JP2014503573A - セリン/スレオニンキナーゼ阻害薬としての新規ピリミド[5,4−d]ピリミジルアミノフェニルスルホンアミド - Google Patents

セリン/スレオニンキナーゼ阻害薬としての新規ピリミド[5,4−d]ピリミジルアミノフェニルスルホンアミド Download PDF

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Abstract

本発明は、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療に適した下記一般式(I)
Figure 2014503573

(式中、基R2〜R4及びXは、請求項1の定義どおりである)の化合物、この種の化合物を含む医薬製剤及びそれらの薬物としての使用を包含する。
【選択図】なし

Description

本発明は、下記一般式(I)
Figure 2014503573
(式中、基R2〜R4及びXは、特許請求の範囲及び明細書で与える意味を有する)の新規ピリミド[5,4-d]ピリミジルアミノフェニルスルホンアミド、この種の化合物を含む医薬製剤及びそれらの薬物としての使用に関する。
発明の背景
WO 2009/012283には種々のキナーゼの修飾薬として種々のフッ素置換フェニルスルホンアミドが記載されている。
本発明の目的は、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患の予防及び/又は治療のために使用できる新規ピリミド[5,4-d]ピリミジルアミノフェニルスルホンアミドを示すことである。本発明のピリミド[5,4-d]ピリミジルアミノフェニルスルホンアミドは、B-Raf V600Eへの大いなる阻害作用並びに腫瘍細胞、例えばメラノーマ細胞に対するそれらの改善された高い効力によって卓越しており、この効力はB-Raf V600Eの選択的阻害により達成され、in vivoで実証することもできる。この阻害作用及び細胞効力とは別に、本化合物は良い薬物動態特性をさらに有する。このプロファイル全体の結果として、本発明の化合物は、薬物の開発に適している。
RAS-RAF-MAPK(マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ)シグナル伝達経路は、細胞表面受容体及び細胞質シグナル要素により生成された増殖シグナルを核に伝達する際に重大な役割を果たす。この経路の構成的活性化はいくつかのオンコジーンによる悪性変換に関与する。RASの活性化突然変異は、がんの約15%で起こり、最近のデータは、がんの約7%でB-RAFが突然変異することを示し(Wellbrock et al., Nature Rev. Mol. Cell Biol. 2004, 5:875-885)、B-RAFをこの経路の別の重要なオコンジーンと同定した。哺乳動物では、セリン/スレオニンキナーゼのRAFファミリーは3つのメンバー:A-RAF、B-RAF及びC-RAFを含む。しかしながら、活性化突然変異は今までのところB-RAFでしか同定されておらず、このイソ型の重要性を強調している。B-RAFは、RASをMEKと共役させる主要なイソ型であり、C-RAF及びA-RAFシグナルはERKに信号して細胞応答を微調整するだけであると考えられている(Wellbrock et al., Nature Rev. Mol. Cell Biol. 2004, 5:875-885)。B-RAFの最も一般的ながん突然変異は、タンパク質の位置600でのバリン-グルタミン酸交換(V600E)をもたらし、恐らくその負電荷が活性化ループリン酸化を模倣するので劇的にB-RAF活性を増強する(Wan et al., Cell 2004, 116: 855-867)。B-RAF V600突然変異の最高発生率は悪性メラノーマ(38%)、甲状腺がん(38%)、結腸直腸がん(10%)、胆管がん(12%)及び卵巣がん(12%)で生じるが、それらは種々多様の他のがんでも低頻度で起こる(COSMIC(Catalogue Of Somatic Mutations In Cancer; Wellcome Trust Sanger Institute)リリースv49、2010年9月29日による突然変異の頻度)。文献は、B-RAFV600E変異腫瘍細胞はこの経路の継続的活性化−「オンコンジーン依存性」と称する現象−に大いに頼るようであるが、正常なB-RAFwt細胞はより広い範囲のシグナルを利用するという仮説を支持した。これは弱点(Achilles’ heel)をもたらすが、体細胞変異したB-RAFV600Eを有する患者を経口利用可能なB-RAF阻害薬を用いて治療することによって治療的に活用することができる。
異常なERKシグナル伝達、その結果としての腫瘍形成におけるB-RAFV600Eの重要な役割は、いくつかの独立した実験アプローチ、例えばin vitro及びin vivoでの腫瘍形成/変異B-RAFの過剰発現(Wan et al., Cell 2004, 116: 855-867; Wellbrock et al., Cancer Res. 2004, 64: 2338-2342)、in vitroでのsiRNAノックダウン(Karasarides et al., Oncogene 2004, 23: 6292-6298)等又は誘導性短ヘパリンRNA異種移植モデルで実証された。このモデルでは、機能獲得型B-RAFシグナル伝達がin vivo腫瘍原性と非常に関連していることが分かった(Hoeflich et al., Cancer Res. 2006, 66: 999-1006)。
B-RAFV600E変異メラノーマ又は結腸癌細胞の治療はB-RAF阻害表現型を誘導する(例えばホスホ-MEK及びホスホ-ERKレベルの低減、サイクリンD発現の低減及びp27発現の誘導)。結果として、これらの細胞は細胞周期のG1期で遮断され、増殖しない。
発明の詳細な説明
今や驚くべきことに、一般式(I)(式中、基R2〜R4及びXは後述する意味を有する)の化合物は、細胞増殖の制御に関与する特異的なシグナル酵素の阻害薬として作用することが分かった。従って、本発明の化合物は、例えば、これらのシグナル酵素の活性と関連し、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療に使用することができる。
従って、本発明は、下記一般式(I)の化合物に関し、
Figure 2014503573
(式中、
(A0)
R2は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb1及び/又はRc1で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基であり、或いは
R2は-NRc1Rc1であり;
各Rb1は独立に-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1、-C(O)NRc1Rc1、-S(O)2Rc1、-S(O)2NRc1Rc1、-NHC(O)Rc1及び-N(C1-4アルキル)C(O)Rc1並びに二価置換基=O(二価置換基=Oは、非芳香族環系でのみ置換基となり得る)の中から選択され;
各Rc1は互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
(B0)
R3は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルキルオキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、-CN、-NH(C1-4アルキル)及び-N(C1-4アルキル)2の中から選択され;
(C0)
R4は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜11員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、或いは-ORa3、-NRa3Ra3、-N(ORa3)Ra3、-CN、-C(O)Ra3、-C(O)ORa3、-C(O)NRa3Ra3、-C(NH)NRa3Ra3、-S(O)2NRa3Ra3、-NHS(O)2Ra3、-N(C1-4アルキル)S(O)2Ra3、-NHS(O)2NRa3Ra3、-NHC(O)Ra3、-N(C1-4アルキル)C(O)Ra3、-NHC(O)ORa3、-N(C1-4アルキル)C(O)ORa3、-NHC(O)NRa3Ra3及び-N(C1-4アルキル)C(O)NRa3Ra3の中から選択され;
各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され;
各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよく;
各Ra3は、互いに独立に水素又は任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb3及び/又はRc3で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb3は、独立に-ORc3、-NRc3Rc3、ハロゲン、-C(O)Rc3、-C(O)ORc3、-C(O)NRc3Rc3、-CN、-NHC(O)Rc3及び-NHC(O)ORc3の中から選択され;
各Rc3は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルキル-O-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)HN-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)2N-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、4〜16員ヘテロシクリルアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、前記基中のヘテロシクリル環は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるC1-6アルキルで置換されていてもよく;
(D0)
Xは、塩素又はフッ素を表す)
ここで、前記化合物(I)は、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態で或いは全ての上記形態のそれぞれの塩として存在してもよい。
別の態様(A1)では、本発明は、
R2が、1つ以上の同一若しくは異なるハロゲンで置換されたC1-6アルキル又はフェニルを表す、化合物(I)に関する。
別の態様(A2)では、本発明は、
R2が、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びイソブチルの中から選択される、化合物(I)に関する。
別の態様(A3)では、本発明は、
R2がn-プロピルである、化合物(I)に関する。
別の態様(B1)では、本発明は、
R3がハロゲンである、化合物(I)に関する。
別の態様(B2)では、本発明は、
R3がフッ素である、化合物(I)に関する。
別の態様(C1)では、本発明は、
R4が任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい3〜11員ヘテロシクリルであり、
各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
化合物(I)に関する。
別の態様(C2)では、本発明は、
R4が、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい4〜7員の窒素含有ヘテロシクリルであり、
各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
化合物(I)に関する。
別の態様(C3)では、本発明は、
R4がピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びモルフォリニルの中から選択され、全て任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよく、
各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
化合物(I)に関する。
別の態様(C4)では、本発明は、
R4がピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びモルフォリニル(全て窒素原子を介してピリミド[5,4-d]ピリミジン環系に結合しており、かつ全て任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい)の中から選択され、
各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
化合物(I)に関する。
さらなる態様(C5)(C6)(C7)(C8)では、本発明は、構造態様(C1)(C2)(C3)(C4)を有し、
各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2及びハロゲンの中から選択され、かつ
各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、化合物(I)に関する。
別の態様(C9)では、本発明は、
R4が-NRa3Ra3であり;
各Ra3は、互いに独立に水素又は任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb3及び/又はRc3で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
各Rb3は、独立に-ORc3、-NRc3Rc3、ハロゲン、-C(O)Rc3、-C(O)ORc3、-C(O)NRc3Rc3、-CN、-NHC(O)Rc3及び-NHC(O)ORc3の中から選択され;
各Rc3は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルキル-O-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)HN-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)2N-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、4〜16員ヘテロシクリルアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、前記基中のヘテロシクリル環は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるC1-6アルキルで置換されていてもよい、化合物(I)に関する。
別の態様(C10)では、本発明は、
R4が-NR5R6であり;
R5は水素であり、かつ
R6はC3-6シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクリル、フェニル及びピリジル(全て任意に、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ-C1-6アルキル及び3〜7員ヘテロシクリルの中から選択される1又は2つの同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよく、前記最後に言及した3〜7員ヘテロシクリルは、任意にC1-6アルキルで置換されていてもよい)の中から選択される基を表す、
化合物(I)に関する。
別の態様(C11)では、本発明は、
R4が5〜6員の窒素含有ヘテロアリールであり、任意に1、2又は3つの同一若しくは異なるC1-4アルキルで置換されていてもよい、化合物(I)に関する。
別の態様(C12)では、本発明は、
R4が、ピリミド[5,4-d]ピリミジン環系に窒素原子を介して結合しており、かつ任意に1、2又は3つの同一若しくは異なるC1-4アルキルで置換されていてもよい5員の窒素含有ヘテロアリールである、化合物(I)に関する。
別の態様(C13)では、本発明は、
R4が、ピリミド[5,4-d]ピリミジン環系に窒素原子を介して結合しており、かつ任意に1、2又は3つの同一若しくは異なるC1-4アルキルで置換されていてもよいイミダゾリルである、化合物(I)に関する。
別の態様(D1)では、本発明は、
Xが塩素を表す、化合物(I)に関する。
別の態様(D2)では、本発明は、
Xがフッ素を表す、化合物(I)に関する。
全ての上記構造態様A1〜A3、B1及びB2、C1〜C13並びにD1及びD2は、それぞれ種々の態様A0、B0、C0及びD0の好ましい実施形態である。本発明の化合物(I)の異なる分子部分に関する構造態様A0〜A3、B0〜B2、C0〜C13及びD0〜D2は、好ましい化合物(I)を得るように、組合せABCDの所望どおりに互いに変更可能である。各組合せABCDは、本発明の化合物の個々の実施形態又は包括的量を表現かつ定義する。この組合せで定義された各個々の実施形態又は部分量も明示的に本発明に含まれ、かつ本発明の主題である。
別の態様では、本発明は、本発明の化合物(I)の合成における前駆物質として使用できる下記一般式(II)
Figure 2014503573
(式中、
R2、R3及びXは上記定義どおり、すなわち、態様A0、B0及びD0に従うか、或いはA0〜A3とB0〜B2及びD0〜D2のあらゆる組合せを含めた上記好ましい実施形態A1〜A3、B1及びB2並びにD1及びD2に従い、かつ
LGは、当業者には知られているように求核置換反応で除去可能な適切な脱離基であり、好ましくはハロゲン、トリフラート、C1-6アルキル-S-、C1-6アルキル-S(O)-及びC1-6アルキル-S(O)2-から選択され、さらに好ましくはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、Me-S-、Me-S(O)-及びMe-S(O)2-から選択される)
の中間化合物に関する。
本発明はさらに、一般式(I)の化合物の水和物、溶媒和物、多形、代謝物、誘導体及びプロドラッグに関する。
本発明はさらに、一般式(I)の化合物と無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基との医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、薬物としての一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト又は動物の体の治療方法で用いる一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がん、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防で用いる一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト及び動物の体のがん、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防方法で用いる一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がん、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防用医薬組成物を調製するための一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の使用に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療及び/又は予防で用いる一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療及び/又は予防用医薬組成物を調製するための一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の使用に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト及び動物の体のがんの治療及び/又は予防方法で用いる一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、結腸癌、メラノーマ、胆嚢がん及び甲状腺癌の治療及び/又は予防で用いる一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、結腸癌、メラノーマ、胆嚢がん及び甲状腺癌の治療及び/又は予防用医薬組成物を調製するための一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の使用に関する。
別の態様では、本発明は、治療的に有効な量の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の1種をヒトに投与する工程を含む、がんの治療及び/又は予防方法に関する。
別の態様では、本発明は、活性物質として一般式(I)の1種以上の化合物又はその医薬的に許容できる塩を、必要に応じて通常の賦形剤及び/又は担体と組み合わせて含有する医薬製剤に関する。
別の態様では、本発明は、一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の1種と、式(I)とは異なる少なくとも1種の他の細胞***阻害性又は細胞傷害性活性物質とを含んでなる医薬製剤に関する。
定義
ここで具体的に定義しない用語は、本開示全体及び全体としての文脈を考慮して当業者に明白な意味を有する。
本明細書では、特に指定のない限り、下記定義が適用される。
接頭辞Cx-y(x及びyは、それぞれ自然数を表す(x<y))の使用は、直接の関連で特定及び言及した鎖若しくは環構造又は鎖構造と環構造の組合せが全体として最大y個かつ最小x個の炭素原子から成り得ることを示す。
1個以上のヘテロ原子を含む基(ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル)中の員数の指示は、全ての環員若しくは鎖員の総原子数又は全ての環員と鎖員の総数に関するものである。
炭素鎖及び炭素環構造の組合せから成る基(シクロアルキルアルキル、アリールアルキル)中の炭素原子数の指示は、全ての炭素環員及び炭素鎖員の炭素原子の総数に関するものである。
アルキルは、一価の飽和炭化水素鎖を意味し、直鎖(非分岐)及び分岐の両形態で存在し得る。アルキルが置換される場合、置換は互いに独立に、いずれの場合も一置換又は多置換により、全ての水素保有炭素原子上で起こり得る。
用語「C1-5-アルキル」としては、例えばH3C-、H3C-CH2-、H3C-CH2-CH2-、H3C-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH(CH3)-CH2-、H3C-C(CH3)2-、H3C-CH2-CH2-CH2-CH2-、H3C-CH2-CH2-CH(CH3)-、H3C-CH2-CH(CH3)-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH2-CH2-、H3C-CH2-C(CH3)2-、H3C-C(CH3)2-CH2-、H3C-CH(CH3)-CH(CH3)-及びH3C-CH2-CH(CH2CH3)-が挙げられる。
アルキルのさらなる例は、メチル(Me;-CH3)、エチル(Et;-CH2CH3)、1-プロピル(n-プロピル;n-Pr;-CH2CH2CH3)、2-プロピル(i-Pr;イソプロピル;-CH(CH3)2)、1-ブチル(n-ブチル;n-Bu;-CH2CH2CH2CH3)、2-メチル-1-プロピル(イソブチル;i-Bu;-CH2CH(CH3)2)、2-ブチル(sec-ブチル;sec-Bu;-CH(CH3)CH2CH3)、2-メチル-2-プロピル(tert-ブチル;t-Bu;-C(CH3)3)、1-ペンチル(n-ペンチル;-CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ペンチル(-CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-ペンチル(-CH(CH2CH3)2)、3-メチル-1-ブチル(イソペンチル;-CH2CH2CH(CH3)2)、2-メチル-2-ブチル(-C(CH3)2CH2CH3)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH3)CH(CH3)2)、2,2-ジメチル-1-プロピル(ネオペンチル;-CH2C(CH3)3)、2-メチル-1-ブチル(-CH2CH(CH3)CH2CH3)、1-ヘキシル(n-ヘキシル;-CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ヘキシル(-CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3-ヘキシル(-CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2-メチル-2-ペンチル(-C(CH3)2CH2CH2CH3)、3-メチル-2-ペンチル(-CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4-メチル-2-ペンチル(-CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3-メチル-3-ペンチル(-C(CH3)(CH2CH3)2)、2-メチル-3-ペンチル(-CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3-ジメチル-2-ブチル(-C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3-ジメチル-2-ブチル(-CH(CH3)C(CH3)3)、2,3-ジメチル-1-ブチル(-CH2CH(CH3)CH(CH3)CH3)、2,2-ジメチル-1-ブチル(-CH2C(CH3)2CH2CH3)、3,3-ジメチル-1-ブチル(-CH2CH2C(CH3)3)、2-メチル-1-ペンチル(-CH2CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-メチル-1-ペンチル(-CH2CH2CH(CH3)CH2CH3)、1-ヘプチル(n-ヘプチル)、2-メチル-1-ヘキシル、3-メチル-1-ヘキシル、2,2-ジメチル-1-ペンチル、2,3-ジメチル-1-ペンチル、2,4-ジメチル-1-ペンチル、3,3-ジメチル-1-ペンチル、2,2,3-トリメチル-1-ブチル、3-エチル-1-ペンチル、1-オクチル(n-オクチル)、1-ノニル(n-ノニル);1-デシル(n-デシル)等である。
さらなる定義のない用語プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等は、対応数の炭素原子を有する飽和炭化水素基を意味し、全ての異性形を包含する。
アルキルについての上記定義は、例えばCx-y-アルキルアミノ又はCx-y-アルキルオキシのようなアルキルが別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
用語アルキレンもアルキルから導くことができる。アルキレンは、アルキルと異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価は、アルキル中の水素原子を除去することによって生成される。対応する基は、例えば-CH3と-CH2-、-CH2CH3と-CH2CH2-又は>CHCH3等である。
用語「C1-4-アルキレン」としては、例えば-(CH2)-、-(CH2-CH2)-、-(CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2)-、-(C(CH3)2)-、-(CH(CH2CH3))-、-(CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-、-(CH2-CH2-CH(CH3))-、-(CH(CH3)-CH2-CH2)-、-(CH2-CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-C(CH3)2)-、-(C(CH3)2-CH2)-、-(CH(CH3)-CH(CH3))-、-(CH2-CH(CH2CH3))-、-(CH(CH2CH3)-CH2)-、-(CH(CH2CH2CH3))-、-(CHCH(CH3)2)-及び-C(CH3)(CH2CH3)-が挙げられる。
アルキレンの他の例は、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1-ジメチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピレン、ヘキシレン等である。
さらなる定義のない一般的用語プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等は、対応数の炭素原子を有する全ての考えられる異性形を意味する。すなわち、プロピレンには1-メチルエチレンが含まれ、ブチレンには1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン及び1,2-ジメチルエチレンが含まれる。
アルキレンについての上記定義は、アルキレンが例えばHO-Cx-y-アルキレンアミノ又はH2N-Cx-y-アルキレンオキシにおけるような別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
アルキルと異なり、アルケニルは、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C二重結合によって結合しており、ある炭素原子は1つのC-C二重結合の一部にのみなり得る。少なくとも2個の炭素原子を有する前記定義どおりのアルキルにおいて、隣接炭素原子上の2個の水素原子が形式的に除去され、自由な原子価が飽和されて第2の結合を形成すれば、対応するアルケニルが形成される。
アルケニルの例は、ビニル(エテニル)、プロパ-1-エニル、アリル(プロパ-2-エニル)、イソプロペニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、2-メチル-プロパ-2-エニル、2-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチリデンプロピル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-2-エニル、ペンタ-3-エニル、ペンタ-4-エニル、3-メチル-ブタ-3-エニル、3-メチル-ブタ-2-エニル、3-メチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-3-エニル、ヘキサ-4-エニル、ヘキサ-5-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-3-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-2-エニル、2-メチリデン-3-メチルブチル、2,3-ジメチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1,3-ジエニル、ヘキサ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,3-ジエニル、ブタ-1,3-ジエニル、2,3-ジメチルブタ-1,3-ジエン等である。
さらなる定義のない一般的用語プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル等は、対応数の炭素原子を有する全ての考えられる異性形を意味する。すなわち、プロペニルにはプロパ-1-エニル及びプロパ-2-エニルが含まれ、ブテニルにはブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル等が含まれる。
アルケニルは、任意に二重結合に関してシス若しくはトランス又はE若しくはZ配向で存在し得る。
アルケニルについての上記定義は、アルケニルが例えばCx-y-アルケニルアミノ又はCx-y-アルケニルオキシにおけるような別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
アルキレンと異なり、アルケニレンは、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C二重結合によって結合しており、ある炭素原子は1つのC-C二重結合の一部にのみなり得る。少なくとも2個の炭素原子を有する前記定義どおりのアルキレンにおいて、隣接炭素原子上の2個の水素原子が形式的に除去され、自由な原子価が飽和されて第2の結合を形成すれば、対応するアルケニレンが形成される。
アルケニレンの例は、エテニレン、プロペニレン、1-メチルエテニレン、ブテニレン、1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1-ジメチルプロペニレン、2,2-ジメチルプロペニレン、1,2-ジメチルプロペニレン、1,3-ジメチルプロペニレン、ヘキセニレン等である。
さらなる定義のない一般的用語プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン等は、対応数の炭素原子を有する全ての考えられる異性形を意味する。すなわち、プロペニレンには1-メチルエテニレンが含まれ、ブテニレンには1-メチルプロペニレン、2-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン及び1,2-ジメチルエテニレンが含まれる。
アルケニレンは、任意に二重結合に関してシス若しくはトランス又はE若しくはZ配向で存在し得る。
アルケニレンについての上記定義は、アルケニレンが例えばHO-Cx-y-アルケニレンアミノ又はH2N-Cx-y-アルケニレンオキシにおけるような別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
アルキルと異なり、アルキニルは、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C三重結合によって結合している。少なくとも2個の炭素原子を有する前記定義どおりのアルキルにおいて、隣接炭素原子のいずれの場合も2個の水素原子が形式的に除去され、自由な原子価が飽和されて2つのさらなる結合を形成すれば、対応するアルキニルが形成される。
アルキニルの例はエチニル、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニル、ペンタ-1-イニル、ペンタ-2-イニル、ペンタ-3-イニル、ペンタ-4-イニル、3-メチル-ブタ-1-イニル、ヘキサ-1-イニル、ヘキサ-2-イニル、ヘキサ-3-イニル、ヘキサ-4-イニル、ヘキサ-5-イニル等である。
さらなる定義のない一般的用語プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等は、対応数の炭素原子を有する全ての考えられる異性形を意味する。すなわち、プロピニルにはプロパ-1-イニル及びプロパ-2-イニルが含まれ、ブチニルにはブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-1-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニル等が含まれる。
炭化水素鎖が少なくとも1個の二重結合と少なくとも1個の三重結合の両方とも有する場合、定義によれば、それはアルキニル部分群に属する。
アルキニルについての上記定義は、アルキニルが例えばCx-y-アルキニルアミノ又はCx-y-アルキニルオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
アルキレンと異なり、アルキニレンは、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C三重結合によって結合している。少なくとも2個の炭素原子を有する前記定義どおりのアルキレンにおいて、隣接炭素原子のいずれの場合も2個の水素原子が形式的に除去され、自由な原子価が飽和されて2つのさらなる結合を形成すれば、対応するアルキニレンが形成される。
アルキニレンの例は、エチニレン、プロピニレン、1-メチルエチニレン、ブチニレン、1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1-ジメチルプロピニレン、2,2-ジメチルプロピニレン、1,2-ジメチルプロピニレン、1,3-ジメチルプロピニレン、ヘキシニレン等である。
さらなる定義のない一般的用語プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン等は、対応数の炭素原子を有する全ての考えられる異性形を意味する。すなわち、プロピニレンには1-メチルエチニレンが含まれ、ブチニレンには1-メチルプロピニレン、2-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン及び1,2-ジメチルエチニレンが含まれる。
アルキニレンの上記定義は、アルキニレンが例えばHO-Cx-y-アルキニレンアミノ又はH2N-Cx-y-アルキニレンオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
ヘテロ原子は、酸素、窒素及びイオウ原子を意味する。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、既に定義したアルキル(アルケニル、アルキニル)から、炭化水素鎖の1個以上の水素原子を互いに独立にハロゲン原子(同一又は異なってよい)と置き換えることによって導かれる。ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)をさらに置換すべき場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子上で、いずれの場合も一置換又は多置換の形で互いに独立に起こり得る。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)の例は、-CF3、-CHF2、-CH2F、-CF2CF3、-CHFCF3、-CH2CF3、-CF2CH3、-CHFCH3、-CF2CF2CF3、-CF2CH2CH3、-CF=CF2、-CCl=CH2、-CBr=CH2、-CI=CH2、-C≡C-CF3、-CHFCH2CH3、-CHFCH2CF3等である。
既に定義したハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)から用語ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)も導かれる。ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)は、ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)と異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価は、ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)から水素原子を除去することによって形成される。
対応する基は、例えば-CH2Fと-CHF-、-CHFCH2Fと-CHFCHF-又は>CFCH2F等である。
上記定義は、対応するハロゲン含有基が別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素原子に関する。
シクロアルキルは、部分群の単環式炭化水素環、二環式炭化水素環及びスピロ炭化水素環で構成されている。この系は飽和している。二環式炭化水素環では、2つの環が少なくとも2個の炭素原子を一緒に有するように結合している。スピロ炭化水素環では、ある炭素原子(スピロ原子)が2つの環に同時に属している。
シクロアルキルを置換すべき場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子上で、いずれの場合も一置換又は多置換の形で互いに独立に起こり得る。シクロアルキル自体は、環系のあらゆる適切な位置で置換基として分子に連結し得る。
シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.0]ヘキシル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ-[4.3.0]ノニル(オクタヒドロインデニル)、ビシクロ[4.4.0]デシル(デカヒドロナフタレン)、ビシクロ-[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル(ノルカラニル)、ビシクロ-[3.1.1]ヘプチル(ピナニル)、スピロ[2.5]オクチル、スピロ[3.3]ヘプチル等である。
シクロアルキルについての上記定義は、シクロアルキルが例えばCx-y-シクロアルキルアミノ又はCx-y-シクロアルキルオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
シクロアルキルの自由な原子価が飽和されると、脂環式基が得られる。
従って、既に定義したシクロアルキルから用語シクロアルキレンを導くことができる。シクロアルキレンは、シクロアルキルと異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価はシクロアルキルから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば下記である。
Figure 2014503573
シクロアルキレンについての上記定義は、シクロアルキレンが例えばHO-Cx-y-シクロアルキレンアミノ又はH2N-Cx-y-シクロアルキレンオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
シクロアルケニルも部分群の単環式炭化水素環、二環式炭化水素環及びスピロ炭化水素環で構成されている。しかし、この系は不飽和である。すなわち少なくとも1つのC-C二重結合があるが、芳香族系ではない。前記定義どおりのシクロアルキルにおいて、隣接する環炭素原子の2個の水素原子が形式的に除去され、自由な原子価が飽和されて第2の結合を形成すると、対応するシクロアルケニルが得られる。
シクロアルケニルを置換すべき場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子上で、いずれの場合も一置換又は多置換の形で互いに独立に起こり得る。シクロアルケニル自体は、環系のあらゆる適切な位置で置換基として分子に連結し得る。
シクロアルケニルの例は、シクロプロパ-1-エニル、シクロプロパ-2-エニル、シクロブタ-1-エニル、シクロ-ブタ-2-エニル、シクロペンタ-1-エニル、シクロペンタ-2-エニル、シクロペンタ-3-エニル、シクロヘキサ-1-エニル、シクロ-ヘキサ-2-エニル、シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘプタ-1-エニル、シクロヘプタ-2-エニル、シクロヘプタ-3-エニル、シクロ-ヘプタ-4-エニル、シクロブタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-1,4-ジエニル、シクロペンタ-1,3-ジエニル、シクロ-ペンタ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,3-ジエニル、シクロヘキサ-1,5-ジエニル、シクロヘキサ-2,4-ジエニル、シクロ-ヘキサ-1,4-ジエニル、シクロヘキサ-2,5-ジエニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエニル(ノルボルナ-2,5-ジエニル)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル(ノルボルネニル)、スピロ[4.5]デカ-2-エン等である。
シクロアルケニルについての上記定義は、シクロアルケニルが例えばCx-y-シクロアルケニルアミノ又はCx-y-シクロアルケニルオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
シクロアルケニルの自由な原子価が飽和されると、不飽和脂環式基が得られる。
従って、既に定義したシクロアルケニルから用語シクロアルケニレンを導くことができる。シクロアルケニレンは、シクロアルケニルと異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価は、シクロアルケニルから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば下記である。
Figure 2014503573
シクロアルケニレンについての上記定義は、シクロアルケニレンが例えばHO-Cx-y-シクロアルケニレンアミノ又はH2N-Cx-y-シクロアルケニレンオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
アリールは、少なくとも1つの芳香族炭素環を有する単環式、二環式又は三環式基を意味する。好ましくはアリールは、6個の炭素原子を有する単環式基(フェニル)又は9若しくは10個の炭素原子を有する二環式基(2つの6員環又は1つの6員環と5員環)(第2の環は芳香環であってもよいが、飽和又は部分的に飽和であってもよい)を意味する。
アリールを置換すべき場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子上で、いずれの場合も一置換又は多置換の形で互いに独立に起こり得る。アリール自体は、環系のあらゆる適切な位置で置換基として分子に連結し得る。
アリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル(2,3-ジヒドロインデニル)、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、テトラリニル)、ジヒドロナフチル(1,2-ジヒドロナフチル)、フルオレニル等である。
アリールの上記定義は、アリールが例えばアリールアミノ又はアリールオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
アリールの自由な原子価が飽和されると、芳香族基が得られる。
既に定義したアリールから用語アリーレンを導くこともできる。アリーレンは、アリールと異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価は、アリールから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は例えば下記である。
Figure 2014503573
アリーレンについての上記定義は、アリーレンが例えばHO-アリーレンアミノ又はH2N-アリーレンオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
ヘテロシクリルは、既に定義したシクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールから、該炭化水素環の1つ以上の基-CH2-を互いに独立に基-O-、-S-又は-NH-と置き換えることによって、或いは1つ以上の基=CH-を基=N-と置き換えることによって導かれる環系を意味し、最高5個までのヘテロ原子が存在してよく、2個の酸素原子間及び2個のイオウ原子間又は1個の酸素原子と1個のイオウ原子との間に少なくとも1個の炭素原子が存在してよく、該環は全体として化学的安定性を有していなければならない。ヘテロ原子は任意に全ての可能な酸化段階(イオウ→スルホキシド-SO-、スルホン-SO2-;窒素→N-オキシド)で存在してよい。ヘテロシクリルにはヘテロ芳香環がなく、すなわち、ヘテロ原子は芳香族系の一部でない。
シクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールから導かれる直接の結果は、ヘテロシクリルは、部分群の単環式ヘテロ環、二環式ヘテロ環、三環式ヘテロ環及びスピロヘテロ環で構成されているということであり、これらの環は飽和又は不飽和形態で存在し得る。
不飽和とは、問題となっている環系に少なくとも1つの二重結合が存在するが、ヘテロ芳香族系は形成されないことを意味する。二環式ヘテロ環では、2つの環が少なくとも2個の(ヘテロ)原子を共有するように結合している。スピロヘテロ環では、ある炭素原子(スピロ原子)が2つの環に同時に属する。
ヘテロシクリルが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素及び/又は窒素原子上で、いずれの場合も一置換又は多置換の形で互いに独立に起こり得る。ヘテロシクリル自体は、環系のあらゆる適切な位置で置換基として分子に連結し得る。
ヘテロシクリルの例は、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、1,4-ジオキサニル、アゼパニル、ジアゼパニル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、ホモモルフォリニル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ホモチオモルフォリニル、チオモルフォリニル-S-オキシド、チオモルフォリニル-S,S-ジオキシド、1,3-ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、[1,4]-オキサゼパニル、テトラヒドロチエニル、ホモチオモルフォリニル-S,S-ジオキシド、オキサゾリジノニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロ-フリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル-S-オキシド、テトラヒドロチエニル-S,S-ジオキシド、ホモチオモルフォリニル-S-オキシド、2,3-ジヒドロゼト、2H-ピロリル、4H-ピラニル、1,4-ジヒドロピリジニル、8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、8-アザビシクロ[5.1.0]オクチル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,8-ジアザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、2,5-ジアザ-ビシクロ-[2.2.1]ヘプチル、1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクチル、3,8-ジアザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,9-ジアザ-ビシクロ[4.2.1]ノニル、2,6-ジアザ-ビシクロ[3.2.2]ノニル、1,4-ジオキサ-スピロ[4.5]デシル、1-オキサ-3,8-ジアザ-スピロ[4.5]デシル、2,6-ジアザ-スピロ[3.3]ヘプチル、2,7-ジアザ-スピロ[4.4]ノニル、2,6-ジアザ-スピロ[3.4]オクチル、3,9-ジアザ-スピロ[5.5]-ウンデシル、2,8-ジアザ-スピロ[4.5]デシル等である。
さらなる例は、以下に示す構造であり、各水素保有原子を介して付着され(水素と交換され)得る。
Figure 2014503573
(続き)
Figure 2014503573
(続き)
Figure 2014503573
ヘテロシクリルの上記定義は、ヘテロシクリルが例えばヘテロシクリルアミノ又はヘテロシクリルオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
ヘテロシクリルの自由な原子価が飽和されると、ヘテロ環式基が得られる。
既に定義したヘテロシクリルから用語ヘテロシクリレンも導かれる。ヘテロシクリレンは、ヘテロシクリルと異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価は、ヘテロシクリルから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば下記である。
Figure 2014503573
ヘテロシクリレンの上記定義は、ヘテロシクリレンが例えばHO-ヘテロシクリレンアミノ又はH2N-ヘテロシクリレンオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部である場合にも適用される。
ヘテロアリールは、対応するアリール又はシクロアルキル(シクロアルケニル)と比べて、1個以上の炭素原子の代わりに、窒素、イオウ及び酸素の中から互いに独立に選択される1個以上の同一若しくは異なるヘテロ原子を含む、単環式ヘテロ芳香環又は少なくとも1つのヘテロ芳香環を有する多環式環を意味し、結果として生じる基は化学的に安定していなければならない。ヘテロアリールの存在の必要条件は、ヘテロ原子とヘテロ芳香族系である。
ヘテロアリールを置換すべき場合、該置換は、全ての水素保有炭素及び/又は窒素原子上で、いずれの場合も一置換又は多置換の形で互いに独立に起こり得る。ヘテロアリール自体は、環系のあらゆる適切な位置(炭素でも窒素でも)で置換基として分子に連結し得る。
ヘテロアリールの例は、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピリジル-N-オキシド、ピロリル-N-オキシド、ピリミジニル-N-オキシド、ピリダジニル-N-オキシド、ピラジニル-N-オキシド、イミダゾリル-N-オキシド、イソオキサゾリル-N-オキシド、オキサゾリル-N-オキシド、チアゾリル-N-オキシド、オキサジアゾリル-N-オキシド、チアジアゾリル-N-オキシド、トリアゾリル-N-オキシド、テトラゾリル-N-オキシド、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、イソキノリニル、キノリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ベンゾトリアジニル、インドリジニル、オキサゾロピリジル、イミダゾピリジル、ナフチリジニル、ベンゾオキサゾリル、ピリドピリジル、ピリミドピリジル、プリニル、プテリジニル、ベンゾチアゾリル、イミダゾピリジル、イミダゾチアゾリル、キノリニル-N-オキシド、インドリル-N-オキシド、イソキノリル-N-オキシド、キナゾリニル-N-オキシド、キノキサリニル-N-オキシド、フタラジニル-N-オキシド、インドリジニル-N-オキシド、インダゾリル-N-オキシド、ベンゾチアゾリル-N-オキシド、ベンゾイミダゾリル-N-オキシド等である。
さらなる例は、以下に示す構造であり、各水素保有原子を介して付着され(水素と交換され)得る。
Figure 2014503573
ヘテロアリールの上記定義は、ヘテロアリールが例えばヘテロアリールアミノ又はヘテロアリールオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
ヘテロアリールの自由な原子価が飽和されると、ヘテロ芳香族基が得られる。
既に定義したヘテロアリールから用語ヘテロアリーレンも導かれる。ヘテロアリーレンは、ヘテロアリールと異なって二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、第2の原子価は、ヘテロアリールから水素原子を除去することによって得られる。対応する基は、例えば下記である。
Figure 2014503573
ヘテロアリーレンの上記定義は、ヘテロアリーレンが例えばHO-ヘテロアリーレンアミノ又はH2N-ヘテロアリーレンオキシにおけるように別の(組み合わせた)基の一部であるときにも適用される。
置換されるとは、対象としている原子に直接結合している水素原子を別の原子又は複数原子の別の基(置換基)と置き換えることを意味する。開始条件(水素原子数)に応じて1つの原子について一置換又は多置換が起こり得る。置換する予定の置換基及び原子の許容される原子価が互いに対応し、かつ該置換の結果、安定化合物(すなわち例えば転位、環化又は脱離によって自発的に変換されない化合物)をもたらす場合にのみ、特定の置換基による置換が可能である。
=S、=NR、=NOR、=NNRR、=NN(R)C(O)NRR、=N2等の二価置換基は、炭素原子においてのみ置換基であり得、二価置換基=Oはイオウにおいても置換基であり得る。一般的に、環系でのみ二価置換基による置換が遂行可能であり、2個のジェミナルな水素原子、すなわち、置換前に飽和している同一炭素原子に結合している水素原子との置き換えを必要とする。従って、二価置換基による置換は環系の基-CH2-又はイオウ原子でのみ可能である。
立体化学/溶媒和物/水和物:特に指定のない限り、本明細書又は特許請求の範囲全体を通じて、所与の構造式又は化学名は、互変異性体及び全ての立体異性体、光学異性体、幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等)及びそのラセミ体並びに個別エナンチオマーの異なる比率の混合物、ジアステレオマーの混合物、又は前記形態(該異性体及びエナンチオマーが存在する場合)のいずれかの混合物、並びにその医薬的に許容できる塩を含めた塩を包含するものとする。本発明の化合物及び塩は、非溶媒和形及び溶媒和形(例えば水、エタノール等の医薬的に許容できる溶媒との)で存在し得る。一般に、本発明の目的では、水和物等の溶媒和形は、非溶媒和形に等価とみなされる。
塩:本明細書では、「医薬的に許容できる」という表現を利用して、理にかなった医学的判断の範囲内で、過剰の毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を伴わずに、妥当な損益比に見合った、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適している当該化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を表す。
本明細書では、「医薬的に許容できる塩」は、親化合物が、その酸塩又は塩基塩を調製することによって修飾されている開示化合物の誘導体を意味する。医薬的に許容できる塩の例には、限定するものではないが、アミン等の塩基性残基の鉱酸塩又は有機酸塩;カルボン酸等の酸性残基のアルカリ金属塩又は有機塩がある。
例えば、該塩として、酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸Ca/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタン二スルホン酸塩、エストラート(estolate)、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルスニル酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、スルホン酸メチル、ムチン酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリエチオジド(triethiodide)、アンモニウム塩、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン及びプロカインが挙げられる。
アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の金属カチオンでさらなる医薬的に許容できる塩を形成することができる(下記文献も参照されたい:Pharmaceutical salts, Birge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1-19)。
塩基性又は酸性部分を含む親化合物から、通常の化学的方法で本発明の医薬的に許容できる塩を合成することができる。一般的に、水中又はエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、若しくはアセトニトリル、又はその混合物のような有機溶媒中でこれらの化合物の遊離酸又は遊離塩基を十分な量の適切な塩基又は酸と反応させることによって該塩を調製することができる。
例えば本発明の化合物を精製又は単離するために役立つ、上述したもの以外の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)も本発明の一部を構成する。
いくつかの省略表記法及びそれらの対応構造を以下に列挙する。
Figure 2014503573
例えば連鎖X-Y-Zにおいて成分Yが構造部分-N=に相当することになっている場合、これは、X=N-ZとX-N=Zを両方とも意味する。
例えば下記のような表現では、
Figure 2014503573
点線は、該環系が炭素原子1又は2を介して分子に付着し得ることを意味し、従って下記表現に相当する。
Figure 2014503573
例えば下記のような表現では、
Figure 2014503573
文字Aは、例えば、問題になっている環の他の環への付着を示すことを容易にするために環表示の機能を有する。
どちらの隣接基に結合するか、またどちらの原子価と結合するかを決めることが重要な二価基では、下記表現におけるように、明瞭化のために必要な場合には、対応する結合相手を括弧内に示す。
Figure 2014503573
基又は置換基は、対応する基名(例えばRa、Rb等)を用いていくつかの選択的基/置換基の中から選択されることが多い。分子の異なる部分で該基を繰り返し用いて本発明の化合物を定義する場合、種々の使用は、全体的に互いに独立とみなすべきであることに常に留意しなければならない。
本発明の目的に適した治療的に有効な量とは、病気の症状を取り除き、又はこれらの症状を予防若しくは軽減することができるか、或いは治療患者の生存期間を延長する、物質の量を意味する。
略語のリスト
Figure 2014503573
(続き)
Figure 2014503573
本発明の特徴及び利点は、本発明の範囲を限定することなく例として本発明の基礎を説明する下記詳細な実施例から明らかになるであろう。
本発明の化合物の調製
一般
特に指定のない限り、全ての反応は、市販装置で、化学実験室で一般的に用いられる方法を利用して行なう。空気及び/又は水分に敏感な出発物質は、保護ガス下で貯蔵し、それとの対応する反応及び操作は保護ガス(窒素又はアルゴン)下で行なう。
CAS則に従い、ソフトウェアAutonom (Beilstein)を用いて本発明の化合物を命名する。
マイクロ波反応は、Biotage社製の開始剤/反応器又はCEM社製のExplorerで密封容器(好ましくは2、5又は20mL)内にて、好ましくは撹拌しながら行なう。
クロマトグラフィー
分取中圧クロマトグラフィー(MPLC)では、Millipore社製のシリカゲル(名称:Granula Silica Si-60A 35-70μm、NP相)又はMacherey Nagel社製のC-18 RP-シリカゲル(RP相)(名称:Polygoprep 100-50 C18)を使用する。
Isco社製のCombiFlash Foxy 200フラクションコレクターと組み合わせてCombiFlash Companion XL装置で自動順相クロマトグラフィーをも行なう。このためには、市販のRediSepRf(120gのシリカゲル)一方向カラムを使用する。さらに、Biotage社製のIsolera Flash Purification装置で自動順相クロマトグラフィーを行なうこともできる。このためには、市販の一方向SNAPカートリッジ(例えば50gのシリカゲル)を使用する。
薄層クロマトグラフィーは、既製のシリカゲル60 TLCプレートでMerck社製のガラス(蛍光指示薬F-254を含む)上で行なう。
本発明の実施例化合物の分取高速クロマトグラフィー(RP HPLC)は、Waters社製のカラム(名称:XTerra Prep. MS C18、5μm、30×100mm又はXTerra Prep. MS C18、5μm、50×100mm OBD又はSymmetrie C18、5μm、19×100mm又はSunfire C18 OBD、19×100mm、5μm又はSunfire Prep C 10μm OBD 50×150mm又はX-Bridge Prep C18 5μm OBD 19×50mm、又はX-Bridge Prep C18 10μm OBD 50×150mm)、Agilent社製のカラム(名称:Zorbax SB-C8 5μm PrepHT 21.2×50mm)及びPhenomenex社製のカラム(名称:Gemini C18 5μm AXIA 21.2×50mm又はGemini C18 10μm 50×150mm)を用いて行なう。種々の勾配のH2O/アセトニトリル又はH2O/MeOHを用い、さらに水に0.1%のHCOOHを添加して(酸性条件)、化合物を溶出する。塩基性条件下のクロマトグラフィーでは、同様にH2O/アセトニトリルを使用するが、以下のように水をアルカリ性にする:5mLのNH4HCO3溶液(1LのH2O中158g)及び2mLのNH3(MeOH中7M)を補充してH2Oで1Lにする。
本発明の実施例化合物の順相上の分取高速クロマトグラフィー(NP HPLC)は、Macherey & Nagel社製のカラム(名称:Nucleosil、50-7、40×250mm)及びVDSoptilab社製のカラム(名称:Kromasil 100 NH2、10μM、50×250mm)で行なう。種々の勾配のDCM/MeOHを用い、さらにMeOHに0.1%のNH3を添加して、化合物を溶出する。
中間化合物の分析HPLC(反応制御)は、Agilent社製のカラム(名称:Zorbax SB-C8、5μm、21.2×50mm又はZorbax SB-C8、3.5μm、2.1×50mm)及びPhenomenex社製のカラム(名称:Gemini C18、3μm、2×30mm)を用いて行なう。分析機器は、いずれの場合も質量検出器をも備えている。
HPLC質量分析/紫外分光測定
HPLC-MS装置(質量検出器を備えた高速液体クロマトグラフィー)を用いて、本発明の実施例化合物を特徴づけるための保持時間/MS-ESI+を生成する。注入ピークで溶出する化合物に保持時間tRet.=0.00を与える。
HPLC-MS方法A
HPLC: Agilent 1100 Series
MS: Agilent LC/MSD SL
カラム: Waters, XBridgeTM C18、2.5μm、2.1×20mm(部品番号186003201)
溶出液: A:0.1%NH3(=pH 9〜10)
B:アセトニトリルHPLCグレード
検出: MS:ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲: 120〜800m/z
流量: 1.00mL/分
カラム温度: 60℃
勾配: 0.00分 5%B
0.00〜2.50分 5%→95%B
2.51〜2.80分 95%B
2.81〜3.10分 95%→5%B
本発明の化合物を下記合成方法で調製する。その中で一般式の置換基は前述した意味を有する。これらの方法は本発明の実例として意図され、本発明の主題及び請求化合物の範囲をこれらの実施例に限定するものではない。出発化合物の調製を記載していない場合は、それらは市販されているか或いは既知化合物又はここに記載の方法に類似して調製可能である。文献に記載されている物質は、公表された合成方法に従って調製される。
スキーム1:化合物(I)へ向けた一般的合成経路
Figure 2014503573
本発明の化合物(I)は、一般的反応スキーム1に示すように、商業的に入手可能であるか又は後述するように合成できる出発物質SM-1〜SM-4から出発して調製可能である。
化合物(I)は、スルフィニル誘導体又はスルファニル誘導体A-4の、求核試薬H-R4(SM-5)、例えば一級(1°)及び二級(2°)アミン、窒素含有ヘテロアリール等との求核置換反応によって合成される。
スルフィニル誘導体又はスルファニル誘導体A-4は求核置換反応用の活性化形であり、メチルチオ誘導体A-3から、例えば3-クロロ-ペルオキシ安息香酸(mCPBA)、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化水素等のような通常の試薬を用いて酸化により得られる。或いは、例えば塩素、フッ素、ヨウ素等の他の周知の脱離基を有する出発物質を使用できる。
メチルチオ誘導体A-3は、構成要素A-1及びA-2から、求核置換反応により合成される:
アニリンA-1は、ニトロ化合物SM-1から、ニトロ官能基の還元、スルホ酸クロリド又はスルファモイルクロリドによるスルホンアミド形成、それに続くアミノ官能基の例えばHCl水溶液による脱保護を経て得られる。
8-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミド[5,4-d]ピリミジンA-2は、商業的に入手可能であるか或いは例えばWO 1997/32882又はWO 1996/07657に記載されているように、公表された手順に従って容易に調製できる。
スキーム1に示す合成経路に従って直接合成され、かつR2又はR4(さらに修飾され得る)のどちらかに、例えばハロゲン原子、アミノ及びヒドロキシ基(環状アミンを含めて)、カルボン酸又はエステル官能、ニトリル等のような官能基を有する化合物(I)は、任意に、パラジウム触媒クロスカップリング反応、アシル化、アミド化、付加、還元又は(還元的)アルキル化等の十分に確立した有機化学変換によってさらに誘導体化され得る。これらの追加工程はスキーム1には示していない。
同様に、これらの追加工程をスキーム1に示した合成経路に含めること、すなわち、中間化合物を用いて誘導体化を行なうことも可能である。
さらに、保護基を有する構成要素を使用することも可能であり、すなわち、脱保護のためのさらなる工程が必要である。
A. 出発物質の合成
A.1. SM-1の合成
A.1.1. SM-1aの合成の実験手順
Figure 2014503573
2,6-ジフルオロアセトニトリル(4.00g,23.4mmol)を濃H2SO4(10mL)に取って-10℃に冷却する。撹拌しながらKNO3(4.73g,46.7mmol)を少しずつ加える。添加完了後、冷浴を除去し、混合物をゆっくり室温に戻して2時間撹拌する。反応混合物を氷水中に注ぐ。結果として生じる沈殿物をろ別し、真空中で乾燥させてSM-1aを得(HPLC-MS:tRet.=0.50分;MS(M+H)+=215)、さらに精製せずに使用する。
B. SM-1から出発する化合物(I)の合成
B.1. アニリンA-1の合成
B.1.1 アニリンA-1aの合成の実験手順
Figure 2014503573
SM-1a(55.0g,254mmol)をMeOH(1.0L)に取る。Pd/C(10.0g,10%)を加え、混合物をオートクレーブ内で1.4MPa(200psi)にて3時間水素化する。反応混合物をろ過し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィーで溶出液としてDCM/MeOH(96:4)を用いて精製する。アニリン中間体(HPLC-MS:tRet.=0.25分;MS(M-H)-=185)の生成物含有フラクションを混ぜ合わせてエバポレートする。DCM(100mL)とピリジン(6.6mL,75mmol)中のアニリン中間体(35.0g,188mmol)にn-プロパンスルホニルクロリドSM-2a(29.5mL,263mmol)を加えて混合物を室温で16時間撹拌する。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、層を分ける。有機層を水及び塩酸(1N)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、エバポレートしてIM-1aを得、さらに精製せずに使用した。
IM-1a(38.0g,130mmol)をEtOH(250mL)、H2O(200mL)及び濃塩酸(200mL)に取って80℃に2時間加熱する。反応混合物を減圧下で濃縮し、pH=6に達するまでNaOH水溶液(4N)を加えて混合物をDCMで2回抽出する。混ぜ合わせた有機層をNaCl飽和溶液で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつエバポレートしてA-1a(HPLC-MS:tRet.=0.22分;MS(M-H)-=249)を塩酸塩として得、さらに精製せずに使用した。
この手順に類似して、種々の塩化スルホニルSM-2を用いて(他のニトロ化合物SM-1をも用いて)さらなるアニリンA-1を調製することができる。
表1:アニリンA-1
Figure 2014503573
B.2. 化合物A-3の合成
B.2.1 化合物A-3aの合成の実験手順
Figure 2014503573
A-1a(4.0g,13.951mmol)とA-2(2.967g,13.952mmol)を酢酸(25mL)に溶かす。反応混合物を50℃で2時間撹拌し、真空中で濃縮する。いくらかのMeOHを添加して固体粒子を溶解させる。次に反応混合物を砕氷(200mL)上に注ぐ。得られた固体をろ別し、真空中で乾燥させて粗生成物A-3a(HPLC-MS:tRet.=0.85分;MS(M+H)+=427)を得、さらに精製せずに使用する。
この手順に類似して、種々のアニリンを用いてさらなるスルホンアミドA-3を調製することができる。
B.3. 化合物A-4の合成
B.3.1 化合物A-4aの合成の実験手順
Figure 2014503573
A-3a(5.9g,13.835mmol)をDCM(50mL)に懸濁させる。mCPBA(3.455g,15.416mmol)を加えて反応混合物を室温で30分間撹拌する。有機相をNaHCO3飽和溶液で2回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮して粗生成物A-4a(スルホンとスルホキシドの混合物、HPLC-MS:tRet.=0分;MS(M+H)+=443/459)を得、さらに精製せずに使用する。
B.4. 最終化合物(I)の合成
B.4.1. 実施例I-1の合成の実験手順
Figure 2014503573
4-メチルイミダゾールSM-5a(37.11mg,0.452mmol)及びDIPEA(200μL,1.176mmol)をバイアルに加える。スルホキシド/スルホンA-4a(100mg,0.226mmol)をNMP(900μL)に溶かしてからバイアルに加える。反応混合物を50℃で16時間振とうさせ、ろ過し、塩基性RP HPLCで精製する。I-1の生成物含有フラクション(HPLC-MS:tRet.=0.88分;MS(M+H)+=480)を凍結乾燥させる。
手順B.4.1.(I-1の合成)に類似して、種々のアミン及び窒素含有ヘテロアリール(SM-5)を用いてさらなる化合物I-2〜I-36を調製する。
表2:実施例化合物I-1〜I-36の構造及び分析データ
Figure 2014503573
(表2続き)
Figure 2014503573
(表2続き)
Figure 2014503573
(表2続き)
Figure 2014503573
(表2続き)
Figure 2014503573
下記実施例は、これらの実施例に本発明を限定することなく、本発明の化合物の生物学的活性を記述する。
一般式(I)の化合物は、治療分野における多くの適用可能性を特徴とする。特異的シグナル酵素の阻害、特に培養ヒト腫瘍細胞の増殖に及ぼすが、例えば上皮細胞等の他の細胞の増殖にも及ぼす阻害作用が関与する当該適用可能性に特に言及すべきである。
キナーゼ試験B-Raf(V600E)
希釈系列中10μL/ウェルの試験物質溶液をマルチウェルプレートに入れる。一般に2μM〜0.119nM又は0.017nMの濃度範囲を網羅するように希釈系列を選択する。必要ならば2μMの初期濃度を50μM、10μM、0.4μM又は0.2857μMに変更し、それに応じてさらなる希釈を行なう。DMSOの最終濃度は5%である。10μL/ウェルのB-Raf(V600E)-キナーゼ溶液(例えばUpstateからの0.5ngのB-Raf(V600E)-キナーゼを含有する)をピペットで20mM Tris-HCl pH 7.5、0.1mM EDTA、0.1mM EGTA、0.286mMのオルトバナジン酸ナトリウム、10%のグリコール、1mg/mLのウシ血清アルブミン、1mMのジチオスレイトールに取り、混合物を振とうさせながらRTで1時間インキュベートする。キナーゼ反応を20μL/ウェルのATP溶液[最終濃度:250μM ATP、30mM Tris-HCl pH7.5、0.02% Brij、0.2mMのオルトバナジン酸ナトリウム、10mMの酢酸マグネシウム、0.1mM EGTA、ホスファターゼカクテル(Sigma、# P2850、製造業者が推奨する希釈)]及び10μL/ウェルのMEK1溶液[50ngのビオチン化MEK1(例えばEZ-Link Sulpho-NHS-LC-Biotin試薬、Pierce、# 21335を用いて標準的手順により精製MEK1から調製した)]の添加によって開始し、RTで常に振とうさせながら60分間行なう。12μL/ウェルの100mM EDTA溶液の添加によって反応を停止させ、さらに5分間インキュベーションを続ける。55μL/ウェルの反応溶液をストレプトアビジン被覆プレート(例えばStreptawell HighBond, Roche, # 11989685001)に移し、RTで穏やかに1時間振とうさせてビオチン化MEK1をプレートに結合する。液体の除去後プレートを200μL/ウェルの1xPBSで5回洗浄し、100μL/ウェルの一次抗体+ユーロピウム標識二次抗体[Anti Phospho-MEK(Ser217/221)、Cell Signaling、# 9121及びEu-N1標識ヤギ抗ウサギ抗体、Perkin Elmer, #AD0105]の溶液を加え、Delfiaアッセイ緩衝液(Perkin Elmer, # 1244-111)で一次抗体を1:2000に希釈し、二次抗体を0.4〜0.5μg/mLに希釈する。RTでの1時間の振とう後、溶液を流して捨て、200μL/ウェルのDelfia洗浄緩衝液(Perkin Elmer, # 4010-0010/# 1244-114)で5回洗浄する。200μL/ウェルの増強溶液(Perkin Elmer, # 4001-0010/# 1244-105)の添加後、混合物をRTで10分間振とうさせてからWallac Victorでプログラム「Delfia Time Resolved Fluorescence (Europium)」を用いて測定する。これらの薬用量-活性曲線からソフトウェアプログラム(GraphPadPrizm)を用いてIC50値を得る。
培養ヒトメラノーマ細胞(SK-MEL-28、B-RAF V600E 変異した)の増殖阻害の測定
培養ヒト腫瘍細胞の増殖を測定するため、メラノーマ細胞株SK-MEL-28[アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)から]を10%のウシ胎仔血清、2%の炭酸水素ナトリウム、1mMのピルビン酸ナトリウム、1%の可欠アミノ酸(例えばCambrexから、# BE13-114E)及び2mMのグルタミンを補充したMEM培地内で培養する。SK-MEL-28細胞を96ウェル平底皿にウェル毎に2500の細胞密度で補充MEM培地(上記参照)に入れてインキュベーター内(37℃及び5%のCO2)で一晩インキュベートする。50μM〜3.2nMの濃度範囲を網羅するように、種々の濃度で活性物質を細胞に添加する。必要ならば50μMの初期濃度を10μM又は2μMに変更し、それに応じてさらなる希釈を行なう(0.6nM又は0.12nMまで)。さらに72時間のインキュベーション時間後、20μLのAlamarBlue試薬(Serotec Ltd.、# BUF012B)を各ウェルに添加し、細胞をさらに3〜6時間インキュベートする。AlamarBlue試薬の色変化を蛍光分光光度計(例えばGemini, Molecular Devices)で決定する。ソフトウェアプログラム(GraphPadPrizm)を用いてEC50値を計算する。
上記アッセイを用いて決定した実施例化合物のEC50値を表3に示す。
表3
Figure 2014503573
培養ヒトメラノーマ細胞(A375、B-RAF V600E 変異した)の増殖阻害の測定
培養ヒト腫瘍細胞の増殖を測定するため、メラノーマ細胞株A375[アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)から]を10%のウシ胎仔血清及び2%の炭酸水素ナトリウムを補充したDMEM培地内で培養する。SK-MEL-28細胞について述べた手順(上記参照)に準じてA375細胞について試験物質を試験するが、5000個の細胞/ウェルにてA375細胞を播種する。
実施例化合物I-1〜I-36のほとんどが、細胞A375アッセイで良い乃至非常に良い活性、すなわち約1000nM未満、多くの場合500nM未満のEC50値を示す。
活性物質は、B-RAF変異のない細胞株に対して有意に低い抗増殖活性を有することを特徴とする。従って、例えば、実施例化合物I-1〜I-36は、B-Raf V600E変異なしのメラノーマ細胞(例えばA375)について、B-RAF変異メラノーマ細胞(例えばA375)のEC50値より一般的に少なくとも10倍高いEC50値を有する。
B-RAF変異細胞株におけるホスホ-ERK減少のEC50値と抗増殖活性のEC50値は、活性物質の細胞選択性とよく相関する。
培養ヒトメラノーマ細胞(SK-MEL-28、B-RAF V600E 変異した)におけるホスホ-ERKシグナル減少の測定
培養ヒト腫瘍細胞のホスホ-ERKシグナルの減少を測定するため、10%のウシ胎仔血清、2%の炭酸水素ナトリウム、1mMのピルビン酸ナトリウム、1%の可欠アミノ酸(例えばCambrexから得た、# BE13-114E)及び2mMのグルタミンを補充したMEM培地内でメラノーマ細胞株SK-MEL-28[アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)から]の細胞を培養する。SK-MEL-28細胞を96ウェル平底皿にウェル毎に7500の細胞密度で補充MEM培地(上記参照)に入れてインキュベーター(37℃及び5%のCO2)内でインキュベートする。10μM〜2.4nMの濃度を網羅するように、種々の濃度で活性物質を細胞に添加する。必要ならば10μMの初期濃度を50μM又は2.5μMに変更し、それに応じてさらなる希釈を行なう(12.2nM又は0.6nMまで)。さらなる2時間のインキュベーション時間後、細胞を4%のホルムアルデヒドで固定し、PBS中0.1%のTriton X-100で透過処理する。TBS-Tに溶かした5%の脱脂粉乳とインキュベートすることによって非特異性抗体結合を減少させる。リン酸化ERKをマウスモノクローナル抗脱リン酸化(diphosphorylated)ERK1/2抗体(Sigmaから、#M8159)で検出する。PBS中0.1%のTween 20を用いる洗浄工程後、結合した一次抗体を二次抗体(DAKOからのペルオキシダーゼ共役型ポリクロナールウサギ抗マウスIgG、#P0161)で検出する。さらなる洗浄工程後、基質(Bender MedSystems社製のTMBペルオキシダーゼ基質溶液、#BMS406)を加える。数分後に1Mのリン酸で呈色反応を停止させる。Molecular Devices社製のSpectra Max Plusリーダーを用いて450nmで染色を測定する。ソフトウェアプログラム(GraphPadPrizm)を用いてEC50値を計算する。
上記アッセイを用いて決定した実施例化合物のホスホ-ERK減少のEC50値は通常は500nM未満である。
本発明の物質はB-RAFキナーゼ阻害薬である。DNA染色後のFACS又はCellomics Array Scan解析で実証できるように、本発明の化合物を用いて達成される増殖阻害は、とりわけ、DNA合成期への突入を防止することによってもたらされる。処理細胞は細胞周期のG1期で静止する。
そこで、本発明の化合物を他の細胞についても試験する。例えばこれらの化合物は結腸癌株、例えばColo205、HT29に有効であり、結腸癌及び他の適応症に使用し得る。このことは、種々のタイプの腫瘍の治療に対する本発明の化合物の有用性を実証する。
それらの生物学的特性に基づき、本発明の一般式(I)の化合物、それらの互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物及び全ての上記形態の塩は、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療に適している。
該疾患には例えば以下のものがある:ウイルス感染症(例えばHIV及びカポジ肉腫);炎症性及び自己免疫性疾患(例えば大腸炎、関節炎、アルツハイマー病、糸球体腎炎及び創傷治癒);細菌、真菌及び/又は寄生虫感染症;白血病、リンパ腫及び固形腫瘍(例えば癌及び肉腫)、皮膚疾患(例えば乾癬);細胞数の増加を特徴とする過形成に基づく疾患(例えば線維芽細胞、肝細胞、骨及び骨髄細胞、軟骨又は平滑筋細胞又は上皮細胞(例えば子宮内膜増殖症));骨疾患及び心血管疾患(例えば再狭窄及び肥大)。それらは、増殖性細胞(例えば毛細胞、腸細胞、血液細胞及び前駆細胞)を放射線、UV治療及び/又は細胞***阻害治療に起因するDNA損傷から保護するためにも適している。
例えば、下記がんを本発明の化合物で治療することができる(これらに限定するものではないが):脳腫瘍、例えば聴神経鞘腫、星状細胞腫、例えば毛様細胞性星状細胞腫、線維性星状細胞腫、原形質星状細胞腫、肥胖細胞(gemistocytary)星状細胞腫、未分化星状細胞腫及び神経膠芽腫、脳リンパ腫、脳転移、下垂体性腫瘍、例えばプロラクチノーマ、HGH(ヒト成長ホルモン)産生性腫瘍及びACTH産生性腫瘍(副腎皮質刺激ホルモン)、頭蓋咽頭腫、髄芽腫、髄膜腫及び乏突起神経膠腫;神経腫瘍(新生物)、例えば植物性神経系の腫瘍、例えば交感神経系(sympathicum)の神経芽細胞腫、神経節腫、傍神経節腫(褐色細胞腫、クロム親和性細胞腫)及び頚動脈小体腫瘍、末梢神経系に関する腫瘍、例えば断端神経腫、神経線維腫、神経鞘腫(neurinoma)(神経鞘腫(neurilemmoma)、シュワン腫)及び悪性シュワン腫、並びに中枢神経系の腫瘍、例えば脳及び骨髄の腫瘍;腸がん、例えば直腸癌、結腸癌、結腸直腸癌、肛門癌、大腸癌、小腸及び十二指腸の腫瘍;眼瞼腫瘍、例えば基底細胞腫又は基底細胞癌;膵臓がん又は膵臓癌;膀胱がん又は膀胱癌;肺がん(気管支癌)、例えば小細胞気管支癌(燕麦細胞癌)及び非小細胞気管支癌(NSCLC)、例えば扁平(plate)上皮癌、腺癌及び大細胞気管支癌;乳がん、例えば乳癌、例えば浸潤性乳管癌、膠様癌、浸潤性小葉癌、管状癌、腺嚢癌(adenocystic carcinoma)及び乳頭癌;非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えばバーキットリンパ腫、低悪性非ホジキンリンパ腫(NHL)及び菌状息肉腫;子宮がん又は子宮内膜癌又は子宮体癌;CUP症候群(原発不明がん);卵巣がん又は卵巣癌、例えば粘液性、子宮内膜又は漿液性がん;胆嚢がん;胆管がん、例えばクラッツキン腫瘍;精巣がん、例えばセミノーマ及び非セミノーマ;リンパ腫(リンパ肉腫)、例えば悪性リンパ腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えば慢性リンパ性白血病、白血病性細網内皮症、免疫細胞腫、形質細胞腫(多発性骨髄腫)、免疫芽細胞腫(immunoblastoma)、バーキットリンパ腫、Tゾーン菌状息肉腫、大細胞未分化リンパ芽球腫及びリンパ芽球腫;喉頭がん、例えば声帯の腫瘍、声門上部、声門及び声門下の喉頭腫瘍;骨がん、例えば骨軟骨腫、軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨腫、類骨腫、骨芽細胞腫、好酸球性肉芽腫、巨細胞腫、軟骨肉腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、細網肉腫、形質細胞腫、線維性骨異形成症、若年性骨嚢腫及び動脈瘤性骨嚢腫;頭頚部腫瘍、例えば唇、舌、口底、口腔、歯肉、口蓋、唾液腺、咽喉、鼻腔、副鼻腔、喉頭及び中耳の腫瘍;肝臓がん、例えば肝臓細胞癌又は肝細胞癌(HCC);白血病、例えば急性白血病、例えば急性リンパ性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML);慢性白血病、例えば慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML);胃がん又は胃癌、例えば乳頭状腺癌、管状腺癌及び粘液性腺癌、印環細胞癌、腺扁平上皮癌、小細胞癌及び未分化癌;メラノーマ、例えば表面的伝播性結節性悪性黒子及び末端黒子型メラノーマ;腎臓がん、例えば腎臓細胞癌又は副腎腫又はグラヴィッツ腫瘍;食道がん又は食道癌;陰茎がん;前立腺がん;咽喉がん又は咽頭癌、例えば鼻咽頭癌、中咽頭癌及び下咽頭癌;網膜芽細胞腫、膣がん又は腟癌;扁平上皮癌、腺癌、上皮内癌(in situ carcinoma)、悪性メラノーマ及び肉腫;甲状腺癌、例えば乳頭状、濾胞性及び髄様甲状腺癌、並びに未分化癌;皮膚の棘細胞腫、類表皮癌及び扁平上皮癌;胸腺腫、尿道がん及び外陰部がん。
新規化合物は、上記疾患の予防、短期又は長期治療のため、任意に放射線療法或いは例えば細胞***阻害性若しくは細胞傷害性物質、細胞増殖阻害薬、抗血管新生物質、ステロイド薬又は抗体等の他の「最新技術」の化合物と併用してもよい。
一般式(I)の化合物を単独で或いは本発明の他の活性物質と組み合わせて使用してよく、任意に他の薬理学的に活性な物質と併用してもよい。
本発明の化合物と併用投与し得る化学療法薬としては、限定するものではないが、ホルモン、ホルモン類似体及び抗ホルモン薬(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、酢酸メゲストロール、フルトアミド、ニルトアミド、ビカルトアミド、アミノグルテチミド、酢酸シプロテロン、フィナステリド、酢酸ブセレリン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシ-プロゲステロン、オクトレオチド)、アロマターゼ阻害薬(例えばアナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン)、LHRH作動薬及び拮抗薬(例えば酢酸ゴセレリン、ルプロリド)、成長因子の阻害薬(例えば「血小板由来成長因子(PDGF)」、「線維芽細胞成長因子(FGF)」、「血管内皮成長因子(VEGF)」、「上皮成長因子(EGF)」、「インスリン様成長因子(IGF)」、「ヒト上皮成長因子(HER、例えばHER2、HER3、HER4)」及び「肝細胞成長因子(HGF)」等の成長因子、阻害薬は、例えば「成長因子」抗体、「成長因子受容体」抗体及びチロシンキナーゼ阻害薬、例えばセツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ及びトラスツズマブである);代謝拮抗薬(例えば葉酸代謝拮抗薬、例えばメトトレキサート、ラルチトレキセド、ピリミジン類似体、例えば5-フルオロウラシル、カペシタビン及びゲムシタビン、プリン及びアデノシン類似体、例えばメルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン及びペントスタチン、シタラビン、フルダラビン);抗腫瘍抗体(例えばアントラサイクリン系薬剤、例えばドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン及びイダルビシン、マイトマイシン-C、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン);白金誘導体(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン);アルキル化薬(例えばエストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスフアミド、テモゾロミド、ニトロソ尿素、例えばカルムスチン及びロムスチン、チオテパ);有糸***阻害薬(例えばビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン及びビンクリスチン;及びタキサン、例えばパクリタキセル、ドセタキセル);チューブリン阻害薬;PARP阻害薬、トポイソメラーゼ阻害薬(例えばエピポドフィロトキシン、例えばエトポシド及びエトポホース、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン)、セリン/スレオニンキナーゼ阻害薬(例えばPDK1阻害薬、B-Raf阻害薬、mTOR阻害薬、mTORC1阻害薬、PI3K阻害薬、二重mTOR/PI3K阻害薬、STK33阻害薬、AKT阻害薬、PLK1阻害薬、CDKの阻害薬、オーロラキナーゼ阻害薬)、チロシンキナーゼ阻害薬(例えばPTK2/FAK阻害薬)、タンパク質-タンパク質相互作用阻害薬(例えばIAP、Mcl-1、MDM2/MDMX)、MEK阻害薬、ERK阻害薬、IGF-1R阻害薬、ErbB受容体阻害薬、ラパマイシン類似体(例えばエベロリムス、テムシロリムス、リダホロリムス、シロリムス)並びに種々の化学療法薬、例えばアミホスチン、アナグレリド、クロドロナト、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミソール、メスナ、ミトタン、パミドロナート及びポルフィマーが挙げられる。
他の可能な併用相手は、2-クロロデオキシアデノシン、2-フルオロデオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4、3-アレチン、131-I-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A 105972、A 204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレトアミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジクォン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、アウリスタチンPE、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY 162、ARRY 438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ 680、AS-703026(プリマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY 80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、ビリコダルジシトラート、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW 2992(アファチニブ、トムトボク)、BIBF 1120(バルガテフ)、BI 836845、BI 2536、BI 6727、BI 836845、BI 847325、BI 853520、BIIB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスフアミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCI-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1、セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドスズ、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンギチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害薬、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3、クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクロナール抗体、CP-461、CV-247、シアノモルフォリノドキソルビシン、シタラビン、D 24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デスオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デキスラゾキサネト、ジエチルスチルベストロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサト、エドトレオチド、エファプロキシラール、エフロルニチン、EGFR阻害薬、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-OCH3、エチニルシチジン、エチニルオエストラジオール、エキサテカン、エキサテカンメシラート、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フィギツムマブ、フロキスリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、ホルメスタン、ホテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトラート、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルホスフアミド、GCS-IOO、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100-ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ヘルセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリングトニン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシプロゲステロンカプロアート、イバンドロナート、イブリツモマブ、イダトレキサート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害薬、IMC-1C11、IMC-A12(シキスツムマブ)、インムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イキサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、結合型エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロソキサントロン、LU223651、ルルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスフアミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害薬、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-573、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、モテキサフィンガドリニウム、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロナート、ネラチニブ、ネクサバール、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、オンコVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、OX44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリキス、ペリホシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害薬、PI3K/mTOR阻害薬、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチラート、ピキサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY 869766、RDEA-436、レベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害薬、レブイミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG-7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファバート、リセドロナート、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR 109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB 408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベルアニロヒドロキサム酸、スーテント、T 900607、T 138067、TAK-733、TAS-103、タセジナリン、タラポルフィン、タルセバ、タリキタル、タシスラム、タキソテル、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾールアミド、テスミリフェン、テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドマイド、テラルキス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、トクラデシン、トムデキス、トレモフィン、トラベクトジン、TransMID-107、トランスレチン酸(transretinic acid)、トラスズツマブ、トレメリムマブ、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキサート、TLK-286TXD 258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、ビルリジン、WX-UK1、WX-554、ベクチビキス、キセロダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZDI839、ZSTK-474、ゾレドロナト及びゾスキダルである。
適切な製剤には、例えば錠剤、カプセル剤、座剤、液剤、特に注射(皮下、静脈内、筋肉内)及び点滴用液剤、エリキシル剤、乳剤又は散剤がある。医薬的に活性な化合物の含量は、全体として組成物の0.1〜90wt.-%、好ましくは0.5〜50wt.-%の範囲内、すなわち、後述する薬用量範囲を達成するのに十分な量であるべきである。必要ならば、指定用量を1日に数回与えてよい。
適切な錠剤は、活性物質を既知賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はラクトース等の不活性な希釈剤、トウモロコシデンプン又はアルギン酸等の崩壊剤、デンプン又はゼラチン等の結合剤、ステアリン酸マグネシウム若しくはタルク等の潤沢剤及び/又はカルボキシメチルセルロース、セルロースアセタートフタラート、若しくはポリ酢酸ビニル等の遅延放出用薬剤と混合することによって得られる。錠剤がいくつかの層を含んでもよい。
従ってコーティング錠剤は、錠剤に類似して作製したコアを錠剤コーティングに一般的に用いられる物質、例えばコリドン又はシェラック、アカシアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖でコーティングすることによって調製可能である。遅延放出を達成するか又は不適合性を防止するためにコアがいくつかの層から成ってもよい。同様に錠剤コーティングが、おそらく錠剤について上述した賦形剤を用いていくつかの層から成って、遅延放出を達成してもよい。
本発明の活性物質又はその組合せを含むシロップ剤又はエリキシル剤は、さらにサッカリン、シクラマート、グリセロール又は糖等の甘味料及び風味向上剤、例えばバニリン又はオレンジエキス等の香味料を含有し得る。それらは、懸濁アジュバント又は増粘剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース等、湿潤剤、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物等、又は保存剤、例えばp-ヒドロキシベンゾアート等をも含有し得る。
注射及び点滴用液剤は、普通の方法、例えば等張剤、保存剤、例えばp-ヒドロキシベンゾアート等、又は安定剤、例えばエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩等を添加して、必要に応じて乳化剤及び/又は分散剤を用いて(さらに希釈剤として水を使用する場合は、例えば、有機溶媒を溶媒和剤又は溶解助剤として任意に使用してもよい)調製され、これを注射バイアル若しくはアンプル又は点滴ボトルに移す。
1種以上の活性物質又は活性物質の組合せを含むカプセル剤は、例えば活性物質をラクトース又はソルビトール等の不活性な担体と混合し、それらをゼラチンカプセルに詰めることによって調製可能である。
適切な座剤は、例えばこの目的のために提供された担体、例えば天然脂肪若しくはポリエチレングリコール又はその誘導体等と混合することによって調製可能である。
使用し得る賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容できる有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花生油又はゴマ油)、単官能性又は多官能性アルコール(例えばエタノール又はグリコール)、担体、例えば天然鉱物粉末(例えばカオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高分散ケイ酸及びケイ酸塩)、糖(例えばショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜硫酸廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び潤沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
通常の方法で、好ましくは経口又は経皮経路、最も好ましくは経口経路で製剤を投与する。経口投与では、錠剤は当然に、上記担体とは別に、デンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等と共にクエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸二カルシウム等の添加剤を含んでよい。さらに、錠剤化プロセスのためにステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルク等の潤沢剤を同時に使用してよい。水性懸濁液の場合、活性物質を上記賦形剤に加えて種々の風味向上剤又は着色料と併用してよい。
非経口使用では、活性物質と適切な液体担体との溶液を使用し得る。
静脈内使用の薬用量は、1時間当たり1〜1000mg、好ましくは1時間当たり5〜500mgである。
しかしながら、体重、投与経路、該薬物への個々の反応、その製剤の性質及び薬物を投与する時間又は間隔によっては、指定量を逸脱する必要があることもある。従って、場合によっては上記最少用量未満の使用で十分なこともあり、他の場合には上限を超えなければならいこともある。大量投与時には、一日にわたっていくつかのより少ない用量に分割するのが賢明かもしれない。
下記製剤例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を例証する。
医薬製剤の実施例
A) 錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
微細に粉砕した活性物質、ラクトース及びトウモロコシデンプンの一部を一緒に混合する。この混合物を篩いにかけてからポリビニルピロリドンの水溶液で湿らせ、混練し、湿式造粒して乾燥させる。この顆粒、残りのトウモロコシデンプン及びステアリン酸マグネシウムを篩いにかけて一緒に混合する。この混合物を圧縮して適切な形状とサイズの錠剤を作製する。
B) 錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 80mg
ラクトース 55mg
トウモロコシデンプン 190mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
微細に粉砕した活性物質、トウモロコシデンプンの一部、ラクトース、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを一緒に混合し、混合物を篩いにかけ、残りのトウモロコシデンプン及び水とこねて顆粒を形成し、これを乾燥させて篩いにかける。ナトリウムカルボキシメチルデンプンとステアリン酸マグネシウムを加えて混ぜ込み、混合物を圧縮して適切なサイズの錠剤を形成する。
C) アンプル液剤
式(I)の活性物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5mL
活性物質を水にそれ自体のpH又は必要に応じてpH5.5〜6.5で溶かし、塩化ナトリウムを加えてそれを等張にする。得られた溶液を発熱物質を伴わずにろ過し、ろ液を無菌条件下でアンプルに移してから滅菌し、融合によりシールする。アンプルは5mg、25mg及び50mgの活性物質を含む。

Claims (26)

  1. 下記式(I)
    Figure 2014503573
    (式中、
    R2は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb1及び/又はRc1で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基であり、或いは
    R2は-NRc1Rc1であり;
    各Rb1は、独立に-ORc1、-NRc1Rc1、ハロゲン、-CN、-C(O)Rc1、-C(O)ORc1、-C(O)NRc1Rc1、-S(O)2Rc1、-S(O)2NRc1Rc1、-NHC(O)Rc1及び-N(C1-4アルキル)C(O)Rc1並びに二価置換基=O(二価置換基=Oは、非芳香族環系でのみ置換基となり得る)の中から選択され;
    各Rc1は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    R3は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、C1-4アルキルオキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、-CN、-NH(C1-4アルキル)及び-N(C1-4アルキル)2の中から選択され;
    R4は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜11員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、或いは
    -ORa3、-NRa3Ra3、-N(ORa3)Ra3、-CN、-C(O)Ra3、-C(O)ORa3、-C(O)NRa3Ra3、-C(NH)NRa3Ra3、-S(O)2NRa3Ra3、-NHS(O)2Ra3、-N(C1-4アルキル)S(O)2Ra3、-NHS(O)2NRa3Ra3、-NHC(O)Ra3、-N(C1-4アルキル)C(O)Ra3、-NHC(O)ORa3、-N(C1-4アルキル)C(O)ORa3、-NHC(O)NRa3Ra3及び-N(C1-4アルキル)C(O)NRa3Ra3の中から選択され;
    各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され;
    各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよく;
    各Ra3は、互いに独立に水素又は任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb3及び/又はRc3で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb3は、独立に-ORc3、-NRc3Rc3、ハロゲン、-C(O)Rc3、-C(O)ORc3、-C(O)NRc3Rc3、-CN、-NHC(O)Rc3及び-NHC(O)ORc3の中から選択され;
    各Rc3は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルキル-O-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)HN-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)2N-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、4〜16員ヘテロシクリルアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、前記基中のヘテロシクリル環は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるC1-6アルキルで置換されていてもよく;
    Xは、塩素又はフッ素を表す)
    の化合物
    (ここで、前記化合物(I)は、任意にその互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態で或いは全ての前記形態のそれぞれの塩として存在してもよい)。
  2. R2が、1つ以上の同一若しくは異なるハロゲンで置換されたC1-6アルキル又はフェニルを表す、請求項1に記載の化合物。
  3. R2が、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びイソブチルの中から選択される、請求項2に記載の化合物。
  4. R2がn-プロピルである、請求項3に記載の化合物。
  5. R3がハロゲンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. R3がフッ素である、請求項5に記載の化合物。
  7. R4が、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい3〜11員ヘテロシクリルであり、
    各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
    各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. R4が、任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい4〜7員の窒素含有ヘテロシクリルであり、
    各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
    各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
    請求項7に記載の化合物。
  9. R4がピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びモルフォリニルの中から選択され、全て任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよく;
    各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
    各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
    請求項8に記載の化合物。
  10. R4が、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル及びモルフォリニル(全て窒素原子を介してピリミド[5,4-d]ピリミジン環系に結合しており、かつ全て任意に1つ以上の同一若しくは異なるRa2及び/又はRb2で置換されていてもよい)の中から選択され;
    各Ra2は、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb2は、独立に-ORc2、-NRc2Rc2、ハロゲン、-C(O)Rc2、-C(O)ORc2、-C(O)NRc2Rc2、-CN、-NHC(O)Rc2及び-NHC(O)ORc2の中から選択され、かつ
    各Rc2は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
    請求項9に記載の化合物。
  11. 各Ra2が、互いに独立に任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb2及び/又はRc2で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb2が、独立に-ORc2、-NRc2Rc2及びハロゲンの中から選択され、かつ
    各Rc2が、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、このヘテロシクリルは任意に、ハロゲン、C1-6アルキル及び-C(O)-C1-6アルキルの中から選択される1つ以上の同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよい、
    請求項7〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. R4が-NRa3Ra3であり;
    各Ra3は、互いに独立に水素又は任意に1つ以上の同一若しくは異なるRb3及び/又はRc3で置換されていてもよい、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6ハロアルキル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C6-10アリール、5〜10員ヘテロアリール及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し;
    各Rb3は、独立に-ORc3、-NRc3Rc3、ハロゲン、-C(O)Rc3、-C(O)ORc3、-C(O)NRc3Rc3、-CN、-NHC(O)Rc3及び-NHC(O)ORc3の中から選択され;
    各Rc3は、互いに独立に水素又はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルキル-O-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)HN-C1-6アルキル、(C1-4アルキル)2N-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、4〜16員ヘテロシクリルアルキル及び3〜10員ヘテロシクリルの中から選択される基を表し、前記基中のヘテロシクリル環は、任意に1つ以上の同一若しくは異なるC1-6アルキルで置換されていてもよい、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  13. R4が-NR5R6であり;
    R5は水素であり、かつ
    R6はC3-6シクロアルキル、3〜7員ヘテロシクリル、フェニル及びピリジル(全て任意に、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ-C1-6アルキル及び3〜7員ヘテロシクリルの中から選択される1又は2つの同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよく、前記最後に言及した3〜7員ヘテロシクリルは、任意にC1-6アルキルで置換されていてもよい)の中から選択される基を表す、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  14. R4が5〜6員の窒素含有ヘテロアリールであり、任意に1、2又は3つの同一若しくは異なるC1-4アルキルで置換されていてもよい、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  15. R4が、ピリミド[5,4-d]ピリミジン環系に窒素原子を介して結合しており、かつ任意に1、2又は3つの同一若しくは異なるC1-4アルキルで置換されていてもよい5員の窒素含有ヘテロアリールである、請求項14に記載の化合物。
  16. R4が、ピリミド[5,4-d]ピリミジン環系に窒素原子を介して結合しており、かつ任意に1、2又は3つの同一若しくは異なるC1-4アルキルで置換されていてもよいイミダゾリルである、請求項15に記載の化合物。
  17. Xが塩素を表す、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
  18. Xがフッ素を表す、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
  19. 下記化合物の中から選択される、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容できる塩。
    Figure 2014503573

    Figure 2014503573

    Figure 2014503573

    Figure 2014503573

    Figure 2014503573
  20. 薬物としての、請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩。
  21. がん、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防で用いる、請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩。
  22. がんの治療及び/又は予防で用いる、請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩。
  23. 結腸癌、メラノーマ、胆嚢がん及び甲状腺癌の治療及び/又は予防で用いる、請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩。
  24. 治療的に有効な量の、請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩をヒトに投与する工程を含む、がんの治療及び/又は予防方法。
  25. 活性物質として、請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の1種以上の化合物又はその医薬的に許容できる塩を、必要に応じて通常の賦形剤及び/又は担体と組み合わせて含有する医薬製剤。
  26. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の1種と、式(I)とは異なる少なくとも1種の他の細胞***阻害性又は細胞傷害性活性物質とを含んでなる医薬製剤。
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