JP2014506277A - トレッドが熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーを含むタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットグリップが改善されたタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤのトレッドが、少なくとも: 第1のエラストマーとして、ジエンエラストマー; 第2のエラストマーとして、ポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマー; 70から150pceまでの無機補強充填剤; 5から60pceまでの含量Aの、Tgが20℃よりも高い炭化水素樹脂; 5から60pceまでの含量Bの、Tgが-20℃よりも低い、20℃で液体である可塑剤を含み、A+Bが30pceよりも多いと理解される可塑化系を含む、ゴム組成物を含んでいる。本発明のタイヤトレッドの組成物におけるポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーの使用は、特に高含量の充填剤と可塑剤の存在下に、ぬれた路面に対するグリップが改善されたタイヤを得ることが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、特にタイヤ又はタイヤ半製品の製造を意図したゴム組成物に関する。より詳しくは、本発明は、これらのタイヤのトレッドに使用し得るゴム組成物に関する。
タイヤトレッドは、知られているように、低転がり抵抗、高耐摩耗性及び高ドライ及びウェットグリップを含む多くのしばしば相反する技術的要求に応じなければならない。
特に転がり抵抗と耐摩耗性の観点からの特性における妥協は、特に、補強力の観点から従来のタイヤグレードカーボンブラックに対抗できる補強充填剤として記載される特定の無機充填剤、特に高分散性シリカ(HDS)によって主に補強されている特徴を有する新規な低ヒステリシスゴム組成物の使用によって、特に乗用車を意図した省エネルギー「グリーンタイヤ」に関して近年改善することができた。
しかしながら、グリップ特性、特にウェットグリップ特性の改善は、依然としてタイヤ設計者の関心が続いている。
この研究の間に、出願人は、特に、タイヤトレッドとして用いられるタイヤのウェットグリップを改善することを可能にする特定の熱可塑性エラストマーを含むゴム組成物を発見した。
従って、本発明の第1の主題は、少なくとも:
- 第1のエラストマーとして、ジエンエラストマー;
- 第2のエラストマーとして、ポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマー;
- 70から150phrまでの無機補強充填剤;
- 可塑化系であって:
- 5と60phrの間の含量Aの、Tgが20℃よりも高い炭化水素樹脂;
- 5と60phrの間の含量Bの、Tgが-20℃よりも低い、20℃で液体である可塑剤
を含み;
- A+Bが30phrよりも多いと理解される、前記可塑系
を含むゴム組成物を含むタイヤである。
本発明のタイヤは、特に、4×4(四輪駆動)車及びSUV車(スポーツ用多目的車)を含む旅客輸送タイプの自動車、二輪車(特にオートバイ)、また、特にバスのようなバンや大型車両及びローリーのような大型運搬車両から選ばれる産業車両に装着することを意図する。
本発明及びその利点は、以下の説明及び実施例に照らして容易に理解し得るであろう。
I - 本発明の詳細な説明
本説明において、特に明確に断らない限り、示されるパーセント(%)は全て質量パーセントである。
略号「phr」は、エラストマー又はゴム(いくつかのエラストマーが存在する場合には、エラストマーの合計)の百部当たりの質量部を意味する。
更にまた、表現「aとbの間」が示す値の間隔はaよりも大きい値からbよりも小さい値までの範囲を表す(即ち、aとbの限度を除く)が、表現「aからbまで」はa値からb値までの範囲を意味する(即ち、厳密な限度aとbを含む)。
ガラス転移温度「Tg」の値は全て、ASTM規格 D3418(1999)に従いDSC(示差走査熱量測定)によって知られているように測定される。
従って、本発明のタイヤは、そのトレッドが、各成分が以下に詳細に記載される、少なくとも1つの第1のジエンエラストマー、特に高含量の無機補強充填剤、特定の可塑化系及び、第2のエラストマーとして、ポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーを含むゴム組成物を含んでいる本質的特質を有する。
I.1 - ジエンエラストマー
本発明のタイヤのトレッドは、第1のエラストマーとして、ジエンエラストマーを含む第1の本質的特質を有するゴム組成物を含んでいる。
ここで「ジエン」タイプのエラストマー(又は「ゴム」、この2つの用語は同義語とみなされる)は、知られているように、ジエンモノマー(2つの共役又は非共役炭素-炭素二重結合をもつモノマー)から少なくとも部分的(即ち、ホモポリマー又はコポリマー)に得られる1つの(1つ以上が理解される)エラストマーを意味すると理解されなければならないことが確認されなければならない。
ジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(BR)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー及びこれらのエラストマーの混合物からなる(非熱可塑性)ジエンエラストマーの群より選ばれる。そのようなコポリマーは、より好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)及びイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)からなる群より選ばれる。
コポリマーは、99%と20質量%の間のジエン単位及び1%と80質量%の間のビニル芳香族単位を含み得る。エラストマーは任意のミクロ構造を有してもよく、ミクロ構造は用いられる重合条件、特に変性剤及び/又はランダム化剤の有無及び使われる変性剤及び/又はランダム化剤の量によって決まる。エラストマーは、例えば、ブロックエラストマー、統計的エラストマー、逐次エラストマー又はミクロ逐次エラストマーであってもよく、分散状態で又は溶解状態で調製され得る; エラストマーは、カップリング及び/又は星状枝分れされ得るか或いはカップリング剤及び/又は星状枝分れ剤又は官能基化剤で官能基化され得る。例えば、無機補強充填剤、例えばシリカにカップリングするために、シラノール基又はシラノール端を有するポリシロキサン官能基(例えば、仏国特許発明第2 740 778号明細書、米国特許第6 013 718号明細書及び国際特許第2008/141702号パンフレットに記載されているもの)、アルコキシシラン基(例えば、仏国特許発明第2 765 882号明細書又は米国特許第5 977 238号明細書に記載されているもの)、カルボキシル基(例えば、国際公開第01/92402号パンフレット又は米国特許6 815 473号明細書、国際公開第2004/096865号パンフレット又は米国特許出願公開第2006/0089445号明細書に記載されているもの)或いはポリエーテル基(例えば、欧州特許第1 127 909号明細書、米国特許第6 503 973号明細書、国際公開第2009/000750号パンフレット、同第2009/000752号パンフレットに記載されているもの)が挙げられ得る。官能基化されたエラストマーの他の例として、エポキシ化されたタイプのエラストマー(例えばSBR、BR、NR又はIR)も挙げられ得る。
以下のものが適している: ポリブタジエン、特に1,2-単位の含量(モル%)が4%と80%の間のもの又はcis-1,4-単位の含量(モル%)が80%よりも多いもの、ポリイソプレン、ブタジエン/スチレンコポリマー、特にTg(ガラス転移温度、ASTM D3418に従って測定した)が0℃と-70℃の間、より詳しくは-10℃と-60℃の間にあり、スチレン含量が5%と60質量%の間、より詳しくは20%と50%の間にあり、ブタジエン部分の1,2-結合の含量(モル%)が4%と75%の間にあり且つtrans-1,4-結合の含量が10%と80%の間にあるもの、ブタジエン/イソプレンコポリマー、特にイソプレン含量が5%と90質量%の間にあり且つTgが-40℃から-80℃までであるもの、又はイソプレン/スチレンコポリマー、特にスチレン含量が5%と50質量%の間にあり且つTgが-5℃と-50℃の間にあるもの。ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合には、スチレン含量が5%と50質量%の間、より詳しくは10%と40%の間にあり、イソプレン含量が15%と60質量%の間、より詳しくは20%と50%の間にあり、ブタジエン含量が5%と50質量%の間、より詳しくは20%と40%の間にあり、ブタジエン部分の1,2-単位の含量(モル%)が4%と85%の間にあり、ブタジエン部分のtrans-1,4-単位の含量(モル%)が6%と80%の間にあり、イソプレン部分の1,2-単位と3,4-単位の含量(モル%)が5%と70%の間にあり且つイソプレン部分のtrans-1,4-単位の含量(モル%)が10%と50%の間にあるもの、より一般的には、Tgが-5℃と-70℃の間にある任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが特に適している。
他の個々の実施態様によれば、ジエンエラストマーは、ポリブタジエン、ブタジエンコポリマー及びこれらのエラストマーの混合物からなる群より選ばれる。ジエンエラストマーは、より好ましくはスチレン/ブタジエンコポリマー(SBR)である。
個々の実施態様によれば、組成物は、エマルジョン状態で調製されたSBR(「ESBR」)にしても溶解状態で調製されたSBR(「SSBR」)にしても、5から100phrまでのSBRエラストマーを含んでいる。
他の可能な実施態様によれば、ジエンエラストマーは、SBR/NR(もしくはSBR/IR)、BR/NR(もしくはBR/IR)又はSBR/BR/NR(もしくはSBR/BR/IR)のブレンドである。
SBR(ESBR又はSSBR)エラストマーの場合には、特に、例えば20%と35質量%の間の中程度のスチレン含量、又は例えば35%から45%までの高スチレン含量、15%と70%の間のブタジエン部分のビニル結合の含量、15%と75%の間のtrans-1,4-結合の含量(モル%)及び-10℃と-55℃の間のTgを有するSBRが使われ; そのようなSBRは、有利には、cis-1,4-結合が好ましくは90%(モル%)よりも多いBRとの混合物として使用し得る。
他の個々の実施態様によれば、ジエンエラストマーは、イソプレンエラストマーである。「イソプレンエラストマー」は、知られているように、イソプレンホモポリマー又はコポリマー、言い換えれば、可塑化されていてもペプチド化されていてもよい天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、種々のイソプレンコポリマー及びこれらのエラストマーの混合物からなる群より選ばれるジエンエラストマーを意味すると理解される。イソプレンコポリマーの中で、特に、イソブテン/イソプレン(ブチルゴム - IIR)、イソプレン/スチレン(SIR)、イソプレン/ブタジエン(BIR)又はイソプレン/ブタジエン/スチレン(SBIR)コポリマーが挙げられる。このイソプレンエラストマーは、好ましくは天然ゴム又は合成シス-1,4-ポリイソプレンであり; 合成ポリイソプレンの中で、好ましくはcis-1,4-結合の含量(モル%)が90%よりも多い、より好ましくは98%よりも多いポリイソプレンが使われる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、ゴム組成物は、Tgが-70℃と0℃の間である(1つ以上の)「高Tg」ジエンエラストマーと-110℃と-80℃の間、より好ましくは-105℃と-90℃の間の(1つ以上の)「低Tg」ジエンエラストマーのブレンドを含んでいる。高Tgエラストマーは、好ましくは、S-SBR、E-SBR、天然ゴム、合成ポリイソプレン(cis-1,4-結合の含量(モル%)が好ましくは95%よりも多い)、BIR、SIR、SBIR、及びこれらのエラストマーの混合物からなる群より選ばれる。低Tgエラストマーは、好ましくは少なくとも70%の含量(モル%)のブタジエン単位を含み; 低Tgエラストマーは、好ましくはcis-1,4-結合の含量(モル%)が90%よりも多いポリブタジエン(BR)からなる。
本発明の他の個々の実施態様によれば、ゴム組成物は、低Tgエラストマーとのブレンドとして、例えば30と90phrの間、特に40と90phrの間の高Tgエラストマーを含んでいる。
本発明の他の個々の実施態様によれば、本発明の組成物のジエンエラストマーは、cis-1,4-結合の含量(モル%)が90%よりも多いBR(低Tgエラストマーとして)と1つ以上のS-SBR又はE-SBR(高Tgエラストマーとして)とのブレンドを含んでいる。
本発明の組成物は、1つのみのジエンエラストマー又はいくつかのジエンエラストマーの混合物を含み得る。
I.2 - 熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマー
本発明のゴム組成物は、第2のエラストマー(第1と異なる他のジエンエラストマー)として、ポリウレタンブロックと好ましくはポリジエンブロックの含量が5質量%よりも多いポリジエンブロックを有する少なくとも1つの熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーを含むその他の本質的特質を有する。
熱可塑性ポリウレタン(TPUと略記される)ブロックコポリマーはよく知られている; 熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーは、熱可塑性ポリマーとエラストマーの間の中間の構造を呈する。熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーは、可撓性ポリジエンエラストマー配列、例えばポリブタジエン又はポリイソプレンが結合した硬質熱可塑性樹脂ポリウレタン配列から構成される。その合成はよく知られており、例えば、文献の国際公開第2007/025690号パンフレットだけでなく、ゴム分野における、特にタイヤにおける出願に説明されている。
ポリジエンブロックは、好ましくは、ポリブタジエンブロック、ポリイソプレンブロック、ブタジエンコポリマーブロック、イソプレンコポリマーブロック及びこれらのブロックの混合物からなる群より選ばれる。好ましくは、ポリジエンブロックはポリブタジエンブロックである。
Sartomerは、例えば、製品Poly Bd 2035、特にポリブタジエンブロックを含む熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーを販売している。
I.3 - 補強充填剤
本発明のタイヤのトレッドの組成物は、無機補強充填剤(例えばシリカ)を70から150phrまで、好ましくは100から150phrまでの割合で含んでいる。
用語「無機補強充填剤」は、カーボンブラックとは対照的に、それ自体単独で、中間カップリング剤以外の手段によることなく、タイヤの製造を意図するゴム組成物を補強することができ、言い換えれば、その補強役割において従来のタイヤグレードカーボンブラックを置き換えることができる「白色充填剤」、「透明充填剤」又は「非黒色充填剤」としてさえも知られている、その色合及びその由来(天然か合成)の如何にかかわらない任意の無機又は鉱質充填剤を意味するものと理解すべきである; そのような充填剤は、一般に、知られているように、その表面でのヒドロキシル(-OH)基の存在に特徴を有する。
シリカ質タイプの鉱質充填剤、好ましくはシリカ(SiO2)は、特に無機補強充填剤として適している。用いられるシリカは、当業者に知られている任意の補強性シリカ、特にBET比表面積とCTAB比表面積が共に450m2/g未満、好ましくは30から400m2/gまで、特に60と300m2/gである任意の沈降又は焼成シリカであり得る。高分散性沈降シリカ(「HDS」)として、例えば、Degussa製のUltrasil 7000及びUltrasil 7005シリカ、Rhodia製のZeosil 1165MP, 1135MP及び1115MPシリカ、PPG製のHi-Sil E 150Gシリカ、Huber製のZeopol 8715, 8745及び8755シリカ又は出願の国際出願第03/16837号パンフレットに記載されているような高比表面積を有するシリカが挙げられる。無機補強充填剤として、アルミニウムタイプの鉱質充填剤、特にアルミナ(Al2O3)又は(酸化)水酸化アルミニウム、或いは補強性酸化チタンも挙げられる。
本発明の好ましい実施態様によれば、無機補強充填剤は、50%から100質量%までのシリカを含み; 言い換えれば、シリカは、50%から100質量%までの無機補強充填剤を表している。
他の性質の補強充填剤、特に有機的性質、例えばカーボンブラックも、本項に記載されている無機補強充填剤に等価な充填剤として用いられ得るが、この補強充填剤が無機層、例えばシリカで覆われているか、或いはその表面に官能基部位、特にヒドロキシルを含み、充填剤とエラストマー間の結合を形成するためにカップリング剤の使用を必要とすることを当業者は理解するであろう。一例として、例えば、特許文献の国際公開第96/37547号パンフレットや同第99/28380号パンフレットに記載されているようなタイヤ用のカーボンブラックが挙げられ得る。
無機補強充填剤、特にシリカの含量は、好ましくは70phrよりも多く且つ150phr未満、より好ましくは100から150phrまでである。
有利な実施態様によれば、トレッドの組成物はカーボンブラックを含み得る。カーボンブラックが存在する場合には、カーボンブラックは、好ましくは20phr未満、より好ましくは10phr未満(例えば、0.5と20phrの間、特に2と10phrの間)の含量で用いられる。指示された間隔の範囲内で、更に無機補強充填剤によって導入される性能を不利にすることなく、カーボンブラックの着色特性(ブラック顔料分散剤)及びUV安定化特性から利点が誘導される。
知られているように、無機補強充填剤をジエンエラストマーにカップリングするために、無機充填剤(その粒子の表面)とジエンエラストマーの間に、化学的及び/又は物理的性質の満足な結合を与えることを意図したカップリング剤(又は結合剤)が使われる。このカップリング剤は、少なくとも二官能性である。特に少なくとも二官能性オルガノシラン又はポリオルガノシロキサンが使われる。
特に、例えば、出願の国際公開第03/002648号パンフレット(又は米国特許出願公開第2005/016651号明細書)や国際公開第03/002649号パンフレット(又は米国特許出願公開第2005/016650号明細書)に記載されているような特定の構造に従って「対称」又は「非対称」と呼ばれるシランポリスルフィドが使われる。
下記の一般式(I)に対応するシランポリスルフィドが特に適しているが、下記の定義に限定されない:
(I) Z - A - Sx - A - Z
[式中、
- xは、2から8まで(好ましくは2から5まで)の整数であり;
- Aは、同じか又は異なり、二価の炭化水素基(好ましくはC1-C18アルキレン基又はC6-C12アリーレン基、より詳しくはC1-C10、特にC1-C4アルキレン、特にプロピレン)であり;
- Zは、同じか又は異なり、3つの下記式の1つに対応する:
Figure 2014506277
(式中、
- R1基は、置換されているか又は置換されていない且つ相互に同じか又は異なり、C1-C18アルキル基、C5-C18シクロアルキル基又はC6-C18アリール基(好ましくはC1-C6アルキル基、シクロヘキシル基又はフェニル基、特にC1-C4アルキル基、より詳しくはメチル及び/又はエチル)を表し;
- R2基は、置換されているか又は置換されていない且つ相互に同じか又は異なり、C1-C18アルコキシル基又はC5-C18シクロアルコキシル基(好ましくはC1-C8アルコキシル及びC5-C8シクロアルコキシルより選ばれる基、より好ましくはC1-C4アルコキシル、特にメトキシル及びエトキシルより選ばれる基を表す)]。
上記の式(I)に対応するアルコキシシランポリスルフィドの混合物、特に市販の標準混合物の場合には、「x」の平均値は、好ましくは2と5の間、より好ましくは4の部分的数字である。しかしながら、本発明は、有利には、例えば、アルコキシシランジスルフィド(x = 2)によっても行われ得る。
シランポリスルフィドの例として、より詳しくは、ビス((C1-C4)アルコキシル(C1-C4)アルキルシリル(C1-C4)アルキル)ポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィド又はテトラスルフィド)、例えば、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)ポリスルフィド又はビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドが挙げられる。特に、これらの化合物の中で、式[(C2H5O)3Si(CH2)3S2]2のTESPTと略記されるビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、又は式[(C2H5O)3Si(CH2)3S]2のTESPDと略記されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが使われる。好ましい例として、ビス(モノ(C1-C4)アルコキシルジ(C1-C4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィド又はテトラスルフィド)、より詳しくはビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド)、例えば上述の特許出願の国際公開第02/083782号パンフレット(又は米国特許第7 217 751号明細書)に記載されているものも挙げられる。
特に、アルコキシシランポリスルフィド以外のカップリング剤の例として、二官能性POS(ポリオルガノシロキサン)、或いはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式IにおいてR2 = OH)、例えば特許出願の国際公開第02/30939号パンフレット(又は米国特許第6 774 255号明細書)、国際公開第02/31041号パンフレット(又は米国特許出願公開第2004/051210号明細書)、国際公開第2007/061550号パンフレットに記載されているもの、或いはアゾジカルボニル官能基をもつシラン又はPOS、例えば特許出願の国際公開第2006/125532号パンフレット、同第2006/125533号パンフレット、同第2006/125534号パンフレットに記載されているものが挙げられる。
他のシランスルフィドの例として、例えば、少なくとも1つのチオール(-SH)官能基(メルカプトシランと呼ばれる)及び/又は少なくとも1つのマスクされたチオール官能基をもつシラン、例えば、特許又は特許出願の米国特許第6849754号明細書、国際公開第99/09036号パンフレット、同第2006/023815号パンフレット、同第2007/098080号パンフレット、同第2008/055986号パンフレット、同第2010/072685号パンフレットに記載されているものが挙げられる。
勿論、特に上述の出願の国際公開第2006/125534号パンフレットに記載されているように、上記カップリング剤の混合物が使われてもよい。
カップリング剤の含量は、好ましくは2と20phrの間、より好ましくは3と15phrの間である。
I.4 - 可塑化系
本発明のタイヤのトレッドの組成物は:
- 5と60phrの間の含量Aの、Tgが20℃よりも高い炭化水素樹脂;
- 5と60phrの間の含量Bの、Tgが-20℃未満である、20℃で液体である可塑剤
を含み;
- A+Bが30phrよりも多いと理解される
可塑化系を含むその他の本質的特質を有する。
好ましくは、可塑化系A+Bの全体の含量は、40phrよりも多く; より好ましくは50から100phrまで、より好ましくはなお50から80phrまでの範囲内にある。
液体可塑剤は、20℃で液体であり; 液体可塑剤は、「低Tg」可塑剤、即ち、定義上、Tgが-20℃未満、好ましくは-40℃未満であるものとして記載されている。
芳香族性にしても非芳香族性にしても任意の伸展油、ジエンエラストマーに関してその可塑化特性が知られている任意の液体可塑剤が使用し得る。周囲温度(20℃)で、これらの可塑剤又はこれらの油は、多少粘稠ではあるが、特に本来周囲温度で固体である可塑化用炭化水素樹脂と対照的に、液体(即ち、確認として、容器の形状を最終的にとる能力を有する物質)である。
液体ジエンポリマー、ポリオレフィンオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイル、DAE(芳香族抽出留分)オイル、MES(中度抽出溶媒和物)オイル、TDAE(芳香族抽出留分処理)オイル、RAE(芳香族抽出残留分)オイル、TRAE(芳香族抽出残留分処理)オイル、SRAE(安全芳香族抽出残留分)オイル、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、燐酸エステル系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤及びこれらの化合物の混合物からなる群より選ばれる液体可塑剤が特に適している。より好ましい実施態様によれば、液体可塑剤は、MESオイル、TDAEオイル、ナフテンオイル、植物油及びこれらのオイルの混合物からなる群より選ばれる。
本発明の好ましい実施態様によれば、液体可塑剤、特に石油は、非芳香族タイプである。液体可塑剤は、IP 346方法に従ってDMSO抽出物によって定量した多環式芳香族化合物の含量が可塑剤の全質量に対して3質量%未満であるときに、非芳香族と言われる。それ故、好ましくは、MESオイル、TDAEオイル、ナフテンオイル(低粘度又は高粘度、特に水素化又は非水素化された)、パラフィンオイル及びこれらのオイルの混合物からなる群より選ばれる液体可塑剤が使われ得る。RAEオイル、TRAEオイル及びSRAEオイル又はこれらのオイルの混合物は、低含量の多環式化合物を含有し、石油としても適している。
他の個々の実施態様によれば、液体可塑剤は、テルペン誘導体であり; 一例として、特にYasuharaの製品Dimaroneが挙げられ得る。
オレフィン又はジエンの重合から得られる液体ポリマー、例えば、ポリブテン、ポリジエン、特にポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンのコポリマー、ブタジエン又はイソプレンとスチレンのコポリマー、及びこれらの液体ポリマーの混合物からなる群より選ばれるものも適している。そのような液体ポリマーの数平均分子量は、好ましくは500g/モルから50 000g/モルまで、より好ましくは1000g/モルから10 000g/モルまでの範囲内にある。特に、一例として、SartomerのRicon製品が挙げられ得る。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、液体可塑剤は植物油である。好ましくは、アマニ油、ベニバナ油、ダイズ油、トウモロコシ油、綿実油、アブラナ油、ヒマシ油、キリ油、パイン油、ヒマワリ油、パーム油、オリーブ油、ココナツ油、ピーナッツ油及びブドウ種子油、及びこれらの油の混合物からなる群より選ばれる油、特にヒマワリ油が使われる。この植物油、特にヒマワリ油は、より好ましくは、オレイン酸の豊富な油である。即ち、植物油が誘導する脂肪酸(又は数種が存在する場合には脂肪酸の全て)は質量部分の少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、特に80%以上のオレイン酸を含んでいる。
本発明の他の個々の実施態様によれば、液体可塑剤は、エーテルであり; 例えば、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールが挙げられ得る。
エステル系可塑剤、燐酸エステル系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤及びこれらの化合物の混合物からなる群より選ばれる液体可塑剤も適している。カルボン酸トリエステル、リン酸トリエステル又はスルホン酸トリエステル及びこれらのトリエステルの混合物からなる群より選ばれるトリエステルが特に適している。特に、カルボン酸エステル系可塑剤の例として、トリメリット酸エステル、ピロメリット酸エステル、フタル酸エステル、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸エステル、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、グリセロールトリエステル及びこれらの化合物の混合物からなる群より選ばれる化合物が挙げられ得る。特に、トリエステルの中で、好ましくは主に(50質量%を超える、より好ましくは80質量%を超える場合)C18不飽和脂肪酸から構成される、即ち、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びこれらの酸の混合物からなる群より選ばれるグリセロールトリエステルを挙げることができ; より好ましくは、グリセロールトリエステルが合成由来にしても天然由来にしても、用いられる脂肪酸が、60質量%を超える、より好ましくは70質量%を超えるオレイン酸から構成され; 天然由来又は合成由来の、高含量のオレイン酸を有するそのようなトリエステル(トリオレエート)がよく知られており; トリエステルが、タイヤ用のトレッドの可塑剤として、例えば出願の国際公開第02/088238号パンフレットに記載されている。燐酸エステル系可塑剤として、例えば、12個と30個の間の炭素原子を含むもの、例えばトリオクチルホスフェートが挙げられ得る。
炭化水素樹脂のTgは、20℃よりも高い。
呼称「樹脂」は、本特許出願において、定義上、液体可塑剤、例えば油とは対照的に、周囲温度(20℃)で固体である化合物として貯蔵される。
炭化水素樹脂は、当業者によく知られており、本質的に炭素と水素がベースであるが他のタイプの原子を含むことができるポリマーであり、特にポリマーマトリックスにおける可塑剤又は粘着付与剤として使用し得る。炭化水素樹脂は、真の希釈剤として作用するように、意図するポリマー組成物と用いられる含量で本来混和性(即ち、相溶性)である。炭化水素樹脂は、例えば、R. Mildenberg、M. Zander及びG. Collinによる「炭化水素樹脂」と題する研究(New York, VCH, 1997, ISBN 3-527-28617-9)に記載されており、それの第5章は、特にタイヤゴム分野における用途で占められている(5.5.「Rubber Tires and Mechanical Goods」)。炭化水素樹脂は、脂肪族/芳香族タイプの、即ち、脂肪族モノマー及び/又は芳香族モノマーがベースの脂肪族、脂環式、芳香族、水素化芳香族であり得る。炭化水素樹脂は、石油がベースの又はベースでない天然又は合成であり得る(それが事実であれば、石油樹脂の名前としても知られている)。炭化水素樹脂のTgは、好ましくは30℃よりも高く、特に30℃と95℃の間にある。
知られているように、これらの炭化水素樹脂は、また、加熱されるときに軟化するので成形され得る意味で熱可塑性樹脂と記載され得る。炭化水素樹脂は、また、軟化点又は軟化温度によっても定義され得る。炭化水素樹脂の軟化点は、そのTg値よりも一般的には約50から60℃までだけ高い。軟化点は、ISO規格 4625(環球法)に従って測定される。マクロ組織(Mw、Mn及びPI)は、下記に示されるようにサイズ排除クロマトグラフィ(SEC)によって定量される。
確認として、SEC分析は、例えば、多孔質ゲルで充填したカラムを通ったサイズに従って高分子を溶解状態で分離することからなり; 分子はその流体力学的容積に従って分離され、最も大きなものが最初に溶離されるものである。分析すべき試料を、あらかじめ適切な溶媒、テトラヒドロフランに1g/リットルの濃度で簡単に溶解する。次に、その溶液を0.45μmの多孔性を有するフィルタでろ過した後、装置に注入する。用いられる装置は、例えば、下記の条件による「Waters Alliance」クロマトグラフラインである: 溶出溶媒: テトラヒドロフラン; 温度35℃; 濃度1g/リットル; 流量: 1ml/分; 注入される容積: 100μl; ポリスチレン標準によるMooreキャリブレーション; 連続した3つの「Waters」カラムのセット(「Styragel HR4E」、「Styragel HR1」及び「Styragel HR 0.5」); オペレーティングソフトウェア(例えば、「Waters Milenium」)を備え得る示差屈折計(例えば、「Waters 2410」)によって検出。
分子量が知られている低PI(1.2未満)を有する一連の市販ポリスチレン標準によってMooreキャリブレーションが行われ、分析すべき質量の範囲がカバーされる。質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び多分散指数(PI = Mw/Mn)は、記録されるデータから推論される(分子量の質量による分布曲線)。従って、本特許出願に示される分子量の値は全て、ポリスチレン標準によって作成されたキャリブレーション曲線に相対する。
本発明の好ましい実施態様によれば、炭化水素樹脂は、下記の特性の少なくともいずれか1つ、より好ましくは全てを示す:
- Tgが20℃よりも高い(特に30℃と100℃の間)、より好ましくは30℃よりも高い(特に30℃と95℃の間);
- 軟化点が50℃よりも高い(特に50℃と150℃の間);
- 数平均分子量(Mn)が400と2000g/モル、好ましくは500と1500g/モルの間である;
- 多分散指数(PI)が3未満、好ましくは2未満(確認として: PI = Mw/Mn、Mwは質量平均分子量である)。
そのような炭化水素樹脂の例として、シクロペンタジエン(CPDと略記される)ホモポリマー又はコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPDと略記される)ホモポリマー又はコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C5留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、C9留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、α-メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂及びこれらの樹脂の混合物からなる群より選ばれるものが挙げられ得る。より詳しくは、上記のコポリマー樹脂の中で、(D)CPD/ビニル芳香族コポリマー樹脂、(D)CPD/テルペンコポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、(D)CPD/C5留分コポリマー樹脂、(D)CPD/C9留分コポリマー樹脂、テルペン/ビニル芳香族コポリマー樹脂、テルペン/フェノールコポリマー樹脂、C5留分/ビニル芳香族コポリマー樹脂及びこれらの樹脂の混合物からなる群より選ばれるものが挙げられ得る。
用語「テルペン」は、ここで、知られているように、α-ピネン、β-ピネン及びリモネンのモノマーを合わせたものである; 好ましくは、知られているように、化合物が3つの可能な異性体: L-リモネン(左旋性エナンチオマー)、D-リモネン(右旋性エナンチオマー)或いはジペンテン、右旋性と左旋性のエナンチオマーのラセミ体の形で存在するリモネンモノマーが使われる。ビニル芳香族モノマーとして、例えば: スチレン、α-メチルスチレン、オルトメチルスチレン、メタメチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、パラ(tert-ブチル)スチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ヒドロキシスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン又はC9留分(又はより一般的にはC8〜C10留分)から得られる任意のビニル芳香族モノマーが適している。
より詳しくは、(D)CPDホモポリマー樹脂、(D)CPD/スチレンコポリマー樹脂、ポリリモネン樹脂、リモネン/スチレンコポリマー樹脂、リモネン/D(CPD)コポリマー樹脂、C5留分/スチレンコポリマー樹脂、C5留分/C9留分コポリマー樹脂及びこれらの樹脂の混合物からなる群より選ばれる樹脂が挙げられ得る。
上記の樹脂は全て当業者に周知であり、市販され、例えばポリリモネン樹脂に関してはDercolyteの名称でDRTから、C5留分/スチレン樹脂又はC5留分/C9留分樹脂に関してはSuper Nevtacの名称でNeville Chemical社から、Hikorezの名称でKolonから又はEscorezの名称でExxon Mobilから、或いは40 MS又は40のNS(芳香族及び/又は脂肪族樹脂の混合物)の名称でStruktolから販売されている。
I.5 - 各種添加剤
本発明のタイヤのトレッドのゴム組成物は、また、トレッドの製造を意図するエラストマー組成物に一般に用いられる通常の添加剤の全部又は一部、例えば、顔料、保護剤(抗オゾンワックス、化学オゾン劣化防止剤又は酸化防止剤等)、疲労防止剤、補強用樹脂、メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)又はメチレン供与体(例えば、HMT又はH3M)、硫黄、又は硫黄供与体及び/又はペルオキシド及び/又はビスマレイミドをベースとした架橋系、加硫促進剤又は加硫活性剤を含む。
これらの組成物は、また、カップリング剤に加えて、カップリング活性剤、知られているように、ゴムマトリックス中の充填剤の分散の改善且つ組成物の粘度の低下によって、生状態において加工の容易さを改善できる無機充填剤又はより一般的には加工助剤を包含する物質を含んでもよく、これらの物質は、例えば、加水分解性シラン、アルキルアルコキシシラン等、ポリオール、ポリエーテル、第一級、第二級又は第三級アミン、又はヒドロキシル化又は加水分解性ポリオルガノシロキサンである。
I.6 - ゴム組成物の調製
本発明のタイヤのトレッドに用いられる組成物は、当業者に周知の2連続段階の調製: 110℃と190℃の間、好ましくは130℃と180℃の間の最高温度までの高温で熱機械加工又は混練する第1段階(「非生産」段階)、次に典型的には110℃未満、例えば、40℃と100℃の間の低めの温度で機械加工する第2段階(「生産」段階)を用いて適切なミキサー内で製造することができ、その最終段階の間に化学架橋系が組み入れられている。
そのような組成物を調製する方法は、例えば、下記の段階:
- 1つ以上のジエンエラストマーを無機補強充填剤、カップリング剤、適切な場合にはカーボンブラック、可塑化系及びポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーと110℃と190℃の間の最高温度に達するまで熱機械的に混練する(例えば1つ又はそれ以上で進行する)段階(「非生産」段階);
- 合わせた混合物を100℃未満の温度に冷却する段階;
- 引き続き、第2段階(「生産」段階)の間に、架橋系を組み込む段階;
- 全てを110℃未満の最高温度まで混練する段階
を含む。
一例として、非生産段階は、1回の熱機械的段階で行われ、その間に、第1の工程では、ベース成分(1つ以上のジエンエラストマー、可塑化系、無機補強充填剤、カップリング剤及びポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマー)全てを、適切なミキサー、例えば標準密閉型ミキサーに導入し、続いて、第2の工程では、例えば1〜2分間混練した後、架橋系を除く、その他の添加剤、充填剤を包含する選択できる追加の物質又は選択できる追加の加工助剤を導入する。この非生産段階における総混練時間は、好ましくは1と15分の間の時間である。
このようにして得られた混合物を冷却した後に、低温に(例えば40℃と100℃の間に)維持された開放型ミキサー、例えば開放型ミルにおいて架橋系が組み入れられる。次に、合わせた混合物が数分間、例えば2と15分の間に混合される(生産段階)。
適切な架橋系は、好ましくは硫黄や一次加硫促進剤、特にスルフェンアミドタイプの促進剤をベースとしている。知られている種々の二次加硫促進剤又は加硫活性剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、グアニジン誘導体(特にジフェニルグアニジン)等がこの加硫系に添加されるようになり、第1の非生産段階の間及び/又は生産段階の間に組み込まれる。硫黄含量は、好ましくは0.5と3.0phrの間であり、一次促進剤の含量は、好ましくは0.5と5.0phrの間である。
(一次又は二次)促進剤として、硫黄の存在下にジエンエラストマーの加硫の促進剤として作用することができる任意の化合物、特にチアゾールタイプの促進剤及びその誘導体及びチウラム及び亜鉛ジチオカルバメートタイプの促進剤が使われ得る。これらの促進剤は、より好ましくは2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(「MBTS」と略記される)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「CBS」と略記される)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「DCBS」と略記される)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(「TBBS」と略記される)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンイミド(「TBSI」と略記される)、亜鉛ジベンジルジチオカルバメート(「ZBEC」と略記される)及びこれらの化合物の混合物からなる群より選ばれる。好ましくは、スルフェンアミドタイプの一次促進剤が用いられる。
このようにして得られた最終組成物は、引き続き、例えばシート又は薄いプレートの形で、特に実験室的特性決定のためにカレンダー加工されるか、又は、例えばトレッドの製造に用いられるゴム形状要素を形成するために押出され得る。
本発明は、上記のタイヤ、生状態(即ち、キュアリング前)とキュア状態(即ち、架橋又は加硫後)双方に関する。
II - 本発明の実施例
II.1 - 組成物の調製
以下の試験は、下記のようにして行われる: エラストマー、シリカ、カップリング剤、可塑剤、また、加硫系を除いた他の各種成分を密閉型ミキサーに導入し(最終充填度: 約70容積%)、その初期容器温度は約60℃である。次に、熱機械加工(非生産段階)を1段階で行い、165℃の「滴下」最高温度に達するまで合計で3から4分間続ける。このようにして得られた混合物を回収し、冷却し、次に、硫黄とスルフェンアミドタイプの促進剤を30℃でミキサー(ホモフィニッシャー)に導入し、全てが適切な時間(例えば5と12分の間)混合される(生産段階)。
下記の項で示されるように試験するために、組成物を最終的に乗用車タイヤ用のトレッドの形に押出す。
II.2 - 試験
以下の試験は、従来の組成物と比較して、本発明のタイヤトレッド組成物のウェットグリップの改善を証明するものである。
これのために、トレッド用の2つのゴム組成物、本発明のもの(以下に示されるC.2)と本発明でないもの(対照組成物、以下に示されるC.1)を上記のように調製した。
これらの配合を添付の表1に示す。
組成物C.1は、対照組成物であり、溶液SBRをベースとするものであり、乗用車用の「グリーンタイヤ」の従来のトレッドに使用し得るものである。
組成物C.2は、対照組成物1と異なり、20phrのSBRを20phrの熱可塑性ウレタンブロックコポリマーで置き換えているだけのものである。2つの組成物は、更に、高含量の補強充填剤及び可塑化系の特徴を有する。可塑化系全体は、炭化水素樹脂(ポリリモネン樹脂)と液体可塑剤(ヒマワリ植物油及びSBR用のMES伸展油)の混合物である。
それぞれ組成物C.1及びC.2を含むタイヤタイヤトレッドは、キュアリング後、横のウェットグリップ試験に特徴を有する。タイヤを、フロント及びリアに、ノミナルタイヤ空気圧によって、ABSシステムを備えた「SEAT」製造、「Leon」モデルの自動車に装着する。
試験は、車両が限度(最大)速度条件下で、非常に多くの曲りを有し且つぬれた路面を保つように噴霧されているサーキットを走行するのに必要な最小限の時間を測定することからなる。対照よりも小さい値が、改善された結果、即ち、より短い走行時間を示す。
驚くべきことに、本発明のタイヤがウェットグリップ性能を実質的に改善することを可能することがわかり、対照タイヤに対して走行時間が2.2%だけ短縮され(即ち、約100秒続くサーキットラップに対して約2.2秒短い)、これは当業者に重要なことである。
結論として、これらの試験の結果は、本発明のタイヤのトレッドの組成物においてポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマーの使用が、特に高含量の充填剤と可塑剤の存在下に、改善されたウェットグリップを示すタイヤを得ることを可能にすることを証明している。
表1

Figure 2014506277

(1) 40%のスチレン及び23%の1,2-ポリブタジエン単位を含むSBR(含量は乾燥SBRとして表される);
(2) ポリウレタンブロックコポリマー(Sartomer製のPoly Bd 2035);
(3) シリカ(Degussa製のUltrasil 7000 GR);
(4) カーボンブラックN234;
(5) ポリリモネン樹脂(DRT製のDercolyte L120);
(6) オレインヒマワリ植物油(Novance製のLubrirob Tod 1880)とSBR用のMES伸展油(Shell製のCatenex SNR);
(7) N-(1,3-ジメチルブチル)-N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン(Flexsys製のSantoflex 6-PPD);
(8) シランTESPT(Degussa製のSi69);
(9) ステリン(Uniqema製のPristerene);
(10) 酸化亜鉛(工業グレード - Umicore);
(11) DPG = ジフェニルグアニジン(Flexsys製のPerkacit DPG);
(12) N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(Flexsys製のSantocure CBS)。

Claims (14)

  1. トレッドが少なくとも:
    - 第1のエラストマーとして、ジエンエラストマー;
    - 第2のエラストマーとして、ポリウレタンブロックとポリジエンブロックを有する熱可塑性ポリウレタンブロックコポリマー;
    - 70から150phrまでの無機補強充填剤;
    - 可塑化系であって:
    - 5と60phrの間の含量Aの、Tgが20℃よりも高い炭化水素樹脂;
    - 5と60phrの間の含量Bの、Tgが-20℃よりも低い、20℃で液体である可塑剤
    を含み;
    - A+Bが30phrよりも多いと理解される、前記可塑系
    を含むゴム組成物を含んでいるタイヤ。
  2. 第1のエラストマーが、ポリブタジエン(BR)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー及びこれらのエラストマーの混合物からなる群より選ばれる、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 第1のエラストマーが、ポリブタジエン、ブタジエンコポリマー及びこれらのエラストマーの混合物からなる群より選ばれる、請求項2に記載のタイヤ。
  4. 第1のエラストマーが、スチレン/ブタジエンコポリマーである、請求項3に記載のタイヤ。
  5. 無機補強充填剤の含量が、100から150phrまでの範囲内にある、請求項4に記載のタイヤ。
  6. 第2のエラストマーのポリジエンブロックが、ポリブタジエンブロック、ポリイソプレンブロック、ブタジエンコポリマーブロック、イソプレンコポリマーブロック及びこれらのブロックの混合物からなる群より選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. ポリジエンブロックが、ポリブタジエンブロックである、請求項6に記載のタイヤ。
  8. ポリジエンブロックの含量が、5質量%よりも多い、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. A+Bが、40phrよりも多い、請求項1〜8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. A+Bが、50から100phrの範囲内にある、請求項1〜9のいずれか1項に記載のタイヤ。
  11. 熱可塑性炭化水素樹脂が、シクロペンタジエンホモポリマー又はコポリマー樹脂、ジシクロペンタジエンホモポリマー又はコポリマー樹脂、テルペンホモポリマー又はコポリマー樹脂、C5留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、C9留分ホモポリマー又はコポリマー樹脂、α-メチルスチレンホモポリマー又はコポリマー樹脂及びこれらの樹脂の混合物からなる群より選ばれる、請求項1〜10のいずれか1項に記載のタイヤ。
  12. 液体可塑剤が、液体ジエンポリマー、ポリオレフィンオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイル、DAEオイル、MESオイル、TDAEオイル、RAEオイル、TRAEオイル、SRAEオイル、鉱油、植物油、エーテル可塑剤、エステル可塑剤、燐酸エステル系可塑剤、スルホン酸エステル系可塑剤及びこれらの化合物の混合物からなる群より選ばれる、請求項1〜11のいずれか1項に記載のタイヤ。
  13. 液体可塑剤が、MESオイル、TDAEオイル、ナフテンオイル、植物油及びこれらのオイルの混合物からなる群より選ばれる、請求項12に記載のタイヤ。
  14. 無機補強充填剤が、シリカを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載のタイヤ。
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