JP2014235250A - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

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由和 小松
靖治 永原
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靖治 永原
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Abstract

【課題】蛍光体を利用した光源装置及びこれを含むプロジェクタを提供すること。
【解決手段】光源装置は、光源と、蛍光体層と、移動機構とを具備する。前記光源は、第1の波長域の励起光を出射する。前記蛍光体層は、蛍光体及びシリコーン系のバインダを含み、前記励起光が入射することにより、前記励起光の一部を透過させ、かつ、前記第1の波長域より長い第2の波長域を有する光を発する。そして、前記蛍光体層は、前記透過させた励起光と前記発した前記第2の波長域を有する光を合成してこれを出射する。前記移動機構は、前記蛍光体層への前記励起光の照射位置を時間とともに移動させる。
【選択図】図6

Description

本技術は、光源装置及びこの光源装置を搭載したプロジェクタに関する。
最近、プレゼンテーション用、もしくはデジタルシネマ用プロジェクタに用いられる光源に、従来の水銀ランプ又はキセノンランプ等ではなく、LED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)といった固体光源を採用する製品が増えてきている。LED等の固定光源は寿命が長く従来のようなランプ交換が不要であり、また電源を入れて即時に点灯するといった利点を有する。
例えば、特許文献1に記載の照明装置は、励起光源と、この励起光源からの励起光が照射される蛍光体と、蛍光体への励起光の照射位置を時間とともに移動させる駆動部とを備える。例えば、励起光として青色レーザが用いられ、蛍光体層へこの励起光が照射されると、例えば黄色光が発生する。蛍光体層では青色の励起光の一部が透過するため、黄色光と青色光とが混合することで、白色光が生成される(例えば、特許文献1の明細書段落[0031]及び図2参照)。
特開2012−3923号公報
上記のような励起光が照射される蛍光体を実際に実現するためには、蛍光体にさらなる工夫が必要である。
本技術の目的は、蛍光体を利用した光源装置及びこれを含むプロジェクタを提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術に係る光源装置は、光源と、蛍光体層と、移動機構とを具備する。
前記光源は、第1の波長域の励起光を出射する。
前記蛍光体層は、蛍光体及びシリコーン系のバインダを含み、前記励起光が入射することにより、前記励起光の一部を透過させ、かつ、前記第1の波長域より長い第2の波長域を有する光を発する。そして、前記蛍光体層は、前記透過させた励起光と前記発した前記第2の波長域を有する光を合成してこれを出射する。
前記移動機構は、前記蛍光体層への前記励起光の照射位置を時間とともに移動させる。
前記蛍光体層の厚さは、40μm以上120μm以下であってもよい。蛍光体層の厚さをこの範囲に収めることにより、良質な蛍光体層を形成することができる。
前記蛍光体はYAG(Yttrium Aluminum Garnet)系の材料であり、前記蛍光体の粒子の平均粒径は、10μm以上30μm以下、あるいは、15μm以上20μm以下であってもよい。上記厚さを有する蛍光体層を実現するためには、蛍光体の粒子の平均粒径をこの範囲に収めることにより、良質な蛍光体層を形成することができる。
前記移動機構は、前記蛍光体層を支持する支持体を有し、前記支持体と前記光源とを相対的に移動させてもよい。
前記移動機構は、前記支持体としての回転板と、前記回転板を駆動する駆動部とを有してもよい。
本技術に係るプロジェクタは、上述した光源装置と、画像生成ユニットと、投影ユニットを具備する。
前記画像生成ユニットは、前記光源装置から発せられる光を用いて画像を生成する
前記投影ユニットは、前記画像生成ユニットで生成された画像を投射する。
以上、本技術によれば、蛍光体を利用した光源装置及びこれを含むプロジェクタを実現することができる。
図1A及びBは、本技術の一実施形態に係る光源装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1Bに示す光源装置を上方から見た平面図である。 図3は、図1A及びBの光源装置に設けられた集光ユニットの構成例を示す斜視図である。 図4は、図1A及びBの光源装置に設けられた集光ユニットの構成例を示す斜視図である。 図5は、図4に示す集光ユニットを上方から見た平面図である。 図6は、図1A及びBの光源装置に設けられた蛍光光学ユニットを模式的に示す。 図7A及びBは、蛍光光学ユニットの透明基板の第1面及び第2面をそれぞれ示す平面図である。 図8は、3種類の平均粒径を持つ蛍光体Y3Al5O12:Ceを、460nmの中心波長を持つ励起光でそれぞれ励起した場合の発光スペクトルを示すグラフである。 図9は、3種類の平均粒径を持つ蛍光体Y3Al5O12:Ceのそれぞれの励起スペクトルを示すグラフである。 図10は、3種類の平均粒径を持つ蛍光体Y3(Al,Ga)5O12:Ce、及び、1種類の平均粒径を持つ蛍光体Lu3Al5O12:Ceについての発光スペクトルをそれぞれ示すグラフである。 図11は、3種類の平均粒径を持つ蛍光体Y3(Al,Ga)5O12:Ce、及び、1種類の平均粒径を持つ蛍光体Lu3Al5O12:Ceについての励起スペクトルをそれぞれ示すグラフである。 図12は、本技術の一実施形態に係るプロジェクタの構成例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本技術の実施形態を説明する。
[光源装置]
図1は、本技術の一実施形態に係る光源装置の構成例を示す斜視図である。この光源装置100は、青色波長域のレーザ光、及び、そのレーザ光によって励起される蛍光物質から生じる赤色波長域から緑色波長域の光を合成して白色光を出射するタイプの、プロジェクタ用の光源装置である。
図1Aに示すように、光源装置100は、底部に設けられたベース1と、ベース1に固定される側壁部2とを有する。また光源装置100は、側壁部2に接続される前面部3及び上面部4と、上面部4に接続される蓋部5とを有する。これら側壁部2、前面部3、上面部4及び蓋部5により、光源装置100の筐体部10が構成される。
ベース1は、一方向に長い形状を有する。ベース1の延びる長手方向が光源装置100の左右方向となり、長手方向に直交する短手方向が前後方向となる。従って短手方向で対向する2つの長手部分の一方が前方側6となり、他方が後方側7となる。また長手方向及び短手方向の両方に直交する方向が、光源装置100の高さ方向となる。図1に示す例では、x軸、y軸及びz軸方向が、それぞれ左右方向、前後方向及び高さ方向となる。
図1Bは、前面部3、上面部4及び蓋部5の図示を省略した図であり、光源装置100の内部の構成例を示す図である。図1Bに示すように、側壁部2には、前方側6の中央に切り欠き9が形成され、また後方側7には開口11が形成されている。側壁部2の前方側6の切り欠き9には、蛍光光学ユニット50が配置される。蛍光光学ユニット50は、光の出射側が前方側に向くように、切り欠き9を介してベース1に固定される。従って蛍光光学ユニット50から出射される光の光軸Cは、平面で見てベース1の略中央を通って、y軸に平行な方向に沿って延在する(図2参照)。
蛍光光学ユニット50の後方側7には、2つの集光ユニット30が配置される。集光ユニット30は、光軸Cを対称にして配置される。各集光ユニット30は、第1の波長域の励起光を出射する光源として、例えばレーザ光を出射するレーザ光源31を有する。レーザ光源31は、例えば複数設けられている。
図2は、図1Bに示す光源装置100を上方から見た平面図である。
集光ユニット30は、複数のレーザ光源31を含む光源ユニット32と、複数のレーザ光源31から出射された各レーザ光B1を所定の集光エリア(または集光ポイント)8に集光する集光光学系34とを備える。また、集光ユニット30は、光源ユニット32及び集光光学系34を1つのユニットとして支持するメインフレーム33(図1B及び図3参照)を備える。
図1Bに示すように、側壁部2の後方側7の開口11に、2つの光源ユニット32が長手方向に並ぶように配置される。各集光ユニット30は、複数のレーザ光源31からのレーザ光を蛍光光学ユニット50に集光する。
複数のレーザ光源31は、例えば、第1の波長域として400nm以上500nm以下の波長域内に発光強度のピーク波長を有する青色レーザ光B1を発振可能な青色レーザ光源である。レーザ光源31としては、レーザ光を発する光源でなく、LED等の他の固体光源が用いられてもよい。
図1Aに示すように、上面部4は、2つの集光ユニット30の上方に配置される。上面部4は、側壁部2及び2つの集光ユニット30に接続される。前面部3は、蛍光光学ユニット50、上面部4及びベース1に接続される。蓋部5は、2つの集光ユニット30の間の領域を覆うように配置され、上面部4と接続される。
部材同士を固定及び接続する方法は限定されない。例えば所定の係合部を介して部材同士が係合され、ネジ留め等により部材同士が固定及び接続される。
図2に示すように、上記集光光学系34は、非球面ミラー35と、平面ミラー36とを有する。非球面ミラー35は、複数のレーザ光源31からの出射光を反射して、平面ミラー36に集光する。非球面ミラー35により反射された出射光が上述のように所定の集光エリア8に集光するように、平面ミラー36は、その反射された出射光を反射する。後述するように蛍光光学ユニット50に含まれる蛍光体ユニットの蛍光体層53に集光エリア8が配置される。
なお、上記したメインフレーム33は、光源ユニット32、非球面ミラー35及び平面ミラー36を1つのユニットとして支持する。
図3及び4は、集光ユニット30の構成例を示す斜視図である。図4では、メインフレーム33の図示が省略されている。図5は、図4に示す集光ユニット30を上方から見た平面図である。
図3に示すように、集光ユニット30は、上記したように、光源ユニット32、集光光学系34(非球面ミラー35及び平面ミラー36)、及びこれらを1つのユニットとして支持するメインフレーム33を有する。これらを1つのユニットとして一体的に支持可能であるのならば、メインフレーム33の形状や大きさは限定されない。典型的には、青色レーザ光B1が外部に漏れないように、筐体のような形態を有するメインフレーム33が用いられる。
図4に示すように、本実施形態では、光源ユニット32として28個のレーザ光源31を有するレーザ光源アレイが用いられる。レーザ光源31は、光源装置100の左右方向(x軸方向)に4つ、高さ方向(z軸方向)に7つ並ぶように配置される。
光源ユニット32は、開口38が形成されたフレーム39に支持されている。フレーム39の裏面40(後方側7の面)に、複数のレーザ光源31が実装された実装基板41(図5参照)が配置される。複数のレーザ光源31は、フレーム39の開口38を介して、前方方向であって、y軸に平行に青色レーザ光B1を出射する。
光源ユニット32は、フレーム39の前面42側において、各レーザ光源31の位置にそれぞれ対応して設けられたコリメータレンズ43を有する。すなわち、コリメータレンズは、28個設けられる。コリメータレンズ43は、回転対称非球面レンズであり、各レーザ光源31から出射される青色レーザ光B1を略平行光束にする。本実施形態では、直線状に並ぶ4つのコリメータレンズ43が一体的に形成されたレンズユニット44が用いられる。このレンズユニット44がz方向に沿って7つ配列される。レンズユニット44は、フレーム39に固定された固定部材45により保持される。
光源ユニット32の構成は限定されず、上記のフレーム39が用いられなくてもよい。レーザ光源31の数や配列、コリメータレンズ43の構成等も限定されない。
なお、図上ではレーザ光源31(コリメータレンズ43)からそれぞれ出射される青色レーザ光B1の光束のうち、一部の光束が図示されている。
複数のレーザ光源31の前方側6において、非球面ミラー35が、複数のレーザ光源31が配置される配置面42の平面(xz面)に沿う方向に対して斜めに配置される。これにより青色レーザ光B1は、平面ミラー36に向けて反射される。非球面ミラー35は、典型的には鏡面状の凹面反射面であり、複数のレーザ光源31からの青色レーザ光B1を反射して集光可能にその形状が設計される。反射部材48の材料は限定されず、例えば金属材料やガラス等が用いられる。
なお、図4及び5に示すように、非球面ミラー35は、支持部材49により固定され支持されている。また、平面ミラー36は、調整機構60によって支持されている。調整機構60は、メインフレーム33またはフレーム39に取り付けられ、平面ミラー36の位置及び/または角度を調整可能である。
図6は、蛍光光学ユニット50を模式的に示す。蛍光光学ユニット50は、蛍光体ユニット58及び蛍光光コリメータレンズ57を備える。
蛍光体ユニット58は、円盤状の回転板である透明基板51と、この透明基板51を回転させる駆動部としてのモータ52と、透明基板51の一面側に設けられた蛍光体層53とを含む。透明基板51は、蛍光体層53を支持する支持体として機能する。説明の便宜のため、透明基板51の両面のうち、青色レーザ光B1が入射する側の面を第1面とし、第1面の反対側の面を第2面とする。
図7A及びBは、透明基板51の第1面及び第2面をそれぞれ示す平面図である。透明基板51の第1面には、反射防止層55が設けられている。蛍光体層53は、透明基板51の第2面側に設けられ、透明基板51と蛍光体層53との間にはダイクロイック層54が設けられている。
反射防止層55は、青色レーザ光B1を透過させてその反射を抑制する機能を有する。蛍光体層53には、反射防止層55、透明基板51及びダイクロイック層54を透過した青色レーザ光B1が励起光として入射する。蛍光体層53は、励起光として入射した青色レーザ光B1の一部を透過(散乱して透過する光も含む)させ、残りを吸収する機能を有する。吸収した励起光により、蛍光体層53は、その励起光の波長域より長い第2の波長域を有する光を発生する。蛍光体層53は、上記透過した青色光B2と、第2の波長域を有する光、ここでは赤色光R2及び緑色光G2を含む黄色光(例えば、ピーク波長が500〜600nm)とを合成してこれを出射する。すなわち、蛍光体層53は白色光を出射する。
ダイクロイック層54は、透明基板51を透過した青色レーザ光B1を透過させ、蛍光体層53で発生した黄色光を反射する機能を有する。ダイクロイック層54は、例えば誘電体の多層膜により形成される。
図6に示すように、上記集光エリア8が蛍光体層53が配置される位置に位置するように、集光ユニット30及蛍光光学ユニット50の相対配置が設計される。蛍光体層53の半径方向の幅は、その集光エリア8のスポットサイズより大きく設定される。ダイクロイック層54の半径方向の幅も、同様とされる。反射防止層55の半径方向の幅は、蛍光体層53の幅より大きく設定されているが、それと同じであってもよい。
モータ52の回転軸56は、これら各層が形成された透明基板51の中心に一致している。励起光が蛍光体層53に入射している時、モータ52が透明基板51を回転させることにより、励起光の照射位置が時間とともに、蛍光体層53に対して円周上を移動する。これにより、蛍光体層53における照射位置の温度上昇を抑制することができ、蛍光体層53の発光効率が低下することを防止できる。また、蛍光体原子が励起光を吸収して発光するまでに多少時間(例えば数nsec程度)が掛かり、その励起期間中に、次の励起光が蛍光体原子に照射されてもその励起光に対しては発光しない。しかしながら、本実施形態のように蛍光体層53の励起光の照射位置が時間とともに移動するので、励起光の照射位置には、励起されていない蛍光体原子が次々と配置されることになり、蛍光体層53を効率良く発光させることができる。このように、モータ52及び透明基板51は、蛍光体層53を時間とともに移動させる移動機構として機能する。
蛍光光コリメータレンズ57は、蛍光体層53から出射した光を実質的に平行光にする機能を有する。蛍光光コリメータレンズ57の光軸(図2における光軸C)は、モータ52の回転軸56からずれた位置に配置されている。
透明基板51の材料として例えばサファイアが用いられるが、ガラスや他の透明材料が用いられてもよい。モータ52としては、例えばDCブラシレスモータが使用される。
蛍光体層53は、所定の蛍光体と、シリコーン系のバインダとを含む。蛍光体層53は、版を用いた印刷により形成されるが、特にスクリーン印刷により形成されることが好ましい。スクリーン印刷によれば、蛍光体層53の膜厚及び濃度を均一にすることができる。蛍光体層53は時間とともに移動するので、蛍光体層53の膜厚及び濃度にムラがあると、発光光の光強度及び色が時間的に変化するおそれがあり、これが表示される画像のチラつきとして現れる。本実施形態では、膜厚及び濃度を均一にすることにより、蛍光体層53全体で、発光光の光強度及び色を均一にすることができる。
蛍光体層53の厚さは、例えば40μm以上120μm以下とされる。蛍光体層53の厚さがこの範囲に収められることにより、良質な蛍光体を形成することができる。特に、その厚さは60μm以上80μm以下とされることが好ましい。蛍光体の粒子の直径の平均値である平均粒径は、例えば10μm以上30μm以下とされる。特に、その平均粒径は15μm以上20μm以下とされることが好ましい。
[蛍光体層の蛍光体の材料の実施例]
本技術に係る蛍光体として用いることが可能な材料の例を以下に挙げる。
(a)Y3Al5O12:Ce (平均粒径:10μm、15μm、25μm)
(b)Y3(Al,Ga)5O12:Ce (平均粒径:10μm、15μm、20μm)
(c)Lu3Al5O12:Ce (平均粒径:20μm)
蛍光体(a)及び(b)がYAG(Yttrium Aluminum Garnet)系の材料であり、蛍光体の(c)がLuAG(Lutetium Aluminum Garnet)系の材料である。YAGの場合、他の蛍光体材料に比べ、レーザ光の照射による高温環境での耐性が高い。また、青色の励起光との相性が良く、高い強度の励起光の照射により、その強度に応じた高い強度の発光光を得ることができるというメリットがある。
蛍光体(a)(Y3Al5O12:Ce)としては、例えば、10μm、15μm及び25μmの平均粒径を持つ材料を適宜選択可能である。蛍光体(b)(Y3(Al,Ga)5O12:Ce)としては、例えば、10μm、15μm及び20μmの平均粒径を持つ材料を適宜選択可能である。蛍光体(c)(Lu3Al5O12:Ce)の平均粒径は20μmの1種類のみである。
上記したように、蛍光体層53の厚さは、40μm以上120μm以下とされる。蛍光体層53の厚さが120μmを超えると、蛍光体層53の均一な厚さの膜を作ることが難しくなり、また、印刷による塗布処理で蛍光体層53を形成することが難しくなる。
具体的には、蛍光体層53の厚さを厚くするために大きい粒径を持つ粒子(例えば、平均粒径が30μmを超えるもの)を用いる場合、その分、均一な厚さを確保することができないからである。また、そのような大きい粒径の粒子を用いる場合、蛍光体層53全体の体積のうち粒子同士の隙間を埋めるためのバインダやフィラーが占める体積が大きくなり、発光効率が低下する。一方で、粒径が小さすぎる粒子(例えば、直径が10μmより小さいもの)を用いた場合でも発光効率が低下するという事実がある。したがって、上記のように、蛍光体層53は最適な膜厚及び粒径で形成されることが望まれる。
図8は、10μm、15μm及び25μmの平均粒径を持つ蛍光体(a)(Y3Al5O12:Ce)を、460nmの中心波長を持つ励起光でそれぞれ励起した場合の発光光のスペクトル(発光スペクトル)を示す。縦軸の相対発光強度比(%)とは、標準的な蛍光体を、同じように460nmの中心波長を持つ励起光を用いて同じ強度で励起した時の発光強度を100%とした場合における相対的な強度である。このグラフから、発光光のピーク波長は550nm以上560nm以下(例えば約555nm)であり、3種類の平均粒径を持つすべての蛍光体の相対発光強度比が130%を超えることがわかった。
図9は、同様に3種類の平均粒径を持つ蛍光体(a)(Y3Al5O12:Ce)のそれぞれの励起スペクトルを示す。縦軸は相対励起効率(%)である。具体的には、最も高い発光強度でこの蛍光体(a)を励起させることが可能な励起光で、これらの蛍光体(a)を励起した時のそれらの励起光及び発光光のエネルギーであり、この比率を100%としている。
図10及び11は、3種類の平均粒径を持つ蛍光体(b)(Y3(Al,Ga)5O12:Ce)、及び、1種類の平均粒径を持つ蛍光体(c)(Lu3Al5O12:Ce)について、上記図8及び9と同様な、発光スペクトル及び励起スペクトルを示す。
図10から、これら4種類の蛍光体材料のすべてについて、相対発光強度比が130%を超えることがわかった。なお、蛍光体(b)及び(c)の発光光のピーク波長は、535nm以上545nm以下(例えば約540nm)である。
[プロジェクタ]
図12は、本技術の一実施形態に係るプロジェクタの構成例を示す模式図である。
プロジェクタ400は、光源装置100と、光源装置100から発せられる光を用いて画像を生成する画像生成ユニット200と、画像生成ユニット200で生成された画像光を投射する投影ユニット300とを備える。
画像生成ユニット200は、インテグレータ素子210、偏光変換素子215、集光レンズ216、ダイクロイックミラー220及び222、ミラー226、227及び228、リレーレンズ250及び260を有する。また、画像生成ユニット200は、フィールドレンズ230(230R、230G及び230B)、液晶ライトバルブ240R、240G及び240B、ダイクロイックプリズム270を有する。
インテグレータ素子210は、全体として、光源装置100から液晶ライトバルブ240R、240G及び240Bに照射される入射光を、均一な輝度分布に整える機能を有する。例えば、インテグレータ素子210は、二次元に配列された図示しない複数のマイクロレンズを有する第1のフライアイレンズ211、及び、その各マイクロレンズに1つずつ対応するように配列された複数のマイクロレンズを有する第2のフライアイレンズ212を含んでいる。
光源装置100からインテグレータ素子210に入射する平行光は、第1のフライアイレンズ211のマイクロレンズによって複数の光束に分割され、第2のフライアイレンズ212における対応するマイクロレンズにそれぞれ結像される。第2のフライアイレンズ212のマイクロレンズのそれぞれが、二次光源として機能し、複数の平行光を偏光変換素子215に入射光として照射する。
偏光変換素子215は、インテグレータ素子210等を介して入射する入射光の、偏光状態を揃える機能を有する。この偏光変換素子215は、例えば光源装置100の出射側に配置された集光レンズ216等を介して、青色光B3、緑色光G3及び赤色光R3を含む出射光を出射する。
ダイクロイックミラー220及び222は、所定の波長域の色光を選択的に反射し、それ以外の波長域の光を透過させる性質を有する。例えば、ダイクロイックミラー220が、赤色光R3を選択的に反射する。ダイクロイックミラー222は、ダイクロイックミラー220を透過した緑色光G3及び青色光B3のうち、緑色光G3を選択的に反射する。残る青色光B3が、ダイクロイックミラー222を透過する。これにより、光源装置100から出射された光が、異なる色の複数の色光に分離される。
分離された赤色光R3は、ミラー226により反射され、フィールドレンズ230Rを通ることによって平行化された後、赤色光の変調用の液晶ライトバルブ240Rに入射する。緑色光G3は、フィールドレンズ230Gを通ることによって平行化された後、緑色光の変調用の液晶ライトバルブ240Gに入射する。青色光B3は、リレーレンズ250を通ってミラー227により反射され、さらにリレーレンズ260を通ってミラー228により反射される。ミラー228により反射された青色光B3は、フィールドレンズ230Bを通ることによって平行化された後、青色光の変調用の液晶ライトバルブ240Bに入射する。
液晶ライトバルブ240R、240G及び240Bは、画像情報を含んだ画像信号を供給する図示しない信号源(例えばPC等)と電気的に接続されている。液晶ライトバルブ240R、240G及び240Bは、供給される各色の画像信号に基づき、入射光を画素毎に変調し、それぞれ赤色画像、緑色画像及び青色画像を生成する。変調された各色の光(形成された画像)は、ダイクロイックプリズム270に入射して合成される。ダイクロイックプリズム270は、3つの方向から入射した各色の光を重ね合わせて合成し、投影ユニット300に向けて出射する。
投影ユニット300は、複数の310等を有し、ダイクロイックプリズム270によって合成された光を図示しないスクリーンに照射する。これにより、フルカラーの画像が表示される。
光源装置100の形状等を適宜設定することで、プロジェクタ400の外形のデザイン性の向上等を図ることが可能となる。
[その他の実施形態]
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
上記実施形態では、第1の波長域として400nm以上500nmとしたが、この範囲より大きい範囲または小さい範囲であってもよい。
上記実施形態では、モータ52が透明基板51を回転させたが、例えば透明基板が振動する形態であってもよい。この場合、透明基板の形状として円盤状に限られず、最適な形状が選択され得る。
上記実施形態に係るプロジェクタは、RGB用の3つの液晶ライトバルブを備えたが、1つのカラー液晶ライトバルブを備えていてもよい。
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)第1の波長域の励起光を出射する光源と、
蛍光体及びシリコーン系のバインダを含み、前記励起光が入射することにより、前記励起光の一部を透過させ、かつ、前記第1の波長域より長い第2の波長域を有する光を発し、前記透過させた励起光と前記発した前記第2の波長域を有する光を合成してこれを出射する蛍光体層と、
前記蛍光体層への前記励起光の照射位置を時間とともに移動させる移動機構と
を具備する光源装置。
(2)(1)に記載の光源装置であって、
前記蛍光体層の厚さは、40μm以上120μm以下である
光源装置。
(3)(2)に記載の光源装置であって、
前記蛍光体層の厚さは、60μm以上80μm以下である
光源装置。
(4)(2)または(3)に記載の光源装置であって、
前記蛍光体はYAG(Yttrium Aluminum Garnet)系の材料であり、
前記蛍光体の粒子の平均粒径は、10μm以上30μm以下である
光源装置。
(5)(4)に記載の光源装置であって、
前記蛍光体の粒子の平均粒径は、15μm以上20μm以下である
光源装置。
(6)(1)から(5)のうちいずれか1つに記載の光源装置であって、
前記移動機構は、前記蛍光体層を支持する支持体を有し、前記支持体と前記光源とを相対的に移動させる
光源装置。
(7)(6)に記載の光源装置であって、
前記移動機構は、前記支持体としての回転板と、前記回転板を駆動する駆動部とを有する
光源装置。
(8) 第1の波長域の励起光を出射する光源と、
蛍光体及びシリコーン系のバインダを含み、前記励起光が入射することにより、前記励起光の一部を透過させ、かつ、前記第1の波長域より長い第2の波長域を有する光を発し、前記透過させた励起光と前記発した前記第2の波長域を有する光を合成してこれを出射する蛍光体層と、
前記蛍光体層への前記励起光の照射位置を時間とともに移動させる移動機構と
を有する光源装置と、
前記光源装置から発せられる光を用いて画像を生成する画像生成ユニットと、
前記画像生成ユニットで生成された画像を投射する投影ユニットと
を具備するプロジェクタ。
31…レーザ光源
32…光源ユニット
50…蛍光光学ユニット
51…透明基板
52…モータ
53…蛍光体層
58…蛍光体ユニット
100…光源装置
200…画像生成ユニット
300…投影ユニット
400…プロジェクタ

Claims (7)

  1. 第1の波長域の励起光を出射する光源と、
    蛍光体及びシリコーン系のバインダを含み、前記励起光が入射することにより、前記励起光の一部を透過させ、かつ、前記第1の波長域より長い第2の波長域を有する光を発し、前記透過させた励起光と前記発した前記第2の波長域を有する光を合成してこれを出射する蛍光体層と、
    前記蛍光体層への前記励起光の照射位置を時間とともに移動させる移動機構と
    を具備する光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記蛍光体層の厚さは、40μm以上120μm以下である
    光源装置。
  3. 請求項2に記載の光源装置であって、
    前記蛍光体はYAG(Yttrium Aluminum Garnet)系の材料であり、
    前記蛍光体の粒子の平均粒径は、10μm以上30μm以下である
    光源装置。
  4. 請求項3に記載の光源装置であって、
    前記蛍光体の粒子の平均粒径は、15μm以上20μm以下である
    光源装置。
  5. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記移動機構は、前記蛍光体層を支持する支持体を有し、前記支持体と前記光源とを相対的に移動させる
    光源装置。
  6. 請求項5に記載の光源装置であって、
    前記移動機構は、前記支持体としての回転板と、前記回転板を駆動する駆動部とを有する
    光源装置。
  7. 第1の波長域の励起光を出射する光源と、
    蛍光体及びシリコーン系のバインダを含み、前記励起光が入射することにより、前記励起光の一部を透過させ、かつ、前記第1の波長域より長い第2の波長域を有する光を発し、前記透過させた励起光と前記発した前記第2の波長域を有する光を合成してこれを出射する蛍光体層と、
    前記蛍光体層への前記励起光の照射位置を時間とともに移動させる移動機構と
    を有する光源装置と、
    前記光源装置から発せられる光を用いて画像を生成する画像生成ユニットと、
    前記画像生成ユニットで生成された画像を投射する投影ユニットと
    を具備するプロジェクタ。
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