JP2014219596A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッシブ方式の3次元画像表示に係るパターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、マスクを使用した露光処理の繰り返しにより光配向膜を作製する場合でも、高い外観品質により作成できるようにすることができる。【解決手段】第1の領域に対応する複数のスリットSを有する第1のマスク16Aを使用して光配向材料膜を露光処理する第1の露光工程と、第2の領域に対応する複数のスリットSを有する第2のマスク16Bを使用して光配向材料膜を露光処理する第2の露光工程とを備えるようにする。第1のマスク16Aのスリットを通した光で露光されるエリアと第2のマスク16Bのスリットを通した光で露光されるエリアが部分的に重なるように設定される。【選択図】図6

Description

本発明は、パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムであって、光配向の手法により配向膜を作製する場合の製造方法に関するものである。
近年、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイが提供されている。ここでフラットパネルディスプレイにおいて3次元表示をするには、通常、何らかの方式で右目用の画像と、左目用の画像とを、それぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供することが必要である。右目用の画像と左目用の画像とを選択的に提供する方法としては、例えば、パッシブ方式が知られている。このパッシブ方式の3次元表示方式について図を参照しながら説明する。図8は、液晶表示パネルを使用したパッシブ方式の3次元表示の一例を示す概略図である。この図8の例では、液晶表示パネルの垂直方向に連続する画素を、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分け、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。なおこれにより液晶表示パネルの画面は、例えば短辺が垂直方向で長辺が水平方向となる帯状の領域により、右目用の画像を表示する領域と左目用の画像を表示する領域とに交互に区分されることになる。
さらにパッシブ方式では、液晶表示パネルのパネル面にパターン位相差フィルムを配置し、右目用及び左目用の画素からの直線偏光による出射光を、右目用及び左目用で回転方向の異なる円偏光に変換する。このためパターン位相差フィルムは、液晶表示パネルにおける領域の設定に対応して、遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)が直交する2種類の帯状領域が順次交互に形成される。これによりパッシブ方式では、対応する偏光フィルタを備えてなる眼鏡を装着して、右目用の画像と左目用の画像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供する。なおここでこの隣接する帯状領域の遅相軸方向は、通常、水平方向に対して、+45度と−45度、又は0度と+90度の組み合わせが採用される。なおこの図8の例では、通常の画像表示装置における呼称に習って画面の長辺方向を水平方向として示す。
このパッシブ方式は、応答速度の遅い液晶表示装置でも適用することができ、さらにパターン位相差フィルムと円偏光メガネとを用いた簡易な構成で3次元表示することができる。
このパッシブ方式に係るパターン位相差フィルムは、画素の割り当てに対応して透過光に位相差を与えるパターン状の位相差層が必要である。このパターン位相差フィルムに関して、特許文献1には、配向規制力を制御した光配向膜をガラス基板上に形成し、この光配向膜により液晶の配列をパターンニングして位相差層を作成する方法が開示されている。また特許文献2には、全面を露光処理した後、マスクを使用して露光処理することにより光配向膜を作製し、この光配向膜の配向規制力により液晶層を配向させて硬化させることにより、パターン位相差フィルムを作製する方法が開示されている。
ところで全面を露光処理した後、マスクを使用して露光処理することにより光配向膜を作製する場合には、全面の露光処理により特定の方向に配向した光配向膜材料を、マスクを使用した露光処理により局所的に配向し直すことが必要である。これによりマスクを使用した露光処理において、過大な光量(例えば全面を露光する場合の2倍から3倍程度の光量)を照射することが必要になる。
なお、光配向膜材料によっては第1露光においてマスクを用いて露光した後、第2露光で全面を露光する方式をとる場合もある。この場合、第1露光側を過大な光量で露光し、第2露光で書き換えが起こらないようにする必要がある。
因みにこのように過大な光量を照射する場合には、光源の構成が大規模化し、また照射対象の熱ストレスも過大になる。
このためマスクを使用した露光処理の繰り返しにより配向膜を作製することが望まれる。またパターン位相差フィルムにおいては、このようにマスクを使用した露光処理の繰り返しにより配向膜を作製する場合にあっても、高い外観品質により作製することが求められる。
特開2005−49865号公報 特開2012−042530号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、パッシブ方式の3次元画像表示に係るパターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、マスクを使用した露光処理の繰り返しにより光配向膜を作製する場合でも、高い品質により作成できるようにすることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、繰り返しの露光処理に供するマスクにおいて、スリット幅方向端部で2つのマスクに係るスリットが重なり合うように、スリット幅を幅広に作製するとの知見を得、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 透明フィルム材による基材上に、配向膜、位相差層が順次設けられ、前記位相差層に透過光に与える位相差が異なる第1及び第2の領域が順次交互に設けられる光学フィルムの製造方法において、
前記基材上に光配向材料膜を作製する光配向材料膜作製工程と、
前記光配向材料膜を露光処理して光配向膜による前記配向膜を作製する配向膜作製工程と、
前記配向膜の上に前記位相差層を作製する位相差層作製工程とを備え、
前記配向膜作製工程は、
前記第1の領域に対応する複数のスリットを有する第1のマスクを使用して前記光配向材料膜を露光処理する第1の露光工程と、
前記第2の領域に対応する複数のスリットを有する第2のマスクを使用して前記光配向材料膜を露光処理する第2の露光工程とを備え、
前記第1のマスクのスリットを通した光で露光されるエリアと第2のマスクのスリットを通した光で露光されるエリアが部分的に重なるように設定された。
(1)によれば、マスクの位置合わせがばらつく場合でも、未配向領域の発生を防止することができ、これにより高い外観品質を確保することができる。
(2) (1)において、
前記第1のマスクと、前記第2のマスクとは、スリット幅が異なる。
(2)によれば、配向膜に係る材料の特性に応じて、第1又は第2のマスクのスリット幅を幅狭に作製して、第1及び第2の領域幅を等しい幅に設定することができる。
(3) (1)又は(2)において、
前記基材がロールにより提供され、
前記配向膜作製工程は、
前記基材を搬送しながら順次前記配向膜を作製し、
前記第1及び第2のマスクが、
前記第1及び第2のマスクで共通する部材に作製された。
(3)によれば、第1及び第2のマスクにおける熱変形を等しくすることができ、精度良く光学フィルムを作製することができる。
本発明によれば、パッシブ方式の3次元画像表示に係るパターン位相差フィルム等の光学フィルムに関して、マスクを使用した露光処理の繰り返しにより光配向膜を作製する場合でも、高い外観品質により作成できるようにすることができる。
本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。 図1のパターン位相差フィルムの製造工程を示す図である。 繰り返しの露光工程の説明に供する図である。 露光工程の説明に供する図である。 マスクの説明に供する図である。 マスクの重ね合わせの説明に供する図である。 本発明の第2実施形態に係る製造工程の説明に供する図である。 パターン位相差フィルムの説明に供する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置に適用されるパターン位相差フィルムを示す図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、垂直方向(図1においては左右方向が対応する方向である)に連続する液晶表示パネルの画素が、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分けられて、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動される。これにより画像表示装置は、右目用の画像を表示する帯状の領域と、左目用の画像を表示する帯状の領域とに表示画面が交互に区分され、右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。この画像表示装置は、この液晶表示パネルのパネル面(視聴者側面)に、パターン位相差フィルム1が配置され、このパターン位相差フィルム1により右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。これによりこの画像表示装置は、パッシブ方式により所望の立体画像を表示する。
ここでパターン位相差フィルム1は、TAC(トリアセチルセルロース)、アクリル、COP等の透明フィルムからなる基材2の一方の面上に、配向膜3、位相差層4が順次作製される。パターン位相差フィルム1は、屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により位相差層4が形成され、この液晶材料の配向を配向膜3の配向規制力によりパターンニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により誇張して示す。このパターンニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域(第1の領域)Aと左目用の領域(第2の領域)Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
パターン位相差フィルム1は、光配向材料により光配向材料膜が作製された後、いわゆる光配向の手法によりこの光配向材料膜に直線偏光による紫外線を照射し、これにより光配向膜により配向膜3が形成される。ここでこの光配向材料膜に照射する紫外線は、その偏光の方向が右目用の領域Aと左目用の領域Bとで90度異なるように設定され、これにより位相差層4に設けられる液晶材料に関して、右目用の領域A及び左目用の領域Bとで対応する向きに液晶分子を配向させ、透過光に対応する位相差を与える。なお光配向材料は、光配向の手法を適用可能な各種の材料を適用することができる。
図2は、このパターン位相差フィルム1の製造工程を示すフローチャートである。パターン位相差フィルム1の製造工程は、ロールに巻き取った長尺フィルムにより基材2が提供され、この基材2をロールより送り出して光配向材料膜が順次作製される(ステップSP1−SP2)。ここで光配向材料膜は、各種の製造方法を適用することができるものの、この実施の形態では、光配向材料をベンゼン等の溶媒に分散させた成膜用液体をダイ等により塗布した後、乾燥して作製される。
続いてこの製造工程は、露光工程により紫外線を照射して光配向膜が作製される(ステップSP3)。続いてこの製造工程は、位相差層作製工程において、ダイ等により液晶材料を塗布した後、紫外線の照射によりこの液晶材料を硬化させ、位相差層4が作製される(ステップSP4)。続いてこの製造工程は、必要に応じて反射防止膜の作製処理等を実行した後、切断工程において、所望の大きさに切り出してパターン位相差フィルム1が作製される(ステップSP5−SP6)。
図3は、この露光工程の詳細を示す図である。この製造工程は、右目用の領域A又は光目用の領域Bに対応する部位を遮光したマスク16Aを介して、直線偏光による紫外線(偏光紫外線)を照射することにより、遮光されていない側の、左目用の領域B又は右目用の領域Aについて、光配向材料膜を所望の方向に配向させる(図3(A))。これによりこの製造工程は、1回目の露光処理を実行する。続いてこの製造工程は、1回目の露光処理とは逆に、左目用領域B又は右目用領域Aに対応する部位を遮光したマスク16Bを介して、1回目の露光処理とは偏光方向が90度異なる直線偏光により、右目用領域A又は左目用領域Bを露光処理し、右目用の領域A又は光目用の領域Bについて、光配向材料膜を所望の方向に配向させる(図4(B))。これによりこの製造工程では、それぞれマスクを使用した2回の露光処理により、右目用の領域Aと左目用の領域Bとを順次露光処理して配向膜3を作製する。これらによりこの実施形態では、マスクを使用した2回の露光処理により配向膜3を作製する。
図4は、1回目のマスクを使用した露光処理に供する設備を示す図である。この製造工程では、大径のロール17に巻き付けて基材2を搬送するようにして、このロール17に対向するように1回目の露光処理に供するマスク16Aが配置され、直線偏光による紫外線がマスク16Aを介して照射される。またマスク16Aは、基材2の搬送方向に延長するスリットSが、延長方向と直交する方向に一定のピッチにより繰り返し形成され、このスリットSを介して基材2に紫外線を照射する。これに対して2回目の露光処理は、1回目のマスク16Aに代えて、2回目の露光処理に供するマスク16Bが配置されて露光処理する点を除いて、この1回目の露光処理と同一に構成される。
これによりこの製造工程では、マスクを使用した2回の露光処理により、全面の露光処理に係る過大な光量による露光処理を実行することなく、配向膜3を作製する。しかしながらこのようなマスクを使用した露光処理の繰り返しにより配向膜3を作製する場合、マスクの位置決め精度、マスクの熱膨張等により、1回目の露光処理に対して2回目の露光処理を完全に位置合わせして実行し得ない。これにより2回の露光処理において、未露光の領域が発生する恐れがある。
すなわち図5に示すように、1回目の露光処理に供するマスク16Aと2回目の露光処理に供するマスク16Bとで、スリットSが重なり合わないように、またスリットS間の遮光領域が重なり合わないようにして露光するものとする。なおこの場合、1回目の露光処理に供するマスク16Aにおいて、スリットS間の遮光部の幅WBAは、2回目の露光処理に供するマスク16BにおけるスリットSの幅WBと等しく、また1回目及び2回目の露光に係るスリットSの幅WA及びWBは等しい。この場合、2つのマスク16A、16Bが位置ずれなく位置決めされ、さらにマスクに熱膨張等が発生していない場合、配向膜3は、1回の露光処理で露光された領域、2回目の露光処理で露光された領域が密接して交互に作製されることになる。
しかしながら2回の露光処理で完全にはマスクを位置合わせできないこと等により、光配向材料膜にあっては、(1)1回目の露光処理によってのみ露光処理される領域、(2)2回目の露光処理によってのみ露光処理される領域、(3)1回目及び2回目の露光処理の双方で露光処理される領域、(4)1回目及び2回目の露光処理の双方で露光されない領域が発生する。
これら4つの領域のうち、1回目の露光処理によってのみ露光処理される領域、2回目の露光処理によってのみ露光処理される領域は、それぞれ光配向材料膜が対応する方向に配向することになる。また1回目及び2回目の露光処理の双方で露光処理される領域は、光配向材料膜の構成材料、1回目、2回目の露光処理で照射された光量に応じて、1回目の露光処理に係る配向方向、又は2回目の露光処理に係る配向方向の何れかに設定されることになる。従ってこれらの領域に係る位相差層4にあっては、右目用領域A又は左目用領域Bに係る位相差を液晶表示パネルからの出射光に付与することになる。
これに対して1回目及び2回目の露光処理の双方で露光されない領域については、光配向膜3が何ら配向規制力を生じ得ず、これにより位相差層4の対応する部位にあっては、液晶材料を塗布したままの、未配向の状態に保持されることになる。これによりパターン位相差フィルム1において、未配向の領域が右目用領域A及び左目用領域Bの間に形成されることになり、この未配向の領域幅が大きくなると、著しく外観品質が劣化することになる。
そこでこの実施形態では、図5との対比により図6に示すように、繰り返しの露光処理に供するマスク16A、16Bにおいて、幅方向端部でスリットが重なり合うように、スリット幅を幅広に作製する。なおこの図6においては、この重なり合う部位を符号SWにより示す。より具体的に、1回目の露光処理に係るマスク16AのスリットS間における遮光部の幅WBAに比して、2回目の露光処理に係るマスク16BのスリットSの幅WBを幅広に作製する。これにより1回目及び2回目の露光処理に供するマスク16A、16Bを重ね合わせた場合に、右目用領域A及び左目用領域Bの境界部分ではスリット状に遮光されない領域が発生することになる。これによりこの実施形態では、2回の露光処理の双方で共に露光処理される領域が発生するように、マスク16A及び16Bのスリット幅を幅広に作製する。
これによりこの実施形態では、マスク16A、16Bの位置決めがばらつく場合、マスクが熱膨張する場合等にあっても、未配向領域の発生を低減することができ、これによりマスクを使用した露光処理の繰り返しにより光配向膜を作製する場合に、高い外観品質によりパターン位相差フィルムを作製することができる。
さらにこの実施形態において、1回目の露光処理に供するマスク16Aと2回目の露光処理に供するマスク16Bは、スリット幅WA及びWBが異なる寸法により作製される。ここでこの種の露光処理に供する露光装置では、露光に供する光を完全には平行光線に設定し得ず、ある程度広がりを有する発散光により露光に供する光を供給することになる。また長尺フィルムの連続した処理により露光処理する場合、マスクと光配向材料膜との間に間隔を設けることが必要である。これによりパターン位相差フィルムでは、スリット幅に比して、幅広の領域が露光されることになる。
これに対して光配向材料にあっては、種々の特性の材料が提供されており、例えば2量化型の材料にあっては、一旦配向した後には、紫外線の照射によって配向が変化しない材料である。因みに、この光2量化型の材料については、「M.Schadt, K.Schmitt, V. Kozinkov and V. Chigrinov : Jpn. J. Appl.Phys., 31, 2155 (1992)」、「M. Schadt, H. Seiberle and A. Schuster : Nature, 381, 212 (1996)」等に開示されており、例えば「ROP-103」の商品名により既に市販されている。このような一旦配向した後には、紫外線の照射によって配向が変化しない材料により光配向材料膜を作製する場合、1回目の露光処理により露光された領域幅と、未露光の領域幅とが、パターン位相差フィルム1における連続する第1及び第2の領域幅となる。これによりこの実施形態では、この場合、1回目の露光処理に供するマスク16Aのスリット幅WAを、1回目の露光処理に供する領域A又はBの領域幅に比して、幅狭に設定し、これにより1回目の露光処理で露光する領域幅が、1回目の露光処理に供する領域A又はBの領域幅となるように設定する。
またこのようにしてスリット幅WAを設定して残る、1回目のスリットS間の遮光部の幅WBAに対して、重なり合わせる部位の幅2SWを加算した幅WBA+2SWを、2回目の露光処理に供するスリット幅WBに設定する。
これに対して光配向材料膜の材料には、繰り返しの露光処理により配向方向がその都度変化する材料も存在する。なおこのような材料は、例えば「W.M. Gibbons, P.J.Shannon, S.T. Sun and B.J. Swetlin : Nature, 351, 49 (1991)」で報告されている。
この材料の場合、2回目の露光処理により露光された領域幅と、未露光の領域幅とが、パターン位相差フィルム1における連続する第1及び第2の領域幅となる。これによりこの実施形態では、この場合、2回目の露光処理に供するマスク16Bのスリット幅WBを、2回目の露光処理に供する領域B又はAの領域幅に比して、幅狭に設定し、これにより2回目の露光処理で露光する領域幅が、2回目の露光処理に供する領域B又はAの領域幅となるように設定する。
またこのようにしてスリット幅WBを設定して残る、2回目のスリットS間の遮光部の幅WBBに対して、重なり合わせる部位の幅2SWを加算した幅WBB+2SWを、1回目の露光処理に供するスリット幅WAに設定する。
なお上述の説明では、単純に、1回目及び2回目の露光処理に係る光配向材料膜を、露光される領域と露光されない領域とに区分して説明した。しかしながら実際の露光処理では、スリットSの端部より遮光部側に向かうに従って徐々に露光に係る光量が減少し、光配向材料膜に適用する材料の感度等の特性によって、露光される領域と露光されない領域とが変化することになる。また特に露光の都度配向する材料による場合には、2回目の露光時における光量だけでなく、1回目の露光時における光量によっても、露光される領域と露光されない領域とが変化することになる。これにより上述した露光に供する部位の幅に対して、スリット幅を幅狭に作製する程度にあっては、光配向材料膜に適用する材料の特性に応じて適宜設定される。
以上の構成によれば、1回目の露光処理に係るマスクのスリット間の遮光部の幅に比して、2回目の露光処理に係るマスクのスリット幅を幅広に作製することにより、繰り返しの露光処理に供するマスクにおいて、幅方向端部で2つのマスクに係るスリットが重なり合うようにし、これによりマスクを使用した露光処理の繰り返しにより光配向膜を作製する場合でも、高い品質により作製することができる。
具体的に、以下の条件によりパターン位相差フィルムを作製してこのような未配向領域を実用上充分に見て取ることができないようにすることができた。ここで光配向材料膜は、光配向材料の1%溶液を基材2に塗布した後、100℃の温風で60秒乾燥し、膜厚は0.1μmにより作製した。露光処理は、このように光配向材料膜を作製した基材2を搬送速度10m/分で搬送し、1000mW/cm2の偏光紫外線を使用して第1のマスク16Aにより1回目の露光処理を実行した。またこの1回目の露光処理と同一の条件により第1のマスク16Bを使用して2回目の露光処理を実行した。
続いて位相差層作製用の塗布液を塗布した後、膜面温度80℃で1分間加熱し、塗布した組成物の液晶材料を配向膜の配向規制力により配向させた状態で硬化させた。
〔第2実施形態〕
図7は、本発明の第2実施形態に係る露光工程の説明に供する図である。この露光工程では、第1及び第2の露光処理に供するマスク16A及び16Bが、これら2つのマスク16A及び16Bで共通する部材に作製される。
具体的に、この実施形態では、1枚のガラス基板に、クロム等の金属膜による遮光膜を作製してマスクが作製される。この実施形態では、このマスクにおけるロール17に最も近接した個所から基材2の侵入側に、第1のマスク16Aに係るスリットが作製される。またこの最も接近した個所から基材2の搬出側に、第2のマスク16Bに係るスリットが作製される。またこのマスク16A及び16Bの構成に対応して、マスク16A側とマスク16B側に入射する露光に供する紫外線L1及びL2については、充分に光学的に分離して他方の側に混入しないようにして、偏光方向が90度異なる方向となるように設定される。
この実施形態では、第1及び第2の露光処理に供するマスク16A及び16Bが、これら2つのマスク16A及び16Bで共通する部材に作製されることにより、熱膨張による影響を第1及び第2のマスクで等しくすることができ、これにより熱による精度の劣化を防止することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態を種々に組み合わせるようにし、また上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、マスクの透過光がほぼ平行光であることを前提に、マスクのスリットを一部重なり合うようにする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は2回の露光処理において、露光されるエリアが部分的に重なるように設定すれば良く、例えば発散光により露光処理する場合にあっては、この2回のマスクでスリットが重なり合わないようにしてもよい。
すなわち上述の第1及び第2実施形態では、帯状に右目用領域及び左目用領域を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画素単位の千鳥配置により右目用領域及び左目用領域を設定する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、ロール版により光学フィルムを生産する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、平板により光学フィルムを生産する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、液晶表示パネルの使用を前提とする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、有機ELパネル、プラズマディスプレイパネルの使用を前提とする場合にも広く適用することができ、また偏光フィルタを一体に設ける場合にも広く適用することができる。
1 パターン位相差フィルム
2 基材
3 配向膜
4 位相差層
16A、16B マスク
17 ロール

Claims (3)

  1. 透明フィルム材による基材上に、配向膜、位相差層が順次設けられ、前記位相差層に透過光に与える位相差が異なる第1及び第2の領域が順次交互に設けられる光学フィルムの製造方法において、
    前記基材上に光配向材料膜を作製する光配向材料膜作製工程と、
    前記光配向材料膜を露光処理して光配向膜による前記配向膜を作製する配向膜作製工程と、
    前記配向膜の上に前記位相差層を作製する位相差層作製工程とを備え、
    前記配向膜作製工程は、
    前記第1の領域に対応する複数のスリットを有する第1のマスクを使用して前記光配向材料膜を露光処理する第1の露光工程と、
    前記第2の領域に対応する複数のスリットを有する第2のマスクを使用して前記光配向材料膜を露光処理する第2の露光工程とを備え、
    前記第1のマスクのスリットを通した光で露光されるエリアと第2のマスクのスリットを通した光で露光されるエリアが部分的に重なるように設定された
    光学フィルムの製造方法。
  2. 前記第1のマスクと、前記第2のマスクとは、スリット幅が異なる
    請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 前記基材がロールにより提供され、
    前記配向膜作製工程は、
    前記基材を搬送しながら順次前記配向膜を作製し、
    前記第1及び第2のマスクが、
    前記第1及び第2のマスクで共通する部材に作製された
    請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
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