JP2014225795A - イントラ予測方向絞込み方法、イントラ予測方向絞込み装置及びイントラ予測方向絞込みプログラム - Google Patents

イントラ予測方向絞込み方法、イントラ予測方向絞込み装置及びイントラ予測方向絞込みプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】符号化前の処理対象画像(原画像)の画像のみを使用しつつ、イントラ予測の処理を行うべき方向を安定的に絞り込むことができるイントラ予測方向絞込み方法を提供する。【解決手段】入力画像からイントラ予測方向を決定すべき対象ブロックを切り出す対象ブロック切り出しステップと、対象ブロック毎に方向を表すヒストグラムを算出するヒストグラム算出ステップと、対象ブロック内の各点についてx方向微分ならびにy方向微分を計算する微分計算ステップと、x方向微分とy方向微分の計算結果を用いてエッジ方向を決定する暫定予測方向決定ステップと、エッジ方向に対応するヒストグラム中の方向の度数を増加させる暫定予測方向加算ステップと、対象ブロックの各点におけるエッジ方向を集計したヒストグラム中の方向の度数から予測方向を絞り込む予測方向絞込みステップとを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、H.264やHEVCで行われる映像符号化における画面内符号化において、その予測方向(予測モード)を絞り込んで決定するイントラ予測方向絞込み方法、イントラ予測方向絞込み装置及びイントラ予測方向絞込みプログラムに関する。
イントラ予測(画面内予測)方向の決定は、実際に可能性のあるイントラ予測方向を用いて処理を行い、符号量を確認して最も良い結果を得られる方向を採用する方法が基本的な方法となる。予測すべき方向のモードが少ない場合、全方向を計算することは比較的容易である。しかし、予測すべきモードが増えると、演算量が膨大になってしまう。このため予め候補を減らす処理が行われる。その代表的方法は、上方向・左方向など周辺のすでに符号化が終了したブロックで用いられた予測方向を候補とする方法が提案されてきた(例えば、非特許文献1参照)。
一方、予測方向とブロックのエッジ特徴には関連性があることは古くから知られている。実際、非特許文献2はx方向微分とy方向微分を計算し、その大きさの比からエッジの方向を決定する。さらに、エッジの強度を利用して、確からしさを得る工夫もある(例えば、非特許文献2参照)
Fast Mode Decision Algorithm for Intra Prediction in HEVC; Zhao, Liang; Visual Communication s and Image Processing (VCIP) 2011 IEEE on; 6-9 Nov, 2011. Gradient based fast mode decision algorithm for intra prediction in HEVC; Wei Jiang, Hanjie Ma, Yaowu Chen; CECNet, 2012 2nd International Conference on; 21-23 April 2012, pp. 1836 - 1840
しかしながら、エッジ特徴はノイズの影響を受けやすいため、単純なエッジ検出を用いてエッジの方向を検出し、その結果でイントラ予測方向を判断してもばらつきが多くなるという問題がある。イントラ予測(画面内予測)の映像符号化で用いられる予測方向の絞り込みを行うには、本来は、周辺のブロックが符号化された後、その周辺の情報からイントラ予測に最も適した方向を探し出す処理が行われる。しかしこの方法では周辺のブロックの符号化が終了するまで該当ブロックの符号化を開始できないという問題がある。
また、該当ブロック内の情報のみを使用して予測方向を絞り込む方法として、ブロック内のエッジの情報を活用する方法が知られている。しかし、単純にエッジを求める方法は、エッジ検出がノイズの影響を受けやすいという特性から、求めるべきエッジが不安定になり、求める予測方向に関する精度が得られないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、符号化前の処理対象画像(原画像)の画像のみを使用しつつ、イントラ予測の処理を行うべき方向を安定的に絞り込むことができるイントラ予測方向絞込み方法、イントラ予測方向絞込み装置及びイントラ予測方向絞込みプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、入力画像からイントラ予測方向を決定すべき対象ブロックを切り出す対象ブロック切り出しステップと、前記対象ブロック毎に方向を表すヒストグラムを算出するヒストグラム算出ステップと、前記対象ブロック内の各点についてx方向微分ならびにy方向微分を計算する微分計算ステップと、前記x方向微分と前記y方向微分の計算結果を用いてエッジ方向を決定する暫定予測方向決定ステップと、前記エッジ方向に対応する前記ヒストグラム中の方向における度数を増加させる暫定予測方向加算ステップと、前記対象ブロックの各点における前記エッジ方向を集計したヒストグラムから予測方向を絞り込む予測方向絞込みステップとを有することを特徴とする。
本発明は、前記x方向微分と前記y方向微分の計算結果を用いてエッジの強さを計算する微分強度計算ステップをさらに有し、前記暫定予測方向加算ステップは、前記微分強度計算ステップにより前記エッジの強さを計算した結果に応じて前記度数の加算を行うことを特徴とする。
本発明は、前記微分計算ステップは、平滑化処理を含むことを特徴とする。
本発明は、前記平滑化処理における平滑化度合は符号化時の条件によって設定することを特徴とする。
本発明は、入力画像からイントラ予測方向を決定すべき対象ブロックを切り出す対象ブロック切り出し手段と、前記対象ブロック毎に方向を表すヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、前記対象ブロック内の各点についてx方向微分ならびにy方向微分を計算する微分計算手段と、前記x方向微分と前記y方向微分の計算結果を用いてエッジ方向を決定する暫定予測方向決定手段と、前記エッジ方向に対応する前記ヒストグラム中の方向における度数を増加させる暫定予測方向加算手段と、前記対象ブロックの各点における前記エッジ方向を集計したヒストグラムから予測方向を絞り込む予測方向絞込み手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記イントラ予測方向絞込み方法をコンピュータに実行させるためのイントラ予測方向絞込みプログラムである。
本発明によれば、予測モード選択時の演算量を減らすことが可能になるという効果が得られる。
本発明の第1実施形態におけるイントラ予測方向絞込み装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態におけるイントラ予測方向絞込み装置の構成を示すブロック図である。 HEVCの場合のイントラ予測モードを示す図である。 HEVCの場合のヒストグラムの順位(1位〜5位)に例を示す図である。 HEVCの場合のイントラ予測モード方向の詳細を示す図である。 フィルタ係数の一例を示す図である。 フィルタ係数の一例を示す図である。 フィルタ係数の一例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態によるイントラ予測方向絞込み装置を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、入力映像を入力する映像入力部である。符号2は、入力映像から対象ブロック切り出し処理を行うことにより対象ブロックが切り出す対象ブロック切り出し部である。符号3は、入力映像からヒストグラムを算出するヒストグラム算出部である。ヒストグラムは、対象ブロック毎に1つ算出する。ヒストグラムのテーブルには、HEVCの場合は、2〜33(または2〜34)のモードが準備される。
符号4は、対象ブロックの各点においてx方向の微分計算を行うx方向微分計算部である。符号5は、対象ブロックの各点においてy方向の微分計算を行うy方向微分計算部である。x方向微分値とy方向微分値は、ペアでグラジエントベクトルとも解釈できる。符号6は、グラジエントベクトルから垂直の方向を計算するエッジ方向計算部である。グラジエントベクトルは、その点のエッジ方向に垂直である。グラジエントベクトルの方向は360度であるが、ここで記載したエッジ方向は180度ずれた真逆の方向は同一と見なす。符号7は、暫定予測方向を求める暫定予測方向処理部である。符号8は、得られた暫定予測方向に対応するモードに対応したヒストグラムのテーブルに値を加算するヒストグラム足し込み部である。
符号9は、x方向微分計算部4、y方向微分計算部5、エッジ方向計算部6、暫定予測方向処理部7及びヒストグラム足し込み部8によって、対象ブロックの範囲内において、繰り返し処理を行うブロック内処理部である。ブロック内処理部9によって各点毎にヒストグラムのテーブルへ加算が行われる。最終的に、このヒストグラムは多くの点でエッジが現れた方向に重みが高いものが得られることになる。符号10は、予測方向の絞込み処理を行う予測方向絞込み処理部である。符号11は、予測方向リストを作成して出力する予測方向リスト出力部である。
なお、本明細書において、画像とは、静止画像、または動画像を構成する1フレーム分の画像のことをいう。また映像とは、動画像と同じ意味であり、一連の画像の集合である。
次に、図1を参照して、図1に示すイントラ予測方向絞込み装置の動作を説明する。まず、映像入力部1によって入力映像が入力されると、対象ブロック切り出し部2は、対象ブロックを切り出す。一方、ヒストグラム算出部3は、入力映像からヒストグラムを算出する。
次に、x方向微分計算部4とy方向微分計算部5は、対象ブロックの各点において、x方向微分とy方向微分をそれぞれ計算する。続いて、エッジ方向計算部6は、グラジエントベクトル(x方向微分値とy方向微分値のペア)から垂直の方向を計算する。そして、暫定予測方向処理部7は、暫定予測方向を求め、ヒストグラム足し込み部8は、得られた暫定予測方向に対応するモードに対応したヒストグラムのテーブルに値を加算する。この処理を、対象ブロックの範囲内において、繰り返し処理することにより、各点毎にヒストグラムのテーブルへ加算が行われることになる。最終的に、このヒストグラムは多くの点でエッジが現れた方向に重みが高いものが得られることになる。
次に、得られた結果から、予測方向絞込み処理部10は、予測方向の絞込み処理を行う。そして、予測方向リスト出力部11は、予測方向リストを作成して出力する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態によるイントラ予測方向絞込み装置を説明する。図2は、同実施形態の構成を示すブロック図である。図2において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、ブロック内処理部9の中に微分強度計算部12を新たに設け、微分強度計算部12の結果がヒストグラム足し込み部8に入力する点と、ヒストグラム平滑化部13が新たに設けられている点である。
次に、図2に示すイントラ予測方向絞込み装置の動作を説明する。まず、映像入力部1は、イントラ符号化される対象である入力映像を入力する。この入力映像は、2次元のデジタル画像である。画像上の1点を(x,y)とし、その時の画素値をf(x,y)とする。デジタル画像であるため、画素の表現も画素値も本来は離散的である。しかし説明を容易化するために、一部の説明ではf(x,y)を連続な関数として扱う。また本来、符号化対象は一般にカラーであり、各点毎に3次元のデータで表現されるが、ここでは1次元で記載する。具体的には多くの場合yuv(yは輝度、uおよびvが色を示す)が使用されるため、このうち輝度を示すyを想定した説明を行うことにする。
この場合、x方向微分計算部4において得られるx方向微分は
Figure 2014225795
y方向微分計算部5において得られるy方向微分は
Figure 2014225795
と表現できる。
これをベクトル表現すれば、
Figure 2014225795
と書き表される。
次に、微分強度計算部12は、微分強度
Figure 2014225795
を計算する。
この場合の微分強度の計算には様々な可能性がある。例えば、
Figure 2014225795
Figure 2014225795
Figure 2014225795
などの計算で得ることができる。
次に、エッジ方向計算部6は、微分をグラジエントベクトルとみなした場合に直交する方向であるエッジの方向を計算する。
Figure 2014225795
またはこれの180度逆の方向のベクトルで、エッジ方向を表現できる。
次に、暫定予測方向処理部7は、暫定予測方向を求める。暫定予測方向処理部7は、ヒストグラムで準備されているエッジ方向に対応させることにより暫定予測方向を求める。図3は、HEVCの場合のイントラ予測モードを示す図である。例えばHEVCの場合のモードは、図3で示すように、モード2〜34である。但しモード2と34は180度逆であるため、この場合は暫定的にすべてモード2を選択しておき、後に行う予測方向絞り込み処理で対処する。なお、HEVCの場合、符号化では、さらにモード0、1、35が使用されるが、イントラ方向の処理とは無関係であるため、ここでは説明を省略する。
次に、ヒストグラム足し込み部8は、得られた暫定予測方向に対応するモードに対応したヒストグラムのテーブルに値を加算する。加算する値は、1画素あたり1として微分強度を使用しなくてもよいし、閾値処理して閾値以上の微分強度を持つ画素に1を割り当ててもよい。さらに微分強度計算部12において計算された値でもよい。
そして、ブロック内処理部9によるブロック内繰り返し処理で、対象ブロックの範囲内でx方向微分計算部4、y方向微分計算部5、エッジ方向計算部6、暫定予測方向処理部7、ヒストグラム足し込み部8及び微分強度計算部12の処理が繰り返し行われて、各点毎にヒストグラムのテーブルへ加算が行われる。最終的に、このヒストグラムは多くの点でエッジが現れた方向に重みが高いものが得られることになる。
次に、ヒストグラム平滑化部13は、例えばモード10のヒストグラムの値を参考に、隣のモード9およびモード11にも多少の重みを加える処理を行う。当然、隣だけでなくさらにその隣へ同様の処理を行うようにしてもよい。ここでモードが2の場合の隣のモードは、3および33となること、逆にモード33の隣はモード32およびモード2になる。これは、モード2がモード34と同じ方向であるためである。この処理は、実際には、ヒストグラム足し込み部8の処理を行う際に行うようにしてもよい。また、ヒストグラムが一旦生成された後に処理するようにしてもよい。さらに、この処理はスキップするようにしてもよい。
次に、予測方向絞込み処理部10は、得られた結果から、予測方向の絞込み処理を行い、予測方向リスト出力部11は、予測方向リストを作成して出力する。予測方向絞り込みでは、予め残したい方向(モード)の数を指定する。例えばHEVCでは、ブロックの大きさに応じて3〜8方向に絞り込む。
次に、平滑化されたヒストグラムの結果から、予測方向を絞り込む動作を説明する。例えば、ヒストグラムが大きな値を示すモードから1位、2位、・・・と順番を付け、絞りたいモード数分を残す方法が適用できる。別の方法として、1位に続き2番目、3番目をその両脇、次に2位が2番目、3番目に入っていなければ4番目に、入っていれば3位を選んでくるようにしてもよい。
ここで、図4を参照して上記予測モードの選択方法を説明する。図4は、HEVCの場合のヒストグラムの順位(1位〜5位)に例を示す図である。(1)〜(5)がヒストグラムの順位を表しており、(1)が1位、(5)が5位であることを意味する。
第1の予測方向絞込方法は、ヒストグラムから得られる順位をそのまま予測方向リストに用いる方法である。そのため、上位5番目までを予測方向リストに用いる場合は、(1)から(5)までの方向である、20、25、14、2、33の方向を予測方向リストに追加することとする。
第2の予測方向絞込方法は、ヒストグラムから得られる順位をそのまま予測方向リストに追加するのではなく、隣接する予測方向を追加しながら予測方向リストに追加していく。1近傍を追加しながら予測方向リストを作成する場合は、20の次に19、21を追加する。次に25、24、26という順番に追加していく。2近傍を追加する場合は20の次に19、21、18、22を追加することとなる。追加する近傍数や左右どちらの近傍を先に追加するかは実行時に選択できるものとする。
但しここでもモード2と34の扱いについて注意が必要である。例えばモード2が選択される場合、34もできる限り絞り込み結果として残すよう、設定すべきである。
以上ではモードの数字2〜34を用いて動作を説明したが、このモード番号はあくまでもHEVCの場合であり、符号化方式が異なる場合にはその数字が異なることは言うまでもない。
次に、暫定予測方向処理部7において、HEVCの場合の決定方法をより詳しく説明する。エッジの方向は図5のように分割される。図5は、HEVCの場合のイントラ予測モード方向の詳細を示す図である。
x方向微分とy方向微分の関係が
Figure 2014225795
の場合には、
Figure 2014225795
を計算する。この値は、−32〜+32の範囲に収まる。この値がどの範囲に収まるかを調べ、表1に示すように割り当てを行うことができる。
Figure 2014225795
逆に、x方向微分とy方向微分の関係が
Figure 2014225795
の場合は、
Figure 2014225795
を計算して、表2に示すようにする。
Figure 2014225795
次に、平滑化処理を含む微分処理について説明する。平滑化処理を含む微分処理は、数式を用いた場合と、数式を用いない場合に分けて説明する。まず、数式を用いた例を説明する。平滑化を含む微分フィルタは、例えばガウス関数
Figure 2014225795
を微分した
Figure 2014225795
から生成する。この例は、x方向微分である。この際、σの値が大きい場合は平滑化度合が強くなる。σを調整し、この式をデジタル化することで、画像処理の微分フィルタが生成できる。
次に、数式を用いない例を説明する。前述した説明では、微分処理を数式で示したが、実際にはデジタルフィルタ処理が必要となる。例えば頻繁に使用されるx方向微分は、フィルタ係数が図6に示すようになっている。図6は、フィルタ係数の一例を示す図である。
x方向微分
Figure 2014225795
をこの係数を使って式で示すと、
Figure 2014225795
と書くことができる。
このフィルタは、図7、図8に示すように縦横に分解された2つのフィルタでも表現できる。図7、8は、フィルタ係数の一例を示す図である。いずれの方法を使うかは、ここでは規定しない。
この例は、タップ数が3のフィルタである。ここで、タップ数とは、次数のことでありこの場合は微分後の画素値f(x,y)に影響を与える可能性がある画素値を意味する。タップ数が3の場合は中心の画素値f(x,y)を求める際にf(x±1,y±1)の画素値の値を用いることを意味する。タップ数を大きくすることにより、多くの近隣画素値の値を用いるため、微分処理が平滑化を伴うことになる。
いずれの例においても微分処理が平滑化処理を含むことにより、あばれやすいエッジ情報を安定化させることが可能となる。
次に、平滑化度合を符号化の条件によって設定する方法について説明する。符号化では、QPの値で画質調整を行う。QPが大きいほど画質は劣化する。従って高周波成分の再現性はQPが小さいほどよい。また、イントラ予測を行おうとする単位は小さいほど細かな変化を捉える必要性がある。このため平滑化度合は、QPが大きいほど、ブロックが大きいほど、大きくする。さらに、対応ブロック内のノイズ量を計算し、そのノイズが多い場合には平滑化度合を高めることもできる。
いずれの例においても平滑化度合を符号化の条件に応じて設定することにより、イントラ予測方向の精度が上がる。例えば、HDなど大きな画像については、σを大きくすると精度が向上する。
なお、処理対象のブロック以外の情報を得られる場合には、絞り込んだ方向に対応する位置にエッジが存在するか否か、モード2と34のどちらが望ましいかなどの判断をすることもできる。ただしそれは、本発明の結果を利用することであり、本発明の対象外である。
以上、本実施形態では、対象ブロック毎に処理をする方法を説明した。しかし、ヒストグラムには加算性がある。つまり、例えばHEVCで最少のブロック単位となるブロックは4×4であるので、このブロックサイズで全てでヒストグラムを得ておく。これを元に演算を簡略化できる。例えば8×8のブロックでは、2×2=4個のブロックのヒストグラムの合計を計算すればよい。64×64のブロックであれば、16×16=256個のブロックのヒストグラムの合計を計算すればよいことになり、改めてブロック内の繰り返し処理を繰り返す必要がない。
以上説明したように、H.264やHEVCで行われる映像符号化における画面内符号化において、その予測方向(予測モード)を決定する際に、複数の予測モードの中から最も符号化効率がよいものを選択するのが一般的であるが、本発明では、計算不要な予測モードを特定し、続く予測モードの選択時の演算量を減らすことができるため、予測モード選択時の演算量を減らすことが可能になる。特に、エッジ特徴がノイズの影響を受けばらついてしまうことにより、イントラ予測方向を決定するのが困難になるという問題をヒストグラムを用いることで解決し、かつ予測方向選択に要する演算量の削減を可能とした。
前述した実施形態におけるイントラ予測方向絞込み装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
H.264やHEVCで行われる映像符号化における画面内符号化において、その予測方向(予測モード)を決定することが不可欠な用途に適用できる。
1・・・映像入力部、2・・・対象ブロック切り出し部、3・・・ヒストグラム算出部、4・・・x方向微分計算部、5・・・y方向微分計算部、6・・・エッジ方向計算部、7・・・暫定予測方向処理部、8・・・ヒストグラム足し込み部、9・・・ブロック内処理部、10・・・予測方向絞込み処理部、11・・・予測方向リスト出力部、12・・・微分強度計算部、13・・・ヒストグラム平滑化部

Claims (6)

  1. 入力画像からイントラ予測方向を決定すべき対象ブロックを切り出す対象ブロック切り出しステップと、
    前記対象ブロック毎に方向を表すヒストグラムを算出するヒストグラム算出ステップと、
    前記対象ブロック内の各点についてx方向微分ならびにy方向微分を計算する微分計算ステップと、
    前記x方向微分と前記y方向微分の計算結果を用いてエッジ方向を決定する暫定予測方向決定ステップと、
    前記エッジ方向に対応する前記ヒストグラム中の方向の度数を増加させる暫定予測方向加算ステップと、
    前記対象ブロックの各点における前記エッジ方向を集計したヒストグラム中の方向の前記度数から予測方向を絞り込む予測方向絞込みステップと
    を有することを特徴とするイントラ予測方向絞込み方法。
  2. 前記x方向微分と前記y方向微分の計算結果を用いてエッジの強さを計算する微分強度計算ステップをさらに有し、
    前記暫定予測方向加算ステップは、前記微分強度計算ステップにより前記エッジの強さを計算した結果に応じて前記度数の加算を行うことを特徴とする請求項1に記載のイントラ予測方向絞込み方法。
  3. 前記微分計算ステップは、平滑化処理を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のイントラ予測方向絞込み方法。
  4. 前記平滑化処理における平滑化度合は符号化時の条件によって設定することを特徴とする請求項3に記載のイントラ予測方向絞込み方法。
  5. 入力画像からイントラ予測方向を決定すべき対象ブロックを切り出す対象ブロック切り出し手段と、
    前記対象ブロック毎に方向を表すヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、
    前記対象ブロック内の各点についてx方向微分ならびにy方向微分を計算する微分計算手段と、
    前記x方向微分と前記y方向微分の計算結果を用いてエッジ方向を決定する暫定予測方向決定手段と、
    前記エッジ方向に対応する前記ヒストグラム中の方向における度数を増加させる暫定予測方向加算手段と、
    前記対象ブロックの各点における前記エッジ方向を集計したヒストグラム中の方向の前記度数から予測方向を絞り込む予測方向絞込み予測方向絞込み手段と
    を備えたことを特徴とするイントラ予測方向絞込み装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載のイントラ予測方向絞込み方法をコンピュータに実行させるためのイントラ予測方向絞込みプログラム。
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