JP2014212257A - 超電導マグネット用電流供給装置 - Google Patents

超電導マグネット用電流供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】クライオスタットに収容される超電導マグネットに電流を供給する装置であって電流リードの脱着が容易でかつ熱侵入を有効に抑止できるものを提供する。【解決手段】この装置は、液体ヘリウム槽に設けられた首管と、電流リード29と、熱シールド部材に接続される状態で前記首管内に配置される熱シールド部材側受熱部と、を備える。電流リード29は、一対の導電体26と、導電体26の外側での蒸発ヘリウムガスの上昇を許容しながら導電体26を保持する導電体保持部材36と、導電体保持部材36を支持する支持部材38と、を有する。支持部材38は電流リード側熱伝導部58を含み、この熱伝導部58は熱シールド部材側受熱部との間に熱伝導可能となるように当該熱シールド部材側受熱部に対して前記首管に沿う方向に分離可能な状態で接触する。【選択図】図4

Description

本発明は、クライオスタットに収容される超電導マグネットに対して電流を供給するための装置に関するものである。
従来、超電導マグネットに対して電流を供給するための装置として、例えば特許文献1に記載されるものが知られている。この装置は、超電導マグネットを収容して保冷するクライオスタットに設けられる。当該クライオスタットは、前記超電導マグネット及び液体ヘリウムを収容するヘリウム槽と、このヘリウム槽を覆う20K熱シールド部材及び80K熱シールド部材と、これら熱シールド部材及び前記ヘリウム槽を収容する真空容器と、前記ヘリウム槽及び前記各熱シールド部材を冷却するための冷凍機と、を備える。前記超電導マグネットに電流を供給するための装置は、それぞれが金属製の長尺導電体からなる一対の電流リードを含む。各電流リードは、前記各熱シールド部材をそれぞれ個別に貫通して前記超電導マグネットと前記クライオスタットの外部の電源とを接続するように配置される。
このような電流供給装置では、前記各電流リードを通じてのクライオスタット外部から内部への熱侵入の抑制が重要な課題となる。すなわち、前記各電流リードは一般に銅等のように熱伝導率の高い金属により形成されているため、当該電流リードがクライオスタット内の超電導マグネットに接続されることにより、外部の熱が当該電流リードを経由してクライオスタット内に浸入しやすくなる。この熱侵入はヘリウム槽内の液体ヘリウムの蒸発を促進し、ランニングコストを増大させる。かかる熱侵入の抑止のためには、電流リードを効率よく冷却する必要がある。
その手段として、前記特許文献1の第1図には、i)前記各電流リードが貫通する低温の熱シールド部材に電気絶縁材を介して当該電流リードを熱伝導可能に接続すること、及び、ii)各電流リードを構成する金属製の長尺導電体すなわちブスバーの内部にガス通路を形成してこのガス通路にヘリウム槽内の低温の蒸発ヘリウムガスを通すこと、が記載されている。
実開平2−008008号(実願昭63−84215号)マイクロフィルム
前記特許文献1に記載される装置では、電流リードを構成する各導電体の構造が複雑であり、かつ、その着脱作業が難しいという課題がある。すなわち、当該装置では、前記各電流リードを蒸発ヘリウムガスで冷却すべく当該電流リードを構成する導電体の内部にガス通路を形成しなければならないために、複雑且つ特殊な構造の電流リードを使用しなければならない。また、各電流リードは個別に各熱シールド部材を貫通し、かつ、当該熱シールド部材に電気絶縁層を介して接続されるものであるため、当該電流リードのメンテナンスや交換の際に当該電流リードを各熱シールド部材から脱着する作業が困難である。
本発明は、前記の事情に鑑み、クライオスタットに収容される超電導マグネットに電流を供給するための装置であって、簡単な構造の導電体を含む電流リードを用いながら当該導電体を経路とするクライオスタット内への熱侵入を有効に抑止することができ、かつ、当該導電体の脱着が容易な電流供給装置を提供することを目的とする。
本発明は、超電導マグネットを収容して保冷するためのクライオスタットであって前記超電導マグネットを保冷するための液体ヘリウムを収容する液体ヘリウム槽とこの液体ヘリウム槽の外側を覆うように配置される熱シールド部材とを有するクライオスタットに設けられ、前記クライオスタットの外部の電源から前記超電導マグネットに電流を供給するための電流供給装置を提供する。この装置は、前記液体ヘリウム槽に設けられ、前記熱シールド部材を貫通するように上向きに延びてその内部を蒸発ヘリウムガスが上昇することが可能な首管と、前記電源と前記超電導マグネットとを接続するように前記首管内に挿脱可能に挿入される電流リードと、前記熱シールド部材と熱伝導可能となるように当該熱シールド部材に接続される状態で前記首管内に配置される熱シールド部材側受熱部と、を備える。前記電流リードは、前記首管に沿って延びるように当該首管内に挿入され、前記電源と前記超電導マグネットとの間で電流供給経路を形成する一対の導電体と、これら導電体の外側を前記蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容しながらこれら導電体の特定部位と接触する状態で当該導電体を保持する導電体保持部材と、前記蒸発ヘリウムガスの上昇を許容しながら前記導電体保持部材を支持する支持部材と、を有する。前記導電体保持部材は、前記導電体同士の間及び前記各導電体と前記支持部材との間を電気的に絶縁するようにその少なくとも一部が絶縁材料により構成される。前記支持部材は電流リード側熱伝導部を含み、この熱伝導部は前記熱シールド部材側受熱部との間に熱伝導可能となるように当該熱シールド部材側受熱部に対して前記首管に沿う方向に分離可能な状態で接触する。
この電流供給装置では、前記導電体同士の間及び前記各導電体と前記支持部材との間を電気的に絶縁するように導電体保持部材の少なくとも一部が絶縁材料により構成されるとともに、この導電体保持部材を支持する支持部材の電流リード側熱伝導部と熱シールド部材側受熱部とが接触することにより、当該導電体と熱シールド部材との間の電気絶縁状態を維持しながら当該導電体から当該熱シールド部材への熱伝導を可能にして当該導電体の有効な冷却を可能にする。さらに、当該導電体保持部材は、各導電体の外側を蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容しながら当該導電体を保持するため、当該導電体の内部にガス通路を形成することなく、首管内を上昇する蒸発ヘリウムガスの利用によっても当該導電体を冷却することができる。しかも、前記熱シールド部材側受熱部から前記電流リード側熱伝導部を前記首管に沿う方向に分離することによって、前記一対の導電体、前記導電体保持部材及び前記支持部材を含む電流リード全体をまとめて首管から抜き出すことが可能である。
前記熱シールド部材側受熱部は、前記支持部材を囲む筒状の内周面を有し、前記支持部材の電流リード側熱伝導部は当該電流リード側熱伝導部が前記熱シールド部材側受熱部の内周面に対して内側から接触しながら当該熱シールド部材側受熱部に挿入可能となるように当該支持部材の外周部位に設けられることが、好ましい。この構造は、前記熱シールド部材側受熱部の内周面と前記電流リード側熱伝導部との間での安定した接触を図りながら、当該熱シールド部材側受熱部の内側に対して電流リード側熱伝導部を挿脱するという簡単な作業で当該熱シールド部材側受熱部と電流リードとの連結及び切離しを容易に行うことを可能にする。
この場合、前記支持部材は、前記導電体の外側を前記蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容しながら前記導電体保持部材を下から支持する底壁と、前記導電体保持部材を外側から囲みかつ前記底壁と一体につながる周壁と、を有し、前記電流リード側熱伝導部が前記周壁の外周面から外向きに突出するように当該周壁に設けられるのが、好ましい。この支持部材は、前記底壁上での前記導電体保持部材の安定した支持及び前記周壁による導電体保持部材の保護と、前記電流リード側熱伝導部と前記熱シールド部材側受熱部との安定した接触と、の両立を可能にする。
前記電流リードにおいては、前記導電体保持部材のうち少なくとも導電体同士の間に介在する部分及び前記支持部材と接触する部分がサファイヤやアルミナ焼結体といった熱伝導率が高い酸化アルミニウムで構成されてこの部分が前記導電体から前記支持部材への熱伝導経路を形成する一方、前記支持部材が金属材料により構成されることが可能である。この構成は、前記導電体保持部材のうち高い絶縁性及び熱伝導性が要求される部分には高価な酸化アルミニウムを用いながら、電気絶縁性が要求されない支持部材には比較的安価な金属材料(例えば銅系材料)を用いることにより、安価な構成で導電体の絶縁の確保と高い冷却性能の両立を図ることが可能である。
前記導電体保持部材は、例えば、前記導電体同士の間に介在する中間ブロックと、前記各導電体の外側にそれぞれ配置される一対の外側ブロックと、前記中間ブロックと前記各外側ブロックとの間にそれぞれ前記各導電体が挟みこまれるように前記外側ブロック同士を締結する締結具と、を有し、かつ、前記中間ブロック及び前記両外側ブロックは、前記中間ブロックと前記各外側ブロックとの間に前記蒸発ヘリウムガスの通路を構成する隙間が形成される形状を有するものが、好適である。当該中間ブロック及び両外側ブロックは、簡素な構造で前記各導電体の外側に効率よく蒸発ヘリウムガスを流すための通路を形成することができる。
前記電流リードは、さらに、前記導電体のうち前記支持部材の上側及び下側に位置する部位の少なくとも一部を外側から覆いかつ当該部位の周囲に前記蒸発ヘリウムガスの通路を形成するように当該支持部材に接続されるガスダクトを含むことが、好ましい。これらのガスダクトは、蒸発ヘリウムガスと各導電体とがより効率よく接触することを可能にする。
このガスダクトは、絶縁材料からなる内側ダクト部を含み、この内側ダクト部は、各導電体の周囲に前記蒸発ヘリウムガスの通路を構成する隙間をおいて当該導電体を囲む内側面を有するとともに、当該内側ダクト部の内側面の一部が前記導電体と接触してその撓みによる水平方向の変位を規制するものであることが、より好ましい。かかるガスダクトは、導電体保持部材が形成するヘリウムガス通路だけでなくその上下の領域にもヘリウムガス通路を形成することで各導電体の冷却効果をさらに高めることができる。
以上のように、本発明によれば、クライオスタットに収容される超電導マグネットに電流を供給するための装置であって、簡単な構造の導電体を用いながら当該導電体を経路とするクライオスタット内への熱侵入を有効に抑止することができ、かつ、当該導電体の脱着が容易な電流供給装置が提供される。
本発明の第1の実施の形態に係るクライオスタットの全体構成を示す断面正面図である。 図1のII部の拡大断面図である。 (a)は図2に示される首管内に挿入される電流リードを示す正面図、(b)は当該電流リードのうちの熱伝導部材及びガスダクトを透かして導電体を示す正面図である。 前記熱伝導部材及びその上下に接続されるガスダクトの内部構造を示す断面正面図である。 (a)は図4のVA−VA線断面図、(b)は図4のVB−VB線断面図である。 前記電流リードの変形例を示す断面正面図である。 図6に示される電流リードに含まれる絶縁板の平面図である。 前記ガスダクトの変形例を示す断面平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電流供給装置の要部を示す断面正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る電流供給装置の要部を示す断面正面図である。
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は、この実施の形態に係る電流供給装置が設けられるクライオスタットの全体構成を示す。このクライオスタットは、超電導マグネット10を保冷するためのものであって、液体ヘリウム槽12と、この液体ヘリウム槽12の外側に配置される熱シールド部材である低温側熱シールド板14と、この低温側熱シールド板14の外側に配置される熱シールド部材である高温側熱シールド板16と、前記液体ヘリウム槽12及び両熱シールド板14,16を収容する真空容器18と、を備える。前記液体ヘリウム槽12は、前記超電導マグネット10及びその保冷のための液体ヘリウム11を収容し、当該超電導マグネット10は当該液体ヘリウム11中に浸漬される。前記両熱シールド板14,16は真空容器18の内壁から液体ヘリウム槽12への熱輻射を抑止するもので、そのうちの高温側熱シールド板16の外周には、液体窒素を収容する液体窒素槽17が形成されている。
前記液体ヘリウム槽12は、その天壁から上方に延びる複数本(図では2本)の首管20を有し、各首管20は、前記熱シールド板14,16を貫通して真空容器18の上端にまで至っている。換言すれば、各首管20の途中部分に前記各熱シールド板14,16が接続されている。図2に示すように、前記首管20の上端は前記真空容器18の天壁18aに接合されており、当該天壁18aには前記首管20の内径よりも小さい直径D1をもつ開口19が形成されている。この首管20の上端は、前記天壁18aを超えて上向きに突出していてもよい。
このクライオスタットは、さらに、図2に示すような端子固定板22及び一対の雄端子24を媒介として前記超電導マグネット10に電流を供給するための電流供給装置を備える。
前記端子固定板22は、絶縁材料からなり、前記液体ヘリウム槽12内において図2に示すように特定の首管20の下方に位置しかつ液体ヘリウム11の液面よりも上側に位置するように、設けられる。前記各雄端子24は、前記端子固定板22上に上向きの姿勢で固定されるとともに、前記超電導マグネット10のコイルを構成する線材の両端に図略の超電導線材を介して接続されている。
前記電流供給装置は前記各雄端子24を通じて前記超電導マグネット10のコイル用線材に電流を供給するものであって、前記の特定の首管20と、図2に示される受熱管28と、図3〜図5に示される電流リード29と、を備える。電流リード29は、一対の導電体26と、熱伝導部材30と、上下のガスダクト31,32と、を有する。
前記受熱管28は、本発明に係る熱シールド側受熱部を構成するものであって、前記熱シールド板14,16のうちの高温側熱シールド板16と熱伝導可能となるように当該熱シールド板16に接続された状態で前記首管20内に配置されることにより、前記電流リード29に含まれる導電体26の熱を前記熱シールド板16に逃がす。この実施の形態に係る熱シールド部材受熱管28は、熱伝導性の高い金属材料からなり、前記電流リード29の熱伝導部材30を囲む(内径D2の)円筒状の内周面28aを有し、同じく熱伝導性の高い金属材料からなる伝熱板34を介して前記高温側熱シールド板16に連結されることにより、前記首管20内にこれと同軸の位置で支持されている。
図2に示すように、前記高温側熱シールド板16には前記首管20の外径よりも大きな内径を有する貫通孔15が設けられ、この貫通孔15の周縁部に前記伝熱板34が固定されている。この伝熱板34は、その中央に前記熱シールド部材受熱管28が挿通可能な貫通孔を囲むドーナツ板状をなし、前記貫通穴15の周縁に沿うようにして前記高温側熱シールド板16に固定されている。前記熱シールド部材受熱管28は前記伝熱板34が囲む貫通孔に挿通された状態で当該伝熱板34の内周縁に溶接またはこれに類する手段で固定されている。
この実施の形態に係る首管20は、前記伝熱板34を境界としてその上側の部分20aと下側の部分20bとに分割され、上側部分20aの下端及び下側部分20bの上端がそれぞれ前記伝熱板34の上面及び下面に溶接などで接合されている。換言すれば、前記伝熱板34は前記首管20の管壁をその径方向に貫通する状態で当該首管20の外側の高温側熱シールド板16に連結されるとともに首管20の内側の受熱管28を支持している。
前記電流リード29の各導電体26は、その主要部分が銅系材料(例えばタフピッチ銅)に代表される導電性に優れた金属材料により形成された、いわゆるブスバーにより構成される。各導電体26は、図3(a)(b)に示すように一方向に延びる長尺状をなすとともに図5(a)(b)に示すような偏平な矩形状の断面を有し、クライオスタットの外部に設置される電源と前記超電導マグネット10とを接続するように前記首管20内にこれに沿うように(すなわち上下方向に延びるように)挿入される。各導電体26は、前記電源に接続される上端部26aと、前記雄端子24に嵌合される(つまり雌端子を構成する)下端部26bと、を有し、当該嵌合により、前記超電導マグネット10を構成する超電導コイルと前記雄端子24及び図略の超電導線材を介して電気的に導通する。
この実施の形態に係る導電体26では、図3(b)に示すように、その下端部26bのすぐ上側の特定部分26cが酸化物系超電導材料により構成されている。この特定部分26cは、クライオスタットの運転時に蒸発ヘリウムガスによって前記酸化物系超電導材料に確実に超電導現象を生じさせ得る温度(例えば約4K〜10K)まで冷却される部分に設定されている。このように酸化物系超電導材料により構成された特定部分26cの存在は、クライオスタット外部から導電体26を通じてのクライオスタット内部への熱侵入の抑止に寄与する。ただし、本発明に係る導電体はその全体が金属材料で構成されたものであってもよい。
前記熱伝導部材30は、前記各導電体26の中間部位と前記受熱管28との間に介在して当該導電体26から当該受熱管28への熱伝導による熱の逃がし、すなわち導電体26の冷却、を可能にするものであり、図4及び図5(a)に示すような導電体保持部材36と支持部材38とを有する。
前記導電体保持部材36は、前記各導電体26の外側に前記液体ヘリウム槽12内の蒸発ヘリウムガスが上昇可能なヘリウムガス通路を確保しながらこれら導電体26の特定部位(この実施の形態では長手方向の中間部位)と接触する状態で当該導電体26を保持する。さらに、当該導電体保持部材36は、前記導電体26同士の間及び前記各導電体26と前記支持部材38との間を電気的に絶縁するようにその少なくとも一部が絶縁材料により構成される。
この実施の形態に係る導電体保持部材36は、前記導電体26同士の間に介在する中間ブロック40と、前記各導電体26の外側にそれぞれ配置される一対の外側ブロック42と、前記中間ブロック40と前記各外側ブロック42との間にそれぞれ前記各導電体26がその厚み方向(矩形断面の短辺の方向)に挟みこまれるように前記外側ブロック42同士を締結する締結具44と、を有する。
前記中間ブロック40及び前記両外側ブロック42は、絶縁材料、好ましくはサファイヤやアルミナ焼結体といった熱伝導率が高い酸化アルミニウム、により直方体状に成形され、前記導電体26の幅方向(矩形断面の長辺の方向)の寸法よりも大きな幅方向の寸法を有する。すなわち、各ブロック40,42はその幅方向の両側部分が前記導電体26の幅方向両端からさらに両外側に突出する平断面形状を有し、その突出する両側部分同士の間、換言すれば前記各導電体26の幅方向の両外側、にそれぞれ隙間46を形成する。これらの隙間46は、前記の蒸発ヘリウムガスの通路、詳しくは、各導電体26の幅方向両外側に制限された流路面積でもって効率よく蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容する通路を形成する。
前記締結具44は、合成樹脂等の絶縁材料により形成されるものであって、例えば、前記各ブロック42,40,42及び各導電体26に設けられたボルト挿通孔に挿通されるボルトと、このボルトの端部に螺着されるナットと、を有し、当該ナットの締め込みにより両外側ブロック42同士を前記導電体26の厚み方向と平行な方向(図4及び図5(a)の左右方向)に引き寄せるようにして導電体保持部材36全体を一体化する。
前記支持部材38は、前記各隙間46からなるヘリウムガス通路を前記液体ヘリウム12槽内に連通させながら、つまり、当該ヘリウムガス通路を蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容しながら、前記導電体保持部材36を支持する。この実施の形態に係る支持部材38は、前記導電体保持部材36を下から支持する底壁50と、前記導電体保持部材36を外側から囲む円筒状の周壁52と、を有し、この周壁52の下端が前記底壁50の外周縁と一体につながっている。すなわち、この支持部材38は上向きに開口する有底容器状をなし、かつ、上下方向の全域にわたって均一な外径をもつ外周面38aを有する。
前記導電体保持部材36を構成する各ブロック40,42は、例えば図4及び図5(a)に示すようなボルト54または他の手段によって前記底壁50あるいは支持部材38の他の部位に固定されることが好ましい。前記各ボルト56は前記各ブロック42,40,42にそれぞれ設けられた上下方向のボルト挿通孔に挿通されて前記底壁50に形成された複数のねじ孔にそれぞれねじ込まれる。また、前記底壁50は、前記各導電体26に対応した貫通穴53を有する。これらの貫通穴53は、前記各導電体26の挿通を許容するとともに、当該導電体26の両外側に形成された前記隙間46を下方に開放して当該隙間46を蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容できる大きさ及び形状を有する。
この支持部材38は、前記導電体保持部材36と異なり、前記各導電体26と接触する必要がないので、熱伝導率の高い金属材料(例えば無酸素銅をはじめとする銅系材料)、すなわち前記のサファイヤやアルミナ焼結体といった酸化アルミニウムよりも低価な材料で構成されることが可能である。このことは、電流供給装置全体のコストの削減に寄与する。
さらなるコストの低減のために、前記導電体保持部材36の一部を酸化アルミニウム以外の材料、例えば金属材料で構成することも、可能である。すなわち、前記導電体保持部材36は、そのうち少なくとも導電体26同士の間に介在する部分(この実施の形態では前記中間ブロック40)及び前記支持部材38と接触する部分が絶縁性を有すればよいので、例えば図6に示すような絶縁板56が前記各ブロック42,40,42と支持部材38の底壁50との間に介在することにより、両外側ブロック42を金属材料で構成すること、換言すれば、前記中間ブロック40及び前記絶縁板56のみをサファイヤやアルミナ焼結体といった酸化アルミニウムで構成すること、が可能になる。この場合、前記絶縁板56は、例えば図7に示すような、前記隙間46と前記底壁52の貫通穴53とを連通するための一対の連通溝56aと、前記各ボルト54が挿通可能な複数のボルト挿通孔56bと、を有するのが、よい。
前記支持部材38は、前記熱シールド部材側受熱管28との間で熱伝導可能となるように当該熱シールド部材側受熱管28と接触する電流リード側熱伝導部を含む。この実施の形態に係る電流リード側熱伝導部は、上下一対の熱伝導リング58により構成される。各熱伝導リング58は、前記周壁52の外周部位にその全周にわたって形成された上下一対の周溝52bに嵌め込まれ、当該周壁52を含む支持部材38の外周面38aよりも径方向の外側に突出するように固定されている。すなわち、各熱伝導リング58は、周壁52の外周面52aよりも大きな外径D3をもつ外周面58aを有する。この外周面58aの外径D3は、前記熱シールド部材受熱管28の内周面28aの直径D2よりも僅かに大きな寸法に設定されており、その直径差ΔD(=D3−D2)は、前記熱伝導リング58の縮径方向の弾性変形を伴いながら当該熱伝導リング58を含む熱伝導部材30が前記受熱管28に圧入され、その弾発力で前記熱伝導リング58の外周面58aが前記受熱管28の内周面28aに圧接するように、設定されている。
前記電流リード側熱伝導部を構成する各熱伝導リング58は、高い熱伝導率及び高い弾性率を併有する材料、例えばリン青銅やベリリウム銅をはじめとする弾性に富んだ銅合金、により形成されることが好ましい。さらに、熱伝導リング58及び受熱管28の少なくとも一方は、その径方向への弾性変形を容易にするための構造を有することが好ましい。この構造としては、例えば、周方向に並ぶ複数枚のルーバーを有していて各ルーバーが径方向に弾性的に撓み変位可能であり、当該撓み変位を伴いながら各ルーバーの先端部(熱伝導リング58に形成される場合は径方向外側端部)が相手方の接触面(受熱管28の場合はその内周面28a)にそれぞれ接触するものが、好適である。
前記各ガスダクト31,32は、上下方向に延びるとともに前記熱伝導部材30の上端及び下端にそれぞれ連結され、前記各導電体26のうち前記熱伝導部材30の上側及び下側に位置する部位の少なくとも一部を外側から覆いかつ当該部位の周囲に前記ヘリウムガス通路(この実施の形態では前記隙間46)とつながる通路を形成する。具体的に、この実施の形態に係るガスダクト31,32は、外側管60と、この外側管60の内側に設けられる内側ダクト材62と、フランジ64と、を有する。
前記外側管60は、前記各導電体26から十分な間隔をとることが可能な内径と前記周壁52の外径よりも小さな外径とをもつ円管により構成され、好ましくは図5(b)に示すように断熱性に優れた二重管で構成される。この外側管60は、前記各導電体26との接触するおそれがないので、比較的安価な構造用金属材料、例えばステンレス鋼により形成されることが可能である。
前記内側ダクト材62は、前記外側管60の内側に装填されるとともに、図5(b)に示すように前記各導電体26の周囲にヘリウムガス通路形成用の隙間66をおいて当該導電体26を囲む内側面63を有する。この内側ダクト材62は、前記導電体26の撓み等により当該導電体26と接触しても通電することのないように絶縁材料(例えばFRPをはじめとする合成樹脂材料)により形成されることが、好ましい。
さらに、この内側ダクト材62が絶縁材料で構成される場合、当該内側ダクト材62の内側面63の一部が前記導電体26と接触してその撓みによる水平方向の変位を規制することが、より好ましい。例えば、図8に示す変形例では、前記内側面63のうち各導電体26の幅方向両外側に位置する部分が上下方向に延びる溝63aを形成していてこれらの溝63aに各導電体26の幅方向両端部が差し込まれることにより当該導電体26が前記内側ダクト材26に保持される。この導電体26の保持は、当該導電体26の水平方向の変位及びこれに起因するヘリウムガス通路(隙間66)の変形を抑止し、これにより、蒸発ヘリウムガスによる各導電体26の冷却状態をより安定させることを可能にする。
前記フランジ64は、前記外側管60及び前記内側ダクト材62の端部(上側ガスダクト31では下端部、下側ガスダクト32では上端部)に固定されるとともに、前記熱伝導部材30の支持部材38の上下端に例えば図4に示すボルト68を用いてそれぞれ連結される。具体的に、上側ガスダクト31のフランジ64は前記周壁52に囲まれた開口を塞ぐように当該周壁52の上端に連結され、下側ガスダクト32のフランジ64は底壁50の底面と密着するように当該底壁50に連結される。
この実施の形態に係る電流供給装置は、さらに、図3(a)に示す保護カバー70及び排気部72を備える。保護カバー70は、前記導電体26のうち前記酸化物系超電導材料で構成される特定部分26cを覆うように前記下側ガスダクト32の下端に連結される。前記排気部72は、前記上側ガスダクト31の内側の隙間66を通じて上昇する蒸発ヘリウムガスを集気して排出するように、当該上側ガスダクト31の上端に連結される。この排気部72の下端は当該排気部72の他の部分の外径よりも大きな外径D4を有するフランジ部74を構成する。
図2に示される前記真空容器18の開口19の直径D1は、この開口19を通じて前記熱伝導部材30及びその上下のガスダクト31,32が一体となって首管20内に挿入可能であり、かつ、前記フランジ部74が前記開口19を塞ぐことが可能となる寸法に設定されている。すなわち、この実施の形態では、熱伝導部材30の最大外径である熱伝導リング58の直径D3(≒受熱管28の内径D2)<開口19の直径D1<フランジ部74の直径D4となるように、各径D1〜D4が設定されている。
また、前記各導電体26の下端部26bから前記フランジ部74の下面までの上下方向の寸法は、当該各下端部26bが液体ヘリウム槽12内の前記各雄端子24に嵌合された状態で前記フランジ部74の下面が前記真空容器18の天壁18aに接触してその開口19を塞ぐことが可能となるように、設定されている。また、当該寸法の誤差にかかわらず前記開口19の閉塞が可能となるように前記首管20が上下方向に弾性的に伸縮可能な部分(例えば蛇腹状部分)を含むことが、より好ましい。
図2に示すように、前記真空容器18の天壁18aには、前記排気部72とは別に余剰の蒸発ヘリウムガスを外部に逃がすための逆止弁76が設けられている。この余剰ヘリウムガスの逃がしは、前記導電体26が挿通される特定の首管20以外の首管20を通じて行われてもよい。
次に、この実施の形態に係る電流供給装置の据付要領及び作用を説明する。
この電流供給装置では、一対の導電体26、熱伝導部材30、及び上下のガスダクト31,32が一体化されて電流リード30を構成しており、この電流リード30を真空容器18の開口19を通じて首管20内に上から挿入することにより、当該電流供給装置の構築を簡便に行うことができる。具体的には、前記挿入に伴って各導電体26の下端部26bが液体ヘリウム槽12内の各雄端子24に嵌合してこれと電気的に導通するので、クライオスタットの外部の電源から前記導電体26及び前記雄端子24を通じて超電導マグネット10の超電導コイルに電流を供給することが可能である。
一方、前記首管20内には受熱管28が設けられ、かつ、この受熱管28が伝熱板34を介して熱伝導可能となるように高温側熱シールド板16に接続されているので、前記の挿入の際に前記熱伝導部材30を構成する支持部材38の電流リード側熱伝導部すなわち熱伝導リング58の外周面58aが首管20内の受熱管28の内周面28aに接触することにより、前記導電体26の熱を前記熱伝導部材30の導電体保持部材36、支持部材38、熱伝導リング58、受熱管28及び伝熱板34を順に経由して高温側熱シールド板16に逃がすことができ、これにより、当該導電体26を通じてのクライオスタット外部から内部への熱侵入を有効に抑止することができる。
さらに、前記導電体保持部材36が形成する隙間46、底壁50の貫通穴53、上下のガスダクト31,32が形成する隙間66は、液体ヘリウム槽12内の蒸発ヘリウムガスが前記導電体26のすぐ外側を通って上昇するヘリウムガス通路を形成するので、その蒸発ヘリウムガスによっても各導電体26を有効に冷却することができる。
その一方、前記導電体保持部材36においては、前記導電体26同士の間及び前記各導電体26と前記支持部材38との間を電気的に絶縁するように少なくとも一部(図4及び図5(a)では中間ブロック40及び両外側ブロック42、図6では中間ブロック40及び絶縁板56)が絶縁材料により構成されることにより、当該導電体26と前記高温側熱シールド板16との間の電気絶縁状態を維持しながら当該導電体26から当該熱シールド板16への熱伝導を実現することができる。
さらに、前記受熱管28から電流リード側熱伝導部である熱伝導リング58を含む熱伝導部材30を前記首管20に沿う方向つまり上向きに抜き取ることによって、前記一対の導電体26を当該熱伝導部材30及び上下ガスダクト31,32と一体にまとめて(すなわち電流リード29全体を)首管20から抜き出すことが可能である。このことは、前記導電体26のメンテナンス作業や交換作業の効率を飛躍的に高める。特に、導電体26の一部が前記のように酸化物系超電導材料で構成されている場合、当該材料は脆くて破損し易い特性を有することから、前記作業の効率化は非常に有用である。
本発明の第2の実施の形態を図9に示す。この実施の形態に係る装置は電流リード89を備え、この電流リード89は、前記第1の実施の形態に係る容器状の支持部材38及び上下ガスダクト31,32に代え、一対の挟持板82、一対の連結板84及び熱伝導リング86を含む支持部材80と、上下ガスダクト91,92と、を有する。
前記両挟持板82は、導電体保持部材を構成する前記の中間ブロック40及び両外側ブロック42を外側から挟持するように、これらブロック40,42の両外側に配置されるとともに図略の締結具により相互に締結される。前記熱伝導リング86は、前記熱伝導リング58と同様に電流リード側熱伝導部を構成し、前記ブロック40,42及び前記両挟持板82を囲むように、配置される。
前記各連結板84は、前記各挟持板82と前記熱伝導リング86との間に介在して両者を径方向に連結する。各連結板84には、好ましくは、前記熱伝導リング86の内側の領域で上向きの蒸発ヘリウムガスの流通を許容するための多数の貫通孔88が設けられる。前記ガスダクト91,92は、前記熱伝導リング58と略同径の管材により構成され、前記熱伝導リング58の上端及び下端にそれぞれ当該熱伝導リング58と同軸の配置で連結される。
この第2の実施の形態においても、前記熱伝導リング86の外周面86aが受熱管28の内周面28aに接触(好ましくは弾性的に接触)することにより、導電体28の熱を有効に熱シールド部材へ逃がすことが可能である。また、第1の実施の形態と同様に、熱伝導リング86を受熱管28から上向きに抜き取ることにより、当該熱伝導リング86を含む支持部材80及び導電体保持部材と一体に両導電体26を簡便に取り出してそのメンテナンス作業または交換作業を遂行することができる。
この効果は、前記熱伝導リング58,86に代表される電流リード側熱伝導部が受熱管28に代表される熱シールド部材側受熱部に対して首管20に沿う方向(図2では上下方向)に分離可能である構成によって得られるものであり、そのための具体的な構造は前記のように熱シールド部材側熱伝導部(熱伝導リング58,86)と受熱管28とが径方向に重なるように嵌り合うものに限定されない。
例えば第3の実施の形態として図10に示す電流リード89′では、前記第2の実施の形態に係る受熱管28が省略されて連結板84の外周部が伝熱板34の内周部上に載せられ、かつ、上下方向に分離可能となるように連結(例えばボルトとナットとにより締結)される。この第3の実施の形態においても、前記導電体26、前記導電体保持部材、前記連結板84、及び上下ガスダクト91,92を含む電流リード89′全体がまとめて首管20から抜き取られることが可能である。この第3の実施の形態では、前記連結板84の外周部が本発明に係る電流リード側熱伝導部を構成し、前記伝熱板34の内周部が本発明に係る熱シールド部材側受熱部を構成する。
また、本発明に係る導電体保持部材は、図4等に示されるような中間ブロック40及び両外側ブロック42により構成されるものに限定されない。例えば、前記両外側ブロック42が省略され、中間ブロック40を挟んで両導電体26の特定部位が直接、絶縁材料製の締結具44により相互締結されるものであってもよい。すなわち、導電体保持部材は簡易的に中間ブロック40と締結具44とのみで構成されることも可能である。ただし、前記両外側ブロック42の存在は、前記両導電体26を保護しながら当該両導電体26の幅方向外側に有効なヘリウムガス通路(図5の隙間46)を形成することを可能にする利点がある。なお、このヘリウムガス通路は、導電体保持部材全体が単一の部材で構成される場合にも形成されることが可能である。
また、本発明に係るクライオスタットは、単一の熱シールド部材のみを具備するものでもよい。前記のように低温側熱シールド板14及び高温側熱シールド板16を併有する場合において、熱シールド部材側受熱部は、導電体を冷却する部位によっては、低温側熱シールド板14に熱伝導可能に接続されてもよい。
さらに、本発明に係る電流供給装置が設けられるクライオスタットは、図1に示されるように液体ヘリウム槽12内に超電導マグネット10が収容されるものに限られない。例えば、液体ヘリウム槽とこれに収容される液体ヘリウムを用いて生成される超流動ヘリウムを収容する超流動ヘリウム槽とを併有するクライオスタットであって当該超流動ヘリウム槽内に超電導マグネットが収容されるものにおいても、前記と同様に本発明に係る電流供給装置を適用することが可能である。すなわち、このタイプのクライオスタットであっても、前記液体ヘリウム槽に首管が形成されてこの首管内に本発明に係る導電体等が挿入されればよい。この場合、前記導電体は別の超電導線材などを用いて超流動ヘリウム槽内の超電導マグネットに接続されればよい。
10 超電導マグネット
12 液体ヘリウム槽
16 高温側熱シールド板
20 首管
26 導電体
28 受熱管(熱シールド部材側受熱部)
28a 受熱管の内周面
29,89,89′ 電流リード
30 熱伝導部材
31 上側ガスダクト
32 下側ガスダクト
34 伝熱板
36 導電体保持部材
38,80 支持部材
40 中間ブロック
42 外側ブロック
44 締結具
46 隙間(導電体保持部材が形成するヘリウムガス流路)
50 底壁
52 周壁
58,86 熱伝導リング(電流リード側熱伝導部)
58a,86a 熱伝導リングの外周面
66 隙間(ガスダクトが形成するヘリウムガス通路)

Claims (8)

  1. 超電導マグネットを収容して保冷するためのクライオスタットであって前記超電導マグネットを保冷するための液体ヘリウムを収容する液体ヘリウム槽とこの液体ヘリウム槽の外側を覆うように配置される熱シールド部材とを有するクライオスタットに設けられ、前記クライオスタットの外部の電源から前記超電導マグネットに電流を供給するための電流供給装置であって、
    前記液体ヘリウム槽に設けられ、前記熱シールド部材を貫通するように上向きに延びるとともにその内部を蒸発ヘリウムガスが上昇可能な首管と、
    前記電源と前記超電導マグネットとを接続するように前記首管内に挿脱可能に挿入される電流リードと、
    前記熱シールド部材と熱伝導可能となるように当該熱シールド部材に接続される状態で前記首管内に配置される熱シールド部材側受熱部と、を備え、
    前記電流リードは、前記首管に沿って延びるように当該首管内に挿入され、前記電源と前記超電導マグネットとの間で電流供給経路を形成する一対の導電体と、これら導電体の外側を前記蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容しながらこれら導電体の特定部位と接触する状態で当該導電体を保持する導電体保持部材と、前記蒸発ヘリウムガスの上昇を許容しながら前記導電体保持部材を支持する支持部材と、を有し、
    前記導電体保持部材は、前記導電体同士の間及び前記各導電体と前記支持部材との間を電気的に絶縁するようにその少なくとも一部が絶縁材料により構成され、
    前記支持部材は電流リード側熱伝導部を含み、この電流リード側熱伝導部は、前記熱シールド部材側受熱部との間で熱伝導可能となるように、当該熱シールド部材側受熱部に対して前記首管に沿う方向に分離可能な状態で接触する、超電導マグネット用電流供給装置。
  2. 請求項1記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記熱シールド部材側受熱部は前記支持部材を囲む筒状の内周面を有し、前記支持部材の電流リード側熱伝導部は当該電流リード側熱伝導部が前記熱シールド部材側受熱部の内周面に対して内側から接触しながら当該熱シールド部材側受熱部に挿入可能となるように当該支持部材の外周部位に設けられる、超電導マグネット用電流供給装置。
  3. 請求項2記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記支持部材は、前記導電体の外側を前記蒸発ヘリウムガスが上昇するのを許容しながら当該導電体保持部材を下から支持する底壁と、前記導電体保持部材を外側から囲みかつ前記底壁と一体につながる周壁と、を有し、前記電流リード側熱伝導部が前記周壁の外周面から外向きに突出するように当該周壁に設けられる、超電導マグネット用電流供給装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記導電体保持部材のうち少なくとも導電体同士の間に介在する部分及び前記支持部材と接触する部分が酸化アルミニウムで構成されてこの部分が前記導電体から前記支持部材への熱伝導経路を形成する一方、前記支持部材が金属材料により構成される、超電導マグネット用電流供給装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記導電体保持部材は、前記導電体同士の間に介在する中間ブロックと、前記各導電体の外側にそれぞれ配置される一対の外側ブロックと、前記中間ブロックと前記各外側ブロックとの間にそれぞれ前記各導電体が挟みこまれるように前記外側ブロック同士を締結する締結具と、を有し、かつ、前記中間ブロック及び前記両外側ブロックは、前記中間ブロックと前記各外側ブロックとの間に前記蒸発ヘリウムガスの通路を構成する隙間を形成する形状を有する、超電導マグネット用電流供給装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記電流リードは、さらに、前記導電体のうち前記支持部材の上側及び下側に位置する部位の少なくとも一部を外側から覆いかつ当該部位の周囲に前記蒸発ヘリウムガスの通路を形成するように当該支持部材に接続されるガスダクトを含む、超電導マグネット用電流供給装置。
  7. 請求項6記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記ガスダクトは、絶縁材料からなる内側ダクト部を含み、この内側ダクト部は、各導電体の周囲に前記蒸発ヘリウムガスの通路を構成する隙間をおいて当該導電体を囲む内側面を有する、超電導マグネット用電流供給装置。
  8. 請求項7記載の超電導マグネット用電流供給装置であって、前記内側ダクト部の内側面の一部が前記導電体と接触してその撓みによる当該導電体の水平方向の変位を規制する、超電導マグネット用電流供給装置。

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