JP2014212056A - 二次電池の劣化判定装置および二次電池の劣化判定方法 - Google Patents

二次電池の劣化判定装置および二次電池の劣化判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の大型化や電池特性の悪化を招くことなく、その劣化の度合いを正確に判定する。【解決手段】正極11、負極12および参照極13が電解液と共に容器体内に収容されている二次電池10を対象として劣化の度合いを判定可能に構成された充電器1であって、二次電池10の劣化の度合い、正極11および負極12の間の電位差、並びに正極11および参照極13の間の電位差の相互関係を特定可能な判定用基準データD0を記憶する記憶部6と、正極11および負極12の間の「第1の電位差」、並びに正極11および参照極13の間の「第2の電位差」をそれぞれ測定する測定処理を実行する測定部3と、測定部3に「第1の電位差」および「第2の電位差」をそれぞれ測定させると共に、測定された「第1の電位差」および「第2の電位差」と判定用基準データD0とに基づいて二次電池10の劣化の度合いを特定する制御部7とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、正極、負極および参照極が電解液と共に容器体内に収容された二次電池の劣化状態を判定する二次電池の劣化判定装置および二次電池の劣化判定方法に関するものである。
今日では、継ぎ足し充電を行っても電池性能が低下せず、エネルギー密度が高いことから、各種の電子機器や電気機械の電源としてリチウムイオン二次電池が広く使用されている。しかしながら、リチウムイオン二次電池においても、複数回に亘って充放電を繰り返すうちに劣化が生じて電池容量(満充電状態から放出し得る電力量)が減少する。したがって、この種の二次電池を電源として使用している電子機器や電気機械では、意図しない電源の消失を回避するために、劣化が進んだ二次電池を新しい二次電池に交換する必要がある。このため、二次電池の劣化の度合いを正確に判定する必要が生じている。
例えば、特開2012−79582号公報には、正極、負極、参照極および対極の4つの電極を備えて構成された二次電池を対象として、その劣化の程度を診断する(劣化の度合いを判定する)劣化程度診断方法が開示されている。この劣化程度診断方法では、まず、二次電池における正極を作用極として用いて、この正極と、参照極および対極との3つの電極を用いた交流インピーダンス法によって正極のインピーダンス(正極と参照極との間のインピーダンス)を測定し、測定したインピーダンスに基づいて正極の抵抗(電荷移動抵抗)を特定する。次いで、正極についての上記の処理と同様にして、負極を作用極として用いたインピーダンス測定を行い、負極の抵抗を特定する。
続いて、特定した正極の抵抗および負極の抵抗(電荷移動抵抗)に基づき、二次電池の劣化の程度を診断する。この場合、この種の二次電池では、劣化が進行するほど正極の抵抗や負極の抵抗が大きくなる傾向がある。したがって、劣化が生じていない二次電池における正極の抵抗と、診断対象の二次電池において特定された正極の抵抗とを比較することで正極の劣化状態を診断することができると共に、劣化が生じていない二次電池における負極の抵抗と、診断対象の二次電池において特定された負極の抵抗とを比較することで負極の劣化状態を診断することができる。これにより、二次電池の劣化の程度が診断される。
特開2012−79582号公報(第4−11頁、第1−4図)
ところが、従来の劣化程度診断方法には、以下の問題点が存在する。すなわち、従来の劣化程度診断方法では、正極を作用極として用いた交流インピーダンス法によって正極のインピーダンスを測定して正極の抵抗を特定すると共に、負極を作用極として用いた交流インピーダンス法によって負極のインピーダンスを測定して負極の抵抗を特定することで二次電池の劣化の程度を診断する方法が採用されている。この場合、上記の交流インピーダンス法によって測定される正極のインピーダンスや負極のインピーダンスは、参照極の大きさ(参照極の電極面積)によってその値が大きく異なり、参照極が小さい二次電池においては、劣化の程度(正極の抵抗や負極の抵抗の相異)によるインピーダンスの変化量が小さくなる。したがって、参照極が小さい二次電池においては、測定したインピーダンスに基づいて正極の抵抗や負極の抵抗を正確に特定するのが困難となる。
しかしながら、劣化の程度を正確に診断するために参照極を大きくしたときには、充放電には直接的に寄与しない大きな参照極を電池容器内に収容している分だけ、同程度の電池容量を有する他の二次電池よりも大形化を招くこととなる。また、上記の先行技術文献に開示されている二次電池のように、シート状の正極とシート状の負極との間に参照極を配設した構成の二次電池においては、正極と負極との間に大きな参照極を配置したときに、正極および負極の間において生じる電池反応(リチウムイオンの移動)が大きな参照極によって妨げられて電池特性が悪化するおそれもある。このため、参照極を大きくすることが困難となっており、従来の劣化程度診断方法には、二次電池の劣化の程度を正確に診断するのが困難となっているという問題点がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、二次電池の大型化や電池特性の悪化を招くことなく、その劣化の度合いを正確に判定し得る二次電池の劣化判定装置、および二次電池の劣化判定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の二次電池の劣化判定装置は、正極、負極および参照極が電解液と共に容器体内に収容されて構成された二次電池を対象として劣化の度合いを判定可能に構成された二次電池の劣化判定装置であって、前記二次電池の劣化の度合い、前記正極および前記負極の間の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の電位差の相互関係を特定可能な劣化判定用情報を記憶する記憶部と、前記正極および前記負極の間の第1の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の第2の電位差をそれぞれ測定する測定処理を実行する測定部と、前記測定部を制御して前記測定処理を実行させて判定対象の前記二次電池における前記第1の電位差および前記第2の電位差をそれぞれ測定させると共に、測定された当該第1の電位差および当該第2の電位差と前記記憶部に記憶されている前記劣化判定用情報とに基づいて前記判定対象の二次電池の劣化の度合いを特定する処理部とを備えている。
また、請求項2記載の二次電池の劣化判定方法は、正極、負極および参照極が電解液と共に容器体内に収容されて構成された二次電池を対象として劣化の度合いを判定する二次電池の劣化判定方法であって、前記二次電池の劣化の度合い、前記正極および前記負極の間の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の電位差の相互関係を特定可能な劣化判定用情報を取得すると共に、判定対象の前記二次電池における前記正極および前記負極の間の第1の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の第2の電位差をそれぞれ測定する測定処理を実行し、測定した前記第1の電位差および前記第2の電位差と前記劣化判定用情報とに基づき、前記判定対象の二次電池の劣化の度合いを特定する。
請求項1記載の二次電池の劣化判定装置、および請求項2記載の二次電池の劣化判定方法では、判定対象の二次電池における正極および負極の間の第1の電位差と、正極および参照極の間の第2の電位差とをそれぞれ測定する測定処理を実行し、測定された第1の電位差および第2の電位差と、二次電池の劣化の度合い、正極および負極の間の電位差、並びに正極および参照極の間の電位差の相互関係を特定可能な劣化判定用情報とに基づき、判定対象の二次電池の劣化の度合いを特定する。
したがって、請求項1記載の二次電池の劣化判定装置、および請求項2記載の二次電池の劣化判定方法によれば、正極電位を測定し得る必要十分な大きさの参照極を備えた二次電池である限り、正極電位および電池電圧を測定することで、その測定結果と劣化判定用情報とに基づき、その二次電池の劣化の度合いを正確に判定することができる。このため、この劣化判定装置および劣化判定方法によれば、劣化の度合いを正確に判定するために大きな参照極を搭載する必要がなくなることから、劣化の度合いを正確に測定することができるだけでなく、電池特性が良好で十分に小型化された二次電池を提供することが可能となる。
充電器1および二次電池10の構成を示す構成図である。 劣化が生じていない二次電池10、電池容量が10%低下した状態の二次電池10、および電池容量が20%低下した状態の二次電池10についての、正極11および負極12の間の電位差(電池電圧)と、正極11および参照極13の間の電位差との関係について説明するための説明図である。 劣化が生じていない二次電池10、電池容量が10%低下した状態の二次電池10、および電池容量が20%低下した状態の二次電池10についての、正極11および負極12の間の電位差(電池電圧)と、正極11および参照極13の間の電位差との関係について説明するための他の説明図である。
以下、二次電池の劣化判定装置、および二次電池の劣化判定方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す充電器1は、後述する「二次電池の劣化判定方法」に従って二次電池10の劣化の程度を判定可能に構成された「二次電池の劣化判定装置」の一例であって、電源部2、測定部3、操作部4、表示部5、記憶部6および制御部7を備えて構成されている。この場合、二次電池10は、「二次電池」の一例であるリチウムイオン二次電池であって、正極11、負極12および参照極13の3つの電極が電解液と共に電池容器内に収容されて構成されている。
具体的には、正極11は、一例として、コバルト、ニッケルおよびマンガンなどの遷移金属のリチウム含有酸化物やカーボンなどの導電助材と結着剤とを混合した塗液を、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属(導体)で構成された支持体の表面に塗布して硬化させることで電極層が形成されて、全体としてシート状に形成されている。また、負極12は、粒状(鱗片状、繊維状、球状、疑似球状、塊状および粉状)のグラファイト(黒鉛)や非晶質炭素などと結着剤とを混合した塗液を、銅やニッケル等の金属(導体)で構成された支持体の表面に塗布して硬化させることで電極層が形成されて、全体としてシート状に形成されている。さらに、参照極13は、ニッケルやステンレス鋼等の金属(導体)で構成された支持体の表面に、リチウム、またはリチウム合金などを分散させた塗液を塗布して硬化させることで電極層が形成されて、全体としてシート状に形成されている。なお、二次電池10の内部構造については、一例として、従来の劣化程度診断方法における診断対象の二次電池と同様のため、図示および詳細な説明を省略する。
この場合、発明者は、この種の二次電池において、劣化が進むほど(電池容量が減少するほど)、正極11と参照極13との間の電位差、すなわち、参照極13に対する正極11の電位(参照極13が、リチウム、またはリチウム合金等で形成された電極層を備えている本例においては、「Li/Li」を基準とする電位:以下、「正極電位」ともいう)が高くなる現象が生じるのを見いだした。
具体的には、図2,3に示すように、例えば、正極11と負極12との間の電位差(すなわち、電池電圧)が3.0Vのときの正極電位に着目したときに、劣化が生じていない電池容量100%の二次電池10(以下、「容量100%の二次電池10」ともいう)では、正極電位が3.4918Vであるのに対し、劣化が生じて満充電状態における電池容量が10%減少した二次電池10(以下、「容量90%の二次電池10」ともいう)では、正極電位が3.7518Vで、劣化が生じて満充電状態における電池容量が20%減少した二次電池10(以下、「容量80%の二次電池10」ともいう)では、正極電位が3.7952Vとなるのが確認された。同様にして、電池電圧が4.0Vのときの正極電位に着目したときに、容量100%の二次電池10では、正極電位が4.0648Vであるのに対し、容量90%の二次電池10では、正極電位が4.0700Vで、容量80%の二次電池10では、正極電位が4.0872Vとなるのが確認された。
このような現象は、複数回に亘って充放電を繰り返すことにより、負極12の表面に金属リチウムが析出したり、電解液中(例えば負極12の界面)に化学反応によってSEI(Solid Electrolyte Interface )が形成されたりして(充放電に起因する不可逆反応)、正極11、電解液および負極12の間で移動可能なリチウムイオンの量が減少し、これに起因して、正極11の活物質中に取り込まれるイオンの量が減少して正極電位が高くなると考えられる。したがって、後述するように、この充電器1による劣化判定方法では、参照極13に対する正極11の電位を測定して基準値と比較することによって二次電池10の劣化の度合いを判定する。
一方、電源部2は、充電処理に際して、制御部7の制御に従い、二次電池10の正極11および負極12の間に充電電圧を印加する。測定部3は、「測定部」の一例であって、電圧測定回路および接続切替え部(図示せず)を備え、制御部7の制御に従って二次電池10の正極11および負極12の間の電位差(電池電圧:「第1の電位差」の一例)を測定して測定値DV1を出力すると共に、二次電池10の正極11および参照極13の間の電位差(正極電位:「第2の電位差」の一例)を測定して測定値DV2を出力する。また、測定部3は、充電処理に際して、上記の両電位差に加えて、二次電池10の負極12および参照極13の間の電位差(負極電位)を測定して測定値DV3を出力する。この場合、上記の接続切替え部は、制御部7の制御に従い、電圧測定回路における高電位側接続部に対する正極11の接断と、電圧測定回路における低電位側接続部に対する負極12の接断と、高電位側接続部および低電位側接続部のいずれかに対する参照極13の接続とを切り替える。
操作部4は、充電処理を開始/停止させる充電処理開始/停止スイッチや、劣化状態判定処理を開始/停止させる判定処理開始/停止スイッチを備え、スイッチ操作に応じて制御部7に操作信号を出力する。表示部5は、制御部7の制御に従い、充電処理中である旨のメッセージ(図示せず)や、劣化状態判定処理の判定結果(図示せず)を表示する。記憶部6は、「記憶部」の一例であって、二次電池10の劣化の度合い(具体的には、「電池容量」)、電池電圧、および正極電位の相互関係を特定可能な判定用基準データD0(「劣化判定用情報」の一例)を記憶する。この場合、この判定用基準データD0については、一例として、容量100%の二次電池10、容量90%の二次電池10、および容量80%の二次電池10を対象とする測定処理を実行して予め取得しておく。
具体的には、一例として、図2,3に示すように、容量100%の二次電池10を対象として、「電池電圧(正極11および負極12の間の電位差)」が、3.0V、3.2V、3.4V、3.6V、3.8V、4.0Vおよび4.2Vの各電圧値のときの「正極電位(正極11および参照極13の間の電位差)を測定すると共に、測定された各「正極電位」に基づき、「電池電圧」の上記の各電圧値の間を補完処理して、図2に実線で示す「各電池電圧毎の正極電位」を求める。同様にして、容量90%の二次電池10についても図2に一点鎖線で示す「各電池電圧毎の正極電位」を求めると共に、容量80%の二次電池10についても図2に二点鎖線で示す「各電池電圧毎の正極電位」を求める。次いで、各二次電池10についての「各電池電圧毎の正極電位」に基づき、判定用基準データD0を生成する。
なお、この判定用基準データD0については、充電器1において生成することもできるが、本例では、一例として、二次電池10の製造者(または、充電器1の製造者)が図示しない測定装置を用いて測定した測定結果に基づいて予め生成した判定用基準データD0が記憶部6に記憶されているものとする。また、本例では、「二次電池の劣化判定装置」および「二次電池の劣化判定方法」についての理解を容易とするために、上記の3種類の二次電池10を対象として求めた「各電池電圧毎の正極電位」を判定用基準データD0として使用するが、上記の3種類の二次電池10に加えて、例えば、容量95%の二次電池10、および容量85%の二次電池10を対象として求めた「各電池電圧毎の正極電位」を加味して判定用基準データD0を生成することもできる。
制御部7は、充電器1を総括的に制御する。具体的には、制御部7は、充電処理に際して、電源部2を制御して二次電池10の正極11および負極12の間に充電電圧を印加させる。また、制御部7は、充電処理に際して、一例として、測定部3を制御して負極12および参照極13の間の電位差(負極電位)を測定させ、測定された電位差(測定値DV3)が、予め規定された下限値を下回ることのないように、電源部2による充電電圧の印加を制御することで過充電の発生を回避する。さらに、制御部7は、充電処理に際して、測定部3を制御して正極11および負極12の間の電位差(電池電圧)を測定させ、測定された電圧値(測定値DV1)に基づき、充電処理の進行度合い(満充電状態となったか否か)を特定すると共に、測定値DV1が予め規定された満充電状態となったとき、および測定値DV3が上記の下限値まで低下したとき(過充電が生じたとき)に、電源部2を制御して充電電圧の印加を停止させる。
また、制御部7は、「処理部」に相当し、二次電池10を対象とする劣化判定処理を実行する。具体的には、一例として、操作部4の操作によって劣化判定処理の開始を指示されたときに、制御部7は、測定部3を制御して測定処理を実行させて判定対象の二次電池10における正極11および負極12の間の電位差(電池電圧:測定値DV1)と、正極11および参照極13の間の電位差(正極電位:測定値DV2)とをそれぞれ測定させる。また、制御部7は、測定部3によって測定された測定値DV1,DV2と、記憶部6に記憶されている判定用基準データD0とに基づき、判定対象の二次電池10の劣化の度合いを特定する。
この充電器1によって二次電池10の劣化の度合いを判定するには、図1に示すように、まず、判定対象の二次電池10における正極端子、負極端子および参照極端子を測定部3の接続切替え部に接続する。次いで、操作部4の判定処理開始/停止スイッチを操作する。この際に、制御部7は、操作部4からの操作信号に従い、まず、測定部3を制御し、正極11および負極12の間の電位差(電池電圧)と、正極11および参照極13の間の電位差(正極電位)とをそれぞれ測定させる。
この際に、測定部3では、まず、接続切替え部が、電圧測定回路の高電位側接続部に正極11を接続し、かつ電圧測定回路の低電位側接続部に負極12を接続すると共に、参照極13がいずれの接続部にも接続されていない状態に切り替える。次いで、電圧測定回路が正極11(高電位側接続部)と負極12(低電位側接続部)との間の電位差(電池電圧)を測定し、測定した電池電圧を示す測定値DV1を制御部7に出力する。続いて、接続切替え部が、高電位側接続部に正極11を接続させた状態を維持しつつ、低電位側接続部に参照極13を接続すると共に、負極12がいずれの接続部にも接続されていない状態に切り替える。次いで、電圧測定回路が正極11(高電位側接続部)と参照極13(低電位側接続部)との間の電位差(正極電位)を測定し、測定した電池電圧を示す測定値DV2を制御部7に出力する。
次いで、制御部7は、測定部3から出力された測定値DV1,DV2と、記憶部6から読み出した判定用基準データD0とに基づき、測定部3に接続されている判定対象の二次電池10の劣化の度合いを判定する。
この際に、一例として、測定部3から出力された測定値DV1(電池電圧)が3.3Vで、測定値DV2(正極電位)が3.75Vであったとき(測定値DV1,DV2が図2に示す点Aの値であったとき)には、制御部7は、両測定値DV1,DV2と判定用基準データD0とに基づき、判定対象の二次電池10が約90%の電池容量となった状態(電池容量が約10%減少した劣化状態)であると判定(特定)し、その判定結果(一例として、「この電池は、10%ほど電池容量が減少しています」とのメッセージ)を表示部5に表示させる(図示せず)。具体的には、この例では、測定値DV1が3.3Vで測定値DV2が3.75Vである点Aと、二次電池10が90%の電池容量となった状態(電池容量が10%減少した劣化状態)の判定用基準データD0とが相互に関連する。このため、制御部7は、この点Aに対応する二次電池10の状態が約90%の電池容量となった状態であると特定する。
また、他の一例として、測定部3から出力された測定値DV1(電池電圧)が3.1Vで、測定値DV2(正極電位)が3.65Vであったとき(測定値DV1,DV2が図2に示す点Bの値であったとき)には、制御部7は、両測定値DV1,DV2と判定用基準データD0とに基づき、判定対象の二次電池10が容量100%の状態(劣化が生じていない状態)と容量90%の状態(電池容量が10%未満の範囲内で劣化した状態)との間であると判定(特定)し、その判定結果(一例として、「この電池は、5%ほど電池容量が減少しています」とのメッセージ)を表示部5に表示させる(図示せず)。具体的には、この例では、測定値DV1が3.1Vで測定値DV2が3.65Vである点Bと、電池容量が100%の状態の判定用基準データD0、および二次電池10が90%の電池容量となった状態の判定用基準データD0とが相互に関連する。このため、制御部7は、この点Bに対応する二次電池10の状態が、劣化が生じていない状態と、90%の電池容量となった状態との中間の劣化状態、すなわち、約95%の電池容量となった状態であると特定する。
また、さらに他の一例として、測定部3から出力された測定値DV1(電池電圧)が3.4Vで、測定値DV2(正極電位)が3.80Vであったとき(測定値DV1,DV2が図2に示す点Cの値であったとき)には、制御部7は、両測定値DV1,DV2と判定用基準データD0とに基づき、判定対象の二次電池10が容量80%の状態(電池容量が20%減少した劣化状態)であると判定(特定)し、その判定結果(一例として、「この電池は、20%ほど電池容量が減少しています」とのメッセージ)を表示部5に表示させる(図示せず)。具体的には、この例では、測定値DV1が3.4Vで測定値DV2が3.80Vである点Cと、二次電池10が80%の電池容量となった状態(電池容量が20%減少した劣化状態)の判定用基準データD0とが相互に関連する。このため、制御部7は、この点Cに対応する二次電池10の状態が約80%の電池容量となった状態であると特定する。
なお、図2,3に示すように、二次電池10の劣化の度合いに応じた正極電位の上昇は、電池電圧が低電圧の状態のときほど顕著な差が生じることが確認された。したがって、二次電池10の通常使用状態における電池電圧の下限値(両図に示す特性の二次電池10においては、例えば3.0V)と、電池電圧の上限値(満充電状態の電池電圧、両図に示す特性の二次電池10においては、例えば4.2V)との中間の電圧以下の電池電圧において上記の劣化判定処理を実行することにより、判定対象の二次電池10の劣化の度合いを一層正確に判定することが可能となる。これにより、劣化判定処理が完了する。
この場合、図2,3に示すように、容量100%の二次電池10(劣化が生じていない二次電池10)では、電池電圧が4.2Vの状態から3.0Vの状態となるまで、各電池電圧毎に正極電位が大きく変化する。したがって、容量100%の二次電池10においては、電池電圧が4.2Vの状態から3.0Vの状態となるまで正極11の活物質中から電解液中に十分な量のイオンが放出されることが判る。
一方、容量90%の二次電池10(劣化が生じて電池容量が10%減少した二次電池10)では、電池電圧が4.2Vの状態から3.6V程度の状態となるまで、各電池電圧毎に正極電位が大きく変化するものの、電池電圧が3.6Vを下回ると、各電池電圧毎の正極電位の低下量が少なくなる。したがって、容量90%の二次電池10においては、電池電圧が4.2Vの状態から3.6V程度の状態となるまでは、正極11の活物質中から電解液中に十分な量のイオンが放出されるものの、電池電圧が3.6Vを下回ったときには、正極11の活物質中に十分な量のイオンが残存していないことに起因して、電解液中に十分な量のイオンを放出できない状態、すなわち、十分な量の電力を供給できない状態となることが判る。
また、容量80%の二次電池10(劣化が生じて電池容量が20%減少した二次電池10)では、電池電圧が4.2Vの状態から3.6V程度の状態となるまで、各電池電圧毎に正極電位が大きく変化するものの、電池電圧が3.6Vを下回ると、各電池電圧毎の正極電位が殆ど変化しなくなる。したがって、容量80%の二次電池10においては、電池電圧が4.2Vの状態から3.6V程度の状態となるまでは、正極11の活物質中から電解液中に十分な量のイオンが放出されるものの、電池電圧が3.6Vを下回ったときには、正極11の活物質中に放出可能なイオンが殆ど残存していない状態、すなわち、極く少量の電力しか供給できない状態となることが判る。
したがって、充電器1による判定結果(本例では、表示部5に表示された判定結果)を見た利用者は、一例として、判定対象の二次電池10が容量80%まで劣化していると判定されたときに、その二次電池10を新しい二次電池10に交換して電子機器等に搭載する。これにより、二次電池10を電源として使用している電子機器において意図しない電源消失が生じる事態が回避される。
このように、この充電器1、および充電器1による劣化判定方法では、判定対象の二次電池10における正極11および負極12の間の電位差(電池電圧:測定値DV1:第1の電位差)と、正極11および参照極13の間の電位差(正極電位:測定値DV2:第2の電位差)とをそれぞれ測定する測定処理を実行し、測定された測定値DV1,DV2と、二次電池10の劣化の度合い(電池容量)、正極11および負極12の間の電位差(電池電圧)、並びに正極11および参照極13の間の電位差(正極電位)の相互関係を特定可能な判定用基準データD0とに基づき、判定対象の二次電池10の劣化の度合いを特定する。
したがって、この充電器1、および充電器1による二次電池の劣化判定方法によれば、正極電位を測定し得る必要十分な大きさの「参照極」を備えた「二次電池」である限り、正極電位および電池電圧を測定することで、その測定結果と判定用基準データD0とに基づき、その「二次電池」の劣化の度合いを正確に判定することができる。このため、この充電器1、および充電器1による二次電池の劣化判定方法によれば、劣化の度合いを正確に判定するために大きな「参照極」を搭載する必要がなくなることから、劣化の度合いを正確に測定することができるだけでなく、電池特性が良好で十分に小型化された「二次電池」を提供することが可能となる。
なお、「二次電池の劣化判定装置」の構成、および「二次電池の劣化判定方法」は、上記の充電器1の構成、および充電器1による劣化判定方法に限定されない。例えば、「リチウムイオン二次電池」を対象として、その劣化の度合いを判定する構成・方法について説明したが、例えば、「カルシウムイオン二次電池」や「アルミニウムイオン二次電池」等の各種の「二次電池」を対象とする場合にも、上記の例と同様の構成・方法によって、その劣化の度合いを判定することができる。また、「二次電池の劣化判定装置」を「充電器」に適用した構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、充電処理を実行するための構成要素を備えていない装置において「二次電池の劣化判定方法」を実行して、判定対象の「二次電池」の劣化の度合いを判定させることもできる。
1 充電器
2 電源部
3 測定部
6 記憶部
7 制御部
10 二次電池
11 正極
12 負極
13 参照極
D0 判定用基準データ
DV1〜DV3 測定値

Claims (2)

  1. 正極、負極および参照極が電解液と共に容器体内に収容されて構成された二次電池を対象として劣化の度合いを判定可能に構成された二次電池の劣化判定装置であって、
    前記二次電池の劣化の度合い、前記正極および前記負極の間の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の電位差の相互関係を特定可能な劣化判定用情報を記憶する記憶部と、
    前記正極および前記負極の間の第1の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の第2の電位差をそれぞれ測定する測定処理を実行する測定部と、
    前記測定部を制御して前記測定処理を実行させて判定対象の前記二次電池における前記第1の電位差および前記第2の電位差をそれぞれ測定させると共に、測定された当該第1の電位差および当該第2の電位差と前記記憶部に記憶されている前記劣化判定用情報とに基づいて前記判定対象の二次電池の劣化の度合いを特定する処理部とを備えている二次電池の劣化判定装置。
  2. 正極、負極および参照極が電解液と共に容器体内に収容されて構成された二次電池を対象として劣化の度合いを判定する二次電池の劣化判定方法であって、
    前記二次電池の劣化の度合い、前記正極および前記負極の間の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の電位差の相互関係を特定可能な劣化判定用情報を取得すると共に、判定対象の前記二次電池における前記正極および前記負極の間の第1の電位差、並びに前記正極および前記参照極の間の第2の電位差をそれぞれ測定する測定処理を実行し、測定した前記第1の電位差および前記第2の電位差と前記劣化判定用情報とに基づき、前記判定対象の二次電池の劣化の度合いを特定する二次電池の劣化判定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016220279A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 ローム株式会社 充電制御装置、充電制御方法、およびバッテリーパック
CN110176645A (zh) * 2018-02-19 2019-08-27 株式会社Lg化学 二次电池以及包括该二次电池的电池组

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