JP2014240084A - 放電補助式レーザ孔加工装置および放電補助式レーザ孔加工方法 - Google Patents

放電補助式レーザ孔加工装置および放電補助式レーザ孔加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貫通孔の形成時間をより短縮することの可能な、放電補助式レーザ孔加工装置を提供する。【解決手段】レーザ光照射によって絶縁基板に貫通孔を形成し、第1および第2の電極間での放電現象により、前記貫通孔の形状を調整する、放電補助式レーザ孔加工装置であって、当該放電補助式レーザ孔加工装置は、回転光学系を有し、該回転光学系は、回転動作によって、レーザ光源から放射されたレーザ光を、絶縁基板上の複数の貫通孔形成位置に、順次焦点化させることができることを特徴とする放電補助式レーザ孔加工装置。【選択図】図2

Description

本発明は、放電補助式レーザ孔加工装置および放電補助式レーザ孔加工方法に関する。
従来より、レーザ光源からのレーザ光を、レーザ光学系を介して絶縁基板に照射することにより、絶縁基板に貫通孔を形成するレーザ照射貫通孔形成技術が知られている(例えば特許文献1)。
米国特許第5493096号明細書
前述のように、レーザ照射貫通孔形成技術では、レーザ光照射で絶縁材料を加熱し、絶縁基板に貫通孔を形成できる。
ここで、従来のレーザ照射貫通孔形成技術で形成された貫通孔は、通常、レーザ光の入射側の開口の近傍に、「ネッキング」と呼ばれる狭窄部を有する。このような貫通孔内の狭窄部では、該狭窄部と隣接する位置に比べて、貫通孔の延伸軸に対して垂直な断面の開口寸法が小さくなっている。
このようなネッキングは、貫通孔を有するガラス基板を、例えば、貫通電極付きインターポーザ等として使用する場合などに問題となるおそれがある。
さらに、例えば数百個〜数万個のオーダーの貫通孔からなるパターンを絶縁基板に形成する場合など、絶縁基板に極めて多くの貫通孔を形成する際には、このレーザ照射貫通孔形成技術を利用した場合、相当の時間が必要となる。このため、加工効率の観点から、今もなお、より迅速に絶縁基板に貫通孔を形成することが可能な技術が要望されている。
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、本発明では、レーザ光照射により絶縁基板に貫通孔を形成する際に、貫通孔に従来のような大きな狭窄部が生じ難く、貫通孔の形成時間をより短縮することの可能な、放電補助式レーザ孔加工装置の提供を目的とする。また、本発明では、より迅速に絶縁基板に貫通孔を形成することの可能な、放電補助式レーザ孔加工方法の提供を目的とする。
本発明では、レーザ光照射によって絶縁基板に貫通孔を形成し、第1および第2の電極間での放電現象により、前記貫通孔の形状を調整する、放電補助式レーザ孔加工装置であって、
当該放電補助式レーザ孔加工装置は、回転光学系を有し、
該回転光学系は、回転動作によって、レーザ光源から放射されたレーザ光を、絶縁基板上の複数の貫通孔形成位置に、順次焦点化させることができることを特徴とする放電補助式レーザ孔加工装置が提供される。
ここで、本発明による放電補助式レーザ孔加工装置において、
前記回転光学系は、ガルバノミラーとf−θレンズの組み合わせで構成され、または
前記回転光学系は、ポリゴンミラーとf−θレンズの組み合わせで構成されてもよい。
また、本発明による放電補助式レーザ孔加工装置は、第1の電極と、第2の電極とを有し、
前記第2の電極は、前記絶縁基板を挟んで前記第1の電極との間で、一組の電極対を構成してもよい。
この場合、前記第1の電極は、複数の電極で構成されてもよい。
また、前記複数の電極の各々は、それぞれ、対応する貫通孔形成位置の近傍に配置されてもよい。
また、前記絶縁基板には、一列に配列された複数の貫通孔形成位置が存在し、
前記複数の電極の各々は、それぞれ、前記一列に配列された各貫通孔形成位置の近傍に配置されてもよい。
あるいは、前記第1の電極は、単一の電極で構成されてもよい。
また、前記第1の電極が単一の電極で構成される場合、本発明による放電補助式レーザ孔加工装置は、
さらに、前記第1の電極を移動させる駆動装置、および
前記駆動装置と前記回転光学系とに接続された制御装置を有し、
前記制御装置は、前記回転光学系の回転動作に応じて、各貫通孔形成位置の近傍に、前記第1の電極が移動するように前記駆動装置を制御してもよい。
また、本発明による放電補助式レーザ孔加工装置において、前記絶縁基板は、ガラス基板であってもよい。
さらに、本発明では、レーザ光照射によって絶縁基板に貫通孔を形成し、第1および第2の電極間での放電現象により、前記貫通孔の形状を調整する、放電補助式レーザ孔加工方法であって、
第1の貫通孔が絶縁基板の第1の貫通孔形成位置に形成された後、前記絶縁基板を移動させずに、第2の貫通孔を第2の貫通孔形成位置に形成するステップを有することを特徴とする方法が提供される。
ここで、本発明による方法において、前記レーザ光は、前記絶縁基板に照射される前に、回転光学系に入射され、
前記ステップは、
(A)前記回転光学系から出射されるレーザ光の絶縁基板上の照射位置での電極間放電現象により、前記第1の貫通孔が第1の貫通孔形成位置に形成された後、前記回転光学系を回転させ、前記回転光学系から出射されるレーザ光を第2の貫通孔形成位置に照射するステップを有してもよい。
また、本発明による方法において、前記電極間放電現象は、第1および第2の電極の間に、直流電圧を印加することにより生じ、
前記(A)のステップは、
(B)前記回転光学系の各回転動作に連動して、前記第1の電極を各貫通孔形成位置の近傍に移動するステップ
を有してもよい。
本発明では、レーザ光照射により絶縁基板に貫通孔を形成する際に、貫通孔に従来のような大きな狭窄部が生じ難く、貫通孔の形成時間をより短縮可能な、放電補助式レーザ孔加工装置を提供できる。また、本発明では、より迅速に絶縁基板に貫通孔を形成することが可能な、放電補助式レーザ孔加工方法を提供できる。
従来のレーザ照射貫通孔形成装置の構成を概略的に示した図である。 本発明の一実施例による第1の放電補助式レーザ孔加工装置の一構成例を概略的に示した図である。 第1の放電補助式レーザ孔加工装置を用いて複数の貫通孔を形成する際の、回転光学系の動作を模式的に示した図である。 本発明の一実施例による第2の放電補助式レーザ孔加工装置の概略的な構成を示した図である。 第2の放電補助式レーザ孔加工装置を用いて複数の貫通孔を形成する際の、回転光学系の動作を模式的に示した図である。 本発明の一実施例による第3の放電補助式レーザ孔加工装置の概略的な構成を示した図である。 第3の放電補助式レーザ孔加工装置を用いて複数の貫通孔を形成する際の、回転光学系の動作を模式的に示した図である。 貫通孔形成位置のパターンを有する絶縁基板を模式的に示した図である。 絶縁基板上の貫通孔形成位置のパターンを模式的に示した図である。 従来のレーザ照射貫通孔形成装置を使用して、複数の貫通孔を形成する場合のタイミングチャートである。 第1の放電補助式レーザ孔加工装置を使用して、複数の貫通孔を形成する場合のタイミングチャートである。 第2の放電補助式レーザ孔加工装置を使用して、複数の貫通孔を形成する場合のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して、本発明について説明する。
(従来のレーザ照射貫通孔形成装置について)
本発明についてより良く理解するため、まず、図1を参照して、一般的なレーザ照射貫通孔形成加工装置の構成について説明する。
図1には、従来のレーザ照射貫通孔形成装置の構成の一例を概略的に示す。
図1に示すように、従来のレーザ照射貫通孔形成装置100は、レーザ光源110と、レーザ光学系120とを有する。
レーザ光源110は、レーザ光学系120に向かってレーザ光113を照射する役割を有する。レーザ光学系120は、例えば1または2以上のレンズを含む。レーザ光学系120は、レーザ光源110から照射されたレーザ光113を、絶縁基板190の貫通孔形成位置183に収束させる役割を有する。
このようなレーザ照射貫通孔形成装置100を用いて、絶縁基板190に貫通孔を形成する際には、レーザ光源110からレーザ光学系120に向かって、レーザ光113が照射される。レーザ光113は、レーザ光学系120により収束され、照射レーザ光115となる。この照射レーザ光115は、絶縁基板190の貫通孔形成位置183に照射される。
これにより、絶縁基板190の貫通孔形成位183の温度が局部的に上昇し、絶縁材料185に貫通孔が形成される。
次に、ステージ(図示されていない)を水平方向に移動させ、絶縁基板190を所定の場所に配置する。その後、同様の工程により、第2の貫通孔が形成される。
このような工程を繰り返すことにより、絶縁基板190に複数の貫通孔を形成できる。
しかしながら、図1に示した従来のレーザ照射貫通孔形成加工装置を使用して貫通孔185を形成した場合、貫通孔185の開口の近傍に、しばしば、「ネッキング」と呼ばれる狭窄部が生じ得る。
このような貫通孔185内の狭窄部では、該狭窄部と隣接する位置に比べて、貫通孔185の延伸軸に対して垂直な断面の開口寸法が小さくなっている。このため、ネッキングは、貫通孔185を有する絶縁基板を、例えば、貫通電極付きインターポーザ等として使用する場合などに問題となるおそれがある。
また、図1に示した従来のレーザ照射貫通孔形成加工装置を使用して複数の貫通孔185を形成するためには、一つの貫通孔185が形成される度に、絶縁基板190を相対的に移動させ、レーザ光113の焦点が次の貫通孔形成位置に来るように調整する必要がある。
このような操作では、例えば数百個〜数万個のオーダーの貫通孔185からなるパターンを絶縁基板190に形成する場合など、絶縁基板190に極めて多くの貫通孔185を形成する場合、極めて多大な稼働時間が必要となってしまう。
これに対して、本発明では、「ネッキング」の発生が有意に抑制される。また、本発明では、以下に詳しく説明するように、絶縁基板に多数の貫通孔を形成する場合であっても、より迅速に貫通孔を形成できる。従って、本発明では、貫通孔の加工効率を有意に高めることができる。
(本発明の一実施例による放電補助式レーザ孔加工装置について)
次に、図2を参照して、本発明の一実施例による放電補助式レーザ孔加工装置について説明する。
図2には、本発明の一実施例による放電補助式レーザ孔加工装置(第1の放電補助式レーザ孔加工装置)の概略的な構成を示す。
図2に示すように、第1の放電補助式レーザ孔加工装置200は、レーザ光源210と、直流高電圧電源225と、第1の電極群240と、第2の電極245と、回転光学系260とを備える。
なお、放電補助式レーザ孔加工装置200は、「放電補助式レーザ孔加工技術」法により、絶縁基板290に貫通孔を形成できる装置である。絶縁基板290は、ガラス基板であってもよい。
ここで、本願において、「放電補助式レーザ孔加工技術」とは、以降に示すような、絶縁基板に対するレーザ光照射によって絶縁基板の照射領域に貫通孔を形成し、その後電極間放電現象により、前記貫通孔の形状を調整する技術の総称を意味する。なお、孔形状の調整とは、レーザ光照射によって絶縁基板に複数の貫通孔を形成した際に生じるネッキングを低減することを意味する。
本発明では、このような「放電補助式レーザ孔加工技術」を利用するため、貫通孔に従来のような大きな狭窄部が生じ難いという効果が得られる。
レーザ光源210には、例えば、1W〜100Wの出力を有する波長9.3μm、9.6μm、または10.6μmの二酸化炭素レーザ、波長1064nmのYAGレーザ、紫外線レーザなどを使用できる。
第1の電極群240は、複数の電極で構成される。図2の例では、第1の電極群240は、電極240A、240B、240Cの3つの電極で構成されている。しかしながら、これは単なる一例であって、第1の電極群240を構成する電極の数は、特に限られない。例えば、電極の数は、一列に沿って形成される貫通孔の数と等しくてもよい(例えば50個の貫通孔が一列に並んだパターンを形成する場合、電極の数は50個など)。なお、以下の例では、簡略化のため、一列に並んだ3つの貫通孔を絶縁基板290に形成する場合を想定して、放電補助式レーザ孔加工装置200の構成を説明する。
第1の電極群240と対をなす第2の電極245は、単一の電極で構成される。図2の例では、第2の電極245は、絶縁基板290の直下に配置されている。
ただし、第2の電極245の代わりに、第1の電極群240と同様の、複数の電極からなる第2の電極群を使用してもよい。この場合、第1の電極群240の一つの電極と絶縁基板290を挟んで対向する位置にある第2の電極群245の一つの電極との間で、一組の電極対が構成される。
第1の電極群240の各電極には、それぞれの配線251(251A、251B、251C)が電気的に接続される。これらの配線251の他端は、スイッチ回路257に接続される。スイッチ回路257には、第1の導体250の一端が接続されており、第1の導体250の他端は、直流高電圧電源225に接続される。
一方、第2の電極245には、第2の導体255が接続されており、第2の導体255の他端は、直流高電圧電源225に接続される。
スイッチ回路257は、第1の電極群240を構成する各電極240A、240B、240Cのうちのいずれか一つ(以下、「選定電極(247)」と称する)を、第1の配線250を介して、直流高電圧電源225に接続する役割を有する。
回転光学系260は、レーザ光源210と絶縁基板290の間に配置され、「回転方式」により、レーザ光源210からのレーザ光213を、絶縁基板290の所望の位置に誘導する役割を有する。
そのような回転光学系260は、例えば、ガルバノミラーとf−θレンズの組み合わせで構成されてもよい。あるいは、回転光学系260は、例えば、ポリゴンミラーとf−θレンズの組み合わせで構成されてもよい。
次に、このような構成の放電補助式レーザ孔加工装置200を用いて、絶縁基板290に貫通孔を形成する方法について説明する。
まず、絶縁基板290が、第1の電極群240と第2の電極245の間に配置される。また、ステージ(図示されていない)を水平方向に移動させることにより、絶縁基板290が所定の位置に配置される。
次に、レーザ光源210から回転光学系260に向かって、レーザ光213が照射される。
回転光学系260は、レーザ光213を、レーザ光218として、絶縁基板290の所望の位置(「第1の貫通孔形成位置」283Aと称する)に誘導し、ここに例えば10μm〜300μmの範囲の焦点スポットを形成する。これにより、レーザ光218が照射された第1の貫通孔形成位置283Aに貫通孔が形成される。
レーザ光218の照射後、短時間の内に、スイッチ回路257により、第1の電極群240から第1の選定電極247が選定される(例えば電極240A)。その後、第1の選定電極247と第2の電極245の間に、直流高電圧が印加される。
これにより、第1の選定電極247と第2の電極245の間で、直流高電圧の放電が生じる。放電は、ちょうど、絶縁基板290の第1の貫通孔形成位置283Aにおいて生じる。放電の発生により、レーザ光218の照射によって生じた貫通孔の形状が調整され、狭窄部が抑制される。
このような操作を繰り返すことにより、第2の貫通孔形成位置に狭窄部が抑制された第2の貫通孔が形成され、第3の貫通孔形成位置に狭窄部が抑制された第3の貫通孔が形成され、最終的に、例えば数百個〜数万個のオーダーの多数の貫通孔が形成される。
ここで、本発明の一実施例による放電補助式レーザ孔加工装置200は、回転光学系260を有する。
このような回転光学系260は、回転動作により、レーザ光源210からのレーザ光213の、絶縁基板290上の焦点位置を調整できる。また、回転光学系260は、回転動作により、絶縁基板290上の複数の貫通孔形成位置に、順次貫通孔を形成できる。
従って、放電補助式レーザ孔加工装置200では、従来のような各貫通孔を一つ形成する度に、レーザ光の焦点位置を変えるため、絶縁基板290を移動させるという操作が省略または低減される。その結果、放電補助式レーザ孔加工装置200を使用した場合、貫通孔の形成に必要な時間を有意に抑制できる。
以下、回転光学系260がガルバノミラーとf−θレンズの組み合わせで構成される場合を例に、回転光学系260の動作について、より詳しく説明する。
図3には、放電補助式レーザ孔加工装置200を用いて複数の貫通孔を形成する際の、回転光学系の動作を模式的に示す。
図3に示すように、この回転光学系260は、ガルバノミラー262およびf−θレンズ268の組み合わせにより構成される。
放電補助式レーザ孔加工装置200を用いて第1の貫通孔を形成する場合、まず、図3(a)に示すように、レーザ光源210からのレーザ光213が、レンズ211を介してガルバノミラー262に照射される。なお、レンズ211は、必須の構成ではなく、省略してもよい。
ガルバノミラー262は、レーザ光213の進行方向に対して、第1の傾斜角α1で配置されている。このため、レーザ光213は、ガルバノミラー262において、第1の傾斜角α1に対応する所定の角度で反射され、レーザ光214Aとなる。この反射レーザ光214Aは、f−θレンズ268に照射される。f−θレンズ268は、レーザ光214Aが、第1の貫通孔形成位置283Aに焦点を結ぶように調整されている。
このため、レーザ光214Aは、絶縁基板290の第1の貫通孔形成位置283Aに照射され、第1の貫通孔形成位置283Aに貫通孔285Aが形成される。
次に、前述のように、直流高電圧電源225により、第1の選定電極247Aと第2の電極245の間に、直流高電圧が印加される。これにより、第1の選定電極247Aと第2の電極245の間で放電が生じ、絶縁基板290の第1の貫通孔285Aの形状が調整される。
次に、図3(b)に示すように、第2の貫通孔を形成する際に、ガルバノミラー262が回転する。ガルバノミラー262は、レーザ光213の進行方向に対して、第2の傾斜角α2となるように回転する。
レーザ光213は、第2の傾斜角α2で配置されたガルバノミラー262によって、第2の傾斜角α2に対応する所定の角度で反射され、レーザ光214Bとなる。このレーザ光214Bは、f−θレンズ268に照射される。f−θレンズ268によって、レーザ光214Bは、第1の貫通孔形成位置283Aとは異なる、第2の貫通孔形成位置283Bに焦点を結ぶ。これにより、第2の貫通孔形成位置283Bに貫通孔285Bが形成される。
次に、第2の選定電極247Bと第2の電極245の間に、直流高電圧が印加される。これにより、絶縁基板290の第2の貫通孔285Bの形状が調整される。
次に、図3(c)に示すように、第3の貫通孔を形成する際に、ガルバノミラー262がさらに回転する。ガルバノミラー262は、レーザ光213の進行方向に対して、第3の傾斜角α3となるように回転する。
レーザ光213は、第3の傾斜角α3で配置されたガルバノミラー262によって、第3の傾斜角α3に対応する所定の角度で反射され、レーザ光214Cとなる。このレーザ光214Cは、f−θレンズ268に照射される。f−θレンズ268によって、レーザ光214Cは、第1の貫通孔形成位置283Aおよび第2の貫通孔形成位置283Bとは異なる、第3の貫通孔形成位置283Cに焦点を結ぶ。これにより、第3の貫通孔形成位置283Cに貫通孔285Cが形成される。
次に、直流高電圧電源225により、第3の選定電極247Cと第2の電極245の間に、直流高電圧が印加される。これにより、絶縁基板290の第3の貫通孔285Cの形状が調整される。
ここで、このようなガルバノミラー262とf−θレンズ268の組み合わせを利用する構成では、一つの貫通孔を形成する度に、次の貫通孔形成位置にレーザ光を照射させるため、例えばステージ等を用いて、絶縁基板290を移動させる必要はない。すなわち、放電補助式レーザ孔加工装置200では、一つの貫通孔を形成する度に、ガルバノミラー262の回転角を変化させることにより、レーザ光源210からのレーザ光213を、絶縁基板290の所望の貫通孔形成位置283A〜283Cに、順次焦点化させることができる。
このため、このような回転光学系260を備える放電補助式レーザ孔加工装置200では、貫通孔の形成時間を有意に短縮できる。
なお、以上の記載では、回転光学系260がガルバノミラー262とf−θレンズ268の組み合わせで構成される場合を例に、その動作について説明した。しかしながら、回転光学系260がポリゴンミラーとf−θレンズの組み合わせで構成される場合についても、回転光学系260が同様の方法で作動すること、およびこれにより前述の効果が得られることは当業者には明らかであろう。
(本発明の一実施例による別の放電補助式レーザ孔加工装置について)
次に、図4を参照して、本発明の一実施例による別の放電補助式レーザ孔加工装置について説明する。
図4には、本発明の一実施例による第2の放電補助式レーザ孔加工装置の概略的な構成を示す。
第2の放電補助式レーザ孔加工装置300は、基本的に図2に示した第1の放電補助式レーザ孔加工装置200と同様の構成を有する。従って、図4において、図2と同様の部材には、図2に示した参照符号に100を加えた参照符号が付されている。
ただし、第2の放電補助式レーザ孔加工装置300は、図2に示した第1の放電補助式レーザ孔加工装置200とは異なり、複数の電極からなる電極群240の代わりに、単一の電極(第1の電極340)が使用される。この場合、複数の電極から選定電極を選定する必要がないため、図2におけるスイッチ回路257は、省略できる。
前述のように、回転光学系360は、ガルバノミラーとf−θレンズの組み合わせ、またはポリゴンミラーとf−θレンズの組み合わせで構成されてもよい。
図5には、第2の放電補助式レーザ孔加工装置300を用いて複数の貫通孔を形成する際の、回転光学系の動作を模式的に示す。ここでは、図5に示すように、回転光学系360は、ガルバノミラー362およびf−θレンズ368の組み合わせにより構成される態様について説明する。
第2の放電補助式レーザ孔加工装置300を使用して、絶縁基板390に複数の貫通孔を形成する際も、前述の第1の放電補助式レーザ孔加工装置200の場合と同様の方法が採用される。
すなわち、最初に、図5(a)に示すように、レーザ光源310からのレーザ光313が、レンズ311を介してガルバノミラー362に照射される。なお、レンズ311は、必須の構成ではなく、省略してもよい。
ガルバノミラー362は、レーザ光313の進行方向に対して、第1の傾斜角α1で配置されている。レーザ光313は、ガルバノミラー362で反射され、反射レーザ光314Aとなり、該反射レーザ光314Aは、f−θレンズ368に照射される。f−θレンズ368は、レーザ光314Aが、第1の貫通孔形成位置383Aに焦点化されるように調整されている。
このため、第1の貫通孔形成位置383Aにレーザ光314Aが照射され、第1の貫通孔形成位置383Aに貫通孔385Aが形成される。
その後、直流高電圧電源325によって、第1の電極340と第2の電極345の間に、直流高電圧が印加される。これにより、第1の電極340と第2の電極345の間で、放電が生じ、貫通孔385Aの形状が調整される。
ここで、この放電は、絶縁基板390の第1の電極340の直下の領域ではなく、第1の貫通孔385Aの位置で生じることに留意する必要がある。
なお、このような放電が可能となる場合の第1の電極340と第1の貫通孔形成位置383Aの間の距離(図5(a)の矢印参照)は、レーザ光源310のエネルギー、絶縁基板390の抵抗値等、各種パラメータによって変化する。しかしながら、本願発明者らによれば、少なくとも両者の距離が10mm以内であれば、第1の電極340から「離れた」場所にある第1の貫通孔385Aの位置において、適正な放電が生じることが確認されている。
特に、第1の電極340と第1の貫通孔形成位置383Aの間の距離は、第1の電極340と絶縁基板390の間の最小距離の1倍以内(例えば、1mm以下)であることが好ましい。
以上の操作より、絶縁基板390に、狭窄部が抑制された第1の貫通孔385Aが形成される。
次に、図5(b)に示すように、第2の貫通孔を形成する際に、ガルバノミラー362が回転する。ガルバノミラー362は、レーザ光313の進行方向に対して、第2の傾斜角α2となるように回転する。
レーザ光313は、第2の傾斜角α2で配置されたガルバノミラー362によって反射され、レーザ光314Bとなり、該レーザ光314Bは、f−θレンズ368に照射される。f−θレンズ368によって、入射レーザ光314Bは、第1の貫通孔形成位置383Aとは異なる、第2の貫通孔形成位置383Bに焦点化される。これにより、第2の貫通孔形成位置383Bに貫通孔385Bが形成される。
次に、直流高電圧電源325により、第1の電極340と第2の電極345の間に、直流高電圧が印加される。これにより、絶縁基板390の第2の貫通孔385Bの形状が調整される。
次に、図5(c)に示すように、第3の貫通孔を形成する際に、ガルバノミラー362がさらに回転する。ガルバノミラー362は、レーザ光313の進行方向に対して、第3の傾斜角α3となるように回転する。
この場合、レーザ光313は、第3の傾斜角α3で配置されたガルバノミラー362によって反射され、レーザ光314Cとなり、該レーザ光314Cは、f−θレンズ368に照射される。f−θレンズ368によって、レーザ光314Cは、第1の貫通孔形成位置383Aおよび第2の貫通孔形成位置383Bとは異なる、第3の貫通孔形成位置383Cに焦点化される。これにより、第3の貫通孔形成位置383Cに貫通孔385Cが形成される。
次に、直流高電圧電源325により、第1の電極340と第2の電極345の間に、直流高電圧が印加される。これにより、第1の電極340と第2の電極345の間で、放電が生じる。
ここで、前述の理由から、この放電は、絶縁基板390の第1の電極340の直下の領域ではなく、第3の貫通孔385Cの位置において生じる。また、前述のように、第1の電極340と第1の貫通孔形成位置383Cの間の距離(図5(c)の矢印参照)が10mm以内であれば、第1の電極340から「離れた」場所にある第3の貫通孔385Cの位置においても、適正な放電が生じる。
以上の操作より、絶縁基板390に、狭窄部が抑制された第3の貫通孔385Cが形成される。
このように、図2に示したような第1の電極群240の代わりに、単一の電極340を使用した場合も、複数の貫通孔385A〜385Cを所望の位置に形成できる。この第2の放電補助式レーザ孔加工装置300においても、図2に示した放電補助式レーザ孔加工装置200と同様の効果、すなわち貫通孔の形成時間を抑制できるという効果が得られることは明らかであろう。
(本発明の一実施例によるさらに別の放電補助式レーザ孔加工装置について)
次に、図6を参照して、本発明の一実施例によるさらに別の放電補助式レーザ孔加工装置について説明する。
図6には、本発明の一実施例による第3の放電補助式レーザ孔加工装置の概略的な構成を示す。
第3の放電補助式レーザ孔加工装置700は、基本的に図4に示した第2の放電補助式レーザ孔加工装置300と同様の構成を有する。従って、図6において、図4と同様の部材には、図4に示した参照符号に400を加えた参照符号が付されている。
ただし、第3の放電補助式レーザ孔加工装置700は、図4に示した第2の放電補助式レーザ孔加工装置300とは異なり、さらに、駆動装置770および制御装置775を有する。
駆動装置770は、第1の電極740と直流高電圧電源725の間に配置され、絶縁基板790に対して、第1の電極740を動かすことができる。
制御装置775は、回転光学系760および駆動装置770に接続される。制御装置775は、回転光学系760の動作に応じて、駆動装置770の動作を制御する。換言すれば、制御装置775は、回転光学系760の動作を検知し、この結果に基づいて、駆動装置770を介して、第1の電極740の位置を変更する。
なお、前述のように、回転光学系760は、ガルバノミラーとf−θレンズの組み合わせ、またはポリゴンミラーとf−θレンズの組み合わせで構成されてもよい。
図7には、第3の放電補助式レーザ孔加工装置700を用いて複数の貫通孔を形成する際の、回転光学系の動作を模式的に示す。ここでは、図7に示すように、回転光学系760は、ガルバノミラー762およびf−θレンズ768の組み合わせにより構成される態様について説明する。
第3の放電補助式レーザ孔加工装置700を使用して、絶縁基板790に複数の貫通孔を形成する際も、前述の第2の放電補助式レーザ孔加工装置300の場合と同様の方法が採用される。
すなわち、最初に、図7(a)に示すように、レーザ光源710からのレーザ光713が、レンズ711を介してガルバノミラー762に照射される。なお、レンズ711は、必須の構成ではなく、省略してもよい。
ガルバノミラー762は、レーザ光713の進行方向に対して、第1の傾斜角α1で配置されている。レーザ光713は、ガルバノミラー762で反射され、反射レーザ光714Aとなり、該反射レーザ光714Aは、f−θレンズ768に照射される。f−θレンズ768は、レーザ光714Aが、第1の貫通孔形成位置783Aに焦点化されるように調整されている。
このため、第1の貫通孔形成位置783Aにレーザ光714Aが照射され、第1の貫通孔形成位置783Aに貫通孔785Aが形成される。
ここで、第3の放電補助式レーザ孔加工装置700は、制御装置775および駆動装置770を有し、この制御装置775は、ガルバノミラー762の動き(傾斜角)に連動して、駆動装置770を介して、第1の電極740を移動させる。従って、図7(a)に示すように、制御装置775および駆動装置770により、第1の電極740は、レーザ光714Aが照射された第1の貫通孔形成位置783Aの近傍に配置される。
例えば、第1の電極740と第1の貫通孔形成位置783Aの間の距離は、1mm以下である。なお、第1の電極740と第1の貫通孔形成位置783Aの間の距離は、第1の電極740と絶縁基板790の間の最小距離の1倍以内であることが好ましい。
その後、直流高電圧電源725により、第1の電極740と第2の電極745の間に、直流高電圧が印加される。これにより、第1の電極740と第2の電極745の間で、放電が生じる。
前述のように、第1の電極740は、第1の貫通孔形成位置783Aの近傍に配置されている。このため、放電は、絶縁基板790の第1の貫通孔785Aで生じる。
従って、放電により、絶縁基板790の第1の貫通孔785Aの形状が調整される。
次に、図7(b)に示すように、第2の貫通孔を形成する際に、ガルバノミラー762が回転する。ガルバノミラー762は、レーザ光713の進行方向に対して、第2の傾斜角α2となるように回転する。
レーザ光713は、第2の傾斜角α2で配置されたガルバノミラー762によって反射され、レーザ光714Bとなり、該レーザ光714Bは、f−θレンズ768に照射される。f−θレンズ768によって、入射レーザ光714Bは、第1の貫通孔形成位置783Aとは異なる、第2の貫通孔形成位置783Bに焦点化される。これにより、第2の貫通孔形成位置783Bに貫通孔785Bが形成される。
ここでも、前述のように、制御装置775は、ガルバノミラー762の動き(傾斜角)に連動して、駆動装置770を介して、第1の電極740を移動させる。すなわち、図7(b)に示すように、制御装置775および駆動装置770により、第1の電極740は、レーザ光714Bが照射された第2の貫通孔形成位置783Bの近傍に配置される。
次に、直流高電圧電源725により、第1の電極740と第2の電極745の間に、直流高電圧が印加される。これにより、第1の電極740と第2の電極745の間で、放電が生じる。
前述のように、第1の電極740は、第2の貫通孔形成位置783Bの近傍に配置されている。このため、放電は、絶縁基板790の第2の貫通孔785Bで生じる。
これにより、絶縁基板790の第2の貫通孔785Bの形状が調整される。
次に、図7(c)に示すように、第3の貫通孔を形成する際に、ガルバノミラー762がさらに回転する。ガルバノミラー762は、レーザ光713の進行方向に対して、第3の傾斜角α3となるように回転する。
この場合、レーザ光713は、第3の傾斜角α3で配置されたガルバノミラー762によって反射され、レーザ光714Cとなり、該レーザ光714Cは、f−θレンズ768に照射される。f−θレンズ768によって、レーザ光714Cは、第1の貫通孔形成位置783Aおよび第2の貫通孔形成位置783Bとは異なる、第3の貫通孔形成位置783Cに焦点化される。これにより、第3の貫通孔形成位置783Cに貫通孔785Cが形成される。
ここでも、前述のように、制御装置775は、ガルバノミラー762の動き(傾斜角)に連動して、駆動装置770を介して、第1の電極740を移動させる。すなわち、図7(c)に示すように、制御装置775および駆動装置770により、第1の電極740は、レーザ光714Cが照射された第3の貫通孔形成位置783Cの近傍に配置される。
次に、直流高電圧電源725により、第1の電極740と第2の電極745の間に、直流高電圧が印加される。これにより、第1の電極740と第2の電極745の間で、放電が生じる。
前述のように、第1の電極740は、第3の貫通孔783Cの近傍に配置されている。このため、放電は、絶縁基板790の第3の貫通孔785Cで生じる。
これにより、絶縁基板790の第3の貫通孔785Cの形状が調整される。
このように、第3の放電補助式レーザ孔加工装置700においても、複数の貫通孔785A〜785Cを所望の位置に形成できる。この第3の放電補助式レーザ孔加工装置700においても、図2および図4に示した放電補助式レーザ孔加工装置200および300と同様の効果、すなわち貫通孔の形成時間を抑制できるという効果が得られることは明らかであろう。
なお、以上の記載では、説明をわかりやすくするため、絶縁基板上に各貫通孔形成位置が一次元的に配列される場合を例に、本発明の一実施例による放電補助式レーザ孔加工装置の構成および動作について説明した。
しかしながら、実際の貫通孔加工技術の分野では、絶縁基板の貫通孔形成位置は、縦横の二次元的に(規則的にまたはランダムに)配列される場合がほとんどである。
そこで、以下、一例として、図8を参照して、そのような二次元配列の貫通孔パターンを形成する際の、本発明の一実施例による放電補助式レーザ孔加工装置の動作について説明する。なお、以下の説明では、前述の図2に示したような、複数の電極を有する第1の電極群を備える放電補助式レーザ孔加工装置(以下、「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」と称する)を使用して、貫通孔形成する場合を例に説明する。
図8には、貫通孔形成位置のパターン583Pを有する絶縁基板590を示す。
パターン583Pは、縦(Y方向)、横(X方向)に沿って、規則的に配列された貫通孔形成位置で構成される。各貫通孔形成位置は、それぞれのXY座標を使用して、(1,1)〜(n,m)で表されている(以下、貫通孔を表現する際にも、同様のXY座標を使用する)。別の表現をすれば、パターン583Pは、第1のY座標においてX方向に配列された第1の貫通孔列X1、第2のY座標においてX方向に配列された第2の貫通孔列X2...第mのY座標においてX方向に配列された第mの貫通孔列Xmで構成される。
第1の貫通孔列X1は、n個の貫通孔形成位置(1,1)、(2,1)、(3,1)...(n,1)で構成される。第2の貫通孔列X2は、n個の貫通孔形成位置(1,2)、(2,2)、(3,2)...(n,2)で構成され、第mの貫通孔列Xmは、n個の貫通孔形成位置(1,m)、(2,m)、(3,m)...(n,m)で構成される。
このような貫通孔形成位置のパターン583Pに従って、「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」により、合計m×n個の貫通孔を形成する場合、「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」は、第1の貫通孔列X1の各貫通孔形成位置に対応する電極を有する第1の電極群を備えるように構成される。すなわち、第1の電極群は、n個の電極を有する。
「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」の動作の際には、まず、前述の動作により、第1の貫通孔列X1の各貫通孔形成位置に、順次各貫通孔(1,1)、(2,1)、(3,1)...(n,1)が形成される。
次に、ステージを用いて、絶縁基板590が、Y方向に距離P1だけ移動される。そして、第2の貫通孔列X2に対して、第1の貫通孔列X1と同様の処理が行われる。これにより、第2の貫通孔列X2の各貫通孔形成位置に、順次各貫通孔(1,2)、(2,2)、(3,2)...(n,2)が形成される。
次に、ステージを用いて、絶縁基板590が、Y方向に距離P2だけ移動される。
このような操作の繰り返しにより、「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」を用いて、二次元配列の貫通孔パターンを形成できる。
この方法では、X1〜Xmの各貫通孔列に貫通孔を形成する度に、ステージ等を用いて、絶縁基板590と電極群との間の相対位置を移動させる必要がある。しかしながら、そのような時間を考慮しても、「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」では、一つの貫通孔を形成する度に、絶縁基板と電極との間の相対位置を移動させる必要がある従来のレーザ照射貫通孔形成装置に比べて、貫通孔の加工時間を短縮できる。
以上、いくつかの具体的な装置の構成例を参照して、本発明の一実施例について説明した。しかしながら、上記装置構成は、単なる一例に過ぎず、他の装置構成を適用してもよいことは当業者には明らかである。例えば、第1の放電補助式レーザ孔加工装置200および第2の放電補助式レーザ孔加工装置300において、第2の電極245、345は、ステージとしての機能を兼ねてもよい。その他にも、各種変更および/または置換が可能である。
(時間短縮効果について)
次に、前述の第1の放電補助式レーザ孔加工装置200のような「複数電極放電補助式レーザ孔加工装置」、および第2の放電補助式レーザ孔加工装置300のような放電補助式レーザ孔加工装置(以下、「単一電極放電補助式レーザ孔加工装置」と称する)を使用して、絶縁基板に多数の貫通孔を形成する場合を想定し、それぞれの場合に必要となる加工時間を試算した。また、得られた加工時間の計算結果を、従来のレーザ照射貫通孔形成装置を使用した場合の加工時間の計算結果と比較した。
加工時間の試算には、以下の前提条件を使用した:
貫通孔形成位置683のパターンは、図9に示すように、絶縁基板690の表面に対して、X方向Y方向にマトリクス状に配置される(X方向に沿った貫通孔形成位置683の配列を、それぞれ、X1...Xn...X100と称する)。
より詳しく説明すると、貫通孔形成位置683は、縦100個×横100個のパターンで構成され、ここで、ピッチPx=Py=200μmである。
加工処理後に各貫通孔形成位置683に形成される各貫通孔685の最大直径(絶縁基板690の一方の表面における開口の直径)は、15μmとする。
このような前提条件の下、各装置による貫通孔の加工時間について検討した。
(従来のレーザ照射貫通孔形成装置100を使用した場合の加工時間)
図10には、従来のレーザ照射貫通孔形成装置100を使用して、複数の貫通孔を形成する場合のタイミングチャートを示す。
ここで、一つの貫通孔を形成するために必要な時間を1周期Tとすると、この1周期Tの中には、(i)貫通孔形成位置へのレーザ光の照射時間τ1、(ii)電極間への直流高電圧印加時間τ2および直流高電圧電源の充電時間τ3、ならびに(iii)ステージの移動時間τ4等が含まれる。
また、電極間への直流高電圧印加時間τ2は、通常、極めて短いため、考慮する必要はない。従って、1周期Tは、実質的には、レーザ光の照射時間τ1、直流高電圧電源の充電時間τ3、およびステージの移動時間τ4によって決まることになる。
このうち、レーザ光の照射時間τ1は、10msec程度である。直流高電圧電源の充電時間τ3は、5msec程度である。また、貫通孔685間のピッチが200μmであるため、1回のステージ移動に必要な移動時間τ4は、ステージの移動速度を5mm/secとして、約40msecとなる。なお、直流高電圧充電時間τ3は、ステージの移動時間τ4とオーバーラップさせることができる。
これらをまとめると、図10のようになる。すなわち、1周期T≒50msecとなる。
ここで、従来のレーザ誘導式放電加工装置100には、第1の電極140が一つしか存在しないため、一つの貫通孔685を形成する度に、ステージにより、絶縁基板690をピッチPx分だけX方向に移動させる必要がある。また、従来のレーザ誘導式放電加工装置100では、回転光学系が存在しないため、貫通孔685を形成するためには、常に1周期Tの時間が必要となる。
さらに、例えば、図9において、X方向における一列分の100個の貫通孔685を形成した後には、ステージを用いて、絶縁基板690をY方向に、ピッチPy分だけ移動させる必要がある。この時間は、前述のように、40msecである。
以上のことを考慮した場合、図9に示したような縦横100個ずつ、合計10000個の貫通孔685のパターンを得るには、

0.010(秒/個)×100(列)×100(行):加工時間
+0.04(秒)×99(列)×99(行) :同じ行でのステージ移動時間
+0.04(秒)×99(行) :異なる行へのステージ移動時間

として、トータル496秒の加工時間が必要となる。
(複数電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用した場合の加工時間)
次に、第1の放電補助式レーザ孔加工装置200のような、複数電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用した場合の加工時間について検討する。なお、第1の電極群の電極数は、図9のX方向の一つの列Xnに含まれる貫通孔形成位置683の数と同じ100個とする。
図11には、そのような複数電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用して、複数の貫通孔を形成する場合のタイミングチャートを示す。
ここでも、一つの貫通孔を形成するために必要な時間を1周期Tとすると、この1周期Tの中には、(i)貫通孔形成位置へのレーザ光の照射時間τ1(10msec)、ならびに(ii)電極間への直流高電圧印加時間τ2および直流高電圧電源の充電時間τ3(5msec)が含まれる。
しかしながら、第1の放電補助式レーザ孔加工装置200では、回転光学系が存在するため、絶縁基板690をY方向に移動させる場合を除き、ステージの移動時間τ4は省略できる。
ただし、第1の放電補助式レーザ孔加工装置200では、1周期Tに、(v)回転光学系260のミラーの回転時間(整定時間)τ5が加わることになる。このτ5は、ガルバノミラーの場合、約580μsecと推定できる。
また、第1の電極群は、図9の各X列(X1〜Xn)に存在する貫通孔形成位置683のそれぞれに対応する、100個の電極を有する。このため、選定電極に直流高電圧が印加された後は、直流高電圧電源225の充電完了を待つことなく、次の選定電極を用いて、次の周期を開始できる。
これらをまとめると、図11のようになる。すなわち、基本的な1周期T≒10.58msecとなる。
ただし、この場合も、X方向における一列分Xnの100個の貫通孔685を形成した後には、ステージを用いて、絶縁基板690をY方向に、ピッチPy分だけ移動させる必要がある。この時間は、前述のように、40msecである。
以上のことを考慮した場合、図9に示したような縦横100個ずつ、合計10000個の貫通孔685のパターンを得るには、

0.01058(秒)×100(列)×99(行):加工時間
+0.04(秒)×99(行) :異なる行へのステージ移動時間

として、トータル109.8秒の加工時間が必要となる。
このように、複数電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用した場合、従来のレーザ照射貫通孔形成装置100に比べて、同じ貫通孔パターンを形成するのに必要な時間が有意に抑制されることが確認された。
(単一電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用した場合の加工時間)
次に、第2の放電補助式レーザ孔加工装置300のような、単一電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用した場合の加工時間について検討する。
図12には、単一電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用して、複数の貫通孔を形成する場合のタイミングチャートを示す。
ここでも、一つの貫通孔を形成するために必要な時間を1周期Tとすると、この1周期Tの中には、(i)貫通孔形成位置へのレーザ光の照射時間τ1(10msec)、ならびに(ii)電極間への直流高電圧印加時間τ2および直流高電圧電源の充電時間τ3(5msec)が含まれる。
ここで、単一電極放電補助式レーザ孔加工装置では、回転光学系が存在するため、絶縁基板690をY方向に移動させる場合を除き、ステージの移動時間τ4は省略できる。
ただし、単一電極放電補助式レーザ孔加工装置では、第1の電極340は、単一の電極で構成される。このため、第1の電極340に直流高電圧が印加された後は、直流高電圧電源325の充電が完了するまで、次の周期Tを開始することはできない。しかし、直流高電圧充電時間τ3をレーザ照射時間τ1にオーバーラップさせることができる。
なお、単一電極放電補助式レーザ孔加工装置では、前述の複数電極放電補助式レーザ孔加工装置の場合と同様に、1周期Tに、(v)回転光学系360のミラーの整定時間τ5が加わることになる。このτ5は、ガルバノミラーの場合、約580μsecと推定できる。しかしながら、この時間τ5は、直流高電圧電源の充電時間τ3よりも短く、この時間τ3に含まれるため、ここでは考慮する必要はない。
これらをまとめると、図12のようになる。すなわち、基本的な1周期T≒10.58msecとなる。
ただし、この場合も、X方向における一列分Xnの100個の貫通孔685を形成した後には、ステージを用いて、絶縁基板690をY方向に、ピッチPy分だけ移動させる必要がある。この時間は、前述のように、40msecである。
以上のことを考慮した場合、図9に示したような縦横100個ずつ、合計10000個の貫通孔685のパターンを得るには、

0.01058(秒)×100(列)×100(行) :加工時間
+0.04(秒)×99(行) :異なる行へのステージ移動時間

として、トータル109.8秒の加工時間が必要となる。
このように、単一電極放電補助式レーザ孔加工装置を使用した場合も、従来のレーザ照射貫通孔形成装置100に比べて、同じ貫通孔パターンを形成するのに必要な時間が有意に抑制されることが確認された。
本発明は、インターポーザ用絶縁基板の製造技術等に利用できる。
100 従来のレーザ照射貫通孔形成装置
110 レーザ光源
113 レーザ光
115 照射レーザ光
120 レーザ光学系
183 貫通孔形成位置
185 貫通孔
190 絶縁基板
200 第1の放電補助式レーザ孔加工装置
210 レーザ光源
211 レンズ
213 レーザ光
214A〜214C レーザ光
218 レーザ光
225 直流高電圧電源
240 第1の電極群
240A、240B、240C 電極
245 第2の電極
247 選定電極
250 第1の導体
251(251A、251B、251C) 配線
255 第2の導体
257 スイッチ回路
260 回転光学系
262 ガルバノミラー
268 f−θレンズ
283A〜283C 貫通孔形成位置
285、285A、285B、285C 貫通孔
290 絶縁基板
300 第2の放電補助式レーザ孔加工装置
310 レーザ光源
311 レンズ
313 レーザ光
314A〜314C レーザ光
318 レーザ光
325 直流高電圧電源
340 第1の電極
345 第2の電極
347 選定電極
350 第1の導体
355 第2の導体
360 回転光学系
362 ガルバノミラー
368 f−θレンズ
383A〜383C 貫通孔形成位置
385、385A、385B、385C 貫通孔
390 絶縁基板
583P 貫通孔形成位置のパターン
590 絶縁基板
683 貫通孔形成位置
685 貫通孔
690 絶縁基板
700 第3の放電補助式レーザ孔加工装置
710 レーザ光源
711 レンズ
713 レーザ光
714A〜714C レーザ光
718 レーザ光
725 直流高電圧電源
740 第1の電極
745 第2の電極
747 選定電極
750 第1の導体
755 第2の導体
760 回転光学系
762 ガルバノミラー
768 f−θレンズ
770 駆動装置
775 制御装置
783A〜783C 貫通孔形成位置
785、785A、785B、785C 貫通孔
790 絶縁基板

Claims (12)

  1. レーザ光照射によって絶縁基板に貫通孔を形成し、第1および第2の電極間での放電現象により、前記貫通孔の形状を調整する、放電補助式レーザ孔加工装置であって、
    当該放電補助式レーザ孔加工装置は、回転光学系を有し、
    該回転光学系は、回転動作によって、レーザ光源から放射されたレーザ光を、絶縁基板上の複数の貫通孔形成位置に、順次焦点化させることができることを特徴とする放電補助式レーザ孔加工装置。
  2. 前記回転光学系は、ガルバノミラーとf−θレンズの組み合わせで構成され、または
    前記回転光学系は、ポリゴンミラーとf−θレンズの組み合わせで構成される、請求項1に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  3. 当該放電補助式レーザ孔加工装置は、第1の電極と、第2の電極とを有し、
    前記第2の電極は、前記絶縁基板を挟んで前記第1の電極との間で、一組の電極対を構成する、請求項1または2に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  4. 前記第1の電極が複数の電極で構成される、請求項3に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  5. 前記複数の電極の各々は、それぞれ、対応する貫通孔形成位置の近傍に配置される、請求項4に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  6. 前記絶縁基板には、一列に配列された複数の貫通孔形成位置が存在し、
    前記複数の電極の各々は、それぞれ、前記一列に配列された各貫通孔形成位置の近傍に配置される、請求項4または5に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  7. 前記第1の電極は、単一の電極で構成される、請求項3に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  8. さらに、前記第1の電極を移動させる駆動装置、および
    前記駆動装置と前記回転光学系とに接続された制御装置を有し、
    前記制御装置は、前記回転光学系の回転動作に応じて、各貫通孔形成位置の近傍に、前記第1の電極が移動するように前記駆動装置を制御する、請求項7に記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  9. 前記絶縁基板がガラス基板である、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の放電補助式レーザ孔加工装置。
  10. レーザ光照射によって絶縁基板に貫通孔を形成し、第1および第2の電極間での放電現象により、前記貫通孔の形状を調整する、放電補助式レーザ孔加工方法であって、
    第1の貫通孔が絶縁基板の第1の貫通孔形成位置に形成された後、前記絶縁基板を移動させずに、第2の貫通孔を第2の貫通孔形成位置に形成するステップを有することを特徴とする方法。
  11. 前記レーザ光は、前記絶縁基板に照射される前に、回転光学系に入射され、
    前記ステップは、
    (A)前記回転光学系から出射されるレーザ光の絶縁基板上の照射位置での電極間放電現象により、前記第1の貫通孔が第1の貫通孔形成位置に形成された後、前記回転光学系を回転させ、前記回転光学系から出射されるレーザ光を第2の貫通孔形成位置に照射するステップ
    を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記電極間放電現象は、第1および第2の電極の間に、直流電圧を印加することにより生じ、
    前記(A)のステップは、
    (B)前記回転光学系の各回転動作に連動して、前記第1の電極を各貫通孔形成位置の近傍に移動するステップ
    を有する、請求項11に記載の方法。
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