリテルペン樹脂を含む。
脂肪、ワックス及びアセチル化モノグリセライドは、本発明のガムベースに配合された場合に、前記適切な可塑剤の効果を高めることができる。しかし、脂肪及びワックスは、これら組成物における唯一の可塑剤として使用するのに適したものではない可能性がある。
前記マルチブロックコポリマーは、前記ジ-ブロックコポリマー又は他の可塑剤と共に、例えば溶媒中で配合することにより、又は該マルチブロックコポリマーの前記最大のガラス転移温度以上の温度にて、機械的な配合手段を用いることにより、又は該ジ-及びマルチブロックコポリマーを一緒に重合することにより、予備配合することが好ましい。
本発明の水-不溶性ガムベースは、場合により、従来の石油-由来のエラストマー及びエラストマー可塑剤、例えばスチレン-ブタジエンゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレン、テルペン樹脂及びエステルガムを含むことができる。使用する場合、これら従来のエラストマーは、任意の矛盾のない比率にて、前記マルチブロックコポリマーと組合せることができる。好ましい一態様において、これら従来のエラストマー及びエラストマー可塑剤の有意な量(1質量%を越える量)を、本発明のガムベースに配合することはない。他の好ましい態様において、15質量%未満及び好ましくは10質量%未満及びより好ましくは5質量%未満の石油-由来のエラストマー及びエラストマー可塑剤が、本発明のガムベース中に含められる。場合により使用することのできる他の成分は、無機フィラー、例えば炭酸カルシウム及びタルク、乳化剤、例えばレシチン及びモノ-及びジ-グリセライド、可塑性樹脂、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルラウレート、及び酢酸ビニル/ビニルラウレートコポリマー、着色剤及び酸化防止剤を含む。
本発明の水-不溶性ガムベースは、前記チューインガムの約5〜約95質量%なる範囲を構成するものであり得る。より典型的には、該ガムベースは、該チューインガムの約10〜約50質量%なる範囲を構成し、また様々な好ましい態様において、該ガムベースは、該チューインガムの約25〜約35質量%なる範囲を構成するものであり得る。
本発明において有用な典型的なガムベースは、約5〜100質量%なる範囲の可塑化マルチブロックコポリマーエラストマー、0〜20質量%なる範囲の合成エラストマー、0〜20質量%なる範囲の天然エラストマー、約0〜約40質量%なる範囲のエラストマー可塑剤、約0〜約35質量%なる範囲のフィラー、約0〜約35質量%なる範囲の軟化剤、及び場合により少量(例えば、約1質量%又はそれ以下)のその他の成分、例えば着色剤、酸化防止剤等を含む。
更に、典型的なガムベースは、少なくとも5質量%及びより典型的には少なくとも10質量%の軟化剤を含み、また35質量%まで及びより典型的には30質量%までの軟化剤を含む。その上更に、典型的なガムベースは、5〜40質量%なる範囲及びより典型的には15〜30質量%なる範囲の親水性改質剤、例えばポリ酢酸ビニルを含む。少量の(例えば、約1質量%までの)その他の成分、例えば着色剤、酸化防止剤等をも、このようなガムベースに含めることができる。
一態様において、本発明のチューインガムベースは、約4〜約35質量%のフィラー、約5〜約35質量%なる範囲の軟化剤、約5〜約40質量%なる範囲の親水性改質剤、及び随意の少量(約1%又はそれ以下)のその他の成分、例えば着色剤、酸化防止剤等を含む。
追加のエラストマーは、約100,000〜約800,000なる範囲の粘度平均分子量を持つポリイソブチレン、イソブチレン-イソプレンコポリマー(ブチルエラストマー)、ポリオレフィン熱可塑性エラストマー、例えばエチレン-プロピレンコポリマー及びエチレン-オクテンコポリマー、約1:3〜約3:1なる範囲のスチレン:ブタジエン比を持つスチレン-ブタジエンコポリマー及び/又はポリイソプレン、並びにこれらの組合せを含むことができるが、該エラストマーは、これらに限定されるものではない。同様に本発明のガムベースに配合することのできる天然エラストマーは、ジェルトン、レチカスピ(lechi caspi)、ペリロ、ソルバ、マサランデュバ(massaranduba)バラタ、マサランデュバチョコレート、ニスペロ、ロシンディンハ(rosindinha)、チクル、グッタハンカン、及びこれらの組合せを含む。
本発明において使用するガムベースの前記エラストマー成分は、マルチブロックコポリマーを100質量%までの量で含むことができる。幾つかの態様において、本発明のマルチブロックコポリマーは、相溶性の可塑剤(前に記載した如く、ジ-ブロックコポリマーを包含する)と組合せることができ、また前記可塑化コポリマー系を、ガムベースの唯一の成分として使用することができる。あるいはまた、可塑化された又は可塑化されていないマルチブロックコポリマーと、他のエラストマーとの混合物を使用することも可能である。このような態様において、ガムベースの従来のエラストマー成分との混合物は、少なくとも10質量%の可塑化された又は可塑化されていないマルチブロックコポリマー、典型的には少なくとも30質量%及び好ましくは少なくとも50質量%の該エラストマーを含むことができる。捨てられたガム咀嚼塊の、環境表面からの改善された可撤性を得るために、本発明のガムベースは、エラストマー成分を含み、該成分は、該ガムベース中に存在し得る他のエラストマー以外の成分に加えて、少なくとも10質量%、好ましくは少なくとも30質量%、より好ましくは少なくとも50質量%及び100質量%までの、可塑化された又は可塑化されていないマルチブロックコポリマーを含む。コストに係る制限、加工に係る諸要件、官能的諸特性及びその他の要件のために、該ガムベースのエラストマー成分を、該可塑化された又は可塑化されていないマルチブロックコポリマーの90%以下、又は75%以下又は50%以下に制限することが望ましい可能性がある。
本発明のマルチブロックコポリマーを含む典型的なガムベースは、40℃において1kPa〜10,000kPaなる範囲の複素剪断弾性率(耐性対変形の尺度)を持つことができる(3℃/分にて0〜100℃なる範囲の動的温度ステップ;平行板;0.5%なる歪;10rad/秒を用いて、レオメトリックダイナミックアナライザー(Rheometric Dynamic Analyzer)で測定)。好ましくは、該複素剪断弾性率は、上記条件において、10kPa〜1,000kPaなる範囲にある。この範囲内にある剪断弾性率を持つガムベースは、許容される咀嚼性を持つことが分かっている。
本発明において使用する適当なマルチブロックコポリマーは、典型的には、強い望ましからぬ異味(即ち、隠蔽し得ない不快な風味)を持つべきではなく、また消費者に許容される香味の知覚をもたらす、香味材料を配合し得る能力を持つべきである。適当なマルチブロックコポリマーは、また安全かつ食品として許容されるものであるべきであり、即ち咀嚼物質として、即ちチューインガムベースとして使用するために、政府規制機関により承認され得る食品であるべきである。その上、該ポリマーは、食品として安全な触媒、試薬及び溶媒のみを使用して製造されるものであることが好ましい。
典型的に、本発明のマルチブロックコポリマーは、十分な咀嚼凝集性を有しており、結果としてこのような材料を含むチューインガム組成物は、消費者に許容される咀嚼特性を持つ、個々のガム咀嚼塊を生成する。
石油-由来のエラストマーに対して通常使用されるエラストマー可塑剤が、場合により本発明において使用でき、該可塑剤は、しばしばエステルガムと呼ばれる天然ロジンエステル、例えば部分水添ロジンのグリセロールエステル、重合ロジンのグリセロールエステル、部分的に又は完全にダイマー化されたロジンのグリセロールエステル、ロジンのグリセロールエステル、部分水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、ロジンのメチル及び部分水添メチルエステル、ロジンのペンタエリスリトールエステル、ウッドロジンのグリセロールエステル、ガムロジンのグリセロールエステル;合成物、例えばα-ピネン、β-ピネン及び/又はd-リモネン由来のテルペン樹脂;及び上記物質の任意の適当な組合せを含むが、これらに限定されない。また、好ましいエラストマー可塑剤は、特定の用途、及び使用されるエラストマーの型に依存して変動する。
樹脂とも呼ばれる天然ロジンエステルに加えて、エラストマー溶媒は、他の型の可塑性樹脂を含むことができる。これら可塑性樹脂は、約2,000〜約90,000なる範囲のGPC重量平均分子量を持つポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、生成コポリマーを基準として約5〜約50質量%なる範囲のビニルラウレート含有率を持つ酢酸ビニル-ビニルラウレートコポリマー、及びこれらの組合せを包含する。ポリイソプレンに関する好ましい重量平均分子量(GPCにより測定)は、50,000〜80,000なる範囲にあり、またポリ酢酸ビニルに関するこのような分子量は、10,000〜65,000なる範囲にある(より高分子量を持つポリ酢酸ビニルが、典型的に風船ガムベースにおいて使用される)。酢酸ビニル-ビニルラウレートコポリマーに関しては、該コポリマーを基準として10〜45質量%なる範囲のビニルラウレート含有率が好ましい。好ましくは、ガムベースは、エラストマー可塑剤として機能する他の材料に加えて、可塑性樹脂を含む。
更に、ガムベースは、フィラー/テクスチャライザー及び軟化剤/乳化剤を含むことができる。軟化剤(乳化剤を含む)は、生成するガムの咀嚼性及び食感、口当たりを最適化するために、チューインガムに添加される。
典型的に使用される軟化剤/乳化剤は、牛脂、水添牛脂、水添及び部分水添植物油、ココアバター、モノ-及びジ-グリセライド、例えばグリセロールモノステアレート、グリセロールトリアセテート、レシチン、パラフィンワックス、マイクロワックス、天然ワックス及びこれらの組合せを含む。レシチン及びモノ-及びジ-グリセライドは、乳化剤としても機能して、様々なガムベース成分の相溶性を改善する。
フィラー/テクスチャライザーは、典型的に無機、水-不溶性粉末、例えば炭酸マグネシウム及びカルシウム、粉砕石灰岩、シリケート型のもの、例えばマグネシウム及びアルミニウムシリケート、クレー、アルミナ、タルク、酸化チタン、モノ-、ジ-及びマルチ-リン酸カルシウム、及び硫酸カルシウムである。木材等のセルロースポリマーを包含する不溶性有機フィラー並びに任意のこれらの組合せも、使用することができる。
本発明のチューインガムベース又はチューインガム配合物における様々な成分の選択は、典型的に、例えば所望の諸特性(例えば、物理的(食感)、風味、香り等)及び/又は適用可能な規制要件等の様々なファクタにより指定される(例えば、食品グレードの製品を入手するためには、食品グレードの成分、例えば食品グレードを持つものとして承認された、植物油等のオイルを使用することができる)。
着色剤及び白色体質顔料は、FD&C-型の染料及びレーキ、果実及び野菜抽出物、二酸化チタン及びこれらの組合せを含むことができる。
BHA、BHT、トコフェロール、プロピルガレート及びその他の食品に許容されるもの等の酸化防止剤は、前記ガムベース中の脂肪、オイル及びエラストマーの酸化を防止する目的で使用することができる。
既に言及した如く、前記ベースは、ワックスを含んでいても、これを含んでいなくてもよい。ワックスを含まないガムベースの一例は、米国特許第5,286,500号に記載されている。この特許の開示事項を参考としてここに組入れる。
水-不溶性ガムベースは、典型的に、本発明のチューインガムの約5〜約95質量%なる範囲を構成し、より一般的には、該ガムベースは、本発明のチューインガムの10〜50質量%を構成し、また幾つかの好ましい態様においては、このようなチューインガムの20〜約35質量%なる範囲を構成する。
水-不溶性ガムベース部分に加えて、典型的なチューインガム組成物は、水溶性本体部分(又は増量剤)及び1種又はそれ以上の香味料を含む。該水溶性部分は、高強度甘味料、バインダ、香味料(水-不溶性であってもよい)、水溶性軟化剤、ガム乳化剤、着色剤、酸味料、フィラー、酸化防止剤、及び所望の諸特性を与える他の成分を含むことができる。
恐らく水溶性可塑剤及び可塑化剤としても知られているであろう水溶性軟化剤は、一般に、前記チューインガムを基準として約0.5〜約15質量%なる範囲の割合を占める。水溶性軟化剤は、グリセリン、レシチン、及びこれらの組合せを含むことができる。水性甘味料溶液、例えばソルビトール、水添デンプン水解物(HSH)、コーンシロップ及びこれらの組合せを含む水性溶液も、同様にチューインガム中の軟化剤及び結合剤(バインダ)として使用することができる。
好ましくは、増量剤又は増量甘味料が、本発明のガムにおいて有用であり、結果としてこれらは生成する該チューインガム製品に甘味、嵩及びキメ、組織を付与する。典型的な増量剤は、糖、糖アルコール、及びこれらの組合せを含む。増量剤は、典型的に該チューインガムの約5〜95質量%なる範囲、より典型的には該ガムの約20〜約80質量%なる範囲、及び更に一層典型的には約30〜約70質量%なる範囲を占める。糖系増量剤は、一般的に本チューインガム技術分野において一般的に知られている成分を含有する糖類を含み、その具体例はスクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フルクトース、レブロース、ガラクトース、コーンシロップ固形分等の単独又はこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。シュガーレスガムにおいては、糖系増量剤が、糖アルコール、例えばソルビトール、マルチトール、エリスリトール、イソマルト、マニトール、キシリトール及びこれらの組合せで置換えられる。糖とシュガーレス増量剤との組合せも使用可能である。
上記増量甘味料に加えて、チューインガムは、典型的にシロップの形状にあるバインダ/軟化剤、又は糖及び/又は糖アルコールの高-固形分含量を持つ溶液を含む。シュガーガムの場合、コーンシロップ及びその他のデキストロースシロップ(これは、デキストロース及び有意な量のより高級な糖類を含む)が、最も一般的に使用される。これらは、高-マルトースシロップ及び高-フルクトースシロップを包含する、様々なDEレベルのシロップを含む。シュガーレス製品の場合、ソルビトール溶液及び水添デンプン水解物シロップを包含する糖アルコールの溶液が、一般的に使用される。同様に有用なものは、米国特許第5,651,936号及び米国特許出願第2004-234648号に記載されているもの等のシロップである。これら米国特許を参考としてここに組入れる。このようなシロップは、生成する製品の初期咀嚼性を柔軟にし、脆さ及び脆弱性を減じ、しかもスティック及びタブレット製品における可撓性を高めるように作用する。該シロップは、また水分の獲得又は喪失を制御し、しかも使用された特定のシロップに依存する甘味度を与えることができる。シロップ及び他の水性溶液の場合においては、許容される取扱い温度にて該溶液を自由-流動状態に維持するのに最低限必要なレベルまでの、該溶液中の水の最低実際的量にて使用することが、一般的に望ましい。このようなシロップ及び溶液の使用量は、該ガム中の全水分量を、3質量%未満、好ましくは2質量%未満及び最も好ましくは1質量%未満に制限するように調節すべきである。
高強度人工甘味料を、上記甘味料との組合せで使用することも可能である。好ましい甘味料は、スクラロース、アスパルターム、アセスルフェームの塩、アリテーム、ネオテーム、サッカリン及びその塩、シクラミン酸及びその塩、グリチルリチン、ステビア及びステビア化合物、例えばレバウジオシドA、ジヒドロカルコン、タウマチン、モネリン、羅漢果等を単独で又は組合せとして含むが、これらに限定されない。より長期間持続する甘味及び香味知覚作用を得るために、前記人工甘味料の少なくとも一部をカプセル化するか、さもなければその放出を調節することが望ましい可能性がある。湿式造粒、ワックス造粒、噴霧乾燥、噴霧冷却、流動床被覆、コアセルベーション、及び繊維押出し法等の技術を使用して、所望の放出特性を達成することができる。
前記人工甘味料の使用量は、大幅に変動し、また該甘味料の力価、放出速度、目的製品の所望の甘味、使用する香味料の量及び型、及びコスト上の斟酌等のファクタに依存する。従って、人工甘味料の有効な量は、0.02〜約8質量%なる範囲で変えることができる。カプセル化のために使用されたキャリヤが含まれている場合には、該カプセル化甘味料の使用量は、それに比例して高くなるであろう。
糖及び/又はシュガーレス甘味料の組合せを、チューインガムにおいて使用することができる。付随的に、前記軟化剤は、水性糖溶液又は水性アルジトール溶液を用いた場合における如く、追加の甘味をも与えることができる。
低カロリーガムを所望する場合、低カロリー系増量剤を使用することができる。低カロリー系増量剤の例は以下に列挙するものを含む:ポリデキストロース;ラフチロース(Raftilose)、ラフチリン(Raftiline);フルクトオリゴサッカライド[ヌトラフローラ(NutraFlora)];パラチノースオリゴサッカライド;グアーガム水解物[サンファイバー(Sun Fiber)];又は難消化性デキストリン[ファイバーゾル(Fibersol)]。しかし、他の低カロリー系増量剤も使用することができる。更に、チューインガムのカロリー含有率は、ガムベースの相対的な量を高め、一方で該チューインガム製品中の高カロリー甘味料の量を減じることによって、下げることが可能である。これは、ガム片の重量の減少を伴って、又はこれを伴うことなしに行うことができる。
様々な香味料を使用することができる。香味料は、前記ガムの約0.1〜約15質量%なる範囲、及び好ましくは約0.2〜約5質量%なる範囲の量で使用することができる。香味料は、精油、合成香味料又はこれらの混合物を含み、その例は、柑橘類オイル等の植物及び果実由来のオイル、果実エッセンス、ペパーミント油、スペアミント油、その他のミント油、クローブ油、冬緑油、アニス等を含むが、これらに限定されない。人工香味料及び成分も使用可能である。天然及び人工甘味料は、任意の官能的に許容される様式で組合せることができる。咀嚼中に知覚されたヒリヒリ感又は熱的応答、例えば冷却又は加熱効果を付与する、感覚刺激剤(sensate)成分を含めることもできる。このような成分は、多数存在する中でも特に、環式及び非-環式カルボキサミド、メントール誘導体、及びカプサイシンを含む。酸味料は、酸味を付与するために含めることができる。
典型的なチューインガム成分に加えて、本発明のチューインガムは、活性成分、例えば歯科衛生性活性剤、例えばミネラル、栄養補給物、例えばビタミン、健康増進性活性剤、例えばレスベトラロール等の酸化防止剤、感覚刺激剤、例えばカフェイン、医薬化合物及び他のこの種の添加剤を含むことができる。これら活性薬剤は、そのままで又は公知の手段を用いてカプセル化した状態で、ガム塊に添加され、結果として放出期間を延長し及び/又は分解を防止することが可能となる。これら活性薬剤は、被膜、ロール練り配合物及び液状又は粉末状充填物が存在する場合には、これらに添加することができる。
前記ガム又はガムベース組成物に、これらを咀嚼し捨てた後に、該咀嚼塊の環境内での分解を促進する成分を添加することが望ましい可能性がある。例えば、1種又はそれ以上の前記ポリマー成分(例えば、前記マルチブロックコポリマー中のポリマーブロックの1種又はそれ以上)を攻撃し得る酵素を、前記チューインガム配合物に添加することができる。ポリエステルの場合、エステラーゼ酵素を添加して、該ポリマーの分解を促進することができる。あるいはまた、プロテイナーゼK、プロナーゼ、及びブロメライン等のプロテイナーゼを使用して、ポリ(乳酸)を分解することができ、またクチナーゼを使用して、ポリ(6-メチル-ε-カプロラクトン)を分解することができる。このような酵素は、バレイリサーチ、ノボザイムズ(Valley Research, Novozymes)及びその他の供給元から入手することができる。場合により、該酵素又は他の分解剤は、噴霧乾燥法、流動床カプセル化法又は他の手段によりカプセル化して、その放出を遅延させ、また生成する咀嚼塊の早期の分解を防止することができる。酵素をガム又はガムベース中のポリマー又はフィラーにグラフトすることによって、該酵素を該ガム又はガムベースに固定化し、延長された分解作用を与えることも可能であり、この分解作用の延長は、該マルチブロックコポリマーの分解を十分に制御するために必要となる可能性がある。典型的には、この酵素の固定化又はグラフト化は、該酵素又は対象とする基質上の化学官能基に対して反応性を持つ、グルタルアルデヒド、酸化デキストラン、又は幾つかの他の架橋剤を使用して達成される。該分解剤(遊離状態、カプセル化状態又は固定化状態の何れであれ)は、マルチブロックコポリマー及びマルチブロックエラストマー系並びに不適切に捨てられたガム咀嚼塊に係る問題を更に軽減するために、既に上に記載された多成分系を用いた組成物において使用することができる。
本発明は、バッチ混合法、連続混合法及びタブレットガム製造法を包含するチューインガムを製造するための、様々な方法と共に使用することができる。
本発明のチューインガムベースは、前に記載した如く、前記マルチブロックコポリマーと適当な可塑剤とを組合せることにより容易に製造することができる。追加の成分、例えば軟化剤、可塑性樹脂、乳化剤、フィラー、着色剤及び酸化防止剤の使用が望ましい場合、これらは、従来のバッチ混合法又は連続式混合法によって添加することができる。加工温度は、一般にバッチ法の場合には、約60〜約130℃なる範囲にある。該可塑化されたマルチブロックコポリマーと従来のエラストマーとを組合せることが望まれる場合、該従来のエラストマーを、該マルチブロックコポリマーガムベースと併合する前に、従来のガムベース内に配合することが好ましい。該従来のガムベースを製造するために、先ず該エラストマーを、フィラーと共に粉砕又は細断する。次いで、該粉砕したエラストマーを、配合用のバッチミキサに移す。当分野において公知の、本質的に任意の標準的な、市販品として入手し得るミキサ(例えば、シグマ(Sigma)ブレードミキサ)を、この目的のために使用することができる。該混合工程の第一の段階は、配合工程と呼ばれる。配合工程は、該粉砕されたエラストマーとフィラー及びエラストマー可塑剤(エラストマー溶媒)とを併合する工程を含む。この配合段階は、一般的に、均一な混合物を得るために、長い混合時間(30〜70分間)を要する。配合後、追加のフィラー及びエラストマー可塑剤を添加し、引続きPVAcを、また最後に軟化剤を添加し、一方で各成分の添加後、均一となるまで混合する。酸化防止剤及び着色剤等の少量成分は、該工程における任意の時点において添加することができる。次いで、該従来のベースを、所望の比にて、該マルチブロックコポリマーベースと混合する。該マルチブロックコポリマーが単独で使用されていても、あるいは従来のエラストマーとの組合せで使用されていても、完成されたベースは、次に任意の所定の形状(例えば、ペレット、シート又はスラブ)に押し出し又は流込み成形され、また冷却され、かつ固化される。
あるいはまた、当分野において一般的に知られている、混合押出機を用いた連続式方法を用いて、前記ガムベースを製造することができる。典型的な連続式混合法において、初期成分(使用される場合には、粉砕されたエラストマーを含む)は、前記バッチ式加工順序に対応する、該押出機の長さに沿った、様々な点における押出機入口に、連続的に秤取られる。該初期成分が均一に塊状化され、また十分に配合された後に、該ベース成分の残りは、該押出機の長さに沿った様々な点における入口内に秤取られ、また注入される。典型的に、エラストマー成分又は他の成分のあらゆる残りの部分を、上記初期配合段階後に添加する。次に、この組成物を更に加工して、均一な塊状物を生成し、次いで該押出機の出口から放出する。典型的に、該押出機を介する搬送時間は、実質的に1時間未満である。該ガムベースを、従来のエラストマーを使用することなしに、マルチブロックコポリマーから製造する場合、均一なガムベースを製造するのに必要とされる該押出機の所要長さを減じることが可能であり、また搬送時間における対応する短縮も可能となる。更に、該マルチブロックコポリマーは、該押出機への添加に先立って、予備的に粉砕される必要はない。該マルチブロックコポリマーが、適当に自由流動性であって、確実に該押出機の入口への、制御され、計量された供給が可能となることのみが必要とされる。
場合によって本発明との組合せで使用することのできる押出し法の例は、以下の文献に記載のものを含み、ここで、以下の文献各々の全内容を、参考としてここに組入れるものとする:(i) 米国特許第6,238,710号は、連続式チューインガムベースの製法を特許請求しており、該方法は、単一の押出機内で全成分を配合することを含む;(ii) 米国特許第6,086,925号は、硬質エラストマー、フィラー及び潤滑剤を、連続式ミキサに添加することによる、チューインガムベースの製造を記載している;(iii) 米国特許第5,419,919号は、パドルミキサを用い、該ミキサの異なる位置において、選択的に様々な成分を供給することによる、連続ガムベースの製造を記載している;及び(iv) 更に別の米国特許第5,397,580号は、連続ガムベースの製造を開示しており、そこでは、2つの連続式ミキサを、直列に配置し、また該第一の連続式ミキサからのブレンドを、該第二の押出機に連続的に添加している。
チューインガムは、一般的に継続的に前記様々なチューインガム成分を、当分野において公知の市販品として入手できるミキサに添加することにより製造される。これらの成分を十分に混合した後、得られたチューインガム塊を該ミキサから排出し、例えば圧延してシートとし、更に裁断してスティック、タブレット又はペレットとし、あるいは押出しかつ裁断してチャンクとすることにより、所定の形状に成形する。
一般に、前記成分は、先ず前記ガムベースを軟化又は溶融し、またこれを稼働中のミキサに添加することにより混合される。あるいはまた、該ガムベースを、該ミキサ内で軟化又は溶融してもよい。着色剤及び乳化剤は、この時点で添加することができる。
チューインガム軟化剤、例えばグリセリンは、次に本体部分の一部と共に添加することができる。更に、該本体部分の一部を、次に該ミキサに加えることができる。香味料は、典型的に該本体部分の最終的な部分と共に添加される。この混合工程全体は、典型的に約5〜約15分間を要するが、より長い混合時間が、しばしば必要とされる。
もう一つの更なる別法においては、米国特許第5,543,160号に記載されているように、前記ガムベース及びチューインガムを、単一の高-効率押出機内で製造することも可能である。本発明のチューインガムは、以下のような諸段階を含む連続法により製造することができる:a) ガムベース成分を高-効率連続式ミキサに添加する段階;b) 該成分を混合して、均一なガムベースを製造する段階;c) 少なくとも1種の甘味料及び少なくとも1種の香味料を、該連続式ミキサに加え、また該甘味料及び香味料を残りの成分と混合して、チューインガム製品を製造する段階;及びd) 該混合されたチューインガム塊を、該単一の高-効率連続式ミキサから放出する段階。本発明においては、先ず前記マルチブロックコポリマーと適当な可塑剤とをブレンドし、次いで追加のガムベース又はチューインガム成分を配合することが必要となる可能性がある。この混合及び圧縮工程は、該高-効率押出機内部で行うことができ、あるいは該可塑化されたマルチブロックコポリマー組成物を該押出機に添加する前に、押出機の外部で行うことも可能である。
勿論、前記基本となるガムベース及びチューインガム混合工程に関する多くの変法が可能である。
混合後、前記チューインガム塊を、例えば圧延し又は押出して、スティック、タブレット、チャンク又はペレット等の所望の形状とすることにより製造することができる。この製品を、また(例えば、液状シロップ又は粉末等で)満たし及び/又は公知の方法を使用して、例えば硬質糖被膜又はポリオール被膜で被覆することも可能である。
成形し、及び場合により充填及び/又は被覆した後、前記製品は、典型的には、適当な包装材料中に包装されることになる。この包装の目的は、該製品を清浄状態に維持し、これを環境上の諸要素、例えば酸素、水分及び光から保護し、また該製品の商標付け及び小売販売を容易にすることにある。
以下の本発明の及び比較例としての処方物に関する実施例は、本発明を例証するためのものであるが、これを限定するものではなく、本発明は、添付した特許請求の範囲によって規定される。列挙されている量の単位は、質量%である。
実施例1〜7
ウレタン連結単位を含むポリ(D,L-ラクチド)/ポリ(エチレンオキサイド)マルチブロックコポリマーを、2-段階反応系列を通して得た。先ず、D,L-ラクチドとポリ(エチレングリコール)との開環重合を、Sn(II)ビス(2-エチルヘキサノエート)による触媒作用により開始させて、PLA-PEO-PLAトリ-ブロックコポリマーを製造した。これは、該トリ-ブロックプリカーサポリマーのヒドロキシル末端基とヘキサメチレンジイソシアネートとのカップリング反応を伴った。
Figure 2014507165
実施例7のマルチブロックコポリマーは、以下のようにして製造した。残りの実施例1〜6の対応するコポリマーは、同様にして製造した。
ポリ(エチレングリコール)(PEG, Mn=2,000)のサンプル(9.523g、4.76mM)を、側部枝管を備えた500mL容量の丸底フラスコを用いて、減圧下にて乾燥させ、110℃にて4時間に渡り磁気的に攪拌した。引続き、3回に及ぶ減圧及びN2ガスパージを適用した。
D,L-ラクチド(16.177g、0.112M)とクロロベンゼン165mLとの混合物を、磁気攪拌バーを含み、側部枝管を備えた、容量500mLの丸底フラスコを使用して、4Åのモレキュラーシーブ上で、62℃にて12時間乾燥させた。次いで、該フラスコを、真空ラインに接続し、3回に及ぶ減圧及びN2-再充填サイクルを適用した。
D,L-ラクチド(16.177g、0.112M)のクロロベンゼン溶液を、N2雰囲気下でカニューレを介して、前記PEGを含有する第一のフラスコに移した。その後、該フラスコを、110℃に加熱した。該溶液に、Sn(oct)2(0.04547g、0.113mM)を添加した。110℃にて4時間加熱攪拌した後、該温度を80℃まで下げ、またヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)(0.9609g、5.71mM)を、セプタムキャップを介して徐々に添加した。約1時間の加熱後、該溶液が、極めて粘稠かつ不透明となることを観測した。4時間という全反応時間の経過後、ジエチレングリコール(0.2838g、2.67mM)を、80℃にて添加し、また加熱を2時間続けた。該反応混合物を室温まで冷却した後、該ポリマー製品を、メタノールを用いて沈殿させた。先ず、該粘稠なポリマー溶液を、約1,000mLのメタノール及び磁気攪拌バーを含むビーカーに注ぎ込んだ。この混合物を、30分間に渡り攪拌した。次いで、生成する液相を、デカンテーション処理し、別途の1,000mLのメタノールで置換えた。この混合物を30分間に渡り攪拌し、生成する液相を、デカンテーション処理した。メタノールの添加、攪拌及びデカンテーション処理を繰返した。
得られた前記ポリマー製品を集め、40℃にて24時間に渡り、減圧下で乾燥させた。粗生成物の収量:19g(71%)。
更なる仕上げ及び特徴付け
乾燥後、前記ポリマーを500mLのジクロロメタンに溶解し、次いでメタノール中に再度沈殿させた。得られる液相をデカンテーション処理し、該ポリマーを集めた。この生成物を、40℃にて24時間、減圧下で乾燥させた。最終的な製品の収量:16g。分子量の値は夫々Mn=17,200及びMw=47,100(GPC、溶媒=THF)であり、ガラス転移温度Tg=-12℃(DSC)であった。
前記PLA及びPEOブロックは混和性であり、即ちこれらは単一のポリマー相を生成するが、このことは単一のガラス転移温度Tg(表1参照)によって示され、また該TgはPLA含有率の増加に伴って増大する。図2は、前記マルチブロックコポリマーにおけるPLAの重量分率に対して、該ポリマーのガラス転移温度をプロットしたグラフを示す。
表1は、マルチブロックコポリマーの組成及びそのガラス転移温度を示す。その「組成」に関する欄は、PLA及びPEOセグメントのモル質量組成を与え、Xはそのウレタン連結単位を表し、生成物の分子量Mn及びMwはGPCにより測定され、またそのガラス転移温度は、DSCにより測定された。
Figure 2014507165
実施例5及び7のマルチブロックコポリマーに関するNMRスペクトルを、夫々図6及び4に示した。
実施例8
チューインガムは、以下の表2に従って、実施例1のポリマーを使用して製造し得る。
Figure 2014507165
実施例9〜14
チューインガムは、上記表2に示された処方に従って、実施例1のマルチブロックコポリマーを、実施例2〜7のマルチブロックコポリマーに変えることにより製造し得る。
実施例15〜18
ガムベース及びチューインガムは、以下の表3に示された処方に従って、実施例1のマルチブロックコポリマーから製造することができる。
Figure 2014507165
実施例19〜42
チューインガムベース及びチューインガムは、実施例2〜7のマルチブロックコポリマーから、以下の表3に示された処方において、これらに変えることにより製造することができる。これらのチューインガムは、表4に従って、実施例19〜42と呼ぶ。
Figure 2014507165
実施例43
ウレタン連結単位(-O-C(O)-NH-(CH2)6-NH-C(O)-O-)を持つ[PLA-PEO-PLA-X-]nマルチブロックコポリマーを以下のようにして調製した。
材料の乾燥
ポリ(エチレングリコール)(PEG、Mn=2,000)(3.0153g、1.5076mM)を、側部枝管を持つ容量250mLの丸底フラスコを使用して、110℃にて4時間に渡り、減圧下で乾燥させ、かつ磁気的に攪拌した。
D,L-ラクチド(5.1159g、0.0355M)及び70mLのクロロベンゼンの混合物を、側部枝管及び磁気攪拌バーを備えた容量250mLの丸底フラスコを使用して、62℃にて12時間に渡り、4Åのモレキュラーシーブ上で乾燥させた。次いで、このフラスコを真空ラインと接続し、3回の減圧/N2パージサイクルを適用した。また、3回の減圧/N2-再充填サイクルを、該PEGを含むフラスコに適用した。
ラクチドの重合及びジイソシアネートとのカップリング
D,L-ラクチド(5.116g、0.0355M)のクロロベンゼン溶液を、カニューレ(N2雰囲気下)を介して前記PEGを含有する第一のフラスコに移した。その後、該フラスコを110℃にて加熱した。Sn(oct)2(0.0144g、0.0355mM)を、該溶液に添加し、加熱を4時間に渡り継続した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)(0.3296g、1.959mM)を、80℃にて、(セプタムキャップを通してシリンジにより)徐々に添加した。約1時間に及ぶ加熱及び攪拌の後、該溶液が、極めて粘稠かつ不透明になることを観測した。4時間という全反応時間の経過後、ジエチレングリコール(0.1265g、1.192mM)を80℃にて添加し、加熱を2時間に渡り続けた。この反応混合物が室温にまで冷却した後、得られるポリマー生成物を、メタノールの添加により沈殿させた。先ず、該粘稠なポリマー溶液を、約400mLのメタノール及び磁気攪拌バーを含むビーカー内に注ぎ込んだ。この混合物を30分間に渡り攪拌し、次いで得られる液相をデカンテーション処理し、別途の400mLのメタノールで置換え、更に30分間攪拌した。該液相をデカンテーション処理に掛けた。メタノールの添加、攪拌及びデカンテーション処理を繰返した。次に、得られたポリマーを40℃にて24時間に渡り、減圧下で乾燥させた。粗生成物の収量は6gであった。
該ポリマーは、機械的に極めて強力であった。
更なる仕上げ手順
乾燥後、前記ポリマーを100mLのジクロロメタンに溶解し、次いで再度メタノール中で沈殿させた。該メタノールをデカンテーション処理し、また該ポリマーを40℃にて24時間に渡り減圧下で乾燥させた。最終生成物の収量は4.5gであった。
実施例44
ウレタン連結単位X=-O-C(O)-NH-(CH2)6-NH-C(O)-O-を持つ、[PLA-PDMS-PLA-X-]nマルチブロックコポリマーを以下のようにして製造した。PDMSブロックのブロック質量は、Mn=5,000であり、またPDLLAブロックの質量はMn=720であった。
攪拌バーを含み、側部枝管を備えた容量250mLの丸底フラスコを、ヒートガンを使用して減圧下で乾燥させた。このフラスコに、ポリジメチルシロキサン(PDMS、Mn=5,000)(21.51g、4.30mM)を投入し、50℃にて1時間、減圧下に置いた。窒素雰囲気下で、D,L-ラクチド(7.39g、51.3mM)を、該フラスコに加え、次いで無水クロロベンゼン(180mL)を加えた。この混合物の温度を、攪拌しつつ80℃まで高めて、該D,L-ラクチドを溶解させた。次に、該温度を60℃まで下げ、4Åのモレキュラーシーブを添加した。この溶液を、60℃にて12時間放置した。
前記溶液を、予め秤量し、真空-加熱処理した、側部枝管を備える250mL容量の丸底フラスコに、カニューレを通して移した。秤量することにより、該受器フラスコが、20.22g(4.04mM)及び6.95g(48.2mM)のD,L-ラクチドを含むことが確認された。上記クロロベンゼンの大部分を、蒸留によって除去した。その後に該フラスコ内に残されている該PDMS、D,L-ラクチド及びクロロベンゼンの混合物は、78.76gなる質量を有していた。この混合物を110℃に加熱し、Sn(II)ビス(2-エチルヘキサノエート)(24.0mg、59.2μM)を添加した。この反応は、110℃にて2.5時間に渡り行った。得られた溶液は、外観において透明であった。
前記反応混合物1.16gを、前記反応フラスコから取出した。該フラスコ内の残部は4.00mMのトリ-ブロックコポリマーを含んでおり、これは引続きジイソシアネートカップリング試薬との反応に付された。
前記反応混合物の温度を80℃まで下げた。ヘキサメチレンジイソシアネート(550mg、3.27mM)を、該トリ-ブロックコポリマー溶液に添加したが、これはジイソシアネート:トリ-ブロックコポリマーのモル比、0.8:1に相当するものであった。この反応は80℃にて2時間行った。次いで、更なるジイソシアネート(124.3mg、0.74mM)を添加して、ジイソシアネート:トリ-ブロックコポリマーのモル比を1:1まで高めた。この混合物を、80℃にて更に2時間加熱した。1H NMRスペクトルは、該ジイソシアネートが消費されたことを示した。該反応混合物0.817gのサンプルを、分析のために取出した。ヘキサメチレンジイソシアネートの第三の部分(72.5mg、0.43mM)を添加し、この混合物を80℃にて更に2時間加熱した。攪拌バーは、反応の1時間後には、最早動かなかった。この反応混合物は、無色のゲルに変化した。
前記生成物をビーカーに移した。クロロベンゼン(150mL)を添加し、得られた混合物を室温にて2日間攪拌状態に維持した。粘稠な溶液が得られ、この溶液は、少量のゲル粒子を含んでいた。該溶液を、400mLのメタノール中に徐々に注込み、生成したマルチブロックコポリマーを沈殿させた。この沈殿を、300mLのメタノールで2回洗浄した。該ポリマー生成物を濾別し、50℃にて48時間に渡り減圧下で乾燥させた。生成物収量:21.76g。分子量の値は、Mn=67,300、Mw=327,000(GPCにより測定、溶媒:THF)であった。実施例44のマルチブロックコポリマーのNMRスペクトルを、図5として示した。
実施例45、46及び比較例47
チューインガムを、以下の表5の処方に従って製造した。掲載されている量の単位は、質量%である。
Figure 2014507165
実施例45は、軟化剤の添加後、満足に処理された。これをシートに圧延し、ペレットに成形したが、過度の弾性のために、奇形のペレットを生成するという問題があった。実施例46は、混合が極めて困難であった。軟化剤の量を2倍にすることは役立つものの、得られる製品はシート化されなかった。
実施例48
δ-デカラクトン(デルタデカラクトン)のホモポリマーを、以下のように製造した。グローブボックスにおいて、1,4-ベンゼンジメタノール(0.0272g、0.197mM)及びδ-デカラクトン(5.00g、29.4mM)を、磁気攪拌バーを備えた容量15mLのガラス製耐圧容器中で併合した。この混合物を、該開始剤が溶解するまで攪拌した。次に、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デセ-5-エン(TBD)(0.0102g、0.0733mM)を、該反応混合物に添加し、該容器を封止し、これを該グローブボックスから取出し、できる限り速やかに磁気攪拌プレート上に置いた。該反応を停止させるために、初期モノマーの体積とほぼ等体積の停止溶液(濃度1Mの安息香酸のクロロホルム溶液)を添加した。次いで、追加のクロロホルムを添加して、生成したポリマーを溶解させた。次に、この溶解したポリマーを、メタノール中に沈殿させた。残留する溶媒を、減圧下(30mTorr)で除去した。この粗製溶液の1H NMR分光分析法による換算及び沈殿後の重量法による収量は、両者共に71%であった。該沈殿ポリマーのMnは、1H NMR分光分析法によれば17.5kgモル-1(mol-l)であり、また1.16なるPDIを用いたSECによれば、23.1kgモル-1であった。1H NMR (CDCl3) δ; 13C{1H} NMR (CDCl3) δ 173.1、73.7、34.2、34.0、33.5、31.7、25.0、22.6、20.8、14.0。得られたポリ(δ-デカラクトン)の13C NMRスペクトルを、図7に示した。
実施例49
ポリラクチド-ポリ(δ-デカラクトン)-ポリラクチドトリブロックコポリマーを、実施例48におけると同様にして、δ-デカラクトンを重合することにより製造した。但し、該δ-デカラクトンの重合が平衡転化率(約90%)に達した後、かつ該反応を停止する前に、ラクチド(35質量%)のメチレンクロリド溶液を添加した。1時間後、該ラクチドの重合を、過剰量の安息香酸により停止させた。得られたこのトリブロックコポリマーは、ガムベースエラストマーとして使用するのに適したものであった。このトリブロックコポリマーは、本発明のマルチブロックコポリマー製造のための出発物質として使用することが可能であるはずである。該マルチブロックコポリマーもガムベースエラストマーとして使用するのに適したものである。

Claims (54)

  1. 少なくとも2種の異なるポリマーブロックからなる、少なくとも2種の繰返し配列を含むマルチブロックコポリマーを含有し、該ポリマーブロックが、各々少なくとも3つのモノマー単位を持つことを特徴とする、チューインガムベース。
  2. 前記マルチブロックコポリマーが、前記各配列間に連結単位を含む、請求項1記載のガムベース。
  3. 前記連結単位が、ウレタン、エステル、アミド、カーボネート、カルバメート、ウレア、ジアルキルシロキシ-及びジアリールシロキシ-を基本とする単位、エーテル、チオエーテル及びオレフィンからなる群から選択される、請求項2記載のガムベース。
  4. 前記マルチブロックコポリマーの分子量が、少なくとも5,000ダルトンである、請求項1、2又は3の何れかに記載のガムベース。
  5. 前記マルチブロックコポリマーの分子量が、少なくとも50,000ダルトンである、請求項1、2又は3の何れかに記載のガムベース。
  6. 前記マルチブロックコポリマーの分子量が、少なくとも200,000ダルトンである、請求項1、2又は3の何れかに記載のガムベース。
  7. 前記マルチブロックコポリマーの分子量が、少なくとも500,000ダルトンである、請求項1、2又は3の何れかに記載のガムベース。
  8. 前記マルチブロックコポリマーが、厳密に2種の異なるポリマーブロックの繰返し配列を含む、請求項1〜7の何れか1項に記載のガムベース。
  9. 前記マルチブロックコポリマーが、厳密に3種の異なるポリマーブロックの繰返し配列を含む、請求項1〜8の何れか1項に記載のガムベース。
  10. 前記マルチブロックコポリマーが、4種又は5種以上の異なるポリマーブロックの繰返し配列を含む、請求項1〜9の何れか1項に記載のガムベース。
  11. 前記マルチブロックコポリマーが、少なくとも3種の繰返し配列を含む、請求項1〜10の何れか1項に記載のガムベース。
  12. 前記マルチブロックコポリマーが、少なくとも4種の繰返し配列を含む、請求項1〜11の何れか1項に記載のガムベース。
  13. 前記ポリマーブロックが、乳酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、D,L-ラクチド、D-ラクチド、L-ラクチド、酢酸ビニル、エチレンテレフタレート、グリコール酸、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、6-メチルカプロラクトン、6-ブチル-ε-カプロラクトン、δ-デカラクトン、ファルネセン、ミルセン、イソプレン、ウレタン、アルキル-又はアリール-置換ε-カプロラクトン、アルキル-又はアリール-置換ラクトン、ジメチルシロキサン及び他のシロキサン、シクロオクテン、ビニルラウレート、エチレンオキサイド、オキシメチレン、メンチド(menthide)、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、トリメチレンカーボネート、メタクリレート及びジメチルブタジエンのホモポリマー、交互コポリマー及びランダムコポリマーからなる群から選択される、請求項1〜12の何れか1項に記載のガムベース。
  14. 前記マルチブロックコポリマーが、単一のガラス転移温度を示す、請求項1〜13の何れか1項に記載のガムベース。
  15. 前記マルチブロックコポリマーが、少なくとも2つのガラス転移温度を示す、請求項1〜14の何れか1項に記載のガムベース。
  16. 前記ガラス転移温度の最大の値が、20〜70℃なる範囲にある、請求項15記載のガムベース。
  17. 前記ガラス転移温度の最大の値が、30〜50℃なる範囲にある、請求項15記載のガムベース。
  18. 前記マルチブロックコポリマーが、40℃以下の第二のガラス転移温度を持つ、請求項16又は17記載のガムベース。
  19. 前記マルチブロックコポリマーが、30℃以下の第二のガラス転移温度を持つ、請求項16又は17記載のガムベース。
  20. 前記マルチブロックコポリマーが、20℃以下の第二のガラス転移温度を持つ、請求項16又は17記載のガムベース。
  21. 前記ガムベースが、更にジ-ブロックコポリマーをも含む、請求項1〜20の何れか1項に記載のガムベース。
  22. 前記2-ブロックコポリマーが、前記マルチブロックコポリマー内の少なくとも1種のモノマー単位と相溶性の、少なくとも1種のモノマー単位を含む、請求項21記載のガムベース。
  23. 前記ガムベースが、更に0〜5%なる範囲の非-シリカ系フィラーをも含む、請求項1〜22の何れか1項に記載のガムベース。
  24. 前記ガムベースが、更に5〜40%なる範囲のアモルファスシリカフィラーをも含む、請求項1〜23の何れか1項に記載のガムベース。
  25. 請求項1〜24の何れか1項に記載されたガムベースを含むことを特徴とする、チューインガム。
  26. 前記チューインガムが、更に前記マルチブロックコポリマーを分解することのできる酵素をも含む、請求項25記載のチューインガム。
  27. 前記酵素がカプセル化されている、請求項26記載のチューインガム。
  28. 前記酵素が、基質上に固定化されている、請求項26記載のチューインガム。
  29. 少なくとも2種の異なるポリマーブロックからなる少なくとも2種の繰返し配列を含む、マルチブロックコポリマーを含有し、該ポリマーブロックが、少なくとも3つのモノマー単位を含み、該マルチブロックコポリマーが、少なくとも一つの水素結合ドナー及び少なくとも一つの水素結合アクセプタを含むことを特徴とする、チューインガムベース。
  30. 前記マルチブロックコポリマーが、更に連結単位をも含む、請求項29記載のガムベース。
  31. 前記連結単位がウレタン、エステル、アミン、アミド、カーボネート、カルバメート、ウレア、ジアルキルシロキシ-及びジアリールシロキシ-を基本とする単位、エーテル、チオエーテル及びオレフィンからなる群から選択される、請求項30記載のガムベース。
  32. 前記連結単位が、少なくとも一つの水素結合ドナー及び水素結合アクセプタを含む請求項30記載のガムベース。
  33. 前記マルチブロックが、少なくとも2,000ダルトンなる分子量を持つ、請求項29〜32の何れか1項に記載のガムベース。
  34. 前記マルチブロックが、少なくとも5,000ダルトンなる分子量を持つ、請求項29〜32の何れか1項に記載のガムベース。
  35. 前記マルチブロックが、少なくとも10,000ダルトンなる分子量を持つ、請求項29〜32の何れか1項に記載のガムベース。
  36. 前記マルチブロックが、50,000ダルトン以下なる分子量を持つ、請求項29〜35の何れか1項に記載のガムベース。
  37. 前記マルチブロックが、30,000ダルトン以下なる分子量を持つ、請求項29〜35の何れか1項に記載のガムベース。
  38. 前記マルチブロックが、20,000ダルトン以下なる分子量を持つ、請求項29〜35の何れか1項に記載のガムベース。
  39. 前記ポリマーブロックが、乳酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、D,L-ラクチド、D-ラクチド、L-ラクチド、酢酸ビニル、エチレンテレフタレート、グリコール酸、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン、6-メチルカプロラクトン、6-ブチル-ε-カプロラクトン、δ-デカラクトン、ファルネセン、ミルセン、イソプレン、ウレタン、アルキル-又はアリール-置換ε-カプロラクトン、アルキル-又はアリール-置換ラクトン、ジメチルシロキサン及び他のシロキサン、シクロオクテン、ビニルラウレート、エチレンオキサイド、オキシメチレン、メンチド(menthide)、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、トリメチレンカーボネート、メタクリレート及びジメチルブタジエンのホモポリマー、交互コポリマー及びランダムコポリマーからなる群から選択される、請求項29〜38の何れか1項に記載のガムベース。
  40. 前記マルチブロックコポリマーが、単一のガラス転移温度を示す、請求項29〜39の何れか1項に記載のガムベース。
  41. 前記マルチブロックコポリマーが、少なくとも2つのガラス転移温度を示す、請求項29〜39の何れか1項に記載のガムベース。
  42. 前記ガラス転移温度の最大の値が、20〜70℃なる範囲にある、請求項41記載のガムベース。
  43. 前記ガラス転移温度の最大の値が、30〜50℃なる範囲にある、請求項41記載のガムベース。
  44. 前記マルチブロックコポリマーが、40℃以下の第二のガラス転移温度を持つ、請求項42又は43記載のガムベース。
  45. 前記マルチブロックコポリマーが、30℃以下の第二のガラス転移温度を持つ、請求項42又は43記載のガムベース。
  46. 前記マルチブロックコポリマーが、20℃以下の第二のガラス転移温度を持つ、請求項42又は43記載のガムベース。
  47. 前記ガムベースが、更に0〜5%なる範囲の非-シリカ系フィラーをも含む、請求項29〜46の何れか1項に記載のガムベース。
  48. 前記ガムベースが、更に5〜40%なる範囲のアモルファスシリカフィラーをも含む、請求項29〜47の何れか1項に記載のガムベース。
  49. 前記ガムベースが、更にジ-ブロックコポリマーをも含む、請求項29〜48の何れか1項に記載のガムベース。
  50. 前記ジ-ブロックコポリマーが、前記マルチブロックコポリマー内の少なくとも1種のモノマー単位と相溶性の、少なくとも1種のモノマー単位を含む、請求項49記載のガムベース。
  51. 請求項29〜50の何れか1項に記載されたガムベースを含むことを特徴とする、チューインガム。
  52. 前記チューインガムが、更に前記マルチブロックコポリマーを分解することのできる酵素をも含む、請求項51記載のチューインガム。
  53. 前記酵素がカプセル化されている、請求項52記載のチューインガム。
  54. 前記酵素が、基質上に固定化されている、請求項52記載のチューインガム。
JP2013557895A 2011-03-09 2012-03-09 マルチブロックコポリマーを含むチューインガム及びガムベース Pending JP2014507165A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161450846P 2011-03-09 2011-03-09
US61/450,846 2011-03-09
US201161538359P 2011-09-23 2011-09-23
US61/538,359 2011-09-23
PCT/US2012/028450 WO2012122459A1 (en) 2011-03-09 2012-03-09 Chewing gums and gum bases comprising multi-block copolymers

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014507165A true JP2014507165A (ja) 2014-03-27

Family

ID=46798570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013557895A Pending JP2014507165A (ja) 2011-03-09 2012-03-09 マルチブロックコポリマーを含むチューインガム及びガムベース

Country Status (10)

Country Link
US (1) US9980503B2 (ja)
EP (1) EP2683252A4 (ja)
JP (1) JP2014507165A (ja)
CN (1) CN103561584A (ja)
AU (1) AU2012225286B2 (ja)
BR (1) BR112013022980A8 (ja)
CA (1) CA2829089A1 (ja)
MX (1) MX2013010177A (ja)
RU (1) RU2600751C2 (ja)
WO (1) WO2012122459A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014507165A (ja) 2011-03-09 2014-03-27 ダブリューエム リグリー ジュニア カンパニー マルチブロックコポリマーを含むチューインガム及びガムベース
WO2013126129A1 (en) * 2012-02-22 2013-08-29 Amyris, Inc. Polymerization of compositions comprising a farnesene
EP2882300B1 (en) 2012-08-10 2018-06-27 Wm. Wrigley Jr. Company Gum bases comprising block copolymers
CA2883768A1 (en) * 2012-09-07 2014-03-13 Wm. Wrigley Jr. Company Improved gum bases and chewing gums employing block polymers and processes for preparing them
RU2727838C2 (ru) * 2015-07-02 2020-07-24 Вм. Ригли Джр. Компани Жевательные основы из возобновляемых источников
US20190110497A1 (en) * 2015-09-30 2019-04-18 Wm. Wrigley Jr. Company Gum bases and chewing gums using thermosensitive polymers
US9994669B2 (en) * 2016-01-06 2018-06-12 Fina Technology, Inc. Polyols derived from farnesene for polyurethanes
CN111183180A (zh) * 2017-08-24 2020-05-19 道达尔研究技术弗吕公司 基于聚丙交酯的组合物
CN109180950B (zh) * 2018-07-17 2021-06-18 大连理工大学 星形聚月桂烯-聚乳酸嵌段共聚物及其制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500039A (ja) * 2002-09-24 2006-01-05 ガムリンク エー/エス 少なくとも1種の高分子量生物分解性ポリマーを含む生物分解性チューインガム
JP2007522274A (ja) * 2004-01-15 2007-08-09 インノコア テクノロジーズ ビー.ブイ. 生分解可能なマルチブロックコポリマー
WO2008037251A1 (en) * 2006-09-29 2008-04-03 Cadbury Holdings Limited Chewing gum comprising polyethylene
JP2008523826A (ja) * 2004-12-22 2008-07-10 ガムリンク エー/エス 高ガラス転移温度を有する生分解性ポリマーを含む生分解性チューインガム
WO2008145120A1 (en) * 2007-05-31 2008-12-04 Gumlink A/S Environmental chewing gum

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB971182A (en) * 1960-02-08 1964-09-30 Shawinigan Resins Corp Improvements in and relating to gums
US3932328A (en) * 1971-11-02 1976-01-13 Johnson & Johnson Hot melt adhesive composition and tape
US4525363A (en) * 1983-06-29 1985-06-25 Nabisco Brands, Inc. Single compatibilizing agents for elastomer-resin combination gum base
US4883700A (en) * 1987-08-03 1989-11-28 Allied-Signal Inc. Composite and article using short length fibers at oblique angles
US5424080A (en) 1992-06-30 1995-06-13 Wm. Wrigley Jr. Company Wax-free chewing gum base
NL9401703A (nl) 1994-10-14 1996-05-01 Rijksuniversiteit Kauwgom.
US6613363B1 (en) 1998-10-02 2003-09-02 Wm. Wrigley Jr. Company Biodegradable chewing gum bases including plasticized poly(D,L-lactic acid) and copolymers thereof
AU2002246028B2 (en) 2001-03-23 2006-02-16 Gumlink A/S Degradable resin substitute for chewing gum
WO2002076231A1 (en) * 2001-03-23 2002-10-03 Gumlink A/S Biodegradable chewing gum and method of manufacturing such chewing gum
US6824734B2 (en) * 2001-10-09 2004-11-30 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method of producing latent elastic, cross-direction-oriented films
EP1367080A1 (en) * 2002-05-29 2003-12-03 Hycail B.V. Hyperbranched poly(hydroxycarboxylic acid) polymers
BR0215887A (pt) 2002-09-24 2005-07-26 Gumlink As Goma de mascar tendo aperfeiçoada liberação de seus ingredientes
CA2500000C (en) 2002-09-24 2014-07-15 Gumlink A/S Low moisture chewing gum
EP1549154A1 (en) 2002-09-24 2005-07-06 Gumlink A/S Degradable chewing gum polymer
RU2303366C2 (ru) * 2002-09-24 2007-07-27 Гумлинк А/С Биологически разлагаемая жевательная резинка, содержащая, по крайней мере, один высокомолекулярный биологически разлагаемый полимер
AU2002340774B2 (en) 2002-09-24 2008-10-02 Gumlink A/S Chewing gum comprising at least two different biodegradable polymers
CA2572639C (en) 2004-07-06 2013-03-12 Gumlink A/S Compressed chewing gum tablet
GB0417938D0 (en) 2004-08-12 2004-09-15 Univ Bristol Elastomeric material exhibiting reduced adhesion and chewing gum composition containing it
WO2006066573A1 (en) 2004-12-22 2006-06-29 Gumlink A/S Degradable polymer for chewing gum
US20060240144A1 (en) 2005-04-21 2006-10-26 Shalaby Shalaby W Biodegradable chewing gum bases
US8263143B2 (en) 2005-08-22 2012-09-11 Kraft Foods Global Brands Llc Degradable chewing gum
WO2008002337A2 (en) 2006-06-23 2008-01-03 Cadbury Adams Usa Llc Degradable chewing gum
DK1971216T4 (da) * 2005-12-29 2019-07-22 Wrigley W M Jun Co Tyggegummi indeholdende styren-dien-blokcopolymerer
DK1965655T3 (da) * 2005-12-30 2010-08-16 Gumlink As Tyggegummi og gummibase omfattende styren-isopren-styren-copolymerer
CA2679168A1 (en) 2007-02-26 2008-09-04 Revolymer Limited Medicated chewing gum
KR20100039280A (ko) 2007-05-20 2010-04-15 굼링크 에이/에스 포장 제과 제품
PL2148575T3 (pl) 2007-05-25 2013-03-29 Wrigley W M Jun Co Ulepszona guma do żucia zawierająca polimeryzowany w roztworze elastomer będący kopolimerem statystycznym styren-butadien
WO2009018121A1 (en) * 2007-07-27 2009-02-05 Cadbury Adams Usa Llc Multi-region chewing gum composition including saturated particulate polyols
CA2700818C (en) 2007-10-15 2015-08-11 Revolymer Limited Solvent-free synthesis of amphiphilic polymeric material
RU2532049C2 (ru) * 2009-09-10 2014-10-27 Вм. Ригли Дж. Компани Жевательная резинка и гуммиоснова
JP2014507165A (ja) 2011-03-09 2014-03-27 ダブリューエム リグリー ジュニア カンパニー マルチブロックコポリマーを含むチューインガム及びガムベース

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500039A (ja) * 2002-09-24 2006-01-05 ガムリンク エー/エス 少なくとも1種の高分子量生物分解性ポリマーを含む生物分解性チューインガム
JP2007522274A (ja) * 2004-01-15 2007-08-09 インノコア テクノロジーズ ビー.ブイ. 生分解可能なマルチブロックコポリマー
JP2008523826A (ja) * 2004-12-22 2008-07-10 ガムリンク エー/エス 高ガラス転移温度を有する生分解性ポリマーを含む生分解性チューインガム
WO2008037251A1 (en) * 2006-09-29 2008-04-03 Cadbury Holdings Limited Chewing gum comprising polyethylene
WO2008145120A1 (en) * 2007-05-31 2008-12-04 Gumlink A/S Environmental chewing gum

Also Published As

Publication number Publication date
CA2829089A1 (en) 2012-09-13
EP2683252A4 (en) 2014-09-10
EP2683252A1 (en) 2014-01-15
US9980503B2 (en) 2018-05-29
WO2012122459A1 (en) 2012-09-13
RU2600751C2 (ru) 2016-10-27
BR112013022980A2 (pt) 2016-08-09
CN103561584A (zh) 2014-02-05
AU2012225286B2 (en) 2015-03-12
BR112013022980A8 (pt) 2018-02-14
RU2013142335A (ru) 2015-04-20
AU2012225286A1 (en) 2013-05-02
MX2013010177A (es) 2014-06-06
US20140161931A1 (en) 2014-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2600751C2 (ru) Жевательная резинка (варианты) и гуммиоснова жевательной резинки (варианты)
AU2002247620B2 (en) Biodegradable chewing gum and method manufacturing such chewing gum
US20040142066A1 (en) Biodegradable chewing gum and method of manufacturing such chewing gum
AU2002247620A1 (en) Biodegradable chewing gum and method manufacturing such chewing gum
CA2773870C (en) Chewing gum compositions
EA007772B1 (ru) Разлагаемый заменитель смолы для жевательной резинки
RU2533034C2 (ru) Жевательная резинка с улучшенной удаляемостью за счет линейного сдвига в вязкоэластичном состоянии
MX2012008567A (es) Bases de goma que tienen adhesivo reducida a superficies ambientales.
AU2013312427B2 (en) Improved gum bases and chewing gums employing block polymers and processes for preparing them
RU2662283C2 (ru) Основа жевательной резинки (варианты)
AU2013299458B8 (en) Gum bases comprising block copolymers
US20180279642A1 (en) Highly homogenous hydrophylic gum bases

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140811

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20141111

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20141118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150212

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150727