JP2014224962A - リタデーション上昇剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定のウレア誘導体からなるリタデーション上昇剤である。また、セルロース系樹脂100質量部に対し、このリタデーション上昇剤を0.1〜30質量部、または、該リタデーション上昇剤とポリエステル化合物を、配合してなるセルロース系樹脂組成物である。さらに、該セルロース系樹脂組成物から得られる優れた光学特性を有するフィルムである。
【選択図】なし
Description
また、本発明の他の目的は、該リタデーション上昇剤を含有するセルロース系樹脂組成物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、該セルロース系樹脂組成物から得られる優れた光学特性を有するフィルムを提供することにある。
((1)式中、nは0または1を表し、Zは酸素原子、硫黄原子またはNHを表す。R1〜R4、R6又はR7は各々水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアミド基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアリールアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数5〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキレンオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルコキシカルボニルアルキレンオキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルキルカルボニルオキシアルキレンオキシ基を表し、R1〜R4、R6又はR7で表される基のうち隣り合う2個の基が連結してそれぞれ結合する炭素原子とともに5員環または6員環を形成していてもよく、この5員環、6員環は置換基を有していてもよい。R5で表される二価の有機基としてはアルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、またはこれらの組み合わせた基が挙げられ、それぞれ置換基を有していてもよい。)
((2)式中、Zは酸素原子、硫黄原子またはNHを表す。R3及びR4は各々水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R8〜R17は各々水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、上記一般式(3)〜(6)のいずれかで表される置換基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数5〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキレンオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルコキシカルボニルアルキレンオキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルキルカルボニルオキシアルキレンオキシ基を表し、R3、R4又はR8〜R17で表される基のうち隣り合う2個の基が連結してそれぞれ結合する炭素原子とともに5員環または6員環を形成していてもよく、この5員環、6員環は置換基を有していてもよい。)
(7)多価アルコールと多価カルボン酸からなるポリエステル化合物
(8)多価アルコールとモノカルボン酸からなるポリエステル化合物
(9)多価カルボン酸とモノアルコールからなるポリエステル化合物
本発明に用いられるセルロース系樹脂としては、いずれの種類のものであってもよいが、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは、炭素数が6以下の脂肪酸を意味する。セルロースの低級脂肪酸エステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、特開平10−45804号公報、特開平8−231761号公報、米国特許第2,319,052号明細書等に記載されているようなセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルを挙げることができる。
(7)多価アルコールと多価カルボン酸からなるポリエステル化合物
(8)多価アルコールとモノカルボン酸からなるポリエステル化合物
(9)多価カルボン酸とモノアルコールからなるポリエステル化合物
化合物No.7−1:多価アルコール成分Gとして、エチレングリコール(50)及び1,2−プロピレングリコール(50)と、多価カルボン酸成分Aとして、コハク酸(50)及びテレフタル酸(50)、末端Eがアセチル基からなるn’=5のポリエステル化合物。
化合物No.7−2:多価アルコール成分Gとして、1,2−プロピレングリコールと、多価カルボン酸成分Aとして、2,6−ナフタレンジカルボン酸、末端Eが水素からなるn’=2のポリエステル化合物。
化合物No.7−3:多価アルコール成分Gとして、エチレングリコールと、多価カルボン酸成分Aとして、アジピン酸、末端Eがアセチル基からなるn’=10のポリエステル化合物。
化合物No.7−4:多価アルコール成分Gとして、1,2−プロピレングリコールと、多価カルボン酸成分Aとして、テレフタル酸、末端Eがトルイル基からなるn’=5のポリエステル化合物。
残留溶剤量=〔(加熱処理前のフィルム質量−加熱処理後のフィルム質量)/(加熱処理後のフィルム質量)〕×100(%)
尚、残留溶剤量を測定する際の加熱処理とは、フィルムを115℃で1時間加熱することをいう。また、セルロース系樹脂フィルムの乾燥工程においては、支持体より剥離したフィルムを更に乾燥し、残留溶剤量を3質量%以下にすることが好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。フィルム乾燥工程では一般にロール懸垂方式か、テンター方式でフィルムを搬送しながら乾燥する方式を採ることができる。
≪実施例1〜8、比較例1〜4≫
セルローストリアセテートを100質量部(酢化度61.5%、重合度260)及び下記の表1〜表3記載の添加剤を同表記載の質量部で、メチレンクロライド400質量部とメチルアルコール100質量部とからなる混合溶剤に撹拌しながら均一に溶解させ、各種ドープ液を調製した。次いで、得られたドープ液をガラス板上に約80μmになるように流延し、室温で16時間乾燥させた後、50℃で1時間乾燥させ、さらに120℃で1時間乾燥させ、各種評価フィルムを得た。得られたフィルムの膜厚はいずれも約80μmであった。
得られたフィルムについて、下記式に従い自動複屈折率計RETS−100(大塚電子(株)製)を用いて、25℃、相対湿度60%環境下、波長590nmにおける厚み方向のリタデーション(Rth)を測定した。Rth={(nx+ny)/2−nz}×d[式中,nxはフィルム面内の屈折率が最も大きい方向の屈折率、nyはnxに直角な方向でのフィルム面内の屈折率、nzはフィルムの厚み方向の屈折率、dはフィルムの厚み(nm)を表す。]
得られたフィルムを30mm×40mmの大きさに切り取り、温度85℃、相対湿度90%の恒温恒湿中に120時間放置した。その後フィルム表面を目視で観察し、ブリードの有無を以下の評価基準にて確認した。○:ブリード物が観察されなかった。×:ブリード物が観察された。得られた評価結果を下記の表1〜表3に示す。
Claims (7)
- 下記一般式(1)で表されるウレア誘導体化合物からなることを特徴とするリタデーション上昇剤。
((1)式中、nは0または1を表し、Zは酸素原子、硫黄原子またはNHを表す。R1〜R4、R6又はR7は各々水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアミド基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数7〜20のアリールアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数5〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキレンオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルコキシカルボニルアルキレンオキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルキルカルボニルオキシアルキレンオキシ基を表し、R1〜R4、R6又はR7で表される基のうち隣り合う2個の基が連結してそれぞれ結合する炭素原子とともに5員環または6員環を形成していてもよく、この5員環、6員環は置換基を有していてもよい。R5で表される二価の有機基としてはアルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、またはこれらの組み合わせた基が挙げられ、それぞれ置換基を有していてもよい。) - 下記一般式(2)で表されるウレア誘導体化合物からなる請求項1記載のリタデーション上昇剤。
((2)式中、Zは酸素原子、硫黄原子またはNHを表す。R3及びR4は各々水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基を表し、R8〜R17は各々水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、上記一般式(3)〜(6)のいずれかで表される置換基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数5〜12のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルカノイルオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシアルキレンオキシ基、置換基を有していてもよい炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルコキシカルボニルアルキレンオキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素数3〜21のアルキルカルボニルオキシアルキレンオキシ基を表し、R3、R4又はR8〜R17で表される基のうち隣り合う2個の基が連結してそれぞれ結合する炭素原子とともに5員環または6員環を形成していてもよく、この5員環、6員環は置換基を有していてもよい。) - 上記一般式(1)又は(2)で表されるR3又はR4が水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である請求項1又は2記載のリタデーション上昇剤。
- セルロース系樹脂100質量部に対し、請求項1〜3のいずれか一項記載のリタデーション上昇剤を0.1〜30質量部配合してなることを特徴とするセルロース系樹脂組成物。
- さらに、セルロース系樹脂100質量部に対し、下記(7)〜(9)のいずれか1種以上のポリエステル化合物(セルロースエステルではない)を1〜30質量部含む請求項4記載のセルロース系樹脂組成物。
(7)多価アルコールと多価カルボン酸からなるポリエステル化合物
(8)多価アルコールとモノカルボン酸からなるポリエステル化合物
(9)多価カルボン酸とモノアルコールからなるポリエステル化合物 - セルロース系樹脂がセルロースアシレートである請求項4または5記載のセルロース系樹脂組成物。
- 請求項4〜6のいずれか一項記載のセルロース系樹脂組成物を成形してなることを特徴とするフィルム。
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