JP2014240330A - グラフェン球状中空体の作成方法、グラフェン球状中空体、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシター - Google Patents

グラフェン球状中空体の作成方法、グラフェン球状中空体、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシター Download PDF

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【課題】比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体、その作成方法及びグラフェン球状中空体集積キャパシターを提供する。【解決手段】任意の3次元形状としたポリマー成型体と酸化グラフェン粉末を水に混合・分散して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、その表面を被膜する酸化グラフェンをシェルとする第1のコア−シェル構造体を作成する工程と、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェンをグラフェンに還元して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、その表面を被膜するグラフェンをシェルとする第2のコア−シェル構造体を作成する工程と、前記第2のコア−シェル構造体を加熱して、ポリマー成型体からなるコアを分解・除去して、グラフェンからなるシェルと前記シェル内に形成された中空部を有するグラフェン中空構造体を作成する工程とを有する。【選択図】図13

Description

本発明は、グラフェン球状中空体の作成方法、グラフェン球状中空体、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシターに関するものである。
グラフェン・シートは、1原子厚みの2次元カーボンからなるシートである。グラフェン・シートは、導電性が高く、電気化学的に反応活性の高いシート状の表面を有し、1シート単位で考えると、その表面の割合が大きいこと、及び、フレキシビリティが高く、化学安定性も高いことから、物理的・化学的特性が優れ、電界効果デバイス(フィールド・イフェクト・デバイス)、化学センサー、電気触媒、キャパシター等、広い範囲のデバイスに応用可能であると考えられ、エネルギー、バイオロジー、環境、触媒などの広い分野で期待されている。
グラフェン・シートは、特に、電気化学分野のキャパシター電極材料として注目を浴びている。例えば、Ruoffのグループは、化学修飾したグラフェン・シートが、水溶性有機電界質中で135F/g及び99F/gの比容量を示したことを報告している(非特許文献1)。
しかし、グラフェン・シートは1シートごとに分離された状態では、導電性が高く、電気化学的に反応活性の高い表面が保持され、前記の高い物理的・化学的特性を示すが、強いπ―π相互作用やファンデルワールス力により、反応活性の高い表面同士で、容易に複数のシートが重ねあわされ(スタックされ)、凝集体を形成する。複数のグラフェン・シートが重ねあわされてなる凝集体は、グラフェン・シートの電気化学的に反応活性の高い表面の面積を減少させる。また、電解質を電気化学的に反応活性の高い表面に届ける隙間(グラフェン・シート間チャネル)も減少させる。これらの作用効果により、このような凝集体では、1シートのグラフェン・シートから予想される比容量を発現できないという問題を発生させた。
複数のグラフェン・シートを、反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができれば、比容量の高いグラフェンベースのキャパシターを形成できると考えられる。
グラフェン・シートを自己集積させて、ナノ/マクロ構造物を形成する方法について、いくつか報告がある。
例えば、グラフェン・シート間にスペーサーを挿入する方法がある。これにより、再スタックを回避できる。スペーサーとして、単層カーボンナノチューブ(SWNT)が検討されており、グラフェン・シート間にSWNTを挿入した凝集体を用いることにより、電気化学特性が向上されることが報告されている(非特許文献2)。
また、グラフェン・ナノシートを集積してなるナノ/マクロ構造体が研究開発されている。例えば、ポーラスフィルム構造体(非特許文献3)、フラワー型構造体(非特許文献4)、ハイドロジェル型構造体(非特許文献5)及びネットワーク型構造体(非特許文献6)等の様々な構造体が報告されている。しかし、これらの構造体が、キャパシター電極材料としての特性が高いか否かは明確ではない。
Meryl D.Stoller;Sungjin Park; Yanwu Zhu;Jinho An;Rodney S.Ruoff.Graphene−Based Ultracapacitors.Nano Letters(2008),8(10),3498−3502 Q.Cheng,J.Tang,J.Ma,H.Zhang,N.Shinya,L.−C. Qin.,Graphene and Carbon Nanotubes Composite Electrodes for Supercapacitors,Physical Chemistry Chemical Physics,13,17651(2011) Niu,Z.,Chen,J.,Hng,H.H.,Ma,J.and Chen,X.(2012),A Leavening Strategy to Prepare Reduced Graphene Oxide Foams. Adv.Mater.,24:4144-4150. Yi Zhang,Luyao Zhang,Pyojae Kim,Mingyuan Ge,Zhen Li,Chongwu Zhou,Vapor Trapping Growth of Single−Crystalline Graphene Flowers: Synthesis,Morphology, and Electronic Properties, Nano Lett.,2012,12(6),pp 2810-2816 Yuxi Xu,Kaixuan Sheng,Chun Li and Gaoquan Shi.Self−Assembled Graphene Hydrogel via a One−Step Hydrothermal Process;ACS Nano,2010,4(7),pp 4324-4330 Zongping Chen,Wencai Ren,Libo Gao,Bilu Liu,Songfeng Pei,Hui−Ming Cheng,Nature Materials Volume:10,Pages:424-428 Year published:(2011) Wenguang Leng,Min Chen,Shuxue Zhou and Limin Wu,Capillary Force Induced Formation of Monodisperse Polystyrene/Silica Organic−Inorganic Hybrid Hollow Spheres、Langmuir,2010,26(17),pp.14271−14275
本発明は、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体、その作成方法、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシターを提供することを課題とする。
本発明者は、ポリスチレン球からなるコア・テンプレートを覆うようにシェル状に酸化グラフェンを集積してから、前記酸化グラフェンを還元して、グラフェンとしてから、コア・テンプレートのポリスチレン球を加熱・分解・除去することにより、グラフェン膜をシェルとするグラフェン球状中空体(graphene hollow sphere)を形成することに成功した。また、このグラフェン球状中空体を集積してなるグラフェン球状中空体集積キャパシターが高い比容量(1000サイクル後の2A/gの電流密度で、138F/g、0.1A/gの電流密度で143F/g、10A/gで90F/g)を有することを発見して、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1) 任意の3次元形状としたポリマー成型体と酸化グラフェン粉末を水に混合・分散して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をシェルとする第1のコア−シェル構造体を作成する工程と、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をグラフェン膜に還元して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜するグラフェン膜をシェルとする第2のコア−シェル構造体を作成する工程と、前記第2のコア−シェル構造体を加熱して、前記第2のコア−シェル構造体中のポリマー成型体からなるコアを分解・除去して、グラフェン膜からなるシェルと前記シェル内に形成された中空部を有するグラフェン中空構造体を作成する工程と、を有することを特徴とするグラフェン中空構造体の作成方法。
(2) 前記任意の3次元形状が球状であることを特徴とする(1)に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(3) 前記ポリマー成型体としてポジティブ又はネガティブ・チャージしたものを用い、前記酸化グラフェン粉末として前記ポリマー成型体と反対の極性でチャージしたものを用いることを特徴とする(1)又は(2)に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(4) 前記ポリマー成型体がポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(ポリメチルメタクリレート)(PMMA)の群から選択される1種又は2種以上のポリマーからなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(5) 前記ポリマー成型体と前記酸化グラフェン粉末を質量比2:8以上3:7以下で混合することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(6) 2時間以上超音波照射して前記ポリマー成型体と前記酸化グラフェン粉末を水に混合・分散することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(7) 前記第1のコア−シェル構造体を含む水溶液中に還元剤を添加して、酸化グラフェンをグラフェンに還元することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(8) 前記還元剤が、N・HO、NaBH、HI、Vitamin Cの群から選択されるいずれか1種又は2種以上であることを特徴とする(7)に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(9) 前記還元剤を添加して、90℃以上100℃以下の温度範囲で、12時間以上放置することを特徴とする(7)又は(8)に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(10)前記第2のコア−シェル構造体の加熱温度が、400℃以上440℃以下の温度範囲であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
(11) グラフェン膜からなるシェルを有し、前記シェル内に中空部が形成されていることを特徴とするグラフェン中空構造体。
(12) 前記シェルの厚さが1nm以上10nm以下であることを特徴とする(11)に記載のグラフェン中空構造体。
(13) 略球状であり、最大径が100nm以上500nm以下であることを特徴とする(11)又は(12)に記載のグラフェン中空構造体。
(14) 板状電極と、前記板状電極の一面に成膜されたキャパシター電極材料とからなり、前記キャパシター電極材料が、(11)〜(13)のいずれかに記載のグラフェン球状中空体が凝集・集積されてなる材料であることを特徴とするグラフェン球状中空体集積電極。
(15) (14)に記載のグラフェン球状中空体集積電極が、電解液含浸層を挟み、キャパシター電極側を互いに対向させるように配置されていることを特徴とするグラフェン球状中空体集積キャパシター。
本発明のグラフェン中空構造体の作成方法は、任意の3次元形状としたポリマー成型体と酸化グラフェン粉末を水に混合・分散して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をシェルとする第1のコア−シェル構造体を作成する工程と、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をグラフェン膜に還元して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜するグラフェン膜をシェルとする第2のコア−シェル構造体を作成する工程と、前記第2のコア−シェル構造体を加熱して、前記第2のコア−シェル構造体中のポリマー成型体からなるコアを分解・除去して、グラフェン膜からなるシェルと前記シェル内に形成された中空部を有するグラフェン中空構造体を作成する工程と、を有する構成なので、容易に形成した第1のコア−シェル構造体の酸化グラフェン膜をグラフェン膜に還元後、ポリマー成型体を加熱・分解・除却して、容易に、かつ、短時間で、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体を作成できる。
本発明のグラフェン中空構造体は、グラフェン膜からなるシェルを有し、前記シェル内に中空部が形成されている構成なので、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、比容量の高いキャパシターを形成できる。
本発明のグラフェン球状中空体集積電極は、板状電極と、前記板状電極の一面に成膜されたキャパシター電極材料とからなり、前記キャパシター電極材料が、先に記載のグラフェン球状中空体が凝集・集積されてなる材料である構成なので、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、従来のスタックされた2次元グラフェン材料に比べて、イオン吸収の表面積を高め、電極性能を向上させることができる。
本発明のグラフェン球状中空体集積キャパシターは、先に記載のグラフェン球状中空体集積電極が、電解液含浸層を挟み、キャパシター電極側を互いに対向させるように配置されている構成なので、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、従来のスタックされた2次元グラフェン材料に比べて、イオン吸収の表面積を高めることができ、キャパシターの比容量を高くできる。
本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積キャパシターの一例を示す図であって、平面図(a)と、(a)のA−A’線における断面図(b)と、(b)のB部における拡大図(c)である。 本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の一例を示す図であって、平面図(a)と、(a)のC−C’線における断面図(b)である。 本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法の一例を示す工程図である。 本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法の一例を示す工程図である。 本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法の一例を示す工程図である。 ポジティブ・チャージとしたPS球の合成工程の一例を示す工程図である。 実施例1サンプルであるグラフェン球状中空体の合成工程の一例を示す工程図である。 実施例1サンプルであるグラフェン球状中空体の合成工程の一例を示す工程図である。 試験例1サンプル(PS球)のSEM像である。 試験例2サンプル(PS@グラフェン)のSEM像である。 試験例2サンプル(PS@グラフェン)のTEM像(A)及び拡大TEM像(B)である。 実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)のSEM像である。 実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)のTEM像(A)及び拡大TEM像(B)である。 参考例1(グラファイト)、参考例2(酸化グラファイト)、実施例1サンプル(Graphene Sphere)の粉末XRDパターンである。 試験例1(PS球)、試験例2(PS@GO)、試験例3(PS@G)、実施例1サンプル(G−Sphere)のラマン・スペクトルである。 PS球とコア−シェル球(PS@グラフェン)のTG曲線である。 ポア径の分布グラフである。 電気化学特性評価に用いた3電極試験システムの一例を示す模式図である。 仕事電極の作成工程の一例を示す工程図である。 電気化学特性の測定結果を示すグラフである。(A)は、0.5M NaSO溶液中で異なるスキャン速度(10mV/s、20mV/s、50mV/s)で測定したグラフェン球状中空体のCV曲線である。(B)、(C)は、ガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ曲線である。(D)は、比容量の計算値の電流密度依存性を示すグラフである。 実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)の電流密度1A/gのときのガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ曲線である。 電気化学特性の測定結果を示すグラフである。(A)は、ナイキスト・プロットであり、挿入図は、0〜6Z/ohm範囲の拡大図である。(B)は、実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)のサイクリック特性を示すグラフである。 実施例2サンプル(グラフェン球状中空体)のSEM像である。 実施例2サンプル(グラフェン球状中空体)のサイクリック特性を示すグラフである。 実施例3サンプル(グラフェン球状中空体)のSEM像である。 実施例3サンプル(グラフェン球状中空体)のサイクリック特性を示すグラフである。
(本発明の実施形態)
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法、グラフェン球状中空体、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシターについて説明する。
<グラフェン球状中空体集積キャパシター>
まず、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積キャパシターについて、説明する。
図1は、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積キャパシターの一例を示す図であって、平面図(a)と、(a)のA−A’線における断面図(b)と、(b)のB部における拡大図(c)である。
図1(a)に示すように、グラフェン球状中空体集積キャパシター31は、平面視略矩形状で構成されている。しかし、これに限られるものではなく、例えば、平面視円形状としてもよい。
図1(b)に示すように、グラフェン球状中空体集積キャパシター31は、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積電極26A、26Bが、電解液含浸層27を挟み、キャパシター電極側を互いに対向させるように配置されている。電解液含浸層27はセパレーターを兼ねる。

<グラフェン球状中空体集積電極>
本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積電極26A、26Bは、板状電極22、23と、板状電極22、23の一面に成膜されたキャパシター電極材料21とからなる。
2枚の板状電極22、23には、それぞれワイヤー配線24、25がボンディングされている。コインセルとする場合には、配線の代わりに、コインセルキャップを接触させる。この場合、ガスケット、スプリング、スチールスペーサーなどをコインセル内に介在させてもよい。
板状電極22、23には、例えば、ステンレス鋼(Stainless steel)、チタン(Titanium)、ニッケル(Nickel)等の金属を用いる。板状電極22、23は、集電極(current collector)として利用する。
図1(c)に示すように、キャパシター材料21は、グラフェン球状中空体集積体41であり、グラフェン球状中空体11が凝集されて、集積されてなる。
グラフェン球状中空体11は、略球状の中空部11cを覆うグラフェン膜52Cからなるシェル11aで形成されている。グラフェン球状中空体11は、凝集・集積された状態においても、中空部11cの空間は保持されている。これにより、中空部11cの表面の電気化学的に反応活性も保持される。また、中空部11cは、電解質を電気化学的に反応活性の高い表面に届ける隙間(グラフェン・シート間チャネル)として機能する。このような構成により、グラフェン球状中空体集積体41は、その比容量を高くできる。
<グラフェン球状中空体>
次に、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体について、説明する。
図2は、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の一例を示す図であって、平面図(a)と、(a)のC−C’線における断面図(b)である。
図2(a)、(b)に示すように、グラフェン球状中空体11は、略球状とされている。最大径dは100nm以上500nm以下とされている。200nm以上300nm以下とすることが好ましい。
図2(b)に示すように、グラフェン球状中空体11は、略球状の中空部11cを覆うグラフェン膜52Cからなるシェル11aで形成されている。シェル11aの膜厚tは1nm以上10nm以下とされている。2nm以上5nm以下とすることが好ましい。
<グラフェン球状中空体の作成方法>
次に、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法について、説明する。
図3〜5は、本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法の一例を示す工程図である。
本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法は、第1のコア−シェル構造体を作成する工程S1と、第2のコア−シェル構造体を作成する工程S2と、グラフェン中空構造体を作成する工程S3と、を有する。
(第1のコア−シェル構造体を作成する工程S1)
図3に示すように、第1のコア−シェル構造体を作成する工程S1では、任意の3次元形状としたポリマー成型体51と酸化グラフェン粉末52Aをビーカー53中の水54に混合・分散して、水溶液中に、前記ポリマー成型体51をコアとし、ポリマー成型体51の表面を被膜する酸化グラフェン膜52Bをシェルとする第1のコア−シェル構造体55を作成する。
ポリマー成型体51の形状は、例えば、球状とする。これにより、最終生成物に球状の中空部を形成できる。しかし、別の立体的形状としてもよい。例えば、円板状とした場合には、円板状の中空部を形成できる。
ポリマー成型体51がポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(ポリメチルメタクリレート)(PMMA)の群から選択される1種又は2種以上のポリマーからなることが好ましい。これらのポリマーを用いることにより、酸化グラフェン膜52Bをポリマー成型体51の表面に形成しやすくすることができ、また、続く工程で還元処理を行っても、ポリマー成型体51の形状を大きく損なうことがないようにできる。
ポリマー成型体51と酸化グラフェン粉末52Aを質量比2:8以上3:7以下で混合することが好ましい。これにより、最適なシェル膜厚の生成物を作成することができ、グラフェン球状中空体集積体41からなるキャパシター材料21を形成したときに、キャパシターの比容量を向上させることができる。
第1のコア−シェル構造体を作成する工程S1で、2時間以上超音波照射をしてポリマー成型体51と酸化グラフェン粉末52Aを分散・混合することが好ましい。これにより、均一混合分散することができ、第1のコア−シェル構造体55の作成を速めることができる。
(第2のコア−シェル構造体を作成する工程S2)
図4に示すように、第2のコア−シェル構造体を作成する工程S2では、ポリマー成型体51の表面を被膜する酸化グラフェン膜52Bをグラフェン膜52Cに還元して、水溶液中に、ポリマー成型体51をコアとし、ポリマー成型体51の表面を被膜するグラフェン膜52Cをシェルとする第2のコア−シェル構造体56を作成する。
具体的には、例えば、第1のコア−シェル構造体55を含む水溶液中に、還元剤を添加し、90℃以上100℃以下の温度範囲で、12時間以上放置する。これにより、酸化グラフェン膜52Bをグラフェン膜52Cのシェルに完全に還元できる。
還元剤としては、N・HO、NaBH、HI、Vitamin Cの群から選択されるいずれか1種又は2種以上であることが好ましい。これにより、還元を安定して行うことができる、
還元反応後、第1のコア−シェル構造体55を含む水溶液の温度を室温まで降温してから、第1のコア−シェル構造体55を含む水溶液を遠心分離して、液体部分と固体部分に分離する。
次に、液体部分を除去してから、固体部分を脱イオン水で洗浄する。
次に、固体部分をオーブン中で所定時間、乾燥して、ポリマー成型体51がグラフェン膜52Cのシェルに覆われてなる第2のコア−シェル構造体56からなる固形物を得る。
前記所定時間は、例えば24時間である。
(グラフェン中空構造体を作成する工程S3)
図5に示すように、グラフェン中空構造体を作成する工程S3では、第2のコア−シェル構造体56のポリマー成型体51を加熱・分解・除去して、略球状の中空部11cを覆うグラフェン膜52Cのシェル11aからなるグラフェン中空構造体11を作成する。
第2のコア−シェル構造体56を加熱して、第2のコア−シェル構造体56中のポリマー成型体51からなるコアを分解・除去して、グラフェン膜52Cからなるシェル11aとシェル11a内に形成された中空部11cを有するグラフェン中空構造体11を作成する。
具体的には、例えば、第2のコア−シェル構造体56からなる固形物を、管61の管内部61cの中心部に配置する。管内部61cは空気雰囲気とする。
次に、ヒーターにより管61を所定の昇温速度で所定温度まで加熱し、所定温度で所定時間、保持する。これにより、第2のコア−シェル構造体56のポリマー成型体51を加熱・分解・除去して、略球状の中空部11cを覆うグラフェン膜52Cのシェル11aからなるグラフェン中空構造体11を作成できる。
所定温度は400℃以上440℃以下とする。この温度範囲とすることにより、グラフェン膜を分解させないで、ポリマー成型体51を完全に加熱・分解・除去できる。410℃以上430℃以下とすることが好ましい。これにより、グラフェン中空構造体11の作成効率を向上できる。
所定時間は15分以上5時間以下とする。15分未満の場合は、ポリマー成型体を完全に除去できない場合が発生する。また、5時間超の場合には、グラフェン膜を分解させるおそれが発生する。1時間以上3時間以下とすることが好ましい。これにより、グラフェン中空構造体11の作成効率を向上できる。
昇温速度は、1℃/min以上10℃/min以下とする。これにより温度の揺らぎを制御して、安定して、ポリマー成型体51の加熱・分解・除去処理を行うことができる。3℃/min以上7℃/min以下とすることが好ましい。これにより、グラフェン中空構造体11の作成効率を向上できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、任意の3次元形状としたポリマー成型体と酸化グラフェン粉末を水に混合・分散して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をシェルとする第1のコア−シェル構造体を作成する工程S1と、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をグラフェン膜に還元して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜するグラフェン膜をシェルとする第2のコア−シェル構造体を作成する工程S2と、前記第2のコア−シェル構造体を加熱して、前記第2のコア−シェル構造体中のポリマー成型体からなるコアを分解・除去して、グラフェン膜からなるシェルと前記シェル内に形成された中空部を有するグラフェン中空構造体を作成する工程S3と、を有する構成なので、容易に形成した第1のコア−シェル構造体の酸化グラフェン膜をグラフェン膜に還元後、ポリマー成型体を加熱・分解・除却して、容易に、かつ、短時間で、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体を作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記任意の3次元形状が球状である構成なので、略球状の、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体を容易に作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記ポリマー成型体としてポジティブ又はネガティブ・チャージしたものを用い、前記酸化グラフェン粉末として前記ポリマー成型体と反対の極性でチャージしたものを用いる構成なので、静電引力により、ポリマー成型体の表面を酸化グラフェンで容易に被膜できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記ポリマー成型体がポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(ポリメチルメタクリレート)(PMMA)、の群から選択される1種又は2種以上のポリマーからなる構成なので、酸化グラフェンを効率よくポリマー成型体の表面に形成でき、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体のコア・テンプレートとして利用できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記ポリマー成型体と前記酸化グラフェン粉末を質量比2:8以上3:7以下で混合する構成なので、シェルの膜厚を最適化でき、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体を容易に作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、2時間以上超音波照射して前記ポリマー成型体と前記酸化グラフェン粉末を水に混合・分散する構成なので、酸化グラフェン膜を均一に効率よくポリマー成型体の表面に形成でき、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体を容易に作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記第1のコア−シェル構造体を含む水溶液中に還元剤を添加して、酸化グラフェンをグラフェンに還元する構成なので、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体を容易に作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記還元剤が、N・HO、NaBH、HI、Vitamin Cの群から選択されるいずれか1種又は2種以上である構成なので、還元反応を短時間で完全に行うことができ、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体をより容易に作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記還元剤を添加して、90℃以上100℃以下の温度範囲で、12時間以上放置する構成なので、還元反応を短時間で完全に行うことができ、比容量の高いキャパシターを形成可能なグラフェン球状中空体をより容易に作成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体の作成方法は、前記第2のコア−シェル構造体の加熱温度が、400℃以上440℃以下の温度範囲である構成なので、グラフェン膜を燃焼させずに、ポリマー成型体のみを燃焼・除却することができる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体は、グラフェン膜からなるシェルを有し、前記シェル内に中空部が形成されている構成なので、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、比容量の高いキャパシターを形成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体は、前記シェルの厚さが1nm以上10nm以下である構成なので、シェル内の中空部を十分広く形成することができ、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、比容量の高いキャパシターを形成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン中空構造体は、略球状であり、最大径が100nm以上500nm以下である構成なので、パッキング高くフラット構造のキャパシター材料を形成でき、比容量の高いキャパシターを形成できる。
本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積電極26A、26Bは、板状電極22、23と、前記板状電極の一面に成膜されたキャパシター電極材料21とからなり、キャパシター電極材料21が、グラフェン球状中空体11が凝集・集積されてなる材料である構成なので、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、従来のスタックされた2次元グラフェン材料に比べて、イオン吸収の表面積を高め、電極性能を向上させることができる。
本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体集積キャパシターは、グラフェン球状中空体集積電極26A、26Bが、電解液含浸層27を挟み、キャパシター電極側を互いに対向させるように配置されている構成なので、球状構造を高度に集積させても、シェル内の反応活性の高い表面同士を重ねあわすことなく、ナノ/マクロ構造体に集積することができ、従来のスタックされた2次元グラフェン材料に比べて、電解質イオン吸収の表面積を高めることができ、広い表面関で反応させることができるので、キャパシターの比容量を高くできる。
本発明の実施形態であるグラフェン球状中空体の作成方法、グラフェン球状中空体、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシターは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<原料合成>
原料として、ポジティブ・チャージとしたPS球と、ネガティブ・チャージとした酸化グラフェン粉末を合成した。
<ポジティブ・チャージとしたPS球の合成>
非特許文献7に記載の方法により、ポジティブ・チャージとしたPS球を調整した。
図6は、ポジティブ・チャージとしたPS球の合成工程の一例を示す工程図である。
まず、不純物を取り除くため、スチレンモノマーを1M NaOHで洗浄した。
次に、フラスコ中で、スチレンモノマー20mLを脱イオン水100mLと混合し、70℃に昇温して、かき混ぜた。
次に、PVPの0.5gを加え、かき混ぜた。
次に、重合開始剤であるα,α´アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩(AIBA)を0.2g加えた。
次に、30分間、窒素ガスでバブルして、脱酸素化するとともに、70℃で24時間保持した。
次に、室温に戻してから、生成物をメタノール及び脱イオン水で洗浄した。
次に、生成物を、オーブン中で一晩、乾燥した。
以上の工程により、ポジティブ・チャージとしたPS球(試験例1サンプル)を合成した。
<ネガティブ・チャージとした酸化グラフェン粉末の合成>
まず、修正ハマー法により、天然グラファイト・フレークから酸化グラフェン粉末を合成した。
酸化グラフェン粉末は、自然にネガティブ・チャージされた。
以上の工程により、原材料を合成した。
次に、実施例1サンプルの合成について説明する。
図7、8は、実施例1サンプルであるグラフェン球状中空体の合成工程の一例を示す工程図である。
図7、8に示すように、実施例1サンプルであるグラフェン球状中空体の合成工程は、コア−シェル球(PS@グラフェン)の合成工程S11と、PS@グラフェンの合成工程S12と、グラフェン球状中空体の合成工程S13と、を有する。
<コア−シェル球(PS@グラフェン)の合成工程S11>
まず、30mgのポジティブ・チャージとされたPS球を50mLの脱イオン水中に分散して、ポジティブ・チャージとしたPS球溶液を調製した。
次に、70mgのマイナス・チャージした酸化グラフェン粉末を50mLの脱イオン水中に分散して、ネガティブ・チャージした酸化グラフェン溶液を調製した。
次に、これら2つの溶液を混合して、30mgのネガティブ・チャージした酸化グラフェン粉末と70mgのポジティブ・チャージとしたPS球を分散させてなる100mLの混合溶液を調製し、この混合溶液を、2時間、超音波照射して、よくかき混ぜた。これにより、静電引力により、ポジティブ・チャージとしたPS球の表面を被膜するようにマイナス・チャージした酸化グラフェンがシェル状に自己集積した。
これにより、水溶液中に、図8(b)に示すように、PS球をコアとし、PS球の表面を被膜する酸化グラフェンをシェルとするPS@GO(Graphene oxcide)(第1のコア−シェル構造体:試験例2サンプル)を作成した。
<PS@グラフェンの合成工程S12>
次に、この混合溶液に0.5mLのヒドラジン・ハイドレイト(N・HO)を加え、90℃で12時間保持して、還元(Reduction)した。
次に、室温まで降温してから、還元生成物を含む水溶液を遠心分離して、液体部分と固体部分に分離した。
次に、固体部分を脱イオン水で洗浄してから、オーブン中で一晩、乾燥して、固形物とした。
以上の工程により、図8(c)に示すコア−シェル球(PS@グラフェン:PS@Graphene:試験例3サンプル)の固形物を作成した。
<グラフェン球状中空体の合成工程S13>
次に、コア−シェル球(PS@グラフェン)の固形物をチューブの管内部中心に配置した。
次に、管内部を空気雰囲気とした状態で、ヒーターによりチューブを5℃/minの昇温速度で420℃に加熱してから、420℃で2時間保持して、固形物を焼成(Calcination)した。ここで、PSのみを加熱・燃焼・除却するように、420℃の温度を精密に維持した。2時間後、室温まで降温して、生成物を取り出した。
以上の工程により、図8(d)に示すグラフェン球状中空体(Graphene hollow spheres:実施例1サンプル)の生成物を作成した。
<サンプル評価>
(SEM、TEM測定)
試験例1、試験例2、実施例1サンプルのモルフォロジーを、FESEM(Field emission scanning electron microscope:JSM6500、JEOL Japan)及びTEM(Transmission electron microscope:JEM2100、JEOL Japan)で観測した。
図9は、試験例1サンプル(PS球)のSEM像である。単分散だけでなく、表面が平滑であり、かつ、平均径Dが290nmであった。
図10は、試験例2サンプル(PS@グラフェン)のSEM像である。図10に示すように、コア−シェル球(PS@グラフェン)は隣接するコア−シェル球を連結する非常に薄いシート状部分が形成されていた。これは、グラフェン・ナノシートにより形成されたものであると考えられる。
図11は、試験例2サンプル(PS@グラフェン)のTEM像(A)及び拡大TEM像(B)である。
図11(A)に示すように、隣接するコア−シェル球(PS@グラフェン)をリンクする非常に薄いシート状部分が観測された。
PS球の表面が平滑であったにもかかわらず、図11(B)に示すように、コア−シェル球(PS@グラフェン)の表面は荒かった。これは、グラフェンがコーティング層を形成していることによると考えられる。外形は略球状であることから、グラフェン・ナノシートは均一にPS球表面をコートし、コア−シェル球を形成したと考えられる。また、酸化グラフェン(GO)とPS球の間の静電引力による自己集積が、コア−シェル構造形成の主要な役割を演じていたと考えられる。
図12は、実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)のSEM像である。略球状の外径は維持されたが、平滑性は大きく損なわれた。観測範囲では、すべてのグラフェン球状体が中空であった。
図13は、実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)のTEM像(A)及び拡大TEM像(B)である。
図13(A)に示すように、観測範囲では、すべてのグラフェンが中空であり、略球状であった。
図13(B)に示すように、あるグラフェン球状中空体は、最大径が約300nm径の中空体であった。PS球を除去しても、グラフェンの球状中空構造は維持されていた。また、シェルを構成するグラフェン膜の厚さは約8nmと非常に薄かった。
(粉末XRDパターン測定)
粉末XRDパターンを、RINT 2500で測定した。
図14は、参考例1(グラファイト)、参考例2(酸化グラファイト)、実施例1サンプル(Graphene Sphere)の粉末XRDパターンである。
グラファイトでは、層間距離0.34nmの(002)のディフラクション・ラインに対応する2θの26.2°のピークが見られた。
グラファイト酸化物では、層間距離0.89nmに対応する10.0°のピークが見られた。これは、酸素の挿入によるものと考えられる。
グラフェン球状中空体では、層間距離0.36nmに対応する24.1°に広いピークが見られた。グラファイトのピークより大きかった。
以上により、グラフェン球状中空体では、グラフェンへの還元により、グラファイトやグラファイト酸化物とは全く異なる格子構造を形成した。実施例1サンプルのd002は0.3642nmとなった。
002の結果を表1にまとめた。
(ラマン・スペクトル測定)
ラマン・スペクトルはBruker VECTORスペクトロメーターで測定した。
図15は、試験例1(PS球)、試験例2(PS@GO)、試験例3(PS@G)、実施例1サンプル(G−Sphere)のラマン・スペクトルである。
試験例1(PS球)では、1180cm−1、1450cm−1、1610cm−1に3つの弱いピークが見られた。
試験例2(PS@GO)、試験例3(PS@G)、実施例1サンプル(G−Sphere)のスペクトルでは、これらの弱いピークは減衰した。つまり、PS球がグラフェン酸化物やグラフェンで覆われた影響であると考えられる。
一方、試験例2(PS@GO)、試験例3(PS@G)、実施例1サンプル(G−Sphere)のスペクトルでは、1340cm−1のDバンドと、1590cm−1のGバンドが強くなった。Dバンドは構造欠陥による無秩序に関連するものであり、Gバンドは、sp2カーボン領域で観測される伸縮振動モードE2gの第1次散乱に対応するものである。 一般に、DバンドとGバンドの強度比(I/I)は乱雑さの程度に関連する。
/Iの結果を表2にまとめた。
PS@GOのI/Iに比較して、PS@グラフェンのI/Iは増加した。これは、還元により、高度に欠損したカーボン格子が増加したことによると考えられる。
一方、PS@グラフェンのI/Iに比較して、グラフェン球状中空体のI/Iは減少した。これは、加熱処理により、グラフェンの結晶性が改善されたことによると考えられる。
(TG測定)
SDTA851e分析器で空気中、10℃/minの昇温速度でTGを測定した。
図16は、PS球とコア−シェル球(PS@グラフェン)のTG曲線である。
図16Aに示すように、PS球は300℃で分解を始める。410℃までにすべて燃やし尽くされる。しかし、予期されたように、コア−シェル球(PS@グラフェン)は。PS球とグラフェン・シェルそれぞれの分解からなる2段階ウエイト・ロス・プロセスを示した(図16B)。グラフェン・シェルは450℃で分解を始めた。420℃の加熱処理温度の場合には、PS球が除去され、同時に、グラフェン・シェルは残された。
(表面積及びポア径の分布測定)
クアンタクローム機器であるAUTOSORB−1で、表面積及びポア径の分布を測定した。
等温線は、IIとV曲線の混合型であり、マイクロ気孔率、メソ気孔率、マクロ気孔率の存在を示した。77Kでの窒素の吸収―脱離の等温線から、グラフェン球状中空体のBET表面積は、440m/gとなった。
図17は、ポア径の分布グラフである。ポア径はBarrett−Joyner−Halenda(BJH)吸収−等温線から得られた。ポア径の分布の極大値は、DFTモデルで計算されたた平均ポア径3.2nmを示した。
<電気化学特性評価>
次に、電気化学特性評価を行った。
図18は、電気化学特性評価に用いた3電極試験システムの一例を示す模式図である。
図18に示すように、ビーカー内には、電解質として用いられる0.5M NaSO溶液が満たされた。ビーカーの開放部にはガラス板を配置した。電解質溶液に浸漬させるように、仕事電極と、参照電極と、対電極とからなる3つの電極を浸漬した。各電極はそれぞれ、配線を介して電源に接続した。
対電極にはプラチナ・フォイルを用いた。
参照電極には、Ag/AgCl電極を用いた。
仕事電極は、試料粉末を10wt%の(Polytetrafluorene−ethylene:PTFE)バインダーに混合して、混合物を作成してから、これをニッケル・フォーム上に押し付けて(Pressして)形成した。図19は、仕事電極の作成工程の一例を示す工程図である。
3電極試験システムでは、EC−lab電気化学ワークステーションを操作して、サイクリック・ボルタムメトリー(CV)、ガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ及び電気化学インピーダンス・スペクトロスコピー(EIS)を測定した。
次式(1)により、ディスチャージ・プロセスから、比容量C(F/g)を算出した。
ここで、Iは印加電流(A)、Δtはディスチャージ時間(s)、ΔVはディスチャージ・プロセスにおけるポテンシャル電荷、mは単一電極の活性物質の質量である。
(CV試験)
図20は、電気化学特性の測定結果を示すグラフである。
図20(A)は、0.5M NaSO溶液中で異なるスキャン速度(10mV/s、20mV/s、50mV/s)で測定したグラフェン球状中空体のCV曲線である。CV曲線はいずれも、選択ポテンシャル範囲で、略長方形であり、優れたキャパシタンス特性を示した。
(ガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ試験)
図20(B)、(C)は、ガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ曲線である。様々な電流密度(0.125A/g、0.25A/g、0.5A/g、1A/g、2A/g、5A/g、10A/g)でのガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ曲線は明確なポテンシャル・ドロップ(IRドロップ)なしに、対称的な三角形を示した。これは、電気二重層キャパシタンスの特性である。
図20(D)は、比容量の計算値の電流密度依存性を示すグラフである。
グラフェン球状中空体は、0.1A/gの電流密度で143F/gという比容量を示した。また、10A/gの高い電流密度でさえ90F/gという高い比容量を示した。これは、窒素−修正グラフェン、グラフェン/PANI複合体、グラフェン/MnO複合体等の以前の報告値よりも良かった。
図21は、実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)の電流密度1A/gのときのガルバノスタチック・チャージ−ディスチャージ曲線である。比容量は130F/gとなった。
(EIS試験)
図22も、電気化学特性の測定結果を示すグラフである。
図22(A)は、ナイキスト・プロットであり、挿入図は、0〜6Z/ohm範囲の拡大図である。ナイキスト・プロットのx切片から0.4Ωと極めて低い等価シリーズ抵抗(ESR)が得られた。これは、チャージ−ディスチャージ・プロセスでの早いイオン拡散に起因することよると考えられる。
図22(B)は、実施例1サンプル(グラフェン球状中空体)のサイクリック特性を示すグラフである。
図22(B)に示すように、2A/gの高い電流密度で0サイクルから800サイクルとサイクル数を増加するにつれて、比容量は120F/gから140F/gまで増加した。2A/gの高い電流密度で800サイクルから1050サイクルとサイクル数を増加すると、比容量は140F/gから130F/gまでわずかに減少した。
サイクル数を増加しても比容量を高く維持できたのは、チャージ−ディスチャージ過程を繰り返すことによって、グラフェン膜が活性化され、電解質がアクセスしやすくなったことによると考えられる。
結果として、グラフェン球状中空体は、2A/gの高い電流密度で1000サイクル後でも、138F/gの高い比容量を示し、比容量を低下させることはなかった。
(実施例2)
80mgのネガティブ・チャージした酸化グラフェン粉末と20mgのポジティブ・チャージとしたPS球を用いて、すなわち、PS:GO=20:80とした他は実施例1と同様にして、実施例2サンプルであるグラフェン球状中空体(Graphene hollow spheres)を合成した。
図23は、実施例2サンプル(グラフェン球状中空体)のSEM像である。平滑性は大きく損なわれたが、略球状の外径は維持された。観測範囲では、すべてのグラフェン球状体が中空であった。平均径Dは285nmであった。
図24は、実施例2サンプル(グラフェン球状中空体)のサイクリック特性を示すグラフである。比容量は123F/gとなった。
(実施例3)
50mgのネガティブ・チャージした酸化グラフェン粉末と50mgのポジティブ・チャージとしたPS球を用いて、すなわち、PS:GO=50:50とした他は実施例1と同様にして、実施例3サンプルであるグラフェン球状中空体(Graphene hollow spheres)を合成した。
図25は、実施例3サンプル(グラフェン球状中空体)のSEM像である。平滑性は大きく損なわれたが、略球状の外径は維持された。観測範囲では、すべてのグラフェン球状体が中空であった。平均径Dは300nmであった。
図26は、実施例3サンプル(グラフェン球状中空体)のサイクリック特性を示すグラフである。比容量は107F/gとなった。
以上の実験条件の違いと比容量の結果を表3にまとめた。
PS:GO比が3:7のときの実施例1サンプルのグラフェン球状中空体が、最も高い比容量を示した。
本発明のグラフェン球状中空体の作成方法、グラフェン球状中空体、グラフェン球状中空体集積電極及びグラフェン球状中空体集積キャパシターは、導電性が高く、電気化学的に反応活性の高いシート状の表面をスタックさせることなく凝集・集積可能なグラフェン球状中空体、その製造方法及びそのグラフェン球状中空体を集積してなり、高い比容量を有するグラフェン球状中空体集積キャパシターに関するものであり、エネルギー、バイオロジー、環境、触媒等の産業において利用可能性がある。なお、本発明のグラフェン球状中空は、キャパシターとしてだけでなく、リチウム・バッテリー、電気化学センサー、オイル吸収のような分野でも応用できるポテンシャルを有している。
11…グラフェン球状中空体、11a…シェル、11c…中空部、21…キャパシター材料、22、23…板状電極(集電極:current collector)、24、25…配線、26A、26B…グラフェン球状中空体集積電極、27…電解液含浸層(セパレーター)、31…グラフェン球状中空体集積キャパシター、41…グラフェン球状中空体集積体、51…ポリマー成型体、52A…酸化グラフェン粉末、52B…酸化グラフェン膜、52C…グラフェン膜、53…ビーカー、54…水、55…第1のコア−シェル構造体、56…第2のコア−シェル構造体、61…管、61c…管内部。

Claims (15)

  1. 任意の3次元形状としたポリマー成型体と酸化グラフェン粉末を水に混合・分散して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をシェルとする第1のコア−シェル構造体を作成する工程と、
    前記ポリマー成型体の表面を被膜する酸化グラフェン膜をグラフェン膜に還元して、水溶液中に、前記ポリマー成型体をコアとし、前記ポリマー成型体の表面を被膜するグラフェン膜をシェルとする第2のコア−シェル構造体を作成する工程と、
    前記第2のコア−シェル構造体を加熱して、前記第2のコア−シェル構造体中のポリマー成型体からなるコアを分解・除去して、グラフェン膜からなるシェルと前記シェル内に形成された中空部を有するグラフェン中空構造体を作成する工程と、を有することを特徴とするグラフェン中空構造体の作成方法。
  2. 前記任意の3次元形状が球状であることを特徴とする請求項1に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  3. 前記ポリマー成型体としてポジティブ又はネガティブ・チャージしたものを用い、前記酸化グラフェン粉末として前記ポリマー成型体と反対の極性でチャージしたものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  4. 前記ポリマー成型体がポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル(ポリメチルメタクリレート)(PMMA)の群から選択される1種又は2種以上のポリマーからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  5. 前記ポリマー成型体と前記酸化グラフェン粉末を質量比2:8以上3:7以下で混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  6. 2時間以上超音波照射して前記ポリマー成型体と前記酸化グラフェン粉末を水に混合・分散することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  7. 前記第1のコア−シェル構造体を含む水溶液中に還元剤を添加して、酸化グラフェンをグラフェンに還元することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  8. 前記還元剤が、N・HO、NaBH、HI、Vitamin Cの群から選択されるいずれか1種又は2種以上であることを特徴とする請求項7に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  9. 前記還元剤を添加して、90℃以上100℃以下の温度範囲で、12時間以上放置することを特徴とする請求項7又は8に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  10. 前記第2のコア−シェル構造体の加熱温度が、400℃以上440℃以下の温度範囲であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のグラフェン中空構造体の作成方法。
  11. グラフェン膜からなるシェルを有し、前記シェル内に中空部が形成されていることを特徴とするグラフェン中空構造体。
  12. 前記シェルの厚さが1nm以上10nm以下であることを特徴とする請求項11に記載のグラフェン中空構造体。
  13. 略球状であり、最大径が100nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項11又は12に記載のグラフェン中空構造体。
  14. 板状電極と、前記板状電極の一面に成膜されたキャパシター電極材料とからなり、
    前記キャパシター電極材料が、請求項11〜13のいずれか1項に記載のグラフェン球状中空体が凝集・集積されてなる材料であることを特徴とするグラフェン球状中空体集積電極。
  15. 請求項14に記載のグラフェン球状中空体集積電極が、電解液含浸層を挟み、キャパシター電極側を互いに対向させるように配置されていることを特徴とするグラフェン球状中空体集積キャパシター。
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